JP2003183605A - 光反応性ホットメルト接着シート - Google Patents

光反応性ホットメルト接着シート

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JP2003183605A
JP2003183605A JP2001386238A JP2001386238A JP2003183605A JP 2003183605 A JP2003183605 A JP 2003183605A JP 2001386238 A JP2001386238 A JP 2001386238A JP 2001386238 A JP2001386238 A JP 2001386238A JP 2003183605 A JP2003183605 A JP 2003183605A
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photoreactive
melt adhesive
hot melt
catalyst
adhesive sheet
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JP2001386238A
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Takeshi Miyake
武司 三宅
Kenji Yamauchi
健司 山内
Takashi Shinjo
隆 新城
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明は、接着時には可使時間が長く、
接着後には優れた強度や耐熱性を有する光反応性ホット
メルト接着シートを提供することを目的とする。 【解決手段】 光反応触媒の含有量が異なる少なくとも
2層以上の光反応性ホットメルト接着剤層から構成され
ており、すくなくとも一方の表層に含まれる光反応触媒
の含有量が最も少ないことを特徴とする光反応性ホット
メルト接着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光反応触媒の含有
量が異なる少なくとも2層以上の光反応性ホットメルト
接着剤層から構成されている複層接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】光反応性ホットメルト接着シートには、
光照射により活性ラジカルを発生する光ラジカル反応触
媒とラジカル重合性成分を含有する光ラジカル反応性ホ
ットメルト接着シートや、光照射により活性カチオンを
発生する光カチオン反応触媒とカチオン重合性成分を含
有する光カチオン反応性ホットメルト接着シートがあ
り、これらのホットメルト接着シートは光照射直後から
架橋反応が進行し通常のホットメルト接着シートよりも
高い耐熱性と大きな接着強度が得られる接着シートであ
る。
【0003】このような接着シートは反応性ホットメル
ト接着シートとして知られており、光反応性ホットメル
ト接着シート以外にも湿分反応性ホットメルト接着シー
トや熱反応性ホットメルト接着シートなどがあるが、湿
分反応性ホットメルト接着シートは防湿環境下で保管す
る必要があり保管が難しく、熱反応性ホットメルト接着
シートは加熱しすぎると架橋反応が進みすぎ被着体と接
着できなくなる恐れがあり厳密な加熱温度の管理が必要
である。したがって、いずれのホットメルト接着シート
についても湿気や環境温度によって可使時間(ポットラ
イフともいう)が短くなりすぎる恐れがあった。よっ
て、遮光環境とすること以外は特に特別な保管条件がな
く、厳密な加熱温度の管理も必要とせず、光を照射する
まで実質的に可使時間が存在しない光反応性ホットメル
ト接着シートがこれらの中で最も取扱いやすい。
【0004】ただし、これらの光反応性ホットメルト接
着シートでも光照射後は可使時間が存在し架橋反応が十
分に進行する前に被着体と貼り合わせなければ接着でき
なくなるので、ラジカル反応性ホットメルト接着シート
の場合はすくなくとも光照射を開始した初期段階で加熱
により軟化している表面に接着性の低い皮膜が形成され
るまでの間に被着体と接着しなければならず、光カチオ
ン反応性ホットメルト接着シートの場合もすくなくとも
光照射を終了した後表面に接着性の低い皮膜が形成され
るまでの間に被着体と貼り合わせなければならない。
【0005】さらに、接着シートの架橋成分が実用的な
時間で架橋でき、なおかつ十分長い可使時間を得るには
現在のところ接着シートに照射される光照射エネルギ−
総量を調整することによってなされており、架橋成分を
多く含む接着シートにおいてはこれらを両立するのは非
常に難しく、一般的な光照射ランプにより光照射条件を
調整しようとすると光照射エネルギ−総量がどうしても
多くなりすぎる傾向があった。ところが、大きなシート
強度や高い耐熱温度を得るためには接着シートは架橋成
分を多く含む必要があり、光反応性ホットメルト接着シ
ートの可使時間を根本的に改善する方法が望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、接着時には
可使時間が長く、接着後には優れた強度や耐熱性を有す
る光反応性ホットメルト接着シートを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、光反応触媒の含有量が
異なる光反応性ホットメルト接着剤層を少なくとも2層
以上積層し、かつすくなくとも一方の表層に含まれる光
反応触媒の含有量を最も少なくすることにより、上記相
反する2つの課題を一挙に解決できることを知見した。
すなわち、表層における光反応触媒の含有量が少なけれ
ば、光反応性ホットメルト接着シートに与えられる光照
射エネルギー総量が多くても表層に接着性の低い皮膜が
形成されにくい。しかも、表層においては、内側の層か
ら拡散してきたラジカルや活性カチオンなどにより架橋
反応が進行するので、光反応触媒の含有量が少なくて
も、最終的には表層の接着剤層も十分に架橋形成が行わ
れる。つまり、高い照射エネルギーで接着シートに光照
射しても、表層に接着性の低い皮膜が形成されにくく、
それゆえに被着体への初期接着力の低下を防止でき、可
使時間が長くなる。そのうえ、高い照射エネルギーでの
光照射により、架橋成分を多く含む内側の層でも架橋反
応が実用的な時間で十分に進行し、また、光反応触媒の
含有量が少ない表層においても内側の層から拡散してき
たラジカルや活性カチオンなどにより架橋反応が進行す
るので、接着後に優れた強度や耐熱性が得られる。
【0008】すなわち、本発明は、(1) 光反応触媒
の含有量が異なる少なくとも2層以上の光反応性ホット
メルト接着剤層から構成されており、すくなくとも一方
の表層に含まれる光反応触媒の含有量が最も少ないこと
を特徴とする光反応性ホットメルト接着シート、(2)
光反応触媒の含有量が最も少ない表層以外の光反応性
ホットメルト接着剤層に、該接着剤層とともに前記表層
をも光硬化させることができる量の光反応触媒を含有す
ることを特徴とする前記(1)に記載の光反応性ホット
メルト接着シート、(3) 表層以外の光反応性ホット
メルト接着剤層の組成が、表層と光反応触媒の含有量以
外は同一であることを特徴とする前記(1)または
(2)に記載の光反応性ホットメルト接着シート、に関
する。
【0009】また、本発明は、(4) 光反応性ホット
メルト接着剤層を形成する光反応性ホットメルト接着剤
が、カチオン重合性の光反応性ホットメルト接着剤であ
ることを特徴とする前記(1)〜(3)に記載の光反応
性ホットメルト接着シート、(5) カチオン重合性の
光反応性ホットメルト接着剤が、(a)常温で固形のエ
ポキシ樹脂と、(b)光カチオン反応触媒と、(c)式
(1);R1−(OR 2)n−OR3(式中、R1,R3は、水
素、グリシジル基または置換されていてもよい炭素原子
数1〜8の炭化水素基、R2は、置換されていてもよい
炭素数2〜8の2価の炭化水素基を示し、nは2以上の
整数である、)で表される化合物、テトラメチレンオキ
シドとプロピレンオキシドとの共重合体およびテトラメ
チレンオキシドとエチレンオキシドとの共重合体から選
ばれる少なくとも1つのポリエーテル化合物を含むこと
を特徴とする前記(4)に記載の光反応性ホットメルト
接着シート、に関する。
【0010】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートは、光反応触媒の含有量が異なる光反応性ホット
メルト接着剤層が少なくとも2層以上積層されてなる。
本発明において、各光反応性ホットメルト接着剤層の光
反応触媒の含有量は、すくなくとも一方の表層に含まれ
る光反応触媒の含有量が、いずれの他の層に含まれる光
反応触媒の含有量と比べて少なければ、特に限定されな
い。ここで、すくなくとも一方の表層に光反応触媒が含
有されていない場合も、本発明の光反応性ホットメルト
接着シートの一態様として挙げられる。
【0011】より具体的には、たとえば、本発明にかか
る光反応性ホットメルト接着シートが2層の光反応性ホ
ットメルト接着剤層からなる場合、光反応触媒の含有量
が少ない光反応性ホットメルト接着剤層と、それよりも
光反応触媒の含有量が多い光反応性ホットメルト接着剤
層との積層構造が本発明の一実施態様として挙げられ
る。また、たとえば、本発明にかかる光反応性ホットメ
ルト接着シートが3層の光反応性ホットメルト接着剤層
からなる場合、光反応触媒の含有量が少ない光反応性ホ
ットメルト接着剤層2層の間に、それらの接着剤層より
も光反応触媒の含有量が多い光反応性ホットメルト接着
剤層が挟まれている積層構造が本発明の一実施態様とし
て挙げられる。かかる態様において、表層を形成する2
層の光反応触媒の含有量は、同一であってもよいし、異
なっていてもよい。また、たとえば、本発明にかかる光
反応性ホットメルト接着シートが3層の光反応性ホット
メルト接着剤層からなる場合、各層の光反応触媒の含有
量が徐々に多くなっている複層接着シートも、本発明の
他の実施態様として挙げられる。
【0012】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートにおいては、光反応触媒の含有量が最も少ない表
層に近い層ほど、光反応触媒の含有量が多いほうが好ま
しい。本発明にかかる光反応性ホットメルト接着シート
を用いる貼り合わせ工程においては、通常光反応触媒の
含有量が最も少ない表層に光を照射する。そのため、か
かる表層に近いほど、光照射エネルギーが大きく、光反
応触媒の含有量が多くても、これらを活性化させること
ができるからである。
【0013】各光反応性ホットメルト接着剤層の光反応
触媒の含有量は、上記関係を有していれば、その具体的
な量は特に限定されない。光反応触媒の含有量が最も少
ない表層以外の光反応性ホットメルト接着剤層には、当
該接着剤層の接着剤はもちろん、表層の接着剤をも光硬
化させることができるだけのラジカルまたは活性カチオ
ンが発生するように光反応触媒が含有されていることが
好ましい。
【0014】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートにおいて、各光反応性ホットメルト接着剤層の厚
さは特に限定されない。かかる厚さは、貼り合わせ時の
熱プレス圧力、熱ラミネーションまたは必要な可使時間
に合わせて任意に設定することができる。例えば、光反
応触媒の含有量が最も少ない表層は薄い皮膜であっても
よく、明確な厚さを有する接着剤層であってもよい。し
かし、表層が薄い皮膜であると、内側の層により多くの
光が到達し、内側の層における架橋形成反応がより活発
化するので、可使時間が短くなることから、表層の厚さ
は明確な厚さを有するほうが好ましい。具体的には、表
層の厚さは10〜500μmがよい。
【0015】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートにおいて、各光反応性ホットメルト接着剤層の組
成も、光反応触媒の含有量が上述のとおりであれば、特
に限定されない。各光反応性ホットメルト接着剤層の組
成が、光反応性触媒の含有量以外は同じであってもよい
し、異なっていてもよい。例えば、表層は溶解時に粘度
の低い組成にするという態様が挙げられる。このように
することにより、本発明にかかる光反応性ホットメルト
接着シートの溶融時の被着体への塗れ性を高めることが
できるという利点がある。なかでも、各光反応性ホット
メルト接着剤層の組成が光反応触媒の含有量を除いて同
一であることがより好ましい。このようにすることによ
り、接着剤層間の密着性がよく架橋反応も進行しやすく
なるからである。
【0016】本発明で用いる光反応性ホットメルト接着
剤とは、光を照射することにより重合、架橋反応を引き
起こす接着剤の総称である。かかる光反応性ホットメル
ト接着剤は、光を照射することにより発生するカチオン
により重合および架橋反応が進行するカチオン重合性の
光反応性ホットメルト接着剤(以下、単にカチオン重合
性接着剤という)と、ラジカルにより重合および架橋反
応が進行するラジカル重合性の光反応性ホットメルト接
着剤(以下、単にラジカル重合性接着剤という)とに大
別できる。
【0017】カチオン重合性接着剤は、カチオン重合性
物質および光カチオン反応触媒を必須成分として構成さ
れる接着剤である。カチオン重合性物質としては、カチ
オン重合するものであれば特に限定されないが、例えば
エポキシ基含有化合物、オキセタン化合物もしくはオキ
ソラン化合物等のような環状エーテル化合物;環状エス
テル化合物;ビニルエーテル化合物、プロペニルエーテ
ル化合物;エピスルフィド化合物;エチレンイミン化合
物等が挙げられる。さらに、光カチオン反応触媒は、光
によってカチオン重合を起こし得る光反応触媒であれば
特に限定されない。例えば、本発明においては、イオン
性光酸発生タイプおよび非イオン性光酸発生タイプのい
ずれを用いてもよい。また、上記光カチオン反応触媒
は、通常、200〜400nmの波長の光が照射される
と、活性化してカチオンを生成する。
【0018】イオン性光酸発生タイプの光カチオン反応
触媒としては、例えば芳香族ヨードニウム塩、芳香族ジ
アゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウ
ム塩などのオニウム塩;鉄−アレン錯体、チタノセン錯
体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機
金属錯体類などを挙げることができる。上記光カチオン
反応触媒として有効な芳香族ヨードニウム塩、芳香族ス
ルホニウム塩およびメタロセン塩は、例えば、米国特許
第4256828号、米国特許第5089536号、特
開平6−306346号公報等に開示されている。
【0019】上記光カチオン反応触媒のうち、芳香族ヨ
ードニウム塩と芳香族スルホニウム塩は、通常は紫外領
域以外の光ではカチオンを生成しないが、芳香族アミン
や着色芳香族多環式炭化水素等の公知の増感剤を併用す
ることにより、近紫外領域や可視領域の光でもカチオン
を生成することができるようになるという利点がある。
また、メタロセン塩を用いる場合には、3級アルコール
のオキサレートエステルのような反応促進剤と組み合わ
せて用いてもよい。上記したイオン性光酸発生タイプの
光カチオン反応触媒の具体例としては、例えば、商品名
「オプトマーSP−150」、「オプトマーSP−17
0」(以上、旭電化工業社製)、商品名「UVE−10
14」(ゼネラルエレクトロニクス社製)、商品名「C
D−1012」(サートマー社製)などが挙げられる。
【0020】非イオン性光酸タイプの光カチオン反応触
媒としては、例えばニトロベンジルエステル、スルホン
酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エス
テル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスル
ホナート等が挙げられる。
【0021】上記光カチオン反応触媒は、単独で用いて
もよく、2種以上の光カチオン反応触媒を併用してもよ
い。また、有効発生波長の異なる複数の光カチオン反応
触媒を用い、複数段階にわたり硬化させてもよい。
【0022】本発明で用いるカチオン重合性接着剤とし
ては、(a)常温で固形のエポキシ樹脂と、(b)光カ
チオン反応触媒と、(c)式(1);R1−(OR2)n
OR3(式中、R1,R3は、水素、グリシジル基、また
は置換されていてもよい炭素原子数1〜8の炭化水素
基、R2は、置換されていてもよい炭素数2〜8の2価
の炭化水素基を示し、nは2以上の整数である。)で表
される化合物とを含むカチオン重合性接着剤が、好まし
い態様として挙げられる。かかるカチオン重合性接着剤
は、光の照射により速やかに硬化し、優れた接着強度を
発現し、さらに接着物の親水性液体に対する耐性及び耐
熱性に優れているという利点を有する。
【0023】上記カチオン重合性接着剤において用いら
れる(a)常温で固形のエポキシ樹脂としては、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、重量平均分子量
600〜60000程度のビスフェノールF型エポキシ
樹脂がより好ましい。より具体的には、ジャパンエポキ
シレジン社製、商品名:エピコート4004P、エピコ
ート4010Pなどを挙げることができる。また、
(b)光カチオン反応触媒としては、芳香族スルホニウ
ム塩が好ましい。芳香族スルホニウム塩としては、具体
的に例えば、トリフェニルスルホニウム塩、メチルジフ
ェニルスルホニウム塩、ジメチルフェニルスルホニウム
塩、ジフェニルナフチルスルホニウム塩またはジ(メト
キシナフチル)メチルスルホニウム塩等が挙げられる。
該芳香族スルホニウム塩の中でも、ヘキサフルオロホス
フェートイオン(PF6 -)を対アニオンとして有してい
る芳香族スルホニウム塩が好ましく、具体的に例えば、
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェー
ト、メチルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホス
フェート、ジメチルフェニルスルホニウムヘキサフルオ
ロホスフェート、ジフェニルナフチルスルホニウムヘキ
サフルオロホスフェートまたはジ(メトキシナフチル)
メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙
げられる。光カチオン反応触媒は、常温で固形のエポキ
シ樹脂と、他のエポキシ樹脂との合計100重量部に対
し、0.01〜10重量部の割合で配合されることが好
ましい。
【0024】上記式(1)で表される化合物としては、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、「PT
MG」と略すことがある。)、ポリエチレングリコール
(以下、「PEG」と略すことがある。)またはポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。P
TMGとしては重量平均分子量で1000以下のものが
より好ましく、PEGとしては重量平均分子量で600
以上のものがより好ましく、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテルとしては重量平均分子量で1000
以下のものがより好ましい。
【0025】前記式(1)で表される化合物がエポキシ
化合物ではない場合は、全エポキシ樹脂100重量部に
対し、式(1)で表される化合物が5〜40重量部の割
合で配合されていることが好ましい。また、前記式
(1)で表される化合物がエポキシ化合物である場合
は、前記式(1)で表される化合物を除く全エポキシ樹
脂100重量部に対し、式(1)で表される化合物が5
〜40重量部の割合で配合されていることが好ましい。
【0026】前記態様のカチオン重合性接着剤には、さ
らに、常温で液状のエポキシ樹脂が含有されていること
が好ましい。常温で液状のエポキシ樹脂としては、例え
ばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げら
れるが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂が好ましい。液状エポキシ樹脂
は、常温で固形のビスフェノールF型エポキシ樹脂10
0重量部に対し、1〜40重量部の範囲で用いることが
好ましい。
【0027】本発明で用いるカチオン重合性接着剤の他
の好ましい態様としては、式(1)で表される化合物の
代わりに、テトラメチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドとの共重合体が含有されているカチオン重合性接着剤
が挙げられる。前記共重合体としては、重量平均分子量
が200〜4000のものが好ましい。また、前記共重
合体の配合割合は、常温で固形のエポキシ樹脂および所
望により添加される常温で液体のエポキシ樹脂の合計1
00重量部に対して、1〜40重量部の範囲であること
が好ましい。
【0028】上記態様のカチオン重合性接着剤で用いら
れるテトラメチレンオキシドとプロピレンオキシドとの
共重合体は、例えばテトラメチレンオキシドとプロピレ
ンオキシドとを開環重合させることにより得ることがで
きる。開環重合させて得られる共重合体は、具体的には
例えば、多価ヒドロキシル化合物または多価フェノール
化合物、および開環重合触媒の存在下で、テトラメチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドとを、オキシプロピレ
ン鎖が通常10〜60重量%になるように開環共重合さ
せることにより製造される。また開環共重合は、ブロッ
ク重合またはランダム付加重合のいずれでもよい。
【0029】本発明で用いるカチオン重合性接着剤の他
の好ましい態様としては、式(1)で表される化合物の
代わりに、テトラメチレンオキシドとエチレンオキシド
との共重合体が含有されているカチオン重合性接着剤が
挙げられる。かかるカチオン重合性接着剤は、すみやか
に硬化し、接着剤の接着強度が最大に達するまでの時間
が短いために長時間の養生を必要とせず、かつ硬化条件
の差異によって最終物性が変化せず、耐溶剤性にも優れ
ているという利点がある。
【0030】上記態様のカチオン重合性接着剤で用いら
れるテトラメチレンオキシドとエチレンオキシドとの共
重合体としては、重量平均分子量が200〜4000の
ものが好ましい。なお、前記共重合体は、上記テトラメ
チレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体と同
様の方法で製造することができる。また、前記共重合体
の配合割合は、常温で固形のエポキシ樹脂および所望に
より添加される常温で液体のエポキシ樹脂の合計100
重量部に対して、1〜40重量部の範囲であることが好
ましい。
【0031】ラジカル重合性接着剤は、ラジカル重合性
物質および光ラジカル反応触媒を必須成分として構成さ
れる接着剤である。ラジカル重合性物質は、ラジカル重
合するものであれば特に限定されるものではないが、例
えば、ビニル化合物、アクリロイル基含有化合物または
メタクリロイル基含有化合物などの不飽和二重結合を有
する化合物が挙げられる。より具体的には、ラジカル重
合性物質としては、アクリロニトリル、スチレン誘導
体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、
不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタンなどの化合物が
挙げられる。
【0032】さらに光ラジカル反応触媒は、光の照射に
よってラジカル重合を起こし得る光反応触媒であれば特
に限定されない。また、上記光ラジカル反応触媒は、通
常、370〜800nmの波長の光が照射されると、活
性化してラジカルを生成する。光ラジカル反応触媒とし
ては、具体的に、例えばメトキシアセトフェノン等のア
セトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテ
ル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチル
ケタール等のケタール誘導体化合物;ホスフィンオキシ
ド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)
チタノセン誘導体化合物、α−ケトカルボニル化合物、
チオキサントン化合物、アントラキノン化合物等が挙げ
られる。上記光ラジカル反応触媒は、例えば米国特許第
4766055号、同第4868092号、同第496
5171号、特開昭54−151024号公報、同58
−15503号公報、同58−29803号公報、同5
9−189340号公報、同60−76735号公報、
特開平1−28715号公報、特願平3−5569号及
び「プロシーディングス・オブ・コンフェレンス・オン
・ラジエーション・キュアリング・エイジア」(PRO
CEEDINGSOF CONFERENCE ON R
ADIATION CURING ASIA)」(P.4
61〜477、1988年)等に記載されている。
【0033】さらに上記した光ラジカル反応触媒の具体
的な例としては、例えば、商品名「ダロキュア111
6」、「ダロキュア1173」、「イルガキュア18
4」、「イルガキュア651」(以上、チバガイギー社
製)、商品名「BEE」(大阪有機株式会社製)、商品
名「ダロキュア2959」(メルク株式会社製)、商品
名「カンタキュアBTC」、「カンタキュアBPQ」、
「カンタキュアQTX」(以上、シェル化学株式会社
製)、商品名「KAYACURE BDMK」、「KA
YACURE BP−100」、「KAYACURE D
ETX−S」(以上、日本化薬株式会社製)、商品名
「ベンジル」(黒金化成株式会社製)等が挙げられる。
【0034】上記光ラジカル反応触媒は、単独で用いて
もよく、2種類以上使用してもよい。また、有効発生波
長の異なる複数の光ラジカル反応触媒を用い、複数段階
にわたり硬化させてもよい。
【0035】光反応性ホットメルト接着剤は、上述した
重合性物質および光反応触媒の他に、添加剤が含有され
ていてもよい。添加剤としては、密着性向上剤、増感
剤、脱水剤、老化防止剤、安定剤、可塑剤、ワックス、
充填剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、防かび剤または
粘度調製剤などを挙げることができる。また、これらの
成分は単独で添加されてもよいし、2種類以上が組み合
わされて添加されてもよい。また、本発明において、光
反応性ホットメルト接着剤に添加され得る他の成分は、
上記各成分に限定されるわけではない。
【0036】また、本発明の光反応性ホットメルト接着
シートは、片面または両面が離型シートにより保護され
ていてもよい。離型シートとしては、特に限定されず、
公知のものを用いてよい。例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリア
リレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ト
リアセチルセルロース、ジアセチルセルロースなどから
なるフィルムまたはセロハンなどを用いることができ
る。離型シートには、本発明の光反応性ホットメルト接
着シートとの接触面に離型処理が行われていることが好
ましい。かかる離型シートは、通常、本発明の光反応性
ホットメルト接着シートの使用時にはがされることか
ら、離型シートを本発明の光反応性ホットメルト接着シ
ートから剥れやすくするためである。
【0037】さらに、本発明の光反応性ホットメルト接
着シートにおいては、接着剤層の間に支持体が挟まれて
いてもよい。支持体を積層させることにより、本発明の
光反応性ホットメルト接着シートの強度を向上させるこ
とができるという利点がある。支持体としては、銅箔、
アルミ箔に代表される金属箔、ポリイミドフィルム、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステルフィルム
に代表される高分子フィルムなどが挙げられる。この場
合、本発明の光反応性ホットメルト接着シートの2つの
表面、すなわち、前記シートの上面と下面は、ともに隣
接する内側の層に比して、光反応触媒の含有量が少ない
ことが好ましい。上記支持体の厚みについては特に限定
されるわけではないが、1μm以上が好ましく、より好
ましくは10μm以上である。
【0038】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートは、公知の方法を用いて容易に製造することがで
きる。具体的に、本発明にかかる光反応性ホットメルト
接着シートの製造方法としては、一枚づつシート状の光
反応性ホットメルト接着層を作製後、それらを貼り合わ
せるという方法が挙げられる。また、下層を離型シート
などの被着体上に塗工後、上層を再度塗工することによ
っても、光反応性ホットメルト接着シートを製造するこ
とができる。また、多重塗工機を用いて一度に2層以上
の光反応性ホットメルト接着層を離型シートなどの被着
体上に塗工しても良い。
【0039】上記製造方法において、シート状の光反応
性ホットメルト接着層を作製する方法としては、特に限
定されず、公知の方法を用いてよい。かかる方法として
は、例えば、表面が離型処理されたシート状体上に、ロ
ールコート法、グラビアコート法または押出法などの各
種成形方法で上記光反応性接着剤をシート状に成形する
方法が挙げられる。上記光反応性接着剤が加熱により軟
化しても成形が難しい固形物であったり、あるいは液状
であっても粘性が高く塗布できない場合などにおいて
は、上記光反応性接着剤を適当な溶剤により希釈した
り、加熱により溶融させたりすることによりその粘性を
低下させたのち、成形してもよい。
【0040】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートを用いて被着体を接着する方法としては、特に限
定されない。具体的には、被着体の一方の上に、本発明
にかかる光反応性ホットメルト接着シートを置く。この
とき、光反応触媒の含有量が最も少ない表層が上になる
ように、すなわち、光反応触媒の含有量が最も少ない表
層と反対側の表層が被着体の一方と接触するようにす
る。2つの表層に含まれている反応触媒の含有量が同一
の場合は、本発明にかかる光反応性ホットメルト接着シ
ートを置く向きは、上述のように限定されない。つい
で、光反応触媒の含有量が最も少ない表層に紫外線を照
射する。その後、被着体の他方を光反応性ホットメルト
接着シートの上に載せ、被着体同士を貼り合わせ、所望
により熱プレスあるいは熱ラミネーションを行い、接着
し硬化させる。なお、紫外線を透過する被着体では、被
着体同士を貼り合わせた後、被着体を透して紫外線を照
射してもよい。また、貼り合わせた後、熱プレスや熱ラ
ミネーションにおける加熱時間を長くとれば、ホットメ
ルト接着剤が接着剤の軟化温度以上に長時間保たれるの
で、ラジカルやカチオン活性種の拡散が容易になり好ま
しい。
【0041】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着
シートを接着する際に使用する光源としては、例えばエ
キシーマーレーザー、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライト
ランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライド
ランプ、蛍光灯、または太陽光のような自然光等を挙げ
ることができる。また、光の照射量は、接着剤の種類、
接着シートの厚さ等によって異なるため一概にはいえな
いが、例えば300〜370nm未満の波長の光におい
ては200mJ/cm2以上のエネルギー強度とするこ
とが、光反応触媒を十分に活性化できることから好まし
い。
【0042】
【作用】本発明にかかる光反応性ホットメルト接着シー
トにおいては、光反応触媒の含有量が最も少ない表層に
光を照射する。かかる表層には光反応触媒の含有量が少
ないので、光反応性ホットメルト接着シートに与えられ
る光照射エネルギー総量が多くても表層に接着性の低い
皮膜が形成されにくい。そのため、可使時間が長くな
る。照射された光のうち表層を透過した光は、内側の光
反応性ホットメルト接着剤層の光反応触媒を活性化し、
発生したラジカルや活性カチオンなどにより架橋成分の
架橋が進行し、該接着剤層に含まれる光反応性ホットメ
ルト接着剤が光硬化する。さらに、内側の光反応性ホッ
トメルト接着剤層で発生したラジカルや活性カチオンが
拡散し、かかる拡散してきたラジカルや活性カチオンに
より表層の架橋成分の架橋が進行する。そのため、表層
においては光反応触媒の含有量が少なくても、最終的に
は接着剤が十分に光硬化し、接着後には優れた強度や耐
熱性が得られる。
【0043】
【実施例】〔実施例1〜3、比較例〕光反応性接着シー
トに用いる接着剤の原料として、下記のものを用いた。
架橋成分としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピ
コート4004P;ジャパンエポキシレジン株式会社
製、表1においてはEP4004Pと表す。)、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(エピコート4010P;ジ
ャパンエポキシレジン株式会社製、表1においてはEP
4010Pと表す。)、およびビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(BEO60E;新日本理化株式会社製)を用
い、他に、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(重
量平均分子量1000;三菱化学株式会社製)を用い
た。光反応触媒として、芳香族スルホニウム塩(UVI
6990、日本ユニオンカーバイド社製)を用いた。
【0044】光反応性接着シートの作製は以下の手順で
行った。ガラス容器に光反応触媒であるUVI6990
以外の組成物を計量し、オーブンで170℃、30分間
加熱溶融させた。十分攪拌した後、110℃のオーブン
へ移し、1時間静置した。その後、光反応触媒であるU
VI6990を下記表に示した量を添加し、十分攪拌し
た後、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレート
シート(以下、離型PETシートという)にキャスト
し、片面にホットメルト接着剤層が形成された離型PE
Tシートを得た。なお、下記表に記載のA層とは接着シ
ートに紫外線が照射された時に表層となる接着剤層を指
し、B層とは内層となる接着剤層を指している。そし
て、接着剤層A層を有する離型PETシートと接着剤層
B層を有する離型PETシートを、それぞれ接着剤層側
を重ね合わせた状態でプレス板に載せ、厚さ500μm
の硬い板からなるプレス板の間隔調整材をプレス板の間
に挟み、加圧時にプレス板の間が一定になるようにして
おき、70℃で100N/cm2の圧力で30秒間プレ
スした。得られた接着シートは接着剤層の厚みが一定で
あった。各接着剤層は、下記表に示す厚みを有する。
【0045】以下に各層の厚みと配合組成(wt%)を
示す。
【表1】
【0046】〔接着性評価および耐熱性評価〕被着体と
して、厚み125μmのポリエチレンテレフタレートか
らなる白色樹脂シート(商品名「ルミラーE20」、東
レ株式会社製)を用いた。上記のようにして得られた光
反応性ホットメルト接着シートからB層を保護する離型
PETシートを剥がしB層を露出させたあと、接着シー
トのB層側を被着体に貼り着けた。次いで、A層を上に
してコンベア式搬送装置を備えた紫外線照射装置に通し
た。その後、すぐにA側へ被着体を貼り、プレスした。
照射30分後にA側へ被着体を貼り、プレスしたサンプ
ルや、照射1時間後又は5時間後に同様にしてA側へ被
着体を貼り、プレスを行ったサンプルを作製した。な
お、プレス板の間には厚さ500μmの硬い板からなる
プレス板の間隔調整材を挟み、プレス時にプレス板の間
の間隔が一定になるようにした。
【0047】貼り合わせられたサンプルを、23℃,6
5%RHで96時間養生した後、接着力評価および耐熱
性を評価した。接着力評価は幅1cmに切り出したサン
プルを引張試験器で50mm/分でTピールし剥離状態
を観察した。耐熱性は、貼り合わせたサンプルの接着面
積が1cmx1cmになるよう切り、オーブン内で3N
/cm2の荷重が加わるように300gの重りをぶら下
げ、0.6℃/分の昇温速度で昇温しながら200℃ま
で加熱し、重りの落下する温度を計測した。200℃で
も重りが落下しない場合、耐熱温度が200℃以上であ
るとした。
【0048】接着性試験の結果を以下に示す表にまとめ
た。表中、記号は以下に示す状態を表している。 ○:基材が完全に材料破壊したとき △:基材が一部界面で剥離したとき ×:基材が界面で剥離したとき
【表2】
【0049】光の照射面層の光反応触媒が多い例(比較
例)では、照射後30分程度で接着力が低下し、剥離試
験を行った結果、接着面の一部で界面剥離が見られた。
光の照射面の触媒が少なくなるように層構造をなした例
(実施例1〜3)では、接着力の低下は見られず、基材
は破壊した。
【0050】耐熱性試験の結果を以下に示す表にまとめ
た。
【表3】
【0051】接着性の場合と同じく、光の照射面層の光
反応触媒が多い光反応性ホットメルト接着シート(比較
例)は、光照射後30分程度で接着力が低下するため、
耐熱性も照射後の放置時間に依存して性能が低下する傾
向が見られた。照射1時間放置放置したサンプルの耐熱
昇温クリープ試験を行った結果、80℃でおもりが落下
した。照射後5時間放置したサンプルでは、67℃でお
もりが落下した。光の照射面の光反応触媒が少なくなる
ように層構造をなした本発明にかかる光反応性ホットメ
ルト接着シート(実施例1〜3)では、耐熱性の低下は
見られず、昇温200℃でもおもりは落下しなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明は、接着時に照射される光を受光
する表層における光反応触媒の含有量が他の光反応性ホ
ットメルト接着剤層における光反応触媒の含有量に比し
て少ないので、接着時の光照射エネルギー総量が多くて
も表層に接着性の低い皮膜が形成されにくい。それゆえ
に、本発明は、可使時間が非常に長い接着シートを提供
することができる。また、本発明においては、表層以外
の光反応性ホットメルト接着剤層にはより多く光反応触
媒を含有させることができるため、接着後には優れた強
度や耐熱性が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA13 AB07 CA06 CB03 CC02 EA05 4J040 EC061 EE022 HC14 HD18 HD31 HD41 JA09 JB01 JB08 KA13 LA05 LA06 LA08 PA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光反応触媒の含有量が異なる少なくとも
    2層以上の光反応性ホットメルト接着剤層から構成され
    ており、すくなくとも一方の表層に含まれる光反応触媒
    の含有量が最も少ないことを特徴とする光反応性ホット
    メルト接着シート。
  2. 【請求項2】 光反応触媒の含有量が最も少ない表層以
    外の光反応性ホットメルト接着剤層に、該接着剤層とと
    もに前記表層をも光硬化させることができる量の光反応
    触媒を含有することを特徴とする請求項1に記載の光反
    応性ホットメルト接着シート。
  3. 【請求項3】 表層以外の光反応性ホットメルト接着剤
    層の組成が、表層と光反応触媒の含有量以外は同一であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の光反応性
    ホットメルト接着シート。
  4. 【請求項4】 光反応性ホットメルト接着剤層を形成す
    る光反応性ホットメルト接着剤が、カチオン重合性の光
    反応性ホットメルト接着剤であることを特徴とする請求
    項1〜3に記載の光反応性ホットメルト接着シート。
  5. 【請求項5】 カチオン重合性の光反応性ホットメルト
    接着剤が、(a)常温で固形のエポキシ樹脂と、(b)
    光カチオン反応触媒と、(c)式(1);R1−(OR2)
    n−OR3(式中、R1,R3は、水素、グリシジル基また
    は置換されていてもよい炭素原子数1〜8の炭化水素
    基、R2は、置換されていてもよい炭素数2〜8の2価
    の炭化水素基を示し、nは2以上の整数である。)で表
    される化合物、テトラメチレンオキシドとプロピレンオ
    キシドとの共重合体およびテトラメチレンオキシドとエ
    チレンオキシドとの共重合体から選ばれる少なくとも1
    つのポリエーテル化合物を含むことを特徴とする請求項
    4に記載の光反応性ホットメルト接着シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008519885A (ja) * 2004-11-10 2008-06-12 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 両親媒性ブロックコポリマーで変性したエポキシ樹脂及びそれらから製造した接着剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008519885A (ja) * 2004-11-10 2008-06-12 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 両親媒性ブロックコポリマーで変性したエポキシ樹脂及びそれらから製造した接着剤

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