JP2004306915A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】最大暖房時又はフットモード時等の空調ケーシング2で発生する通風抵抗が大きくなるときには、袋状部材3dにエンジン冷却水を注入して袋状部材3dを膨らませて空気流路3bの実質的な断面積を縮小させ、一方、最大冷房時又はフェイスモード時の空調ケーシング2で発生する通風抵抗が小さくなるときには、袋状部材3d内のエンジン冷却水を排出して袋状部材3dを萎ませて実質的な断面積を拡大させる。これにより、送風空気を加熱しながら、送風機3を通風抵抗が大きいフットモード時に適した送風特性とすることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
車両用空調装置は、吹き出しモードや空調設定温度等に運転状況により、送風機(送風ユニット)に接続された空調ケーシングにおける通風抵抗が変化するという特徴を有している。
【0003】
具体的には、主に乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイスモードと、主に乗員の下半身に向けて空気を吹き出すフットモードとを比べた場合、通常、フェイスモードの方がフットモードより通風抵抗が小さい。
【0004】
また、自動制御方式の車両用空調装置では、空調設定温度等に基づいて吹出モードを決定するので、空調設定温度等が変化すると、吹出モードが変化して通風抵抗が変化する。
【0005】
ところで、送風機は、図4に示すように、ファンの送風特性を示すグラフと通風抵抗を示すグラフとの交点にて作動し、通常、最大効率が得られる作動点にて騒音が最も小さくなる。
【0006】
そして、空調負荷が最も大きくなる急速冷房運転時等の夏季冷房時に最も大きな風量を必要とすることから、通常の車両用空調装置では、夏季冷房時に最も多用されるフェイスモード時における通風抵抗に合わせて送風機の送風特性を最適化することにより、送風騒音及び送風機の消費動力の低減を図っている。
【0007】
このため、フットモード等のフェイスモードと大きく通風抵抗が異なる吹出モードでは、最大効率の得られる作動点から外れた作動点にて送風機を運転せざるを得ないので、騒音及び送風効率が悪化してしまう。
【0008】
また、暖房運転時において、通常、吹出モードをフットモードとして加熱された空気を室内に供給するが、冬季等の暖房負荷が大きいときには、温度の低い空気を吸引して加熱せざるを得ないので、室内に吹き出す空気を短時間で所定温度まで昇温させることが難しい。
【0009】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規な車両用空調装置を提供し、第2には、例えば通風抵抗が小さいフェイスモード時に最適化された送風機を備える車両用空調装置において、例えば通風抵抗が大きいフットモード時において、騒音の低減を図りなあがら短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、送風機(3)と、送風機(3)により室内に送風される空気の通路を構成する空調ケーシング(2)と、空調ケーシング(2)内に収納され、室内に送風される空気を加熱する加熱手段(5)と、送風機(3)内の空気流路(3b)内に配置され、流体が注入又は排出されることにより空気流路(3b)の断面積を変化させる袋状部材(3d)とを有し、空調ケーシング(2)における通風抵抗に応じて、流体を注入又は排出することを特徴とする。
【0011】
これにより、送風機(3)の特性を通風抵抗に応じて変更することができ得るので、通風抵抗が小さい吹出モード時に最適化された送風機(3)であっても、通風抵抗が大きい吹出モード時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができ得る。
【0012】
請求項2に記載の発明では、送風機(3)と、送風機(3)により室内に送風される空気の通路を構成する空調ケーシング(2)と、空調ケーシング(2)内に収納され、室内に送風される空気を加熱する加熱手段(5)と、送風機(3)内の空気流路(3b)内に配置され、流体が注入又は排出されることにより空気流路(3b)の断面積を変化させる袋状部材(3d)とを有し、最大暖房時に袋状部材(3d)に加熱された媒体が注入されることを特徴とする。
【0013】
これにより、送風機(3)の特性は、高圧力損失にて適した特性に変化する。
したがって、通風抵抗が小さい吹出モード時に最適化された送風機(3)であっても、最大暖房時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができる。
【0014】
また、送風空気と接触する袋状部材(3d)内に加熱された流体が注入されるので、送風空気を袋状部材(3d)内の流体及び加熱手段(5)にて加熱することができ、短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることができる。
【0015】
以上に述べたように、本発明では、通風抵抗が小さいフェイスモード時や最大冷房(急速冷房)時は勿論のこと、通風抵抗が大きいフットモード時や最大暖房時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができるとともに、短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることができ得る。
【0016】
請求項3に記載の発明では、送風機(3)と、送風機(3)により室内に送風される空気の通路を構成する空調ケーシング(2)と、空調ケーシング(2)内に収納され、室内に送風される空気を加熱する加熱手段(5)と、送風機(3)内の空気流路(3b)内に配置され、流体が注入又は排出されることにより空気流路(3b)の断面積を変化させる袋状部材(3d)とを有し、室内下方側に空気を吹き出すフットモード時に袋状部材(3d)に加熱された媒体が注入されることを特徴とする。
【0017】
これにより、送風機(3)の特性は、高圧力損失にて適した特性に変化する。
したがって、通風抵抗が小さい吹出モード時に最適化された送風機(3)であっても、最大暖房時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができる。
【0018】
また、送風空気と接触する袋状部材(3d)内に加熱された流体が注入されるので、送風空気を袋状部材(3d)内の流体及び加熱手段(5)にて加熱することができ、短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることができる。
【0019】
以上に述べたように、本発明では、通風抵抗が小さいフェイスモード時や最大冷房(急速冷房)時は勿論のこと、通風抵抗が大きいフットモード時や最大暖房時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができるとともに、短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることができ得る。
【0020】
請求項4に記載の発明では、袋状部材(3d)のうち空気流路(3b)を流れる空気に晒される部位には、多数個の凹凸部が設けられていることを特徴とする。
【0021】
これにより、袋状部材(3d)と空気との接触面積及び熱伝達率を増大させて、袋状部材(3d)内の流体と空気との熱交換効率を向上させることができる。
【0022】
請求項5に記載の発明では、袋状部材(3d)内は複数層の空間に区画されており、さらに、空調ケーシング(2)における通風抵抗に応じて、流体を注入又は排出する空間を変更することを特徴とするものである。
【0023】
請求項6に記載の発明では、送風機(3)は、回転軸の軸方向から吸入した空気を径外方に向けて吹き出す遠心式ファン(3a)、及び遠心式ファン(3a)を収納して遠心式ファン(3a)から吹き出した空気が流れる渦巻き状の空気流路(3b)を構成するスクロールケーシング(3c)を有して構成されており、さらに、袋状部材は、少なくともスクロールケーシング(3c)の外周側内壁部に配置されていることを特徴とするものである。
【0024】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係る車両用空調装置1の通風系を示す模式図(概念図)であり、室内に向けて送風される空気の空気通路をなす空調ケーシング2の空気上流側部位には、車室内気を吸入するための内気吸入口(図示せず。)と外気を吸入するための外気吸入口(図示せず。)とが形成されているとともに、これらの吸入口から導入される空気量を調節する吸入口切換ドアが設けられている。
【0026】
なお、吸入口切換ドアは、サーボモータ等の駆動手段又は手動操作によって開閉される。
【0027】
そして、吸入口切換ドアの空気流れ下流側には、空気中の塵埃を取り除くフィルタ(図示せず。)及び送風機(送風ユニット)3が配設されており、この送風機3により両吸入口から吸入された空気が、後述する各吹出口に向けて送風される。なお、送風機(送風ユニット)3の詳細は、後述する。
【0028】
また、送風機3の空気吹出側は空調ケーシング2に接続又は一体成形されているとともに、この空調ケーシング2内の空気流れ上流側には、室内に吹き出す空気を冷却する冷却器をなす蒸発器4が配設されており、送風機3により送風された空気は全てこの蒸発器4を通過する。
【0029】
なお、本実施形態では、冷却器として、冷媒を蒸発させることにより冷凍能力を発生させる蒸気圧縮式冷凍機の蒸発器を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の冷却器を採用してもよい。
【0030】
そして、蒸発器4の空気下流側には、室内に吹き出す空気を加熱するヒータ5が配設されており、本実施形態に係るヒータ5は、走行用エンジンの冷却水等の車両で発生する廃熱を熱源として空気を加熱している。
【0031】
また、本実施形態では、蒸発器4を通過した空気の全量をヒータ5を通過させるとともに、ヒータ5での加熱能力、つまりヒータ5内を循環させるエンジン冷却水量を調節することにより、車室内に吹き出す空気の温度を調節するリヒート方式を採用している。
【0032】
そして、空調ケーシング2の最下流側部位には、車室内乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのフェイス吹出口6、車室内乗員の足元に空気を吹き出すためのフット吹出口7、及びフロントガラス等の窓ガラスの内面に向かって空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口8等が形成されている。
【0033】
また、上記各吹出口6〜8の空気上流側は、吹出モードを切り換え制御する吹出モード切換ドア6a、7a、8aが配設されており、吹出モード切換ドア6a、7a、8aは、サーボモータ等の駆動手段又は手動操作によって開閉される。
【0034】
なお、吹出モードとしては、主にフェイス吹出口6から空気を吹き出すフェイスモード、主にフット吹出口7から空気を吹き出すフットモード、フェイス吹出口6及びフット吹出口7から空気を吹き出すバイレベルモード、及び主にデフロスタ吹出口8から空気を吹き出すデフロスタモード等がある。
【0035】
また、一般的に、車両空調装置では、フェイス吹出口6の開口面積が他の吹出口に比べて大きいため、フェイス吹出口6から空気を吹き出すフェイスモード時の通風抵抗(圧力損失)は、他の吹出モード(フットモード及びデフモード)に比べて小さくなっている。
【0036】
また、電子制御装置(ECU)9は、図2に示すように、室内空気の温度を検出する内気センサ、室外空気の温度を検出する外気センサ、蒸発器4を通過した直後の空気温度を検出するエバ後センサ及び室内に注がれる日射量を検出する日射センサ等の空調センサ9aの検出信号、並びに乗員が設定入力した希望室内温度、つまり操作パネル9bの出力等が入力されている。
【0037】
そして、ECU9は、ECU9に入力された信号に基づいて、予め記憶されたプログラムに従って室内に吹き出す空気の目標温度、すなわち目標吹出温度TAOを算出し、この目標吹出温度TAOを基準に吸入口切換ドア、ヒータ5内を循環するエンジン冷却水量を調節する流量制御弁、吹出モード切換ドア6a、7a、8a及び送風機3等を制御する。
【0038】
次に、送風機3について述べる。
【0039】
本実施形態に係る送風機3は、図1に示すように、回転軸周りに多数枚の翼を有して回転軸の軸方向から吸入した空気を径外方に向けて吹き出す遠心式ファン3a(JIS B 0132番号1004等参照)、遠心式ファン3aを収納して遠心式ファン3aから吹き出した空気が流れる渦巻き状の空気流路3bを構成するスクロールケーシング3c、及び遠心式ファン3aを回転させるモータ等を有して構成されたものである。
【0040】
なお、スクロールケーシング3cは、遠心式ファン3aから吹き出す空気を効率よく集合させながら下流側に流すべく、スクロールケーシング3cの巻き始め部から巻き終わり部にかけて空気流路3bの断面積が徐々に拡大するように形成されており、本実施形態では、巻き始め部から計った巻き角に対してスクロールケーシング3cの外周側内壁半径を対数螺旋関数的に徐々に拡大している。
【0041】
そして、空気流路3b内には、流体が注入又は排出されることにより空気流路3bの断面積を変化させる袋状部材3dが設けられており、本実施形態では、ヒータ5から流出したエンジン冷却水を袋状部材3dに注入して袋状部材3dを膨らませ、袋状部材3d内のエンジン冷却水をエンジン側に排出することにより袋状部材3dを萎ませる。
【0042】
なお、バルブ3eは袋状部材3dの流出側を開閉する弁手段であり、バルブ3fは袋状部材3dの流入側を開閉する弁手段である。
【0043】
次に、本実施形態の特徴である袋状部材3dの制御及びその特徴を述べる。
【0044】
本実施形態では、最大暖房時又はフットモード時等の空調ケーシング2で発生する通風抵抗が大きくなるときには、袋状部材3dに加熱された媒体、つまりエンジン冷却水を注入して、図3(a)に示すように、袋状部材3dを膨らませて空気流路3bの実質的な断面積を縮小させ、一方、最大冷房時又はフェイスモード時の空調ケーシング2で発生する通風抵抗が小さくなるときには、袋状部材3d内の流体を排出して、図3(b)に示すように、袋状部材3dを萎ませて実質的な断面積を拡大させる。
【0045】
ここで、送風機3、つまりスクロールケーシング3cは、夏季冷房時に最も多用されるフェイスモード時における通風抵抗に合わせて最適化されているため、最大暖房時又はフットモード時等の空調ケーシング2で発生する通風抵抗が大きくなるときに、袋状部材3dを膨らませて空気流路3bの実質的な断面積を縮小させれば、送風機3の特性は、図4の実線で示される低圧力損失にて最適化された特性から破線で示される高圧力損失にて最適化された特性に変化する。
【0046】
したがって、通風抵抗が小さいフェイスモード時に最適化された送風機3であっても、通風抵抗が大きいフットモード時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができる。
【0047】
また、送風空気と接触する袋状部材3d内に加熱された流体が注入されるので、送風空気を袋状部材3d内の流体及びヒータ5にて加熱することができ、短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることができる。
【0048】
以上に述べたように、本実施形態では、通風抵抗が小さいフェイスモード時や最大冷房(急速冷房)時は勿論のこと、通風抵抗が大きいフットモード時や最大暖房時においても騒音を低減しながら送風効率を向上させることができるとともに、短時間で室内に吹き出す空気を暖房を行うに十分な温度まで昇温させることができる。
【0049】
なお、自動制御方式の車両用空調装置では、目標吹出温度TAOに基づいて吹出モードが自動制御されることから、本実施形態では、目標吹出温度TAOに基づいて吹出モードを検出しているが、吹出モード切換ドア6a、7a、8aのドア位置から吹出モードを検出してもよいことは言うまでもない。
【0050】
また、送風空気の流れに対して袋状部材3dがヒータ5の上流側に位置し、一方、エンジン冷却水の流れに対してヒータ5が袋状部材3dの上流側に位置しているので、袋状部材3d内のエンジン冷却水と送風空気との温度差、及びヒータ5内のエンジン冷却水と送風空気との温度差を大きく保つことができ、効率よく送風空気を加熱することができる。
【0051】
(第2実施形態)
本実施形態は、袋状部材3dのうち、少なくとも空気流路3bを流れる空気に晒される部位には、多数個の凹凸部(ディンプル)を設けて袋状部材3dと空気との接触面積及び熱伝達率を増大させて、袋状部材3d内のエンジン冷却水と空気との熱交換効率を向上させたものである。
【0052】
(第3実施形態)
上述の実施形態では、袋状部材3dの膨脹量を調節することが困難であることから、本実施形態では、袋状部材3d内を複数層の空間に区画し、空調ケーシング2における通風抵抗に応じて、流体を注入又は排出する空間を変更するものである。具体的には、通風抵抗の増大に応じて空気流路3bの断面積を縮小し、通風抵抗の減少に応じて空気流路3bの断面積を拡大する。
【0053】
なお、空調ケーシング2における通風抵抗は、吹出モードや送風量に応じて変化することから、本実施形態では、吹出モード及び送風機3の送風量のうち少なくとも一方に基づいて流体を注入又は排出する空間を変更しているが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば圧力センサ等にて空調ケーシング2内の通風抵抗を直接的に検出し、この検出値に基づいて流体を注入又は排出する空間を変更してもよい。
【0054】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、自動制御方式の車両用空調装置であるので、最大暖房時には自動的にフットモードとなり、最大冷房時には自動的にフェイスモードとなるので、吹出モードに応じて空気流路3bの断面積を変化させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、最大暖房時や最大冷房時等の空調負荷に応じて空気流路3bの断面積を変化させてもよい。
【0055】
また、上述の実施形態では、リヒート式の空調装置であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばヒータ5を迂回するバイパス通路を設け、ヒータ5を通る風量とバイパス通路を通る風量との風量割合を調節することにより、車室内に吹き出す空気の温度を調節するエアミックス方式を採用してもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、袋状部材3dとヒータ5とをエンジン冷却水流れに対して直列に接続したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば袋状部材3dとヒータ5とをエンジン冷却水流れに対して並列に接続してもよい。
【0057】
また、上述の実施形態に係る送風機(送風ユニット)3では、スクロールケーシング3cの吹出部から蒸発器4の空気流れ直前部分まで含めて送風機(送風ユニット)3と称したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
また、自動制御方式の車両用空調装置では、目標吹出温度TAOに基づいて吹出モードが自動制御されることから、目標吹出温度TAOに基づいて袋状部材3dに流体を注入する場合と袋状部材3dから流体を排出する場合とを制御してもよい。
【0059】
なお、目標吹出温度TAOとは、室内に吹き出す空気の制御目標温度であり、通常、乗員が設定した室内温度や内気温度等に基づいて決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る空調装置の模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る空調装置の制御系を示す模式図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】風量と騒音及び圧力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…空調装置、2…空調ケーシング、3…送風機、
3a…遠心式ファン、3b…空気流路、
3c…スクロールケーシング、3d…袋状部材、4…蒸発器、5…ヒータ。
Claims (6)
- 送風機(3)と、
前記送風機(3)により室内に送風される空気の通路を構成する空調ケーシング(2)と、
前記空調ケーシング(2)内に収納され、室内に送風される空気を加熱する加熱手段(5)と、
前記送風機(3)内の空気流路(3b)内に配置され、流体が注入又は排出されることにより前記空気流路(3b)の断面積を変化させる袋状部材(3d)とを有し、
前記空調ケーシング(2)における通風抵抗に応じて、流体を注入又は排出することを特徴とする車両用空調装置。 - 送風機(3)と、
前記送風機(3)により室内に送風される空気の通路を構成する空調ケーシング(2)と、
前記空調ケーシング(2)内に収納され、室内に送風される空気を加熱する加熱手段(5)と、
前記送風機(3)内の空気流路(3b)内に配置され、流体が注入又は排出されることにより前記空気流路(3b)の断面積を変化させる袋状部材(3d)とを有し、
最大暖房時に前記袋状部材(3d)に加熱された媒体が注入されることを特徴とする車両用空調装置。 - 送風機(3)と、
前記送風機(3)により室内に送風される空気の通路を構成する空調ケーシング(2)と、
前記空調ケーシング(2)内に収納され、室内に送風される空気を加熱する加熱手段(5)と、
前記送風機(3)内の空気流路(3b)内に配置され、流体が注入又は排出されることにより前記空気流路(3b)の断面積を変化させる袋状部材(3d)とを有し、
室内下方側に空気を吹き出すフットモード時に前記袋状部材(3d)に加熱された媒体が注入されることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記袋状部材(3d)のうち前記空気流路(3b)を流れる空気に晒される部位には、多数個の凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記袋状部材(3d)内は複数層の空間に区画されており、さらに、前記空調ケーシング(2)における通風抵抗に応じて、流体を注入又は排出する空間を変更することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記送風機(3)は、回転軸の軸方向から吸入した空気を径外方に向けて吹き出す遠心式ファン(3a)、及び前記遠心式ファン(3a)を収納して前記遠心式ファン(3a)から吹き出した空気が流れる渦巻き状の空気流路(3b)を構成するスクロールケーシング(3c)を有して構成されており、
さらに、前記袋状部材は、少なくとも前記スクロールケーシング(3c)の外周側内壁部に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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