JP2004300863A - 外装材及びその汚れ防止方法 - Google Patents

外装材及びその汚れ防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シーリング材に起因する汚れが飛散しない外装建材とその汚染防止方法を提供する。
【解決手段】雨水が流れる経路にシリコーンシーリング材が配置された外装建材において、外装部材表面に光触媒層を形成し、かつシーリング材を被覆する防止層を形成し、そのシーリング材に接近して、他の領域と比較して、光触媒層の膜厚の厚い表面層を設けたことを特徴とする外装部材が提供される。雨水等によるセルフクリーニング性に優れ、長期にわたって美観を維持できる。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材と、建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光触媒の光励起親水化現象を利用した技術が注目されている。
光励起に応じて親水性を呈する光触媒性半導体材料を基材表面に形成することで、太陽にさらされると水との接触角が高度に親水化され、降雨を受ける都度、大気中の疎水性物質を主成分とする汚染物質が洗い流され、表面が自己浄化されることが提案されており、外装建材や建材ガラスへの応用が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、建材と、建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材に光触媒薄膜を形成した先行例としては、シーリング材自身を分解、改質することが無いように、シーリング材材に接する部位を除き、その近傍表面に光触媒をコーティングすることで、シーリング材の水密性、気密性を劣化させることが無い建築材料とすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】WO96/29375号広報
【特許文献2】特開平8−302856号広報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
建材と、建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材では、使用中にシリコーンシーリング材中のジメチルシリコーン類の揮発や溶出が生じる。従って、特許文献1の提案を実現すべく、建材表面に単に光触媒層のみを形成した場合、使用中に徐々にこのジメチルシリコーン類が光触媒層へと流下又は拡散し、ジメチルシリコーンと、光触媒を構成する酸化チタン等の金属酸化物が結合して撥水表面に変化してしまう。そのために、長期に亘り降雨を受ける都度、大気中の疎水性物質を主成分とする汚染物質が洗い流され、表面が自己浄化される機能を維持していくことができなかった。
【0006】
また、特許文献2の構成にしたとしても、ジメチルシリコーン類の光触媒層への単位時間当りの流下量又は拡散量を劇的に変化させることはできなかった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、シリコーンシーリング材に起因する撥水汚染が水を介して近傍に濃縮して広がることを見出し、この発見を契機に本発明に至った。
以下に詳述する。降雨の水は重力によって底部にたまり、シーリング材の近傍に水が長時間にわたり滞留する。特に、光触媒層の場合、シーリング材から染み出たジメチルシリコーン類が滞留した水に移行し、さらに、親水化して水ぬれ性が高まった(表面エネルギーが高くなった)光触媒層の拡張ぬれにより、撥水成分であるジメチルシリコーン類が水を介して連続的にぬれ広がってゆく。それにより広域の光触媒層が撥水化してしまうのである。
すなわち、シーリング材と光触媒膜をつなぐような水を滞留させないように水の流れを遮断すれば、長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装材を提供することができる。
【0009】
本発明では、上記課題を解決すべく、
建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、前記シーリング材表面には溶出防止層が形成されており、前記外装材の表面には、酸化チタンを含む光触媒層が形成されており、前記光触媒層は、シリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成されていることを特徴とする外装材を提供する。
上記のような、シーリング材を被覆する溶出防止層を形成することで、ジメチルシリコーンの揮発や溶出を完全ではないまでも半分以下に抑えることができる。
さらに、前記光触媒層の他の部分に比べ、蛍光X線で測定されたTiのピーク強度が少なくとも2倍である領域が形成されていることで、その汚染物質捕捉効果により溶出防止層で抑制されたジメチルシリコーン類がさらによく遮断され、光触媒層表面への撥水汚染の拡散を低減することができ、その結果、長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装材を提供することが可能となる。
【0010】
また、本発明では、建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材の汚れ防止方法であって、前記シリコーンシーリング材に溶出防止層を形成する工程と、前記外装材表面に酸化チタンを含む光触媒層を形成する工程と、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法。
本発明の好ましい態様においては、光触媒層の膜厚が厚い領域は幅1mm以上であることが望ましい。1mm以上にすることで十分な汚染物の補足効果が得られる。
【0011】
また、本発明では、建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備し、さらに前記シリコーンシーリング材表面には溶出防止層を備えた外装材の汚れ防止方法であって、前記外装材表面に酸化チタンを含む光触媒層を形成する工程と、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法を提供する。
【0012】
また、本発明では、建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備し、さらに前記建材表面に酸化チタンを含む光触媒層を備えた外装材の汚れ防止方法であって、外装材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材表面に溶出防止層を形成する工程と、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法を提供する。
【0013】
また、本発明では、建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備し、さらに前記シリコーンシーリング材表面には溶出防止層を備え、前記建材表面に酸化チタンを含む光触媒層を備えた外装材の汚れ防止方法であって前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の外装材とは、雨にさらされる屋外で使用され、シーリング材が建材とともに併用されるものであれば、どのような構造でも適用可能であり、外装材の表面を伝わる雨水がシーリング材に触れるように配置された構造の場合に好適である。建物の壁、屋根を構成するパネルやガラスなど、カメラケースやセンサーカバーなどの機器を防水するためのケース類などが挙げられる。
【0015】
本発明の実施の形態を示す外装材の断面図を図1に、平面図を図2に示す。建材3の表面にコーティングされた光触媒層4が形成され、建材3を防水するために、サッシュ7と建材3の間、または建材3と建材3の間にシーリング材2が形成され、シーリング材2表面には溶出防止層5が形成され、さらに、シリコーンシーリング材2の近傍に、膜厚を大きくした光触媒粒子を含む表面層1が形成されている。
膜厚を大きくした光触媒粒子を含む表面層1により、溶出防止層から漏れたジメチルシリコーン類がよく遮断され、光触媒層表面への撥水汚染の拡散を低減することができ、その結果、長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装材を提供することが可能となる。
【0016】
本発明のシーリング材は、シリコーンポリマーを主成分としたもので、適度の柔軟性と強度を有するもので、従来から汚れで問題となっているシリコーン系シーリング材である。シリコーンシーリング材は色々な種類があり、湿気で硬化する一成分形、触媒と反応させる二成分形などがある。また、硬化機構により、オキシム型、アミノキシ型、アルコール型、酢酸型などがある。
【0017】
また、本発明のシーリング材に形成する溶出防止層とは、撥水汚染の原因であるジメチルシリコーン類の染み出しを防止する層であって、その防止効果は、完全である方が望ましいが、作業性やコストなどを加味して選択すれば良い。例えば、フッ素系、シリコーン系、変性シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリイソブチレン系の樹脂塗膜が使用され、信越化学製シリコーンシーリング材用汚れ防止剤Sコート58、横浜ゴム株式会社製ハマタイトVY−52などが挙げられる。また、撥水層と兼用するためには、表面エネルギーの小さな材料が好適で、ジメチルシリコーンより小さな20dyne/cm以下のもの、例えば大日本インキ製ディフェンサTR230K、TR310等のフッ素系コーティング剤やメガファックF178K等のパーフルオロアルキル基含有オリゴマーが好適である。また、ポリイソブチレンシーリング材を溶出防止層とすることもできる。例えば、横浜ゴム株式会社製マイレックスZ、サンスター技研株式会社製ペンギンシール7000が挙げられる。長期使用の耐久性が要求される場合には、シリコーンシーリング材に専用プライマーを塗布し形成する。さらに、ポリイソブチレンシーリング材に前述のシリコーンシーリング材用汚れ防止剤を塗布することもできる。
【0018】
光触媒は、光触媒作用を有する半導体であればいずれも使用可能であり、例えばTiO 、SrTiO 、ZnO、CdS、SnO が挙げられる。また、粒子状のもの、前駆体を結晶化させたものなど、形態は使用条件によって選択することができる。
【0019】
バインダーとして、例えば、シロキサン結合を有する物質を好適に使用することができる。シロキサン結合を有する化合物の表面には水との親和性の高いシラノール基が存在しており、暗所における親水性の維持性の機能を持たせたり、強めたりする効果があり、降雨によるセルフクリーン効果を向上させる。前記シロキサン結合を有する物質としては水ガラス等のアルカリシリケート、コロイダルシリカ、アルミノシリケート化合物を使用することもできる。
【0020】
また、前記シラン化合物として、以下の化合物の部分加水分解物、脱水宿重合物を好適に使用することができる:メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン。
【0021】
更に、前記塗料として使用する場合のバインダーとして、シリコーンエマルジョン、フッ素樹脂エマルジョンを使用することができる。シリコーンエマルジョン、フッ素樹脂エマルジョンを含む塗膜は化学的安定性が高く、また、耐候性も高い。
【0022】
また、光触媒膜のコーティングは、外装部材を建築現場などの屋外において塗工することもできるし、あらかじめ工場で加工したものを建築現場や設置場所に持ち込むこともできる。また、光触媒膜のコーティングは、外装部材を建築現場などの屋外において塗工することもできるし、あらかじめ工場で加工したものを建築現場や設置場所に持ち込むこともできる。光触媒層の形成方法に関しては、光触媒、結着剤、溶剤を混合した者を外装材表面にスプレーコート法、ディップコート法、フローコート法、スピンコート法、ロールコート法、刷毛塗り、スポンジ塗り等にて形成する方法が利用できる。
【0023】
光触媒層の蛍光X線で測定されたTiのピーク強度は、次の方法で求めることができる。蛍光X線測定装置、島津製作所SFX−1200を用いて、30kV、80mAの出力で30mmφの測定面から得られた、Tiのピーク位置の2θ=86.14°でのKα線の強さと、バックグラウンドとしての2θ=83.0°での強さの差を求める。コーティングしていないガラスでも微量にTiを含有するため、光触媒を形成しないガラスも同様に測定し、その値を、個々のサンプルから減算して、光触媒層の蛍光X線で測定されたTiのピーク強度とすることができる。
また、蛍光X線で測定されたTiのピーク強度(kcps)を膜厚に換算するためには、例えば塗装条件の異なる試料を数点用意し、それらの断面をSEM(走査型電子顕微鏡)などにより観察を行い、膜厚(nm)を計測し、蛍光X線で測定されたTiのピーク強度との相関を求め検量線を作成する。その検量線を用いて、蛍光X線で測定されたTiのピーク強度を膜厚に換算することもできる。
【0024】
外装材の表面に、形成する光触媒層が蛍光X線で測定されたTiのピーク強度0.6kcpsの場合、シーリング材の近傍で膜厚を厚くする領域は、蛍光X線で測定されたTiのピーク強度で1.2kcps以上4kcps以下、より好ましくは、1.5kcps以上2.5kcps以下、さらに好ましくは、1.6kcps以上2.0kcps以下にする。1.2kcpsより薄い場合では十分な効果を得ることができなくなり、2.5kcpsより厚い場合には塗装膜が白濁するなど外観が低下し、4kcpsより厚い場合にはクラックが入るなど成膜性が著しく低下する。
【0025】
またシーリング材の近傍で光触媒層の膜厚を厚くする領域は、他の領域と比較して単位面積当りの光触媒量が多い領域としてもよく、その場合、シーリング材の近傍の光触媒層は、チタニア含有量を50重量%以上にするのが好ましい。
【0026】
上記光触媒量が多い領域の幅は、シーリング材から染み出すジメチルシリコーンの溶出量に応じて設ければ良く、膜厚をかせいで幅を狭くすることもできる。また、シーリング材を打設して年数を経過したような場合は、その幅を新築の場合よりも狭くすることができる。その幅は、5mm以上200mm以下が望ましく、さらに好ましくは5mm以上50mm以下が望ましく、さらに5mm以上15mm以下が望ましい。
【0027】
【実施例】
以下、実施例及び、比較例、試験例を示し、発明の効果について、さらに具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
【0028】
テストピースの作製
厚さ2mm、10cm角のフロートガラスを洗浄し、フロート時の錫バスに面した側面を上にして20cm角のポリカ板に、5mmの間隙を設けアルミテープで固定し、マスキングテープでガラスを保護した後、その5mmの間隙にシリコーンシーリング材(東芝GE製トスシールsp10、ニューグレイ、脱アミノキシ型)を注形し、平滑に仕上げ、シーリング材を硬化させたテストピースを作製した。次に、そのテストピースのマスキングテープをはがし、ガラス洗浄用の酸化セリウムを使い、水ぬれ性が良くなるまでガラス表面をきれいに研磨洗浄し、試験に供した。
【0029】
実曝露の比較試験
南向きに斜め45°に傾斜させてテストピースを固定し、天然暴露をした。3日おきに、テストピース面に散水し、その時に水滴が付着した部位がシーリング材に起因して撥水汚染を受けた部位であると判断した。さらに、シーリング材端からの距離を測定し、1週間後、1ヶ月後にその長さ(疎水部位)の比較を行い、その長さが短いほどシーリング材の汚染が低減されたと判断した。
また、テストピースの表面の水接触角を測定し、50°を超えた部位はシリコーンシーリング材に汚染されたものと判断し、シーリング材の端から1cmの距離の接触角が50°を超えた経過日数を求め、親水性維持の指標とした。
【0030】
光触媒膜厚の定量
サンプルを35mmに切り出し、前述の蛍光X線測定装置、島津製作所SFX−1200を用い前述の条件にて蛍光X線で測定されたTiのピーク強度を求めた。
【0031】
コーティング剤の調整
光触媒には、X線結晶子径7nm、粒子径約10nmの微粒子からなるアナターゼTiO2ゾルを用い、バインダーにはアルキルシリケートの加水分解物を用いた。それらをチタニアと、シリケートのSiO2換算の重量比が、65:35になるように合成した。その後、固形分濃度が0.2%になるように、ノルマルプロピルアルコールと、プロピレングリコールモノメチルエーテルと、ジプロピレングリコールプロピレングリコールの混合溶剤で希釈調整したものを光触媒コーティング剤Aとした。
【0032】
シリコーンシーリング材の近傍の、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域用コーティング剤の調整
光触媒には、X線結晶子径7nm、粒子径約10nmの微粒子からなるアナターゼTiO2ゾルを用い、バインダーにはアルキルシリケートの加水分解物を用いた。それらをチタニアと、シリケートのSiO2換算の重量比が、65:35重量部になるように調整した。その後、固形分濃度が0.6%、1.5%、3.0%になるように、ノルマルプロピルアルコールで希釈調整したものをそれぞれコーティング剤B、C、Dとした。
【0033】
(比較例1)光触媒をコーティングのみ
前記のガラスパネルを水平に置き、前記の光触媒コーティング剤Aをローラーに含浸させ、ローラーが回転しないように縦、横に、数回移動させて、ガラス面に塗布した。蛍光X線で測定されたTiのピーク強度は、0.6kcpsであった。
(比較例2)溶出防止剤のみ
前記により準備されたテストピースのシーリング材の表面に信越化学工業製、Sコート58をハケを使って塗布した。
【0034】
(実施例1)溶出防止剤+固形分濃度3.0%
光触媒のコーティングは比較例1と同様に行った後、シーリング材の表面に信越化学工業製、Sコート58をハケを使って塗布した。十分乾燥させた後、シリコーンシーリング材近傍に幅30mmでコート面の上にさらにコーティング剤Dを重ねて塗布した。蛍光X線で測定されたTiのピーク強度は、4.0kcpsであった。
【0035】
(実施例2) 溶出防止剤+固形分濃度1.5%
光触媒のコーティングは比較例1と同様に行った後、シーリング材の表面に信越化学工業製、Sコート58をハケを使って塗布した。十分乾燥させた後、シリコーンシーリング材近傍に幅30mmでコート面の上にさらにコーティング剤Cを重ねて塗布した。蛍光X線で測定されたTiのピーク強度は、2.5kcpsであった。
【0036】
(実施例3) 溶出防止剤+固形分濃度0.6%
光触媒のコーティングは比較例1と同様に行った後、シーリング材の表面に信越化学工業製、Sコート58をハケを使って塗布した。十分乾燥させた後、シリコーンシーリング材近傍に幅30mmでコート面の上にさらにコーティング剤Dを重ねて塗布した。蛍光X線で測定されたTiのピーク強度は、1.7kcpsであった。
【0037】
(実施例4) ポリイソブチレン系溶出防止剤+固形分濃度0.6%
光触媒のコーティングは比較例1と同様に行った後、シーリング材の表面に溶出防止層を形成するために、マスキングテープを2枚の厚みで養生し、横浜ゴム株式会社製No.90を塗布した後、マイレックスZを充填し、硬化させた。さらに信越化学工業製、Sコート58をハケを使って塗布した後、マスキングテープを除去し、溶出防止層を形成した。その後、十分乾燥させた後、シリコーンシーリング材近傍
に幅30mmでコート面の上にさらにコーティング剤Dを重ねて塗布した。蛍光X線で測定されたTiのピーク強度は、1.6kcpsであった。
【0038】
比較例1〜2、実施例1〜4のテストピースを同時に、前記した撥水汚染性の実曝露試験を実施した。表1のとおり、比較例よりも、実施例1〜4は疎水部の長さは短く、汚染を低減していることが確認できた。実施例1,3,4は透明性が保持され、外観も良く、ガラスなど透明な外装材に応用が可能である。実施例2は、透明性が劣るので、不透明な外装材への応用が可能である。
【0039】
【表1】
Figure 2004300863
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、長期に亘り建材表面に雨筋汚れ等の汚れが付着しにくく、付着しても降雨や水洗により容易に除去可能な外装材を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装材の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の外装材の構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1シーリング材の近傍で光触媒層の膜厚を厚くする領域
2シーリング材
3建材
4光触媒膜
5溶出防止層
6ポリイソブチレン系溶出防止層
7サッシュ、もしくは構造躯体

Claims (5)

  1. 建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材であって、
    前記シーリング材表面には溶出防止層が形成されており、
    前記外装材の表面には、酸化チタンを含む光触媒層が形成されており、
    前記光触媒層は、シリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成されていることを特徴とする外装材。
  2. 建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備してなる外装材の汚れ防止方法であって、
    前記シリコーンシーリング材に溶出防止層を形成する工程と、
    前記外装材表面に酸化チタンを含む光触媒層を形成する工程と、
    前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法。
  3. 建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備し、さらに前記シリコーンシーリング材表面には溶出防止層を備えた外装材の汚れ防止方法であって、
    前記外装材表面に酸化チタンを含む光触媒層を形成する工程と、
    前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法。
  4. 建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備し、さらに前記建材表面に酸化チタンを含む光触媒層を備えた外装材の汚れ防止方法であって、
    外装材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材表面に溶出防止層を形成する工程と、
    前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法。
  5. 建材と、該建材周辺部に配設されたシリコーンシーリング材とを具備し、さらに前記シリコーンシーリング材表面には溶出防止層を備え、前記建材表面に酸化チタンを含む光触媒層を備えた外装材の汚れ防止方法であって、
    前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍に、蛍光X線で測定されたTiピーク強度が、前記光触媒層のシリコーンシーリング材の近傍以外の部分に比べ、少なくとも2倍である領域が形成する工程を備えたことを特徴とする外装材の汚れ防止方法。
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