JP2004300418A - 希土類ケイ酸塩系蛍光体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1)希土類カルボン酸塩をアルコキシアルコールと一緒に加熱して溶液とする工程、2)この溶液にケイ素アルコキシドおよび付活剤元素A、そして必要に応じて付活剤元素Lの化合物を添加して、混合する工程、3)得られた混合液に水分を作用させて混合液をゲル化する工程、および4)得られたゲル体を熱分解する工程からなる組成式:LuxYyGdzSiOp:aA,bLで表される蛍光体の製造法。[AはCe、Pr,Nd,Sm,Eu等、LはZr、Nb,Hf,Ta,Sn等である。x,y,z、a、bはそれぞれ、x≧0,y≧0,z≧0、1.5≦x+y+z≦2.2、2×10−5<a<6×10−2、0≦b<10−2であり、pは化合物の電荷を0にする数値を表す。]
【選択図】なし
Description
例えば、ルテチウムのケイ酸塩は真密度が7.4g/cm2と高い。しかしながら、ルテチウムを主体とするケイ酸塩系蛍光体は融点が2000℃を超え、その製造法の多くは、このような高温で原料化合物を溶融し、これから引き上げ法により単結晶を得る方法である。従って、密度の高い上記のような希土類ケイ酸塩系蛍光体、特にルテチウム等の重希土類を含むケイ酸塩系蛍光体のより簡便な製造法が望まれている。
LuxYyGdzSiOp:aA,bL …(I)
(R1−COO)3M・mH2O …(II)
R2−O−(CH2)nOH …(III)
Si(OR3)4 …(IV)
3)得られた混合液を熱分解する工程。
LuxYyGdzSiOp:aA,bL …(I)
(R1−COO)3M・mH2O …(II)
R2−O−(CH2)nOH …(III)
2)加熱して得られた溶液に、下記式(IV)で表されるケイ素アルコキシド、および上記A元素の化合物、そして必要により上記L元素の化合物を添加して、混合する工程、
Si(OR3)4 …(IV)
3)得られた混合液に水分を作用させて混合液をゲル化する工程、および
4)得られたゲル体を熱分解する工程。
LuxSiOp:aA’,bL’ …(V)
1)ルテチウム、イットリウム及び/又はガドリニウムの酢酸塩を、2−メトキシエタノールおよび/または2−エトキシエタノールと一緒に加熱して溶液を得る工程、
2)上記溶液に、テトラエトキシシランおよび上記A元素の化合物、そして必要に応じて上記L元素の化合物を添加して、混合する工程、および
3)得られた混合液を熱分解する工程。
1)ルテチウム、イットリウム及び/又はガドリニウムの酢酸塩を、2−メトキシエタノールおよび/または2−エトキシエタノールと一緒に加熱する工程、
2)加熱して得られた溶液に、テトラエトキシシランおよび上記A元素の化合物、そして必要に応じて上記L元素の化合物を添加して、混合する工程、
3)得られた混合液に水分を作用させてゲル化する工程、および
4)得られたゲル体を熱分解する工程。
(1)加熱工程
希土類カルボン酸塩とアルコキシアルコールとを一緒に加熱する。
希土類カルボン酸塩としては、下記式(II)で表される化合物が用いられる。
(R1−COO)3M・mH2O …(II)
R2−O−(CH2)nOH …(III)
で表されるアルコキシアルコールと一緒に加熱する工程。
得られた溶液(反応液)に、下記式(IV)で表されるケイ素アルコキシド、および付活剤成分である化合物を添加して混合する。
Si(OR3)4 …(IV)
上記の混合液に水分を作用させて混合液をゲル化する。
本発明において、このゲル化工程は必ずしも実施する必要はなく、加熱工程で得られた反応液にケイ素アルコキシドおよび付活剤化合物などを添加混合し、必要により溶媒を留去した後、直接熱分解工程に掛けてもよい(第一の製造方法)。ただし、ゲル化したのちゲル体を熱分解工程に掛けることがより好ましい(第二の製造方法)。
ゲル化により得られたゲル体を熱分解する。
熱分解は、ゲル体をアルミナるつぼ、白金るつぼ、石英ボートなどの耐熱性容器に充填し、これを電気炉の炉芯に入れて焼成することにより行う。焼成温度は、一般に800乃至1700℃の範囲にある。焼成時間は、充填量、焼成温度および炉からの取出し温度などによっても異なるが、一般には1乃至18時間が適当であり、好ましくは2乃至12時間である。焼成雰囲気は、大気雰囲気、窒素雰囲気、カーボンが存在する雰囲気、水素と水蒸気が共存する雰囲気、あるいは一酸化炭素/二酸化炭素が共存する雰囲気を使用することができる。焼成は一段階で行ってもよいが、温度と雰囲気を調節した多段階で行うこともできるが、ゲル体の有機成分を酸化分解する為の酸化雰囲気下での第一焼成と、これに続いて雰囲気を還元性に調整して行なう第二焼成とからなる工程をとることが、より好ましい。
LuxSiOp:aA’,bL’ …(V)
本発明に係る輝尽性蛍光体に放射線を吸収蓄積させる放射線像変換パネルは、少なくとも輝尽性蛍光体層を有する。該蛍光体層は自立性膜の形態でもよいが、通常は支持体上に付設される。さらに、蛍光体層の表面にこれに隣接して保護層を付設するのが好ましい。また、画像の鮮鋭度を向上させる為に、蛍光体層および/または保護層は、励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色剤を含んでいてもよいし、あるいはこの着色剤を含む独立した中間層が設けられていてもよい。その他必要に応じて、これらの他に光反射層、密着改良層その他の中間層を設置してもよい。
本発明の放射線記録材料に用いられる支持体は、平面性のよい材料であれば目的に応じて任意の材料を用いることが可能である。例えば高分子シートあるいはアルミニウム等の金属板、セラミック板、ガラス板等を挙げることができる。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、励起光もしくは輝尽発光光を反射させるための光反射性材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けてもよい。または、支持体に励起光もしくは輝尽発光光を吸収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を充填してもよい。
蛍光体層の表面には、蛍光体層を物理的および化学的に保護するために透明な保護層を設けてもよい。保護層は、励起光の入射や輝尽発光光の出射に殆ど影響を与えないように、光吸収を実質的に示さないことが望ましく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響から放射線像変換パネルを充分に保護することができるように、化学的に安定でかつ高い物理的強度を持つことが望ましい。保護層としては、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂などのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解させて調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護層形成用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。また、保護層中にはパーフルオロオレフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、およびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が分散含有されていてもよい。
蛍光体層は、通常は結合剤中に蛍光体粒子を分散されてなる層であるが、これ以外に結合剤を含まず蛍光体粒子相互の付着力で形成された膜、あるいはこうした膜中の蛍光体粒子の間隙に後から高分子材料を含浸せしめた膜の形態であってもよい。以下に結合剤で分散されてなる蛍光体層の形成方法を具体的に示す。
放射線吸収性蛍光体層と蓄積性蛍光体層とを分離し、前者からの紫外線発光を後者の蓄積性蛍光体層に入射させる形態の放射線像変換パネルに於いて、前者の放射線吸収性蛍光体層に用いられる蛍光体は、母体の主成分として、原子番号が37以上の元素を含む蛍光体であり且つ、本発明の希土類元素で付活された希土類ケイ酸塩系蛍光体よりも高い真密度を有す瞬時発光の蛍光体である。好ましい化合物の例としては、LnTaO4:(Nb,Gd,Tm)系蛍光体、LuAlO3:Ce、Lu2O3:Gdなどを挙げることができる。瞬時発光蛍光体層の厚みは、一般には50から500μmの範囲にあり、好ましくは100から300μmの範囲にある。
放射線像変換パネルにおいては、蓄積性蛍光体層および/または放射線吸収性蛍光体層には必要に応じて、光の散乱を抑制し画像の鮮鋭度を高める為に隔壁を設けることもできる。隔壁は蛍光体層を平面方向に沿って細分区画するように設置される。蛍光体層は層厚が比較的厚いので、隔壁を設けることにより発光光の拡散を有効に防止することができる。隔壁は縞状、格子状など任意の形状で設けることができ、あるいは円形、六角形など任意の形状の放射線吸収蛍光体が充填された領域を隔壁が囲むように形成されてもよい。また、隔壁の頂部と底部はともに蛍光体層の両表面に露出していてもよいし、あるいは頂部と底部の両方あるいはいずれか一方が蛍光体層に埋没していてもよい。
放射線画像の鮮鋭度を高める目的で、上記放射線像変換パネルの少なくともいずれかの層を、瞬時発光蛍光体からの発光光および/または輝尽性蛍光体の二次励起光(潜像(蓄積放射線画像)の読み取り時に用いる)を吸収する着色剤、あるいは場合により、輝尽性蛍光体から放出される発光光の一部を吸収する着色剤によって着色してもよい。具体的には、蛍光体層、保護層、更に下塗層などの中間層を、瞬時発光蛍光体からの発光光および/または輝尽性蛍光体の二次励起光を吸収する着色剤で着色することが望ましい。着色は、上記の層のいずれか一つだけであってもよいし、あるいは部分的であってもよく、また任意に組み合わせてもよい。着色剤は、後述の光電子倍増管を用いた点検出系では、輝尽性蛍光体からの発光光を吸収しないものであることが望ましい。
酢酸ルテチウム四水和物21.2gをエトキシエタノール500mlに分散させた後、分散液を136℃で7時間かけて還流しながら蒸留分約170mlを留去した。得られた淡黄色の透明液に、テトラエトキシシラン5.86mlと硝酸セリウム六水和物11mgとをイソプロパノール50mlに溶解した液を添加した後、これを2時間かけて還流しながら充分に混合した。その後、約10mmHgの減圧下、90℃で混合液から溶媒を減圧留去して、黄色の粘稠なプレカーサ液を得た。プレカーサ液をガラス製シャーレに広げて大気湿度に約10時間晒して、黄色透明なガラス状のゲルを得た。
得られた各蛍光体粉末A〜Dについて、X線回折法により結晶構造を調べた。
また、蛍光体粉末A〜Dの各々を250μmの窪みを有する測定ホルダに充填した。これに40kVpのX線を4.6J/m2(200mR)の量で照射し、その10秒後にHe−Neレーザ光(波長633nm)を照射して、蛍光体から放出された輝尽発光光を光学フィルタ(B−410)を通して光電子増倍管で受光し、そして発光後10秒間の積算値(相対値)を求め、輝尽発光強度として評価を行った。
得られた結果をまとめて表1に示す。
酢酸ルテチウム四水和物21.2gをエトキシエタノール500mlに分散させた後、分散液を136℃で7時間かけて還流しながら、蒸留分約170mlを留去した。得られた淡黄色の透明液に、テトラエトキシシラン5.86mlとトリエトキシセリウム7mgと下記表2に示す共付活剤化合物とをイソプロパノール50mlに溶解した液を添加した後、これを2時間かけて還流しながら充分に混合した。その後、約10mmHgの減圧下、90℃で混合液から溶媒を減圧留去して、黄色の粘稠なプレカーサ液を得た。プレカーサ液をガラス製シャーレに広げて大気湿度に約10時間晒して、黄色透明なガラス状のゲルを得た。
表 2
蛍光体 共付活剤化合物 添加量
(Luに対するモル量)
E テトライソプロポキシジルコニウム 5×10-4
F テトライソプロポキシジルコニウム 2.5×10-4
G トリイソプロポキシサマリウム 5×10-4
H トリイソプロポキシサマリウム 2.5×10-4
I − −
得られた各蛍光体粉末E〜Iについて、上記と同様にして輝尽発光強度の評価を行った。得られた結果をまとめて表3に示す。
表 3
実施例 蛍光体組成 輝尽発光強度
E Lu2SiO5:0.001Ce,0.001Zr 150
F Lu2SiO5:0.001Ce,0.0005Zr 120
G Lu2SiO5:0.001Ce,0.001Sm 160
H Lu2SiO5:0.001Ce,0.0005Sm 130
I Lu2SiO5:0.001Ce 90
実施例1において、酢酸ルテチウム四水和物の一部もしくは全部を当量の酢酸イットリウムで置き換えたこと、硝酸セリウム六水和物の代わりに当量のトリエトキシセリウムと更に共付活剤化合物としてトリイソプロポキシサマリウムを用いたこと、および1400℃で再焼成したこと以外は実施例1と同様にして、本発明に従う各種の蛍光体J〜Nを得た。
得られた各蛍光体粉末J〜Nについて、上記と同様にして輝尽発光強度の評価を行った。得られた結果をまとめて表4に示す。
表 4
実施例 蛍光体組成 輝尽発光強度
J LuYSiO5:0.001Ce,0.001Sm 120
K Lu1.5Y0.5SiO5:0.001Ce,0.001Sm 130
L Lu1.8Y0.2SiO5:0.001Ce,0.001Sm 150
M Lu1.8SiO4.7:0.0009Ce,0.0009Sm 180
N Y2SiO5:0.001Ce,0.001Sm 72
実施例1と同様にして得たゲル体を粉砕し、粒子径を調整したのち、これをアルミナルツボに充填してマッフル炉の炉心に入れ、1200℃で1時間、大気雰囲気中で焼成した。その後、ルツボを管状炉の炉心中に移し、水蒸気分圧と水素分圧とを調節することで、表5に示すように、炉心の平衡酸素分圧を調節しながら、1400℃で4時間焼成した。
得られた蛍光体粉末O乃至Sを、250μmの窪みを有する測定ホルダに充填し、これを蛍光分光光度計にセットし、これに40kVpのX線を200mRの強度で照射しながら、得られる発光のスペクトルを測定すると共に、そのピーク強度を測定した。
表5(蛍光体組成:Lu2SiO5:0.001Ce)
────────────────────────────────────
蛍光体粉末 平衡酸素分圧 瞬時発光波長 瞬時発光強度
(nm) (相対値)
────────────────────────────────────
O <10-14 400 20
P 10-11 400 120
Q 10-10 400 250
R 10-9 400 290
S 10-8 400 300
────────────────────────────────────
実施例2の蛍光体試料Eを用いて下記の方法により放射線変換パネルを作製した。
(蛍光体層塗布液の調製)
実施例2の蛍光体E356g、ポリウレタン樹脂(住友バイエルウレタン(株)製、デスモラック4125)15.8g、およびビスフェノールA型エポキシ樹脂2.0gをメチルエチルケトン−トルエン(1:1)混合溶液に添加し、プロペラ型ミキサーによって分散し、蛍光体層用塗布液を調製した。
フルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体(旭硝子(株)製、ルミフロンLF100)70g、イソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製、デスモジュールZ4370)25g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂5g、およびシリコーン樹脂粉末(KMP−590、信越化学製、1〜2μm径)10gをトルエン−イソプロパノール(1:1)混合溶媒に添加して塗布液とした。
下塗り付きのポリエチレンテレフタレートフイルム上に蛍光体層形成用の塗布液を、乾燥後の厚みが350μmになるように塗布し、100℃で15分乾燥した。乾燥後に保護層用の塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、120℃で30分乾燥した。このようにして、支持体、蛍光体層および保護層からなる放射線像変換パネルを得た。
得られた放射線画像変換パネルに、80kvの管電圧のX線発生管より1mRの線量でスポット状に照射した。30秒後に半導体レーザーを用い、633nmの波長のビームでスキャンした。輝尽発光は380nmから500nmの光を透過するバンドパスフィルターを通して、光電子増倍管で検出した。放射線の照射されたスポット部と非照射部との信号強度の差は十分大きく、画像変換パネルとして用いるのに十分なディスクリミネーションであった。
Claims (12)
- 基本組成式(I):
LuxYyGdzSiOp:aA,bL …(I)
[AはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;Lは、Aと同一であることなく、Zr、Nb、Hf、Ta、Sn、Sm、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;x、yおよびzはそれぞれ、x≧0、y≧0、z≧0であってかつ1.5≦x+y+z≦2.2を満足する数値を表し;pは化合物の電荷を0にするに足りる数値を表し;そしてaは2×10-5<a<6×10-2の範囲内の数値を表し、bは0≦b<1×10-2の範囲内の数値を表す]
を有する蛍光体を製造するための少なくとも下記の工程からなる方法:
1)式(II):
(R1−COO)3M・mH2O …(II)
[MはLu、YおよびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し;R1は置換又は未置換の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し;そしてmは0≦m≦4の範囲内の数値を表す]
で表される希土類カルボン酸塩を、下記式(III):
R2−O−(CH2)nOH …(III)
[R2は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基または炭素数3〜6の置換脂肪族炭化水素基を表し;そしてnは2または3を表す]
で表されるアルコキシアルコールと一緒に加熱して溶液を得る工程、
2)上記溶液に、下記式(IV):
Si(OR3)4 …(IV)
[R3は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す]
で表されるケイ素アルコキシド、および上記A元素の化合物、そして必要に応じて上記L元素の化合物を添加して、混合する工程、そして
3)得られた混合液を熱分解する工程。 - 式(II)においてR1がメチル基である請求項1に記載の蛍光体の製造方法。
- 式(III)で表されるアルコキシアルコールが、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシー2−プロパノールおよび3−エトキシー1−プロパノールからなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1または2のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。
- 式(IV)においてR3がエチル基である請求項1乃至3のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。
- 1)ルテチウム、イットリウム及び/又はガドリニウムの酢酸塩を、2−メトキシエタノールおよび/または2−エトキシエタノールと一緒に加熱して溶液を得る工程、
2)上記溶液に、テトラエトキシシラン及び上記A元素の化合物、そして必要により上記元素Lの化合物を添加して、混合する工程、そして
3)得られた混合液を熱分解する工程、
からなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。 - 蛍光体が、下記基本組成式(V):
LuxSiOp:aA’,bL’ …(V)
[A’はCe及び/又はTbを表し;L’は、A’と同一であることなく、Zr、Hf、Sm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;xは1.5≦x≦2.2の範囲内の数値を表し;pは化合物の電荷を0にするに足りる数値を表し;そしてaは2×10-5<a<6×10-2の範囲内の数値を表し、bは0≦b<1×10-2の範囲内の数値を表す]
で表わされる蛍光体である請求項1乃至5のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。 - 下記基本組成式(I):
LuxYyGdzSiOp:aA,bL …(I)
[AはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;Lは、Aと同一であることなく、Zr、Nb、Hf、Ta、Sn、Sm、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;x、yおよびzはそれぞれ、x≧0、y≧0、z≧0であってかつ1.5≦x+y+z≦2.2を満足する数値を表し;pは化合物の電荷を0にするに足りる数値を表し;そしてaは2×10-5<a<6×10-2の範囲内の数値を表し、bは0≦b<1×10-2の範囲内の数値を表す]
を有する蛍光体を製造するための少なくとも下記の工程からなる方法:
1)下記式(II):
(R1−COO)3M・mH2O …(II)
[MはLu、YおよびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し;R1は置換又は未置換の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し;そしてmは0≦m≦4の範囲内の数値を表す]
で表される希土類カルボン酸塩を、下記式(III):
R2−O−(CH2)nOH …(III)
[R2は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基または炭素数3〜6の置換脂肪族炭化水素基を表し;そしてnは2または3を表す。]
で表されるアルコキシアルコールと一緒に加熱して溶液を得る工程、
2)上記溶液に、下記式(IV):
Si(OR3)4 …(IV)
[R3は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す]
で表されるケイ素アルコキシド、および上記A元素の化合物、そして必要により上記L元素の化合物を添加して、混合する工程、
3)得られた混合液に水分を作用させて混合液をゲル化する工程、および
4)得られたゲル体を熱分解する工程。 - 式(II)においてR1がメチル基である請求項7に記載の蛍光体の製造方法。
- 式(III)で表されるアルコキシアルコールが、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシー2−プロパノールおよび3−エトキシー1−プロパノールからなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項7または8のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。
- 式(IV)においてR3がエチル基である請求項7乃至9のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。
- 1)ルテチウム、イットリウム及び/又はガドリニウムの酢酸塩を、2−メトキシエタノールおよび/または2−エトキシエタノールと一緒に加熱して溶液を得る工程、
2)上記溶液に、テトラエトキシシランおよび上記A元素の化合物、そして必要により上記L元素の化合物を添加して、混合する工程、
3)得られた混合液に水分を作用させてゲル化する工程、および
4)得られたゲル体を熱分解する工程、
からなる請求項7乃至10のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。 - 蛍光体が、下記基本組成式(V):
LuxSiOp:aA’,bL’ …(V)
[A’はCe及び/又はTbを表し;L’は、A’と同一であることなく、Zr、Hf、Sm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;xは1.5≦x≦2.2の範囲内の数値を表し;pは化合物の電荷を0にするに足りる数値を表し;そしてaは2×10-5<a<6×10-2の範囲内の数値を表し、bは0≦b<1×10-2の範囲内の数値を表す]
を有する蛍光体である請求項7乃至11のいずれかの項に記載の蛍光体の製造方法。
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