JP2004299224A - 透視シート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長物の透明基板2に穿孔により複数の小孔8を形成した後に枚葉に切り分け、その後透明基板2の一方の面に表面に離型シート4を有する粘着層3を形成し、他方の面に印刷により絵柄層5を形成し、絵柄層5の表面に印刷により明色層6を形成し、明色層6の表面に印刷により暗色層7を形成し透視シート1を製造する。透明基板2と、透明基板2の一方の面に印刷により順に形成された絵柄層5、明色層6、暗色層7と、他方の面に形成された離型シート4有する粘着層3と、粘着層3から暗色層7までを貫通する複数の小孔8とを備え、暗色層7が小孔8の周面を形成する明色層6の一部を覆うように透視シート1を構成する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の小孔が穿孔された透視シートに関するものである。この透視シートは、車や店舗等の窓ガラスに貼り付けられて外側からは絵や文字等の絵柄が観察され内側からは外側が観察できる、いわゆるシースルーフィルムとして好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車や店舗等の窓ガラスに貼り付けられ、車や店舗等の外側からは絵や文字等の絵柄が観察され、内側からは外側が観察できる、いわゆるシースルーフィルムがある。
【0003】
このシースルーフィルムに適用可能な透視シートの製造方法として、▲1▼白色シートと黒色シートを積層して形成した基材シートの黒色シート側に粘着材層を形成し、▲2▼これに複数の小孔を穿設して透視シート原反を形成し、▲3▼透視シート原反の白色シート側にインクジェットプリンター等で絵柄を印刷して、透視シートを製造するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、別の透視シートの製造方法として、▲1▼巻紙状(ロール状)の透明基材の一方の面に印刷により絵柄層を形成し、▲2▼絵柄層の上に印刷により白層を形成し、▲3▼白層の上に印刷により黒層を形成し、▲4▼パンチングにより小孔を形成し、▲5▼透明機材の他方の面に粘着層を形成し、▲6▼粘着層の表面に離型シート貼付し、▲7▼枚葉に切り分けて、透視シートを製造するものがある。
【特許文献1】
特開平9−226032号公報(実施例)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記前者の製造方法により製造された透視シートは、外貼り式(つまり暗色層側に粘着層がある。)であり、例えばビルの高層階にある窓ガラスに透視シートを貼付する場合には、屋上から降ろしたクレーン等を用いて貼付する必要があり、貼付作業が非常に煩雑となる。また、貼付された透視シートは外部に晒されるため、表面が汚れて絵柄の視認性が低下し易く、また、小孔中にゴミが溜まって内側からの透視性が低下し易い。更に、このように透視シートが汚れた場合には、貼付作業と同様にクレーン等を用いて清掃する必要があり、メンテナンス作業が煩雑となる。
【0006】
また、上記後者の透視シートの製造方法は、巻紙状のシートに絵柄層を印刷して透視シートを製造するため、同一絵柄の透視シートが大量に製造され、小ロットの生産には向かない。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたもので、その課題とするところは、1)小ロットの生産に対応できる内貼り可能な透視シートを容易に製造できる透視シートの製造方法を提供すること、2)透視性等の性能に優れる内貼り可能な遮光性シートを提供すること等にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の透視シートの製造方法は、複数の小孔を備える枚葉の透明基板を形成する基板形成工程と、枚葉の透明基板の一方の面に所定の絵柄を呈する絵柄層を印刷により形成する絵柄層形成工程と、枚葉の透明基板の絵柄層側の面に明色を呈する明色層を印刷により形成する明色層形成工程と、枚葉の透明基板の明色層側の面に暗色を呈する暗色層を印刷により形成する暗色層形成工程とを含んで構成される(請求項1)。
【0009】
これによれば、任意の絵柄を呈する絵柄層を枚葉の透明基板に印刷により形成するので、枚葉の透明基板毎に異なる絵柄を呈する絵柄層を容易に形成することができ、小ロットの透視シートの製造が容易となる。また、製造される透視シートは、透明基板の他方の面(絵柄層が形成されない方の面)を車や店舗の窓ガラスの内側面に貼付することで内貼り式の透視シートとして使用できるため、高層の窓ガラスにも容易に貼付が可能であり、しかもメンテナンスが容易である。更に、絵柄層、明色層、暗色層の順に印刷して透視シートを製造するので、暗色層が小孔の周面を形成する明色層の少なくとも暗色層寄りの一部を覆うように透視シートを製造することができ、優れた透視性を有する透視シートを製造することが可能となる。
【0010】
この透視シートの製造方法において、基板形成工程では穿孔により複数の小孔が形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けて枚葉の透明基板を形成するとよい(請求項3)。
【0011】
これによれば、長物の透明基板を穿孔してその後に枚葉に切り分けるので、穿孔の際には透明基板は長物であり、したがって容易にテンションを付加することができ、バリ等の不具合の発生が少ない高精度の小孔を形成することが可能となり、ひいては製造される透視シートの外観性及び透視性が向上する。
【0012】
また、本発明の透視シートの製造方法は、表面に離型シート有する粘着層を一方の面に備え且つ複数の小孔を備える枚葉の透明基板を形成する基板形成工程と、枚葉の透明基板の他方の面に所定の絵柄を呈する絵柄層を印刷により形成する絵柄層形成工程と、枚葉の透明基板の絵柄層側の面に明色を呈する明色層を印刷により形成する明色層形成工程と、枚葉の透明基板の明色層側の面に暗色を呈する暗色層を印刷により形成する暗色層形成工程とを含んで構成される(請求項2)。
【0013】
これによれば、任意の絵柄を呈する絵柄層を枚葉の透明基板に印刷により形成するので、枚葉の透明基板毎に異なる絵柄を呈する絵柄層を容易に形成することができ、小ロットの透視シートの製造が容易となる。また、製造される透視シートは、離型シートを剥いで露出した粘着層により、容易に車や店舗の窓ガラスに貼付される。また、この製造される透視シートは、内貼り式であるため、高層の窓ガラスにも容易に貼付が可能であり、しかもメンテナンスが容易である。更に、絵柄層、明色層、暗色層の順に印刷して透視シートを製造するので、暗色層が小孔の周面を形成する明色層の少なくとも暗色層寄りの一部を覆うように透視シートを製造することができ、優れた透視性を有する透視シートを製造することが可能となる。
【0014】
この透視シートの製造方法において、基板形成工程では穿孔により複数の小孔が形成されると共に表面に離型シート有する粘着層が一方の面に形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けて枚葉の透明基板を形成するか(請求項4)、又は、基板形成工程では穿孔により複数の小孔が形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けると共に表面に離型シート有する粘着層を一方の面に形成して枚葉の透明基板を形成するとよい(請求項5)。
【0015】
これによれば、長物の透明基板を穿孔してその後に枚葉に切り分けるので、穿孔の際には透明基板は長物であり、したがって容易にテンションを付加することができ、バリ等の不具合の発生が少ない高精度の小孔を形成することが可能となり、ひいては製造される透視シートの外観性及び透視性が向上する。
【0016】
また、これらの透視シートの製造方法において、白色層形成工程と黒色層形成工程の間に、枚葉の透明基板の明色層側の面にシルバー色を呈するシルバー層を印刷により形成するシルバー層形成工程を更に含むとよい(請求項6)。
【0017】
これによれば、シルバー層が白色層の隠蔽性を補って、高コントラストで絵柄を観察できる透視シートを製造することが可能となる。
【0018】
更に、これらの透視シートの製造方法において、少なくとも絵柄層形成工程及び明色層形成工程(及びシルバー層形成工程)では紫外線硬化型インキを用いて印刷するとよい(請求項7,請求項8)。
【0019】
これによれば、絵柄層形成工程及び明色層形成工程(及びシルバー層形成工程)で紫外線硬化型インキを用いるので、印刷後に紫外線照射してインキを硬化させることにより、即座に続く明色層形成工程(、シルバー層形成工程)及び暗色層形成工程に移行でき、生産効率を向上できる。また、続く明色層形成工程(、シルバー層形成工程)及び暗色層形成工程では、絵柄層又は明色層(又はシルバー層)のインキが完全に硬化しているため、重ねて印刷する明色層(、シルバー層)又は暗色層のインキを所定の厚さに確実に乗せることが可能となる。
【0020】
更に、これらの透視シートの製造方法において、絵柄層形成工程、明色層形成工程(、シルバー層形成工程)及び暗色層形成工程ではオフセット印刷法により印刷するとよい(請求項9,10)。
【0021】
オフセット印刷法は、版作成が容易で、安価であるため、納期・小ロット対応において有利な手段であり、また、少ないロス率で生産が可能であるで、短納期・少ロットの透視シートであっても効率よく製造することができる。また、オフセットインキは一般にチクソ性(機械的衝動による流動性)が高いので、印刷により絵柄層を形成する際に小孔に位置する絵柄インキが分断されずに膜となって小孔を覆ってしまい、透視シートの透視性を低下させてしまうことを防止できる。
【0022】
更にまた、これらの透視シートの製造方法において、明色層形成工程では複数回の印刷により明色層を形成することがよい(請求項11)。
【0023】
これによれば、明色層を充分な厚さに形成することができ、明色層の隠蔽性を充分なものにすることが可能となり、ひいては高コントラストで絵柄を観察できる透視シートを製造することが可能となる。
【0024】
また、上記の課題を解決するため、本発明の透視シートは、シート状の透明基板と、透明基板の一方の面に所定の絵柄を呈する層として印刷により形成された絵柄層と、絵柄層の透明基板と接する面とは逆の面側に明色を呈する層として印刷により形成された明色層と、明色層の絵柄層と接する面とは逆の面側に暗色を呈する層として印刷により形成された暗色層と、少なくとも透明基板から暗色層までを貫通するように形成された複数の小孔と、を備え、暗色層は小孔の周面を形成する明色層の少なくとも暗色層寄りの一部を覆うように形成されて構成される(請求項12)。
【0025】
これによれば、暗色層は小孔の周面を形成する明色層の少なくとも暗色層寄りの一部を覆うように形成されるので、透視シートを暗色層側から観察する際に、殆ど明色層は観察されず、ひいては透視シートの暗色層側から観察する際の優れた透視性を確保することが可能となる。
【0026】
また、本発明の透視シートは、シート状の透明基板と、透明基板の一方の面に所定の絵柄を呈する層として印刷により形成された絵柄層と、絵柄層の透明基板と接する面とは逆の面側に明色を呈する層として印刷により形成された明色層と、明色層の絵柄層と接する面とは逆の面側に暗色を呈する層として印刷により形成された暗色層と、透明基板の他方の面に表面に離型シート有して形成された粘着層と、少なくとも粘着層から暗色層までを貫通するように形成された複数の小孔と、を備え、暗色層は小孔の周面を形成する明色層の少なくとも暗色層寄りの一部を覆うように形成されて構成される(請求項13)。
【0027】
これによれば、暗色層は小孔の周面を形成する明色層の少なくとも暗色層寄りの一部を覆うように形成されるので、透視シートを暗色層側から観察する際に、殆ど明色層は観察されず、ひいては透視シートの暗色層側から観察する際の優れた透視性を確保することが可能となる。また、この透視シートは、離型シートを剥いで露出した粘着層により、容易に車や店舗の窓ガラスに貼付することができ、更に、内貼り式となるため、高層の窓ガラスにも容易に貼付が可能であり、しかもメンテナンスが容易となる。
【0028】
更に、これらの透視シートにおいて、明色層と暗色層との間にシルバー色を呈する層として印刷により形成されたシルバー層を更に備えるとよい(請求項14)。
【0029】
これによれば、シルバー層で明色層の隠蔽性を補うことができ、観察者に一層高コントラストで絵柄を提供することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0031】
1.第1実施形態
1)透視シートの構成
図1は本発明の第1実施形態に係る透視シートの基本構成を模式的に示した断面図である。図1に示すように、第1実施形態に係る透視シート1は、シート状の透明基板2と、透明基板2の一方の面(図1における上面)に形成される粘着層3と、粘着層3の表面に貼付される離型シート4と、透明基板2の他方の面(図1における下面)に形成される絵柄層5と、絵柄層5に積層される明色層6と、更に明色層6に積層される暗色層7とを備えて構成される。また、透視シート1は粘着層3から暗色層7まで貫通する複数の小孔8が形成される。
【0032】
透明基板2は、実質的に透明な樹脂からなるシートであり、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂シート、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂シート等が用いられる。特に、ポリエチレンテレフタレートシートを用いた場合、穿孔時の打ち抜き性が良くバリの発生が少ないという利点がある。
【0033】
また、透明基板2は実質的に透明であれば有色透明、半透明であっても良いが、後述するように透明基板2を介して絵柄層5の絵柄を観察するため、絵柄を鮮明に観察するためには透明基板2は無色透明であることが望ましい。ただし、透明基板2の少なくとも絵柄印刷面にインキ受容層(図示せず)をもうけておくことが望ましく、その場合透明基板2はインキ受容層により透明度は低下するものの、絵柄の鮮明さは向上し、本発明の透視シート1において、透明基板2の透明度の低下によるデメリットを凌いであまりある性能を発現する。インキ受容層を形成すると絵柄層5及び明色層6の定着が強固に行われ、暗色層7を形成するインキが明色層6や絵柄層5に交じり合ったりすることがない。よって明色層6、絵柄層5の暗色化(くすみ)が防げ、絵柄をより鮮明に観察できるのである。インキ受容層はより透明性が高く、透明基材2への密着性が良好で、インキの吸収性、乾燥性に優れ、印刷した絵柄が鮮明で滲みがなく、インキの定着性、耐水性が良好であり、また印刷後の保存安定性が良好であるものを適宜選択する。
【0034】
粘着層3は、実質的に透明な公知の粘着材を用いて形成される。粘着材としては、例えば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラート系樹脂の1種又は2種以上の混合体を主成分とした任意の樹脂系に、適当な粘着付与剤を添加して形成されたものが用いられる。なお、粘着層3は実質的に透明であれば有色透明であっても良いが、透明基板2と同様の理由により無色透明であることが望ましい。
【0035】
離型シート4は、粘着層3の表面を保護するためのシートであり、紙シートや樹脂シート等が用いられる。紙シートとしては、上質紙、クラフト紙等が挙げられ、また樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂シート、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂シート等が挙げられる。また、紙シート上に、前記樹脂シートに用いた等の成分を熱溶融またはエマルジョン化等してコーティングを行ったようなシートでもよく、また、シリコン等の離形性を有する合成樹脂を塗布したものでもよい。これらの内、離型シート4に紙シートを用いた場合には、複数の透視シート1を重ね合わせて収納、搬送するときに各透視シート1が静電気によってくっつくのを防止でき、取り扱いが容易になるという利点がある。
【0036】
絵柄層5は、透視シート1における絵柄を構成し、後述するように印刷により形成される。絵柄層5を構成する印刷インキ(以下、絵柄インキと称する。)としては、公知のバインダー樹脂に公知の染料、顔料等の着色剤を添加したものを用いることができる。特に、絵柄インキとして紫外線硬化型インキ(以下、UVインキと称する。)を用いた場合、塗布したUVインキに紫外線を照射すれば迅速かつ確実にUVインキを硬化させることができるので、絵柄層5の上に明色層6を構成する印刷インキ(以下、明色インキと称する。)を印刷する際に、絵柄層5の上に明色インキを確実に乗せることができ、明色層6を必要厚さに確実に形成できるという利点がある。更に、絵柄層5をオフセット印刷法により形成する場合には、オフセットインキは一般にチクソ性(機械的衝動による流動性)が高いので、印刷により絵柄層を形成する際に小孔に位置する絵柄インキが分断されずに膜となって小孔を覆ってしまい、透視シートの透視性を低下させてしまうことを防止できる。
【0037】
明色層6は、絵柄層5の絵柄を高いコントラストで表示するための明色の層であり、具体的には、明色層6と暗色層7を重ねて、これを明色層6から見た時に、絵柄層5が映える程度の白度を有し、かつ、暗色層7の影響がでない隠蔽力を持つ層であり、後述するように印刷により形成される。ここで、明色とは、例えば、白、クリーム色、薄い水色等の明るい感じのする色をいう。明色層6を構成する明色インキとしては、公知のバインダー樹脂に公知の染料、顔料等の明色の着色剤を添加したものを用いることができる。また、絵柄層5の場合と同様に、明色インキとしてUVインキを用いた場合、塗布したUVインキを紫外線照射により硬化させることにより、明色層6の上に暗色層7を構成する印刷インキ(以下、暗色インキと称する。)を確実に乗せることができ、暗色層7を必要厚さに確実に形成できるという利点がある。また、明色層6をオフセット印刷法により形成する場合に、オフセットインキの高チクソ性により、明色インキが膜となって小孔8を覆ってしまうことを防止できる点も、絵柄層5の場合と同様である。
【0038】
暗色層7は、透視シート1の暗色層7側からの透視性を向上するための暗色の層であり、後述するように印刷により形成される。ここで、暗色とは、例えば、黒、グレー、茶色等の暗い感じのする色をいう。暗色層7を構成する暗色インキとしては、公知のバインダー樹脂に公知の染料、顔料等の暗色の着色剤を添加したものを用いることができる。暗色層7をオフセット印刷法により形成する場合に、オフセットインキの高チクソ性により、暗色インキが膜となって小孔8を覆ってしまうことを防止できるという利点があることは、絵柄層5の場合と同様である。
【0039】
小孔8は、透視シート1の透視性を確保するためのもので、透視シート1の粘着層3から暗色層7までを貫通するように形成される。小孔8の切断面は、円形、多角形(三角形、四角形を含む)等で形成することができるが、特に切断面を円形で形成する場合には角部(頂点部)が無いため透視シート1が破損し難いという点で有利である。また、面積の小さい小孔8を均等間隔に複数形成することが望ましい。小孔8一つ当たりの面積を大きくすると絵柄層5を観察する際に鮮明な絵柄が観察し難くなり、また、小孔8を偏って形成すると観察される絵柄が均一でなくなるばかりでなく、透視シート1の透視性も低下する。具体的には、小孔8一つ当たりの面積は0.5〜3mm2(小孔8が円形の場合は、直径0.8〜2mm)とするとよく、また、小孔8は三角形、四角形、六角形等の多角形の格子点に配置するようにするとよい。また、透視シート1の面積に対する小孔8の面積は10〜50%とするとよい。
【0040】
図2は図1における小孔8の位置の拡大断面図である。図2に示すように、小孔8の周面を形成する明色層6の少なくとも暗色層7寄りの一部を覆うように暗色層7が形成される。このように小孔8の周面を形成する明色層6の少なくとも暗色層7寄りの一部を暗色層7で覆うことにより、透視シート1を暗色層7側から観察する際に(少し斜めから観察する場合でも)殆ど明色層6が観察されることがなくなり、ひいては透視シート1を暗色層7側から観察する際の優れた透視性を確保することができ、落ち着いた感じで質感も向上する。
【0041】
なお、同様に、小孔8の周面を形成する絵柄層5の少なくとも明色層6寄りの一部を覆うように明色層6が形成され、また、小孔8の周面を形成する透明基板2の少なくとも絵柄層5寄りの一部を覆うように絵柄層5が形成される。
【0042】
2)透視シートの働き
次に、以上のように構成された透視シート1の働きについて、図3及び4を参照しながら説明する。図3は透視シート1を車の窓ガラスに用いた例、図4は透視シート1をビルの窓ガラスに用いた例である。
【0043】
先ず、透視シート1は、離型シート4が剥がされ、表れた粘着層3の粘着力を利用して窓ガラスに貼付される。このとき、絵柄層5の絵柄が車又はビルの外側から観察されるよう、透視シート1は絵柄層5が車又はビルの外側に向くようにして窓ガラスに貼付される。したがって、透視シート1は車又はビルの内側から貼付される。このように車又はビルの内側から貼付される、いわゆる内貼り用の透視シート1は、車やビルの外部に晒されることが無いため、小孔8中にゴミ等が溜まって透視性が低下するという事態が生じ難い。また、内貼り用の透視シート1は、ビル等の内側から貼付されるため、ビル等の高層にある窓ガラスへの貼付も容易となる。
【0044】
そして、透視シート1は、上述のように、絵柄層5、明色層6及び暗色層7の内、絵柄層5を車又はビルの外側、暗色層7を内側に向くように貼付されるので、車又はビルの外側から透視シート1を観察した場合、実質的に透明に形成された粘着層3及び透明基板2を通して絵柄層5の絵柄が観察され、また、車又はビルの内側から透視シート1を観察した場合、暗色層7が観察されると同時に小孔8を通して車又はビルの外側の景色が観察される。即ち、通常(特に日中)では車又はビルの外側は内側に比べて明るいため、明るい外側から透視シート1を観察する場合は、暗い内側から小孔8を通って外側に透過される光は殆ど認識されること無く、外側の明るい光によって絵柄層5の絵柄のみが観察される。一方、暗い内側から透視シート1を観察する場合は、明るい外側から小孔8を通って内側に透過される光が際だって観察されるため、車又はビルの外側の景色が観察される。
【0045】
また、前述したように、小孔8の周面を形成する明色層6の少なくとも暗色層7寄りの一部を覆うように暗色層7が形成されるため、車又はビルの内側から透視シート1を観察する際に、小孔8から明色層6が観察されることは殆どなく、車又はビルの内側から透視シート1を観察したときの優れた透視性が確保される。即ち、透視シート1を暗色層7側から見たときに小孔8から明色層6が見える場合には、小孔8を通って透過される光と明色層6により反射される光が混じり合って外側の景色がかすんで観察されるが、小孔8から明色層6が見えない場合は、小孔8を通って透過される光が暗色層7に対して際立って観察されるため外側の景色がはっきりと観察される。
【0046】
3)透視シートの製造方法
次に、透視シート1を製造する方法について図5及び6を参照しながら説明する。図5は透視シート1の製造工程のフロー図であり、図6は各製造工程での透視シート1の状態を示す断面図である。
【0047】
先ず、巻紙状(ロール状)の長い透明基板2を用意する(ステップS1)。ここで巻紙状の長い透明基板2を用いるのは、続いて行なわれるステップS2では透明基板2をパンチング加工等して穿孔するが、この際ある程度のテンションを加える必要があり、テンションを加えるには巻紙状の透明基板2が有利だからである。
【0048】
次に、巻紙状の長い透明基板2を穿孔して小孔8を形成する(ステップS2,図6(A))。小孔8の穿孔は、パンチングプレス機を用いたパンチング加工により行なう。前述のとおり、パンチングプレス機での穿孔は、バリ等の不具合の発生を少なくし穿孔の精度を上げるため、被プレス材である透明基板2にある程度のテンションを加えた状態で行なわれる。なお、小孔8の穿孔は、設備投資が少なくて済み、また作業に高度の熟練を要しない等の理由からパンチング加工により行なうことが有利であるが、これに限られること無く、レーザー加工等他の加工方法により行なってもよい。
【0049】
次に、透明基板2の一方面に粘着材を塗布して粘着層3を形成する(ステップS3,図6(B))。粘着材の塗布は、穿孔後の透明基板2に対し、小孔8内にはみ出さないように行なう。そして、粘着層3の表面に離型シート4を貼付する(ステップS4,図6(B))。
【0050】
なお、このように透明基板2、粘着材層3及び離型シート4を備えて、小孔8が形成された状態のものを透視シート原反と以下に称する。
【0051】
次に、巻紙状の長い透視シート原反を枚葉状の透視シート原反に切断する(ステップS5,図6(C))。枚葉状の透視シート原反への切断は、シャーリングプレスやレーザー切断機等を用いて行なえばよい。このように枚葉状の透視シート原反に切断するのは、続いて行われる絵柄層5の形成の際に、巻紙状の長い透視シート原反に絵柄層5を印刷して形成した場合、同一絵柄(絵柄層5)の透視シート1が大量に製造されてしまい小ロット対応が困難であるためである。つまり、同一絵柄(絵柄層5)となる透視シート1の数が少ない小ロットの透視シート1の製造には、枚葉状の透視シート原反を用いることが有利だからである。
【0052】
次に、枚葉状の透視シート原反の透明基板2側の面に印刷により絵柄層5を形成する(ステップS6,図6(D))。絵柄層5の形成は、公知のオフセット印刷法により絵柄インキを透明基板2の表面に塗布して行なう。絵柄インキとして紫外線硬化型インキを用いた場合は、塗布後の絵柄インキに紫外線を照射して硬化させる。このように、絵柄インキに紫外線硬化型インキを用いて紫外線照射により絵柄インキを硬化させれば、続いて行なわれる明色層6の形成に即座に移行でき、また明色インキを印刷により塗布する際に明色インキの乗りが良くなり、一度の印刷で所定量の明色インキを確実に塗布することができる点で有利である。
【0053】
次に、絵柄層5の上に印刷により明色層6を積層して形成する(ステップS7,図6(E))。明色層6の形成は、公知のオフセット印刷法により明色インキを絵柄層5の表面に塗布して行なう。明色インキとして紫外線硬化型インキを用いた場合は、塗布後の明色インキに紫外線を照射して硬化させる。このように、明色インキに紫外線硬化型インキを用いて紫外線照射により明色インキを硬化させれば、続いて行なわれる暗色層7の形成に即座に移行でき、一度の印刷で所定量の暗色インキを確実に塗布することができる点で有利であることは、絵柄層5の形成の場合と同様である。なお、明色層6の隠蔽性を確保するため、2度以上の印刷を繰り返して所定厚さの明色層6を形成してもよい。
【0054】
次に、明色層6の上に印刷により暗色層7を積層して形成する(ステップS8,図6(F))。暗色層7の形成は、公知のオフセット印刷法により暗色インキを明色層6の表面に塗布して行なう。明色インキとして紫外線硬化型インキを用いた場合は、塗布後の明色インキに紫外線を照射して硬化させる。このように、明色インキとして紫外線硬化型インキを用いて紫外線照射により暗色インキを硬化させれば、透視シート1を即座に取り扱い可能な状態にできる。なお、暗色層7の形成も2度以上の印刷を繰り返して行なうことが可能である。
【0055】
このようにして透視シート1は完成品となるが、更に所定の大きさに切断して完成品としてもよい。
【0056】
2.第2実施形態
1)透視シートの構成
図7は本発明の第2実施形態に係る透視シートの基本構成を模式的に示した断面図である。図7に示すように、第2実施形態に係る透視シート11は、明色層6と暗色層7との間にシルバー層12を形成した以外は第1実施形態に係る透光シート1の構成と同一であるため、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略するものとする。
【0057】
シルバー層12は、明色層6の隠蔽性を補助するための層であり、後述するように印刷により形成される。シルバー層12を構成するシルバーインキとしては、公知のバインダー樹脂にアルミニウム粉を添加したものを用いることができる。また、シルバーインキとしてUVインキを用いた場合、塗布したUVインキを紫外線照射により硬化させることにより、シルバー層12の上に暗色層7を構成する暗色インキを確実に乗せることができ、暗色層7を必要厚さに確実に形成できるという利点がある。また、シルバー層12をオフセット印刷法により形成する場合、オフセットインキの高チクソ性により、シルバーインキが膜となって小孔8を覆ってしまうことを防止できる点も、第1実施形態と同様である。
【0058】
そして、小孔8の周面を形成するシルバー層12の少なくとも暗色層7寄りの一部を覆うように暗色層7が形成される。これにより、透視シート11を暗色層7側から観察する際に殆どがシルバー層12が観察されることがなくなり、ひいては透視シート11を暗色層7側から観察する際の優れた透視性を確保することが可能となることは、第1実施形態に係る透視シート1の場合と同様である。
【0059】
2)透視シートの働き
透視シート11は、第1実施形態に係る透視シート1と同様に、車の窓ガラスやビルの窓ガラス等に、その内側から貼付されて用いられる。このように用いられる透視シート11の基本的な働きは、第1実施形態に係る透視シート1と同様である。
【0060】
そして、透視シート11は明色層6の隠蔽性を補助するためのシルバー層12が形成されので、絵柄層5側から観察された場合に暗色層7が透けて見えることが無く、高コントラストな絵柄を提供できるという利点がある。
【0061】
3)透視シートの製造方法
透視シート11の製造法は基本的には第1実施形態に係る透視シート1と同様である。但し、透視シート11はシルバー層12を備えるため、枚葉状の透視シート原反透明基板2側の面に印刷により絵柄層5を形成した(図5のステップS6)後に、絵柄層5の上に印刷によりシルバー層12を積層して形成する。
【0062】
シルバー層12の形成は、公知のオフセット印刷法によりシルバーインキを絵柄層5の表面に塗布して行なう。シルバーインキとして紫外線硬化型インキを用いた場合は、塗布後のシルバーインキに紫外線を照射して硬化させる。このように、シルバーインキに紫外線硬化型インキを用いて紫外線照射によりシルバーインキを硬化させれば、続いて行なわれる暗色層7の形成に即座に移行でき、一度の印刷で所定量の暗色インキを確実に塗布することができる点で有利であることは、絵柄層5の形成の場合と同様である。なお、シルバー層12の形成も2度以上の印刷を繰り返して行なうことが可能である。
【0063】
このようにシルバー層12を形成した後は、第1実施形態のステップ6以降を実行して透視シート11を製造すれば良い。
【0064】
3.他の実施形態
以上の実施形態では、透明基板2を穿孔して小孔8を形成した後に、粘着層3を形成し離型シート4を貼付して透視シート原反を形成したが、これに限られること無く、透明基板2に粘着層3を形成し離型シート4を貼付した後に穿孔して小孔8を形成してもよい。即ち、図8に示す順序で透視シート1’を形成してもよい。このように製造される透光シート1’は、図9に示すように、小孔8が暗色層7から離型シート4まで貫通されて形成される。
【0065】
また、以上の実施形態では、透視シート1,11は粘着層3及び離型シート4を備えて構成されたが、粘着層3及び離型シート4を備えずに透視シートを形成してもよい。この場合、透視シートは、実質的に透明な粘着テープや接着剤等を用いて窓ガラス等に貼付される。
【0066】
更に、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、様々に変形又は変更することが可能である。
【0067】
【実施例】
▲1▼ロール状の透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ ルミラーS10,厚さ100μm)からなる基材に、パンチングでの穴あけ加工により、複数の小孔(直径1mmの円形)を千鳥状に位置するよう形成した。なお、小孔の面積率は38%であった。
【0068】
▲2▼基材の表面に小孔を塞がないようにして水系アクリル系エマルジョンタイプの粘着剤を塗布し、更に、紙系の粘着剤の表面に離型シートを貼付した。このとき、坪量100gの紙の両面にポリエチレンコートを施した離型シートを用いた。
【0069】
▲3▼所定の大きさ(A版)に断裁し、枚葉とした。
【0070】
▲4▼オフセット印刷機により、紫外線硬化型オフセットインキ(東京インキ製:紫外線硬化型オフセット UVカルトン)を用いて、柄4色からなるタバコの宣伝用絵柄を印刷した。その後、紫外線照射してインキを硬化させた。
【0071】
▲5▼明色層の印刷
坊主版(ベタ版)を用意し、インキングの量で面、塗布量を調整し、小孔の淵が若干塗れる程度の印圧で、白の紫外線硬化型オフセットインキ(東京インキ製:紫外線硬化型オフセット UVカルトン)を絵柄層の表面に塗布した。その後、紫外線照射してインキを硬化させた。なお、1回の塗布量を5g/m2として、2度塗りを行なった。
【0072】
▲6▼暗色層の印刷
坊主版(ベタ版)を用意し、インキングの量で面、塗布量を調整し、明色層における小孔の淵が若干塗れる程度の印圧で、黒の紫外線硬化型オフセットインキ(東京インキ製:紫外線硬化型オフセット UVカルトン)を白色層の表面に塗布した。その後、紫外線照射してインキを硬化させた。なお、1回の塗布量を4g/m2とした。
【0073】
▲7▼上記シートを、所定の形状にビク抜きを行なった。
【0074】
以上のようにして製造された透視シートは、例えば、車の窓に内側から貼付することができ、内側からの視認性は良好であった。また、少ロットでも効率よく製造することができた。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の透視シートの製造方法によれば、小ロットの透視シートの製造が容易である。また、内貼り式の透視シートを製造でき、従って、高層の窓ガラスにも容易に貼付でき、しかもメンテナンスが容易となる透視シートを製造できる。更に、優れた透視性を有する透視シートを製造できる(請求項1,2)。
【0076】
さらに、複数の小孔が形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けて枚葉の透明基板を形成すると、テンションを付加しながら穿孔できすることができ、バリ等の不具合の発生が少ない高精度の小孔を形成することができる(請求項3,4,5)。
【0077】
さらに、シルバー層を形成することにより、シルバー層で明色層の隠蔽性を補い観察者に一層高コントラストで絵柄を提供できる透視シートを製造できる(請求項6)。
【0078】
更に、印刷に紫外線硬化型インキを用いると、即座に次工程に移行でき、生産効率を向上でき、また、重ねて印刷するインキを所定の厚さに確実に乗せることができる(請求項7,8)。
【0079】
更に、オフセット印刷法により印刷すると、版作成から、納期、低ロスで小ロット対応に適しているほか、紫外線硬化型インキの場合、熱無し、高塗布印刷、多色刷り、インキのチクソ性により、穴開き原反に対し、インキの糸引きが少なく、また、転移後の未硬化時にインキダレがなく、穴周辺の意匠性が良好となる。(請求項9,10)。
【0080】
更にまた、複数回の印刷により明色層を形成すると、明色層の隠蔽性を充分なものにすることが可能となり、ひいては高コントラストで絵柄を観察できる透視シートを製造できる(請求項11)。
【0081】
また、本発明の透視シートによれば、透視シートを暗色層側から観察する際に、殆ど明色層は観察されず、ひいては透視シートの暗色層側から観察する際の優れた透視性を確保することができる(請求項12,13)。また、粘着層を備えた場合は、容易に車や店舗の窓ガラスに貼付することができ、しかも内貼り式となるため、高層の窓ガラスにも容易に貼付でき、メンテナンスも容易となる(請求項13)。
【0082】
更に、明色層と暗色層との間にシルバー層を備えると、シルバー層で明色層の隠蔽性を補うことができ、観察者に一層高コントラストで絵柄を提供できる(請求項14)。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る透視シートの基本構成を模式的に示した断面図である。
【図2】図1における小孔の位置の拡大断面図である。
【図3】第1実施形態に係る透視シートを車の窓ガラスに用いた例である。
【図4】第1実施形態に係る透視シートをビルの窓ガラスに用いた例である。
【図5】第1実施形態に係る透視シートの製造工程のフロー図である。
【図6】図5における各製造工程での透視シートの状態を示す断面図である。
【図7】第2実施形態に係る透視シートの基本構成を模式的に示した断面図である。
【図8】他の実施形態に係る透視シートの製造工程のフロー図である。
【図9】他の実施形態に係る透視シートの基本構成を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1,11 透視シート
2 透明基板
3 粘着層
4 離型シート
5 絵柄層
6 明色層
7 暗色層
8 小孔
12 シルバー層
Claims (14)
- 複数の小孔を備える枚葉の透明基板を形成する基板形成工程と、
前記枚葉の透明基板の一方の面に所定の絵柄を呈する絵柄層を印刷により形成する絵柄層形成工程と、
前記枚葉の透明基板の前記絵柄層側の面に明色を呈する明色層を印刷により形成する明色層形成工程と、
前記枚葉の透明基板の前記明色層側の面に暗色を呈する暗色層を印刷により形成する暗色層形成工程と、
を含むことを特徴とする透視シートの製造方法。 - 表面に離型シート有する粘着層を一方の面に備え且つ複数の小孔を備える枚葉の透明基板を形成する基板形成工程と、
前記枚葉の透明基板の他方の面に所定の絵柄を呈する絵柄層を印刷により形成する絵柄層形成工程と、
前記枚葉の透明基板の前記絵柄層側の面に明色を呈する明色層を印刷により形成する明色層形成工程と、
前記枚葉の透明基板の前記明色層側の面に暗色を呈する暗色層を印刷により形成する暗色層形成工程と、
を含むことを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項1に記載の透視シートの製造方法において、
前記基板形成工程では穿孔により複数の小孔が形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けて前記枚葉の透明基板を形成することを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項2に記載の透視シートの製造方法において、
前記基板形成工程では穿孔により複数の小孔が形成されると共に表面に離型シート有する粘着層が一方の面に形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けて前記枚葉の透明基板を形成することを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項2に記載の透視シートの製造方法において、
前記基板形成工程では穿孔により複数の小孔が形成された長物の透明基板を枚葉に切り分けると共に表面に離型シート有する粘着層を一方の面に形成して前記枚葉の透明基板を形成することを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項1乃至5の何れか一項に記載の透視シートの製造方法において、
前記白色層形成工程と前記黒色層形成工程の間に、前記枚葉の透明基板の前記明色層側の面にシルバー色を呈するシルバー層を印刷により形成するシルバー層形成工程を更に含むことを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項1乃至5の何れか一項に記載の透視シートの製造方法において、
少なくとも前記絵柄層形成工程及び前記明色層形成工程では紫外線硬化型インキを用いて印刷することを特徴とする透過性シートの製造方法。 - 請求項6に記載の透視シートの製造方法において、
少なくとも前記絵柄層形成工程、前記明色層形成工程及び前記シルバー層形成工程では紫外線硬化型インキを用いて印刷することを特徴とする透過性シートの製造方法。 - 請求項1乃至5の何れか一項に記載の透視シートの製造方法において、
前記絵柄層形成工程、前記明色層形成工程及び前記暗色層形成工程ではオフセット印刷法により印刷することを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項6に記載の透視シートの製造方法において、
前記絵柄層形成工程、前記明色層形成工程、前記シルバー層形成工程及び前記暗色層形成工程ではオフセット印刷法により印刷することを特徴とする透視シートの製造方法。 - 請求項1乃至6の何れか一項に記載の透視シートの製造方法において、
前記明色層形成工程では複数回の印刷により前記明色層を形成することを特徴とする透視シートの製造方法。 - シート状の透明基板と、
前記透明基板の一方の面に所定の絵柄を呈する層として印刷により形成された絵柄層と、
前記絵柄層の前記透明基板と接する面とは逆の面側に明色を呈する層として印刷により形成された明色層と、
前記明色層の前記絵柄層と接する面とは逆の面側に暗色を呈する層として印刷により形成された暗色層と、
少なくとも前記透明基板から前記暗色層までを貫通するように形成された複数の小孔と、を備え、
前記暗色層は前記小孔の周面を形成する前記明色層の少なくとも前記暗色層寄りの一部を覆うように形成された透視シート。 - シート状の透明基板と、
前記透明基板の一方の面に所定の絵柄を呈する層として印刷により形成された絵柄層と、
前記絵柄層の前記透明基板と接する面とは逆の面側に明色を呈する層として印刷により形成された明色層と、
前記明色層の前記絵柄層と接する面とは逆の面側に暗色を呈する層として印刷により形成された暗色層と、
前記透明基板の他方の面に表面に離型シート有して形成された粘着層と、
少なくとも前記粘着層から前記暗色層までを貫通するように形成された複数の小孔と、を備え、
前記暗色層は前記小孔の周面を形成する前記明色層の少なくとも前記暗色層寄りの一部を覆うように形成されたことを特徴とする透視シート。 - 請求項12又は13に記載の透視シートにおいて、
前記明色層と前記暗色層との間にシルバー色を呈する層として印刷により形成されたシルバー層を更に備えることを特徴とする透視シート。
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