JP2004298760A - 使用済み脱硝触媒の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】脱硝活性を低下させることなく、亜硫酸ガス酸化活性だけを低減して再生することができる脱硝触媒の再生方法を提供すること。
【解決手段】酸化チタン含有使用済み脱硝触媒の再生方法であって、使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩のうち少なくとも一種を担持させた後、乾燥し、400℃〜700℃で焼成することを特徴とする使用済み脱硝触媒の再生方法。
【選択図】なし
【解決手段】酸化チタン含有使用済み脱硝触媒の再生方法であって、使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩のうち少なくとも一種を担持させた後、乾燥し、400℃〜700℃で焼成することを特徴とする使用済み脱硝触媒の再生方法。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱硝触媒の再生方法に係り、特に、二酸化硫黄の三酸化硫黄への酸化活性が高まった酸化チタン含有脱硝触媒の前記酸化活性を低減することができる脱硝触媒の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、廃棄物の発生量を低減するため、使用済みの触媒を再利用する必要が生じている。例えば、石炭や重油を燃料としたボイラから排出される排ガスの浄化に使用される脱硝触媒は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、砒素化合物等によって経時的に被毒されるが、上記被毒物質は概ね洗浄によって除去することが可能であり、使用済み脱硝触媒を洗浄して脱硝性能を回復させる技術が知られている。
【0003】
一方、脱硝触媒を長時間使用していると、二酸化硫黄(以下、SO2 または亜硫酸ガスともいう)の三酸化硫黄への酸化活性が上昇するという問題がある。三酸化硫黄は外気に放出されて公害の要因になったり、脱硝反応に使われずに残留するアンモニアおよび水蒸気と反応して酸性硫安(NH4HSO4)を形成し、煙道壁を腐食する等、種々の問題を誘発させることが知られている。そこで、上記問題を未然に防止するために、あらかじめ亜硫酸ガス酸化活性を抑制した脱硝触媒およびその製造方法が提案されている。
【特許文献1】特開2000−037634号公報
【特許文献2】特開2000−037635号公報
【特許文献3】特許第3076421号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、亜硫酸ガス酸化活性が上昇した使用済み脱硝触媒の脱硝性能を維持したまま、前記亜硫酸ガス酸化活性のみを初期状態まで低減する、触媒再生技術は未だ確立されていないのが現状である。
脱硝触媒における亜硫酸ガス酸化活性の上昇原因としては、例えば燃焼排ガスから触媒表面への鉄、クロム、バナジウムのような金属酸化物の付着、触媒基板の腐食による鉄、クロム、ニッケルのような金属元素の塩類または酸化物の触媒中への拡散、触媒活性成分であるバナジウム酸化物の状態変化等が考えられる。
【0005】
このような触媒被毒要因はそれぞれ単独で作用する場合もあるが、2種以上の要因が重畳して作用する場合もある。
ところで、金属イオンは脱硝触媒の担体または活性成分として用いられる酸化チタンに吸着し易く、これを完全に洗浄除去するのは困難である。また、酸化チタンに吸着された金属イオンは微量であっても高い酸化活性を示すので、被毒原因物質を従来のように洗浄除去しようとすると、要因となる金属の種類によっては複数の洗浄液を用いた複数回の洗浄作業が必要となり、再生工程が複雑化し、高コスト化するという問題点がある。
【0006】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、亜硫酸ガスの酸化活性が上昇した使用済みの酸化チタンを含む脱硝触媒において、最小限の工程数で、脱硝活性を低下させることなく、亜硫酸ガス酸化活性だけを低減して再生することができる脱硝触媒の再生方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、亜硫酸ガス酸化活性が上昇した、酸化チタン含有使用済み脱硝触媒に、モリブデン酸アンモニウムのようなモリブデン酸塩および三酸化モリブデンのうち少なくとも1種を担持させた後、乾燥、焼成することによって解決することができる。
【0008】
すなわち、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。
(1)酸化チタン含有使用済み脱硝触媒の再生方法であって、前記使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩のうち少なくとも一種を担持させた後、乾燥、焼成することを特徴とする酸化チタン含有脱硝触媒の再生方法。
(2)前記焼成温度は、400℃〜700℃であることを特徴とする上記(1)に記載の酸化チタン含有脱硝触媒の再生方法。
【0009】
本発明は、触媒成分として酸化チタンを含有する脱硝触媒であって、二酸化硫黄の三酸化硫黄への酸化活性が高まった物を対象とする。本発明において、使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩(以下、単にモリブデン化合物ということがある)のうち少なくとも1種を担持させた後、乾燥、焼成することにより、亜硫酸ガスの酸化活性が低減するのは、以下のように考えられる。すなわち、脱硝触媒への付着物質は、酸化チタンの表面に存在することで亜硫酸ガス酸化活性を上昇させていると考えられ、これに上記三酸化モリブデンおよびモリブデン酸のうち少なくとも1種を担持させることにより、上記付着物質が酸化チタンと一緒にモリブデン化合物で覆われ、これによって、前記付着物の酸化活性が発現されなくなるためと考えられる。
【0010】
本発明において、モリブデン酸塩としては、例えば水溶性のモリブデン酸アンモニウム等が好適に使用される。
モリブデン化合物の担持方法は、例えば化合物溶液の含浸または化合物スラリのコート法が好適に採用される。モリブデン化合物の担持量は、触媒の単位表面積当たり2×10−6から20×10−6モルの範囲であることが望ましく、より望ましくは、5×10−6から15×10−6モルの範囲である。単位表面積当たりの担持量が2×10−6モルより少ないと触媒性能が著しく低下し、20×10−6モルよりも多いと脱硫率が低下するからである。ただし、脱硝触媒にもともとモリブデン化合物が含まれている場合は、これより少ない担持量範囲でも同等の効果があると考えられる。
【0011】
また、本発明ではモリブデン化合物で酸化チタン表面をできるだけ緻密に覆うことが有効であり、モリブデン化合物を担持させた後の使用済み脱硝触媒の焼成温度の選定が重要となる。焼成温度は、400℃以上700℃以下であることが好ましい。焼成温度が低すぎるとモリブデン化合物が十分チタン表面を覆うことができず、亜硫酸ガスの酸化活性を低減できなくなり、高すぎると触媒がシンタリングし、低活性化するからである。上記温度範囲内であれば、モリブデン酸化物が酸化チタンおよび付着物質に十分に拡散してこれらを覆うことができ、前記付着物質に起因する亜硫酸ガス酸化活性の発現を低減することができる。焼成時間は、焼成温度の影響を受けるため、例えば400℃で焼成するよりも700℃で焼成する方が短時間で焼成が完了する。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
SUS304製のラス板を基材にした、Ti/Mo/Vのモル比が90/10/2の板状触媒を0.1%塩酸に2分間浸漬し、120℃で1h乾燥した後、60℃相対湿度90%の条件で24時間保管し、触媒中の鉄酸化物濃度を0.5%上昇させることによって燃焼排ガス中で使用され、触媒基板が腐食して亜硫酸ガスの酸化活性が高くなった使用済み脱硝触媒ユニットを模造し、これを5%モリブデン酸アンモニウム水溶液に2分間浸漬した後、液切りし、乾燥した後450℃で1時間焼成して再生した。なお使用したモリブデン酸アンモニウム水溶液の液量は触媒ユニットの体積に対して50倍量とした。
【0013】
実施例2
無機繊維スクリーンを基材にした、実施例1と同様の組成からなる板状触媒を、2%酸化鉄スラリに浸漬し、120℃で乾燥して金属酸化物の付着により亜硫酸ガスの酸化活性が高くなった使用済み脱硝触媒を模擬し、こを10%三酸化モリブデンスラリの入った容器に浸漬した後、実施例1と同じ条件で焼成して再生した。
【0014】
実施例3
無機繊維スクリーンを基材にした、実施例1と同様の組成の板状触媒を2%酸化バナジウムスラリに浸漬してバナジウム酸化物の付着により亜硫酸ガスの酸化率が高くなった使用済み脱硝触媒を模擬し、これを実施例2と同じ条件で処理して再生させた。
【0015】
実施例1〜3で再生された脱硝触媒を用い、NO:200ppm、NH3:240ppm、SO2:500ppm、SO3:50ppm 、SO2 :12%、H2O:12%、O2:3%、N2:バランスのガス組成からなる模擬ガス中での350℃における亜硫酸ガスの酸化率及び脱硝率を測定し、結果をそれぞれ再生処理前の模擬使用済み触媒における測定結果を100とした相対値で下記表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
表1から、実施例1〜3の再生触媒はいずれも、亜硫酸ガスの酸化率が比較例の1/2以下に低減していることが分かる。一方、実施例1〜3における脱硝率は各比較例と同等で差異がないことから、各実施例で再生された脱硝触媒は、脱硝率が低下することなく亜硫酸ガスの酸化活性のみが低減されていることが分かる。
【0018】
このことから、本発明によれば、SO2 の酸化活性が高くなった使用済み脱硝触媒の前記SO2 酸化活性を、その要因によらず、かつ脱硝性能を低下させることなく、効率よく低下させて再生できることが分かる。本発明は、産業廃棄物削減にも有効である。
【0019】
【発明の効果】
本願の請求項1に記載の発明によれば、SO2 のSO3 への酸化活性が高くなった使用済み酸化チタン含有脱硝触媒の前記SO2 酸化活性を低減して再生させることができる。
【0020】
本願の請求項2に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、モリブデン化合物の均一拡散効果が向上し、SO2 の酸化活性低減効果がより高くなる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱硝触媒の再生方法に係り、特に、二酸化硫黄の三酸化硫黄への酸化活性が高まった酸化チタン含有脱硝触媒の前記酸化活性を低減することができる脱硝触媒の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、廃棄物の発生量を低減するため、使用済みの触媒を再利用する必要が生じている。例えば、石炭や重油を燃料としたボイラから排出される排ガスの浄化に使用される脱硝触媒は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、砒素化合物等によって経時的に被毒されるが、上記被毒物質は概ね洗浄によって除去することが可能であり、使用済み脱硝触媒を洗浄して脱硝性能を回復させる技術が知られている。
【0003】
一方、脱硝触媒を長時間使用していると、二酸化硫黄(以下、SO2 または亜硫酸ガスともいう)の三酸化硫黄への酸化活性が上昇するという問題がある。三酸化硫黄は外気に放出されて公害の要因になったり、脱硝反応に使われずに残留するアンモニアおよび水蒸気と反応して酸性硫安(NH4HSO4)を形成し、煙道壁を腐食する等、種々の問題を誘発させることが知られている。そこで、上記問題を未然に防止するために、あらかじめ亜硫酸ガス酸化活性を抑制した脱硝触媒およびその製造方法が提案されている。
【特許文献1】特開2000−037634号公報
【特許文献2】特開2000−037635号公報
【特許文献3】特許第3076421号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、亜硫酸ガス酸化活性が上昇した使用済み脱硝触媒の脱硝性能を維持したまま、前記亜硫酸ガス酸化活性のみを初期状態まで低減する、触媒再生技術は未だ確立されていないのが現状である。
脱硝触媒における亜硫酸ガス酸化活性の上昇原因としては、例えば燃焼排ガスから触媒表面への鉄、クロム、バナジウムのような金属酸化物の付着、触媒基板の腐食による鉄、クロム、ニッケルのような金属元素の塩類または酸化物の触媒中への拡散、触媒活性成分であるバナジウム酸化物の状態変化等が考えられる。
【0005】
このような触媒被毒要因はそれぞれ単独で作用する場合もあるが、2種以上の要因が重畳して作用する場合もある。
ところで、金属イオンは脱硝触媒の担体または活性成分として用いられる酸化チタンに吸着し易く、これを完全に洗浄除去するのは困難である。また、酸化チタンに吸着された金属イオンは微量であっても高い酸化活性を示すので、被毒原因物質を従来のように洗浄除去しようとすると、要因となる金属の種類によっては複数の洗浄液を用いた複数回の洗浄作業が必要となり、再生工程が複雑化し、高コスト化するという問題点がある。
【0006】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、亜硫酸ガスの酸化活性が上昇した使用済みの酸化チタンを含む脱硝触媒において、最小限の工程数で、脱硝活性を低下させることなく、亜硫酸ガス酸化活性だけを低減して再生することができる脱硝触媒の再生方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、亜硫酸ガス酸化活性が上昇した、酸化チタン含有使用済み脱硝触媒に、モリブデン酸アンモニウムのようなモリブデン酸塩および三酸化モリブデンのうち少なくとも1種を担持させた後、乾燥、焼成することによって解決することができる。
【0008】
すなわち、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。
(1)酸化チタン含有使用済み脱硝触媒の再生方法であって、前記使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩のうち少なくとも一種を担持させた後、乾燥、焼成することを特徴とする酸化チタン含有脱硝触媒の再生方法。
(2)前記焼成温度は、400℃〜700℃であることを特徴とする上記(1)に記載の酸化チタン含有脱硝触媒の再生方法。
【0009】
本発明は、触媒成分として酸化チタンを含有する脱硝触媒であって、二酸化硫黄の三酸化硫黄への酸化活性が高まった物を対象とする。本発明において、使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩(以下、単にモリブデン化合物ということがある)のうち少なくとも1種を担持させた後、乾燥、焼成することにより、亜硫酸ガスの酸化活性が低減するのは、以下のように考えられる。すなわち、脱硝触媒への付着物質は、酸化チタンの表面に存在することで亜硫酸ガス酸化活性を上昇させていると考えられ、これに上記三酸化モリブデンおよびモリブデン酸のうち少なくとも1種を担持させることにより、上記付着物質が酸化チタンと一緒にモリブデン化合物で覆われ、これによって、前記付着物の酸化活性が発現されなくなるためと考えられる。
【0010】
本発明において、モリブデン酸塩としては、例えば水溶性のモリブデン酸アンモニウム等が好適に使用される。
モリブデン化合物の担持方法は、例えば化合物溶液の含浸または化合物スラリのコート法が好適に採用される。モリブデン化合物の担持量は、触媒の単位表面積当たり2×10−6から20×10−6モルの範囲であることが望ましく、より望ましくは、5×10−6から15×10−6モルの範囲である。単位表面積当たりの担持量が2×10−6モルより少ないと触媒性能が著しく低下し、20×10−6モルよりも多いと脱硫率が低下するからである。ただし、脱硝触媒にもともとモリブデン化合物が含まれている場合は、これより少ない担持量範囲でも同等の効果があると考えられる。
【0011】
また、本発明ではモリブデン化合物で酸化チタン表面をできるだけ緻密に覆うことが有効であり、モリブデン化合物を担持させた後の使用済み脱硝触媒の焼成温度の選定が重要となる。焼成温度は、400℃以上700℃以下であることが好ましい。焼成温度が低すぎるとモリブデン化合物が十分チタン表面を覆うことができず、亜硫酸ガスの酸化活性を低減できなくなり、高すぎると触媒がシンタリングし、低活性化するからである。上記温度範囲内であれば、モリブデン酸化物が酸化チタンおよび付着物質に十分に拡散してこれらを覆うことができ、前記付着物質に起因する亜硫酸ガス酸化活性の発現を低減することができる。焼成時間は、焼成温度の影響を受けるため、例えば400℃で焼成するよりも700℃で焼成する方が短時間で焼成が完了する。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
SUS304製のラス板を基材にした、Ti/Mo/Vのモル比が90/10/2の板状触媒を0.1%塩酸に2分間浸漬し、120℃で1h乾燥した後、60℃相対湿度90%の条件で24時間保管し、触媒中の鉄酸化物濃度を0.5%上昇させることによって燃焼排ガス中で使用され、触媒基板が腐食して亜硫酸ガスの酸化活性が高くなった使用済み脱硝触媒ユニットを模造し、これを5%モリブデン酸アンモニウム水溶液に2分間浸漬した後、液切りし、乾燥した後450℃で1時間焼成して再生した。なお使用したモリブデン酸アンモニウム水溶液の液量は触媒ユニットの体積に対して50倍量とした。
【0013】
実施例2
無機繊維スクリーンを基材にした、実施例1と同様の組成からなる板状触媒を、2%酸化鉄スラリに浸漬し、120℃で乾燥して金属酸化物の付着により亜硫酸ガスの酸化活性が高くなった使用済み脱硝触媒を模擬し、こを10%三酸化モリブデンスラリの入った容器に浸漬した後、実施例1と同じ条件で焼成して再生した。
【0014】
実施例3
無機繊維スクリーンを基材にした、実施例1と同様の組成の板状触媒を2%酸化バナジウムスラリに浸漬してバナジウム酸化物の付着により亜硫酸ガスの酸化率が高くなった使用済み脱硝触媒を模擬し、これを実施例2と同じ条件で処理して再生させた。
【0015】
実施例1〜3で再生された脱硝触媒を用い、NO:200ppm、NH3:240ppm、SO2:500ppm、SO3:50ppm 、SO2 :12%、H2O:12%、O2:3%、N2:バランスのガス組成からなる模擬ガス中での350℃における亜硫酸ガスの酸化率及び脱硝率を測定し、結果をそれぞれ再生処理前の模擬使用済み触媒における測定結果を100とした相対値で下記表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
表1から、実施例1〜3の再生触媒はいずれも、亜硫酸ガスの酸化率が比較例の1/2以下に低減していることが分かる。一方、実施例1〜3における脱硝率は各比較例と同等で差異がないことから、各実施例で再生された脱硝触媒は、脱硝率が低下することなく亜硫酸ガスの酸化活性のみが低減されていることが分かる。
【0018】
このことから、本発明によれば、SO2 の酸化活性が高くなった使用済み脱硝触媒の前記SO2 酸化活性を、その要因によらず、かつ脱硝性能を低下させることなく、効率よく低下させて再生できることが分かる。本発明は、産業廃棄物削減にも有効である。
【0019】
【発明の効果】
本願の請求項1に記載の発明によれば、SO2 のSO3 への酸化活性が高くなった使用済み酸化チタン含有脱硝触媒の前記SO2 酸化活性を低減して再生させることができる。
【0020】
本願の請求項2に記載の発明によれば、上記発明の効果に加え、モリブデン化合物の均一拡散効果が向上し、SO2 の酸化活性低減効果がより高くなる。
Claims (2)
- 酸化チタン含有使用済み脱硝触媒の再生方法であって、前記使用済み脱硝触媒に三酸化モリブデンおよびモリブデン酸塩のうち少なくとも一種を担持させた後、乾燥、焼成することを特徴とする使用済み脱硝触媒の再生方法。
- 前記焼成温度は、400℃〜700℃であることを特徴とする請求項1に記載の使用済み脱硝触媒の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003095249A JP2004298760A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 使用済み脱硝触媒の再生方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003095249A JP2004298760A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 使用済み脱硝触媒の再生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004298760A true JP2004298760A (ja) | 2004-10-28 |
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ID=33407624
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JP2003095249A Pending JP2004298760A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 使用済み脱硝触媒の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004298760A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009001891A1 (ja) | 2007-06-27 | 2008-12-31 | Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha | 使用済触媒の再生方法 |
CN104815706A (zh) * | 2009-07-17 | 2015-08-05 | 克拉基斯技术控股公司 | 从载体中去除催化剂抑制剂的方法 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003095249A patent/JP2004298760A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009001891A1 (ja) | 2007-06-27 | 2008-12-31 | Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha | 使用済触媒の再生方法 |
US9067194B2 (en) | 2007-06-27 | 2015-06-30 | Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. | Method of regenerating used catalyst |
CN104815706A (zh) * | 2009-07-17 | 2015-08-05 | 克拉基斯技术控股公司 | 从载体中去除催化剂抑制剂的方法 |
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