JP2004298133A - 豆乳入りこんにゃく及びその製造方法 - Google Patents

豆乳入りこんにゃく及びその製造方法 Download PDF

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Yoshiharu Kinoshita
淑晴 木下
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Abstract

【課題】本発明は、簡単な製法で、テクスチャーに優れ、栄養価の高い形態性に優れた豆乳入りこんにゃくを作製することができる製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の豆乳入りこんにゃくの製造方法は、水100重量部に、5.0〜7.5重量部のこんにゃく精粉を混入し攪拌するこんにゃく精粉混入攪拌工程と、次いで、前記工程で得られたこんにゃく溶液に120〜200重量部の豆乳を混入しながら粘性が出るまで攪拌し溶液を均質化する豆乳混入均質化工程と、次いで、均質化された粘稠溶液を熟成させる熟成工程と、前記熟成工程で作製された粘稠溶液に凝固剤を混入し攪拌する凝固剤混入攪拌工程と、前記工程で作製された粘稠溶液を整形機に入れ整形する整形工程と、を備えた構成を有している。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯あたりがよくもちもちとした食感が味わえ、日持ちが良い上、栄養価が高い豆乳入りこんにゃく及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
こんにゃくはコンニャクマンナンの特性(水による膨潤、アルカリによる凝固と加熱による凝固促進)を利用したこんにゃく芋または精粉(せいこ)を原料とした加工食品で、製造工程は目的に応じた割合の水を原料に加え、よく練ってから水酸化カルシウムを加え、混合して整形箱に入れて固め、熱湯であく抜きを行う工程により作製されていた。
近年、食材の多様化が進み、こんにゃくは、板こんにゃく、突きこんにゃく、玉こんにゃく、しらたきのみでなくいろいろな食材にコンニャクマンナンが混入され新規な食品として開発され市販されている。
例えば、特許文献1には、コンニャク玉又は、コンニャク粉へ豆乳を加え、炭酸カルシュームを添加し凝固させて作るコンニャクの製造方法並びにその製品が開示されている。
特許文献2には、ブリックス示度8〜12に調整した豆乳に、マルチトールを主とする糖質を20〜30重量%加えて含糖豆乳となし、これをかくはんしながら粉末状グルコマンナンをその含量が1.0〜2.0重量%になるように添加して均一に分散懸濁させた後30〜60分間熟成させる。一方、豆乳に糖質およびペクチン,カラギーナン,しょ糖エステル,第三りん酸カルシウム等を添加して含糖豆乳を調整し、これを上記のグルコマンナン入り含糖豆乳100重量部に対して25〜35重量部の割合で混合し、次いで少量の水に溶解したクエン酸を加えてpHを4.6〜5.0に調整する豆乳及びグルコマンナンを使用したサワークリーム状食品の製造法が開示されている。
特許文献3には、消石灰と炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムを重量比で6:4乃至7:3程度の割合で混合して凝固剤となし、こんにゃく粉と寒天等の海藻抽出物を重量比で10:1乃至20:1程度の割合で混合してこんにゃく原料と成し、該こんにゃく原料に対して重量比で45乃至50程度の水と、この水の0.3%程度の重量の凝固剤を加えて混合し、これを醤油、砂糖、ゆで小豆、コーヒー等によって適宜味付けし、この味付けしたものを放置してゲル化させたものを75℃前後の温度で加熱凝固させた味付きこんにゃくの製造方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭60−156355号公報
【特許文献2】
特開昭55−77870号公報
【特許文献3】
特公平3−35904号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術によれば、いずれも以下のような課題を有していた。
(1)特許文献1は、コンニャク玉又は、コンニャク粉へ豆乳を加え、炭酸カルシウムを添加し凝固させて作るコンニャクの製造方法並びにその製品が開示されているが、コンニャク玉の分量や豆乳の分量が記載されていないので、この記載された材料で通常の作製方法で作製したところ製品は食感がざらざらし、固まってゴチゴチになったり、あるいは糊状になって固まらなかったりし、品質が安定しないという問題点を有していた。また、熟成工程を有していないので、もちもちとした食感が得られず従来のこんにゃくのようにざらざらした口当たりでテクスチャーに欠け食し難いという問題点を有していた。
(2)特許文献2は、含糖豆乳に粉末グルコマンナンを加え、さらに少量の水に溶解したクエン酸を加えて作製された食味食感がよく、健康維持に有効なサワークリーム状食品及びその製造法が開示されているが、サワークリームまがいの豆乳入りのダイエット食品のため、こんにゃく独特の弾力性や風味がなく、豆乳本来の味や旨味が減殺されているという問題点を有していた。
(3)特許文献3は、こんにゃく原料に対して重量比で45乃至50程度の水と、この水の0.3%程度の重量の凝固剤を加えて混合し、これを醤油、砂糖、ゆで小豆、コーヒー等によって適宜味付けし、この味付けしたものを放置してゲル化させたものを75℃前後の温度で加熱凝固させた味付きこんにゃくの製造方法が開示されているが、混入されている寒天は熱により溶解するのでゲルが安定せず商品価値が低いという問題点を有していた。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、食味食感に優れ、栄養価が高く、さらに日持ちの良い豆乳入りこんにゃくを提供すること、及び簡単な製法で、テクスチャーに優れ、栄養価の高い形態性に優れた豆乳入りこんにゃくを作製することができる製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の豆乳入りこんにゃくは、以下の構成を有している。
請求項1に記載の豆乳入りこんにゃくは、水100重量部に対し、豆乳120〜200重量部と、こんにゃく精粉5.0〜7.5重量部と、凝固剤0.9〜1.45重量部と、を含有し、75〜95℃の温水で加熱処理して得られた構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)豆腐は豆乳に凝固剤としてにがりを混入することにより作製するが、本発明の豆乳入りこんにゃくは、水により膨潤したこんにゃくの粘稠溶液に豆乳を混入することにより、豆腐やプリンやゼリーのように口にいれるとふわっと溶けるのではなく、こんにゃく特有の歯あたりが感じられテクスチャーに優れる。また、見た目は豆腐のようではあるが、食感はシコシコ、モチモチとした全く新規な食品として提供でき、商品価値を向上させることができる。
(2)豆腐は運搬時にちょっとした衝撃で壊れ易いが、こんにゃくの粘弾性により豆乳入りこんにゃくは、型くずれを起こすことがない。
(3)特に凝固剤として貝殻焼成カルシウムを使用するとコンニャク臭が緩和されるので、豆乳の風味がコンニャク臭や石灰臭に消されるのを防止できる。
(4)こんにゃくと豆乳が均一に分散し相溶しているので、弾力性がありぷるんぷるんとして、ツヤもよいので、食欲が低下する夏季の食卓を賑わすことができる上、また、ホテルや旅館の朝食時などに利用すると、型くずれしないので、調理や盛り付けにも好適である。
(5)こんにゃくはダイエット食品として有効であるが、豆乳が混入されていることから、コレステロール値を下げる効果も期待でき、更に凝固剤として貝殻焼成カルシウムを使用すると、カルシウムが体内吸収され易く栄養価の面からも商品価値を向上させることができる。
(6)豆乳をふんだんに混入することにより、こくのある豆乳入りこんにゃくを作製することができる。
【0007】
ここで、水100重量部に対し、豆乳120〜200重量部が用いられる。豆乳はこの添加量の範囲で、風味と旨味が程よく調整される。豆乳が120重量部よりも少なくなるにつれ水っぽくなるという傾向が生じ、また、200重量部よりも多くなるにつれ大豆特有の臭いが強くなり過ぎるとともに、凝固し難くなるので好ましくない。
また、こんにゃく精粉としては特にアルコール洗浄こんにゃく粉が好適に用いられる。これにより、水晒しによるアク抜きが不要でかつ豆腐の乳白色を活かすことができる。アルコール洗浄こんにゃく粉は5.0〜7.5重量部が用いられる。この添加量の範囲で、こんにゃくの透明度が増し豆乳の色が乳白色となり所定量の青海苔等の海藻類が均一に分散し、彩色性に優れる。こんにゃく精粉が5.0重量部よりも少なくなるにつれ青海苔等の海藻類の分散性は良いが、ゲル強度が弱くなるという傾向が生じ、また、7.5重量部よりも多くなるにつれ、青海苔等の海藻類の分散性が悪くなり、ゴチゴチになって品質を低下させる傾向が見られるので好ましくない。
また、水100重量部に対し凝固剤は0.9〜1.45重量部添加される。該添加量の範囲にすることにより、コンニャク臭や石灰臭がなく、歯ざわりに優れたゲル強度とすることができる。凝固剤の添加量が0.9重量部よりも少なくなるにつれ、ゲル化せず糊状態になって品質を低下させるという傾向があり、また、該添加量が、1.45重量部を越えるにつれこんにゃくが硬くなるという傾向があるので好ましくない。
水の温度は10℃〜18℃のものが用いられる。10℃よりも低いとゲル化が遅く、18℃を越えるにつれゲル化が早まり塊状になるので好ましくない。
加熱処理の温度は75〜95℃が用いられる。加熱温度を95℃とすることにより処理時間を30分〜40分と短く効率良く生産できる。加熱処理温度が75℃よりも低くなるにつれゲル化が遅く生産性が悪くなる傾向があり、また、95℃を超えるにつれ硬くなるという傾向があり、特に75℃よりも低いか95℃よりも高いとこれらの傾向があるので好ましくない。
【0008】
請求項2に記載の豆乳入りこんにゃくは、請求項1において、0.015〜0.5重量部の青海苔等の海藻類が含有されている構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用の他、以下の作用を有する。
(1)低粘度の状態で青海苔等の海藻類を入れるので、海藻類がよく分散し、食欲をそそる商品とすることができる。
(2)乳白色の豆乳入りこんにゃくの中に緑色の乾燥青海苔等の海藻類がきれいに分散されているので、色合いが食欲をそそる上、青海苔の風味が豆乳の風味と調和し、商品価値の高いこんにゃくを作製することができる。
ここで、海藻類としては、乾燥青海苔のほか、干しわかめを細かく刻んだもの、水切りもずく、くきわかめ、あおさ、海苔等が用いられる。豆乳の風味にも調和し、商品価値を向上させることができる。
青海苔は乾燥状態のものが好適に用いられる。乾燥した青海苔を用いることで風味をいっそう際立たせることができる。
【0009】
請求項3に記載の豆乳入りこんにゃくは、請求項1又は2において、前記凝固剤が水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、貝殻焼成カルシウムの内いずれか1種以上である構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用の他、以下の作用を有する。
(1)凝固剤としては従来一般的に用いられている炭酸カルシウムの単品ではなく、貝殻焼成カルシウムを用いると、あく抜き時間が短縮されコンニャク臭も残らないので好ましい。また、石灰臭も少なくなる。
(2)きめが細かくなり弾力性を向上させることができる。
(3)凝固剤としては従来一般的に用いられている水酸化カルシウムや炭酸カルシウムの単品ではなく、貝殻焼成カルシウムを用いると、こんにゃくの透明度が増し、豆乳入りこんにゃくが乳白色となり商品価値を高めることができる。
(4)凝固剤として貝殻焼成カルシウムを用いると、青海苔等の海藻類の色が鮮やかになり商品価値を高めることができる。
(5)凝固剤としては従来一般的に用いられている水酸化カルシウムや炭酸カルシウムではなく、貝殻焼成カルシウムを用いると、豆乳の風味や香りが生きる。
(6)凝固剤として天然素材である良質な貝殻焼成カルシウムを用いるので体内吸収に優れ、カルシウム強化に最適な健康補助食品としても好適である。
(7)貝殻焼成カルシウムは微細な粒子なので、ザラツキがなく、分散性にも優れ、青海苔等の海藻類がきれいに分散される。
ここで、凝固剤としては、特に貝殻焼成カルシウムが好適に用いられる。粘度は平均粒度が1〜14μmのものが好ましい。これにより、ザラツキがなく水溶液への分散性、粘弾性の調整力に優れるとともに食した際の体内吸収性にも優れる。
【0010】
請求項4に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法は、水100重量部に、5.0〜7.5重量部のこんにゃく精粉を混入し攪拌するこんにゃく精粉混入攪拌工程と、次いで、前記工程で得られたこんにゃく溶液に120〜200重量部の豆乳を混入しながら粘性が出るまで攪拌し溶液を均質化する豆乳混入均質化工程と、次いで、均質化された粘稠溶液を熟成させる熟成工程と、前記熟成工程で作製された粘稠溶液に凝固剤を混入し攪拌する凝固剤混入攪拌工程と、前記工程で作製された粘稠溶液を整形機に入れ整形する整形工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下の作用を有する。
(1)水100重量部に、5.0〜7.5重量部のこんにゃく精粉を混入し攪拌するこんにゃく精粉混入攪拌工程の後に、豆乳を少しずつ混入しながら粘性が出るまで攪拌し溶液を均質化する豆乳混入均質化工程を設けることから、特許文献1のようにこんにゃく精粉にいきなり豆乳を混入するのと違い、水とこんにゃく精粉と豆乳とを均質に攪拌することができなめらかできめ細かく弾力性に優れもちもちとした豆乳入りこんにゃくを作製することができる。特に、アルコール洗浄こんにゃく粉を用いた場合は更に品質を高めることができる。
(2)均質化された粘稠溶液を熟成させる熟成工程を設けることにより、こんにゃく精粉が程よく落ち着き、きめ細かななめらかな食感のこんにゃくを作製することができる。
ここで、熟成工程の時間としては、約30分〜90分用いられる。30分よりも短いともちもち感が出ず、プリンの生成不良品のような食感となる傾向があり、また、90分よりも長くなるとこんにゃくのようなごちごちした食感となるという傾向がありいずれも好ましくない。
【0011】
請求項5に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法は、請求項4において、前記整形工程が、75〜95℃の温水中で加熱凝固させる工程である構成を有している。
この構成により、請求項4の作用の他、以下の作用を有する。
(1)高温で長時間加熱することがないので、青海苔等の海藻類の鮮やかな緑色が変色することなく、クリーム色の豆乳と緑色の青海苔とがきれいに調和し食欲をそそり商品価値を高めることができる。
ここで、温水としては75〜90℃が好適に用いられる。75〜90℃とすることにより処理時間を30分から40分と短縮でき効率よく生産できる。90℃よりも高温になると、豆乳入りこんにゃくが硬くなり過ぎ好ましくない。また、75℃よいも低くなるにつれゲル化が遅くなり生産性が悪くなる傾向があるので好ましくない。
【0012】
請求項6に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法は、請求項4又は5において、前記豆乳混入均質工程において、青海苔等の海藻類が0.015〜0.5重量部混入されている構成を有している。
この構成により、請求項4又は5で得られる作用の他、以下の作用を有する。
(1)豆乳混入均質工程時に海藻を混入することにより、下層部に苔等の海藻類が溜まってしまうのを防止することができる。
(2)攪拌をゲル化を確認しながら行い適当なゲル化になった段階(流動状態を推測できる状態)で終えるので、こんにゃくの下層部に青海苔等の海藻類が溜まるのを防止することができる。
ここで、青海苔等の海藻類の混入時期としては、豆乳混入均質工程時が好ましい。それよりも早いと、乾燥した青海苔やわかめの風味が損なわれるので好ましくない。また、凝固剤を混入した後にすると、青海苔等の海藻類が均質に分散されずダマになってしまうので好ましくない。
【0013】
【実施例】
本発明の豆乳入りこんにゃくについて以下の実施例および比較例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
水20リットルにこんにゃく精粉1.3kg、次に豆乳30リットルを入れ、攪拌する。後はねばりが出るまで攪拌する。その後1時間寝かせる。次に前記工程で寝かせたこんにゃく液と水溶きのほたて貝殻の焼成カルシウム0.5kgを合わせて練機に入れ攪拌する。次に、ポンプで押し出し整形機に注入し85℃で10分間ボイルして豆乳入りこんにゃく生地を作成し、これを整形機に入れ85℃で10分間加熱し本発明の豆乳入りこんにゃくを作製した。次いで、豆乳入りこんにゃくの柱状物を厚さ5mmにスライスし、10枚/皿に入れパネラー10人に各々1切ずつ配り、賞味実験を行い、5点評価で評価した。その結果を(表1)に示した。
(実施例2)
表1の実施例2に示される配合比率で材料を計量してバケツにとり、ある程度ねばりが出るまで棍棒で混ぜ、こんにゃく生地を作成し、これを整形機に入れ85℃で10分間加熱し本発明の豆乳青海苔入りこんにゃくを作製した。次いで、豆乳入りこんにゃくの柱状物を厚さ5mmにスライスし、パネラー10人に各々1切ずつ配り、5点評価で評価した。
(比較例1)
(表1)の比較例1は各配合比率で材料を順次計量してバケツにとり、ある程度ねばりが出るまで棍棒で混ぜ、従来の豆乳青海苔入りこんにゃくを作製し、実施例と同様にして試料を作製し、同様に評価を行った。
(比較例2)
(表1)の比較例2は各配合比率で材料を順次計量してバケツにとり、ある程度ねばりが出るまで棍棒で混ぜ、従来の豆腐を作製し、実施例と同様にして試料を作製し、同様に評価を行った。
【0014】
【表1】
Figure 2004298133
【0015】
実施例1で作製された本発明の豆乳入り生食用こんにゃくは、もちもちぷるんぷるんした体裁で、なめらかな食感がし、こんにゃく臭もなく、こんにゃくの付加価値を著しく高くすることができる。
また、実施例2で作製された本発明の青海苔、豆乳入りこんにゃくは、青海苔が混入分散されているので、従来のこんにゃくに比べ、香味や風味や食味、色合い、テクスチャー、歯ごたえが非常に良いことがわかった。
比較例1では、石灰臭が強く、また、ガチガチで硬い感じがして、歯あたりが悪かった。また、豆乳や青海苔の風味がなく美味しくなかった。
比較例2は、いわゆる従来の豆腐なので、豆腐の風味や香味や食味、色合いはよいがぷるんぷるん感はなく、歯ごたえがなかった。
よって、本発明の豆乳入りこんにゃくはいわゆる従来のこんにゃくや豆腐とは違い全く新規な食品として提供できることがわかった。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明の豆乳入りこんにゃく及びその製造方法によれば、以下の優れた効果を実現することができる。
請求項1に記載の豆乳入りこんにゃくによれば、
(1)豆腐は豆乳に凝固剤としてにがりを混入することにより作製するが、本発明の豆乳入りこんにゃくは、水により膨潤したこんにゃくの粘稠溶液に豆乳を混入することにより、豆腐やプリンやゼリーのように口にいれるとふわっと溶けるのではなく、こんにゃく特有の歯あたりが感じられテクスチャーに優れる。また、見た目は豆腐のようではあるが、食感はシコシコ、モチモチとした全く新規な食品として提供でき、商品価値を向上させることができる。
(2)豆腐は運搬時にちょっとした衝撃で壊れ易いが、こんにゃくの粘弾性により豆乳入りこんにゃくは、型くずれを起こすことがなく商品価値を向上させることができる。
(3)特に凝固剤として貝殻焼成カルシウムを使用するとコンニャク臭が緩和されるので、豆乳の風味がコンニャク臭や石灰臭に消されるのを防止できる。
(4)こんにゃくと豆乳が均一に分散し相溶しているので、弾力性がありぷるんぷるんとして、ツヤもよいので、食欲が低下する夏季の食卓を賑わすことができ、また、ホテルや旅館の朝食時などに利用すると、型くずれしないので、調理や盛り付けにも好適である。
(5)こんにゃくはダイエット食品として有効であるが、豆乳が混入されていることから、コレステロール値を下げる効果も期待でき、更に凝固剤として貝殻焼成カルシウムを使用すると、カルシウムが体内吸収され易く栄養価の面からも商品価値を向上させることができる。
(6)豆乳をふんだんに混入することにより、こくのある豆乳入りこんにゃくを作製することができる。
【0017】
請求項2に記載の豆乳入りこんにゃくによれば、請求項1又は2に記載の効果に加え、
(1)低粘度の状態で青海苔等の海藻類を入れるので、海藻類がよく分散し、食欲をそそる商品とすることができる。
(2)乳白色の豆乳入りこんにゃくの中に緑色の乾燥青海苔等の海藻類がきれいに分散されているので、色合いが食欲をそそる上、青海苔の風味が豆乳の風味と調和し、商品価値の高いこんにゃくを作製することができる。
【0018】
請求項3に記載の生食用こんにゃくによれば、請求項1又は2に記載の効果に加え、
(1)凝固剤としては従来一般的に用いられている炭酸カルシウムの単品ではなく、貝殻焼成カルシウムを用いると、あく抜き時間が短縮されコンニャク臭も残らないので好ましい。また、石灰臭も少なくなる。
(2)きめが細かくなり弾力性を向上させることができる。
(3)凝固剤としては従来一般的に用いられている水酸化カルシウムや炭酸カルシウムの単品ではなく、貝殻焼成カルシウムを用いると、こんにゃくの透明度が増し、豆乳入りこんにゃくが乳白色となり商品価値を高めることができる。
(4)凝固剤として貝殻焼成カルシウムを用いると、青海苔等の海藻類の色が鮮やかになり商品価値を高めることができる。
(5)凝固剤としては従来一般的に用いられている水酸化カルシウムや炭酸カルシウムではなく、貝殻焼成カルシウムを用いると、豆乳の風味や香りが生きる。
(6)凝固剤として天然素材である良質な貝殻焼成カルシウムを用いるので体内吸収に優れ、カルシウム強化に最適な健康補助食品としても好適である。
(7)貝殻焼成カルシウムは微細な粒子なので、ザラツキがなく、分散性にも優れ、青海苔等の海藻類がきれいに分散されるので青海苔、豆乳入りこんにゃくの商品価値を高めることができる。
【0019】
請求項4に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法によれば、
(1)水100重量部に、5.0〜7.5重量部のこんにゃく精粉を混入し攪拌するこんにゃく精粉混入攪拌工程の後に、豆乳を少しずつ混入しながら粘性が出るまで攪拌し溶液を均質化する豆乳混入均質化工程を設けることから、特許文献1のようにこんにゃく精粉にいきなり豆乳を混入するのと違い、水とこんにゃく精粉と豆乳とを均質に攪拌することができなめらかできめ細かく弾力性に優れもちもちとした豆乳入りこんにゃくを作製することができる。特に、アルコール洗浄こんにゃく粉を用いた場合は更に品質を高めることができる。
(2)均質化された粘稠溶液を熟成させる熟成工程を設けることにより、こんにゃく精粉が程よく落ち着き、きめ細かななめらかな食感のこんにゃくを作製することができる。
【0020】
請求項5に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法によれば、請求項4に記載の効果に加え、
(1)高温で長時間加熱することがないので、青海苔等の海藻類の鮮やかな緑色が変色することなく、クリーム色の豆乳と緑色の青海苔とがきれいに調和し食欲をそそり商品価値を高めることができる。
【0021】
請求項6に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法によれば、請求項4又は5に記載の効果に加え、
(1)豆乳混入均質工程時に海藻を混入することにより、下層部に苔等の海藻類が溜まってしまうのを防止することができる。
(2)攪拌をゲル化を確認しながら行い適当なゲル化になった段階(流動状態を推測できる状態)で終えるので、こんにゃくの下層部に青海苔等の海藻類が溜まるのを防止することができる。

Claims (6)

  1. 水100重量部に対し、豆乳120〜200重量部と、こんにゃく精粉5.0〜7.5重量部と、凝固剤0.9〜1.45重量部と、を含有し、75〜95℃の温水で加熱処理して得られたことを特徴とする豆乳入りこんにゃく。
  2. 0.015〜0.5重量部の青海苔等の海藻類が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の豆乳入りこんにゃく。
  3. 前記凝固剤が水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、貝殻焼成カルシウムの内いずれか1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の豆乳入りこんにゃく。
  4. 水100重量部に、5.0〜7.5重量部のこんにゃく精粉を混入し攪拌するこんにゃく精粉混入攪拌工程と、次いで、前記工程で得られたこんにゃく溶液に120〜200重量部の豆乳を混入しながら粘性が出るまで攪拌し溶液を均質化する豆乳混入均質化工程と、次いで、均質化された粘稠溶液を熟成させる熟成工程と、前記熟成工程で作製された粘稠溶液に凝固剤を混入し攪拌する凝固剤混入攪拌工程と、前記工程で作製された粘稠溶液を整形機に入れ整形する整形工程と、を備えたことを特徴とする豆乳入りこんにゃくの製造方法。
  5. 前記整形工程が、75〜95℃の温水中で加熱凝固させる工程であることを特徴とする請求項4に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法。
  6. 前記豆乳混入均質工程において、青海苔等の海藻類が0.015〜0.5重量部混入されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の豆乳入りこんにゃくの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007029721A1 (ja) * 2005-09-07 2007-03-15 Chojusystem, Co. コンニャク製品の製造方法
JP2010200610A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Toshiko Shimizu こんにゃく粉の製造方法と食品

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