JP2004297858A - リング状永久磁石の固定構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Nd−Fe−B系焼結磁性材からなるリング状永久磁石18を円筒状の支持体17の先端側内周面にインサート成形する。これにより、支持体17に対する永久磁石18の同軸精度がインサート成形型の精度のみで決まり、支持体に対する永久磁石18の同軸精度が向上する。さらに、径方向に着磁されたNd−Fe−B系焼結磁性材からなるリング状永久磁石18が、冷えると径方向に膨張変形するのに対し、合成樹脂からなる支持体17が冷えると収縮変形することから、支持体17に対して永久磁石18が強固に固定されるばかりでなく、支持体17と永久磁石18との接合面に間隙が生じることなく、同軸精度を保つことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアモータ等の駆動機構に用いられる、支持体に永久磁石を備えたリング状永久磁石の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特許文献1で開示されるスターリングサイクル機関が知られている、このスターリングサイクル機関は、ケーシング内に設けられたシリンダの内部に、ピストン及びディスプレイサーが摺動可能に挿入されると共に、前記ピストンを駆動機構によって往復駆動させている。前記ピストンを往復駆動する駆動機構は、ピストンの基端に接続される短筒状の支持体の一端に固定されるリング状の永久磁石と、この永久磁石の内周側に磁気的空隙を介して対向配置される導磁部と、前記永久磁石の外周側に磁気的空隙を介して対向配置されるコアに巻装する電磁コイルとで構成されている。そして、前記ピストンが前記駆動機構によって駆動されて前記シリンダ内で前記ディスプレイサーに近づく方向に移動すると、前記ピストンとディスプレイサーの間に形成された圧縮室内の気体が圧縮されて、放熱フィン、再生器、吸熱フィンを通り、前記ディスプレイサーの先端と前記ケーシングの先端部との間に形成された膨張室に至ることで、前記ディスプレイサーが前記ピストンに対して所定の位相差をもって押し下げられる。一方、前記ピストンが前記ディスプレイサーから遠ざかる方向に移動すると、前記圧縮室の内部が負圧となり、前記膨張室内の気体が前記吸熱フィン、再生器、放熱フィンを通って前記圧縮室に還流することで、前記ディスプレイサーが前記ピストンに対して所定の位相差をもって押し上げられる。このような工程中において二つの等温変化と等体積変化とからなる可逆サイクルが行われることによって、前記膨張室近傍は低温となり、一方、前記圧縮室近傍は高温となるというものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−355513号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスターリングサイクル機関に用いられる駆動機構は、電磁コイルに交流電流を流すことにより、この電磁コイルから交番磁界を発生させ、この交番磁界により、支持体に固定されるリング状の永久磁石を軸方向に往復動させ、永久磁石を固定した支持体に接続されたピストンをシリンダ内において軸方向に往復動させている。
【0005】
従来、このような駆動機構に用いられる永久磁石は、円筒形の支持体に接着剤によって固定されていた。この際、図3に示すように、専用の固定用治具Aに永久磁石Mをセットし、この永久磁石Mに接着剤を塗布した後、永久磁石Mに接するように支持体Bを治具Aにセットすることで、支持体Bに永久磁石Mが接着剤によって固定されるようにしていた。しかし、このように固定用治具Aを用いて支持体Bに永久磁石Mを固着する方法では、まず、固定用治具Aに対して支持体B及び永久磁石Mを着脱する必要があるため、固定用治具Aの外周面と支持体B及び永久磁石Mの内周面との間にクリアランスが必要であり、さらに、永久磁石Mを支持体Bに対して接着剤で固定することから、図3に示すように、支持体Bと永久磁石Mを径方向に重ねる場合、支持体Bと永久磁石Mとの間にも接着しろが必要となる。このような、固定用治具Aに対する支持体Bと永久磁石Mのクリアランスや支持体Bと永久磁石Mの接着しろによって、支持体Bに接続されるピストンに対して永久磁石Mが偏心し、永久磁石Mに対するピストンの同軸度に狂いが生じやすく、精度を維持することが難しいという問題があった。また、リング状の永久磁石Mは、温度等の条件に影響されて伸縮した場合、永久磁石Mと支持体Bとの熱膨張係数の差によって、支持体Bから永久磁石Mが剥離してしまう虞が生じ、製品の品質を安定化するができないという問題があった。さらに、接着剤の使用は、硬化処理等の管理に手間がかかり、組み付け作業性も劣るものであった。
【0006】
そこで本発明は、永久磁石の装着に接着剤を使用せずに支持体と永久磁石を確実に固定すると共に、前記永久磁石を支持体に対して精度良く同軸に支持することで、駆動機構の出力特性を向上させることができるリング状永久磁石の固定構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、リング状永久磁石と、これを支持する支持体とから成り、前記支持体を合成樹脂で成形するとともに、この支持体に前記リング状永久磁石をインサート成形したものである。
【0008】
この請求項1の構成によれば、永久磁石の挿入、接着その他固定に要する作業や部材が一切不要になる他、支持体に対する永久磁石の同軸精度がインサート成形型の精度のみで決まる。
【0009】
また、請求項2の発明は、前記支持体と前記リング状永久磁石との径方向における位置関係を、リング状永久磁石を内側、前記支持体を外側に配置したものである。
【0010】
この請求項2の構成によれば、合成樹脂からなる支持体は、これを成形した後で冷えて収縮変形するが、永久磁石に比べて支持体の収縮率が大きいため、リング状永久磁石を径方向内側、支持体を径方向外側に配置することにより、成形後に支持体と永久磁石が冷えることによって支持体が永久磁石の外面に圧接する。
【0011】
更に、請求項3の発明は、前記リング状永久磁石の材質をNd−Fe−B系磁性材で成形するとともに、このリング状永久磁石に対し、内側と外側とで極性が異なるように径方向に着磁したものである。
【0012】
この請求項3の構成によれば、Nd−Fe−B系磁性材からなる永久磁石は、磁束の方向に対して熱膨張係数が正であると共に、磁束と直交する方向に対して熱膨張係数が負であることから、冷えると、磁束の方向と直交する面方向に膨張変形することで外径が大きくなるのに対して、合成樹脂製の支持体は冷えると収縮するため、成形後に支持体と永久磁石が冷えると、前記支持体が永久磁石の外面に対し、より強固に圧接する。
【0013】
【発明の実施形態】
以下、本発明の一実施形態について、スターリングサイクル機関に適用した場合を例にして添付図を参照して説明する。図1〜図2において、1は略円筒状に形成された円筒部2と胴部3とで構成されるケーシングである。前記円筒部2はステンレス鋼などからなり、基部4と中間部5と先端部6が一体に構成されている。
【0014】
前記円筒部2の内部には、前記胴部3の内部まで延びるシリンダ7が、前記円筒部2に対して同軸的に挿入されて設けられている。このシリンダ7の先端部6側には、このシリンダ7とは別体の延長シリンダ部7Aが同軸状に接続されている。そして、前記胴部3側となる前記シリンダ7は、アルミニウム等の金属を用いてダイカスト等の鋳造を行うことによって、後述するマウント26,27及び接続用腕部30と一体に成形されたものであり、鋳造後にシリンダ7の内外周などを切削加工したものである。そして、前記シリンダ7の先端側及び延長シリンダ部7Aの内側には、ディスプレイサー8が軸方向に摺動可能に収容されている。また、このディスプレイサー8の先端と前記円筒部2の先端部6の間には膨張室Eが形成されており、隙間9によって前記延長シリンダ部7Aの内外が連通されている。また、前記中間部5において、前記円筒部2の内周と前記シリンダ7の外周との間に再生器10が設けられていると共に、前記基部4において、前記シリンダ7の内外を連通する連通孔11が前記シリンダ7自体に形成されている。また、前記円筒部2の先端部6の内周と前記延長シリンダ部7Aの先端外周との間には、吸熱フィン12が設けられると共に、前記再生器10と連通孔11の間において、前記円筒部2の内周と前記シリンダ7の外周との間に放熱フィン13が設けられている。そして、前記延長シリンダ部7Aの内部先端から隙間9、吸熱フィン12、再生器10、放熱フィン13、連通孔11を通って前記シリンダ7内の圧縮室Cに至る経路14が形成されている。更に、前記胴部3内において、前記シリンダ7の基部側の内側には、ピストン15が軸方向に摺動可能に収容されている。そして、このピストン15の基端部は、駆動機構16に対して同軸的に連結されている。なお、この駆動機構16は、前記ピストン15の基端に接続体15Aによって接続されていると共に前記シリンダ7の基端側の外周に同軸状に延設された短筒状の支持体17と、この支持体17の先端側の内周面に固定された短円筒状の永久磁石18と、この永久磁石18の外周に近接して設けられた環状の電磁コイル19と、前記永久磁石18の内周に近接して設けられた導磁部20とで構成されている。
【0015】
前記支持体17は合成樹脂からなり、その先端側の内周面に固定されるリング状永久磁石18はNd−Fe−B系焼結磁性材によって構成される。そして、支持体17を成形する際、その支持体17を成形する金型(図示せず)に予め着磁前の永久磁石18を組み込んだ状態で支持体17の成形材料を充填することにより、支持体17の先端側の内周面に永久磁石18が一体にインサート成形される。更に、成形終了後に、この永久磁石18に対して径方向に着磁する。
【0016】
また、前記ピストン15に支持体17を接続させる接続体15Aには、前記ピストン15の動作を制御するための第一の板バネ21が接続されている。さらに、前記ディスプレイサー8の基端側には、このディスプレイサー8の動作を制御するためのロッド22の一端が接続されていると共に、このロッド22の他端には第二の板バネ23が接続されている。尚、前記ロッド22は前記ピストン15を貫通して延びている。また、前記一対の板バネ21,23は、前記胴部3内において前記シリンダ7の基端側の外部に配置されていると共に、前記第一の板バネ21よりも第二の板バネ23が前記シリンダ7の基端側から離れた位置に配置されている。尚、前記電磁コイル19は電磁コア24に巻かれるように設けられていると共に、この電磁コア24は電磁コイル19等と共に一体化されている。
【0017】
また、前記シリンダ7の中間部の外周面には、該シリンダ7と同軸状に突出するマウント26が一体に形成されていると共に、このマウント26よりも基端側の位置に、フランジ状のマウント27が前記シリンダ7と一体に成形されている。これら一対のマウント26,27は間隔をおいて形成されていると共に、前記マウント26は、前記円筒部2の基部4にO−リング26Aを介して当接してシリンダ7をケーシング1の円筒部2に固定する。一方、前記マウント27は、その一側面27Aが前記胴部3内部の取付部3Aに当接してこの取付部3Aに対して螺子止めされるように構成されていると共に、その他側面27Bに前記駆動機構16を構成する電磁コア24の一端が当接するように形成されている。また、前記電磁コア24の他端には固定リング28が当接しており、この固定リング28と前記マウント27とで前記電磁コア24を挟持してビス29によって締め付けることによって、前記電磁コア24、ひいてはこの電磁コア24と一体化している前記電磁コイル19が前記マウント27に固定される。更に、前記マウント27の他側面27Bから、複数の接続用腕部30が前記シリンダ7の軸方向と略平行に突設されている。なお、前記接続用腕部30は、基端30Aにおいて前記マウント27と一体に形成されている。そして、接続用腕部30の先端部に前記第一の板バネ21がスペーサー31によって取り付けられていると共に、このスペーサー31に対して前記第二の板バネ23がビス32によって取り付けられている。
【0018】
尚、図中33はケーシング1の他端に設けた振動吸収ユニットであり、前記シリンダ7の軸線上に配置された連結部を介して同軸状に複数の板バネ34とバランスウエイト35が重なるように配置されている。
【0019】
従って、前記シリンダ7は、前記マウント26を円筒部2の基部4の内側にO−リング26Aを介して当接させると共に、前記マウント27の一側面27Aを前記胴部3内部の取付部3Aに当接させてこの取付部3Aに対して螺子止めすることで、前記ケーシング1に対して固定される。この際、前記マウント26が円筒部2の内面にO−リング26Aを介して当接することで、前記シリンダ7を円筒部2に対して同軸に配置することができる。また、前記シリンダ7は、このシリンダ7の基端側の外周に導磁部20を取り付けると共に、前記シリンダ7と一体に形成されたマウント27に対して、前記固定リング28及びビス29によって、前記駆動機構16を構成する電磁コイル19及び電磁コア24を固定する。更に、前記シリンダ7内に前記ディスプレイサー8、ピストン15等を組み込み、このピストン15の基端の接続体15Aに取り付けられた第一の板バネ21を前記腕部30とスペーサー31との間で挟持して固定すると共に、前記ディスプレイサー8に接続されたロッド22の他端に接続された第二の板バネ23を前記スペーサー31の他端に固定する。その後に、前記胴部3と円筒部2を接続し、予め組み立てられた振動吸収ユニット33を前記胴部3に取り付ける。
【0020】
そして、前記構成により、前記電磁コイル19に交流電流を流すと、この電磁コイル19から交番磁界が発生して電磁コア24で集中し、この交番磁界によって、前記永久磁石18を軸方向に往復動させる力が生じる。この力によって、前記永久磁石18を固定した支持体17に接続されたピストン15がシリンダ7内を軸方向に往復動する。このため、前記ピストン15が前記ディスプレイサー8に近づく方向に移動すると、前記ピストン15とディスプレイサー8との間に形成された圧縮室C内の気体が圧縮されて、前記連通孔11、放熱フィン13、再生器10、吸熱フィン12、隙間9を通り、前記ディスプレイサー8の先端と円筒部2の先端部6の間に形成された膨張室Eに至ることで、前記ディスプレイサー8が前記ピストン15に対して所定の位相差をもって押し下げられる。一方、前記ピストン15が前記ディスプレイサー8から遠ざかる方向に移動すると、前記圧縮室Cの内部が負圧となり、前記膨張室内の気体が前記膨張室Eから前記隙間9、吸熱フィン12、再生器10、放熱フィン13、連通孔11を通って前記圧縮室Cに還流することで、前記ディスプレイサー8が前記ピストン15に対して所定の位相差をもって押し上げられる。このような工程中において二つの等温変化と等体積変化とからなる可逆サイクルが行われることによって、前記膨張室Eの近傍は低温となり、一方、前記圧縮室Cの近傍は高温となる。
【0021】
そして、スターリングサイクル機関に用いられる駆動装置16は、電磁コイル19で発生する交番磁界によって、永久磁石18を軸方向に往復動させる力が生じさせ、この力によって、永久磁石18を固定した支持体17に接続されたピストン15をシリンダ7内で軸方向に往復動させるものであるから、ピストン15に対して支持体17及び永久磁石18を同軸的に組み付けることが極めて重要であるが、本実例によれば、支持体17に永久磁石18を一体にインサート成形したので、永久磁石18の挿入、接着その他固定に要する作業や部材が一切不要になる他、支持体17に対する永久磁石18の同軸精度がインサート成形型の精度のみで決まり、支持体17に対する永久磁石18の同軸精度が向上する。
【0022】
さらに、本実施例においては、支持体17の内周面に固定するリング状永久磁石18はNd−Fe−B系焼結磁性材によって成形されている。なお、Nd−Fe−B系焼結磁性材からなる永久磁石18は、特性として、磁束と平行な方向(着磁方向)に対しては正の熱膨張係数を有すると共に、磁束と直交する方向に対しては負の熱膨張係数を有する。即ち、リング状の永久磁石に対して径方向に着磁した場合、磁束の方向である永久磁石の厚さ方向に対しては正の熱膨張係数を有すると共に、磁束と直交する永久磁石の面方向に対しては負の熱膨張係数を有することになる。このため、前記リング状の永久磁石が冷えると、永久磁石の厚さ方向に対しては収縮変形すると共に、永久磁石の面方向に対しては膨張変形することになり、この結果、永久磁石全体としては径方向及び軸方向に膨張変形することになる。一方、前記支持体17を構成する合成樹脂は正の熱膨張係数を有しているため、冷えると収縮変形する。従って、前記支持体17が径方向の外側、前記リング状永久磁石18が径方向の内側となるように、予めリング状永久磁石18を配置した金型内に溶融した樹脂を射出充填すること等によって支持体17にリング状永久磁石18をインサート成形する本実施例において、成形後、支持体17は図1において矢印aで示すように内側に収縮変形すると共に、リング状永久磁石18は図1において矢印bで示すように拡径方向に変形する。これにより、前記支持体17に対して永久磁石18を強固に固定することができると共に、前記支持体17と永久磁石18との接合面に間隙が生じることがないので、支持体17と永久磁石18との同軸精度を保つことができる。このため、永久磁石18に対してピストン15を正確に同軸的に配置することが可能となり、これらピストン15、支持体17及び永久磁石18の総合的な同軸精度を高めることにより、駆動機構16、ひいてはスターリングサイクル機関として性能を向上させることができる。また、永久磁石Mの接着等、固定に要する作業や部材が一切不要になる他、接着剤を使用しないので、温度等の使用環境条件の影響を受け難く経年変化が少なくなると共に、組み立て性の向上を図ることができる。
【0023】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態においては、スターリングサイクル機関の駆動装置に用いた例を示したが、これ以外の機器に用いられる駆動装置に適用してもよく、各種モータなどにも適用可能である。
【0024】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、リング状永久磁石と、これを支持する支持体とから成り、前記支持体を合成樹脂で成形するとともに、この支持体に前記リング状永久磁石をインサート成形したものであるから、永久磁石の挿入、接着その他固定に要する作業や部材が一切不要になる他、支持体に対する永久磁石の同軸精度がインサート成形型の精度のみで決まるので、支持体に対する永久磁石の同軸精度を向上させることができる。
【0025】
また、請求項2の発明によれば、前記支持体と前記リング状永久磁石との径方向における位置関係を、リング状永久磁石を内側、前記支持体を外側に配置したものであるから、永久磁石に比べて合成樹脂からなる支持体の収縮率が大きく、リング状永久磁石を径方向内側、支持体を径方向外側に配置することにより、成形後に支持体と永久磁石が冷えることによって支持体が永久磁石の外面に圧接するので、これら支持体と永久磁石の接合面に間隙が生じることなく同軸精度を保つことができるばかりでなく、永久磁石を支持体に対して強固に固定することができる。
【0026】
更に、請求項3の発明によれば、前記リング状永久磁石の材質をNd−Fe−B系磁性材で成形するとともに、このリング状永久磁石に対し、内側と外側とで極性が異なるように径方向に着磁したものであるから、成形後に支持体と永久磁石が冷えると、合成樹脂製の支持体が収縮するのに対して、Nd−Fe−B系磁性材からなる永久磁石が着磁方向と直交する面方向に膨張変形して外径が大きくなることによって、支持体が永久磁石の外面に対してより強固に圧接するので、永久磁石を支持体に対してより強固に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す支持体と永久磁石との接合状態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、スターリングサイクル機関に組み込んだ全体断面図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
17 支持体
18 永久磁石
Claims (3)
- リング状永久磁石と、これを支持する支持体とから成り、前記支持体を合成樹脂で成形するとともに、この支持体に前記リング状永久磁石をインサート成形したことを特徴とするリング状永久磁石の固定構造。
- 前記支持体と前記リング状永久磁石との径方向における位置関係を、リング状永久磁石を内側、前記支持体を外側に配置したことを特徴とする請求項1記載のリング状永久磁石の固定構造。
- 前記リング状永久磁石の材質をNd−Fe−B系磁性材で成形するとともに、このリング状永久磁石に対し、内側と外側とで極性が異なるように径方向に着磁したことを特徴とする請求項2記載のリング状永久磁石の固定構造。
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