JP2010213431A - リニア電磁装置 - Google Patents

リニア電磁装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010213431A
JP2010213431A JP2009055931A JP2009055931A JP2010213431A JP 2010213431 A JP2010213431 A JP 2010213431A JP 2009055931 A JP2009055931 A JP 2009055931A JP 2009055931 A JP2009055931 A JP 2009055931A JP 2010213431 A JP2010213431 A JP 2010213431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic device
piston
linear electromagnetic
permanent magnet
linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009055931A
Other languages
English (en)
Inventor
Arata Kono
新 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2009055931A priority Critical patent/JP2010213431A/ja
Publication of JP2010213431A publication Critical patent/JP2010213431A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

【課題】 ピストンの内周面に固定された可動子に、ピストン、シリンダ等の部材を介在させずに、固定子を対向して設置することにより、高効率で小型軽量なリニア電磁装置を提供すること。
【解決手段】 シリンダ11に往復動自在に嵌合したピストン21の往復動により、リニアモータ又はリニア発電機として作動するリニア電磁装置1であって、ピストン21の内周面に固定され、永久磁石31を有する可動子30と、可動子30の内側に所定の空隙を介して可動子30に対向して設置され、コア40とコイル51とを有する固定子50と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スターリング冷凍機、パルス管冷凍機、リニア圧縮機等において、作動流体に圧力変動を発生させるピストンを駆動するリニアモータとしてのリニア電磁装置、又は、スターリング発電機、パルス管発電機、リニア膨張機等において、作動流体の圧力変動で往復動するピストンにより駆動されるリニア発電機としてのリニア電磁装置に関する。
従来のリニア電磁装置として、例えば、特許文献1に示されるリニア電磁装置が開示されている。図15に示すように、このリニア電磁装置900は、内面に摺動筒901Aが挿入されるシリンダ901と、シリンダ901に往復動自在に嵌合されるピストン902と、ピストン902のピストン本体902Aの内周面に固定される永久磁石903と、永久磁石903の軸方向両側及び内周側に配置されるヨークである導磁性体904と、電磁コア906と電磁コイル905とを有し永久磁石903の外周側に対向して設置される固定子907とを備える。そして、電磁コイル905に通電すると、永久磁石903に対向する電磁コア906の二つの歯部の内、一方の歯部に、永久磁石903の外周面の磁極と異なる極性の磁極が生じ、その歯部に永久磁石903が磁気的に吸引される。この磁気吸引力の、ピストン902の軸方向の成分が、ピストン902を往復動させる推力となる。
特開2007−89344号公報
ところで、永久磁石903と電磁コア906との間の磁気吸引力の大きさは、永久磁石903と電磁コア906との距離に依存し、その距離を小さくするにしたがって磁気吸引力は増大し、ピストン902を往復動させる推力が増大する。
しかしながら、特許文献1によれば、永久磁石903と電磁コア906との間には、ピストン本体902A、摺動筒901A及びシリンダ901が介在している。そのため、永久磁石903と電磁コア906との距離は、ピストン本体902A、摺動筒901A及びシリンダ901の各部材の肉厚に依存し、各部材の肉厚の合計以下にすることはできない。そして、ピストン本体902A、摺動筒901A及びシリンダ901は、所定の強度及び精度が要求される部材であり、特に、ピストン本体902A、シリンダ901は肉厚を極端に薄くすることはできない。そのため、永久磁石903と電磁コア906との距離が大きくなり、永久磁石903と電磁コア906との間の磁気吸引力が減少するので、ピストン902を往復動させる推力が減少し、ピストン902を所定のストロークで往復動させるためには、電磁コイル905に供給する電流を増大させて、電磁コア906の歯部に強い磁極を生じさせなければならず、リニア電磁装置の効率が低下する問題がある。
また、従来のリニア電磁装置900では、固定子907が、シリンダ901の外周側に設置されるので、固定子907が大型化し、リニア電磁装置が大型で重くなる問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ピストンの内周面に固定された永久磁石を有する可動子に、ピストン、シリンダ等の部材を介在させずに、固定子を対向して設置することにより、高効率で小型軽量なリニア電磁装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、シリンダと、該シリンダ内に往復動自在に嵌合され内周面を有するピストンと、該ピストンの前記内周面に固定され、少なくとも一つの永久磁石を有する可動子と、該可動子の内側に所定の空隙を介して前記可動子に対向して設置され、コアとコイルとを有する固定子と、を備えるリニア電磁装置とした。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記固定子は、前記コイルを複数有する構成とした。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記永久磁石は、磁性粉末がバインダで結合されてなる円筒形状のボンド磁石であって、該ボンド磁石の内周面に磁極を有すると共に、両端面に磁極を有し、前記ボンド磁石の前記内周面の磁極と前記両端面の磁極とが異なる極性となるように磁化されてなる構成とした。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記永久磁石は、磁性粉末がバインダで結合されてなる円筒形状のボンド磁石であって、該ボンド磁石の内周面に円周帯状の磁極を複数有すると共に、両端面に磁極を有し、前記ボンド磁石の前記内周面の隣り合う円周帯状の磁極が互いに異なる極性となると共に、前記両端面の各磁極が各々に最も近い前記内周面の円周帯状の磁極に対して異なる極性となるように磁化されてなる構成とした。
請求項1に記載の発明では、可動子と固定子との間に、ピストン、シリンダ等の部材は介在せず、可動子と固定子とは、空隙のみを介して対向しており、可動子と固定子との距離は、ピストン、シリンダ等の部材の肉厚に制限されずに小さくすることができる。これにより、リニア電磁装置がリニアモータとして作動する場合、可動子と固定子との間の磁気吸引力が増大するので、ピストンを往復動させる推力が増大し、従来技術に比べて小さい供給電流でも、ピストンを所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。また、リニア電磁装置がリニア発電機として作動する場合、可動子と固定子との間の磁気誘導作用が増大するので、コイルに発生する誘導電流が増大し、ピストンを所定のストロークで往復動させても、従来技術と比べて大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
また、請求項1に記載の発明では、固定子が可動子の内側に設置され、コイルの径が小さくなり、コイルを構成する銅線の全長が短くなるので、コイルの電気抵抗が減少する。これにより、電流導通時にコイルに発生するジュール熱損失が減少し、リニア電磁装置がリニアモータとして作動する場合、従来技術と比べて小さい供給電流でも、ピストンを所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。また、リニア電磁装置がリニア発電機として作動する場合、ピストンを所定のストロークで往復動させても、従来技術と比べて大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
さらに、請求項1に記載の発明では、固定子が可動子の内側に設置され、コイルの径が小さくなり、コイルを構成する銅線の全長が短くなるので、コイルが小型軽量になる。これにより、固定子が従来技術に比べて小型軽量になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
また、請求項2に記載の発明では、固定子は、コイルを複数有している。これにより、リニア電磁装置がリニアモータとして作動する場合、ピストンを往復動させる推力に寄与する磁気吸引力を発生する場所が複数箇所になり、ピストンを往復動させる全推力が増大し、請求項1に記載の発明に比べて小さい供給電流でも、ピストンを所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。また、リニア電磁装置がリニア発電機として作動する場合、誘導電流に寄与する磁気誘導作用を発生する場所が複数箇所になり、全誘導電流が増大し、ピストンを所定のストロークで往復動させても、請求項1に記載の発明に比べて大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
また、請求項3に記載の発明では、ヨークが不要になるので、可動子の構成が、請求項1に記載の発明に比べて単純になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
また、請求項4に記載の発明では、ヨークが不要になるので、可動子の構成が、請求項2に記載の発明に比べて単純になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
本発明の第1実施形態に係るリニア電磁装置及び第1適応形態に係る再生式熱流体装置の断面図である。 図1のリニア電磁装置の作動説明図である。 本発明の第2実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。 図3のリニア電磁装置の作動説明図である。 本発明の第3実施形態に係るリニア電磁装置の断面図である。 図5の部分拡大図である。 図5のリニア電磁装置の作動説明図である。 本発明の第4実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。 図8のリニア電磁装置の作動説明図である。 本発明の第5実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。 図10のリニア電磁装置の作動説明図である。 本発明の第5実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。 図12のリニア電磁装置の作動説明図である。 本発明の第2適応形態に係るリニア圧縮機の断面図である。 本発明の従来技術に係るリニア電磁装置の断面図である。
以下に本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るリニア電磁装置の断面図で、リニア電磁装置を再生式熱流体装置に適応したものである。
図1に示すように、本実施形態のリニア電磁装置1は、シリンダ11、ピストン21、可動子30及び固定子50を有し、可動子30は、ピストン21の内周面に固定される。
シリンダ11及びピストン21の材質は、ケイ素等を含有するアルミニウム合金であり、シリンダ11の内周面及びピストン21の外周面は、硬質アルマイト皮膜が形成され、その硬質アルマイト皮膜の微細孔には固体潤滑剤としてモリブデン硫化物が含浸され、所定の円筒度、寸法精度及び面粗度に研削加工されてなり、ピストン21は、シリンダ11内に往復動自在に5μm程度の微小隙間で嵌合される。シリンダ11内の空間は、ピストン21により、ピストン上方空間102とピストン下方空間103とに区画される。
可動子30は、円筒形状のヨーク32の内周面に、円筒形状の永久磁石31が固定されてなる。ヨーク32は、樹脂等の電気絶縁材で被覆した軟磁性鉄粉を成形し焼結されてなる導磁性体である。永久磁石31は、内周面がN極、外周面がS極に、又は内周面がS極、外周面がN極に磁化されてなるネオジム−鉄−ホウ素系の焼結磁石である。
固定子50は、コア40とコイル51とからなり、可動子30の内側に、0.5mm程度の空隙を介して可動子30に対向して設置される。コア40は、コア素片41とコア素片42とからなり、コア素片41に形成された環状溝41aと、コア素片42に形成された環状溝42aとが対向するように、コア素片41とコア素片42とが合わされて、外側に開口した環状のスロット40aが形成されると共に、永久磁石31に対向する歯部41b、42bが形成される。コア素片41、42は、ヨーク32と同様に、樹脂等の電気絶縁材で被覆した軟磁性鉄粉を成形し焼結してなる導磁性体である。コイル51は、銅線が巻回されてなり、コア素片41、42の中央の軸が貫通されて、スロット40aに収納される。コア40は、ポスト13が貫通され、ワッシャ14及びナット15、並びにナット16により、ブラケット12に固定される。ブラケット12は、複数の連通路12aが形成されてなり、シリンダ11の下端にボルト(図示せず)により固定される。
ピストン21は、永久磁石31とコア40との間の磁気吸引力により、シリンダ11に対して軸方向に弾性支持される。
なお、ピストン21又はシリンダ11の材質は、アルミニウム合金に限定されず、例えば、固体潤滑剤としてのモリブデン硫化物、及び補強材としての炭素繊維を含むポリフェニレンスルフィド等の樹脂、又はステンレス鋼等でもよい。
また、永久磁石31は、円筒形状に成形された永久磁石に限定されず、例えば、軸に垂直な面、又は軸に平行な面で分割された複数の永久磁石片を接合することにより、円筒形状に構成されてもよい。
また、可動子30は、ヨーク32を備えているが、ヨーク32を備えず、永久磁石がピストン21の内周面に固定されてもよい。この場合、後述するが、永久磁石は、内周面に磁極を有すると共に、両端面に磁極を有し、内周面の磁極と両端面の磁極とが異なる極性となるように磁化されてなる。
次に、リニア電磁装置1がリニアモータとして作動する場合、その作動と効果について説明する。
図2は、リニア電磁装置1の作動説明図で、永久磁石31の内周面がN極、外周面がS極の場合を示す。なお、図中において、永久磁石31内の矢印細線は、永久磁石31の磁化の向きを示し、矢印側はN極である(以下、各図の永久磁石内の矢印細線も永久磁石の磁化の向きを示し、矢印側はN極を示す)。また、図中において、コイル51内の丸に点の記号は、紙面の裏から表への方向を示し、丸にバツの記号は、紙面の表から裏への方向を示す。
コイル51に、図2(a)に示す方向の電流が流れると、図2(a)に太い実線で示す磁束Jaが生じ、コア40の歯部41bの先端部(図示P1辺り)がS極になる。すると、スロット40aの開口部に対向する永久磁石31の部分(図示Q1辺り)が、歯部41bの先端部の方向に磁気的に吸引される。この磁気吸引力の、ピストン21の軸方向の成分が、ピストン21を矢印A方向に移動させる推力となる。
また、コイル51に、図2(b)に示すように、図2(a)とは逆方向の電流が流れると、図2(b)に太い実線で示す磁束Jbが生じ、コア40の歯部42bの先端部(図示P2辺り)がS極になる。すると、スロット40aの開口部に対向する永久磁石31の部分(図示Q1辺り)が、歯部42bの先端部の方向に磁気的に吸引される。この磁気吸引力の、ピストン21の軸方向の成分が、ピストン21を矢印B方向に移動させる推力となる。
なお、ヨーク32は、磁束Ja、Jbがループを形成するために設けてある。
以上により、コイル51に交番電流が供給されると、ピストン21に、矢印A方向の推力と矢印B方向の推力とが交番して発生し、ピストン21がシリンダ11内で連続的に往復動し、リニア電磁装置1がリニアモータとして作動する。
本実施形態のリニア電磁装置1では、可動子30と固定子50との間に、ピストン21及びシリンダ11は介在せず、可動子30と固定子50とは、空隙のみを介して対向しており、可動子30と固定子50との距離は、ピストン21及びシリンダ11の肉厚に制限されずに小さくすることができる。これにより、可動子30と固定子50との間の磁気吸引力が増大するので、ピストン21を往復動させる推力が増大し、従来技術に比べて小さい供給電流でも、ピストン21を所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
また、本実施形態のリニア電磁装置1では、固定子50が可動子30の内側に設置され、コイル51の径が小さくなり、コイル51を構成する銅線の全長が短くなるので、コイル51の電気抵抗が減少する。これにより、電流導通時にコイル51に発生するジュール熱損失が減少し、従来技術に比べて小さい供給電流でも、ピストン21を所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
さらに、本実施形態のリニア電磁装置1では、固定子50が可動子30の内側に設置され、コイル51の径が小さくなり、コイル51を構成する銅線の全長が短くなるので、コイル51が小型軽量になる。これにより、固定子50が従来技術に比べて小型軽量になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
次に、リニア電磁装置1がリニア発電機として作動する場合、その作動と効果について説明する。
図2(a)に示すように、ピストン21が矢印A方向に移動すると、スロット40aの開口部に対向する永久磁石31の部分(図示Q1辺り)が、コア40の歯部41bに近づく。すると、磁気誘導作用により、歯部41bの先端部(図示P1辺り)に、S極が誘起され、図2(a)に太い実線で示す磁束Jaが生じ、コイル51には、図2(a)に示す方向の誘導電流が発生する。
また、図2(b)に示すように、ピストン21が矢印B方向に移動すると、スロット40aの開口部に対向する永久磁石31の部分(図示Q1辺り)が、コア40の歯部42bに近づく。すると、磁気誘導作用により、歯部42bの先端部(図示P2辺り)に、S極が誘起され、図2(b)に太い実線で示す磁束Jbが生じ、コイル51には、図2(b)に示す方向の誘導電流が発生する。
以上により、ピストン21が連続的に往復動すると、コイル51に交番電流が生じ、リニア電磁装置1がリニア発電機として作動する。
本実施形態のリニア電磁装置1では、リニア発電機として作動する場合においても、リニアモータとして作動する場合と同じ理由により、可動子30と固定子50との間の磁気誘導作用が増大するので、コイル51に発生する誘導電流が増大し、ピストン21を所定のストロークで往復動させても、従来技術に比べて大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
また、本実施形態のリニア電磁装置1では、リニア発電機として作動する場合においても、リニアモータとして作動する場合と同じ理由により、電流導通時にコイル51に発生するジュール熱損失が減少し、ピストン21を所定のストロークで往復動させても、大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
さらに、本実施形態のリニア電磁装置1では、リニア発電機として作動する場合においても、リニアモータとして作動する場合と同じ理由により同じ効果を生じ、リニア電磁装置が小型軽量になる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。図4は、図3のリニア電磁装置の作動説明図である。
図3に示すように、本実施形態のリニア電磁装置2は、シリンダ111、ピストン121、可動子130及び固定子150を有し、可動子130は、ピストン120の内周面に固定される。ピストン121は、シリンダ111内に往復動自在に5μm程度の微小隙間で嵌合される。
可動子130は、円筒形状のヨーク122の内周面に、円筒形状の永久磁石131、132、133が軸方向に配列され固定されてなる。永久磁石131と永久磁石133とは、互いに径方向逆向きに磁化されてなり、永久磁石132は、軸方向に磁化されてなる。図3では、永久磁石131は、内周面がN極、外周面がS極に、永久磁石133は、内周面がS極、外周面がN極に、永久磁石132は、永久磁石131側の端面がN極、永久磁石133側の端面がS極に磁化されてなる。なお、各永久磁石の磁化の向きは、それぞれ前述の逆でもよい。
固定子150は、コア140及びコイル151、152からなり、可動子130の内側に、0.5mm程度の空隙を介して可動子130に対向して設置される。コア140は、コア素片141、142、143からなり、コア素片141とコア素片142とが合わされて、スロット140a及び歯部141b、142bが形成され、コア素片142とコア素片143とが合わされて、スロット140b及び歯部142c、143bが形成される。コイル151は、コア素片141、142の中央の軸が貫通されて、スロット140aに収納され、コイル152は、コア素片142、143の中央の軸が貫通されて、スロット140bに収納される。コア140は、ポスト113が貫通され、ワッシャ114及びナット115、並びにナット(図示せず)により、シリンダ111の下端(図示せず)に固定されたブラケット112に固定される。
ピストン121は、永久磁石131、132、133とコア140との間の磁気吸引力により、シリンダ111に対して軸方向に弾性支持される。
シリンダ111及びピストン121の材質は、第1実施形態のシリンダ11及びピストン21と同じであり、永久磁石131、132、133の材質も、第1実施形態の永久磁石31と同じであり、ヨーク122及びコア素片141、142、143の材質も、第1実施形態のヨーク22及びコア素片41と同じである。
なお、可動子130は、軸方向に磁化されてなる永久磁石132を有しているが、永久磁石132は取り除いてもよい。
また、可動子130は、ヨーク132を備えているが、ヨーク132を備えず、永久磁石がピストン121の内周面に固定されてもよい。この場合、後述するが、永久磁石は、内周面に円周帯状の磁極を二つ有すると共に、両端面に磁極を有し、内周面の二つの磁極が互いに異なる極性となると共に、両端面の各磁極が各々に近い内周面の磁極に対して異なる極性となるように磁化されてなる。
次に、リニア電磁装置2がリニアモータとして作動する場合、その作動と効果について説明する。
コイル151、152に、図4(a)に示す方向の電流が流れると、図4(a)に太い実線で示す磁束Ja、Kaが生じ、コア140の歯部141bの先端部(図示P1辺り)がS極になり、歯部142cの先端部(図示P3辺り)がN極になる。すると、スロット140aの開口部に対向する永久磁石131の部分(図示Q1辺り)が、歯部141bの先端部の方向に磁気的に吸引され、スロット140bの開口部に対向する永久磁石133の部分(図示Q2辺り)が、歯部142cの先端部の方向に磁気的に吸引される。この2箇所の磁気吸引力の、ピストン121の軸方向の成分の合計が、ピストン121を矢印A方向に移動させる推力となる。
また、コイル151、152に、図4(b)に示す方向の電流が流れると、図4(b)に太い実線で示す磁束Jb、Kbが生じ、コア140の歯部142bの先端部(図示P2辺り)がS極になり、歯部143bの先端部(図示P4辺り)がN極になる。すると、スロット140aの開口部に対向する永久磁石131の部分(図示Q1辺り)が、歯部142bの先端部の方向に磁気的に吸引され、スロット140bの開口部に対向する永久磁石133の部分(図示Q2辺り)が、歯部143bの先端部の方向に磁気的に吸引される。この2箇所の磁気吸引力の、ピストン121の軸方向の成分の合計が、ピストン121を矢印B方向に移動させる推力となる。
以上により、コイル151、152に交番電流が供給されると、ピストン121に、矢印A方向の推力と矢印B方向の推力とが交番して発生し、ピストン121がシリンダ111内で連続的に往復動し、リニア電磁装置2がリニアモータとして作動する。
本実施形態のリニア電磁装置2では、固定子150は、コイルを2個有している。これにより、ピストン121を往復動させる推力に寄与する磁気吸引力を発生する場所が2箇所になり、ピストン121を往復動させる全推力が増大し、第1実施形態のリニア電磁装置1に比べて小さい供給電流でも、ピストン121を所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
その他の効果は、第1実施形態のリニア電磁装置1がリニアモータとして作動する場合の効果と同じである。
次に、リニア電磁装置2がリニア発電機として作動する場合、その作動と効果について説明する。
図4(a)に示すように、ピストン121が矢印A方向に移動すると、スロット140aの開口部に対向する永久磁石131の部分(図示Q1辺り)が、コア140の歯部141bに近づき、スロット140bの開口部に対向する永久磁石133の部分(図示Q2辺り)が、コア140の歯部142cに近づく。すると、磁気誘導作用により、歯部141bの先端部(図示P1辺り)に、S極が誘起され、歯部142cの先端部(図示P3辺り)に、N極が誘起され、図4(a)に太い実線で示す磁束Ja、Kaが生じ、コイル151、152には、図4(a)に示す方向の誘導電流が発生する。
図4(b)に示すように、ピストン121が矢印B方向に移動すると、スロット140aの開口部に対向する永久磁石131の部分(図示Q1辺り)が、コア140の歯部142bに近づき、スロット140bの開口部に対向する永久磁石133の部分(図示Q2辺り)が、コア140の歯部143bに近づく。すると、磁気誘導作用により、歯部142bの先端部(図示P2辺り)に、S極が誘起され、歯部143bの先端部(図示P4辺り)に、N極が誘起され、図4(b)に太い実線で示す磁束Jb、Kbが生じ、コイル151、152には、図4(b)に示す方向の誘導電流が発生する。
以上により、ピストン121が連続的に往復動すると、コイル151、152に交番電流が誘導され、リニア電磁装置2がリニア発電機として作動する。
本実施形態のリニア電磁装置2では、リニア発電機として作動する場合においても、リニアモータとして作動する場合と同じ理由により、誘導電流に寄与する磁気誘導作用を発生する場所が2箇所になり、全誘導電流が増大し、ピストン121を所定のストロークで往復動させても、第1実施形態のリニア電磁装置1に比べて大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
その他の効果は、第1実施形態のリニア電磁装置1がリニア発電機として作動する場合の効果と同じである。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係るリニア電磁装置の断面図で、リニア電磁装置を再生式熱流体装置に適応したものである。図6は、図5の部分拡大図である。図7は、図5のリニア電磁装置の作動説明図である。
本実施形態のリニア電磁装置3は、第2実施形態のリニア電磁装置2の変形実施形態であり、リニア電磁装置2と異なる点は、永久磁石231、232、233、234、235、236、237を軸方向に配列して固定し、コイル251、252、253、254を軸方向に配置したこと、及びピストン221に磁気ストッパ224、223を設けたことである。他の構成は、リニア電磁装置2と同じである。なお、図3のリニア電磁装置2と同じ部品及び部位は、図3と同じ符号を付す。
図5及び図6に示すように、リニア電磁装置3は、シリンダ211、ピストン221、可動子230及び固定子250を有し、可動子230は、ピストン221の内周面に固定される。ピストン221は、シリンダ211内に往復動自在に5μm程度の微小隙間で嵌合される。
可動子230は、円筒形状のヨーク222の内周面に、円筒形状の永久磁石231、232、233、234、235、236、237が軸方向に配列され固定されてなる。図6に示すように、永久磁石231、235は、内周面がN極、外周面がS極に、永久磁石233、237は、内周面がS極、外周面がN極に、永久磁石232、236は、上端面がN極、下端面がS極に、永久磁石234は、上端面がS極、下端面がN極に磁化されてなる。なお、各永久磁石の磁化の向きは、それぞれ前述の逆でもよい。
固定子250は、コア240及びコイル251、252、253、254からなり、可動子230の内側に、0.5mm程度の空隙を介して可動子230に対向して設置される。コア240は、コア素片241、242、243、244、245からなり、環状のスロット240a、240b、240c、240d及び歯部241b、242b、243b、244b、245bが形成される。コイル251、252、253、254は、それぞれスロット240a、240b、240c、240dに収納される。コア240は、ポスト213が貫通され、ワッシャ214及びナット215、並びにナット216により、シリンダ211の下端に固定されたブラケット212に固定される。
ピストン221は、永久磁石231、232、233、234、235、236、237とコア240との間の磁気吸引力により、シリンダ211に対して軸方向に弾性支持される。
シリンダ211、ピストン221、永久磁石231、232、233、234、235、236、237、ヨーク222及びコア素片241、242、243、244、245の各材質は、それぞれ第1実施形態のリニア電磁装置1のシリンダ11、ピストン21、永久磁石31、ヨーク32及びコア素片41と同じである。
ピストン221の頂部221aの上面には、リング形状の永久磁石224aが固定され、リング形状の永久磁石224bが、永久磁石224aに対向して、再生式熱流体装置200のブラケット67下面に固定される。永久磁石224aと永久磁石224bとは、対向する面が同極になるようにそれぞれ固定され、永久磁石224aと永久磁石224bとの磁気反発により、磁気ストッパ224が構成される。また、ピストン221の頂部221aの下面には、リング形状の永久磁石223aが固定され、リング形状の永久磁石223bが、永久磁石223aに対向して、ワッシャ214の上面に固定される。永久磁石223aと永久磁石223bとは、対向する面が同極になるようにそれぞれ固定され、永久磁石223aと永久磁石223bとの磁気反発により、磁気ストッパ223が構成される。
なお、可動子230は、軸方向に磁化されてなる永久磁石232、234、236を有しているが、永久磁石232、234、236は取り除いてもよい。
また、可動子230は、ヨーク232を備えているが、ヨーク232を備えず、永久磁石がピストン221の内周面に固定されてもよい。この場合、後述するが、永久磁石は、内周面に円周帯状の磁極を四つ有すると共に、両端面に磁極を有し、内周面の隣り合う磁極が互いに異なる極性となると共に、両端面の各磁極が各々に最も近い内周面の磁極に対して異なる極性となるように磁化されてなる。
次に、リニア電磁装置3がリニアモータとして作動する場合、その作動と効果について説明する。
コイル251、252、253、254に、図7(a)に示す方向の電流が流れると、図7(a)に太い実線で示す磁束Ja、Ka、La、Maが生じ、歯部241bの図示P1辺り、及び歯部243bの図示P5辺りがS極になり、歯部242bの図示P3辺り、及び244bの図示P7辺りがN極になる。すると、スロット240aの開口部に対向する永久磁石231の部分(図示Q1辺り)が歯部241bの方向に磁気的に吸引され、スロット240bの開口部に対向する永久磁石233の部分(図示Q2辺り)が歯部242bの方向に磁気的に吸引され、スロット240cの開口部に対向する永久磁石235の部分(図示Q3辺り)が歯部243bの方向に磁気的に吸引され、スロット240dの開口部に対向する永久磁石237の部分(図示Q4辺り)が歯部244bの方向に磁気的に吸引される。この4箇所の磁気吸引力の、ピストン221の軸方向の成分の合計が、ピストン221を矢印A方向に移動させる推力となる。
また、コイル251、252、253、254に、図7(b)に示す方向の電流が流れると、図7(b)に太い実線で示す磁束Jb、Kb、Lb、Mbが生じ、歯部242bの図示P2辺り、及び歯部244bの図示P6辺りがS極になり、歯部243bの図示P4辺り、及び245bの図示P8辺りがN極になる。すると、スロット240aの開口部に対向する永久磁石231の部分(図示Q1辺り)が歯部242bの方向に磁気的に吸引され、スロット240bの開口部に対向する永久磁石233の部分(図示Q2辺り)が歯部243bの方向に磁気的に吸引され、スロット240cの開口部に対向する永久磁石235の部分(図示Q3辺り)が歯部244bの方向に磁気的に吸引され、スロット240dの開口部に対向する永久磁石237の部分(図示Q4辺り)が歯部245bの方向に磁気的に吸引される。この4箇所の磁気吸引力の、ピストン221の軸方向の成分の合計が、ピストン221を矢印B方向に移動させる推力となる。
以上により、コイル251、252、253、254に交番電流が供給されると、ピストン221に、矢印A方向の推力と矢印B方向の推力とが交番して発生し、ピストン221がシリンダ211内で連続的に往復動し、リニア電磁装置3がリニアモータとして作動する。
本実施形態のリニア電磁装置3では、固定子250は、コイルを4個有している。これにより、ピストン221を往復動させる推力に寄与する磁気吸引力を発生する場所が4箇所になり、ピストン221を往復動させる全推力が増大し、第2実施形態のリニア電磁装置2に比べて小さい供給電流でも、ピストン221を所定のストロークで往復動させることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
その他の効果は、第1実施形態のリニア電磁装置1がリニアモータとして作動する場合の効果と同じである。
次に、リニア電磁装置3がリニア発電機として作動する場合について、その作動と効果について説明する。
図7(a)に示すように、ピストン221が矢印A方向に移動すると、スロット240aの開口部に対向する永久磁石231の部分(図示Q1辺り)が歯部241bの図示P1辺りに近づき、スロット240bの開口部に対向する永久磁石233の部分(図示Q2辺り)が歯部242bの図示P3辺りに近づき、スロット240cの開口部に対向する永久磁石235の部分(図示Q3辺り)が歯部243bの図示P5辺りに近づき、スロット240dの開口部に対向する永久磁石237の部分(図示Q4辺り)が歯部244bの図示P7辺りに近づく。すると、磁気誘導作用により、歯部241bの図示P1辺り、及び歯部243bの図示P5辺りに、S極が誘起され、歯部242bの図示P3辺り、及び244bの図示P7辺りに、N極が誘起され、図7(a)に太い実線で示す磁束Ja、Ka、La、Maが生じ、コイル251、252、253、254には、図7(a)に示す方向の誘導電流が発生する。
また、図7(b)に示すように、ピストン221が矢印B方向に移動すると、スロット240aの開口部に対向する永久磁石231の部分(図示Q1辺り)が歯部242bの図示P2辺りに近づき、スロット240bの開口部に対向する永久磁石233の部分(図示Q2辺り)が歯部243bの図示P4辺りに近づき、スロット240cの開口部に対向する永久磁石235の部分(図示Q3辺り)が歯部244bの図示P6辺りに近づき、スロット240dの開口部に対向する永久磁石237の部分(図示Q4辺り)が歯部245bの図示P8辺りに近づく。すると、磁気誘導作用により、歯部242bの図示P2辺り、及び歯部244bの図示P6辺りに、S極が誘起され、歯部243bの図示P4辺り、及び歯部245bの図示P8辺りに、N極が誘起され、図7(b)に太い実線で示す磁束Jb、Kb、Lb、Mbが生じ、コイル251、252、253、254には、図7(b)に示す方向の誘導電流が発生する。
以上により、ピストン221が連続的に往復動すると、コイル251、252、253、254に交番電流が誘導され、リニア電磁装置3がリニア発電機として作動する。
本実施形態のリニア電磁装置3では、リニア発電機として作動する場合においても、リニアモータとして作動する場合と同じ理由により、誘導電流に寄与する磁気誘導作用を発生する場所が4箇所になり、全誘導電流が増大する。その結果、ピストン221を所定のストロークで往復動させても、第2実施形態のリニア電磁装置2に比べて大きい誘導電流を得ることができる。その結果、リニア電磁装置の効率が向上する。
その他の効果は、第1実施形態のリニア電磁装置1がリニア発電機として作動する場合の効果と同じである。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。図9は、図8のリニア電磁装置の作動説明図である。
本実施形態のリニア電磁装置4は、第1実施形態のリニア電磁装置1の変形実施形態であり、リニア電磁装置4が、リニア電磁装置1と異なる点は、リニア電磁装置1の永久磁石31をボンド磁石に置き換えると共に、ヨーク32を取り除いたことである。他の構成は、リニア電磁装置1と同じである。なお、図1のリニア電磁装置1と同じ部品及び部位は、図1と同じ符号を付す。
図8に示すように、リニア電磁装置4は、シリンダ11、ピストン21、可動子であるボンド磁石331及び固定子50を有し、ボンド磁石331(可動子)は、ピストン21の内周面に固定される。
ボンド磁石331は、ネオジム−鉄−ホウ素系の磁性粉末がエポキシ、ナイロン等のバインダで結合され円筒形状に成形されてなり、内周面に磁極を有すると共に、両端面に磁極を有し、内周面の磁極と両端面の磁極とが異なる極性となるように磁化されてなる。リニア電磁装置4においては、内周面がN極、両端面がS極となるように磁化されてなる。なお、前述の各磁極の極性はそれぞれ逆でもよい。
固定子50の構成と配置は、第1実施形態のリニア電磁装置1と同じである。その他の構成も、第1実施形態のリニア電磁装置1と同じである。
次に、リニア電磁装置4がリニアモータとして作動する場合、その作動と効果について説明する。
コイル51に、図9(a)に示す方向の電流が流れると、リニア電磁装置1と同様に、図9(a)に太い実線で示す磁束Jaが生じ、コア40の歯部41bの先端部(図示P1辺り)がS極になる。すると、スロット40aの開口部に対向するボンド磁石331の部分(図示Q1辺り)が、歯部41bの先端部の方向に磁気的に吸引される。この磁気吸引力の、ピストン21の軸方向の成分が、ピストン21を矢印A方向に移動させる推力となる。
また、コイル51に、図9(b)に示す方向の電流が流れると、リニア電磁装置1と同様に、図9(b)に太い実線で示す磁束Jbが生じ、コア40の歯部42bの先端部(図示P2辺り)がS極になる。すると、スロット40aの開口部に対向するボンド磁石331の部分(図示Q1辺り)が、歯部42bの先端部の方向に磁気的に吸引される。この磁気吸引力の、ピストン21の軸方向の成分が、ピストン21を矢印B方向に移動させる推力となる。
以上により、コイル51に交番電流が供給されると、ピストン21に、矢印A方向の推力と矢印B方向の推力とが交番して発生し、ピストン21がシリンダ11内で往復動し、リニア電磁装置4がリニアモータとして作動する。
また、リニア電磁装置4がリニア発電機として作動する場合も、リニア電磁装置1と同じ作用により、同様に作動し、ピストン21が連続的に往復動すると、コイル51に交番電流が誘導され、リニア電磁装置4がリニア発電機として作動する。
本実施形態のリニア電磁装置4では、第1実施形態のリニア電磁装置1におけるヨーク32が不要になるので、可動子の構成が、第1実施形態のリニア電磁装置1に比べて単純になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
その他の効果は、第1実施形態のリニア電磁装置1と同じである。
(第5実施形態)
図10は、本発明の第5実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。図11は、図10のリニア電磁装置の作動説明図である。
本実施形態のリニア電磁装置5は、第2実施形態のリニア電磁装置2の変形実施形態であり、リニア電磁装置5が、リニア電磁装置2と異なる点は、リニア電磁装置2の3個の永久磁石131、132、133を1個のボンド磁石に置き換えると共に、ヨーク132を取り除いたことである。他の構成は、リニア電磁装置2と同じである。なお、図3のリニア電磁装置2と同じ部品及び部位は、図3と同じ符号を付す。
図10に示すように、リニア電磁装置5は、シリンダ111、ピストン121、可動子であるボンド磁石431及び固定子150を有し、ボンド磁石431(可動子)は、ピストン121の内周面に固定される。
ボンド磁石431は、ネオジム−鉄−ホウ素系の磁性粉末がエポキシ、ナイロン等のバインダで結合され円筒形状に成形されてなり、内周面に円周帯状の磁極を二つ有すると共に、両端面に磁極を有し、内周面の二つの磁極が互いに異なる極性となると共に、両端面の各磁極が各々に近い内周面の磁極に対して異なる極性となるように磁化されてなる。リニア電磁装置5においては、ボンド磁石431の全長の略1/2の上側部分431aの内周面がN極、全長の略1/2の下側部分431bの内周面がS極、上端面がS極、下端面がN極となるように磁化されてなる。なお、前述の各磁極の極性はそれぞれ逆でもよい。
固定子150の構成と配置は、第2実施形態のリニア電磁装置2と同じである。その他の構成も、第2実施形態のリニア電磁装置2と同じである。
次に、リニア電磁装置5がリニアモータとして作動する場合、その作動と効果について説明する。
コイル151、152に、図11(a)に示す方向の電流が流れると、図11(a)に太い実線で示す磁束Ja、Kaが生じ、コア140の歯部141bの先端部(図示P1辺り)がS極になり、歯部142cの先端部(図示P3辺り)がN極になる。すると、スロット140aの開口部に対向するボンド磁石431の部分(図示Q1辺り)が、歯部141bの先端部の方向に磁気的に吸引され、スロット140bの開口部に対向するボンド磁石431の部分(図示Q2辺り)が、歯部142cの先端部の方向に磁気的に吸引される。この2箇所の磁気吸引力の、ピストン121の軸方向の成分の合計が、ピストン121を矢印A方向に移動させる推力となる。
また、コイル151、152に、図11(b)に示す方向の電流が流れると、図11(b)に太い実線で示す磁束Jb、Kbが生じ、コア140の歯部142bの先端部(図示P2辺り)がS極になり、歯部143bの先端部(図示P4辺り)がN極になる。すると、スロット140aの開口部に対向するボンド磁石431の部分(図示Q1辺り)が、歯部142bの先端部の方向に磁気的に吸引され、スロット140bの開口部に対向するボンド磁石431の部分(図示Q2辺り)が、歯部143bの先端部の方向に磁気的に吸引される。この2箇所の磁気吸引力の、ピストン121の軸方向の成分の合計が、ピストン121を矢印B方向に移動させる推力となる。
以上により、コイル151、152に交番電流が供給されると、ピストン121に、矢印A方向の推力と矢印B方向の推力とが交番して発生し、ピストン121がシリンダ11内で往復動し、リニア電磁装置5がリニアモータとして作動する。
また、リニア電磁装置5がリニア発電機として作動する場合も、リニア電磁装置2と同じ作用により、同様に作動して、ピストン121が連続的に往復動すると、コイル151、152に交番電流が誘導され、リニア電磁装置5がリニア発電機として作動する。
本実施形態のリニア電磁装置5では、第2実施形態のリニア電磁装置2におけるヨーク122が不要になるので、可動子の構成が、第2実施形態のリニア電磁装置2に比べて単純になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
その他の効果は、第2実施形態のリニア電磁装置2と同じである。
(第6実施形態)
図12は、本発明の第6実施形態に係るリニア電磁装置の部分断面図である。図13は、図12のリニア電磁装置の作動説明図である。
リニア電磁装置6は、第3実施形態のリニア電磁装置3の変形実施形態であり、リニア電磁装置6が、リニア電磁装置3と異なる点は、リニア電磁装置3の7個の永久磁石231、232、233、234、235、236、237を1個のボンド磁石に置き換えると共に、ヨーク222を取り除いたことである。他の構成は、リニア電磁装置3と同じである。なお、図5、6のリニア電磁装置3と同じ部品及び部位は、図5、6と同じ符号を付す。
図12に示すように、リニア電磁装置6は、シリンダ211、ピストン221、可動子であるボンド磁石531及び固定子250を有し、ボンド磁石531(可動子)は、ピストン221の内周面に固定される。
ボンド磁石531は、ネオジム−鉄−ホウ素系の磁性粉末がエポキシ、ナイロン等のバインダで結合され円筒形状に成形されてなり、内周面に円周帯状の磁極を四つ有すると共に、両端面に磁極を有し、内周面の隣り合う磁極が互いに異なる極性となると共に、両端面の各磁極が各々に最も近い内周面の磁極に対して異なる極性となるように磁化されてなる。リニア電磁装置6においては、ボンド磁石531の上端から全長の略1/4の部分531aの内周面がN極、軸方向中央から上端側に全長の略1/4の部分531bの内周面がS極、軸方向中央から下端側に全長の略1/4の部分531cの内周面がN極、下端から全長の略1/4の部分531dの内周面がS極、上端面がS極、下端面がN極となるように磁化されてなる。なお、前述の各磁極の極性はそれぞれ逆でもよい。
固定子250の構成と配置は、第3実施形態のリニア電磁装置3と同じである。その他の構成も、第3実施形態のリニア電磁装置3と同じである。
次に、リニア電磁装置6がリニアモータとして作動する場合、その作動と効果について説明する。
コイル251、252、253、254に、図13(a)に示す方向の電流が流れると、図13(a)に太い実線で示す磁束Ja、Ka、La、Maが生じ、歯部241bの図示P1辺り、及び歯部243bの図示P5辺りがS極になり、歯部242bの図示P3辺り、及び歯部244bの図示P7辺りがN極になる。すると、スロット240aの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q1辺り)が歯部241bの方向に磁気的に吸引され、スロット240bの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q2辺り)が歯部242bの方向に磁気的に吸引され、スロット240cの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q3辺り)が歯部243bの方向に磁気的に吸引され、スロット240dの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q4辺り)が歯部244bの方向に磁気的に吸引される。この4箇所の磁気吸引力の、ピストン221の軸方向の成分の合計が、ピストン221を矢印A方向に移動させる推力となる。
また、コイル251、252、253、254に、図13(b)に示す方向の電流が流れると、図13(b)に太い実線で示す磁束Jb、Kb、Lb、Mbが生じ、歯部242bの図示P2辺り、及び歯部244bの図示P6辺りがS極になり、歯部243bの図示P4辺り、及び歯部245bの図示P8辺りがN極になる。すると、スロット240aの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q1辺り)が歯部242bの方向に磁気的に吸引され、スロット240bの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q2辺り)が歯部243bの方向に磁気的に吸引され、スロット240cの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q3辺り)が歯部244bの方向に磁気的に吸引され、スロット240dの開口部に対向するボンド磁石531の部分(図示Q4辺り)が歯部245bの方向に磁気的に吸引される。この4箇所の磁気吸引力の、ピストン221の軸方向の成分の合計が、ピストン221を矢印B方向に移動させる推力となる。
以上により、コイル251、252、253、254に交番電流が供給されると、ピストン221に、矢印A方向の推力と矢印B方向の推力とが交番して発生し、ピストン221がシリンダ11内で往復動し、リニア電磁装置6がリニアモータとして作動する。
また、リニア電磁装置6がリニア発電機として作動する場合も、リニア電磁装置3と同じ作用により、同様に作動して、ピストン221が連続的に往復動すると、コイル251、252、253、254に交番電流が誘導され、リニア電磁装置6がリニア発電機として作動する。
本実施形態のリニア電磁装置6では、第3実施形態のリニア電磁装置3におけるヨーク222が不要になるので、可動子の構成が、第3実施形態のリニア電磁装置3に比べて単純になる。その結果、リニア電磁装置が小型軽量になる。
その他の効果は、第3実施形態のリニア電磁装置3と同じである。
(第1適応形態)
図1は、本発明の第1適応形態に係る再生式熱流体装置の断面図で、本発明の第1実施形態のリニア電磁装置1を再生式熱流体装置に適応したものである。
図1に示すように、本適応形態の再生式熱流体装置100は、ケーシング上部91とケーシング下部92とが、互いの開口部で嵌合され、気密に溶着されてなるケーシング90を有する。ケーシング上部91の径拡大部91aの内面には、円輪平板96が溶着され、円輪平板96に、リニア電磁装置1が、シリンダ11のフランジ部が当接されボルト(図示せず)で固定される。ケーシング上部91の内周面に嵌合されたシリンダ11のフランジ部上方の外周面には、Oリング溝が設けられOリング18が装着される。ケーシング下部92には、貫通孔(図示せず)に気密電流端子(図示せず)が気密に嵌合されて設置され、気密電流端子を介してリニア電磁装置1のコイル51はケーシング90の外部に設置された給電装置(図示せず)又は受電装置(図示せず)に接続される。
シリンダ11の上端には、ブラケット67がボルト(図示せず)で固定される。ブラケット67の中心には、ロッド62が、ピストン21とは反対方向に突出して、ナット64により固定される。そして、ロッド62は、ディスプレーサ下部71の底部71aに設けた中心孔73に微小隙間で嵌合される。ロッド62の先端には、ワッシャ63がナット65により固定される。ディスプレーサ下部71の開口部には、ディスプレーサ上部72の開口部が螺合され、ディスプレーサ70が構成され、ディスプレーサ70とロッド62とにより、ディスプレーサ70の内部にディスプレーサ内部空間74が区画される。ブラケット67の上面には、ディスプレーサシリンダ下部81が、ディスプレーサ70が往復動自在に嵌合されて、ボルト(図示せず)で固定される。ディスプレーサシリンダ下部81の上端部には、ディスプレーサシリンダ上部82の下端部が螺合され、ディスプレーサシリンダ80が構成される。ディスプレーサシリンダ80内の空間は、ディスプレーサ70により、ディスプレーサ下方空間75とディスプレーサ上方空間76とに区画される。
ブラケット67の上面中央部には、軸方向に磁化されたリング形状の永久磁石68が固定され、ディスプレーサ下部71の底部71aの下面には、軸方向に磁化されたリング形状の永久磁石88が、永久磁石68と同軸に、同磁極面を対向させて固定される。ディスプレーサ下部71の底部71aの上面中央部には、軸方向に磁化されたリング形状の永久磁石89が固定され、ロッド62に固定されたワッシャ63の下面には、軸方向に磁化されたリング形状の永久磁石69が、永久磁石89と同軸に、同磁極面を対向させて固定される。永久磁石68、88、69、89の磁化の強さは略同じであり、永久磁石68と永久磁石88との磁気反発力と、永久磁石69と永久磁石89との磁気反発力とにより、ディスプレーサ70は、ディスプレーサシリンダ80に対して軸方向に弾性支持される。また、永久磁石68と永久磁石88との対、及び永久磁石69と永久磁石89との対は、磁気ストッパとしても機能する。
ケーシング上部91の内周面には、最も奥に吸熱器93が固定され、再生器94を介して放熱器95が固定される。吸熱器93、再生器94、放熱器95の内周面には、ディスプレーサシリンダ80が嵌合されてなる。ピストン上方空間102は、ブラケット67に形成された連通路66を介して、ディスプレーサ下方空間75に連通される。ディスプレーサ下方空間75は、順次、ディスプレーサシリンダ下部81に形成された連通路83、放熱器95、再生器94、吸熱器95を介して、ディスプレーサ上方空間76に連通される。ピストン下方空間103は、ブラケット12に形成された連通路12aを介して、シリンダ11の外側のシリンダ外側空間104に連通される。ケーシング90の内部は、シリンダ11に装着したOリング18とピストン21とにより、ピストン上方空間102からディスプレーサ上方空間76に至る作動空間170と、ピストン下方空間103からシリンダ外側空間104に至る背圧空間180とに区画される。背圧空間180の容積は、作動空間170に比べて数倍以上に設定される。作動空間170、背圧空間180、ディスプレーサ内部空間74には、ヘリウム、アルゴン、窒素、空気等の作動流体が、ケーシング下部92に設けられた作動流体充填口(図示せず)から充填され、充填後、作動流体充填口は密封される。
次に、再生式熱流体装置100がスターリング冷凍機として作動する場合の作動について説明する。この場合、リニア電磁装置1は、リニアモータとして作動する。
再生式熱流体装置100に、外部の給電装置から電流が供給され、リニア電磁装置1のピストン21が往復動すると、作動空間170の作動流体が圧力変動する。作動空間170の圧力がディスプレーサ内部空間74より高くなると、ディスプレーサ70には下向きの推力が生じ、作動空間170の圧力がディスプレーサ内部空間74の圧力より低くなると、ディスプレーサ70には上向きの推力が生じる。この推力によって、ディスプレーサ70は、ピストン21に対して、位相が略4分の1サイクル進んで往復動し、以下の4つの過程が順次繰り返される。
第1に圧縮過程として、ディスプレーサ70が略上死点に位置し、ディスプレーサ下方空間75に作動流体が移送された状態で、ピストン21が略下死点から略上死点へ押し出され、ディスプレーサ下方空間75の作動流体が断熱的に圧縮されて温度上昇する。
第2に放熱過程として、ピストン21が略上死点に位置した状態で、ディスプレーサ70が略上死点から略下死点へ移動し、前述の圧縮過程で温度上昇したディスプレーサ下方空間75の作動流体は、放熱器95で冷却され、再生器94で冷却されて、ディスプレーサ上方空間76に移送される。
第3に膨張過程として、ディスプレーサ70が略下死点に位置し、ディスプレーサ上方空間76に作動流体が移送された状態で、ピストン21が略上死点から略下死点へ引き込まれ、ディスプレーサ上方空間76の作動流体が断熱的に膨張されて温度降下する。
第4に吸熱過程として、ピストン21が略下死点に位置した状態で、ディスプレーサ70が略下死点から略上死点へ移動し、前述の膨張過程で温度降下したディスプレーサ上方空間76の作動流体は、吸熱器95を冷却し、再生器94を冷却して、ディスプレーサ下方空間75に移送される。
以上の4つの過程が順次繰り返されて、放熱器95からケーシング90を介して大気等の環境熱浴へ熱が放出され、吸熱器93にケーシング90を介して熱的に接触された被冷却体が冷却されて、再生式熱流体装置100がスターリング冷凍機として作動する。
次に、再生式熱流体装置100がスターリング発電機として作動する場合について説明する。この場合、リニア電磁装置1は、リニア発電機として作動する。
吸熱器93にケーシング90を介して、例えば、ケーシング90の外部の燃焼器等の高温熱源から熱が供給され、放熱器95からケーシング90を介して大気等の環境熱浴へ熱が放出されると、再生式熱流体装置100において、以下の4つの過程が順次繰り返される。
第1に圧縮過程として、ディスプレーサ70が略上死点に位置し、ディスプレーサ下方空間75に冷却された作動流体が移送された状態で、ピストン21が略下死点から略上死点へ引き込まれ、作動流体の圧力が上昇する。
第2に加熱過程として、ピストン21が略上死点に位置した状態で、ディスプレーサ70が略上死点から略下死点へ移動し、ディスプレーサ下方空間75の作動流体は、再生器94で加熱され、吸熱器93で加熱されて、ディスプレーサ上方空間76に移送される。
第3に膨張過程として、ディスプレーサ70が略下死点に位置し、ディスプレーサ上方空間76に加熱された作動流体が移送された状態で、ピストン21が略上死点から略下死点へ押し出され、作動流体の圧力が降下する。
第4に冷却過程として、ピストン21が略下死点に位置した状態で、ディスプレーサ70が略下死点から略上死点へ移動し、ディスプレーサ上方空間76の作動流体は、再生器94で冷却され、放熱器で冷却されて、ディスプレーサ下方空間75に移送される。
以上の4つの過程が順次繰り返されて、ピストン21が往復動され、コイル51に誘導電流が発生し、ケーシング90の外部の受電装置に電流が供給され、再生式熱流体装置100がスターリング発電機として作動する。
(第2適応形態)
図14は、本発明の第2適応形態に係るリニア圧縮機の断面図で、本発明の第3実施形態のリニア電磁装置3をリニア圧縮機に適応したものである。
図14に示すように、本適応形態のリニア圧縮機800は、圧縮機本体810、支持手段821、ケーシング830及び配管841、842から構成される。
圧縮機本体810は、リニア電磁装置3、シリンダ211の上端に順次設置されるシリンダヘッド811及びヘッドカバー814から構成される。そして、シリンダ211、ピストン221及びシリンダヘッド811で包囲されて圧縮空間815が形成される。シリンダヘッド811の吸入孔811a、吐出孔811bには、それぞれ吸入弁812、吐出弁813が設置される。圧縮空間815は、吸入弁812、吐出弁813を介して、それぞれヘッドカバー814に設けた流路814a、吐出室814bに連通される。吐出室814bには、配管841の一端が接続され、他端側はケーシング上部831に気密に接続され、ケーシング上部831から外に突出される。流路814aは、圧縮機本体810とケーシング830の間に形成されるバッファ空間830aを介して、ケーシング上部831に接続された配管842に連通される。
ケーシング830は、ケーシング上部831の開口部にケーシング下部832の開口部が嵌合され、気密に溶着されてなる。ケーシング上部831の頂部、ケーシング下部832の底部には、それぞれボス831a、832aが設けられる。ボス831a、832aには、圧縮コイルばねなどの支持手段821の一端側が装着され、他端側はそれぞれヘッドカバー814のボス814c、ブラケット212のボス212bに装着される。これにより、圧縮機本体810は、ケーシング830に弾性支持される。
リニア電磁装置3のコイル251、252、253、254に交番電流を供給すると、ピストン221が往復動し、作動流体は配管842から、順次、バッファ空間830a、流路814a、吸入弁812を通過して、圧縮空間815に流入する。流入した作動流体は、圧縮空間815で圧縮され、順次、吐出孔811b、吐出弁813、吐出室814bを通過して、配管841から吐出される。
1、2、3、4、5、6 リニア電磁装置
11、111、211 シリンダ
21、121、221 ピストン
30、130、230 可動子
31、131、132、133、231、232、233、234、235、236、237 永久磁石
40、140、240 コア
51、151、152、251、252、253、254 コイル
50、150、250 固定子
331、431、531 ボンド磁石(可動子)

Claims (4)

  1. シリンダと、
    該シリンダ内に往復動自在に嵌合され内周面を有するピストンと、
    該ピストンの前記内周面に固定され、少なくとも一つの永久磁石を有する可動子と、
    該可動子の内側に所定の空隙を介して前記可動子に対向して設置され、コアとコイルとを有する固定子と、
    を備えるリニア電磁装置。
  2. 前記固定子は、前記コイルを複数有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリニア電磁装置。
  3. 前記永久磁石は、磁性粉末がバインダで結合されてなる円筒形状のボンド磁石であって、
    該ボンド磁石の内周面に磁極を有すると共に、両端面に磁極を有し、
    前記ボンド磁石の前記内周面の磁極と前記両端面の磁極とが異なる極性となるように磁化されてなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリニア電磁装置。
  4. 前記永久磁石は、磁性粉末がバインダで結合されてなる円筒形状のボンド磁石であって、
    該ボンド磁石の内周面に円周帯状の磁極を複数有すると共に、両端面に磁極を有し、
    前記ボンド磁石の前記内周面の隣り合う円周帯状の磁極が互いに異なる極性となると共に、前記両端面の各磁極が各々に最も近い前記内周面の円周帯状の磁極に対して異なる極性となるように磁化されてなる、
    ことを特徴とする請求項2に記載のリニア電磁装置。
JP2009055931A 2009-03-10 2009-03-10 リニア電磁装置 Pending JP2010213431A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009055931A JP2010213431A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 リニア電磁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009055931A JP2010213431A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 リニア電磁装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010213431A true JP2010213431A (ja) 2010-09-24

Family

ID=42973003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009055931A Pending JP2010213431A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 リニア電磁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010213431A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4848058B1 (ja) * 2011-07-15 2011-12-28 亮 渡邉 スターリングエンジン
CN104100410A (zh) * 2013-04-10 2014-10-15 广东工业大学 一种低温差自由活塞斯特林发动机
RU2754571C1 (ru) * 2020-10-20 2021-09-03 федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Российский университет дружбы народов" (РУДН) Охладитель свободнопоршневого двигателя Стирлинга с линейным генератором
CN114616430A (zh) * 2019-07-08 2022-06-10 冷冻科技有限公司 具有机械驱动扩展器的低温斯特林制冷机

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4848058B1 (ja) * 2011-07-15 2011-12-28 亮 渡邉 スターリングエンジン
CN104100410A (zh) * 2013-04-10 2014-10-15 广东工业大学 一种低温差自由活塞斯特林发动机
CN114616430A (zh) * 2019-07-08 2022-06-10 冷冻科技有限公司 具有机械驱动扩展器的低温斯特林制冷机
RU2754571C1 (ru) * 2020-10-20 2021-09-03 федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Российский университет дружбы народов" (РУДН) Охладитель свободнопоршневого двигателя Стирлинга с линейным генератором

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102349222B (zh) 直线振荡电动机
US6914351B2 (en) Linear electrical machine for electric power generation or motive drive
US7679227B2 (en) Working machine with an electromagnetic converter
US7247957B2 (en) Electromechanical transducer linear compressor and radio transmission antenna
JP2007291991A (ja) 振動型圧縮機
JP2014117149A (ja) リニアドライブ装置ならびにピストンポンプ装置
JP2010200522A (ja) 往復動駆動機構とその往復駆動機構を用いた蓄冷型冷凍機及び圧縮機
JP3173492B2 (ja) リニア圧縮機
JP2010213431A (ja) リニア電磁装置
JP2001330329A (ja) リニア圧縮機
JP2009065755A (ja) 振動型モータおよびそれを用いた振動型圧縮機
JP2004140901A (ja) リニアモータおよびリニアコンプレッサ
JP5098499B2 (ja) 蓄冷型冷凍機用のリニア圧縮機
JP5391706B2 (ja) リニア式電磁駆動装置
JP2003278652A (ja) リニアモータ駆動型圧縮機、及び、これを用いた冷凍機
WO2002027899A1 (en) Improvements in linear alternators for use with stirling engines
US8049375B2 (en) Electromagnetic transducer apparatus
JP2002168174A (ja) リニアモータ圧縮機
JP2004056988A (ja) 可動コイル形リニアモータおよび圧縮機,冷凍機
JP4770183B2 (ja) リニア圧縮機
Karunanithi et al. Development of moving magnet type linear motor for dual piston compressor for pulse tube cryocooler
JP2005009397A (ja) 振動型圧縮機
JP2002295366A (ja) リニア振動アクチュエータ
Zhang et al. Design of miniature moving magnet linear actuator for thermoacoustic Stirling system
JP2009213210A (ja) 振動型モータ