JP2004293282A - 建物の基礎構造 - Google Patents

建物の基礎構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2004293282A
JP2004293282A JP2003151896A JP2003151896A JP2004293282A JP 2004293282 A JP2004293282 A JP 2004293282A JP 2003151896 A JP2003151896 A JP 2003151896A JP 2003151896 A JP2003151896 A JP 2003151896A JP 2004293282 A JP2004293282 A JP 2004293282A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
pile
friction
ground
foundation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003151896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4363895B2 (ja
Inventor
Taro Nakagawa
太郎 中川
Katsumi Kobayashi
勝巳 小林
Hideaki Yamamoto
秀明 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujita Corp filed Critical Fujita Corp
Priority to JP2003151896A priority Critical patent/JP4363895B2/ja
Publication of JP2004293282A publication Critical patent/JP2004293282A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4363895B2 publication Critical patent/JP4363895B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】地震による転倒モーメントが作用した際に建物の一側が浮き上がるように構成した基礎構造において、浮き上がりの発生時に十分な減衰能力を発揮することができるようにし、しかも低コストでそれを可能にする。
【解決手段】建物の基礎構造は、支持杭14の杭頭と、支持杭14の杭頭で支持される建物上部構造16とを縁切りして、地震による転倒モーメントが作用した際に建物上部構造16が支持杭14の杭頭から浮き上がり可能であるように構成されている。地盤に打設した摩擦杭38の杭頭を建物上部構造16に連結することで、建物上部構造16が浮き上がり復位する際に摩擦杭38が地盤に対して長手方向に相対移動するようにした。建物上部構造16が浮き上がり復位する際に地盤と摩擦杭38との間に働く周面摩擦が減衰力となって、建物上部構造16の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の基礎構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震発生時に建物の基礎に水平方向の加速度が加わると、建物に転倒モーメントが作用して、建物の一側が浮き上がろうとする。この傾向は、建物のアスペクト比(幅に対する高さの比)が大きいほど強く出現する。例えば杭基礎を使用している建物では、建物の浮き上がり側では杭に引張荷重が作用し、その反対側では杭に加わっている圧縮荷重が増大する。杭頭と建物本体とを連結している部材をこれら荷重に耐えられるようにするには、その部材の断面積を大きくする必要があり、そのことが、材料費、施工費のコストアップをもたらす。
【0003】
そこで、杭頭と、杭頭で支持される建物上部構造とを縁切りして、地震により大きな転倒モーメントが作用したときには、建物上部構造が杭頭から浮き上がり可能であるように構成した建物の基礎構造が提案されている。杭頭と建物上部構造とを縁切りする構造としては、例えば特許文献1、特許文献2などに開示されている構造がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−331173号公報
【特許文献2】
特開2000−240315号公報
【0005】
これら特許文献に開示されている構造によれば、浮き上がった建物上部構造が復位する際に杭頭に衝突するため、その衝撃力を緩和するための緩衝材が設けられている。しかしながら、それら構造に使用されている緩衝材は、十分な緩衝性能を提供するものではなく、実際に建物上部構造が浮き上がって復位する際にはかなり大きな衝撃力が作用し、建物が損傷するおそれが大きかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、地震による転倒モーメントが作用した際に建物の一側が浮き上がるように構成した基礎構造において、浮き上がりの発生時に十分な減衰能力を発揮することができるようにし、しかも低コストでそれを可能にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にかかる建物の基礎構造は、支持杭の杭頭と、支持杭の杭頭で支持される建物上部構造とを縁切りして、地震による転倒モーメントが作用した際に前記建物上部構造が支持杭の杭頭から浮き上がり可能であるように構成した建物の基礎構造において、地盤に打設した摩擦杭の杭頭を前記建物上部構造に連結することで、前記建物上部構造が浮き上がり復位する際に前記摩擦杭が地盤に対して長手方向に相対移動するようにし、前記建物上部構造が浮き上がり復位する際に地盤と前記摩擦杭との間に働く周面摩擦が減衰力となって、前記建物上部構造の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減されるように構成したことを特徴とする。
また、本発明にかかる建物の基礎構造は、直接基礎を備え、地震による転倒モーメントが作用した際に前記直接基礎が地盤から浮き上がり可能であるように構成した建物の基礎構造において、地盤に打設した摩擦杭の杭頭を前記建物に連結することで、前記建物が浮き上がり復位する際に前記摩擦杭が地盤に対して長手方向に相対移動するようにし、前記建物が浮き上がり復位する際に地盤と前記摩擦杭との間に働く周面摩擦が減衰力となって、前記建物の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減されるように構成したことを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる建物の基礎構造によれば、建物ないし建物上部構造が浮き上がり復位する際に地盤と摩擦杭との間に働く周面摩擦が減衰力となって、その建物ないし建物上部構造の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減される。従って、摩擦杭をダンパーとして用いることで、浮き上がり後の残留変位を生じることなく、建物ないし建物上部構造を確実に元の位置に復位させることができるようにしている。また、摩擦杭の直径、長さ、本数、配列、分布密度、等々を様々に設定することによって、浮き上がり発生荷重、減衰量、着地速度などの調整が可能であることから、設計が容易となっている。そのため、地震による転倒モーメントが作用した際に建物の一側が浮き上がるように構成した基礎構造において、浮き上がりの発生時に十分な減衰能力を発揮することができ、しかもそれを低コストで可能にしている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1のA及びBは本発明の第1の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図、図2のA及びBは図1の建物の基礎構造における支持杭の杭頭及び建物上部構造のフーチングの第1の具体例を示した模式図、図3のA及びBは同じく第2の具体例を示した模式図、図4のA及びBは摩擦杭の杭頭を建物上部構造に連結する連結構造の2つの具体例を示した模式図、図5のA〜Cは図1の建物の基礎構造における摩擦杭の配列の3つの具体例を示した模式図、図6のA〜Cは本発明の第2〜第4の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図でありDはそれら基礎構造における摩擦杭の配列の具体例を示した模式図、図7のAは本発明の第5の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図でありBはその基礎構造における摩擦杭の配列の具体例を示した模式図、図8は摩擦杭の変更例を示した模式図である。
【0010】
図1のA及びBは本発明の第1の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図である。図示した建物は杭基礎12を備え、この杭基礎12は、縦横に並べて打設した複数本の支持杭14と、建物上部構造16の底部に形成したフーチング(基礎梁)18とを備えている。
支持杭14の杭頭とフーチング18とは剛接されておらず、地震による転倒モーメントが建物に作用した際に、その転倒モーメントが一定の大きさ以上であると、その転倒モーメントの方向に応じて建物上部構造16の一側が支持杭14の杭頭から浮き上がり可能であるように構成されている。図1のAは、建物上部構造16が浮き上がっていないときの状態を示しており、図1のBは、建物上部構造16の図中左側が浮き上がったときの状態を示している。
このような浮き上がりを許容する杭頭及びフーチングの構成としては、従来より様々なものが公知となっており、図2及び図3にその具体例を示した。
【0011】
図2の具体例では、支持杭14の杭頭に、鉛直方向に延在する鋼管22が固設されており、この鋼管22の上方延出部が、フーチング18に形成した凹部24に嵌合している。建物上部構造16が浮き上がったときには、図2のBに示したように、鋼管22が、フーチング18の凹部24から半ば抜け出るようにしてある。支持杭14の杭頭の端面には、フーチング18の底面が当接する緩衝材26を設け、また鋼管22の上端には、フーチング18の凹部24の端面が当接する緩衝材28を設けてある。これら緩衝材26、28は、浮き上がった建物上部構造16が復位する際の衝撃を緩和するものである。
この具体例では、図2のBに示すように、フーチング18が浮き上がった状態にあっても、鋼管22の上側部分がフーチング18の凹部24に嵌合しているため、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、支持杭14が抵抗力を発揮する。尚、この図2の具体例の構成を改変して、鋼管を支持杭14側ではなくフーチング18側に固定し、その鋼管の下方延出部を支持杭14の杭頭に形成した凹部に嵌合させるようにしてもよい。
【0012】
図3の具体例では、支持杭14の杭頭に凹部32が形成され、フーチング18には、この凹部32に嵌合する凸部34が形成されている。建物上部構造16が浮き上がったときには、図3のBに示したように、フーチング18の凸部34が杭頭の凹部32から抜け出るようにしてある。杭頭の凹部32の表面には、フーチング18の凸部34が当接する緩衝材36を設けてあり、この緩衝材36は、浮き上がった建物上部構造16が復位する際の衝撃を緩和するものである。
この具体例では、図3のBに示すように、フーチング18が浮き上がった状態では、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、支持杭14が抵抗力を発揮せず、フーチング18が浮き上がっていない部分の支持杭14だけが、その抵抗力を発揮する。尚、この図3の具体例の構成を改変して、凹部を支持杭14側ではなくフーチング18側に形成し、その凹部に嵌合する凸部を支持杭14の杭頭に形成するようにしてもよい。
【0013】
図2と図3に示したいずれの構造も、支持杭14の杭頭と、支持杭14の杭頭で支持される建物上部構造16とを縁切りして、地震による転倒モーメントが作用した際に建物上部構造16が支持杭14の杭頭から浮き上がり可能であるように構成したものである。ただし、本発明は、図2や図3に例示した構造に限られず、かかる機能を有するその他の様々な構造を用いて実施することが可能なものである。
【0014】
図1の杭基礎12は更に、適当な配列で地盤に打設した複数の摩擦杭38を備えており、それら摩擦杭38は、杭頭を建物上部構造16に連結することで、建物上部構造16が浮き上がり復位する際にそれら摩擦杭38が地盤に対して長手方向に相対移動するようにしてある。そして、建物上部構造16が浮き上がり復位する際に、地盤に対して相対移動する摩擦杭38と、地盤との間に働く周面摩擦が減衰力となって、建物上部構造16の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減されるようにしてある。
図4のA及びBは、摩擦杭38の杭頭をフーチング18に連結する連結構造の2つの具体例を示した図である。図4のAの具体例では、フーチング18の底面に、比較的直径が小さく高さの低い円筒状の凸部18aを形成して、摩擦杭38の杭頭がこの凸部18aの端面に当接するようにし、更に、摩擦杭38とフーチング18とを、複数の接合鉄筋42で接合したものである。接合鉄筋42の上端部分はフーチング18内の鉄筋(不図示)に連結され、下端部分は摩擦杭38内の鉄筋(不図示)に連結されている。この構成によれば、建物上部構造16が浮き上がって摩擦杭38が地盤から引き抜かれる際に、複数の鉄筋39が互いに僅かに異なる伸びを生じることにより、摩擦杭38がフーチング18に対して揺動することができる。従って、摩擦杭38が建物上部構造16に対して揺動可能であるように、摩擦杭38の杭頭が建物上部構造16に連結されているのである。このように摩擦杭38が揺動可能であるため、建物上部構造16の浮き上がりに伴ってフーチング18が水平方向に対して僅かに傾く際に、摩擦杭38の杭頭に大きな曲げモーメントが作用することが防止される。
図4のBの具体例では、摩擦杭38の杭頭とフーチング18とが、比較的小径の鋼管44を介して連結されている。この鋼管44は、その外周にスタッドボルト46が植設されており、それらスタッドボルト46がフーチング18のコンクリート内と摩擦杭38のコンクリート内とに定着されることで、鋼管44の上端部分はフーチング18に連結され、下端部分は摩擦杭38に連結されている。この構成によれば、建物上部構造16が浮き上がって摩擦杭38が地盤から引き抜かれる際に、鋼管20が僅かに曲がり変形することによって、摩擦杭38がフーチング18に対して揺動することができる。従って、摩擦杭38が建物上部構造16に対して揺動可能であるように、摩擦杭38の杭頭が建物上部構造16に連結されているのである。そのため、この図4のBの連結構造でも、図4のAの連結構造と同様に、建物上部構造16の浮き上がりに伴ってフーチング18が水平方向に対して僅かに傾く際に、摩擦杭38の杭頭に大きな曲げモーメントが作用することが防止される。
【0015】
図1の杭基礎12においては、摩擦杭38として比較的直径の小さな杭を使用して、摩擦杭38の杭頭に水平荷重が作用したならば摩擦杭38が容易に撓むようにしてあり、これによって、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、摩擦杭38が実質的に抵抗力を発揮しない構成としている。
【0016】
また、摩擦杭38の本数及び配列は、個々の建物の設計に応じて、地震発生時に建物上部構造16が浮き上がり復位する際に所望の大きさ及び所望の分布の減衰力が得られるように様々に設定されるものである。図5のA〜Cには、そのような摩擦杭38の配列の3つの具体例を示した。
図5のAに示した摩擦杭38の配列は、建物の全ての支持杭14について、隣り合う2本の支持杭14の中間位置に摩擦杭38を配したものである。
図5のBに示した摩擦杭38の配列は、建物の外周部分に位置する支持杭14についてのみ、隣り合う2本の支持杭14の中間位置に摩擦杭38を配したものである。このようにしたのは、建物の外周部分は中央部付近と比べて、建物上部構造16が浮き上がる際の上下方向変位量が大きいことから、減衰効果の大きい建物の外周部だけに摩擦杭14を配するようにしたのである。
図5のCに示した摩擦杭38の配列は、建物の外周部分の、隣り合う4本の支持杭14の中心位置に摩擦杭38を配したものである。
建物の平面形状が図示例のような矩形でなく、三角形やL字形の場合には、地震発生時にその建物のどの部分が浮き上がりやすいかを解析し、その解析結果に応じた適当な配列とすればよい。
【0017】
図6のA〜Cは、本発明の第2〜第4の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図である。これらの図に示した建物はいずれも杭基礎12を備え、それら杭基礎12は、縦横に並べて打設した複数本の支持杭14と、建物上部構造16の底部に形成したフーチング(基礎梁)18とを備えている。
図1の実施の形態と同様に、図6のA〜Cの実施の形態でも、支持杭14の杭頭とフーチング18とは剛接されておらず、地震による転倒モーメントが建物に作用した際に、その転倒モーメントが一定の大きさ以上であると、その転倒モーメントの方向に応じて建物上部構造16の一側が支持杭14の杭頭から浮き上がり可能であるように構成されている。
【0018】
図6のA〜Cに示した第2〜第4の実施の形態のうち、第2の実施の形態(図6のA)及び第4の実施の形態(図6のC)は、浮き上がりを許容する杭頭及びフーチングの構造として、図2や図3に示した具体例のように、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、支持杭14が抵抗力を発揮する構造を採用している。
一方、第3の実施の形態(図6のB)は、浮き上がりを許容する杭頭及びフーチングの構造として、支持杭14がその水平力に対する抵抗力を発揮しない構造を採用している。そのための構造としては、図6のBの図中中央の支持杭14のように、支持杭14の杭頭とフーチング18との間にローラー支承48を設けた構造や、図中左右の支持杭14のように、支持杭14の杭頭とフーチング18との間に滑り支承52を設けた構造などを採用すればよい。これらローラー支承や滑り支承は、建物上部構造16側、即ちフーチング18側か、或いは支持杭14の杭頭の側かの、いずれか一方の側に取り付けておき、建物上部構造16が支持杭14の杭頭から浮き上がり可能であるようにしておく。尚、図6のBにおいてローラー支承48と滑り支承52とを組み合わせているのは、具体的な一例を示したに過ぎず、ローラー支承のみを使用する場合、滑り支承のみを使用する場合もあり、また更に、その他の適当な構造を採用するようにしてもよい。
【0019】
図6のA〜Cに示した杭基礎12は更に、適当な配列で地盤に打設した複数の摩擦杭38を備えている。それら摩擦杭38は、図1の杭基礎12の場合と同様に、それら摩擦杭38の杭頭を建物上部構造16に連結することで、建物上部構造16が浮き上がり復位する際にそれら摩擦杭38が地盤に対して長手方向に相対移動するようにしてある。そして、建物上部構造16が浮き上がり復位する際に、地盤に対して相対移動する摩擦杭38と地盤との間に働く周面摩擦が減衰力となって、建物上部構造16の浮き上がり後の建物応答と、復位時の着地速度とが低減されるようにしてある。また、図6のA〜Cの実施の形態でも、図1の実施の形態と同様に、摩擦杭38が建物上部構造16に対して揺動可能であるように、摩擦杭38の杭頭が建物上部構造16に連結されている。
【0020】
図6のA〜Cに示した杭基礎12における摩擦杭38の配列は、図6のDに示したように、建物の外周部分の、支持杭14の配列の更に外側に摩擦杭38を配したものとなっている。この摩擦杭38の配列は、図6のA〜Cの3通りの杭基礎12に共通するものであるが、ただし、それら3通りの杭基礎12に使用している摩擦杭38の直径は互いに異なっている。
図6のAの杭基礎12では、図1の杭基礎12と同様に、摩擦杭38として比較的直径の小さな杭を使用して、摩擦杭38の杭頭に水平荷重が作用したならば摩擦杭38が容易に撓むようにしてあり、これによって、摩擦杭38が、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、実質的に抵抗力を発揮しない構成としている。この図6のAの構成によれば、かかる水平力に対する抵抗力は、実質的に杭基礎14のみが発揮することになる。
図6のBの杭基礎12では、摩擦杭38として比較的直径の大きな杭を使用して、摩擦杭38の杭頭に通常の地震による水平荷重が作用しても摩擦杭38が容易には撓まないようにしてあり、これによって、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、摩擦杭38が実質的に抵抗力を発揮することのできる構成としている。この図6のBの構成では、既述のごとく、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、支持杭14は実質的に抵抗力を発揮しないため、かかる水平力に対する抵抗力は、実質的に摩擦杭38のみが発揮することになる。
図6のCの杭基礎12では、摩擦杭38として中程度の直径の杭を使用して、摩擦杭38に、撓みに対するある程度の剛性を持たせたものである。この図6のCの構成によれば、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、支持杭14と摩擦杭38との両者が抵抗力を発揮することになる。また、摩擦杭38の直径を変更し、或いは、摩擦杭38の設置本数を増減することにより、上述の水平力に対する抵抗力の、支持杭14と摩擦杭38との間の分担割合を適宜設定することができる。
【0021】
図7のAは、本発明の第5の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図である。図示した建物は直接基礎54を備え、この直接基礎12は、建物の底部に形成したフーチング(基礎梁)18を備えている。
フーチング18は地盤上に形成されており、地震による転倒モーメントが建物に作用した際に、その転倒モーメントが一定の大きさ以上であると、その転倒モーメントの方向に応じて直接基礎54の一側が地盤から浮き上がり可能であるように構成されている。
【0022】
図7に示した直接基礎54は更に、適当な配列で地盤に打設した複数の摩擦杭38を備えており、それら摩擦杭38は、杭頭をこの直接基礎54のフーチング18に連結することで、建物が浮き上がり復位する際にそれら摩擦杭38が地盤に対して長手方向に相対移動するようにしてある。そして、建物が浮き上がり復位する際に、地盤に対して相対移動する摩擦杭38と地盤との間に働く周面摩擦が減衰力となって、建物の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減されるようにしてある。
【0023】
図7の直接基礎54では、摩擦杭38が建物に対して揺動可能であるように、摩擦杭38の杭頭が建物に連結されており、これは、図1の杭基礎12の場合と同様に、例えば図4のAやBに示した連結構造を用いて摩擦杭38の杭頭とフーチング18とを連結するようにすればよい。これによって、建物の浮き上がりに伴ってフーチング18が水平方向に対して僅かに傾く際に、摩擦杭38の杭頭に大きな曲げモーメントが作用することが防止される。
図7の直接基礎54では更に、図1や図6のAの杭基礎12と同様に、摩擦杭38として比較的直径の小さな杭を使用しており、それによって、地震発生時に建物と地盤との間に作用する水平力に対して、摩擦杭38は実質的に抵抗力を発揮せず、直接基礎54のフーチング18が、その抵抗力を発揮する構成としている。ただし、図6のCの杭基礎12のように、摩擦杭38としてやや直径の大きな杭を使用し、フーチング18と摩擦杭38との両方で水平力に対する抵抗力を発揮するようにしてもよい。
【0024】
図7の直接基礎54に関しても、図1や図6のA〜Cの杭基礎12の場合と同様に、摩擦杭38の本数及び配列は、個々の建物の設計に応じて、地震発生時に建物が浮き上がり復位する際に所望の大きさ及び所望の分布の減衰力が得られるように様々に設定される。その1つの具体例を示したのが図7のBであり、同図に示した摩擦杭38の配列では、摩擦杭38が縦横に列設されている。尚、図5のA〜Cや、図6のDに示したような摩擦杭38の配列を、図7の直接基礎54の摩擦杭38に対して適用することも可能である。
【0025】
以上に図1〜図7を参照して説明した実施の形態では、摩擦杭38がフーチング18に対して揺動可能であるようにして、摩擦杭38の杭頭をフーチング18に連結していたが、摩擦杭38と建物ないし建物上部構造との間の連結態様は、これ以外の連結態様とする場合もあり得る。例えば、浮き上がりに伴って発生する建物の傾きが比較的小さいと予測される場合には、摩擦杭38の杭頭を建物ないし建物上部構造に剛接するようにしてもよい。一方、これとは逆に、浮き上がりに伴って発生する建物の傾きが比較的大きいと予測され、図4のAやBのような連結構造ではその傾きを十分に吸収しきれないおそれがある場合には、図8に示すように、軸心が水平方向に延在するピン56を介して摩擦杭38の杭頭をフーチング18にピン接合し、それによって、転倒モーメントにより建物ないし建物上部構造が傾くと予測される方向に摩擦杭38が大きく揺動可能であるようにしておくとよい。
【0026】
また、摩擦杭38の先端と地盤との間には、押し込み時の変位が確保できるだけのクリアランスを設けておくと好都合であり、更にそのクリアランス部分に、図8に示すように緩衝材58を設けておくのもよい。そうすれば、杭基礎と直接基礎とのいずれを採用する場合でも、一旦浮き上がった建物ないし建物上部構造が復位ないし着地する際の衝撃を緩和する衝撃緩和性能を一層強化することができる。この緩衝材58としては、例えば粘弾性体などを用いるとよい。
また、摩擦杭38の周辺地盤を改良して、例えば砂、粘土、アスファルトなどの一様材料に置き換えておくのもよく、そうすれば、摩擦性能の予測が容易となるため好都合である。更に、支持杭14と摩擦杭38のいずれも、施行性やコスト等を勘案して、場所打ち杭としてもよく、既製杭としてもよい。
本発明にかかる建物の基礎構造は、杭基礎と直接基礎とのいずれにも適用可能であり、この基礎構造によれば、摩擦杭38の直径、長さ、本数、配列、分布密度、等々を様々に設定することによって、平面形状が矩形の建物に限られず、三角形、L字形をはじめとする、どのような平面形状の建物にも良好に対応することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明によれば、建物ないし建物上部構造が浮き上がり復位する際に地盤と摩擦杭との間に働く周面摩擦が減衰力となって、その建物ないし建物上部構造の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減される。従って、摩擦杭をダンパーとして使用しており、それによって、浮き上がり後の残留変位を生じることなく、建物ないし建物上部構造を確実に元の位置に復位させることができるようにしている。また、摩擦杭の直径、長さ、本数、配列、分布密度、等々を様々に設定することによって、浮き上がり発生荷重、減衰量、着地速度などの調整が可能であることから、設計が容易である。そのため、地震による転倒モーメントが作用した際に建物の一側が浮き上がるように構成した基礎構造において、浮き上がりの発生時に十分な減衰能力を発揮することができ、しかもそれを低コストで可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】A及びBは本発明の第1の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図である。
【図2】A及びBは図1の建物の基礎構造における支持杭の杭頭及び建物上部構造のフーチングの第1の具体例を示した模式図である。
【図3】A及びBは図1の建物の基礎構造における支持杭の杭頭及び建物上部構造のフーチングの第2の具体例を示した模式図である。
【図4】A及びBは摩擦杭の杭頭を建物上部構造に連結する連結構造の2つの具体例を示した模式図である。
【図5】A〜Cは図1の建物の基礎構造における摩擦杭の配列の3つの具体例を示した模式図である。
【図6】A〜Cは本発明の第2〜第4の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図であり、Dはそれら基礎構造における摩擦杭の配列の具体例を示した模式図である。
【図7】Aは本発明の第5の実施の形態にかかる建物の基礎構造を立面図で示した模式図であり、Bはその基礎構造における摩擦杭の配列の具体例を示した模式図である。
【図8】摩擦杭の変更例を示した模式図である。
【符号の説明】
12 杭基礎
14 支持杭
16 建物上部構造
18 フーチング(基礎梁)
22 鋼管
24 凹部
26 緩衝材
28 緩衝材
32 凹部
34 凸部
36 緩衝材
38 摩擦杭
42 接合鉄筋
44 鋼管
46 スタッドボルト
54 直接基礎
56 ピン
58 緩衝材

Claims (10)

  1. 支持杭の杭頭と、支持杭の杭頭で支持される建物上部構造とを縁切りして、地震による転倒モーメントが作用した際に前記建物上部構造が支持杭の杭頭から浮き上がり可能であるように構成した建物の基礎構造において、
    地盤に打設した摩擦杭の杭頭を前記建物上部構造に連結することで、前記建物上部構造が浮き上がり復位する際に前記摩擦杭が地盤に対して長手方向に相対移動するようにし、
    前記建物上部構造が浮き上がり復位する際に地盤と前記摩擦杭との間に働く周面摩擦が減衰力となって、前記建物上部構造の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減されるように構成した、
    ことを特徴とする建物の基礎構造。
  2. 前記摩擦杭が、前記建物の外周部分の、隣り合う2本の前記支持杭14の中間位置に配されていることを特徴とする請求項1記載の建物の基礎構造。
  3. 前記摩擦杭が、前記建物の外周部分の、前記支持杭の配列の更に外側に配されていることを特徴とする請求項1記載の建物の基礎構造。
  4. 地震発生時に前記建物と地盤との間に作用する水平力に対して、前記支持杭は実質的に抵抗力を発揮し、前記摩擦杭は実質的に抵抗力を発揮しないように構成したことを特徴とする請求項1記載の建物の基礎構造。
  5. 地震発生時に前記建物と地盤との間に作用する水平力に対して、前記支持杭は実質的に抵抗力を発揮せず、前記摩擦杭は実質的に抵抗力を発揮するように構成したことを特徴とする請求項1記載の建物の基礎構造。
  6. 地震発生時に前記建物と地盤との間に作用する水平力に対して、前記支持杭と前記摩擦杭とが共に抵抗力を発揮するように構成したことを特徴とする請求項1記載の建物の基礎構造。
  7. 前記摩擦杭が前記建物上部構造に対して揺動可能であるように前記摩擦杭の杭頭を前記建物上部構造に連結したことを特徴とする請求項1記載の建物の基礎構造。
  8. 直接基礎を備え、地震による転倒モーメントが作用した際に前記直接基礎が地盤から浮き上がり可能であるように構成した建物の基礎構造において、
    地盤に打設した摩擦杭の杭頭を前記建物に連結することで、前記建物が浮き上がり復位する際に前記摩擦杭が地盤に対して長手方向に相対移動するようにし、
    前記建物が浮き上がり復位する際に地盤と前記摩擦杭との間に働く周面摩擦が減衰力となって、前記建物の浮き上がり後の建物応答と復位時の着地速度とが低減されるように構成した、
    ことを特徴とする建物の基礎構造。
  9. 前記摩擦杭が前記建物に対して揺動可能であるように前記摩擦杭の杭頭を前記建物に連結したことを特徴とする請求項8記載の建物の基礎構造。
  10. 前記摩擦杭の先端と地盤との間に緩衝材を設けたことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の建物の基礎構造。
JP2003151896A 2003-02-06 2003-05-29 建物の基礎構造 Expired - Fee Related JP4363895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003151896A JP4363895B2 (ja) 2003-02-06 2003-05-29 建物の基礎構造

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003029000 2003-02-06
JP2003151896A JP4363895B2 (ja) 2003-02-06 2003-05-29 建物の基礎構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004293282A true JP2004293282A (ja) 2004-10-21
JP4363895B2 JP4363895B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=33421311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003151896A Expired - Fee Related JP4363895B2 (ja) 2003-02-06 2003-05-29 建物の基礎構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4363895B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006193904A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Jfe Steel Kk フーチングと杭の結合構造
JP2007039937A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Toda Constr Co Ltd 建物の基礎構造
JP2007315136A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Taisei Corp 既存杭と新設杭とを用いた基礎構造
JP2013217184A (ja) * 2012-03-14 2013-10-24 Ohbayashi Corp 杭と基礎との接合構造及び方法
CN114150691A (zh) * 2021-12-07 2022-03-08 樊友昊 一种水利工程用防止摇晃的基桩

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0422534U (ja) * 1990-06-13 1992-02-25
JPH10299007A (ja) * 1997-04-22 1998-11-10 Shimizu Corp 制振構造物
JPH11131497A (ja) * 1997-10-29 1999-05-18 Ohbayashi Corp 杭の免震構造
JPH11303102A (ja) * 1998-04-23 1999-11-02 Shimizu Corp 建物の制振構造
JP2000001862A (ja) * 1998-06-16 2000-01-07 Penta Ocean Constr Co Ltd 基礎構造
JP2001159142A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Nkk Corp フーチングと鋼管杭の接合構造
JP2001288821A (ja) * 2000-04-10 2001-10-19 Takenaka Komuten Co Ltd 構造架構
JP2002138469A (ja) * 2000-10-31 2002-05-14 Shimizu Corp 杭頭接合構造

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0422534U (ja) * 1990-06-13 1992-02-25
JPH10299007A (ja) * 1997-04-22 1998-11-10 Shimizu Corp 制振構造物
JPH11131497A (ja) * 1997-10-29 1999-05-18 Ohbayashi Corp 杭の免震構造
JPH11303102A (ja) * 1998-04-23 1999-11-02 Shimizu Corp 建物の制振構造
JP2000001862A (ja) * 1998-06-16 2000-01-07 Penta Ocean Constr Co Ltd 基礎構造
JP2001159142A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Nkk Corp フーチングと鋼管杭の接合構造
JP2001288821A (ja) * 2000-04-10 2001-10-19 Takenaka Komuten Co Ltd 構造架構
JP2002138469A (ja) * 2000-10-31 2002-05-14 Shimizu Corp 杭頭接合構造

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006193904A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Jfe Steel Kk フーチングと杭の結合構造
JP4595545B2 (ja) * 2005-01-11 2010-12-08 Jfeスチール株式会社 フーチングと杭の結合構造
JP2007039937A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Toda Constr Co Ltd 建物の基礎構造
JP2007315136A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Taisei Corp 既存杭と新設杭とを用いた基礎構造
JP2013217184A (ja) * 2012-03-14 2013-10-24 Ohbayashi Corp 杭と基礎との接合構造及び方法
CN114150691A (zh) * 2021-12-07 2022-03-08 樊友昊 一种水利工程用防止摇晃的基桩
CN114150691B (zh) * 2021-12-07 2023-10-17 台州金亚新能源科技有限公司 一种水利工程用防止摇晃的基桩

Also Published As

Publication number Publication date
JP4363895B2 (ja) 2009-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU5645600A (en) Pile foundation structure
CN102037189A (zh) 提高自升式钻探装置的腿提供的横向支撑的方法和设备
JP4945151B2 (ja) 橋梁
JP2004293282A (ja) 建物の基礎構造
CN215482258U (zh) 节段拼装单柱墩分离式uhpc摇摆承台多重减震体系
JP3882633B2 (ja) 鋼管ダンパー及びこれを用いたロッキング基礎構造
JP2004257120A (ja) 建物の基礎に用いる接続構造
JP6275314B1 (ja) 橋梁の耐震補強構造
JP4167624B2 (ja) 制振構造および制振システム
JP4588844B2 (ja) 免震柱脚部構造
JP3677701B2 (ja) 制振構造物
JP3636923B2 (ja) 基礎構造
JP2015042820A (ja) 基礎構造
JP7133366B2 (ja) 擁壁構造
JP2005200876A (ja) 建物の基礎構造
CN111827096A (zh) 一种独柱墩高架桥的防倾覆加固装置
JP2001115683A (ja) 免震構造物
JP2014101639A (ja) 制振構造
JP2021021225A (ja) 山留め壁の支持構造及び山留め壁の支持方法
JP2003129498A (ja) 基礎杭とフーチングとの間の接合構造
JP2006138074A (ja) 基礎部の浮き上がりを許容した建物の構造
JP7457670B2 (ja) 杭基礎構造、建物
JP7198623B2 (ja) 基礎構造
JP7420605B2 (ja) 上部構造物の支持構造
JP3650892B2 (ja) 高耐震杭基礎構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060501

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080722

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090818

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4363895

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees