JP2004293114A - 鉄骨骨組構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】H形断面の柱及び梁を用い、製造、運搬及び施工が容易でコストを低減できる二方向ラーメン構造又は二方向にラーメン構造とブレースを混用した鉄骨骨組構造を提供する。
【解決手段】H形断面の鋼材からなる柱1と梁20,20a,20bとを有し、柱1の柱頂部において強軸方向にはエンドプレート23を介して梁20がボルト接合され、弱軸方向には摩擦接合により梁20a,20bが接合されて二方向に曲げモーメントが伝達される剛な構造とし、弱軸方向に接合される2本の梁20a,20bの上フランジと柱1とを1枚のスプライスプレート30で接合した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄骨骨組構造に係り、さらに詳しくは、例えば、店舗や工場・倉庫などに適用される平家建ての建築物に適用されるH形断面の鋼材からなる柱と梁を用いた二方向ラーメン鉄骨骨組構造、あるいは、二方向にラーメン構造とブレースとを混用した鉄骨骨組構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種技術は、H形鋼の柱の頭柱よりやや下方において、フランジ及びウェブに固定された接合部材と、H形鋼の柱の柱頭においてウェブにアングル材を介してボルトにより固定された天板と、接合部材と天板に接合された梁とからなる柱梁接合構造がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実願平3−80430号(実開平5−3403号)のマイクロフィルム
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の柱梁接合構造においては、1枚の天板によりH形鋼の柱と2本の梁を一体に接合している。すなわち、H形鋼の柱の強軸方向については上記のように構成しているが、弱軸方向にはモーメント接合が用意されておらず、二方向に剛な接合にはなっていない。
また、H形鋼の柱には接合部材が固定されて突出しているため運搬が面倒であり、さらに、梁の接合に要する部品(接合プレートや接合ボルト)が多く、このため製造、施工が面倒でコストが増大するなどの問題もある。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、H形断面の柱及び梁を用い、製造、運搬及び施工が容易でコストを低減できる二方向ラーメン構造又は二方向にラーメン構造とブレースを混用した鉄骨骨組構造を提供することを目的としたもものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る鉄骨骨組構造は、H形断面の鋼材からなる柱と梁とを有し、前記柱の柱頂部において強軸方向にはエンドプレートを介して梁がボルト接合され、弱軸方向には摩擦接合により梁が接合されて二方向に曲げモーメントが伝達される剛な構造とし、前記弱軸方向に接合される2本の梁の上フランジと柱とを1枚のスプライスプレートにより接合したものである。
【0007】
(2)上記(1)の柱の弱軸方向に接合される梁は、下フランジが前記柱に設けた下ダイアフラムに載置されてボルト接合され、上フランジは前記柱の柱頂部に取付けた柱頂部ダイアフラムにボルト接合されたスプライスプレートにボルト接合される。
【0008】
(3)上記(2)の柱頂部ダイアフラムに接合されるスプライスプレートのボルトの数を、該スプライスプレートに接合される2本の梁の上フランジの一端に設けたボルトの数の和の2分の1以下とした。
【0009】
(4)上記(1),(2)又は(3)の柱の柱頂部を、一方のフランジ及びこのフランジに直交するウェブの一部を残して、他方のフランジ及びウェブの上部を切除し、この切除部に前記柱頂部ダイアフラムを取付け、前記梁をエンドプレートを介して前記一方のフランジにボルト接合した。
【0010】
(5)上記(1),(2)又は(3)の柱の一方のフランジの上端部に厚板部材を接合し、前記梁をエンドプレートを介して前記厚板部材とフランジにボルト接合した。
【0011】
(6)上記(1),(2)又は(3)の柱の一方のフランジの外面に、前記エンドプレートとほぼ同じ大きさのプレートを、その上部を柱頂部から突出させて接合し、前記梁をエンドプレートを介して前記プレートとフランジにボルト接合した。
【0012】
【発明の実施の形態】
鉄骨骨組構造は、一般に、ブレース構造とラーメン構造とに大別され、また、方向についてみると、二方向ともブレース構造のもの、一方向がブレース構造で他方向がラーメン構造のもの、及び二方向ともラーメン構造のものに分類される。
また、梁はほとんどH形断面の鋼材(以下、H形梁という)が用いられるが、柱にはH形断面の鋼材(以下、H形柱という)の場合と角形断面の鋼材の場合がある。これは、主に曲げに対する性能に起因するもので、曲げ性能の高い強軸側と、曲げ性能の低い弱軸側とからなるH形柱の場合には、主として、二方向ブレース構造または強軸側にラーメン構造、弱軸側にブレース構造が適用され、二方向とも曲げ性能が高い角形断面鋼柱では、主として二方向ラーメン構造が適用される。
【0013】
一般に、開口部の多い店舗などの平屋建ての建築物では、主として角形断面からなる柱に二方向ラーメン構造が適用され、一部には、弱軸方向の曲げ性能もある程度大きい幅広のH形柱を用いたラーメン構造も利用されている。
一方、工場や倉庫などの平屋建て建築物などではH形柱を用い、長手方向にブレースが設けられる場合が多く、一方向がブレース構造で、多方向がラーメン構造の場合が多い。なお、上記のいずれの場合においても、H形梁の間に小梁が設けられている。
【0014】
本発明は、上記の従来技術に鑑みてなされたもので、細幅の2本のH形柱と、その強軸方向に接合したH形梁とからなる強軸方向(Y方向)のラーメン構造を単位骨組とし、この単位骨組をほぼ等スパンで弱軸方向(X方向)に必要数配置し、X方向のH形柱間をH形梁で接合して柱・梁骨組構造を構成する。そして、必要に応じてX方向にブレースを設けたもので、X方向、Y方向共に小梁を一切設けない構造としたものである。以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る鉄骨骨組構造の要部の斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は一部を断面で示した図1の模式的側面図である。
図において、1は細幅のH形柱である。このH形柱1は柱頂部を、図4(a)に示すように、一方のフランジ(例えば3b)及びフランジ3bと直交するウェブ2の一部を残して、フランジ3a及びウェブ2の上部を破線の位置で切断し、図4(b)に示すように、両フランジ3a,3bの間に段差を有する切除部4を設け、ウェブ2の残部によりフランジ3bの補強リブ5を形成したものである。なお、フランジ3b及び補強リブ5の切除部4の上面からの突出長は、後述のH形梁の上フランジの上面からこれに取付けたエンドプレートの上端部までの高さに対応する。
【0016】
10は平面四角形状の柱頂部ダイアフラムで、H形柱1の両フランジ3a,3bを結ぶ面積とほぼ等しいか又はこれより若干大きく形成されており、フランジ3b側には補強リブ5に嵌合される切込み部11が設けられている。12は複数(図には4個の場合が示してある)のボルト挿通穴である。
この柱頂部ダイアフラム10は、あらかじめ工場等において、その切込み部11を補強リブ5に嵌合して切除部4上に載置され、切除部4、フランジ3a,3b及び補強リブ5に溶接により接合される。
【0017】
15はH形柱1のウェブ2の一方の面とフランジ3a,3bで囲まれた領域とほぼ同じ大きさの基部16と、基部16の中央部から突設された取付部17とからなる平面ほぼ凸状の下部ダイアフラムで、取付部17には複数(図には4個の場合が示してある)のボルト18が設けられている。この下部ダイアフラム15は、柱頂部ダイアフラム10の上面から、後述のH形梁のフランジの外面間の高さに対応した下方の位置に、あらかじめ、工場等において、H形柱1のウェブ2とフランジ3a,3bに溶接により接合されている。19はウェブ2のほぼ中間部において、ウェブ2、柱頂部ダイアフラム10及び下部ダイアフラム15に溶接接合された補強プレートである。なお、補強プレート19には、必要に応じて、後述の梁20a,20bのウェブ21とボルト接合するためのボルト挿通穴が設けられる。
H形柱1のウェブ2の反対側においても、同様にして下部フランジ15及び補強プレート19が設けられている。
【0018】
20はH形柱1の強軸方向に接合されるH形梁で、端部にはエンドプレート23があらかじめ工場等で溶接により接合されている。このエンドプレート23の幅はH形柱1のフランジ3bの幅とほぼ等しいか又は若干広く、高さはフランジ3bの残置された上端部から下部ダイアフラム15の下方までの高さとなっており、フランジ3bの柱頂部ダイアフラム10の上下及び下部ダイアフラム15の上下に設けたボルト挿通穴3cに対応して、ボルト挿通穴24が設けられている。
【0019】
20a,20bはH形柱1の弱軸方向に接合されるH形梁で、上フランジ22a、下フランジ22bの端部近傍にはそれぞれ複数(図には、各4個の場合が示してある)のボルト挿通穴25a,25bが設けられている。
【0020】
30は鋼板からなるスプライスプレートで、その幅はH形梁20a,20bのフランジ22aの幅とほぼ等しく、長さは柱頂部ダイアフラム10の幅に、両H形梁20a,20bのボルト挿通穴25a,25bが設けられた領域を加えた長さより若干長く形成されている。31は柱頂部ダイアフラム10のボルト挿通穴12に対応して設けられたボルト挿通穴、32a,32bはH形梁20a,20bのボルト挿通穴25a,25bに対応してそれぞれ設けられたボルト挿通穴である。
【0021】
次に、上記のように構成したH形柱1とH形梁20,20a,20bとの接合手順の一例について説明する。なお、H形柱1の柱頂部の切除部4はあらかじめ工場等において切除され、また、柱頂部ダイアフラム10、下部ダイアフラム15及び補強プレート19は、前述のようにあらかじめ工場等において、H形柱1の所定の位置に溶接により接合されているものとする。
【0022】
先ず、H形柱1の一方のフランジ3bに、H形梁20のエンドプレート23を当接し、ボルト挿通穴24,6にボルト40(図3参照)を挿通し、ナットにより固定する。なお、H形梁20の上フランジ22aは、H形柱1に設けた柱頂部ダイアフラム10とほぼ同一平面上に位置する。
【0023】
ついで、柱頂部ダイアフラム10の上にスプライスプレート30を載置し、ボルト挿通穴31,12にボルト40を挿通してナットを締め、仮止めする。
そして、スプライスプレート30と下部ダイアフラム15との間に、一方のH形梁20aの端部を挿入して下部ダイアフラム15上に載置し、各ボルト挿通穴32aと25a、25aと18にそれぞれボルト40を挿通し、ナットで仮止めする。このとき、H形梁20aの上フランジ22aの端部は、柱頂部ダイアフラム10の端部に当接又は近接して位置する。同様にして、他方のH形梁20bの端部を、H形柱1のスプライスプレート30と下部ダイアフラム15の間に挿入し、仮止めする。そして、両H形梁20a,20bの位置合わせを行ったのちナットを本締めし、固定する。これにより、二方向ラーメン構造の骨組構造が構成される。
【0024】
上記のように構成した本実施の形態によれば、H形柱1の強軸方向にエンドプレート23を介してH形梁20をボルト接合しているので、従来技術のようにH形柱1のフランジ3a,3bに外面への突出部がない。このため、運搬面で効率的であるばかりでなく、フランジ3a,3bの外面に接合するブラケットやガセットなどの溶接加工物を無くすことができるので、精度面でも効果的である。また、柱には比較的軽量の細幅のH形柱1を用いたので、下部ダイアフラム15が突出して形成されているものの、通常の柱に取付けられるブラケット部材の突出の大きさに比較すれば、下部ダイヤフラム15の先端部から、H形柱1の反対側の下部ダイアフラム15の先端部までの距離は大幅に小さいものになっており、運搬面、施工面及びコスト面で大きなメリットが生じる。
【0025】
また、H形梁20をエンドプレート23を介してボルト接合するH形柱1側の構造性能要件は、H形梁20に荷重が作用したときに、H形梁20からエンドプレート23、ボルト40を経てH形柱1のフランジ3bに応力がスムーズに伝達されることが必要であるが、本実施の形態においては、エンドプレート23を接合する側のフランジ3bを上方に突出させているので、H形梁20の上フランジ22aと対向する位置にH形柱1の柱頂部ダイアフラム10が存在し、また、エンドプレート23が接合される範囲にはウェブ2が存在するので、H形柱1のフランジ3a,3bを比較的薄くしても応力を伝達することができる。
【0026】
さらに、H形柱1の一方のフランジ3bを、これと直交するウェブ2の一部
(補強リブ5)と共に残して他の部分の上部を切除し、この切除部4に柱頂部ダイアフラム10を接合してその上にスプライスプレート30をボルト接合するようにしている。この柱頂部ダイアフラム10は、梁20及び2本の梁20a,20bの3本の梁の応力をH形柱1に伝達するダイアフラムの役目と、梁20a,20bをボルト接合するブラケットの役目とを1枚の板で負担させており、構造が簡単で、低コストかつ合理的なダイアフラムとなっている。
【0027】
また、従来、H形柱の弱軸方向の両側に接続されたH形梁からの応力は、一方のH形梁から一旦H形柱に伝達されたのち他方のH形梁に伝達されるため、H形梁のH形柱への接合に多くのボルトが必要であった。
本実施の形態においては、2本のH形梁20a,20bとH形柱1とを、1枚のスプライスプレート30で直接接合するようにしたので、一方のH形梁20aからの応力はスプライスプレート30を介して直接他方のH形梁20bに伝達することができる。すなわち、H形柱1を経ずに応力のやりとりをすることができる。
【0028】
このため、H形柱1に流す応力に対応する分だけボルト40を設ければよいので、本発明が対象としている鉄骨骨組構造に生じる応力の実態においては、スプライスプレート30を柱頂部ダイアフラム10に接合するボルト40の数を、両H形梁20a,20bの一方の端部をスプライスプレート30に接合するボルト40の数の和の2分の1以下にすることができるなど、スプライスプレート30を柱頂部ダイアフラム10に接合するボルト40の数を減らすことができる。
【0029】
このように、本実施の形態によれば、二方向に曲げモーメントを伝達できる柱・梁の接合部が構成され、二方向ラーメン構造の部分やブレース、壁が少なく、空間の自由度の高い鉄骨骨組構造を得ることができる。
また、各部材の接合に要する部品(接合プレート、接合ボルト等)の数が少なく、製造、施工が簡単で、部品管理も容易であり、コスト低減することができる。
【0030】
[実施の形態2]
図5は本発明の実施の形態2に係る鉄骨骨組構造の一部を断面で示した模式的側面図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
【0031】
実施の形態1においては、H形柱1の柱頂部を、一方のフランジ3b及びこれと直交するウェブ2の一部を残して、フランジ3a側とウェブ2aの上部を切除して切除部4を形成し、この切除部4に柱頂部ダイアフラム10を溶接接合した場合を示したが、本実施の形態においては、H形柱1の柱頂部を平坦(水平)に形成し、一方のフランジ(例えば3b)の上端部に、フランジ3bとほぼ同じ幅の厚板からなる厚板部材7を溶接により接合してフランジ3bを上方に延長して、この厚板部材7とフランジ3bにH形梁20に設けたエンドプレート23を接合するようにしたものである。
本実施の形態の効果は、実施の形態1の場合とほぼ同様であるが、H形柱1の柱頂部に特別な加工を施す必要がないので、製造が容易である。
【0032】
[実施の形態3]
図6は本発明の実施の形態3に係る鉄骨骨組構造の一部を断面で示した模式図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態2の場合と同様に、H形柱1の柱頂部を平坦に形成し、H形梁20のエンドプレート23とほぼ同じ大きさで厚板のプレート8を、その上部を柱頂部から突出させてフランジ3bに溶接接合し、このプレート8を介してフランジ3bにエンドプレート23をボルト接合したものである。
なお、上記の実施の形態1〜3によるH形柱1の柱頂部近傍の構造は、応力状態、H形柱1のフランジ3a,3bの板厚、H形梁20のフランジ22a,22bの幅等によって設計的に選択される。
【0033】
図7は本発明を実施した建築物の施工の一例を示す説明図である。
施工にあたっては、先ず、所定の位置においてY方向に、強軸方向を対向させて、例えば実施の形態1に係る2本のH形柱1を立設し、両H形柱1の強軸方向の間に両端部にエンドプレート23が設けられた実施の形態1に係るH形梁20配設し、エンドプレート23を両H形柱1にそれぞれボルト接合して、門型のY方向ラーメン構造の単位骨組み50aを構成する。そして、これと平行にほぼ等しい間隔で、X方向に単位骨組50b,50c,…50nを設置する。
【0034】
ついで、各単位骨組50a,50b,…のX方向において、隣接するH形柱1の弱軸方向の間に実施の形態1に係るH形梁20a,20bをそれぞれ配設し、両端部を下部ダイアフラム15とスプライスプレート30の間に挿入してボルト接合し、柱・梁骨組を構成する。この場合、X方向、Y方向には、小梁は一切設けない。なお、必要に応じてX方向にブレース51を設けてもよく、また、柱・梁骨組の両端部(妻部)に庇梁52を設けてもよい。
このような柱・梁骨組は、敷地の規模等において、単位骨組50を増減することにより、骨組構成と部材を変更することなく所望の規模の建築物を構築することができる。
【0035】
上記のように構成した柱・梁骨組(庇梁を設けた場合)に鉛直荷重が作用したときの応力状態は、図8に示すように(図にはX方向の単位骨組50が3本の場合が示してある)、中央のH形柱1には曲げモーメントはほとんど発生せず、また、庇梁52の曲げモーメントとH形梁20aからの曲げモーメントがバランスして、両側のH形柱1の曲げモーメントの負担が小さくなるため、各部材の接合に必要なボルトなどが少なくてすむと共に、H形柱も断面性能の小さいものを使用することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、H形断面の鋼材からなる柱と梁とを有し、前記柱の柱頂部において強軸方向にはエンドプレートを介して梁がボルト接合され、弱軸方向には摩擦接合により梁が接合されて二方向に曲げモーメントが伝達される剛な構造とし、前記弱軸方向に接合される2本の梁の上フランジと柱とを1枚のスプライスプレートにより接合するようにしたので、製造、運搬及び施工が容易でコストを低減できる二方向ラーメン構造又は二方向ラーメン構造とブレースを混用した鉄骨骨組構造を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る鉄骨骨組構造の要部の斜視図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】一部を断面で示した図1の模式的側面図である。
【図4】図1の柱頂部の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る一部を断面で示した鉄骨骨組構造の要部の模式的側面図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る一部を断面で示した鉄骨骨組構造の要部の模式的側面図である。
【図7】本発明を実施した建築物の施工の一例を示す説明図である。
【図8】図7の建築物の応力状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 H形柱
3a,3b フランジ
4 切除部
5 補強リブ
7 厚板部材
8 プレート
10 柱頂部ダイアフラム
15 下部ダイアフラム
20,20a,20b H形梁
30 スプライスプレート
40 ボルト

Claims (6)

  1. H形断面の鋼材からなる柱と梁とを有し、前記柱の柱頂部において強軸方向にはエンドプレートを介して梁がボルト接合され、弱軸方向には摩擦接合により梁が接合されて二方向に曲げモーメントが伝達される剛な構造とし、
    前記弱軸方向に接合される2本の梁の上フランジと柱とを1枚のスプライスプレートにより接合したことを特徴とする鉄骨骨組構造。
  2. 前記柱の弱軸方向に接合される梁は、下フランジが前記柱に設けた下ダイアフラムに載置されてボルト接合され、上フランジは前記柱の柱頂部に取付けた柱頂部ダイアフラムにボルト接合されたスプライスプレートにボルト接合されることを特徴とする請求項1記載の鉄骨骨組構造。
  3. 前記柱頂部ダイアフラムに接合されるスプライスプレートのボルトの数を、該スプライスプレートに接合される2本の梁の上フランジの一端に設けたボルトの数の和の2分の1以下としたことを特徴とする請求項2記載の鉄骨骨組構造。
  4. 前記柱の柱頂部を、一方のフランジ及びこのフランジに直交するウェブの一部を残して、他方のフランジ及びウェブの上部を切除し、この切除部に前記柱頂部ダイアフラムを取付け、前記梁をエンドプレートを介して前記一方のフランジにボルト接合したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の鉄骨骨組構造。
  5. 前記柱の一方のフランジの上端部に厚板部材を接合し、前記梁をエンドプレートを介して前記厚板部材とフランジにボルト接合したことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の鉄骨骨組構造。
  6. 前記柱の一方のフランジの外面に、前記エンドプレートとほぼ同じ大きさのプレートを、その上部を柱頂部から突出させて接合し、前記梁をエンドプレートを介して前記プレートとフランジにボルト接合したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の鉄骨骨組構造。
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