JP3769431B2 - ユニット建物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は建物ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ユニット建物は、運搬可能な一定の大きさの箱形の、且つ、内部、外部の仕上げられた建物ユニットと屋根ユニット・屋根パネルとを、予め、工場で製造し、この建物ユニットや屋根ユニット・屋根パネルの複数個を施工現場に運搬し、施工現場で組み立てて建物となすものであって、現場施工期間が短く、且つ、寸法精度の良い標準化された建物となる特徴があることから、近年、広く採用されている。尚、屋根パネルは工場で建物ユニットに取り付けられて施工現場に運搬されることもある。
【0003】
このユニット建物に使用される建物ユニットとしては種々な構造のものが知られている。
例えば、特公昭61−42061号公報(以後従来例1と称する)には、平面矩形状の四隅に配置した4本の柱と、この4本の柱の上端部を矩形状の辺に沿って連結した天井梁と、この4本の柱の下端部を矩形状の辺に沿って連結した床梁とからなる平面矩形状の建物ユニットの骨格が記載されている。そして、この骨格の相対する天井梁に天井野縁を差し渡し、この天井野縁の下面に天井材を取り付けて天井を形成し、相対する床梁に床小梁を差し渡し、この上に床根太を取り付け、この床根太の上に床材を取り付けて床を形成し、天井梁と床梁との間に間柱を取り付け、この間柱に壁パネルを取り付けて壁を形成して建物ユニットとなすのである。
【0004】
又、特開平6−185122号公報(以後従来例2と称する)には、柱省略角部に仮柱を設けた建物ユニットを、この柱省略角部を互いに突き合わせて据え付け、柱省略角部の天井梁を1個の補強連結具で連結した後、仮柱を取り外した柱省略角部を有するユニット建物が記載されている。
【0005】
又、特開平8−277580号公報(従来例3と称する)には、柱省略角部に仮柱を設けた建物ユニットを、この柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けた後、ほぼ一直線状に形成された柱省略角部を通過する一方の建物ユニットの天井梁から柱省略角部を経て他方の建物ユニットの天井梁に両方の天井梁の和にほぼ等しい長さの補強梁を差し渡し、補強梁の両端部と中央部とを天井梁に接続し、仮柱を取り外した柱省略角部を有するユニット建物が記載されている。
【0006】
又、特開平10−61021号公報(以後従来例4と称する)には、柱省略角部に仮柱を設けた建物ユニットの3個または4個を、この柱省略角部を互いに突き合わせて据え付け、この突き合わせた建物ユニットが形成する柱省略角部の十字形状の隙間に、十字形の補強梁を設置して、この十字形の補強梁を天井梁に接続した後、仮柱を取り外した柱省略角部を有するユニット建物が記載されている。尚、この十字形の2本の補強梁の一方の補強梁は建物ユニットの柱省略角部を通過する一直線状に形成された2本の天井梁の合計とほぼ等しい長さになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例1記載のユニット建物の複数個を組み立てたユニット建物では、建物ユニットの角部が突き合わされた部分に必ず柱があり、この柱に遮られて広く連続した居住空間を形成させることができないという問題がある。
従来例2〜4記載のユニット建物では、上記問題を解決するものであって、仮柱を取り外すことにより、この部分に広く連続した居住空間を形成させることができ、極めて便利である。
【0008】
しかし、次に示す問題があることが判明した。
即ち、従来例2記載のユニット建物では、柱省略角部の天井梁を補強連結具で連結すると、この柱省略角部を通過する天井梁の天井スパンは、通常の天井梁の2倍の長さになる。従って、この2倍の長さになった天井梁が大きく撓んだり破損する危険がある。そのため、この柱省略角部を通過する天井梁の長さをそれ程長くすることができず、柱を省略した広い連続した空間の拡張に限界がある。
【0009】
従来例3記載のユニット建物に使用する補強梁は、天井梁の2倍にほぼ等しい長さになっているので、天井梁全体が補強され、従来例2記載の問題がない。
しかし、建物ユニットは工場等の施工現場以外の場所で製造し、トラック等で施工現場に運搬し、施工現場で組み立ててユニット建物とする関係で、建物ユニットはトラック等で運搬できる大きさにしている。
【0010】
具体的に説明すると、矩形状の建物ユニットでは、短辺をトラック等の幅より大きくできないので、ほぼ2400mmにし、長辺を建物のモジュール寸法(900mm等)を基準にした長さ、例えば、3600mm、4500mm、5400mmに、柱の厚み等の補正部分を加えた長さ(以後ほぼ3600mm、ほぼ4500mm、ほぼ5400mmという)にしている。
従って、この補強梁を長辺に取り付ける場合には、補強梁は長辺の2倍とほぼ等しい長さ(ほぼ7200mm、ほぼ9000mm、ほぼ10800mm)となり、極めて長く運搬し難いし、建物ユニットの長辺に取り付け難いという問題がある。又、この補強梁を短辺に取り付ける場合には、補強梁は短辺の2倍とほぼ等しい長さ(ほぼ4800mm)となり運搬し易いが、この短辺に補強梁を取り付けたユニット建物では、柱省略角部を通過する長辺方向の天井スパンが長辺の天井梁のほぼ2倍の長さとなるので、次に示す問題が生ずる。
【0011】
即ち、柱省略角部のない建物ユニットの場合でも、長辺方向の天井梁は、若干撓む(この撓みは許容される範囲である)。この上に、更に、補強梁で補強された短辺方向の天井梁も天井スパンが短辺の天井梁のほぼ2倍になり若干撓む(この撓みも許容される範囲である)。従って、この柱省略角部を通過する短辺の撓みと長辺による撓みとが重なって、柱省略角部を一端に持つ長辺側の天井梁が大きく撓んで、許容範囲を超える。すると、この天井梁の下方に取り付けられる天井が低くなるという問題がある。
【0012】
かかる問題が生ずる長辺の長さは、この長辺の天井梁にかかる荷重によって異なり、はっきりとした寸法を示すことができないが、例えば、上階の柱がこの天井梁の中央部の上に取り付けられていると、長辺の天井梁に大きな荷重がかかり、長辺の天井梁の長さがほぼ3600mm許容範囲を超えることがある。又、天井梁に大きな荷重がかからない通常の場合には、ほぼ4500mmで許容範囲を超えることがあり、ほぼ5400mmでは、ほとんど全て許容範囲を超える。
【0013】
尚、この長辺が撓まないように長辺の厚みを大きくしてもよいが、この柱省略角部を有するユニット建物用に天井梁の厚みを大きくした特別な建物ユニットを製造するとなると、建物ユニットが少量生産となり極めて高価になるという問題がある。
【0014】
従来例4記載のユニット建物に使用する補強梁は十字形になっているので、柱省略角部を構成するそれぞれの天井梁がすべて補強されて従来例3記載のように天井梁が許容範囲を超えるほど撓むことがなく極めて好ましいが、この補強梁が十字形をしているので、トラックで運搬し難いという問題がある。かかる問題をなくするために、この補強梁を施工現場で組み立てるとなると、補強梁が大きいので、組み立てる作業が困難であるし、この作業によって現場施工工数が増加するという問題がある。
【0015】
そこで、この発明の目的は、柱省略角部を有する建物ユニットを組み立てたユニット建物であって、補強梁を容易に運搬することができ、しかも、天井梁が許容範囲を超えるほど撓まないユニット建物を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになしたものであって、請求項1記載の発明は、柱と床梁と天井梁とを平面矩形状の箱形に連結し、且つ、この矩形状の一角に柱を省略した柱省略角部を有する4個の建物ユニットが、長辺同士、短辺同士を対峙させ、且つ、柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けられたユニット建物において、前記柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられ、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合され、剛接合された天井梁と、ピン接合された天井梁とは、前記補強梁を介して連結されているものである。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記補強梁で分けられた2組の建物ユニットの少なくともどちらか1組には、対峙する長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられているものである。
【0018】
請求項3記載の発明は、柱と床梁と天井梁とを平面矩形状の箱形に連結し、且つ、この矩形状の一角に柱を省略した柱省略角部を有する4個の建物ユニットが、長辺同士、短辺同士を対峙させ、且つ、柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けられたユニット建物において、前記柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられ、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられ、他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合され、剛接合された天井梁と、ピン接合された天井梁とは、前記補強梁を介して連結されているものである。
【0019】
請求項4記載の発明は、柱と床梁と天井梁とを平面矩形状の箱形に連結し、且つ、この矩形状の一角に柱を省略した柱省略角部を有する4個の建物ユニットが、長辺同士、短辺同士を対峙させ、且つ、柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けられたユニット建物において、前記柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられ、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられ、他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、剛接合された天井梁と、ピン接合された天井梁とは、前記補強梁を介して連結されているものである。
【0020】
請求項2〜4記載の発明に使用される別の補強梁は、長辺の天井梁を補強するものであって、短辺の補強梁と接続されてない。
【0021】
(作用)
請求項1記載の発明では、柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられているので、この柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は補強梁で補強されている。
【0022】
従って、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状になっている両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
しかも、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合されているので、この剛接合されている短辺の天井梁は、機械的強度が大きく、撓み難い。
このように、対峙する短辺の天井梁は、補強梁で補強され撓み難い上に、一方の組の建物ユニットの短辺の天井梁が剛接合されているので、更に、撓み難くなっている。従って、この撓みは許容範囲に納まり、天井が低くならない。
【0023】
又、この補強梁の長さは両短辺の和にほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
又、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合されているので、両方の組の建物ユニットの天井梁が剛接合されている建物より施工し易い。
【0024】
請求項2記載の発明では、補強梁で分けられた2組の建物ユニットの少なくとも1組には、対峙する長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられているので、この長辺の天井梁が補強され、撓み難くなっている。
【0025】
このように、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明で対峙している短辺の天井梁が補強梁で補強され、この補強梁で別れている一方の組の建物ユニットの柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁が剛接合されて撓み難くなっている上に、少なくともどちらか1組の建物ユニットの対峙している長辺の天井梁が別の天井梁で補強されることが加わり、更に天井梁が撓み難くなっている。従って、短辺の天井梁と長辺の天井梁の撓みが重なっても許容範囲の中に納まり、天井が低くならない。
【0026】
請求項3記載の発明では、柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられているので、請求項1記載の発明と同様に、柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は補強梁で補強され、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状に形成された両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0027】
しかも、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい別の補強梁が取り付けられているので、この一方の組の建物ユニットでは、短辺の天井梁が剛接合されて機械的強度が大きく撓み難いし、長辺の天井梁が別の補強梁で補強され、頑丈で撓み難く、両方の作用によって天井梁の撓みは極めて少ない。
そして、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットの短辺の天井梁は、この頑丈な一方の組の建物ユニットの短辺の天井梁に補強梁を介して連結されている。従って、全体の天井梁の撓みは許容範囲の中に納まり、天井が低くならない。
【0028】
又、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合されているので、両方の短辺の天井梁を剛接合するより施工し易い。
又、この補強梁の長さは両短辺の和にほぼ等しく、別の補強梁の長さは長辺の長さにほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
【0029】
請求項4記載の発明では、柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられているので、請求項1記載の発明と同様に、柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は補強梁で補強され、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状に形成された両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0030】
又、補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、対峙している長辺の天井梁の間に天井梁とほぼ等しい長さの別の補強梁で補強されているので、長辺の天井梁の撓みが少ないし、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットの短辺の天井梁は剛接合されて頑丈で撓み難くなっている。従って、全体の天井梁の撓みは許容範囲の中に納まる。
又、補強梁で分けられた一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合されているので、柱省略角部で突き合っている両方の短辺の天井梁を剛接合するより施工が簡単である。
又、この補強梁の長さは両短辺の和にほぼ等しく、別の補強梁の長さは長辺の長さにほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を示す。
(実施例1)
図1〜図6は本発明の一実施例を示すもので、図1(イ)はユニット建物を示す斜視説明図、(ロ)は(イ)の1階の建物ユニットの配置を示す平面視配置図、図2は建物ユニットの骨格を示す斜視説明図、図3は柱省略角部を有する建物ユニットの骨格を示す斜視図、図4は柱省略角部を有する建物ユニットに補強梁を取り付けた状態を示す斜視説明図、図5は図1(ロ)のA部分を示す斜視図、図6は大形建物ユニットの仮柱の上端に取り付けられるジョイント材を示す斜視図である。
【0032】
図1〜図6において、Uはユニット建物であり、このユニット建物Uは、図1に示すように、基礎9の上に5個の建物ユニット1と4個の柱省略角部を有する建物ユニット2とが据え付けられ、この5個の建物ユニット1と4個の柱省略角部を有する建物ユニット2の上に9個の建物ユニット1が据え付けられ、この9個の建物ユニット1の上に屋根ユニット4(ユニット境界線省略)が据え付けられたものである。
【0033】
建物ユニット1は、図2に示すように、平面矩形状の四隅に配置した4本の柱11と、この4本の柱の上端部を矩形状の辺に沿って連結した天井梁13と、この4本の柱の下端部を矩形状の辺に沿って連結した床梁12とからなる平面矩形状の骨格を有し、この骨格の相対する天井梁13、13に天井野縁17を差し渡し、この天井野縁17の下面に天井材を取り付けて天井を形成し、相対する床梁12、12に床小梁15を差し渡し、この床小梁15の上に床根太16を取り付け、この床根太16の上に床材を取り付けて床を形成し、天井梁13と床梁12との間に間柱19を取り付け、この間柱19に壁パネルを取り付けて壁を形成したものである。
そして、この建物ユッニト1には、長辺の長さがほぼ5400mmの大形建物ユニット1−1と長辺の長さがほぼ3600mmの小形建物ユニット1−2の2種類ある。
【0034】
柱省略角部を有する建物ユニット2は、図3に示すように、平面矩形状の四隅に配置した3本の柱21と上下にジョイント材31、32を仮固定した仮柱3と、この3本の柱21の上端部やジョイント材31を矩形状の辺に沿って連結した天井梁23と、この2本の柱21の下端部やジョイント材32の矩形状の辺に沿って連結した床梁22とからなる平面矩形状の骨格を有し、この骨格の相対する天井梁23、23に天井野縁27を差し渡し、この天井野縁27の下面に天井材を取り付けて天井を形成し、相対する床梁22、22に床小梁25を差し渡し、この床小梁25の上に床根太26を取り付け、この床根太26の上に床材を取り付けて床を形成し、天井梁23と床梁22との間に間柱29を取り付け、この間柱29に壁パネルを取り付けて壁を形成したものである。
【0035】
そして、この建物ユニット2には、長辺の長さがほぼ5400mmの大形建物ユニット2−1と長辺の長さがほぼ3600mmの小形建物ユニット2−2の2種類あり、大形建物ユニット2−1の仮柱3の上端に取り付けられるジョイント材31は、図6に示すように、ウエッブ311と、このウエッブ311の上下に一方向に突出したフランジ312、312とで形成されたコ字形にの鋳物であって、ウエブ311に2個の通孔313が設けられたものである。尚、小形建物ユニット2−2の仮柱3の上端に取り付けられるジョイント材31は従来とほぼ同じであるので説明を省略する。
【0036】
5は柱省略角部を有する建物ユニット2の短辺の天井梁23を補強する補強梁であり、この補強梁5の長さはほぼ4800mmであり、短辺方向の天井梁の2倍の長さにほぼ同じである。
6は柱省略角部を有する建物ユニット2の大形建物ユニット2−1の長辺の天井梁23を補強する別の補強梁であり、この別の補強梁6の長さはほぼ5400mmであり、大形建物ユニット1−1、2−1の長辺の天井梁23の長さにほぼ同じである。
【0037】
屋根ユニット4の構造は従来と同じであるので説明を省略する。
そして、このユニット建物Uでは、図1(ロ)、図4に示すように、この柱省略角部を有する4個の建物ユニット2には、一方の対峙している大形建物ユニット2−1と小形建物ユニット2−2の短辺の天井梁23の間から柱省略角部を経て他方の対峙している大形建物ユニット2−1と小形建物ユニット2−2の短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁5が差し渡されて取り付けられ、この補強梁5で分けられた2個の大形建物ユニット2−1では、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23同士が剛接合され(図では=で示す)、且つ、対峙している長辺の天井梁23の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁6が取り付けられ、2個の小形の建物ユニット2−2では、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が、従来と同様に、ピン接合されている。
【0038】
尚、この剛接合の構造は、図5に示すように、柱省略角部の天井梁23に取り付けられたジョイント材31が、スペーサー33を介して高力ボルト45で接合された構造をしている。
その他の建物ユニット1、2や屋根ユニット4の接合は従来通りであるので説明を省略する。
【0039】
次に、このユニット建物Uの施工方法を説明する。
工場で、建物ユニット1(大形建物ユニット1−1および小形建物ユニット1−2)と柱省略角部を有する建物ユニット2(大形建物ユニット2−1および小形建物ユニット2−2)を製造する。
又、補強梁5、別の補強梁6、屋根ユニット4等を製造する。
この建物ユニット1、柱省略角部を有する建物ユニット2、補強梁5、別の補強梁6、屋根ユニット4等を施工現場に運搬する。
【0040】
すると、建物ユニット1、柱省略角部を有する建物ユニット2、屋根ユニット4等は、従来と同じ大きさであるのでトラックで運搬し易い。又、補強梁5は柱省略角部を有する建物ユニット2の短辺の天井梁23の2倍にほぼ等しい長さ(ほぼ4800mm)の長尺体であるし、別の補強梁6は大形建物ユニット2の長辺の天井梁23とほぼ同じ長さ(ほぼ5400mm)の長尺体であるので、運搬し易い。
【0041】
施工現場では、予め設けている基礎9の上に、柱省略角部を有する建物ユニット2を、長辺同士、短辺同士を対峙させ、柱省略角部を突き合わせて据え付け、図1に示すように、一方の柱省略角部を有する大形建物ユニット2−1と小形建物ユニット2−2の対峙している短辺の天井梁23の間から柱省略角部を経て他方の大形建物ユニット2−1と小形建物ユニット2−2の対峙している短辺の天井梁23の間に到る一直線状に形成された隙間56に補強梁5を挿入し、両側の天井梁23と補強梁5とを、図5に一部が示されているように、ボルト・ナット4で連結し、又、柱省略角部を有する大形建物ユニット2−1の長辺の天井梁23が対峙している隙間65に別の補強梁6を挿入し、この補強梁6と両側の天井梁23とをボルト・ナット(図示せず)で連結し、柱省略角部を有する大形建物ユニット2−1の天井梁23が取り付けられている隣接しているジョイント材31同士を、図5に示すように、スペーサー33を介して高力ボルト45で剛接合に連結し、小形建物ユニット2−2の天井梁23が取り付けられているジョイント材31同士を、従来と同様に、スペーサーを介してボルト・ナットでピン接合して連結する。
【0042】
このようにすると、補強梁5で分けられた隣接する柱省略角部を有する大形建物ユニット2−1の柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23同士はジョイント材31、スペーサー33を介して剛接合されているが、柱省略角部を有する小形建物ユニット2−2の柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23同士はジョイント材31、スペーサーを介してピン接合されている。
従って、すべての柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23同士を両方共剛接合するより施工し易い。
【0043】
その後、仮柱3をジョイント材31、32から取り外し、この周囲に建物ユニット1を長辺同士または短辺同士を対峙させて据え付け、従来と同様に、接続して1階を完成させ、この1階の建物ユニット1および柱省略角部を有する建物ユニット2の上に建物ユニット1を据え付け、接続して2階を完成させる。
更に、この2階の建物ユニット2の上に屋根ユニット4が据え付け、接合した後、種々な仕上げを行うとユニット建物Uが完成する。
【0044】
このようにして完成したユニット建物Uでは、この柱省略角部を有する建物ユニット2は、建物ユニット1等と共にユニット建物Uに組み立てた後に、仮柱3をジョイント材31、32から外すので、この仮柱3の部分に広く連続した居住空間を形成させることができる。
【0045】
又、柱省略角部を有する4個の建物ユニット2では、一方の対峙している大形建物ユニット2−1と小形建物ユニット2−2の短辺の天井梁23の間から柱省略角部を経て他方の対峙している大形建物ユニット2−1と小形建物ユニット2−2の短辺の天井梁23の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁5が差し渡されて取り付けられているので、柱省略角部を構成する4個の建物ユニット2の短辺の天井梁23は補強梁で補強され、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状に形成された両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0046】
しかも、この補強梁5で分けられた一方の2個の大形建物ユニット2−1では、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23同士が剛接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁23の間に長辺とほぼ等しい別の補強梁6が取り付けられているので、この2個の大形建物ユニット2−2は、短辺の天井梁23が剛接合されて機械的強度が大きく撓み難いし、長辺の天井梁23が別の補強梁6で補強され、頑丈で撓み難く、両方の作用が重なって天井梁23の撓みは極めて少ない。
【0047】
そして、補強梁5で分けられた他方の2個の小形建物ユニット2−2の短辺の天井梁23は、この頑丈な2個の大形建物ユニット2−1の短辺の天井梁に補強梁5を介して連結されている。従って、全体の天井梁23の撓みは許容範囲の中に納まり、天井が低くならない。
又、2個の小形建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23同士がピン接合されているので、柱省略角部で突き合っている両方の短辺の天井梁23をすべて剛接合するより施工し易い。
【0048】
(実施例2)
図7は本発明の他の実施例を示すもので、1階の建物ユニットの配置を示す平面視配置図である。
【0049】
この図7に示す実施例2を図1〜図6に示す実施例1と比較すると、実施例2に示すユニット建物Uaでは、柱省略角部を有する大形建物ユニット2a−1の天井梁23aはジョイント材、スペーサーを介してピン接合され、柱省略角部を有する小形建物ユニット2a−2の天井梁23a(図中=で記載されている場所)はジョイント材、スペーサーを介して剛接合されていることが異なる。
即ち、実施例1では剛接合されている柱省略角部で突き合っている大形建物ユニット2a−1の短辺の天井梁23aが実施例2ではピン接合され、実施例1ではピン接合されている柱省略角部で突き合っている小形建物ユニット2a−2の短辺の天井梁23aが実施例2では剛接合されている。
その他は実施例1とほぼ同じ構造であるので説明を省略する。
【0050】
この実施例2のユニット建物Uaでは、この柱省略角部を有する建物ユニット2aは、建物ユニット1a等と共にユニット建物Uaに組み立てた後に、実施例1と同様に、仮柱をジョイント材から外すので、この仮柱の部分に広く連続した居住空間を形成させることができる。
【0051】
又、この実施例2では、柱省略角部を有する4個の建物ユニット2aには、対峙している一方の大形建物ユニット2a−1と小形建物ユニット2a−2の短辺の天井梁23aの間から柱省略角部を経て他方の対峙している他方の大形建物ユニット2a−1と小形建物ユニット2a−2の短辺の天井梁23の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁5aが差し渡されて取り付けられているので、実施例1と同様に、柱省略角部を構成する4個の建物ユニット2aの短辺の天井梁23aは補強梁5aで補強され、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状になっている両短辺の天井梁23aの和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0052】
又、補強梁5aで分けられた一方の2個の大形建物ユニット2a−1では、対峙している長辺の天井梁23aの間に天井梁23aとほぼ等しい長さの別の補強梁6aで補強されているので、長辺の天井梁23aの撓みが少ないし、2個の小形建物ユニット2a−2の短辺の天井梁23aは剛接合されて頑丈で撓み難くなっている。従って、全体の天井梁23aの撓みは許容範囲の中に納まる。
【0053】
又、補強梁5aで分けられた他方の2個の大形建物ユニット2a−1では、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁23a同士がピン接合されているので、柱省略角部で突き合っている両方の短辺の天井梁23aを剛接合するより施工が簡単である。
又、この補強梁5aの長さは両短辺の和にほぼ等しく、別の補強梁6aの長さは長辺の長さにほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられているから、柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は補強梁で補強され、この柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状になっている両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0055】
しかも、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合されているから、この剛接合されている短辺の天井梁は、機械的強度が大きく、撓み難い。
従って、この撓みは許容範囲に納まり、天井が低くならない。
又、この補強梁の長さは両短辺の和にほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
又、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合されているので、両方の組の建物ユニットの天井梁を剛接合するより施工し易い。
【0056】
請求項2記載の発明は、補強梁で分けられた2組の建物ユニットの少なくともどちらか1組には、対峙する長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられているから、この長辺の天井梁が補強され、撓み難くなっている。
【0057】
請求項3記載の発明は、柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられているから、請求項1記載の発明と同様に、柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は補強梁で補強され、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状に形成された両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0058】
しかも、この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい別の補強梁が取り付けられていから、この一方の組の建物ユニットでは、短辺の天井梁が剛接合されて機械的強度が大きく撓み難いし、長辺の天井梁が別の補強梁で補強され、頑丈で撓み難く、両方の作用が重なって天井梁の撓みは極めて少ない。
【0059】
そして、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットの短辺の天井梁は、この一方の組の建物ユニットの短辺の天井梁に補強梁を介して連結されている。従って、全体の天井梁の撓みは許容範囲の中に納まり、天井が低くならない。
又、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合されているので、両方の短辺の天井梁を剛接合するより施工し易い。
又、この補強梁の長さは両短辺の和にほぼ等しく、別の補強梁の長さは長辺の長さにほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
【0060】
請求項4記載の発明は、柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられているから、請求項1記載の発明と同様に、柱省略角部を構成する4個の建物ユニットの短辺の天井梁は補強梁で補強され、撓み難く、撓んだとしても天井スパンの長さは一直線状に形成された両短辺の天井梁の和にほぼ等しい長さでそれ程長くなく、撓みが少ない。
【0061】
又、補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、対峙している長辺の天井梁の間に天井梁とほぼ等しい長さの別の補強梁で補強されているので、長辺の天井梁の撓みの少ないし、補強梁で分けられた他方の組の建物ユニットの短辺の天井梁は剛接合されて頑丈で撓み難くなっている。従って、全体の天井梁の撓みは許容範囲の中に納まる。
【0062】
又、一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合されているから、柱省略角部で突き合っている両方の短辺の天井梁を剛接合するより施工が簡単である。
又、この補強梁の長さは両短辺の和にほぼ等しく、別の補強梁の長さは長辺の長さにほぼ等しいので、施工現場に運搬し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すもので、(イ)はユニット建物を示す斜視説明図、(ロ)は(イ)の1階の建物ユニットの配置を示す平面視配置図である。
【図2】 建物ユニットの骨格を示す斜視説明図である。
【図3】 柱省略角部を有する建物ユニットの骨格を示す斜視図である。
【図4】 柱省略角部を有する建物ユニットに補強梁を取り付けた状態を示す斜視説明図である。
【図5】 図1(ロ)のA部分を示す斜視図である。
【図6】 大形建物ユニットの仮柱の上端に取り付けられるジョイント材を示す斜視図である。
【図7】 本発明の他の実施例を示すもので、1階の建物ユニットの配置を示す平面視配置図である。
【符号の説明】
U、Ua ユニット建物
1、1a 建物ユニット
2、2a 柱省略角部を有する建物ユニット
23、23a 天井梁
3 仮柱
5、5a 補強梁
6、6a 別の補強梁
Claims (4)
- 柱と床梁と天井梁とを平面矩形状の箱形に連結し、且つ、この矩形状の一角に柱を省略した柱省略角部を有する4個の建物ユニットが、長辺同士、短辺同士を対峙させ、且つ、柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けられたユニット建物において、
前記柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられ、
この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合され、
剛接合された天井梁と、ピン接合された天井梁とは、前記補強梁を介して連結されていることを特徴とするユニット建物。 - 前記補強梁で分けられた2組の建物ユニットの少なくともどちから1組には、対峙する長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のユニット建物。
- 柱と床梁と天井梁とを平面矩形状の箱形に連結し、且つ、この矩形状の一角に柱を省略した柱省略角部を有する4個の建物ユニットが、長辺同士、短辺同士を対峙させ、且つ、柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けられたユニット建物において、
前記柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられ、
この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられ、他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合され、
剛接合された天井梁と、ピン接合された天井梁とは、前記補強梁を介して連結されていることを特徴とするユニット建物。 - 柱と床梁と天井梁とを平面矩形状の箱形に連結し、且つ、この矩形状の一角に柱を省略した柱省略角部を有する4個の建物ユニットが、長辺同士、短辺同士を対峙させ、且つ、柱省略角部を互いに突き合わせて据え付けられたユニット建物において、
前記柱省略角部を有する4個の建物ユニットには、一方の対峙している短辺の天井梁の間から柱省略角部を経て他方の対峙している短辺の天井梁の間に到る一直線状に形成された隙間に、この両短辺の長さの和にほぼ等しい長さの補強梁が差し渡されて取り付けられ、
この補強梁で分けられた2組の一方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士がピン接合され、且つ、対峙している長辺の天井梁の間に長辺とほぼ等しい長さの別の補強梁が取り付けられ、他方の組の建物ユニットでは、柱省略角部で突き合っている短辺の天井梁同士が剛接合され、
剛接合された天井梁と、ピン接合された天井梁とは、前記補強梁を介して連結されていることを特徴とするユニット建物。
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