JP3766775B2 - 補強梁およびユニット式建物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、補強梁およびこの補強梁を備えたユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造した箱状の建物ユニットを建築現場で複数組み合わせて建築するユニット式建物が知られている。ユニット式建物を形成する建物ユニットとしては、四隅に立設された柱の上端間および下端間をそれぞれ天井梁および床梁で連結した直方体状の骨組みを有するものが一般的である。このような建物ユニットを複数組み合わせて一つの大きな居室をつくろうとすると、その中央部には複数の柱が集中してしまうため、柱のない大空間を形成することはできない。
【0003】
このため、通常の建物ユニットの骨組みから柱の一部を省略した建物ユニットユニット(以下、大空間用建物ユニットと呼ぶ)を複数組み合わせて広い空間をつくり出すという方法が採られている。
ところが、このような大空間用建物ユニットを用いると、柱が一部省略されているため、骨組みの剛性が低下し、上方に載置される建物ユニット等の荷重を支持しきれなくなる可能性がある。これを解決するため、柱の一部が省略された部分を中央にして、その両側に配置された各大空間用建物ユニットの柱の上端間を2スパン分、すなわち2ユニット分の長さを有する補強梁で連結補強することが提案されている(特開平8−277580号公報参照)。
【0004】
ところで、ユニット式建物を施工する際には、隣接した各建物ユニットを位置決めする必要がある。通常の建物ユニットにおいては、突き合わされた各建物ユニットの角部にそれぞれ突設された位置決めピンに、これらの位置決めピンに対応した孔が形成された一枚の金属板(以下、シアプレート)を上から差し込むことにより行われている。ここで、ユニット式建物の内部に柱のない大空間を形成する際、前述した従来の位置決め技術を用いつつ、隣接した大空間建物ユニット同士を連結補強することが考えられる。具体的には、2ユニット分の長さを有する補強梁にシアプレートを取り付けることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような補強梁にシアプレートを取り付ける場合、補強梁とシアプレートとの接合は、シアプレートの一辺を溶接等で補強梁に接合することで行われる場合がある。このような場合、上方に載置される建物ユニット等の荷重により、シアプレートに湾曲が生じる可能性がある。また、シアプレートに湾曲が生じてしまうと、各大空間用建物ユニット同士の位置決めを確実に行うことができないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、大空間用建物ユニット同士の位置決めを確実にできる補強梁およびユニット式建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の補強梁およびユニット式建物は、上記目的を達成するために、以下の構成を備える。
添付図面を参照して具体的に説明すると、請求項1に記載の発明は、四隅に立設された柱31の上端間および下端間をそれぞれ天井梁および床梁で連結した直方体状の骨組みを有する通常の建物ユニット3A,3Bと、この通常の建物ユニットの骨組みから一部の柱を省略した複数の大空間用建物ユニット4A,4Bとを含んで形成されたユニット式建物1の内部に、柱のない大空間を形成するために複数の大空間用建物ユニットの柱を省略した部位を隣接配置した際に、前記隣接した大空間用建物ユニット間を連結補強するための補強梁6であって、長尺状の補強梁本体61と、この補強梁本体に交差して設けられかつ前記隣接した大空間用建物ユニットの位置決めを行うシアプレート63と、前記補強梁本体とシアプレートとの交差部分の下側に設けられた補強部材64とを備え、前記補強部材は、前記隣接した大空間用建物ユニット間に位置するように配置されていることを特徴とする補強梁である。
【0008】
この発明によれば、補強梁本体とシアプレートとの交差部分には補強部材が設けられている。つまり、補強梁本体とシアプレートとの接合箇所に補強部材が設けられているから、その接合強度を向上させることができ、かつ、シアプレートが湾曲しづらくなる。さらに、補強梁本体の長手方向に沿って補強部材を設ければ、補強梁全体の強度を向上させることができる。従って、このような補強梁を用いることにより大空間用建物ユニット同士の位置決めを確実に行うことができる。
さらに、補強梁を大空間用建物ユニットに設置した際、補強部材が隣接した大空間用建物ユニット間に位置するように配置されているから、各大空間用建物ユニットの骨組みに干渉することなく、シアプレートの湾曲度合いを小さくできる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の補強梁において、前記補強梁本体の長手方向に対して直交しかつ前記シアプレートに交差して設けられるスチフナ62を有し、このスチフナとシアプレートとの交差部分に補強部材が設けられていることを特徴とする補強梁である。
この発明によれば、シアプレートの補強梁本体およびスチフナの各交差部分に補強部材が設けられている。つまり、シアプレートの2つの接合箇所にそれぞれ補強部材が設けられているから、それらの接合強度をより向上させることができる。また、たとえば、ある一定の長さをもった各交差部分に補強部材を設ければ、シアプレートの少なくとも2方向(補強梁本体の長手方向に沿った方向と、スチフナに沿った方向)での湾曲度合いを少なくできるから、補強梁による大空間用建物ユニット同士の位置決めをより確実にできる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の補強梁において、前記補強部材は、断面矩形状に形成されていることを特徴とする補強梁である。
この発明によれば、補強部材は断面矩形状に形成されているので、形成が容易なうえ、たとえば、直交する交差部分への取り付けを容易にできる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の補強梁において、前記補強部材は、帯鋼から形成されていることを特徴とする補強梁である。
この発明によれば、既製の帯鋼を、たとえば、短冊状に切ることで補強部材を形成すれば、経済的に補強部材を構成できる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の補強梁を備えていることを特徴とするユニット式建物である。
この発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の補強梁の効果を達成できるユニット式建物を得ることができる。つまり、施工の際に大空間用建物ユニット同士の位置決めを確実に行えるユニット式建物を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るユニット式建物1が示されている。ユニット式建物1は、基礎2上に複数配列されて一階部分を形成する建物ユニット3A,4Aと、これら建物ユニット3A,4Aの上部に複数配列されて二階部分を形成する建物ユニット3B,4Bとを備えている。
【0015】
図2において、ユニット式建物1の一階部分および二階部分は、一階部分に代表して示されるように、四隅に立設された柱31の上端間および下端間をそれぞれ天井梁および床梁(図示せず)で連結した直方体状の骨組みを有する通常の建物ユニット3Aと、この建物ユニット3Aの骨組みから一部の柱を省略した大空間用建物ユニット4Aとが組み合わされて形成されている。
【0016】
大空間用建物ユニット4A,4Bは、図3に示すように、四隅に立設された3本の柱41および取り外し可能な1本の仮柱42と、これら各柱41,42の上端間および下端間をそれぞれ連結する天井梁43および床梁44とを備えている。このうち、柱41、天井梁43および床梁44は、それぞれブラケット45を介して連結されている。ここにおいて、天井梁43は、それぞれ対向する一対の短辺天井梁43Aおよび長辺天井梁43Bを有し、床梁44も同様な短辺床梁44Aおよび長辺床梁44Bを有している。ここで、仮柱42は、搬送時等における大空間用建物ユニット4A,4Bの変形防止のために設けられており、建築現場で取り外される。なお、通常の建物ユニット3A,3Bは、四隅の柱31を全て備えている点のみが大空間用建物ユニット4A,4Bと異なり、その他の構成は同一である。
【0017】
図2に戻って、大空間用建物ユニット4Aは、縦横に4つ配列されており、その中央部分には柱を省略した部位(仮柱42が取り付けられていた部位)同士が寄せ合わされて柱省略部5を形成する状態で隣接配置されている。これにより、ユニット式建物1の内部に一点鎖線のハッチングで示すような柱のない大空間が形成されている。また、これら大空間用建物ユニット4Aに隣接して、2つの建物ユニット3Aが配置されている。なお、二階部分においても、一階部分と同様に、各建物ユニット3B,4Bが組み合わされて配置されている。
【0018】
このような隣接した大空間用建物ユニット4A,4Bにおいて、図4および図5に示すように、その寄せ合わされた短辺天井梁43Aおよび短辺床梁44A間には、板状に形成された長尺状の補強梁6が設置されて、これにより、隣接した大空間用建物ユニット4A,4B同士が連結補強されている。
補強梁6は、柱省略部5の補強に寄与する長尺、板状の補強梁本体61と、この補強梁本体61の両側面に接合されて補強梁本体61の長手方向に対して直交配置されたスチフナ62と、これら補強梁本体61およびスチフナ62に対して直交配置されたシアプレート63と、これら補強梁本体61とシアプレート63との交差部分およびスチフナ62とシアプレート63との交差部分にそれぞれ設けられた断面矩形状の補強部材64とを備えている。
【0019】
具体的には、柱省略部5の平面視において、図6に示すように、短辺天井梁43A間に配置された補強梁本体61と長辺天井梁43B間に配置されたスチフナ62とで十字を形成し、これら補強梁本体61およびスチフナ62で形成された4つの入隅部分に4つのシアプレート63が配置されている。つまり、シアプレート63は、補強梁本体61およびスチフナ62で挟み込まれた状態となっている。
【0020】
図5に戻って、シアプレート63は、矩形金属板の直交する二辺が折り曲げられたものであり、その一辺が補強梁本体61に当接して溶接等により固定され、他辺が同様にしてスチフナ62に固定されている。これにより、柱省略部5において、補強梁本体61、スチフナ62およびシアプレート63が各々直交かつ一体的に形成されている。
ここで、一階部分に配置された各建物ユニット3A,4Aにおいて、大空間用建物ユニット4Aに代表して示すように、天井側のブラケット45上面に位置決めピン45Aが突設されており、二階部分に配置された大空間用建物ユニット4Bの床側のブラケット45下面には、位置決めピン45Aに係合する係合孔(図示せず)が形成されている(図5および図8参照)。シアプレート63には、各大空間用建物ユニット4Aの位置決めピン45Aが挿通される複数の挿通孔63Aが形成されており、各位置決めピン45Aが各シアプレート63の挿通孔63Aに挿通されて4つの大空間用建物ユニット4Aの位置決めが行われている。
【0021】
補強梁本体61とシアプレート63との交差部分の補強部材64は、補強梁本体61の長手方向に沿って設けられており、スチフナ62とシアプレート63との交差部分の補強部材64は、補強梁本体61の長手方向に対して直交して設けられている。ここで、補強部材64は、補強梁6が大空間用建物ユニット4A,4B間に設置された際に、各大空間用建物ユニット4A,4Bの骨組みに干渉しない位置、つまり、各大空間用建物ユニット4A,4B間に位置するように配置されている。また、補強部材64は、たとえば、既製の帯鋼を短冊状に切ることで形成されればよい。
【0022】
一方、補強梁本体61の両端部に位置するシアプレート63は、矩形金属板の一辺のみが折り曲げられており、この一辺が補強梁本体61に当接されて溶接等により固定されている(図4および図5参照)。これら各位置のシアプレート63は、各大空間用建物ユニット4A,4Bにおいて、突き合わされる各短辺天井梁43Aの両端部分に対応した位置に全部で8つ(柱省略部5の4つと補強梁本体61の両端部の4つ)に設けられている。
【0023】
また、上階の寄せ合わされた短辺床梁44A間には、図5または図7に示すように、補強梁変形防止手段7が設けられており、この変形防止手段7は、各短辺床梁44Aの上部にその長手方向に沿って一列に並んで設けられた複数個のナット71と、これらのナット71に螺合されるボルト72とを含んで構成されている。ボルト72は、各床梁44A側から補強梁本体61側へナット71に螺入されて、ボルト72の先端が補強梁本体61にその両側から互いに対向して当接されている。
【0024】
本実施形態では、このような補強梁6を用いて、以下のようにして大空間用建物ユニット4A,4Bを連結補強する。
工場で各建物ユニット3A,3B,4A,4Bを複数製造した後、建築現場に搬送する。この際、搬送時における大空間用建物ユニット4A,4Bの変形を防止するために、柱が省略された部位に仮柱42を設ける。
建築現場において、まず、基礎2上に一階部分を構成する各建物ユニット3A,4Aを隣接配置し、短辺天井梁43A間に補強梁6を載置する。この際、シアプレート63の挿通孔63Aを各ブラケット45の位置決めピン45Aに係合させることで、各大空間用建物ユニット4Aの位置決めが行われる。この状態では、補強梁本体61の略下半分が短辺天井梁の間に挟まれ、スチフナ62の略下半分が長辺天井梁の間に挟まれることとなる。
次に、一階部分の上部に二階部分を構成する各建物ユニット3B,4Bを隣接配置する。この際、各建物ユニット3A,4Aの位置決めピン45Aに、建物ユニット3B,4Bの係合孔を係合することで、各建物ユニット3B,4Bの位置決めを行う。そして、シアプレート63を挟んで、建物ユニット4Aのブラケット45上面と建物ユニット4Bのブラケット45下面とをボルトおよびナットで締め付けることで、各建物ユニット4A,4Bの連結を行う。
その後、短辺床梁44Aのナット71にボルト72を螺合し、このボルト72の先端を補強梁本体61の両側から補強梁本体61の側面に当接する。
なお、図示は省略するが、一階の大空間用建物ユニット4A同士の柱省略部5における床側の連結は、床側の各ブラケット45上面間に跨って平板矩形状のプレートをボルト等で固定することで行えばよく、二階の大空間用建物ユニット4B同士の柱省略部5における天井側の連結は、天井側の各ブラケット45下面間に跨って同様なプレートを固定することで行えばよい。
【0025】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
すなわち、本実施形態では、補強梁本体61とシアプレート63との交差部分には補強部材64が設けられている。つまり、補強梁本体61とシアプレート63との接合箇所に補強部材64が設けられているから、その接合強度を向上させることができる。また、ある一定の長さをもった交差部分に補強部材64が設けられているから、シアプレート63の湾曲度合いを少なくできる。さらに、補強梁本体61の長手方向に沿って補強部材64が設けられているので、補強梁6全体の強度を向上させることができる。従って、このような補強梁6を用いることにより大空間用建物ユニット4A,4B同士の位置決めを確実に行うことができる。
【0026】
シアプレート63の補強梁本体61およびスチフナ62の各交差部分に補強部材64が設けられている。つまり、シアプレート63の2つの接合箇所にそれぞれ補強部材64が設けられているから、それらの接合強度をより向上させることができる。また、ある一定の長さをもった各交差部分に補強部材64が設けられているため、シアプレート63の少なくとも2方向(補強梁本体61の長手方向と、スチフナ62の方向)での湾曲度合いを少なくできるから、補強梁6による大空間用建物ユニット4A,4B同士の位置決めをより確実にできる。
【0027】
補強梁6を大空間用建物ユニット4A,4Bに設置した際、補強部材64が隣接した大空間用建物ユニット4A間に位置するように配置されているから、各大空間用建物ユニット4Aの骨組みに干渉することなく、シアプレート63の湾曲度合いを小さくできる。
【0028】
補強部材64は断面矩形状に形成されているので、形成が容易なうえ、たとえば、直交する交差部分への取り付けを容易にできる。
【0029】
補強部材64は、既製の帯鋼を短冊状に切ることでを形成されているため、経済的に構成できる。
【0030】
位置決めに用いるシアプレート63が補強梁本体61に取り付けられているから、大空間用建物ユニット4A,4Bの柱省略部5の補強と隣接する大空間用建物ユニット4A,4B間の位置決めとを同時に行うことができる。従って、補強梁6を用いてユニット式建物1を建築すれば、施工作業を容易にできる。
【0031】
シアプレート63は、補強梁本体61およびスチフナ62とで挟み込まれた状態となっているので、シアプレート63の接合強度を向上させることができる。また、補強梁本体61、スチフナ62およびシアプレート63が互いに直交して接合されて一体となることから、補強梁6全体の強度を向上させることができる。
【0032】
シアプレート63は、その一辺または二辺が折り曲げられているから、補強梁本体61およびスチフナ62への取り付けを容易にできる。また、補強梁本体61とシアプレート63との接合面積がその折り曲げられた各辺により確保できるから、それらの接合強度を大きくできる。
【0033】
本実施形態では、補強梁本体61の湾曲を防止する補強梁変形防止手段7が設けられているから、補強梁本体61が薄い板状のものでも、その湾曲を確実に防止できる。また、変形防止手段7はナット71およびボルト72を用いた非常に簡単なものであるから、経済的に構成できる。さらに、変形防止手段7は、補強梁本体61の長手方向(各短辺床梁44Aの長手方向)に沿って設けられているから、補強梁6が長くてもその湾曲を確実に防止できる。
【0034】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。
たとえば、前記実施形態において、補強部材64は、既製の帯鋼を短冊状に切ることで、断面矩形状に形成されているが、本発明に係る補強部材はこれに限定されるものではなく、たとえば、断面三角形状であってもよい。また、補強部材64は、補強梁本体61とシアプレート63との交差部分およびスチフナ62とシアプレート63との交差部分の両方にそれぞれ設けられているが、たとえば、補強部材をL字状に形成することで、1つの補強部材により、補強梁本体とシアプレートとの交差部分およびスチフナとシアプレートとの交差部分を補強してもよい。
【0035】
前記実施形態において、補強梁本体61は板状に形成されているが、本発明に係る補強梁本体はこれに限定されるものではなく、たとえば、柱状等の他の適宜な形状に形成されていてもよい。ただし、補強梁本体を板状に形成すれば、補強梁本体を軽量化できるとともに、大空間用建物ユニットの骨組みへの干渉も防止できる。
【0036】
前記実施形態において、補強梁6は、大空間建物ユニット4A,4Bの寄せ合わされた短辺天井梁43Aおよび床梁44A間に設置されているが、たとえば、長辺天井梁43Bおよび床梁44B間に設置されてもよい。ただし、補強梁6で短辺天井梁43Aを補強した方が、長辺天井梁43Bを補強する場合よりも高い剛性を確保できる。
【0037】
前記実施形態では、補強梁変形防止手段7が設けられているが、設けられない場合も本発明に含まれる。ただし、このような補強梁変形防止手段が設けられていれば、補強梁本体の湾曲を防止できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果がある。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、補強梁本体とシアプレートとの交差部分には補強部材が設けられている。つまり、補強梁本体とシアプレートとの接合箇所に補強部材が設けられているから、その接合強度を向上させることができ、かつ、シアプレートが湾曲しづらくなる。さらに、補強梁本体の長手方向に沿って補強部材を設ければ、補強梁全体の強度を向上させることができる。従って、このような補強梁を用いることにより大空間用建物ユニット同士の位置決めを確実に行うことができるという効果がある。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、シアプレートの補強梁本体およびスチフナの各交差部分に補強部材が設けられている。つまり、シアプレートの2つの接合箇所にそれぞれ補強部材が設けられているから、それらの接合強度をより向上させることができる。また、たとえば、ある一定の長さをもった各交差部分に補強部材を設ければ、シアプレートの少なくとも2方向(補強梁本体の長手方向に沿った方向と、スチフナに沿った方向)での湾曲度合いを少なくできるから、補強梁による大空間用建物ユニット同士の位置決めをより確実にできるという効果がある。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、補強梁を大空間用建物ユニットに設置した際、補強部材が隣接した大空間用建物ユニット間に位置するように配置されているから、各大空間用建物ユニットの骨組みに干渉することなく、シアプレートの湾曲度合いを小さくできるという効果がある。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、補強部材は断面矩形状に形成されているので、形成が容易なうえ、たとえば、直交する交差部分への取り付けを容易にできるという効果がある。
【0042】
請求項5に記載の発明によれば、既製の帯鋼を、たとえば、短冊状に切ることで補強部材を形成すれば、経済的に補強部材を構成できるという効果がある。
【0043】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の補強梁の効果を達成できるユニット式建物を得ることができる。つまり、施工の際に大空間用建物ユニット同士の位置決めを確実に行えるユニット式建物を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物を示す全体斜視図である。
【図2】図1のユニット式建物の一階部分を模式的に示す平面図である。
【図3】前記実施形態に係る大空間用建物ユニットの骨組みを示す斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る大空間用建物ユニットを示す分解斜視図である。
【図5】前記実施形態に係る補強梁および大空間用建物ユニットの柱省略部を示す部分分解斜視図である。
【図6】前記実施形態の要部を示す横断面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物
3A,3B 通常の建物ユニット
4A,4B 大空間用建物ユニット
6 補強梁
31,41 柱
43 天井梁
44 床梁
61 補強梁本体
63 シアプレート
64 補強部材
62 スチフナ

Claims (5)

  1. 四隅に立設された柱の上端間および下端間をそれぞれ天井梁および床梁で連結した直方体状の骨組みを有する通常の建物ユニットと、この通常の建物ユニットの骨組みから一部の柱を省略した複数の大空間用建物ユニットとを含んで形成されたユニット式建物の内部に、柱のない大空間を形成するために複数の大空間用建物ユニットの柱を省略した部位を隣接配置した際に、前記隣接した大空間用建物ユニット間を連結補強するための補強梁であって、
    長尺状の補強梁本体と、この補強梁本体に交差して設けられかつ前記隣接した大空間用建物ユニットの位置決めを行うシアプレートと、前記補強梁本体とシアプレートとの交差部分の下側に設けられた補強部材とを備え、前記補強部材は、前記隣接した大空間用建物ユニット間に位置するように配置されていることを特徴とする補強梁。
  2. 請求項1に記載の補強梁において、前記補強梁本体の長手方向に対して直交しかつ前記シアプレートに交差して設けられるスチフナを有し、このスチフナとシアプレートとの交差部分に補強部材が設けられていることを特徴とする補強梁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の補強梁において、前記補強部材は、断面矩形状に形成されていることを特徴とする補強梁。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の補強梁において、前記補強部材は、帯鋼から形成されていることを特徴とする補強梁。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の補強梁を備えていることを特徴とするユニット式建物。
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