JP2004291941A - 木部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原木材片24は、角部が面取りされて半径方向肉厚が略等しい。この原木材片24の外周を軸心部25方向へ圧縮変形させて外周を円弧面とする。このように、面取りされて半径方向肉厚が略等しい原木材片24を用いることで、圧縮部分を小さくして部位による圧縮率の違いを抑えることができるので、加工後における形状の安定化及び色調の均一化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外周を円弧面とする木部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
外周を円弧面とする木部材として、種々のものが製造されており、例えば、車両のステアリングホイールには、本木被覆ステアリングホイールとされているものがある(例えば、特許文献1参照)。このステアリングホイールでは、触感向上や装飾等のために環状の金属製ホイールリングの外周が木部材で被覆されている。木部材は、ホイールリング周方向に沿う芯金孔が貫通形成されると共に、半割り構造とされ、ホイールリングを挟んで重ね合わすことで、木部材がホイールリングに組み付けられる。
【0003】
この木部材を製造する際には、圧力容器内に断面角形状の原木材片を置いて高温高圧の水蒸気雰囲気下に所定時間加熱し軟化させる。次に、この原木材片間にホイールリングをセットし、角部を備える原木材片の外周面が金型でプレスされる。ここで、成形による変形を固定化するため、このプレス状態を所定時間保持し続ける。しかしながら、このような木部材の製造方法では、例えば、角部の圧縮率が高い傾向にあるため、加工後における原木材片の吸放湿によって形状変化が起こり易く、また、圧縮率の高い部位のみ濃色となっていた。
【0004】
一方、原木材片の断面形状が略U字形状となるように外周面のコーナ部に湾曲面を形成した後に、半径方向肉厚に大きな寸法差を残した原木材片の外周面が金型でプレスされる方法がある。しかしながら、このような木部材の製造方法では、曲げ変形が必要になったり変形させる部分が大きくなるなど加工に手間がかかる場合があり、また、製造時に割れが発生する恐れもある。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−180312号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、簡易な加工により加工後における形状の安定化及び色調の均一化を図ることのできる木部材の製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載する本発明の木部材の製造方法は、角部が面取りされて半径方向肉厚が略等しくされた原木部材を用い、この原木部材の外周を軸心部方向へ圧縮変形させて外周を円弧面とすることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載する本発明の木部材の製造方法によれば、角部が面取りされて半径方向肉厚が略等しくされた原木部材を用い、この原木部材の外周を軸心部方向へ圧縮変形させて外周を円弧面とする。ここで、面取りとは、角のある原木部材の角部を直線的又は曲線的に切除して軸心部の半径方向肉厚を略等しくすることをいい、面取り後は、軸心部回りの半径方向寸法は、均等ではなく不揃いではあるものの大きな寸法差をなくした状態になる。すなわち、半径方向肉厚が略等しいとは、軸心部回りの半径方向寸法に大きな寸法差をなくした状態をいう。このように、面取りされて半径方向肉厚が略等しい原木部材を用いることで、簡易な加工により圧縮部分を小さくして部位による圧縮率の違いを抑えることができるので、加工後(例えば、使用時)の吸放湿による形状変化が起こりにくくなり、形状を安定化することができる。また、各部位の圧縮率の違いが小さいので、圧縮率の高い部位のみが濃色となる状態を回避でき、全体的な色調を均一化することができる。なお、圧縮変形して得る外周の円弧面には、曲率半径が一定値の円弧面の他に、二つ以上の異なる曲率半径を有する円弧面も含まれる。
【0009】
請求項2に記載する本発明の木部材の製造方法は、請求項1記載の構成において、前記原木部材の外周を圧縮変形させてステアリングホイールのホイールリングを被覆する分割形状の木部材を成形することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載する本発明の木部材の製造方法によれば、ホイールリング用木部材としての使用時に、吸放湿による形状変化が起こりにくくなり、形状を安定化することができる。また、ホイールリング用木部材における各部位の圧縮率の違いが小さいので、全体的な色調を均一化することができ、意匠性に優れたホイールリング用木部材を得ることができる。
【0011】
請求項3に記載する本発明の木部材の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記面取りにより形成される鈍角の角度が、120°以上150°以下であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載する本発明の木部材の製造方法によれば、面取りにより形成される鈍角の角度は、120°以上150°以下となっている。このように面取りすることで、非常に簡易な加工により加工後における形状の安定化及び色調の均一化を図ることができる。
【0013】
請求項4に記載する本発明の木部材の製造方法は、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の構成において、前記半径方向肉厚はその最大肉厚部の寸法がその最小肉厚部の寸法の1.85倍以下であることを特徴とする。
【0014】
ここで、請求項4においては、請求項1に記載する「半径方向肉厚が略等しくされた」とは、半径方向肉厚において、その最大肉厚部の寸法がその最小肉厚部の寸法の1.85倍以下となることをいう。
【0015】
請求項4に記載する本発明の木部材の製造方法によれば、最大肉厚部の寸法が最小肉厚部の寸法の1.85倍以下とされているために、圧縮の際における原木部材の割れを防止できる。すなわち、1.85倍を超える場合、最大肉厚部等が圧縮されることで、最も大きな力の作用する部位が最小肉厚部であると、その部位での割れが発生し易くなるが、本発明では、1.85倍以下としているため、これを回避できる。ここで、圧縮される原木部材は、一般的には、圧縮方向で肉厚とされ、圧縮方向に直角な方向で肉薄とされるので、最も大きな力の作用する部位が最小肉厚部とされることが多い。なお、圧縮された結果、通常は、最大肉厚部の最小肉厚部に対する倍率は小さくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明における木部材の製造方法の実施形態を図面に基づき説明する。
【0017】
図3には、ステアリングホイール10の正面図が示されている。この車両用のステアリングホイール10は、所謂本木被覆ステアリングホイールである。このステアリングホイール10は、ボス部12を備えており、ボス部12は車両のステアリングシャフト(図示省略)に固定される。ボス部12には、複数(本実施形態では3つ)のスポーク部14の末端が連設されており、複数のスポーク部14は、それぞれボス部12から下方、右方及び左方へ延伸している。
【0018】
各スポーク部14の先端には、ホイールリングとしての金属製(例えば、マグネシウム製)の芯金16が固着されている。図3に示されるように、芯金16は、正面視環状とされており、芯金16は運転席前方に配置されるようになっている。この芯金16によってステアリングホイール10の剛性が確保されている。ステアリングホイール10の右側部及び左側部には、皮巻部18が設けられている。皮巻部18は、樹脂の表面に皮が被覆されて構成されている。各皮巻部18は、スポーク部14の芯金16への接続部とその付近の芯金16とを取り囲んだ状態とされている。これにより、各皮巻部18がスポーク部14及び芯金16に取り付けられている。なお、皮巻部18は、樹脂の表面に皮を被覆しない構成(樹脂のみの構成)としても良い。
【0019】
ステアリングホイール10の上部、右斜め下部及び左斜め下部には、装飾等のために木部材20が取り付けられている。各木部材20は、長手方向が芯金16の周方向に沿って円弧形状とされている。この木部材20を構成する素材としては、例えば、スギ、ヒノキ、カラマツ等の針葉樹やブナ、マカボー、ローズウッド、ウォールナット、バーズアイメーブル等の落葉樹等が挙げられる。図1(C)に示すように、各木部材20には、芯金孔22(この実施例ではD字型)が貫通形成されている。この芯金孔22は、図3に示す芯金16の周方向に沿って形成されている。図1に示すように、各木部材20は、原木部材としての半割り状の一対の原木材片24により構成されている。一対の原木材片24のうち、一方の原木材片24は、ステアリングホイール10(図3参照)の前面側(乗員側)に配置され、他方の原木材片24は、ステアリングホイール10の裏面側(反乗員側)に配置される。また、各原木材片24には、芯金孔22を構成する芯金溝26が形成されている。
【0020】
ここで、図1(C)に示すように、一対の原木材片24が互いに接着剤で結合されることで、各芯金溝26が互いに合わされて芯金孔22が形成される。この芯金孔22内に芯金16が収容され、芯金16に木部材20が組み付けられる。
【0021】
次に、木部材20の製造方法を説明する。
【0022】
図2(A)に示すように、木部材20(図3参照)は、木目28が長手方向に沿う四角柱状の原木材料30(天然木の無垢材)を材料としている。図2(B)に示すように、原木材料30を曲げ加工して長手方向が芯金16(図3参照)の周方向に沿う円弧形状にする。
【0023】
次に、高温(例えば、100℃)下でこの円弧形状を所定時間(例えば8時間)維持して円弧形状を固定させる。その後、この原木材料30を軸心部を通る切断面に沿って肉厚方向で2つ(半分)に切断し、図2(C)に示すように、一対の原木材片24にする。さらに、図2(D)に示すように、各原木材片24の前記切断面に芯金16(図3参照)の周方向に沿う芯金溝26を形成する。この芯金溝26は、図1(A)に示すように、長手方向直角断面にて軸心部25回りに略円弧状と矩形溝とでD字型の芯金孔22が形成されるようになっている。
【0024】
このように加工された原木材片24は、図1(A)に示すように、断面視にて略直角な角部32を備えている。この角部32は、図1(B)に示すように、次の削除工程で削除される。この角部32の削除は、木目方向に沿ってなされるので、比較的容易にでき、削除方向以外で原木材片24が割れる恐れも少ない。ここで、角部32の削除によって新たに形成される鈍角部33A、33Bの角度θ1、θ2は、100°<θ1<170°、100°<θ2<170°となるようにするのが良く、好ましくは、110°<θ1<160°、110°<θ2<160°となるようにするのが良く、さらに好ましくは、120°<θ1<150°、120°<θ2<150°となるようにするのが良い。これにより、原木材片24の長手方向直角断面にて軸心部25からの半径方向肉厚が略等しくなる。
【0025】
なお、本実施形態では、軸心部25からの半径方向肉厚が略等しくなった結果、上側の原木材片24において、最大肉厚部Lの寸法は、最小肉厚部Dの寸法の約1.82倍となった。また、下側の原木材片24におけるこの倍率もほぼ同様となった。但し、この倍率は、1.85倍以下であれば良く、好ましくは1.60倍以下となるようにするのが良く、さらに好ましくは、1.40倍以下となるようにするのが良い。最大肉厚部Lの寸法が最小肉厚部Dの寸法の1.85倍以下とされているために、圧縮の際における原木材片24の割れを防止できる。すなわち、1.85倍を超える場合、最大肉厚部L等が圧縮されることで、最も大きな力の作用する部位が最小肉厚部Dであると、その部位での割れが発生し易くなるが、本実施形態のように、1.85倍以下としていれば、これを回避できる。
【0026】
次に、図1(C)に示すように、この一対の原木材片24をプレス加工し、R部34を形成する。この工程では、長手方向に沿って二分割される成形金型36、37が使用されている。この金型36、37には、長手方向直角断面が略円弧状とされる内周壁36A、37Aが形成されており、金型36、37同士が接触して合わさると、金型36、37は、全体として筒状になる。下側金型37の内周壁37Aにおいて、図中の左下部分は、ハンドルグリップの凹状部分(図示省略)に対応し、他の部分に比べて断面の曲率半径が非常に大きくなっている。ここで、図示を省略するが、下側金型37の内周壁37Aでハンドルグリップに対応する部分は、長手方向に沿って山部と谷部とが交互に連続して波状に屈曲されており、下側金型37の内周壁37Aでハンドルグリップの凸状部分(図示省略)に対応する部分は、凹状部分に対応する部分に比べて断面の曲率半径が小さく、この部分では、内周壁36A、37Aの長手方向直角断面が全体として楕円形状とされている。なお、この実施形態では、原木材片24の一部をハンドルグリップ形状とする金型36、37を使用するが、金型36、37はこれに限定されず、内周壁36A、37Aの長手方向直角断面がいずれの部分の断面においても全体として楕円形状又は円形状とされる金型36、37を使用しても良い。金型36、37は、図示しない駆動源(例えば、油圧シリンダ)が作動することで、これに連動して接離可能とされている。
【0027】
ここで、一対の原木材片24の間には、芯金16が配置され、芯金16の配置された原木材片24を下側の金型37上に載置することで、金型36、37にセットされる。このとき、一対の原木材片24同士の接合面間には、接着材が介在される。次に、この原木材片24の外周面を金型36、37にて上下から加圧することで、原木材片24は、全体が圧縮されると共に、R部34が形成される。ここで、最も大きな力の作用する部位は、圧縮方向に直角な方向に厚みを有し、一対の原木材片24同士の接合部分となる最小肉厚部Dである。但し、圧縮前の最大肉厚部Lの寸法が最小肉厚部Dの寸法の1.85倍以下であるので、割れの発生を防止できる。この加圧状態は、所定時間(約1〜30分間)保持される必要がある。その後、金型36、37を開くと、木部材20で被覆された芯金16を得ることができる。木部材20は、圧縮によって強度が増し、傷がつきにくくなっている。その後に木部材20は塗装装置により外周が光沢付与等のために塗装される。
【0028】
なお、この実施形態においては、加工前における原木材片24の最大肉厚部Lの寸法は、最小肉厚部Dの寸法の約1.82倍であり、加工後における同じ部分での倍率は、約1.20倍となっている。このように、最大肉厚部Lであった部分と最小肉厚部Dであった部分との寸法を比較し、最小肉厚部Dであった部分の寸法を1としたときの最大肉厚部Lであった部分の寸法の倍率は、圧縮前の最大肉厚部L寸法の最小肉厚部D寸法に対する倍率と比べて小さくなっている。
【0029】
また、この実施形態においては、加工後に肉厚が最大となった部分の寸法は、加工後に肉厚が最小となった部分の寸法の約1.65倍である。このように、加工後に肉厚が最大となった部分の寸法と加工後に肉厚が最小となった部分の寸法との寸法比は、必ずしも1:1でなくても良い。
【0030】
次に、上記の実施形態の作用を説明する。
【0031】
原木材片24は、図1(A)〜(C)に示すように、角部32が面取りされたうえで加圧される。このように、切削のみでなく圧縮変形により外周の円弧面を形成することで、加工が簡単で作業性を向上することができる。ここで、あらかじめ角部を削除することで、簡易な加工で圧縮部分を小さくすることができる。圧縮率が高い部位では、圧縮による内部応力が高い状態になり、使用時には、この部位での吸放湿による形状変化が起こり易いが、本実施形態では、木部材20の軸心部25回りにおいて圧縮率の差(圧縮寸法の差)が小さいので、使用時の形状変化も抑えられる。結果として、作業性を低下させずに、吸放湿による形状変化が起こりにくい木部材20を得ることができる。
【0032】
また、圧縮率が違いは小さいので、圧縮率の違いによる木材の濃度差を少なくすることができ、木部材20の全体的な色調をほぼ均一化することができる。結果として外観品質や触感を向上させ、意匠性に優れた木部材20を得ることができる。
【0033】
なお、上記の実施の形態では、原木材料を曲げ加工して芯金の周方向に沿う円弧形状にする例を挙げて具体的に説明したが、例えば、原木材料を切り出して芯金の周方向に沿う円弧形状にする等の他の加工であっても良く、これに限定されない。
【0034】
また、上記の実施の形態では、2つの原木材片を用いて圧縮加工しているが、例えば、1つの原木材片を用いて圧縮加工しても良く、これに限定されない。また、木部材を一対の原木材片で構成した例を挙げて具体的に説明したが、木部材を1つまたは3つ以上の原木材片で構成しても良く、これに限定されない。
【0035】
さらに、上記の実施の形態では、木部材をステアリングホイールの上部、右斜め下部及び左斜め下部に設ける場合を例に挙げて具体的に説明したが、木部材はステアリングホイールの何れの部位に設けても良く、また、木部材をステアリングホイールの全周囲に設けても良く、上記の実施の形態に限定されない。
【0036】
さらにまた、上記の実施の形態では、芯金は、長手方向直角断面が略U字状とされている場合を例に挙げて具体的に説明したが、例えば、断面が楕円形状やH字状等でも良く、いかなる断面形状をなしていても良い。
【0037】
なお、上記実施の形態では、ステアリングホイールの木部材を製造する場合を例に挙げて具体的に説明したが、請求項1、請求項3、請求項4に記載の本発明によれば、例えば、シフトレバーのノブ、レバーコンビネーションスイッチのノブ、ウインドレギュレータのパネル等の木部材を製造する場合にも適用でき、ステアリングホイールの木部材を製造する場合に限定されない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の木部材の製造方法によれば、簡易な加工により加工後における形状の安定化及び色調の均一化を図ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る木部材の製造方法における工程の一部を示す図である。
(A)芯金溝が形成された原木材片を示す斜視図である。
(B)原木材片の角部を面取りした状態を示す断面図である。
(C)プレス加工状態を示す金型及び原木材片の断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る木部材の製造方法における工程の一部を示す図である。
(A)原木材料を示す斜視図である。
(B)曲げ加工後の原木材料を示す斜視図である。
(C)切断工程で原木材料を切断して一対の原木材片にした状態を示す斜視図である。
(D)溝形成工程で各原木材片に芯金溝を形成した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係るステアリングホイールを示す平面図である。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール
16 芯金(ホイールリング)
20 木部材
24 原木材片(原木部材)
25 軸心部
32 角部
33A 鈍角部(鈍角)
33B 鈍角部(鈍角)
D 最小肉厚部
L 最大肉厚部
Claims (4)
- 角部が面取りされて半径方向肉厚が略等しくされた原木部材を用い、
この原木部材の外周を軸心部方向へ圧縮変形させて外周を円弧面とすることを特徴とする木部材の製造方法。 - 前記原木部材の外周を圧縮変形させてステアリングホイールのホイールリングを被覆する分割形状の木部材を成形することを特徴とする請求項1記載の木部材の製造方法。
- 前記面取りにより形成される鈍角の角度が、120°以上150°以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の木部材の製造方法。
- 前記半径方向肉厚はその最大肉厚部の寸法がその最小肉厚部の寸法の1.85倍以下であることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の木部材の製造方法。
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