JP2674384B2 - 手動変速機用カップリングスリーブの製造方法 - Google Patents

手動変速機用カップリングスリーブの製造方法

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JP2674384B2 JP26041091A JP26041091A JP2674384B2 JP 2674384 B2 JP2674384 B2 JP 2674384B2 JP 26041091 A JP26041091 A JP 26041091A JP 26041091 A JP26041091 A JP 26041091A JP 2674384 B2 JP2674384 B2 JP 2674384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の手動変速機
に用いられるカップリングスリーブの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の手動変速機に用いられる上記し
たカップリングスリーブ51は、図6および図7に示す
ように、歯面に逆テーパ部54を有する内歯52を複数
備えると共に、これらの内歯52のうちの所定の内歯5
2の歯厚を減少させた薄歯部分53(あるいは所定の内
歯52を除去した欠歯部分)を備えたもので、従来、こ
のような手動変速機用のカップリングスリーブ51を製
造するに際しては、まず、カップリングスリーブ半加工
品に対してブローチ盤によりスプラインブローチ加工を
行い、カップリングスリーブ半加工品に歯厚の等しい内
歯52を複数形成する。このとき、所定の内歯52の図
6(c)に仮想線で示す部分は歯厚減少用のブローチに
よって同時に削り落とされており、薄歯部分53が同時
に形成される。
【0003】次いで、カップリングスリーブ半加工品の
通常の歯厚を有する内歯52に対して逆テーパプレス加
工を施こす。すなわち、カップリングスリーブ半加工品
を該カップリングスリーブ半加工品の外形と略同径の収
容部を有する治具にセットしたのち、カップリングスリ
ーブ半加工品の内側に該カップリングスリーブ半加工品
に形成した内歯52と噛み合いかつこの内歯52の歯溝
の幅より若干厚い歯厚を有した所定の形状の逆テーパ部
54を形成するためのエキスパンディングツールを装着
し、該エキスパンディングツールを拡径して、図7に示
す逆テーパ部54を形成する。こののち、ばり取りブロ
ーチ加工を行って逆テーパプレス加工時に生じるばり5
4aを除去するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、自動車の手動
変速機のシフトレバーを操作してシフトチェンジを行う
場合には、上述したようにして製造した図9(a)
(b)に概略的に示すカップリングスリーブ51を移動
させることによりシフトポジションを変えるが、このと
きのレバー操作感覚は、カップリングスリーブ51の歪
み(とくに図9(a)(b)に示す円周方向の歪みε)
と強い関わりがある。すなわち、図8に示すように、シ
フトチェンジ時には、操作開始から終了までに通常3段
階のピークがあるが、その2段階目の荷重Fが小さけれ
ば操作感覚が良好となる。したがって、レバー操作感覚
は2段入り荷重Fによって大きく左右される。
【0005】ところが、上記した従来におけるカップリ
ングスリーブの製造方法にあっては、薄歯部分53(あ
るいは欠歯部分)を形成したカップリングスリーブ半加
工品の内歯52に対して逆テーパプレス加工を行う際
に、歯厚を等しくした内歯52には遠心方向への力が作
用するが、薄歯部分53(あるいは欠歯部分)には上記
遠心方向への力がほとんど作用しないので、カップリン
グスリーブ51にはこの逆テーパプレス加工時に2段入
り荷重Fに影響を及ぼすような円周方向の歪みεが生じ
てしまうことがあり、これが良好なレバー操作感を維持
ないし向上させるうえでの障害となっていた。
【0006】
【発明の目的】この発明は、上記した従来の課題に着目
してなされたもので、歪みの少ないカップリングスリー
ブを製造することが可能となり、その結果、手動変速機
のレバー操作感をより良好なものとすることができる手
動変速機用カップリングスリーブの製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、歯面に逆テ
ーパ部を有する内歯を複数備えると共に、前記内歯を除
去した欠歯部分あるいは前記内歯の歯厚を減少させた薄
歯部分を備えた手動変速機用カップリングスリーブを製
造するに際して、スプラインブローチ加工を行ってカッ
プリングスリーブ半加工品に歯厚の等しい内歯を複数形
成し、前記複数の内歯に対して逆テーパプレス加工を施
して前記内歯の各々の歯面に逆テーパ部を形成した後、
所定の内歯に対して欠歯用あるいは歯厚減少用のブロー
チ加工を行って前記内歯を除去した欠歯部分あるいは前
記内歯の歯厚を減少させた薄歯部分を形成する構成とし
たことを特徴としており、このような手動変速機用カッ
プリングスリーブの製造方法の構成を前述した従来の課
題を解決するための手段としている。
【0008】
【発明の作用】この発明に係わる手動変速機用カップリ
ングスリーブの製造方法では、カップリングスリーブ半
加工品に形成した歯厚の等しい全部の内歯に対して逆テ
ーパプレス加工を施すようにしているので、すべての内
歯に遠心力が均等に働くこととなり、カップリングスリ
ーブには歪みがほとんど生じないこととなる。
【0009】
【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。
【0010】図1ないし図4はこの発明に係わる手動変
速機用カップリングスリーブの製造方法の一実施例を示
している。
【0011】図に示す自動車1の手動変速機2は、ハウ
ジング3内にカップリングスリーブ10を備えており、
レバー4の操作によりシフトフォーク5を介してカップ
リングスリーブ10をシンクロハブ6に沿って移動さ
せ、アウターボークリング7およびインナーボークリン
グ8を介してギヤ(2速ギヤ)9に同期させるようにし
ている。
【0012】前記カップリングスリーブ10は、その外
周にシフトフォーク5と嵌合する溝部11を有している
と共に、前記シンクロハブ6と噛み合う内歯12を有し
ており、この場合、カップリングスリーブ10の内周側
には、欠歯部分13が60°間隔で設けてある。そし
て、内歯12の各々の歯面には、逆テーパ部14がそれ
ぞれ形成してあって、ギヤ9が伝達トルクや路面凹凸に
より抜けてしまうのを防止している。
【0013】このような構成のカップリングスリーブ1
0を製造するに際しては、まず、スプラインブローチ加
工を行って、図1(a)に示すように、カップリングス
リーブ半加工品10a内周側に歯厚の等しい内歯12を
全周にわたって形成する。次いで、図1(b)に示すよ
うに、全ての内歯12に対して均等に逆テーパプレス加
工を施して内歯12の各々の歯面に逆テーパ部14をそ
れぞれ形成する。
【0014】この後、図1(c)に示すように、カップ
リングスリーブ半加工品10aに欠歯用のブローチ加工
を行って所定の内歯12を除去し、内周側に欠歯部分1
3を60°間隔で形成することにより上記カップリング
スリーブ10を得る。
【0015】したがって、逆テーパプレス加工を施すと
きには、歯厚の等しい内歯12が、カップリングスリー
ブ半加工品10aの内周側に全周にわたっていまだ形成
してあるので、すべての内歯12にプレスによる遠心力
が均等に働くこととなり、カップリングスリーブ10に
は歪みがほとんど生じないこととなる。
【0016】次に、この発明に係わる手動変速機用カッ
プリングスリーブの製造方法によってカップリングスリ
ーブを製造する場合の歪みの発生状況と、従来の手動変
速機用カップリングスリーブの製造方法によって欠歯部
分を有するカップリングスリーブを製造する場合の歪み
の発生状況とを比較すると、この発明に係わる手動変速
機用カップリングスリーブの製造方法では、図5に示す
ように、スプラインブローチ工程A(図1(a)の状
態),逆テーパプレス工程B(図1(b)の状態)およ
び欠歯ブローチ工程C(図1(c)の状態)を経て製造
されたカップリングスリーブに、20μm程度の歪みし
か生じなかった。
【0017】これに対して、従来の手動変速機用カップ
リングスリーブの製造方法では、図10に示すように、
欠歯用ブローチ加工を合わせて行うスプラインブローチ
工程P(図11(a)の状態)を経た段階のカップリン
グスリーブ半加工品61aには歪みがほとんど生じない
ものの、逆テーパプレス工程Q(図11(b)の状態)
およびばり取りブローチ工程R(図11(c)の状態)
を経た段階のカップリングスリーブ半加工品61aおよ
びカップリングスリーブ61には、図11(b)(c)
に仮想線で示すように80μmを越える歪みが生じるこ
とが判った。
【0018】これにより、この発明に係わる手動変速機
用カップリングスリーブの製造方法によれば、従来と比
べて、歪みの極めて少ないカップリングスリーブを製造
できることが実証できた。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係わる
手動変速機用カップリングスリーブの製造方法では、ス
プラインブローチ加工を行ってカップリングスリーブ半
加工品に歯厚の等しい内歯を複数形成し、前記複数の内
歯に対して逆テーパプレス加工を施して前記内歯の各々
の歯面に逆テーパ部を形成した後、所定の内歯に対して
欠歯用あるいは歯厚減少用のブローチ加工を行って前記
内歯を除去した欠歯部分あるいは前記内歯の歯厚を減少
させた薄歯部分を形成する構成としたから、歪みの極め
て少ないカップリングスリーブを製造することが可能に
なり、その結果、シフトチェンジの際の良好なレバー操
作感を維持ないし向上させることができるという非常に
優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) この発明に係わる手動変速機用カップ
リングスリーブの製造方法の一実施例を示すスプライン
ブローチ加工後のカップリングスリーブ半加工品の概略
正面図である。 (b) 逆テーパプレス加工後のカップリングスリーブ
半加工品の概略正面図である。 (c) 欠歯用ブローチ加工を行って得られるカップリ
ングスリーブの概略正面図である。
【図2】手動変速機が自動車に装備された状態を示す側
面図である。
【図3】図2に示した手動変速機を拡大して示す部分破
断側面図である。
【図4】図2に示した手動変速機のカップリングスリー
ブ部分を詳細に示す分解斜視図である。
【図5】この発明に係わる手動変速機用カップリングス
リーブの製造方法によりカップリングスリーブを製造し
た場合に発生する歪みを工程順に示すグラフである。
【図6】(a) 従来の手動変速機用カップリングスリ
ーブの製造方法により製造されたカップリングスリーブ
を示す正面図である。 (b) 図6(a)に示したカップリングスリーブの断
面図である。 (c) 図6(a)に示したカップリングスリーブの歯
厚減少部分を示す部分拡大図である。
【図7】図6(a)に示したカップリングスリーブの内
歯の中心方向からの部分拡大図である。
【図8】手動変速機のシフトレバーを操作する際の2段
入荷重を示すグラフである。
【図9】(a) 従来の手動変速機用カップリングスリ
ーブの製造方法により製造されたカップリングスリーブ
に生じていた歪みを示すカップリングスリーブの概略側
面図である。 (b) 図9(a)に示したカップリングスリーブの概
略半割正面図である。
【図10】従来の手動変速機用カップリングスリーブの
製造方法によりカップリングスリーブを製造した場合に
発生する歪みを工程順に示すグラフである。
【図11】(a) 従来の手動変速機用カップリングス
リーブの製造方法を示すスプラインブローチ加工と同時
に欠歯用ブローチ加工を行った後のカップリングスリー
ブ半加工品の概略正面図である。 (b) 逆テーパプレス加工後のカップリングスリーブ
半加工品の概略正面図である。 (c) 逆テーパプレス加工後にカップリングスリーブ
半加工品に生じたばりを取った後得られるカップリング
スリーブの概略正面図である。
【符号の説明】
2 手動変速機 10 カップリングスリーブ 10a カップリングスリーブ半加工品 12 内歯 13 欠歯部分 14 逆テーパ部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯面に逆テーパ部を有する内歯を複数備
    えると共に、前記内歯を除去した欠歯部分あるいは前記
    内歯の歯厚を減少させた薄歯部分を備えた手動変速機用
    カップリングスリーブを製造するに際して、スプライン
    ブローチ加工を行ってカップリングスリーブ半加工品に
    歯厚の等しい内歯を複数形成し、前記複数の内歯に対し
    て逆テーパプレス加工を施して前記内歯の各々の歯面に
    逆テーパ部を形成した後、所定の内歯に対して欠歯用あ
    るいは歯厚減少用のブローチ加工を行って前記内歯を除
    去した欠歯部分あるいは前記内歯の歯厚を減少させた薄
    歯部分を形成することを特徴とする手動変速機用カップ
    リングスリーブの製造方法。
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CN102275069B (zh) * 2011-07-20 2013-01-02 重庆市江汇机械有限责任公司 汽车同步器内齿圈加工方法
DE102018116686A1 (de) * 2018-07-10 2020-01-16 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Welle-Nabe-Verbindung, Welle, Nabe, Verfahren zum Herstellen einer Welle und/oder einer Nabe und Drehschwingungsdämpfer

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