JP2004287977A - 作業指示ラベル、および作業指示ラベル印刷システム、ならびに作業指示ラベルを用いた製造方法 - Google Patents

作業指示ラベル、および作業指示ラベル印刷システム、ならびに作業指示ラベルを用いた製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通信障害が発生した場合の生産に対する影響を極力回避し、かつ、工程変更に対応が容易な、作業指示ラベルを提案する。
【解決手段】顧客仕様に基づいて生成される工程順に作業指示内容が印刷された作業指示ラベル1に折り目2を入れ、折り目2に基づき工程毎に折り畳み移送体3にセットする。そして、この作業指示ラベル1に印刷されたバーコードに基づき、工程毎に配置された加工機械に情報を読み取らせ生産ラインを流動させることにより、通信障害が発生した場合の製品の生産に対する影響を回避する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、眼鏡用プラスチックレンズの生産システムに用いて好適な、作業指示ラベル、および作業指示ラベル印刷システム、ならびに作業指示ラベルを用いた製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、製造業では、仕様の多様化や注文製品の拡大に伴い、フレキシブルな生産設備が求められるようになった。
例えば、眼鏡用プラスチックレンズの生産システムでは、各工程において設備される加工機械に付属する一次バーコードリーダで、個々のレンズまたはその移送体に添付されている製造番号等の識別番号を示す一次バーコードを読み取り、その内容をホストコンピュータに転送する。そして、転送された識別番号に対応する加工データは、ホストコンピュータ上で検索または演算処理された後、再度加工機械に転送され、そのデータに基づいて加工処理される。
【0003】
しかしながら上記した従来技術によれば、各製造工程で都度必要な加工データをホストコンピュータから入手する必要があったため、通信障害等により生産ラインが停止する危険性を孕んでいる。また、ホストコンピュータがダウンした場合は、広範に、あるいは全部の生産ラインの停止が考えられ、この場合、多大な損害を被ることになる。
このために、従来、生産ラインの通信システムをシンプルにしてトラブル発生率を下げ、トラブルが発生した場合でも他工程への影響を最小限にするために、製品の加工および生産管理に必要な全てのデータを二次元バーコードで表現した作業指示書を、製品、もしくはその移送体と共に流動させ、各工程に必要なデータを取得して必要な加工を行う眼鏡用プラスチックレンズの生産システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−294977号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術によれば、レンズの成形に必要な加工データを二次元バーコードで表現することにより多量のデータを盛り込むことができ、従って、万が一、工程の一部で通信障害が発生しても各工程は二次元バーコードを用いて独立して通常の可動が可能となる。
しかしながら、上記した従来技術によれば、各工程において通信の頻度が減るため通信システムをシンプルな構成とすることはできても、ある工程において通信障害が発生した場合その工程は可動停止が余儀なくされ、このことは生産ラインに悪影響を及ぼし、全体として稼働率が低下することは否めない。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、作業指示が印刷されたラベルに折り目を入れて工程毎に移送体に折り畳んでセットし、そこに印刷されたバーコードに基づき工程毎配置された加工機械に情報を読み取られて流動させることにより、通信障害が発生した場合の生産に対する影響を極力回避し、かつ、工程変更に対応が容易な、作業指示ラベルを提供することを目的とする。
また、上記した作業指示ラベルを用いることにより、顧客の仕様に適合した製品を短時間で確実に提供できる生産システムを構築可能な、作業指示ラベル印刷システム、ならびに作業指示ラベルを用いた製造方法を提供することも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために本発明は、顧客の製品仕様に基づき、工程毎その作業指示内容が印刷される作業指示ラベルであって、前記各工程における作業指示内容が折り目を境に連続して印刷され、工程の長さに応じてカットされると共に、前記工程毎の作業指示内容が前記折り目に従って工程順に折り畳まれ、スキャナによって読み取り可能な形態で移送体に添付される、ことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、全工程における作業指示が連続して印刷される作業指示ラベルを用いることにより、ホストコンピュータとの通信の頻度が一層減少するため、通信障害が発生した場合の生産に対する影響を極力回避でき、また、工程設計に変更がある都度、ホストコンピュータにおける作業指示内容を変更することで、工程設計変更に対する対応が容易になる。
このとき、作業指示ラベルには、各工程における作業指示内容が折り目を境に連続して印刷され、また、工程の長さに応じてカットされる。更に、工程毎の作業指示内容が折り目に従って折り畳まれ、バーコードリーダ等スキャナによって読み取り可能な形態で移送体に添付される。
【0009】
上記した課題を解決するために本発明は、顧客の仕様に基づき決定される作業工程と、各作業工程において作業すべき指示内容を作業指示データとして設定し、記憶装置に格納するホストコンピュータと、当該ホストコンピュータとは通信回線を介して接続され、前記作業指示データを前記記憶装置から読み出して前記各作業工程における作業指示内容に関し前記折り目を境に連続して印刷し、かつ、前記工程の長さに応じてカットして前記工程毎の作業指示内容を前記折り目に従って工程順に折り畳み可能な形態で出力するラベルプリンタ端末と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、ラベルプリンタ端末が、ホストコンピュータにより生成される作業指示データを読み出して各作業工程における作業指示内容に関し折り目を境に連続して印刷し、かつ、工程の長さに応じてカットして工程毎の作業指示内容を折り目に従って折り畳み可能な形態で出力し、当該全工程における作業指示が連続して印刷された作業指示ラベルをトレイ等移送体に添付して工程毎設置される加工機械に付属のバーコードリーダ等スキャナによって読み取らせることにより、対象製品の製造、あるいは加工が可能となり、このことにより、顧客の仕様に適合した製品を短時間で確実に提供可能な生産システム構築用のラベル印刷システムを提供することができる。
【0011】
上記した課題を解決するために本発明は、顧客の製品仕様に基づき工程毎その作業指示内容が印刷された作業指示ラベルを用い、対象となる製品を加工する作業指示ラベルを用いた製造方法であって、顧客の製品仕様に基づき決定される作業工程と、各作業工程において作業すべき指示内容を作業指示データとして設定し記憶装置に記憶する工程と、前記作業指示データを前記記憶装置から読み出して前記各作業工程における作業指示内容に関し前記折り目を境に連続してラベル印刷し、かつ、前記工程の長さに応じてカットして前記連続したラベルを前記折り目に従って工程順に折り畳み可能な形態で出力する工程と、前記折り畳まれたラベルを前記工程加工対象製品が搭載された毎移送体と共に流動させると共に、前記各工程において前記ラベルの読み取りを行わせ、読み取られた作業指示内容に従って製品の加工を行う工程と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、全工程における作業指示が連続してバーコード印刷された作業指示ラベルを折り目に基づいて折り畳み、トレイ等移送体に添付して工程毎設置される加工機械に付属のスキャナによって読み取らせることで、対象製品の製造、あるいは加工が可能となり、このことにより、顧客の仕様に適合した製品を短時間で確実に提供できる生産システムを構築することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明における作業指示ラベルを説明するために引用した図である。
本発明の作業指示ラベル1は、図1に示されるように、工程毎、ミシン目等の折り目処理が施されてそれぞれに工程毎の作業内容が記述され、工程の長さによってカットされるものとする。
すなわち、ここで眼鏡用プラスチックレンズの生産を例示し、生産ラインが第1工程から第5工程まで設計されていると仮定した場合、レンズ原材料を取り出す工程1と、完成品を梱包する工程5は必須であるが、第2から第4の工程は、顧客仕様によってレンズに色をつけるか否か、コーティングするか否か等により不要となる工程もある。そのため、作業指示ラベル1は、顧客仕様によっては、3〜5枚のラベルを単位にカットされ、それぞれの工程が折り目(ミシン目)2に沿って折り畳まれ、図2に示されるように、工程毎に用意される製品移送体としてのトレイ3に、スキャナで読み取り可能な形態で添付される。
【0014】
また、作業内容としては、工程名、バーコードに従う作業指示、手入力による作業内容がある。バーコード欄には、一次元、二次元バーコードによる作業指示がコード記述によってなされ、前者は、後述する工程毎備え付けの加工機械との加工データを、キー数値を元に通信し、あるいは工程通過情報、不良処理等を行うことにより、工程管理データとして保持するものであり、後者は、例えば、512バイトものデータを扱うことが可能であるため、極力、後述するホストコンピュータとの通信を不要として工程管理デートを保持できるものである。ここでは、二次元バーコードを用いて作業指示内容を印刷することとする。
なお、手入力欄には、二次元バーコードによるコード記述を作業員に理解させるための文字情報が印刷される。
【0015】
図3は、本発明における作業指示ラベル印刷システムの構成を説明するために引用したシステム構成図である。
本発明の作業指示ラベル印刷システムは、ホストコンピュータ11と、ラベルプリンタ端末12と、工程毎に用意されるスキャナ付き加工機械13〜17によって構成され、それぞれが通信回線18を介して接続される。
【0016】
ホストコンピュータ11は、顧客の仕様に基づき決定される作業工程と、各作業工程において作業すべき指示内容を作業指示データとして生成し、内蔵の記憶装置に格納する。また、ラベルプリンタ端末12は、ホストコンピュータ11とは通信回線18を介して接続され、ホストコンピュータ11により生成される作業指示データを内蔵の記憶装置から読み出し、ラインを構成する各作業工程における作業指示内容に関し、図1に示す作業指示ラベルの折り目(ミシン目)2を境に連続して印刷し、かつ、工程の長さに応じてカットして工程毎の作業指示内容をミシン目に従って折り畳み可能な形態で出力する。
なお、加工機械13〜17は、ラインを構成する工程毎に設置され、トレイ3に添付された作業指示ラベルを付属のバーコードリーダ等スキャナ131〜137によって読み込み、作業指示ラベルに印刷された作業指示内容に従って、トレイ3に載置されたレンズ等対象製品の加工を行い、次の工程に引き渡す。
【0017】
図4は、本発明における作業指示ラベルを用いた製品の加工方法の手順をフローチャートで示した図である。
以下、図4に示すフローチャートを参照しながら、図1〜図3に示す本発明の作業指示ラベル、および作業指示ラベル印刷システムの動作について詳細に説明する。
【0018】
ラインを構成する各工程において必要となる加工データは、工程管理に必要なデータと共にバーコード化され、作業指示データとして作業指示ラベル1に印刷されることは上記したとおりである。具体的に、作業指示データは、顧客によって提示される仕様(S41)に基づきホストコンピュータ11によって生成され、ここで、加工に必要な工程の長さが決定されると共に、工程毎の作業指示内容がホストコンピュータ内蔵の記憶装置に格納される(S42)。
この作業指示データは、製品の加工開始にあたり印刷工程においてラベルプリンタ端末12に出力され、印刷される(S43)。ここでは、図1に示されるように、各工程における作業指示内容がミシン目を境に連続して印刷され、工程の長さに応じてカットされると共に、工程毎の作業指示内容がミシン目に従って折り畳み自在な形式で出力される。ここで、出力されるラベルは、例えば、レンズを成形する工程では、ガラス型を移送する図2に示されるトレイ3に、それ以降の工程では、レンズまたはレンズを移送するトレイ3に添付され、それぞれ加工機械13〜17に付属のスキャナ131〜171によって読み取り可能な形態で添付され、ガラス型またはレンズと共にライン上を流動する(S44)。
【0019】
上記した各工程において、作業員は、それぞれの加工機械11〜17に付属のスキャナ131〜171を操作して2次元バーコード部分を読み取る(S45)。そして、作業指示ラベル1の手入力欄に記述された文字列を目視確認のうえ、読み込んだデータの中から当該工程に必要な加工データをそれぞれの加工機械11〜17に入力し(S46)、加工機械13〜17によってそれらデータに従う所定の加工作業が自動的に行われる(S47)。
上記各工程には必要に応じて検査工程が含まれ(S48)、それらの検査結果、合格した場合はトレイ3が次の工程へ流動することを許可し、また、通信回線18を経由してホストコンピュータ11にその検査結果が送信される。これによってホストコンピュータ11は、工程の進捗状況を管理すると共に、検査記録として保存することができる(S49)。また、検査の結果、不良だった場合は、検査記録の他に、ホストコンピュータ11から同じ製品を再度加工するよう再作業指示が出され(S42)、印刷工程において再びラベルが印刷される。このとき印刷されるラベルは、検査結果合格した工程が省かれたものとなる。以上の動作が全工程毎繰り返し実行される(S50)。
【0020】
このことにより、従来技術と比較してホストコンピュータ11との通信の機会が激減し、万が一、通信障害が発生したとしても全ての工程に関する作業指示が既に入手済みであるため、加工機械13〜17側で作業員による手入力でその工程を処理でき、その内容が他の工程に影響を及ぼすことはなくなる。
なお、工程に設計変更が生じた場合、ホストコンピュータ11は作業指示ラベルに書き込む印刷指示内容にその変更を反映させるだけで、ラインを変更することなく容易に対応が可能となる。従って、生産ラインに影響を与えることなく工程設計の変更が可能になり、柔軟な生産ラインの構築が可能になる。
【0021】
以上説明のように本発明は、作業指示が印刷されたラベルに折り目を入れて工程毎に移送体に折り畳んでセットし、そこに印刷されたバーコードに基づき工程毎配置された加工機械13〜17に情報を読み取られて流動させることにより、通信障害が発生した場合の生産に対する影響を回避することができ、また、上記した作業指示ラベルを用いることにより、顧客の仕様に適合した製品を短時間で確実に提供を可能とするものである。
なお、上記した本発明実施形態によれば、ラベルプリンタ端末12は、加工機械13〜17とは別体として独立して存在するものとして説明したが、加工機械11〜17の少なくとも一つにその機能を持たせ、印刷指示を行う印刷指示ラベルを出力する構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業指示ラベルを説明するために引用した図である。
【図2】作業指示ラベルが移送されるトレイの形状を示す図である。
【図3】本発明の作業指示ラベル印刷システムの構成を示す図である。
【図4】本発明の作業指示ラベルを用いた製造方法の流れを示す図である。
【符号の説明】
1…作業指示ラベル、2…折り目(ミシン目)、3…トレイ、11…ホストコンピュータ、12…ラベルプリンタ端末、13、17…加工機械、18…通信回線、131、137…スキャナ

Claims (3)

  1. 顧客の製品仕様に基づき、工程毎その作業指示内容が印刷される作業指示ラベルであって、
    前記各工程における作業指示内容が折り目を境に連続して印刷され、工程の長さに応じてカットされると共に、前記工程毎の作業指示内容が前記折り目に従って工程順に折り畳まれ、スキャナによって読み取り可能な形態で移送体に添付される、ことを特徴とする作業指示ラベル。
  2. 顧客の仕様に基づき決定される作業工程と、各作業工程において作業すべき指示内容を作業指示データとして設定し、記憶装置に格納するホストコンピュータと、
    当該ホストコンピュータとは通信回線を介して接続され、前記作業指示データを前記記憶装置から読み出して前記各作業工程における作業指示内容に関し前記折り目を境に連続して印刷し、かつ、前記工程の長さに応じてカットして前記工程毎の作業指示内容を前記折り目に従って工程順に折り畳み可能な形態で出力するラベルプリンタ端末と、を備えたことを特徴とする作業指示ラベル印刷システム。
  3. 顧客の製品仕様に基づき工程毎その作業指示内容が印刷された作業指示ラベルを用い、対象となる製品を加工する作業指示ラベルを用いた製造方法であって、
    顧客の製品仕様に基づき決定される作業工程と、各作業工程において作業すべき指示内容を作業指示データとして設定し記憶装置に記憶する工程と、
    前記作業指示データを前記記憶装置から読み出して前記各作業工程における作業指示内容に関し前記折り目を境に連続してラベル印刷し、かつ、前記工程の長さに応じてカットして前記連続したラベルを前記折り目に従って工程順に折り畳み可能な形態で出力する工程と、
    前記折り畳まれたラベルを前記工程加工対象製品が搭載された毎移送体と共に流動させると共に、前記各工程において前記ラベルの読み取りを行わせ、読み取られた作業指示内容に従って製品の製造を行う工程と、を備えたことを特徴とする作業指示ラベルを用いた製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011041360A (ja) * 2009-08-07 2011-02-24 Yokogawa Electric Corp 耐圧防爆機器
JP2020152072A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 株式会社寺岡精工 ラベル発行装置
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