JP2004280086A - クリーニングブレードの製造方法、該製造方法で製造されたクリーニングブレードおよび該クリーニングブレードを組み込んでなる電子写真装置 - Google Patents

クリーニングブレードの製造方法、該製造方法で製造されたクリーニングブレードおよび該クリーニングブレードを組み込んでなる電子写真装置 Download PDF

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【課題】 トナーのすり抜けを生じないクリーニングブレードを製造する方法、および該製造方法で製造されたクリーニングブレードを組み込んでなる電子写真装置を提供する。
【解決手段】 下記工程によって上記課題は達成される。
(1)ウレタン樹脂で形成されたブレード表面の少なくとも一部にイソシアネート化合物を含浸させる工程、
(2)含浸後、ブレード表面に、イソシアネート化合物の融点以上の温度の温風を当てて、ブレード表面に残留しているイソシアネート化合物を除去する工程、および、
(3)ブレードを形成しているウレタン樹脂と、ブレード中に含浸したイソシアネート化合物を反応させて硬化層を形成する工程。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真装置において、感光ドラム、転写ベルト、中間転写体等のトナー担持体上に残留するトナーを除去するのに用いられるクリーニングブレードの製造方法、該製造方法で製造されたクリーニングブレードおよび該クリーニングブレードを組み込んだ電子写真装置に関する。
トナーを用いた電子写真装置は広く使用されており、上記したような各種トナー担持体上には転写残りのトナーがあり、これを除去する為にクリーニングブレードで拭うことが行われている。
これらに備えられるクリーニングブレードは、ある程度の剛性、柔軟性および耐熱性を備えたウレタン樹脂で製造されるものが多い。
ところで、ウレタン樹脂製のクリーニングブレードでは、ウレタン樹脂はトナー担持体に対して摩擦の程度が大きく、クリーニングブレードが捲れたり、トナー担持体の駆動トルクを大きくする必要があり、さらに、クリーニングブレードのトナー担持体との当接している部分(以下、「当接部」という)がトナー担持体に巻き込まれたり、引延ばされたりして、切断され、欠ける場合もあった。これらの問題は、クリーニングブレード自体の硬さが低い場合に特に顕著とであり、その結果、クリーニングブレードの耐久性が不足する場合もあった。
ウレタン樹脂製のクリーニングブレードのかかる問題を解決するために、トナー担持体との当接部にのみ、クリーニングブレードの基体であるウレタン樹脂とイソシアネート化合物が反応した厚さ0.12〜1.2mmの硬化層を設けたクリーニングブレードおよびその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、クリーニングブレードの基体であるウレタン樹脂の表面に硬化層を形成する方法は,ウレタン樹脂で形成されたブレード表面に、イソシアネート化合物を含浸させる、含浸後、ブレード表面に、過剰に残留しているイソシアネート化合物を除去した後,ウレタン樹脂と、含浸したイソシアネート化合物を反応させて硬化層を形成する。この製造方法において、過剰に残留しているイソシアネート化合物を除去が、均一に行われないと、硬化層の表面に、微妙な凸部ができ、トナー担持体上に残留するトナーをクリーニングするとき、この凸部の周りで、トナーがすり抜け、クリーニング不良を生ずる。
特開2001−343874号公報
そこで、本発明は、トナーのすり抜けを生じないクリーニングブレードの製造方法、該製造方法で製造されたクリーニングブレードおよび該クリーニングブレードを組み込んでなる電子写真装置を提供することを課題とする。
本発明によるクリーニングブレードの製造方法は:
(1)ウレタン樹脂で形成されたブレード表面の少なくとも一部にイソシアネート化合物を含浸させる工程、
(2)含浸後、ブレード表面に、イソシアネート化合物の融点以上の温度の温風を当てて、ブレード表面に残留しているイソシアネート化合物を除去する工程、および、
(3)ブレードを形成しているウレタン樹脂と、ブレード中に含浸したイソシアネート化合物を反応させて硬化層を形成する工程、
を有することを特徴とするものである。
本発明による製造方法においては、ブレード表面に、イソシアネート化合物を含浸させた後、ブレード表面に残留している過剰のイソシアネート化合物を、温風を当てて除去することにより、イソシアネート化合物を均一に除去することができたものであり、これにより、トナーのすり抜けの問題が解決されているのである。
また、本発明では、このようにして製造されたクリーニングブレードであり、該クリーニングブレードを電子写真装置に組み込むことにより、クリーニング特性に優れた電子写真装置を提供できる。
本発明による製造方法において、ブレード表面に残留している過剰のイソシアネート化合物を除去する温風としては、空気、窒素、アルゴンなど、種々の気体が用いられる。温風により、イソシアネート化合物を吹き飛ばすために、温風の温度は、イソシアネート化合物の融点以上にする。
また、ブレード表面に残留しているイソシアネート化合物をより十分に除去するために、温風処理工程と、ウレタン樹脂と含浸したイソシアネート化合物を反応させて硬化層を形成する工程の間に、残留しているイソシアネート化合物を、さらに、溶剤で除去することも有効である。
ブレード表面に、イソシアネート化合物を含浸させる最も簡便な方法は、ブレードをイソシアネート化合物浴中に浸漬することにより行われる。また、必要に応じて、架橋反応を起こさない活性水素化合物によりイソシアネート化合物の過剰の未反応イソシアネート基を失活させる処理を行うことも有効である。
クリーニングブレードのトナー担持体への当接部がウレタン樹脂とイソシアナート化合物の反応生成物からなる硬化層であり、該当接部の十点平均粗さRzjis(JIS B0601)が5μm以下であることが好適である。
なお、当接部の硬さが、国際ゴム硬さIRHD(JIS K6253)で60〜90°であることが好ましい。
さらに、クリーニングブレードが、硬化層を形成していない部分のIRHDに対し、上記当接部のIRHDが1〜10°大きいものであることが好ましい。
また、当接部における硬化層の厚みが0.12〜0.8mmであることが好ましい。そして、硬化層の厚みがクリーニングブレードの厚みの70%以下であることが好ましい。
本発明の電子写真用クリーニングブレードは、ウレタン樹脂で形成された断面矩形の弾性体部分と該弾性体部分を保持する金属や硬質プラスチック等で形成された支持部材からなる。このウレタン樹脂からなる弾性体部分の先端部がトナー担持体と当接し、トナー担持体上に残存するトナーを拭い去る。
本発明においては、このウレタン樹脂からなる弾性体、すなわちクリーニングブレード、のトナー担持体との当接部が、基体ウレタン樹脂とイソシアネート化合物が反応した、つまりアロファネート結合を形成した硬化層を有することが必要である。
すなわち、クリーニングブレードを形成するウレタン樹脂中には活性水素を有するウレタン結合が存在しており、本発明においては、このウレタン結合と含浸されたイソシアネート化合物とを反応させアロファネート結合を形成することにより硬化層が形成される。また、イソシアネート化合物同士での反応(カルボジイミド化、イソシアレート化など)も同時に進行し、硬化層の形成に寄与しているものと考えられる。
図1に本発明のクリーニングブレードの例を示した。この例では、自由長方向110及びクリーニングブレードの厚み方向120にL字の断面形状を有する硬化層150が、端部160を含むトナー担持体との当接部140のみに、クリーニングブレードの長手方向100に対して一様に形成されている。
本発明においては、硬化層が当接部140のみに形成されているため、自由長部130のゴム弾性が保持される。このため、クリーニングブレード全体としての剛性が高くなり過ぎることが抑制され、トナー担持体に対して良好な追従性が実現でき、優れたクリーニング性が実現できる。また、トナー担持体とクリーニングブレードとの間の良好な密着性が実現され、トナー担持体がクリーニングブレードにより損傷されることが抑制される。
なお、自由長部とは、イソシアネート化合物により処理されておらず、硬化層が形成されていない部分を意味しており、未処理部とも記載する。
硬化層の断面形状としては、図2に示すように、L字形(a)、矩形(b、c)、三角形(d)、台形(e)、コの字形(f)あるいは平行形(g)を例示することができ、生産性、クリーニングブレードの弾性等を考慮するとコの字型(f)あるいは平行型(g)が好ましい。
ここで、L1は硬化層の自由長方向の長さ、L2はクリーニングブレードの厚み方向の長さ、Tは硬化層の厚みを意味する。c〜eに示す様に、断面形状に依っては、TがL1及び/又はL2と等しい場合もある。なお、自由長とはクリーニングブレードが支持部材から露出している自由長方向の長さをいい、一般に5〜15mmとされる。
L1とL2の長さは、少なくとも該クリーニングブレードとトナー担持体との当接部に硬化層が存在するだけの長さがあれば特に制限されるものではないが、当接部において該硬化層の効果を十分なものとするため、L1は、1mm以上が好ましく、2mm以上が更に好ましい。なお、L1はクリーニングブレードの柔軟性を確保するため自由長の30〜80%にすることが望ましい。またL2は、0.2mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。クリーニングブレードの厚み以下とされる。
また、Tはあまり薄いと耐久性が低下する懸念があるため、0.12mm以上とされ、0.15mm以上が更に好ましく、0.8mm以下が好ましい。
硬化層の厚みが、この様な範囲であれば、たとえクリーニングブレードの表面が摩耗したとしても、クリーニングブレードの表面の良好な特性は長期間維持される。更に、硬化層が十分な厚みを有しているため、トナー担持体との摺動によりクリーニングブレードの表面が大きく変形することが抑制されるため、近年頻繁に用いられつつある微小なトナーや球形トナーも効果的に除去することができる。
硬化層を有するウレタン樹脂の硬さは、硬化層の形成により硬さが大きくなるが、硬さが大きすぎるとトナー担持体がクリーニングブレードにより損傷されることがあるため、IRHDで、60〜90°程度が好ましい。なお、基体のウレタン樹脂の硬さに比べ、1〜15°程度大きいことが好ましく、より好ましくは1〜10°である。
なお、本発明におけるウレタン樹脂の硬さや厚みは、一般的にクリーニングブレードで用いられる硬さや厚みのものが用いられ、IRHDは50〜80°程度、厚みは0.5〜3mm程度が通常である。
また、本発明における硬化層の影響により、クリーニングブレードのトナー担持体に対する当接部の摩擦は著しく軽減される。なお、クリーニングブレードの当接部のトナー担持体に対する摩擦の程度は、硬化層の厚みによって適宜調整することができる。すなわち、硬化層の厚みの大きさが大きくなると、摩擦係数は徐々に低下してゆく。ここで、該摩擦係数は、クリーニングブレードの摺動特性の観点から、2.0以下が好ましく、1.5以下が更に好ましい。また硬化層の厚みが大きくなると、その結果摩擦係数は低減するが、ゴム性が低下し該トナー担持体をクリーニングできない場合もあるため、該硬化層と摩擦係数は本体の構成によって適宜調整する。なお、本発明において、摩擦係数は、HEIDON表面試験機(新東科学社製)を用いて、0.1kg荷重のステンレス製ボール圧子
を50mm/分の移動速度で測定したものである。
本発明の基体となる硬化層を形成する前のウレタン樹脂製のクリーニングブレードは、ポリイソシアネート化合物と多官能性の活性水素化合物とから製造される。
ここで用いられるポリイソシアネート化合物としては、通常のポリイソシアネートと多官能の活性水素化合物である高分子ポリオールとのプレポリマーを用いることが好ましく、そのイソシアネート基含有量(NCO%)としては、良好な弾性特性を実現するために、5〜20質量%が好ましい。ここで、該活性水素化合物としての高分子ポリオールの具体例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、カプロラクトンエステルポリオール、ポリカーボネートエステルポリオール、シリコーンポリオール等を挙げることができ、これらの重量平均分子量は通常500〜5000が適当である。また、ポリイソシアネートの具体例としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等を挙げることができる。
なお、イソシアネート基含有量(NCO%)とは、ウレタン樹脂の原料であるプレポリマー又はセミプレポリマー中に含まれるイソシアネート官能基(NCO、分子量は42として計算する)の質量%であり、以下の式により計算される。
NCO%=(100g中のイソシアネート官能基等量)×42
架橋剤の具体例としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、トリメチロールプロパン等を挙げることができる。
なお、イソシアネート化合物と高分子ポリオール、ポリイソシアネート及び架橋剤を反応させる際には、ウレタン樹脂の形成に用いられる通常の触媒を添加する場合もある。このような触媒の具体例としては、トリエチレンジアミン等を挙げることができる。
硬化層形成前のクリーニングブレードの成形方法としては、
(あ)高分子ポリオール、ポリイソシアネート、架橋剤及び触媒等を一度に混合して、金型または遠心成形円筒金型に注型して成形するワンショット法、
(い)高分子ポリオールおよびポリイソシアネートを予備反応させてプレポリマーとし、その後架橋剤や触媒等を混合して、金型または遠心成形円筒金型に注型して成形するプレポリマー法、
(う)ポリイソシアネートに高分子ポリオールを反応させたセミプレポリマーと、架橋剤に高分子ポリオールを添加した硬化剤を反応させて、金型または遠心成形円筒金型に注型して成形するセミワンショット法
等を挙げることができる。
また、クリーニングブレードとしての必要な厚みのウレタン樹脂シートを作成し、このシートからクリーニングブレード大のシートを切り出し、硬化層を形成する前の基体としてもよい。
上記(あ)〜(う)によるときは、支持材に直接ウレタン樹脂からなるクリーニングブレードを形成してもよい。また、以下に記載するような方法で硬化層を形成した後に支持材を取り付けてもよい。
上記したようにして得られたウレタン樹脂製のクリーニングブレードの基体に本発明の硬化層を形成する方法を記載する。
下記工程により、硬化層を有するクリーニングブレードが製造できる。
工程(1)トナー担持体と当接する該クリーニングブレードの少なくとも当接部のウレタン樹脂にイソシアネート化合物を含浸させる工程;
工程(2)ウレタン樹脂表面に付着した過剰なイソシアネート化合物を溶剤にて、除去する工程;および、
工程(3)ウレタン樹脂と含浸したイソシアネート化合物とを反応させて硬化層を形成する工程。
すなわち、工程(1)において、ウレタン樹脂内部にイソシアネート化合物を適当量含浸させる。この時クリーニングブレードを形成するウレタン樹脂中には活性水素を有するウレタン結合が存在しており、工程(3)でこのウレタン結合と含浸されたイソシアネート化合物を反応させたアロファネート結合が主となる硬化層が形成される。また、イソシアネート化合物の多量化反応も同時に進行し、硬化層の形成に寄与するものと考えられる。この結果、クリーニングブレードの硬さは十分に向上され、摩擦係数は十分に低下され、クリーニングブレードの耐久性を改良することができる。
本発明において、ウレタン樹脂に含浸されるイソシアネート化合物は、分子中に1個以上のイソシアネート基を有するものであればいずれでもよい。
分子中に1個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物としては、オクタデシルイソシアネート(ODI)等の脂肪族モノイソシアネート、芳香族モノイソシアネート等を挙げることができる。
分子中に2個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、m−フェニレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
また、本発明においては、4,4′,4″−トリフェニルメタントリイソシアネート、2,4,4’−ビフェニルトリイソシアネート、2,4,4’−ジフェニルメタントリイソシアネート等の3個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物や、2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物の変性誘導体、多量体等も使用することができる。
2個以上のイソシアネート基を持つイソシアネート化合物をポリウレタン樹脂に含浸させポリウレタン樹脂と反応させた場合、本発明においてはポリウレタン樹脂と反応しない余剰のイソシアネート化合物が自己重合体を生成したり、環境中の水と反応してウレア結合を有する重合体を生成したりする。このため、イソシアネート化合物とポリウレタン樹脂とよりなる架橋構造に加え、イソシアネート化合物の重合体よりなる網目構造が更に硬化層中に形成される。この結果、硬化層の耐久性は更に良好なものとなる。また過剰のイソシアネート化合物が存在しても架橋を伴わない活性水素化合物により失活させるとともに、その化合物の活性水素を伴わない分子鎖が硬化層にぶら下がった構造をとり得るため摩擦の程度が効果的に低減される。
以上に例示したイソシアネート化合物の中で、立体障害の少ない脂肪族イソシアネート化合物や、分子量の小さいイソシアネート化合物は浸透性に優れるため、得られる硬化層の厚みが制御し易い。また溶融時の粘度が比較的低いものが多いため含浸の際、泡かみが少なくイソシアネート化合物が該ウレタン樹脂に均一に反応させることができる。一方、分子量の大きいイソシアネート化合物は浸透性に劣るものの長鎖であるため、揮発性が少なくその結果、比較的毒性が低く製造時の作業安全性に優れる。
本発明においては、イソシアネート化合物の重合反応を促進するために、イソシアネート化合物に加え、イソシアネート化合物の重合触媒もポリウレタン樹脂に含浸させることもできる。
イソシアネート化合物と共に用いる重合触媒の例としては、第4級アンモニウム塩、カルボン酸塩等を挙げることができる。第4級アンモニウム塩としては、DABCO社製のTMR触媒等を例示することができる。カルボン酸塩としては、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム等を例示することができる。これらの重合触媒は非常に粘調であったり、含浸時に固体であったりするので、予め溶剤に溶解してからイソシアネート化合物に添加し、ウレタン樹脂に含浸することが好ましい。
本発明において、イソシアネート化合物をクリーニングブレードに含浸させる際には、クリーニングブレードはそれ単体の状態でも良く、支持部材に接合された状態でも構わない。また、クリーニングブレードを裁断する前のシートにイソシアネート化合物を含浸し反応した後、シートを切断してクリーニングブレードとすることもできる。イソシアネート化合物を含浸させるクリーニングブレードの領域は、少なくともクリーニングブレードとトナー担持体が接する端部分を含み、所定のL1及びL2の値を有する。
イソシアネート化合物のクリーニングブレードへの含浸は、例えば、イソシアネート化合物が液体である温度で、イソシアネート化合物の液体中にクリーニングブレードを浸漬させることにより行われる。また、繊維質状の部材や多孔質の部材にイソシアネート化合物を含浸させ、クリーニングブレードに塗布する方法や、スプレーにより塗布する方法なども例示することもできる。
以上の様にして、イソシアネート化合物をクリーニングブレードに所定の温度および時間で含浸させる。最終的に得られるクリーニングブレードの硬化層の厚みを所望の範囲とするためには、イソシアネート化合物の含浸時間は1分以上とすることが好ましく、60分以下が好ましい。また、含浸温度は、イソシアネート化合物が液体である温度であり、温度は高いほど含浸速度は大きくなるが、イソシアネート化合物の熱劣化の観点から30℃以上120℃以下が好ましい。
ついで、工程(2)において、クリーニングブレード表面に残存するイソシアネート化合物を、該イソシアネート化合物を溶解できる溶剤を用いて拭き取る。もし、イソシアネート化合物が表面に過剰に残存していると、イソシアネート化合物と空気中の水分とが反応してウレア樹脂を形成し、結果として硬いウレア樹脂層がウレタン樹脂表面に形成されてしまうため、ゴム弾性が損なわれる原因になる。また、室温固体該イソシアネート化合物を加熱融解して含浸する場合、拭き取りまでに一定以上の時間が経過すると、溶融していた該イソシアネート化合物が凝固してしまうため、その除去が非常に困難になる。
そこで、イソシアネート化合物を溶解できる溶剤を用いて、ウレタン樹脂表面に付着したイソシアネート化合物が凝固する前に、十分に除去する工程が必要になる。
ここで用いうる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、酢酸ブチル、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
また、除去する手段としては、例えば、ウレタン樹脂を傷つけない程度の硬さのスポンジ等に上記溶剤を少量含ませ、ウレタン樹脂表面に付着している過剰なイソシアネート化合物を拭き取るなどの方法が挙げられる。
ここで、必要以上に溶剤を用いると、未反応のウレタン樹脂内に吸収されたイソシアネート化合物が抽出されてしまい、表面の硬化層が安定に形成できないことがある。そのために、予備の除去工程として、付着させたイソシアネート化合物の融点以上の加熱手段を用いて、表面に付着した過剰のイソシアネート化合物を除去する工程、例えば熱風を用いて表面の該イソシアネート化合物を大部分除去する工程を設けることが好ましい。この予備の除去工程により付着した過剰のイソシアネート化合物の大部分を除去してから、必要最少量の該溶剤を付着させたスポンジ等で表面除去工程を行うことでさらに好ましい表面性を得ることができる。
同時にウレタン樹脂中の水分量が多い場合、イソシアネート化合物を含浸するとウレタン樹脂中で、水分と含浸したイソシアネート化合物とが発泡を伴うウレア反応が進行してしまうため、表面に凹凸ができる場合がある。そこで良好な表面性を得るためにはウレタン樹脂中の水分は少ない方がよく、ウレタン樹脂中の水分は、1%以下とすることが好ましい。なお該ウレタン樹脂中の水分量を1%以下にする方法としては、例えば加熱による乾燥や真空乾燥などの方法を用いることができる。
以上の工程を経た後、工程(3)により、含浸したイソシアネート化合物は、アロファネート結合を形成することや空気中の水分によって殆ど失われ、表面に無色不透明な硬化層が形成され、かつ表面が平滑な該クリーニングブレードが得ることができる。
この際反応を促進する意味で加温することもできる。反応温度は、通常30℃以上が好ましく、140℃以下が好ましく、その時の反応時間は反応効率とウレタン樹脂の熱劣化の観点から、5分以上とすることが好ましく、100分以内が好ましい。
含浸後のイソシアネート化合物は、アロファネート結合を形成することや空気中の水分によって殆ど失われるが、なおかつ過剰に含浸した場合、イソシアネート化合物がウレタン樹脂内に残留し、必要以上に硬化層の厚みが大きくなり、その結果硬さや物性が変化するので、硬化層を十分に形成した後、活性水素化合物と反応させて該イソシアネート化合物を失活させることが好ましい。
残留したイソシアネート化合物を失活させる活性水素化合物としては、その後の洗浄工程の負荷を低減させるようなものが好ましく用いられ、低分子量でかつ揮発性の高い活性水素化合物が好ましい。特にイソシアネート化合物と架橋を伴う必要はない。
なお、本発明でいう架橋をともなう活性水素化合物とは、1分子中に活性水素を有する官能基が複数含有する化合物を意味しており、それによってイソシアネート化合物中の複数のイソシアネート基と架橋構造を形成できる。
それに対して架橋を伴わない活性水素化合物とは、1分子中に活性水素を有する官能基が1つの化合物を意味しており、モノアルコール類、モノアミン類、モノカルボン酸類、モノアルデヒド類、アンモニアおよびその水溶液、水などが挙げられる。
ところで、さらに硬化層厚みが大きくなると、ウレタン樹脂自体に比し、トナー担持体との摩擦の程度は徐々に低減されるため、ウレタン樹脂とイソシアネート化合物との反応を制御することで硬化層の厚みが調整でき、その結果摩擦係数も調整できる。
本発明においては、硬化層の厚みが必要最小限で形成されているため、ブレード先端のゴム弾性が保持される。このため、クリーニングブレード全体としての剛性が高くなり過ぎることが抑制され、トナー担持体に対して良好な追従性が実現でき、優れたクリーニング性が実現できる。また、トナー担持体とクリーニングブレードとの間の良好な密着性が実現され、トナー担持体がクリーニングブレードにより損傷されることが抑制される。
また、以上のように、本発明において、トナー担持体当接部を低摩擦係数で高硬さ化し、良好なクリーニング性と耐久性を維持しながら、優れた表面平滑性を実現したクリーニングブレードの製造方法が提供できる。
本発明によるクリーニングブレードを組み込んだ電子写真装置の一例の概略図を図3に示す。
この装置は、感光体2、帯電手段である帯電器1、露光手段であるROS(潜像書込装置)13、現像手段である四体の現像器31〜34を有する現像ロール4、転写手段である中間転写ベルト40及び二次転写器48、クリーニング手段であるクリーナ50、除電手段である前露光装置3、定着器64、及び給排紙システム60〜62、65等を有する。
画像読み取り手段は、原稿台ガラス10と、原稿台ガラス10に向けて光を照射する光源11と、原稿台ガラス10からの反射光を赤(R)、緑(G)および青(B)の電気信号に変換するCCD12と、CCDから入力される前記RGBの電気信号を受けて、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の画像データに変換し、変換した画像に応じた電気信号をレーザー発生装置に出力するIPS(イメージプロセッシングシステム)(不図示)とを有する。なお、図3では、原稿台ガラス10の上に原稿Gが載置されている。
現像器31は、Kの二成分現像剤を収容する現像容器37aと、現像容器37aの開口部に回転自在に設けられた現像スリーブ35aと、現像スリーブ35a上に担持される現像剤を規制してスリーブ上に形成される磁気ブラシの穂高を規制する規制ブレード36aと、現像容器37a内の現像剤を攪拌するための回転ロッドと、現像時に現像スリーブ35aに電圧を印加する電源(図示せず)とを有する。現像スリーブ35a内には、複数の磁極を有する磁石体(図示せず)が固定されている。現像器32はYの現像剤が、現像器33にはMの現像剤が、現像器34にはCの現像剤が収容されているおり、収容される現像剤以外は現像器31と同様の構成とされている。
現像器31〜34は、回転自在な現像ロール4に設けられている。現像ロール4は回転軸30を有し、静電潜像の色データに対応する現像器を現像時に現像領域Bへ搬送するように回転するロールであり、ロータリ式の現像手段を構成している。この現像ロール4により、現像スリーブ35a〜35dは、配置され、現像スリーブ上の磁気ブラシが感光体2に対して接触する状態で静電潜像を現像できるように配置される。
感光体2表面の下方には、中間転写ベルト40と、ベルト駆動ロール45、テンションロール43、アイドラロール46及び47、二次転写用バックアップロール44を含む複数のベルト支持ロールと、一次転写ロール42と、図示はしていないが、それらを支持するベルトフレームと、転写前の中間転写ベルト40に付着する残トナー等を除去するためのブレード式のベルトクリーナ49とが設けられている。
中間転写ベルト40から離間した位置には、中間転写ベルトの非転写部に設けられるホームポジションを検知する位置センサ41が設けられている。また、中間転写ベルト40を介して二次転写用バックアップロール44に対向する位置には、中間転写されたトナー像を転写材である記録シートに転写するための二次転写器48が設けられている。
感光体クリーナ50は、感光体2の表面に当接するクリーニングブレード52と、該クリーニングブレード52を保持し、クリーニングブレードによって除去されたトナー粒子等を収容するクリーニング容器51とを有する。
感光体2は矢印Da方向に回転しており、その表面は帯電器1により一様に帯電された後、潜像書込位置AにおいてROS13からのレーザービームL(主波長655nm)により露光走査されて静電潜像が形成される。フルカラー画像を形成する場合は、K(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の四色の画像に対応した静電潜像が順次形成され、モノクロ画像の場合はK(黒)画像に対応した静電潜像のみが形成される。
静電潜像が形成された感光体2表面は回転移動して現像領域B、一次転写領域Dを順次通過する。現像器31〜34は、現像ロール4の回転によって現像位置へ搬送され、現像領域Bを通過する感光体2表面上の静電潜像をトナー像にする。
フルカラー画像を形成する場合、潜像書込位置Aにおいて第一色目の静電潜像が形成され、現像領域Bにおいて一色目のトナー像が形成される。このトナー像は、一次転写領域Dを通過する際に、一次転写ロール42によって中間転写ベルト40上に静電的に一次転写される。その後同様にして、第一色目のトナー像を担持した中間転写ベルト40上に、第二色目、第三色目、第四色目のトナー像が順次重ねて一次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間転写ベルト40上に形成される。単色の白黒画像を形成する場合には現像器31のみを使用し、単色トナー像が中間転写ベルト40上に一次転写される。
一次転写後、感光体2表面上の残留トナーは、クリーニングブレード52により除去される。
給紙トレイ60に収容された記録シートSは、所定のタイミングでピックアップロール61により取り出され、レジロール対62に搬送される。レジロール対62は、一次転写された多重トナー像または単色トナー像が二次転写領域Eに移動するのにタイミングを合わせて、二次転写領域Eに記録シートSを搬送する。二次転写領域Eにおいて前記二次転写器48は、中間転写ベルト40上のトナー像を記録シートSに静電的に一括して二次転写する。二次転写後の中間転写ベルト40はベルトクリーナ47によりクリーニングされ、ベルト上の残留トナーが除去される。
トナー像が二次転写された前記記録シートSは、シート搬送ベルト63により定着器64に搬送され、定着器64により加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、記録シート排出トレイ65に排出される。
本発明では、本電子写真装置において、上記クリーニングブレード52が感光体2に当接する部分が硬化処理された本発明に規定のクリーニングブレードが用いられ、優れた効果が達成される。また、本発明のクリーニングブレードは上記ベルトクリーナ47にも使用可能である。
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1
重量平均分子量2000のブチレンヘキシレンアジペート系ポリエステルポリオールとMDIとから製造したプレポリマー(NCO7%)に1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの混合架橋剤(質量比65:35)を、水酸基/NCOモル比が0.8になるように混合し、厚み2mmのブレード(IRDH:77°)を成型した。このブレードを板金に貼り付け、クリーニングブレードとした。なお、板金の貼り付け代は5mmで、ブレードの自由長の長さは10mmである。
得られたクリーニングブレードを予備乾燥した(40℃/0.05MPa以下で5時間)後、下端より5mmまでウレタン樹脂部分をMDI(商品名:ミリオネートMT;日本ポリウレタン社、融点:38℃)浴(80℃)に5分間浸漬した。
クリーニングブレードをMDI浴から引き上げた後、開口径1mmのノズルを用い、50℃の温風を0.5m3/分でクリーニングブレード表面からMDIのポタ落ちがなくなるまで吹き付け、クリーニングブレード表面に付着したMDIの大部分を除去した。なお、温風の吹きつけはノズルの先端とクリーニングブレード表面との距離は20mmに保ちながら、330mm長のクリーニングブレード一方の端部から他方の端部まで固定されているノズルの前を30秒かけてクリーニングブレードを移動させることによった。温風処理後、クリーニングブレード表面を少量のトルエンを含むスポンジで仕上げ拭きを行い、さらに乾燥した。
その後、MDIを含浸しているクリーニングブレードを熱風式電気炉中、80℃で30分加熱し、さらに室温で2日間静置した。
得られたクリーニングブレードは以下のような評価を行った。
・十点平均粗さRzjis:小坂研究所社製の表面粗さ測定器サーフコーダSE3500)にて測定した。
・硬化層の硬さ:ウォーレス社製のIRHDマイクロ硬さ計(形式 H12)にて、硬化層を有するウレタン樹脂の白濁部の硬さを測定した。
・硬化層の厚みT:実装試験(下記)終了後に、クリーニングブレードを裁断して、その断面の白濁部の厚みを光学顕微鏡で観測して、計測した。
・ウレタン樹脂中の水分:平沼産業社製の平沼自動潤滑油水分測定システムAQL−220を用いて測定した。
・摩擦係数:硬化層を有する部分に0.1kgの荷重を加えたステンレス製ボール圧子を接触させ、ボール圧子を50mm/分で移動させる設定にて、新東科学社製のHEIDON表面性試験機で測定した。
・外観:目視によりMDIの拭き残りの有無を確認した
・実装試験:キヤノン株式会社製のカラーレーザー複写機CLC−5000に上記で作成したクリーニングブレードを組み込み、画像のクリーニング性の確認耐久試験を行った。
実施例2
実施例1において、トルエンを含むスポンジでの仕上げ拭き・乾燥とその後の硬化処理の間に、アンモニア3質量%を含むエタノール中に10分間室温で浸漬処理し、その後風乾する処理を行なったこと以外は実施例1と同様にして、表面が白濁したクリーニングブレードを得た。以下、実施例1と同様の評価をした。
実施例3
実施例1において、MDI浴の温度を100℃とする以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。以下、実施例1と同様の評価をした。
比較例1
実施例1において、ウレタン樹脂の予備乾燥を行わずMDI浴に浸漬し、温風除去せずにトルエンを含むスポンジで過剰のMDIを十分に拭う以外は実施例1と同様にし、硬化層を有するクリーニングブレードを得た。以下、実施例1と同様の評価をした。
比較例2
実施例1で作成した、MDI含浸以降の工程を行わない通常のウレタン樹脂製クリーニングブレードを用いて、実施例1と同様の評価をした。
これらの評価結果を表1に示す。
Figure 2004280086
実施例4
実施例1において、重量平均分子量1300のエチレンブチレンアジペート系ポリエステルポリオールとMDIとから製造したプレポリマー(NCO6.0%)に1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの混合架橋剤(質量比65:35)を、水酸基/NCOモル比が0.9になるようにして得た、厚み1.6mmのウレタン樹脂製クリーニングブレード(IRHD:63°)を用いる以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレードを得た。なお、実装試験は下記による他は実施例1と同様の評価をした。
・実装試験:キヤノン株式会社製の複写機レーザーショットLBP−850に上記で作成したクリーニングブレードを組み込み、画像のクリーニング性の確認耐久試験を行った。
比較例3
比較例1において、硬化層を形成するクリーニングブレードとして実施例4で製造したと同様のものを用いる以外は比較例1同様にしてクリーニングブレードを得た。以下、実施例4と同様の評価をした。
実施例4および比較例3の評価結果を表2に示す。
Figure 2004280086
表1、2に見られるように、実施例1〜4の実装試験結果は良好なものであった。なお、硬化層表面(当接部)のRzjisはほとんどが1μm以下であり、悪い場合でも2μmを超える部分はなかった。
それに対して、比較例1、3ではイソシアネート化合物の除去が不十分な場合(拭き残り)が発生する場合があり、拭き残り部分でRzjisが大きくなる傾向があった。硬さについても同様に、拭き残り部分でやや高くなり、実施例1、4に比べ、比較例1、3ではバラツキがやや大きくなった。
摩擦係数は拭き残りがあっても、比較例2のウレタン樹脂ムクに比べ50%以上低下するが実施例1に比べ、バラツキが大きかった。
また、実装試験においては、実施例1〜4のクリーニングブレードの耐久性は十分であったが、比較例1、3ではトナーのすり抜けが発生し、実施例1〜4に比べるとやや画像が悪かった。なお、比較例3では、摩擦係数が大きいため、約2万枚の耐久後ブレード捲れが発生した。
本発明のクリーニングブレードを説明するための模式図である。 本発明のクリーニングブレードを説明するための模式的断面図である。 本発明のクリーニングブレードを組み込んだ電子写真装置の一例の概略図である。
符号の説明
1 帯電器
2 感光体
3 前露光装置
4 現像ロール
10 原稿台ガラス
11 光源
12 CCD
13 潜像書込装置(ROS)
30 現像ロール回転軸
31〜34 現像器
35a〜d 現像スリーブ
36a〜d 規制ブレード
37a〜d 現像容器
40 中間転写ベルト
41 位置センサ
42 一次転写ロール
43 テンションロール
44 二次転写用バックアップロール
45 ベルト駆動ロール
46、47 アイドラロール
48 二次転写器
49 ベルトクリーナ
50 感光体クリーナ
51 クリーニング容器
52 クリーニングブレード
60 給紙トレイ
61 ピックアップロール
62 レジロール対
63 シート搬送ベルト
64a〜b 定着器
65 記録シート排出トレイ
100 クリーニングブレードの長手方向
110 クリーニングブレードの自由長方向
120 クリーニングブレードの厚み方向
130 自由長部
140 トナー担持体への当接部
150 硬化層
160 端部
A 潜像書込位置
B 現像領域
D 一次転写領域
Da 感光体の回転方向
E 二次転写領域
G 原稿
L ROSからのレーザービーム
L1 硬化層の自由長方向の長さ
L2 硬化層のクリーニングブレードの厚み方向の長さ
S 記録シート
T 硬化層自体の厚み

Claims (10)

  1. 下記工程を有することを特徴とするクリーニングブレードの製造方法:
    (1)ウレタン樹脂で形成されたブレード表面の少なくとも一部にイソシアネート化合物を含浸させる工程、
    (2)含浸後、ブレード表面に、イソシアネート化合物の融点以上の温度の温風を当てて、ブレード表面に残留しているイソシアネート化合物を除去する工程、および、
    (3)ブレードを形成しているウレタン樹脂と、ブレード中に含浸したイソシアネート化合物を反応させて硬化層を形成する工程。
  2. 工程(2)と(3)の間に、ブレード表面に残留しているイソシアネート化合物を、さらに、溶剤で除去する工程を設けたことを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレードの製造方法。
  3. 工程(1)のイソシアナート化合物のブレードへの含浸が、イソシアナート化合物未含浸のブレードをイソシアネート化合物浴中に浸漬することであることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニングブレードの製造方法。
  4. 工程(1)において、ブレードを形成しているウレタン樹脂中の水分量が、イソシアネート化合物を含浸させる際には、1質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクリーニングブレードの製造方法。
  5. 工程(3)終了後に、さらに架橋反応を起こさない活性水素化合物により過剰の未反応のイソシアネート基を失活させる工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載のクリーニングブレードの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により製造されたクリーニングブレードであって、該クリーニングブレードの硬化層表面の十点平均粗さRzjisが5μm以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
  7. 硬化層の硬さが、国際ゴム硬さ(IRHD)で60〜90°であることを特徴とする請求項6に記載のクリーニングブレード。
  8. ブレードの硬化層が形成されていない部分のIRHDに対し、硬化層のIRHDが1〜10°大きいものである請求項7に記載のクリーニングブレード。
  9. 請求項6〜8に記載のクリーニングブレードを組み込んでなることを特徴とする電子写真装置。
  10. クリーニングブレードがイソシアネート化合物を含浸させ反応させて形成された硬化層でトナー担持体に当接して配置されている請求項9に記載の電子写真装置。
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