JP2004275274A - 球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材 - Google Patents

球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単かつ安価な構成で、遊技球の挙動を多様化して興趣に富んだ遊技を可能にする。
【解決手段】遊技領域に配設されてパチンコ球Sの落下流通を許容する球流通部材30として、該遊技領域を流下するパチンコ球Sを球入口32aを介して通入させる球導入路32と、球導入路32の下流側に連通接続する分流室34と、分流室34に夫々連通接続して、該分流室34から流入した前記パチンコ球Sを球出口から遊技領域に通出させる第1球通路37および前記第2球通路39と、該分流室34に流入する前記パチンコ球Sを個別に収容可能な複数の受容部を有する回転部材41とから構成する。そして、前記受容部に収容したパチンコ球Sの自重により前記回転部材41を回動させて、パチンコ球Sを第1球通路37または第2球通路39の何れかに通出させるようにした。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材に関し、更に詳細には、遊技盤上に画成された遊技領域に打ち出された遊技球が流通する球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やアレンジボール機等の遊技機では、機内にセットされる遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に配設されて、枠状に形成された装飾部材の開口部に、複数の図柄を変動表示して図柄組合わせゲームを行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置が後方から臨み、該装飾部材の下方に図柄表示装置の変動開始条件としての始動入賞具を配設したものが多数提案されている。そして、この種の遊技機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球(遊技球)が前記始動入賞具に入球することにより、前記図柄表示装置で図柄組合わせゲームに伴うリーチ演出等の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組合わせで停止すると、遊技者に有利な特別遊技状態(所謂大当り状態)となるようになっている。このように、大当り状態となるには前記始動入賞具へのパチンコ球の入球が必要とされるため、遊技者は、前記図柄表示装置における図柄組合わせゲームを楽しむと共に、始動入賞具へのパチンコ球の入球にも大きな関心を持って遊技を楽しんでいる。
【0003】
そこで、前記始動入賞具の上方に位置する前記装飾部材は、その下縁部(所謂ステージ)に該始動入賞具に向けてパチンコ球を流下させる排出部が形成されると共に、装飾部材の所要部位に、前記遊技領域に開口する球入口からパチンコ球を取り込んでステージに通出案内する球流通部材が配設され、遊技者に対してパチンコ球の始動入賞具への入球を期待させるよう構成されている。また、前記装飾部材のステージに、前記始動入賞具への入球確率の異なる2つの通路を画成して、始動入賞具へのパチンコ球の入球に遊技者がより関心を持つようにしたものもある。
【0004】
例えば、前記装飾部材に、比較的低確率でパチンコ球を始動入賞具に向けて案内する第1ステージと、該第1ステージより高確率でパチンコ球を始動入賞具に向けて案内する第2ステージとを形成すると共に、前記球流通部材に、第1ステージに連通する第1球通路と、第2ステージに連通する第2球通路とを形成し、該球流通部材の球入口から通入したパチンコ球の勢いに応じて、パチンコ球が該第1球通路または該第2球通路の何れかに通出するよう構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。また、前記球流通部材に、定期的または遊技状態に応じて駆動するよう制御された振分装置を配設し、該振分装置の駆動状態に応じて、前記球入口から球流通部材内に通入したパチンコ球が、前記第1ステージまたは第2ステージの何れかに選択的に通出されるよう構成したものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第3319444号公報
【特許文献2】
特許第3335727号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述の如くパチンコ球が前記球入口に通入した際の勢いにより、前記第1球通路(第1ステージ)または第2球通路(第2ステージ)に選択的に通出するよう構成した場合には、該球入口に通入したパチンコ球の挙動が単調になり、当該パチンコ球が複雑な動作をすることによる遊技の興趣が損なわれる欠点がある。また、前記振分装置を利用してパチンコ球を通出案内させるよう構成した場合であっても、該パチンコ球の挙動は、振分装置の駆動状態で決定されてしまうので、該パチンコ球が複雑な動作をすることによる遊技の興趣が損なわれてしまう。更に、前記振分装置は、モータ等の駆動手段が必要となるため、前記球流通部材(装飾部材)の部品点数が増加したり、該球流通部材の構造が複雑化して組付け作業が煩雑となると共に、製造コストが嵩む問題が指摘される。更にまた、前記駆動手段を動作制御する制御プログラムを別途設計する必要が生ずると共に、ROM(Read Only Memory)の記憶容量を圧迫して、他の遊技演出が制限されることにもなる。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、簡単かつ安価な構成で、遊技球の挙動を多様化して興趣に富んだ遊技が可能な球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る球流通部材は、
遊技盤(J)に配設され、該遊技盤(J)に画成された遊技領域(I)における遊技球(S)の落下流通を許容する球流通部材(30)であって、
前記遊技領域(I)を流下する遊技球(S)を球入口(32a)を介して通入させる球導入路(32)と、
前記球導入路(32)の下流側に連通接続し、球通入口(34a)を介して前記遊技球(S)を流入させる分流室(34)と、
前記分流室(34)に連通接続し、該分流室(34)から流入した前記遊技球(S)を球出口(37b)から前記遊技領域(I)に通出させる第1球通路(37)と、
前記分流室(34)に連通接続し、該分流室(34)から流入した前記遊技球(S)を球出口(39b)から前記遊技領域(I)に通出させる第2球通路(39)と、
前記分流室(34)内に回動可能に配設され、該分流室(34)に流入する前記遊技球(S)を個別に収容可能な複数の受容部(51,53)を有し、該受容部(51,53)に収容された遊技球(S)の自重により回動される回転部材(41)とからなり、
前記受容部(51,53)に収容した前記遊技球(S)を、前記回転部材(41)の回動に伴い分流室(34)から前記第1球通路(37)または第2球通路(39)の何れかに通出させるよう構成したことを特徴とする。
【0009】
また、前記受容部(51)の少なくとも1つに、前記分流室(34)に流入した遊技球(S)を、前記第1球通路(37)または第2球通路(39)に向けて通出案内する案内手段(46)を設けることもできる。
【0010】
更に、前記複数の受容部(51,53)を、前記案内手段(46)が設けられた第1の受容部(51)と、該案内手段(46)が設けられていない第2の受容部(53)とから構成し、該第2の受容部(53)に、第1の受容部(51)から案内手段(46)により遊技球(S)が通出される一方の球通路(39)への遊技球(S)の通出を阻止する規制手段(44)を設けるようにしてもよい。
【0011】
更にまた、前記回転部材(41)に、前記第2の受容部(53)を前記第1の受容部(51)より多く形成することも可能である。
【0012】
そして、前記回転部材(41)の重心位置を、回転部材(41)の回転中心に対して偏心するよう設定してもよい。
【0013】
また、前記分流室(34)の球通入口(34a)を、その中心を通過する鉛直線(X)が前記回転部材(41)の回転中心から径方向に変移する位置に設けることもできる。
【0014】
更にまた、前記球通入口(34a)における前記回転部材(41)の回転中心を通過する鉛直線(X)に近接する一方の開口端縁から該回転部材(41)の軸部(42)までの長さ寸法(L)は、前記遊技球(S)の直径寸法より小さく設定され、前記球通入口(34a)における回転部材(41)の回転中心を通過する鉛直線(X)から離間する他方の開口端縁から回転部材(41)の軸部(42)までの長さ寸法(L)は、該遊技球(S)の直径寸法より大きく設定されるようにしてもよい。
【0015】
そして、前記分流室(34)は、前記球通入口(34a)を挟んで第1内面(35)と第2内面(36)とを有し、該球通入口(34a)の中心を通過する鉛直線(X)に対して前記軸部(42)とは反対側に位置する第1内面(35)から軸部(42)までの長さ寸法は、前記遊技球(S)の直径より大きく設定されると共に、該球通入口(34a)の中心を通過する鉛直線(X)に対して軸部(42)側に位置する第2内面(36)から軸部(42)までの長さ寸法は、該遊技球(S)の直径より小さく設定され、前記球通入口(34a)から分流室(34)に流入した遊技球(S)が、前記第2円弧面(36)側に入り込まないよう構成することもできる。
【0016】
なお、前記分流室(34)の全部または一部を透視可能な部材で形成し、前記遊技盤(J)の前面側から前記回転部材(41)を視認し得るようにしてもよい。
【0017】
また、前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係る球流通部材を備える装飾部材は、
前記遊技盤(J)に画成した遊技領域(I)に配設され、該遊技領域(I)に設けられた入賞具(11)に向けて遊技球(S)を案内する球誘導路(24,27)を本体(21)の内側下部に形成してなる装飾部材であって、
前記本体(21)に、
前記遊技領域(I)を流下する遊技球(S)を球入口(32a)を介して通入させる球導入路(32)と、前記球導入路(32)の下流側に連通接続し、球通入口(34a)を介して前記遊技球(S)を流入させる分流室(34)と、前記分流室(34)に連通接続し、該分流室(34)から流入した前記遊技球(S)を第1球出口(37b)から通出させる第1球通路(37)と、前記分流室(34)に連通接続し、該分流室(34)から流入した前記遊技球(S)を第2球出口(39b)から通出させる第2球通路(39)と、前記分流室(34)内に回動可能に配設され、該分流室(34)に流入する前記遊技球(S)を個別に収容可能な複数の受容部(51,53)を有し、該受容部(51,53)に収容された遊技球(S)の自重により回動される回転部材(41)とを備え、前記受容部(51,53)に収容した前記遊技球(S)を、前記回転部材(41)の回動に伴い分流室(34)から前記第1球通路(37)または第2球通路(39)の何れかに通出させる球流通部材(30)が配設され、
前記第1球通路(37)の第1球出口(37b)または第2球通路(39)の第2球出口(39b)から前記球誘導路(24,27)に遊技球(S)を通出するよう構成したことを特徴とする。
【0018】
更に、前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の更に別の発明に係る球流通部材を備える装飾部材は、
前記遊技盤(J)に画成した遊技領域(I)に配設され、該遊技領域(I)に設けられた入賞具(11)に向けて遊技球(S)を案内する球誘導路(24,27)を本体(21)の内側下部に形成してなる装飾部材であって、
前記本体(21)に、
前記遊技領域(I)を流下する遊技球(S)を球入口(32a)を介して通入させる球導入路(32)と、前記球導入路(32)の下流側に連通接続し、球通入口(34a)を介して前記遊技球(S)を流入させる分流室(34)と、前記分流室(34)に連通接続し、該分流室(34)から流入した前記遊技球(S)を第1球出口(37b)から前記本体(21)の内側下部に通出させる第1球通路(37)と、前記分流室(34)に連通接続し、該分流室(34)から流入した前記遊技球(S)を第2球出口(39b)から前記本体(21)の内側下部に通出させる第2球通路(39)と、前記分流室(34)内に回動可能に配設され、該分流室(34)に流入する前記遊技球(S)を個別に収容可能な複数の受容部(51,53)を有し、該受容部(51,53)に収容された遊技球(S)の自重により回動される回転部材(41)とを備え、前記受容部(51,53)に収容した前記遊技球(S)を、前記回転部材(41)の回動に伴い分流室(34)から前記第1球通路(37)または第2球通路(39)の何れかに通出させる球流通部材(30)が配設され、
前記球誘導路は、前記第1球通路(37)の第1球出口(37b)に連接される第1球誘導路(24)と、前記第2球通路(39)の第2球出口(37b)に連接される第2球誘導路(27)とからなり、
前記第1球通路(37)を介して前記第1球誘導路(24)に通出する前記遊技球(S)の前記入賞具(11)への入賞確率と、前記第2球通路(39)を介して前記第2球誘導路(27)に通出する遊技球(S)の入賞具(11)への入賞確率とに差を設け得るようにしたことを特徴とする。
【0019】
また、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記受容部(51)の少なくとも1つに、前記分流室(34)に流入した遊技球(S)を前記第1球通路(37)または第2球通路(39)に向けて通出案内する案内手段(46)を設けることもできる。
【0020】
更に、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記複数の受容部(51,53)を、前記案内手段(46)が設けられた第1の受容部(51)と、該案内手段(46)が設けられていない第2の受容部(53)とから構成し、該第2の受容部(53)に、第1の受容部(51)から案内手段(46)により遊技球(S)が通出される一方の球通路(39)への遊技球(S)の通出を阻止する規制手段(44)を設けるようにしてもよい。
【0021】
更にまた、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記回転部材(41)に、前記第2の受容部(53)を前記第1の受容部(51)より多く形成することも可能である。
【0022】
そして、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記回転部材(41)の重心位置を、回転部材(41)の回転中心に対して偏心するよう設定してもよい。
【0023】
また、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記分流室(34)の球通入口(34a)を、その中心を通過する鉛直線(X)が前記回転部材(41)の回転中心から径方向に変移する位置に設けることもできる。
【0024】
更にまた、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記球通入口(34a)における前記回転部材(41)の回転中心を通過する鉛直線(X)に近接する一方の開口端縁から該回転部材(41)の軸部(42)までの長さ寸法(L)は、前記遊技球(S)の直径寸法より小さく設定され、前記球通入口(34a)における回転部材(41)の回転中心を通過する鉛直線(X)から離間する他方の開口端縁から回転部材(41)の軸部(42)までの長さ寸法(L)は、該遊技球(S)の直径寸法より大きく設定されるようにしてもよい。
【0025】
そして、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記分流室(34)は、前記球通入口(34a)を挟んで第1内面(35)と第2内面(36)とを有し、該球通入口(34a)の中心を通過する鉛直線(X)に対して前記軸部(42)とは反対側に位置する第1内面(35)から軸部(42)までの長さ寸法は、前記遊技球(S)の直径より大きく設定されると共に、該球通入口(34a)の中心を通過する鉛直線(X)に対して軸部(42)側に位置する第2内面(36)から軸部(42)までの長さ寸法は、該遊技球(S)の直径より小さく設定され、前記球通入口(34a)から分流室(34)に流入した遊技球(S)が、前記第2円弧面(36)側に入り込まないよう構成することもできる。
【0026】
なお、前記球流通部材を備える装飾部材としては、前記分流室(34)の全部または一部を透視可能な部材で形成し、前記遊技盤(J)の前面側から前記回転部材(41)を視認し得るようにしてもよい。
【0027】
【作用】
本発明によれば、球流通部材の分流室に流入した遊技球は、回転部材の回転を伴って第1球通路または第2球通路の何れかに通出されるから、該遊技球の挙動が複雑となって遊技の興趣が増大される。また、球流通部材を流通する遊技球の挙動を予測するのは困難となるので、遊技演出が単調となることはない。また、回転部材における少なくとも1つの受容部に案内手段を設けることにより、該受容部に収容された遊技球は所定の球通路に向けて通出案内されるから、遊技球の収容される受容部によりその挙動を変化させ得る。このとき、案内手段を形成していない受容部に、該案内手段が案内する球通路への通出を阻止する規制部材を形成することで、遊技球の挙動をより明確に区別することができる。
【0028】
また、前記回転部材の重心位置を偏心させることで、該回転部材の静止状態または回動状態に応じて遊技球が通出し得る球通路を変化して、遊技演出の多様化を図り得る。更に、分流室の球通入口の中心を通過する鉛直線を、回転部材の回転中心から径方向に変移する位置に設けることにより、該分流室に流入した遊技球を回転部材の特定方向から当接させて、当該回転部材を一定方向に円滑に回転させることが可能となる。更にまた、前記分流室を透視可能にすることで、遊技者が分流室内の回転部材の動作を視認し得るようになり、遊技の興趣がより増大される。そして、前記球流通部材を、遊技者の関心が集まる入賞具に近接する装飾部材に配設することで、より一層遊技の興趣が引き立てられる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、本実施例では、遊技機としてパチンコ機を例に挙げて説明するが、遊技機としてはアレンジボール機等であってもよい。また、本実施例において、前・後、および左・右とは、図1に示すように遊技盤Jを正面側から見た状態で指称するものとする。
【0030】
(遊技盤について)
実施例に係るパチンコ機の機内に配設された遊技盤Jには、図1に示すように、その盤面に略円形状に湾曲形成したレール10が配設されて、該レール10の内部に遊技領域Iが画成されている。そして、パチンコ機に配設された操作ハンドル(図示せず)を操作することにより、図示しない上球皿内に貯留されているパチンコ球(遊技球)Sが、前記レール10に沿って遊技領域Iに打ち出されて該領域Iを流下するよう構成される。
【0031】
前記遊技領域I内の盤面には、縦央やや下部に、パチンコ球Sをスイッチで検出し得る始動入賞具(入賞具)11が配設されると共に、この始動入賞具11の直上方には遊技盤Jを装飾する大型の枠状に形成された装飾部材20が配設され、更に始動入賞具11の直下方には大型電動式の入賞装置Mが配設されている。また、前記装飾部材20に開設した後述する開口部21aに、図柄表示装置Kが後方から臨み、前記始動入賞具11へのパチンコ球Sの入賞に対応して図柄組合わせゲームが展開されて、図柄が所定の組合わせで停止すると、遊技者に有利な大当り状態となるようになっている。なお、前記遊技盤Jにおける遊技領域Iには、パチンコ球Sの流れに変化を与えて前記始動入賞具11や入賞装置Mへ誘導する多数の釘12が打設してある。また、図1中の符号16はアウト口を示す。更に、始動入賞具11および入賞装置Mの左右両側には、遊技状態に応じて照射パターンが変更制御される電飾装置14,14が配設されている。
【0032】
前記入賞装置Mは、図柄組合わせゲームで成立した「大当り」に対して開成作動条件が付与される大型の入賞装置であって、特別入賞具17に対設された扉状の開閉板18が、後側の電磁ソレノイドに係る設定駆動条件に基づいて、通常の閉鎖状態から開放状態に変化され、パチンコ球Sの入賞に応じて多数の賞球が払い出されるようになっている。なお、特別入賞具17の後側内部にセーフ球用のカウントスイッチや、開放作動継続用の特別スイッチが組込まれている(何れも図示せず)。また、入賞装置Mの左右両側に、普通入賞具19,19が設けてある。
【0033】
(装飾部材について)
前記装飾部材20は、図1に示す如く、前記遊技領域Iの略中央に配設されて、該領域の左右幅方向の大部分を占める横長の枠状本体(本体)21に、各種の装飾部品を配設して構成されると共に、該枠状本体21の略中央位置には、前記図柄表示装置Kが整合する開口部21aが開設されている。図2に示すように、前記枠状本体21は、前記遊技盤Jの前面側に露出する装飾部22aと、該装飾部22aの後側に配設されて、LED等の発光体(図示せず)等が取り付けられる台部22bとから構成され、該台部22bを遊技盤Jに開設した装着孔(図示せず)に前側から挿入したもとで、該装飾部22aが前側から遊技盤Jにネジ止めされる。また、前記枠状本体21(装飾部22a)の下方位置において、前記始動入賞具11の上方に臨む位置(枠状本体21の略中央位置)には、前側に開口する球排出路21bが前後方向に画成されており、該球排出路21bから通出するパチンコ球Sが前記始動入賞具11に向けて流下するようになっている。なお、前記球排出路21bから通出したパチンコ球Sの略全てが、前記始動入賞具11に入賞するよう設定してある。
【0034】
図2または図3に示すように、前記枠状本体21における内側左方部(内周左側縁部)には、前記遊技領域Iを流下するパチンコ球Sの流通を許容する球流通部材30が配設されている。また、前記枠状本体21の内側下部(内周下縁部)には、前記球流通部材30から通出したパチンコ球Sや、遊技領域Iに打ち出されて前記釘12により変向されたパチンコ球Sが直接流通し得る第1球誘導路24および第2球誘導路27が、前後の関係で形成されている。
【0035】
前記第1球誘導路24は、図3〜図5に示すように、前記枠状本体21の内周下縁部における前側に上下方向に起伏するよう形成され、前記球流通部材30に形成された第1球通路37(後述)の第1球出口37bに連接している。また、前記第1球誘導路24は、前記第1球出口37bとの連接部位から右方向に向かうにつれて下方傾斜した後に、反転して上方傾斜して略中央位置(始動入賞具11の上方位置)に到達する緩やかに起伏した波状に形成され、その略中央位置を中心として左右対称に形成される(図1参照)。なお、図1〜図5に示すように、前記第1球誘導路24が上方に盛り上がった略中央位置の下方に、前記球排出路21bの球排出口21cが形成されている。そして、前記第1球誘導路24における最下方位置(下方傾斜から上方傾斜に変位する変位点で始動入賞具11の上方左右両側)には、前方に向けて傾斜する第1排出部25a,25aが形成されて、該第1排出部25a,25aからパチンコ球Sを遊技盤Jの前側(遊技領域I)に流出し得るようになっている。また、第1球誘導路24の最上方位置(略中央位置)には、後述する隙間29に向けて後方に傾斜する第2排出部25bが形成されており、パチンコ球Sを該隙間29を介して前記球排出路21bに通出案内するよう構成される。なお、前記第1球誘導路24の前端縁における前記第1排出部25a,25aを形成していない部位に、上方に延出する第1フランジ24aを形成してある。すなわち、前記第1球誘導路24を流通するパチンコ球Sは、前記第1排出部25a,25aまたは第2排出部25bから前後に流出するようになっている。
【0036】
このため、前記第1球誘導路24を移動するパチンコ球Sは、該第1球誘導路24に沿って左右に往復移動し、前記第1球排出部25a,25aで勢いが減衰すると、該パチンコ球Sは、該第1球排出部25a,25aから遊技盤Jの前側に落下し、該遊技盤Jに打設した前記釘24と接触して流下方向を変えつつ前記始動入賞具11、普通入賞具19あるいはアウト口16に向けて流下する。従って、前記第1球誘導路24を移動するパチンコ球Sの多くは、前記第1排出部25a,25aから落下することになり、該第1球誘導路24を移動するパチンコ球Sの始動入賞具11への入賞確率は低くなっている。
【0037】
一方、前記第2球誘導路27は、図3〜図5に示すように、前記第1球誘導路24の後方側に形成され、前記枠状本体21の左右方向の略中央位置(始動入賞具11の上方位置)において所要間隔離間して左右対称に形成される第1案内部28aと第2案内部28bとから構成される。そして、前記第1案内部28aと第2案内部28bとの間に形成される前記隙間29が、前記球排出路21bに連通するようになっている。また、前記第1案内部28aは、前記球流通部材30に形成される第2球通路39(後述)の第2球出口39bに連接されると共に、該第2球出口39bとの連接部位から右方向に向かうにつれて一定の角度で下方傾斜して隙間29に至っている。従って、前記第2球通路39から前記第2球誘導路27(第1案内部28a)に通出したパチンコ球Sは、第1案内部28aの端部から隙間29を介して前記球排出路21bに流入し、前記始動入賞具11に向けて案内される。
【0038】
前記第2球誘導路27の前端縁には、その略全長に亘って第2フランジ27aが形成されて、該第2球誘導路27を流通するパチンコ球Sが、前記第1球誘導路24や遊技盤Jの前側に落下するのを防止するようになっている。従って、前記第2球誘導路27を移動するパチンコ球Sの多くは、前記球排出路21bに通入して、前記始動入賞具11に向けて案内される。すなわち、前記第2球誘導路27からの始動入賞具11への入賞確率は、前記第1球誘導路24から始動入賞具11への入賞確率より高確率に設定される。なお、前記隙間29の前側には、フランジ27aは形成されておらず、前記第1球誘導路24の第2排出部25から球排出路21bへのパチンコ球Sの通入を許容するようになっている。
【0039】
(球流通部材について)
図3、図6または図7に示すように、前記球流通部材30は、遊技盤Jの前側から透視可能な透明樹脂で形成された前半体31と、該前半体31の後方に配設される後半体38とから一体的に取扱い得るよう構成されて、該後半体38の後方側に、前記装飾部材20の台部22bが当接している。前記前半体31には、前記枠状本体21の左側上部位置において前方に向かって開口する球入口32aを介して遊技領域Iに連通する球導入路32と、該球導入路32の下流側に球通入口34aを介して連通接続する分流室34と、第1球通出口37aを介して分流室34に連通接続すると共に、第1球出口37bを介して遊技領域I(枠状本体21の内側下部)に開放し、上下方向に延在する第1球通路37とが画成される。また、前記分流室34内には、パチンコ球Sを個別に収容可能な第1および第2の受容部51,53が形成されて、該受容部51,53に収容された遊技球Sの自重により回動する回転部材41が配設されている。
【0040】
一方、前記後半体38は、前記前半体31の後方に整合され、前記分流室34の後方に開放した第2球通出口39aを介して分流室34に連通接続し、第2球出口39bを介して遊技領域I(枠状本体21の内側下部)に開放する第2球通路39が画成されている。また、前記第1球通路37の第1球出口37bに、前記第1球誘導路24が連接すると共に、前記第2球通路39の第2球出口39bに、前記第2球誘導路27が連接するようになっている。
【0041】
すなわち、前記球流通部材30は、前記遊技領域Iを流下するパチンコ球Sが前記球入口32aを介して球導入路32に通入し、前記球通入口34aを介して該球導入路32から前記分流室34に流入したパチンコ球Sは、前記回転部材41の第1の受容部51または第2の受容部53に収容される。そして、前記受容部51,53に収容されたパチンコ球Sは、前記回転部材41の回動に伴い、前記第1球通出口37aまたは第2球通出口39aを介して前記第1球通路37または第2球通路39の何れかに通入した後に、前記第1球誘導路24または第2球誘導路27に通出する。なお、前記枠状本体21の前面には、該枠状本体21の外方から前記球導入路32の球入口32aに向けて傾斜延在する案内片21dが形成され、前記遊技領域Iを流下するパチンコ球Sを該球入口32aに案内するようになっている(図3参照)。
【0042】
このように、本実施例における球流通部材30を配設した装飾部材20は、前記枠状本体21に、前記遊技領域Iを流下するパチンコ球Sを球入口32aを介して通入させる球導入路32と、前記球導入路32の下方に連通接続し、球通入口34aを介して前記パチンコ球Sを流入させる分流室34と、上下方向に延在されて前記分流室34の下方に連通接続し、該分流室34から流入した前記パチンコ球Sを第1球出口37bから通出させる第1球通路37と、前記第1球通路37の後方に形成されて前記分流室34に連通接続し、該分流室34から流入した前記パチンコ球Sを第2球出口39bから通出させる第2球通路39と、前記分流室34内に回動可能に配設され、該分流室34に流入する前記パチンコ球Sを個別に収容可能な複数の受容部51,53を有し、該受容部51,53に収容されたパチンコ球Sの自重により回動される回転部材41とを備え、前記受容部51,53に収容した前記パチンコ球Sを、前記回転部材41の回動に伴い分流室34から前記第1球通路37または第2球通路39の何れかに通出させる球流通部材30が配設され、前記球誘導路は、上下方向に起伏されて、上下方向に延在する前記第1球通路37の第1球出口37bに連接される第1球誘導路24と、該第1球誘導路24の後側に形成されて、前記第2球通路39の第2球出口39bに連接される第2球誘導路27とから構成されている。
【0043】
(分流室について)
ここで、前記分流室34は、図7に示すように、該分流室34における円周上の上方と下方とに離間して開口する前記球通入口34aおよび第1球通出口37aを挟んで同心円状に形成された第1円弧面(第1内面)35と第2円弧面(第2内面)36とから画成されている。そして、分流室34の左側面を画成する第1円弧面35から前記回転部材41の後述する円筒部(軸部)42までの長さ寸法は、前記パチンコ球Sの直径より大きく設定されると共に、分流室34の右側面を画成する第2円弧面36から円筒部42までの長さ寸法は、該パチンコ球Sの直径より小さく設定されている。また、前記第2円弧面36と前記球導入路32とが連接する前記球通入口34aの開口端縁は、第1および第2円弧面35,36の中心点(後述の回転軸41a)の上方に臨み、前記第1円弧面35と前記第1球通路37とが連通する前記第1球通出口37aの開口端縁は、第1および第2円弧面35,36の中心点の下方に臨んでいる。更に、前記後半体38における前記第1および第2円弧面35,36の中心点に整列する位置に、回転軸41aを枢支する支持部40が形成されて、該回転軸41aの分流室34に臨む前側に前記回転部材41が回動可能に配設されている。従って、図7に示すように、前記球通入口34aの中心を通過する鉛直線Xが、前記回転部材41の回転中心から径方向(左方向)に変位し、前記第1球通出口37aの中心を通過する鉛直線Xが、該回転部材41の回転中心から径方向(右方向)に変位している。なお、前記回転軸41aの前端部は、前記分流室34の前側を画成する前板34bに形成した支持孔34cに挿入され、該回転軸41aを前記支持部40と支持孔34cとにより回動可能に支持している。
【0044】
すなわち、図7に示すように、前記分流室34の球通入口34aの中心を通過する鉛直線Xに対して前記回転部材41の円筒部42とは反対側に、前記第1円弧面35が位置し、該鉛直線Xに対して該円筒部42側に、前記第2円弧面36が位置している。換言すると、前記球通入口34aにおける前記回転部材41の回転中心を通過する鉛直線Xに近接する一方の開口端縁から該回転部材41の円筒部42までの長さ寸法Lが、前記パチンコ球Sの直径寸法より小さくなるよう設定され、球通入口34aにおける該回転部材41の回転中心を通過する鉛直線Xから離間する他方の開口端縁から回転部材41の円筒部42までの長さ寸法Lが、該パチンコ球Sの直径寸法より大きくなるよう設定されている。これにより、前記球通入口34aから分流室34に流入したパチンコ球Sが、前記第2円弧面36と円筒部42との間に入り込むのは防止され、該球通入口34aから到来したパチンコ球Sは回転部材41における円筒部42の左側に位置する受容部51,53に当接して、該回転部材41が常に同一方向に付勢されて反時計回りに回転される(図8(a),(b)参照)。
【0045】
(回転部材について)
前記回転部材41は、図6〜図8に示すように、前記回転軸41aが挿通される軸孔42aが形成された円筒部42と、該円筒部42の周方向に所定間隔離間して4箇所に形成された隔壁部材43a,43b,43cとから基本的に構成され、各隔壁部材43a,43b,43cの間に、前記球通入口34aから流入するパチンコ球Sを収容する4つ受容部51,53が画成される。なお実施例の回転部材41では、第1の受容部51が1箇所画成され、第2の受容部53が3箇所画成される。なお、前述の如く、前記円筒部42の外周面と前記第1円弧面35との離間長さは、パチンコ球Sの直径寸法より大きく設定され、各受容部51,53に収容されたパチンコ球Sが詰まることはない。
【0046】
ここで、前記第1の受容部51には、隣接する隔壁部材43a,43bの前端部を連結する補助板45が形成され、前記各第2の受容部53には、隣接する隔壁部材43a,43c(43b,43c)(43c,43c)の後端縁を連接してパチンコ球Sの第2球通出口39aへの通出を規制する規制板(規制手段)44が形成されている。また、前記第1の受容部51を画成し、該第1の受容部51が前記球通入口34aの下方に位置した際に、該球通入口34aに対向する隔壁部材43aには、該第1の受容部51に収容されたパチンコ球Sを、前記第2球通路39に向けて通出させる案内リブ(案内手段)46が形成してある。すなわち、前記分流室34に流入したパチンコ球Sは、前記第1の受容部51に収容された際には、前記案内リブ46に案内されて前記第2球通路39に通出し、前記第2の受容部53に収容された際には、前記規制板44により第2球通路39への通出が規制されて前記第1球通路37に通出するようになっている。
【0047】
なお、前記回転部材41は、その重心位置が、該回転部材41の回転中心に対して前記案内リブ46を形成した前記第1の受容部51側に偏心しており、該回転部材41の静止状態において、当該第1の受容部51が常には下向きとなって前記球通入口34aから通入するパチンコ球Sが第1の受容部51には入り難くなっている。また、前記各隔壁部材43a,43b,43cの径方向端縁部は、前記規制板44より内側に位置し、該隔壁部材43a,43b,43cと前記第1および第2の円弧面35,36との間に、パチンコ球Sが噛み込まれるのを防止している。更に、図6〜図8に示すように、前記第1の受容部51における回転部材41の回転方向後側を画成する隔壁部材43bの径方向端縁部(円筒部42から離間する端縁部)には、該端縁部から円筒部42に向かうにつれて前記第2の受容部53側に傾斜する傾斜部47が形成されており、前記分流室34に通入したパチンコ球Sが、該傾斜部47に接触した際に、当該回転部材41を反時計回りに回転させると共に、パチンコ球Sを第2の受容部53側に案内するようになっている。更に、前記第1の受容部51を画成する前記両隔壁部材43a,43bの径方向外方に位置する前記規制板44には、切欠部48,48が形成されて、パチンコ球Sが回転部材41に接触した際の衝撃を分散するよう構成される。更にまた、前記規制板44における外周縁部の前面側には、面取り部49が形成されており、パチンコ球Sを第2の受容部53側に案内するようになっている。
【0048】
【実施例の作用】
次に、本実施例に係る球流通部材およびこの球流通部材を備える装飾部材の作用につき説明する。
【0049】
前記操作ハンドルの操作に基づき上球皿に貯留したパチンコ球Sが1球ずつ打ち出され、該パチンコ球Sは前記レール10に沿って移動して前記遊技領域Iの上部に至る。このパチンコ球Sは遊技盤Jの盤面上を、前記釘24により方向を変えられつつ流下し、図1中の始動入賞具11、入賞装置Mの特別入賞具17および普通入賞具19,19等に入るセーフ球と、アウト口16に回収されるアウト球とに区分されるパチンコゲームが行なわれる。このとき、前記始動入賞具11にパチンコ球Sが入賞した場合には、前記図柄表示装置Kにおいて所要の図柄組合わせゲームが展開され、遊技者に有利な「大当り」が成立する期待感を持って遊技がなされる。従って、前記始動入賞具11に向けてパチンコ球Sを案内し得る第1球誘導路24と第2球誘導路27とを、遊技者が注視する前記図柄表示装置Kに近接して形成することで、該始動入賞具11へのパチンコ球Sの通入に対する遊技者の関心が高まり、遊技の興趣が向上される。
【0050】
前記遊技領域Iを流下するに際し、前記装飾部材20に設けた前記案内片21dに到来した前記パチンコ球Sは、該案内片21dに沿って移動して前記球流通部材30の前記球入口32aから前記球導入路32に通入すると共に、該球導入路32に沿って移動して前記分流室34に案内される。前記分流室34に流入したパチンコ球Sは、前記回転部材41の第1または第2の受容部51,53に収容されて、該パチンコ球Sの自重により該回転部材41が反時計回りに回転されると共に、収容された受容部51,53に応じて前記第1球通路37または第2球通路39の何れかに通出される。そして、前記第1球通路37にパチンコ球Sが通出した場合には、該パチンコ球Sは前記第1球誘導路24に通出され、第2球通路39に通出した場合には、第2球誘導路27に通出される。
【0051】
このように、単に球流通部材30に通入したパチンコ球Sの勢いにより、該パチンコ球Sが第1または第2球通路37,39の何れに通出するかが決定されず、前記回転部材41の回動に伴いパチンコ球Sを各球通路37,39に振り分けるから、パチンコ球Sの挙動が複雑となって予測が困難になる。すなわち、球流通部材30に通入したパチンコ球Sの挙動に対する面白みが増大されるから、遊技に対する興趣がより一段と向上すると共に、演出態様の多様化を図り得る。そして、前記第1球誘導路24または第2球誘導路27から通出するパチンコ球Sの前記始動入賞具11への入賞確率が異なり、何れの球誘導路24,27に通出するかにより遊技者の利益が大きく異なるから、当該パチンコ球Sの挙動に対して遊技者の注意をより引きつけ得ると共に、多彩な遊技演出が可能となる。また、前記回転部材41は、特別な駆動装置を使用することなくパチンコ球Sの自重により回動されるから、前記球流通部材30の小型化を図り得ると共に、製造コストを低廉に抑えることができる。
【0052】
前記第1の受容部51には、第2球通路39(第2球誘導路27)に向けてパチンコ球Sを通出案内する案内リブ46が形成されているから、該第1の受容部51に収容されたパチンコ球Sを確実に第2球通路39に向けて通出させ得る。更に、前記第2の受容部53には、前記第2球通路39(第2球誘導路27)へのパチンコ球Sの通出を規制する規制板44を形成したから、該第2の受容部53に収容したパチンコ球Sの第2球通路39への通出が阻止されて確実に第1球通路37に通出させ得る。従って、パチンコ球Sを収容した前記第1または第2の受容部51,53に応じて対応する球通路37,39にパチンコ球Sを通出させて、一定条件下で遊技を行ない得るため、遊技者の期待感を損なわせることはない。更に、前記回転部材41が配設された分流室34の内部は、前面側から視認し得るよう構成されているから、遊技者は、パチンコ球Sが何れの受容部51,53に収容されるかを視認し得、該回転部材41およびパチンコ球Sの動きを楽しむことが可能となる。
【0053】
また、前記回転部材41の重心位置を偏心させたことにより、静止状態においては前記第1の受容部51が常には下向きに位置し、最初に前記分流室34内に通入したパチンコ球Sは、第2の受容部53に収容されて前記第1球通路37に通出される。一方、前記回転部材41が静止する前に2つ目のパチンコ球Sが前記分流室34に流入した場合には、そのタイミングにより第1または第2の受容部51,53の何れかに収容される。すなわち、前記第1の受容部51または第2の受容部53の何れに収容されるかは、偶然に決定されるため、画一的な遊技演出となることはない。
【0054】
前記分流室34の球通入口34aの中心を通過する鉛直線Xは、前記回転部材41の回転中心から径方向(左方向)に変移するよう構成してあるから、前記球通入口34aから分流室34内に流入したパチンコ球Sは、前記回転部材41における円筒部42の左側に位置する隔壁部材43a,43b,43cに当接して、図8(a),(b)に示すように、該パチンコ球Sの自重により隔壁部材43a,43b,43cを下方に押圧し、該回転部材41を所定方向(反時計回り)に回動する。すなわち、前記回転部材41における円筒部42の右側に位置する受容部51,53にパチンコ球Sは収容されないから、回転部材41が反時計回りに回動した際に、円筒部42の右側に位置する受容部51,53にパチンコ球Sが収容されて該回転部材41の動作が滞ることはない。このように、前記回転部材41を所定方向にのみパチンコ球Sで付勢し得るから、該回転部材41をスムーズに回動させることが可能になる。
【0055】
更に、前記回転部材41の回転中心を通過する鉛直線Xに近接する前記球通入口34aの開口端縁から、該回転部材41の円筒部42までの長さ寸法Lをパチンコ球Sの直径より小さく設定することで、前記分流室34に流入したパチンコ球Sが、該回転部材41を逆方向に付勢する方向に前記各受容部51,53に収容されることなく、より確実に一定の方向に回動させ得るようになる。なお、前記回転軸41aを、前記支持部40と支持孔34cとにより前後の2点で支持しているから、該回転軸41aが経時的に変形して前記回転部材41の各隔壁部材43a,43b,43cが前記第1円弧面35や第2円弧面36等に接触する畏れはなく、該回転部材41の回動に不具合が生ずることはない。
【0056】
そして、前記回転部材41の各隔壁部材43a,43b,43cを、前記規制板44の内側領域に形成してあるから、分流室34に通入したパチンコ球Sが、該隔壁部材43a,43b,43cと前記第1円弧面35との間に噛み込まれるのを防止でき、スムーズに回転部材41を回転させ得る。また、前記第1の受容部51を画成する回転方向後側の隔壁部材43bの径方向端縁部に傾斜部47を形成したことで、第2の受容部53へのパチンコ球Sの収容率が高くなり、遊技者のもどかしさが助長されて、より遊技の興趣が高くなる。
【0057】
なお、前記回転部材41は、前記分流室34内部に組付けられて、前記球流通部材30として一体的に取扱い得るよう構成してあるから、該球流通部材30の取り付け・取り外し作業を簡単に行なうことが可能である。
【0058】
【変更例】
なお、球流通部材の形状や配設箇所としては、実施例のものに限られず、種々の変更が可能である。例えば、球流通部材を装飾部材の左側部に設けるようにしたが、該装飾部材の上部に設けることも可能である。この場合には、球流通部材の第1球通路および第2球通路を装飾部材の開口部に沿って形成して、遊技球を第1球誘導路または第2球誘導路に案内するよう構成すればよい。また、前記回転部材に4つの受容部を形成するようにしたが、2つ以上の受容部を形成したものであればよい。更に、前記第1球通路に通出させる第2の受容部を第1の受容部より多く形成するようにしたが、該第1の受容部を多く形成してもよい。更にまた、前記第1球通路と第2球通路を前後の関係で形成する場合に限らず、左右の位置関係や両球通路を離間させて形成するようにしてもよい。なお、実施例では、球流通部材の全体を透視可能な樹脂で形成したが、少なくとも前記分流室の一部を透視可能な部材で形成し、遊技盤の前面側から回転部材を視認し得るよう構成すれば、遊技に対する興趣を向上させることが可能である。
【0059】
そして、前記回転部材に形成する球通路への案内手段としては、実施例のものに限らず、例えば前記隔壁部材を傾斜させたり、曲面状に形成してもよく、遊技球を特定の球通路に向けて通出案内し得る各種手段を採用することができる。また、実施例における回転部材は、重心位置を回転部材の回転中心に対して偏心するよう構成したが、当該回転部材の重心位置と回転中心とが一致するよう構成してもよい。すなわち、前記回転部材の重心位置を回転中心に対して偏心させた場合には、該回転部材の静止状態において、常に特定の受容部が下向きに位置するため、分流室に通入した1個目の遊技球は特定以外の球通路に通出され、回転部材が回転中に連続して分流室に入った2個目以降の遊技球のみが特定の受容部から特定の球通路に通出する可能性が生ずる。これに対し、回転部材の重心位置と回転中心とを一致させた場合は、遊技球により回転された回転部材が停止する際には特定の受容部が一定の向きに位置することはなく、その停止位置はランダムとなるから、特定の受容部が遊技球を収容し得る位置に停止することに対する期待感を遊技者に与えることができる。また、回転部材が静止した状態で分流室に通入した遊技球は、該回転部材の停止状態に応じて収容される受容部が変化するから、最初に分流室内に通入した遊技球の挙動が複雑になって、遊技の面白みを増大させることができるようになる。なお、遊技球を高確率で入賞具に向けて案内する球誘導路に連通した球通路に遊技球を通出させる受容部が、前記分流室の球通入口に向いて位置した状態で回転部材が静止している場合には、球流通部材内への遊技球の通入に対する遊技者の期待感がより高まり、遊技の興趣を一層増大させることが可能である。
【0060】
また、前記分流室と球導入路を連通する球通入口の開口端縁を、前記回転部材の回転中心を通過する鉛直線上に形成するようにしたが、該球通入口の中心を通過する鉛直線が、該回転部材の回転中心から径方向に変移する位置に形成すれば、回転部材を所定方向にのみスムーズに回転させることができ、該分流室での遊技球の詰まりを防止し得る。更に、前記分流室を円弧状の第1円弧面と第2円弧面とにより画成するようにしたが、前記回転部材の回転中心を通過する鉛直線に近接する球通入口の開口端縁から該回転部材の円筒部までの長さ寸法を、遊技球の直径寸法より小さく設定すると共に、該回転部材の回転中心を通過する鉛直線から離間する球通入口の開口端縁から、回転部材41の円筒部42までの長さ寸法を、該遊技球の直径寸法より大きく設定するようにすれば、分流室の内面の形状は円弧には限定されない。なお、分流室と第1および第2球通路とを連通する第1および第2球通出口は、その何れもが分流室の周面、あるいは後面(軸方向の一端面)に形成されるものであってもよく、また実施例とは反対に第1球通出口を後面に形成すると共に第2球通出口を周面に形成するようにしてもよい。
【0061】
そして、実施例の如く、前記装飾部材に第1および第2球誘導路を形成する場合に限らず、少なくとも1つの球誘導路を形成して、前記球流通部材の第1球通路または第2球通路の球出口の何れかが連接するよう構成しても、実施例と同様に遊技の多様化を図ることが可能である。なお、この場合には、球誘導路に連通しない球通路の球出口を、直接遊技領域に開口するよう構成すればよい。
【0062】
更に、実施例では、手前側に位置する第1球誘導路を通出する遊技球の入賞具への入賞確率を、後側に位置する第2球誘導路を通出する遊技球の入賞具への入賞確率より低く設定したが、第1球誘導路を通出する遊技球の入賞確率を高く設定してもよい。更にまた、実施例では第1の受容部を第2の受容部より少なく形成して、入賞確率の高い球誘導路への遊技球の通入割合を低くしたが、第1の受容部を多く形成するようにしてもよい。更に、前記球誘導路を通出する遊技球を、普通入賞具や特別入賞具等に向けて通出案内するよう構成することも可能である。そして、前記球流通部材を配設する箇所としては、前記装飾部材に限らず、例えば遊技機裏側に配設される所謂球樋部材や遊技盤の所要箇所に配設することができ、遊技球が流通する何れの部位にも配設することが可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上に説明したように、本願の請求項1に係る発明の球流通部材によれば、遊技球の自重により回転部材を回動させて、該遊技球を第1球通路または第2球通路に通出させるよう構成したので、球流通部材の小型化を図り得ると共に、製造コストを低廉に抑えることができる。また、回転部材の回動により遊技球を各球通路に振り分けるから、遊技球の動きが複雑となり、遊技に対する興趣を持続し得る。更に、請求項2または3に係る発明によれば、前記回転部材に形成した第1または第2の受容部に収容された遊技球は、各受容部に対応した所定の球通路に通出されるから、一定の条件の下で遊技を行なうことができ、遊技演出効果を損なうことはない。更にまた、請求項4に係る発明によれば、回転部材に第1の受容部を第2の受容部より多く形成することで、遊技演出の多様化を図り得る。そして、請求項5に係る発明によれば、回転部材の静止状態においては特定の受容部を下方に位置させ得るから、該回転部材が静止している場合と回動している場合との間で、特定の受容部への遊技球の収容率を異ならせ、遊技演出を多様化することができる。
【0064】
また、請求項6に係る発明によれば、球通入口から分流室内に通入した遊技球が回転部材の回転中心から変位したに接触するから、該回転部材を所定方向にスムーズに回動することができる。更に、請求項7または請求項8に係る発明によれば、球通入口から分流室内に通入した遊技球は、該分流室内を所定方向にのみ流下し得るようになるから、より確実に回転部材を所定方向にスムーズに回動させることが可能となる。なお、請求項9に係る発明によれば、遊技者が分流室内を視認でき、第1球通路または第2球通路への遊技球の振り分けに関する興趣が向上される。
【0065】
また、請求項10に係る発明の球流通部材を備える装飾部材によれば、遊技者が注視する装飾部材に球流通部材を配設することで、該球流通部材を通出する遊技球の挙動で、遊技者を楽しませることができる。更に請求項11に係る発明によれば、球流通部材を通出した遊技球が、入賞具への入賞確率が異なる第1または第2球誘導路の何れに通出されるかにより、遊技者の利益が大きく変動するため、該球流通部材での遊技球の振り分けに対する遊技者の関心が高くなり、より一段と遊技の興趣を向上させ得ると共に、遊技演出の多様化を図り得る。なお、請求項12〜19に係る発明に関する効果は、対応する請求項2〜9と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】実施例に係る装飾部材を示す斜視図である。
【図3】実施例に係る装飾部材および球流通部材を示す要部拡大斜視図である。
【図4】実施例に係る装飾部材の第1および第2球誘導路を示す要部拡大斜視図であって、(a)は遊技球の第1球誘導路における移動態様を示し、(b)は遊技球の第2球誘導路における移動態様を示す。
【図5】実施例に係る装飾部材の縦断側面図である。
【図6】実施例に係る球流通部材の側断面図である。
【図7】実施例に係る分流室を縦断して示す正面図である。
【図8】実施例に係る回転部材を示す斜視図であって、(a)は第1の受容部に遊技球を収容した状態を概略で示し、(b)は第2の受容部に遊技球を収容した状態を概略で示す。
【符号の説明】
11 始動入賞具(入賞具)
21 枠状本体(本体)
24 第1球誘導路
27 第2球誘導路
32 球導入路
32a 球入口
34 分流室
34a 球通入口
35 第1円弧面(第1内面)
36 第2円弧面(第2内面)
37 第1球通路
37b 第1球出口(球出口)
39 第2球通路
39b 第2球出口(球出口)
41 回転部材
42 円筒部(軸部)
44 規制板(規制手段)
46 案内リブ(案内手段)
51 第1の受容部
53 第2の受容部
I 遊技領域
J 遊技盤
他方の開口端縁から回転中心までの長さ寸法(第1円弧面の半径)
一方の開口端縁から回転中心までの長さ寸法(第2円弧面の半径)
S パチンコ球(遊技球)
球通入口の中心を通過する鉛直線
回転中心を通過する鉛直線

Claims (19)

  1. 遊技盤に配設され、該遊技盤に画成された遊技領域における遊技球の落下流通を許容する球流通部材であって、
    前記遊技領域を流下する遊技球を球入口を介して通入させる球導入路と、
    前記球導入路の下流側に連通接続し、球通入口を介して前記遊技球を流入させる分流室と、
    前記分流室に連通接続し、該分流室から流入した前記遊技球を球出口から前記遊技領域に通出させる第1球通路と、
    前記分流室に連通接続し、該分流室から流入した前記遊技球を球出口から前記遊技領域に通出させる第2球通路と、
    前記分流室内に回動可能に配設され、該分流室に流入する前記遊技球を個別に収容可能な複数の受容部を有し、該受容部に収容された遊技球の自重により回動される回転部材とからなり、
    前記受容部に収容した前記遊技球を、前記回転部材の回動に伴い分流室から前記第1球通路または第2球通路の何れかに通出させるよう構成した
    ことを特徴とする球流通部材。
  2. 前記受容部の少なくとも1つには、前記分流室に流入した遊技球を、前記第1球通路または第2球通路に向けて通出案内する案内手段が設けられている請求項1記載の球流通部材。
  3. 前記複数の受容部は、前記案内手段が設けられた第1の受容部と、該案内手段が設けられていない第2の受容部とからなり、該第2の受容部には、第1の受容部から案内手段により遊技球が通出される一方の球通路への遊技球の通出を阻止する規制手段が設けられている請求項2記載の球流通部材。
  4. 前記回転部材には、前記第2の受容部が前記第1の受容部より多く形成された請求項3記載の球流通部材。
  5. 前記回転部材は、その重心位置が回転部材の回転中心に対して偏心するよう設定した請求項1〜4の何れかに記載の球流通部材。
  6. 前記分流室の球通入口は、その中心を通過する鉛直線が前記回転部材の回転中心から径方向に変移する位置に設けられている請求項1〜5の何れかに記載の球流通部材。
  7. 前記球通入口における前記回転部材の回転中心を通過する鉛直線に近接する一方の開口端縁から該回転部材の軸部までの長さ寸法は、前記遊技球の直径寸法より小さく設定され、前記球通入口における回転部材の回転中心を通過する鉛直線から離間する他方の開口端縁から回転部材の軸部までの長さ寸法は、該遊技球の直径寸法より大きく設定される請求項6記載の球流通部材。
  8. 前記分流室は、前記球通入口を挟んで第1内面と第2内面とを有し、該球通入口の中心を通過する鉛直線に対して前記軸部とは反対側に位置する第1内面から軸部までの長さ寸法は、前記遊技球の直径より大きく設定されると共に、該球通入口の中心を通過する鉛直線に対して軸部側に位置する第2内面から軸部までの長さ寸法は、該遊技球の直径より小さく設定され、前記球通入口から分流室に流入した遊技球が、前記第2内面側に入り込まないよう構成されている請求項6記載の球流通部材。
  9. 前記分流室の全部または一部が透視可能な部材で形成されて、前記遊技盤の前面側から前記回転部材を視認し得るようになっている請求項1〜8の何れかに記載の球流通部材。
  10. 前記遊技盤に画成した遊技領域に配設され、該遊技領域に設けられた入賞具に向けて遊技球を案内する球誘導路を本体の内側下部に形成してなる装飾部材であって、
    前記本体に、
    前記遊技領域を流下する遊技球を球入口を介して通入させる球導入路と、前記球導入路の下流側に連通接続し、球通入口を介して前記遊技球を流入させる分流室と、前記分流室に連通接続し、該分流室から流入した前記遊技球を第1球出口から通出させる第1球通路と、前記分流室に連通接続し、該分流室から流入した前記遊技球を第2球出口から通出させる第2球通路と、前記分流室内に回動可能に配設され、該分流室に流入する前記遊技球を個別に収容可能な複数の受容部を有し、該受容部に収容された遊技球の自重により回動される回転部材とを備え、前記受容部に収容した前記遊技球を、前記回転部材の回動に伴い分流室から前記第1球通路または第2球通路の何れかに通出させる球流通部材が配設され、
    前記第1球通路の第1球出口または第2球通路の第2球出口から前記球誘導路に遊技球を通出するよう構成した
    ことを特徴とする球流通部材を備える装飾部材。
  11. 前記遊技盤に画成した遊技領域に配設され、該遊技領域に設けられた入賞具に向けて遊技球を案内する球誘導路を本体の内側下部に形成してなる装飾部材であって、
    前記本体に、
    前記遊技領域を流下する遊技球を球入口を介して通入させる球導入路と、前記球導入路の下流側に連通接続し、球通入口を介して前記遊技球を流入させる分流室と、前記分流室に連通接続し、該分流室から流入した前記遊技球を第1球出口から前記本体の内側下部に通出させる第1球通路と、前記分流室に連通接続し、該分流室から流入した前記遊技球を第2球出口から前記本体の内側下部に通出させる第2球通路と、前記分流室内に回動可能に配設され、該分流室に流入する前記遊技球を個別に収容可能な複数の受容部を有し、該受容部に収容された遊技球の自重により回動される回転部材とを備え、前記受容部に収容した前記遊技球を、前記回転部材の回動に伴い分流室から前記第1球通路または第2球通路の何れかに通出させる球流通部材が配設され、
    前記球誘導路は、前記第1球通路の第1球出口に連接される第1球誘導路と、前記第2球通路の第2球出口に連接される第2球誘導路とからなり、
    前記第1球通路を介して前記第1球誘導路に通出する前記遊技球の前記入賞具への入賞確率と、前記第2球通路を介して前記第2球誘導路に通出する遊技球の入賞具への入賞確率とに差を設け得るようにした
    ことを特徴とする球流通部材を備える装飾部材。
  12. 前記受容部の少なくとも1つには、前記分流室に流入した遊技球を、前記第1球通路または第2球通路に向けて通出案内する案内手段が設けられている請求項10または11記載の球流通部材を備える装飾部材。
  13. 前記複数の受容部は、前記案内手段が設けられた第1の受容部と、該案内手段が設けられていない第2の受容部とからなり、該第2の受容部には、第1の受容部から案内手段により遊技球が通出される一方の球通路への遊技球の通出を阻止する規制手段が設けられている請求項12記載の球流通部材を備える装飾部材。
  14. 前記回転部材には、前記第2の受容部が前記第1の受容部より多く形成された請求項13記載の球流通部材を備える装飾部材。
  15. 前記回転部材は、その重心位置が回転部材の回転中心に対して偏心するよう設定した請求項10〜14の何れかに記載の球流通部材を備える装飾部材。
  16. 前記分流室の球通入口は、その中心を通過する鉛直線が前記回転部材の回転中心から径方向に変移する位置に設けられている請求項10〜15の何れかに記載の球流通部材を備える装飾部材。
  17. 前記球通入口における前記回転部材の回転中心を通過する鉛直線に近接する一方の開口端縁から該回転部材の軸部までの長さ寸法は、前記遊技球の直径寸法より小さく設定され、前記球通入口における回転部材の回転中心を通過する鉛直線から離間する他方の開口端縁から、回転部材の軸部までの長さ寸法は、該遊技球の直径寸法より大きく設定される請求項16記載の球流通部材を備える装飾部材。
  18. 前記分流室は、前記球通入口を挟んで第1内面と第2内面とを有し、該球通入口の中心を通過する鉛直線に対して前記軸部とは反対側に位置する第1内面から軸部までの長さ寸法は、前記遊技球の直径より大きく設定されると共に、該球通入口の中心を通過する鉛直線に対して軸部側に位置する第2内面から軸部までの長さ寸法は、該遊技球の直径より小さく設定され、前記球通入口から分流室に流入した遊技球が、前記第2内面側に入り込まないよう構成されている請求項16記載の球流通部材を備える装飾部材。
  19. 前記分流室の全部または一部が透視可能な部材で形成されて、前記遊技盤の前面側から前記回転部材を視認し得るようになっている請求項10〜18の何れかに記載の球流通部材を備える装飾部材。
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