JP4396990B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
また、そのような変動入賞装置において、特許文献1のように、2つのセンサを利用して、その時点での始動記憶の数によりカウントセンサで検出されてから残存球排出センサで検出されるまでの過程を、経路を変換したり保持部材により遊技球を保留したりして、遅延させることで、従来の不正行為の発見だけでなく、遊技者の興趣を損なわないようにした遊技機が提供されている。
またさらに、遊技球の転動、流れといったような、遊技機本来の目的を達成する為には、遊技球がいずれかのセンサに検出されるまでの経路や流路を複雑にすることが必要である。とくに上記の特許文献1のように、始動記憶数によって経路の切替を行うことでゲーム性の向上や始動入賞の無駄な消費を抑える遊技機も提供されているが、可動物や装飾部材、複数の回転体や各種センサの配置を考慮すると、変動入賞装置内の構成は非常に煩雑な、窮屈な作りになってしまい、かえって遊技者にとっては分かりづらいものとなり、遊技の興趣やゲーム性の向上が期待できるような遊技機は望めない。
そこで本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、複雑化が進む変動入賞装置にも対応し、特別遊技状態に費やす時間を短縮させることで遊技者の興趣を損なわず、かつ、遊技機の稼働の低下を防止する遊技機を提供することを目的とする。
前記補助遊技の実行によって前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定領域へ入賞すると、前記補助遊技よりも遊技者にとって有利な態様で前記可動部材を前記開状態へ変換する特別遊技を行う遊技機において、
当該遊技機裏面側の前記変動入賞装置の下方には、当該遊技機に関わる複数の電気部品を搭載するためのスイッチベースが配設され、
前記変動入賞装置は、
当該変動入賞装置の遊技空間部に流入した遊技球を前記特定領域に入賞させるか否かの振り分けを行う第一通路と、
当該変動入賞装置の遊技空間部に流入した遊技球を前記特定領域に入賞させるか否かの振り分けを行うとともに、前記第一通路よりも前記特定領域に誘導する可能性が高く設定された第二通路と、
流入した遊技球を前記第一通路と前記第二通路の何れかに振り分ける第一振分部と、
前記第一通路下流側に設けられ、当該変動入賞装置から排出される遊技球が通過可能な排出用開口と、
前記遊技空間部に流入して前記第一通路へ振り分けられた遊技球が前記排出用開口へ流下するまでの距離が、当該第一通路を流下してから前記排出用開口へ流下するまでの距離よりも短くなるように構成されるバイパス流路と、
前記バイパス流路に遊技球が流下不可能であって前記第一通路を遊技球が流下可能なバイパス閉状態と、前記バイパス流路に遊技球が流下可能であって前記第一通路を遊技球が流下不可能なバイパス開状態の何れかに切り替える通路切替部材と、を備え、
前記スイッチベースには、
前記排出用開口と連通するように設けられ、該排出用開口を介して前記変動入賞装置から排出された遊技球が通過可能な排出球通過口と、
該排出球通過口に配置され、前記変動入賞装置から排出されて排出球通過口を通過した遊技球を検出する排出球検出手段と、を配設し、
前記第一振分部は、
前記特別遊技中には、流入した遊技球を前記第一通路へ振り分ける一方、前記補助遊技中には流入した遊技球を前記第一通路もしくは前記第二通路へ振り分けるようにし、
前記通路切替部材は、
前記補助遊技中には、流入した遊技球が前記第一振分部により前記第一通路に振り分けられるか前記第二通路に振り分けられるかにかかわらず、当該第一通路へ振り分けられた遊技球が前記バイパス流路に流下不可能なように前記バイパス閉状態とされ、
前記特別遊技中には、当該第一通路へ振り分けられた遊技球が前記バイパス流路に流下可能なように前記バイパス開状態とされることで、前記特別遊技の実行によって前記遊技空間部に流入した遊技球が前記バイパス流路を流下し、前記排出用開口へ直接落下して前記排出球通過口を介して前記排出球検出手段に検出される構成であることを特徴とする。
なお「バイパス流路」は、遊技空間部の入口側に対して第一通路と並列に設けられる態様(即ち、遊技球を第一通路よりも上流側から排出用開口へ直接落下させる態様)と、第一通路の始端部から分岐するように設けられる態様(即ち、遊技球を第一通路の始端から排出用開口へ直接落下させる態様)と、第一通路の途中から分岐するように設けられる態様(即ち、遊技球を第一通路の途中から排出用開口へ直接落下させる態様)とがあり得る。
前記変動入賞装置は、
当該変動入賞装置の上部であって前記第一通路の上流側に配置されて、当該変動入賞装置に流入した遊技球を検出する流入球検出手段を備え、
前記バイパス流路は、前記流入検出手段の下流側近傍に形成される構成としてもよい。
前記変動入賞装置は、
前記第一振分部により前記第一通路に振り分けられ、該第一通路の途中を流れている遊技球を再度振り分けて、前記第一通路の途中以降にそのまま流すか、或いは前記第二通路の途中以降に流す第二振分部を備える構成としてもよい。
A.遊技盤の全体構成
図1は本形態例のパチンコ機の遊技盤の前面図である。
図1において、符号1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されている。
遊技盤1の前面には、図1に示すように、遊技領域3の底部に配置されたアウト球流入口4、左側遊技球流路5、右側遊技球流路6、センターケース10、始動入賞口11〜13、一般入賞口14,15(左袖入賞口14と右袖入賞口15)、遊技状態表示LED16、連続作動回数表示LED17、風車と呼ばれる遊技球の流下方向変換部材7、多数の障害釘9などが設けられている。
このセンターケース10における左側部と右側部には、装飾部18と装飾部19がそれぞれ設けられ、センターケース10における左右方向中央部には、変動入賞装置20が設けられている。
鎧部21は、中央部が上に突出するように湾曲した上面を有し、この鎧部21の上に流下した遊技球を、この鎧部21の左側又は右側に流下させる機能を有する。
また右側遊技領域案内通路25は、遊技球を右側案内入口25aから右側案内出口25bに流下させる遊技球の縦方向の流路である。右側案内入口25aは、右側の可動部材23の前記回転軸の右斜め下方近傍に形成された開口である。右側案内出口25bは、変動入賞装置20の下部右側に形成された開口である。
またラウンド表示器26は、後述する大当たりのラウンド抽選の結果等を表示する表示器であり、例えば7セグメントの表示部を2桁分有するものである。
なお、変動入賞装置20のその他の構成については、後述する。
この場合、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、前記可動部材22,23が所定時間開状態となった後に閉状態に戻る開閉動作が2回実行され、始動入賞口12,13に遊技球が入賞すると、前記開閉動作が1回実行される。なお、何れの始動入賞口11〜13に入賞しても、前記開閉動作の実行回数が同じである態様でもよい。
次に、連続作動回数表示LED17は、遊技状態表示LED16と同様に、始動入賞口11の右側(遊技状態表示LED16の上側)に横並びで設けられた三つのLEDよりなり、そのLEDの点灯態様(例えば、点灯数、点灯色、点灯時間又はそれらの組合せ)によって大当りのラウンド数を表示するものである。
このように遊技領域案内通路の入口と出口とに風車をそれぞれ備えることで、遊技領域案内通路の通過により画一化されやすい遊技球の動きに変化を与えることができる。
また、障害釘9は、センターケース10などが配置される部分を除く遊技領域3内の適宜位置に設けられている。
しかし、左側案内入口24a又は右側案内入口25aに流入した遊技球は、左側案内出口24b又は右側案内出口25bから遊技領域3の下部に流下して、下側の風車7や障害釘9に当って流下方向を変化させつつ流れ落ち、場合によっては、始動入賞口11〜13、或いは一般入賞口14,15のうちの何れかに入賞する。
次に、本例の変動入賞装置20の構成について、図2〜図18を参照して説明する。
なお、図2は、変動入賞装置20の斜視図である。図3は、変動入賞装置20の前面図である。図4は、変動入賞装置20の上部斜視図(右側の可動部材23やラウンド表示器26や鎧部21等を取り外した状態の上部斜視図)である。図5は、変動入賞装置20の要部斜視図(後述する化粧板61や鎧部21等を取り外した状態の斜視図)である。図6は、変動入賞装置20の回転体ユニット50を示す斜視図である。図7は、同じく回転体ユニット50の要部斜視図(図6に示した左振分球導入部材59と右振分球導入部材60等を取り外した状態の斜視図)である。図8は、変動入賞装置20を遊技盤面に平行な面で切断した断面図である。図9は、各回転体及びその駆動系を示す図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)におけるB−B断面図、図9(c)は図9(a)におけるC−C断面図、図9(d)は図9(a)におけるD−D断面図である。図10は、回転体ユニット50を示す図であり、図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)におけるA−A断面図である。図11は、各回転体及びその駆動系を示す図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)におけるE−E断面図である。図12は、各回転体及びその駆動系を示す図であり、図12(a)は平面図、図12(b)は図12(a)におけるF−F断面図、図12(c)は図12(a)におけるG−G断面図である。図13は、各回転体及びその駆動系を示す分解斜視図である。図14は、回転体ユニット50を示す分解斜視図である。図15は、各回転体及びその駆動系を示す斜視図である。図16は、後述する中回転体51の球保持部によって遊技球が保持され移送される状態を示す正面図であり、(a)は一般領域に案内される球保持部に保持された場合、(b)は特定領域に案内される球保持部に保持された場合を示す。図17は、後述する中回転体51の球保持部から遊技球Kが特定領域に流入する状態を示す正面図であり、(a)は球保持部から遊技球Kが流出し始めた状態、(b)は特定領域に流入する状態(奥側に流れてゆく状態)を示す。図18は、第二振分装置における遊技球の流れを説明する図であり、(a)は第一振分装置によって右側(第二通路)に振り分けられた遊技球Kが右側から第二振分装置に流入し後述する右振分球規制壁54gで動きを規制された状態、(b)は第一振分装置によって右側に振り分けられた遊技球Kが右側から第二振分装置に流入し後述する可動片81で動きを規制された状態、(c)は第一振分装置によって左側(第一通路)に振り分けられた遊技球Kが左側から第二振分装置に流入し後述する可動片81で動きを規制された状態、(d)は第一振分装置によって左側に振り分けられた遊技球Kが左側から第2振分装置に流入し後述する可動片81を乗り越えて右側(第二通路)に流入した状態を示す。
なお本例の場合、遊技空間部とは、可動部材22,23によって受け入れられて可動部材22,23の内側(鎧部21の下方)に入賞した遊技球が存在する可能性のある変動入賞装置20内の空間を意味する。
可動部材22,23によって受け入れられた遊技球は、入賞球案内棚32上を奥側に流れて入賞球落下穴33内に流下し、カウントスイッチ34で検出された後、後述する振分案内板37上に落下する構成となっている。
左側振分流路38は、振分案内板37から左斜め前方に向かって湾曲しつつ左側案内出口24bの上方位置まで伸びる管路であり、その先端が下方に向かって開口し左側振分排出口38bを形成している。そして、左振分状態にある振分案内板37上を左方に流れた遊技球が、この左側振分流路38に流入し、通常(後述するバイパス閉状態のとき)は、その先端開口(左側振分排出口38b)から落下する構成となっている。
右側振分流路39は、振分案内板37から右斜め前方に向かって湾曲しつつ右側案内出口25bの上方位置まで伸びる管路であり、その先端が下方に向かって開口し右側振分排出口39bを形成している。そして、右振分状態にある振分案内板37上を右方に流れた遊技球が、この右側振分流路39に流入し、その先端開口(右側振分排出口39b)から落下する構成となっている。
なお、図5において符号38a,39aは、左側振分流路38又は右側振分流路39の後面側の壁を構成する部材を示す。
ここで、大当たり通路切替ソレノイド38eは本発明の通路切替用駆動源に相当する。
また、第一振分装置35から左側振分流路38に流入した遊技球は、上記バイパス閉状態では、左側振分流路38の先端まで流れて左側振分排出口38bから落下するが、上記
バイパス開状態では、バイパス流路38cから排出用開口55b内に落下する。
なお、バイパス流路38cに関連する構成については、詳細を後述する。
回転体ユニット50は、図6や図14に示すように、中回転体51、左回転体52、右回転体53、回転体ベース54、左外れ球案内部材55、右外れ球案内部材56、中央前側案内部材57、回転体間案内部材70、第二振分装置80、及び回転体駆動部90などを有する。
このうち中回転体51は、図13に示すように、外側部材51aの内側に内側部材51bをはめ込んだツーピース構造よりなり、全体としては、図15や図9(c)に示すような円盤状の形状となっている。
この中回転体51は、前記回転体軸線を中心として配置されて、自転可能に支持されている。即ち、前記回転体軸線上には、図13に示す回転軸58が配置され、この回転軸58は、図13に示すブッシュタイプの軸受58a,58bによって、両端において回転体ベース54に対して回転自在に支持されている。そして、上記回転軸58は、中回転体51の中心に形成された中心穴51cに、所定の隙間を有して摺動自在に貫通している。これにより、中回転体51は、上記回転軸58の回転とは無関係に、上記回転軸58を中心として(即ち、回転体軸線を中心として)回転可能となっている。なお、この中回転体51は、変動入賞装置20内底部の左右方向中央位置に配置される(即ち、回転軸58の軸方向中央位置に配置される)。
ここで、球保持部51d,51eのうち、一方の球保持部51dは、大当りとなる特定領域に遊技球を誘導する球保持部であり、底面が右方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部51eは、特定領域に遊技球を誘導しない球保持部であり、底面が左方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また本例の場合、球保持部51d,51eは、球保持部51dが1箇所、球保持部51eが3箇所、合計4箇所設けられており、中回転体51に案内された遊技球は1/4の確率で特定領域に入賞する構成となっている。
なお、球保持部51d,51eは、中回転体51の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に対してオフセットされて配置されている。即ち、球保持部51d,51eの中心軸線(球保持部51d,51eの内側面に平行で、球保持部51d,51eの幅方向中心位置を通る直線、図9(c)に点線で示す)が、中回転体51の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に交わらない位置に配置されている。
また本例の場合、この中回転体51の球保持部51dに入った遊技球のみが、特定領域に入賞する構成となっており、遊技者は、この中回転体51に向けて遊技球が流れることを期待することになる。
この左回転体52は、前記回転体軸線を中心として配置されて、前記回転軸58と一体に自転可能とされた部材である。即ち、前記回転軸58の左端部58cには、断面がD字状となる回り止め加工が施され、左回転体52の中心に形成された中心穴52cは、前記左端58cの断面形状に対応したD字状の断面形状となっている。そして、前記回転軸58の左端58cは、前記中心穴52c内にはまり込み、これにより、左回転体52は、上記回転軸58と一体に前記回転体軸線を中心として回転する構成となっている。なお、この左回転体52は、変動入賞装置20内底部の左側(中回転体51の左方)に配置される。
ここで、球保持部52d,52eのうち、一方の球保持部52dは、中回転体51に遊技球を案内する特定球保持部(特定領域に入賞して当りとなる可能性のある球保持部)であり、底面が右方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部52eは、中回転体51に遊技球を案内しない一般球保持部(特定領域に入賞する可能性の無い球保持部)であり、底面が左方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また図15に示すように、球保持部52dは左側に側壁(符号省略)を有し、球保持部52eは右側に側壁(符号省略)を有する。これら側壁によって、球保持部52dから遊技球が左方に流れること、球保持部52eから遊技球が右方に流れることが確実に阻止される構成となっている。
なお、球保持部52d,52eも、左回転体52の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に対してオフセットされて配置されている。即ち、球保持部52d,52eの中心軸線(球保持部52d,52eの内側面に平行で、球保持部52d,52eの幅方向中心位置を通る直線、図9(d)に点線で示す)が、左回転体52の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に交わらない位置に配置されている。
この右回転体53は、前記回転体軸線を中心として配置されて、前記回転軸58と一体に自転可能とされた部材である。即ち、前記回転軸58の右端部58dには、断面がD字状となる回り止め加工が施され、右回転体53の中心に形成された中心穴53cは、前記右端58dの断面形状に対応したD字状の断面形状となっている。そして、前記回転軸58の右端58dは、前記中心穴53c内にはまり込み、これにより、右回転体53は、上記回転軸58と一体に前記回転体軸線を中心として回転する構成となっている。なお、この右回転体53は、変動入賞装置20内底部の右側(中回転体51の右方)に配置される。
ここで、球保持部53d,53eのうち、一方の球保持部53dは、中回転体51に遊技球を案内する特定球保持部であり、底面が左方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部53eは、中回転体51に遊技球を案内しない一般球保持部であり、底面が右方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また図15に示すように、球保持部53dは右側に側壁(符号省略)を有し、球保持部53eは左側に側壁(符号省略)を有する。これら側壁によって、球保持部53dから遊技球が右方に流れること、球保持部53eから遊技球が左方に流れることが確実に阻止される構成となっている。
また本例の場合、球保持部53d,53eは、球保持部53dが2箇所、球保持部53eが2箇所、合計4箇所設けられており、右回転体52に案内された遊技球は1/2という比較的高い確率で中回転体52に案内される。
なお、球保持部53d,53eも、右回転体53の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に対してオフセットされて配置されている。即ち、球保持部53d,53eの中心軸線(球保持部53d,53eの内側面に平行で、球保持部53d,53eの幅方向中心位置を通る直線、図9(b)に点線で示す)が、右回転体53の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に交わらない位置に配置されている。
これにより、遊技者は、特定入賞する或いはその可能性のある球保持部(球保持部51d、球保持部52d、球保持部53d)の各回転体における存在割合等を視認可能であり、この場合、第一振分装置35等によって右側の通路(第二通路)に振り分けられることが有利であることを容易に認識でき、なるべく右回転体53に振り分けられること、最終的には中回転体51に案内されて球保持部51dに遊技球が入ることを期待しながら、変動表示装置20内での遊技球の動きを期待を持って注視することになる。
左振分球導入部材59の上面には、第一振分装置35によって左側に振り分けられた遊技球(左振分球)を、回転体ベース54の前縁中央に向かってL字形の経路で流下させる左振分球導入路59aが形成されている。即ち、前述の左側振分流路38の先端開口(左側振分排出口38b)から落下した遊技球は、この左振分球導入路59a上に落ちて、この左振分球導入路59aを経由して後述する左振分球誘導面54b上に流れる構成となっている。
また、右振分球導入部材60の上面には、第一振分装置35によって右側に振り分けられた遊技球(右振分球)を、回転体ベース54の前縁中央に向かってL字形の経路で流下させる右振分球導入路60aが形成されている。即ち、前述の右側振分流路39の先端開口(右側振分排出口39b)から落下した遊技球は、この右振分球導入路60a上に落ちて、この右振分球導入路60aを経由して後述する右振分球誘導面54i上に流れる構成となっている。
左回転体案内壁54cは、左振分球誘導面54bの終端から下方に形成された略鉛直方向の壁であり、奥に向かって左側に傾斜している(図10(a)参照)。なお、この左回転体案内壁54cは、左回転体52の前方位置に配置されている。
左回転体誘導面54dは、左回転体案内壁54cの下端から左回転体52の近傍まで伸びる遊技球の転動面であり、遊技球を奥方に(左回転体52に向けて)流すように奥に向かって下方に傾斜している。なお既述したように、この左回転体誘導面54dを流下した遊技球は、左回転体52の何れかの球保持部に流入する。
第二振分用開口54fは、第二振分誘導面54eと右回転体誘導面54hの間の位置に形成された開口(上下及び前面が開口した凹部)であり、後述する可動片81が配置される空間を形成する部分である。
右回転体誘導面54hは、右回転体53の前方位置から右回転体53の近傍まで伸びる遊技球の転動面であり、遊技球を奥方に(右回転体53に向けて)流すように奥に向かって下り傾斜している。なお既述したように、この右回転体誘導面54hを流下した遊技球は、右回転体53の何れかの球保持部に流入する。
右振分球誘導面54iは、右振分球導入路60aを流下した遊技球をさらに左方に流すよう左に向かって下り傾斜した遊技球の転動面である。
一方、右振分球誘導面54iを流下した遊技球は、右振分球規制壁54g又は可動片81に案内されて(図18(a),(b)参照)、右回転体誘導面54h上を奥に流れ、右回転体53の何れかの球保持部に流入する。
なお、右振分球誘導面54iを流下した遊技球は、可動片81が下方に没している状態であっても、右振分球規制壁54gにより流下方向が変換されて右回転体誘導面54h上に案内されるものである。また、万が一右振分球規制壁54gを乗り越えることがあったとしても第二振分誘導面54e側に通り抜けることのないように突出状態にある可動片81によって阻止されるよう第一振分装置35と第二振分装置80の作動タイミングが設定されることで、右振分球誘導面54iを流下した遊技球は、確実に右回転体53の何れかの球保持部に流入する。
取付ガイド部55cは、左回転体52の内側(中心軸側)にはまり込む半円形状の筒状部分であり、この取付ガイド部55cの内側に軸受穴55dが形成されたボス(符号省略)が形成されている。
軸受穴55dは、前記回転体軸線上に配置されて、前記回転軸58の左端58cが前記軸受58aを介してはめ込まれる穴である。前記回転軸58の左端58cは、この軸受穴55dと軸受58aによって回転自在に支持されている。
なお、排出球通過口113には、ここを通過する遊技球を検出するセンサとして排出球通過口SW65(図19や図23に示す)が設けられている。なお、排出球通過口SW65は、本発明の排出球検出手段に相当し、従来では通常変動入賞装置内に設けられていた残存球排出口SWと同様の機能を果たすものである。
なお、案内面55eの傾斜により、球保持部52eにより保持される遊技球は、上方への移送過程で次第に左側へと案内されるので、移送後の保持解除を滞りなく行うことができ球噛みを好適に防止することができる。
取付ガイド部56cは、右回転体53の内側(中心軸側)にはまり込む半円形状の筒状部分であり、この取付ガイド部56cの内側に上記軸受穴が形成されたボス(図示省略)が形成されている。
上記軸受穴は、前記回転体軸線上に配置されて、前記回転軸58の右端58dが前記軸受58bを介してはめ込まれる穴である。前記回転軸58の右端58dは、この右外れ球案内部材56の軸受穴と軸受58bによって回転自在に支持されている。
なお、案内面56eの傾斜により、球保持部53eにより保持される遊技球は、上方への移送過程で次第に右側へと案内されるので、移送後の保持解除を滞りなく行うことができ球噛みを好適に防止することができる。
なお、この中央前側案内部材57は、クリア材(透明又は半透明の材料)によって形成され、この中央前側案内部材57を介して中回転体51等が前面から透視可能となっている。
そして、案内部71の上面の前側には、前方に下り傾斜した遊技球の転動面71aが形成され、案内部71の上面の後側には、後方に下り傾斜した遊技球の転動面71bが形成され、転動面71aと転動面71bの境界には、隔壁71cが立設されている。また、案内部72の上面の前側には、前方に下り傾斜した遊技球の転動面72aが形成され、案内部72の上面の後側には、後方に下り傾斜した遊技球の転動面72bが形成され、転動面72aと転動面72bの境界には、隔壁72cが立設されている。
また、転動面71bは、遊技球が流入しても大当たりとならない入賞領域(特定領域でない一般領域)を構成している。
なお、転動面71bや転動面72bに流下した遊技球は、回転体間案内部材70の後方から落下して、最終的には、後述する排出球用樋112(図19参照)を経て排出球通過口113を通過した後、遊技機外に排出される。但し、転動面72bに流入した遊技球は、後述する特定領域SW62で検出された後に、排出球用樋112を経て排出球通過口113を通過する。
なお、左回転体52の球保持部52dに保持された遊技球は、左回転体52の回転に伴って球保持部52dが転動面71aの位置(隔壁71cより前方位置)にきた時に、転動面71a上に流下し、この転動面71aを経由して前述した誘導面57a上に流下し、さらに前述の誘導溝57bを経由して中回転体51の何れかの球保持部に流入する構成となっている。
なお、右回転体53の球保持部53dに保持された遊技球は、右回転体53の回転に伴って球保持部53dが転動面72aの位置(隔壁72cより前方位置)にきた時に、転動面72a上に流下し、この転動面72aを経由して前述した誘導面57a上に流下し、さらに前述の誘導溝57bを経由して中回転体51の何れかの球保持部に流入する構成となっている。
なお図14において、符号62は、転動面72bを流下した遊技球が排出球通過口113を通過する前に、この遊技球を検出する特定領域SWを示す。また図14において、符号63は、この特定領域SW62を回転体ベース54に対して取り付けるための取付部材である。
また図6に示すように、回転体間案内部材70の後部上面側には、遊技盤前面から視認可能な装飾板64が取り付けられ、この装飾板64の所定位置(転動面72bの上方)には、大当りとなる入賞領域であることを示す「V」の文字64aが設けられている。
また、右側振分流路39、右振分球導入路60a、右振分球誘導面54i、及び右回転体誘導面54hよりなる遊技球の通過経路(右回転体53に向かう経路)が、第二通路(可動部材により受け入れられた遊技球が特定領域に案内される確率の高い通路)を構成している。
ここで、第二振分誘導面54eは、変動入賞装置20の左右方向中央よりも右側に伸びており、第二振分用開口54f(可動片81)の位置は、前記左右方向中央よりも右側に格段に偏っている。このため、前記第一通路と第二通路とで第一振分装置35から第二振分装置80(可動片81)までの距離を比較したときには、前記第一通路の方が格段に長くなっている。
これにより、第一通路の経路により遊技球が流下した場合と、第二通路の経路により遊技球が流下した場合とを比較すると、第一振分装置35から第二振分装置80に至る流下時間は第二通路の経路により遊技球が流下した場合の方が短時間となる。
したがって、通路の切替順序を第二通路、第一通路の順とすることで、各々の経路を流下する遊技球が第二振分装置80において接近する不都合を十分な余裕時間を持って回避することができる。
ここで、磁気センサ85は、磁石による不正行為を検出するためのセンサであり、詳細説明は省略する。
可動片81は、床ソレノイド82の動作による上下動によって、図3や図6に示すように先端部が第二振分用開口54f内に没した没状態と、図2や図5に示すように先端部が第二振分用開口54fよりも上方に突出した突出状態と、に位置変更可能である。
なお、可動片81の上面は、右方に向かって上り傾斜した形状となっていて、左からの遊技球が乗り越え易く、右からの遊技球は乗り越え難いようになっている。
リンク機構83は、図10(b)に示すように、駆動リンク部材83aと、従動リンク部材83bとよりなる。駆動リンク部材83aは、床ソレノイド82の出力軸82aに固定された部材である。従動リンク部材83bは、可動片81の下部後方に配置された左右方向の回転軸83cによって回転自在に支持されたL字形のリンク部材である。この従動リンク部材83bは、一端がピン83dによって駆動リンク部材83aに相対回転可能に連結され、他端が可動片81の下端にピン83e(図14に示す)によって相対回転可能に連結されている。この構造によって、床ソレノイド82がオフして出力軸82aが前進すると、従動リンク部材83bの他端が上向に動く方向に従動リンク部材83bが回動し、これによって可動片81が上方に押されて前述の突出状態の位置に移動する。また、床ソレノイド82がオンして出力軸82aが後退すると、従動リンク部材83bの他端が下向に動く方向に従動リンク部材83bが回動し、これによって可動片81が下方に引かれて下降して前述の没状態の位置に移動する。
従動ギア95は、図11に示すように、前記回転体軸線を中心として中回転体51の右隣に配置され、中回転体51に固定されている。
従動ギア96は、図11に示すように、前記回転体軸線を中心として左回転体52の右隣に配置され、左回転体52に固定されている。
伝動ギア93は、従動ギア95の後方に配置され、伝動ギア支持部材99の後部右側面に回転自在に取り付けられて、従動ギア95と駆動ギア91に噛み合って回転するギアである。
駆動ギア91は、伝動ギア93の後方に配置され、駆動ギア支持部材97に回転自在に取り付けられて、伝動ギア93に噛み合って回転するギアである。なお、この駆動ギア91は、駆動ギア支持部材97の右側面に取り付けられたモータ(図23に示す回転体Cモータ104)によって駆動される。
駆動ギア92は、伝動ギア94の後方に配置され、駆動ギア支持部材98に回転自在に取り付けられて、伝動ギア94に噛み合って回転するギアである。なお、この駆動ギア92は、駆動ギア支持部材98の左側面に取り付けられたモータ(図23に示す回転体LRモータ105)によって駆動される。
駆動ギア支持部材98は、駆動ギア92の左側に立設される板状部を有し、回転体ベース54の後部左側に固定される。
伝動ギア支持部材99は、中回転体51の後方に配置されて、回転体ベース54の後部中央手前側に固定される部材である。この伝動ギア支持部材99は、前方に伸びて中回転体51の左側面に僅かな隙間で対向するガイド壁99aと、前方に伸びて中回転体51の右側面に僅かな隙間で対向するガイド壁99bと、を有する。
ガイド壁99bは、中回転体51の球保持部51dに保持された遊技球が、移送中に球保持部51dから右方に流れ出さないように阻止する壁である。このガイド壁99bは、図6や図14に示すように、前述した誘導溝57bの位置から転動面72bの位置まで設けられており、これにより、誘導溝57bから球保持部51dに入った遊技球が、図16(b)に示すように中回転体51の回転につれて上方奥側に移送され、図17(a),(b)に示すように転動面72b上に流下する構成となっている。
回転体Cモータセンサ101は、センサ支持部材103の板状部の右側面に固定される光学式のセンサであり、駆動ギア91(即ち、中回転体51)の回転位置や回転速度を検知するために、駆動ギア91の外周部から突出する突起91a(図11(a)や図15に示す)を検出するものである。
回転体LRモータセンサ102は、センサ支持部材103の板状部の左側面に固定される光学式のセンサであり、駆動ギア92(即ち、左右の回転体52,53)の回転位置や回転速度を検知するために、駆動ギア92の外周部から突出する突起92a(図11(a)に示す)を検出するものである。
次に、本例のバイパス流路38cに関連する構成について、図19〜22を参照して説明する。図19はスイッチベース110を示す図であり、(a)は正面図、(b)は正面側斜視図、(c)は裏面側斜視図である。図20は、変動入賞装置20内の遊技球の流れを裏面から説明した図であり、(a)は通常時(補助遊技中)を示し、(b)は大当り状態を示す。図21は、変動入賞装置20内のカウントスイッチ34による検出から、排出球通過口スイッチ65によって検出されるまでの遊技球の流れを示した裏面側斜視図である。図22は、変動入賞装置20内の遊技球の流れ(大当り状態)を示す上面側斜視図である。
特にこのスイッチベース110の上面中央には、図19(c)に示すように正面から見て右方に向かって下り傾斜した排出球用樋112が形成され、またこの排出球用樋112の右側終端位置には排出球通過口113が形成され、またこの排出球通過口113の下流には下方に開口した排出流路114が形成されている。そして、変動入賞装置20から排出された遊技球は全て、これら排出球用樋112上又は排出球通過口113に落下して、最終的には排出球通過口113を通過して、排出流路114を経由して遊技機外に排出される構成となっている。
なお、変動入賞装置20から排出される遊技球以外の遊技球(例えば、始動口11〜13や一般入賞口14,15に入賞し、対応するスイッチ67等で検出された遊技球)も、上記スイッチベース110によって下方に排出されるが、その構成の説明は省略する。
また図21や図22に示すように、排出球通過口113は、既述した左外れ球案内部材55の排出用開口55bの略真下位置(即ち、バイパス流路38cの略真下位置)に配置されており、バイパス流路38cを落下した遊技球Kは、図21や図22に示す如く直線的に落下して瞬時に排出球通過口113を通過して排出球通過口スイッチ65で検出される構成となっている。
ちなみに、変動入賞装置20から排出され上記排出球通過口113を通過する遊技球としては、既述したように、左外れ球案内部材55の排出用開口55bから下方に排出される遊技球、右外れ球案内部材56の排出用開口56bから下方に排出される遊技球、転動面71bや転動面72bに流下した遊技球がある。しかし、これら遊技球のうちで上記バイパス流路38cを経由しない全ての遊技球(例えば、図20(a)のようにバイパス閉状態で左側振分流路38に流れた遊技球K)は、既述した回転体51〜53による移送を含めた複雑な経路を流れるため、バイパス流路38cを経由する場合に比較して、変動入賞装置20に入賞してから排出球通過口スイッチ65で検出されるまでの時間が格段に長い。
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図23を参照して説明する。図23は制御系統のブロック図である。
図23において、遊技制御装置200は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイコン201(遊技用マイクロコンピュータ:いわゆるアミューズチップ用のICとして製造)と、入力インターフェース202と、出力インターフェース203と、外部通信端子204を含んで構成されている。
ここで、中始動口SW66は、前述の始動入賞口11に入賞した遊技球を検出するセンサであり、左始動口SW67は、前述の始動入賞口12に入賞した遊技球を検出するセンサであり、右始動口SW68は、前述の始動入賞口13に入賞した遊技球を検出するセンサである。また、左袖入賞口SW75は、前述の左袖入賞口14に入賞した遊技球を検出するセンサであり、右袖入賞口SW76は、前述の右袖入賞口15に入賞した遊技球を検出するセンサである。
なお、本願明細書及び図面において「SW」は、スイッチ(例えば、遊技球等を検出して出力が変化する一種のセンサ)を意味する。
なお、本願明細書及び図面において「SOL」は、ソレノイド(電磁石を利用したアクチュエータ)を意味する。
また、出力インターフェース203からは、説明を省略した各種の装飾ランプやスピーカからの効果音の出力などを制御する演出制御装置207に対して、制御情報が送信される。なお、前述のラウンド表示器26は、例えば演出制御装置207によって制御される。
次に、変動入賞装置の制御について、図26,27のタイミングチャートによって説明する。
図26は、始動入賞口12又は13に遊技球が入賞して可動部材22,23が一回開く動作(一回開きの補助遊技の動作)における主要な制御機器の作動状態を示すタイミングチャートである。図27は、大当たり状態での主要な制御機器の作動状態を示すタイミングチャートである。
また、床ソレノイド82を所定時間(例えば0.5秒)だけオンとして第二振分装置80の可動片81を没状態にする期間が、第二振分装置オン期間に相当する。
そして、これら第一振分装置オン期間と第二振分装置オン期間の間には、十分な遅延時間(図26の場合には、0.1秒)が設けられている。この遅延時間は、第二通路を流下した遊技球(この場合、第一振分装置35で右側に振り分けられた遊技球)が第二振分装置80の位置(この場合、右回転体誘導面54h)を通過するのに十分な時間として設定されている。なお本例の場合、既述したように右側の通路(第二通路)の方が第二振分装置80までの距離が格段に短いため、この遅延時間はその分短い時間でよい。
そして、上述のように始動入賞が無効化された状態は、所定条件が成立すると解除する。例えば、大入賞口解放から大入賞口解放後3秒間の間に変動入賞装置20への入賞(カウントSW34による遊技球の検出)が無かった場合は、始動入賞を有効に戻す。また、変動入賞装置20への入賞(カウントSW34による遊技球の検出)が有った場合には、入賞した全ての遊技球が排出球通過口を通過した(即ち、排出球通過口SW65で検出された)ときに、始動入賞を有効に戻す。
また、特定領域SW62がオンして大当たりになると、遊技制御装置200は、図27に示すように、所定のファンファーレ時間(例えば5秒)だけ待機し、この間に大当たりになったことを演出する効果音の出力などの処理も行う。そしてこのファンファーレ時間が経過すると、左右の大入賞口ソレノイド22b,23bを所定時間(例えば0.8秒)だけオンして可動部材22,23(大入賞口)を一時的に開状態にした後、所定時間(例えば0.8秒)だけオフして可動部材22,23を一時的に閉状態にする制御を、所定回数(例えば、18回)繰り返し実行し、大当たりの1ラウンドを実現する。但し、この大当たりラウンド中に、変動入賞装置20に入賞した遊技球数(カウントSW34で検出された遊技球数)が所定個数(例えば10個)になると、上記大入賞口の開放回数が所定回数に到達していなくても、そのラウンドを終了する。
また本例では、大当たりのラウンド中に、大入賞口を開放状態に連続的に維持しないで、前述したように大入賞口の開閉を繰り返すようにしているが、これにより、大入賞口を構成する可動部材22,23を駆動する大入賞口ソレノイド22b,23bの過熱防止が信頼性高く実現できる効果がある。
次に、遊技の流れと、本例の変動表示装置20内における遊技球の流れ等について、図24,25によって説明する。
図24は、補助遊技における変動入賞装置に関連する遊技球の流れと、それによる大当たり導出結果を、フローチャート形式で説明した図である。また図25は、大当たりラウンド中の変動入賞装置内における遊技球の流れを、フローチャート形式で説明した図である。
この補助遊技において、可動部材22,23に受け入れられて変動入賞装置20内に入賞する遊技球が無ければ、補助遊技は外れで終わる(図24のステップS2参照)。そして、この補助遊技において、可動部材22,23に受け入れられて変動入賞装置20内に入賞する遊技球が有ると、遊技球は次のように変動入賞装置20内を流れる。
そして、中回転体51の球保持部に流入した遊技球は、既述したようにその球保持部の種類によって、転動面71b上に流下して外れ球として排出されるか、転動面72b上に流下して特定領域への入賞(大当たりを発生させるいわゆるV入賞)となる(図24のステップS7参照)。
また本遊技機では、変動入賞装置29の遊技空間部の底部を構成する排出球案内部材(左外れ球案内部材55)に排出用開口55bが形成され、この排出用開口55bの下方に連通するように排出球通過口113が設けられ、この排出球通過口113には、当該排出球通過口113を通過する遊技球を検出する排出球検出手段(排出球通過口スイッチ65)が配置されている。このため、この変動入賞装置外の排出球検出手段により変動入賞装置内の残存球の有無を検知可能となり、変動入賞装置内に残存球を検出するセンサを設ける必要がなくなるため、変動入賞装置内のスペースの有効活用が可能となる。しかも、特別遊技中に変動入賞装置20に入賞した遊技球は、上記バイパス流路38cを経由して排出用開口55bに直接落下し、排出用開口下方の排出球通過口113を瞬時に通過して上記排出球検出手段によって検出される。このため、残存球を検知するためのセンサが上記排出球検出手段として変動入賞装置外に配置されている構成でありながら、バイパス流路38cによりショートカットさせることで、迅速な残存球の検出が可能である。
また本例では、変動入賞装置20の上部に、流入した遊技球を検出する流入球検出手段(カウントスイッチ34)を備え、前記バイパス流路38cは、この流入球検出手段の下流側近傍に形成される構成である。このため、変動入賞装置20に入賞した遊技球が前記流入球検出手段で検出されてから変動入賞装置外に排出されるまでの時間(さらにいえば、流入球検出手段で検出されてから、排出球検出手段で検出されるまでの時間)をさらに短縮することができる。したがって、遊技の興趣向上、遊技機の稼働率向上の効果もより顕著になる。
例えば、前述した形態例は、第一通路(左側振分流路38)の途中から分岐するようにバイパス流路(バイパス流路38c)を設けた態様であるが、本発明のバイパス流路は、遊技空間部の入口側に対して第一通路と並列に設けてもよいし、第一通路の始端部から分岐するように設けてもよい。
また、前記形態例において中回転体51を削除した構成、即ち、左回転体52又は右回転体53の特定球保持部52d,53dに入った遊技球は必ず特定領域に入賞する構成としてもよい。
また、センターケース10内において流れたり保持されたり移送される遊技球を、遊技者がより見易くなるように、またこの遊技球の状態を演出するために、例えばセンターケース10の裏面から光を照射し、この光の点灯状態や色を各種制御するようにしてもよい。
3 遊技領域
10 センターケース
11〜13 始動入賞口(所定入賞部)
20 変動入賞装置
22,23 可動部材
34 カウントスイッチ(流入球検出手段)
38 左側振分流路(第一通路)
38c バイパス流路
38d 通路切替部材
38e 大当たり通路切替ソレノイド(通路切替用駆動源)
55 左外れ球案内部材(排出球案内部材)
55b 排出用開口
65 排出球通過口スイッチ(排出球検出手段)
110 スイッチベース
112 排出球用樋
113 排出球通過口
200 遊技制御装置
Claims (3)
- 所定入賞部への遊技球の入賞に基づいて遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れる開状態へ変換して補助遊技を行う可動部材と、前記可動部材により受け入れられた遊技球が流入する遊技空間部と、該遊技空間部の下流側に配設された特定領域と、を有する変動入賞装置を備え、
前記補助遊技の実行によって前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定領域へ入賞すると、前記補助遊技よりも遊技者にとって有利な態様で前記可動部材を前記開状態へ変換する特別遊技を行う遊技機において、
当該遊技機裏面側の前記変動入賞装置の下方には、当該遊技機に関わる複数の電気部品を搭載するためのスイッチベースが配設され、
前記変動入賞装置は、
当該変動入賞装置の遊技空間部に流入した遊技球を前記特定領域に入賞させるか否かの振り分けを行う第一通路と、
当該変動入賞装置の遊技空間部に流入した遊技球を前記特定領域に入賞させるか否かの振り分けを行うとともに、前記第一通路よりも前記特定領域に誘導する可能性が高く設定された第二通路と、
流入した遊技球を前記第一通路と前記第二通路の何れかに振り分ける第一振分部と、
前記第一通路下流側に設けられ、当該変動入賞装置から排出される遊技球が通過可能な排出用開口と、
前記遊技空間部に流入して前記第一通路へ振り分けられた遊技球が前記排出用開口へ流下するまでの距離が、当該第一通路を流下してから前記排出用開口へ流下するまでの距離よりも短くなるように構成されるバイパス流路と、
前記バイパス流路に遊技球が流下不可能であって前記第一通路を遊技球が流下可能なバイパス閉状態と、前記バイパス流路に遊技球が流下可能であって前記第一通路を遊技球が流下不可能なバイパス開状態の何れかに切り替える通路切替部材と、を備え、
前記スイッチベースには、
前記排出用開口と連通するように設けられ、該排出用開口を介して前記変動入賞装置から排出された遊技球が通過可能な排出球通過口と、
該排出球通過口に配置され、前記変動入賞装置から排出されて排出球通過口を通過した遊技球を検出する排出球検出手段と、を配設し、
前記第一振分部は、
前記特別遊技中には、流入した遊技球を前記第一通路へ振り分ける一方、前記補助遊技中には流入した遊技球を前記第一通路もしくは前記第二通路へ振り分けるようにし、
前記通路切替部材は、
前記補助遊技中には、流入した遊技球が前記第一振分部により前記第一通路に振り分けられるか前記第二通路に振り分けられるかにかかわらず、当該第一通路へ振り分けられた遊技球が前記バイパス流路に流下不可能なように前記バイパス閉状態とされ、
前記特別遊技中には、当該第一通路へ振り分けられた遊技球が前記バイパス流路に流下可能なように前記バイパス開状態とされることで、前記特別遊技の実行によって前記遊技空間部に流入した遊技球が前記バイパス流路を流下し、前記排出用開口へ直接落下して前記排出球通過口を介して前記排出球検出手段に検出される構成であることを特徴とする遊技機。 - 前記変動入賞装置は、
当該変動入賞装置の上部であって前記第一通路の上流側に配置されて、当該変動入賞装置に流入した遊技球を検出する流入球検出手段を備え、
前記バイパス流路は、前記流入検出手段の下流側近傍に形成されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記変動入賞装置は、
前記第一振分部により前記第一通路に振り分けられ、該第一通路の途中を流れている遊技球を再度振り分けて、前記第一通路の途中以降にそのまま流すか、或いは前記第二通路の途中以降に流す第二振分部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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