JP4390215B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機などの遊技機に関する。
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機としては、変動入賞装置内に入賞した遊技球が特定入賞口(特定領域)に入賞するか否かによって大当たりを決する遊技機がある。また、このような遊技機としては、複数の切り欠き部(球保持部)を形成した回転体を変動入賞装置内に設け、呑み込まれた切り欠き部次第で特定入賞口に案内されるか、否かを決する機種がある。そして、このような機種としては従来、単純に一つの回転体で遊技球を振分ける構成が一般的であった。
ところが、上述したような回転体を一つ設けた遊技機は多数あり、マンネリ化した感がある。遊技者は、斬新な遊技機を求めており、従来の遊技機には見られない変動入賞装置の振分機構(遊技球を特定領域又はそれ以外に振分ける機構)の登場を期待している。
そこで出願人は、非同期で回転可能な複数の回転体で多段階に遊技球を振分ける振分機構を検討しているが、従来、遊技機において非同期で回転可能な複数の回転体よりなる機構としては、特許文献1に示されるものがある。
この特許文献1に開示された機構は、複数個の回転体に円筒部をそれぞれ設け、各回転体の回転中心にステップモータの駆動軸を結合し、かつそれぞれの駆動軸を同軸に配置するとともに、各回転体のうち少なくとも1個の回転体の円筒部には該回転体に結合されたステップモータ以外の他のステップモータが収納されるように配置したものである。
特開平08−206291号公報
しかしながら、特許文献1に示されたような構成で、複数の回転体を非同期に回転させようとすると、回転体毎に駆動源が必要であるために駆動源が増え、構造が複雑になるとともに、変動入賞装置内の限られた空間で占める大きさが増大する、コストが増大するなどの弊害が生じていた。
そこで本発明は、変動入賞装置内の振分機構によって変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に案内されるか、否かを決する遊技機であって、非同期回転を可能とする簡単な構造でなおかつコンパクトな複数の回転体よりなる斬新な振分機構を備えた遊技機を提供することを目的とする。
本願請求項1に記載の遊技機は、所定入賞部への遊技球の入賞に基づいて遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れる開状態へ変換して補助遊技を行う可動部材と、前記可動部材により受け入れられた遊技球が流入する遊技空間部と、該遊技空間部の下流側に配設された特定領域と、を有する変動入賞装置を備え、
前記補助遊技中に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定領域へ入賞すると、前記補助遊技よりも遊技者にとって有利な態様で前記可動部材を前記開状態へ変換する特別遊技を行う遊技機において、
前記変動入賞装置は、
外周部を切り欠くことによって、遊技球を受け入れて保持することが可能な球保持部が、外周部の複数箇所に形成された三つの回転体を、同じ回転体軸線を中心として同軸上に配置してなる振分機構と、
前記可動部材により受け入れられた遊技球を、前記三つの回転体のうちの一端側に位置する一端側回転体、又は他端側に位置する他端側回転体の何れかに振り分ける上流側振分装置と、
前記一端側回転体や他端側回転体の所定の遊技球排出位置から、前記三つの回転体のうちの中央に位置する中回転体の所定の遊技球流入位置まで、遊技球を流下させる回転体間流路と、を備え、
前記一端側回転体と他端側回転体の球保持部としては、前記中回転体に遊技球を案内するための特定球保持部が、少なくとも設けられ、
前記一端側回転体と他端側回転体は、前記上流側振分装置によって自方へ振り分けられた遊技球を、所定の遊技球流入位置にてその球保持部の何れかに受け入れて、当該回転体自体の回転運動に伴って移送し、前記所定の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部が特定球保持部であれば、前記回転体間流路に前記遊技球を流下させる構成であり、
前記中回転体の球保持部は、前記特定領域に遊技球を案内するための特定球保持部と、前記特定領域ではない一般領域に遊技球を案内する一般球保持部とに、種類を分けられ、
前記中回転体は、前記回転体間流路を流下した遊技球を、所定の遊技球流入位置でその球保持部の何れかに受け入れて、当該中回転体自体の回転運動に伴って移送し、所定の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部の種類に従い、前記特定領域又は前記一般領域の何れかに前記遊技球を流下させる構成であり、
前記一端側回転体と他端側回転体は、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体を貫通する回転軸の一端側と他端側にそれぞれ固定され、第一のモータによって前記回転軸とともに一体的に回転駆動され、
前記中回転体は、前記回転軸に対して相対回転可能とされ、第二のモータによって前記一端側回転体及び他端側回転体とは独立に回転駆動され、前記一端側回転体及び他端側回転体に対して非同期で回転可能であることを特徴とする。
ここで、「遊技空間部の下流側」における「下流」とは、経路としての下流を指す意味であり、上下方向という狭い意味での下流ではない。
なお、本発明の好ましい態様として、例えば請求項2に記載のように、前記一端側回転体又は他端側回転体から前記中回転体に遊技球が案内されるタイミングが重複しないように、前記特定球保持部の回転方向の形成位置を前記一端側回転体と他端側回転体とで異ならせるとともに、前記回転体間流路による前記中回転体までの流下距離を前記一端側回転体と他端側回転体とで同等に設定した構成としてもよい。
また、例えば請求項3に記載のように、前記第二のモータの駆動力を前記中回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体に固定された中回転体従動ギアを設け、
前記第一のモータの駆動力を前記一端側回転体又は他端側回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記一端側回転体又は他端側回転体に固定された両端側回転体従動ギアを設け、
前記一端側回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの一方を配置する第一ギア配置空間を設け、
前記他端側回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの他方を配置する第二ギア配置空間を設け、
前記第一ギア配置空間及び第二ギア配置空間の外周側に、前記回転体間流路を設けた構成としてもよい。
また、例えば請求項4に記載のように、前記回転体軸線を略水平に配置し、前記他端側回転体と一端側回転体の遊技球流入位置を、前記回転体軸線を含む略水平な平面よりも下方に配置した構成としてもよい。
また、請求項5に記載の遊技機は、所定入賞部への遊技球の入賞に基づいて遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れる開状態へ変換して補助遊技を行う可動部材と、前記可動部材により受け入れられた遊技球が流入する遊技空間部と、該遊技空間部の下流側に配設された特定領域と、を有する変動入賞装置を備え、
前記補助遊技中に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定領域へ入賞すると、前記補助遊技よりも遊技者にとって有利な態様で前記可動部材を前記開状態へ変換する特別遊技を行う遊技機において、
前記変動入賞装置は、
外周部を切り欠くことによって、遊技球を受け入れて保持することが可能な球保持部が、外周部の複数箇所に形成された三つの回転体を、略左右方向に配置された同じ回転体軸線を中心として同軸上に配置してなり、前記三つの回転体が前面から見て上方に回転駆動される振分機構と、
前記可動部材により受け入れられた遊技球を、前記三つの回転体のうちの左側に位置する左回転体、又は右側に位置する右回転体の何れかに振り分ける上流側振分装置と、
前記左回転体や右回転体の左右方向内側に設けられ、前記左回転体や右回転体の上部手前側の遊技球排出位置から、前記三つの回転体のうちの中央に位置する中回転体の手前側下部の遊技球流入位置まで、遊技球を流下させる回転体間流路と、
前記左回転体や右回転体の左右方向外側に設けられ、前記左回転体や右回転体の上部手前側の遊技球排出位置から、遊技球を流下させる排出用開口と、
前記中回転体の上部奥側の左右方向一側に形成された特定領域用転動面と、前記中回転体の上部奥側の左右方向他側に形成された一般領域用転動面と、を備え、
前記左回転体と右回転体の球保持部としては、前記中回転体に遊技球を案内するための特定球保持部と、前記特定領域ではない一般領域に遊技球を案内する一般球保持部と、が設けられ、
前記左回転体と右回転体は、前記上流側振分装置によって自方へ振り分けられた遊技球を、手前側下部の遊技球流入位置にてその球保持部の何れかに受け入れて、当該回転体自体の回転運動に伴って上方へ移送し、上部手前側の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部が特定球保持部であれば、前記回転体間流路に前記遊技球を流下させ、その球保持部が一般球保持部であれば、前記排出用開口に前記遊技球を流下させる構成であり、
前記中回転体の球保持部は、前記特定領域用転動面に遊技球を案内するための特定球保持部と、前記一般領域用転動面に遊技球を案内する一般球保持部とに、種類を分けられ、
前記中回転体は、前記回転体間流路を流下した遊技球を、手前側下部の遊技球流入位置でその球保持部の何れかに受け入れて、当該中回転体自体の回転運動に伴って上方へ移送し、上部奥側の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部の種類に従い、前記特定領域用転動面又は前記一般領域用転動面の何れかに前記遊技球を流下させる構成であり、
前記特定領域用転動面に流下した遊技球は前記特定領域への入賞となり、
前記一般領域用転動面や前記排出用開口に流下した遊技球は前記一般領域への入賞となる構成であり、
前記左回転体と右回転体は、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体を貫通する回転軸の一端側と他端側にそれぞれ固定され、中回転体の後方一側に配置された第一のモータによって前記回転軸とともに一体的に回転駆動され、
前記中回転体は、前記回転軸に対して相対回転可能とされ、中回転体の後方他側に配置された第二のモータによって前記左回転体及び右回転体とは独立に回転駆動され、前記左回転体及び右回転体に対して非同期で回転可能であり、
前記第二のモータの駆動力を前記中回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体に固定された中回転体従動ギアと、この中回転体従動ギアの後方に配置されてこの中回転体従動ギアにかみ合う中回転体伝動ギアと、この中回転体伝動ギアの後方に配置されてこの中回転体伝動ギアにかみ合って前記第二のモータの出力軸に固定された中回転体駆動ギアとを設け、
前記第一のモータの駆動力を前記左回転体又は右回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記左回転体又は右回転体に固定された両端側回転体従動ギアと、この両端側回転体従動ギアの後方に配置されてこの両端側回転体従動ギアにかみ合う両端側回転体伝動ギアと、この両端側回転体伝動ギアの後方に配置されてこの両端側回転体伝動ギアにかみ合って前記第一のモータの出力軸に固定された両端側回転体駆動ギアとを設け、
前記左回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの一方を配置する第一ギア配置空間を設け、
前記右回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの他方を配置する第二ギア配置空間を設け、
前記第一ギア配置空間や第二ギア配置空間の外周側に、前記回転体間流路を設け、
前記中回転体の球保持部から排出される遊技球は、一旦横方向に流れて前記球保持部から前記特定領域用転動面又は前記一般領域用転動面の何れかに流下した後、前記特定領域用転動面又は前記一般領域用転動面の上を奥側方向へと流下する構成であり、
前記回転体間流路として、
前記左回転体と前記中回転体の間の位置に設けられて、前記左回転体の特定球保持部から排出された遊技球を手前側に流下させる左側前方案内用転動面と、
前記右回転体と前記中回転体の間の位置に設けられて、前記右回転体の特定球保持部から排出された遊技球を手前側に流下させる右側前方案内用転動面と、
これら左側前方案内用転動面や右側前方案内用転動面を流下した遊技球を、前記中回転体の手前側下部に流下させて前記中回転体の何れかの球保持部に流入させる中回転体案内用流路と、を備え、
前記左回転体や右回転体の特定球保持部から排出される遊技球は、一旦横方向に流れて前記左側前方案内用転動面又は右側前方案内用転動面の上に流下した後、前記左側前方案内用転動面又は右側前方案内用転動面の上を手前に流下し、さらにその後、前記中回転体案内用流路を流れて前記中回転体の何れかの球保持部に入って移送される構成であり、
前記特定領域用転動面は、前記左側前方案内用転動面と右側前方案内用転動面のうちの一方の奥側に配置され、
前記一般領域用転動面は、前記左側前方案内用転動面と右側前方案内用転動面のうちの他方の奥側に配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の遊技機によれば、可動部材により変動入賞装置内に受け入れられた遊技球は、まず、上流側振分装置によって、中回転体の両側に設けられた両端側回転体(一端側回転体と他端側回転体)の何れかに振分けられ、何れかの両端側回転体の遊技球流入位置にてその球保持部の何れかに受け入れられて、当該回転体自体の回転運動に伴って所定の遊技球排出位置に移送され、その遊技球排出位置でその球保持部から排出され、その球保持部が特定球保持部であれば、回転体間流路に流下して中回転体の遊技球流入位置で中回転体の球保持部に流入する。そして中回転体は、その球保持部に流入した遊技球を、所定の遊技球排出位置まで移送した後、その球保持部の種類に従い、特定領域又は一般領域に振分けるという斬新な振分機構が実現される。
このため、遊技者にとって遊技球の特定領域への入賞を楽しむという点で満足できる、複数の回転体による新たな興趣のある振分機構を変動入賞装置内に備えた遊技機を提供できる。
またこの遊技機では、一端側回転体と他端側回転体は、中回転体を貫通する回転軸の一端側と他端側にそれぞれ固定され、第一のモータによって前記回転軸とともに一体的に回転駆動され、中回転体は、前記回転軸に対して相対回転可能とされ、第二のモータによって一端側回転体や他端側回転体とは独立に回転駆動される。
このため、中回転体を一端側回転体や他端側回転体に対して非同期で回転させることによって、三つの回転体よりなる遊技球の振分動作をより興趣の高いものとすることができるとともに、二つのモータで三つの回転体を駆動する構成を実現し、回転体の数に対してモータ一つ分のスペースが省略されたコンパクトな振分機構とすることができる。
また、請求項2に記載の遊技機によれば、中回転体での遊技球の球止まりを好適に防止することができる。というのは、中回転体の球保持部に遊技球が流入する遊技球流入位置が一箇所の場合、一端側回転体から流下した遊技球と他端側回転体から流下した遊技球が、上記遊技球流入位置に同時に流下すると、これら遊技球が衝突して干渉し合い、遊技球が詰まって滞留してしまう球止まりが生じる恐れがある。しかし、この請求項2に記載した構成であれば、一端側回転体又は他端側回転体から中回転体に遊技球が案内されるタイミングが重複しないため、上記球止まりを防止することができる。
また、請求項3に記載の遊技機によれば、中回転体従動ギアや両端側回転体従動ギアの配置スペースの外周側に、回転体間流路が設けられる。このため、回転体間流路を設けるために、別途軸方向のスペースが余分に必要にならず、省スペースでの遊技球の球見せが実現できる。
また、請求項4に記載の遊技機によれば、回転体軸線を略水平に配置したため、各回転は縦置きに配置されることになり、水平に配置されるのが通常であった従来の振分機構に比較して、より斬新な回転体の振分機構を実現できる。また、他端側回転体と一端側回転体の遊技球流入位置を、前記回転体軸線を含む略水平な平面よりも下方に配置したため、これら両端側回転体の球保持部による遊技球の移送距離を長くして、これら両端側回転体による球見せを、より長く十分に行うことができる。
また、請求項5に記載の遊技機によれば、請求項1や請求項3と同様の効果に加え、次の効果がある。
まず、回転体軸線が略左右方向に配置され、各回転体が前面から見て上方に回転駆動される構成であるため、各回転体が縦置きになり、かつ、外周面を前方に向けた状態で、三つ並んで配置され、各回転体の球保持部が、前面から見て下方から上方奥側に移動するという、今までに無い特に斬新な構成となる。
また、両端側回転体には、中回転体に遊技球を案内するための特定球保持部と、一般領域(排出用開口)に遊技球を案内する一般球保持部とがあり、この両端側回転体の一般球保持部に流入した遊技球も、上部手前側まで移送された後、排出用開口に流下する構成である。このため、両端側回転体によっても遊技球が振り分けられ、かつ、それにより一般領域に振分けられる遊技球も十分に遊技者に見せることができる。
また、中回転体と両端側回転体の各駆動系には、モータの出力軸に固定された駆動ギアと回転体側に固定された従動ギアとの間に、伝動ギア(中回転体伝動ギア、両端側回転体伝動ギア)が設けられている。このため、モータの配置位置の自由度が高まる利点がある。
また、中回転体の球保持部から排出される遊技球は、一旦横方向に流れてその球保持部から特定領域用転動面又は一般領域用転動面の何れかに流下した後、特定領域用転動面又は一般領域用転動面の上を奥側方向へと流下する。このため、回転体下方の特定入賞口へ球保持部から単に落下するという従来に比較して、特定領域へ遊技球が案内される様子を十分に余裕を持って確認することができ、遊技者は特定領域への入賞を楽しむという点でより満足できる。
また、遊技球が中回転体から特定領域又は一般領域に転動する転動面(特定領域用転動面や一般領域用転動面)が、遊技球が両端側回転体から中回転体に向かって転動する転動面(左側前方案内用転動面や右側前方案内用転動面)の奥側に配置されている。このため、遊技球が両端側回転体から中回転体に向かって転動する様子と、遊技球が中回転体から特定領域又は一般領域に転動する様子の両方を、十分に余裕を持って確認できる。この場合、上述した両方の様子を、視点を移さずに同時に確認できるため、一方の様子を注視して他方の様子を把握し損ねることがない。
以下、本発明の実施の形態として、パチンコ機に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
A.遊技盤の全体構成
図1は本形態例のパチンコ機の遊技盤の前面図である。
図1において、符号1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されている。
遊技盤1の前面には、図1に示すように、遊技領域3の底部に配置されたアウト球流入口4、左側遊技球流路5、右側遊技球流路6、センターケース10、始動入賞口11〜13、一般入賞口14,15(左袖入賞口14と右袖入賞口15)、遊技状態表示LED16、連続作動回数表示LED17、風車と呼ばれる遊技球の流下方向変換部材7、多数の障害釘9などが設けられている。
ここで、センターケース10は、遊技領域3を上下に区画するように、遊技領域3の上下方向略中央位置に配置されている。遊技盤1を構成する基板(いわゆるベニヤ)には、このセンターケース10をはめ込むためのセンターケース用開口(図示省略)が形成されており、センターケース10は、このセンターケース用開口にはめ込まれて取り付けられる。
このセンターケース10における左側部と右側部には、装飾部18と装飾部19がそれぞれ設けられ、センターケース10における左右方向中央部には、変動入賞装置20が設けられている。
装飾部18や装飾部19は、演出用のキャラクタを模した模型18a,19aを有する。また装飾部18や装飾部19の上部には、中央部が上に突出するように湾曲した上面を有する鎧部18b,19bが形成されている。鎧部18bは、装飾部18の上に流下した遊技球を、左側遊技球流路5又は後述する左側案内入口24aに流す機能を有する。鎧部19bは、装飾部19の上に流下した遊技球を、右側遊技球流路6又は後述する右側案内入口25aに流す機能を有する。
変動入賞装置20は、上部中央に形成された鎧部21と、この鎧部21の左右両側斜め下方に配置され、所定入賞部(この場合、始動入賞口11〜13)への遊技球の入賞に基づいて遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れる開状態へ変換して補助遊技を行う可動部材22,23と、これら可動部材22,23の何れかにより受け入れられた遊技球が流入する遊技空間部(主に鎧部21の下方に形成された空間であり、詳細後述する)と、この遊技空間部の両側に別空間として形成された左側遊技領域案内通路24及び右側遊技領域案内通路25(図8に示す)と、鎧部21の直下に設けられたラウンド表示器26と、を有する。
鎧部21は、中央部が上に突出するように湾曲した上面を有し、この鎧部21の上に流下した遊技球を、この鎧部21の左側又は右側に流下させる機能を有する。
可動部材22,23は、鎧部21の左右両端の下方に配置された前後方向の回転軸22a,23a(図5に示す)を中心として、遊技盤1の盤面に沿って回動可能な羽根状の部材である。これら可動部材22,23は、先端側(回動端側)が各回転軸の上方に回転移動して鎧部21の左右両端近傍(遊技球が通過しない程度接近した位置)に位置することによって、前記閉状態を実現し、先端側が各回転軸の左右方向外側に回転移動して鎧部21から離れた位置(遊技球が通過可能な十分な距離だけ離れた位置)に位置することによって、前記開状態を実現する。なお図1では、可動部材22,23が閉状態にある場合と開状態にある場合の両方を図示している。また可動部材22,23は、それぞれソレノイド(図19に示す左大入賞口ソレノイド22bと右大入賞口ソレノイド23b)によって駆動される。
左側遊技領域案内通路24は、遊技球を左側案内入口24aから左側案内出口24bに流下させる遊技球の縦方向の流路である。左側案内入口24aは、左側の可動部材22の前記回転軸の左斜め下方近傍に形成された開口である。左側案内出口24bは、変動入賞装置20の下部左側に形成された開口である。
また右側遊技領域案内通路25は、遊技球を右側案内入口25aから右側案内出口25bに流下させる遊技球の縦方向の流路である。右側案内入口25aは、右側の可動部材23の前記回転軸の右斜め下方近傍に形成された開口である。右側案内出口25bは、変動入賞装置20の下部右側に形成された開口である。
またラウンド表示器26は、後述する大当たりのラウンド抽選の結果等を表示する表示器であり、例えば7セグメントの表示部を2桁分有するものである。
なお、変動入賞装置20のその他の構成については、後述する。
次に左側遊技球流路5は、センターケース10の左側の装飾部18とガイドレール2との間(遊技領域3の左縁部)に形成された遊技球1個分の幅を持つ流路である。また右側遊技球流路6は、センターケース10の右側の装飾部19とガイドレール2との間(遊技領域3の右縁部)に形成された遊技球1個分の幅を持つ流路である。
次に始動入賞口11〜13は、後述するように補助遊技を開始させる始動入賞口として機能する入賞口である。このうち、始動入賞口11は、センターケース10の中央部下方(アウト球流入口4の上方)に配置され、始動入賞口12,13は、始動入賞口11の左右両側位置(左側案内出口24bや右側案内出口25bの下方位置)に配置されている。なお一般入賞口14,15は、始動入賞口12,13のさらに両側斜め上に配置されている。
この場合、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、前記可動部材22,23が所定時間開状態となった後に閉状態に戻る開閉動作が2回実行され、始動入賞口12,13に遊技球が入賞すると、前記開閉動作が1回実行される。なお、何れの始動入賞口11〜13に入賞しても、前記開閉動作の実行回数が同じである態様でもよい。
次に、遊技状態表示LED16は、始動入賞口11の右側に横並びで設けられた三つのLEDよりなり、そのLEDの点灯態様(例えば、点灯数、点灯色、点灯時間又はそれらの組合せ)によって遊技状態を表示するものである。
次に、連続作動回数表示LED17は、遊技状態表示LED16と同様に、始動入賞口11の右側(遊技状態表示LED16の上側)に横並びで設けられた三つのLEDよりなり、そのLEDの点灯態様(例えば、点灯数、点灯色、点灯時間又はそれらの組合せ)によって大当りのラウンド数を表示するものである。
風車7(流下方向変換部材)は、略前後方向の軸の回りに自転する回転体であり、この場合、左側案内入口24aの上方、右側案内入口25aの上方、左側案内出口24bの下方、及び右側案内出口25bの下方、の合計4箇所に設けられている。
このように遊技領域案内通路の入口と出口とに風車をそれぞれ備えることで、遊技領域案内通路の通過により画一化されやすい遊技球の動きに変化を与えることができる。
また、障害釘9は、センターケース10などが配置される部分を除く遊技領域3内の適宜位置に設けられている。
なお本例の遊技盤1では、遊技領域3の上部(センターケース10よりも上方)に打ち込まれた遊技球は、上側の障害釘9や風車7に当って流下方向を変化させつつ流れ落ち、前述の鎧部18b,19b,21の作用によって、次のように流下する。まず、可動部材22,23が閉状態にある場合、前記遊技球は、左側遊技球流路5、右側遊技球流路6、左側案内入口24a、及び右側案内入口25aのうちの何れかに流入して、遊技領域3の下部(センターケース10よりも下方)に流下する。そして、可動部材22,23が開状態にある場合には、左側遊技球流路5、右側遊技球流路6、左側案内入口24a、及び右側案内入口25aのうちの何れかに流入するか、或いは、可動部材22,23の内側(変動入賞装置20の遊技空間部内)に受け入れられて変動入賞装置20内に入賞する。
ここで、左側遊技球流路5又は右側遊技球流路6に流入した遊技球は、ガイドレール2に沿って遊技領域3の底部に向かって流れる構成となっており、高い確率でアウト球流入口4に流入する。
しかし、左側案内入口24a又は右側案内入口25aに流入した遊技球は、左側案内出口24b又は右側案内出口25bから遊技領域3の下部に流下して、下側の風車7や障害釘9に当って流下方向を変化させつつ流れ落ち、場合によっては、始動入賞口11〜13、或いは一般入賞口14,15のうちの何れかに入賞する。
B.変動入賞装置の構成
次に、本例の変動入賞装置20の構成について、図2〜図18を参照して説明する。
なお、図2は、変動入賞装置20の斜視図である。図3は、変動入賞装置20の前面図である。図4は、変動入賞装置20の上部斜視図(右側の可動部材23やラウンド表示器26や鎧部21等を取り外した状態の上部斜視図)である。図5は、変動入賞装置20の要部斜視図(後述する化粧板61や鎧部21等を取り外した状態の斜視図)である。図6は、変動入賞装置20の回転体ユニット50を示す斜視図である。図7は、同じく回転体ユニット50の要部斜視図(図6に示した左振分球導入部材59と右振分球導入部材60等を取り外した状態の斜視図)である。図8は、変動入賞装置20を遊技盤面に平行な面で切断した断面図である。図9は、各回転体及びその駆動系を示す図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)におけるB−B断面図、図9(c)は図9(a)におけるC−C断面図、図9(d)は図9(a)におけるD−D断面図である。図10は、回転体ユニット50を示す図であり、図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)におけるA−A断面図である。図11は、各回転体及びその駆動系を示す図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)におけるE−E断面図である。図12は、各回転体及びその駆動系を示す図であり、図12(a)は平面図、図12(b)は図12(a)におけるF−F断面図、図12(c)は図12(a)におけるG−G断面図である。図13は、各回転体及びその駆動系を示す分解斜視図である。図14は、回転体ユニット50を示す分解斜視図である。図15は、各回転体及びその駆動系を示す斜視図である。図16は、後述する中回転体51の球保持部によって遊技球が保持され移送される状態を示す正面図であり、(a)は一般領域に案内される球保持部に保持された場合、(b)は特定領域に案内される球保持部に保持された場合を示す。図17は、後述する中回転体51の球保持部から遊技球Kが特定領域に流入する状態を示す正面図であり、(a)は球保持部から遊技球Kが流出し始めた状態、(b)は特定領域に流入する状態(奥側に流れてゆく状態)を示す。図18は、第二振分装置における遊技球の流れを説明する図であり、(a)は第一振分装置によって右側(第二通路)に振り分けられた遊技球Kが右側から第二振分装置に流入し後述する右振分球規制壁54gで動きを規制された状態、(b)は第一振分装置によって右側に振り分けられた遊技球Kが右側から第二振分装置に流入し後述する可動片81で動きを規制された状態、(c)は第一振分装置によって左側(第一通路)に振り分けられた遊技球Kが左側から第二振分装置に流入し後述する可動片81で動きを規制された状態、(d)は第一振分装置によって左側に振り分けられた遊技球Kが左側から第2振分装置に流入し後述する可動片81を乗り越えて右側(第二通路)に流入した状態を示す。
変動入賞装置20は、図2や図8に示すように、筐体であるケース31の内部に遊技空間部が形成されたもので、底部には回転体ユニット50を備える。
なお本例の場合、遊技空間部とは、可動部材22,23によって受け入れられて可動部材22,23の内側(鎧部21の下方)に入賞した遊技球が存在する可能性のある変動入賞装置20内の空間を意味する。
可動部材22,23の内側(鎧部21の下方)には、図2に示すように、可動部材22,23によって受け入れられた遊技球を奥側に案内する入賞球案内棚32が形成され、さらにこの入賞球案内棚32の奥部には、図8に示すように、縦方向の入賞球落下穴33が形成されている。この入賞球落下穴33には、ここを落下する遊技球を検出するセンサとしてカウントスイッチ(カウントSW)34が設けられている。
可動部材22,23によって受け入れられた遊技球は、入賞球案内棚32上を奥側に流れて入賞球落下穴33内に流下し、入賞球検出センサ34で検出された後、後述する振分案内板37上に落下する構成となっている。
図5や図8に示すように、入賞球落下穴33の下方には、第一振分装置35(上流側振分装置)が設けられている。第一振分装置35は、下面側に配置された前後方向の回転軸36を中心として回動する振分案内板37よりなり、入賞球落下穴33から落下した遊技球の流下方向を左右に振り分けるシーソータイプのものである。即ち、振分案内板37は、左右通過切替ソレノイド37a(図19に示す)によって駆動され、上面が左側に向かって下方に傾斜した左振分状態(図5や図8に示す状態)と、逆に上面が右側に向かって下方に傾斜した右振分状態と、に切り換わることが可能である。そして、振分案内板37が左振分状態にあるときに入賞球落下穴33から落下した遊技球は、振分案内板37上を左方に流れ、振分案内板37が右振分状態にあるときに入賞球落下穴33から落下した遊技球は、振分案内板37上を右方に流れる構成となっている。
次に、図4や図8に示すように、第一振分装置35から左側には、左側振分流路38が延設され、第一振分装置35から右側には、右側振分流路39が延設されている。
左側振分流路38は、振分案内板37から左斜め前方に向かって湾曲しつつ左側案内出口24bの上方位置まで伸びる管路であり、その先端が下方に向かって開口し左側振分排出口38bを形成している。そして、左振分状態にある振分案内板37上を左方に流れた遊技球が、この左側振分流路38に流入し、その先端開口(左側振分排出口38b)から落下する構成となっている。
右側振分流路39は、振分案内板37から右斜め前方に向かって湾曲しつつ右側案内出口25bの上方位置まで伸びる管路であり、その先端が下方に向かって開口し右側振分排出口39bを形成している。そして、右振分状態にある振分案内板37上を右方に流れた遊技球が、この右側振分流路39に流入し、その先端開口(右側振分排出口39b)から落下する構成となっている。
なお、図5において符号38a,39aは、左側振分流路38又は右側振分流路39の後面側の壁を構成する部材を示す。
また、図5や図8に示すように、左側振分流路38の途中(後述する排出用開口55bの上方位置)には、左側振分流路38から下方に分岐して遊技球を排出用開口55b内に流下させるバイパス流路38cが形成され、さらにこの分岐部には、バイパス流路38cの入口を開閉する通路切替部材38dが設けられている。通路切替部材38dは、大当たり通路切替ソレノイド38e(図19に示す)によって駆動されて前後動し、バイパス流路38cの入口を開放したバイパス開状態と、バイパス流路38cの入口を閉鎖したバイパス閉状態と、を実現する構成となっている。
なお、第一振分装置35から左側振分流路38に流入した遊技球は、上記バイパス閉状態では、左側振分流路38の先端まで流れて左側振分排出口38bから落下するが、上記
バイパス開状態では、バイパス流路38cから排出用開口55b内に落下する。
また、図3や図4に示すように、第一振分装置35の前方(左側振分流路38や右側振分流路39の前面側)には、第一振分装置35の作動状態を明示する振分状態明示手段40が設けられている。この場合の振分状態明示手段40は、遊技者が遊技盤前面側から視認可能で、前述の振分案内板37と一体に回動する装飾部材41(図の場合、コウモリを模した形状の部材)よりなる。この装飾部材41は、振分案内板37が左振分状態にあると、左側下方に傾いてこの左振分状態を遊技者に明示し、振分案内板37が右振分状態にあると、右側下方に傾いてこの右振分状態を遊技者に明示する。
次に、変動入賞装置20の底部に設けられた回転体ユニット50について説明する。
回転体ユニット50は、図6や図14に示すように、中回転体51、左回転体52(一端側回転体)、右回転体53(他端側回転体)、回転体ベース54、左外れ球案内部材55、右外れ球案内部材56、中央前側案内部材57、回転体間案内部材70、第二振分装置80(上流側振分装置)、及び回転体駆動部90などを有する。
ここで中回転体51、左回転体52、及び右回転体53は、変動入賞装置20の底部に横方向(左右方向)に配置された軸線(以下、回転体軸線という)を中心として、同軸上に配置されるもので、図6や図9に示すように、正面から見て上向きに回転駆動される回転体である。
このうち中回転体51は、図13に示すように、外側部材51aの内側に内側部材51bをはめ込んだツーピース構造よりなり、全体としては、図15や図9(c)に示すような円盤状の形状となっている。
この中回転体51は、前記回転体軸線を中心として配置されて、自転可能に支持されている。即ち、前記回転体軸線上には、図13に示す回転軸58が配置され、この回転軸58は、図13に示すブッシュタイプの軸受58a,58bによって、両端において回転体ベース54に対して回転自在に支持されている。そして、上記回転軸58は、中回転体51の中心に形成された中心穴51cに、所定の隙間を有して摺動自在に貫通している。これにより、中回転体51は、上記回転軸58の回転とは無関係に、上記回転軸58を中心として(即ち、回転体軸線を中心として)回転可能となっている。なお、この中回転体51は、変動入賞装置20内底部の左右方向中央位置に配置される(即ち、回転軸58の軸方向中央位置に配置される)。
また、図15や図9(c)に示すように、中回転体51の外周には、周縁部を切り欠くことにより、後述する誘導溝57bから流入する遊技球を保持可能な複数の球保持部51d,51eが一定ピッチで全周に渡って形成されている。
ここで、球保持部51d,51eのうち、一方の球保持部51dは、大当りとなる特定領域に遊技球を誘導する球保持部であり、底面が右方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部51eは、特定領域に遊技球を誘導しない球保持部であり、底面が左方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また本例の場合、球保持部51d,51eは、球保持部51dが1箇所、球保持部51eが3箇所、合計4箇所設けられており、中回転体51に案内された遊技球は1/4の確率で特定領域に入賞する構成となっている。
なお、球保持部51d,51eは、中回転体51の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に対してオフセットされて配置されている。即ち、球保持部51d,51eの中心軸線(球保持部51d,51eの内側面に平行で、球保持部51d,51eの幅方向中心位置を通る直線、図9(c)に点線で示す)が、中回転体51の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に交わらない位置に配置されている。
また本例の場合、この中回転体51の球保持部51dに入った遊技球のみが、特定領域に入賞する構成となっており、遊技者は、この中回転体51に向けて遊技球が流れることを期待することになる。
また本例の場合、中回転体51の手前側下部(後述する誘導溝57bの終端位置)が遊技球流入位置となっており、中回転体51の上部奥側(転動面71b,72bの位置)が遊技球排出位置となっている。
また左回転体52も、図13に示すように、外側部材52aの内側に内側部材52bをはめ込んだツーピース構造よりなり、全体としては、図15や図9(d)に示すような円盤状の形状となっている。
この左回転体52は、前記回転体軸線を中心として配置されて、前記回転軸58と一体に自転可能とされた部材である。即ち、前記回転軸58の左端部58cには、断面がD字状となる回り止め加工が施され、左回転体52の中心に形成された中心穴52cは、前記左端58cの断面形状に対応したD字状の断面形状となっている。そして、前記回転軸58の左端58cは、前記中心穴52c内にはまり込み、これにより、左回転体52は、上記回転軸58と一体に前記回転体軸線を中心として回転する構成となっている。なお、この左回転体52は、変動入賞装置20内底部の左側(中回転体51の左方)に配置される。
また、図15や図9(d)に示すように、左回転体52の外周には、周縁部を切り欠くことにより、後述する左回転体誘導面54dから流入する遊技球を保持可能な複数の球保持部52d,52eが一定ピッチで全周に渡って形成されている。
ここで、球保持部52d,52eのうち、一方の球保持部52dは、中回転体51に遊技球を案内する特定球保持部(特定領域に入賞して当りとなる可能性のある球保持部)であり、底面が右方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部52eは、中回転体51に遊技球を案内しない一般球保持部(特定領域に入賞する可能性の無い球保持部)であり、底面が左方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また図15に示すように、球保持部52dは左側に側壁(符号省略)を有し、球保持部52eは右側に側壁(符号省略)を有する。これら側壁によって、球保持部52dから遊技球が左方に流れること、球保持部52eから遊技球が右方に流れることが確実に阻止される構成となっている。
また本例の場合、球保持部52d,52eは、球保持部52dが1箇所、球保持部52eが5箇所、合計6箇所設けられており、左回転体52に案内された遊技球は1/6という比較的低い確率で中回転体52に案内される。
なお、球保持部52d,52eも、左回転体52の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に対してオフセットされて配置されている。即ち、球保持部52d,52eの中心軸線(球保持部52d,52eの内側面に平行で、球保持部52d,52eの幅方向中心位置を通る直線、図9(d)に点線で示す)が、左回転体52の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に交わらない位置に配置されている。
また本例の場合、左回転体52の手前側下部(後述する左回転体誘導面54dの終端位置)が遊技球流入位置となっており、左回転体52の上部手前側(転動面71aや排出用開口55bの位置)が遊技球排出位置となっている。
また右回転体53も、図13に示すように、外側部材53aの内側に内側部材53bをはめ込んだツーピース構造よりなり、全体としては、図15や図9(b)に示すような円盤状の形状となっている。
この右回転体53は、前記回転体軸線を中心として配置されて、前記回転軸58と一体に自転可能とされた部材である。即ち、前記回転軸58の右端部58dには、断面がD字状となる回り止め加工が施され、右回転体53の中心に形成された中心穴53cは、前記右端58dの断面形状に対応したD字状の断面形状となっている。そして、前記回転軸58の右端58dは、前記中心穴53c内にはまり込み、これにより、右回転体53は、上記回転軸58と一体に前記回転体軸線を中心として回転する構成となっている。なお、この右回転体53は、変動入賞装置20内底部の右側(中回転体51の右方)に配置される。
また、図15や図9(b)に示すように、右回転体53の外周には、周縁部を切り欠くことにより、後述する右回転体誘導面54hから流入する遊技球を保持可能な複数の球保持部53d,53eが一定ピッチで全周に渡って形成されている。
ここで、球保持部53d,53eのうち、一方の球保持部53dは、中回転体51に遊技球を案内する特定球保持部であり、底面が左方に向かって遊技球を流すように傾斜している。これに対して、他方の球保持部53eは、中回転体51に遊技球を案内しない一般球保持部であり、底面が右方に向かって遊技球を流すように傾斜している。また図15に示すように、球保持部53dは右側に側壁(符号省略)を有し、球保持部53eは左側に側壁(符号省略)を有する。これら側壁によって、球保持部53dから遊技球が右方に流れること、球保持部53eから遊技球が左方に流れることが確実に阻止される構成となっている。
また本例の場合、球保持部53d,53eは、球保持部53dが2箇所、球保持部53eが2箇所、合計4箇所設けられており、右回転体52に案内された遊技球は1/2という比較的高い確率で中回転体52に案内される。
なお、球保持部53d,53eも、右回転体53の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に対してオフセットされて配置されている。即ち、球保持部53d,53eの中心軸線(球保持部53d,53eの内側面に平行で、球保持部53d,53eの幅方向中心位置を通る直線、図9(b)に点線で示す)が、右回転体53の中心軸線(即ち、前記回転体軸線)に交わらない位置に配置されている。
また本例の場合、右回転体53の手前側下部(後述する右回転体誘導面54hの終端位置)が遊技球流入位置となっており、右回転体53の上部手前側(転動面72aや排出用開口56bの位置)が遊技球排出位置となっている。
次に、回転体ベース54は、図14に示すように、全体として水平に配置され、ケース31の底部に固定される枠状の部材であり、内側に上下方向の開口部54aを有する。前述した各回転体(中回転体51、左回転体52、及び右回転体53)は、下側がこの開口部54a内に配置され、上側がこの開口部54aより上方に位置して、図3等に示すように、各回転体の少なくとも上側は遊技盤前面から遊技者が直接視認可能となっている。また本例では、後述するように中央前側案内部材57がクリア部材よりなるため、各回転体は略全体が遊技盤前面から視認可能となっている。
これにより、遊技者は、特定入賞する或いはその可能性のある球保持部(球保持部51d、球保持部52d、球保持部53d)の各回転体における存在割合等を視認可能であり、この場合、第一振分装置35等によって右側の通路(第二通路)に振り分けられることが有利であることを容易に認識でき、なるべく右回転体53に振り分けられること、最終的には中回転体51に案内されて球保持部51dに遊技球が入ることを期待しながら、変動表示装置20内での遊技球の動きを期待を持って注視することになる。
また回転体ベース54の左側面と右側面には、図5や図6に示すように、左振分球導入部材59と右振分球導入部材60がそれぞれ固定される。
左振分球導入部材59の上面には、第一振分装置35によって左側に振り分けられた遊技球(左振分球)を、回転体ベース54の前縁中央に向かってL字形の経路で流下させる左振分球導入路59aが形成されている。即ち、前述の左側振分流路38の先端開口(左側振分排出口38b)から落下した遊技球は、この左振分球導入路59a上に落ちて、この左振分球導入路59aを経由して後述する左振分球誘導面54b上に流れる構成となっている。
また、右振分球導入部材60の上面には、第一振分装置35によって右側に振り分けられた遊技球(右振分球)を、回転体ベース54の前縁中央に向かってL字形の経路で流下させる右振分球導入路60aが形成されている。即ち、前述の右側振分流路39の先端開口(右側振分排出口39b)から落下した遊技球は、この右振分球導入路60a上に落ちて、この右振分球導入路60aを経由して後述する右振分球誘導面54i上に流れる構成となっている。
また回転体ベース54の前縁には、図6や図14等に示すように、左振分球誘導面54b、左回転体案内壁54c、左回転体誘導面54d、第二振分誘導面54e、第二振分用開口54f、右振分球規制壁54g、右回転体誘導面54h、及び右振分球誘導面54iが、左端から右端に向かって順に形成されている。
左振分球誘導面54bは、左振分球導入路59aを流下した遊技球をさらに右方に流すよう右に向かって下方に傾斜した遊技球の転動面である。
左回転体案内壁54cは、左振分球誘導面54bの終端から下方に形成された略鉛直方向の壁であり、奥に向かって左側に傾斜している(図10(a)参照)。なお、この左回転体案内壁54cは、左回転体52の前方位置に配置されている。
左回転体誘導面54dは、左回転体案内壁54cの下端から左回転体52の近傍まで伸びる遊技球の転動面であり、遊技球を奥方に(左回転体52に向けて)流すように奥に向かって下方に傾斜している。なお既述したように、この左回転体誘導面54dを流下した遊技球は、左回転体52の何れかの球保持部に流入する。なお、この左回転体誘導面54dの終端位置は、本発明の一端側回転体の遊技球流入位置に相当し、回転体軸線を含む略水平な平面よりも下方に配置されている。
第二振分誘導面54eは、遊技球を基本的に左方に流すよう左に向かって下り傾斜した遊技球の転動面であり、左回転体誘導面54dから右方向に伸びて中回転体51の前方位置まで達している。
第二振分用開口54fは、第二振分誘導面54eと右回転体誘導面54hの間の位置に形成された開口(上下及び前面が開口した凹部)であり、後述する可動片81が配置される空間を形成する部分である。
右回転体誘導面54hは、右回転体53の前方位置から右回転体53の近傍まで伸びる遊技球の転動面であり、遊技球を奥方に(右回転体53に向けて)流すように奥に向かって下り傾斜している。なお既述したように、この右回転体誘導面54hを流下した遊技球は、右回転体53の何れかの球保持部に流入する。なお、この右回転体誘導面54hの終端位置は、本発明の他端側回転体の遊技球流入位置に相当し、回転体軸線を含む略水平な平面よりも下方に配置されている。
右振分球規制壁54gは、右回転体誘導面54hの前部左側に上方に突出するように形成された凸部の内側面(略鉛直方向の面)によって形成された壁であり、奥に向かって左側に傾斜している(図6参照)。
右振分球誘導面54iは、右振分球導入路60aを流下した遊技球をさらに左方に流すよう左に向かって下り傾斜した遊技球の転動面である。
なお、左振分球誘導面54bを流下した遊技球は、第二振分誘導面54e上に流下し、後述する可動片81が上方に突出している突出状態では、第二振分誘導面54eを通過してさらに右方に流れることを可動片81によって阻止され(図18(c)参照)、最終的には、第二振分誘導面54eを下って戻り、左回転体案内壁54cに案内されて左回転体誘導面54d上を流下し、左回転体52の何れかの球保持部に流入する。しかし、後述する可動片81が下方に没している状態(図6に示す)では、場合によっては、第二振分誘導面54eを通過し可動片81を乗り越えて右回転体誘導面54h上に流れ(図18(d)参照)、右回転体53の何れかの球保持部に流入する。
一方、右振分球誘導面54iを流下した遊技球は、右振分球規制壁54g又は可動片81に案内されて(図18(a),(b)参照)、右回転体誘導面54h上を奥に流れ、右回転体53の何れかの球保持部に流入する。
なお、右振分球誘導面54iを流下した遊技球は、可動片81が下方に没している状態であっても、右振分球規制壁54gにより流下方向が変換されて右回転体誘導面54h上に案内されるものである。また、万が一右振分球規制壁54gを乗り越えることがあったとしても第二振分誘導面54e側に通り抜けることのないように突出状態にある可動片81によって阻止されるよう第一振り分け装置35と第二振り分け装置の作動タイミングが設定されることで、右振分球誘導面54iを流下した遊技球は、確実に右回転体53の何れかの球保持部に流入する。
また図2に示すように、回転体ベース54の前端面には、装飾用の化粧板61が取り付けられる。この化粧板61の上辺部61aは、前述した左振分球誘導面54bや右振分球誘導面54i等の上を流れる遊技球が、前方に落下しないように阻止するガイド壁として機能している。また、この化粧板61は、第二振分用開口54fの前面側を覆う部材としても機能している。
次に、左外れ球案内部材55について説明する。左外れ球案内部材55は、左回転体52の左側に配置され、回転体ベース54の左側部(左振分球誘導面54bの後方)に固定される部材である。この左外れ球案内部材55は、図14に示すように、案内壁55aと、排出用開口55bと、取付ガイド部55cと、軸受穴55dとを有する。
取付ガイド部55cは、左回転体52の内側(中心軸側)にはまり込む半円形状の筒状部分であり、この取付ガイド部55cの内側に軸受穴55dが形成されたボス(符号省略)が形成されている。
軸受穴55dは、前記回転体軸線上に配置されて、前記回転軸58の左端58cが前記軸受58aを介してはめ込まれる穴である。前記回転軸58の左端58cは、この軸受穴55dと軸受58aによって回転自在に支持されている。
案内壁55aは、取付ガイド部55cの左側に形成され、取付ガイド部55cよりも外周方向に張り出している半円盤状の壁であり、左回転体52の左側に隣接して配置される。この案内壁55aは、左回転体52の外周部の左側面に対向する案内面55eを右側面に有する。この案内面55eは、左回転体52の球保持部52eに保持された遊技球が、移送中に球保持部52eから左方に流れ出さないように阻止する壁面である。この案内面55eは、図3に示すように、下端側(前述した左回転体誘導面54dの位置)から上端側(排出用開口55bの位置)に近づくにつれて、左回転体52の左側面から左方に離れるように傾斜している。
排出用開口55bは、前記球保持部52eに保持された遊技球が左回転体52の回転に伴って移送されて頂上位置に到達したときに、球保持部52eから遊技球を受け入れる開口であり、案内壁55aの頂部に形成されている。この排出用開口55bに流入した遊技球は、左外れ球案内部材55の下方に落下し、図示省略した残存球排出口から変動入賞装置20の外部に排出される。
なお、残存球排出口には、ここを通過する遊技球を検出するセンサとして残存球排出口SW65(図19に示す)が設けられている。
なお、案内面55eの傾斜により、球保持部52eにより保持される遊技球は、上方への移送過程で次第に左側へと案内されるので、移送後の保持解除を滞りなく行うことができ球噛みを好適に防止することができる。
次に、右外れ球案内部材56について説明する。右外れ球案内部材56は、右回転体53の右側に配置され、回転体ベース54の右側部(右振分球誘導面54iの後方)に固定される部材である。この右外れ球案内部材56は、図14に示すように、案内壁56aと、排出用開口56bと、取付ガイド部56cと、軸受穴(図示省略)とを有する。
取付ガイド部56cは、右回転体53の内側(中心軸側)にはまり込む半円形状の筒状部分であり、この取付ガイド部56cの内側に上記軸受穴が形成されたボス(図示省略)が形成されている。
上記軸受穴は、前記回転体軸線上に配置されて、前記回転軸58の右端58dが前記軸受58bを介してはめ込まれる穴である。前記回転軸58の右端58dは、この右外れ球案内部材56の軸受穴と軸受58bによって回転自在に支持されている。
案内壁56aは、取付ガイド部56cの右側に形成され、取付ガイド部56cよりも外周方向に張り出している半円盤状の壁であり、右回転体53の右側に隣接して配置される。この案内壁56aは、右回転体53の外周部の右側面に対向する案内面56eを左側面に有する。この案内面56eは、右回転体53の球保持部53eに保持された遊技球が、移送中に球保持部53eから右方に流れ出さないように阻止する壁面である。この案内面56eは、図3に示すように、下端側(前述した右回転体誘導面54hの位置)から上端側(排出用開口56bの位置)に近づくにつれて、右回転体53の右側面から右方に離れるように傾斜している。
排出用開口56bは、前記球保持部53eに保持された遊技球が右回転体53の回転に伴って移送されて頂上位置に到達したときに、球保持部53eから遊技球を受け入れる開口であり、案内壁56aの頂部に形成されている。この排出用開口56bに流入した遊技球は、右外れ球案内部材56の下方に落下し、前述した残存球排出口から変動入賞装置20の外部に排出される。
なお、案内面56eの傾斜により、球保持部53eにより保持される遊技球は、上方への移送過程で次第に右側へと案内されるので、移送後の保持解除を滞りなく行うことができ球噛みを好適に防止することができる。
次に、中央前側案内部材57について説明する。中央前側案内部材57は、中回転体51や回転体間案内部材70の前面を覆うように、回転体ベース54の前部(第二振分誘導面54eの後方)の上面に固定される部材である。この中央前側案内部材57の上面には、左右方向から流入した遊技球を中央部に流すように全体として中央に向かって下り傾斜した誘導面57a(中回転体案内用流路)が形成されている。そして、誘導面57aの左右方向中央(左右方向における中央部)には、奥側に向かって下り傾斜した誘導溝57b(中回転体案内用流路)が形成されている。また、誘導面57aの前端と両側端には、誘導面57aから遊技球が前方又は側方に流下するのを阻止するガイド壁57cが立設されている。
なお、この中央前側案内部材57は、クリア材(透明又は半透明の材料)によって形成され、この中央前側案内部材57を介して中回転体51等が前面から透視可能となっている。
次に、回転体間案内部材70について説明する。回転体間案内部材70は、図14に示すように、中回転体51と左回転体52の間に配置される案内部71と、中回転体51と右回転体53の間に配置される案内部72とを有する。
そして、案内部71の上面の前側には、前方に下り傾斜した遊技球の転動面71a(左側前方案内用転動面)が形成され、案内部71の上面の後側には、後方に下り傾斜した遊技球の転動面71b(一般領域用転動面)が形成され、転動面71aと転動面71bの境界には、隔壁71cが立設されている。また、案内部72の上面の前側には、前方に下り傾斜した遊技球の転動面72a(右側前方案内用転動面)が形成され、案内部72の上面の後側には、後方に下り傾斜した遊技球の転動面72b(特定領域用転動面)が形成され、転動面72aと転動面72bの境界には、隔壁72cが立設されている。
ここで、転動面72bは、遊技球が流入すると大当たりとなる入賞領域(本発明の特定領域)を構成している。
また、転動面71bは、遊技球が流入しても大当たりとならない入賞領域(本発明の一般領域)を構成している。
なお、転動面71bや転動面72bに流下した遊技球は、回転体間案内部材70の後方から落下して、最終的には、前述した残存球排出口から変動入賞装置20の外部に排出される。
また、案内部71は、左回転体52の外周部の右側面に対向する案内面71dを左側面に有する。この案内面71dは、左回転体52の球保持部52dに保持された遊技球が、移送中に球保持部52dから右方に流れ出さないように阻止する壁面である。
なお、左回転体52の球保持部52dに保持された遊技球は、左回転体52の回転に伴って球保持部52dが転動面71aの位置(隔壁71cより前方位置)にきた時に、転動面71a上に流下し、この転動面71aを経由して前述した誘導面57a上に流下し、さらに前述の誘導溝57bを経由して中回転体51の何れかの球保持部に流入する構成となっている。
また、案内部72は、右回転体53の外周部の左側面に対向する案内面72dを右側面に有する。この案内面72dは、右回転体53の球保持部53dに保持された遊技球が、移送中に球保持部53dから左方に流れ出さないように阻止する壁面である。
なお、右回転体53の球保持部53dに保持された遊技球は、右回転体53の回転に伴って球保持部53dが転動面72aの位置(隔壁72cより前方位置)にきた時に、転動面72a上に流下し、この転動面72aを経由して前述した誘導面57a上に流下し、さらに前述の誘導溝57bを経由して中回転体51の何れかの球保持部に流入する構成となっている。
また、案内部71や72の内側(下面側)には、後述するギア95,96(図15参照)との干渉を避けるための円弧状の切欠き71e,72eが形成されている。
なお図14において、符号62は、転動面72bを流下した遊技球が前記残存球排出口から排出される前に、この遊技球を検出する特定領域SWを示す。また図14において、符号63は、この特定領域SW62を回転体ベース54に対して取り付けるための取付部材である。
また図6に示すように、回転体間案内部材70の後部上面側には、遊技盤前面から視認可能な装飾板64が取り付けられ、この装飾板64の所定位置(転動面72bの上方)には、大当りとなる入賞領域であることを示す「V」の文字64aが設けられている。
なお、以上説明したなかで、左側振分流路38、左振分球導入路59a、左振分球誘導面54b、第二振分誘導面54e、及び左回転体誘導面54dよりなる遊技球の通過経路(左回転体52に向かう経路)が、第一通路(可動部材により受け入れられた遊技球が特定領域に案内される確率の低い通路)を構成している。
また、右側振分流路39、右振分球導入路60a、右振分球誘導面54i、及び右回転体誘導面54hよりなる遊技球の通過経路(右回転体53に向かう経路)が、第二通路(可動部材により受け入れられた遊技球が特定領域に案内される確率の高い通路)を構成している。
ここで、第二振分誘導面54eは、変動入賞装置20の左右方向中央よりも右側に伸びており、第二振分用開口54f(可動片81)の位置は、前記左右方向中央よりも右側に格段に偏っている。このため、前記第一通路と第二通路とで第一振分装置35から第二振分装置80(可動片81)までの距離を比較したときには、前記第一通路の方が格段に長くなっている。
これにより、第一通路の経路により遊技球が流下した場合と、第二通路の経路により遊技球が流下した場合とを比較すると、第一振分装置35から第二振分装置80に至る流下時間は第二通路の経路により遊技球が流下した場合の方が短時間となる。
したがって、通路の切替順序を第二通路、第一通路の順とすることで、各々の経路を流下する遊技球が第二振分装置80において接近する不都合を十分な余裕時間を持って回避することができる。
次に、第二振分装置80について説明する。第二振分装置80は、図14や図10(b)に示すように、第二振分用開口54f内にはめ込まれた状態で上下動可能に支持された角柱状の可動片81と、この可動片81を駆動する駆動源である床ソレノイド(床SOL)82と、床ソレノイド82の出力によって可動片81を駆動するリンク機構83と、リンク機構83等を回転体ベース54に対して取り付けるための取付部材84と、この取付部材84によって保持されて第二振分誘導面54eの下面側に配置される磁気センサ85と、を有する。
ここで、磁気センサ85は、磁石による不正行為を検出するためのセンサであり、詳細説明は省略する。
可動片81は、床ソレノイド82の動作による上下動によって、図3や図6に示すように先端部が第二振分用開口54f内に没した没状態と、図2や図5に示すように先端部が第二振分用開口54fよりも上方に突出した突出状態と、に位置変更可能である。
なお、可動片81の上面は、右方に向かって上り傾斜した形状となっていて、左からの遊技球が乗り越え易く、右からの遊技球は乗り越え難いようになっている。
床ソレノイド82は、可動片81の後方斜め下に配置され、前後動する出力軸82aを有する。
リンク機構83は、図10(b)に示すように、駆動リンク部材83aと、従動リンク部材83bとよりなる。駆動リンク部材83aは、床ソレノイド82の出力軸82aに固定された部材である。従動リンク部材83bは、可動片81の下部後方に配置された左右方向の回転軸83cによって回転自在に支持されたL字形のリンク部材である。この従動リンク部材83bは、一端がピン83dによって駆動リンク部材83aに相対回転可能に連結され、他端が可動片81の下端にピン83e(図14に示す)によって相対回転可能に連結されている。この構造によって、床ソレノイド82がオフして出力軸82aが前進すると、従動リンク部材83bの他端が上向に動く方向に従動リンク部材83bが回動し、これによって可動片81が上方に押されて前述の突出状態の位置に移動する。また、床ソレノイド82がオンして出力軸82aが後退すると、従動リンク部材83bの他端が下向に動く方向に従動リンク部材83bが回動し、これによって可動片81が下方に引かれて下降して前述の没状態の位置に移動する。
次に、回転体駆動部90について説明する。回転体駆動部90は、図11や図13〜図15に示すように、駆動ギア91,92、伝動ギア93,94、従動ギア95,96、駆動ギア支持部材97,98、伝動ギア支持部材99、モータセンサ(回転体Cモータセンサ101と回転体LRモータセンサ102、図13に示す)、及びセンサ支持部材103を備える。
従動ギア95は、本発明の中回転体従動ギアに相当し、図11に示すように、前記回転体軸線を中心として中回転体51の右隣に配置され、中回転体51に固定されている。
従動ギア96は、本発明の両端側回転体従動ギアに相当し、図11に示すように、前記回転体軸線を中心として左回転体52の右隣に配置され、左回転体52に固定されている。
伝動ギア93は、本発明の中回転体伝動ギアに相当し、従動ギア95の後方に配置され、伝動ギア支持部材99の後部右側面に回転自在に取り付けられて、従動ギア95と駆動ギア91に噛み合って回転するギアである。
伝動ギア94は、本発明の両端側回転体伝動ギアに相当し、従動ギア96の後方に配置され、伝動ギア支持部材99の後部左側面に回転自在に取り付けられて、従動ギア96と駆動ギア92に噛み合って回転するギアである。
駆動ギア91は、本発明の中回転体駆動ギアに相当し、伝動ギア93の後方に配置され、駆動ギア支持部材97に回転自在に取り付けられて、伝動ギア93に噛み合って回転するギアである。なお、この駆動ギア91は、駆動ギア支持部材97の右側面に取り付けられたモータ(図19に示す回転体Cモータ104)によって駆動される。
駆動ギア92は、本発明の両端側回転体駆動ギアに相当し、伝動ギア94の後方に配置され、駆動ギア支持部材98に回転自在に取り付けられて、伝動ギア94に噛み合って回転するギアである。なお、この駆動ギア92は、駆動ギア支持部材98の左側面に取り付けられたモータ(図19に示す回転体LRモータ105)によって駆動される。
駆動ギア支持部材97は、駆動ギア91の右側に立設される板状部を有し、回転体ベース54の後部右側に固定される。
駆動ギア支持部材98は、駆動ギア92の左側に立設される板状部を有し、回転体ベース54の後部左側に固定される。
伝動ギア支持部材99は、中回転体51の後方に配置されて、回転体ベース54の後部中央手前側に固定される部材である。この伝動ギア支持部材99は、前方に伸びて中回転体51の左側面に僅かな隙間で対向するガイド壁99aと、前方に伸びて中回転体51の右側面に僅かな隙間で対向するガイド壁99bと、を有する。
ガイド壁99aは、中回転体51の球保持部51eに保持された遊技球が、移送中に球保持部51eから左方に流れ出さないように阻止する壁である。このガイド壁99aは、図6や図14に示すように、前述した誘導溝57bの位置から転動面71bの位置まで設けられており、これにより、誘導溝57bから球保持部51eに入った遊技球が、図16(a)に示すように中回転体51の回転につれて上方奥側に移送され、転動面71b上に流下する構成となっている。
ガイド壁99bは、中回転体51の球保持部51dに保持された遊技球が、移送中に球保持部51dから右方に流れ出さないように阻止する壁である。このガイド壁99bは、図6や図14に示すように、前述した誘導溝57bの位置から転動面72bの位置まで設けられており、これにより、誘導溝57bから球保持部51dに入った遊技球が、図16(b)に示すように中回転体51の回転につれて上方奥側に移送され、図17(a),(b)に示すように転動面72b上に流下する構成となっている。
センサ支持部材103は、駆動ギア91,92の間(ギア支持部材99の後方)に立設される板状部を有し、回転体ベース54の後部中央奥側に固定される部材である。
回転体Cモータセンサ101は、センサ支持部材103の板状部の右側面に固定される光学式のセンサであり、駆動ギア91(即ち、中回転体51)の回転位置や回転速度を検知するために、駆動ギア91の外周部から突出する突起91a(図11(a)や図15に示す)を検出するものである。
回転体LRモータセンサ102は、センサ支持部材103の板状部の左側面に固定される光学式のセンサであり、駆動ギア92(即ち、左右の回転体52,53)の回転位置や回転速度を検知するために、駆動ギア92の外周部から突出する突起92a(図11(a)に示す)を検出するものである。
C.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図19を参照して説明する。図19は制御系統のブロック図である。
図19において、遊技制御装置200は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイコン201(遊技用マイクロコンピュータ:いわゆるアミューズチップ用のICとして製造)と、入力インターフェース202と、出力インターフェース203と、外部通信端子204を含んで構成されている。
ここで、遊技制御装置200の入力インターフェース202には、中始動口SW66、左始動口SW67、右始動口SW68、左袖入賞口SW75、右袖入賞口SW76、前述のカウントSW34、特定領域SW62、残存球排出口SW65、回転体Cモータセンサ101、回転体LRモータセンサ102からの検出信号が入力される。
ここで、中始動口SW66は、前述の始動入賞口11に入賞した遊技球を検出するセンサであり、左始動口SW67は、前述の始動入賞口12に入賞した遊技球を検出するセンサであり、右始動口SW68は、前述の始動入賞口13に入賞した遊技球を検出するセンサである。また、左袖入賞口SW75は、前述の左袖入賞口14に入賞した遊技球を検出するセンサであり、右袖入賞口SW76は、前述の右袖入賞口15に入賞した遊技球を検出するセンサである。
なお、本願明細書及び図面において「SW」は、スイッチ(例えば、遊技球等を検出して出力が変化する一種のセンサ)を意味する。
一方、遊技制御装置200の出力インターフェース203からは、前述の遊技状態表示LED16、連続作動回数表示LED17、左大入賞口ソレノイド22b、右大入賞口ソレノイド23b、左右通過切替ソレノイド37a、大当たり通路切替ソレノイド38e、床ソレノイド82、回転体Cモータ104(第二のモータ)、回転体LRモータ105(第一のモータ)、及び遊技店の管理装置に対して盤用外部情報(例えば、大当り信号等)を送信するための盤用外部情報端子205などに信号が出力される。
なお、本願明細書及び図面において「SOL」は、ソレノイド(電磁石を利用したアクチュエータ)を意味する。
また、出力インターフェース203からは、排出制御装置206に対して、賞球データ等の信号が出力される。即ち、遊技制御装置200は、遊技盤1の各入賞口に対して設けられた前述の各スイッチにより遊技球の入賞が検出されると、入賞口の入賞価値に対応して予め設定された賞球数の情報(賞球データ)を、排出制御装置206へ送信する。そして、排出制御装置206では、この賞球データを受信して、それに応じた賞球排出制御を行う。
また、出力インターフェース203からは、説明を省略した各種の装飾ランプやスピーカからの効果音の出力などを制御する演出制御装置207に対して、制御情報が送信される。なお、前述のラウンド表示器26は、例えば演出制御装置207によって制御される。
D.変動入賞装置の制御
次に、変動入賞装置の制御について、図22,23のタイミングチャートによって説明する。
図22は、始動入賞口12又は13に遊技球が入賞して可動部材22,23が一回開く動作(一回開きの補助遊技の動作)における主要な制御機器の作動状態を示すタイミングチャートである。図23は、大当たり状態での主要な制御機器の作動状態を示すタイミングチャートである。
図22や23から分かるように、遊技制御装置200は、通常状態では、左右の大入賞口ソレノイド22b,23bをオフして可動部材22,23を閉状態に保持する。また通常状態では、左右通過切替ソレノイド37aをオフとすることによって、第一振分装置35の振分案内板37を左振分状態に維持する。また通常状態では、大当たり通路切替ソレノイド38eをオフとすることによって、前述の通路切替部材38dをバイパス閉状態に維持する。また通常状態では、床ソレノイド82をオフとすることによって、可動片81を突出状態に維持する。
また遊技制御装置200は、回転体LRモータ104と回転体Cモータ105を常時逆方向に回転(回転体LRモータ104を逆転、転体Cモータ105を正転とする。モータの取付向きが異なるためモータ回転方向が逆方向で中回転体51と左右回転体52,53の回転方向は同方向となる)させることによって、各回転体51〜53を常に同一方向(正面から見て上方向)に回転させる。なお、各回転体の回転速度は、例えば一定の回転速度でよいが、回転速度を変化させるようにしてもよい。また一定速度の場合でも、保持した遊技球が特定領域へ入賞する(即ち、中回転体51の球保持部51dに入る)ことになる左右回転体52,53又はその球保持部が特定のものに偏ってしまわないように、さらにいえば、遊技球の発射タイミングを調整することによって遊技者が故意に補助遊技においてV入賞(大当たり)を狙うことが困難になるように、左右回転体52,53と中回転体51の回転速度を異なるせることが好ましい。例えば、左右の回転体52,53を1回転当り4.2秒の周期で回転させ、中回転体51を1回転当り1.4秒の周期で回転させる。
そして、始動入賞口12又は13に遊技球が入賞して左始動口SW67又は右始動口SW68がオンすると、遊技制御装置200は、図22に示すように、所定の停止時間(例えば1秒)が経過した後、左右の大入賞口ソレノイド22b,23bを所定時間(例えば0.8秒)だけオンして可動部材22,23を一時的に開状態にする(即ち、大入賞口を所定時間だけ開放して補助遊技を実現する)。次いで、大入賞口開放後、所定時間(例えば0.6秒)が経過すると、左右通過切替ソレノイド37aを所定時間(例えば0.5秒)だけオンとすることによって、第一振分装置35の振分案内板37を一時的に右振分状態にする。また、大入賞口開放後、所定時間(例えば1.2秒)が経過すると、床ソレノイド82を所定時間(例えば0.5秒)だけオンとすることによって、第二振分装置80の可動片81を一時的に没状態にする。これにより、いわゆる1回開きの補助遊技が実現される。
なおここで、左右通過切替ソレノイド37aを所定時間(例えば0.5秒)だけオンとして第一振分装置35を右振分状態に保持する期間は、第一振分装置オン期間に相当する。
また、床ソレノイド82を所定時間(例えば0.5秒)だけオンとして第二振分装置80の可動片81を没状態にする期間が、第二振分装置オン期間に相当する。
そして、これら第一振分装置オン期間と第二振分装置オン期間の間には、十分な遅延時間(図22の場合には、0.1秒)が設けられている。この遅延時間は、第二通路を流下した遊技球(この場合、第一振分装置35で右側に振り分けられた遊技球)が第二振分装置80の位置(この場合、右回転体誘導面54h)を通過するのに十分な時間として設定されている。なお本例の場合、既述したように右側の通路(第二通路)の方が第二振分装置80までの距離が格段に短いため、この遅延時間はその分短い時間でよい。
また、図示省略しているが、始動入賞口11に遊技球が入賞して中始動口SW66がオンした場合には、遊技制御装置200は、図22に示す制御と同様の制御を実行した後、大入賞口(可動部材22,23よりなる変動入賞装置20内への入賞口)を所定時間だけ開状態にする制御、この大入賞口開放から所定時間経過後に第一振分装置35を一時的に右振分状態にする制御、また大入賞口開放から所定時間経過後に可動片81を一時的に没状態にする制御を、さらにもう1回繰り返し実行する。これにより、いわゆる2回開きの補助遊技が実現される。なお、2回目に大入賞口を開放するのは、上述した第一振分装置35や第二振分装置80の動作を考慮して、1回目の大入賞口解放後から所定時間(例えば、2秒間)が経過した後に行う。
なお、始動入賞口11〜13の何れかに入賞があって、上述したように補助遊技が開始されると、遊技制御装置200は、始動入賞口11〜13(中始動口SW66、左始動口SW67、右始動口SW68)の機能を無効にする(即ち、何れかの始動入賞口への入賞があっても、その始動入賞に対しては前述した補助遊技の制御を実行しない)。補助遊技実行中等の始動入賞を有効にすると、制御が複雑になるとともに、補助遊技の実行回数が増えて大当たりになる確率が過度に高まるからである。
そして、上述のように始動入賞が無効化された状態は、所定条件が成立すると解除する。例えば、大入賞口解放から大入賞口解放後3秒間の間に変動入賞装置20への入賞(カウントSW34による遊技球の検出)が無かった場合は、始動入賞を有効に戻す。また、変動入賞装置20への入賞(カウントSW34による遊技球の検出)が有った場合には、入賞した全ての遊技球が残存球排出口を通過した(即ち、残存球排出口SW65で検出された)ときに、始動入賞を有効に戻す。
なお遊技制御装置200は、補助遊技中でも大当たり中でも、カウントSW34の機能(大入賞口へ入賞する遊技球を検出し、カウントする機能)は常時有効とし、変動入賞装置20内に残存球がある状態(カウントSW34による遊技球のカウント数>残存球排出口SW65による遊技球のカウント数、となっている状態)では、各始動入賞口の機能を無効とする。また、最後にカウントSW34がオンしてから30秒経過した時点で残存球が有ると、エラー発生として、例えば変動入賞装置20の動作を停止するとともに、エラー発生報知の処理を実行する。これは、例えば一つの補助遊技で大入賞口へ入賞して変動入賞装置20内で滞ってしまった残存球が、次回以降の補助遊技で大入賞口へ入賞した遊技球の落下方向に何らかの変化を与えることによって、大当たり確率(V入賞率)が異常に変化することを防止するためである。
次に、遊技球が特定領域(転動面72b)に入賞して、特定領域SW62がオンすると、遊技制御装置200は、例えば乱数抽出によって大当たりラウンド数の抽選(ラウンド抽選)を行い、大当たりラウンド数を、例えば3、8、16の何れかに決定し、ラウンド表示器26に表示する処理(演出制御装置207にそのための制御情報を送信する処理)を実行する。
また、特定領域SW62がオンして大当たりになると、遊技制御装置200は、図23に示すように、所定のファンファーレ時間(例えば5秒)だけ待機し、この間に大当たりになったことを演出する効果音の出力などの処理も行う。そしてこのファンファーレ時間が経過すると、左右の大入賞口ソレノイド22b,23bを所定時間(例えば0.8秒)だけオンして可動部材22,23(大入賞口)を一時的に開状態にした後、所定時間(例えば0.8秒)だけオフして可動部材22,23を一時的に閉状態にする制御を、所定回数(例えば、18回)繰り返し実行し、大当たりの1ラウンドを実現する。但し、この大当たりラウンド中に、変動入賞装置20に入賞した遊技球数(カウントSW34で検出された遊技球数)が所定個数(例えば10個)になると、上記大入賞口の開放回数が所定回数に到達していなくても、そのラウンドを終了する。
なお、このような大当たりのラウンドは、所定のウエイト時間をおいて、前述したラウンド抽選で決定されたラウンド数だけ繰り返し実行される。ここで、ウエイト時間は、前のラウンドで大入賞口への入賞(カウントSW34による遊技球の検出)が無かった場合には、規定時間(例えば、3秒間)とされ、前のラウンドで大入賞口への入賞が有った場合には、入賞した全ての遊技球が残存球排出口を通過する(即ち、残存球排出口SW65で検出される)までを、ウエイト時間とする。ラウンド終了毎に、残存球が無いことを確認した上で、次回の大入賞口開放を行い、残存球による既述した問題を確実に回避するためである。
また、この大当たりラウンド中(詳しくは図23に示すように、大入賞口の開放を繰り返している期間中)、遊技制御装置200は、大当たり通路切替ソレノイド38eをオンとすることによって、前述の通路切替部材38dをバイパス開状態にする。これにより、大当たりラウンドの周期が短縮される利点がある(詳細後述する)。
また本例では、大当たりのラウンド中に、大入賞口を開放状態に連続的に維持しないで、前述したように大入賞口の開閉を繰り返すようにしているが、これにより、大入賞口を構成する可動部材22,23を駆動する大入賞口ソレノイド22b,23bの過熱防止が信頼性高く実現できる効果がある。
E.遊技の流れと変動表示装置内の遊技球の流れ
次に、遊技の流れと、本例の変動表示装置20内における遊技球の流れ等について、図20,21によって説明する。
図20は、補助遊技における変動入賞装置に関連する遊技球の流れと、それによる大当たり導出結果を、フローチャート形式で説明した図である。また図21は、大当たりラウンド中の変動入賞装置内における遊技球の流れを、フローチャート形式で説明した図である。
まず、補助遊技が行われていない通常状態では、可動部材22,23は閉状態(即ち、大入賞口は閉状態)となっているので、遊技球が変動入賞装置20内(即ち、大入賞口内)に入賞することはない。この状態で、打ち込まれた遊技球が何れかの始動入賞口に入賞すると、既述したような制御によって、大入賞口が一時的に開状態となる補助遊技が実行される(図20のステップS1参照)。
この補助遊技において、可動部材22,23に受け入れられて変動入賞装置20内に入賞する遊技球が無ければ、補助遊技は外れで終わる(図20のステップS2参照)。そして、この補助遊技において、可動部材22,23に受け入れられて変動入賞装置20内に入賞する遊技球が有ると、遊技球は次のように変動入賞装置20内を流れる。
即ち、可動部材22,23に受け入れられた遊技球は、まず、前述した入賞球案内棚32及び入賞球落下穴33を経由して、第一振分装置35の振分案内板37上に落下する。そして、この振分案内板37が左振分状態にあれば、遊技球は、左側振分流路38、左振分球導入路59a、及び左振分球誘導面54bを経由して、第二振分誘導面54e上に流れる。第二振分誘導面54e上に流れた遊技球は、第二振分装置80の可動片81が突出状態であれば、左回転体誘導面54d上に流れて左回転体52の何れかの球保持部に入り、可動片81が没状態であれば、場合によっては右回転体誘導面54h上に流れて右回転体53の何れかの球保持部に入る。一方、振分案内板37が右振分状態であるときに、入賞球落下穴33から遊技球が落下すると、この遊技球は、右側振分流路39、右振分球導入路60a、右振分球誘導面54i、及び右回転体誘導面54hを経由して、右回転体53の何れかの球保持部に入る(図20のステップS3,S4参照)。
次に、左回転体52又は右回転体53の球保持部内に流入した遊技球は、既述したようにその球保持部の種類によって、排出用開口55b又は排出用開口56bから外れ球(特定領域に入賞しなかった遊技球)として排出されるか、誘導溝57b等を経て中回転体51の球保持部に流入する(図20のステップS5,S6参照)。
そして、中回転体51の球保持部に流入した遊技球は、既述したようにその球保持部の種類によって、転動面71b上に流下して外れ球として排出されるか、転動面72b上に流下して特定領域への入賞(大当たりを発生させるいわゆるV入賞)となる(図20のステップS7参照)。
次に、V入賞があって大当たりになると、既述したように大入賞口の開閉が繰り返される大当たりのラウンドが所定回数実行される大当たり遊技(特別遊技)が行われる。この大当たり中、第一振分装置35は左振分状態に制御され、通路切替部材38dはバイパス開状態に制御される。このため、大当たり中に変動入賞装置20内に入賞した遊技球は、第一振分装置35においては、左側に振り分けられて左側振分流路38に流れる(図21のステップS11参照)。そして、左側振分流路38の途中からバイパス流路38cを経て排出用開口55bに落下し(図21のステップS12参照)、排出用開口55bを経て残存球排出口から排出される。
即ち、通路切替部材38dやバイパス流路38cの作用で、大当たり中は、補助遊技の際の経路(回転体による回転移動の経路等含む)に比較して格段に短い経路(回転体による回転移動の経路等含まない)で、遊技球が変動入賞装置20内から瞬時に排出される。このため、前述した残存球の確認に要する時間が短縮され、前述のウエイト時間が短縮されて、ひいては大当たりラウンドの周期が短縮され、遊技機の稼働率向上等の効果が得られる。ちなみに、大当たり時にも補助遊技時と同じ経路で遊技球を流す構成であると、V入賞がラウンド継続の必要条件になっていないにもかかわらず、大当たり中にも遊技球がV入賞するか否かの比較的長い経路(回転体による回転移動の経路等含む)を、遊技球が流れる必要があるので、残存球の残存球排出口SW65による検出が遅れて、往々にしてラウンド終了時の前記ウエイト時間が規定時間(例えば、3秒間)よりも長くなってしまう。そして、このようにウエイト時間が長くなると、ラウンド周期が長くなり、遊技機の稼働率低下、或いは遊技者が興ざめするなどの弊害が生じる。しかし、本例の構成であれば、このような弊害が回避される。
以上説明した本例の遊技機によれば、既述したように、変動入賞装置20内に流入(入賞)した遊技球が、中回転体51に案内される可能性(ひいてはV入賞の可能性)の低い左回転体52に至る左側の通路(第一通路)と、中回転体51に案内される可能性の高い右回転体53に至る右側の通路(第二通路)の何れか一方に、第一振分装置35によって振り分けられ、運が良ければ右回転体53の球保持部53d又は左回転体52の球保持部52dを経て、中回転体51にたどり着き、さらに運が良ければ中回転体51の球保持部51dに流入して特定領域に入賞(V入賞)して大当たりになるという、興趣の高い補助遊技が実行される。
即ち本例の遊技機によれば、可動部材22,23により変動入賞装置20内に受け入れられた遊技球は、まず、上流側振分装置(第一振分装置35、第二振分装置80)によって、中回転体51の両側に設けられた両端側回転体(左回転体52と右回転体53)の何れかに振分けられ、何れかの両端側回転体の遊技球流入位置にてその球保持部の何れかに受け入れられて、当該回転体自体の回転運動に伴って所定の遊技球排出位置に移送され、その遊技球排出位置でその球保持部から排出され、その球保持部が特定球保持部(球保持部52d,53d)であれば、回転体間流路(転動面71a,72a等)に流下して中回転体の遊技球流入位置で中回転体の球保持部に流入する。そして中回転体は、その球保持部に流入した遊技球を、所定の遊技球排出位置まで移送した後、その球保持部の種類に従い、特定領域又は一般領域に振分けるという斬新な振分機構が実現される。
このため、遊技者にとって遊技球の特定領域への入賞を楽しむという点で満足できる、複数の回転体による新たな興趣のある振分機構を変動入賞装置内に備えた遊技機を提供できる。
またこの遊技機では、一端側回転体(左回転体52)と他端側回転体(右回転体53)は、中回転体51を貫通する回転軸58の一端側と他端側にそれぞれ固定され、第一のモータ(回転体LRモータ105)によって回転軸58とともに一体的に回転駆動され、中回転体51は、回転軸58に対して相対回転可能とされ、第二のモータ(回転体Cモータ104)によって一端側回転体や他端側回転体とは独立に回転駆動される。
このため、中回転体51を一端側回転体や他端側回転体に対して非同期で回転させることによって、三つの回転体よりなる遊技球の振分動作をより興趣の高いものとすることができるとともに、二つのモータ104,105で三つの回転体51〜53を駆動する構成を実現し、回転体の数に対してモータ一つ分のスペースが省略されたコンパクトな振分機構とすることができる。
また本例によれば、中回転体51での遊技球の球止まりを好適に防止することができる。というのは、中回転体51の球保持部に遊技球が流入する遊技球流入位置が一箇所であるため、左回転体52から流下した遊技球と右回転体53から流下した遊技球が、上記遊技球流入位置に同時に流下すると、これら遊技球が衝突して干渉し合い、遊技球が詰まって滞留してしまう球止まりが生じる恐れがある。しかし本例では、左回転体52と右回転体53を一体的に回転させ、特定球保持部52d,53dの回転方向の形成位置を左回転体52と右回転体53とで異ならせるとともに、回転体間流路(転動面71a,72a、誘導面57a、誘導溝57b)による中回転体51までの流下距離が左回転体52と右回転体53とで同等に設定されている。このため、左回転体52又は右回転体53から中回転体51に遊技球が案内されるタイミングが重複しないため、上記球止まりを防止することができる。
また本例によれば、中回転体従動ギア95や両端側回転体従動ギア96の配置スペースの外周側に、回転体間流路が設けられる。このため、回転体間流路を設けるために、別途軸方向のスペースが余分に必要にならず、省スペースでの遊技球の球見せが実現できる。
また本例によれば、回転体軸線を略水平に配置したため、各回転は縦置きに配置されることになり、水平に配置されるのが通常であった従来の振分機構に比較して、より斬新な回転体の振分機構を実現できる。また、左回転体52と右回転体63の遊技球流入位置を、回転体軸線を含む略水平な平面よりも下方に配置したため、これら両端側回転体の球保持部による遊技球の移送距離を長くして、これら両端側回転体による球見せを、より長く十分に行うことができる。
また本例の遊技機によれば、さらに次の効果もある。
まず、回転体軸線が略左右方向に配置され、各回転体51〜53が前面から見て上方に回転駆動される構成であるため、各回転体が縦置きになり、かつ、外周面を前方に向けた状態で、三つ並んで配置され、各回転体の球保持部が、前面から見て下方から上方奥側に移動するという、今までに無い特に斬新な構成となる。
また、両端側回転体(左回転体52と右回転体53)には、中回転体51に遊技球を案内するための特定球保持部(球保持部52d,53d)と、一般領域(排出用開口55b,56b)に遊技球を案内する一般球保持部(球保持部52e,53e)とがあり、この両端側回転体の一般球保持部に流入した遊技球も、上部手前側まで移送された後、排出用開口に流下する構成である。このため、両端側回転体によっても遊技球が振り分けられ、かつ、それにより一般領域に振分けられる遊技球も十分に遊技者に見せることができる。
また、中回転体51と両端側回転体の各駆動系には、モータの出力軸に固定された駆動ギアと回転体側に固定された従動ギアとの間に、伝動ギア(中回転体伝動ギア93と両端側回転体伝動ギア94)が設けられている。このため、モータの配置位置の自由度が高まる利点がある。
また、中回転体51の球保持部から排出される遊技球は、一旦横方向に流れてその球保持部から特定領域用転動面72b又は一般領域用転動面71bの何れかに流下した後、特定領域用転動面72b又は一般領域用転動面71bの上を奥側方向へと流下する。このため、回転体下方の特定入賞口へ球保持部から単に落下するという従来に比較して、特定領域へ遊技球が案内される様子を十分に余裕を持って確認することができ、遊技者は特定領域への入賞を楽しむという点でより満足できる。
また、遊技球が中回転体51から特定領域又は一般領域に転動する転動面(特定領域用転動面72bや一般領域用転動面71b)が、遊技球が両端側回転体から中回転体51に向かって転動する転動面(左側前方案内用転動面71aや右側前方案内用転動面72a)の奥側に配置されている。このため、遊技球が両端側回転体から中回転体51に向かって転動する様子と、遊技球が中回転体51から特定領域又は一般領域に転動する様子の両方を、十分に余裕を持って確認できる。この場合、上述した両方の様子を、視点を移さずに同時に確認できるため、一方の様子を注視して他方の様子を把握し損ねることがない。
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、前記形態例においては三つの回転体51〜53の中心軸線である回転軸線を左右方向に配置した態様を例示したが、これに限られず、回転軸線を例えば前後方向に配置した構成としてもよい。
また、伝動ギア93,94が削除され、従動ギア95,96に駆動ギア91,92が直接噛み合う構成もあり得る。
また、左右回転体従動ギア96は、右回転体53に固定してもよいし、回転軸58に固定することによって、間接的に左回転体52又は右回転体53に固定する構成であってもよいことは、いうまでもない。
また、従動ギア95,96等を含む中回転体51の駆動系と両端側回転体52,53の駆動系は、左右の配置が逆であってもよい。
また、転動面71bと72b(特定領域と一般領域)も、左右の配置が逆であってもよい。
また、センターケース10内において流れたり保持されたり移送される遊技球を、遊技者がより見易くなるように、またこの遊技球の状態を演出するために、例えばセンターケース10の裏面から光を照射し、この光の点灯状態や色を各種制御するようにしてもよい。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ機の遊技盤の前面図である。 変動入賞装置の斜視図である。 変動入賞装置の前面図である。 変動入賞装置の上部斜視図である。 変動入賞装置の要部斜視図である。 変動入賞装置の回転体ユニットを示す斜視図である。 同じく回転体ユニットの要部斜視図である。 変動入賞装置を遊技盤面に平行な面で切断した断面図である。 各回転体及びその駆動系を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図、(c)は(a)におけるC−C断面図、(d)は(a)におけるD−D断面図である。 回転体ユニットを示す図であり、(a)はの平面図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 各回転体及びその駆動系を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるE−E断面図である。 各回転体及びその駆動系を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるF−F断面図、(c)は(a)におけるG−G断面図である。 各回転体及びその駆動系を示す分解斜視図である。 回転体ユニットの分解斜視図である。 各回転体及びその駆動系を示す斜視図である。 中回転体の球保持部による遊技球の移送状態を示す正面図であり、(a)は一般領域に案内される球保持部の場合、(b)は特定領域に案内される球保持部の場合を示す。 中回転体の球保持部から遊技球が特定領域に流入する状態を示す正面図であり、(a)は球保持部から遊技球が流出し始めた状態、(b)は特定領域に流入する状態を示す。 第二振分装置における遊技球の流れを説明する図であり、(a)は遊技球が右側から流入し右振分球規制壁54gで動きを規制された状態、(b)は遊技球が右側から流入し可動片81で動きを規制された状態、(c)は遊技球が左側から流入し可動片81で動きを規制された状態、(d)は遊技球が左側から流入し可動片81を乗り越えて右側に流入した状態を示す。 制御系統のブロック図である。 補助遊技における変動入賞装置に関連する遊技球の流れと、それによる大当たり導出結果を、フローチャート形式で説明した図である。 大当たりラウンド中の変動入賞装置内における遊技球の流れを、フローチャート形式で説明した図である。 補助遊技における主要な制御機器の作動状態を示すタイミングチャートである。 大当たり状態での主要な制御機器の作動状態を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 遊技盤
3 遊技領域
10 センターケース
11〜13 始動入賞口(所定入賞部)
20 変動入賞装置
22,23 可動部材
35 第一振分装置(上流側振分装置)
51 中回転体
51e 球保持部(一般球保持部)
51d 球保持部(特定球保持部)
52 左回転体(一端側回転体)
52e 球保持部(一般球保持部)
52d 球保持部(特定球保持部)
53 右回転体(他端側回転体)
53e 球保持部(一般球保持部)
53d 球保持部(特定球保持部)
55b 排出用開口(一般領域)
56b 排出用開口(一般領域)
57a 誘導面(中回転体案内用流路、回転体間流路)
57b 誘導溝(中回転体案内用流路、回転体間流路)
58 回転軸
71a 転動面(左側前方案内用転動面、回転体間流路)
72a 転動面(右側前方案内用転動面、回転体間流路)
71b 転動面(一般領域用転動面)
72b 転動面(特定領域用転動面)
91 駆動ギア(中回転体駆動ギア)
92 駆動ギア(両端側回転体駆動ギア)
93 伝動ギア(中回転体伝動ギア)
94 伝動ギア(両端側回転体伝動ギア)
95 従動ギア(中回転体従動ギア)
96 従動ギア(両端側回転体従動ギア)
80 第二振分装置(上流側振分装置)
104 回転体Cモータ(第二のモータ)
105 回転体LRモータ(第一のモータ)

Claims (5)

  1. 所定入賞部への遊技球の入賞に基づいて遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れる開状態へ変換して補助遊技を行う可動部材と、前記可動部材により受け入れられた遊技球が流入する遊技空間部と、該遊技空間部の下流側に配設された特定領域と、を有する変動入賞装置を備え、
    前記補助遊技中に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定領域へ入賞すると、前記補助遊技よりも遊技者にとって有利な態様で前記可動部材を前記開状態へ変換する特別遊技を行う遊技機において、
    前記変動入賞装置は、
    外周部を切り欠くことによって、遊技球を受け入れて保持することが可能な球保持部が、外周部の複数箇所に形成された三つの回転体を、同じ回転体軸線を中心として同軸上に配置してなる振分機構と、
    前記可動部材により受け入れられた遊技球を、前記三つの回転体のうちの一端側に位置する一端側回転体、又は他端側に位置する他端側回転体の何れかに振り分ける上流側振分装置と、
    前記一端側回転体や他端側回転体の所定の遊技球排出位置から、前記三つの回転体のうちの中央に位置する中回転体の所定の遊技球流入位置まで、遊技球を流下させる回転体間流路と、を備え、
    前記一端側回転体と他端側回転体の球保持部としては、前記中回転体に遊技球を案内するための特定球保持部が、少なくとも設けられ、
    前記一端側回転体と他端側回転体は、前記上流側振分装置によって自方へ振り分けられた遊技球を、所定の遊技球流入位置にてその球保持部の何れかに受け入れて、当該回転体自体の回転運動に伴って移送し、前記所定の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部が特定球保持部であれば、前記回転体間流路に前記遊技球を流下させる構成であり、
    前記中回転体の球保持部は、前記特定領域に遊技球を案内するための特定球保持部と、前記特定領域ではない一般領域に遊技球を案内する一般球保持部とに、種類を分けられ、
    前記中回転体は、前記回転体間流路を流下した遊技球を、所定の遊技球流入位置でその球保持部の何れかに受け入れて、当該中回転体自体の回転運動に伴って移送し、所定の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部の種類に従い、前記特定領域又は前記一般領域の何れかに前記遊技球を流下させる構成であり、
    前記一端側回転体と他端側回転体は、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体を貫通する回転軸の一端側と他端側にそれぞれ固定され、第一のモータによって前記回転軸とともに一体的に回転駆動され、
    前記中回転体は、前記回転軸に対して相対回転可能とされ、第二のモータによって前記一端側回転体及び他端側回転体とは独立に回転駆動され、前記一端側回転体及び他端側回転体に対して非同期で回転可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記一端側回転体又は他端側回転体から前記中回転体に遊技球が案内されるタイミングが重複しないように、前記特定球保持部の回転方向の形成位置を前記一端側回転体と他端側回転体とで異ならせるとともに、前記回転体間流路による前記中回転体までの流下距離を前記一端側回転体と他端側回転体とで同等に設定したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第二のモータの駆動力を前記中回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体に固定された中回転体従動ギアを設け、
    前記第一のモータの駆動力を前記一端側回転体又は他端側回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記一端側回転体又は他端側回転体に固定された両端側回転体従動ギアを設け、
    前記一端側回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの一方を配置する第一ギア配置空間を設け、
    前記他端側回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの他方を配置する第二ギア配置空間を設け、
    前記第一ギア配置空間及び第二ギア配置空間の外周側に、前記回転体間流路を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記回転体軸線を略水平に配置し、前記他端側回転体と一端側回転体の遊技球流入位置を、前記回転体軸線を含む略水平な平面よりも下方に配置したことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の遊技機。
  5. 所定入賞部への遊技球の入賞に基づいて遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れる開状態へ変換して補助遊技を行う可動部材と、前記可動部材により受け入れられた遊技球が流入する遊技空間部と、該遊技空間部の下流側に配設された特定領域と、を有する変動入賞装置を備え、
    前記補助遊技中に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定領域へ入賞すると、前記補助遊技よりも遊技者にとって有利な態様で前記可動部材を前記開状態へ変換する特別遊技を行う遊技機において、
    前記変動入賞装置は、
    外周部を切り欠くことによって、遊技球を受け入れて保持することが可能な球保持部が、外周部の複数箇所に形成された三つの回転体を、略左右方向に配置された同じ回転体軸線を中心として同軸上に配置してなり、前記三つの回転体が前面から見て上方に回転駆動される振分機構と、
    前記可動部材により受け入れられた遊技球を、前記三つの回転体のうちの左側に位置する左回転体、又は右側に位置する右回転体の何れかに振り分ける上流側振分装置と、
    前記左回転体や右回転体の左右方向内側に設けられ、前記左回転体や右回転体の上部手前側の遊技球排出位置から、前記三つの回転体のうちの中央に位置する中回転体の手前側下部の遊技球流入位置まで、遊技球を流下させる回転体間流路と、
    前記左回転体や右回転体の左右方向外側に設けられ、前記左回転体や右回転体の上部手前側の遊技球排出位置から、遊技球を流下させる排出用開口と、
    前記中回転体の上部奥側の左右方向一側に形成された特定領域用転動面と、前記中回転体の上部奥側の左右方向他側に形成された一般領域用転動面と、を備え、
    前記左回転体と右回転体の球保持部としては、前記中回転体に遊技球を案内するための特定球保持部と、前記特定領域ではない一般領域に遊技球を案内する一般球保持部と、が設けられ、
    前記左回転体と右回転体は、前記上流側振分装置によって自方へ振り分けられた遊技球を、手前側下部の遊技球流入位置にてその球保持部の何れかに受け入れて、当該回転体自体の回転運動に伴って上方へ移送し、上部手前側の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部が特定球保持部であれば、前記回転体間流路に前記遊技球を流下させ、その球保持部が一般球保持部であれば、前記排出用開口に前記遊技球を流下させる構成であり、
    前記中回転体の球保持部は、前記特定領域用転動面に遊技球を案内するための特定球保持部と、前記一般領域用転動面に遊技球を案内する一般球保持部とに、種類を分けられ、
    前記中回転体は、前記回転体間流路を流下した遊技球を、手前側下部の遊技球流入位置でその球保持部の何れかに受け入れて、当該中回転体自体の回転運動に伴って上方へ移送し、上部奥側の遊技球排出位置において、その球保持部から前記遊技球を排出し、その球保持部の種類に従い、前記特定領域用転動面又は前記一般領域用転動面の何れかに前記遊技球を流下させる構成であり、
    前記特定領域用転動面に流下した遊技球は前記特定領域への入賞となり、
    前記一般領域用転動面や前記排出用開口に流下した遊技球は前記一般領域への入賞となる構成であり、
    前記左回転体と右回転体は、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体を貫通する回転軸の一端側と他端側にそれぞれ固定され、中回転体の後方一側に配置された第一のモータによって前記回転軸とともに一体的に回転駆動され、
    前記中回転体は、前記回転軸に対して相対回転可能とされ、中回転体の後方他側に配置された第二のモータによって前記左回転体及び右回転体とは独立に回転駆動され、前記左回転体及び右回転体に対して非同期で回転可能であり、
    前記第二のモータの駆動力を前記中回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記中回転体に固定された中回転体従動ギアと、この中回転体従動ギアの後方に配置されてこの中回転体従動ギアにかみ合う中回転体伝動ギアと、この中回転体伝動ギアの後方に配置されてこの中回転体伝動ギアにかみ合って前記第二のモータの出力軸に固定された中回転体駆動ギアとを設け、
    前記第一のモータの駆動力を前記左回転体又は右回転体に伝達するギアとして、前記回転体軸線上に配置されて前記左回転体又は右回転体に固定された両端側回転体従動ギアと、この両端側回転体従動ギアの後方に配置されてこの両端側回転体従動ギアにかみ合う両端側回転体伝動ギアと、この両端側回転体伝動ギアの後方に配置されてこの両端側回転体伝動ギアにかみ合って前記第一のモータの出力軸に固定された両端側回転体駆動ギアとを設け、
    前記左回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの一方を配置する第一ギア配置空間を設け、
    前記右回転体と中回転体との間に、前記中回転体従動ギアと両端側回転体従動ギアのうちの他方を配置する第二ギア配置空間を設け、
    前記第一ギア配置空間や第二ギア配置空間の外周側に、前記回転体間流路を設け、
    前記中回転体の球保持部から排出される遊技球は、一旦横方向に流れて前記球保持部から前記特定領域用転動面又は前記一般領域用転動面の何れかに流下した後、前記特定領域用転動面又は前記一般領域用転動面の上を奥側方向へと流下する構成であり、
    前記回転体間流路として、
    前記左回転体と前記中回転体の間の位置に設けられて、前記左回転体の特定球保持部から排出された遊技球を手前側に流下させる左側前方案内用転動面と、
    前記右回転体と前記中回転体の間の位置に設けられて、前記右回転体の特定球保持部から排出された遊技球を手前側に流下させる右側前方案内用転動面と、
    これら左側前方案内用転動面や右側前方案内用転動面を流下した遊技球を、前記中回転体の手前側下部に流下させて前記中回転体の何れかの球保持部に流入させる中回転体案内用流路と、を備え、
    前記左回転体や右回転体の特定球保持部から排出される遊技球は、一旦横方向に流れて前記左側前方案内用転動面又は右側前方案内用転動面の上に流下した後、前記左側前方案内用転動面又は右側前方案内用転動面の上を手前に流下し、さらにその後、前記中回転体案内用流路を流れて前記中回転体の何れかの球保持部に入って移送される構成であり、
    前記特定領域用転動面は、前記左側前方案内用転動面と右側前方案内用転動面のうちの一方の奥側に配置され、
    前記一般領域用転動面は、前記左側前方案内用転動面と右側前方案内用転動面のうちの他方の奥側に配置されていることを特徴とする遊技機。
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