JP2004268972A - 折り畳み式コンテナ - Google Patents

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JP2004268972A JP2003061574A JP2003061574A JP2004268972A JP 2004268972 A JP2004268972 A JP 2004268972A JP 2003061574 A JP2003061574 A JP 2003061574A JP 2003061574 A JP2003061574 A JP 2003061574A JP 2004268972 A JP2004268972 A JP 2004268972A
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Takashi Fujitani
崇 藤谷
Masashi Suzaki
正士 須崎
Hiroyuki Yamamura
浩之 山村
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Abstract

【課題】軽量でありながら各部品が十分に高いねじれ強度を備え、かつ折り畳んで片付けたり運んだりする際に利便性に優れる折り畳み式コンテナを提供すること。
【解決手段】長方形の底板1と、底板1の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす2枚の長手側板2と、底板1のもう一組の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす同じく2枚の短手側板3とからなり、2枚の長手側板2を底板1の上に先に折り畳み、続いて2枚の短手側板3を先に折り畳んだ前記2枚の長手側板2の上に後から折り畳むことが可能な折り畳み式コンテナであって、長手、短手の両側板2,3に、断面視すると一方の側面では凸、他方の側面では凹となる突条21a,21b,31a,31bが形成されている折り畳み式コンテナを採用する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、側板を底板の上に折り畳んで小型化することができる折り畳み式コンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の折り畳み式コンテナとしては、平面視すると長方形状の底板と、該底板の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす2枚の長手側板と、前記底板のもう一組の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす同じく2枚の短手側板とからなり、前記2枚の第1側板を重ねるようにして前記底板の上に先に折り畳み、続いて前記2枚の第2側板を先に折り畳んだ前記2枚の第1側板の上に後から折り畳むことでコンテナの専有する容積を小さくすることができるものがある(例えば下記の特許文献1、2)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−322638号公報(段落[0018]〜[0019]、および図8、図9参照)
【特許文献2】
特許第3249804号公報(段落[0022]、および図1(a)参照)
【0004】
上記の特許文献1に記載されたコンテナ(当該文献では折り畳みコンテナー)においては、折り畳んだ際に重なる長側壁2の先端部分を薄く形成し、該先端部を重ねるようにして2枚の長側壁2を折り畳んだときの高さを従来品に比べて低くしている。
【0005】
また、上記の特許文献2に記載されたコンテナ(当該文献では折り畳みコンテナ)においては、底板1の長辺側の側板2aの先端部の重複部15を、該長辺側の側板2aの重複しない部分よりも薄くし、該重複部15を重ねるようにして2枚の側板2aを折り畳んだ状態における嵩(高さ)を低くしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の折り畳み式コンテナにおいては、収容量はそのままに、持ち運びが簡単で、折り畳んで片付けたり運んだりする際に嵩張らないものが求められている。そのため、底板や側板の肉厚を薄くすることで、全体の軽量化および折り畳んだときの容積の削減を図っている。しかしながら、肉厚を薄くするといずれの部品も剛性が低くなってねじれに対する強度が低下してしまい、コンテナが歪んで持ち運びし難くなったり、載荷可能な重量が少なくなったりしてしまう。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、軽量でありながら各部品が十分に高いねじれ強度を備え、かつ折り畳んで片付けたり運んだりする際に利便性に優れる折り畳み式コンテナを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として採用する本発明の折り畳み式コンテナは、平面視すると四角形状の底板と、該底板の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす2枚の第1側板と、前記底板のもう一組の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす同じく2枚の第2側板とからなり、前記2枚の第1側板を重ねるようにして前記底板の上に先に折り畳み、続いて前記2枚の第2側板を先に折り畳んだ前記2枚の第1側板の上に後から折り畳むことが可能な折り畳み式コンテナであって、
前記第1、第2側板の少なくともいずれか一方に、断面視すると一方の側面では凸、他方の側面では凹となる膨出部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の折り畳み式コンテナにおいては、第1第2側板に形成された膨出部が、あたかも側板に副わせた補強用のリブとして作用するので、側板の剛性を高めてねじれに対する強度が高められる。しかも、膨出部は、断面視すると一方の側面では凸、他方の側面では凹となる形状をなし、板状部分を僅かに変形させただけの形状と見なせるので、リブに相当する部分を側板に付加的に形成した場合と比較して重量の軽減が図れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の折り畳み式コンテナにおいては、第1側板に形成された膨出部を、該2枚の第1側板を折り畳むとそれぞれに形成されたものどうし凹凸を合わせるようにして重ね合わせることが好ましい。膨出部が凹凸を合わせるように重なり合うことにより、重複部分の嵩張りが抑えられるので、折り畳んだときに専有する容積が小さくなる。
【0011】
また、本発明の折り畳み式コンテナにおいては、膨出部を、前記第1、第2側板を起立させたとき外側に向く側面に凸、内側に向く側面に凹となるように形成することが好ましい。膨出部が外側に突き出し、内側には突き出していないので、コンテナの収容量を減じることがないばかりか、膨出部の凹みの分だけ収容量を増やすことになる。
【0012】
また、本発明の折り畳み式コンテナにおいては、膨出部を突条に形成することが好ましい。膨出部はある方向に伸びるすじ状、例えば雨樋を伏せたような形状に形成されることにより、その形成方向に交する方向のねじれ強度を向上させる。このことから、膨出部は側板に縦横2方向に形成することがさらに好ましい。
【0013】
【実施例】
本発明の折り畳み式コンテナの実施例を図1ないし図9に示して詳細に説明する。
図1および図2に示すように、本実施例における折り畳み式コンテナ(以下単にコンテナと称す)は、平面視すると長方形状の底板1と、底板1の長手方向に延在して対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす2枚の長手側板(第1側板)2と、底板1の短手方向に延在して対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす同じく2枚の短手側板(第2側板)3とから構成されている。このコンテナは、2枚の長手側板2を上縁を互いに重複させて底板1の上に折り畳み、続いて2枚の短手側板3を先に折り畳んだ長手側板2の上に折り畳むことで、未使用時等にコンテナの専有する容積を小さくすることができるようになっている。
【0014】
底板1、長手側板2および短手側板3の材質は、いずれも表面に平滑性を有し導電処理の可能なポリプロピレン等のプラスチック製である。
底板1には、側縁から上方に立ち上がった起立壁11が、底板1を取り囲むように形成されている。底板1の内側底面1aと長手方向の側縁に沿う起立壁11との間には、内側底面1aよりも一段高い段部12が形成されている。また、底板1の内側底面1aと短手方向の側縁に沿う起立壁11との間にも、内側底面1aよりも一段高い段部13が形成されている。向かい合う段部12どうし、段部13どうしは、内側底面1aからの高さがそれぞれ同じであるが、段部12と13との間には高低差が設けられており、段部12のほうが段部13よりも低くなっている。起立壁11、段部12,13は、底板1のねじれ強度を高める補強部としての役割を担っている。
【0015】
段部12には、底板1の隅に近い部分と、長手方向側縁の中央部分とに、長手側板2とのヒンジ連結部4を構成する雌ヒンジ42が形成されている(詳細については後述する)。雌ヒンジ42,42間の段部12には、重量軽減のための軽め穴(図示略)が形成されている。段部13には、底板1の隅に近い部分と、短手方向側縁の中央部分とに、短手側板3とのヒンジ連結部4を構成する雌ヒンジ42が形成されている。
【0016】
長手側板2は、いうまでもなく平面視すると長方形状で、長辺の長さは底板1の長手方向側縁よりも若干短く、短辺の長さは底板1の短手方向側縁の1/2の長さよりも若干長く形成されている。長手側板2は大部分が均一な肉厚の薄い板状であるが、上縁および両側縁、さらに長手方向の中央には、縦横に走る突条(膨出部)21a,21bが形成されている。突条21a,21bは、断面視すると長手側板2の外側面(函形にしたとき外に向く面)2aでは凸、内側面2bでは凹となった円弧状で、長手側板2を内側から見ると溝状に形成されている。
長手側板2の外側面2aには、突条21a,21bの両側をなぞるようにして井桁状の補強リブ22が形成されている。溝状に形成された突条21aの裏面には、井桁状の補強リブ23が形成されている。溝状に形成された突条21bの裏面には、半円状の補強リブ24が裏面の曲面形状に合わせて形成されている。長手側板2は、突条21a,21bが縦横に形成されることで剛性が高められ、縦横いずれの方向にもねじれに対する強度が高められている。また、長手側板2の内側面2bには、溝状に形成された突条21aに沿って補強リブ25が形成されている。補強リブ25は、一方の側面が平面状をなすが、他方の側面は突条21aの一部をなすように円弧状に形成されている。
【0017】
図3に示すように、突条21a,21bの肉厚tは約2mm(ミリメートル)で長手側板2の他の部分とほぼ等しく、長手側板2の内側面2bから突条21a,21bの頂点までの高さh1は約9mmで突条21a,21bの長手方向のいずれの部分においても一定である(補強リブ25の下面から突条21a,21bの頂点までの高さもこれに等しい)。また、内側面2bから補強リブ22の上面までの高さh2、および補強リブ23,24の下面から突条21a,21bの頂点までの高さh3はいずれも約5mmで等しくなっている。
【0018】
長手側板2の下縁には、両隅に近い部分と、長手方向の中央部分とに、底板1とのヒンジ連結部4を構成する雄ヒンジ41が形成されている(これも詳細については後述する)。
【0019】
短手側板3は平面視すると長方形状で、長辺の長さは底板1の短手方向側縁よりも若干短く、短辺の長さは底板1の長手方向側縁の1/2程度の長さに形成されている。長手側板2の短辺の長さと短手側板3の短辺の長さとの差は、段部12と13との高低差にほぼ等しく、第1、第2の両側壁2,3を底板1上で起立させたときに両側壁2,3の上縁の高さがほぼ一致するようになっている。
【0020】
短手側板3は、長手側板2と同じく大部分が均一な肉厚の薄い板状で、上縁および両側縁には、縦横に走る突条(膨出部)31a,31bが形成されている。突条31a,31bも、断面視すると短手側板3の外側面(函形にしたとき外に向く面)3aでは凸、内側面3bでは凹となった円弧状で、短手側板3を内側から見ると溝状に形成されている。短手側板3の表側の側面には、突条31a,31bの両側をなぞるようにして井桁状の補強リブ32が形成されている。溝状に形成された突条31aの裏面には、半円状の補強リブ33が裏面の曲面形状に合わせて形成されている。短手側板3は、突条31a,31bが短手側板3上に縦横に形成されることで剛性が高められ、縦横いずれの方向にもねじれに対する強度が高められている。
【0021】
図4に示すように、突条31a,31bの肉厚tは約2mmで短手側板3の他の部分とほぼ等しく、短手側板3の内側面3bから突条31a,31bの頂点までの高さh4は約9mmで突条31a,31bの長手方向のいずれの部分においても一定である。また、内側面3bから補強リブ32の上面までの高さ、および補強リブ33の下面から突条31a,31bの頂点までの高さはいずれもh4に等しく約9mmとなっている。
【0022】
短手側板3の下縁にも、両隅に近い部分と、長手方向の中央部分とに、底板1とのヒンジ連結部4を構成する雄ヒンジ41が形成されている。
短手側板3のほぼ中央には、長手方向に長い長孔34が形成されている。長孔34は上縁側にある突条31aとともにコンテナの取っ手部を構成している。
なお、図1および図2において突条の内外面に細かな筋を密に描いているが、これらは突条の曲面を表現するために描いたもので、実際の突条にはこのような筋は形成されていない。ただし、突条の内外面は必ずしも滑らかな曲面である必要はなく、図のように多面的に形成しても構わない。
【0023】
上述のように、底板1と長手側板2との間、および底板1と短手側板3との間には、両者を連結するヒンジ連結部4が設けられている。ヒンジ連結部4を構成する雄ヒンジ41は、図5に示すように、長手側板2の下縁からさらに下方に突き出した四角形状のブラケット部43と、ブラケット部43の両側から長手側板2の下縁に平行に突き出した2本の軸部44とからなる。
【0024】
雄ヒンジ41とともにヒンジ連結部4を構成する雌ヒンジ42は、同じく図5に示すように、ブラケット部43の幅よりも広い空隙を挟んで離間する2つの軸支部45と、両軸支部45の一部を切り欠いて形成された軸部44の嵌入溝46と、軸支部45に嵌入された軸部44をブラケット部43ごと上方に付勢して軸支部45からの離脱を阻止するバネ状部47とからなる。
【0025】
雌雄の両ヒンジ41,42は、以下のようにして連結される。まず、図6(a)に示すように長手側板2を底板1とほぼ平行に重ね合わせる。次に、図6(b)に示すように2本の軸部44をそれぞれ軸支部45の嵌入溝46にあてがい、長手側板2を滑らせるようにして強く押し込む。嵌入溝46を通過して軸支部45に嵌め込まれた軸部44は、バネ状部47に付勢されて軸支部45の内面に押し付けられるので、容易には離脱できなくなる。これで、図6(c)に示すように軸部44が軸支部45に回動自在に支持され、長手側板2が底板1に対して起立、傾倒いずれも自在に支持される。なお、短手側板3についても両ヒンジ41,42の連結の仕方は同じなので説明は省略する。
【0026】
図7および図8に示すように、短手側板3の側縁には、短手側板3を先に起立させてその後から長手側板2を起立させたときに長手側板2の側縁が当接する張出部50が形成されている。一方、長手側板2の上縁には、長手側板2を張出部50に当接させたときに張出部50の上縁に係止する係止部60が形成されている。なお、図7では、張出部50および係止部60の形状を解り易くするために両側板2,3の配置を実際の配置とは若干異ならせている。
【0027】
張出部50は、底板1の短手方向から見ると上下に長い矩形状で、その肉厚は短手側板3とほぼ等しく、短手側板3の側縁の上半分を占める位置に設けられている。張出部50の片側の側縁および下縁には、L字形に連なった補強リブ51が外側に突き出すようにして形成されている。張出部50の上縁近傍には、上記の突条21a等と同様に、張出部50の外側に突出し内側が溝状になった断面円弧状の突条52が形成されている。突条52は、その内側面が後述する端部61の外側面とほぼ同じ曲率となった円弧状に形成されている。張出部50の中央やや下寄りには、張出部50を肉厚方向に貫通する孔53が形成されている。なお、孔53は張出部50を貫通しない凹みであっても構わない。
【0028】
係止部60は、長手側板2の側縁に沿う突条21bのさらに外側にあり、上縁に沿う突条21aの端部61に設けられている。端部61も突条21aに倣って断面が円弧状だが、外面の曲率が張出部50の突条52の裏面とほぼ同じに形成されている。係止部60は、長手側板2を底板1上に起立させた状態で端部61から一旦は上方に突き出し、途中でかぎ形に折曲して底板1に平行に突き出す舌片62と、舌片62の下面から下方に突き出した爪部63とからなる。舌片62はプラスチック(ポリプロピレン等)の性質から弾性変形可能である。また、舌片62は長手側板2の上縁とは直接係わっておらず、両者の間にはスリット64が形成されている。爪部63は断面が舌片62の先端に向かうほど細くなる楔形をなしており、長手側板2、短手側板3をともに起立させたときに張出部50に係止されるようになっている。
【0029】
長手側板2の、端部61の下方に位置する部分には、長手側板2、短手側板3をともに起立させたときに張出部50が嵌め込まれる矩形の凹所65が形成されており、凹所65の中央やや下寄りには、同じく長手側板2、短手側板3をともに起立させたときに張出部50の孔53に嵌合する突起66が形成されている。
【0030】
上記のように構成されたコンテナにおいて、長手側板2、短手側板3をともに起立させた状態から折り畳む場合の手順の一例について説明する。
まず、2枚あるうちの一方の長手側板2を正面に据え、親指以外の指を短手側板3に添え、一方の長手側板2に設けられた舌片62に親指を掛ける。そして、親指に力を入れて舌片62に対し上方に力を加え、舌片62を反らせるように弾性変形させると、爪部63が張出部50の上縁から外れ、係止部60の張出部50に対する係止状態が簡単に解除される。さらにそのままの状態を保ちつつ、舌片62に加えた力の向きを僅かにコンテナの内側に変化させると、その力で一方の長手側板2が内側に倒れ込み、底板1の上に折り畳まれる。
【0031】
次に、コンテナを回転させたりはせず、操作を終えた親指を短手側板3に添え、他方の長手側板2に設けられた舌片62に人差し指を掛ける。そして、人差し指に力を入れて舌片62に対し上方に力を加え、舌片62を反らせるように弾性変形させると、爪部63が張出部50の上縁から外れ、係止部60の張出部50に対する係止状態が簡単に解除される。さらにそのままの状態を保ちつつ、舌片62に加えた力の向きを僅かにコンテナの内側に変化させると、その力で他方の長手側板2が内側に倒れ込み、底板1の上に折り畳まれる。
【0032】
上記の操作を行って長手側板2を2枚とも底板1の上に折り畳んだら、長手側板2による拘束を解かれた2枚の短手側板3を内側に倒し込み、先に折り畳んだ長手側板2の上に折り畳む。ここで、両側板2,3をすべて折り畳んだコンテナを長手方向から断面視すると図9および図10のようになる。図9は長手方向に隣り合う突条21b,21b間の短手方向に沿う断面、図10は突条21bの頂きに沿う断面である。
【0033】
図9に示すように、一方の長手側板2の突条21aと、他方の長手側板2の突条21aとは、底板1の上に折り畳まれたとき、先に折り畳まれた長手側板2の突条21aに後から折り畳まれた長手側板2の突条21aの裏面が重なる。このとき、突条21aどうしが重複した部分の内側底面1aからの高さは、先に折り畳まれた長手側板2の内側面2bから突条21aの頂点までの高さh1に、後から折り畳まれた長手側板2の補強リブ23の下面から突条21aの頂点までの高さh3を加えた約14mmにほぼ等しくなる。
【0034】
また、図10に示すように、一方の長手側板2の突条21bと、他方の長手側板2の突条21bとは、底板1の上に折り畳まれたとき、先に折り畳まれた長手側板2の突条21bの先端側に後から折り畳まれた長手側板2の突条21bの先端側の裏面が重なる。このとき、突条21bどうしが重複した部分の内側底面1aからの高さは、先に折り畳まれた長手側板2の内側面2bから突条21bの頂点までの高さh1に、後から折り畳まれた長手側板2の補強リブ23の下面から突条21bの頂点までの高さh3を加えた約14mmにほぼ等しくなる。
【0035】
突条21aは、長手側板2を底板1の上に折り畳んだときに底板1の短手方向のほぼ中央に位置するように形成されている。また、突条21bは、底板1を挟んで正対する位置に形成されている。そのため、図9および図10のような突条21a,21bを重複させたときの関係は、一方、他方いずれの長手側板2を先に折り畳んでも成立する。
【0036】
突条21a,21bを重複させると、図11に示すように、先に折り畳まれた長手側板2の突条21aの外面に後から折り畳まれた長手側板2の補強リブ23の下面が当接する。また、先に折り畳まれた長手側板2の補強リブ22の上面に後から折り畳まれた長手側板2の補強リブ25の下面が当接する。さらに、先に折り畳まれた長手側板2の補強リブ25の下面が底板1の内側底面1aに当接するとともに補強リブ25直上の外側面2aに後から折り畳まれた長手側板2の内側面2bが当接する。
【0037】
先に折り畳まれた長手側板2は底板1に接して直接的に荷重を支持され、後から折り畳まれた長手側板2は先に折り畳まれた長手側板2に接して間接的に底板1に荷重を支持され、折り畳まれた2枚の長手側板2の上に折り畳まれる短手側板3は2枚の長手側板2を介してやはり底板1に荷重を支持されることになり、コンテナ単体の場合も、折り畳んだコンテナを積み重ねた場合も、各側板2,3が単独で余計な荷重を支持することはなく、コンテナに作用する鉛直方向の荷重は最も高い剛性を備える底板1によって支持される。
なお、2枚の長手側板2どうしで突条21aを重ね合わせるとき、上下の突条21aは必ずしも中心を厳密に一致させる必要はなく、補強リブの配置や2枚の長手側板2どうしの位置関係に配慮して図11のように互いに中心をずらしてもよい。
【0038】
次に、長手側板2、短手側板3をともに折り畳んだ状態から起立させ、函形に組み立てる場合の手順について説明する。
まず、短手側板3を2枚とも起立させる。続いて、上縁を重複させて折り畳まれた2枚の長手側板3を上にあるものから起立させる。長手側板2を起こす過程で、楔形をなす爪部63の斜面が張出部50の上縁に当接したら、少し力を入れてさらに長手側板2を引き起こすと、舌片62は爪部63の斜面に作用する反力により弾性変形し、爪部63が張出部50の上縁を乗り越えたらもとの形状に戻って爪部63を張出部50の上縁に係止させる。同様の操作を他方の長手側板2について行い、両側板2,3どうしを連結したら、函形のコンテナが完成する。
【0039】
上記のコンテナにおいては、突条21a,21bがあたかも長手側板2に副わせた補強用のリブのごとく作用し、突条31a,31bがあたかも短手側板3に副わせた補強用のリブのごとく作用して両側板2,3の剛性を高めるので、ねじれに対する強度が高められる。しかも、突条21a,21b、突条31a,31bは、いずれも断面視すると各側板の外側面では凸、内側面では凹となる形状をなしており、リブに相当する部分を側板に付加的に形成した場合と比較して重量の軽減が図れる。また、突条21a,21b、突条31a,31bがいずれも外側に突き出し、内側には突き出していないので、コンテナの収容量を減じることがないばかりか、突条裏面の凹みの分だけ収容量を増やすことになる。
【0040】
また、上記のコンテナにおいては、突条21a,21bの凹凸を合わせるようにして長手側板2どうしを重ね合わせることにより、突条21aどうしが重複した部分の高さ、および突条21bどうしが重複した部分の高さはいずれも14mmとなる。ここで、最大肉厚9mmの長手側板2を単純に重ね合わせたと仮定すると、底板1の内側底面1aからの高さは18mmとなるが、本実施例の長手側板2の重複部分はこれよりも4mm低く、その分だけ長手側板2を折り畳んだときの嵩張りが抑えられるので、コンテナを折り畳んだときに専有する容積が小さくなる。
【0041】
ところで、本実施例においては、本発明における膨出部として、両側板2,3に断面視すると円弧状の突条21a,21b、突条31a,31bを形成したが、本発明における膨出部は、断面形状が円弧状に限らず、上下に重ね合わせたときに凹凸を嵌め合わせられる形状であれば如何なる形状であってもよい(例えば、断面がくの字形、台形の底辺を除いた形状、断面が多角形の筒を縦に分割した形状、溝状の裏面に長手方向に細溝を彫り込んだような形状、溝の裏面にハニカム状に隆起したすじを形成した形状、突条にこだわらず板の一部を内側面から外側面に向けて隆起させた形状等)。また、本実施例で採用した各部の寸法は一例であってコンテナの大きさや用途に応じて適宜変更されることはいうまでもない。
【0042】
本実施例では長手側板2のみが突条21aを重ね合わせる構造としたが、底板1が平面視して正方形に近く、かつ長手、短手の両側板2,3の幅が広い(深い)コンテナを想定すれば、2枚の短手側板3どうしでも突条31aを同様に重ね合わせて嵩(高さ)の低減を図ってもよい。さらに、短手側板3に、折り畳まれた長手側板2の突条21aの張り出しを吸収する溝状の凹部を形成すれば、さらなる嵩の低減が図れる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1第2側板に形成された膨出部が、側板に副わせた補強用のリブとして作用し、側板の剛性を高めてねじれに対する強度が高められる。しかも、膨出部は、断面視すると一方の側面では凸、他方の側面では凹となる形状をなし、板状部分をわずかに変形させただけと見なせるので、リブに相当する部分を側板に付加的に形成した場合と比較して重量の軽減が図れる。これにより、函形にした状態、折り畳んだ状態のいずれを問わず持ち運びが簡単になる。
【0044】
また、本発明によれば、膨出部が凹凸を合わせるように重なり合うことにより、重複した部分の嵩張りが抑えられるので、折り畳んだときに専有する容積が小さくなる。これにより、折り畳んで片付けたり運んだりする際に利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の折り畳み式コンテナを函形にした状態の斜視図である。
【図2】同じく、本発明の折り畳み式コンテナを折り畳んだ状態の斜視図である。
【図3】長手側板の異なる2箇所を長手方向から断面視した図である。
【図4】短手側板の異なる2箇所を長手方向から断面視した図である。
【図5】ヒンジ連結部の構造を示す分解斜視図である。
【図6】ヒンジ連結部を構成する雄ヒンジと雌ヒンジとを連結する手順を示す状態説明図である。
【図7】長手側板の係止部および短手側板の張出部の形状を示す側面図である(両者を分けて図示)。
【図8】長手側板の係止部および短手側板の張出部の形状を示す側面図である(両者が係止した状態を図示)。
【図9】折り畳んだ状態のコンテナの異なる2箇所を長手方向から断面視した図である。
【図10】同じく、折り畳んだ状態のコンテナの異なる2箇所を長手方向から断面視した図である。
【図11】重複させた2つの突条を長手方向から断面視した図である。
【符号の説明】
1 底板
2 長手側板(第1側板)
3 短手側板(第2側板)
4 ヒンジ連結部
21a,21b,31a,31b 突条部(膨出部)

Claims (4)

  1. 平面視すると四角形状の底板と、該底板の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす2枚の第1側板と、前記底板のもう一組の対向する2つの側縁にそれぞれヒンジ連結されて対をなす同じく2枚の第2側板とからなり、前記2枚の第1側板を重ねるようにして前記底板の上に先に折り畳み、続いて前記2枚の第2側板を先に折り畳んだ前記2枚の第1側板の上に後から折り畳むことが可能な折り畳み式コンテナであって、
    前記第1、第2側板の少なくともいずれか一方に、断面視すると一方の側面では凸、他方の側面では凹となる膨出部が形成されていることを特徴とする折り畳み式コンテナ。
  2. 前記第1側板に形成された膨出部は、該2枚の第1側板を折り畳むとそれぞれに形成されたものどうしが凹凸を合わせるようにして重なり合う請求項1記載の折り畳み式コンテナ。
  3. 前記膨出部が、前記第1、第2側板を起立させたとき外側に向く側面に凸、内側に向く側面に凹となるように形成されている請求項1または2記載の折り畳み式コンテナ。
  4. 前記膨出部が突条に形成されている請求項1から3のいずれか記載の折り畳み式コンテナ。
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