JP2004267087A - ハタケシメジの人工栽培方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】良質のハタケシメジを安価に大量生産できる栽培方法を提供する。
【解決手段】雰囲気温度を時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節される雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる構成としたハタケシメジの人工栽培方法。
【選択図】 図1
【解決手段】雰囲気温度を時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節される雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる構成としたハタケシメジの人工栽培方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハタケシメジを人工的に栽培する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、人工栽培されるキノコは、主なものでもシイタケ、マイタケ、ヒラタケなど幾種類もあって、商品として店頭に並べられて食用に供されている。
【0003】
本発明が栽培の対象とするハタケシメジは、夏から秋にかけ、人家周辺から林まで広く発生するキノコであり、味・食感ともに非常に優れ、商品性は高いものと認識されており、人工的に栽培も種々試みられている。
【0004】
ハタケシメジを人工的に栽培する時の基本的な栽培プロセスは、他のキノコの場合と略同様である。つまり、ハタケシメジも培地に種菌を接種して培養し、更に育成して子実体を発生させるというプロセスで栽培される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のキノコの人工栽培の場合、ハタケシメジに関しては、良質のものを安価に大量生産できる栽培方法は未だ確立されていない。ハタケシメジの場合は、シイタケ等と違い、栄養素を添加した培地で培養し菌(菌糸)が十分培地に廻ったところで、発生室へ移し温度・湿度等をコントロールしながら育成するだけでは、ハタケシメジ菌をうまく芽きりさせられず、子実体が十分に発生しないという困難性がある。ハタケシメジは、ホンシメジやマッタケのように土に生えるキノコであるので、シイタケなど木に生えるキノコと同じように栽培できないのである。
【0006】
そこで、ハタケシメジの菌が十分に廻った培地を畑や林など自然界の土の中に埋めて、ハタケシメジ菌に芽きりをさせ、秋に発生する子実体を収穫する栽培方法が、国の林業試験場などを中心に実験的な規模で行われている。しかし、この場合、培地を土中に埋めたり、発生した子実体を収穫したりするのに手間がかかり過ぎ、生産コストが高くつくうえに、収穫したハタケシメジに土が付いたりして商品的価値を損なう。土の付着した部分を除去すると、収穫量の低下は避けられない。
【0007】
また、ハタケシメジの菌が十分に廻った培地の上に、鹿沼土やバーク堆肥で覆土することにより、ハタケシメジ菌に芽きりをさせて育成し、発生した子実体を収穫する栽培方法も試みられている。しかし、この場合、収穫したハタケシメジに覆土による土が付き、商品的価値が損なわれるうえに、芽きり率が3割〜4割と悪くて収穫率が低く、到底採算がとれるものではない。
【0008】
そこで、本発明は上記従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、商品的価値のある良質のハタケシメジを安価に大量生産することができるハタケシメジの人工栽培方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るハタケシメジの人工栽培方法は、雰囲気温度を時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節される雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる構成としたことを特徴とする。
【0010】
本発明のハタケシメジの人工栽培方法の場合、ハタケシメジ菌を芽きりさせる時の雰囲気(以下、適宜「芽きり雰囲気」と略記)では、雰囲気温度が時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるので、芽きりが確実に促進される。すなわち、本発明者は、本発明を完成させる過程で、芽きり雰囲気の温度変化がハタケシメジ菌の芽きり促進に対して効能があることを見い出すことができ、これにより、本発明を完成させることができたのである。芽きり雰囲気のサーマルサイクル(温度サイクル)により、芽きり雰囲気がハタケシメジ菌の生える自然環境の雰囲気に近づき、ハタケシメジ菌の芽きりが促進されるものと考えられる。
【0011】
従って、本発明のハタケシメジの人工栽培方法によれば、雰囲気温度が時間的に上がり下がりする温度変化が繰り返し起こるように、芽きり雰囲気を温度調節することによって、培地を土中に埋めたり、培地を土で覆ったりせずとも、ハタケシメジ菌の芽きりを促進して、土の付いていないハタケシメジを手間をかけずに高収率で収穫できるので、商品的価値の高いハタケシメジを安価に大量生産することができる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態として、ハタケシメジ菌が雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせる構成とした形態があげられる。
【0013】
この実施形態によれば、ハタケシメジ菌が直に芽きり雰囲気に晒されないので、ハタケシメジ菌の芽きりが、さらに促進される。ハタケシメジの人工栽培の場合も、普通、袋やビン等の栽培容器を用いて栽培するが、本発明者は、本発明を完成させる過程で、他のキノコの場合と異なり、袋やビンの封を開けないままの方が良く芽きりすることも見い出すことができたのである。
【0014】
本発明の他の好ましい実施形態として、温度調節される雰囲気下において、雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるように、湿度調節を温度調節と併せて行う構成とした形態があげられる。
【0015】
この実施形態によれば、雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるので、ハタケシメジ菌の芽きりが確実に促進される。本発明者は、本発明を完成させる過程で、雰囲気の湿度変化がハタケシメジの芽きり促進に対して効能があることを見い出すことができたのである。つまり、雰囲気のモイスチュアサイクル(湿度サイクル)により、雰囲気がハタケシメジ菌の生える自然の環境により近くなり、ハタケシメジ菌の芽きりが促進されるものと考えられる。
【0016】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気温度が15℃〜25℃の温度範囲内にあると共に、4℃〜7℃の温度変化を生じるように温度調節を行う構成とした形態があげられる。
【0017】
この実施形態によれば、雰囲気温度の範囲および温度変化の程度がハタケシメジ菌の芽きりに好適な範囲と程度にあるので、芽きりがより促進される。雰囲気温度が15℃を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される温度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気温度が25℃を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な温度環境となる傾向が見られる。温度(上下)変化が4℃〜7℃の範囲を外れると、温度サイクルによる芽きり促進効果が発揮されにくくなる傾向がみられる。
【0018】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気湿度が60%〜95%の範囲にあると共に、20%〜35%の湿度変化が生じるように湿度調節を行う構成とした形態があげられる。
【0019】
この実施形態によれば、雰囲気湿度の範囲および湿度変化の程度がハタケシメジ菌の芽きりに好適な範囲と程度にあるので、芽きりがより促進される。雰囲気湿度が60%を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される湿度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気湿度が95%を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な湿度環境となる傾向が見られる。湿度(上下)変化が20%〜35%の範囲を外れると、湿度サイクルによる芽きり促進効果が発揮され難くなる傾向がみられる。尚、湿度は相対湿度を表す。
【0020】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気温度が低温度から徐々に高温度へ移行した後、再び低温度へ徐々に復帰する温度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上繰り返すように温度調節する構成とした形態があげられる。
【0021】
この実施形態によれば、芽きり雰囲気の温度変化の仕方が自然環境下での温度変化に近くなるうえ、温度変化の回数も十分であるので、ハタケシメジ菌の芽きりがより促進される。
【0022】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気湿度が低湿状態から徐々に高湿状態へ移行した後、再び徐々に低湿状態へ復帰する湿度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上繰り返すように湿度調節する構成とした形態があげられる。
【0023】
この実施形態によれば、芽きり雰囲気の湿度変化の仕方が自然環境下での湿度変化に近くなるうえ、湿度変化の回数も十分であるので、ハタケシメジ菌の芽きりがより促進される。
【0024】
なお、芽きり雰囲気における温度変化と湿度変化とが完全に同期している(つまり温度が上がるのに連れて湿度も上がり、温度が下がるに連れて湿度も下がる)必要はなく、芽きり雰囲気の温度サイクルと湿度サイクルは相互にズレがあってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。図1は、本実施形態に係るハタケシメジの人工栽培方法を示すフローチャートである。
【0026】
〔培地作成プロセス〕
まず、ハタケシメジの種菌を接種するめの培地を作成する。具体的には、トウモロコシの粒を取り去った芯を砕いたコーンコブを使用した培地や、バーク堆肥などを用いた培地を使用できる。既にハタケシメジを収穫した使用済み培地も、ハタケシメジの栽培に好適な培地として用いることができる。ハタケシメジは本来的に土中より発生する為、ハタケシメジの使用済み培地だと接種した菌の廻りを安定させられることを、本発明者は確認している。培地に、ビール粕や米ぬか等を各種栄養素として加えてもよい。
【0027】
廃材であるコーンの芯やハタケシメジの使用済み培地を原料とする培地を用いる場合は、廃物利用ができるので、資源のリサイクルに寄与できて、製造コストを低減できるという利点もある。
【0028】
〔栽培容器への培地充填プロセス〕
次に、培地を栽培容器に充填する。培地詰め機などを用いて培地を袋あるいはビンなどの栽培容器に詰める。袋には不織布製の袋などが用いられる。ビンにはポリプロピレン等の合成樹脂製のビンなどが用いられる。1個の栽培容器に詰める培地の量は特に限定されないが、普通、1kg前後〜2.5kg前後である。
【0029】
〔培地殺菌プロセス〕
次に培地を加熱殺菌する。高圧殺菌釜などを用いて、高圧蒸気で培地を十分に殺菌処理するが、殺菌方法については特に限定されない。
【0030】
〔種菌接種プロセス〕
クリーンな環境下で、殺菌処理が済んだ培地にハタケシメジの種菌を接種する。ハタケシメジの種菌接種は、他のキノコの場合と同様に行える。
【0031】
〔培養処理プロセス〕
培養処理プロセスでは、接種されたハタケシメジの菌(菌糸)を培地に十分に廻してハタケシメジの菌を芽きりさせる。そして、本実施形態の特徴は、雰囲気温度が時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節されると共に、温度調節と平行して雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるように湿度調節もされる雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる点が特徴となっている。つまり、温度サイクルと湿度サイクルのある雰囲気下でハタケシメジ菌を芽きりさせるのである。
【0032】
温度調節は、芽きり雰囲気の雰囲気温度が15℃〜25℃の温度範囲内にあると共に4℃〜7℃の温度変化を生じるように行うのが適当である。雰囲気温度が15℃を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される温度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気温度が25℃を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な温度環境となる傾向が見られる。温度変化が4℃〜7℃の範囲を外れると、温度サイクルによる芽きり促進効果が発揮されにくくなる傾向がみられる。
【0033】
特に、雰囲気温度が低温度から徐々に高温度へ移行した後、再び低温度へ徐々に復帰する温度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上、例えば20日間程にわたって1日1回の割合で計20回程、連続して繰り返すように温度調節するのが適当である。
【0034】
湿度調節は、芽きり雰囲気の雰囲気湿度が60%〜95%の範囲にあると共に20%〜35%の湿度変化が生じるように行うのが適当である。雰囲気湿度が60%を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される湿度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気温度が95%を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な湿度環境となる傾向が見られる。湿度変化が20%〜35%の範囲を外れると、湿度サイクルによる芽きり促進効果が発揮され難くなる傾向がみられる。
【0035】
特に、雰囲気湿度が低湿状態から徐々に高湿状態へ移行した後、再び徐々に低湿状態へ復帰する湿度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上、例えば20日間程にわたって1日1回の割合で計20回程、連続して繰り返すように湿度調節するのが適当である。
【0036】
加えて、栽培容器が袋の場合、袋の口を開かず封をしたままでハタケシメジ菌が雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせるのがよい。栽培容器がビンの場合も、ビンの口を開かず封をしたままでハタケシメジ菌が雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせるのがよい。
【0037】
なお、培養処理プロセスでは、接種されたハタケシメジの菌(菌糸)が培地に十分に廻った段階で、必要に応じて菌かき等の付帯処理も行われる。
【0038】
〔育成処理プロセス〕
芽きりを終えた栽培容器を封を開けてから発生室へ移し、温度・湿度・酸素濃度をコントロールしながら育成し、子実体を発生させて収穫する。温度・湿度・酸素濃度のコントロールは他のキノコの育成に準じて行う。
【0039】
収穫を終えた子実体は包装されて出荷される一方、使用済みの培地は適時、最初の培地作成プロセスにまわされる。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
上記実施形態の人工栽培方法により、ハタケシメジを実際に栽培した。培地はコーンコブ70%に栄養素としてビール粕25%,米ぬか5%を加えたものを用いた。栽培容器には不織布製の袋を用い、培地を袋に2.5kg詰めるようにした。
【0041】
殺菌・接種の後の培養処理プロセスにおいて、ハタケシメジ菌を芽きりさせる際は、図2に示すように、雰囲気温度が17℃から徐々に23℃へ移行した後、再び17℃へ徐々に復帰する6℃の温度変化を24時間毎に1回ずつ20日間、1日1回の割りで計20回連続して繰り返すように温度調節するのと平行して、図3に示すように、雰囲気湿度が65%から徐々に90%高湿度へ移行した後、再び65%へ徐々に復帰する25%の湿度変化を24時間毎に1回ずつ20日間、1日1回割りで20回連続して繰り返すように湿度調節するようにした。また、温度サイクルと湿度サイクルは完全に同期していて、温度が上がるのに連れて湿度も上がり、温度が下がるのに連れて湿度も下がるようにした。
【0042】
芽きり処理の後、袋を開封してから育成処理を行い、ハタケシメジの子実体を発生させて収穫した。
【0043】
実施例1の場合、全栽培期間は約3ケ月、収穫量は1090gという栽培結果が得られた。
【0044】
(実施例2)
培地として、バーク堆肥70%,栄養素としてビール粕25%,米ぬか5%を加えたものを用いた他は、実施例1と同様にしてハタケシメジを栽培した。
【0045】
実施例2の場合、全栽培期間は約3ケ月、収穫量は946gという栽培結果が得られた。
【0046】
(実施例3)
培地として、ハタケシメジを収穫し終えた使用済み培地70%,栄養素としてビール粕25%,米ぬか5%を加えたものを用いた他は、実施例1と同様にしてハタケシメジを栽培した。
【0047】
実施例3の場合、全栽培期間は約3ケ月、収穫量は804gという栽培結果が得られた。
【0048】
実施例1〜3では、芽きりがムラなく行われ、高い芽きり率であり、その結果、収穫量も十分であった。実施例1〜3で収穫されたハタケシメジは、大株で土も付いておらず、商品的価値の高いものであった。
【0049】
また、実施例1〜3の場合、全栽培期間が約3ケ月であり、略年4回、収穫できる。現在商品として流通しているブナシメジの場合で全栽培期間が4ケ月,年3回の収穫であるので、本実施形態の方法は、非常に高い生産性と言える。
【0050】
このように、実施例1〜3の栽培結果から、実施形態のハタケシメジの人工栽培方法によれば、培地を土中に埋めたり、培地を土で覆ったりせずとも、ハタケシメジ菌の芽きりを十分に促進させて、大株で土も付いていない商品価値の高いハタケシメジを安価に大量生産できる方法であることがわかる。
【0051】
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態の場合、雰囲気温度の変化や雰囲気湿度の変化が連続的変化であったが、雰囲気温度や雰囲気湿度の変化はステップ状の階段的変化であってもよい。
【0052】
(2)上記実施形態の場合、他のキノコ栽培の使用済み培地を流用したり、培地をリサイクルしたりしたが、新品の培地を1回使用しただけで廃棄するようにしてもよい。
【0053】
(3)上記実施形態の場合、接種されたハタケシメジ菌が培地に十分に廻ってから、雰囲気温度や雰囲気湿度を上下したが、接種されたハタケシメジの菌が培地に十分に廻る以前から、雰囲気温度や雰囲気湿度を上下するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のハタケシメジの人工栽培方法の栽培プロセスを示すフローチャート
【図2】実施例におけるハタケシメジ菌の芽きりの際の雰囲気温度の経時変化を示すグラフ
【図3】実施例におけるハタケシメジ菌の芽きりの際の雰囲気湿度の経時変化を示すグラフ
【発明の属する技術分野】
本発明はハタケシメジを人工的に栽培する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、人工栽培されるキノコは、主なものでもシイタケ、マイタケ、ヒラタケなど幾種類もあって、商品として店頭に並べられて食用に供されている。
【0003】
本発明が栽培の対象とするハタケシメジは、夏から秋にかけ、人家周辺から林まで広く発生するキノコであり、味・食感ともに非常に優れ、商品性は高いものと認識されており、人工的に栽培も種々試みられている。
【0004】
ハタケシメジを人工的に栽培する時の基本的な栽培プロセスは、他のキノコの場合と略同様である。つまり、ハタケシメジも培地に種菌を接種して培養し、更に育成して子実体を発生させるというプロセスで栽培される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のキノコの人工栽培の場合、ハタケシメジに関しては、良質のものを安価に大量生産できる栽培方法は未だ確立されていない。ハタケシメジの場合は、シイタケ等と違い、栄養素を添加した培地で培養し菌(菌糸)が十分培地に廻ったところで、発生室へ移し温度・湿度等をコントロールしながら育成するだけでは、ハタケシメジ菌をうまく芽きりさせられず、子実体が十分に発生しないという困難性がある。ハタケシメジは、ホンシメジやマッタケのように土に生えるキノコであるので、シイタケなど木に生えるキノコと同じように栽培できないのである。
【0006】
そこで、ハタケシメジの菌が十分に廻った培地を畑や林など自然界の土の中に埋めて、ハタケシメジ菌に芽きりをさせ、秋に発生する子実体を収穫する栽培方法が、国の林業試験場などを中心に実験的な規模で行われている。しかし、この場合、培地を土中に埋めたり、発生した子実体を収穫したりするのに手間がかかり過ぎ、生産コストが高くつくうえに、収穫したハタケシメジに土が付いたりして商品的価値を損なう。土の付着した部分を除去すると、収穫量の低下は避けられない。
【0007】
また、ハタケシメジの菌が十分に廻った培地の上に、鹿沼土やバーク堆肥で覆土することにより、ハタケシメジ菌に芽きりをさせて育成し、発生した子実体を収穫する栽培方法も試みられている。しかし、この場合、収穫したハタケシメジに覆土による土が付き、商品的価値が損なわれるうえに、芽きり率が3割〜4割と悪くて収穫率が低く、到底採算がとれるものではない。
【0008】
そこで、本発明は上記従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、商品的価値のある良質のハタケシメジを安価に大量生産することができるハタケシメジの人工栽培方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るハタケシメジの人工栽培方法は、雰囲気温度を時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節される雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる構成としたことを特徴とする。
【0010】
本発明のハタケシメジの人工栽培方法の場合、ハタケシメジ菌を芽きりさせる時の雰囲気(以下、適宜「芽きり雰囲気」と略記)では、雰囲気温度が時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるので、芽きりが確実に促進される。すなわち、本発明者は、本発明を完成させる過程で、芽きり雰囲気の温度変化がハタケシメジ菌の芽きり促進に対して効能があることを見い出すことができ、これにより、本発明を完成させることができたのである。芽きり雰囲気のサーマルサイクル(温度サイクル)により、芽きり雰囲気がハタケシメジ菌の生える自然環境の雰囲気に近づき、ハタケシメジ菌の芽きりが促進されるものと考えられる。
【0011】
従って、本発明のハタケシメジの人工栽培方法によれば、雰囲気温度が時間的に上がり下がりする温度変化が繰り返し起こるように、芽きり雰囲気を温度調節することによって、培地を土中に埋めたり、培地を土で覆ったりせずとも、ハタケシメジ菌の芽きりを促進して、土の付いていないハタケシメジを手間をかけずに高収率で収穫できるので、商品的価値の高いハタケシメジを安価に大量生産することができる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態として、ハタケシメジ菌が雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせる構成とした形態があげられる。
【0013】
この実施形態によれば、ハタケシメジ菌が直に芽きり雰囲気に晒されないので、ハタケシメジ菌の芽きりが、さらに促進される。ハタケシメジの人工栽培の場合も、普通、袋やビン等の栽培容器を用いて栽培するが、本発明者は、本発明を完成させる過程で、他のキノコの場合と異なり、袋やビンの封を開けないままの方が良く芽きりすることも見い出すことができたのである。
【0014】
本発明の他の好ましい実施形態として、温度調節される雰囲気下において、雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるように、湿度調節を温度調節と併せて行う構成とした形態があげられる。
【0015】
この実施形態によれば、雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるので、ハタケシメジ菌の芽きりが確実に促進される。本発明者は、本発明を完成させる過程で、雰囲気の湿度変化がハタケシメジの芽きり促進に対して効能があることを見い出すことができたのである。つまり、雰囲気のモイスチュアサイクル(湿度サイクル)により、雰囲気がハタケシメジ菌の生える自然の環境により近くなり、ハタケシメジ菌の芽きりが促進されるものと考えられる。
【0016】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気温度が15℃〜25℃の温度範囲内にあると共に、4℃〜7℃の温度変化を生じるように温度調節を行う構成とした形態があげられる。
【0017】
この実施形態によれば、雰囲気温度の範囲および温度変化の程度がハタケシメジ菌の芽きりに好適な範囲と程度にあるので、芽きりがより促進される。雰囲気温度が15℃を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される温度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気温度が25℃を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な温度環境となる傾向が見られる。温度(上下)変化が4℃〜7℃の範囲を外れると、温度サイクルによる芽きり促進効果が発揮されにくくなる傾向がみられる。
【0018】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気湿度が60%〜95%の範囲にあると共に、20%〜35%の湿度変化が生じるように湿度調節を行う構成とした形態があげられる。
【0019】
この実施形態によれば、雰囲気湿度の範囲および湿度変化の程度がハタケシメジ菌の芽きりに好適な範囲と程度にあるので、芽きりがより促進される。雰囲気湿度が60%を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される湿度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気湿度が95%を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な湿度環境となる傾向が見られる。湿度(上下)変化が20%〜35%の範囲を外れると、湿度サイクルによる芽きり促進効果が発揮され難くなる傾向がみられる。尚、湿度は相対湿度を表す。
【0020】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気温度が低温度から徐々に高温度へ移行した後、再び低温度へ徐々に復帰する温度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上繰り返すように温度調節する構成とした形態があげられる。
【0021】
この実施形態によれば、芽きり雰囲気の温度変化の仕方が自然環境下での温度変化に近くなるうえ、温度変化の回数も十分であるので、ハタケシメジ菌の芽きりがより促進される。
【0022】
本発明の他の好ましい実施形態として、雰囲気湿度が低湿状態から徐々に高湿状態へ移行した後、再び徐々に低湿状態へ復帰する湿度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上繰り返すように湿度調節する構成とした形態があげられる。
【0023】
この実施形態によれば、芽きり雰囲気の湿度変化の仕方が自然環境下での湿度変化に近くなるうえ、湿度変化の回数も十分であるので、ハタケシメジ菌の芽きりがより促進される。
【0024】
なお、芽きり雰囲気における温度変化と湿度変化とが完全に同期している(つまり温度が上がるのに連れて湿度も上がり、温度が下がるに連れて湿度も下がる)必要はなく、芽きり雰囲気の温度サイクルと湿度サイクルは相互にズレがあってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。図1は、本実施形態に係るハタケシメジの人工栽培方法を示すフローチャートである。
【0026】
〔培地作成プロセス〕
まず、ハタケシメジの種菌を接種するめの培地を作成する。具体的には、トウモロコシの粒を取り去った芯を砕いたコーンコブを使用した培地や、バーク堆肥などを用いた培地を使用できる。既にハタケシメジを収穫した使用済み培地も、ハタケシメジの栽培に好適な培地として用いることができる。ハタケシメジは本来的に土中より発生する為、ハタケシメジの使用済み培地だと接種した菌の廻りを安定させられることを、本発明者は確認している。培地に、ビール粕や米ぬか等を各種栄養素として加えてもよい。
【0027】
廃材であるコーンの芯やハタケシメジの使用済み培地を原料とする培地を用いる場合は、廃物利用ができるので、資源のリサイクルに寄与できて、製造コストを低減できるという利点もある。
【0028】
〔栽培容器への培地充填プロセス〕
次に、培地を栽培容器に充填する。培地詰め機などを用いて培地を袋あるいはビンなどの栽培容器に詰める。袋には不織布製の袋などが用いられる。ビンにはポリプロピレン等の合成樹脂製のビンなどが用いられる。1個の栽培容器に詰める培地の量は特に限定されないが、普通、1kg前後〜2.5kg前後である。
【0029】
〔培地殺菌プロセス〕
次に培地を加熱殺菌する。高圧殺菌釜などを用いて、高圧蒸気で培地を十分に殺菌処理するが、殺菌方法については特に限定されない。
【0030】
〔種菌接種プロセス〕
クリーンな環境下で、殺菌処理が済んだ培地にハタケシメジの種菌を接種する。ハタケシメジの種菌接種は、他のキノコの場合と同様に行える。
【0031】
〔培養処理プロセス〕
培養処理プロセスでは、接種されたハタケシメジの菌(菌糸)を培地に十分に廻してハタケシメジの菌を芽きりさせる。そして、本実施形態の特徴は、雰囲気温度が時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節されると共に、温度調節と平行して雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるように湿度調節もされる雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる点が特徴となっている。つまり、温度サイクルと湿度サイクルのある雰囲気下でハタケシメジ菌を芽きりさせるのである。
【0032】
温度調節は、芽きり雰囲気の雰囲気温度が15℃〜25℃の温度範囲内にあると共に4℃〜7℃の温度変化を生じるように行うのが適当である。雰囲気温度が15℃を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される温度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気温度が25℃を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な温度環境となる傾向が見られる。温度変化が4℃〜7℃の範囲を外れると、温度サイクルによる芽きり促進効果が発揮されにくくなる傾向がみられる。
【0033】
特に、雰囲気温度が低温度から徐々に高温度へ移行した後、再び低温度へ徐々に復帰する温度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上、例えば20日間程にわたって1日1回の割合で計20回程、連続して繰り返すように温度調節するのが適当である。
【0034】
湿度調節は、芽きり雰囲気の雰囲気湿度が60%〜95%の範囲にあると共に20%〜35%の湿度変化が生じるように行うのが適当である。雰囲気湿度が60%を下回ると、ハタケシメジ菌の活動が促される湿度環境から外れる傾向が見られる一方、雰囲気温度が95%を上回るとハタケシメジ菌の生育に過酷な湿度環境となる傾向が見られる。湿度変化が20%〜35%の範囲を外れると、湿度サイクルによる芽きり促進効果が発揮され難くなる傾向がみられる。
【0035】
特に、雰囲気湿度が低湿状態から徐々に高湿状態へ移行した後、再び徐々に低湿状態へ復帰する湿度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上、例えば20日間程にわたって1日1回の割合で計20回程、連続して繰り返すように湿度調節するのが適当である。
【0036】
加えて、栽培容器が袋の場合、袋の口を開かず封をしたままでハタケシメジ菌が雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせるのがよい。栽培容器がビンの場合も、ビンの口を開かず封をしたままでハタケシメジ菌が雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせるのがよい。
【0037】
なお、培養処理プロセスでは、接種されたハタケシメジの菌(菌糸)が培地に十分に廻った段階で、必要に応じて菌かき等の付帯処理も行われる。
【0038】
〔育成処理プロセス〕
芽きりを終えた栽培容器を封を開けてから発生室へ移し、温度・湿度・酸素濃度をコントロールしながら育成し、子実体を発生させて収穫する。温度・湿度・酸素濃度のコントロールは他のキノコの育成に準じて行う。
【0039】
収穫を終えた子実体は包装されて出荷される一方、使用済みの培地は適時、最初の培地作成プロセスにまわされる。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
上記実施形態の人工栽培方法により、ハタケシメジを実際に栽培した。培地はコーンコブ70%に栄養素としてビール粕25%,米ぬか5%を加えたものを用いた。栽培容器には不織布製の袋を用い、培地を袋に2.5kg詰めるようにした。
【0041】
殺菌・接種の後の培養処理プロセスにおいて、ハタケシメジ菌を芽きりさせる際は、図2に示すように、雰囲気温度が17℃から徐々に23℃へ移行した後、再び17℃へ徐々に復帰する6℃の温度変化を24時間毎に1回ずつ20日間、1日1回の割りで計20回連続して繰り返すように温度調節するのと平行して、図3に示すように、雰囲気湿度が65%から徐々に90%高湿度へ移行した後、再び65%へ徐々に復帰する25%の湿度変化を24時間毎に1回ずつ20日間、1日1回割りで20回連続して繰り返すように湿度調節するようにした。また、温度サイクルと湿度サイクルは完全に同期していて、温度が上がるのに連れて湿度も上がり、温度が下がるのに連れて湿度も下がるようにした。
【0042】
芽きり処理の後、袋を開封してから育成処理を行い、ハタケシメジの子実体を発生させて収穫した。
【0043】
実施例1の場合、全栽培期間は約3ケ月、収穫量は1090gという栽培結果が得られた。
【0044】
(実施例2)
培地として、バーク堆肥70%,栄養素としてビール粕25%,米ぬか5%を加えたものを用いた他は、実施例1と同様にしてハタケシメジを栽培した。
【0045】
実施例2の場合、全栽培期間は約3ケ月、収穫量は946gという栽培結果が得られた。
【0046】
(実施例3)
培地として、ハタケシメジを収穫し終えた使用済み培地70%,栄養素としてビール粕25%,米ぬか5%を加えたものを用いた他は、実施例1と同様にしてハタケシメジを栽培した。
【0047】
実施例3の場合、全栽培期間は約3ケ月、収穫量は804gという栽培結果が得られた。
【0048】
実施例1〜3では、芽きりがムラなく行われ、高い芽きり率であり、その結果、収穫量も十分であった。実施例1〜3で収穫されたハタケシメジは、大株で土も付いておらず、商品的価値の高いものであった。
【0049】
また、実施例1〜3の場合、全栽培期間が約3ケ月であり、略年4回、収穫できる。現在商品として流通しているブナシメジの場合で全栽培期間が4ケ月,年3回の収穫であるので、本実施形態の方法は、非常に高い生産性と言える。
【0050】
このように、実施例1〜3の栽培結果から、実施形態のハタケシメジの人工栽培方法によれば、培地を土中に埋めたり、培地を土で覆ったりせずとも、ハタケシメジ菌の芽きりを十分に促進させて、大株で土も付いていない商品価値の高いハタケシメジを安価に大量生産できる方法であることがわかる。
【0051】
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態の場合、雰囲気温度の変化や雰囲気湿度の変化が連続的変化であったが、雰囲気温度や雰囲気湿度の変化はステップ状の階段的変化であってもよい。
【0052】
(2)上記実施形態の場合、他のキノコ栽培の使用済み培地を流用したり、培地をリサイクルしたりしたが、新品の培地を1回使用しただけで廃棄するようにしてもよい。
【0053】
(3)上記実施形態の場合、接種されたハタケシメジ菌が培地に十分に廻ってから、雰囲気温度や雰囲気湿度を上下したが、接種されたハタケシメジの菌が培地に十分に廻る以前から、雰囲気温度や雰囲気湿度を上下するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のハタケシメジの人工栽培方法の栽培プロセスを示すフローチャート
【図2】実施例におけるハタケシメジ菌の芽きりの際の雰囲気温度の経時変化を示すグラフ
【図3】実施例におけるハタケシメジ菌の芽きりの際の雰囲気湿度の経時変化を示すグラフ
Claims (7)
- 雰囲気温度を時間的に上下する温度変化が繰り返し起こるように温度調節される雰囲気下で、ハタケシメジ菌を芽きりさせる構成としたことを特徴とするハタケシメジの人工栽培方法。
- 前記ハタケシメジ菌が、雰囲気に直接晒されないようにして芽きりをさせる構成とした請求項1のハタケシメジの人工栽培方法。
- 温度調節される雰囲気下において、雰囲気湿度が時間的に上下する湿度変化が繰り返し起こるように、湿度調節を温度調節と併せて行う構成とした請求項1又は2のハタケシメジの人工栽培方法。
- 雰囲気温度が15℃〜25℃の温度範囲内にあると共に、4℃〜7℃の温度変化を生じるように温度調節を行う構成とした請求項1〜3のいずれか1のハタケシメジの人工栽培方法。
- 雰囲気湿度が60%〜95%の範囲にあると共に、20%〜35%の湿度変化が生じるように湿度調節を行う構成とした請求項1〜4のいずれか1のハタケシメジの人工栽培方法。
- 雰囲気温度が低温度から徐々に高温度へ移行した後、再び低温度へ徐々に復帰する温度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上繰り返すように温度調節する構成とした請求項1〜5のいずれか1のハタケシメジの人工栽培方法。
- 雰囲気湿度が低湿状態から徐々に高湿状態へ移行した後、再び徐々に低湿状態へ復帰する湿度変化を略24時間毎に1回ずつ10回以上繰り返すように湿度調節する構成とした請求項1〜6のいずれか1のハタケシメジの人工栽培方法。
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JP2007195432A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Hokken Co Ltd | ハタケシメジの栽培方法及びその子実体 |
KR101234162B1 (ko) | 2010-11-29 | 2013-02-18 | 이대진 | 복토와 바크의 사용이 없는 잿빛만가닥버섯의 배지 조성물 및 이를 이용한 잿빛만가닥버섯의 재배방법 |
CN104322281A (zh) * | 2014-10-22 | 2015-02-04 | 江苏菇本堂生物科技股份有限公司 | 一种瓶栽鹿茸菇出菇期培育方法 |
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2003
- 2003-03-07 JP JP2003061340A patent/JP2004267087A/ja active Pending
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