JP2004264192A - ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】サーミスタを用いた熱伝導式のガスセンサにおいて、別電源を用いずにサーミスタの自己発熱を早め起動時間の短縮を図ることを目的とする。
【解決手段】電源5とブリッジ回路の間に電流制限抵抗R1と第1の3方向スイッチ3と第2の3方向スイッチ4とを直列に接続し、起動時においては第1の3方向スイッチ3を検出用サーミスタ2と基準用サーミスタ1との間に接続された選択極にかつ第2の3方向スイッチ4を電源5のアースに接続された選択極に切り替え、検出用サーミスタ2および基準用サーミスタ1の昇温が完了した時点で第1および第2の3方向スイッチ3,4を他方の選択極に切り替えて動作させることにより、起動時にはサーミスタに多くの電流が流れ自己発熱が急速に行われるので、別電源を用いることなく一つの電圧電源のみで起動時間の短縮を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】電源5とブリッジ回路の間に電流制限抵抗R1と第1の3方向スイッチ3と第2の3方向スイッチ4とを直列に接続し、起動時においては第1の3方向スイッチ3を検出用サーミスタ2と基準用サーミスタ1との間に接続された選択極にかつ第2の3方向スイッチ4を電源5のアースに接続された選択極に切り替え、検出用サーミスタ2および基準用サーミスタ1の昇温が完了した時点で第1および第2の3方向スイッチ3,4を他方の選択極に切り替えて動作させることにより、起動時にはサーミスタに多くの電流が流れ自己発熱が急速に行われるので、別電源を用いることなく一つの電圧電源のみで起動時間の短縮を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車載用のガスセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、サーミスタを用いた熱伝導式のガスセンサは、電源から負荷抵抗を介して基準用と検知用のサーミスタを直列に接続し、その対辺に2個の抵抗を接続したブリッジ回路で構成され、このブリッジ回路の出力端子間電圧すなわち両サーミスタの接続点と両抵抗の接続点との間の電圧差によりガス濃度を検出するようにしている。そして、起動時にはサーミスタを所定の温度に自己加熱して用いるのが一般的であるが、その際サーミスタの自己発熱に時間がかかるといった問題があった。
【0003】
このような問題を解消し、センサの起動時間を短縮する方法としての一例を図5に示す。図5はサーミスタを用いた絶対湿度検知装置の構成図である。絶対湿度センサ21は2個のサーミスタ21a,21bからなり、これと対辺関係にある2個の抵抗R1,R2とによりブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路に供給する−12Vのセンサ電源22より大きい電位差を形成する−30Vの別電源23をブリッジ回路と電流制限抵抗R3との間の接続点Vbにコンデンサ24を介して設けたものである。また、この接続点Vbと電流制限抵抗R3との間には逆流防止用ダイオード25が接続されている。
【0004】
この構成では、別電源23はセンサ電源22より大きい電位差を形成するため、起動時に通常より多くの電流がサーミスタ21a,21bに流れ自己発熱が急速に行われることにより、絶対湿度センサ21の起動時間を大幅に短縮することができる。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−296963号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようにサーミスタの自己発熱時間を早めるためには、通常の供給電源よりも大きい電圧をもつ別電源を別途付加する必要がある。特に、自動車に適用する場合にはバッテリー電源の12V供給に対してさらに昇圧するための電源回路が必要であり、回路規模が大きくなって高コストになるといった欠点がある。
【0008】
本発明は別電源を用いずに従来例と同等の起動時間を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものであり、その特徴部分について列挙する。
【0010】
本発明の請求項1に記載の発明は、電源と前記ブリッジ回路の間に電流制限抵抗と第1の3方向スイッチと第2の3方向スイッチとを直列に接続し、起動時においては第1の3方向スイッチを検出用サーミスタと基準用サーミスタとの間に接続された選択極に、かつ第2の3方向スイッチを電源のアースに接続された選択極に切り替え、検出用サーミスタおよび基準用サーミスタの昇温が完了した時点で第1および第2の3方向スイッチを他方の選択極に切り替えて動作させるものである。これにより、起動時にはサーミスタに多くの電流が流れ自己発熱が急速に行われるので、別電源を用いることなく一つの電圧電源のみで起動時間の短縮が図れるという効果が得られる。
【0011】
本発明の請求項2に記載の発明は、検出用サーミスタの両端電圧が既定値以下になった時点を昇温の完了と判断することにより3方向スイッチの切り替え時のタイミングを特定できるという効果が得られる。
【0012】
本発明の請求項3に記載の発明は、第1および第2の3方向スイッチの切り替えをマイクロコンピュータにより制御することで、自動的に3方向スイッチの切り替えをコントロールすることができるという効果が得られる。
【0013】
本発明の請求項4に記載の発明は、周囲温度を検出するための温度センサを付加することにより、周囲温度の条件により切り替え時のタイミングをマイクロコンピュータにより制御することにより、最適な切り替え条件を設定できるという効果が得られる。
【0014】
本発明の請求項5に記載の発明は、温度センサにより検出した周囲温度が既定値以上であれば、第1および第2の3方向スイッチは動作させず、一方、温度センサにより検出した周囲温度が既定値以下であれば、第1および第2の3方向スイッチを動作させて起動時間の短縮を図るようにすることにより、周囲温度の条件により適宜最適な動作を選択できるという効果が得られるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0016】
図1(a)は本発明の実施の形態におけるガスセンサの起動時の回路図であり、図1(b)は同ガスセンサの起動時の等価回路図、図1(c)は同ガスセンサの素子昇温完了時の回路図である。図2(a),(b)は同ガスセンサの検出部を構成する検出用サーミスタおよび基準用サーミスタの組立図である。図3はマイクロコンピュータで制御する場合のガスセンサの概略回路図である。図4は温度センサを付加した場合のガスセンサの概略回路図である。
【0017】
図1において、1は基準用サーミスタであり、2は検出用サーミスタである。これらの素子は内部に発熱素子としてサーミスタ素子が配置されており、その構造を図2に示す。ここで、図2(a)は検出用サーミスタ、(b)は基準用サーミスタである。
【0018】
図2において、サーミスタ素子12は、台座13にガラスハーメチックにて固定されたピン14に抵抗溶接(図中×印で示した)することにより電気的、機械的に接続されている。台座13にはケース10a,10bが被せられ、両者はプロジェクション溶接により接合される。ケースにはガス導入孔11が設けられた有孔ケース10aとガス導入孔のない無孔ケース10bとがあり、前者は検出ガスが導入されるので検出用サーミスタ2を、後者は検出ガスが導入されないので基準用サーミスタ1を構成することになる。
【0019】
そして、図1に示すように基準用サーミスタ1と検出用サーミスタ2は直列に接続され、それぞれの対辺関係にある2個の抵抗R2,R3とブリッジ回路を構成している。回路構成としては、このブリッジ回路と電力を供給する電源5との間に電流制限抵抗R1と第1の3方向スイッチ3と第2の3方向スイッチ4が直列に接続されている。
【0020】
第1の3方向スイッチ3の共通極が電流制限抵抗R1と接続され、その一方の選択極が検出用サーミスタ2と基準用サーミスタ1との間の接続点8に接続され、他方の選択極は第2の3方向スイッチ4の一方の選択極に接続されている。また、第2の3方向スイッチ4の共通極はブリッジ回路に接続され、第2の3方向スイッチ4の他方の選択極は電源のアースに接続されている。
【0021】
起動時においては、第1の3方向スイッチ3を検出用サーミスタ2と基準用サーミスタ1との間の接続点8に接続された選択極に、かつ第2の3方向スイッチ4を電源のアースに接続された選択極に接続する。これにより、等価的に図1(b)のようになり、基準用サーミスタ1および検出用サーミスタ2に流れる電流が多くなり、自己発熱が急速に行われ起動時間を大幅に短縮することができる。その後、これらのサーミスタの自己発熱が完了した時点で図1(c)に示すように、第1の3方向スイッチ3は電流制限抵抗R1に接続された共通極と第2の3方向スイッチ4の一方の選択極に接続された選択極に接続され、かつ第2の3方向スイッチ4はブリッジ回路に接続された共通極と第1の3方向スイッチ3の一方の選択極に接続された選択極に接続されて通常の測定モードになる。
【0022】
また、自己発熱の完了の判別方法として、検出用サーミスタ2の両端電圧があらかじめ測定して求めておいた既定値よりも小さくなったときに自己発熱の完了とし、例えば、コンパレータを介することにより、第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4の切り替えを行う。第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4は、例えばリレースイッチやトランジスタで構成されており、コンパレータの出力のHIGH,LOWによりON,OFFする構成となっている。
【0023】
次に、図3に記載の概略回路図について説明する。図3はマイクロコンピュータで制御する場合のガスセンサの概略回路図である。起動時の第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4の切り替えはマイクロコンピュータ6にて切り替える。また、自己発熱の完了を判断するには、基準用サーミスタ1と検出用サーミスタ2との間の接続点8のセンサ出力をマイクロコンピュータ6で読み取り、あらかじめマイクロコンピュータ6に記憶させておいた既定値よりも小さくなれば素子の自己発熱の完了と判断し、第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4を通常の測定モードに切り替える。
【0024】
次に、図4に記載の概略回路図について説明する。図4は温度センサ7を付加した場合のガスセンサの概略回路図である。起動時に温度センサ7により周囲温度情報をマイクロコンピュータ6で読み取り、周囲温度があらかじめマイクロコンピュータ6に記憶させた既定値よりも高い場合は第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4は動作させず、一方、既定値よりも低い場合は第1の3方向スイッチ3の電流制限抵抗R1に接続された共通極と基準用サーミスタ1と検出用サーミスタ2との間の接続点8に接続された選択極とを接続し、かつ第2の3方向スイッチ4をブリッジ回路に接続された共通極と電源のアースに接続された選択極とを接続するようにマイクロコンピュータ6で制御する。これにより高温時におけるサーミスタ素子の自己発熱による熱破壊を防ぐことができる。また、表示部9を設ければ温度表示の可能なガスセンサを実現することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電源とブリッジ回路の間に電流制限抵抗と第1の3方向スイッチと第2の3方向スイッチとを直列に接続し、起動時においては第1の3方向スイッチを検出用サーミスタと基準用サーミスタとの間に接続された選択極にかつ第2の3方向スイッチを電源のアースに接続された選択極に切り替え、検出用サーミスタおよび基準用サーミスタの昇温が完了した時点で第1および第2の3方向スイッチを他方の選択極に切り替えて動作させることにより、別電源を用いることなく一つの電圧電源のみで起動時間の短縮が図れるガスセンサを提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態におけるガスセンサの起動時の回路図
(b)同ガスセンサの起動時の等価回路図
(c)同ガスセンサの素子昇温完了時の回路図
【図2】(a)検出用サーミスタの構成図
(b)基準用サーミスタの構成図
【図3】マイクロコンピュータで制御する場合のガスセンサの概略回路図
【図4】温度センサを付加した場合のガスセンサの概略回路図
【図5】従来の絶対湿度センサの構成図
【符号の説明】
1 基準用サーミスタ
2 検出用サーミスタ
3 第1の3方向スイッチ
4 第2の3方向スイッチ
5 電源
6 マイクロコンピュータ
7 温度センサ
8 基準用サーミスタと検出用サーミスタとの間の接続点
9 表示部
10a 有孔ケース
10b 無孔ケース
11 ガス導入孔
12 サーミスタ素子
13 台座
14 ピン
【発明の属する技術分野】
本発明は車載用のガスセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、サーミスタを用いた熱伝導式のガスセンサは、電源から負荷抵抗を介して基準用と検知用のサーミスタを直列に接続し、その対辺に2個の抵抗を接続したブリッジ回路で構成され、このブリッジ回路の出力端子間電圧すなわち両サーミスタの接続点と両抵抗の接続点との間の電圧差によりガス濃度を検出するようにしている。そして、起動時にはサーミスタを所定の温度に自己加熱して用いるのが一般的であるが、その際サーミスタの自己発熱に時間がかかるといった問題があった。
【0003】
このような問題を解消し、センサの起動時間を短縮する方法としての一例を図5に示す。図5はサーミスタを用いた絶対湿度検知装置の構成図である。絶対湿度センサ21は2個のサーミスタ21a,21bからなり、これと対辺関係にある2個の抵抗R1,R2とによりブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路に供給する−12Vのセンサ電源22より大きい電位差を形成する−30Vの別電源23をブリッジ回路と電流制限抵抗R3との間の接続点Vbにコンデンサ24を介して設けたものである。また、この接続点Vbと電流制限抵抗R3との間には逆流防止用ダイオード25が接続されている。
【0004】
この構成では、別電源23はセンサ電源22より大きい電位差を形成するため、起動時に通常より多くの電流がサーミスタ21a,21bに流れ自己発熱が急速に行われることにより、絶対湿度センサ21の起動時間を大幅に短縮することができる。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−296963号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようにサーミスタの自己発熱時間を早めるためには、通常の供給電源よりも大きい電圧をもつ別電源を別途付加する必要がある。特に、自動車に適用する場合にはバッテリー電源の12V供給に対してさらに昇圧するための電源回路が必要であり、回路規模が大きくなって高コストになるといった欠点がある。
【0008】
本発明は別電源を用いずに従来例と同等の起動時間を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものであり、その特徴部分について列挙する。
【0010】
本発明の請求項1に記載の発明は、電源と前記ブリッジ回路の間に電流制限抵抗と第1の3方向スイッチと第2の3方向スイッチとを直列に接続し、起動時においては第1の3方向スイッチを検出用サーミスタと基準用サーミスタとの間に接続された選択極に、かつ第2の3方向スイッチを電源のアースに接続された選択極に切り替え、検出用サーミスタおよび基準用サーミスタの昇温が完了した時点で第1および第2の3方向スイッチを他方の選択極に切り替えて動作させるものである。これにより、起動時にはサーミスタに多くの電流が流れ自己発熱が急速に行われるので、別電源を用いることなく一つの電圧電源のみで起動時間の短縮が図れるという効果が得られる。
【0011】
本発明の請求項2に記載の発明は、検出用サーミスタの両端電圧が既定値以下になった時点を昇温の完了と判断することにより3方向スイッチの切り替え時のタイミングを特定できるという効果が得られる。
【0012】
本発明の請求項3に記載の発明は、第1および第2の3方向スイッチの切り替えをマイクロコンピュータにより制御することで、自動的に3方向スイッチの切り替えをコントロールすることができるという効果が得られる。
【0013】
本発明の請求項4に記載の発明は、周囲温度を検出するための温度センサを付加することにより、周囲温度の条件により切り替え時のタイミングをマイクロコンピュータにより制御することにより、最適な切り替え条件を設定できるという効果が得られる。
【0014】
本発明の請求項5に記載の発明は、温度センサにより検出した周囲温度が既定値以上であれば、第1および第2の3方向スイッチは動作させず、一方、温度センサにより検出した周囲温度が既定値以下であれば、第1および第2の3方向スイッチを動作させて起動時間の短縮を図るようにすることにより、周囲温度の条件により適宜最適な動作を選択できるという効果が得られるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0016】
図1(a)は本発明の実施の形態におけるガスセンサの起動時の回路図であり、図1(b)は同ガスセンサの起動時の等価回路図、図1(c)は同ガスセンサの素子昇温完了時の回路図である。図2(a),(b)は同ガスセンサの検出部を構成する検出用サーミスタおよび基準用サーミスタの組立図である。図3はマイクロコンピュータで制御する場合のガスセンサの概略回路図である。図4は温度センサを付加した場合のガスセンサの概略回路図である。
【0017】
図1において、1は基準用サーミスタであり、2は検出用サーミスタである。これらの素子は内部に発熱素子としてサーミスタ素子が配置されており、その構造を図2に示す。ここで、図2(a)は検出用サーミスタ、(b)は基準用サーミスタである。
【0018】
図2において、サーミスタ素子12は、台座13にガラスハーメチックにて固定されたピン14に抵抗溶接(図中×印で示した)することにより電気的、機械的に接続されている。台座13にはケース10a,10bが被せられ、両者はプロジェクション溶接により接合される。ケースにはガス導入孔11が設けられた有孔ケース10aとガス導入孔のない無孔ケース10bとがあり、前者は検出ガスが導入されるので検出用サーミスタ2を、後者は検出ガスが導入されないので基準用サーミスタ1を構成することになる。
【0019】
そして、図1に示すように基準用サーミスタ1と検出用サーミスタ2は直列に接続され、それぞれの対辺関係にある2個の抵抗R2,R3とブリッジ回路を構成している。回路構成としては、このブリッジ回路と電力を供給する電源5との間に電流制限抵抗R1と第1の3方向スイッチ3と第2の3方向スイッチ4が直列に接続されている。
【0020】
第1の3方向スイッチ3の共通極が電流制限抵抗R1と接続され、その一方の選択極が検出用サーミスタ2と基準用サーミスタ1との間の接続点8に接続され、他方の選択極は第2の3方向スイッチ4の一方の選択極に接続されている。また、第2の3方向スイッチ4の共通極はブリッジ回路に接続され、第2の3方向スイッチ4の他方の選択極は電源のアースに接続されている。
【0021】
起動時においては、第1の3方向スイッチ3を検出用サーミスタ2と基準用サーミスタ1との間の接続点8に接続された選択極に、かつ第2の3方向スイッチ4を電源のアースに接続された選択極に接続する。これにより、等価的に図1(b)のようになり、基準用サーミスタ1および検出用サーミスタ2に流れる電流が多くなり、自己発熱が急速に行われ起動時間を大幅に短縮することができる。その後、これらのサーミスタの自己発熱が完了した時点で図1(c)に示すように、第1の3方向スイッチ3は電流制限抵抗R1に接続された共通極と第2の3方向スイッチ4の一方の選択極に接続された選択極に接続され、かつ第2の3方向スイッチ4はブリッジ回路に接続された共通極と第1の3方向スイッチ3の一方の選択極に接続された選択極に接続されて通常の測定モードになる。
【0022】
また、自己発熱の完了の判別方法として、検出用サーミスタ2の両端電圧があらかじめ測定して求めておいた既定値よりも小さくなったときに自己発熱の完了とし、例えば、コンパレータを介することにより、第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4の切り替えを行う。第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4は、例えばリレースイッチやトランジスタで構成されており、コンパレータの出力のHIGH,LOWによりON,OFFする構成となっている。
【0023】
次に、図3に記載の概略回路図について説明する。図3はマイクロコンピュータで制御する場合のガスセンサの概略回路図である。起動時の第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4の切り替えはマイクロコンピュータ6にて切り替える。また、自己発熱の完了を判断するには、基準用サーミスタ1と検出用サーミスタ2との間の接続点8のセンサ出力をマイクロコンピュータ6で読み取り、あらかじめマイクロコンピュータ6に記憶させておいた既定値よりも小さくなれば素子の自己発熱の完了と判断し、第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4を通常の測定モードに切り替える。
【0024】
次に、図4に記載の概略回路図について説明する。図4は温度センサ7を付加した場合のガスセンサの概略回路図である。起動時に温度センサ7により周囲温度情報をマイクロコンピュータ6で読み取り、周囲温度があらかじめマイクロコンピュータ6に記憶させた既定値よりも高い場合は第1の3方向スイッチ3および第2の3方向スイッチ4は動作させず、一方、既定値よりも低い場合は第1の3方向スイッチ3の電流制限抵抗R1に接続された共通極と基準用サーミスタ1と検出用サーミスタ2との間の接続点8に接続された選択極とを接続し、かつ第2の3方向スイッチ4をブリッジ回路に接続された共通極と電源のアースに接続された選択極とを接続するようにマイクロコンピュータ6で制御する。これにより高温時におけるサーミスタ素子の自己発熱による熱破壊を防ぐことができる。また、表示部9を設ければ温度表示の可能なガスセンサを実現することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電源とブリッジ回路の間に電流制限抵抗と第1の3方向スイッチと第2の3方向スイッチとを直列に接続し、起動時においては第1の3方向スイッチを検出用サーミスタと基準用サーミスタとの間に接続された選択極にかつ第2の3方向スイッチを電源のアースに接続された選択極に切り替え、検出用サーミスタおよび基準用サーミスタの昇温が完了した時点で第1および第2の3方向スイッチを他方の選択極に切り替えて動作させることにより、別電源を用いることなく一つの電圧電源のみで起動時間の短縮が図れるガスセンサを提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態におけるガスセンサの起動時の回路図
(b)同ガスセンサの起動時の等価回路図
(c)同ガスセンサの素子昇温完了時の回路図
【図2】(a)検出用サーミスタの構成図
(b)基準用サーミスタの構成図
【図3】マイクロコンピュータで制御する場合のガスセンサの概略回路図
【図4】温度センサを付加した場合のガスセンサの概略回路図
【図5】従来の絶対湿度センサの構成図
【符号の説明】
1 基準用サーミスタ
2 検出用サーミスタ
3 第1の3方向スイッチ
4 第2の3方向スイッチ
5 電源
6 マイクロコンピュータ
7 温度センサ
8 基準用サーミスタと検出用サーミスタとの間の接続点
9 表示部
10a 有孔ケース
10b 無孔ケース
11 ガス導入孔
12 サーミスタ素子
13 台座
14 ピン
Claims (5)
- ガス導入孔を有するケースに内蔵した検出用サーミスタと、無孔ケースに密封した基準用サーミスタとを直列に接続し、これらの検出用サーミスタおよび基準用サーミスタと対辺関係にある2個の抵抗とからなるブリッジ回路と、このブリッジ回路に電力を供給する電源と、この電源と前記ブリッジ回路の間に電流制限抵抗と第1の3方向スイッチと第2の3方向スイッチとを直列に接続し、前記第1の3方向スイッチの共通極が前記電流制限抵抗と接続され、前記第1の3方向スイッチの一方の選択極が前記検出用サーミスタと前記基準用サーミスタとの間に接続され、前記第1の3方向スイッチの他方の選択極が前記第2の3方向スイッチの一方の選択極に接続され、前記第2の3方向スイッチの他方の選択極が前記電源のアースに接続され、前記第2の3方向スイッチの共通極が前記ブリッジ回路に接続された構成を有し、起動時においては前記第1の3方向スイッチを前記検出用サーミスタと前記基準用サーミスタとの間に接続された選択極に、かつ前記第2の3方向スイッチを前記電源のアースに接続された選択極に切り替え、前記検出用サーミスタおよび前記基準用サーミスタの昇温が完了した時点で前記第1および第2の3方向スイッチを他方の選択極に切り替えて動作させる構成としたガスセンサ。
- 検出用サーミスタの両端電圧が既定値以下になった時点を昇温の完了と判断する請求項1に記載のガスセンサ。
- 第1および第2の3方向スイッチの切り替えをマイクロコンピュータにより制御する請求項1に記載のガスセンサ。
- 周囲温度を検出するための温度センサを付加した請求項3に記載のガスセンサ。
- 起動時において、温度センサにより検出した周囲温度が既定値以上であれば第1および第2の3方向スイッチは動作させず、一方、前記温度センサにより検出した周囲温度が既定値以下であれば前記第1の3方向スイッチを検出用サーミスタと基準用サーミスタとの間に接続された選択極に、かつ前記第2の3方向スイッチを電源のアースに接続された選択極に切り替え、前記検出用サーミスタおよび前記基準用サーミスタの昇温が完了した時点で前記第1および第2の3方向スイッチを他方の選択極に切り替えて動作させる構成とした請求項1に記載のガスセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003055528A JP2004264192A (ja) | 2003-03-03 | 2003-03-03 | ガスセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003055528A JP2004264192A (ja) | 2003-03-03 | 2003-03-03 | ガスセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004264192A true JP2004264192A (ja) | 2004-09-24 |
Family
ID=33119519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003055528A Pending JP2004264192A (ja) | 2003-03-03 | 2003-03-03 | ガスセンサ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004264192A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7342674B2 (ja) | 2019-12-12 | 2023-09-12 | Tdk株式会社 | ガスセンサ |
-
2003
- 2003-03-03 JP JP2003055528A patent/JP2004264192A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7342674B2 (ja) | 2019-12-12 | 2023-09-12 | Tdk株式会社 | ガスセンサ |
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