JP2004264142A - 冊子用商品管理タグ - Google Patents

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Yoshinori Inamoto
義範 稲本
Kenji Watanabe
健司 渡辺
Takemune Hayano
壮統 早野
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Takachiho Koheki KK
Casle Co Ltd
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Casle Co Ltd
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Abstract

【課題】再使用が可能で、冊子体を折り曲げてもタグ本体が損傷しにくく、弱い交番磁場でも盗難を良好に防げる冊子用商品管理タグを提供する。
【解決手段】タグ固定用ベース平板12に再使用に耐えられる強度を付与したので、タグ固定用ベース平板12の耐久性が高まり、冊子用商品管理タグ10を再使用できる。また、タグ固定用ベース平板12に突片部14を設け、突片部14にタグ本体13を固定するように構成したので、仮に本11を折り曲げても、タグ本体13は本11内に挟持されておらず、損傷しにくい。しかも、タグ本体13を外部に露出したので、弱い交番磁場を利用した盗難防止システムでも、良好に本11の盗難を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冊子用商品管理タグ、詳しくは本および雑誌などが書店などから盗み出されるのを防ぐ冊子用商品管理タグに関する。
【0002】
【従来の技術】
書店では、各種の本および雑誌(冊子体)が盗難にあう場合が多く、これが店の経営にとって深刻な問題となっている。そこで、本の盗難を防ぐため、電気物品監視(EAS)タグの一種で、本の頁間に挟まれる栞形状を有した冊子用商品管理タグが開発されている。
従来の冊子用商品管理タグの構造は、薄い紙製の商品管理カード(タグ固定用ベース平板)の内面に、2枚の樹脂フィルム間に磁性材料が保持されたタグ本体を貼着したものであった。その他にも、精密アンテナが組み込まれたRFIDチップ式のものが存在する。
従来、このような冊子用商品管理タグを利用した盗難防止用のシステムとして、例えば特許文献1のようなものが知られている。すなわち、書店などの出入口に設置された盗難防止ゲートの内側空間に、常時、タグセンサから所定周波数の交番磁場を発生させる。この交番磁場の中では、磁性材料を取り付けた商品が移動することにより、磁性材料から複数の高周波群を含む多数のパルスが発生する。そして、そのパルスを受信アンテナにより受信してコントロール装置に伝達することで、スピーカから警報音が鳴り出し、不正行為を警告する。
【0003】
【特許文献1】特開2002−319076号公報(第2頁、図20)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の冊子用商品管理タグにあっては、このように薄紙製の商品管理カードに、タグ本体を固定する構造を有していた。そのため、一度使用された冊子用商品管理タグは、商品管理カードの破損およびヘタリが生じて再使用することができなかった。
また、従来の冊子用商品管理タグでは、タグ使用時において、タグ本体が商品管理カードの内面に固定された状態で本の頁間に差し込まれていた。その結果、冊子用商品管理タグは、本の取り扱い中、本と一緒に折り曲げられて壊れやすいという問題点があった。
しかも、従来の冊子用商品管理タグは、このように本の頁間に差し込まれて使用されていたため、本が分厚い場合など、事前に盗難防止ゲートに強力な交番磁場を発生させておかなければ、複数の高周波群を含む多数のパルスを磁性材料から発生させることができず、本などの盗難を防ぐことはできなかった。
【0005】
【発明の目的】
そこで、この発明は、タグ固定用ベース平板の耐久性が高まって再使用することができ、しかも仮に冊子体を折り曲げてもタグ本体の損傷が発生しにくく、さらには弱い交番磁場であっても、盗難を良好に防止することができる冊子用商品管理タグを提供することを、その目的としている。
また、この発明は、外箱入りの冊子体の場合など、冊子体を外箱に挿入した際に突片部がその挿入の障害になりにくい冊子用商品管理タグを提供することを、その目的としている。
また、この発明は、冊子体から冊子用商品管理タグを抜き取る際、冊子用商品管理タグを抜き易い冊子用商品管理タグを提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、冊子体の間に挟んで使用される栞形状を有したタグ固定用ベース平板と、該タグ固定用ベース平板に固定され、タグセンサによって検出が可能なタグ本体とを備えた冊子用商品管理タグにおいて、前記タグ固定用ベース平板は、再使用に耐えられる強度を有し、該タグ固定用ベース平板には、タグ使用時、常に前記冊子体より外方に突出される突片部が形成され、該突片部には、前記タグ本体が固定された冊子用商品管理タグである。
【0007】
冊子体の種類は限定されない。例えば本、雑誌などを採用することができる。
タグ固定用ベース平板の素材、形状、大きさなどは限定されない。要は、再使用に耐えられる強度を有していればよい。
タグセンサの種類は限定されない。例えば、所定周波数の交番磁場を発生させる盗難防止ゲートなどを採用することができる。
タグ本体は、タグセンサの種類に応じてその素材、構成などが異なる。
また、タグ固定用ベース平板の再使用に耐えられる強度とは、例えばヒンジ性を有し、折り曲げに対して破損しない強さであることが好ましい。
タグ固定用ベース平板における突片部の形成位置は限定されない。また、突片部の形状、大きさなども限定されない。
突片部は、これを摘むことで、冊子体からの冊子用商品管理タグの引き抜きが容易となる。この突片部に印刷またはシールで見出しを設け、冊子を頁毎に分類するようにしてもよい。
突片部へのタグ本体の固定方法は、熱融着または接着剤を用いた接着などを採用することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記突片部は、前記タグ固定用ベース平板の表面に対して略90度だけ屈曲された請求項1に記載の冊子用商品管理タグである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記突片部に、摘まみ部を設けた請求項1または請求項2に記載の冊子用商品管理タグである。
摘まみ部の素材、形状、大きさなどは限定されない。
摘まみ部は、冊子体から冊子用商品管理タグを引き抜き易くする小片である。この摘まみ部に印刷またはシールで見出しを設け、冊子を頁毎に分類するようにしてもよい。
【0010】
【作用】
この発明によれば、タグ固定用ベース平板が再使用に耐えられる強度を有している。そのため、タグ固定用ベース平板の耐久性が高まり、冊子用商品管理タグを再使用することができる。
また、タグ固定用ベース平板に、常時、外方に突出した突片部を設け、この突片部に、タグ本体を固定するように構成している。そのため、仮に冊子体を折り曲げたとしてもタグ本体の損傷が発生しにくい。しかも、このように外部にタグ本体が露出しているので、従来のように冊子体の間に挟み込まれる場合に比べて、弱い交番磁場を利用した盗難防止システムであっても、良好に冊子体の盗難を防ぐことができる。
【0011】
特に、請求項2の発明によれば、突片部がタグ固定用ベース平板の表面に対して略90度だけ屈曲しているので、例えば外箱入りの冊子体の場合など、冊子体を外箱に挿入した際、突片部がその挿入の障害になりにくい。
【0012】
また、請求項3の発明によれば、突片部に摘まみ部を設けたので、冊子体から冊子用商品管理タグを抜き取る際、冊子用商品管理タグを抜き易い。この摘まみ部を例えば色分けすれば、在庫管理などが容易になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。まず、第1の実施例を説明する。
図1および図2において、10はこの発明の第1の実施例に係る冊子用商品管理タグで、この冊子用商品管理タグ10は、本11(冊子体)の間に挟んで使用される栞形状を有したタグ固定用ベース平板12と、このタグ固定用ベース平板12に固定され、図示しないタグセンサにより検出が可能なタグ本体13とを備えている。
【0014】
タグ固定用ベース平板12は、厚さ0.3〜0.5mm程度のプラスチック製の平坦な板片で、正面視して下端部が鈍角に尖った矩形状を有している。このように、厚さ0.3〜0.5mmのプラスチック片を使用することで、タグ固定用ベース平板12は、再使用に耐えられる強度を有することとなる。タグ固定用ベース平板12の上端部には、タグ使用中、本11よりも常時外方に突出される突片部14が一体形成されている。この突片部14は、タグ固定用ベース平板12の長さ方向と直交する方向に延びた折り曲げ線aを中心にして、略90度外方に折り曲げ自在となっている。突片部14の表面には、タグ本体13が貼着、融着または接着容易に(貼って剥がせる弱粘着状態を含む)されている。
【0015】
タグ固定用ベース平板12には、折り曲げ線a上に両端が配置または折り曲げ線aより数mmだけ下方に離間(図3)して両端が配置された略U字形状を有するスリット12aが形成されている。スリット12aにより、タグ固定用ベース平板12の中央部一帯に、正面視して略矩形状を有した頁挟み片15が一体形成されることになる。スリット12aの両端部には、本11の頁を挟んだ際に頁挟み片15の元部に応力が集中しないようにする1対の応力集中防止孔bが形成されている。応力集中防止孔bは、頁挟み片15により挟持可能な頁数を増やす効果も有している。また、頁挟み片15の元部の長さ方向の中央部には、略台形状を有する小スリット15aが形成されている。その結果、頁挟み片15の元部には、本11から冊子用商品管理タグ10を引き抜き易くするための摘まみ部16が形成されることになる。摘まみ部16は、180度折り曲げて使用する。小スリット15aの両端にも、折り曲げ線a上に配置された1対の応力集中防止孔bが形成されている。
【0016】
摘まみ部16を例えば色分けすれば、本11の在庫管理などが容易になる。また、タグ固定用ベース平板12の下端部に、貼って剥がせる弱粘着性の接着剤12bを塗布すれば、例えば不審者が本11から冊子用商品管理タグ10を不正に引き抜こうとしたとき、接着剤12bの粘着力により、この冊子用商品管理タグ10が引き抜きにくい。さらに、タグ固定用ベーズ平板12の下端部に、RFIDチップCを貼着、嵌着または接着(弱接着状態を含む)などにより取り付けておけば、本の管理が容易になる(図2)。すなわち、RFIDチップCには、本の題名、出版社名、作家名、出版年月日などを記憶できるため、仮に本が紛失し、後日発見された場合でも、このRFIDチップCから本の情報を容易に入手することができる。
【0017】
前記タグ本体13は、突片部14の長さ方向に長い平面視して矩形状を有し、2枚の樹脂フィルム間に磁性材料が保持されたものである。磁性材料は、高い透磁力でかつ低い保磁力を有する第1磁性部材と、それよりも低い透磁力でかつ高い保磁力を有する第2磁性部材とからなる。正規に購入した場合には、第2磁性部材が磁化され、第1磁性部材から複数の高周波群を含む多数のパルスが発生しなくなる。これにより、不正持ち出しが防止される。
【0018】
次に、第1の実施例の冊子用商品管理タグ10の作動を説明する。
図1および図2に示すように、冊子用商品管理タグ10は、本11の1頁または数頁をタグ固定用ベース平板12と頁挟み片15との間に挟むようにして使用される。そのため、本11を開いた場合でも、紙面に密着して抜け落ちたりしにくい。その際、突片部14は略90度折り曲げて使用される。これにより、本11を図示しない外箱に納める場合にも、突出した突片部14が本11の箱入れの障害にならない。
このように、タグ固定用ベース平板12に、常時外方に突出した突片部14を設け、突片部14にタグ本体13を固定したので、仮に本11を折り曲げたとしても、タグ本体13の損傷が発生しにくい。
【0019】
支払いを済ませていない本11を携帯した人が、書店の出入口に設置された図示しない盗難防止ゲートを通過すると、タグ本体13の磁性材料から複数の高周波群を含む多数のパルスが発生する。これは、あらかじめ盗難防止ゲートの内側空間には所定周波数の交番磁場が発生しているためである。このパルスを、受信アンテナを介して盗難防止ゲート内の受信部が受信し、その信号が制御部に伝達されることで、スピーカから激しい警報音が鳴る。
冊子用商品管理タグ10によれば、外部にタグ本体13が露出しているので、従来のようにタグ本体が本の間に挟み込まれた場合に比べて、弱い交番磁場を利用した盗難防止システムであっても、良好に本11の盗難を防ぐことができる。
また、突片部14に摘まみ部16を設けたので、本11から冊子用商品管理タグ10を抜き取る際、冊子用商品管理タグ10を引き抜き易い。
【0020】
次に、図4を参照して、この発明の第2の実施例に係る冊子用商品管理タグ20を説明する。
第2の実施例の冊子用商品管理タグ20の特徴は、タグ固定用ベース平板12の下部および頁挟み片15の下部を、第1の実施例のものより先細り形状としている。また、頁挟み片15を細長い形状とし、この頁挟み片15をタグ固定用ベース平板12の幅方向の一側に寄せる。一方、摘まみ部16をタグ固定用ベース平板12の幅方向の他側に配置した例である。
その他の構成、作用および効果は、第1の実施例と略同じであるので、説明を省略する。
【0021】
【発明の効果】
この発明によれば、タグ固定用ベース平板に再使用に耐えられる強度を付与したので、タグ固定用ベース平板の耐久性が高まり、冊子用商品管理タグを再使用することができる。
また、タグ固定用ベース平板に突片部を設け、突片部にタグ本体を固定するように構成したので、仮に冊子体を折り曲げたときでも、タグ本体は冊子体内に挟持されていないため、損傷しにくい。しかも、タグ本体が外部に露出しているので、弱い交番磁場を利用した盗難防止システムであっても、良好に冊子体の盗難を防止することができる。
【0022】
特に、請求項2の発明によれば、突片部がタグ固定用ベース平板の表面に対して略90度だけ屈曲しているので、例えば外箱入りの冊子体の場合など、冊子体を外箱に挿入した際、突片部がその挿入の障害になりにくい。
【0023】
また、請求項3の発明によれば、突片部に摘まみ部を設けたので、冊子体から冊子用商品管理タグを抜き取る際、冊子用商品管理タグを引き抜き易い。また、摘まみ部を例えば色分けすれば、在庫管理などが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る冊子用商品管理タグの使用状態を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施例に係る冊子用商品管理タグの正面図である。
【図3】この発明の他の実施形態に係る冊子用商品管理タグの斜視図である。
【図4】この発明の第2の実施例に係る冊子用商品管理タグの斜視図である。
【符号の説明】
10,20 冊子用商品管理タグ、
11 本(冊子体)、
12 タグ固定用ベース平板、
13 タグ本体、
14 突片部、
16 摘まみ部。

Claims (3)

  1. 冊子体の間に挟んで使用される栞形状を有したタグ固定用ベース平板と、
    該タグ固定用ベース平板に固定され、タグセンサによって検出が可能なタグ本体とを備えた冊子用商品管理タグにおいて、
    前記タグ固定用ベース平板は、再使用に耐えられる強度を有し、
    該タグ固定用ベース平板には、タグ使用時、常に前記冊子体より外方に突出される突片部が形成され、
    該突片部には、前記タグ本体が固定された冊子用商品管理タグ。
  2. 前記突片部は、前記タグ固定用ベース平板の表面に対して略90度だけ屈曲された請求項1に記載の冊子用商品管理タグ。
  3. 前記突片部に、摘まみ部を設けた請求項1または請求項2に記載の冊子用商品管理タグ。
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