JP2007017771A - Rfidラベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 容器に貼着するための貼着層10が裏面に設けられた貼付フィルムと、貼付フィルム9上に積層されたRFID2を有するRFID付きフィルムと、を備え、RFID付きフィルムの裏面には、感圧型粘着剤からなる粘着層8が設けられ、一方、貼付フィルム9の表面には、弱接着処理11が施されているRFIDラベル。
【選択図】 図1
Description
例えば、医薬品容器にRFIDを具備させ、製造元から流通業者を経て消費者(病院など)に至るまでの各流通拠点で、RFIDに、入出荷情報(出荷日、入庫日等)や検品情報などの所望の情報を追加又は更新記録していくことにより、極めて正確な流通履歴を残すことができる。このようにRFIDを用いれば、医薬品などの商品の追跡管理を容易に行えるという利点がある。
この点、特開2005−107176公報には、ラベルを剥離した際にアンテナとブリッジが電気的に切断されることにより、再利用できないICラベルが開示されている。
しかしながら、上記公報記載のICラベルでは、剥離後、容器にブリッジやランド部が残存するため、容器をリサイクルする際にこれを取り除かなければならない。よって、容器を簡単にリサイクルすることができないという問題がある。また、電気的に切断された上記ICラベルを再接合すれば、ICの情報を読み取ることもできる。
この点、特開2005−49384公報には、電離放射線又は熱により接着力が低下する接着剤層で被着体(商品など)に接着一体化した情報記録媒体が開示されている。この公報記載の情報記録媒体によれば、(アンテナなどの金属部分を被着体に残さず)RFIDを被着体から剥離することができる。しかしながら、該情報記録媒体では、剥離する際に電離放射線照射装置や加熱装置が必要であることから、RFIDを容器から簡易に除去することができない。
さらに、上記RFIDラベルは、その弱接着処理が貼付フィルムの表面に施されているので、RFID付きフィルムを剥離した後、RFID付きフィルム裏面の粘着層の粘着力は、殆ど変わらない。従って、剥離したRFID付きフィルムを粘着層を介してカルテに再貼付することができ、医薬品容器用のRFIDラベルとして好適に使用できる。
また、容器から引き剥がした後のRFID付きフィルムを、粘着層を介してカルテなどに再貼付して保管することもできる。このようにRFIDに記録された情報をカルテと一緒にして長期間保管することもできるので、医薬品容器用のRFIDラベルとして好適に使用できる。
さらに、RFID付きフィルムと貼付フィルムが擬似接着状態とされているRFIDラベルは、引き剥がし後、粘着性がないので、再貼付できない。従って、RFIDを完全に廃棄したい場合に有効である。
(第1実施形態)
図1に於いて、1は、RFID2を有し、容器に貼着可能なRFIDラベルを示し、該RFIDラベル1は、離型紙12上に仮添付されて提供される。
具体的には、本実施形態のRFIDラベル1は、平面視所定形状(例えば、矩形状など)に形成され、下記層構成からなる。
すなわち、上側から順に、RFID2を保護する表面保護フィルム4と、この表面保護フィルム4の裏面に設けられた第1接着層5と、この第1接着層5によって積層接着されたRFID2と、このRFID2の裏面に設けられた第2接着層6と、この第2接着層6によって積層接着された下層フィルム7と、この下層フィルム7の裏面に設けられた粘着層8と、この粘着層8によって積層接着されている貼付フィルム9と、この貼付フィルム9の裏面に設けられ、且つ貼付フィルム9の裏面を容器に貼着するための貼着層10と、を備えており、更に、貼付フィルム9の表面には、粘着層8の裏面が弱接着となるように、弱接着処理が施されている。12は、RFIDラベル1が仮添付された離型紙を示す。
表面保護フィルム4、RFID2及び下層フィルム7は、第1接着層5及び第2接着層6によって一体化されており、本実施形態では、このRFID2を含む多層フィルムがRFID付きフィルムに相当する。
尚、表面保護フィルム4の裏面又は表面に、商品、絵柄などの任意の表示を表すため、意匠印刷を施してもよい。
RFID2の具体的構成としては、図示したように、基材フィルム21の上にICチップ22及びアンテナ部23を含むモジュール部が形成されたシート状のものや、図示しないが、基材フィルム21の上にICチップ22及びアンテナ部23を含むモジュール部が形成され、且つこのICチップ22等の上に保護基材が積層された上下基材によるラミネート(サンドイッチ)シートなどを用いることができる。
尚、このRFID2とは、一般的に、ICタグ、RFIDインレット、無線ICタグ、非接触IC、非接触データキャリアなどと表現されているものも含まれる。
貼着層10は、容器に接着可能な公知の粘着剤又は接着剤を用いることができる。
この弱接着処理部11(弱接着処理)は、例えば、貼付フィルム9の表面に、シリコーン樹脂などの剥離剤を含む液(例えば紫外線硬化型インキなど)や微粒子を含む塗工液(例えば艶消しインキなど)などの表面処理液を所定範囲に塗工することにより設けられる。
弱接着処理部11の形成範囲は、例えば、図3(a)に示すように、矩形状の貼付フィルム9の長手方向両側端部に上下帯状に弱接着処理が施されている態様、同図(b)に示すように、更に、中間領域にも上下帯状に弱接着処理が施されている態様、同図(c)に示すように、上下端部に左右帯状に弱接着処理が施されている態様、同図(d)に示すように、中間領域にも左右帯状に弱接着処理が施されている態様、同図(e)に示すように、中間領域にのみ弱接着処理が施されている態様、その他、図示しないが、傾斜状、格子状、網目状、点状などに形成することもできる。このように弱接着処理部11を貼付フィルム9の表面に部分的に設けることにより、下層フィルム7の裏面に設けられた粘着層10が、貼付フィルム9の表面に部分的に接着するので、下層フィルム7と貼付フィルム9の間の層間接着力を小さくすることができる。中でも、同図(a)〜(d)に示すように、弱接着処理部11が、貼付フィルム9の少なくとも隅部に位置して設けられていることが好ましい。このように弱接着処理部11を隅部に位置させることにより、RFID付きフィルムを貼付フィルム9から剥離する際、隅部を剥離起点として利用できるからである。
また、弱接着処理部11は、貼付フィルム9の表面に部分的に設ける態様の他、貼付フィルム9の表面全体に上記表面処理液を薄く塗工することによって形成することもできる。このように表面処理液を薄く塗工しても、下層フィルム7と貼付フィルム9の間の層間接着力を小さくすることができる。
従って、例えば、第1接着層5、第2接着層6、粘着層8及び貼着層10を、全て同じ感圧型粘着剤(例えば粘着層8の粘着剤)によって形成することもできる。
この下層フィルム7と貼付フィルム9の層間に於ける剥離強度(層間接着力)は、2〜30N/25mm程度が例示される。
但し、この剥離強度は、JIS Z 0237に準じ、試験材料:幅25mm、剥離角度:90度、剥離速さ:300mm/分、温度:23℃の条件下の剥離試験において測定された値である。
また、粘着層8の裏面に弱接着処理部11を設けると、RFIDラベル1の製造が煩雑化する。すなわち、後述するように、一般にフィルムに粘着層を設ける場合、粘着剤が塗工された離型紙をフィルムに重ね合わせ、フィルムに粘着剤を転写することが簡便である。このように転写された粘着層の裏面に、上記弱接着処理を施す場合には、フィルムを一旦離型紙から引き剥がし、粘着層の裏面に弱接着処理を施した後、再度、離型紙に添付しなければならない。このようにフィルムの剥離再添付を行うため、その製造工程が煩雑となる。さらに、フィルムを一旦離型紙から剥がすと、再度添付する離型紙との接着力が弱まるため、フィルムが離型紙から剥がれる虞がある。以上のような理由から、弱接着処理は、貼付フィルム9の表面に設けられることが好ましい。
表面保護フィルム4、RFID2及び下層フィルム7の裏面に、粘着剤が塗工された離型紙をそれぞれ重ね合わせ、表面保護フィルム4、RFID2及び下層フィルム7の裏面に粘着剤をそれぞれ転写する。
この表面保護フィルム4及びRFID2の離型紙を剥離し、表面保護フィルム4の裏面をRFID2の表面に貼り合わせると共に、RFID2の裏面を下層フィルム7の表面に貼り合わせる。この工程を経た後、図4(a)に示すように、表面保護フィルム4、RFID2及び下層フィルム7の順で積層され、該下層フィルム7の裏面に粘着層8を介して離型紙12が仮添付された3層構造の積層体を得ることができる。
最後に、上記3層構造の積層体を離型紙12から剥離して粘着層8を露出させ、この積層体の粘着層8を貼付フィルム9の表面に貼り合わせることにより、図1に示す層構成のRFIDラベル1を得ることができる。
RFIDラベル1が貼着された容器は、搬送ラインなどで搬送され、倉庫に保管、或いは製造元から出荷され、流通に供される。そして、搬送ラインなどの所定箇所に於いて、リーダライタ装置を用いて、RFID2との通信が行われる。例えば、製造元から流通業者を経て消費者に至るまでの各流通拠点で、RFID2にリーダライタ装置を作用させ、入出荷情報(出荷日、入庫日等)や検品情報などの所望の情報を追加又は更新記録していくことにより、極めて正確な流通履歴が記録されたRFID2を得ることができる。
このRFID2の記録情報に従えば、商品の追跡管理を容易に行えるので、例えば、医薬品の流通管理システムとして特に好適に利用できる。
剥離したRFID付きフィルムは、焼却や無秩序に破断するなどして、RFID2から情報を読み出せないように処分することができる。
かかる再貼付可能なRFID付きフィルムは、例えば、カルテに貼着して保存しておくことができる。従って、本発明のRFIDラベル1を医薬品容器に貼着すれば、医薬品の使用後、RFID2を容器から簡単に分離でき、一方、RFID2をカルテに貼着しておくことで、後日、患者に投与した医薬品の追跡調査などを行うことが可能となる。
図5(a)は、上記実施形態のRFIDラベル1の層構成から下層フィルム7を省略したRFIDラベル1を示し、同図(b)は、下層フィルム7及び表面保護フィルム4を省略したRFIDラベル1を示す。
具体的には、図5(a)に示す変形例のラベル1は、上側から順に、表面保護フィルム4と、第1接着層5と、RFID2と、このRFID2の裏面に設けられた粘着層8と、弱接着処理部11と、貼付フィルム9と、貼着層10と、を備えている。この変形例に係るラベル1は、表面保護フィルム4とRFID2の積層体が、RFID付きフィルムに相当する。
同図(b)に示す変形例のラベル1は、上側から順に、RFID2と、このRFID2の裏面に設けられた粘着層8と、弱接着処理部11と、貼付フィルム9と、貼着層10と、を備えている。この変形例に係るラベル1は、RFID2が、RFID付きフィルムに相当する。
図5に示すRFIDラベル1も同様に、RFID付きフィルムと貼付フィルム9の間で層間剥離し、RFID付きフィルムを容易に分離でき、又、再貼付することができる。
具体的には、図6に示す変形例のラベル1は、上側から順に、RFID2と、このRFID2の裏面に設けられた粘着層8と、この粘着層8の裏面に設けられた弱接着処理部11と、を備えている。この変形例に係るラベル1は、RFID2が、RFID付きフィルムに相当する。
かかるRFIDラベル1は、RFID2に設けられた粘着層8の裏面に弱接着処理部11が設けられているので、容器に貼着した後、RFID付きフィルムを手で容易に剥離することができる。
具体的には、同図に示す変形例のラベル1は、上側から順に、表面保護フィルム4と、第1接着層5と、RFID2と、第2接着層6と、下層フィルム7と、この下層フィルム7に擬似接着された貼付フィルム9と、貼付フィルム9の裏面に設けられた貼着層10と、を備えている。この変形例に係るラベル1は、表面保護フィルム4、RFID2及び下層フィルム7の3層が、RFID付きフィルムに相当する。RFID付きフィルムと貼付フィルム9は、両層間に於いて全面的に擬似接着状態とされていてもよいし、両層間に於いて一部領域が擬似接着状態とされていてもよい。
このRFIDラベル1は、貼着層10を介して容器に貼着することができる。また、RFIDラベル1を剥離しようとすると、下層フィルム7と貼付フィルム9の層間が剥離し、RFID付きフィルムを手で容易に剥離することができる。さらに、RFID付きフィルムと貼付フィルム9は擬似接着状態とされているので、両層間を剥離した後、RFID付きフィルムが粘着性を有することはないので、このフィルムを再貼付することはできない。従って、RFID2を完全に廃棄したい場合に有効である。
この変形例に係るRFIDラベル1の各層間に於ける接着力は、[表面保護フィルム4とRFID2の間]、[RFID2と下層フィルム7の間]≧[容器と貼付フィルム9の間]>[下層フィルム7と貼付フィルム9の間]であり、この下層フィルム7と貼付フィルム9の層間に於ける剥離強度(層間接着力)は、0.2〜5N/25mm程度が例示される。
尚、この擬似接着のラベル1に於いて、表面保護フィルム4などを適宜省略することもできる。
Claims (3)
- RFIDを有するRFID付きフィルムの一面に、弱接着処理の施された粘着層が設けられていることを特徴とするRFIDラベル。
- 容器に貼着するための貼着層が裏面に設けられている貼付フィルムと、前記貼付フィルム上に積層され且つRFIDを有するRFID付きフィルムと、を備え、
前記RFID付きフィルムの裏面には、感圧型粘着剤からなる粘着層が設けられ、前記貼付フィルムの表面には、弱接着処理が施されていることを特徴とするRFIDラベル。 - 容器に貼着するための貼着層が裏面に設けられている貼付フィルムと、前記貼付フィルム上に積層され且つRFIDを有するRFID付きフィルムと、を備え、
前記RFID付きフィルムと貼付フィルムが、擬似接着状態とされていることを特徴とするRFIDラベル。
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