JP2004263121A - 防水材用2液型トップコート組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐候性および耐汚染性に優れたトップコート層を有するポリウレタン系樹脂防水材層の形成に使用される防水材用2液型トップコート組成物を提供する。
【解決手段】(A)溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用し、(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合体、(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤、および(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体を含有し、(B)成分と(C)成分とを異なる液とすることを特徴とする防水材用2液型トップコート組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用し、(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合体、(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤、および(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体を含有し、(B)成分と(C)成分とを異なる液とすることを特徴とする防水材用2液型トップコート組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用ポリウレタン系樹脂防水材の保護に使用される耐候性および耐汚染性に優れた2液型トップコート組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、屋根や外壁などの建築物の防水施工方法として塗膜防水施工が広く行なわれている。塗膜防水施工により得られる防水構造体は、通常多層構造体である。たとえば、コンクリートやモルタルなどの基体表面にまず薄いプライマー層が形成され、そのうえに下塗層、さらにそのうえに上塗層、場合により上塗層上に仕上層などともよばれる保護層が形成される。
【0003】
プライマー層は、主として基体と防水層との接着性向上の役割をにない、下塗層は主として基体の亀裂などによる防水層の破壊を防止する緩衝層としての役割をにない、上塗層は主として防水層としての役割をになっている。下塗層や上塗層は繊維シートなどで補強されていることもある。また、中間層、たとえば基体と下塗層との間に通気緩衝シート層や断熱材層を設けることもある。
【0004】
前記のように、防水材層は主として上塗層と下塗層とからなり、その材料としては、弾性の高い合成樹脂、たとえば(メタ)アクリル酸エステルの重合体からなるアクリル系樹脂、クロロプレン系ゴムなどの合成ゴム、ポリウレタン系樹脂などが多く用いられ、とくにポリウレタン系樹脂が最も広く用いられている。
【0005】
しかし、これらの合成樹脂は、通常、耐候性が不充分であることが多く、短期間に劣化して防水性能が低下する。とくに、ポリウレタン系樹脂からなる防水材は耐候性が問題となりやすく、屋外に付設されるポリウレタン系樹脂防水材の場合、保護層を設けることがほとんど必須の条件となっている。そのため、これらの合成樹脂層の表面に耐候性の高い保護層が設けられることが多い。
【0006】
前記保護層の材料としては、アクリルウレタン系塗料が多く用いられてきている。しかし、これらの材料も、通常1〜3年でチョーキングが起こり、したがって、3〜5年毎に保護層を塗り替える必要がある。
【0007】
また、保護層は、耐候性が不充分であるだけでなく、低温時に弾性が低下しやすく、とくに寒冷地においては、冬期に防水層が破損しやすく、このことも問題とされることが多い。この原因の1つは、低温時に保護層の弾性が低くなり、亀裂などが生じやすくなるとともに、外的応力により傷が生じやすくなることである。したがって、保護層には、耐候性とともに低温時に弾性を保持することも求められている。
【0008】
保護層の耐候性を向上させるためには、耐候性の高い塗料の開発が必要である。耐候性の高い塗料としては、いわゆるフッ素系樹脂塗料が知られているが、通常のフッ素系樹脂塗料は弾性が低く、高い弾性を必要とする保護層形成用材料には適さない。
【0009】
前記問題を改善したフッ素系樹脂材料として、特許文献1には、キシレン、トルエンなどの強(良)溶剤を使用したフルオロオレフィンコポリマー系ポリオール、高分子量ポリオールおよびポリイソシアネート化合物を反応させて得られるフッ素系樹脂材料が記載されている。
【0010】
一方、防水材用トップコート組成物とは異なる塗料用被覆組成物についてではあるが、特許文献2には、パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30重量%(以下、%という)以上含む溶剤または分散媒に、これらに溶解または分散可能な反応硬化性部位を有するフッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体および分子中にイソシアネート基を平均して1.5個以上有するポリイソシアネート系硬化剤を加えた組成物が記載されており、前記のごとき溶剤または分散媒を使用するため、キシレン、トルエンなどの芳香族化合物や酢酸ブチルなどのエステル系化合物などの強溶剤を使用した場合と比較して、補修用などに使用した場合に旧塗膜をいためることが少ない、また、耐汚染性、耐溶剤性、耐薬品性に優れることが記載されている。
【0011】
【特許文献1】
特公平1−19344号公報(2〜5頁)
【特許文献2】
特開平8−302281号公報(2〜6頁)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
たとえば、特公平1−19344号公報に記載のフッ素系樹脂材料を保護層に使用した場合、高い耐候性、低温における高い弾性を有する保護層が形成されるが、耐汚染性が必ずしも満足できるものではない。また、溶剤として強溶剤であるキシレン、トルエンなどを使用することが必要であり、この場合、施工の際に強い臭気が発生するという問題がある。
【0013】
また、特開平8−302281号公報に記載の塗料用被覆組成物の場合、溶剤または分散媒としてパラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30%以上含むものを使用しているため、強溶剤を使用した場合と比較して、施工時の臭気の問題は軽減されるが、防水材の保護層として使用した場合、耐汚染性や弾性が充分でないなどの問題が生じる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の問題を改善するためになされたものであり、
(A)溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用し、
(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体、
(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤、および
(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体
を含有し、(B)成分と(C)成分とを異なる液とすることを特徴とする防水材用2液型トップコート組成物(請求項1)、
(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体が、フルオロオレフィンとビニル系モノマーとの共重合体である請求項1記載の組成物(請求項2)、
前記ビニル系モノマーが水酸基またはカルボキシル基を有し、請求項2記載の組成物(請求項3)、
(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤が、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上である請求項1記載の組成物(請求項4)、
前記脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上が、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上である請求項4記載の組成物(請求項5)、
(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体が、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートである請求項1記載の組成物(請求項6)、および
(B)成分1当量に対し、(C)成分0.1〜2.5当量、(B)成分および(C)成分の合計量100重量部(以下、部という)に対し、(D)成分0.1〜20部を使用する請求項1記載の組成物(請求項7)
を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物は、耐候性がよいコーティング層を与える、イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体((B)成分)と、その硬化剤である軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤((C)成分)とを異なる液とする防水材用2液型トップコート組成物であり、その他に耐汚染性をよくするアルキルシリケートおよび(または)その誘導体((D)成分)ならびに塗装時の作業性がよく、臭気の弱いパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤((A)成分)を含有する組成物である。前記アルキルシリケートおよび(または)その誘導体((D)成分)および溶剤((A)成分)は、(B)成分および(C)成分のいずれか一方または両方の液に含有させることができる。
【0016】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物では、通常の塗膜成分である(B)成分および(C)成分に、(D)成分を加えるため、形成されるトップコート層の親水性が向上し、雨水などが塗膜の表面全体を従来よりも均一に流れやすくなるため、雨筋が生じにくくなり、雨筋の周囲に汚染物質が付着する現象が起こりにくくなる。また、本発明では、溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用するため、施工時の臭気が低減される。さらに、本発明では、イソシアネート系硬化剤として軟質性を有するイソシアネート系硬化剤を使用するため、通常の硬質性を有するイソシアネート系硬化剤(芳香族系イソシアネート系硬化剤)を使用する場合と比較して耐候性が改善され、かつ、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤というウレタン系原料に対して弱溶剤を使用するにもかかわらず、防水材用2液型トップコート組成物としての使用に問題のない組成物を製造することができ、さらに、コーティング時の作業性のよい組成物にすることができる。
【0017】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物がコートされる塗膜としては、従来から各種防水材用トップコート組成物がコートされている塗膜であればとくに限定はないが、たとえばポリウレタン系樹脂から形成された表面を有する防水層であるのが、他の合成樹脂から形成された表面を有する防水層よりも、本発明の防水材用2液型トップコート組成物とのなじみがよい点から好ましい。
【0018】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物を構成するイソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上、さらには10%以上、とくには20〜35%のフルオロオレフィン系共重合体は、耐候性の向上した保護層の形成のために使用される成分である。
【0019】
前記フッ素含有量が少なすぎる場合、トップコート層の耐候性が充分でなくなる。また、前記フッ素含有量が多すぎる場合、リコート性の低下や光沢の低下、顔料分散性の低下がおこりやすくなる。
【0020】
前記フルオロオレフィン系共重合体に含まれる官能基としては、たとえば水酸基、カルボキシル基、アミノ基などがあげられるが、これらに限定されるものではなく、イソシアネート基と反応して硬化する基であればよい。
【0021】
前記フルオロオレフィン系共重合体は、たとえばフルオロオレフィンとビニル系モノマーとの共重合により製造することができる。
【0022】
前記フルオロオレフィンの具体例としては、たとえばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどの炭素数2〜3のフルオロオレフィンや、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテルなどの含フッ素アルキルビニルエーテルなどがあげられる。これらのうちでは、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンが、耐候性、溶剤溶解性がよくなる点から好ましい。
【0023】
前記ビニル系モノマーとしては、たとえば水酸基を有するビニル系モノマー、カルボキシル基を有するビニル系モノマー、アミノ基を有するビニル系モノマー、カルボニル基を有するビニル系モノマーなどのイソシアネート基やメラミン樹脂などと反応したり自己架橋可能な官能基を有するビニル系モノマーがあげられる。これらのビニル系モノマーとともにイソシアネート基と反応し得る官能基を有しないビニル系モノマーも使用し得る。
【0024】
前記水酸基を有するビニル系モノマーの具体例としては、たとえばヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテルなどがあげられ、炭素数6以下のヒドロキシアルキル基を有するビニルエーテルが好ましい。具体的には、たとえばヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテルなどがあげられる。
【0025】
前記カルボキシル基を有するビニル系モノマーの具体例としては、たとえばヒドロキシアルキルクロトン酸ビニルなどのヒドロキシル基含有カルボン酸ビニルまたはアリルエステルなどのヒドロキシル基を有するモノマー、クロトン酸ビニルなどのカルボキシル基を有するモノマーなどがあげられる。
【0026】
前記アミノ基を有するビニル系モノマーの具体例としては、たとえばアミノプロピルビニルエーテルなどがあげられる。
【0027】
前記以外の官能基を有するビニル系モノマーとして、たとえばグリシジル基またはエポキシ基を有するグリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、β−メチルグリシジルエーテルなどを使用することもできる。
【0028】
前記官能基を有するビニル系モノマーは1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちではビニルエーテルが耐候性の点から好ましい。
【0029】
前記イソシアネート基と反応し得る官能基を有しないビニル系モノマーの具体例としては、たとえば炭素数1〜18のアルキル基やシクロアルキル基を有するビニルエーテル、アルキルアリルエーテル、オレフィンなどがあげられる。具体的には、たとえばエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、エチレン、イソブチレンなどがあげられる。また、たとえばカルボン酸ビニルエステル、カルボン酸アリルエステルなどがあげられる。具体的には、酢酸、酪酸、ピバリン酸、クロトン酸、安息香酸、マレイン酸などのビニルまたはアリルエステルなどがあげられる。また、分岐状のビニルエステルとして市販されているベオバ−9、−10(いずれもシェル化学社製)なども使用することができる。
【0030】
前記官能基を有しないビニル系モノマーは1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちでは、耐候性の点からビニルエーテルが好ましい。とくに、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤に溶解または分散可能とするためには、炭素数1〜18のアルキル基を有する直鎖または分岐状ビニルエーテルが好ましい。
【0031】
前記共重合モノマーは、イソシアネート基と反応し得る官能基を有するように、1種で使用してもよく2種以上で使用してもよい。
【0032】
なお、(B)成分の製造において、ビニル系モノマーは必須の成分ではない。フルオロオレフィンとしてイソシアネート基と反応し得る官能基を有するフルオロオレフィンを使用する場合、ビニル系モノマーを使用しなくてもよい。
【0033】
(B)成分であるイソシアネート基と反応し得る官能基を有するフッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体は、前記のごとく共重合によって製造されるが、イソシアネート基と反応し得る官能基を有さないフッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体を製造したのち、後反応により、イソシアネート基と反応し得る官能基を導入してもよい。この方法としては、たとえばカルボン酸ビニルエステルを共重合させた共重合体を鹸化することにより、水酸基を導入する方法などがあげられる。
【0034】
前記フルオロオレフィン系共重合体中のイソシアネート基と反応し得る官能基の数は、水酸化カリウムの化学的反応当量に換算して1〜150mg/g(樹脂固形分)、さらには10〜70mg/g(樹脂固形分)であるのが、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤への溶解性および分散性の点から好ましい。
【0035】
また、前記フルオロオレフィン系共重合体の分子量としては、たとえばイソシアネート基と反応し得る官能基の数が、1〜40個、さらには2〜10個含まれるのが、硬度が適正になる点から好ましい。
【0036】
前記のごときフルオロオレフィン系共重合体の具体例としては、たとえばクロロトリフルオロエチレン、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルの共重合体、その一部と無水コハク酸を反応させたもの、さらに前記エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルのかわりに、あるいはエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルとともに2−エチルヘキシルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、N−ブチルビニルエーテルなどを使用した共重合体、その一部と無水コハク酸を反応させたものなどがあげられる。これらのうちでは2−エチルヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、N−ブチルビニルエーテルを使用したものがミネラルターペン(ミネラルスピリット)に対する溶解性の点から好ましい。
【0037】
前記フルオロオレフィン系共重合体((B)成分)をパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤((A)成分)に溶解または分散させたものは、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤中でフルオロオレフィン系共重合体を重合させる、他の溶剤中で重合させたのち重合に使用した溶剤の一部または全部を前記溶剤((A)成分)に置換するなどの方法により製造することができる。
【0038】
前記重合後に重合に使用した溶剤の一部または全部を前記溶剤((A)成分)に置換したものの例としては、たとえばフルオロオレフィン系共重合体を含む溶液または分散体であるルミフロンLF200、ルミフロンLF400、ルミフロンLF500、ルミフロンLF544(以上、旭硝子(株)製、商品名)、フルオネート(大日本インキ化学工業(株)製、商品名)、セフラルコート(セントラル硝子(株)製、商品名)、ザフロン200、ザフロン300(東亜合成(株)製、商品名)、ゼッフルGK5100(ダイキン工業(株)製、商品名)などの市販品の溶剤の一部または全部を前記溶剤((A)成分)に置換したものなどがあげられる。
【0039】
前記フルオロオレフィン系共重合体は、1種で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、フルオロオレフィン系共重合体の一部を他の樹脂で置き換えて使用してもよい。置き換える量としては、フルオロオレフィン系共重合体100部に対して200部以下、さらには1〜100部程度であるのが好ましい。
【0040】
前記他の樹脂としては、たとえばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ウレタン樹脂など官能基を持っていてもよい樹脂や、官能基を持たないフッ素樹脂、たとえばカイナー500、カイナーSL、カイナーADS(以上、アトムケム社製)、フローレン(JSR(株)製)などがあげられる。
【0041】
前記パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤((A)成分)とは、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を30%以上、さらには50%以上、とくには70%以上含有する溶剤のことであり、上限は100%であり、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤の割合が少なすぎる場合には、結果として強溶剤の割合が高くなり、施工時の臭気や環境の面からも問題がおこりやすくなる。
【0042】
前記パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤以外の溶剤としては、たとえばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤または分散媒、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール系溶剤などがあげられる。
【0043】
前記パラフィン系溶剤およびナフテン系溶剤としては、アニリン点が10℃以上、さらには10〜70℃のものが塗装作業時の臭気が少ないことや、防水層が再溶解しにくいことなどの点から好ましい。
【0044】
前記パラフィン系溶剤の具体例としては、たとえば2,2−ジメチルブタン、n−ペンタン、イソペンタン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、n−へキサン、2−メチルヘキサン、n−ヘプタン、2−メチルヘプタン、n−オクタン、2−メチルオクタン、n−ノナン、2−メチルノナン、n−デカン、2−メチルデカン、これらの混合物であるミネラルターペン(ミネラルスピリット)などがあげられる。これらのうちでは、n−ペンタン、イソペンタン、n−へキサン、ミネラルターペンが、溶解力および経済性の点から好ましく、とくにミネラルターペンが好ましい。
【0045】
前記ナフテン系溶剤の具体例としては、たとえばシクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン、シクロオクタン、メチルシクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、これらの混合物などがあげられる。これらのなかでは、シクロヘキサン、シクロデカンが、溶解性、塗装作業性の点から好ましい。
【0046】
前記パラフィン系溶剤およびナフテン系溶剤は、1種で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0047】
本発明に使用する(C)成分である軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤とは、概ね芳香族系イソシアネート系硬化剤に対する言葉であり、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤に溶解または分散可能な分子中にイソシアネート基を平均して1.5個以上有するポリイソシアネート系硬化剤のことである。一般に脂肪族系、脂環族系、芳香脂肪族系のポリイソシアネート化合物(たとえばジイソシアネート化合物)と呼ばれているものやその誘導体などが、具体例としてあげられる。(C)成分を使用するため、(A)成分を溶剤として使用した場合にも、均質に溶解または分散した組成物とすることができ、(A)成分を使用することによる効果を得ることができる。また、耐候性をよくすることができる。なお、(A)成分を溶剤として使用した場合に、均質に溶解または分散した組成物とすることができる点から、イソシアネート基1個あたりの分子量(重量平均)としては、100〜1000、さらには200〜700であるのが好ましい。
【0048】
前記軟質イソシアネート系硬化剤の代表例としては、たとえばエチレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、その他の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、その他の脂環族ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ω,ω−ジイソシアネートジエチレンキシレン、その他の無黄変性芳香族ポリイソシアネートなどがあげられる。また、2−イソシアネートエチルメタクリレートなどのイソシアネート基を有するビニルモノマーの重合体や共重合体を使用することもできる。ポリイソシアネート化合物はこれらポリイソシアネートの変性物であってもよく、たとえばトリメチロールプロパンなどの多価アルコールで変性したプレポリマー型変性物、カルボジイミド変性物、ウレア変性物、ビューレット変性物、3量化(イソシアヌレート化)変性物、2量化変性物などがあげられる。また、これらのイソシアネートをエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオールと付加反応せしめて得られるポリイソシアネートや、ビュレット構造を有するポリイソシアネートや、アロファネート構造を有するポリイソシアネート、あるいはイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネートが用いられる。さらに、ポリイソシアネートの希釈性(溶解性)を向上させるため、アルコール類、メルカプタン類などを反応させ、炭化水素鎖を導入したものも好適に用いることができる。これらは、1種で使用してもよく2種以上を組み合わせ使用してもよい。これらのうちでは、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはその誘導体(具体例としてイソシアヌレート型やアロファネート型)が、耐候性の点から好ましい。
【0049】
前記(C)成分は、この一部を、(C)成分とは異なるイソシアネート系硬化剤に置き換えて使用してもよい。
【0050】
前記置き換えることができる(C)成分の一部とは、(C)成分の一部置き換えたものを(A)成分に均質に溶解または分散させるのに問題が生じず、また、耐候性および弾性に問題が生じない範囲のことであり、通常(C)成分の70%以下、さらには60%以下程度のことである。
【0051】
前記(C)成分以外のポリイソシアネート系硬化剤としては、たとえば芳香核に直接結合したイソシアネート基を有する芳香族ポリイソシアネート化合物(黄変性ポリイソシアネートと呼ばれ、それを使用して得られるポリウレタン系樹脂は黄変しやすい)などがあげられ、その具体例としては、たとえば2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−メチレン−ビス(フェイルイソシアネート)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのポリイソシアネート類があげられる。
【0052】
本発明に使用する(D)成分のアルキルシリケートおよび(または)その誘導体は、形成されるトップコート層の親水性を向上させ、耐汚染性を改善するための成分である。
【0053】
前記アルキルシリケートとしては、通常、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートが使用される。
【0054】
前記アルキルシリケートの例としては、たとえば一般式(1):
(R1O)4−aSiRa 2 (1)
(式中、R1は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、R2は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基または炭素数1〜10のハロアルキル基、aは0〜2の整数、複数個含まれるR1、複数個含まれる場合のR2はそれぞれ異なっていてもよい)で表わされるアルキルシリケートがあげられ、その誘導体としては、該アルキルシリケートの部分加水分解縮合物を主成分とするものがあげられる。
【0055】
前記アルキルシリケートおよび(または)その誘導体の具体例としては、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、4−クロロブチルトリメトキシシラン、4−クロロブチルトリエトキシシラン、それらの部分加水分解縮合物などがあげられる。これらは1種で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちでは、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートが効果を発現するまでの時間が短い点から好ましい。
【0056】
前記(D)成分の使用に際しては、その反応触媒を使用するのが、効果を発現するまでの時間が短くなる点から好ましい。
【0057】
前記反応触媒としては、たとえばアルミキレートなどの金属錯体があげられる。
【0058】
前記反応触媒の使用量としては、(D)成分100部に対し、1〜20部であるのが好ましい。
【0059】
前記(B)成分および(C)成分の使用割合としては、(B)成分1当量に対し、(C)成分0.1〜2.5当量、さらには0.5〜1.5当量であるのが好ましい。(C)成分の使用割合が少なすぎる場合、耐溶剤性および硬度が不充分となりやすく、また、多すぎる場合、加工性や耐衝撃性が低下しやすくなる。
【0060】
前記当量は、(B)成分中のイソシアネート基と反応し得る官能基の数1当量に対する(C)成分中のイソシアネート基の当量のことである。
【0061】
また、(D)成分の使用割合としては、たとえば(B)成分および(C)成分の合計量100部に対し、0.1〜20部、さらには1〜10部であるのが、溶解安定性の点から好ましい。(D)成分の使用割合が少なすぎる場合、耐汚染性が不充分となりやすく、また、多すぎる場合、塗膜の耐水性、光沢が低下しやすくなる。
【0062】
さらに、(A)成分の使用量は、本発明の防水材用2液型トップコート組成物の粘度が所望の範囲に入るように使用すればよく、とくに限定はないが、通常、(B)成分および(C)成分の合計量100部に対し、80〜600部、さらには100〜250部であるのが、塗装作業性の点から好ましい。
【0063】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物には、前記のごとき(A)〜(D)成分に加えて、さらに硬化触媒、艶消剤、反応性可塑剤、酸化チタンなどの顔料などを加えてもよい。
【0064】
前記硬化触媒としては、たとえばジブチルチンラウレートなどの有機スズ化合物などがあげられる。硬化触媒を使用した場合には、低温時の乾燥時間を短縮させることができる。
【0065】
前記艶消剤としては、たとえば超微粉合成シリカなどがあげられ、艶消剤を使用した場合には、半光沢ないし艶消仕上げのトップコート層を形成することができる。
【0066】
前記反応性可塑剤としては、たとえばPPG(ポリオキシプロピレンジオール)、PTMG(ポリオキシテトラメチレンジオール)などがあげられ、反応性可塑剤を使用した場合には、より高弾性なトップコート層を形成することができる。
【0067】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物の製造は、前記のごとき(A)成分〜(D)成分、必要により加えられる成分を配合することにより製造することができる。その混合方法としては、(B)成分と(C)成分が別々の液として収容される限り、混合順序、添加順序などにはとくに限定はない。
【0068】
製造された本発明の防水材用2液型トップコート組成物は、耐汚染性、塗装作業性に優れた組成物であり、使用時に混合したのちスプレー法、ローラー法、刷毛塗法などの方法により塗装することができ、塗装後、常温または低加温下(約60℃以下が好ましい)で乾燥硬化させることによりトップコート層が形成される。
【0069】
前記トップコート層の厚さとしては、通常10μm以上、さらには10〜50μmであるのが好ましい。トップコート層の厚さが薄すぎる場合、保護層としての機能を充分に発揮しがたくなり、逆に、厚すぎる場合、保護層としても弾性が不充分となりやすくなる。
【0070】
形成されたトップコート層は、50〜300%の伸び率を有し、耐汚染性、塗装作業性に優れたものである。
【0071】
本発明の組成物が塗装される塗膜としては、イソシアネート基を有するプレポリマーを主成分とする主剤と、芳香族ポリアミンを主成分とする硬化剤からなる2液型ポリウレタン系塗膜や、イソシアネート基を有するプレポリマーを主成分とする湿気硬化型1液型の無溶剤型ポリウレタン系塗膜などが好ましい塗膜としてあげられる。
【0072】
前記塗膜は、たとえばコンクリートやモルタル、あるいは金属などの無機質材料からなる基体、とくに屋根や外壁などの屋外に露出した基体の防水材として優れた特性を示すが、これら以外の建築物や構造物、たとえば木質材料やプラスチック材料からなる建築物や構造物のとくに屋外面に施工される防水材としても用いることができる。
【0073】
【実施例】
つぎに、本発明の組成物を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0074】
[使用した材料]
イソシアネート系硬化剤
▲1▼軟質性を有するポリイソシアネート(軟質イソシアネート):三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−178N、NCO含有率19.2%、アロファネート型
▲2▼硬質性を有するポリイソシアネート(硬質イソシアネート):旭化成工業(株)製、デュラネートTPA−100、NCO含有率23%、イソシアヌレート型
メチルシリケート:三菱化学(株)製、MKCシリケートMS56
フッ素系共重合体溶液:クロロトリフルオロエチレン、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルの共重合体の一部と無水コハク酸を反応させたもの(水酸基価37、酸価1.6、フッ素含有量22%、重量平均分子量約8000)60部と、下記ミネラルターペン40部の樹脂溶液
酸化チタン:石原産業(株)製、CR90
硬化触媒:旭電化工業(株)製、アデカスタブBT−11、ジブチルチンラウレート溶液(溶剤:キシレン、1%溶液)
ミネラルターペン:芳香族炭化水素含有量30%、アニリン点44.5℃のパラフィン系主体の混合溶液
【0075】
[評価方法]
(作業性)
ローラー刷毛にて1層目を塗布後、5分経過後に再塗布した場合の作業性を以下の基準により判定した。
◎:支障なく塗布可能
△:ローラーの転がり性が低下(回転が不均一になる)
【0076】
(乾燥性)
JIS K 5600−1−1 4.3に準じ、24時間後の乾燥状態を判定。
◎:硬化乾燥
○:半硬化乾燥(塗面の中央を指先で静かに軽くこすって塗面に擦り跡がつかない状態)
【0077】
(伸び率)
ダンベル1号を用い、標線間40mm、引張速度200mm/分で測定し、トップコート破断時の伸び率を測定。
◎:伸び率150%以上
○:伸び率100%以上150%未満
△:伸び率50%以上100%未満
×:伸び率50%未満
【0078】
(耐汚染性)
カーボン粉(デグサ社製のFW−200)を試験片に刷毛塗りしたのち30分間放置し、水洗し、目視にて汚染状態を評価。
◎:ほとんどカーボンの付着なし
○:わずかにカーボンが付着(わずかに汚染した状態)
×:著しくカーボンが付着(著しく汚染した状態)
【0079】
実施例1〜2および比較例1
表1に記載のA液およびB液からなる組成物を調製した。得られたA液およびB液を混合したのち、市販のポリウレタン系防水剤をPETフィルム表面に2.5kg/m2塗布して24時間硬化させた基体に、塗布量が0.15kg/m2になるようにローラー塗装したのち、23℃、50%湿度下で7日間養生後、塗膜を剥離し、伸び率と汚染性用の試験体とした。
【0080】
なお、作業性と乾燥性は同様の方法で、トップコートをウレタン防水材上に塗布して評価した。
【0081】
結果を表1に示す。
【0082】
比較例2
市販の強溶剤を使用した含フッ素系トップコート剤を使用した以外、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
実施例2は、防水構造物に必要とされる弾性に優れており、また、良好な耐汚染性を有する。
【0085】
【発明の効果】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物を使用することにより、優れた耐汚染性、高い耐候性、低温における高い弾性を有し、かつ、施工時の臭気を低減することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用ポリウレタン系樹脂防水材の保護に使用される耐候性および耐汚染性に優れた2液型トップコート組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、屋根や外壁などの建築物の防水施工方法として塗膜防水施工が広く行なわれている。塗膜防水施工により得られる防水構造体は、通常多層構造体である。たとえば、コンクリートやモルタルなどの基体表面にまず薄いプライマー層が形成され、そのうえに下塗層、さらにそのうえに上塗層、場合により上塗層上に仕上層などともよばれる保護層が形成される。
【0003】
プライマー層は、主として基体と防水層との接着性向上の役割をにない、下塗層は主として基体の亀裂などによる防水層の破壊を防止する緩衝層としての役割をにない、上塗層は主として防水層としての役割をになっている。下塗層や上塗層は繊維シートなどで補強されていることもある。また、中間層、たとえば基体と下塗層との間に通気緩衝シート層や断熱材層を設けることもある。
【0004】
前記のように、防水材層は主として上塗層と下塗層とからなり、その材料としては、弾性の高い合成樹脂、たとえば(メタ)アクリル酸エステルの重合体からなるアクリル系樹脂、クロロプレン系ゴムなどの合成ゴム、ポリウレタン系樹脂などが多く用いられ、とくにポリウレタン系樹脂が最も広く用いられている。
【0005】
しかし、これらの合成樹脂は、通常、耐候性が不充分であることが多く、短期間に劣化して防水性能が低下する。とくに、ポリウレタン系樹脂からなる防水材は耐候性が問題となりやすく、屋外に付設されるポリウレタン系樹脂防水材の場合、保護層を設けることがほとんど必須の条件となっている。そのため、これらの合成樹脂層の表面に耐候性の高い保護層が設けられることが多い。
【0006】
前記保護層の材料としては、アクリルウレタン系塗料が多く用いられてきている。しかし、これらの材料も、通常1〜3年でチョーキングが起こり、したがって、3〜5年毎に保護層を塗り替える必要がある。
【0007】
また、保護層は、耐候性が不充分であるだけでなく、低温時に弾性が低下しやすく、とくに寒冷地においては、冬期に防水層が破損しやすく、このことも問題とされることが多い。この原因の1つは、低温時に保護層の弾性が低くなり、亀裂などが生じやすくなるとともに、外的応力により傷が生じやすくなることである。したがって、保護層には、耐候性とともに低温時に弾性を保持することも求められている。
【0008】
保護層の耐候性を向上させるためには、耐候性の高い塗料の開発が必要である。耐候性の高い塗料としては、いわゆるフッ素系樹脂塗料が知られているが、通常のフッ素系樹脂塗料は弾性が低く、高い弾性を必要とする保護層形成用材料には適さない。
【0009】
前記問題を改善したフッ素系樹脂材料として、特許文献1には、キシレン、トルエンなどの強(良)溶剤を使用したフルオロオレフィンコポリマー系ポリオール、高分子量ポリオールおよびポリイソシアネート化合物を反応させて得られるフッ素系樹脂材料が記載されている。
【0010】
一方、防水材用トップコート組成物とは異なる塗料用被覆組成物についてではあるが、特許文献2には、パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30重量%(以下、%という)以上含む溶剤または分散媒に、これらに溶解または分散可能な反応硬化性部位を有するフッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体および分子中にイソシアネート基を平均して1.5個以上有するポリイソシアネート系硬化剤を加えた組成物が記載されており、前記のごとき溶剤または分散媒を使用するため、キシレン、トルエンなどの芳香族化合物や酢酸ブチルなどのエステル系化合物などの強溶剤を使用した場合と比較して、補修用などに使用した場合に旧塗膜をいためることが少ない、また、耐汚染性、耐溶剤性、耐薬品性に優れることが記載されている。
【0011】
【特許文献1】
特公平1−19344号公報(2〜5頁)
【特許文献2】
特開平8−302281号公報(2〜6頁)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
たとえば、特公平1−19344号公報に記載のフッ素系樹脂材料を保護層に使用した場合、高い耐候性、低温における高い弾性を有する保護層が形成されるが、耐汚染性が必ずしも満足できるものではない。また、溶剤として強溶剤であるキシレン、トルエンなどを使用することが必要であり、この場合、施工の際に強い臭気が発生するという問題がある。
【0013】
また、特開平8−302281号公報に記載の塗料用被覆組成物の場合、溶剤または分散媒としてパラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30%以上含むものを使用しているため、強溶剤を使用した場合と比較して、施工時の臭気の問題は軽減されるが、防水材の保護層として使用した場合、耐汚染性や弾性が充分でないなどの問題が生じる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の問題を改善するためになされたものであり、
(A)溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用し、
(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体、
(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤、および
(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体
を含有し、(B)成分と(C)成分とを異なる液とすることを特徴とする防水材用2液型トップコート組成物(請求項1)、
(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体が、フルオロオレフィンとビニル系モノマーとの共重合体である請求項1記載の組成物(請求項2)、
前記ビニル系モノマーが水酸基またはカルボキシル基を有し、請求項2記載の組成物(請求項3)、
(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤が、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上である請求項1記載の組成物(請求項4)、
前記脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上が、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上である請求項4記載の組成物(請求項5)、
(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体が、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートである請求項1記載の組成物(請求項6)、および
(B)成分1当量に対し、(C)成分0.1〜2.5当量、(B)成分および(C)成分の合計量100重量部(以下、部という)に対し、(D)成分0.1〜20部を使用する請求項1記載の組成物(請求項7)
を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物は、耐候性がよいコーティング層を与える、イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体((B)成分)と、その硬化剤である軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤((C)成分)とを異なる液とする防水材用2液型トップコート組成物であり、その他に耐汚染性をよくするアルキルシリケートおよび(または)その誘導体((D)成分)ならびに塗装時の作業性がよく、臭気の弱いパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤((A)成分)を含有する組成物である。前記アルキルシリケートおよび(または)その誘導体((D)成分)および溶剤((A)成分)は、(B)成分および(C)成分のいずれか一方または両方の液に含有させることができる。
【0016】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物では、通常の塗膜成分である(B)成分および(C)成分に、(D)成分を加えるため、形成されるトップコート層の親水性が向上し、雨水などが塗膜の表面全体を従来よりも均一に流れやすくなるため、雨筋が生じにくくなり、雨筋の周囲に汚染物質が付着する現象が起こりにくくなる。また、本発明では、溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用するため、施工時の臭気が低減される。さらに、本発明では、イソシアネート系硬化剤として軟質性を有するイソシアネート系硬化剤を使用するため、通常の硬質性を有するイソシアネート系硬化剤(芳香族系イソシアネート系硬化剤)を使用する場合と比較して耐候性が改善され、かつ、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤というウレタン系原料に対して弱溶剤を使用するにもかかわらず、防水材用2液型トップコート組成物としての使用に問題のない組成物を製造することができ、さらに、コーティング時の作業性のよい組成物にすることができる。
【0017】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物がコートされる塗膜としては、従来から各種防水材用トップコート組成物がコートされている塗膜であればとくに限定はないが、たとえばポリウレタン系樹脂から形成された表面を有する防水層であるのが、他の合成樹脂から形成された表面を有する防水層よりも、本発明の防水材用2液型トップコート組成物とのなじみがよい点から好ましい。
【0018】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物を構成するイソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5%以上、さらには10%以上、とくには20〜35%のフルオロオレフィン系共重合体は、耐候性の向上した保護層の形成のために使用される成分である。
【0019】
前記フッ素含有量が少なすぎる場合、トップコート層の耐候性が充分でなくなる。また、前記フッ素含有量が多すぎる場合、リコート性の低下や光沢の低下、顔料分散性の低下がおこりやすくなる。
【0020】
前記フルオロオレフィン系共重合体に含まれる官能基としては、たとえば水酸基、カルボキシル基、アミノ基などがあげられるが、これらに限定されるものではなく、イソシアネート基と反応して硬化する基であればよい。
【0021】
前記フルオロオレフィン系共重合体は、たとえばフルオロオレフィンとビニル系モノマーとの共重合により製造することができる。
【0022】
前記フルオロオレフィンの具体例としては、たとえばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどの炭素数2〜3のフルオロオレフィンや、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテルなどの含フッ素アルキルビニルエーテルなどがあげられる。これらのうちでは、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンが、耐候性、溶剤溶解性がよくなる点から好ましい。
【0023】
前記ビニル系モノマーとしては、たとえば水酸基を有するビニル系モノマー、カルボキシル基を有するビニル系モノマー、アミノ基を有するビニル系モノマー、カルボニル基を有するビニル系モノマーなどのイソシアネート基やメラミン樹脂などと反応したり自己架橋可能な官能基を有するビニル系モノマーがあげられる。これらのビニル系モノマーとともにイソシアネート基と反応し得る官能基を有しないビニル系モノマーも使用し得る。
【0024】
前記水酸基を有するビニル系モノマーの具体例としては、たとえばヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシシクロアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテルなどがあげられ、炭素数6以下のヒドロキシアルキル基を有するビニルエーテルが好ましい。具体的には、たとえばヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテルなどがあげられる。
【0025】
前記カルボキシル基を有するビニル系モノマーの具体例としては、たとえばヒドロキシアルキルクロトン酸ビニルなどのヒドロキシル基含有カルボン酸ビニルまたはアリルエステルなどのヒドロキシル基を有するモノマー、クロトン酸ビニルなどのカルボキシル基を有するモノマーなどがあげられる。
【0026】
前記アミノ基を有するビニル系モノマーの具体例としては、たとえばアミノプロピルビニルエーテルなどがあげられる。
【0027】
前記以外の官能基を有するビニル系モノマーとして、たとえばグリシジル基またはエポキシ基を有するグリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、β−メチルグリシジルエーテルなどを使用することもできる。
【0028】
前記官能基を有するビニル系モノマーは1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちではビニルエーテルが耐候性の点から好ましい。
【0029】
前記イソシアネート基と反応し得る官能基を有しないビニル系モノマーの具体例としては、たとえば炭素数1〜18のアルキル基やシクロアルキル基を有するビニルエーテル、アルキルアリルエーテル、オレフィンなどがあげられる。具体的には、たとえばエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、エチレン、イソブチレンなどがあげられる。また、たとえばカルボン酸ビニルエステル、カルボン酸アリルエステルなどがあげられる。具体的には、酢酸、酪酸、ピバリン酸、クロトン酸、安息香酸、マレイン酸などのビニルまたはアリルエステルなどがあげられる。また、分岐状のビニルエステルとして市販されているベオバ−9、−10(いずれもシェル化学社製)なども使用することができる。
【0030】
前記官能基を有しないビニル系モノマーは1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちでは、耐候性の点からビニルエーテルが好ましい。とくに、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤に溶解または分散可能とするためには、炭素数1〜18のアルキル基を有する直鎖または分岐状ビニルエーテルが好ましい。
【0031】
前記共重合モノマーは、イソシアネート基と反応し得る官能基を有するように、1種で使用してもよく2種以上で使用してもよい。
【0032】
なお、(B)成分の製造において、ビニル系モノマーは必須の成分ではない。フルオロオレフィンとしてイソシアネート基と反応し得る官能基を有するフルオロオレフィンを使用する場合、ビニル系モノマーを使用しなくてもよい。
【0033】
(B)成分であるイソシアネート基と反応し得る官能基を有するフッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体は、前記のごとく共重合によって製造されるが、イソシアネート基と反応し得る官能基を有さないフッ素含有量が5%以上のフルオロオレフィン系共重合体を製造したのち、後反応により、イソシアネート基と反応し得る官能基を導入してもよい。この方法としては、たとえばカルボン酸ビニルエステルを共重合させた共重合体を鹸化することにより、水酸基を導入する方法などがあげられる。
【0034】
前記フルオロオレフィン系共重合体中のイソシアネート基と反応し得る官能基の数は、水酸化カリウムの化学的反応当量に換算して1〜150mg/g(樹脂固形分)、さらには10〜70mg/g(樹脂固形分)であるのが、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤への溶解性および分散性の点から好ましい。
【0035】
また、前記フルオロオレフィン系共重合体の分子量としては、たとえばイソシアネート基と反応し得る官能基の数が、1〜40個、さらには2〜10個含まれるのが、硬度が適正になる点から好ましい。
【0036】
前記のごときフルオロオレフィン系共重合体の具体例としては、たとえばクロロトリフルオロエチレン、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルの共重合体、その一部と無水コハク酸を反応させたもの、さらに前記エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルのかわりに、あるいはエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルとともに2−エチルヘキシルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、N−ブチルビニルエーテルなどを使用した共重合体、その一部と無水コハク酸を反応させたものなどがあげられる。これらのうちでは2−エチルヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、N−ブチルビニルエーテルを使用したものがミネラルターペン(ミネラルスピリット)に対する溶解性の点から好ましい。
【0037】
前記フルオロオレフィン系共重合体((B)成分)をパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤((A)成分)に溶解または分散させたものは、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤中でフルオロオレフィン系共重合体を重合させる、他の溶剤中で重合させたのち重合に使用した溶剤の一部または全部を前記溶剤((A)成分)に置換するなどの方法により製造することができる。
【0038】
前記重合後に重合に使用した溶剤の一部または全部を前記溶剤((A)成分)に置換したものの例としては、たとえばフルオロオレフィン系共重合体を含む溶液または分散体であるルミフロンLF200、ルミフロンLF400、ルミフロンLF500、ルミフロンLF544(以上、旭硝子(株)製、商品名)、フルオネート(大日本インキ化学工業(株)製、商品名)、セフラルコート(セントラル硝子(株)製、商品名)、ザフロン200、ザフロン300(東亜合成(株)製、商品名)、ゼッフルGK5100(ダイキン工業(株)製、商品名)などの市販品の溶剤の一部または全部を前記溶剤((A)成分)に置換したものなどがあげられる。
【0039】
前記フルオロオレフィン系共重合体は、1種で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、フルオロオレフィン系共重合体の一部を他の樹脂で置き換えて使用してもよい。置き換える量としては、フルオロオレフィン系共重合体100部に対して200部以下、さらには1〜100部程度であるのが好ましい。
【0040】
前記他の樹脂としては、たとえばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ウレタン樹脂など官能基を持っていてもよい樹脂や、官能基を持たないフッ素樹脂、たとえばカイナー500、カイナーSL、カイナーADS(以上、アトムケム社製)、フローレン(JSR(株)製)などがあげられる。
【0041】
前記パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤((A)成分)とは、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を30%以上、さらには50%以上、とくには70%以上含有する溶剤のことであり、上限は100%であり、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤の割合が少なすぎる場合には、結果として強溶剤の割合が高くなり、施工時の臭気や環境の面からも問題がおこりやすくなる。
【0042】
前記パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤以外の溶剤としては、たとえばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤または分散媒、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール系溶剤などがあげられる。
【0043】
前記パラフィン系溶剤およびナフテン系溶剤としては、アニリン点が10℃以上、さらには10〜70℃のものが塗装作業時の臭気が少ないことや、防水層が再溶解しにくいことなどの点から好ましい。
【0044】
前記パラフィン系溶剤の具体例としては、たとえば2,2−ジメチルブタン、n−ペンタン、イソペンタン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、n−へキサン、2−メチルヘキサン、n−ヘプタン、2−メチルヘプタン、n−オクタン、2−メチルオクタン、n−ノナン、2−メチルノナン、n−デカン、2−メチルデカン、これらの混合物であるミネラルターペン(ミネラルスピリット)などがあげられる。これらのうちでは、n−ペンタン、イソペンタン、n−へキサン、ミネラルターペンが、溶解力および経済性の点から好ましく、とくにミネラルターペンが好ましい。
【0045】
前記ナフテン系溶剤の具体例としては、たとえばシクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン、シクロオクタン、メチルシクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、これらの混合物などがあげられる。これらのなかでは、シクロヘキサン、シクロデカンが、溶解性、塗装作業性の点から好ましい。
【0046】
前記パラフィン系溶剤およびナフテン系溶剤は、1種で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0047】
本発明に使用する(C)成分である軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤とは、概ね芳香族系イソシアネート系硬化剤に対する言葉であり、パラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤に溶解または分散可能な分子中にイソシアネート基を平均して1.5個以上有するポリイソシアネート系硬化剤のことである。一般に脂肪族系、脂環族系、芳香脂肪族系のポリイソシアネート化合物(たとえばジイソシアネート化合物)と呼ばれているものやその誘導体などが、具体例としてあげられる。(C)成分を使用するため、(A)成分を溶剤として使用した場合にも、均質に溶解または分散した組成物とすることができ、(A)成分を使用することによる効果を得ることができる。また、耐候性をよくすることができる。なお、(A)成分を溶剤として使用した場合に、均質に溶解または分散した組成物とすることができる点から、イソシアネート基1個あたりの分子量(重量平均)としては、100〜1000、さらには200〜700であるのが好ましい。
【0048】
前記軟質イソシアネート系硬化剤の代表例としては、たとえばエチレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、その他の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、その他の脂環族ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ω,ω−ジイソシアネートジエチレンキシレン、その他の無黄変性芳香族ポリイソシアネートなどがあげられる。また、2−イソシアネートエチルメタクリレートなどのイソシアネート基を有するビニルモノマーの重合体や共重合体を使用することもできる。ポリイソシアネート化合物はこれらポリイソシアネートの変性物であってもよく、たとえばトリメチロールプロパンなどの多価アルコールで変性したプレポリマー型変性物、カルボジイミド変性物、ウレア変性物、ビューレット変性物、3量化(イソシアヌレート化)変性物、2量化変性物などがあげられる。また、これらのイソシアネートをエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオールと付加反応せしめて得られるポリイソシアネートや、ビュレット構造を有するポリイソシアネートや、アロファネート構造を有するポリイソシアネート、あるいはイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネートが用いられる。さらに、ポリイソシアネートの希釈性(溶解性)を向上させるため、アルコール類、メルカプタン類などを反応させ、炭化水素鎖を導入したものも好適に用いることができる。これらは、1種で使用してもよく2種以上を組み合わせ使用してもよい。これらのうちでは、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはその誘導体(具体例としてイソシアヌレート型やアロファネート型)が、耐候性の点から好ましい。
【0049】
前記(C)成分は、この一部を、(C)成分とは異なるイソシアネート系硬化剤に置き換えて使用してもよい。
【0050】
前記置き換えることができる(C)成分の一部とは、(C)成分の一部置き換えたものを(A)成分に均質に溶解または分散させるのに問題が生じず、また、耐候性および弾性に問題が生じない範囲のことであり、通常(C)成分の70%以下、さらには60%以下程度のことである。
【0051】
前記(C)成分以外のポリイソシアネート系硬化剤としては、たとえば芳香核に直接結合したイソシアネート基を有する芳香族ポリイソシアネート化合物(黄変性ポリイソシアネートと呼ばれ、それを使用して得られるポリウレタン系樹脂は黄変しやすい)などがあげられ、その具体例としては、たとえば2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−メチレン−ビス(フェイルイソシアネート)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのポリイソシアネート類があげられる。
【0052】
本発明に使用する(D)成分のアルキルシリケートおよび(または)その誘導体は、形成されるトップコート層の親水性を向上させ、耐汚染性を改善するための成分である。
【0053】
前記アルキルシリケートとしては、通常、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートが使用される。
【0054】
前記アルキルシリケートの例としては、たとえば一般式(1):
(R1O)4−aSiRa 2 (1)
(式中、R1は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、R2は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基または炭素数1〜10のハロアルキル基、aは0〜2の整数、複数個含まれるR1、複数個含まれる場合のR2はそれぞれ異なっていてもよい)で表わされるアルキルシリケートがあげられ、その誘導体としては、該アルキルシリケートの部分加水分解縮合物を主成分とするものがあげられる。
【0055】
前記アルキルシリケートおよび(または)その誘導体の具体例としては、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、4−クロロブチルトリメトキシシラン、4−クロロブチルトリエトキシシラン、それらの部分加水分解縮合物などがあげられる。これらは1種で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちでは、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートが効果を発現するまでの時間が短い点から好ましい。
【0056】
前記(D)成分の使用に際しては、その反応触媒を使用するのが、効果を発現するまでの時間が短くなる点から好ましい。
【0057】
前記反応触媒としては、たとえばアルミキレートなどの金属錯体があげられる。
【0058】
前記反応触媒の使用量としては、(D)成分100部に対し、1〜20部であるのが好ましい。
【0059】
前記(B)成分および(C)成分の使用割合としては、(B)成分1当量に対し、(C)成分0.1〜2.5当量、さらには0.5〜1.5当量であるのが好ましい。(C)成分の使用割合が少なすぎる場合、耐溶剤性および硬度が不充分となりやすく、また、多すぎる場合、加工性や耐衝撃性が低下しやすくなる。
【0060】
前記当量は、(B)成分中のイソシアネート基と反応し得る官能基の数1当量に対する(C)成分中のイソシアネート基の当量のことである。
【0061】
また、(D)成分の使用割合としては、たとえば(B)成分および(C)成分の合計量100部に対し、0.1〜20部、さらには1〜10部であるのが、溶解安定性の点から好ましい。(D)成分の使用割合が少なすぎる場合、耐汚染性が不充分となりやすく、また、多すぎる場合、塗膜の耐水性、光沢が低下しやすくなる。
【0062】
さらに、(A)成分の使用量は、本発明の防水材用2液型トップコート組成物の粘度が所望の範囲に入るように使用すればよく、とくに限定はないが、通常、(B)成分および(C)成分の合計量100部に対し、80〜600部、さらには100〜250部であるのが、塗装作業性の点から好ましい。
【0063】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物には、前記のごとき(A)〜(D)成分に加えて、さらに硬化触媒、艶消剤、反応性可塑剤、酸化チタンなどの顔料などを加えてもよい。
【0064】
前記硬化触媒としては、たとえばジブチルチンラウレートなどの有機スズ化合物などがあげられる。硬化触媒を使用した場合には、低温時の乾燥時間を短縮させることができる。
【0065】
前記艶消剤としては、たとえば超微粉合成シリカなどがあげられ、艶消剤を使用した場合には、半光沢ないし艶消仕上げのトップコート層を形成することができる。
【0066】
前記反応性可塑剤としては、たとえばPPG(ポリオキシプロピレンジオール)、PTMG(ポリオキシテトラメチレンジオール)などがあげられ、反応性可塑剤を使用した場合には、より高弾性なトップコート層を形成することができる。
【0067】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物の製造は、前記のごとき(A)成分〜(D)成分、必要により加えられる成分を配合することにより製造することができる。その混合方法としては、(B)成分と(C)成分が別々の液として収容される限り、混合順序、添加順序などにはとくに限定はない。
【0068】
製造された本発明の防水材用2液型トップコート組成物は、耐汚染性、塗装作業性に優れた組成物であり、使用時に混合したのちスプレー法、ローラー法、刷毛塗法などの方法により塗装することができ、塗装後、常温または低加温下(約60℃以下が好ましい)で乾燥硬化させることによりトップコート層が形成される。
【0069】
前記トップコート層の厚さとしては、通常10μm以上、さらには10〜50μmであるのが好ましい。トップコート層の厚さが薄すぎる場合、保護層としての機能を充分に発揮しがたくなり、逆に、厚すぎる場合、保護層としても弾性が不充分となりやすくなる。
【0070】
形成されたトップコート層は、50〜300%の伸び率を有し、耐汚染性、塗装作業性に優れたものである。
【0071】
本発明の組成物が塗装される塗膜としては、イソシアネート基を有するプレポリマーを主成分とする主剤と、芳香族ポリアミンを主成分とする硬化剤からなる2液型ポリウレタン系塗膜や、イソシアネート基を有するプレポリマーを主成分とする湿気硬化型1液型の無溶剤型ポリウレタン系塗膜などが好ましい塗膜としてあげられる。
【0072】
前記塗膜は、たとえばコンクリートやモルタル、あるいは金属などの無機質材料からなる基体、とくに屋根や外壁などの屋外に露出した基体の防水材として優れた特性を示すが、これら以外の建築物や構造物、たとえば木質材料やプラスチック材料からなる建築物や構造物のとくに屋外面に施工される防水材としても用いることができる。
【0073】
【実施例】
つぎに、本発明の組成物を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0074】
[使用した材料]
イソシアネート系硬化剤
▲1▼軟質性を有するポリイソシアネート(軟質イソシアネート):三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−178N、NCO含有率19.2%、アロファネート型
▲2▼硬質性を有するポリイソシアネート(硬質イソシアネート):旭化成工業(株)製、デュラネートTPA−100、NCO含有率23%、イソシアヌレート型
メチルシリケート:三菱化学(株)製、MKCシリケートMS56
フッ素系共重合体溶液:クロロトリフルオロエチレン、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルの共重合体の一部と無水コハク酸を反応させたもの(水酸基価37、酸価1.6、フッ素含有量22%、重量平均分子量約8000)60部と、下記ミネラルターペン40部の樹脂溶液
酸化チタン:石原産業(株)製、CR90
硬化触媒:旭電化工業(株)製、アデカスタブBT−11、ジブチルチンラウレート溶液(溶剤:キシレン、1%溶液)
ミネラルターペン:芳香族炭化水素含有量30%、アニリン点44.5℃のパラフィン系主体の混合溶液
【0075】
[評価方法]
(作業性)
ローラー刷毛にて1層目を塗布後、5分経過後に再塗布した場合の作業性を以下の基準により判定した。
◎:支障なく塗布可能
△:ローラーの転がり性が低下(回転が不均一になる)
【0076】
(乾燥性)
JIS K 5600−1−1 4.3に準じ、24時間後の乾燥状態を判定。
◎:硬化乾燥
○:半硬化乾燥(塗面の中央を指先で静かに軽くこすって塗面に擦り跡がつかない状態)
【0077】
(伸び率)
ダンベル1号を用い、標線間40mm、引張速度200mm/分で測定し、トップコート破断時の伸び率を測定。
◎:伸び率150%以上
○:伸び率100%以上150%未満
△:伸び率50%以上100%未満
×:伸び率50%未満
【0078】
(耐汚染性)
カーボン粉(デグサ社製のFW−200)を試験片に刷毛塗りしたのち30分間放置し、水洗し、目視にて汚染状態を評価。
◎:ほとんどカーボンの付着なし
○:わずかにカーボンが付着(わずかに汚染した状態)
×:著しくカーボンが付着(著しく汚染した状態)
【0079】
実施例1〜2および比較例1
表1に記載のA液およびB液からなる組成物を調製した。得られたA液およびB液を混合したのち、市販のポリウレタン系防水剤をPETフィルム表面に2.5kg/m2塗布して24時間硬化させた基体に、塗布量が0.15kg/m2になるようにローラー塗装したのち、23℃、50%湿度下で7日間養生後、塗膜を剥離し、伸び率と汚染性用の試験体とした。
【0080】
なお、作業性と乾燥性は同様の方法で、トップコートをウレタン防水材上に塗布して評価した。
【0081】
結果を表1に示す。
【0082】
比較例2
市販の強溶剤を使用した含フッ素系トップコート剤を使用した以外、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
実施例2は、防水構造物に必要とされる弾性に優れており、また、良好な耐汚染性を有する。
【0085】
【発明の効果】
本発明の防水材用2液型トップコート組成物を使用することにより、優れた耐汚染性、高い耐候性、低温における高い弾性を有し、かつ、施工時の臭気を低減することができる。
Claims (7)
- (A)溶剤としてパラフィン系溶剤および(または)ナフテン系溶剤を主体とした溶剤を使用し、
(B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合体、
(C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤、および
(D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体
を含有し、(B)成分と(C)成分とを異なる液とすることを特徴とする防水材用2液型トップコート組成物。 - (B)イソシアネート基と反応し得る官能基を有し、フッ素含有量が5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合体が、フルオロオレフィンとビニル系モノマーとの共重合体である請求項1記載の組成物。
- 前記ビニル系モノマーが水酸基またはカルボキシル基を有する請求項2記載の組成物。
- (C)軟質性を有するポリイソシアネート系硬化剤が、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上である請求項1記載の組成物。
- 前記脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上が、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートおよびその誘導体の1種以上である請求項4記載の組成物。
- (D)アルキルシリケートおよび(または)その誘導体が、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルシリケートである請求項1記載の組成物。
- (B)成分1当量に対し、(C)成分0.1〜2.5当量、(B)成分および(C)成分の合計量100重量部に対し、(D)成分0.1〜20重量部を使用する請求項1記載の組成物。
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