JP2004262417A - 走行速度保持機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速操作具を機械的に固定して速度保持する構造では、操作具の固定位置の制限により細やかな速度調節が困難であり、また、リンク等を用いて操作具の固定機構を構成するために速度保持操作具の配置を自由にとることが難しかった。
【解決手段】変速操作具である変速ペダル74により駆動操作されるモータ348を備えた無段変速装置13を走行車両1に搭載するとともに、該モータ348の駆動を走行速度保持機構作動時には停止するようにしたものにおいて、操向ハンドル8の下方且つ操向ハンドル8の外周内に設けた速度保持操作具であるオートクルーズレバー355にて、任意の速度での速度保持及び速度保持の解除を操作可能とした。前記走行速度保持機構の作動時には、変速ペダル74は低速操作位置となるようにした。
【選択図】 図15

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機、トラクタ、コンバイン、土木建機等の作業車の走行車両を一定速度で走行させるための速度保持機構(オートクルーズ機構)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、田植機やトラクタ等の作業車の走行車両に設けられる、車速を一定に保持する走行速度の保持機構(オートクルーズ機構)は、従来種々の構成のものが提案・実施されている。
例えば、特許文献1に記載の技術では、中立側に付勢された無段変速装置の変速操作具を人為的に任意の変速位置へ保持可能な変速ロック機構を備えることで、走行車両の走行速度を略一定に保持した状態で走行できるようにされている。
変速操作具は、操作ペダルや操作レバー等であり、これらの操作具の操作位置を固定し、そして、操作具を再度操作することによって固定解除して変速できるように構成されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−247119号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の構成では、操作具を機械的に固定しているため、操作具の固定位置がある程度制限されてしまい、細やかな速度調節が困難であり、また、操作具の固定機構を構成するためにリンク等の部材が必要となり部材数が多くなるとともに、速度保持操作具の配置を自由にとることが難しかった。
また、特に、変速操作ペダルを踏込操作することによって、走行速度保持機構を解除するものにおいては、減速するために走行速度保持機構を解除操作する場合、操作ペダルをさらに踏込操作するために結果的に増速してしまうこととなり、操縦者の操作フィーリングに違和感が生じる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、変速操作具により駆動操作されるとともに、走行速度保持機構作動時には電力供給が強制的に断たれるようにしたモータを備えた無段変速装置を走行車両に搭載し、操向ハンドル近傍に設けた速度保持操作具にて、任意の速度での速度保持及び速度保持の解除を操作可能としたものである。
【0007】
請求項2においては、前記速度保持操作具を、操向ハンドルの下方且つ操向ハンドルの外周より内側に配置したものである。
【0008】
請求項3においては、前記速度保持操作具を、上下若しくは前後方向に操作可能とし、操作後中立復帰するように付勢したものである。
【0009】
請求項4においては、前記走行速度保持機構を、前記速度保持操作具にて作動操作可能とし、前記速度保持操作具及び走行車両の走行停止操作可能な操作具で解除操作可能としたものである。
【0010】
請求項5においては、前記走行速度保持機構の作動時には、変速操作具は低速操作位置となるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本実施例に係る乗用田植機の全体平面図、図2は同じく左側面図、図3は車体フレームの概略斜視図、図4はエンジンとミッションケース間の概略斜視図、図5はベルト式無段変速装置の平面図、図6はベルト式無段変速装置の平面断面図である。
図7は操作機構の斜視図、図8は変速ペダルの平面図、図9は変速ペダルの右側面図、図10は変速モータセンサを示す右側面図、図11は変速モータセンサのスイッチアームの回動範囲を示す右側面図、図12は変速モータセンサの作動の様子を示す右側面図、図13は変速モータセンサの作動の様子を示す右側面図、図14は変速モータを示す右側面図である。
図15はオートクルーズレバーを示す右側面図、図16はオートクルーズレバーを示す平面図、図17はオートクルーズ機構に係る制御の流れ図、図18はオートクルーズ機構に係る電気回路図、図19はブレーキペダル及び苗継ぎレバーの操作機構を示す斜視図である。
図20は変速ペダルの操作機構の別実施例を示す平面図、図21は変速ペダルを示す右側面図、図22はオートクルーズ解除センサを示す左側面図、図23はオートクルーズ解除センサを示す斜視図、図24は変速モータスイッチを示す斜視図である。
【0012】
以下に本発明の実施例について図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、本実施例では走行車両1として乗用田植機を例に採り説明しているが、走行車両1はこれに限定されることなく、トラクタ、コンバイン、野菜移植機等の各種作業機の走行車両にも適用できるものである。
【0013】
図1及び図2に示す如く、乗用田植機は、走行車両1と、該走行車両1の後部に昇降リンク機構10を介して昇降可能に連結した植付部9とで構成されている。そして、走行車両1の前部及び後部にはそれぞれ前輪2・2と後輪3・3とが懸架され、車体フレーム4の前部には動力部であるエンジン5が搭載されてボンネット22で覆われている。
前記ボンネット22の両側には予備苗載台90が配設され、同じくボンネット22の後上方には操向ハンドル8が配設されている。そして、操向ハンドル8の周囲であってボンネット22の後部左側には主変速レバー75、全動力を入切操作可能な苗継ぎレバー76等が配設され、該操向ハンドル8の右側下方には走行速度保持操作具であるオートクルーズレバー355が配設され、該操向ハンドル8の右側下方の車体カバー20に一体的に形成されたステップ上には、車体内側からブレーキペダル73、変速ペダル74が配設されている。
【0014】
エンジン5後方であって車体フレーム4の左右略中央には前後方向に長く形成したミッションケース6が配置されており、該ミッションケース6の前部左右に固定されたフロントアクスルケース37・37で前輪2・2が支持され、該ミッションケース6の後部に一体的に形成されたリヤアクスルケース38で後輪3・3が支持されている。ミッションケース6は、ボンネット22後方から車体カバー20によって覆われており、該車体カバー20の後上部には運転席7が設けられている。さらに、車体カバー20の運転席7側方には植付部9の昇降・植付の入切・植付時の変速・線引きマーカ等の操作を行うシフトレバー77や油圧感度調節レバー25等が設けられている。
【0015】
このようにして、上述の乗用田植機は、エンジン5の動力を利用して前輪2・2及び後輪3・3を走行駆動して走行移動させると共に、植付部9を駆動して連続的に苗を植え付けるように構成されている。
【0016】
ここで、車体フレーム4の構造について説明する。
図1乃至図3に示す如く、前後方向に伸延しその略中央部から後側を上方に向けて屈曲するように形成された左右一対のメインフレーム41L・41Rに対して、前端部間に略コ字状のトップフレーム40が架設され、前側中途部間にフロントフレーム45が架設され、また、前後中途部間にステップ支持フレーム46と、正面視略門型の座席支持フレーム51の基端部とが架設され、さらには、後端部間に背面視略門型のリヤフレーム43の上部が架設されて、車体フレーム4が構成されている。
【0017】
前記トップフレーム40の中央部とフロントフレーム45の中央部との間にエンジン5を載置するための矩形平板状のエンジン支持板50が架設され、該エンジン支持板50の後端には、ステアリング機構を支持するための矩形平板状のステアリング支持板50aが延設され、該ステアリング支持板50aの上面にミッションケース6の前上部が取り付けられるブラケット49が設けられている。
【0018】
前記フロントフレーム45の左右端部には、トップフレーム40の左右端部が連結されるとともに、予備苗載台90・90の構成部材である予備苗載台支柱90a・90aの基端部がブラケット29・29を介して固定されており、また、フロントフレーム45とメインフレーム41L・41Rとの交差部にはステップ支柱57・57が立設されている。
【0019】
前記トップフレーム40の中央上部に左右一対のボンネットフレーム36・36の前端下部が固定され、該ボンネットフレーム36・36の後端上部は、ステアリング軸59を回動自在に支持する円筒状のステアリングポスト58に略U字状のプレート36a及びブラケット58bを介して固定されている。
前記ステアリングポスト58の下部には、トルクジェネレータケース27が接続され、該トルクジェネレータケース27は前記ステアリング支持板50aに螺設されている。
【0020】
また、ステップ支持フレーム46の左右略中央部にはブラケット48・48が設けられており、該ブラケット48・48の上部48a・48aには、前記植付部9を昇降させるための油圧式昇降シリンダ(図示せず)の基部が支承され、同じく下部48b・48bにはミッションケース6の前後中途部が取り付けられている。
【0021】
さらに、図2及び図3に示す如く、リヤフレーム43の左右側部に左右一対のステップ支持フレーム47・47の基端部が固定されるとともに、リヤフレーム43とステップ支持フレーム47・47の基端部との間にリヤデッキ支持ブラケット44・44が固定されている。各ステップ支持フレーム47・47は、その基端部を左右幅方向に向けて伸延するとともに、中途部で屈曲して、その先端部を前後方向に向けて伸延する状態に形成されている。
また、前記リヤフレーム43の下端部左右両側にはリヤアクスルケース38・38を固定するためのステー39・39が固設されており、さらに、前記リヤフレーム43の左右中央部には昇降リンク機構10の前端を支承するためのブラケット42が固設されている。
【0022】
上述の如く構成した車体フレーム4において、ミッションケース6の前端部は、前記エンジン支持板50の後端部上面に設けられたブラケット49に連結されるとともに、ミッションケース6の前後途中部は、前記ステップ支持フレーム46の車体幅方向略中央に設けられたブラケット48の下部に連結され、さらに、ミッションケース6の後部に一体的に形成されたリヤアクスルケース38・38はステー39・39を介してリヤフレーム43下端に連結されている。
【0023】
次に、ミッションケース6への動力入力構成について説明する。
図4に示す如く、前記エンジン支持板50上にはエンジン5が載置固定されるとともに、該エンジン5から左側方には出力軸である駆動軸52が突出され、該駆動軸52上に、左右一対の皿状の円錐プーリからなる駆動側プーリ53が固設されている。
一方、前記ミッションケース6前部から入力軸56が側方に突出され、該入力軸56にも、同様にして一対の皿状の円錐プーリからなる従動側プーリ55が取り付けられるとともに、該従動側プーリ55と前記駆動側プーリ53との間にはベルト54が巻回されて、無段変速装置13が形成されている。
そして、該無段変速装置13において、前記円錐プーリ間に形成される溝幅を変更することにより、各プーリ53・55の有効径を自在に変化させ、ミッションケース6内へ、エンジン5からの動力を変速して入力できるようにしている。
円錐プーリ間に形成される溝幅変更機構はアクチュエータとして変速モータ348(図7)により作動され、該変速モータ348は変速操作具である変速ペダル74の操作位置に応じて制御される。
【0024】
ここで、図4乃至図7を用いて、ベルトプーリ式の無段変速装置13の構成について詳細に説明する。
無段変速装置13はエンジン5とミッションケース6との一側(実施形態では左側)と、一方(左側)のメインフレーム41Lとの間に配置され、エンジン5の側面から突出する駆動軸52に設けられた駆動側プーリ53とミッションケース6の側面に突出する入力軸56に設けられた従動側プーリ55と、これらのプーリ53・55に巻回されるベルト54等から構成されている。
【0025】
駆動側プーリ53における固定シーブ377及び可動シーブ378、従動側プーリ55における固定シーブ387、可動シーブ386はともに円錐面を対向させて配置されている。
【0026】
駆動側プーリ53における固定シーブ377は、エンジン5の側面に近い側に配置され、そのボス部377aを前記駆動軸52に被嵌され、キー等により軸線方向に移動不能に固定されて、一体的に回転するように構成されている。可動シーブ378のボス部378a内径に形成したキー溝を前記ボス部377aの外周に固定した滑りキー382に摺動自在に被嵌させ、可動シーブ378が固定シーブ377に対して近接・離間可能となるように構成されている。この可動シーブ378は固定シーブ377よりも前記一方のメインフレーム41Lの内面側に近い側に配置されている。
【0027】
前記エンジン5の側面に基端をボルト等にて固定されたカバー兼用の支持体375は、平面視において前記一方のメインフレーム41Lの内面側と前記エンジン5の側面との間に配置され、該支持体375には作動機構におけるカム手段の一方の要素としての固定カム381がボルトにより固定されており、該固定カム381の内径部に対して軸受を介して固定シーブ377のボス部377aが相対的に回転可能に軸支されている。他方、可動シーブ378の背面側には、軸受を介してカム手段の他方の要素としての可動カム379が相対的に回動可能に装着されている。前記カム手段は、可動カム379の背面に形成される傾斜カム面379aと、該傾斜カム面379aに当接するように固定カム381の円盤面に支持台を介して回転可能に設けられたベアリング等の転動体380とからなる。
実施形態では円周方向に三等分した三箇所の各傾斜カム面379a・379a・379aは駆動軸52の中心軸線と直交する平面に対して所定の傾斜角度に設定されている。
前記可動カム379には、駆動側作動ロッド353の先端部が回動可能に装着されており、この駆動側作動ロッド353により可動シーブ378を固定シーブ377に対して接離移動するように作動される。
【0028】
従動側プーリ55における固定シーブ387は、ミッションケース6の側面から離れた側に配置され、そのボス部387aが前記入力軸56に被嵌され、キー等により軸線方向に移動不能に固定して一体的に回転するように構成されている。この入力軸56に螺着したボルトと止め輪が固定シーブ387のボス部387aの内径部に配置されている。
従動側プーリ55における可動シーブ386はミッションケース6の側面に近い側に配置され、可動シーブ386のボス部386a内径に形成したキー溝を前記固定シーブ387のボス部387aの外周に固定した滑りキー391に摺動自在に被嵌させて、可動シーブ386が固定シーブ387に対して近接・離間可能となるように構成されている。
【0029】
そして、前記可動シーブ386の背面とミッションケース6の側面との間に作動機構のカム手段が配置されている。
カム手段の一方の要素としての固定カム390はミッションケース6の側面にボルト等にて固定される一方、カム手段の他方の要素としての可動カム388は軸受を介して可動シーブ386の背面側に対して相対的に回動可能に装着されている。
前記カム手段は可動カム388の背面に形成される傾斜カム面388aと、該傾斜カム面388aに当接するように固定カム390の円盤面に支持台を介して回動可能に設けられた転動体389とからなる。
【0030】
前記可動カム388には、従動側作動ロッド352の先端部が回動可能に装着されており、この従動側作動ロッド352により可動シーブ386を固定シーブ387に対して接離移動させるように作動される。
従って、駆動側プーリ53における可動シーブ378の移動方向と、従動側プーリ55における可動シーブ386の移動方向とが互いに逆作動させる配置関係となる。
【0031】
駆動側プーリ53と従動側プーリ55とに巻回したベルト54の張力を略一定に保持するためのテンションローラ383を回動可能に支持するアーム384の基端軸385が前記エンジン台の側面に固定されており、ベルト54の緩み側の外周にテンションローラ383が押圧されるようにバネ等の付勢部材にて付勢されている。
【0032】
そして、駆動側作動ロッド353及び従動側作動ロッド352はメインフレーム41L・41Rに対して略直交方向に支持された支軸334に遊嵌された筒体344の一側に同位相に固定された出力アーム351・350に固定されている。また、筒体344の他側にはアーム345が固定されている。該アーム345にはロッド347を介して変速カム349が連結されている。
【0033】
図3及び図14に示す如く、ステップ支持フレーム46と、該ステップ支持フレーム46とリヤフレーム43の間において左右のメインフレーム41L・41R間に架設された門状の後部支持フレーム298との間にモータ支持フレーム297が架設され、該モータ支持フレーム297に固設された固定プレート296に螺結された支持板398に固設された軸395に、変速カム349が回動可能に支承されている。そして、該変速カム349の外周部に形成された歯349aが変速モータ348によって回動駆動されるギア348aと噛合されている。
従って、変速モータ348によりギア348aが回動されることによって、変速カム349が軸395を中心として回動され、該変速カム349に連結されたロッド347及びカム336を介して筒体344が回動される。そして、筒体344の回動に伴って出力アーム351・350が回動されると、該出力アーム351・350に連結された駆動側作動ロッド353及び従動側作動ロッド352を介して駆動側プーリ53及び従動側プーリ55の可動シーブ378・386が固定シーブ377・387に対して離接駆動される。
【0034】
上述の如く構成された無段変速装置13において、変速モータ348の駆動は変速ペダル74により制御される。
次に、変速操作具である変速ペダル74の操作機構について説明する。
【0035】
図7乃至図9に示す如く、変速ペダル74のペダル板の背面下方には、二本の互いに回動可能に連結されたペダルアーム321・322によってリンクが形成されており、一方のペダルアーム321がペダル板の背面に回動可能に支承されており、他方のペダルアーム322の基部がペダル軸323の一側(右側)端部に固設されている。ペダル軸323は、メインフレーム41Rに左右方向に挿通された支承筒293(図3)に支承されている。
【0036】
前記変速ペダル74の基部は、該ブラケット401を介してメインフレーム41Rに固定されており、該該ブラケット401と、ペダルアーム322との間に架設された付勢バネ393によって、変速ペダル74が上方へ回動するように付勢されている。
【0037】
さらに、ペダル軸323の他側(左側)端部には、アーム331を固設したボス332が外嵌固定され、該アーム331は、ロッド333を介して、支軸334に遊嵌されたボス335に固設されたカム336に連結されている。
【0038】
図10にも示す如く、前記カム336には、操作ピン337が挿通されており、該操作ピン337は変速モータスイッチ338のスイッチアーム339に当接可能とされている。
また、前記カム336に挿通された操作ピン337には、オートクルーズ解除操作の検出に利用されるオートクルーズ解除センサ340のセンサアーム341に当接可能な被検出ピン342を備えたアーム343が回動可能に連結されている。該アーム343はバネ394により上方へ回動するよう付勢され、アーム343に一体的に形成された係止部343aにより、その上方への回動が規制されている。
上述の構成により、ロッド333が前方へ牽引されてカム336が下方へ回動するのに伴って、該カム336と一体的にアーム343が下方へ回動されて、被検出ピン342がセンサ340のセンサアーム341に当接する。そして、さらなるカム336の回動により被検出ピン342が下方へ押し下げられようとしたときには、アーム343が操作ピン337を中心として下方へ回動することにより、被検出ピン342によるセンサアーム341の押し下げ力が緩衝される。
【0039】
一方、支軸334に遊嵌された筒体344に固設されたアーム345の上部には、ステー346を介して変速モータスイッチ338が固定され、また、図14に示す如く、アーム345の下部には、ロッド347を介して変速モータ348により回動操作される変速カム349が連結されている。該ロッド347は、アジャストナットによりその長さが調節可能とされており、ロッド347の長さを調節することにより変速ペダル74の操作量に対する変速量が調節される。
また、前記筒体344の一側(左側)には、二本の出力アーム350・351が固設され、出力アーム350の下部には従動側作動ロッド352を介して従動側プーリ55側の可動カム388が、出力アーム351の下部には駆動側作動ロッド353を介して駆動側プーリ53側の可動カム379が連結されている。
【0040】
図11に示す如く、変速モータスイッチ338のスイッチアーム339にはその操作位置において、電気的に変速モータスイッチ338に相対する三の操作範囲が予め設定されており、それぞれ、上方から、減速範囲、中立範囲、増速範囲とされている。また、変速モータスイッチ338のスイッチアーム339は上方、すなわち、減速範囲側へ回動する方向に付勢されている。
【0041】
変速ペダル74の踏込開始状態では、スイッチアーム339の操作位置が変速モータスイッチ338に対して電気的に中立範囲にある状態とされている。
そして、前述の如く、変速ペダル74の踏込操作に連動して回動される筒体344上に固設されたカム336が支軸334を中心として下方へ回転され、該カム336に支承された操作ピン337によりスイッチアーム339が押圧されて下方へ回転される。すると、図12に示す如く、スイッチアーム339は変速モータスイッチ338に対して電気的に増速範囲にまで回転される。
【0042】
続いて、変速モータスイッチ338のスイッチアーム339が増速範囲にあることが検出され、変速モータ348にその情報が伝達されれば、変速モータ348はギアを増速方向に回転駆動させる。そして、変速モータ348の作動により変速カム349が増速方向に回転されて、図13に示す如く、ロッド347及びアーム345を介して筒体344が変速モータスイッチ338を支持するステー346とともに増速方向(本実施例において後方)へ変速モータスイッチ338がスイッチアーム339と電気的に中立範囲に達するまで回転される。
【0043】
筒体344が回転すれば、該筒体344に固設された出力アーム350・351に連結された駆動側作動ロッド353及び従動側作動ロッド352を介して駆動側プーリ53及び従動側プーリ55の可動カム379・388がそれぞれ駆動軸52又は入力軸56を中心として回転され、駆動側プーリ53及び従動側プーリ55の可動シーブ378・386が固定シーブ377・387に対して近接・離間されて、駆動軸52の回転が入力軸56に高速回転として伝達される。
【0044】
一方、変速ペダル74の踏込解除操作に連動して回動される筒体344上に固設されたカム336が支軸334を中心として上方へ回転され、上方に回転するように付勢されているスイッチアーム339は変速モータスイッチ338に対して電気的に減速範囲にまで回転される。
変速モータスイッチ338のスイッチアーム339が減速範囲にあることが検出され、変速モータ348にその情報が伝達されれば、変速モータ348はギア348aを減速方向に回転駆動させる。そして、変速モータ348の作動により変速カム349が減速方向に回転されて、ロッド347及びアーム345を介して筒体344が変速モータスイッチ338を支持するステー346とともに減速方向(本実施例において前方)へ変速モータスイッチ338がスイッチアーム339と電気的に中立範囲に達するまで回転される。
筒体344が回転すれば、該筒体344に固設された出力アーム351・350に連結された駆動側作動ロッド353及び従動側作動ロッド352を介して駆動側プーリ53及び従動側プーリ55の可動カム379・388がそれぞれ駆動軸52又は入力軸56を中心として回転され、駆動側プーリ53及び従動側プーリ55の可動シーブ378・386が固定シーブ377・387に対して近接・離間されて、駆動軸52の回転が入力軸56に低速回転として伝達される。
【0045】
次に、本発明に係るオートクルーズ機構(走行速度保持機構)について説明する。
オートクルーズ機構は、無段変速装置13の速度比を固定することにより、略一定の速度を保持したまま車両を走行させるための走行速度保持機構である。該オートクルーズ機構を採用することにより、変速ペダル74の踏込操作をすることなく、一定速度を保持しながら走行車両1を走行させることが可能となり、オートクルーズON時には変速ペダル74の踏込量の調整や踏込操作する必要がないため、操縦者は楽な姿勢で作業をすることができるとともに、操向に集中することができる。
【0046】
図1、図15及び図16に示す如く、オートクルーズ機構の作動(オートクルーズON)・解除(オートクルーズOFF)を制御するための走行速度保持操作具であるオートクルーズレバー355は、ステアリングポスト58にその基部及び該オートクルーズレバー355の操作を検出するためのセンサ354が設けられて、操作部355aはステアリングポスト58より右側であって操向ハンドル8の下方に位置している。
従って、操向ハンドル8のステアリングポスト58に対して一側(本実施例においては左側)には、主変速レバー75と苗継ぎレバー76が配置され、その他側(本実施例においては右側)には、オートクルーズレバー355が配置されていることとなる。
【0047】
前記オートクルーズレバー355は、操向ハンドル8の下方であって、平面視において略円状に形成された操向ハンドル8の外周円内にその操作部355aが配置されており、苗継ぎ等のためにボンネット22の側方の車体カバー20に一体的に形成されたステップ上で操縦者が移動する際に、操縦者の身体がオートクルーズレバー355に接触することのないように操作具の保護が図られている。
そして、操向ハンドル8を手で握った状態の操縦者の指によって操作できる位置(指が届く範囲)にオートクルーズレバー355の操作部355aが配置されて、操作の安定性と容易性の向上が図られている。
【0048】
前記オートクルーズレバー355は、略水平の中立姿勢Nとなるように、バネ(図示せず)で復帰する方向に付勢されるとともに、この中立姿勢Nを基準にその操作部355aを上方に変位させた上方操作姿勢Uと、その操作部355aを下方に変位させた下方操作姿勢Dとに操作することができる。
また、オートクルーズレバー355は、中立姿勢Nを基準にその操作部355aを後方に変位させた後方操作姿勢Rと、その操作部355aを前方に変位させた前方操作姿勢Fとに操作することができるようにすることもできる。
【0049】
上述の如く、前記オートクルーズレバー355の操作方向は、上下又は前後とし、その一側方向をオートクルーズON、他側方向をオートクルーズOFFとなるように設定されている。このようにして、操作の方法・方向を必ず一方向一動作とすることにより、操作の混乱を招くことなく操作性が高められている。
【0050】
但し、オートクルーズレバー355の操作方向を、上下前後のうち一方向とし、同方向にレバーを操作させることによって、オートクルーズON/オートクルーズOFFを繰り返すようにすることもできる。すなわち、中立姿勢Nから、上方操作姿勢U、下方操作姿勢D、前方操作姿勢F、後方操作姿勢Rのうちいずれかの方向にのみオートクルーズレバー355を操作可能として、中立姿勢Nに復帰するように構成するのである。このようにして、オートクルーズレバー355の操作方向を操縦者が操作しやすい方向のみとすることで、操作性が高められている。
そして、このとき、オートクルーズON/オートクルーズOFFの状態は、操縦者が視認可能な位置に設置された表示手段(例えばランプ等)、或いは、操向ハンドル近傍に設けられた操作パネル等に表示される。
また、オートクルーズON時、若しくは、オートクルーズON時及びオートクルーズOFF時に、報知音を発することでオートクルーズON/オートクルーズOFFの状態を操縦者に認識させるようにすることもできる。オートクルーズON時及びオートクルーズOFF時に報知音を発するときは、それぞれ別の報知音とするとオートクルーズON/オートクルーズOFFの状態をより明確に認識できるようになる。
【0051】
ところで、前記オートクルーズ機構は、オートクルーズレバー355によりオートクルーズ作動操作を行うことが可能であり、オートクルーズレバー355、苗継ぎレバー76、ブレーキペダル73及び変速ペダル74の各操作具においてオートクルーズ解除操作を行うことが可能である。つまり、オートクルーズレバー355による解除操作に加えて、ブレーキ操作経路及び変速操作経路に検知手段となるセンサを配置して、オートクルーズON時において、制動操作または変速操作が行われるとその操作を検知して、オートクルーズを解除できるようにしている。
【0052】
図9に示す如く、オートクルーズ解除センサ340が検出待機状態において、変速ペダル74が踏込操作されれば、変速ペダル74の踏込操作に伴って回動されるカム336に固定されたアーム343に挿通されたピン342が、オートクルーズ解除センサ340のセンサアーム341に当接し、オートクルーズ解除センサ340の下方に突設された接点340aよりセンサアーム341が離れることによって、オートクルーズOFFが検出される。但し、オートクルーズ解除センサ340の配設位置は限定するものではなく、変速ペダル74の操作経路上であってその操作を検知できる位置であればよく、また、オートクルーズ解除センサ340はスイッチに限定せず、回転センサにより軸の回動を検知したり、近接センサによりアームやリンク等の移動を検知したりするように構成してもよい。
【0053】
また、図7及び図19に示す如く、ブレーキペダル73の基部に固設されペダル軸323に遊嵌されたボス360には、アーム362が固設されており、該アーム362には転動体366の取り付けられたピン364が挿設されている。転動体366は、中間軸309の一側(右側)端部に固設されたカム319の操作孔319aの内周に当接可能に構成されており、ブレーキペダル73の踏込操作に伴ってアーム362が回転すれば、転動体366がカム319を下方へ押し下げ、中間軸309を回転させる。
一方、中間軸309の他側(左側)端部に固定されたボス316に固設されたアーム317には下方に被検出アーム317aが延出されており、該被検出アーム317aはブレーキペダル73が非操作の状態でオートクルーズ解除センサ318のセンサアーム318aに当接した状態とされている。そして、ブレーキペダル73の踏込操作に伴って中間軸309が回転され、被検出アーム317aが回転されて、センサアーム318aより離れると、オートクルーズ解除操作が検出されオートクルーズOFFとされる。
【0054】
また、苗継ぎレバー76の基部はブラケット312により左右方向に揺動可能に支承されており、該ブラケット312に固設されたボス313はレバー操作軸303に遊嵌されている。ボス313には下前方に延出するアーム313aが固設されており、該アーム313aにはロッド315を介して中間軸309の一側(左側)端部に固定されたボス316の前方に固設されたアーム317に連結されている。苗継ぎレバー76が手前側(後方)へ操作されると、該アーム317より下方に延出された被検出アーム317aが、オートクルーズ解除センサ318のセンサアーム318aから離れ、オートクルーズ解除操作が検出されることによってオートクルーズOFFとされる。但し、被検出アーム317a及びオートクルーズ解除センサ318は中間軸309近傍に配置しているが、その取付位置は限定するものではなく、ブレーキペダル73及び苗継ぎレバー76は連動連結しているため、その操作経路であって、いずれかの操作が行われると被検出アーム317aが回動してオートクルーズ解除センサ318が検出できる位置であればよい。また、オートクルーズ解除センサ318はスイッチに限定するものではなく、軸の回動を検知したり、近接センサによりアーム等の接近を検知したりする構成であってもよい。
【0055】
なお、上述の如くオートクルーズ解除操作を検出する、オートクルーズ解除センサ318・340及びオートクルーズレバー355の各オートクルーズ解除検出手段の電気的回路は、図18に示す如く、モータ駆動ユニット400に対して並列に接続されており、いずれのオートクルーズ解除検出手段により、オートクルーズ解除操作信号が検出されても同様にオートクルーズOFFとすることができる。また、新たにオートクルーズ解除検出手段を追加するときでも、これらのオートクルーズ解除検出手段と同様にモータ駆動ユニット400に並列に接続することで、容易に増設することができる。
【0056】
次に、図17に示す流れ図と、図18に示すオートクルーズON/オートクルーズOFFに関するリレー図とを用いて、オートクルーズ機構の構成について説明する。
【0057】
エンジン始動前は、変速モータ348の駆動が禁止された状態、すなわち、変速モータスイッチ338と変速モータ348間に設けられたモータ駆動ユニット400において、変速モータスイッチ338と変速モータ348との間のリレー399の作動不可能な状態(変速モータ348への出力不可能な状態)とされている。
そして、エンジン5の始動がレギュレータにおいて検出されれば、モータ駆動ユニット400において、変速モータスイッチ338と変速モータ348との間のリレー399が作動可能な状態(変速モータ348への出力可能な状態)となり、変速モータ348駆動可能状態となり、無段変速装置13による変速が行われる。
【0058】
まず、条件分岐S11において、オートクルーズレバーが操作されて、オートクルーズ作動操作が検出されれば、オートクルーズONの状態とされ、オートクルーズレバー355と、各オートクルーズ解除センサ318・340がオートクルーズ解除操作の検出待機状態とされる(S12)。そして、変速モータスイッチ338と変速モータ348間に設けられたモータ駆動ユニット400において、変速モータスイッチ338と変速モータ348との間のリレー399が強制的に作動不可能な状態とされて、変速モータ348が駆動不可能な状態とされる(S13)。
【0059】
従って、オートクルーズONの状態では、変速モータ348が作動せず、変速モータ348によって駆動されるギア348aの回転が固定されるため、該ギア348aと噛合している歯349aが形成された変速カム349は、その操作位置が保持されることとなり、よって、駆動側作動ロッド353と従動側作動ロッド352が位置固定されることにより、無段変速装置13の駆動側プーリ53と従動側プーリ55の可動シーブ378・386と固定シーブ377・387の離間距離が固定されて、変速比が略一定に保持されることとなる。
【0060】
そして、条件分岐S14において、オートクルーズレバー355と、各オートクルーズ解除センサ318・340のうちいずれかからオートクルーズ解除操作が検出されれば、オートクルーズレバー355と、各オートクルーズ解除センサ318・340が、オートクルーズ解除操作の検出不可状態とされるとともに(S15)、変速モータスイッチ338と変速モータ348間に設けられたモータ駆動ユニット400において、変速モータスイッチ338と変速モータ348との間のリレー399が作動可能な状態とされて、変速モータ348が駆動可能な状態とされる(S16)。
【0061】
上述の如く構成したオートクルーズ機構では、変速モータ348を、該変速モータ348の操作具である変速ペダル74とは別の操作具であるオートクルーズレバー355で強制的に作動不可能な状態(変速モータ348への出力不可能な状態)とすることで、任意の変速比で固定できるようにされている。
オートクルーズON時には、変速モータ348への電気リレーを切断するという方法を採用することによって、オートクルーズレバー355と変速モータ348を電気的に接続するのみでオートクルーズ機構を構成することができ、オートクルーズレバー355の配置の自由度が高められている。
【0062】
そして、オートクルーズONの状態となれば、変速ペダル74はいずれの操作位置にあったとしても、付勢バネ393の付勢力により該変速ペダル74が上方へ戻されて低速操作位置となるようにされている。
従って、高・中速にて、オートクルーズONとされて速度が固定されたのち、変速ペダル74でオートクルーズ解除操作を行ったときに、操縦者が任意に定めた操作位置まで変速ペダル74を操作することによって減速又は増速することができ、減速するために走行速度保持機構を解除操作する場合に変速ペダル74をさらに踏込操作するために結果的に増速してしまうという、操作フィーリングのずれが解消されている。
また、ブレーキペダル73や苗継ぎレバー76でオートクルーズ解除操作を行ったときに、必ず変速ペダル74は低速操作位置にあることから、次に発進しようとするときに低速走行の状態で発進することができ、スムースな発進が可能となる。
【0063】
次に、変速操作具である変速ペダル74の操作機構の、変速ペダル74から変速モータスイッチ338までの操作系に係る別実施例について説明する。
【0064】
図20、図21に示す如く、変速ペダル74の基部は、支承部材74aに左右方向に貫設されたピン74bによって回動自在に支承されおり、該支承部材74aは、メインフレーム41R固定されたブラケット401に固設されたステー404に螺結されている。
一方、変速ペダル74の裏面先端部には、連結部74cが突設されており、該連結部74cには、ペダルアーム321の一側端部が回動可能に連結されている。該ペダルアーム321の他側端部は、コ字状の支承部材402に左右方向に貫設されたピン403に回動可能に支承されており、該支承部材402はメインフレーム41Rに左右方向に挿通された支承筒293(図3)に支承されたペダル軸323にその基部が固定されたペダルアーム322に固設されている。
【0065】
そして、ブラケット401に固設されたステー404に一体的に形成されたバネ受け404aと、ペダルアーム322に形成されたバネ受け322aとの間に架設された付勢バネ393によって、変速ペダル74は上方へ回動するように付勢されている。すなわち、変速ペダル74の踏込操作を解除すると、変速ペダル74は低速操作位置(アイドリング位置)まで復帰するように構成されている。
【0066】
前記ペダル軸323のペダルアーム322が固設されている他側には、アーム331を固設したボス332が外嵌固定されている。該アーム331には前方へ伸延する前アーム331bと、後方へ伸延する後アーム331aとが形成されている。
【0067】
前記後アーム331aには、ピン405が貫設されており、該ピン405には、ロッド333の前端が回動可能に支承されている。該ロッド333の後端は、支軸334に遊嵌されたボス335に固設されたカム336に支承されている。
このような構成により、変速ペダル74の踏込操作に伴って、ペダル軸323とアーム331とが一体的に回動され、このペダル軸323の回動に連動して、カム336が支軸334を中心として回動される。
【0068】
図24にも示す如く、前記カム336は略L字状に形成され、そのL字の一側でロッド333の後端が支承され、L字の他側には操作ピン337が固定されている。該操作ピン337は変速モータスイッチ338のスイッチアーム339に当接可能とされている。
従って、変速ペダル74の踏込操作に連動してカム336が回動されると、該カム336に設けられた操作ピン337により変速モータスイッチ338のスイッチアーム339が押圧され回動される。
【0069】
一方、前記前アーム331bには、図22及び図23にも示す如く、その先端部にピン343bが貫設されている。該ピン343bにはアーム343が回動可能に支承されており、該アーム343はオートクルーズ解除操作の検出に利用されるオートクルーズ解除検出手段であるオートクルーズ解除センサ340のセンサアーム341に当接可能な被検出ピン342が備えられている。なお、該オートクルーズ解除センサ340はスイッチ等で構成され、本実施例に限定されるものではない。
アーム343はバネ394により、センサアーム341の存在する方向へピン343bを中心として回動するよう付勢されるとともに、該アーム343に一体的に形成された係止部343aがアーム331に当接することにより、その上方への回動が規制されている。
【0070】
オートクルーズ解除センサ340は、メインフレーム41Rの内側に固定されたプレート406に固定されており、該プレート406には、該プレート406を嵌通するピン406aによってセンサアーム341の一側端部が回動可能に支承されている。オートクルーズ解除センサ340をメインフレーム41Rの内側に配置することで泥等からの保護が図られている。
前記センサアーム341はピン406aに巻回された付勢バネ341aによって、オートクルーズ解除センサ340の下方に突設されている接点340aに当接するように付勢されている。該接点340aは、センサアーム341が当接しているときにスイッチOFFとされ、センサアーム341が離れてその押圧が解除されると、スイッチONとされオートクルーズ解除操作が検出される。
なお、オートクルーズ解除センサ340は、オートクルーズ解除センサ340が検出待機状態にある時のみ、接点340aのスイッチON/スイッチOFFを検出するように制御されている。
【0071】
前記センサアーム341は、アーム343に貫設された被検出ピン342により操作される。センサアーム341は、全体として略L字状に形成されて、その水平部341hで接点340aを押圧し、その垂直部341vで被検出ピン342に当接している。そして、センサアーム341の垂直部341vは、略クランク状に形成されて、被検出ピン342を係止可能とする凹部341vaが上部に設けられ、該凹部341vaの下方は被検出ピン342と離れる方向に曲げられた斜部341vbが設けられている。
【0072】
ペダル軸323の一側端部に固定されたアーム331は、変速ペダル74が踏込操作されていないときは、図22に示す操作位置Faにあり、このとき、センサアーム341の水平部341hはオートクルーズ解除センサ340の接点340aに当接した状態であり、該センサアーム341の垂直部341vに形成された凹部341vaには、被検出ピン342が嵌入し係止されている。
【0073】
一方、変速ペダル74が踏込操作されると、アーム331は図22に示す操作位置Fbまでペダル軸323を中心として下方へ回動する。このアーム331の回動に伴って、該アーム331に支承されたアーム343も下方へ移動する。このとき、センサアーム341の垂直部341vに形成された凹部341vaに嵌入し係止されていた被検出ピン342も、凹部341vaの壁を押圧しながら下方へ移動し、センサアーム341の水平部341hが接点340aより離れる。そして、さらなる変速ペダル74の踏込操作により、アーム331は図22に示す操作位置Fbまで至るが、この状態において、被検出ピン342はセンサアーム341より離れており、付勢バネ341aの付勢により、センサアーム341はその水平部341hが接点340aに当接した状態まで復帰する。
【0074】
さらに、変速ペダル74の踏込操作を解除する(変速ペダル74の押圧を解除する)と、アーム331は図22に示す操作位置Fbから操作位置Faまでペダル軸323を中心として上方へ回動する。このアーム331の回動に伴い、アーム343が上方へ移動し、被検出ピン342が再びセンサアーム341の垂直部341vに当接する。このとき、被検出ピン342は、先ずセンサアーム341の垂直部341vの斜部341vb当接して該斜部341vbの傾き沿って上方へ移動し、凹部341vaに嵌入して係止される。この一連の被検出ピン342の動きによっては、センサアーム341の水平部341hは操作されず、接点340aは操作されない。
【0075】
上述のオートクルーズ解除センサ340は以下のように作動する。
オートクルーズ機構を作動させるために、まず、変速ペダル74を任意の操作位置となるまで踏込操作する。このとき、センサアーム341は一度その水平部341hが接点340aを離れるが、オートクルーズ解除センサ340は検出待機状態にないために、スイッチONは検出されない。そして、前述の如く、さらなる変速ペダル74の踏込操作により、センサアーム341はその水平部341hが接点340aに当接した状態(スイッチOFFの状態)まで復帰する。
この状態で、オートクルーズレバー355によりオートクルーズ作動操作がされて、オートクルーズONとなり、オートクルーズ解除センサ340は検出待機状態となる。
【0076】
オートクルーズ機構においては、変速操作具である変速ペダル74によって任意の速度で速度固定しオートクルーズONの状態となれば、変速ペダル74がいずれの操作位置にあったとしても、付勢バネ393の付勢力により該変速ペダル74が上方へ戻されて低速操作位置となるように構成されている。
従って、オートクルーズONとされたあとは踏込操作が解除される方向に変速ペダル74が回動し、これに伴い、被検出ピン342が上方へ回動し、再びセンサアーム341の垂直部341vに当接する。しかし、前述の如く、センサアーム341はその形状を利用することにより、変速ペダル74の踏込解除操作に関しては、操作されないものとしている。よって、変速ペダル74が低速操作位置となっても、オートクルーズ解除センサ340はスイッチOFFの状態を保持する。
【0077】
そして、変速ペダル74によるオートクルーズ解除操作が行われるときには、変速ペダル74の踏込操作が行われる。この変速ペダル74の踏込操作に伴って、被検出ピン342が下方へ移動し、センサアーム341の水平部341hが接点340aを離れて、検出待機状態にあるオートクルーズ解除センサ340はスイッチONを検出し、オートクルーズOFFとなるようにオートクルーズ機構が作動する。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0079】
即ち、請求項1に示す如く、変速操作具により駆動操作されるとともに、走行速度保持機構作動時には電力供給が強制的に断たれるようにしたモータを備えた無段変速装置を走行車両に搭載し、操向ハンドル近傍に設けた速度保持操作具にて、任意の速度での速度保持及び速度保持の解除を操作可能としたので、走行速度保持機構作動時にモータへの電源を断つ方法を採用することで、速度保持操作具とモータとを電気的に接続することによって構成でき、速度保持操作具の配置の自由度が高めることができる。
【0080】
請求項2に示す如く、前記速度保持操作具を、操向ハンドルの下方且つ操向ハンドルの外周より内側に配置したので、速度保持操作具を操向ハンドルを把持しながら操作することができる。
【0081】
請求項3に示す如く、前記速度保持操作具を、上下若しくは前後方向に操作可能とし、操作後中立復帰するように付勢したので、操作具の操作方向を一方向位置操作とすることで誤操作の防止を図ることができる。
【0082】
請求項4に示す如く、前記走行速度保持機構を、前記速度保持操作具にて作動操作可能とし、前記速度保持操作具及び走行車両の走行停止操作可能な操作具で解除操作可能としたので、速度保持操作具にて速度保持解除操作することなく変速走行又は停止に移行することができる。
【0083】
請求項5に示す如く、前記走行速度保持機構の作動時には、変速操作具は低速操作位置となるようにしたので、変速走行に移行する際にスムースな発進が可能となり、また、変速操作具で速度保持解除操作を行う際に、減速するために走行速度保持機構を解除操作する場合、操作ペダルをさらに踏込操作するために結果的に増速してしまうという操作フィーリングのずれが解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る乗用田植機の全体平面図。
【図2】同じく左側面図。
【図3】車体フレームの概略斜視図。
【図4】エンジンとミッションケース間の概略斜視図。
【図5】ベルト式無段変速装置の平面図。
【図6】ベルト式無段変速装置の平面断面図。
【図7】操作機構の斜視図。
【図8】変速ペダルの平面図。
【図9】変速ペダルの右側面図。
【図10】変速モータセンサを示す右側面図。
【図11】変速モータセンサのスイッチアームの回動範囲を示す右側面図。
【図12】変速モータセンサの作動の様子を示す右側面図。
【図13】変速モータセンサの作動の様子を示す右側面図。
【図14】変速モータを示す右側面図。
【図15】オートクルーズレバーを示す右側面図。
【図16】オートクルーズレバーを示す平面図。
【図17】オートクルーズ機構に係る制御の流れ図。
【図18】オートクルーズ機構に係る電気回路図。
【図19】ブレーキペダル及び苗継ぎレバーの操作機構を示す斜視図。
【図20】変速ペダルの操作機構の別実施例を示す平面図。
【図21】変速ペダルを示す右側面図。
【図22】オートクルーズ解除センサを示す左側面図。
【図23】オートクルーズ解除センサを示す斜視図。
【図24】変速モータスイッチを示す斜視図。
【符号の説明】
5 エンジン
6 ミッションケース
13 ベルトプーリ式無段変速装置
14 クラッチ機構
71 主変速機構
73 ブレーキペダル
74 変速ペダル(変速操作具)
75 主変速レバー
76 苗継ぎレバー
318・340 オートクルーズ解除センサ
348 変速モータ
355 オートクルーズレバー(速度保持操作具)

Claims (5)

  1. 変速操作具により駆動操作されるとともに、走行速度保持機構作動時には電力供給が強制的に断たれるようにしたモータを備えた無段変速装置を走行車両に搭載し、操向ハンドル近傍に設けた速度保持操作具にて、任意の速度での速度保持及び速度保持の解除を操作可能としたことを特徴とする走行速度保持機構。
  2. 前記速度保持操作具を、操向ハンドルの下方且つ操向ハンドルの外周より内側に配置した、請求項1に記載の走行速度保持機構。
  3. 前記速度保持操作具を、上下若しくは前後方向に操作可能とし、操作後中立復帰するように付勢した、請求項1又は請求項2に記載の走行速度保持機構。
  4. 前記走行速度保持機構を、前記速度保持操作具にて作動操作可能とし、前記速度保持操作具及び走行車両の走行停止操作可能な操作具で解除操作可能とした、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走行速度保持機構。
  5. 前記走行速度保持機構の作動時には、変速操作具は低速操作位置となるようにした、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の走行速度保持機構。
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