JP2010134526A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エンジンの出力を走行装置に伝達する静油圧式無断変速装置と、静油圧式無断変速装置を変速操作する変速ペダル機構とを備えた作業車であって、
車体後部に走行レバーを設けると共に、走行レバーによって変速ペダル機構を介して静油圧式無断変速装置が操作されるように走行レバーと変速ペダル機構とが連動され、走行レバーを揺動自在に支持する支持部材と走行レバーとの間に、走行レバーの後進側への揺動を位置調整自在に規制する後進速度規制機構が設けられている。
【選択図】図7
Description
このため、車体後部に走行レバーを設け、この走行レバーによって静油圧式無段変速装置を操作することを可能にすれば、後向き搭乗での作業の際、後向き搭乗のままでも走行レバーを操作して車体を移動させることができて、例えば車体後部に装着した作業装置の微細な位置調整が行いやすいなど有利に作業を行うことができるようにすることが望まれていた。
車体後部に走行レバーを設けると共に、走行レバーによって変速ペダル機構を介して静油圧式無断変速装置が操作されるように走行レバーと変速ペダル機構とが連動され、走行レバーを揺動自在に支持する支持部材と走行レバーとの間に、走行レバーの後進側への揺動を位置調整自在に規制する後進速度規制機構が設けられている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記走行レバーと変速ペダル機構とを連動する連動機構の連動ロッドに、ターンバックルが設けられている点にある。
また、走行レバーを揺動自在に支持する支持部材と走行レバーとの間に、走行レバーの後進側への揺動を位置調整自在に規制する後進速度規制機構が設けられているので、車体後方向きに搭乗したままで走行レバーを操作する場合でも、走行レバーの後進側への揺動が過度に揺動操作されるのを確実に防止することができる。また、走行レバーの後進側への揺動規制の位置調整する場合、走行レバーの近傍で、例えば走行レバーを持ちながら後進速度規制機構を調整操作することによって、簡単に走行レバーの後進側への揺動規制位置のみを位置調整することができ、便利である。
図1において、1は作業車で、トラクタ2の前部にフロントローダ3を、後部にバックホー4をそれぞれ着脱自在に装着したなるTLBと呼ばれるものである。
トラクタ2のトラクタ車体5は、前部のエンジン6と、該エンジン6の後部に直結される伝動ケース7とを備え、左右一対の前輪8と、左右一対の後輪9によって走行可能に支持されている。
伝動ケース7は、クラッチハウジング10とクラッチハウジング10の後部に連結されたミッションケース11とを備えている。
トラクタ車体5の後部には、ミッションケース11の左右両側から左右方向外方に突出する後車軸ケース13が取付固定されている。後車軸ケース13には、エンジン6からの動力によって回転駆動される後車軸が左右方向の軸心回りに回転自在に支持され、後車軸に後輪9が取り付けられている。
トラクタ車体5には装着フレーム24が設けられており、装着フレーム24の前部にはマスト25が上方突出状に設けられ、該マスト25の上部にフロントローダ3が装着され、装着フレーム24の後部にバックホー4が装着されている。
静油圧式無段変速装置29は、入力軸30をポンプ軸として備えたアキシャルプランジャ形で、かつ可変容量形の油圧ポンプ33と、この油圧ポンプ33からの圧油によって駆動されるアキシャルプランジャ形の油圧モータ34とを備えている。油圧モータ34は、前記出力軸31をモータ軸として備えている。静油圧式無段変速装置29は、油圧ポンプ33の斜板操作軸に連動されたサーボシリンダ形の変速シリンダ36が装備された変速操作部37を備えている。この変速操作部37は、変速シリンダ36を備える他、変速シリンダ36に接続された前進比例制御弁38と後進比例制御弁39とを備えている。変速操作部37は、前記伝動ケース7に装備されている。
図3及び図4において、変速ペダル機構45は、変速ペダル46とカム機構47と回転ポテンショメータ48とを備え、変速ペダル46の後端部に連動部材49を介してカム機構47の揺動カム体69が連結されている。変速ペダル46の支軸53の一端側に回転ポテンショメータ48が設けられている。連動部材49の変速ペダル側の端部は、変速ペダル46の後端部の裏面側に設けた連結部50に連結されている。
変速ペダル46は、前進操作部56によって前進方向に踏み込み操作された際、ステー55の前端側を運転フロア54に連結しているボルト119で成る前進側ストッパー59の上端部に前進操作部56の裏面側が当接することによって踏み込み操作が規制される。変速ペダル46は、後進操作部57によって後進方向に踏み込み操作された際、ステー55の後端側を運転フロア54に連結しているボルトで成る後進側ストッパー60の上端部に後進操作部57の裏面側が当接することによって踏み込み操作が規制される。変速ペダル46は、支軸53の回転ポテンショメータ48が位置する側とは反対側に設けたロータリダンパ61を備えている。ロータリダンパ61は、支軸53に一体回転自在に連結されたロータ62と、ステー55が備える支持板部63に支持されたロータケース65とを備えて構成してあり、支軸53に減衰作用して変速ペダル46の揺動振動を防止する。
制御手段41は、マイクロコンピュータを利用して構成してあり、制御手段41は、静油圧式無段変速装置29が変速ペダル46の操作位置に対応した変速状態になるように、回転ポテンショメータ48による検出情報を基に前進比例制御弁38と後進比例制御弁39とを操作する。
揺動カム体69は、連動部材49が連結している揺動アーム77と、揺動アーム77の基部に一体回転自在に連結されている連結筒78と、連結筒78に対して一体回転自在に連結されたカム板79とを備えている。揺動カム体69は、連結筒78が回転自在に外嵌している支軸80を介してベース部材70に支持されており、変速ペダル46と連動して支軸80の軸心まわりに揺動する。
つまり、変速ペダル46が操作されると、揺動カム体69が変速ペダル46と連動して支軸80の軸心まわりに揺動する。変速ペダル46の前進操作部56が前進方向に踏み込み操作された場合、一対の傾斜カム面84a,84bの一方84bと位置決めローラ83とが離間し、位置決めバネ75による位置決め体72の揺動付勢のために他方の傾斜カム面84aと位置決めローラ83とが当接し合った状態を維持する。
これにより、カム機構47は、位置決めバネ75の付勢力によって連動部材49を介して変速ペダル46を揺動付勢し、変速ペダル46を中立位置に自ずと復帰させる。
図5に示すように、走行操作装置の走行レバー87は、運転座席21を車体後方向きの姿勢(後向き姿勢)に切換えた状態で容易に操作できるよう車体後部に、運転座席21の横一側方に配置されている。走行レバー87は、運転座席21と後輪フェンダ15との間に設けた操作パネル88を車体上下方向に挿通している。走行レバー87は、エンジン6の回転数調節を行うアクセルレバー89と車体横方向に並んでいる。
支持体91から延出した支軸99に支持されたコイルバネ100の一対の端部100aを走行レバー87に付設してあって、コイルバネ100の一対の端部100aで走行レバー87を左右両側から挟んだ状態になっており、これにより、走行レバー87は、前進位置Fと後進位置Rとのいずれもから中立位置Nに自ずと復帰するようバネ100によって付勢されている。
これにより、バネ100は、走行レバー87が前進位置Fに操作された場合と後進位置Rに操作された場合とのいずれにおいても、走行レバー87を中立位置Nに復帰するよう付勢する。なお、支軸99は、アクセルレバー89を揺動操作自在に支持している。
連結体94のレバー支持部96と、走行レバー87の基部87aとは、支軸97と異なる向きの連結軸108によって相対回転自在に連結されており、走行レバー87は、連結軸108の軸心まわりに車体横方向に揺動操作できる。走行レバー87は、このように揺動操作されると、走行レバー87が走行ガイド溝98に位置した連動入り状態と、走行レバー87が操作パネル88の切り欠き部109に入り込んだ連動切り状態とに切り換わる。
図3及び図4に示すように、連動機構103の連動ロッド105にターンバックル115が設けられており、ターンバックル115の伸縮調整により走行レバー87の揺動操作による前進走行と後進走行との振り分けを変更調整できるように構成されている。
すなわち、走行レバー87をバネ111に抗して車体横方向での内側に揺動操作して切り欠き部109から走行ガイド溝98に移動させる。走行レバー87が連動入り状態になると、走行レバー87を走行ガイド溝98に沿わせて車体前方側に揺動操作して中立位置Nから前進位置Fに切り換え操作するか、あるいは走行ガイド溝98に沿わせて車体後方側に揺動操作して中立位置Nから後進位置Rに切り換え操作する。
また、走行レバー87の後進側への揺動規制位置を調整する場合、操作パネル88の開口孔121からTレンチ等の工具を挿入してボルト119の頭部に嵌合し、操作パネル88の後方から走行レバー87を持ちながら、前記工具でボルト119を回動操作することにより、ボルト119を前後方向に移動調整し、これにより、走行レバー87の後進側への揺動を規制する揺動規制位置を、簡単に位置調整することができる。即ち、後進速度規制機構116がない場合でも、走行レバー87と変速ペダル機構45との間に設けられているターンバックル115を回動操作することにより、ターンバックル115を伸縮調整して、走行レバー87の後進側への揺動を規制する揺動規制位置を調整することが可能であるが、トラクタ2にフロントローダ3やバックホー4を装着した状態では、操作スペースが狭くなり、工具を使用してのターンバックル115を回動操作する作業がやりずらくなる。これに対し、本実施の形態の場合、後進速度規制機構116があるため、操作パネル88等の部品を外すことなく、Tレンチ等の工具を使用して、走行レバー87を持ちながら後進側の速度だけを簡単かつ細かく調整することが可能になる。
2 トラック
3 フロントローダ
4 バックホー
6 エンジン
29 静油圧式無段変速装置
87 走行レバー
88 操作パネル
90 支持部材
103 連動機構
105 連動ロッド
115 ターンバックル
116 後進速度規制機構
121 開口孔
Claims (3)
- エンジン(6)の出力を走行装置に伝達する静油圧式無段変速装置(29)と、静油圧式無段変速装置(29)を変速操作する変速ペダル機構(45)とを備えた作業車であって、
車体後部に走行レバー(87)を設けると共に、走行レバー(87)によって変速ペダル機構(45)を介して静油圧式無段変速装置(29)が操作されるように走行レバー(87)と変速ペダル機構(45)とが連動され、走行レバー(87)を揺動自在に支持する支持部材(90)と走行レバー(87)との間に、走行レバー(87)の後進側への揺動を位置調整自在に規制する後進速度規制機構(116)が設けられていることを特徴とする作業車。 - 前記走行レバー(87)の基部側を覆う操作パネル(88)に、後進速度規制機構(116)の揺動規制位置を調整操作するための工具を挿入する開口孔(121)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の作業車。
- 前記走行レバー(87)と変速ペダル機構(45)とを連動する連動機構(103の連動ロッド(105)に、ターンバックル(115)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車。
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