JP2004258293A - スタビライザ付カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を殆ど増やすことなく、光透過部材の曇りを取ることができ、また、光透過部材が曇るのを防止できるスタビライザ付カメラを提供すること。
【解決手段】スタビライザ3によってカメラ本体2を一定の姿勢に保ち、カメラ本体2をフロントカバー21及びリヤカバー22内に収容し、カメラ本体2のレンズ20の入射面と対向しかつフロントカバー21の開口部21aを密閉するガラス板23をフロントカバー21に結合し、カバー21,22内に収容されたスタビライザ3の一部を構成するモータアンプ19の近傍の空気をファン24によってガラス板23に送るようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】スタビライザ3によってカメラ本体2を一定の姿勢に保ち、カメラ本体2をフロントカバー21及びリヤカバー22内に収容し、カメラ本体2のレンズ20の入射面と対向しかつフロントカバー21の開口部21aを密閉するガラス板23をフロントカバー21に結合し、カバー21,22内に収容されたスタビライザ3の一部を構成するモータアンプ19の近傍の空気をファン24によってガラス板23に送るようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は主として航空機に搭載されるスタビライザ付カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、カメラを収容するカメラハウジングの前面に設けられたガラスの曇りを除去する手段を備えた装置が知られている(下記特許文献参照)。
【0003】
この装置はカメラハウジング(カバー)内に収容されるヒータと送風機とを有する。ヒータはカメラハウジング内の空気を加熱する。送風機はヒータによって過熱された空気をカメラハウジングの前面に位置するガラスに吹き付ける。
【0004】
この装置では、ヒータと送風機とで温風を作り、この温風をガラスに吹き付けてそのガラスを加熱することによって、カメラハウジングの内外の温度差によってガラスの表面に生じた曇りを取る。
【0005】
【特許文献】
特開2002−40554号公報(段落0019〜21、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように従来の技術では、カメラハウジングのガラスの曇りを取るための熱源としてヒータを用いている。したがって、消費電力が大きいという問題がある。
【0007】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は少ない消費電力で光透過部材が曇るのを抑制することができるスタビライザ付カメラを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1の発明のスタビライザ付カメラは、カメラ本体と、このカメラ本体を一定の姿勢に保つスタビライザと、前記カメラ本体を収容するカバーと、前記カメラ本体の入射面と対向し、前記カバーの開口部を密閉するように前記カバーに結合された光透過部材とを備えるスタビライザ付カメラにおいて、前記カバー内の熱源の近傍の空気を前記光透過部材に送る送風手段を備え、前記熱源が、前記カメラ本体又は前記スタビライザの一部を構成し、かつ発熱する部品であることを特徴とする。
【0009】
上述のように前記熱源が、前記カメラ本体又は前記スタビライザの一部を構成し、かつ発熱する部品であるので、少ない消費電力で光透過部材の曇りを抑制することができる。
【0010】
請求項2の発明のスタビライザ付カメラは、請求項1記載のスタビライザ付カメラにおいて、前記送風手段がファンであることを特徴とする。
【0011】
上述のように送風手段がファンであるので、熱源の近傍の空気が光透過部材に安定的に供給される。
【0012】
請求項3の発明のスタビライザ付カメラは、請求項2記載のスタビライザ付カメラにおいて、前記熱源の近傍の空気の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出結果に基づいて前記ファンの動作を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】
上述のように熱源の近傍の空気の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出結果に基づいてファンの動作を制御する制御手段とを備えているので、熱源の温度が充分に上昇していないとき、熱源の近傍の空気を光透過部材に送風して光透過部材を冷却するのを避けることができる。
【0014】
請求項4の発明のスタビライザ付カメラは、請求項1〜3のいずれか1項記載のスタビライザ付カメラにおいて、前記部品が、前記スタビライザの駆動モータに供給する電流を増幅する増幅器であることを特徴とする。
【0015】
上述のように発熱する部品としてスタビライザの駆動モータに供給する電流を増幅する増幅器を採用したので、送風機によって増幅器の近傍の空気が光透過部材に送られ、光透過部材が加熱されるとともに、増幅器とその近傍の空気との間の熱交換が促進される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1はこの発明の一実施形態に係るスタビライザ付カメラの縦断面図、図2は図1のスタビライザ付カメラのフロントカバー部材を外した状態の斜視図、図3は図2に示すスタビライザ付カメラの正面図である。
【0018】
図1,2に示すように、このスタビライザ付カメラはカメラ本体2とスタビライザ3とフロントカバー部材21とリヤカバー部材22とガラス板(光透過部材)23とファン(送風手段)24とを備える。このスタビライザ付カメラは例えば、ヘリコプタ(図示せず)に搭載される。
【0019】
スタビライザ3はO/AZハウジング(アウタ/アジマスハウジング)4とO/ELハウジング(アウタ/エレベーションハウジング)5とO/ELシャフト(アウタ/エレベーションシャフト)6とI/ELハウジング(インナ/エレベーションハウジング)7とI/ELシャフト(インナ/エレベーションシャフト)8と1対のロールハウジング9,9´とロールシャフト10とを有する。
【0020】
O/AZハウジング4はほぼ円板状であり、ヘリコプタの機体に固定される。
【0021】
図3に示すように、O/ELハウジング5はハウジング部51とシャフト部52とを有する。ハウジング部51はほぼU字状に形成されている。シャフト部52の一端はハウジング部51に結合され、その他端は第1アジマス軸AZ周りに回転可能にO/AZハウジング4に支持されている。
【0022】
O/ELシャフト6はフレーム部61とシャフト部62とを有する。フレーム部61はほぼリング状であり、ハウジング部51の内側に配置されている。シャフト部62はフレーム部61の両側面にそれぞれ設けられ、各シャフト部62は第1エレベーション軸EL周りに回転可能にハウジング部51に支持されている。
【0023】
I/ELハウジング7は筒状であり、その横断面形状はほぼ6角形である。I/ELハウジング7はフレーム部61内に配置され、ダンパ11を介してフレーム部61に固定されている。
【0024】
I/ELシャフト8はフレーム部81とシャフト部82とを有する。フレーム部81は筒状であり、その横断面形状はほぼ6角形である。フレーム部81はI/ELハウジング7内に配置されている。シャフト部82はフレーム部81の両側面にそれぞれ設けられ、各シャフト部82は第2エレベーション軸EL´周りに回転可能にI/ELハウジング7に支持されている。
【0025】
ロールハウジング9は軸受部91とシャフト部92とを有する。軸受部91はほぼ板状であり、ロールシャフト10をロール軸R(図1参照)周りに回転可能に支持している。シャフト部92は軸受部91に設けられ、第2アジマス軸AZ´周りに回転可能にフレーム部81に支持されている。
【0026】
ロールハウジング9´は軸受部91´とシャフト部92´とを有する。軸受部91´はほぼ板状であり、ロールシャフト10をロール軸R周りに回転可能に支持している。シャフト部92´は軸受部91´に設けられ、第2アジマス軸AZ´周りに回転可能にフレーム部81に支持されている。
【0027】
ロールシャフト10は円筒状であり、1対のロールハウジング9,9´によってロール軸R周りに回転可能に支持されている。ロールシャフト10内にはカメラ本体2の望遠用のレンズ20が固定されている。
【0028】
O/AZハウジング4の内部にはO/ELハウジング5を第1アジマス軸AZ周りに回転させる第1駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0029】
ハウジング51の内部にはO/ELシャフト6を第1エレベーション軸EL周りに回転させる第2駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0030】
I/ELハウジング7には第3駆動モータ12が設けられている。第3駆動モータ12のシャフト12aにはギヤ13が取り付けられている。ギヤ13はシャフト部82に結合されたギヤ14と噛み合っている。第3駆動モータ12はI/ELシャフト8を第2エレベーション軸EL周りに回転させる。
【0031】
I/ELシャフト8には第4駆動モータ15が設けられている。第4駆動モータ15のシャフト15aにはギヤ16が取り付けられている。ギヤ16はシャフト部92に結合されたギヤ17と噛み合っている。第4駆動モータ15はロールハウジング9,9´を第2アジマス軸AZ´周りに回転させる。
【0032】
ロールハウジング9にはロールシャフト10をロール軸R周りに回転させる第5駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0033】
I/ELハウジング7には制御ボード18が固定されている。制御ボート18には第1〜5駆動モータ用のモータアンプ(増幅器)19、モータアンプ19等を制御する制御回路(制御手段)等が設けられている。
【0034】
フロントカバー部材21はほぼカップ状であり、開口部21aを有する。フロントカバー部材21はO/ELシャフト6の前面に取り付けられている。
【0035】
リヤカバー部材22はほぼカップ状であり、O/ELシャフト6の後面に取り付けられている。
【0036】
フロントカバー部材21とO/ELシャフト6とリヤカバー部材22とで、カメラ本体2を収容するカバーが構成されている。O/ELシャフト6はカバーの一部を構成するとともに、スタビライザ3の一部を構成する。
【0037】
ガラス板23はフロントカバー部材21の開口部21aを密閉し、カメラ本体2のレンズ20の入射面と対向する。
【0038】
ファン24はフロントカバー部材21内に配置されている(図1参照)。ファン24はモータアンプ19の近傍の加熱された空気をガラス板23に送る。
【0039】
すなわち、この実施形態では、モータアンプ19をガラス板23を加熱するための熱源として利用している。
【0040】
フロントカバー部材21内には温度センサ25が配置されている。温度センサ25はモータアンプ19の近傍の空気の温度を検出する。温度センサ25の検出結果に基づいて制御ボード18の制御回路はファン24の動作を制御する。
【0041】
次に、この実施形態に係るスタビライザ付きカメラの動作について説明する。
【0042】
スタビライザ付きカメラが作動し始めてから間もないとき、モータアンプ19の温度は高くない。温度センサ25によって検出されたモータアンプ19の近傍の空気の温度が基準温度以下のとき、制御回路はファン24を作動させない。その結果、ファン24によって冷風がガラス板23に吹き付けられることはない。
【0043】
モータアンプ19の温度が高くなり、モータアンプ19の近傍の空気が加熱され、温度センサ25の検出温度が基準温度を超えたとき、制御回路はファン24を作動させる。この結果、モータアンプ19の近傍の加熱された空気がファン24によってガラス板23に吹き付けられる。この温風により、ガラス板23が加熱され、ガラス板23に結露が生じ難くなる。また、ガラス板23に結露が生じている場合、水滴が蒸発する。
【0044】
ヘリコプタの姿勢が大きく変化すると、この大きな姿勢変化をスタビライザ3に備えられたジャイロスコープ(図示せず)が検出する。この検出結果に基づいて制御回路は主としてO/ELハウジング5、O/ELシャフト6及びロールシャフト10を制御してカメラ本体2の姿勢を一定に保つ。
【0045】
機体からの振動等により、スタビライザ3の姿勢が僅かに変化すると、この僅かな姿勢変化をジャイロスコープが検出する。この検出結果に基づいて制御回路は主としてI/ELシャフト8、ロールハウジング9,9´及びロールシャフト10を制御してカメラ本体2の姿勢を一定に保つ。その結果、表示される映像が安定する。
【0046】
以上のように、この実施形態よれば、モータアンプ19をガラス板23を加熱するための熱源として採用したので、例えば、ヒータ等の専用の発熱部品を採用した場合に較べ、少ない消費電力でガラス板23の曇りを取ることができ、また、ガラス板23が曇るのを防止できる。
【0047】
この実施形態によれば、モータアンプ19の熱を利用する際にモータアンプ19が冷やされるので、モータアンプ19の誤作動を抑えることができるとともに、寿命を延ばすことができる。
【0048】
この実施形態によれば、モータアンプ19の温度が充分に上昇していないときのモータアンプ19の近傍を空気をガラス板23に送風してガラス板23を冷却するのを避けることができる。
【0049】
なお、この実施形態では、ガラス板23を加熱するための熱源としてモータアンプ19を利用したが、この熱源はこれに限られず、例えば、カメラ本体2の熱を発する部分や駆動モータ12,15等を熱源としてもよい。
【0050】
また、光透過部材としてガラス板23を採用したが、光透過部材としてはガラス板23に限られず、透明なプラスチック板等でもよい。
【0051】
なお、送風手段としてファン24を採用したが、送風手段としてはファン24に限られず、ブロア等でもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,2の発明のスタビライザ付カメラによれば、少ない消費電力で光透過部材が曇るのを抑制することができる。
【0053】
請求項3の発明のスタビライザ付カメラによれば、熱源の温度が充分に上昇していないときに光透過部材に熱源の近傍の空気が吹き付けられるのを防止することができる。
【0054】
請求項4の発明のスタビライザ付カメラによれば、増幅器の誤作動を抑制できるとともに増幅器の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係るスタビライザ付カメラの縦断面図である。
【図2】図2は図1のスタビライザ付カメラのフロントカバーを外した状態の斜視図である。
【図3】図3は図2に示すスタビライザ付カメラの正面図である。
【符号の説明】
2 カメラ本体
3 スタビライザ
4 O/AZハウジング
5 O/ELハウジング
6 O/ELシャフト
7 I/ELハウジング
8 I/ELシャフト
9 ロールハウジング
10 ロールシャフト
19 モータアンプ(増幅器)
21 フロントカバー部材
21a 開口部
22 リヤカバー部材
23 ガラス板(光透過部材)
24 ファン(送風手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は主として航空機に搭載されるスタビライザ付カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、カメラを収容するカメラハウジングの前面に設けられたガラスの曇りを除去する手段を備えた装置が知られている(下記特許文献参照)。
【0003】
この装置はカメラハウジング(カバー)内に収容されるヒータと送風機とを有する。ヒータはカメラハウジング内の空気を加熱する。送風機はヒータによって過熱された空気をカメラハウジングの前面に位置するガラスに吹き付ける。
【0004】
この装置では、ヒータと送風機とで温風を作り、この温風をガラスに吹き付けてそのガラスを加熱することによって、カメラハウジングの内外の温度差によってガラスの表面に生じた曇りを取る。
【0005】
【特許文献】
特開2002−40554号公報(段落0019〜21、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように従来の技術では、カメラハウジングのガラスの曇りを取るための熱源としてヒータを用いている。したがって、消費電力が大きいという問題がある。
【0007】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は少ない消費電力で光透過部材が曇るのを抑制することができるスタビライザ付カメラを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1の発明のスタビライザ付カメラは、カメラ本体と、このカメラ本体を一定の姿勢に保つスタビライザと、前記カメラ本体を収容するカバーと、前記カメラ本体の入射面と対向し、前記カバーの開口部を密閉するように前記カバーに結合された光透過部材とを備えるスタビライザ付カメラにおいて、前記カバー内の熱源の近傍の空気を前記光透過部材に送る送風手段を備え、前記熱源が、前記カメラ本体又は前記スタビライザの一部を構成し、かつ発熱する部品であることを特徴とする。
【0009】
上述のように前記熱源が、前記カメラ本体又は前記スタビライザの一部を構成し、かつ発熱する部品であるので、少ない消費電力で光透過部材の曇りを抑制することができる。
【0010】
請求項2の発明のスタビライザ付カメラは、請求項1記載のスタビライザ付カメラにおいて、前記送風手段がファンであることを特徴とする。
【0011】
上述のように送風手段がファンであるので、熱源の近傍の空気が光透過部材に安定的に供給される。
【0012】
請求項3の発明のスタビライザ付カメラは、請求項2記載のスタビライザ付カメラにおいて、前記熱源の近傍の空気の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出結果に基づいて前記ファンの動作を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】
上述のように熱源の近傍の空気の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出結果に基づいてファンの動作を制御する制御手段とを備えているので、熱源の温度が充分に上昇していないとき、熱源の近傍の空気を光透過部材に送風して光透過部材を冷却するのを避けることができる。
【0014】
請求項4の発明のスタビライザ付カメラは、請求項1〜3のいずれか1項記載のスタビライザ付カメラにおいて、前記部品が、前記スタビライザの駆動モータに供給する電流を増幅する増幅器であることを特徴とする。
【0015】
上述のように発熱する部品としてスタビライザの駆動モータに供給する電流を増幅する増幅器を採用したので、送風機によって増幅器の近傍の空気が光透過部材に送られ、光透過部材が加熱されるとともに、増幅器とその近傍の空気との間の熱交換が促進される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1はこの発明の一実施形態に係るスタビライザ付カメラの縦断面図、図2は図1のスタビライザ付カメラのフロントカバー部材を外した状態の斜視図、図3は図2に示すスタビライザ付カメラの正面図である。
【0018】
図1,2に示すように、このスタビライザ付カメラはカメラ本体2とスタビライザ3とフロントカバー部材21とリヤカバー部材22とガラス板(光透過部材)23とファン(送風手段)24とを備える。このスタビライザ付カメラは例えば、ヘリコプタ(図示せず)に搭載される。
【0019】
スタビライザ3はO/AZハウジング(アウタ/アジマスハウジング)4とO/ELハウジング(アウタ/エレベーションハウジング)5とO/ELシャフト(アウタ/エレベーションシャフト)6とI/ELハウジング(インナ/エレベーションハウジング)7とI/ELシャフト(インナ/エレベーションシャフト)8と1対のロールハウジング9,9´とロールシャフト10とを有する。
【0020】
O/AZハウジング4はほぼ円板状であり、ヘリコプタの機体に固定される。
【0021】
図3に示すように、O/ELハウジング5はハウジング部51とシャフト部52とを有する。ハウジング部51はほぼU字状に形成されている。シャフト部52の一端はハウジング部51に結合され、その他端は第1アジマス軸AZ周りに回転可能にO/AZハウジング4に支持されている。
【0022】
O/ELシャフト6はフレーム部61とシャフト部62とを有する。フレーム部61はほぼリング状であり、ハウジング部51の内側に配置されている。シャフト部62はフレーム部61の両側面にそれぞれ設けられ、各シャフト部62は第1エレベーション軸EL周りに回転可能にハウジング部51に支持されている。
【0023】
I/ELハウジング7は筒状であり、その横断面形状はほぼ6角形である。I/ELハウジング7はフレーム部61内に配置され、ダンパ11を介してフレーム部61に固定されている。
【0024】
I/ELシャフト8はフレーム部81とシャフト部82とを有する。フレーム部81は筒状であり、その横断面形状はほぼ6角形である。フレーム部81はI/ELハウジング7内に配置されている。シャフト部82はフレーム部81の両側面にそれぞれ設けられ、各シャフト部82は第2エレベーション軸EL´周りに回転可能にI/ELハウジング7に支持されている。
【0025】
ロールハウジング9は軸受部91とシャフト部92とを有する。軸受部91はほぼ板状であり、ロールシャフト10をロール軸R(図1参照)周りに回転可能に支持している。シャフト部92は軸受部91に設けられ、第2アジマス軸AZ´周りに回転可能にフレーム部81に支持されている。
【0026】
ロールハウジング9´は軸受部91´とシャフト部92´とを有する。軸受部91´はほぼ板状であり、ロールシャフト10をロール軸R周りに回転可能に支持している。シャフト部92´は軸受部91´に設けられ、第2アジマス軸AZ´周りに回転可能にフレーム部81に支持されている。
【0027】
ロールシャフト10は円筒状であり、1対のロールハウジング9,9´によってロール軸R周りに回転可能に支持されている。ロールシャフト10内にはカメラ本体2の望遠用のレンズ20が固定されている。
【0028】
O/AZハウジング4の内部にはO/ELハウジング5を第1アジマス軸AZ周りに回転させる第1駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0029】
ハウジング51の内部にはO/ELシャフト6を第1エレベーション軸EL周りに回転させる第2駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0030】
I/ELハウジング7には第3駆動モータ12が設けられている。第3駆動モータ12のシャフト12aにはギヤ13が取り付けられている。ギヤ13はシャフト部82に結合されたギヤ14と噛み合っている。第3駆動モータ12はI/ELシャフト8を第2エレベーション軸EL周りに回転させる。
【0031】
I/ELシャフト8には第4駆動モータ15が設けられている。第4駆動モータ15のシャフト15aにはギヤ16が取り付けられている。ギヤ16はシャフト部92に結合されたギヤ17と噛み合っている。第4駆動モータ15はロールハウジング9,9´を第2アジマス軸AZ´周りに回転させる。
【0032】
ロールハウジング9にはロールシャフト10をロール軸R周りに回転させる第5駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0033】
I/ELハウジング7には制御ボード18が固定されている。制御ボート18には第1〜5駆動モータ用のモータアンプ(増幅器)19、モータアンプ19等を制御する制御回路(制御手段)等が設けられている。
【0034】
フロントカバー部材21はほぼカップ状であり、開口部21aを有する。フロントカバー部材21はO/ELシャフト6の前面に取り付けられている。
【0035】
リヤカバー部材22はほぼカップ状であり、O/ELシャフト6の後面に取り付けられている。
【0036】
フロントカバー部材21とO/ELシャフト6とリヤカバー部材22とで、カメラ本体2を収容するカバーが構成されている。O/ELシャフト6はカバーの一部を構成するとともに、スタビライザ3の一部を構成する。
【0037】
ガラス板23はフロントカバー部材21の開口部21aを密閉し、カメラ本体2のレンズ20の入射面と対向する。
【0038】
ファン24はフロントカバー部材21内に配置されている(図1参照)。ファン24はモータアンプ19の近傍の加熱された空気をガラス板23に送る。
【0039】
すなわち、この実施形態では、モータアンプ19をガラス板23を加熱するための熱源として利用している。
【0040】
フロントカバー部材21内には温度センサ25が配置されている。温度センサ25はモータアンプ19の近傍の空気の温度を検出する。温度センサ25の検出結果に基づいて制御ボード18の制御回路はファン24の動作を制御する。
【0041】
次に、この実施形態に係るスタビライザ付きカメラの動作について説明する。
【0042】
スタビライザ付きカメラが作動し始めてから間もないとき、モータアンプ19の温度は高くない。温度センサ25によって検出されたモータアンプ19の近傍の空気の温度が基準温度以下のとき、制御回路はファン24を作動させない。その結果、ファン24によって冷風がガラス板23に吹き付けられることはない。
【0043】
モータアンプ19の温度が高くなり、モータアンプ19の近傍の空気が加熱され、温度センサ25の検出温度が基準温度を超えたとき、制御回路はファン24を作動させる。この結果、モータアンプ19の近傍の加熱された空気がファン24によってガラス板23に吹き付けられる。この温風により、ガラス板23が加熱され、ガラス板23に結露が生じ難くなる。また、ガラス板23に結露が生じている場合、水滴が蒸発する。
【0044】
ヘリコプタの姿勢が大きく変化すると、この大きな姿勢変化をスタビライザ3に備えられたジャイロスコープ(図示せず)が検出する。この検出結果に基づいて制御回路は主としてO/ELハウジング5、O/ELシャフト6及びロールシャフト10を制御してカメラ本体2の姿勢を一定に保つ。
【0045】
機体からの振動等により、スタビライザ3の姿勢が僅かに変化すると、この僅かな姿勢変化をジャイロスコープが検出する。この検出結果に基づいて制御回路は主としてI/ELシャフト8、ロールハウジング9,9´及びロールシャフト10を制御してカメラ本体2の姿勢を一定に保つ。その結果、表示される映像が安定する。
【0046】
以上のように、この実施形態よれば、モータアンプ19をガラス板23を加熱するための熱源として採用したので、例えば、ヒータ等の専用の発熱部品を採用した場合に較べ、少ない消費電力でガラス板23の曇りを取ることができ、また、ガラス板23が曇るのを防止できる。
【0047】
この実施形態によれば、モータアンプ19の熱を利用する際にモータアンプ19が冷やされるので、モータアンプ19の誤作動を抑えることができるとともに、寿命を延ばすことができる。
【0048】
この実施形態によれば、モータアンプ19の温度が充分に上昇していないときのモータアンプ19の近傍を空気をガラス板23に送風してガラス板23を冷却するのを避けることができる。
【0049】
なお、この実施形態では、ガラス板23を加熱するための熱源としてモータアンプ19を利用したが、この熱源はこれに限られず、例えば、カメラ本体2の熱を発する部分や駆動モータ12,15等を熱源としてもよい。
【0050】
また、光透過部材としてガラス板23を採用したが、光透過部材としてはガラス板23に限られず、透明なプラスチック板等でもよい。
【0051】
なお、送風手段としてファン24を採用したが、送風手段としてはファン24に限られず、ブロア等でもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,2の発明のスタビライザ付カメラによれば、少ない消費電力で光透過部材が曇るのを抑制することができる。
【0053】
請求項3の発明のスタビライザ付カメラによれば、熱源の温度が充分に上昇していないときに光透過部材に熱源の近傍の空気が吹き付けられるのを防止することができる。
【0054】
請求項4の発明のスタビライザ付カメラによれば、増幅器の誤作動を抑制できるとともに増幅器の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係るスタビライザ付カメラの縦断面図である。
【図2】図2は図1のスタビライザ付カメラのフロントカバーを外した状態の斜視図である。
【図3】図3は図2に示すスタビライザ付カメラの正面図である。
【符号の説明】
2 カメラ本体
3 スタビライザ
4 O/AZハウジング
5 O/ELハウジング
6 O/ELシャフト
7 I/ELハウジング
8 I/ELシャフト
9 ロールハウジング
10 ロールシャフト
19 モータアンプ(増幅器)
21 フロントカバー部材
21a 開口部
22 リヤカバー部材
23 ガラス板(光透過部材)
24 ファン(送風手段)
Claims (4)
- カメラ本体と、
このカメラ本体を一定の姿勢に保つスタビライザと、
前記カメラ本体を収容するカバーと、
前記カメラ本体の入射面と対向し、前記カバーの開口部を密閉するように前記カバーに結合された光透過部材とを備えるスタビライザ付カメラにおいて、
前記カバー内の熱源の近傍の空気を前記光透過部材に送る送風手段を備え、
前記熱源が、前記カメラ本体又は前記スタビライザの一部を構成し、かつ発熱する部品であることを特徴とするスタビライザ付カメラ。 - 前記送風手段がファンであることを特徴とする請求項1記載のスタビライザ付カメラ。
- 前記熱源の近傍の空気の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出結果に基づいて前記ファンの動作を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする請求項2記載のスタビライザ付カメラ。
- 前記部品が、前記スタビライザの駆動モータに供給する電流を増幅する増幅器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のスタビライザ付カメラ。
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