JP2019219533A - 抑制構造及び撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定部と回転部とからなる撮影装置において、外気温が低下した場合であっても、固定部に対する回転部の好適な相対的回転を維持する。【解決手段】カメラユニットを支持する回転部と、回転部を、回転軸を中心に相対回転可能に支持する固定部と、回転部と固定部との間において前記回転軸の周囲に配置され、回転部の内部、及び固定部の内部に水が浸入することを抑制する抑制部材と、を備えた撮影装置において、回転部及び固定部の該少なくとも一方に配置され、該少なくとも一方と抑制部材とが接触する領域を加熱可能な発熱部材を配する。【選択図】図6

Description

本発明は、内部への水の浸入を抑制する抑制構造及び該抑制構造を搭載する撮影装置に関する。
屋外等で使用される監視カメラには、雨等の水の侵入に対する対策が必要となる。水の浸入を考慮した監視カメラには、カメラユニットを透明樹脂等の半球状のドームカバーで覆った形状のものがある。このような監視カメラでは、ドームカバーと本体ケースとの間にガスケットを配置して、カメラユニットを水の侵入から保護している。
ここで、例えば近年、野生動物の撮影や海上監視において、撮影していることが撮影対象に気付かれ難い望遠系の監視カメラへのニーズが高まっている。一般的に望遠系の監視カメラは被写体距離が長く、取り込む光量を増やすためにカメラユニットが大きくなる。従って、従来の防水対策を例えば望遠系の監視カメラ等、大きなカメラユニットに適用しようとすると、カメラユニットを覆うドームカバーも大型になる。
ところが、樹脂の流動性や金型離形性等の製造上の観点から、大型のドームカバーを成形するとドーム球面の面精度を保証しにくくなる。この面精度の低下は、カメラユニットにより撮影される画像の劣化を招く恐れがある。ドームカバーの大型化を避けるために、面精度を維持しやすい短冊状のカバーや、平板窓をカメラユニットの前方に配置してカメラユニットのみを覆うカバーを用いることが考えられる。しかし、これらカバーにおいて面精度が維持されている部分はカメラの正面のみであることから、該カバーはカメラユニットと一体的に回転させることが必要となる。このため、このような監視カメラは、設置面に固定される固定部と、該固定部に支持され、カバーとこれに内蔵されるカメラユニットとを含んで該固定部に対して回転する回転部とからなる2段構成とされる。
ところで、上述したように、屋外で使用される監視カメラは、水の侵入により機能が損なわれることを防止する為、防水構造を採用することが多い。従って、例えば大型化を避けたような、上述したカバーを備えた2段構成の監視カメラにおいては、固定部と回転部の間の隙間に対しても防水構造が配されていることが望ましい。
特開2000−171877号公報
上述した固定部と回転部との間に防水構造を付与した望遠系の監視カメラが、例えば特許文献1に開示されている。この監視カメラでは、固定部の外装である第1カバー体と、回転部の外装である第2カバー体との間に、断面コの字状のスリップ型Oリングを配置している。そして、このスリップ型Oリングによって、第1カバー体と第2カバー体との間に生じる隙間からの水の侵入を防止している。
ここで、監視カメラを屋外に設置する場合、該監視カメラは雨等に対する防水性のみならず、その他の気象条件に対する所謂耐候性も備えることを要する。例えば監視カメラ周辺の気温が氷点下となった場合、特許文献1に開示される構成の場合、スリップ型Oリングと第1カバー体若しくは第2カバー体の間に付着した水滴が凍結することも考えられる。この場合、凍結により回転部が回転動作できなくなる恐れがある。
本発明はこのような状況に鑑みたものであって、外気温が低下した場合であっても、固定部に対する回転部の好適な相対的回転を維持できる、水の浸入を抑制する抑制構造、及び該抑制構造を備えた撮影装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る撮影装置は、
カメラユニットを支持する回転部と、
前記回転部を、回転軸を中心に相対回転可能に支持する固定部と、
前記回転部と前記固定部との間において前記回転軸の周囲に配置され、前記回転部の内部、及び前記固定部の内部に水が浸入することを抑制する抑制部材と、
前記回転部及び前記固定部の少なくとも一方に配置され、前記少なくとも一方と前記抑制部材とが接触する領域を加熱可能な発熱部材と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、固定部と回転部とからなる構成において、外気温が低下した場合であっても、固定部に対する回転部の好適な相対的回転が維持できる。
本発明の実施例1に係る監視カメラの本体斜視図。 図1に示した監視カメラにおける回転ユニットの分解斜視図。 図1に示した監視カメラにおける固定ユニットの分解斜視図。 図1に示した監視カメラにおけるカメラユニットの分解斜視図。 図1に示した監視カメラにおけるパン駆動部の分解斜視図。 図1に示した監視カメラの断面図。 本発明の実施例2に係る監視カメラにおけるボトムカバー周辺の分解斜視図。 図7にボトムカバー周辺を示した監視カメラにおける連結部の断面図。 本発明の実施例3に係る監視カメラの部分切断図。 実施例3に係る監視カメラにおけるヒーターの制御方法を説明する図。 実施例4に係る監視カメラの本体斜視図。 図11に示した監視カメラにおける回転ユニットの分解斜視図。 図11に示した監視カメラにおけるチルト回転部の分解斜視図。 図11に示した監視カメラにおけるチルト回転部の断面図。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明される寸法、材料、および構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、同一であるか又は機能的に類似している要素を示す場合には、図面間で同じ参照符号を用いる。
以下の実施例において、本発明に係る防水構造を備えた撮影装置として監視カメラを例示しているが、耐候性を求められる撮影装置であれば本発明の適用例は監視カメラに限定されない。なお、以下の実施例において、本発明と直接的な関係を有さない電子基板、配線ケーブル等について不図示として扱う場合がある。また、説明の都合上、部品の形状等について簡略化して述べる場合がある。また、防水構造を構築するために、ゴムからなる防水部材を用いた場合、例えば経年劣化等によって完全な防水ができなくなることも想定される。従って、以下の説明において防水と述べられる機能、事象等は、発明を特定する際には、特定の筐体内への水の浸入を抑制する抑制という機能、事象等として把握されることが望ましく、例えば防水部材等は抑制部材等と読み替えられる。また、防水構造は、抑制構造と読み替えられる。
[実施例1]
(監視カメラの構成に関する説明)
図1に、本発明の実施例1に係る監視カメラの本体斜視図を示す。本実施例に係る監視カメラ10は、固定ユニット20及び回転ユニット30とから構成される。固定ユニット20は天井等の設置面に固定され、これにより監視カメラ10自体が設置面に固定されることとなる。回転ユニット30は、後述するカメラユニットを内包し、固定ユニット20に対して相対的に回転する。以下、個々のユニットに関して個別に説明する。なお、以下では、固定ユニット20と回転ユニット30の位置関係について、固定ユニット20の配置を下方とし、回転ユニット30の配置を上方として説明する。ただし以降の説明で用いるこれら上下方向は説明のための便宜上の規定であって、実際の装置構成時の特定の方向を規定するものではない。
図2は、上述した回転ユニット30の分解斜視図である。回転ユニット30は、ドーム形状のドーム部と、該ドーム部の底面を閉鎖するカバー部と、これらによって構成される内空間に配されるカメラユニット40とを備える。ドーム部は、トップケース31、光学カバー32、前面カバー34、背面カバー35、第1ガスケット36、及び第2ガスケット37を有する。トップケース31はドーム部の主たる外面を構成するドーム形状を有し、光学カバー32が固定される切り欠き部分が上部に設けられる。光学カバー32は透明の部材であって、カメラユニット40の撮影レンズ正面に配される。カメラユニット40はこの光学カバー32を介して外部の対象物等を撮影する。トップケース31と光学カバー32との間には第1ガスケット36が配され、これを挟持することでドーム部内への防水を行っている。
トップケース31の前面には、記録メディアを挿抜するカード挿抜口31aが設けられている。ドーム部内部には、このカード挿抜口31aに対応する不図示のドライブが配されている。カード挿抜口31aの前面には、該カード挿抜口31aの保護するために前面カバー34が配される。通常、この前面カバー34は第2ガスケット37を介してトップケース31に固定されており、これによりカード挿抜口31aの防水、防塵等を行っている。また、トップケース31の背面には、気圧変化時の空気の流出入のために、不図示の防水通気膜が配置されている。また、この防水通気膜を保護するために、更にこれを覆う背面カバー35が配置されている。
トップケース31のドーム形状の下方は開口されており、この開口はカバー部として機能するボトムカバー33により略閉鎖される。トップケース31とボトムカバー33との間には第3ガスケット39が配されており、これらが該第3ガスケット39を挟持することでドーム部内への防水を行っている。ボトムカバー33の中央には、後述するパン駆動部60を挿入するための開口部33aが配置される。また、開口部33aの近傍には、後述するヒーター38が配置される。以上のように構成することにより、回転ユニット30は、開口部33aを除いて外部空間に対してシールされた防水構造となる。開口部33aの防水構造については後述する。
図3は、上述した固定ユニット20の分解斜視図である。固定ユニット20は、パンギヤ固定部材21、基板カバー22、電源基板23、及び設置面固定部材24を備える。パン駆動部60の一端にはカメラユニット40が固定され、他端はパンギヤ固定部材21に固定される。パンギヤ固定部材21の下方には、外部電源と連結される電源基板23が配置される。基板カバー22は略円筒形状を有し、電源基板23を覆うように配置される。基板カバー22は、電源基板23の接続コネクタ23aに該当する位置に、コネクタ開口部22aを具備する。
設置面固定部材24は、下面(底面)が閉鎖された円筒形状を有し、該下面が設置面に固定される。また、上部の開放部に対してパンギヤ固定部材21が固定される。その際、パンギヤ固定部材21と設置面固定部材24とが第4ガスケット25を挟持することにより、固定ユニット20内の防水構造をなしている。なお、設置面固定部材24は、電源基板23の接続コネクタ23aに該当する位置に、ケーブル開口部24aを具備する。このケーブル開口部24aを介して、外部電源等に至る配線が接続コネクタ23aに接続される。
(チルト回転部に関する説明)
本実施例において、カメラユニット40はカメラ部41をチルト回転させるチルト回転部を備える。なお、チルト回転とは、設置面に対して平行に延在する回転軸を中心とするカメラ部41の回転動作をさす。以下、カメラユニットの分解斜視図である図4を参照して、カメラユニット40の詳細について説明する。本実施例のカメラユニット40は、カメラ部41、カメラ支持部材42、チルトギヤ43、チルトモーター44、チルトベルト45、規制部材46、ベアリング47、及びベアリング固定プレート48を備える。
カメラ部41は、内部にレンズ等の光学部材と撮像素子等の撮影用部材とを収容する略柱状の形状を有し、両端面の中心からは外方に突き出すチルト回転軸41aを有する。このチルト回転軸41aは水平方向に配置される。チルトギヤ43と規制部材46は、カメラ部41の両端面から延設するチルト回転軸41aに嵌められ、固定される。カメラ支持部材42は、水平面に配置される平板状の部材と、その一面から同一方向に各々略平行に上方向に突き出す一対の平板状部材とより構成される。チルトギヤ43と規制部材46を装備したカメラ部41は、カメラ支持部材42の一対の平板状部材の間に挿入される。一対の平板状部材の端部には、各々ベアリング固定プレート48によりベアリング47が固定される。ベアリング47にはチルト回転軸41aが挿入され、ベアリング固定プレート48が平板状部材の外側からベアリング47のスラスト位置を規制する。
チルトモーター44は、上述した一対の平板状部材(カメラ支持部材42)の一方に固定される。カメラ支持部材42に固定されたチルトモーター44は、チルトベルト45を介して、チルトギヤ43に駆動力を伝達する。チルトギヤ43はチルト回転軸41aを介してカメラ部41と一体とされているので、チルトモーター44の駆動力はカメラ部41をチルト回転させる。上述したように、カメラ部41は平板状部材の上方に配置されるが、カメラ支持部材42のこの平板状部材の下方には、後述するパン駆動部60が配置される。パン駆動部60については後述する。
(パン回転部に関する説明)
図5は、パン駆動部60の分解斜視図である。説明の都合上、連結部の部材の一部を断面(図示ハッチング部)で表現する。なお、パン回転とは、設置面に対して垂直に延在する回転軸を中心とするカメラ部41、及びカメラユニット40の回転動作をさす。パン駆動部60は、パンギヤ61、ベアリング62、及びパン回転軸63を備える。パンギヤ61は略環状の部材であり、その内部に2つのベアリング62が配置される。パン回転軸63は、これらベアリング62の内部を貫通する。パン回転軸63の上方端部にはねじ部63aが設けられており、上述したカメラ支持部材42に設けられた不図示のねじ込み部に一体的に装着される。そのため、パンギヤ61とカメラ支持部材42とは、ベアリング62を介して相対的に回転可能になる。
カメラ部41をパン回転させる駆動力を提供するパンモーター51は、図4に示すようにカメラ支持部材42の中心より偏心した位置で、該カメラ支持部材42に対して固定される。パンモーター51の回転軸は、パンギヤ61と水平方向にて整列する位置に配置される。パンモーター51の回転軸とパンギヤ61とはパンベルト50によって連結されている。これに対して、パンギヤ61はパンギヤ固定部材21に固定される。従って、パンギヤ固定部材21と、カメラ支持部材42を含むカメラユニット40とは、パン回転軸63を介して相対的に回転可能になる。即ち、パンモーター51の駆動力により、パン回転軸63を中心として、パンギヤ固定部材21を含む固定ユニット20と、カメラ支持部材42を含む回転ユニット30とが相対的に回転する。
図6に示すように、カメラ支持部材42は、カメラ部41の制御基板49も支持している。制御基板49には、ドライブ、メモリ等の制御ユニットが搭載されており、該制御ユニットによりカメラ部41の撮影に関する制御、パンチルト回転の制御、或いは後述するヒーターへの電力供給のオンオフ制御等が実行される。また、この制御基板49は、パンギヤ固定部材21の下部に配置される電源基板23と、パンギヤ固定部材21に設けられた開口部21aからパン回転軸63の中空部を通る不図示のケーブルで連結される。
(Oリング及びヒーターに関する説明)
次に図6(a)に示す監視カメラ10の断面図、およびOリング70及びその周辺の拡大図である図6(b)を参照して、Oリング70及びヒーター38について説明する。なお、これら図において、固定ユニット20に関連する構成を荒目のハッチングで、回転ユニット30に関する構成を細目のハッチングで示す。
パンギヤ固定部材21の開口部21aの周囲には固定ユニット20の外方(上方)に略垂直に突き出した段差部が設けられている。該段差部とパンギヤ固定部材21の上面とは下方に向かうに従って外径が拡大するテーパー面によって接続される。図6(b)に示すように、このテーパー面はOリング70と接触する固定ユニット側シール面21sを構成する。ボトムカバー33の中央の開口部33aの周囲にも、組み付け状態で下方に突き出す突出部が設けられ、該突出部は組み付け状態で上方に向かうに従って外径が拡大するテーパー面を有する。このテーパー面はOリング70と接触する回転ユニット側シール面33sを構成する。
上述した段差部は開口部33a(図1参照)に挿入されており、Oリング70は、これらシール面によって挟持される。Oリング70は、ゴム等の弾性材で形成されており、その張力を利用して、固定ユニット側シール面21s及び回転ユニット側シール面33sに所定の圧力で接触する。これにより、固定ユニット20と回転ユニット30との接続部分の防水構造が形成される。なお、Oリング70に対する各々のシール面にはグリース等の潤滑材が塗布されており、これにより各シール面とOリング70とに働く摩擦力を低減すると共に、気密性等の向上も図っている。
本実施例において、組み付け状態でのボトムカバー33の上面には、開口部33aを囲むように配置される環状のヒーター38が固定される。ヒーター38は、ボトムカバー33とOリング70の接触部近傍に配置されており、このヒーター38を発熱させることにより接触部に対する加熱が可能となる。また、トップケース31とボトムカバー33の間に挟持される第3ガスケット39の断熱効果により、ヒーター38の熱がトップケース31に伝わることを抑制できる。
パンギヤ固定部材21とボトムカバー33の間への水の浸入に対して、Oリング70は固定ユニット側シール面21s及び回転ユニット側シール面33sとの間(監視カメラ本体)への水の侵入を防止する。しかし各シール面とOリング70の接触部には、図示のように水滴が残ることがあり、監視カメラ周辺の気温が氷点下になると、この水滴は凍結する。固定ユニット20に対して回転ユニット30は相対回転可能とされているが、この水滴の凍結によって、Oリング70が両シール面或いはこれらの一方と共に凍り付き、相対回転が困難となる。
外気温が氷点下となったことが不図示の温度センサにより検知されると、制御基板49の制御ユニットからの指示によりヒーター38への電力供給が開始される。これによりヒーター38が発熱すると、ヒーター38の熱は熱伝導によって図示矢印に沿ってボトムカバー33内を伝播し、回転ユニット側シール面33sに伝わる。この熱によって、凍結した水滴は溶解される。これにより、回転ユニット30の相対回転が再び可能となる。また、外気温等の氷点下以下への低下は、上述した潤滑剤の高粘度化を進めることとなり、これによっても相対回転は困難となる。ヒーター38からの熱はこの潤滑剤にも伝わり、該潤滑剤を通常の粘度に戻して相対回転の容易化が促進される。
なお、上述した実施例で示したカメラ部41の形状、チルト駆動の様式、及びパン駆動の様式等は例示であり、公知の種々の監視カメラ等の構成を本発明に適用することができる。また、固定ユニット側シール面21sと回転ユニット側シール面33sの態様は、実施例に限られず、例えば上下で平行に対峙するシール面からなる構成としてもよい。また。上述した実施例では、不図示の温度センサにより外気温が氷点下となったことが検知されることにより、制御基板49がヒーター38を発熱させることとしている。しかし、この発熱は、外気温を計測するセンサの計測結果だけでなく、回転ユニットの回転状態を検知する例えばトルクメータの検出結果、或いはオペレータからの指示等に基づくものであってもよい。また、外気温が常に氷点下である場合等であれば、適度な時間間隔を隔てて指示が出される等、時間を指標として電力供給の指示が出されてもよい。
また、ヒーター38として、本実施例では例えばポリイミドフィルムからなる所謂フィルムヒータを用いることとしている。このようなフィルムヒータは、省スペースや低消費電力の観点から監視カメラ等の使用に適するが、用いるヒーターの態様はこれに限られない。監視カメラ内のヒーターの設置空間や監視カメラ自体の設置環境等に応じて、適宜他の公知のヒーターと置き換えられることが望ましい。
なお、以上の説明において、説明の都合上、Oリング70に対して摺動するのは回転ユニット側シール面33sとした。しかし、Oリング70に対して固定ユニット側シール面21sが摺動する場合であれば、ヒーター38は固定ユニット20の内部に配置されることが好ましい。これにより、回転ユニット30の回転時において、凍結の影響がより大きい側の凍結状態を解除することができる。なお、どちらのシール面とOリングが摺動するかは、各シール面とパン回転軸が成す角度によって決定される。本実施例では、Oリングは常にパン回転軸に向かう所定力を発生させるため、パン回転軸と成す角度が大きいシール面が、Oリングと摺動する面となる。従って、ヒーターの配置、摺動部の設定については、どちらか一方に限定するものではない。
本発明に係る撮影装置は、上述したように監視カメラに例示される。本撮影装置は、回転部、固定部、防水部、及び発熱部を備える。回転部は回転ユニット30に対応し、カメラユニット40を支持する。固定部は固定ユニット20に対応し、天井、壁等の設置面に対して固定されると共に、回転軸を中心として回転ユニット30を該固定ユニット20に対して相対回転可能に支持する。より具体的には、回転ユニット30はパン回転可能に固定ユニット20に支持され、且つチルト回転可能にカメラユニット40を支持する。防水部材はOリング70に対応し、回転ユニット30と固定ユニット20との間において回転軸の周囲に配置される。そして、回転ユニット30の内部、及び固定ユニット20の内部の少なくとも何れかを外部に対して防水する。発熱部材はヒーター38に対応し、回転ユニット30及び固定ユニット20の少なくとも一方に配置され、この少なくとも一方とOリング70とが接触する領域を加熱可能とされる。
なお、上述したように、ヒーター38は回転ユニット30及び固定ユニット20の少なくとも一方に配置される。そしてヒーター38が配置されるユニットおいて、該ヒーター38により加熱される部材(ボトムカバー33)は、断熱部材(第3ガスケット39)を介して他の部材(トップケース31)に接続される。なお、上述したように、本実施例では、回転ユニット側シール面33s(摺動面)と回転軸の軸心とのなす角は、固定ユニット側シール面21sと軸心とのなす角よりも大きく設定される。これにより、Oリング70に対して摺動する面は、回転ユニット側シール面33sとなる。水滴等が氷結した場合に、摺動面側の凍結の方が受ける影響は大きくなる。このように定義される摺動面を備える部材側にヒーター38を配することにより、より効果的に凍結部の除去が可能となる。なお、ここで固定ユニット側シール面21sは、ヒーター38が設けられる側の他方とOリング70とが接触する接触面を備えるものと定義できる。
以上に述べたように、本実施例に係る監視カメラは、固定ユニット20、回転ユニット30、これらを相対回転可能に連結する回転軸(パン回転軸63)、及び回転軸の周囲に配置されるOリング70を備える。そして、固定ユニット20及び回転ユニット30の少なくとも一方であって、Oリングと接触する面を加熱可能とするヒーターを配置することで、低温環境下での水滴凍結による回転不良を防止する、といった効果を得ることができる。
[実施例2]
実施例1では、ボトムカバー33は単一の材料より構成することとしている。例えばボトムカバー33が金属から構成される場合には、ヒーター38からの熱は迅速且つ効率的にOリング70と接するシール面まで伝達されるが、第3ガスケット39までも容易に伝達されてしまう。第3ガスケット39に熱が与えられることは、トップケース31等の加熱が生じる恐れもあり好ましくない。これに対して、ボトムカバー33を樹脂等の熱伝導率の低い材料より構成した場合には、第3ガスケット39までの熱伝達は避けられる反面、シール面までの伝達も容易ではなくなってしまう。
本実施例2はこのような点を改善することを目的とする。以下、本発明を適用した監視カメラの実施例2について、図7及び8を参照して説明する。なお、本実施例に係る監視カメラにおける相違点以外の構成に関しては実施例1で述べた諸構成と同様のため、以下では相違点となるボトムカバーの構成に焦点をあてて説明する。
図7は、本実施例におけるボトムカバー330とその周辺構成の分解斜視図である。このボトムカバー330は、熱伝導率の高い金属からなる環状の金属部330aと、熱伝導率の低い樹脂からなり該金属部330aの外周に配される樹脂部330bとで構成される。また、金属部330aの組み付け時の上方面上には、ヒーター38を保持する凹部330gが設けられる。また、この樹脂部330bは、金属部330aの外周に、該金属部330aと樹脂部330bが一体的となるように成形される。金属部330aの熱伝導率をRaとし、樹脂部330bの熱伝導率をRbとすると、
Ra>Rb・・・(1)
の関係が成立するものとする。
図8は、Oリング70を両シール面にて狭持している部分とその周囲の構成に関する断面図である。なお、本実施形態に係る監視カメラの基本構成は、上述したように実施例1に係る監視カメラの基本構成と同様である為、同図では同様の構成に同じ参照符号を用いることとし、ここでの詳細な説明は割愛する。
固定ユニット20における設置面固定部材24とパンギヤ固定部材21とは、第4ガスケット25を挟持しながら、不図示のネジ等の締結部材を用いた公知の固定方法で一体とされる。また、パンギヤ61も、不図示のネジ等の締結部材を用いた固定方法によりパンギヤ固定部材21に対して固定される。回転ユニット30におけるトップケース31とボトムカバー330とは、第3ガスケット39を挟持しながら、不図示のネジ等の締結部材を用いた固定方法で一体とされる。また、トップケース31の内部には、カメラ支持部材42が固定されている。カメラ支持部材42に対しては、パン回転軸63が具備するねじ部63aが螺号することでパン回転軸63が固定される。パン回転軸63とパンギヤ61とは、ベアリング62を介して相対的に回転可能となっている。
以上の構成により、固定ユニット20と回転ユニット30は相対的に回転可能である。固定ユニット20と回転ユニット30の間、より詳細には固定ユニット側シール面21sと回転ユニット側シール面330sとに当接するように、Oリング70が配置される。これにより固定ユニット20と回転ユニット30の隙間が封止され、水の侵入を防ぐ構造となる。なお、実施例1と同様に、固定ユニット側シール面21s及び回転ユニット側シール面330sにグリース等の潤滑剤を塗布している。これにより、各シール面に対するOリング70の摩擦抵抗を低減することができる。
ボトムカバー330の一部を形成する金属部330aの凹部330gには、ヒーター38が配置される。不図示の温度センサにより外気温が氷点下であることが検出されると、制御基板49の制御ユニットからの指示によりヒーター38への電力供給が開始される。電力供給によりヒーター38が発する熱は、空気より熱伝導率が高い金属部330aに多くが伝わるため、図示のA及びB方向へ伝えられていく。A方向に伝わった熱は、回転ユニット側シール面330sを温めるため、該回転ユニット側シール面330sとOリング70とが凍結により貼り付くことが防止される。
また、B方向に伝わった熱は、金属部330aより熱伝導率が低い樹脂部330bの先へ伝わりづらいため、金属部330aにとどまり、金属部330aを加熱する。これにより金属部330aに蓄えられる熱量が増え、金属部330aが温まる時間は、実施例1の場合より短くなる、といった効果を期待できる。
以上に述べたように、本実施例に係る監視カメラにあっては、実施例1で述べた諸構成に加え、ヒーター38が配される構成(ボトムカバー330)に特徴を有する。即ち、ボトムカバー330は、熱伝導率の高い領域(金属部330a)と、熱伝導率の低い領域(樹脂部330b)とを含む。そして、発熱部材(ヒーター38)は、金属部330aに配置される。このようにボトムカバー330を構成することにより、Oリング70の近傍における水滴の凍結を、より効果的に除去することができる。
[実施例3]
上述した実施例では、ヒーター38への電力供給を、不図示の温度センサによって外気温が氷点下であることが検知されたことをトリガとして開始している。この場合、外気温は監視カメラの外部空間であってもよく、摺動部分の周辺ということで監視カメラ内部の気温であってもよい。
これに対し、本実施例3では、本発明において問題とするシール面近傍の温度を計測し、且つその計測条件に応じた温度制御を実行することとしている。なお、本実施例に係る監視カメラにおける相違点以外の構成に関しては実施例1及び実施例2で述べた諸構成と同様のため、以下では相違点となる温度検出とヒーター制御に焦点をあてて説明する。
図9は、本実施例における監視カメラにおけるボトムカバー330とその周辺部分の部分切断図である。なお、ここで例示するボトムカバー330の基本構成は実施例2で示したものと同じであり、ボトムカバー330の一部である金属部330aに、温度センサ80を配置した点において相違している。温度センサ80は、図示のようにヒーター38よりパン回転軸に近い側であって、且つOリング70と金属部330aの接触部近傍に配置される。温度センサ80は、金属部330aの温度が例えば氷点下まで低下すると、ヒーター38を起動するように制御基板49上の制御ユニットに信号を送る。
図10は、温度センサ80より得られる接触部近傍の温度情報と、該ヒーター38に供給される電力との関係を示すヒーター制御図である。温度センサ80が、金属部330aの温度が氷点に例示されるヒーター起動温度になったことを検出すると、例えば図10(a)に示されるように、ヒーター38に対して供給可能な最大電力がまず供給される。これにより金属部330aの温度が第1閾値温度S1に達すると、ヒーター38に供給する電力を小さくし、金属部330aの温度が第2閾値温度S2に達すると、更に電力を小さくする、といった制御を行う。供給する電力が小さ過ぎると、温度センサ80がモニタするS1−S2区間の温度傾きがマイナスになる為、直ちに投入電力を大きくする、といった制御を行う。なお、この制御において、金属部330aの温度が目標温度に達する時間はT1とする。
図10(b)は、図10(a)に示した制御様式とは別の制御様式を示す図である。図10(a)同様に、温度センサ80が金属部330aの温度がヒーター起動温度になったことを検出すると、ヒーター38に対して供給可能な最大電力がまず供給される。金属部330aの温度が目標温度に達し、更により高い第3閾値温度S3になるとヒーター38に供給する電力をOFFにする、若しくは小さくする。ヒーター起動温度からS3に達するT0−T3区間における温度傾きと、第3閾値温度S3から目標温度まで温度低下するT3−T4区間における温度傾きから、目標温度を維持する電力を計算する。また、この制御において、金属部330aの温度が目標温度に達する時間はT2とする。
上述した、図10(a)及び図10(b)に示した制御様式において、それぞれ目標温度に到達する時間を比較すると、
T1<T2・・・(2)
となる。しかし、図10(b)の制御様式は図10(a)の制御様式に対して、斜線部分だけ余計な電力を必要とする。即ち、消費電力を優先する場合は図10(a)に示した制御様式を、凍結等の状態の解消時間を優先する場合は図10(b)に示した制御様式を選択すればよい。但し、以上に例示した制御様式は代表的なものであり、実際の制御様式を規定するものではない。
上述したように、本実施例では、ヒーター38と加熱を要する部分との間であって、且つ加熱を要する部分近傍に温度センサ80を配置している。そして、ここで得られた温度を指標としてヒーター38の制御を行うこととしている。これにより、過加熱や過剰な電力の浪費、更には不要な部分の過熱をすることなく、Oリング70周辺の凍結を解消することが可能となる。
以上に述べたように、本実施例に係る監視カメラにあっては、実施例1或いは2で述べた諸構成に加え、ヒーター38が配される構成(ボトムカバー330)に、更に温度センサ80を備えるという特徴を有する。温度センサ80(温度検出手段)は、回転ユニット30及び固定ユニット20におけるヒーター38が配された側の構成に配される。また、この温度センサ80より得られる信号(温度検出結果)に応じてヒーター38を制御する制御手段も備える。なお、この温度センサ80は、Oリング70が当接して摺動する部材(ボトムカバー330)における該Oリング70の配置された面の裏面とヒーター38との間に配置されるとよい。温度センサ80をこの位置に配置することで、Oリング70と当接する部分の温度をより迅速且つ的確に測定、推測することができる。これら構成を有することにより、Oリング70周辺の摺動部に生じた凍結をより効果的に解消することが可能となる。
[実施例4]
本実施例では、実施例1〜3とは異なる態様の監視カメラに本発明を適用した場合について説明する。実施例1〜3では、カメラ部41とチルト回転に関連する構成とがドーム部に内蔵される形態について述べている。これに対して、本実施例では、ドーム部をなくしてカメラ部が露出するタイプの監視カメラに本発明を適用している。
図11は、実施例4に係る監視カメラの本体斜視図である。監視カメラ100は、設置面に固定される固定ユニット110と、固定ユニット110と相対的に回転する回転ユニット120で構成される。固定ユニット110は、実施例1における固定ユニット20に相当する。回転ユニット120は、実施例1における回転ユニット30に相当する。固定ユニット110と回転ユニット120の相対回転(パン回転)に関する構成については、上述した実施例1〜3で述べた構成と重複するためここでの説明を割愛する。本実施例では、回転ユニット120に含まれるチルト回転のための構成について説明を進め、チルト回転機構における防水機構及び加熱構造を説明する。
図12は、回転ユニット120の概略構成を示した分解斜視図である。本実施形態における回転ユニット120は、カメラ部121をチルト方向に回転させるチルト回転部を有する。チルト回転部の構成については図13を用いて後述するものとし、ここでは外装部の防水構造を説明する。
カメラ部121は、左右に延在する回転軸(チルト回転軸)を軸心とする略柱状の形状を有し、該軸心を中心としてチルト方向に回転可能となるように、該カメラ部121の両側に配置されたカメラ支持部材122により支持される。カメラ支持部材122は一対として用いられ、各々カメラ部121の両側に配置される。なお、カメラ部121はすでに防水構造になっているものとする。一方のカメラ支持部材122におけるカメラ部121側とは逆の側には、チルト駆動を伝達するチルトギヤ125が配置される。また、他方のカメラ支持部材122におけるカメラ部121側とは逆の側には、チルトギヤ125と共にカメラユニットのスラスト位置を規制する規制部材126が配置される。以降一対のカメラ支持部材122の間のカメラ部121が配置される側を内側、その逆の側を外側と称する。
カメラ支持部材122の外側には第6ガスケット124を挟んでカバー123が配置される。第6ガスケット124は、カメラ支持部材122とカバー123の間への水の侵入を防止する。カメラ支持部材122の下部には、第7ガスケット127を挟んでパンベース128を配置する。第7ガスケット127は、カメラ支持部材122とパンベース128の間への水の侵入を防止する。パンベース128の下部には、実施例1等に示したようなパン回転に関する構造が内包され、更に上述したヒーター等を内包することが可能である。しかし、これら構成に関しては、上述した内容と重複するため、ここでは割愛する。
図13は、チルト回転に関する構成のみについての分解斜視図である。カメラ部121におけるカメラ支持部材122との対向面は回転軸に垂直な平面とされており、更に該回転軸と同軸の円筒状のチルト回転軸121aが該平面から外方に突き出すように設けられている。また、この平面とチルト回転軸121aとの接続部分には、該平面から離れるにつれて外径が回転軸の外径に近づくテーパー状のカメラ側シール面121sが設けられる。このチルト回転軸121a及びカメラ側シール面121s(図示は右側のみ)は、カメラ部121の両側に設けられる。
カメラ支持部材122には、チルト回転軸121aが挿入される穴部が設けられている。この穴部の周囲には、カメラ部121側に突き出して、カメラ部121に近づくにつれて外径が小さくなるテーパー面を構成するように、シール部が設けられる。該シール部は、カメラ支持部材122における支持部材側シール面122sを構成する。チルト回転軸121aが挿入される穴部に対する外部からの水滴等の侵入は、これらシール面に所定の圧力で接触するOリング129により防止される。
カメラ支持部材122におけるシール部が形成される面とは逆の面側には、ヒーター130が配置される。ヒーター130は、カメラ支持部材122、特に支持部材側シール面122sの近傍を加熱して、この部分で凍結した水滴の溶解を図る。なお、上述したように、カメラ支持部材122を貫通するカメラ部121の両端部のチルト回転軸121aの一方にはチルトギヤ125が固定され、他方には規制部材126が固定される。
一対のカメラ支持部材122下部には、各々開口部122aが配置されている。チルトギヤ125が配される側のカメラ支持部材122に設けられた開口部122aは、チルトギヤ125に駆動伝達する駆動伝達部材、例えばベルトやギヤ等がチルトギヤ125に連結するためのスペースとなる。また、他方のカメラ支持部材122に設けられた開口部122aは、カメラ部121と不図示の制御基板とを連結するケーブル類を通すためのスペースとなる。
図14は、上述したチルト回転部の断面図である。図13を参照して説明したように、駆動伝達部及びケーブル類は、パンベース128の下方に配置されるパン回転部及び電源基板に接続されている。しかし、これら構成は本実施形態における本発明の主要部とは直接的な関係を有さないため、ここでの説明は割愛する。
チルト回転機構には、図14において、右側のチルトギヤ125と駆動伝達部、及び図示左側の規制部材126とケーブル類が含まれる。これら構成は、カメラ支持部材122とカバー123、カメラ支持部材122とパンベース128、及びそれらに挟まれるガスケット124,127によって防水構造とされる。カメラ部121とカメラ支持部材122との隙間は、Oリング129によって塞がれており、この部分に関しても該Oリング129により防水とされる。
カメラ部121がチルト回転すると、カメラ側シール面121s若しくは支持部材側シール面122sはOリング129に対して摺動する。ここで、以降の説明では、支持部材側シール面122sがOリング129に対して摺動するものとして説明する。監視カメラ周辺の気温が氷点下まで低下すると、Oリング129周辺に付着した水滴が凍結する、若しくはそれによりOリング129が支持部材側シール面122sに貼り付く状態になる。不図示の温度センサがカメラ支持部材122の氷点下までの温度低下を検出すると、不図示の制御ユニットからヒーター130への電力供給が開始される。電力供給によりヒーター130で発生した熱は、カメラ支持部材122に伝わって該カメラ支持部材122を加熱し、Oリング129周辺に付いた氷等を溶解させる。
なお、以上の説明において、説明の都合上、Oリング129に対して摺動するのは支持部材側シール面122sとした。しかし、Oリング129に対してカメラ側シール面121sが摺動する構成の場合には、ヒーター130がカメラ部121の内部に配置されることが好ましい。なお、どちらのシール面とOリングが摺動するかは、各シール面とチルト回転軸121aが成す角度によって決定される。本実施例では、Oリングは常にチルト回転軸121aに向かう所定力を発生させるため、チルト回転軸121aと成す角度が大きいシール面が、Oリングに対して摺動する面となる。従って、ヒーターの配置、摺動部の設定については、どちらか一方に限定するものではない。
上述したように、本実施例では、実施例1〜3とは異なり、固定部はチルト回転部におけるカメラ支持部材122としてパンユニット(パンベース128)に固定される。このパンユニットはパン回転が可能とされている。また、回転部は、カメラ部121を支持するチルト回転軸121aとして、カメラユニット(カメラ部)を支持している。本発明によれば、監視カメラの周囲温度が氷点下に達した場合、ヒーター130が発する熱によってOリング129に対して摺動するシール部材に付着した水滴を加熱し、凍結した水滴を溶解、除去することができる。監視カメラを以上に述べた構成とすることにより、低温環境下での水滴凍結による回転不良を防止する、といった効果を得ることができる。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、および本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述した各実施例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
10、100・・・監視カメラ
20、110・・・固定ユニット
21・・・パンギヤ固定部材
24・・・設置面固定部材
30、120・・・回転ユニット
31・・・トップケース
33・・・ボトムカバー
33s・・・回転ユニット側シール面
38・・・ヒーター
40・・・カメラユニット
41、121・・・カメラ部
49・・・制御基板
80・・・温度センサ
121s・・・カメラ側シール面
122・・・カメラ支持部材
122s・・・支持部材側シール面
128・・・パンベース
70、129・・・Oリング
330a・・・金属部
330b・・・樹脂部

Claims (10)

  1. カメラユニットを支持する回転部と、
    前記回転部を、回転軸を中心に相対回転可能に支持する固定部と、
    前記回転部と前記固定部との間において前記回転軸の周囲に配置され、前記回転部の内部、及び前記固定部の内部に水が浸入することを抑制する抑制部材と、
    前記回転部及び前記固定部の少なくとも一方に配置され、前記少なくとも一方と前記抑制部材とが接触する領域を加熱可能な発熱部材と、
    を備えることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記回転部及び前記固定部の前記少なくとも一方において、前記発熱部材により加熱される部材は、断熱部材を介して他の部材に接続されることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記回転部及び前記固定部の前記少なくとも一方は、熱伝導率の高い領域と、熱伝導率の低い領域とからなり、前記発熱部材は前記熱伝導率の高い領域に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影装置。
  4. 前記回転部及び前記固定部の前記少なくとも一方は、前記抑制部材に対して摺動する摺動面を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮影装置。
  5. 前記摺動面と前記回転軸の軸心とのなす角は、前記回転部及び前記固定部の他方と前記抑制部材と接触する接触面と前記回転軸の軸心とのなす角よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の撮影装置。
  6. 前記回転部及び前記固定部の前記少なくとも一方に配される温度検出手段と、
    前記温度検出手段より得られる信号に応じて前記発熱部材を制御する制御手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の撮影装置。
  7. 前記温度検出手段は、前記抑制部材が当接する部材における前記抑制部材の配置された面の裏面と前記発熱部材との間に配置されることを特徴とする請求項6に記載の撮影装置。
  8. 前記固定部は設置面に対して固定され、
    前記回転部はパン回転可能に前記固定部に支持され、且つチルト回転可能に前記カメラユニットを支持することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮影装置。
  9. 前記固定部はパン回転可能なパンユニットに対して固定され、
    前記回転部はチルト回転可能に前記カメラユニットを支持することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮影装置。
  10. 回転部と、
    前記回転部を、回転軸を中心に相対回転可能に支持する固定部と、を備える装置において前記回転軸の周囲の前記回転部の内部、及び前記固定部の内部に水が浸入することを抑制する抑制構造であって、
    前記回転部と前記固定部との間において前記回転軸の周囲に配置される抑制部材と、
    前記回転部及び前記固定部の少なくとも一方に配置され、前記少なくとも一方と前記抑制部材とが接触する領域を加熱可能な発熱部材と、
    を備えることを特徴とする防水構造。
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WO2021220541A1 (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置
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