JP2004257472A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータ10と、アーマチュア軸11に固定されたピニオン16と、歯車減速機構20と、歯車減速機構20により所定ストローク往復移動する出力部材30と、出力部材30を一方のストローク端に移動させるように常に付勢する付勢部材40と、付勢部材40の付勢力に抗して出力部材30を他方のストローク端に移動させた際に該出力部材30の衝撃力を緩和するダンパ50と、モータ10等を収納するアクチュエータケース2とを備えたアクチュエータ1において、ピニオン16と歯車減速機構20の複数の減速ギヤ21a〜23a及びピニオン21b〜23bを全て平歯車で構成し、付勢部材としての圧縮コイルバネ40をアクチュエータケース2内の出力部材30とダンパ50との間に介在した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のオートスライドドアのラッチ解除(ロック解除)に用いられるアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のオートスライドドアのラッチを解除するアクチュエータとして、モータのアーマチュア軸の回転により、歯車減速機構を介して出力部材が移動することにより、該出力部材に連結されたラッチが閉側から開側に駆動され、ラッチが解除されるものが知られている。
【0003】
このアクチュエータは、モータのアーマチュア軸に固定されたピニオンと、複数の減速ギヤ及びピニオンから成り、最初の減速ギヤがアーマチュア軸のピニオンに噛合された歯車減速機構と、この歯車減速機構の最終段のピニオンに噛合されるラックギヤを有し、該最終段のピニオンにより所定ストローク往復移動可能な出力部材と、前記モータの駆動停止時には前記出力部材を一方のストローク端であるセット位置に移動させるように常に付勢する戻しバネと、前記モータの駆動により前記戻しバネの付勢力に抗して出力部材をラッチ解除位置である他方のストローク端に移動させた際に該出力部材に作用する衝撃力を緩衝させるダンパと、これらモータと歯車減速機構と出力部材と付勢部材及びダンパを収納するアクチュエータケースとを備えている。
【0004】
上記戻しバネは、捩りコイル状に形成されて歯車減速機構の例えば一つの減速ギヤ等に設けられている。そして、モータの通電の遮断時に、戻しバネに蓄積された反力により歯車減速機構が逆回転され、出力部材がラッチ解除位置から所定ストローク移動してセット位置に自動的に戻されるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−173749号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−173750号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のアクチュエータでは、出力部材をラッチ解除位置からセット位置に自動的に戻す際に、戻しバネに蓄積された反力により歯車減速機構を逆回転させることにより出力部材を間接的に戻すようになっていため、何等かの要因で出力部材をセット位置に常にスムーズかつ確実に戻すことができない場合が生じるおそれがあった。
【0008】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、出力部材をセット位置に常にスムーズかつ確実に戻すことができるアクチュエータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、モータと、このモータのアーマチュア軸に固定されたピニオンと、複数の減速ギヤ及びピニオンから成り、最初の減速ギヤが前記アーマチュア軸のピニオンに噛合された歯車減速機構と、この歯車減速機構の最終段のピニオンに噛合されるラックギヤを有し、所定ストローク往復移動可能な出力部材と、前記モータの駆動停止時には前記出力部材を一方のストローク端であるセット位置に移動させるように付勢する付勢部材と、前記モータの駆動により前記付勢部材の付勢力に抗して前記出力部材を他方のストローク端に移動させた際に該出力部材に作用する衝撃力を緩和するダンパと、これらモータ、歯車減速機構、出力部材、付勢部材及びダンパを収納するアクチュエータケースとを備えたアクチュエータにおいて、前記アーマチュア軸に固定されたピニオンと前記歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンとを全て平歯車で構成する一方、前記付勢部材として圧縮コイルバネを用い、この圧縮コイルバネを前記アクチュエータケース内の前記出力部材とダンパとの間に介在させたことを特徴とする。
【0010】
このアクチュエータでは、モータの通電を遮断して出力部材をセット位置に自動的に戻す際に、圧縮コイルバネに蓄積された付勢力が出力部材に直接的に作用すると共に、歯車減速機構がスムーズに逆回転される。これにより、出力部材がセット位置に常にスムーズかつ確実に戻される。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載のアクチュエータであって、前記アーマチュア軸と前記歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンの各軸を横一直線上に配置したことを特徴とする。
【0012】
このアクチュエータでは、各軸間のピッチ寸法精度及び各軸のスラスト量の精度確保が容易となり、モータの通電を遮断して圧縮コイルバネに蓄積された付勢力により出力部材をセット位置に自動的に戻す際に、より一層スムーズに歯車減速機構が逆回転されて出力部材は確実にセット位置に戻される。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または2記載のアクチュエータであって、前記アーマチュア軸に固定されたアーマチュアコアに正規巻線を巻き付けると共に、該アーマチュアコアの複数のコイル巻回部にそれぞれ所定巻数巻き付けられ、前記アーマチュア軸に固定されたコンミュテータの各コンミュテータ片との間でそれぞれ単独で閉回路を形成するショートコイルを設け、これら正規巻線とショートコイルとでアーマチュアコイルを構成したことを特徴とする。
【0014】
このアクチュエータでは、出力部材をセット位置に自動的に戻す際に、アーマチュアコイルのショートコイルにモータのアーマチュア軸の逆回転を妨げる方向に電流が流れる。これにより、モータのアーマチュア軸の逆回転の回転速度が抑制されて、出力部材の戻し時の速度が小さくなり、ギヤ音及びラックギヤの当たり音等の作動音が小さくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態のアクチュエータのカバーを外した状態を示す平面図、図2は図1中A−A線に沿う断面図、図3は同アクチュエータの側面図、図4は同アクチュエータの要部の断面図、図5は図1中B−B線に沿う断面図、図6は同アクチュエータに用いられる出力部材の斜視図、図7(a)は同アクチュエータに用いられるアーマチュアの正面図、図7(b)は同アーマチュアの側面図、図8は同アーマチュアのアーマチュアコイルの結線図である。
【0017】
図1〜図4に示すように、アクチュエータ1は箱形のアクチュエータケース2を有している。このアクチュエータケース2は、上面側に開口部3aを有すると共に、その周壁3bの全周に亘って上面中央に形成された環状凹部3cにゴム製で環状のシール材9を嵌合した合成樹脂製で箱形のケーシング3と、このケーシング3の開口部3aを開閉する合成樹脂製で板状のカバー4とで構成されている。
【0018】
図1に示すように、ケーシング3の底部3dは平面略台形状に形成してあり、この底部3dの上辺部側より下辺部側にかけて、モータ用取付凹部5と歯車減速機構用取付凹部6と部材バネ用取付凹部7及びダンパ用取付凹部8をそれぞれ形成してある。そして、これら各凹部5〜8に、モータ10と歯車減速機構20と合成樹脂製の出力部材30と圧縮コイルバネ(付勢部材)40及びゴム製のダンパ50がそれぞれ収納されている。
【0019】
図1に示すように、ケーシング3の底部3dのモータ取付凹部5にモータ10を嵌め込むことにより取り付けてある。このモータ10のアーマチュア軸11の中央部11aには、図7(a),(b)に示すように、アーマチュア12を取り付けてある。このアーマチュア12は、アーマチュア軸11の中央部11aに固定され、所定のスロット数のコイル巻回部13a〜13cを持つアーマチュアコア13と、このアーマチュアコア13の各コイル巻回部13a〜13cに巻き回されたアーマチュアコイル14とで構成されている。
【0020】
また、アーマチュア軸11の基部11bには、コンミュテータ15を固定してある。このコンミュテータ15はアーマチュアコア13のコイル巻回部13a〜13cと同数のコンミュテータ片15a〜15cを備えていて、各コンミュテータ片15a〜15cとアーマチュアコイル14とは電気的にそれぞれ接続されている。このアーマチュアコイル14は、正規巻線14aとショートコイル14bとで構成されている。正規巻線14aは、コンミュテータ片15aに接続したコイルの始端からコイル巻回部13aにコイルを所定巻数巻回し、そのコイルの終端を次のコンミュテータ片15bに接続し、同様にコイル巻回部13bにコイルを所定巻数巻回し、そのコイルの終端を次のコンミュテータ片15cに接続し、コイル巻回部13cにコイルを所定巻数巻回し、そのコイルの終端を次のコンミュテータ片15aに接続することにより形成される。ショートコイル14bは、各コイル巻回部13a、13b、13cにそれぞれ単独に所定巻数巻き付けられたコイルの両端を、各コンミュテータ片15a、15b、15cに接続して閉回路を形成することにより形成される。モータ10の駆動停止時に、圧縮コイルバネ40の付勢力により出力部材30を後述するセット位置に移動させる際に、このショートコイル14bにはモータ10のアーマチュア軸11の逆回転を妨げる方向の電流が流れる。従って、アーマチュア軸11の逆回転の回転速度が抑制される(ブレーキが掛かる)。これにより、出力部材30の戻し時の速度を小さくすることができるようになっている。
【0021】
さらに、モータ10のアーマチュア軸11の先端部11cには金属製のピニオン16を固定してある。この金属製のピニオン16は歯車減速機構用取付凹部6内に収納されている。尚、図1に示すように、モータ10には図示しない制御回路に電気的に接続された外部接続配線Wを接続してある。
【0022】
図1に示すように、歯車減速機構20は、アーマチュア軸11に固定されたピニオン16に噛合される第1の減速ギヤ(最初の減速ギヤ)21aと、該第1の減速ギヤ21aを固定した金属棒状の第1の軸21に一体形成された第1のピニオン21bと、この第1のピニオン21bに噛合される第2の減速ギヤ22aと、該第2の減速ギヤ22aを固定した金属棒状の第2の軸22に一体形成された第2のピニオン22bと、この第2のピニオン22bに噛合される第3の減速ギヤ23aと、該第3の減速ギヤ23aを固定した金属棒状の第3の軸23に一体形成された第3のピニオン(最終段のピニオン)23bとで構成されている。これらアーマチュア軸11に固定されたピニオン16と歯車減速機構20の各減速ギヤ21a〜23a及び各ピニオン21b〜23bは全て平歯車で構成されている。
【0023】
また、歯車減速機構20の各減速ギヤ21a〜23a及び各ピニオン21b〜23bを固定した各軸21〜23の両端は、歯車減速機構用取付凹部6と部材バネ用取付凹部7の周縁からケーシング3の底部3dにそれぞれ形成した凹所に圧入固定された各一対の軸受部6a,6a、6b,6b、6c,6cにそれぞれ回転自在に支持してある。また、図4に示すように、アーマチュア軸11と歯車減速機構20の各減速ギヤ21a〜23a及び各ピニオン21b〜23bの各軸21〜23は横一直線上に所定の間隔を隔ててそれぞれ配置されている。
【0024】
図1,図2,図6に示すように、合成樹脂製の出力部材30は、天板部31aと長手方向の両端部31b,31cと底板部31dとで長尺の中空部Tを形成する出力部材本体31と、この出力部材本体31の一方の端部31bの略中央より水平に延びてケーシング3の周壁3bに形成した開口部3eより外側に突出した板状の外部連結板部32と、出力部材本体31の他方の端部31cより外側に突出したバネ保持部としての突起33とを備えている。
【0025】
図2,図6に示すように、出力部材30の出力部材本体31の中空部Tは歯車減速機構20の第3のピニオン23bが収納される大きさに形成してあり、この中空部Tを成す天板部31aに対向する底板部31dには第3のピニオン23bが噛合されるラックギヤ34を一体形成してある。このラックギヤ34に噛合する歯車減速機構20の第3のピニオン23bにより出力部材30は所定ストロークL往復移動するようになっている。
【0026】
さらに、図2に示すように、出力部材本体31の天板部31aはカバー4の内面4aに摺動自在に往復移動可能となっていると共に、該出力部材本体31の底板部31dはケーシング3の底部3dに固定した一対の軸36にそれぞれ回転自在に支持されたローラ35,35を介して部材バネ用取付凹部7内で摺動自在に往復移動可能となっている。各ローラ35は部材バネ用取付凹部7に形成された断面U字状の凹部7aに圧入固定した軸36に回転自在に支持してあり、図5に示すように、部材バネ用取付凹部7の底面7aより少し突出している。これにより、出力部材本体31の底板部31dは、歯車減速機構20の第3のピニオン23bと一対のローラ35,35との3点で支持されてスムーズに移動するようになっている。
【0027】
また、出力部材30の外部連結板部32の先端部32aには丸形の連結孔32bを形成してある。この連結孔32bは、図示しないラッチ機構(スライドドアのロックを解除する機構)のラッチに図示しないフレキシブルケーブル等を介して連結されている。尚、部材バネ用取付凹部7内においてケーシング3の周壁3bと出力部材本体31の一方の端部32bとの間に位置する外部連結板部32の基端32cにはゴム製でリング状のダンパ55を嵌め込んである。
【0028】
図1及び図2に示すように、出力部材本体31の他方の端部31cに形成した突起33と、ケーシング3の部材バネ用取付凹部7とダンパ用取付凹部8の境の仕切壁8aとカバー4のリブ4bとにより係止された円環状の受けプレート41との間には、出力部材30を一方のストローク端であるセット位置Sに移動させるように常に付勢する圧縮コイルバネ(付勢部材)40を介在してある。
【0029】
また、ケーシング3のダンパ用取付凹部8内には、出力部材30の衝撃力を緩和する略円錐台状でゴム製のダンパ50を嵌め込んである。このダンパ50の上端面(図2における右端面)には、圧縮コイルバネ40の付勢力に抗して出力部材30をラッチ解除位置(他方のストローク端)Fに移動させた際に該出力部材30の突起33が衝突する円板状のプレート51を固着してある。
【0030】
以上実施形態のアクチュエータ1によれば、図1,図2に示すように、通常、出力部材30はセット位置Sにあり、出力部材30の一方の端部31bがダンパ55を介してケーシング3の周壁3bの内面に当接している。
【0031】
このセット位置Sの状態から制御回路よりモータ10に通電がされてアーマチュア軸11が正回転すると、このアーマチュア軸11に固定されたピニオン16の回転が歯車減速機構20の第1の減速ギヤ21a、第1のピニオン21b、第2の減速ギヤ22a、第2のピニオン22b、第3の減速ギヤ23aに伝達されて第3のピニオン23bが回転する。この第3のピニオン23bの回転により該第3のピニオン23bにラックギヤ34を噛合させた出力部材30がセット位置Sから圧縮コイルバネ40の付勢力に抗してラッチ解除位置Fまで移動する。これにより、ラッチ機構のラッチが解除可能となる。
【0032】
このとき、出力部材30の突起33がプレート51を介してダンパ50に衝突するため、出力部材30に作用する衝撃力がダンパ50により吸収されて緩和される。
【0033】
そして、制御回路よりモータ10への通電が遮断されると、圧縮コイルバネ40に蓄積された反力(付勢力)により歯車減速機構20が強制的に逆回転され、出力部材30の一方の端部31bがダンパ55に当たったところで停止し、該出力部材30がラッチ解除位置Fからセット位置Sまで自動的に戻る。
【0034】
この際、アーマチュア軸11のピニオン16と歯車減速機構20の各減速ギヤ21a〜23a及び各ピニオン21b〜23bを全て平歯車で構成すると共に、アーマチュア軸11と各減速ギヤ21a〜23a及び各ピニオン21b〜23bの各軸21〜23は横一直線上にそれぞれ配置し、かつ、圧縮コイルバネ40をアクチュエータケース2内の出力部材30の突起33とダンパ50との間に介在したことにより、圧縮コイルバネ40に蓄積された反力を出力部材30に直接的かつ確実に伝達させることができると共に、歯車減速機構20の各減速ギヤ21a〜23a及び各ピニオン21b〜23bをスムーズに逆回転させることができる。従って、モータ10の通電を遮断して出力部材30をラッチ解除位置Fからセット位置Sに自動的に戻す際に、出力部材30をセット位置Sに常にスムーズかつ確実に戻すことができる。
【0035】
また、アーマチュアコイル14にショートコイル14bを追加したので、出力部材30をラッチ解除位置Fからセット位置Sに自動的に戻す際に、ショートコイル14bにモータ10のアーマチュア軸11の逆回転を妨げる方向に電流を流してモータ10のアーマチュア軸11の逆回転の回転速度を抑制することができる。これにより、出力部材30の戻し時の速度を小さくすることができると共に、減速歯車機構20のギヤ音及びラックギヤ34の当たり音等の作動音を小さくすることができる。その結果、出力部材30の一方の端部31bが当たるダンパ55のボリューム(体積)を小さくすることができ、その分アクチュエータ1全体の小型化を図ることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、アーマチュア軸のピニオンと歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンとを全て平歯車で構成すると共に、付勢部材として圧縮コイルバネをアクチュエータケース内の出力部材とダンパとの間に介在したので、モータの通電を遮断して出力部材をセット位置に自動的に戻す際に、圧縮コイルバネに蓄積された付勢力を出力部材に直接的かつ確実に作用させることができると共に、歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンをスムーズに逆回転させることができる。これにより、出力部材をセット位置に常にスムーズかつ確実に戻すことができる。
【0037】
請求項2の発明によれば、アーマチュア軸と歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンの各軸を横一直線上に配置したので、各軸間のピッチ寸法精度及び各軸のスラスト量の精度確保が容易となり、モータの通電を遮断して圧縮コイルバネに蓄積された付勢力により出力部材をセット位置に自動的に戻す際に、より一層スムーズに歯車減速機構が逆回転され、出力部材を確実にセット位置に戻すことができる。
【0038】
請求項3の発明によれば、アーマチュア軸に固定されたアーマチュアコアに正規巻線を巻き付けると共に、該アーマチュアコアの複数のコイル巻回部にそれぞれ所定巻数巻き付けられ、アーマチュア軸に固定されたコンミュテータの各コンミュテータ片との間でそれぞれ単独で閉回路を形成するショートコイルを設け、これら正規巻線とショートコイルとでアーマチュアコイルを構成したので、出力部材をセット位置に自動的に戻す際に、ショートコイルにモータのアーマチュア軸の逆回転を妨げる方向に電流が流れ、モータのアーマチュア軸の逆回転の回転速度を抑制することができる。これにより、出力部材の戻し時の速度を小さくすることができると共に、減速歯車機構のギヤ音及びラックギヤの当たり音等の作動音を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のアクチュエータのカバーを外した状態を示す平面図である。
【図2】図1中A−A線に沿う断面図である。
【図3】上記アクチュエータの側面図である。
【図4】上記アクチュエータの要部の断面図である。
【図5】図1中B−B線に沿う断面図である。
【図6】上記アクチュエータに用いられる出力部材の斜視図である。
【図7】(a)はアクチュエータに用いられるアーマチュアの正面図、(b)は同アーマチュアの側面図である。
【図8】上記アーマチュアのアーマチュアコイルの結線図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ
2 アクチュエータケース
10 モータ
11 アーマチュア軸
13 アーマチュアコイル
13a、13b、13c コイル巻回部
14 アーマチュアコイル
14a 正規巻線
14b ショートコイル
15 コンミュテータ
15a,15b,15c コンミュテータ片
16 ピニオン
20 歯車減速機構
21、22,23 軸
21a〜23a 減速ギヤ
21a 第1の減速ギヤ(最初の減速ギヤ)
21b 第1のピニオン
22a 第2の減速ギヤ
22b 第2のピニオン
23a 第3の減速ギヤ
23b 第3のピニオン(最終段のピニオン)
30 出力部材
34 ラックギヤ
40 圧縮コイルバネ(付勢部材)
50 ダンパ
L 所定ストローク
S セット位置(一方のストローク端)
F ラッチ解除位置(他方のストローク端)
Claims (3)
- モータと、このモータのアーマチュア軸に固定されたピニオンと、複数の減速ギヤ及びピニオンから成り、最初の減速ギヤが前記アーマチュア軸のピニオンに噛合された歯車減速機構と、この歯車減速機構の最終段のピニオンに噛合されるラックギヤを有し、所定ストローク往復移動可能な出力部材と、前記モータの駆動停止時には前記出力部材を一方のストローク端であるセット位置に移動させるように付勢する付勢部材と、前記モータの駆動により前記付勢部材の付勢力に抗して前記出力部材を他方のストローク端に移動させた際に該出力部材に作用する衝撃力を緩和するダンパと、これらモータ、歯車減速機構、出力部材、付勢部材及びダンパを収納するアクチュエータケースとを備えたアクチュエータにおいて、
前記アーマチュア軸に固定されたピニオンと前記歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンとを全て平歯車で構成する一方、前記付勢部材として圧縮コイルバネを用い、この圧縮コイルバネを前記アクチュエータケース内の前記出力部材とダンパとの間に介在させたことを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1記載のアクチュエータであって、
前記アーマチュア軸と前記歯車減速機構の複数の減速ギヤ及びピニオンの各軸を横一直線上に配置したことを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1または2記載のアクチュエータであって、
前記アーマチュア軸に固定されたアーマチュアコアに正規巻線を巻き付けると共に、該アーマチュアコアの複数のコイル巻回部にそれぞれ所定巻数巻き付けられ、前記アーマチュア軸に固定されたコンミュテータの各コンミュテータ片との間でそれぞれ単独で閉回路を形成するショートコイルを設け、これら正規巻線とショートコイルとでアーマチュアコイルを構成したことを特徴とするアクチュエータ。
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