JP2004256974A - 静電紡糸方法及び静電紡糸装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高圧ガス紡糸雰囲気下で静電紡糸を行うことにより、生産性を向上し得る静電紡糸方法及び静電紡糸装置を提供する。
【解決手段】静電紡糸装置1には、繊維の原料となるポリマーを吐出する紡糸ノズル2と、紡糸ノズル2に対向して、ロール状の対向電極4が配置されており、この対向電極4は接地されている。これらの紡糸ノズル2及び対向電極4は、所定の高ガス圧に維持できる高圧容器5内に収容されている。高圧容器5にはガスボンベ6が接続されており、ガス流量調節器7及びガス流量調節バルブ8を介して高圧ガスが高圧容器5内に導入される。紡糸ノズル2には、ポリマー溶液を供給するポリマー供給機9が接続され、紡糸ノズル2の先端部2aには高電圧電源10が接続されている。また、ポリマー溶液から揮発した溶媒を排出し、バルブ又は弁3aを含む排気装置3が、高圧容器5に接続されている。
【選択図】 図1
【解決手段】静電紡糸装置1には、繊維の原料となるポリマーを吐出する紡糸ノズル2と、紡糸ノズル2に対向して、ロール状の対向電極4が配置されており、この対向電極4は接地されている。これらの紡糸ノズル2及び対向電極4は、所定の高ガス圧に維持できる高圧容器5内に収容されている。高圧容器5にはガスボンベ6が接続されており、ガス流量調節器7及びガス流量調節バルブ8を介して高圧ガスが高圧容器5内に導入される。紡糸ノズル2には、ポリマー溶液を供給するポリマー供給機9が接続され、紡糸ノズル2の先端部2aには高電圧電源10が接続されている。また、ポリマー溶液から揮発した溶媒を排出し、バルブ又は弁3aを含む排気装置3が、高圧容器5に接続されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電紡糸方法及び静電紡糸装置に関し、特に、高圧ガス紡糸雰囲気下で静電紡糸を行うことにより生産性を向上できる静電紡糸方法及び静電紡糸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、静電紡糸による高分子繊維の製造は、原料となる高分子溶液を微細な孔を通して押出しながら同時に電場を掛けると、高分子溶液中の溶媒が揮発し、凝固して高分子繊維を形成し、一定距離離れた場所に位置する回収装置等に集積される。この高分子繊維集合体は、数nm〜数千nmの間の直径を有する繊維が3次元のネットワーク構造を成して集積した形態であり、単位体積当たりの表面積が非常に大きい。従って、他の製造方法により製造した高分子繊維集合体と比べて非常に大きな気孔度と比表面積を有する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−249966号公報(第3−4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高分子溶液に対して電場を空気中において掛けていたので、比較的低い電圧でコロナ放電や火花放電が起こる。例えば、純粋な空気は平行平板電極間の距離が2cmのとき30KV/cmの電界で火花放電が開始することが知られている。静電紡糸においては、特に、ノズルが金属の場合先端部の金属部に電界集中が起こり、かなり低い電圧でコロナ放電が開始する。この電圧は、ノズルの先鋭度、ノズルと集積電極との距離に因るので値を厳密に定義できないが、例えば電極間隔が5〜20cmの範囲あたりでは1〜3KV/cm程度の電界からコロナ放電が開始する。
【0005】
コロナ放電が始まると、ノズルから吐出されたポリマー溶液つまり繊維によって運ばれるべき電流がコロナ電流により運ばれるようになるので、ポリマー溶液の飛び出しが抑制されたり、安定して紡糸することが困難であることが見出された。また、大気圧の空気中では、火花放電が比較的低い電圧で起こり、印加電圧を上げられなかった。すなわち、ポリマー溶液の押出量を上げられなくなり、生産性が低下するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような従来の問題点を解決するためになされたもので、高圧ガス紡糸雰囲気下で静電紡糸を行うことにより、生産性を向上し得る静電紡糸方法及び静電紡糸装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、静電紡糸方法であって、紡糸するポリマー溶液を紡糸空間へ供給するステップと、前記紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するステップと、紡糸した繊維を回収するステップとを含むことを特徴とする、静電紡糸方法である。
【0008】
請求項2に係る発明は、静電紡糸装置であって、ポリマー溶液を紡糸空間へ供給できるポリマー供給部と、前記ポリマー溶液に対して電荷を与えることのできる電荷付与手段と、前記ポリマー供給部に対向しており、ポリマー溶液の供給により形成された繊維を電気的に吸引することのできる対向電極と、及び前記紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持できる手段とを備えることを特徴とする、静電紡糸装置である。
【0009】
請求項1の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができる静電紡糸装置が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施形態による静電紡糸装置を示す概略図である。図において、静電紡糸装置1には、繊維の原料となるポリマーを吐出する紡糸ノズル2と、紡糸ノズル2に対向して、ロール状の対向電極4とが配置されており、この対向電極4は接地されている。これらの紡糸ノズル2及び対向電極4は、所定の高ガス圧に維持することができる高圧容器5内に収容されている。高圧容器5にはガスボンベ6が接続されており、ガス流量調節器7及びガス流量調節バルブ8を介して高圧ガスが高圧容器5内に導入される。なお、紡糸ノズル2には、ポリマー溶液を供給するポリマー供給機9が接続されており、紡糸ノズル2の先端部2aには高電圧電源10が接続されている。また、ポリマー溶液から揮発した溶媒を排出できるように、バルブ又は弁3aを含む排気装置3が高圧容器5に接続されている。
【0012】
紡糸ノズル2としては、内径0.01〜5ミリ程度の金属・非金属パイプなど、従来の静電紡糸用電極を使用できる。また、対向電極4としては、図1に示すロール状の電極に限らず、ベルト状又は平板状の金属製電極など種々の形状の電極を使用することができる。
【0013】
高圧容器5内における圧力は、1.5気圧〜100気圧が望ましく、2気圧〜10気圧がさらに望ましい。紡糸ノズル2及び対向電極4間の紡糸空間の雰囲気ガスをこのような圧力とすることにより、コロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになるため、ポリマー溶液の押出量を増加させることができる。
【0014】
また、高圧雰囲気に使用するガス種としては、特に限定されないが、空気、窒素、酸素、二酸化炭素や、アルゴンなどの希ガスを使用することができ、特に空気は、安全性、経済性の観点からも好適である。
【0015】
さらに、これらのガスを適宜混合して使用することも可能である。この場合には、例えば図2に示すように、異なるガス種のガスボンベ6、6aを使用し、それぞれガス流量調節器7、7aによりガス流量を調節し、適宜所定の割合で混合することができる。
【0016】
また、図2に示すように、対向電極4の表面に堆積した繊維集合体11を回収する繊維回収装置12、例えば巻き取り装置を、高圧容器5内に設けることができる。この場合、紡糸した繊維は、繊維同士が結合した繊維シートの形態になる。なお、図2とは異なり、繊維を集積できる繊維集積手段(例えば、コンベア)を、対向電極4の手前(紡糸ノズル2側)に設けることもできる。
【0017】
本発明の紡糸装置に使用可能なポリマーには、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン12、ナイロン−4,6などのナイロン系、アラミド、ポリベンズイミダゾール、ポリビニルアルコール、セルロース、酢酸セルロース、酢酸セルロースブチレート、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル、ポリ(ビス−(2−(2−メトキシ−エトキシエトキシ))ホスファゼン)(poly(bis−(2−(2−methoxy−ethoxyethoxy))phosphazene);MEEP)、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミド(PEI)、ポリこはく酸エチレン(poly(ethylenesuccinate))、ポリアニリン、ポリエチレンサルファイド、ポリオキシメチレン−オリゴ−オキシエチレン(poly(oxymethylene−oligo−oxyethylene))、SBS共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンオキサイド、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリD,L−乳酸−グリコール酸共重合体、ポリアリレート、ポリプロピレンフマラート(poly(propylene fumalates))、ポリカプロラクトンなどの生分解性高分子、ポリペプチド、タンパク質などのバイオポリマー、コールタールピッチ、石油ピッチなどのピッチ系などの溶融または適正溶媒に溶解可能な様々なポリマーが適用可能であり、これらの共重合体及び混合物なども使用可能である。また、金属アルコキシドを加水分解した曳糸性のゾル溶液も使用可能である。
【0018】
さらに、前記ポリマー溶液に合成樹脂などのエマルジョン或いは有機、無機物の粉末を混合して用いることも可能である。ポリマーの溶媒には、例えば、(a)揮発性の高いアセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、水、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン、酢酸などと、(b)揮発性が相対的に低いN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、アセトニトリル(AN)、N−メチルモルホリン−N−オキシド、ブチレンカーボネート(BC)、1,4−ブチロラクトン(BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジエチルエーテル(DEE)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,3−ジオキソラン(DOL)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルホルマート(MF)、3−メチルオキサゾリジン−2−オン(MO)、メチルプロピオネート(MP)、2−メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)、スルホラン(SL)などがある。
【0019】
好ましくは、ポリマーを溶解させる溶媒として、前記揮発性の高い溶媒または揮発性の高い溶媒と相対的に低い揮発性を有する溶媒とを混合した混合溶媒を用いれば、溶媒の揮発性を増加させたり溶液の粘度を低下させることができるので、個々のノズルからの吐出量を増加させて生産性を向上させることができる。
【0020】
以上のような静電紡糸装置1又は1Aにより繊維を紡糸する方法は、次のように行われる。まず、紡糸する繊維の原料となるポリマー溶液をポリマー供給機9から紡糸ノズル2に供給する。次に、ガスボンベ6、6aからのガスをそれぞれガス流量調節器7、7aにより流量調節して混合し、高圧容器5内を所定の高圧に維持する。続いて、紡糸ノズル2及び対向電極4間に高電圧を印加した状態で、紡糸ノズル2の先端からポリマー溶液を吐出する。すると、紡糸空間の圧力が高いため、紡糸ノズル2及び対向電極4間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになる。従って、ポリマー溶液の吐出量も多くすることができ、これにより、紡糸の生産性を向上させることができる。
【0021】
なお、紡糸ノズル2と対向電極4との間に電界が生じれば良く、図1及び2に示すように、紡糸ノズル2に高電圧を印加し、対向電極4を接地している場合だけでなく、紡糸ノズル2を接地し、対向電極4に高電圧を印加しても良い。あるいは、紡糸ノズル2及び対向電極4の双方に高電圧を印加することもできる。また、紡糸ノズル2は加熱されていても、加熱されていなくても良い。紡糸ノズル2は、特に限定することなく従来公知の種々の紡糸ノズルを使用することができ、その数量及び形状も適宜変更することができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0023】
実施例1〜2及び比較例
図1(対向電極を除く)に示すように、高圧容器5内の雰囲気ガスとして空気を使用した。ガスボンベ6から高圧容器5内にガス(空気)を導入し、その後、ガス流量調節器7により導入するガス流量を10リットル/分に調節し、同時に排気弁3aにより排気するガス流量を調節することにより、高圧容器5内を所定の圧力に維持した。
【0024】
紡糸ノズルとしては、内径1.0mmの金属製パイプを使用し、対向電極には200mm角のアルミニウム板(接地)を使用し、これらの紡糸ノズルと対向電極との距離を150mmとした。ポリマーとしては、平均重合度3500のPVA(ポリビニルアルコール)10%(溶媒は水)を使用し、温度25℃、湿度70%で紡糸を行った。
【0025】
高圧容器5内のガス圧を1.5気圧(実施例1)、5気圧(実施例2)に設定し、これらの圧力に対して紡糸ノズルへの印加電圧と、紡糸ノズルからのポリマー溶液押出量との関係を調べた。これらの各ガス圧に対応して、実施例1〜2とした。また、ガス圧を1気圧に設定し、その他の条件は実施例1〜2と同様にした場合を比較例とした。なお、参考として、ポリマー溶液を押し出さずにコロナ放電開始電圧を電圧と電流値の関係を測定することにより測定したところ、約14KVであった。以上の結果を図3に示す。
【0026】
図3において、黒四角は実施例1の場合、Xは実施例2の場合、黒丸は比較例の場合についてそれぞれ測定した結果を示している。実施例1では35kVでスパーク放電が開始したが、比較例ではそれより低い30kVでスパーク放電が開始した。実施例2では50kVでもスパーク放電が起こらなかった。なお、実施例2は50kVで測定を停止した。このように、本発明による紡糸方法及び装置によれば、比較例に比べて高い電圧を印加して押出量を増やすことができ、紡糸の生産性が高いことがわかった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができるという効果を奏する。
【0028】
請求項2の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができる静電紡糸装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による静電紡糸装置を示す概略図である。
【図2】本発明の他の一実施形態による静電紡糸装置を示す概略図である。
【図3】実施例及び比較例におけるポリマー溶液押出量と、釣り合いの取れる紡糸ノズルへの印加電圧との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1、1A…静電紡糸装置、2…紡糸ノズル、2a…ノズル先端部、3…排気装置、3a…バルブ又は弁、4…対向電極、5…高圧容器、6、6a…ガスポンベ、7、7a…ガス流量調節器、8…ガス流量調節バルブ、9…ポリマー供給機、10…高電圧電源、11…繊維集合体、12…繊維回収装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電紡糸方法及び静電紡糸装置に関し、特に、高圧ガス紡糸雰囲気下で静電紡糸を行うことにより生産性を向上できる静電紡糸方法及び静電紡糸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、静電紡糸による高分子繊維の製造は、原料となる高分子溶液を微細な孔を通して押出しながら同時に電場を掛けると、高分子溶液中の溶媒が揮発し、凝固して高分子繊維を形成し、一定距離離れた場所に位置する回収装置等に集積される。この高分子繊維集合体は、数nm〜数千nmの間の直径を有する繊維が3次元のネットワーク構造を成して集積した形態であり、単位体積当たりの表面積が非常に大きい。従って、他の製造方法により製造した高分子繊維集合体と比べて非常に大きな気孔度と比表面積を有する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−249966号公報(第3−4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高分子溶液に対して電場を空気中において掛けていたので、比較的低い電圧でコロナ放電や火花放電が起こる。例えば、純粋な空気は平行平板電極間の距離が2cmのとき30KV/cmの電界で火花放電が開始することが知られている。静電紡糸においては、特に、ノズルが金属の場合先端部の金属部に電界集中が起こり、かなり低い電圧でコロナ放電が開始する。この電圧は、ノズルの先鋭度、ノズルと集積電極との距離に因るので値を厳密に定義できないが、例えば電極間隔が5〜20cmの範囲あたりでは1〜3KV/cm程度の電界からコロナ放電が開始する。
【0005】
コロナ放電が始まると、ノズルから吐出されたポリマー溶液つまり繊維によって運ばれるべき電流がコロナ電流により運ばれるようになるので、ポリマー溶液の飛び出しが抑制されたり、安定して紡糸することが困難であることが見出された。また、大気圧の空気中では、火花放電が比較的低い電圧で起こり、印加電圧を上げられなかった。すなわち、ポリマー溶液の押出量を上げられなくなり、生産性が低下するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような従来の問題点を解決するためになされたもので、高圧ガス紡糸雰囲気下で静電紡糸を行うことにより、生産性を向上し得る静電紡糸方法及び静電紡糸装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、静電紡糸方法であって、紡糸するポリマー溶液を紡糸空間へ供給するステップと、前記紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するステップと、紡糸した繊維を回収するステップとを含むことを特徴とする、静電紡糸方法である。
【0008】
請求項2に係る発明は、静電紡糸装置であって、ポリマー溶液を紡糸空間へ供給できるポリマー供給部と、前記ポリマー溶液に対して電荷を与えることのできる電荷付与手段と、前記ポリマー供給部に対向しており、ポリマー溶液の供給により形成された繊維を電気的に吸引することのできる対向電極と、及び前記紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持できる手段とを備えることを特徴とする、静電紡糸装置である。
【0009】
請求項1の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができる静電紡糸装置が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施形態による静電紡糸装置を示す概略図である。図において、静電紡糸装置1には、繊維の原料となるポリマーを吐出する紡糸ノズル2と、紡糸ノズル2に対向して、ロール状の対向電極4とが配置されており、この対向電極4は接地されている。これらの紡糸ノズル2及び対向電極4は、所定の高ガス圧に維持することができる高圧容器5内に収容されている。高圧容器5にはガスボンベ6が接続されており、ガス流量調節器7及びガス流量調節バルブ8を介して高圧ガスが高圧容器5内に導入される。なお、紡糸ノズル2には、ポリマー溶液を供給するポリマー供給機9が接続されており、紡糸ノズル2の先端部2aには高電圧電源10が接続されている。また、ポリマー溶液から揮発した溶媒を排出できるように、バルブ又は弁3aを含む排気装置3が高圧容器5に接続されている。
【0012】
紡糸ノズル2としては、内径0.01〜5ミリ程度の金属・非金属パイプなど、従来の静電紡糸用電極を使用できる。また、対向電極4としては、図1に示すロール状の電極に限らず、ベルト状又は平板状の金属製電極など種々の形状の電極を使用することができる。
【0013】
高圧容器5内における圧力は、1.5気圧〜100気圧が望ましく、2気圧〜10気圧がさらに望ましい。紡糸ノズル2及び対向電極4間の紡糸空間の雰囲気ガスをこのような圧力とすることにより、コロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになるため、ポリマー溶液の押出量を増加させることができる。
【0014】
また、高圧雰囲気に使用するガス種としては、特に限定されないが、空気、窒素、酸素、二酸化炭素や、アルゴンなどの希ガスを使用することができ、特に空気は、安全性、経済性の観点からも好適である。
【0015】
さらに、これらのガスを適宜混合して使用することも可能である。この場合には、例えば図2に示すように、異なるガス種のガスボンベ6、6aを使用し、それぞれガス流量調節器7、7aによりガス流量を調節し、適宜所定の割合で混合することができる。
【0016】
また、図2に示すように、対向電極4の表面に堆積した繊維集合体11を回収する繊維回収装置12、例えば巻き取り装置を、高圧容器5内に設けることができる。この場合、紡糸した繊維は、繊維同士が結合した繊維シートの形態になる。なお、図2とは異なり、繊維を集積できる繊維集積手段(例えば、コンベア)を、対向電極4の手前(紡糸ノズル2側)に設けることもできる。
【0017】
本発明の紡糸装置に使用可能なポリマーには、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン12、ナイロン−4,6などのナイロン系、アラミド、ポリベンズイミダゾール、ポリビニルアルコール、セルロース、酢酸セルロース、酢酸セルロースブチレート、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル、ポリ(ビス−(2−(2−メトキシ−エトキシエトキシ))ホスファゼン)(poly(bis−(2−(2−methoxy−ethoxyethoxy))phosphazene);MEEP)、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミド(PEI)、ポリこはく酸エチレン(poly(ethylenesuccinate))、ポリアニリン、ポリエチレンサルファイド、ポリオキシメチレン−オリゴ−オキシエチレン(poly(oxymethylene−oligo−oxyethylene))、SBS共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンオキサイド、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリD,L−乳酸−グリコール酸共重合体、ポリアリレート、ポリプロピレンフマラート(poly(propylene fumalates))、ポリカプロラクトンなどの生分解性高分子、ポリペプチド、タンパク質などのバイオポリマー、コールタールピッチ、石油ピッチなどのピッチ系などの溶融または適正溶媒に溶解可能な様々なポリマーが適用可能であり、これらの共重合体及び混合物なども使用可能である。また、金属アルコキシドを加水分解した曳糸性のゾル溶液も使用可能である。
【0018】
さらに、前記ポリマー溶液に合成樹脂などのエマルジョン或いは有機、無機物の粉末を混合して用いることも可能である。ポリマーの溶媒には、例えば、(a)揮発性の高いアセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、水、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン、酢酸などと、(b)揮発性が相対的に低いN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、アセトニトリル(AN)、N−メチルモルホリン−N−オキシド、ブチレンカーボネート(BC)、1,4−ブチロラクトン(BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジエチルエーテル(DEE)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,3−ジオキソラン(DOL)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルホルマート(MF)、3−メチルオキサゾリジン−2−オン(MO)、メチルプロピオネート(MP)、2−メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)、スルホラン(SL)などがある。
【0019】
好ましくは、ポリマーを溶解させる溶媒として、前記揮発性の高い溶媒または揮発性の高い溶媒と相対的に低い揮発性を有する溶媒とを混合した混合溶媒を用いれば、溶媒の揮発性を増加させたり溶液の粘度を低下させることができるので、個々のノズルからの吐出量を増加させて生産性を向上させることができる。
【0020】
以上のような静電紡糸装置1又は1Aにより繊維を紡糸する方法は、次のように行われる。まず、紡糸する繊維の原料となるポリマー溶液をポリマー供給機9から紡糸ノズル2に供給する。次に、ガスボンベ6、6aからのガスをそれぞれガス流量調節器7、7aにより流量調節して混合し、高圧容器5内を所定の高圧に維持する。続いて、紡糸ノズル2及び対向電極4間に高電圧を印加した状態で、紡糸ノズル2の先端からポリマー溶液を吐出する。すると、紡糸空間の圧力が高いため、紡糸ノズル2及び対向電極4間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになる。従って、ポリマー溶液の吐出量も多くすることができ、これにより、紡糸の生産性を向上させることができる。
【0021】
なお、紡糸ノズル2と対向電極4との間に電界が生じれば良く、図1及び2に示すように、紡糸ノズル2に高電圧を印加し、対向電極4を接地している場合だけでなく、紡糸ノズル2を接地し、対向電極4に高電圧を印加しても良い。あるいは、紡糸ノズル2及び対向電極4の双方に高電圧を印加することもできる。また、紡糸ノズル2は加熱されていても、加熱されていなくても良い。紡糸ノズル2は、特に限定することなく従来公知の種々の紡糸ノズルを使用することができ、その数量及び形状も適宜変更することができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0023】
実施例1〜2及び比較例
図1(対向電極を除く)に示すように、高圧容器5内の雰囲気ガスとして空気を使用した。ガスボンベ6から高圧容器5内にガス(空気)を導入し、その後、ガス流量調節器7により導入するガス流量を10リットル/分に調節し、同時に排気弁3aにより排気するガス流量を調節することにより、高圧容器5内を所定の圧力に維持した。
【0024】
紡糸ノズルとしては、内径1.0mmの金属製パイプを使用し、対向電極には200mm角のアルミニウム板(接地)を使用し、これらの紡糸ノズルと対向電極との距離を150mmとした。ポリマーとしては、平均重合度3500のPVA(ポリビニルアルコール)10%(溶媒は水)を使用し、温度25℃、湿度70%で紡糸を行った。
【0025】
高圧容器5内のガス圧を1.5気圧(実施例1)、5気圧(実施例2)に設定し、これらの圧力に対して紡糸ノズルへの印加電圧と、紡糸ノズルからのポリマー溶液押出量との関係を調べた。これらの各ガス圧に対応して、実施例1〜2とした。また、ガス圧を1気圧に設定し、その他の条件は実施例1〜2と同様にした場合を比較例とした。なお、参考として、ポリマー溶液を押し出さずにコロナ放電開始電圧を電圧と電流値の関係を測定することにより測定したところ、約14KVであった。以上の結果を図3に示す。
【0026】
図3において、黒四角は実施例1の場合、Xは実施例2の場合、黒丸は比較例の場合についてそれぞれ測定した結果を示している。実施例1では35kVでスパーク放電が開始したが、比較例ではそれより低い30kVでスパーク放電が開始した。実施例2では50kVでもスパーク放電が起こらなかった。なお、実施例2は50kVで測定を停止した。このように、本発明による紡糸方法及び装置によれば、比較例に比べて高い電圧を印加して押出量を増やすことができ、紡糸の生産性が高いことがわかった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができるという効果を奏する。
【0028】
請求項2の発明によれば、紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するので、紡糸ノズル及びその吐出部近傍における吐出されたポリマー溶液と対向電極との間のコロナ放電及び火花放電が抑制され、より高い電圧が印加できるようになり、ポリマー溶液の吐出量を増大でき、紡糸の生産性を向上させることができる静電紡糸装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による静電紡糸装置を示す概略図である。
【図2】本発明の他の一実施形態による静電紡糸装置を示す概略図である。
【図3】実施例及び比較例におけるポリマー溶液押出量と、釣り合いの取れる紡糸ノズルへの印加電圧との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1、1A…静電紡糸装置、2…紡糸ノズル、2a…ノズル先端部、3…排気装置、3a…バルブ又は弁、4…対向電極、5…高圧容器、6、6a…ガスポンベ、7、7a…ガス流量調節器、8…ガス流量調節バルブ、9…ポリマー供給機、10…高電圧電源、11…繊維集合体、12…繊維回収装置。
Claims (2)
- 静電紡糸方法であって、
紡糸するポリマー溶液を紡糸空間へ供給するステップと、
前記紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持するステップと、
紡糸した繊維を回収するステップと
を含むことを特徴とする、静電紡糸方法。 - 静電紡糸装置であって、
ポリマー溶液を紡糸空間へ供給できるポリマー供給部と、
前記ポリマー溶液に対して電荷を与えることのできる電荷付与手段と、
前記ポリマー供給部に対向しており、ポリマー溶液の供給により形成された繊維を電気的に吸引することのできる対向電極と、及び
前記紡糸空間を1.5〜100気圧の圧力に維持できる手段と
を備えることを特徴とする、静電紡糸装置。
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