JP2004254744A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】リールの回転及び停止によるデモンストレーションを行い、ゲームが行われていないときに、遊技者の興味を引くことができるようにした遊技機を提供する。
【解決手段】ゲームが終了すると、遊技間計時部42が計時を開始する。遊技間計時部42で計時された値が所定値となったときに、デモンストレーション実行部44が作動する。デモンストレーション実行部44は、作動すると、CPU30にデモンストレーション実行信号を入力する。CPU30は、該デモンストレーション実行信号に応じて、メモリ31のROM領域に格納されたデモンストレーション実行プログラムに基づいて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを回転及び停止させることによって、表示窓5におけるデモンストレーションを行う。
【選択図】 図8
【解決手段】ゲームが終了すると、遊技間計時部42が計時を開始する。遊技間計時部42で計時された値が所定値となったときに、デモンストレーション実行部44が作動する。デモンストレーション実行部44は、作動すると、CPU30にデモンストレーション実行信号を入力する。CPU30は、該デモンストレーション実行信号に応じて、メモリ31のROM領域に格納されたデモンストレーション実行プログラムに基づいて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを回転及び停止させることによって、表示窓5におけるデモンストレーションを行う。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称され、その遊技媒体となっているメダルに一定の価値が与えられて、ゲームを行って獲得したメダルを種々の景品に交換することができる。このため、遊技者はメダルを大量に獲得するということを目的とし、特殊モードであるボーナスゲームモードに移行する権利が得易い台を選択してゲームを行おうとするのが一般的である。ボーナスゲームモードには例えばビッグボーナス(以下BBと記す)モードやレギュラーボーナス(以下RBと記す)モードなどがあり、特にBBモードは、RBモードに所定回数移行されるとともに、RBモードに移行される前に、小役の当選確率が高くなるRB導入ゲーム区間に移行されるため、短期間で大量のメダルを獲得することができる。
【0003】
なお、本明細書中ではパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いて説明するが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)投入」には、実際にメダル投入口にメダルを投入することの他に、クレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることを含む。さらに、本明細書中では、電子抽選によって当選役に当たったことを当選、当選した当選役に対応したリール絵柄を入賞有効ライン上に揃えることが可能な状態を内部入賞、内部入賞した当選役に対応したリール絵柄が入賞有効ライン上に停止した状態を入賞とする。
【0004】
スロットマシンの多くは、遊技者により多くのゲームを行ってもらうために、リール絵柄及び筐体のデザインや、当選役に対応したリール絵柄の停止態様や、リーチ目と称されるリール絵柄の特徴的な停止態様や、ゲーム中に行われるランプの点滅及び音声及び画像による演出などに、機種毎に様々な工夫が施されて、遊技者の興味を引くようになっている。
【0005】
なお、リーチ目とは、特定の当選役が内部入賞したときに出現するリール絵柄の停止態様であり、一般に、BBモードに移行する権利を付与するBB役、又は、RBモードに移行する権利を付与するRB役が内部入賞した場合に出現するリール絵柄の停止態様のことである。即ち、リーチ目が出現したことを認知した遊技者に対して、BBモードまたはRBモードに移行する期待を抱かせることができ、遊技者の興趣を盛り立てることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなスロットマシンにあっては、ゲームが行われていないときには、機種毎に工夫されたリール絵柄及び筐体のデザインなどによって遊技者の興味を引くことはできるが、ゲームにおける主要部分であるリールが回転されずに停止しているために、遊技者が該スロットマシンでゲームを行いたくなるよう遊技者の興味を引く効果に乏しかった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、ゲームが行われていないときに、リールの回転及び停止によるデモンストレーションを行い、遊技者の興味を引くことができるようにした遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリール毎に対応して設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に停止するように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段とを備えたものであって、所定の開始条件が達成されることに応じて前記リールを用いたデモンストレーションを行うとともに、該デモンストレーションを実行中に所定の終了条件が達成されることに応じて該デモンストレーションを終了するデモンストレーション実行手段を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
また、遊技が終了した時点から計時を開始し、遊技が開始されると計時を終了する遊技間計時手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、前記遊技間計時手段が計時した時間が所定時間に達することを開始条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを行うことが好適である。
【0010】
また、前記遊技間計時手段が計時した時間が所定時間に達したことに応じて、遊技機の機能の一部を停止させて消費電力を減少させる省電力実行手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、前記省電力実行手段が作動したことを終了条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを終了することが好適である。
【0011】
また、遊技機に対する所定位置に遊技者がいないことを検知する遊技者検知手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、遊技機に対する所定位置に遊技者がいないことを前記遊技者検知手段が所定時間検知し続けることを開始条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを行うことが好適である。
【0012】
また、前記デモンストレーション実行手段は、デモンストレーションとして、前記リールを回転させることと、前記絵柄が入賞ライン上にて所定の組み合わせとなるように前記リールを停止させることを繰り返すことが好適である。即ち、リールを用いて、リーチ目や当選役といった遊技に関係する絵柄の組み合わせをデモンストレーションによって表示することで、遊技者の興味を引くことができる。
【0013】
また、前記デモンストレーション実行手段は、デモンストレーションとして、前記リールを前後に回転させることによって前記絵柄を揺動させることが好適である。即ち、遊技を行っているときには現れないリールの動作をデモンストレーションによって表示することで、遊技者の興味を引くことができる。
【0014】
また、前記デモンストレーション実行手段が作動していることを報知する報知手段を設けることが好適である。これにより、デモンストレーション中であるか、遊技中であるかを示すことができる。
【0015】
また、前記報知手段は、前記デモンストレーション実行手段が作動していることを報知するとともに、前記デモンストレーション実行手段によって行われているデモンストレーションに基づいて、遊技に関する情報を報知することが好適である。即ち、デモンストレーション中であるか、遊技中であるかを示すとともに、リーチ目の種類や当選役ごとのメダル払い出し枚数などの遊技に関する情報を報知することで、遊技者の興味を引くことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明を用いたスロットマシンの外観斜視図を示す。スロットマシン2のゲームには、通常モードと、特別モードとしてのBBモード及びRBモードが設定されている。
【0017】
BBモードは、RBモードに3回移行されるか又はRBモードに移行される前に行われるRB導入ゲームが30回行われることで終了するモードである。RBモードは1枚がけの役物ゲームが8回入賞されるか又は12回行われることで終了するモードである。
【0018】
このスロットマシン2は、筐体3の前面扉4に表示窓5が設けられ、表示窓5の奥に第1リール6a、第2リール6b、第3リール6cが回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール6a〜6cの外周には様々な絵柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では表示窓を通して1リール当たり3個の絵柄が観察される。これにより、各リールの絵柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞ラインが横3本斜め2本の合計5本設定されている。これら入賞ラインは、ゲームの開始に先立って行われるメダルベットが1枚の場合には中央横一本の入賞ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞ラインが有効化される。以下、有効化された入賞ラインを入賞有効ラインとする。また、メダルは50枚を限度に貯留(以下クレジットと記す)することが可能になっている。なお、表示窓5から1リール当たり例えば4個ずつの絵柄を観察できるようにしておき、横4本の入賞有効ラインのほかに、各リール毎に絵柄を一個ずつ組み合わせるように折れ曲がった別の入賞有効ラインを設定することも可能である。また、表示窓5による第1〜第3リール6a〜6cの表示形態は、上記に限定されるものではなく、例えば、第1〜第3リール6a〜6cのそれぞれに対応する複数個の表示窓を設けるとしても良い。
【0019】
スロットマシン2の前面にあるメダル投入口8に、1〜3枚のメダルが投入され、スタートレバー11が操作されると、第1〜第3リール6a〜6cは回転を始める。そして、第1〜第3ストップボタン12a〜12cが操作されることにより、各ボタンに対応した第1〜第3リール6a〜6cが個別に停止される。
【0020】
ゲームが行われていないときであって、後述する所定の開始条件が達成された場合には、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションが行われる。
【0021】
表示窓5の側方には液晶表示装置である液晶画面13が配置されている。この液晶画面13は液晶画面コントローラ38(図2参照)により制御されている。この液晶画面13では、表示窓5においてデモンストレーションが行われているときに、当選役に対応したリール絵柄の組み合わせ態様などのゲームに関する情報を説明する表示がされたり、デモンストレーション中であることを報知する表示がされたりする。このように、液晶画面13は、報知手段として機能する。また、ゲーム時にゲーム状態に応じた画像や動画による演出や、BBモードへ移行する権利を与えるBB役、及びRBモードへ移行する権利を与えるRB役を含む各種当選役を入賞することができる権利が、遊技者に付与されたことを報知する画像などが表示される。なお、報知手段として、液晶画面に限らず、サブリールやランプや音声発生装置等を用いても良い。
【0022】
第1〜第3ストップボタン12a〜12cが設けられている操作パネルには、メダルがクレジットされた状態でゲームを行うときに操作される1枚ベットボタン14、MAXベットボタン15、ペイアウトボタン16などの各種の操作ボタンが設けられている。
【0023】
筐体3の下部にはメダル受け皿17が設けられており、このメダル受け皿17には、ゲームで入賞が得られたときにメダル払い出し口18から払い出される配当メダルが貯留される。
【0024】
前面扉4の前面下部には、筐体3の前面であって、予め設定された範囲内に遊技者が存在しているか否かを検知する遊技者検知センサ20が埋設されている。遊技者検知センサ20は焦電型赤外線センサであって、予め設定された範囲内に遊技者が存在しているか否かに応じて異なる電気信号を出力する。このように、遊技者検知センサ20は、遊技者検知手段として機能する。なお、遊技者検知センサ20の検知方法は焦電型赤外線センサを用いることに限られず、また、遊技者検知センサ20の配置及び個数は図示した位置及び個数に限られず、それぞれ適宜決めて良い。
【0025】
図2に示すように、スロットマシン2の作動は基本的にCPU30及びメモリ31を含む制御部29によって管制される。制御部29には、後述する電子抽選部39、当選役決定部40、遊技間計時部42、省電力実行部43、デモンストレーション実行部44が設けられている。
【0026】
メダルセンサ32はメダル投入口8から投入された適正なメダルを検知し、CPU30に入力する。メダル投入口8の奥にはセレクタが組み込まれ、不適正なメダルはメダル払い出し口18よりメダル受け皿17に排出される。また、セレクタは不適切なタイミングでメダルの投入が行われたとき、例えばゲームの途中や各種の操作ボタンが押されたままの状態でメダル投入口8に投入されたメダルについても、メダルセンサ32を経由させずにメダル受け皿17に排出する。
【0027】
なお、ゲームの開始に先立って投入するメダルの枚数は1〜3枚に限られているため、クレジット機能を用いていないときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ32で検知されることなくメダル受け皿17に排出される。クレジット機能のオン/オフはペイアウトボタン16の1プッシュ毎に切り替えられる。そして、クレジット機能がオン状態の時には4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ32で検知され、50枚を限度にスロットマシン2の内部にクレジットされる。クレジット機能を用いているときには、前述した1ベットボタン14やMAXベットボタン15の操作によりメダルの投入操作が行われ、そのベット枚数がクレジット枚数から逐次に減算される。また、ゲームが行われて、メダルの払い出しを伴う入賞が得られたときには配当メダルもクレジットされ、ペイアウトボタン16を操作したときにクレジットされたメダルがメダル受け皿17に払い出される。
【0028】
1ベットボタン14及びMAXベットボタン15の内部にはセンサが設けられており、それぞれのボタンが押下されたときにはCPU30に信号を入力する。CPU30は、ゲームの開始に先立って投入された1〜3枚のメダルの枚数をメダルセンサ32からの検知信号か、または1ベットボタン14、MAXベットボタン15のいずれかからの入力信号に基づいて計数し、これにより入賞有効ラインの有効化本数を決定する。また、ゲームの開始毎に投入されたメダルのベット枚数はCPU30に設けられたカウンタで積算して計数される。なお、クレジット枚数は図示を省略した別のクレジットメダルカウンタで計数される。
【0029】
スタートスイッチセンサ33は、スタートレバー11が操作されたときにオンとなり、ゲームスタート信号をCPU30に入力する。ゲームスタート信号を受けると、CPU30はメモリ31のROM領域に格納されたゲーム実行プログラムに基づいて第1〜第3リール6a〜6cを回転させるとともにゲームの処理を開始する。ゲーム実行プログラムにはBBモード、RBモードの実行プログラムも含まれており、CPU30はこれらの実行プログラムを読み出すことにより各モードでのゲームを実行する。
【0030】
各リールの駆動及び停止制御は、絵柄部駆動制御部34によって行われる。なお、絵柄部駆動制御部としては、例えばリール駆動コントローラを用いると好適である。第1〜第3リール6a〜6cのそれぞれは個別のステッピングモータ35a〜35cの駆動軸に固着され、各ステッピングモータ35a〜35cの駆動を制御することにより各リールの制御が行われる。なお、メモリ31のRAM領域はワーキングエリアとなっており、毎回のゲーム毎に利用されるフラグやデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
【0031】
ステッピングモータ35a〜35cは供給された駆動パルスの個数に応じた回転角で回転するから、CPU30により駆動パルスの供給個数を制御することによって第1〜第3リール6a〜6cの回転角を制御することができ、また駆動パルスの供給を絶つことによりリールの停止位置を決めることができる。また、各リールには、その基準位置に反射信号部36a〜36cが一体に形成され、その一回転毎にフォトセンサ37a〜37cがそれぞれの反射信号部の通過を光電検出する。フォトセンサ37a〜37cによる検知信号は、リール毎のリセット信号としてCPU30に入力される。
【0032】
CPU30にはステッピングモータ35a〜35c毎にパルスカウンタが設けられ、各々のステッピングモータ35a〜35cに供給された駆動パルスの個数を計数する。そして、フォトセンサ37a〜37cからリセット信号が入力されたときに、対応するパルスカウンタのカウント値をクリアする。したがって、それぞれのパルスカウンタには、各リールの1回転内の回転角に対応した駆動パルスの個数が逐次に更新しながら保存されることになる。
【0033】
メモリ31のROM領域には絵柄テーブルが格納され、絵柄テーブルには、各リールの基準位置からの回転角に対応した駆動パルスの個数と、リールに一定ピッチで配列されたそれぞれの絵柄を表す絵柄コードとが対応づけられている。したがって、リール毎にパルスカウンタのカウント値を監視することによって、例えば中央の入賞有効ライン上にどの絵柄が移動してきているのかを識別することができ、また、さらにどの程度リールを回転させれば目的の絵柄がその入賞有効ライン上に移動してくるのかを予測することができる。
【0034】
第1〜第3ストップボタン12a〜12cの内部にはセンサが設けられており、第1〜第3ストップボタン12a〜12cが操作されたときにCPU30にリール毎のストップ信号を入力する。スタートレバー11を操作して全リールの回転が始まり、これらの回転が定常速度に達した時点で第1〜第3ストップボタン12a〜12cの操作が有効化される。その後、これらを操作することによってそれぞれ対応する第1〜第3リール6a〜6cの停止制御が開始される。即ち、第1〜第3ストップボタン12a〜12cはリール停止操作手段として機能する。
【0035】
第1〜第3ストップボタン12a〜12cの操作に応じて行われる第1〜第3リール6a〜6cの停止制御は、当選絵柄4個分の範囲(引き込み範囲)内で行われ、例えば第1〜第3ストップボタン12a〜12cが操作されたときに、入賞有効ライン上に位置している当選絵柄から連続する4個の当選絵柄の中に、内部入賞している当選役を構成する当選絵柄が含まれている場合には、第1〜第3リール6a〜6cが停止するまでの時間が遅らせられ、当選役を構成する当選絵柄が入賞有効ライン上に停止される。以上のようにCPU30及び絵柄部駆動制御部34はリール停止制御手段として機能する。
【0036】
CPU30は、ゲームスタート信号を受けて電子抽選部39を作動させる。電子抽選部39は乱数発生器と乱数値サンプリング回路とを含み、ゲームが開始される毎に1つの乱数値を抽選する。抽選された乱数値は当選役決定部40に入力される。当選役決定部40には、入力された乱数値の大きさに応じてグループ分けした当選役抽選テーブルが複数種類設けられている。当選役抽選テーブルは、通常モードでのゲームで抽選された乱数値が、BB役、RB役、所定枚数のメダルの払い出しだけを行う小役当選絵柄に対応する小役、メダルの投入なしに同じベット数で次回のゲームを行う権利を与えるリプレイ、一切当たりを発生させないハズレなどのいずれの絵柄に属しているかの判定、即ち当選判定に用いられる。小役当選絵柄は複数種類あり、それぞれに配当メダルが割り当てられている。そして、サンプリングされた乱数値がいずれの当選絵柄に属した値であるかによって当選の種類と絵柄が決められる。また、当選役決定部40には、BBモードやRBモードで用いられる当選役抽選テーブルも設けられている。当選役決定部40で当選判定が行われると、決定されたハズレ又は当選役の種類を示す当選役決定信号が制御部29に入力される。このように電子抽選部39及び当選役決定部40は当選役決定手段として機能する。
【0037】
液晶画面コントローラ38は、CPU30から入力された信号に応じて、液晶画面13に表示する画像を制御する。
【0038】
メダル払い出し部41は、当選役が入賞した際に、その当選役に対応する配当メダル数をメダル受け皿17に払い出し、あるいはクレジットカウンタにその規定枚数を加算する。なお、当選役の種類毎に配当メダルの枚数を決めた配当テーブルはメモリ31のROM領域に格納されており、CPU30がこれを読み取ってメダル払い出し部41を駆動する。なお、メダル払い出し部としては、例えばメダルホッパーを用いると好適である。
【0039】
遊技間計時部42は、ゲームが終了したときに計時を開始し、計時した値は省電力実行部43及びデモンストレーション実行部44に入力される。そして、メダルセンサ32からの検知信号か、または、1ベットボタン14とMAXベットボタン15のいずれかが操作されたことを示す入力信号があったときに、遊技間計時部42は計時を終了する。
【0040】
遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば30秒)となるか、または、遊技間計時部42が計時を行っているときに、筐体3の前面であって予め設定された範囲内に遊技者が存在していないことを示す遊技者検知センサ20からの電気信号が、CPU30に所定時間(例えば10秒)入力され続けたことを開始条件として、デモンストレーション実行部44は、該開始条件が達成されたときに、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションを行うよう、CPU30にデモンストレーション実行信号を入力する。CPU30は、デモンストレーション実行信号が入力されると、メモリ31のROM領域に格納されたデモンストレーション実行プログラムに基づいて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを回転及び停止させることによって、表示窓5におけるデモンストレーションを行う。さらに、表示窓5においてデモンストレーションが行われているときに、CPU30は、液晶画面コントローラ38を介して液晶画面13に、デモンストレーションの内容に応じて、当選役に応じたリール絵柄の組み合わせ態様などのゲームに関する情報を説明する表示を行ったり、デモンストレーション中であることを報知する表示を行うなどする。
【0041】
第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションが行われているときに、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるか、または、省電力実行部43が作動することを終了条件として、デモンストレーション実行部44は、該終了条件が達成されたときに、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションを終了するよう、CPU30にデモンストレーション終了信号を入力する。CPU30は、デモンストレーション終了信号が入力されると、第1〜第3リール6a〜6cを停止させ、表示窓5におけるデモンストレーションを終了する。このように、デモンストレーション実行部44及びCPU30はデモンストレーション実行手段として機能する。さらに、CPU30は、液晶画面13におけるデモンストレーションに応じた表示を終了する。
【0042】
省電力実行部43は、遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば3分)に達したときに、スロットマシン2が省電力状態となるよう省電力状態遷移信号をCPU30に入力する。CPU30は、省電力状態遷移信号が入力されると、メモリ31のROM領域に格納された省電力状態実行プログラムに基づいて、スロットマシン2の機能の一部(例えば、ランプや音声発生装置)を停止させることによって、スロットマシン2の消費電力を減少させた状態(省電力モード)とする。
【0043】
省電力実行部43は、スロットマシン2が省電力状態であるときに、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されることを終了条件として、該終了条件が達成されたときに、スロットマシン2の省電力状態を終了するよう、CPU30に省電力状態終了信号を入力する。CPU30は、省電力状態終了信号が入力されると、スロットマシン2の機能を回復させ、省電力状態を終了する。このように省電力実行部43及びCPU30は省電力実行手段として機能する。
【0044】
表示窓5におけるデモンストレーションは、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返すことによって行われるが、第1〜第3リール6a〜6cを停止させたときの停止態様の例を図3〜図6に示す。
【0045】
図3は、表示窓5におけるデモンストレーションで、リーチ目を停止表示する場合の例を示している。スロットマシン2に、リーチ目として「7−BAR−BAR」が設定されている場合に、CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、このリーチ目を入賞ライン50上に成立するように第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。スロットマシン2に複数種類のリーチ目が設定されている場合には、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返す毎に順次異なるリーチ目を、適宜の入賞ライン上に停止させるようにする。このようにすることで、スロットマシン2に設定されているリーチ目がどのような態様であるかをデモンストレーションによって遊技者に報知することができる。
【0046】
図4は、表示窓5におけるデモンストレーションで、当選役に対応したリール絵柄の組み合わせを停止表示する場合の例を示している。スロットマシン2に、当選役に対応したリール絵柄の組み合わせとして「7−7−7」が設定されている場合に、CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、この絵柄の組み合わせを入賞ライン50上に成立するように第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。スロットマシン2に複数種類の当選役が設定され、それらの当選役に対応した絵柄の組み合わせが複数種類設定されている場合には、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返す毎に順次異なるリール絵柄の組み合わせを、適宜の入賞ライン上に停止させるようにする。このようにすることで、スロットマシン2に設定されている当選役に対応したリール絵柄の組み合わせがどのような態様であるかをデモンストレーションによって遊技者に報知することができる。
【0047】
図5は、表示窓5におけるデモンストレーションで、リール絵柄の組み合わせによって表示窓5に文字や図形などの形象を停止表示する場合の例を示しているものであって、リール絵柄「7」が文字の7を示すように組み合わされたものである。CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、リール絵柄の組み合わせを入賞ライン50上に成立するように第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。リール絵柄の組み合わせ方を複数設けて、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返す毎に順次異なるリール絵柄の組み合わせを、適宜の入賞ライン上に停止させるようにしても良い。
【0048】
図6は、表示窓5におけるデモンストレーションで、第1〜第3リール6a〜6cを前後に回転させてリール絵柄を揺動させる場合の例を示している。CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、ベルを模したリール絵柄が入賞ライン50上に並ぶよう第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。そして、CPU30は、第1〜第3リール6a〜6cをそれぞれ前後に回転させることによって、ベルを模したリール絵柄を上下に揺動させる。リール絵柄を揺動させる態様は、一斉に揺動させたり左から順次1つずつ揺動させるなど、適宜の態様を用いて良く、態様の種類が多いほど好適である。
【0049】
表示窓5においてデモンストレーションが実行されているときの液晶画面13における表示態様の例を図7に示す。図7(a)は、表示窓5におけるデモンストレーションが、図3に示したようなリーチ目を停止表示する場合の、液晶画面13における表示態様の例である。図7(b)は、表示窓5におけるデモンストレーションが、図4に示したような当選役に対応したリール絵柄の組み合わせを停止表示する場合に、表示された当選役に設定されている払い出し枚数などの情報を液晶画面13に表示する表示態様の例である。図7(c)は、表示窓5においてデモンストレーション実行中であることを報知する場合の、液晶画面13における表示態様の例である。なお、液晶画面13における表示態様は、図7に示したものに限られず、キャラクタを用いたアニメーションを表示するなど、適宜の表示態様を用いて良い。
【0050】
次に、このようにして構成されたスロットマシンの作用について図8のフローチャートを基に説明する。なお、図8のフローチャートは、表示窓5におけるデモンストレーションに関する流れを示している。
【0051】
ゲームが終了すると、遊技間計時部42が計時を開始する。遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば30秒)となったときに、デモンストレーション実行部44が作動する。遊技間計時部42による計時の値が所定値(例えば30秒)となるまでに、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるかして、スロットマシン2にメダルの投入が行われた場合には、遊技間計時部42は計時を終了し、デモンストレーション実行部44は作動されない。また、遊技間計時部42による計時の値が所定値(例えば30秒)となるまでに、筐体3の前面であって予め設定された範囲内に遊技者が存在していないことを示す遊技者検知センサ20からの電気信号が、CPU30に所定時間(例えば10秒)入力され続けると、デモンストレーション実行部44は、遊技間計時部42による計時の値が所定値(例えば30秒)となっていなくとも作動する。
【0052】
デモンストレーション実行部44は、作動すると、CPU30にデモンストレーション実行信号を入力する。CPU30は、該デモンストレーション実行信号に応じて、メモリ31のROM領域に格納されたデモンストレーション実行プログラムに基づいて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを回転及び停止させることによって、表示窓5におけるデモンストレーションを行う。
【0053】
表示窓5におけるデモンストレーションが実行中に、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるかして、スロットマシン2にメダルの投入が行われた場合には、デモンストレーション実行部44は、CPU30にデモンストレーション終了信号を入力する。また、表示窓5におけるデモンストレーションが実行中に、遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば3分)に達して、省電力実行部43が作動した場合には、デモンストレーション実行部44は、CPU30にデモンストレーション終了信号を入力する。CPU30は、該デモンストレーション終了信号に応じて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを停止させ、表示窓5におけるデモンストレーションを終了させる。
【0054】
省電力実行部43は、作動すると、スロットマシン2が省電力状態となるよう省電力状態遷移信号をCPU30に入力する。CPU30は、省電力状態遷移信号が入力されると、メモリ31のROM領域に格納された省電力状態実行プログラムに基づいて、スロットマシン2を省電力モードとする。省電力モードにおいて、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるかして、スロットマシン2にメダルの投入が行われた場合には、省電力実行部43は、CPU30に省電力状態終了信号を入力する。CPU30は、省電力状態終了信号に応じて、スロットマシン2の機能を回復させ、省電力モードを終了する。
【0055】
遊技間計時部42は、スロットマシン2にメダルの投入が行われると、計時を終了する。
【0056】
なお、上記実施形態では、第1〜第3リール6a〜6bによる、表示窓5におけるデモンストレーションが行われているときに、音声やランプなどの作動は行われていなかったが、表示窓5におけるデモンストレーションに合わせるように音声やランプなどを作動させて、デモンストレーションの演出効果を高めるようにしても良い。例えば、図6に例示したデモンストレーションの態様の場合に、リール絵柄を揺動させながら、これに合わせて鐘が鳴る音声を発声させることによって演出効果を高めることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技機によれば、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションを行うことで、ゲームが行われていないときに、遊技者の興味を引くことができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図4】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図5】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図6】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図7】デモンストレーション時に液晶画面における表示態様の例を示す図である。
【図8】遊技機の動作の概略を示すフローチャートである
【符号の説明】
2 スロットマシン
5 表示窓
6a 第1リール
6b 第2リール
6c 第3リール
13 液晶画面
20 遊技者検知センサ
29 制御部
30 CPU
31 メモリ
38 液晶画面コントローラ
40 当選役決定部
42 遊技間計時部
43 省電力実行部
44 デモンストレーション実行部
50〜54 入賞ライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称され、その遊技媒体となっているメダルに一定の価値が与えられて、ゲームを行って獲得したメダルを種々の景品に交換することができる。このため、遊技者はメダルを大量に獲得するということを目的とし、特殊モードであるボーナスゲームモードに移行する権利が得易い台を選択してゲームを行おうとするのが一般的である。ボーナスゲームモードには例えばビッグボーナス(以下BBと記す)モードやレギュラーボーナス(以下RBと記す)モードなどがあり、特にBBモードは、RBモードに所定回数移行されるとともに、RBモードに移行される前に、小役の当選確率が高くなるRB導入ゲーム区間に移行されるため、短期間で大量のメダルを獲得することができる。
【0003】
なお、本明細書中ではパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いて説明するが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)投入」には、実際にメダル投入口にメダルを投入することの他に、クレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることを含む。さらに、本明細書中では、電子抽選によって当選役に当たったことを当選、当選した当選役に対応したリール絵柄を入賞有効ライン上に揃えることが可能な状態を内部入賞、内部入賞した当選役に対応したリール絵柄が入賞有効ライン上に停止した状態を入賞とする。
【0004】
スロットマシンの多くは、遊技者により多くのゲームを行ってもらうために、リール絵柄及び筐体のデザインや、当選役に対応したリール絵柄の停止態様や、リーチ目と称されるリール絵柄の特徴的な停止態様や、ゲーム中に行われるランプの点滅及び音声及び画像による演出などに、機種毎に様々な工夫が施されて、遊技者の興味を引くようになっている。
【0005】
なお、リーチ目とは、特定の当選役が内部入賞したときに出現するリール絵柄の停止態様であり、一般に、BBモードに移行する権利を付与するBB役、又は、RBモードに移行する権利を付与するRB役が内部入賞した場合に出現するリール絵柄の停止態様のことである。即ち、リーチ目が出現したことを認知した遊技者に対して、BBモードまたはRBモードに移行する期待を抱かせることができ、遊技者の興趣を盛り立てることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなスロットマシンにあっては、ゲームが行われていないときには、機種毎に工夫されたリール絵柄及び筐体のデザインなどによって遊技者の興味を引くことはできるが、ゲームにおける主要部分であるリールが回転されずに停止しているために、遊技者が該スロットマシンでゲームを行いたくなるよう遊技者の興味を引く効果に乏しかった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、ゲームが行われていないときに、リールの回転及び停止によるデモンストレーションを行い、遊技者の興味を引くことができるようにした遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリール毎に対応して設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に停止するように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段とを備えたものであって、所定の開始条件が達成されることに応じて前記リールを用いたデモンストレーションを行うとともに、該デモンストレーションを実行中に所定の終了条件が達成されることに応じて該デモンストレーションを終了するデモンストレーション実行手段を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
また、遊技が終了した時点から計時を開始し、遊技が開始されると計時を終了する遊技間計時手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、前記遊技間計時手段が計時した時間が所定時間に達することを開始条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを行うことが好適である。
【0010】
また、前記遊技間計時手段が計時した時間が所定時間に達したことに応じて、遊技機の機能の一部を停止させて消費電力を減少させる省電力実行手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、前記省電力実行手段が作動したことを終了条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを終了することが好適である。
【0011】
また、遊技機に対する所定位置に遊技者がいないことを検知する遊技者検知手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、遊技機に対する所定位置に遊技者がいないことを前記遊技者検知手段が所定時間検知し続けることを開始条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを行うことが好適である。
【0012】
また、前記デモンストレーション実行手段は、デモンストレーションとして、前記リールを回転させることと、前記絵柄が入賞ライン上にて所定の組み合わせとなるように前記リールを停止させることを繰り返すことが好適である。即ち、リールを用いて、リーチ目や当選役といった遊技に関係する絵柄の組み合わせをデモンストレーションによって表示することで、遊技者の興味を引くことができる。
【0013】
また、前記デモンストレーション実行手段は、デモンストレーションとして、前記リールを前後に回転させることによって前記絵柄を揺動させることが好適である。即ち、遊技を行っているときには現れないリールの動作をデモンストレーションによって表示することで、遊技者の興味を引くことができる。
【0014】
また、前記デモンストレーション実行手段が作動していることを報知する報知手段を設けることが好適である。これにより、デモンストレーション中であるか、遊技中であるかを示すことができる。
【0015】
また、前記報知手段は、前記デモンストレーション実行手段が作動していることを報知するとともに、前記デモンストレーション実行手段によって行われているデモンストレーションに基づいて、遊技に関する情報を報知することが好適である。即ち、デモンストレーション中であるか、遊技中であるかを示すとともに、リーチ目の種類や当選役ごとのメダル払い出し枚数などの遊技に関する情報を報知することで、遊技者の興味を引くことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明を用いたスロットマシンの外観斜視図を示す。スロットマシン2のゲームには、通常モードと、特別モードとしてのBBモード及びRBモードが設定されている。
【0017】
BBモードは、RBモードに3回移行されるか又はRBモードに移行される前に行われるRB導入ゲームが30回行われることで終了するモードである。RBモードは1枚がけの役物ゲームが8回入賞されるか又は12回行われることで終了するモードである。
【0018】
このスロットマシン2は、筐体3の前面扉4に表示窓5が設けられ、表示窓5の奥に第1リール6a、第2リール6b、第3リール6cが回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール6a〜6cの外周には様々な絵柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では表示窓を通して1リール当たり3個の絵柄が観察される。これにより、各リールの絵柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞ラインが横3本斜め2本の合計5本設定されている。これら入賞ラインは、ゲームの開始に先立って行われるメダルベットが1枚の場合には中央横一本の入賞ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞ラインが有効化される。以下、有効化された入賞ラインを入賞有効ラインとする。また、メダルは50枚を限度に貯留(以下クレジットと記す)することが可能になっている。なお、表示窓5から1リール当たり例えば4個ずつの絵柄を観察できるようにしておき、横4本の入賞有効ラインのほかに、各リール毎に絵柄を一個ずつ組み合わせるように折れ曲がった別の入賞有効ラインを設定することも可能である。また、表示窓5による第1〜第3リール6a〜6cの表示形態は、上記に限定されるものではなく、例えば、第1〜第3リール6a〜6cのそれぞれに対応する複数個の表示窓を設けるとしても良い。
【0019】
スロットマシン2の前面にあるメダル投入口8に、1〜3枚のメダルが投入され、スタートレバー11が操作されると、第1〜第3リール6a〜6cは回転を始める。そして、第1〜第3ストップボタン12a〜12cが操作されることにより、各ボタンに対応した第1〜第3リール6a〜6cが個別に停止される。
【0020】
ゲームが行われていないときであって、後述する所定の開始条件が達成された場合には、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションが行われる。
【0021】
表示窓5の側方には液晶表示装置である液晶画面13が配置されている。この液晶画面13は液晶画面コントローラ38(図2参照)により制御されている。この液晶画面13では、表示窓5においてデモンストレーションが行われているときに、当選役に対応したリール絵柄の組み合わせ態様などのゲームに関する情報を説明する表示がされたり、デモンストレーション中であることを報知する表示がされたりする。このように、液晶画面13は、報知手段として機能する。また、ゲーム時にゲーム状態に応じた画像や動画による演出や、BBモードへ移行する権利を与えるBB役、及びRBモードへ移行する権利を与えるRB役を含む各種当選役を入賞することができる権利が、遊技者に付与されたことを報知する画像などが表示される。なお、報知手段として、液晶画面に限らず、サブリールやランプや音声発生装置等を用いても良い。
【0022】
第1〜第3ストップボタン12a〜12cが設けられている操作パネルには、メダルがクレジットされた状態でゲームを行うときに操作される1枚ベットボタン14、MAXベットボタン15、ペイアウトボタン16などの各種の操作ボタンが設けられている。
【0023】
筐体3の下部にはメダル受け皿17が設けられており、このメダル受け皿17には、ゲームで入賞が得られたときにメダル払い出し口18から払い出される配当メダルが貯留される。
【0024】
前面扉4の前面下部には、筐体3の前面であって、予め設定された範囲内に遊技者が存在しているか否かを検知する遊技者検知センサ20が埋設されている。遊技者検知センサ20は焦電型赤外線センサであって、予め設定された範囲内に遊技者が存在しているか否かに応じて異なる電気信号を出力する。このように、遊技者検知センサ20は、遊技者検知手段として機能する。なお、遊技者検知センサ20の検知方法は焦電型赤外線センサを用いることに限られず、また、遊技者検知センサ20の配置及び個数は図示した位置及び個数に限られず、それぞれ適宜決めて良い。
【0025】
図2に示すように、スロットマシン2の作動は基本的にCPU30及びメモリ31を含む制御部29によって管制される。制御部29には、後述する電子抽選部39、当選役決定部40、遊技間計時部42、省電力実行部43、デモンストレーション実行部44が設けられている。
【0026】
メダルセンサ32はメダル投入口8から投入された適正なメダルを検知し、CPU30に入力する。メダル投入口8の奥にはセレクタが組み込まれ、不適正なメダルはメダル払い出し口18よりメダル受け皿17に排出される。また、セレクタは不適切なタイミングでメダルの投入が行われたとき、例えばゲームの途中や各種の操作ボタンが押されたままの状態でメダル投入口8に投入されたメダルについても、メダルセンサ32を経由させずにメダル受け皿17に排出する。
【0027】
なお、ゲームの開始に先立って投入するメダルの枚数は1〜3枚に限られているため、クレジット機能を用いていないときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ32で検知されることなくメダル受け皿17に排出される。クレジット機能のオン/オフはペイアウトボタン16の1プッシュ毎に切り替えられる。そして、クレジット機能がオン状態の時には4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ32で検知され、50枚を限度にスロットマシン2の内部にクレジットされる。クレジット機能を用いているときには、前述した1ベットボタン14やMAXベットボタン15の操作によりメダルの投入操作が行われ、そのベット枚数がクレジット枚数から逐次に減算される。また、ゲームが行われて、メダルの払い出しを伴う入賞が得られたときには配当メダルもクレジットされ、ペイアウトボタン16を操作したときにクレジットされたメダルがメダル受け皿17に払い出される。
【0028】
1ベットボタン14及びMAXベットボタン15の内部にはセンサが設けられており、それぞれのボタンが押下されたときにはCPU30に信号を入力する。CPU30は、ゲームの開始に先立って投入された1〜3枚のメダルの枚数をメダルセンサ32からの検知信号か、または1ベットボタン14、MAXベットボタン15のいずれかからの入力信号に基づいて計数し、これにより入賞有効ラインの有効化本数を決定する。また、ゲームの開始毎に投入されたメダルのベット枚数はCPU30に設けられたカウンタで積算して計数される。なお、クレジット枚数は図示を省略した別のクレジットメダルカウンタで計数される。
【0029】
スタートスイッチセンサ33は、スタートレバー11が操作されたときにオンとなり、ゲームスタート信号をCPU30に入力する。ゲームスタート信号を受けると、CPU30はメモリ31のROM領域に格納されたゲーム実行プログラムに基づいて第1〜第3リール6a〜6cを回転させるとともにゲームの処理を開始する。ゲーム実行プログラムにはBBモード、RBモードの実行プログラムも含まれており、CPU30はこれらの実行プログラムを読み出すことにより各モードでのゲームを実行する。
【0030】
各リールの駆動及び停止制御は、絵柄部駆動制御部34によって行われる。なお、絵柄部駆動制御部としては、例えばリール駆動コントローラを用いると好適である。第1〜第3リール6a〜6cのそれぞれは個別のステッピングモータ35a〜35cの駆動軸に固着され、各ステッピングモータ35a〜35cの駆動を制御することにより各リールの制御が行われる。なお、メモリ31のRAM領域はワーキングエリアとなっており、毎回のゲーム毎に利用されるフラグやデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
【0031】
ステッピングモータ35a〜35cは供給された駆動パルスの個数に応じた回転角で回転するから、CPU30により駆動パルスの供給個数を制御することによって第1〜第3リール6a〜6cの回転角を制御することができ、また駆動パルスの供給を絶つことによりリールの停止位置を決めることができる。また、各リールには、その基準位置に反射信号部36a〜36cが一体に形成され、その一回転毎にフォトセンサ37a〜37cがそれぞれの反射信号部の通過を光電検出する。フォトセンサ37a〜37cによる検知信号は、リール毎のリセット信号としてCPU30に入力される。
【0032】
CPU30にはステッピングモータ35a〜35c毎にパルスカウンタが設けられ、各々のステッピングモータ35a〜35cに供給された駆動パルスの個数を計数する。そして、フォトセンサ37a〜37cからリセット信号が入力されたときに、対応するパルスカウンタのカウント値をクリアする。したがって、それぞれのパルスカウンタには、各リールの1回転内の回転角に対応した駆動パルスの個数が逐次に更新しながら保存されることになる。
【0033】
メモリ31のROM領域には絵柄テーブルが格納され、絵柄テーブルには、各リールの基準位置からの回転角に対応した駆動パルスの個数と、リールに一定ピッチで配列されたそれぞれの絵柄を表す絵柄コードとが対応づけられている。したがって、リール毎にパルスカウンタのカウント値を監視することによって、例えば中央の入賞有効ライン上にどの絵柄が移動してきているのかを識別することができ、また、さらにどの程度リールを回転させれば目的の絵柄がその入賞有効ライン上に移動してくるのかを予測することができる。
【0034】
第1〜第3ストップボタン12a〜12cの内部にはセンサが設けられており、第1〜第3ストップボタン12a〜12cが操作されたときにCPU30にリール毎のストップ信号を入力する。スタートレバー11を操作して全リールの回転が始まり、これらの回転が定常速度に達した時点で第1〜第3ストップボタン12a〜12cの操作が有効化される。その後、これらを操作することによってそれぞれ対応する第1〜第3リール6a〜6cの停止制御が開始される。即ち、第1〜第3ストップボタン12a〜12cはリール停止操作手段として機能する。
【0035】
第1〜第3ストップボタン12a〜12cの操作に応じて行われる第1〜第3リール6a〜6cの停止制御は、当選絵柄4個分の範囲(引き込み範囲)内で行われ、例えば第1〜第3ストップボタン12a〜12cが操作されたときに、入賞有効ライン上に位置している当選絵柄から連続する4個の当選絵柄の中に、内部入賞している当選役を構成する当選絵柄が含まれている場合には、第1〜第3リール6a〜6cが停止するまでの時間が遅らせられ、当選役を構成する当選絵柄が入賞有効ライン上に停止される。以上のようにCPU30及び絵柄部駆動制御部34はリール停止制御手段として機能する。
【0036】
CPU30は、ゲームスタート信号を受けて電子抽選部39を作動させる。電子抽選部39は乱数発生器と乱数値サンプリング回路とを含み、ゲームが開始される毎に1つの乱数値を抽選する。抽選された乱数値は当選役決定部40に入力される。当選役決定部40には、入力された乱数値の大きさに応じてグループ分けした当選役抽選テーブルが複数種類設けられている。当選役抽選テーブルは、通常モードでのゲームで抽選された乱数値が、BB役、RB役、所定枚数のメダルの払い出しだけを行う小役当選絵柄に対応する小役、メダルの投入なしに同じベット数で次回のゲームを行う権利を与えるリプレイ、一切当たりを発生させないハズレなどのいずれの絵柄に属しているかの判定、即ち当選判定に用いられる。小役当選絵柄は複数種類あり、それぞれに配当メダルが割り当てられている。そして、サンプリングされた乱数値がいずれの当選絵柄に属した値であるかによって当選の種類と絵柄が決められる。また、当選役決定部40には、BBモードやRBモードで用いられる当選役抽選テーブルも設けられている。当選役決定部40で当選判定が行われると、決定されたハズレ又は当選役の種類を示す当選役決定信号が制御部29に入力される。このように電子抽選部39及び当選役決定部40は当選役決定手段として機能する。
【0037】
液晶画面コントローラ38は、CPU30から入力された信号に応じて、液晶画面13に表示する画像を制御する。
【0038】
メダル払い出し部41は、当選役が入賞した際に、その当選役に対応する配当メダル数をメダル受け皿17に払い出し、あるいはクレジットカウンタにその規定枚数を加算する。なお、当選役の種類毎に配当メダルの枚数を決めた配当テーブルはメモリ31のROM領域に格納されており、CPU30がこれを読み取ってメダル払い出し部41を駆動する。なお、メダル払い出し部としては、例えばメダルホッパーを用いると好適である。
【0039】
遊技間計時部42は、ゲームが終了したときに計時を開始し、計時した値は省電力実行部43及びデモンストレーション実行部44に入力される。そして、メダルセンサ32からの検知信号か、または、1ベットボタン14とMAXベットボタン15のいずれかが操作されたことを示す入力信号があったときに、遊技間計時部42は計時を終了する。
【0040】
遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば30秒)となるか、または、遊技間計時部42が計時を行っているときに、筐体3の前面であって予め設定された範囲内に遊技者が存在していないことを示す遊技者検知センサ20からの電気信号が、CPU30に所定時間(例えば10秒)入力され続けたことを開始条件として、デモンストレーション実行部44は、該開始条件が達成されたときに、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションを行うよう、CPU30にデモンストレーション実行信号を入力する。CPU30は、デモンストレーション実行信号が入力されると、メモリ31のROM領域に格納されたデモンストレーション実行プログラムに基づいて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを回転及び停止させることによって、表示窓5におけるデモンストレーションを行う。さらに、表示窓5においてデモンストレーションが行われているときに、CPU30は、液晶画面コントローラ38を介して液晶画面13に、デモンストレーションの内容に応じて、当選役に応じたリール絵柄の組み合わせ態様などのゲームに関する情報を説明する表示を行ったり、デモンストレーション中であることを報知する表示を行うなどする。
【0041】
第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションが行われているときに、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるか、または、省電力実行部43が作動することを終了条件として、デモンストレーション実行部44は、該終了条件が達成されたときに、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションを終了するよう、CPU30にデモンストレーション終了信号を入力する。CPU30は、デモンストレーション終了信号が入力されると、第1〜第3リール6a〜6cを停止させ、表示窓5におけるデモンストレーションを終了する。このように、デモンストレーション実行部44及びCPU30はデモンストレーション実行手段として機能する。さらに、CPU30は、液晶画面13におけるデモンストレーションに応じた表示を終了する。
【0042】
省電力実行部43は、遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば3分)に達したときに、スロットマシン2が省電力状態となるよう省電力状態遷移信号をCPU30に入力する。CPU30は、省電力状態遷移信号が入力されると、メモリ31のROM領域に格納された省電力状態実行プログラムに基づいて、スロットマシン2の機能の一部(例えば、ランプや音声発生装置)を停止させることによって、スロットマシン2の消費電力を減少させた状態(省電力モード)とする。
【0043】
省電力実行部43は、スロットマシン2が省電力状態であるときに、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されることを終了条件として、該終了条件が達成されたときに、スロットマシン2の省電力状態を終了するよう、CPU30に省電力状態終了信号を入力する。CPU30は、省電力状態終了信号が入力されると、スロットマシン2の機能を回復させ、省電力状態を終了する。このように省電力実行部43及びCPU30は省電力実行手段として機能する。
【0044】
表示窓5におけるデモンストレーションは、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返すことによって行われるが、第1〜第3リール6a〜6cを停止させたときの停止態様の例を図3〜図6に示す。
【0045】
図3は、表示窓5におけるデモンストレーションで、リーチ目を停止表示する場合の例を示している。スロットマシン2に、リーチ目として「7−BAR−BAR」が設定されている場合に、CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、このリーチ目を入賞ライン50上に成立するように第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。スロットマシン2に複数種類のリーチ目が設定されている場合には、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返す毎に順次異なるリーチ目を、適宜の入賞ライン上に停止させるようにする。このようにすることで、スロットマシン2に設定されているリーチ目がどのような態様であるかをデモンストレーションによって遊技者に報知することができる。
【0046】
図4は、表示窓5におけるデモンストレーションで、当選役に対応したリール絵柄の組み合わせを停止表示する場合の例を示している。スロットマシン2に、当選役に対応したリール絵柄の組み合わせとして「7−7−7」が設定されている場合に、CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、この絵柄の組み合わせを入賞ライン50上に成立するように第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。スロットマシン2に複数種類の当選役が設定され、それらの当選役に対応した絵柄の組み合わせが複数種類設定されている場合には、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返す毎に順次異なるリール絵柄の組み合わせを、適宜の入賞ライン上に停止させるようにする。このようにすることで、スロットマシン2に設定されている当選役に対応したリール絵柄の組み合わせがどのような態様であるかをデモンストレーションによって遊技者に報知することができる。
【0047】
図5は、表示窓5におけるデモンストレーションで、リール絵柄の組み合わせによって表示窓5に文字や図形などの形象を停止表示する場合の例を示しているものであって、リール絵柄「7」が文字の7を示すように組み合わされたものである。CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、リール絵柄の組み合わせを入賞ライン50上に成立するように第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。リール絵柄の組み合わせ方を複数設けて、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止を繰り返す毎に順次異なるリール絵柄の組み合わせを、適宜の入賞ライン上に停止させるようにしても良い。
【0048】
図6は、表示窓5におけるデモンストレーションで、第1〜第3リール6a〜6cを前後に回転させてリール絵柄を揺動させる場合の例を示している。CPU30は、絵柄駆動制御部34を介して、第1〜第3リール6a〜6cを回転させた後に、ベルを模したリール絵柄が入賞ライン50上に並ぶよう第1〜第3リール6a〜6cを停止させる。そして、CPU30は、第1〜第3リール6a〜6cをそれぞれ前後に回転させることによって、ベルを模したリール絵柄を上下に揺動させる。リール絵柄を揺動させる態様は、一斉に揺動させたり左から順次1つずつ揺動させるなど、適宜の態様を用いて良く、態様の種類が多いほど好適である。
【0049】
表示窓5においてデモンストレーションが実行されているときの液晶画面13における表示態様の例を図7に示す。図7(a)は、表示窓5におけるデモンストレーションが、図3に示したようなリーチ目を停止表示する場合の、液晶画面13における表示態様の例である。図7(b)は、表示窓5におけるデモンストレーションが、図4に示したような当選役に対応したリール絵柄の組み合わせを停止表示する場合に、表示された当選役に設定されている払い出し枚数などの情報を液晶画面13に表示する表示態様の例である。図7(c)は、表示窓5においてデモンストレーション実行中であることを報知する場合の、液晶画面13における表示態様の例である。なお、液晶画面13における表示態様は、図7に示したものに限られず、キャラクタを用いたアニメーションを表示するなど、適宜の表示態様を用いて良い。
【0050】
次に、このようにして構成されたスロットマシンの作用について図8のフローチャートを基に説明する。なお、図8のフローチャートは、表示窓5におけるデモンストレーションに関する流れを示している。
【0051】
ゲームが終了すると、遊技間計時部42が計時を開始する。遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば30秒)となったときに、デモンストレーション実行部44が作動する。遊技間計時部42による計時の値が所定値(例えば30秒)となるまでに、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるかして、スロットマシン2にメダルの投入が行われた場合には、遊技間計時部42は計時を終了し、デモンストレーション実行部44は作動されない。また、遊技間計時部42による計時の値が所定値(例えば30秒)となるまでに、筐体3の前面であって予め設定された範囲内に遊技者が存在していないことを示す遊技者検知センサ20からの電気信号が、CPU30に所定時間(例えば10秒)入力され続けると、デモンストレーション実行部44は、遊技間計時部42による計時の値が所定値(例えば30秒)となっていなくとも作動する。
【0052】
デモンストレーション実行部44は、作動すると、CPU30にデモンストレーション実行信号を入力する。CPU30は、該デモンストレーション実行信号に応じて、メモリ31のROM領域に格納されたデモンストレーション実行プログラムに基づいて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを回転及び停止させることによって、表示窓5におけるデモンストレーションを行う。
【0053】
表示窓5におけるデモンストレーションが実行中に、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるかして、スロットマシン2にメダルの投入が行われた場合には、デモンストレーション実行部44は、CPU30にデモンストレーション終了信号を入力する。また、表示窓5におけるデモンストレーションが実行中に、遊技間計時部42で計時された値が所定値(例えば3分)に達して、省電力実行部43が作動した場合には、デモンストレーション実行部44は、CPU30にデモンストレーション終了信号を入力する。CPU30は、該デモンストレーション終了信号に応じて、絵柄部駆動制御部34を介して第1〜第3リール6a〜6cを停止させ、表示窓5におけるデモンストレーションを終了させる。
【0054】
省電力実行部43は、作動すると、スロットマシン2が省電力状態となるよう省電力状態遷移信号をCPU30に入力する。CPU30は、省電力状態遷移信号が入力されると、メモリ31のROM領域に格納された省電力状態実行プログラムに基づいて、スロットマシン2を省電力モードとする。省電力モードにおいて、メダルセンサ32が検知信号を発するか、または、1ベットボタン14が操作されるか、または、MAXベットボタン15が操作されるかして、スロットマシン2にメダルの投入が行われた場合には、省電力実行部43は、CPU30に省電力状態終了信号を入力する。CPU30は、省電力状態終了信号に応じて、スロットマシン2の機能を回復させ、省電力モードを終了する。
【0055】
遊技間計時部42は、スロットマシン2にメダルの投入が行われると、計時を終了する。
【0056】
なお、上記実施形態では、第1〜第3リール6a〜6bによる、表示窓5におけるデモンストレーションが行われているときに、音声やランプなどの作動は行われていなかったが、表示窓5におけるデモンストレーションに合わせるように音声やランプなどを作動させて、デモンストレーションの演出効果を高めるようにしても良い。例えば、図6に例示したデモンストレーションの態様の場合に、リール絵柄を揺動させながら、これに合わせて鐘が鳴る音声を発声させることによって演出効果を高めることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技機によれば、第1〜第3リール6a〜6cの回転及び停止による、表示窓5におけるデモンストレーションを行うことで、ゲームが行われていないときに、遊技者の興味を引くことができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図4】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図5】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図6】デモンストレーションの停止表示態様の例を示す図である。
【図7】デモンストレーション時に液晶画面における表示態様の例を示す図である。
【図8】遊技機の動作の概略を示すフローチャートである
【符号の説明】
2 スロットマシン
5 表示窓
6a 第1リール
6b 第2リール
6c 第3リール
13 液晶画面
20 遊技者検知センサ
29 制御部
30 CPU
31 メモリ
38 液晶画面コントローラ
40 当選役決定部
42 遊技間計時部
43 省電力実行部
44 デモンストレーション実行部
50〜54 入賞ライン
Claims (8)
- 遊技開始手段の操作により当選役を決定する当選役決定手段と、複数のリール毎に対応して設けられたリール停止操作手段の操作に応答して、前記当選役決定手段で決められた当選役を構成する絵柄が同一の入賞有効ライン上に停止するように、対応するリールの停止制御を行うリール停止制御手段とを備えた遊技機において、
所定の開始条件が達成されることに応じて前記リールを用いたデモンストレーションを行うとともに、該デモンストレーションを実行中に所定の終了条件が達成されることに応じて該デモンストレーションを終了するデモンストレーション実行手段を設けたことを特徴とする遊技機。 - 遊技機における遊技が終了した時点から計時を開始し、遊技を行うための所定の操作が遊技機に対して行われると計時を終了する遊技間計時手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、前記遊技間計時手段が計時した時間が所定時間に達することを開始条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記遊技間計時手段が計時した時間が所定時間に達したことに応じて、遊技機の機能の一部を停止させて消費電力を減少させる省電力実行手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、前記省電力実行手段が作動したことを終了条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを終了することを特徴とする請求項2記載の遊技機。
- 遊技機に対する所定位置に遊技者がいないことを検知する遊技者検知手段を備えるとともに、前記デモンストレーション実行手段は、遊技機に対する所定位置に遊技者がいないことを前記遊技者検知手段が所定時間検知し続けることを開始条件として、前記リールを用いたデモンストレーションを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機。
- 前記デモンストレーション実行手段は、デモンストレーションとして、前記リールを回転させることと、前記絵柄が入賞ライン上にて所定の組み合わせとなるように前記リールを停止させることを繰り返すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の遊技機。
- 前記デモンストレーション実行手段は、デモンストレーションとして、前記リールを前後に回転させることによって前記絵柄を揺動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の遊技機。
- 前記デモンストレーション実行手段が作動していることを報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の遊技機。
- 前記報知手段は、前記デモンストレーション実行手段が作動していることを報知するとともに、前記デモンストレーション実行手段によって行われているデモンストレーションに基づいて、遊技に関する情報を報知することを特徴とする請求項7記載の遊技機。
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