JP2004337437A - 遊技機及びプログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ATモードのゲームで特定当選役「7」に当選すると、入賞有効ライン上に停止させる当選図柄「7」の色を各リールごとに示す報知図柄が液晶パネル19に表示される。このうち少なくとも1つの報知図柄は次回以降のゲームでも引き続き表示されるとともに、新たに表示される報知図柄と組み合わせて表示される。組み合わせて表示された報知図柄が3つ連続して同色となった回数が計数部43によりカウントされる。ATモードのゲームを10ゲーム消化するまでに、計数部43によるカウント数が所定回数を越えると更にATモードのゲームが10ゲーム上乗せされる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機及びプログラム及び記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本明細書中ではパチスロ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてメダルを用いて説明するが、遊技媒体としてはコインやパチンコ玉など他の媒体も含む。また、「メダル(遊技媒体)投入」には、実際にメダル投入口にメダルを投入することの他に、クレジットされたメダルをベットボタンなどによりベットすることを含む。さらに、電子抽選により当選役に当たったことを当選、当選した当選役を構成する当選図柄を入賞有効ライン上に揃えることが可能な状態を内部入賞、内部入賞した当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に揃えられた状態を入賞とする。
【0003】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるスロットマシンはパチスロ機と称され、その遊技媒体となっているメダルに一定の価値が与えられて、ゲームを行って獲得したメダルを種々の景品に交換することができる。このため、遊技者はメダルを大量に獲得するということを目的として、ボーナスゲームモードに移行する権利が得やすい台を選択してゲームを行おうとするのが一般である。ボーナスゲームモードには例えばビッグボーナス(以下BB)モードがあり、BBモードに移行されると、通常モードよりも子役の当選確率が高くされたゲームなどが行えるようになるため、短期間で大量のメダルを獲得することができる。
【0004】
短期間で大量のメダルを獲得できる期待を抱かせることは、遊技者をスロットマシンに惹きつけるうえで重要な要素であり、ボーナスゲームモードの他にメダルの大量獲得を期待できるゲームモードを設けるなど、遊技者の射幸心を煽るために様々な工夫がなされた機種が数多く提供される傾向にある。このようなゲームモードの1つとして、特定当選役に当選した場合に、前記特定当選役を入賞させることが可能になるリールの停止操作態様が報知されるアシストタイム(AT)モードが知られている。ATモードでは例えば3つのリールとは別個に設けられた液晶パネルなどにより、入賞有効ライン上に停止させる当選図柄の色やストップボタンの操作順序などがアシスト表示される。このアシスト表示に従ってストップボタンが操作されると、内部入賞している例えば小役などの特定当選役を確実に入賞させやすくなるため、メダルの獲得枚数を増やすことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように特定当選役を入賞させることが可能になるリールの停止操作態様をアシスト表示するスロットマシンにあっては、アシスト表示自体にアシスト以外の内容が含まれていないことから、ゲームが単調となるだけでなく、ゲームへの興趣が削がれてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記背景を考慮してなされたもので、アシスト表示の内容にゲーム性を盛り込むことにより、遊技者のゲームへの興趣を高めることができる遊技機及びプログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、外周に複数種類の当選図柄が配列された複数のリールと、ハズレ及び複数種類の当選役のいずれかを抽選により決定する当選役決定手段と、リールの停止操作に応答して、前記当選役決定手段により決定された当選役が入賞しやすくなるようにリールの停止制御を行うとともに、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合には、リールの停止操作が抽選により決定された停止操作態様で行われたときにだけ、特定当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止するようにリールの停止制御を行うリール停止制御手段と、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合に、特定当選役が入賞可能となるリールの停止操作態様を示す報知図柄を表示するとともに、表示された報知図柄を次回以降のゲームで引き続き表示する報知図柄表示手段と、前記報知図柄表示手段により先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせとなった場合にゲーム上の特典を付与する特典付与手段とを設けたものである。
【0008】
また、前記報知図柄表示手段は、入賞有効ライン上に停止された当選図柄を示す停止図柄を表示し、前記特典付与手段は、報知図柄が所定の組み合わせになった場合に加えて、停止図柄と報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせになった場合又は停止図柄が所定の組み合わせになった場合もゲーム上の特典を付与するようにしてもよい。
【0009】
また、前記所定の組合せとなった回数を計数する計数手段を設け、前記特典付与手段は、前記計数手段により計数された回数に応じて、ゲーム上の特典を付与するようにしてもよい。
【0010】
また、用いるプログラムは、外周に複数種類の当選図柄が配列された複数のリールと、ハズレ及び複数種類の当選役のいずれかを抽選により決定する当選役決定手段と、リールの停止操作に応答して、前記当選役決定手段により決定された当選役が入賞しやすくなるようにリールの停止制御を行うとともに、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合には、リールの停止操作が抽選により決定された停止操作態様で行われたときにだけ、特定当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止するようにリールの停止制御を行うリール停止制御手段と、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合に、特定当選役が入賞可能となるリールの停止操作態様を示す報知図柄を表示するとともに、表示された報知図柄を次回以降のゲームで引き続き表示する報知図柄表示手段と、前記報知図柄表示手段により先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせとなった場合にゲーム上の特典を付与する特典付与手段として遊技機のコンピュータを機能させるためのものである。
【0011】
また、使用する記憶媒体は、請求項4記載のプログラムが記憶されるとともに、そのプログラムをコンピュータで読み取ることのできるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に示すスロットマシン10には、通常モード及びATモードが設けられている。通常モードのゲームで所定の当選役(以下、「チェリー」を例に挙げて説明する)に当選するとATモード移行抽選が行われる。ATモード移行抽選に当選すると通常モードからATモードに移行される。ATモードでは、通常モードと同確率で特定当選役(以下、「7」を例に挙げて説明する)が当選されるが、特定当選役「7」を入賞可能とするためのリールの停止操作態様が報知されるため、通常モードよりもメダルの獲得が容易である。ATモードは、所定回数(以下、10回として説明する)のゲームが行われて終了する。
【0013】
スロットマシン10は、筐体11の前面扉12に3個の表示窓13が設けられ、各々の表示窓13の奥に第1リール14a、第2リール14b、第3リール14cが回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール14a〜14cの外周には複数種類の当選図柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では表示窓13を通して1リール当たり3個の当選図柄が表示可能になる。これにより、各リールの当選図柄を1個ずつ組み合わせた直線状の入賞有効ラインが横3本斜め2本の合計5本が設定される。
【0014】
ゲームの開始に先立ってメダル投入口15から1枚のメダルを投入したときには中央横一本の入賞有効ラインが有効化され、2枚では横3本、3枚ではさらに斜め2本を加えた5本の入賞有効ラインが有効化される。また、メダルは50枚を限度にクレジット(貯留)することが可能になっており、クレジットされているメダルの枚数は、クレジット枚数表示器16により表示される。なお、表示窓13から1リール当たり例えば4個ずつの当選図柄を表示できるようにしておき、横4本の入賞有効ラインのほかに、各リールごとに当選図柄を一個ずつ組み合わせるように折れ曲がった別の入賞有効ラインを設定することも可能である。
【0015】
スタートレバー17が操作されると、第1〜第3リール14a〜14cが一斉に回転を始める。ストップボタン18a〜18cが操作されると、各ボタンに対応された第1〜第3リール14a〜14cが個別に停止される。ストップボタン18a〜18cの上方の操作パネルには、メダルがクレジットされた状態でゲームを行うときに操作される1ベットボタン、MAXベットボタン、ペイアウトボタンなどの各種の操作ボタンが設けられている。これらの操作ボタンの機能はいずれも周知であるのでその詳細については省略する。
【0016】
当選役「7」は、第1〜第3リール14a〜14cの外周に配された当選図柄「7」が同一の入賞有効ライン上に停止されると入賞となる。当選図柄「7」には色の異なる3種類(赤7、青7、白7)が使用されていることから、同一の入賞有効ライン上に停止される当選図柄「7」の組み合わせが複数種類設定される。当選役「7」が当選した場合には、後述する抽選により決定される色の組み合わせでのみ当選図柄「7」が同一の入賞有効ライン上に停止される。
【0017】
第1〜第3リール14a〜14cの側方には液晶パネル19が設けられている。詳細は後述するが液晶パネル19には、ATモードのゲームで当選役「7」が当選した場合に、当選役「7」が入賞となる当選図柄「7」の色の組み合わせを示す報知図柄が表示される。
【0018】
筐体11の下部にはメダル受け皿20が設けられており、このメダル受け皿20には、ゲームで入賞が得られたときに得られる配当メダルが払い出し口21から払い出される。
【0019】
ATモードのゲームで当選役「7」が当選した場合、液晶パネル19には、例えば図2で示すように縦に配列された3個の報知図柄20a、20b、20cからなる報知図柄群20が表示される。これら報知図柄は、下、中、上の順(報知図柄20a、20b、20cの順)で第1リール14a、第2リール14b、第3リール14cに対応しており、各リールごとに停止される当選図柄「7」の色を示している。なお、図2〜4において、赤色、青色、白色の報知図柄は、それぞれ塗りつぶし、ハッチング、白抜きで示してある。
【0020】
図2において、報知図柄群20が表示されたゲームが終了すると、報知図柄20a、20bが消去表示されるとともに、報知図柄群20のうち、上に配された報知図柄20cが液晶パネル19の下端に移動表示されて次回以降のゲームで引き続き表示される。報知図柄20c(白)が引き続き表示されているゲームで、例えば新たに報知図柄群21(報知図柄21a(白)、21b(白)、21c)が表示されると、白で同色である3つの報知図柄20c、21a、21bが液晶パネル19の下端から連続して表示された態様となる。このように、液晶パネル19に表示されている報知図柄が、引き続き表示されている報知図柄から3つ連続して同色となると、3つ連続して同色となった報知図柄(報知図柄20c、21a、21b)は消灯表示される。そして、残されて表示されている報知図柄(報知図柄21c)が液晶パネル19の下端に移動表示されて次回以降のゲームで引き続き表示される。
【0021】
図3で示すように、報知図柄20c(白)が引き続き表示されているゲームで、例えば新たに報知図柄群22(報知図柄22a(白)、22b、22c)が表示されると、報知図柄22b、22cは消去表示されて、同色である報知図柄20c、22aが液晶パネル19の下端から連続して表示された態様となる。このように、液晶パネル19に表示されている報知図柄が、引き続き表示されている報知図柄から2つ連続して同色となる場合には、連続して同色となった2つの報知図柄(報知図柄20c、22a)が次回以降のゲームで引き続き表示される。
【0022】
また、報知図柄20c(白)が引き続き表示されているゲームで、例えば新たに報知図柄群23(報知図柄23a(青)、23b、23c)が表示された場合など、液晶パネル19に表示されている報知図柄が、引き続き表示されている報知図柄から連続して同色とならない場合には、引き続き表示されている報知図柄(報知図柄20c)が次回以降のゲームでも引き続き表示される。
【0023】
図4で示すように、報知図柄群24(報知図柄24a(白)、24b(青)、24c(青))が表示されたとする。このように、報知図柄群のうち上と中とが同色である場合には、同色である報知図柄(報知図柄24b、24c)が液晶パネル19の下端に移動表示されて次回以降のゲームで引き続き表示される。報知図柄24b(青)、24c(青)が引き続き表示されているゲームで、例えば新たに報知図柄群25(報知図柄25a(青)、25b、25c)が表示されると、3つ連続して同色となった報知図柄(報知図柄24b、24c、25a)、続いて報知図柄25bが消灯表示されるとともに、報知図柄群25のうち、上に配された報知図柄25cが液晶パネル19の下端に移動表示されて次回以降のゲームで引き続き表示される。
【0024】
また、報知図柄24b(青)、24c(青)が引き続き表示されているゲームで、例えば新たに報知図柄群26(報知図柄26a(白)、26b、26c)が表示された場合など、液晶パネル19に表示されている報知図柄が、引き続き表示されている報知図柄(報知図柄24b(青)、24c(青))から3つ連続して同色とならない限り、引き続き表示されている報知図柄(報知図柄24b(青)、24c(青))は次回以降のゲームでも引き続き表示される。
【0025】
このように、液晶パネル19は報知図柄表示手段として機能する。なお、報知図柄群を新たに表示させるときに、液晶パネル19の上端から報知図柄群が流下表示されるようにするなど視覚的な興趣を高めるようにするとよい。
【0026】
図5に示すように、スロットマシン10の作動は基本的にCPU30a及びメモリ31を含む制御部30によって管制される。制御部30にはCPU30aの他、後述する電子抽選部39、当選役決定部40、ATモード移行抽選部41、入賞組合せ決定部42、計数部43、ATモード継続判定部44が設けられている。
【0027】
メダルセンサ32はメダル投入口15から投入された適正なメダルを検知し、CPU30aに入力する。メダル投入口15の奥にはセレクタが組み込まれ、不適正なメダルはメダル受け皿20に排出される。また、セレクタは不適切なタイミングでメダルの投入が行われたとき、例えばゲームの途中や各種の操作ボタンが押されたままの状態で投入されたメダルについても、メダルセンサ32を経由させずにメダル受け皿20に排出する。
【0028】
なお、ゲームの開始に先立って投入するメダルの枚数は1〜3枚に限られているため、クレジット機能を用いていないときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ32で検知されることなくメダル受け皿20に排出される。クレジット機能のオン/オフはペイアウトボタンの1プッシュごとに切替えられる。そして、クレジット機能がオン状態のときには4枚目以降に投入されたメダルもメダルセンサ32で検知され、50枚を限度にスロットマシン内部にクレジットされる。クレジットされたメダルの枚数はクレジット枚数表示器16でデジタル表示される。クレジット機能を用いているときには、ベットボタンの操作によりメダルの投入操作が行われ、そのベット枚数がクレジット枚数から逐次に減算される。また、ゲームが行われて、メダルの払い出しを伴う入賞が得られたときには配当メダルもクレジットされ、ペイアウトボタンを操作したときにクレジットされたメダルがメダル受け皿20に払い出される。
【0029】
CPU30aは、ゲームの開始に先立って投入された1〜3枚のメダルの枚数をメダルセンサ32からの検知信号に基づいて計数し、これにより入賞有効ラインの有効化本数を決定する。なお、クレジット枚数は図示を省略した別のクレジットメダルカウンタで計数される。
【0030】
スタート信号センサ33は1〜3枚のメダルが投入された後、スタートレバー17が操作されたときにゲームスタート信号をCPU30aに入力する。ゲームスタート信号を受けて、CPU30aはメモリ31のROM領域に格納されたゲーム実行プログラムに基づいて第1〜第3リール14a〜14cを回転させるとともにゲームの処理を開始する。ゲームの実行プログラムには、通常モードの他にATモードに移行させてゲームの処理を実行するものが含まれている。
【0031】
各リールの駆動及び停止制御は、リール駆動コントローラ34によって行われる。それぞれのリールは個別のステッピングモータ35a〜35cの駆動軸に固着され、各ステッピングモータ35a〜35cの駆動を制御することにより各リールの制御が行われる。なお、メモリ31のRAM領域はワーキングエリアとなっており、毎回のゲームごとに利用されるフラグやデータなどの一時的保管や書き換えなどに用いられる。
【0032】
ステッピングモータ35a〜35cは供給された駆動パルスの個数に応じた回転角で回転しており、CPU30aにより駆動パルスの供給個数を制御することによって第1〜第3リール14a〜14cの回転角を制御することができ、また駆動パルスの供給を絶つことによりリールの停止位置を決めることができる。各リールには、その基準位置に反射信号部36a〜36cが一体に形成され、その一回転ごとにフォトセンサ37a〜37cがそれぞれの反射信号部の通過を光電検出する。フォトセンサ37a〜37cによる検知信号は、リールごとのリセット信号としてCPU30aに入力される。
【0033】
CPU30a内にはステッピングモータ35a〜35cごとにパルスカウンタが設けられ、各々のステッピングモータ35a〜35cに供給された駆動パルスの個数を計数する。そして、フォトセンサ37a〜37cからリセット信号が入力されたときに、対応するパルスカウンタのカウント値をクリアする。したがって、それぞれのパルスカウンタには、各リールの1回転内の回転角に対応した駆動パルスの個数が逐次に更新しながら保存されることになる。
【0034】
メモリ31のROM領域には図柄テーブルが格納され、図柄テーブルには、各リールの基準位置からの回転角に対応した駆動パルスの個数と、リールに一定ピッチで配列されたそれぞれの当選図柄を表す図柄コードとが対応づけられている。したがって、リールごとにパルスカウンタのカウント値を監視することによって、例えば中央の入賞有効ライン上にどの当選図柄が移動してきているのかを識別することができ、また、さらにどの程度リールを回転させれば目的の当選図柄がその入賞有効ライン上に移動してくるのかを予測することができる。
【0035】
ストップボタンセンサ38a〜38cは、ストップボタン18a〜18cが操作されたときにCPU30aにリールごとのストップ信号を入力する。スタートレバー17を操作して全リールの回転が始まり、これらの回転が定常速度に達した時点でストップボタン18a〜18cの操作が有効化される。
【0036】
第1〜第3リール14a〜14cの停止制御は、当選図柄0〜4コマの5個分の範囲(引き込み範囲)内で行われ、例えばストップボタン18a〜18cが操作されたときに、入賞有効ライン上に位置している当選図柄から連続する4個の当選図柄の中に、抽選で当選された当選役を構成する当選図柄が含まれている場合には、第1〜第3リール14a〜14cが停止するまでの時間が遅らせられ、当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止される。
【0037】
なお、当選されていない当選役が入賞するようにストップボタン18a〜18cが操作された場合には、当選されていない当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止しないように第1〜第3リール14a〜14cの停止制御が行われる(蹴飛ばし制御)。また、複数のストップボタンを操作したときにはタイミングの早い方のリールだけが停止し、完全に同時操作したときにはいずれのリールも停止しない。また、リールの停止制御は、当選役を構成する当選図柄に限らず、入賞有効ライン上に停止した当選図柄の種類、又は当選図柄の組み合わせにより内部入賞している当選役を遊技者に報知する、いわゆるリーチ目を表示するようにしてもよい。
【0038】
CPU30aは、ゲームスタート信号を受けて電子抽選部39を作動させる。電子抽選部39は乱数発生器と乱数サンプリング回路とを含み、ゲームが開始されるごとに1つの乱数値を抽選する。抽選された乱数値は当選役決定部40に入力される。当選役決定部40では、入力された値に応じて現在実行されたゲームでどのような当選役を与えるかを決定する。
【0039】
当選役決定部40には、乱数値をその大きさに応じてグループ分けした当選役抽選テーブルが設けられている。乱数値のグループには、所定枚数のメダルの払出しだけを行う小役当選図柄に対応する小役、メダルの投入なしに同じベット数で次回のゲームを行う権利を与えるリプレイ、一切当たりを発生させないハズレなどが割り当てられており、サンプリングされた乱数値がいずれのグループに属した値であるかによって当選の種類が決められる。
【0040】
ATモード移行抽選部41は、通常モードのゲームでチェリーに当選すると作動される。ATモード移行抽選部41では、ATモードに移行させるか否かが抽選により決定される。ATモード移行抽選に当選すると次回のゲームからATモードに移行される。
【0041】
入賞組合せ決定部42は、当選役「7」が当選した場合に作動される。入賞組合せ決定部42では、当選役「7」が入賞となる当選図柄「7」の色の組み合わせが抽選により決定される。CPU30a及びリール駆動コントローラ34は、入賞組合せ決定部42で決定された当選図柄「7」の色の組み合わせとなるようにストップボタン19a〜19cの操作が行われた場合にだけ当選役「7」が入賞されるように第1〜第3リール14a〜14cの停止制御を行う。
【0042】
計数手段として機能する計数部43は、液晶パネル19に表示された報知図柄が3つ連続して同色となり消去表示された回数をカウントする。
【0043】
ATモード継続判定部44は、ATモードのゲームが10ゲーム行われると作動される。ATモード継続判定部44は、計数部43によりカウントされた回数が所定回数(例えば2回)以上であれば、CPU30aを介してATモードの実行プログラムを再度読み出すことにより、ATモードのゲームが10ゲーム引き続き継続して行われるようにする。結果的に、CPU30a及びATモード継続判定部44は特典付与手段として機能する。
【0044】
液晶表示コントローラ46はCPU30aとともに液晶パネル19の作動制御を行う。CPU30aはメモリ31から液晶パネル19に表示させるグラフィックデータを読み出し、液晶表示コントローラ46を介して液晶パネル19の制御を行う。
【0045】
メダルホッパー47は、当選役の種類に応じて規定枚数の配当メダルをメダル受け皿20に払い出すか、あるいはクレジットカウンタにその規定枚数を加算する。なお、当選役の種類ごとに配当メダルの枚数を決めた配当テーブルはメモリ31のROM領域に格納されており、CPU30aがこれを読み取ってメダルホッパー47を駆動する。
【0046】
次に上記のように構成されたスロットマシン10の作用について説明する。図6に示すように、通常モードでのゲームの開始に先立って1〜3枚のメダルを投入すると、投入されたメダルの枚数がCPU30aによりカウントされる。この後、スタートレバー17によりゲームスタート操作を行うとスタート信号センサ33からCPU30aにゲームスタート信号が入力され、第1〜第3リール14a〜14cの回転が開始される。
【0047】
これと同時に電子抽選部39が乱数をサンプリングし、その値を当選役決定部40の当選役抽選テーブルと照合してハズレ又は当選役の種類が決定される。当選役決定部40で当選役の種類が決定されるとストップボタン18a〜18cの操作が有効化される。CPU30aはリールごとに設けられた前述のパルスカウンタのカウント値を参照しながらストップボタン18a〜18cの操作タイミングを監視し、当選役決定部40で決定された当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止しやすいように第1〜第3リール14a〜14cの停止制御を行う。当選役抽選で当選役「7」に当選した場合には、CPU30aは入賞組合せ決定部42を作動させ、当選役「7」が入賞可能となる当選図柄「7」の色の組み合わせを決定させる。入賞組合せ決定部42で決定された当選図柄「7」の色の組み合わせが同一の入賞有効ライン上に停止されるようにストップボタン18a〜18cが操作された場合にだけ当選役「7」が入賞される。
【0048】
当選役抽選でチェリーが当選した場合、CPU30aはATモード移行抽選部41を作動させる。ATモード移行抽選部41は、ATモード移行抽選を行い、ATモードに移行させるか否かを決定する。
【0049】
チェリー当選時にATモード移行抽選に当選した場合は、メモリ31のROM領域からATモードの実行プログラムが読み出され、チェリーが当選された次のゲームからATモードに移行される。
【0050】
ATモードのゲームでは、当選役「7」が当選するごとに、例えば図2〜4に示したように報知図柄を組み合わせた表示が行われる。この報知図柄を組み合わせた表示が所定の組み合わせ(報知図柄が3つ連続して同色)表示となった回数が計数部43によりカウントされる。なお、これら報知図柄の表示制御は、CPU30aがメモリ31のROM領域よりグラフィックデータを読み出して、液晶表示コントローラ46を介して行う。
【0051】
ATモードのゲームが10ゲーム行われたときに、ATモード継続判定部44によって計数部43によりカウントされた回数が所定回数(2回)以上であると判定された場合には、カウント数がクリアされるとともに、再びATモードの実行プログラムが読み出されてATモードのゲームが継続して行われる。また、計数部43によりカウントされた回数が所定回数に達しない場合には、ATモードのゲームは終了する。
【0052】
図7は記憶媒体(CD,フレキシブルディスク,ICメモリ,MO等)50をスロットマシン10にインストールする例を示しており、記憶媒体50には図4のフローチャートで示すような手段を、CPU30aとメモリ31とを含むコンピュータ51で実現するためのプログラムが格納されている。この場合、例えば報知絵柄表示手段、特典付与手段をコンピュータ51で実現するためのプログラムを記憶媒体50に記憶させる。そして、この記憶媒体50を読取装置52に装填して、プログラムをスロットマシン10にインストールする。
【0053】
なお、前記プログラムは、記憶媒体50を介してインストールする代わりにインターネットを利用してスロットマシン10に配信することができる。また、配信された本発明のプログラム、又は記憶媒体50から読み出した本発明のプログラムをパソコンにインストールし、モニタ上でスロットマシンゲームを行うことも可能である。
【0054】
本実施形態では、液晶パネル19において、先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせに基づいてゲーム上の特典を付与する場合の例を取り上げたが、報知図柄に加えて入賞有効ライン上に停止された当選図柄を示す停止図柄を表示して、この停止図柄と報知図柄との組み合わせによってもゲーム上の特典を付与するようにしてもよい。例えばATモードのゲームにおいて、当選役「7」以外の当選役が当選し、且つ中央の入賞有効ライン上に停止された第3リール14cの当選図柄が当選図柄「7」である場合に、この当選図柄「7」を示す停止図柄を液晶パネル19に表示するようにする。
【0055】
一例として図8に示すように、報知図柄20cが引き続き表示されているゲームで、当選役「7」以外の当選役が当選され、且つ中央の入賞有効ライン上に停止された第3リール14cの当選図柄が当選図柄「白7」となると、当選図柄「白7」を示す停止図柄27が報知図柄20cの上方に表示される。この停止図柄27と報知図柄20cとが同色である場合には、停止図柄27が報知図柄20cとともに次回以降のゲームで引き続き表示される。また、例えば停止図柄28と引き続き表示されている報知図柄20cとが同色とならない場合には、停止図柄28が消去表示されるとともに、報知図柄20cだけが引き続き次回以降のゲームで表示される。また、図示しないが報知図柄が引き続き表示されていないゲームでは、停止図柄は液晶パネル19の下端に表示され、次回以降のゲームで引き続き表示される。そして、上記実施形態と同様の要領で報知図柄に加えて、報知図柄及び停止図柄、又は停止図柄が3つ連続して同色となった回数がカウントされ、カウント数が所定回数となった場合にゲーム上の特典を付与する。このように、入賞有効ライン上に停止された当選図柄によってもゲーム上の特典が付与されるか否かが左右されるので、興趣をより高めることができる。なお、当選役「7」以外の当選役が当選した場合に、中央の入賞有効ライン上に停止された第3リール14cの当選図柄「7」に基づいて停止図柄を設定したが、停止図柄を設定する際に係る入賞有効ライン及びリールの種類は適宜としてよい。さらに、液晶パネル19において、停止図柄と報知図柄とを同形で区別されないようにするとよい。こうすれば停止図柄と報知図柄とを組み合わせた表示が整然としたものとなり、遊技者に不快感を与えることがなくなる。
【0056】
本実施形態では、ATモードのゲームにおいてのみ、報知図柄を表示するスロットマシンを例として挙げたが、通常モードのゲームにおいても、特定当選役(当選役「7」)に当選し、且つ所定の抽選に当選した場合に、報知図柄を表示するスロットマシンとしてもよく、この通常モードのゲーム中に表示される報知図柄を用いて本発明を実施してもよい。
【0057】
本実施形態では、報知図柄により、特定当選役が入賞となる当選図柄(当選図柄「7」)の色の組み合わせを報知したが、報知図柄によりストップボタンの操作順序などを報知するようにしてもよい。
【0058】
本実施形態では、液晶パネル19により先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせとなった場合に、ゲーム上の特典としてATモードのゲームが継続されるようにしたが、例えば、通常モードのゲームにおいて、特定当選役を入賞とするための情報(報知図柄)を表示する確率が高くなるように遊技状態が変動されるようにするなど適宜にゲーム上の特典を設定してよい。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、当選役決定手段により特定当選役が決定された場合に、特定当選役が入賞可能となるリールの停止操作態様を示す報知図柄を表示するとともに、表示された報知図柄を次回のゲームで引き続き表示する報知図柄表示手段と、前記報知図柄表示手段により先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせとなった場合にゲーム上の特典を付与する特典付与手段とを設けたので、報知図柄を表示するにあたって表示内容にゲーム性が盛り込まれ、遊技者のゲームへの興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】液晶パネルの表示態様の一例を示す説明図である。
【図3】液晶パネルの表示態様の一例を示す説明図である。
【図4】液晶パネルの表示態様の一例を示す説明図である。
【図5】図1に示したスロットマシンの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図6】ゲームの流れを示すフローチャートである。
【図7】プログラムが格納された記憶媒体を、スロットマシンにインストールする場合の説明図である。
【図8】液晶パネルの表示態様の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 スロットマシン
14a 第1リール
14b 第2リール
14c 第3リール
19 液晶パネル
20〜26 報知図柄群
20a〜c,21a〜c,22a〜c,23a〜c,24a〜c,25a〜c,26a〜c 報知図柄
27,28 停止図柄
30 制御部
30a CPU
31 メモリ
34 リール駆動コントローラ
39 電子抽選部
40 当選役決定部
41 ATモード移行抽選部
42 入賞組合せ決定部
43 計数部
44 ATモード継続判定部
46 液晶表示コントローラ
50 記憶媒体
51 コンピュータ
52 読取装置
Claims (5)
- 外周に複数種類の当選図柄が配列された複数のリールと、ハズレ及び複数種類の当選役のいずれかを抽選により決定する当選役決定手段と、リールの停止操作に応答して、前記当選役決定手段により決定された当選役が入賞しやすくなるようにリールの停止制御を行うとともに、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合には、リールの停止操作が抽選により決定された停止操作態様で行われたときにだけ、特定当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止するようにリールの停止制御を行うリール停止制御手段とを備えた遊技機において、
前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合に、特定当選役が入賞可能となるリールの停止操作態様を示す報知図柄を表示するとともに、表示された報知図柄を次回以降のゲームで引き続き表示する報知図柄表示手段と、
前記報知図柄表示手段により先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせとなった場合にゲーム上の特典を付与する特典付与手段とを設けたことを特徴とする遊技機。 - 前記報知図柄表示手段は、入賞有効ライン上に停止された当選図柄を示す停止図柄を表示し、前記特典付与手段は、停止図柄と報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせになった場合又は停止図柄が所定の組み合わせになった場合にゲーム上の特典を付与することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記所定の組合せとなった回数を計数する計数手段を設け、
前記特典付与手段は、前記計数手段により計数された回数に応じて、ゲーム上の特典を付与することを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 外周に複数種類の当選図柄が配列された複数のリールと、ハズレ及び複数種類の当選役のいずれかを抽選により決定する当選役決定手段と、リールの停止操作に応答して、前記当選役決定手段により決定された当選役が入賞しやすくなるようにリールの停止制御を行うとともに、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合には、リールの停止操作が抽選により決定された停止操作態様で行われたときにだけ、特定当選役を構成する当選図柄が入賞有効ライン上に停止するようにリールの停止制御を行うリール停止制御手段と、前記当選役決定手段により特定当選役が決定された場合に、特定当選役が入賞可能となるリールの停止操作態様を示す報知図柄を表示するとともに、表示された報知図柄を次回以降のゲームで引き続き表示する報知図柄表示手段と、前記報知図柄表示手段により先行して表示された報知図柄と後続して表示された報知図柄との組み合わせが所定の組み合わせとなった場合にゲーム上の特典を付与する特典付与手段として遊技機のコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項4記載のプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015096176A (ja) * | 2013-11-15 | 2015-05-21 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
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-
2003
- 2003-05-16 JP JP2003139144A patent/JP2004337437A/ja active Pending
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