JP2004251104A5 - - Google Patents

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吊り戸装置及び吊り戸装置の走行溝を構成するための部材
本発明は、 本発明は、吊り戸の下部をガイドするための吊り戸装置及び吊り戸装置の走行溝を構成するための部材に関するものである。
従来から吊り戸が上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げられ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられた1本のガイドピンが吊り戸の下端面に形成された走行溝にその突出状態で挿入されて走行ガイドを行う吊り戸のガイド具が知られている。(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)
上記、従来例にあっては、例えば図20に示すように(図20には上記特許文献3における吊り戸のガイド具が示してある)床面4下に埋設したガイド具本体7から上端部に磁石8を設けた1本のガイドピン5が磁力による吸引で上方に突出自在となっているため、ガイドピン5の上下移動長さを確保するには、1本のガイドピン5を床面4下に没入させるために床面4下にある一定の深さ(図20において寸法Hで示す)が必要である。
ところで、近年床スラブ上に床材を直接貼り付けた直貼りフロアが普及しているが、このような直貼りフロアーの場合には上記ガイドピンを床面下に没入させるだけの深さを確保できず、したがって、上記従来例の吊り戸のガイド具は直貼りフロアには使用できなかった。
そこで、本発明者は本発明に至る過程で、図6に示すようなガイドピン5を磁石8を先端に設けた第1ガイド9と第1ガイド9が上方に突出自在に嵌め込まれた筒状をした第2ガイド10とで構成し、第2ガイド10をガイド具本体7内に上方に突出自在に収納し、第1ガイドの下端部に係止部11を設けると共に第2ガイド10の上端部に係止部11が係止自在な被係止部12を設け、第1ガイド9が磁力の吸引力で上方に引き上げられた際に係止部11が被係止部12に係止して第1ガイド9に従動して第2ガイド10が上方に引き上げられるように構成することを考えた。これだと、床面下に没入させるガイドピン5の没入深さが浅くてもよく、直貼りフロアのようなものでも対応できるものである。
しかしながら、このようにガイドピン5を径の大きい第2ガイド10と、径の小さい第1ガイド10とで構成するものにおいては、吊り戸の下面部に設ける走行溝の溝幅を径の大きい(幅広の)第2ガイド10に合わせると、第1ガイド1のみが走行溝に入っているような場合には溝幅が広すぎて吊り戸のがたつきが大きいという問題があり、また、吊り戸の下面部に設ける走行溝の溝幅を径の小さい(幅狭の)第1ガイド9に合わせると、走行溝内に第2ガイド10が嵌ると走行できなくなるという問題があった。つまり、通常は第1ガイド9が磁力による吸引で走行溝内に入り、第2ガイド10は自重による自然落下で走行溝の下方に位置するようになっているが、第2ガイド10と第1ガイド9とのスライド部分にごみなどがつまると、磁力による吸引で第1ガイド9が走行溝内に入る場合に第1ガイド9が第2ガイド10から十分に伸び切らないままの状態で第2ガイド10の上部も走行溝内に嵌り込もうとし、これにより走行できなくなるおそれがあることが判明した。
実開平4−113670号公報 特開2001−65228号公報 特開平11−71954号公報 特開平11−22279号公報
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、床面下に収納した状態でのガイドピンの収納長さを短く、床面から突出した状態でのガイドピンの突出長さを長くできて、直貼りフロアーのように床面下にガイドピンを収納するための深い収納部を設けることができないような場合でも適用でき、しかも、走行不能になったり、走行中にがたついたりしない吊り戸装置及び吊り戸装置の走行溝を構成するための部材を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る吊り戸装置は、吊り戸1を上レール2にランナー3を介して走行自在に吊り下げ、床面4に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピン5を吊り戸1の下端面に形成された走行溝6に磁力で突出させて挿入することで走行ガイドを行う吊り戸1のガイド装置であって、床面4下にガイド具本体7を埋設し、ガイド具本体7内に先端に磁石8を設けた伸縮自在なガイドピン5を上方に突出自在に収納し、伸縮自在なガイドピン5を磁石8を先端に設けた第1ガイド9と第1ガイド9が上方に突出自在に嵌め込まれた筒状をした第2ガイド10とで構成し、第2ガイド10をガイド具本体7内に上方に突出自在に収納し、第1ガイド9の下端部に係止部11を設けると共に第2ガイド10の上端部に係止部11が係止自在な被係止部12を設け、第1ガイド9が磁力の吸引力で上方に引き上げられた際に係止部11が被係止部12に係止して第1ガイド9に従動して第2ガイド10が上方に引き上げられるように構成し、吊り戸1下端面に設けた走行溝6を長手方向の両端部の導入溝部41と、長手方向の中間部に設けた中間溝部43と、両端部の導入溝部41と中間溝部43の両端部とを連通する案内溝部42とで構成し、導入溝部41の溝幅を第2ガイド10よりも幅広とし、中間溝部43の溝幅を第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広とし、案内溝部42の溝幅を導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広とし、該案内溝部42の途中に中間溝部43側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイド10のセンターを案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部Aと、第2ガイドの上面が当たって第2ガイド10を中間溝部43側端部の方に行くにしたがって下方に押し下げるための押し下げ部Bとを備えて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、第1ガイド9が磁力による吸引で上方に突出した際に、第1ガイド9に従動して第2ガイド10が上方に突出して、これにより簡単な構成でガイドピン5が床面4から上方に突出した状態で伸張するものであり、一方、床面4下に収納された状態では第2ガイド10がガイド具本体7内に収納され、第1ガイド9が第2ガイド10内に収納され、簡単な構成でガイドピン5の収納深さを浅くできるものである。しかも、磁力により第1ガイド9が引き上げられて走行溝6の長手方向の端部の導入溝部41に入った際に、同時に第2ガイド10の上端部が走行溝6内に入ることがあるが、このような場合、案内溝部42で案内されながら幅広の(径の大きい)第2ガイド10が幅寄せ部Aにより案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せられると共に押し下げ部Bで第2ガイドの上面が次第に下方に押し下げられて導入溝部41から下方に抜け、幅狭の(径の小さい)第1ガイド9のみが案内溝部42から中間溝部43に移動して位置することになり、第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広の中間溝部43部分に第1ガイド9のみが嵌め込まれてがたつきなく安定して走行させることができるものである。
また、案内溝部42の溝幅を導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広となるように次第に狭くして幅寄せ部Aを構成し、該案内溝部42の全長又は途中の一部を上記幅の条件下において更に溝幅が下に行くほど広くなるようにして押し下げ部Bを構成することが好ましい。
このような構成とすることで、幅寄せ部Aにより第2ガイド10のセンターが次第に導入溝部41のセンターに位置するように幅を寄せられながら第2ガイド10が押し下げ部Bにより次第に下方に押し下げられることになって、第2ガイド10を案内溝部42から下方に抜けさせる操作がスムーズに行えることになる。
また、案内溝部42の溝幅を導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭とし、案内溝部42の導入溝部41側端部に中間溝部43側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイド10のセンターを案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部Aを設け、該案内溝部42の導入溝部41側端部に設けた幅寄せ部Aと案内溝部42の中間溝部43側端部との間を溝幅が第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広の幅が一定の平行溝部42cを形成すると共に該平行溝部42cの両側に沿って案内溝部42の中間溝部43側端部に行く程下面が下となるように傾斜した傾斜下面部42dを設けて押し下げ部Bを構成することが好ましい。
このような構成とすることで、案内溝部42の導入溝部41側の端部に設けた幅寄せ部Aにおいて、第2ガイド10のセンターが次第に導入溝部41のセンターに位置するように幅寄せし、次にこのように第2ガイド10を幅寄せしてた状態で押し下げ部Bにより次第に下方に押し下げて行くことができ、第2ガイド10を幅寄せして幅方向の正確な位置に位置させた状態で安定して確実に第2ガイド10を案内溝部42から下方に抜けさせる操作を行うことができる。
また、走行溝6を構成する部材を導入溝部41と案内溝部42とを備えた端部部材44と、中間溝部43を備えた中間部材45とで構成し、吊り戸1の下端面部の長手方向の端部に端部部材44を取付け、吊り戸1の下端面部の端部部材44間に中間部材45を取付けると共に端部部材44の中間部材45側端部に設けた突部46を中間部材45の側端部側に嵌め込んで案内溝部42と中間溝部43とを位置合わせ連通させることが好ましい。
このような構成とすることで、溝幅が変化する複雑な形状の導入溝部41と案内溝部42とを備えた短尺の端部部材44と、溝幅が一定の長尺の中間部材45とを別部材としてそれぞれの製造を容易にし、このように製造が容易となるように別部材にした端部部材44と中間部材45とを吊り戸1の下端面部にそれぞれ別々に取付けたものにおいて、端部部材44の中間部材45側端部に設けた突部46を中間部材45の側端部側に嵌め込むことで簡単且つ確実に案内溝部42と中間溝部43との位置合わせを行って溝部の連続性を確保できる。
また、導入溝部41を吊り戸1の下端面部の長手方向の最端部よりもやや内側に引き込んだ位置に配設することが好ましい。
このような構成とすることで、導入溝部41が吊り戸1の長手方向の最端部において側方に開口して露出せず、外観を良くすることができるものである。
また、本発明の吊り戸装置の走行溝を構成するための部材は、床面4下に埋設したガイド具本体7内に上方に突出自在に収納された筒状をした第2ガイド10と、該第2ガイド10内に上方に突出自在に嵌め込まれた先端に磁石8を設けた第1ガイド9とで構成した伸縮自在なガイドピン5を磁力で突出させて挿入することで吊り戸1の走行ガイドを行うための吊り戸1の下端面の長手方向の全長又は長手方向の略全長にわたって形成される走行溝6を形成するための部材であって、該走行溝6を構成する部材を、吊り戸1の下端面部の長手方向の両端部に取付けるための導入溝部41と案内溝部42とを備えた端部部材44と、吊り戸1の下端面部の端部部材44間に取付けるための中間溝部43を備えた中間部材45とで構成し、導入溝部41の溝幅を第2ガイド10よりも幅広とし、中間溝部43の溝幅を第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広とし、案内溝部42の溝幅を導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広とし、該案内溝部4の途中に中間溝部43側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイド10のセンターを案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部Aと、第2ガイド10の上面が当たって第2ガイド10を中間溝部43側端部の方に行くにしたがって下方に押し下げるための押し下げ部Bとを備えて成ることを特徴とする。
このような構成とすることで、先端に磁石8を設けた第1ガイド9と、第1ガイド9が上方に突出自在に嵌め込まれた第2ガイド10とよりなる伸縮自在なガイドピン5を磁力で突出させて吊り戸1の走行ガイドを行うために吊り戸1の下端面に設けられる走行溝6を構成するための部材を、溝幅が変化する複雑な形状の導入溝部41と案内溝部42とを備えた短尺の端部部材44と、溝幅が一定の長尺の中間部材45とを別部材としてそれぞれの製造が容易となる。
本発明の吊り戸装置は、ガイドピンを床面下に収納するための収納部分の深さが浅くてよくて、直貼りフロアーのような床面下に深い収納部分が形成できないようなフロアーであっても、吊り戸装置を床面下に埋設できる。しかも、幅の狭い第1ガイドを磁力により溝幅の広い導入溝部内に確実に導入して導入後は案内溝部で案内して溝幅の狭い中間溝部に第1ガイドを導入して引き戸の走行時のがたつきを確実に防止することができる。この場合、磁力により第1ガイドが引き上げられて走行溝の長手方向の端部の導入溝部に入った際に、同時に第2ガイドの上端部が走行溝内に入ることがあるが、本発明においては、案内溝部内を移動する際に第2ガイドが幅寄せ部により幅寄せされ且つ押し下げ部で下方に押し下げられて、導入溝部から下方に抜けると共に幅狭の第1ガイドのみが導入溝部から中間溝部に入り、第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広の中間溝部部分に第1ガイドのみを嵌め込んでがたつきなく安定して走行させることができる。
また、本発明の吊り戸装置の走行溝を構成するための部材は、溝幅が変化する複雑な形状の導入溝部と案内溝部とを備えた短尺の端部部材と、溝幅が一定の長尺の中間部材とを別部材としてそれぞれの製造が容易となる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図2、図4に示すように、吊り戸1の上端の両端部にはランナー3が設けてあり、これらランナー3は天井などに取付けた上レール2に走行自在に嵌め込んであって、ランナー3を介して吊り戸1が上レール2に走行自在に吊り下げてある。上レール2の下方の床面4には図1乃至図3に示すように、上レール2に平行にガイドピン5が適宜間隔を隔てて磁力にて突出引退自在に設けてある。
まず、床面4にガイドピン5を突出引退自在に設けた吊り戸のガイド具につき説明する。
吊り戸のガイド具は図6乃至図8に示すようなもので、床面4下に埋設されるガイド具本体7と、ガイド具本体7内に上方に突出自在に収納されるガイドピン5とで構成してある。
床面4下に埋設されるガイド具本体7は図6に示すように外筒19と内筒20とで構成してある。外筒19は図9に示すように外周面部に食い込み用突起17を有しており、床面4にドリルにより穴18を穿孔し、この穴18に外筒19を打ち込んで、食い込み用突起17を穴18の内壁面に食い込ませることで外筒19を床面4下に埋設固着するようになっている。ここで、外筒19の上端部にはフランジ部21が設けてあって、外筒19の挿入深さを決めている。
内筒20は図10に示すようなもので、この内筒20には内筒20の中心に対して偏芯した位置にガイドピン挿入孔25が上下に貫通して設けてあり、この偏芯したガイドピン挿入孔25を有する内筒20を外筒19内に嵌め込むと共に内筒20を外筒19に対して周方向の嵌め込み位置を可変自在としてある。すなわち、外筒19の内周面に周方向に一定間隔で複数の差し込み溝23を設けると共に内筒20の外周面に突起24を設け、内筒20を外筒19に嵌め込む際に周方向に複数設けた差し込み溝23のうち任意の差し込み溝23に突起24を嵌め込むことで、内筒20を外筒19に対して周方向に回転した複数位置のうち任意の位置で嵌め込み且つこの嵌め込み状態を差し込み溝23への突起24の嵌め込みによって保持して差し込み状態では周方向に回転しないように阻止している。したがって、差し込み溝23、突起24により各嵌め込み位置での嵌め込み状態において内筒20が外筒19に対して回転するのを阻止するストッパ手段が構成してある。なお、内筒20の外周面に周方向に一定間隔で差し込み溝23を設け且つ外筒19の外周面に突起24を設けるようにしてもよい。
内筒20の上端部には鍔部29が設けてあり、内筒20の下端部の外周部には環状の係止溝26が形成してあり、外筒19の下端部に係止突起28を備えた弾性を有する係止片27を設けてあり、内筒20を上記のように外筒19内の周方向の任意の位置に嵌め込んだ状態で鍔部29がフランジ部21に当たって内筒20の挿入深さを決めており、また、この状態で上記係止突起28に環状をした係止溝26が着脱自在に弾性的に嵌り込んで内筒20の上方への不意な抜けを防止するようになっている。また、ドライバーなどの治具の先端を内筒20の鍔部29と外筒19のフランジ部21との間に差し込んで引き上げることで上記係止突起28から係止溝26を離脱させて内筒20を上方に引き上げることができるようになっている。
内筒20に設けた偏芯したガイドピン挿入孔25内面部には下端部から上端部のやや下方位置までガイド溝30が設けてあり、ガイド溝30の上端部が当たり部31となっている。このガイドピン挿入孔25にはガイドピン5が上方に突出自在に収納してある。
本発明においてガイドピン5は先端(上端部)に磁石8を備え且つ伸縮自在となっており、磁力による吸引力でガイドピン5が上方に引き上げられて突出した状態ではガイドピン5が伸びて長くなり且つガイド具本体7に収納した収納状態では収縮して短くなるようになっている。
すなわち、ガイドピン5は図6、図7に示すように、磁石8を先端に設けた第1ガイド9と第1ガイド9が上方に突出自在に嵌め込まれる筒状をした第2ガイド10とで構成してある。
図12に示すように、上端部に磁石8を設けた第1ガイド9の外面部の下端よりやや上方位置に係止部11が突設してある。
一方、図11に示すように、筒状の第2ガイド10の内面部には下端部から上端部のやや下方位置までガイド溝33が設けてあり、ガイド溝33の上端部が被係止部12となっている。また、第2ガイド10の外面部の下端よりやや上方位置にストッパ用突起35が突設してある。
上記筒状の第2ガイド10には下開口部から第1ガイド9を挿入してあり、この場合、係止部11をガイド溝33にスライド自在に嵌め込んである。挿入後に第2ガイド10の下開口部の一部(実施形態ではガイド溝33の下端部の内面部)を潰して内方に突出させることで抜け止め部13が形成してある。したがって、第1ガイド9は係止部11がガイド溝33の上端部の被係止部12に当たって係止するまで第2ガイド10から上方に突出することが可能であり、また、第1ガイド9が第2ガイド10内に没入した状態で上記係止部11が抜け止め部13に当たってそれ以上第1ガイド9が第2ガイド10に対して下降しないようになっている。
内筒20に設けた偏芯したガイドピン挿入孔25には下開口部から第2ガイド10が挿入してあり、この場合、ストッパ用突起35がガイド溝30にスライド自在に嵌め込んである。挿入後に内筒20の下開口部の一部(実施形態ではガイド溝30の下端部の内面部)を潰して内方に突出させることで抜け止め部14が形成してある。したがって、図7に示すように、第2ガイド10はストッパ用突起35がガイド溝30の上端部の当たり部31に当たるまで内筒20から上方に突出することが可能であり、また、図6に示すように、第2ガイド10が内筒20内に没入した状態で上記ストッパ用突起35が抜け止め部14に当たってそれ以上第2ガイド10が内筒20に対して下降しないようになっている。
第1ガイド9の上端部に設けた磁石8はN極とS極が上下方向に並ぶようにしてあり、また、ガイドピン5に設けた磁石8の上面側が上記吊り戸1の下端面の走行溝6の両端部に設けた吸引用磁石15の下面の極と異なる極にしてある。つまり、例えば、前述のように吸引用磁石15の下面側がS極、上面側がN極の場合、ガイドピン5の上端部の磁石8の上面側はN極に設定してある。
上記のようにして第1ガイド9と第2ガイド10とよりなる伸縮自在なガイドピン5を複数個床面4に突出引退自在に取付けるのである。ここで、吊り戸1の走行軌跡上に位置する複数のガイドピン5は一直線上に位置させる必要があるが、本発明においては、ガイドピン挿入孔25の中心を内筒20の中心に対して偏心させてあるので、ガイドピン5を嵌め込んでいる内筒20を外筒19に対して回転することで、平面視におけるガイドピン5の位置を調整し、吊り戸1の走行軌跡(つまり走行溝6の走行軌跡)に合わせることができるものである。
吊り戸1の下端面には長手方向の全長又は長手方向の略全長にわたって走行溝6が形成してある。図3に示すように、走行溝6の両端部にはそれぞれ吸引用磁石15が取付けてあり、この吸引用磁石15はいずれもN極とS極とが上下方向に並ぶように配置してある。この場合、両吸引用磁石15の下面の極同士が同じ極で、上面の極同士が同じ極となるようにしてある。例えば、図3に示す実施形態に示すように一方の側端部に取付ける吸引用磁石15の下面側がS極、上面側がN極とすると、他方の側端部に取付ける吸引用磁石15も下面側がS極、上面側がN極となるように設定してある。また、走行溝6の上底部の両側端部の吸引用磁石15間の部位には鉄板のような磁性体15aが設けてある。
走行溝6は長手方向の両端部の導入溝部41と、長手方向の中間部に設けた中間溝部43と、両端部の導入溝部41と中間溝部43の両端部とを連通する案内溝部42とで構成してある。
ここで、導入溝部41の溝幅は第2ガイド10よりも幅広となっており、中間溝部43の溝幅は第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広となっている。また、案内溝部42の溝幅は導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広(実施形態では導入溝部41と同じ溝幅)で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広となるように次第に狭く(実施形態では中間溝部43と同幅)なっており、更に、該案内溝部42の途中には中間溝部43側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイド10のセンターを案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部Aと、第2ガイドの上面が当たって第2ガイド10を中間溝部43側端部の方に行くにしたがって下方に押し下げるための押し下げ部Bとが設けてある。
図3、図4、図5、図14に示す実施形態においては、案内溝部42の溝幅を導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広となるように次第に狭くして幅寄せ部Aを構成してあり、また、該案内溝部42の全長又は途中の一部を上記幅の条件下において更に溝幅が下に行くほど広くなるように形成して押し下げ部Bを構成してある。
つまり、図3、図4、図5、図14に示すように、案内溝部42は導入溝部41側の溝半部である外側溝部42aと中間溝部43側の溝半部である内側溝部42bとに分かれており、外側溝部42aは平面視ハ字状をしており、外側溝部42aの導入溝部41側端部の幅広部分が導入溝部41と同幅となっており、外側溝部42aの内側溝部42b側端部の幅狭部分が第2ガイド10と略同幅となっている。また、内側溝部42bは平面視において中間溝部43側に行くほど溝幅が次第に狭くなるような平面視ハ字状をすると共に走行溝6の長手方向と直交する垂直面で切断した断面形状がハ字状となるように下に行くほど幅広となっており、内側溝部42bの外側溝部42a側の端部は、外側溝部42aの内側溝部42b側の端部に上下とも一致しており、内側溝部42bの中間溝部43側端部の上端部が中間溝部43の上端部と一致しており、内側溝部42bの中間溝部43側端部の下端部間の幅は中間溝部43の下端部間の幅よりも広く且つ第2ガイド10よりも幅狭となっている。
したがって、本実施形態では、平面視ハ字状となった外側溝部42aとこれに連続する平面視ハ字状となった内側溝部42bにより、中間溝部43側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイド10のセンターを案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部Aを構成してある。
また、本実施形態では、平面視ハ字状となり且つ走行溝6の長手方向と直交する垂直面で切断した断面形状がハ字状となるように下に行くほど幅広となった内側溝部42bにより、第2ガイドの上面が当たって第2ガイド10を中間溝部43側端部の方に行くにしたがって下方に押し下げるための押し下げ部Bを構成している。
走行溝6を構成する部材は導入溝部41と案内溝部42とを備えた端部部材44と、中間溝部43を備えた中間部材45とで構成してある。端部部材44は図3、図4、図5、図14に示すように短尺で合成樹脂や金属により一体に成形してあり、端部ブロック部48の下端部の一端部から下端面板部49を突出してある。端部ブロック部48は断面H字状をしており、上下方向の中間に設けた中仕切り50よりも下側の凹所に前述の導入溝部41と案内溝部42とが形成してあり、中仕切り50よりも上の凹所に磁石取付け部51を設けて吸引用磁石15を取付けてある。導入溝部41の案内溝部42と反対側の端部には案内溝部42側に行くほど上となるような傾斜ガイド16が設けてあり、また、案内溝部42の導入溝部41と反対方向の端部は開口しており、断面H字状をした端部ブロック部48の案内溝部42の端部には突部46が突設してある。また、下端面板部49の上面には吊り戸1の縦框52内に嵌め込むための嵌め込み突出部53と係止部54を有する係止突片55が設けてある。
中間溝部43を備えた中間部材45は断面H字状をした長尺のもので合成樹脂や金属により構成してあり、各部の断面形状が同じ形状となっている。中間部材45の上下方向の中間に設けた中仕切り57よりも下の凹所は全長にわたって中間溝部43となっており、また、中間部材45の上下方向の中間に設けた中仕切り57の上面部には鉄板のような磁性体15aが全長にわたって取付けてある。更に、断面H字状をした中間部材45の両側下端部にはそれぞれ下突片56が外側方に向けて突出してあり、更に下突片56の上面側の突出基部に受け部47が突設してある。また、断面H字状をした中間部材45の両側上端部の外面にはそれぞれ全長にわたって引掛け爪部58が突設してあり、引掛け爪部58の外側面は下に行くほど外側となるように傾斜した傾斜面となっている。
引き戸1は左右の縦框52と上下の横框59とを枠組みし、枠組体に囲まれた部分に面板を取付けて構成してある。縦框52、横框59は金属や合成樹脂の型材により構成してあり、横框59の長手方向の端面を縦框52の長手方向の端部内面に当接し、タッピングねじ85を縦框52の内面部に設けた挿入孔61に挿入して横框59のタッピングホール部62に螺合することで取付けるようになっている。
ここで、縦框52には外面部には上下方向にわたって側方開口部60が設けてあり、側方開口部60にはパッキン材60aが着脱自在に取付けてあり、更に縦框52の中間縦仕切り63には側方開口部60から上記挿入孔61にタッピングねじ85を挿入してドライバーによりタッピングホール部62に螺合する際に、タッピングねじ85を挿通したりドライバーを挿通するために利用する開口孔64が設けてある。また、縦框52の内面部の下端部には切り欠き部65が設けてある。
下に位置する横框59には図5に示すようにタッピングホール部62と、下方に開口する下開口部66が設けてある。下開口部66には断面コ字状をした下地枠67が嵌め込まれてねじ具68により固定してあり、この下地枠67の両内壁面の上下方向の略中間部分には全長にわたって引掛け用突部69が突設してある。下地枠67は下開口部66の長手方向の端部を少し残した状態(つまり端部ブロック部48を嵌め込む部分を残して)で嵌め込んである。
吊り戸1の下端面部に端部部材44と、中間部材45とを取付けるには以下のようにして行うものである。
まず、端部部材44の端部ブロック部48を下に位置する横框59の下開口部66の長手方向の端部内に嵌め込むと共に下端面板部49上面の嵌め込み突出部53と係止突片55とを縦框52の下端部内に嵌め込み、同時に縦框52の中間縦仕切り63に設けた開口孔64に係止突片55の係止部54を係止して取付ける。この場合、端部ブロック部48に突設した突部46を下地枠67の引掛け用突部69の下面に当接する。このようにして端部部材44をそれぞれ吊り戸1の下端面部の長手方向の両端部に取付けた場合、吊り戸1の下端面部の長手方向の最端部は下端面板部49により被われ、導入溝部41は吊り戸1の下端面部の長手方向の最端部よりもやや内側に引き込んだ位置に配設することになり、導入溝部41が吊り戸1の長手方向の最端部において側方に開口して露出せず、外観を良くしている。
上記のようにして端部部材44を吊り戸1の長手方向の両下端面部に取付けた後、横框59の断面コ字状をした下地枠67内に下方から中間部材45を嵌め込み、引掛け爪部58を下地枠67の引掛け用突部69の上面に引掛けると共に、下突片56を断面コ字状をした下地枠67の下端面に当接することで取付けるものである。この場合、下地枠67内に下方から中間部材45を嵌め込むことで、端部部材44の突部46を中間部材45の受け部47で上方に押付けて受け部47と引掛け用突部69との間に嵌め込んだ状態として案内溝部42と中間溝部43とを位置合わせ連通させるものである。
しかして、ランナー3を介して上レール2に吊り下げた吊り戸1を走行させ、吊り戸1の下端面部の走行溝6の端部の吸引用磁石15の下面の極(実施形態ではS極)が床面4下に引退しているガイドピン5と対向する位置(つまり溝幅の広い導入溝部41の傾斜ガイド16よりも内側位置)までくると、吸引用磁石15の下面の極とガイドピン5の第1ガイド9の上端部に設けた磁石8の上面の極とが異極であるため磁力により第1ガイド9が上方に引き上げられ、第1ガイド9が上方に引き上げられることで、係止部11がガイド溝33内を上昇し、係止部11が被係止部12に当たると、第1ガイド9に従動して第2ガイド10が上方に引き上げられて上方に突出し、これによりガイドピン5が伸張して走行溝6の端部の導入溝部41内に入り込む。このようにガイドピン5が伸張して上方に引き上げられる。この状態で吊り戸1を更に移動させると、第1ガイド9は磁石8が吸引用磁石15で吸引されて上方に引き上げられた状態で案内溝部42で案内されながら中間溝部43に入り込み、中間溝部43部分においては磁性体15aに磁石8が吸引されて上方に突出して伸張状態が保持され、上記吊り戸1の下端面部の走行溝6がこの伸張したガイドピン5にガイドされながら吊り戸1が移動することになって、吊り戸1の下端部が振れるのを防止することになる。図3にガイドピン5が上方に突出して吊り戸1の下端面部の走行溝6内に入り込んで振れ止めをしながら吊り戸1の走行をガイドしている状態を示している。
上記のようにガイドピン5を走行溝6内に突入させてガイドしながら吊り戸1を走行させて吊り戸1の走行溝6の他端部に設けた吸引用磁石15の下面の極(実施形態ではS極)が当該ガイドピン5の磁石8を通過して吸引力が無くなった時点でガイドピン5が自重により下方に移動し、更に、第1ガイド9が下方に移動することで第2ガイド10も下方に移動し、図6に示すように第1ガイド9が第2ガイド10内に没入すると共に第2ガイド10がガイド具本体7の内筒20内に没入することで、伸縮自在なガイドピン5が収縮状態で床面4下に位置するものである。この場合、導入溝部41の案内溝部42と反対側の端部には案内溝部42側に行くほど上となるような傾斜ガイド16を設けておくと、傾斜ガイド16により第1ガイド9の磁石8と吸引用磁石15との吸引に抗して第1ガイド9を下方に押し下げ、磁石8と吸引用磁石15との吸引力を減少させながら第1ガイド9を下方に移動して上記吸引力の影響しない領域で自重によりスムーズに第1ガイド9を落下させることができるものである。
本発明においては、ガイドピン5が前述のように上方への突出状態で伸び且つガイド具本体7への収納状態で収縮するように構成してあるので、ガイドピン5の上方への突出状態において十分な突出距離を確保できながら、床面4下にガイドピン5を没入させた状態で床面4下におけるガイドピン5の収納のために必要な深さを浅く(上下長さを短く)できるので、床スラブ上にフロアー材を直接貼り付けた直貼りフロアーのように床面4から床スラブまでの上下長さが短い床の場合であっても、本発明の吊り戸のガイド具を床面4下に取付けて使用可能となるものである。つまり、本発明においてはガイドピン5の伸張状態における突出長さよりもガイド具本体7の上下長さを短くできて、床面4に形成する穴18の深さが浅くてもガイド具本体7を床面4下に埋設して取付けることができると共に収縮した状態でガイドピン5をガイド具本体7の内筒20内に収納することができて、ガイドピン5が床面4上に突出せず、床面4の歩行に当たってガイドピン5が邪魔にならないで歩行できるものである。
導入溝部41の溝幅を第2ガイド10よりも幅広とし、中間溝部43の溝幅を第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広とし、案内溝部42の溝幅を導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広となるように次第に狭くしてあるので、走行溝6の長手方向の端部の導入溝部41においては第2ガイド10よりも幅広であるため、幅の狭い(つまり小径の)第1ガイド9を磁力により確実に導入溝部41内に導入できるものであり、しかも、いったん導入した後は案内溝部42により案内されて溝幅の狭い中間溝部43に第1ガイド9が導入されて引き戸1の走行時のがたつきを防止することができるようになっている。
ここで、床面4と引き戸1の下面との間の隙間寸法は施工誤差等により現場毎に多少異なるので、伸縮自在なガイドピン5の伸張状態における床面4から上方への突出長さに多少の余裕を持たせてあって、伸張状態において、ガイドピン5の上端の磁石8が吸引用磁石15に確実に吸引できるようにしてある。
このような本発明において、第2ガイド10と第1ガイド9とのスライド部分にごみなどがつまると、磁力による吸引で第1ガイド9が導入溝部41に入る場合等、第1ガイド9が第2ガイド10から十分に伸び切らないままの状態で第2ガイド10の上部も導入溝部41内に入り込むことがあるが、本発明あっては、導入溝部41内に第1ガイド9と第2ガイド10の上端部が入り込んだ場合、案内溝部42の横幅を上記のように導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広となるように次第に狭くして幅寄せ部Aを構成し、該案内溝部42の全長又は途中の一部を上記幅の条件下において更に溝幅が下に行くほど広くなるようにして押し下げ部Bを構成してあるので、案内溝部42において案内溝部42の各部の溝幅が第1ガイド9よりも幅広であるため第1ガイド9は磁石8が吸引用磁石15で吸引されて上方に引き上げられるが、第2ガイド10のセンターが幅寄せ部Aにより案内溝部42の幅方向のセンターに一致するように幅寄せがなされて第2ガイド10を案内溝部42の幅方向のセンターに一致させながら押し下げ部Bにより第2ガイド10が下方に押し下げられて案内溝部42から下方に押し出される。これにより第1ガイド9が第2ガイド10から十分に伸び切らないままの状態で第2ガイド10の上部も導入溝部41内に入んでも、磁力による第1ガイド9の上方への吸引と案内溝部42による第2ガイド10の下方への押し下げ移動とにより、第1ガイド9を導入溝部41の幅方向のセンター側に幅寄せされた第2ガイド10に対して第1ガイド9を導入溝部41の幅方向のセンターに一致する状態で上方に引き上げて案内溝部42に確実に挿入され、次いで案内溝部42から中間溝部43に第1ガイド9のみが入り込み、吊り戸1をがたつきなく安定して走行させることができるものである。
上記のように、第1ガイド9が第2ガイド10から十分に伸び切らないままの状態で第2ガイド10の上部も導入溝部41内に入り込んでも、磁力による第1ガイド9の上方への吸引と案内溝部42による第2ガイド10の下方への押し下げ移動とにより、第1ガイド9を第2ガイド10に対して上方に引き上げて吊り戸1の安定した走行ガイドを行うことができるものである。
次に、本発明の他の実施形態を図16乃至図19に基いて説明する。
上記実施形態においては、基本的構成は前述の実施形態と同様なので、重複する説明は省略し、異なる構成、特に、導入溝部41と案内溝部42とを備えた端部部材44の構成につき説明する。
図18には端部部材44が示してある。本実施形態における端部部材44は断面略H字状をしており、上下方向の中間に設けた中仕切り50よりも下側の凹所に導入溝部41と案内溝部42とが形成してあり、中仕切り50よりも上の凹所に磁石取付け部51を設けて吸引用磁石15を取付けてある。導入溝部41の案内溝部42と反対側の端部は開口していて導入用の開口となっており、また、案内溝部42の導入溝部41と反対方向の端部は開口しており、断面H字状をした端部ブロック部48の案内溝部42の端部には突部46が突設してある。また、中仕切り50には固着具挿入孔70が設けてあり、吊り戸1の縦框52の下面部の長手方向の両端部にそれぞれ端部部材44を位置させた状態で図17のように固着具挿入孔70からビスのような固着具71を挿入して固着してある。また、吊り戸1の下面部の両側の端部部材44間には中間部材45がビスのような固着具71により固着してある。これにより吊り戸1の下面部には下方及び長手方向の両端部に開口する走行溝6が形成されることになる。
本実施形態では上記のように吊り戸1の下面部に設けた走行溝6の長手方向の両端部の導入溝部41がそれぞれ吊り戸1の下面部の長手方向の長手方向の両端において長手方向と平行な外側方に開口している例を示しているが、前述の実施形態と同様に、吊り戸1の下面部の長手方向の両端部に設けた導入溝部41を吊り戸1の下端面部の長手方向の最端部よりもやや内側に引き込んだ位置に配設するようにして導入溝部41の端部が見えないようにしてもよいものである。
中間部材45は長尺の金属又は合成樹脂の型材により形成してあり、図16、図19に示すように、下面部に下方及び長手方向の両端部に開口する凹部45aを全長にわたって形成してあり、凹部45a内の全長にわたって下方及び長手方向の両端部に開口する中間溝部43を有する溝部材43aを設けてあり、この溝部材43aの上面部には鉄板のような磁性体15aが全長にわたって取付けてある。また、中間部材45には突部46が嵌り込む受け部47となる孔が形成してある。
導入溝部41の溝幅が第2ガイド10よりも幅広となっていて、図18のように導入溝部41の全長にわたって同じ幅となっている。
案内溝部42は図16、図17、図18に示すように、溝幅が導入溝部41側端部においては第2ガイド10よりも幅広で中間溝部43側端部において第2ガイド10よりも幅狭となっている。具体的には案内溝部42の導入溝部41側端部は、導入溝部41側から中間溝部43側の方に行く程次第に幅が狭くなるように平面視ハ字状をしたハ字状部42eになっていて、本実施形態ではこのハ字状部42eが第2ガイド10のセンターを案内溝部42の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部Aとなっている。
該案内溝部42の導入溝部41側端部の上記平面視ハ字状をした幅寄せ部Aの終端(幅寄せ部Aの中間溝部43側の端部である最も幅の狭くなった箇所)から案内溝部42の中間溝部43側の端部までの間は、溝幅が第2ガイド10よりも幅狭で且つ第1ガイド9よりも幅広の幅が一定となった平行溝部42cとなっている。
平行溝部42cの幅方向の両側の外側部分には平行溝部42cに沿って案内溝部42の中間溝部43側端部に行く程下面が下となるように下り傾斜した傾斜下面部42dを設けてあって、本実施形態ではこの傾斜下面部42dが押し下げ部Bを構成している。
図18の実施形態では同図(b)に示すように、上記平面視ハ字状をしたハ字状部42eの下面は更にハ字状部42eの導入溝部41側端部から平行溝部42c側端部にかけて次第に下となるように下り傾斜しており、ハ字状部42eの下面の平行溝部42c側端部から上記傾斜下面部42dの下り傾斜が始まっており、したがって、本実施形態ではハ字状部42cの下面も押し下げ部Bの一部を構成している。
また、平行溝部42cの溝幅は中間溝部43の溝幅と同じで両者は段差なく連通している。
上記のような構成の実施形態においては、案内溝部42の導入溝部41側の端部に設けた幅寄せ部Aにおいて、第2ガイド10のセンターが次第に導入溝部41のセンターに位置するように幅寄し、次にこのように第2ガイド10を幅寄せした状態で押し下げ部Bにより次第に下方に押し下げて行くことができる。つまり、第2ガイド10を幅寄せして第2ガイド10の上面の両側(平面視において吊り戸1が走行する方向と直交する方向の両側)を押し下げ部Bに当接させると共に第1ガイド9を平行溝42cに位置させるというように案内溝部42と、第1ガイド9、第2ガイド10との幅方向の位置関係を正確な状態にし、第1ガイド9を平行溝部42c内に位置させた状態で安定して確実に第2ガイド10を案内溝部42から下方に抜けさせる操作を行うことができる。
なお、本実施形態では前述のように、幅寄せ部Aを構成するハ字状部42cの下面も押し下げ部Bの一部を構成しているので、案内溝部42の導入溝部41側の端部部分で幅寄せしながら同時に第2ガイド10の押し下げを同時におこなっているので、第2ガイド10の上面を傾斜下面部42dにスムーズに移動させて押し下げていくことができるものである。
本発明の吊り戸装置を用いた吊り戸の概略平面図である。 同上の一部省略した分解斜視図である。 (a)は同上の走行溝部分を示す正面断面図であり、(b)は走行溝部分の下面部である。 同上の走行溝部分を示す下方から見た斜視図である。 同上の走行溝部分の分解斜視図である。 同上のガイド具のガイドピンが縮んでガイド具本体内に没入している状態を示す断面図である。 同上のガイド具のガイドピンが上方に突出して伸張している状態を示す断面図である。 (a)は同上の吊り戸装置の平面図であり、(b)は正面図である。 同上に用いる外筒を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図であり、(d)は側面断面図であり、(e)は平断面図である。 同上に用いる内筒を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図であり、(d)は底面図である。 同上に用いる第2ガイドを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。 同上に用いる第1ガイドを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。 同上の中間部材の取付け部分の断面図である。 同上の端部部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は下面図であり、(d)は左側面図であり、(e)は右側面図である。 同上の中間部材の断面図である。 本発明の他の実施形態の分解斜視図である。 同上の断面図である。 同上に用いる端部部材を示し、(a)は下面図であり、(b)は断面図である。 同上の吊り戸の下部と中間部材を示す分解断面図である。 従来例のガイド具の断面図である。
符号の説明
1 吊り戸
2 上レール
3 ランナー
4 床面
5 ガイドピン
6 走行溝
7 ガイド具本体
8 磁石
9 第1ガイド
10 第2ガイド
11 係止部
12 被係止部
41 導入溝部
42 案内溝部
43 中間溝部
44 端部部材
45 中間部材
46 突部
47 受け部
A 幅寄せ部
B 押し下げ部

Claims (6)

  1. 吊り戸を上レールにランナーを介して走行自在に吊り下げ、床面に磁力にて突出引退自在に設けられたガイドピンを吊り戸の下端面に形成された走行溝に磁力で突出させて挿入することで走行ガイドを行う吊り戸装置であって、床面下にガイド具本体を埋設し、ガイド具本体内に先端に磁石を設けた伸縮自在なガイドピンを上方に突出自在に収納し、伸縮自在なガイドピンを磁石を先端に設けた第1ガイドと第1ガイドが上方に突出自在に嵌め込まれた筒状をした第2ガイドとで構成し、第2ガイドをガイド具本体内に上方に突出自在に収納し、第1ガイドの下端部に係止部を設けると共に第2ガイドの上端部に係止部が係止自在な被係止部を設け、第1ガイドが磁力の吸引力で上方に引き上げられた際に係止部が被係止部に係止して第1ガイドに従動して第2ガイドが上方に引き上げられるように構成し、吊り戸下端面に設けた走行溝を長手方向の両端部の導入溝部と、長手方向の中間部に設けた中間溝部と、両端部の導入溝部と中間溝部の両端部とを連通する案内溝部とで構成し、導入溝部の溝幅を第2ガイドよりも幅広とし、中間溝部の溝幅を第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広とし、案内溝部の溝幅を導入溝部側端部においては第2ガイドよりも幅広で中間溝部側端部において第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広とし、該案内溝部の途中に中間溝部側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイドのセンターを案内溝部の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部と、第2ガイドの上面が当たって第2ガイドを中間溝部側端部の方に行くにしたがって下方に押し下げるための押し下げ部とを備えて成ることを特徴とする吊り戸装置。
  2. 案内溝部の溝幅を導入溝部側端部においては第2ガイドよりも幅広で中間溝部側端部において第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広となるように次第に狭くして幅寄せ部を構成し、該案内溝部の全長又は途中の一部を上記幅の条件下において更に溝幅が下に行くほど広くなるようにして押し下げ部を構成して成ることを特徴とする吊り戸装置。
  3. 案内溝部の溝幅を導入溝部側端部においては第2ガイドよりも幅広で中間溝部側端部において第2ガイドよりも幅狭とし、案内溝部の導入溝部側端部に中間溝部側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイドのセンターを案内溝部の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部を設け、該案内溝部の導入溝部側端部に設けた幅寄せ部と案内溝部の中間溝部側端部との間を溝幅が第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広の幅が一定の平行溝部を形成すると共に該平行溝部の両側に沿って案内溝部の中間溝部側端部に行く程下面が下となるように傾斜した傾斜下面部を設けて押し下げ部を構成して成ることを特徴とする請求項1記載の吊り戸装置。
  4. 走行溝を構成する部材を導入溝部と案内溝部とを備えた端部部材と、中間溝部を備えた中間部材とで構成し、吊り戸の下端面部の長手方向の端部に端部部材を取付け、吊り戸の下端面部の端部部材間に中間部材を取付けると共に端部部材の中間部材側端部に設けた突部を中間部材の受け部の側端部側に嵌め込んで案内溝部と中間溝部とを位置合わせ連通させて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の吊り戸装置。
  5. 導入溝部を吊り戸の下端面部の長手方向の最端部よりもやや内側に引き込んだ位置に配設して成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の吊り戸装置。
  6. 床面下に埋設したガイド具本体内に上方に突出自在に収納された筒状をした第2ガイドと、該第2ガイド内に上方に突出自在に嵌め込まれた先端に磁石を設けた第1ガイドとで構成した伸縮自在なガイドピンを磁力で突出させて挿入することで吊り戸の走行ガイドを行うための吊り戸の下端面の長手方向の全長又は長手方向の略全長にわたって形成される走行溝を形成するための部材であって、
    該走行溝を構成する部材を、吊り戸の下端面部の長手方向の両端部に取付けるための導入溝部と案内溝部とを備えた端部部材と、吊り戸の下端面部の端部部材間に取付けるための中間溝部を備えた中間部材とで構成し、導入溝部の溝幅を第2ガイドよりも幅広とし、中間溝部の溝幅を第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広とし、案内溝部の溝幅を導入溝部側端部においては第2ガイドよりも幅広で中間溝部側端部において第2ガイドよりも幅狭で且つ第1ガイドよりも幅広とし、該案内溝部の途中に中間溝部側端部の方に行く程次第に幅が狭くなって第2ガイドのセンターを案内溝部の幅方向のセンター側に寄せるための幅寄せ部と、第2ガイドの上面が当たって第2ガイドを中間溝部側端部の方に行くにしたがって下方に押し下げるための押し下げ部とを備えて成ることを特徴とする吊り戸装置の走行溝を構成するための部材。
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