JP2004251023A - ユニット建物 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物ユニットの上部に、空調機器等の設備装置やその他の物品を収納できる空間が容易に形成されるユニット建物を提供すること。
【解決手段】背の高い建物ユニット1と、この背の高い建物ユニット1よりも背の低い建物ユニット2をいずれも下端が同一高さレベルになるように配設し、その上に、背の高い建物ユニット1の高さレベルに合わせ、屋根4又は上階の建物ユニットを設け、背の低い建物ユニット1と屋根4又は上階の建物ユニットとの間に設備装置を設置できる空間Aを形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】背の高い建物ユニット1と、この背の高い建物ユニット1よりも背の低い建物ユニット2をいずれも下端が同一高さレベルになるように配設し、その上に、背の高い建物ユニット1の高さレベルに合わせ、屋根4又は上階の建物ユニットを設け、背の低い建物ユニット1と屋根4又は上階の建物ユニットとの間に設備装置を設置できる空間Aを形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はユニット建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユニット建物は、運搬可能な一定の大きさの箱形の、かつ、内部、外部の仕上げられた建物ユニットを、予め、工場で製造し、この建物ユニットの複数個を施工現場に運搬し、施工現場で組み立てて建物とするものであって、現場施工期間が短く、かつ、寸法精度の良い標準化された建物となる特徴があることから、近年、広く採用されている。
【0003】
このように、建物ユニットは、予め工場で生産されて建築現場に運搬されるため、その大きさは、運搬の際、道路交通法で規制されて一定寸法範囲内に設定されているが、建物ユニットは、その高さは同じで、部屋の天井高さも同じであることが多く、部屋空間が画一的なものとなり、空調機器などの設備装置の収納場所等の空間を設ける等の特別な配慮がなされていなかった。
【0004】
一方、高さが異なる建物ユニットを隣接して配設させたユニット建物も知られている。そのユニット建物は、標準サイズの建物ユニットと、この標準サイズの建物ユニットよりも高さ寸法がスキップフロア分小さい低建物ユニットとを水平方向に隣接させてスキップフロアを形成するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2544818号公報(特許請求の範囲の欄他)
【0006】
また、建物ユニットを前後左右上下に隣接して配設した中高層建物において、建物のうち上下方向に沿う少なくとも一列を構成する建物ユニットに、4本の柱部と、これら柱部の上端並びに下端をそれぞれ連結する上梁部並びに下梁部と、これら柱部、上梁部及び下梁部に囲まれてなる前後左右上下の各六面のうち少なくとも隣接する2面に組み込まれた剛性強化部材とから構成され、かつ、この強化建物ユニットの内部には、上下方向に沿って通気ダクトが配管されるとともに、この通気ダクトには、強化建物ユニットに隣接する各建物ユニットの内部に向けて温風、冷風等を放出する給気ダクトが接続された建物ユニットを用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】
特許第2618111号公報(特許請求の範囲の欄他)
【0008】
また、ユニット建物を構成する直方体状の建物ユニットの上面又は下面に沿って、この建物ユニットの平面形状と対応した形状でかつ偏平とされた設備配管ユニットを配設し、この設備配管ユニットに建物ユニットで必要な設備類及び配管類を一括収納することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献3】
特許第2579706号公報(特許請求の範囲の欄他)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載されているユニット建物では、標準サイズの建物ユニットと、この標準サイズの建物ユニットよりも高さ寸法がスキップフロア分小さい低建物ユニットとを水平方向に隣接させてスキップフロアを形成するものであって、低建物ユニットの上に標準サイズの建物ユニットを載置しているので、低建物ユニットの上には空間は形成されず、空調機器などの設備装置を収納するのには不便であった。
【0011】
また、前記特許文献2には、建物ユニットの内部に上下方向に沿って配管される通気ダクト等の各種配管を収納する収納部を外壁側の壁体に隣接して設け、天井部内に換気ダクトを収納することが記載されている。
しかし、この建物ユニットは、柱部の上端並びに下端をそれぞれ連結する上梁部並びに下梁部と、これら柱部、上梁部及び下梁部に囲まれてなる前後左右上下の各六面のうち少なくとも隣接する2面に、耐力壁などの剛性強化部材を組み込んだ強化建物ユニットであるため、中高層の集合住宅を構築するのには適しているが、低層の個人住宅用としては、過剰に強度を強化したために高価になものになってしまっている。
【0012】
また、前記特許文献3に記載されているユニット建物では、上下の建物ユニットの間に、建物ユニットで必要な設備類及び配管類を一括収納するものであるが、上下の建物ユニットの間に所定の間隔を形成するために、直方体状の建物ユニットの四隅の柱を上方に突出させ、この突出部に上階の建物ユニットを載置している。
このように、四隅の柱を上方に延長した特別の建物ユニットを使用するため、建物ユニットは高価となり、柱の突出部が邪魔になって建築現場への運搬が煩瑣なものになってしまっている。
【0013】
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、建物ユニットの上部に、空調機器等の設備装置やその他の物品を収納できる空間が容易に形成されるユニット建物を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のユニット建物は、箱形の建物ユニットが隣接して配設されたユニット建物であって、水平方向に隣接する箱形の建物ユニットは、背の高い建物ユニットと、この背の高い建物ユニットよりも背の低い建物ユニットとからなり、これらの建物ユニットはいずれも下端が同一高さレベルになるように配設され、これらの建物ユニットの上部には、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根が設けられ、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が形成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の発明のユニット建物は、箱形の建物ユニットが隣接して配設されたユニット建物であって、水平方向に隣接する箱形の建物ユニットは、背の高い建物ユニットと、この背の高い建物ユニットよりも背の低い建物ユニットとからなり、これらの建物ユニットはいずれも下端が同一高さレベルになるように配設され、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する背の高い建物ユニットは、建物ユニットの上面より下方に間隔をおいて天井を設けて天井裏空間が形成されており、これらの建物ユニットの上部には、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根が設けられ、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が形成されていることを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明のユニット建物は、請求項1又は2記載のユニット建物において、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されていることを特徴としている。
【0017】
請求項4記載の発明のユニット建物は、請求項3記載のユニット建物において、設備装置が、空調機器であることを特徴としている。
【0018】
請求項5記載の発明のユニット建物は、請求項4記載のユニット建物において、空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口していることを特徴としている。
【0019】
(作用)
請求項1記載の発明のユニット建物にあっては、背の高い建物ユニットと背の低い建物ユニットとを水平方向に隣接させ、これらの建物ユニットの上部に、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根を設けるので、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が容易に形成され、この空間に空調機器等の設備装置やその他の物品を設置又は収納できる。
【0020】
請求項2記載の発明のユニット建物にあっては、背の高い建物ユニットと背の低い建物ユニットとを水平方向に隣接させ、これらの建物ユニットの上部に、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根を設けるので、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が容易に形成され、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する背の高い建物ユニットは、建物ユニットの上面より下方に間隔をおいて天井を設けて天井裏空間が形成されているので、背の低い建物ユニットの上部空間に空調機器等を設置し、隣接の天井裏空間に温風や冷風等を送れば、天井裏空間がその通路となり、天井裏での複雑なダクト配管が不要で部屋内を有効に空調できる。
【0021】
請求項3の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されているので、部屋空間を有効に利用できる。
【0022】
請求項4の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置されているので、部屋内を有効に空調できる。
【0023】
請求項5の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置され、空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口しているので、背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの部屋内を有効に空調できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面の実施例に基づいて説明する。
【0025】
図1は、この発明の第1実施例のユニット建物を示す概略縦断面図、図2は、この発明の第2実施例のユニット建物を示す概略縦断面図、図3は、この発明の第3実施例のユニット建物を示す概略縦断面図、図4は、この発明のユニット建物に使用される建物ユニットの骨格構造を示す斜視図であって、(イ)は背の高い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ロ)は背の低い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ハ)は背の高い建物ユニットに天井裏空間を形成したものの骨格構造を示す斜視図である。
【0026】
(第1実施例)
図1において、1は背の高い建物ユニット、2は背の低い建物ユニット、4は陸屋根、5は支持柱、6は空調機器である。
【0027】
背の高い建物ユニット1は、図4(イ)に示すように、柱11、下梁12、上梁13とを接合して高さHの箱形に形成したものを構造体とし、桁側の下梁12間に床材を取り付けるための複数の小梁121が設けられ、桁側の上梁13間に天井材を取り付けるための複数の小梁131が設けられている。そして、図示していない壁材、床材、天井材等を取り付けるなどしてユニット化され、工場で製造されて建築現場に運搬されたものである。
【0028】
背の低い建物ユニット2は、図4(ロ)に示すように、柱21、下梁22、上梁23とを接合して上記の背の高い建物ユニット1の高さHよりも背が低い高さhの箱形に形成したものを構造体とし、図示していないが、桁側の下梁22間に床材を取り付けるための複数の小梁が設けられ、桁側の上梁23間に天井材を取り付けるための複数の小梁が設けられていることは、背の高い建物ユニット1と同様であり、図示していない壁材、床材、天井材等を取り付けるなどしてユニット化され、工場で製造されて建築現場に運搬されたものである。
【0029】
なお、背の高い建物ユニット1や背の低い建物ユニット2としては、柱と下梁と上梁とを接合して箱形に形成したものを構造体にし、これに壁材等の部材を付設してユニット化したもの他、耐力壁とされる壁パネルと床パネル等とから箱形に形成した構造体にその他の部材を付設してユニット化した建物ユニットであってもよい。後述する天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3においても同様である。
【0030】
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2とは、いずれも下端が同一高さレベルになるように、図示していない平坦な基礎又は下層の建物ユニットの上に配設されている。
なお、図示していないが、必要に応じ、背の高い建物ユニット1や背の低い建物ユニット2の水平方向に隣接して更に建物ユニットが配設されてもよい。
【0031】
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2の上に、背の高い建物ユニット1の高さレベルに合わせ、パネル状の陸屋根4が設けられ、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Aが形成されている。なお、5は、陸屋根4の端部を支持するための支持柱であり、背の低い建物ユニット2の柱21の上に立設されている。
【0032】
この実施例では、屋根として小屋裏空間のない陸屋根4を使用したのは、陸屋根4では建物ユニットの上に空間が全く形成されないが、背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2を用いることによって容易に空間Aが形成されるからである。
しかし、陸屋根4以外の、切妻、寄棟等の傾斜面を有する屋根であってもよい。このような小屋裏のある屋根でも、小屋裏空間の大きさは限定されているが、背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2を用いることによって所望の大きさの空間を形成できるからである。そして、屋根はユニットタイプのものの方が、建築現場での作業が少ないので好ましい。
【0033】
背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間の空間Aには、空調機器6が設置され、給気ダクト61と吸気ダクト62の先端が隣接する背の高い建物ユニット1の側壁に設けられた通風口7に接続され、その部屋内を空調するようにされている。
また、図示していないが、背の低い建物ユニット2の部屋内が空調できるように、給気ダクトと吸気ダクトの先端が背の低い建物ユニット2の天井面に開口されている。
【0034】
なお、空調機器6を設置するには、背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2を配設した後、背の低い建物ユニット2の上に空調機器6を設置し、その後、支持柱5を立設し、パネル状の陸屋根4を設ければよい。
【0035】
(第1実施例の作用)
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2の上に、背の高い建物ユニット1の高さレベルに合わせ、陸屋根4が設けられることで、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Aが容易に形成され、この空間Aに空調機器6等の設備装置を設置できるので、空調機器6等の設備装置を部屋の床面や側壁面に設置しなくてもよく、部屋空間を広く使える。
【0036】
(第2実施例)
図2において、2は背の低い建物ユニット、3は天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット、4は陸屋根、5は支持柱、6は空調機器である。
【0037】
背の低い建物ユニット2は、第1実施例のものと同じであるので、説明を省略する。
【0038】
天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3は、第1実施例の背の高い建物ユニット1と外骨格は同じであり、図4(ハ)に示すように、柱31、下梁32、上梁33とを接合して高さHの箱形に形成したものを構造体とし、背の低い建物ユニット2の高さhと略同じ高さh’のところに中梁34を設け、この中梁34間に複数の小梁341を設けている。図示していないが、桁下梁32間と桁上梁33間の両方に複数の小梁を設けることも前記背の高い建物ユニット1と同様であり、床材等が取り付けられる。
【0039】
尚、中梁34を設ける代わりに、実施例1の背の高い建物ユニット1の天井から吊り杆を介して天井を吊り下げる吊り天井構造にしてもよい。
【0040】
背の低い建物ユニット2と二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3とは、いずれも下端が同一高さレベルになるように、図示していない平坦な基礎又は下層の建物ユニットの上に配設されている。なお、必要に応じ、水平方向に更に建物ユニットを配設してもよく、その建物ユニットは、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニットでもよいし、第1実施例で使用した背の高い建物ユニットでもよい。
【0041】
背の低い建物ユニット2と二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3の上に、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3の高さレベルに合わせ、陸屋根4が設けられ、その端部は支持柱5にて支持され、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Bが形成されている。
【0042】
そして、二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3の側壁の上部には、通風口7、7が設けられ、空調機器からの通風が天井裏空間に送られるようになっている。
【0043】
背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間の空間Bには、空調機器6が設置され、各建物ユニットの部屋内に温風や冷風が送られて空調されるようになっていることは、第1実施例と同じであるので以下説明を省略する。
【0044】
(第2実施例の作用)
背の低い建物ユニット2と二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3の上に、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3の高さレベルに合わせ、陸屋根4が設けられることで、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Bが容易に形成され、この空間Bに空調機器6等の設備装置を設置できるので、空調機器6等の設備装置を部屋の床面や側壁面に設置しなくてもよく、部屋空間を広く使える。
【0045】
また、背の高い建物ユニット3、3の屋根裏空間は、空調機器の送る温風や冷風の通路となり、天井裏での複雑なダクト配管が不要で部屋内を有効に空調できる。また、複数の部屋にわたって略均一に温調できる。
【0046】
(第3実施例)
図3において、1は背の高い建物ユニット、2は背の低い建物ユニット、3は天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット、4は陸屋根、5は支持柱、6は空調機器である。
【0047】
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2は、いずれも第1実施例のものと同じであり、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3は第2実施例のものと同じであるので、説明を省略する。
【0048】
背の低い建物ユニット2と天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3とは、いずれも下端が同一高さレベルになるように、図示していない平坦な基礎の上に配設され、この上には背の高い建物ユニット1、1が配設され、更にその上に陸屋根4が設けられている。
【0049】
背の低い建物ユニット2の上の背の高い建物ユニット1は支持柱5、5を介して配設され、空間Cが形成され、この空間Cには、空調機器6が設置され、各建物ユニットの部屋内に温風や冷風が送られて空調されるようになっていることは第1実施例や第2実施例と同じであるので説明を省略する。
なお、図示していないが、必要に応じ、上下の建物ユニットに隣接して更に建物ユニットが配設されることがある。
【0050】
(第3実施例の作用)
背の低い建物ユニット2と上階の背の高い建物ユニット1との間に空間Cが容易に形成され、この空間Cに空調機器6等の設備装置を設置できるので、空調機器6等の設備装置を部屋の床面や側壁面に設置しなくてもよく、部屋空間を広く使える。
【0051】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が容易に形成され、この空間に空調機器等の設備装置やその他の物品を設置又は収納できる。
【0052】
請求項2記載の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットの上部空間に空調機器等を設置し、隣接の天井裏空間に温風や冷風等を送れば、天井裏空間がその通路となり、天井裏での複雑なダクト配管が不要で部屋内を有効に空調できる。
【0053】
請求項3の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されているので、部屋空間を有効に利用できる。
【0054】
請求項4の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置されているので、部屋内を有効に空調できる。
【0055】
請求項5の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置され、空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口しているので、背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの部屋内を有効に空調できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のユニット建物を示す概略縦断面図である。
【図2】この発明の第2実施例のユニット建物を示す概略縦断面図である。
【図3】この発明の第3実施例のユニット建物を示す概略縦断面図である。
【図4】この発明のユニット建物に使用される建物ユニットの骨格構造を示す斜視図であって、(イ)は背の高い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ロ)は背の低い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ハ)は背の高い建物ユニットに天井裏空間を形成したものの骨格構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 背の高い建物ユニット
2 背の高い建物ユニット
3 天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット
4 陸屋根
5 支持柱
6 空調機器
7 通風口
【発明の属する技術分野】
この発明はユニット建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユニット建物は、運搬可能な一定の大きさの箱形の、かつ、内部、外部の仕上げられた建物ユニットを、予め、工場で製造し、この建物ユニットの複数個を施工現場に運搬し、施工現場で組み立てて建物とするものであって、現場施工期間が短く、かつ、寸法精度の良い標準化された建物となる特徴があることから、近年、広く採用されている。
【0003】
このように、建物ユニットは、予め工場で生産されて建築現場に運搬されるため、その大きさは、運搬の際、道路交通法で規制されて一定寸法範囲内に設定されているが、建物ユニットは、その高さは同じで、部屋の天井高さも同じであることが多く、部屋空間が画一的なものとなり、空調機器などの設備装置の収納場所等の空間を設ける等の特別な配慮がなされていなかった。
【0004】
一方、高さが異なる建物ユニットを隣接して配設させたユニット建物も知られている。そのユニット建物は、標準サイズの建物ユニットと、この標準サイズの建物ユニットよりも高さ寸法がスキップフロア分小さい低建物ユニットとを水平方向に隣接させてスキップフロアを形成するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2544818号公報(特許請求の範囲の欄他)
【0006】
また、建物ユニットを前後左右上下に隣接して配設した中高層建物において、建物のうち上下方向に沿う少なくとも一列を構成する建物ユニットに、4本の柱部と、これら柱部の上端並びに下端をそれぞれ連結する上梁部並びに下梁部と、これら柱部、上梁部及び下梁部に囲まれてなる前後左右上下の各六面のうち少なくとも隣接する2面に組み込まれた剛性強化部材とから構成され、かつ、この強化建物ユニットの内部には、上下方向に沿って通気ダクトが配管されるとともに、この通気ダクトには、強化建物ユニットに隣接する各建物ユニットの内部に向けて温風、冷風等を放出する給気ダクトが接続された建物ユニットを用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】
特許第2618111号公報(特許請求の範囲の欄他)
【0008】
また、ユニット建物を構成する直方体状の建物ユニットの上面又は下面に沿って、この建物ユニットの平面形状と対応した形状でかつ偏平とされた設備配管ユニットを配設し、この設備配管ユニットに建物ユニットで必要な設備類及び配管類を一括収納することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献3】
特許第2579706号公報(特許請求の範囲の欄他)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載されているユニット建物では、標準サイズの建物ユニットと、この標準サイズの建物ユニットよりも高さ寸法がスキップフロア分小さい低建物ユニットとを水平方向に隣接させてスキップフロアを形成するものであって、低建物ユニットの上に標準サイズの建物ユニットを載置しているので、低建物ユニットの上には空間は形成されず、空調機器などの設備装置を収納するのには不便であった。
【0011】
また、前記特許文献2には、建物ユニットの内部に上下方向に沿って配管される通気ダクト等の各種配管を収納する収納部を外壁側の壁体に隣接して設け、天井部内に換気ダクトを収納することが記載されている。
しかし、この建物ユニットは、柱部の上端並びに下端をそれぞれ連結する上梁部並びに下梁部と、これら柱部、上梁部及び下梁部に囲まれてなる前後左右上下の各六面のうち少なくとも隣接する2面に、耐力壁などの剛性強化部材を組み込んだ強化建物ユニットであるため、中高層の集合住宅を構築するのには適しているが、低層の個人住宅用としては、過剰に強度を強化したために高価になものになってしまっている。
【0012】
また、前記特許文献3に記載されているユニット建物では、上下の建物ユニットの間に、建物ユニットで必要な設備類及び配管類を一括収納するものであるが、上下の建物ユニットの間に所定の間隔を形成するために、直方体状の建物ユニットの四隅の柱を上方に突出させ、この突出部に上階の建物ユニットを載置している。
このように、四隅の柱を上方に延長した特別の建物ユニットを使用するため、建物ユニットは高価となり、柱の突出部が邪魔になって建築現場への運搬が煩瑣なものになってしまっている。
【0013】
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、建物ユニットの上部に、空調機器等の設備装置やその他の物品を収納できる空間が容易に形成されるユニット建物を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のユニット建物は、箱形の建物ユニットが隣接して配設されたユニット建物であって、水平方向に隣接する箱形の建物ユニットは、背の高い建物ユニットと、この背の高い建物ユニットよりも背の低い建物ユニットとからなり、これらの建物ユニットはいずれも下端が同一高さレベルになるように配設され、これらの建物ユニットの上部には、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根が設けられ、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が形成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の発明のユニット建物は、箱形の建物ユニットが隣接して配設されたユニット建物であって、水平方向に隣接する箱形の建物ユニットは、背の高い建物ユニットと、この背の高い建物ユニットよりも背の低い建物ユニットとからなり、これらの建物ユニットはいずれも下端が同一高さレベルになるように配設され、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する背の高い建物ユニットは、建物ユニットの上面より下方に間隔をおいて天井を設けて天井裏空間が形成されており、これらの建物ユニットの上部には、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根が設けられ、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が形成されていることを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明のユニット建物は、請求項1又は2記載のユニット建物において、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されていることを特徴としている。
【0017】
請求項4記載の発明のユニット建物は、請求項3記載のユニット建物において、設備装置が、空調機器であることを特徴としている。
【0018】
請求項5記載の発明のユニット建物は、請求項4記載のユニット建物において、空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口していることを特徴としている。
【0019】
(作用)
請求項1記載の発明のユニット建物にあっては、背の高い建物ユニットと背の低い建物ユニットとを水平方向に隣接させ、これらの建物ユニットの上部に、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根を設けるので、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が容易に形成され、この空間に空調機器等の設備装置やその他の物品を設置又は収納できる。
【0020】
請求項2記載の発明のユニット建物にあっては、背の高い建物ユニットと背の低い建物ユニットとを水平方向に隣接させ、これらの建物ユニットの上部に、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根を設けるので、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が容易に形成され、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する背の高い建物ユニットは、建物ユニットの上面より下方に間隔をおいて天井を設けて天井裏空間が形成されているので、背の低い建物ユニットの上部空間に空調機器等を設置し、隣接の天井裏空間に温風や冷風等を送れば、天井裏空間がその通路となり、天井裏での複雑なダクト配管が不要で部屋内を有効に空調できる。
【0021】
請求項3の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されているので、部屋空間を有効に利用できる。
【0022】
請求項4の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置されているので、部屋内を有効に空調できる。
【0023】
請求項5の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置され、空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口しているので、背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの部屋内を有効に空調できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面の実施例に基づいて説明する。
【0025】
図1は、この発明の第1実施例のユニット建物を示す概略縦断面図、図2は、この発明の第2実施例のユニット建物を示す概略縦断面図、図3は、この発明の第3実施例のユニット建物を示す概略縦断面図、図4は、この発明のユニット建物に使用される建物ユニットの骨格構造を示す斜視図であって、(イ)は背の高い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ロ)は背の低い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ハ)は背の高い建物ユニットに天井裏空間を形成したものの骨格構造を示す斜視図である。
【0026】
(第1実施例)
図1において、1は背の高い建物ユニット、2は背の低い建物ユニット、4は陸屋根、5は支持柱、6は空調機器である。
【0027】
背の高い建物ユニット1は、図4(イ)に示すように、柱11、下梁12、上梁13とを接合して高さHの箱形に形成したものを構造体とし、桁側の下梁12間に床材を取り付けるための複数の小梁121が設けられ、桁側の上梁13間に天井材を取り付けるための複数の小梁131が設けられている。そして、図示していない壁材、床材、天井材等を取り付けるなどしてユニット化され、工場で製造されて建築現場に運搬されたものである。
【0028】
背の低い建物ユニット2は、図4(ロ)に示すように、柱21、下梁22、上梁23とを接合して上記の背の高い建物ユニット1の高さHよりも背が低い高さhの箱形に形成したものを構造体とし、図示していないが、桁側の下梁22間に床材を取り付けるための複数の小梁が設けられ、桁側の上梁23間に天井材を取り付けるための複数の小梁が設けられていることは、背の高い建物ユニット1と同様であり、図示していない壁材、床材、天井材等を取り付けるなどしてユニット化され、工場で製造されて建築現場に運搬されたものである。
【0029】
なお、背の高い建物ユニット1や背の低い建物ユニット2としては、柱と下梁と上梁とを接合して箱形に形成したものを構造体にし、これに壁材等の部材を付設してユニット化したもの他、耐力壁とされる壁パネルと床パネル等とから箱形に形成した構造体にその他の部材を付設してユニット化した建物ユニットであってもよい。後述する天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3においても同様である。
【0030】
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2とは、いずれも下端が同一高さレベルになるように、図示していない平坦な基礎又は下層の建物ユニットの上に配設されている。
なお、図示していないが、必要に応じ、背の高い建物ユニット1や背の低い建物ユニット2の水平方向に隣接して更に建物ユニットが配設されてもよい。
【0031】
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2の上に、背の高い建物ユニット1の高さレベルに合わせ、パネル状の陸屋根4が設けられ、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Aが形成されている。なお、5は、陸屋根4の端部を支持するための支持柱であり、背の低い建物ユニット2の柱21の上に立設されている。
【0032】
この実施例では、屋根として小屋裏空間のない陸屋根4を使用したのは、陸屋根4では建物ユニットの上に空間が全く形成されないが、背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2を用いることによって容易に空間Aが形成されるからである。
しかし、陸屋根4以外の、切妻、寄棟等の傾斜面を有する屋根であってもよい。このような小屋裏のある屋根でも、小屋裏空間の大きさは限定されているが、背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2を用いることによって所望の大きさの空間を形成できるからである。そして、屋根はユニットタイプのものの方が、建築現場での作業が少ないので好ましい。
【0033】
背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間の空間Aには、空調機器6が設置され、給気ダクト61と吸気ダクト62の先端が隣接する背の高い建物ユニット1の側壁に設けられた通風口7に接続され、その部屋内を空調するようにされている。
また、図示していないが、背の低い建物ユニット2の部屋内が空調できるように、給気ダクトと吸気ダクトの先端が背の低い建物ユニット2の天井面に開口されている。
【0034】
なお、空調機器6を設置するには、背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2を配設した後、背の低い建物ユニット2の上に空調機器6を設置し、その後、支持柱5を立設し、パネル状の陸屋根4を設ければよい。
【0035】
(第1実施例の作用)
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2の上に、背の高い建物ユニット1の高さレベルに合わせ、陸屋根4が設けられることで、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Aが容易に形成され、この空間Aに空調機器6等の設備装置を設置できるので、空調機器6等の設備装置を部屋の床面や側壁面に設置しなくてもよく、部屋空間を広く使える。
【0036】
(第2実施例)
図2において、2は背の低い建物ユニット、3は天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット、4は陸屋根、5は支持柱、6は空調機器である。
【0037】
背の低い建物ユニット2は、第1実施例のものと同じであるので、説明を省略する。
【0038】
天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3は、第1実施例の背の高い建物ユニット1と外骨格は同じであり、図4(ハ)に示すように、柱31、下梁32、上梁33とを接合して高さHの箱形に形成したものを構造体とし、背の低い建物ユニット2の高さhと略同じ高さh’のところに中梁34を設け、この中梁34間に複数の小梁341を設けている。図示していないが、桁下梁32間と桁上梁33間の両方に複数の小梁を設けることも前記背の高い建物ユニット1と同様であり、床材等が取り付けられる。
【0039】
尚、中梁34を設ける代わりに、実施例1の背の高い建物ユニット1の天井から吊り杆を介して天井を吊り下げる吊り天井構造にしてもよい。
【0040】
背の低い建物ユニット2と二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3とは、いずれも下端が同一高さレベルになるように、図示していない平坦な基礎又は下層の建物ユニットの上に配設されている。なお、必要に応じ、水平方向に更に建物ユニットを配設してもよく、その建物ユニットは、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニットでもよいし、第1実施例で使用した背の高い建物ユニットでもよい。
【0041】
背の低い建物ユニット2と二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3の上に、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3の高さレベルに合わせ、陸屋根4が設けられ、その端部は支持柱5にて支持され、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Bが形成されている。
【0042】
そして、二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3の側壁の上部には、通風口7、7が設けられ、空調機器からの通風が天井裏空間に送られるようになっている。
【0043】
背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間の空間Bには、空調機器6が設置され、各建物ユニットの部屋内に温風や冷風が送られて空調されるようになっていることは、第1実施例と同じであるので以下説明を省略する。
【0044】
(第2実施例の作用)
背の低い建物ユニット2と二つの天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3、3の上に、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3の高さレベルに合わせ、陸屋根4が設けられることで、背の低い建物ユニット2と陸屋根4との間に空間Bが容易に形成され、この空間Bに空調機器6等の設備装置を設置できるので、空調機器6等の設備装置を部屋の床面や側壁面に設置しなくてもよく、部屋空間を広く使える。
【0045】
また、背の高い建物ユニット3、3の屋根裏空間は、空調機器の送る温風や冷風の通路となり、天井裏での複雑なダクト配管が不要で部屋内を有効に空調できる。また、複数の部屋にわたって略均一に温調できる。
【0046】
(第3実施例)
図3において、1は背の高い建物ユニット、2は背の低い建物ユニット、3は天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット、4は陸屋根、5は支持柱、6は空調機器である。
【0047】
背の高い建物ユニット1と背の低い建物ユニット2は、いずれも第1実施例のものと同じであり、天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3は第2実施例のものと同じであるので、説明を省略する。
【0048】
背の低い建物ユニット2と天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット3とは、いずれも下端が同一高さレベルになるように、図示していない平坦な基礎の上に配設され、この上には背の高い建物ユニット1、1が配設され、更にその上に陸屋根4が設けられている。
【0049】
背の低い建物ユニット2の上の背の高い建物ユニット1は支持柱5、5を介して配設され、空間Cが形成され、この空間Cには、空調機器6が設置され、各建物ユニットの部屋内に温風や冷風が送られて空調されるようになっていることは第1実施例や第2実施例と同じであるので説明を省略する。
なお、図示していないが、必要に応じ、上下の建物ユニットに隣接して更に建物ユニットが配設されることがある。
【0050】
(第3実施例の作用)
背の低い建物ユニット2と上階の背の高い建物ユニット1との間に空間Cが容易に形成され、この空間Cに空調機器6等の設備装置を設置できるので、空調機器6等の設備装置を部屋の床面や側壁面に設置しなくてもよく、部屋空間を広く使える。
【0051】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が容易に形成され、この空間に空調機器等の設備装置やその他の物品を設置又は収納できる。
【0052】
請求項2記載の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットの上部空間に空調機器等を設置し、隣接の天井裏空間に温風や冷風等を送れば、天井裏空間がその通路となり、天井裏での複雑なダクト配管が不要で部屋内を有効に空調できる。
【0053】
請求項3の発明のユニット建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されているので、部屋空間を有効に利用できる。
【0054】
請求項4の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置されているので、部屋内を有効に空調できる。
【0055】
請求項5の発明の建物にあっては、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に空調機器が設置され、空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口しているので、背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの部屋内を有効に空調できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のユニット建物を示す概略縦断面図である。
【図2】この発明の第2実施例のユニット建物を示す概略縦断面図である。
【図3】この発明の第3実施例のユニット建物を示す概略縦断面図である。
【図4】この発明のユニット建物に使用される建物ユニットの骨格構造を示す斜視図であって、(イ)は背の高い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ロ)は背の低い建物ユニットの骨格構造を示す斜視図、(ハ)は背の高い建物ユニットに天井裏空間を形成したものの骨格構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 背の高い建物ユニット
2 背の高い建物ユニット
3 天井裏空間を形成した背の高い建物ユニット
4 陸屋根
5 支持柱
6 空調機器
7 通風口
Claims (5)
- 箱形の建物ユニットが隣接して配設されたユニット建物であって、水平方向に隣接する箱形の建物ユニットは、背の高い建物ユニットと、この背の高い建物ユニットよりも背の低い建物ユニットとからなり、これらの建物ユニットはいずれも下端が同一高さレベルになるように配設され、これらの建物ユニットの上部には、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根が設けられ、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が形成されていることを特徴とするユニット建物。
- 箱形の建物ユニットが隣接して配設されたユニット建物であって、水平方向に隣接する箱形の建物ユニットは、背の高い建物ユニットと、この背の高い建物ユニットよりも背の低い建物ユニットとからなり、これらの建物ユニットはいずれも下端が同一高さレベルになるように配設され、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する背の高い建物ユニットは、建物ユニットの上面より下方に間隔をおいて天井を設けて天井裏空間が形成されており、これらの建物ユニットの上部には、背の高い建物ユニットの高さレベルに合わせ、上階の建物ユニット又は屋根が設けられ、背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に空間が形成されていることを特徴とするユニット建物。
- 背の低い建物ユニットと上階の建物ユニット又は屋根との間に形成された空間に設備装置が設置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のユニット建物。
- 設備装置が、空調機器であることを特徴とする請求項3記載のユニット建物。
- 空調機器の通風口が、少なくとも背の低い建物ユニットに隣接する建物ユニットの側壁の上部に開口していることを特徴とする請求項4記載のユニット建物。
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JP2003043136A JP2004251023A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | ユニット建物 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008014045A (ja) * | 2006-07-06 | 2008-01-24 | Toyota Motor Corp | 建物 |
JP2008241110A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 空調システム及び建物ユニット |
JP2008285948A (ja) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Toyota Motor Corp | 建物 |
-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003043136A patent/JP2004251023A/ja not_active Withdrawn
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A621 | Written request for application examination |
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