JP2004250562A - ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品 Download PDF

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弘二 川上
Shoichi Wakatake
昌一 若竹
Kazuhiko Kominami
一彦 小南
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Abstract

【課題】成形品の黄化を抑制し、内部が視認できる透明性と高温雰囲気下でも使用できる耐熱性を合わせ持つポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】膨潤性層状珪酸塩を配合したポリアミド樹脂組成物において、膨潤性層状珪酸塩の層間に有機オニウムイオンとともに、ヒンダードアミン系化合物を存在させること、さらに所定のヒンダードフェノールの少なくとも1種、およびリン酸化合物の少なくとも1種を含有させることにより、上記課題を解決できる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨潤性層状珪酸塩を配合したポリアミド樹脂組成物において膨潤性層状珪酸塩の層間に有機オニウムイオンとともにヒンダードアミン系化合物を存在させることにより、成形品の黄化を抑制し、透明性かつ耐熱性に優れ、特に高温環境下で長期間使用しても透明性、物性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド樹脂をガラス繊維や炭素繊維等の繊維質や炭素カルシウム等の無機充材で強化した樹脂組成物は広く知られている。しかし、これらの強化材はポリアミド樹脂組成物の機械的強度や耐熱性は改良されるものの、靭性が低下し、また繊維質で強化した樹脂組成物では成形品のそりが大きくなるという問題があった。しかも、ポリアミド樹脂中に分散している強化材によって光線が乱反射してしまうため透明性が劣る。また、ポリアミド樹脂の透明性を向上させる目的で、共重合によってポリアミドの結晶性を低下させる技術も知られており、透明性の要求されるフィルムなどの用途で広く用いられている。しかし、結晶性を低下させることによって強度や耐熱性が低下することは避けられず、前記の強化材の配合によって強度や耐熱性は向上させ得るものの、透明性を大幅に犠牲にすることは避けられないのが現状である。
【0003】
このような問題を解決する試みとして、従来の強化材より極めて細かい無機結晶成分をポリアミド中に均一に分散させることが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。しかしながら、これらの樹脂組成物はポリアミド樹脂中に膨潤性層状珪酸塩を均一に分散させるためには膨潤性層状珪酸塩の層間に存在する交換性陽イオンを有機オニウムイオンに交換する必要があり、その様な膨潤性層状珪酸塩をポリアミド樹脂中に直接添加して溶融混練すると、有機オニウムイオンが混練時の温度に耐えることができず、分解、変色し、そのため樹脂成形品の外観が黄色味を帯びるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−339498号公報([0009]段落)
【特許文献2】
特開2001−2931号公報([0008]段落)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は成形品の黄化を抑制し、内部が視認できる透明性と高温雰囲気下でも使用できる耐熱性を合わせ持つポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、膨潤性層状珪酸塩の層間に有機オニウムイオンとともに酸化防止剤が存在させることによって上記課題を解決することができることを見出し本発明に至った。
【0007】
すなわち本発明は、
(1)(a)ポリアミド樹脂100重量部に対して(b)膨潤性層状珪酸塩0.5〜15重量部からなるポリアミド樹脂組成物において、(b)膨潤性層状珪酸塩の層間に有機オニウムイオンとともにヒンダードアミン系化合物が存在することを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【0008】
(2)請求項1記載のポリアミド樹脂組成物であって、さらに(c)一般式(A)で表されるヒンダードフェノールの少なくとも一種、および(d)リン酸化合物の少なくとも1種を含有してなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【0009】
【化2】
Figure 2004250562
(式中、Rは−CHまたはC(CHを表し、Xは2価の有機残基を表す。また、Yはn価の有機残基を表し、nは1〜4の整数を表す。)
【0010】
(3)(a)ポリアミド樹脂がナイロン6、ナイロン66、およびナイロン6とナイロン66の共重合体または混合物の中から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0011】
(4)(a)ポリアミド樹脂が(a−1)結晶性ポリアミドと(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドの混合物からなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0012】
(5)(b)膨潤性層状珪酸塩がポリアミド樹脂組成物中に単層レベルで分散していることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0013】
(6)(c)ヒンダードフェノールが、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタジル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、およびN,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジンから選ばれた一種以上であることを特徴とする(2)〜(5)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0014】
(7)(d)リン酸化合物が次亜リン酸金属塩であることを特徴とする(2)〜(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0015】
(8)(d)リン酸化合物が次亜リン酸ナトリウムであることを特徴とする(2)〜(7)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0016】
(9)さらに(e)結晶核剤を含有してなることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0017】
(10)(b)膨潤性層状珪酸塩がポリアミド樹脂組成物中に溶融混練法で導入されたものであることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
【0018】
(11)(1)〜(10)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
【0019】
(12)(11)記載の成形品であって、該成形品の少なくとも一部が、示差走査熱量計で測定した結晶融解熱が40J/g以上であり、かつ偏光光学顕微鏡で観察した際の球晶サイズが平均直径が0.5μm以下であることを特徴とする成形品。
【0020】
(13)金型温度40℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体を130℃、30分熱処理した際の結晶融解熱の変化率が15%未満であることを特徴とする(11)〜(12)のいずれかに記載の成形品。
【0021】
(14)金型温度70℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体の全光線透過率が金型温度40℃で射出成形して得られた成形体の全光線透過率の80%以上であることを特徴とする(11)〜(13)のいずれかに記載の成形品。
【0022】
(15)金型温度40℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体を120℃、300時間処理した際の全光線透過率の変化率が40%未満であることを特徴とする(11)〜(14)のいずれかに記載の成形品。
【0023】
(16)金型温度40℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体を120℃、300時間処理した際の引張強度保持率が50%以上であることを特徴とする(11)〜(15)のいずれかに記載の成形品。
を提供するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる(a)ポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとカルボン酸を主たる原料として用いられるアミド結合を有する重合体を言う。本発明において使用するポリアミド樹脂としては特に制限はなく、任意のアミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を原料とするポリアミドを用いることができるが、結晶性ポリアミド樹脂を主成分とすることが好ましい。
【0025】
本発明で用いられる(a−1)結晶性ポリアミドとは示差走査熱量計(DSC)で昇温速度10℃/分で測定した結晶融解熱量が30J/g以上の結晶性ポリアミドである。ポリアミド樹脂としては、上記結晶特性を有していれば制限はなく、その原料の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、(2,2,4−または2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられる。本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーもしくはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
【0026】
本発明において、とくに好適に用いられる結晶性ポリアミド樹脂は、200℃以上の融点を有するポリアミド樹脂である。かかるポリアミドを用いることにより、得られる成形体としても優れた耐熱性や強度を持つものを得つことができる。具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、およびこれらの混合物ないし共重合体などが挙げられる。
【0027】
とりわけ好ましいものとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66コポリマーが挙げられる。
【0028】
結晶性ポリアミドの重合度は、通常の成形加工が施せる程度であれば、とくに制限はないが、ポリアミド樹脂1重量%の98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度として、2.0〜4.0の範囲のものが好ましい。
【0029】
また、本発明では(a)ポリアミド樹脂として(a−1)結晶性ポリアミドと(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドを混合物として用いることが好ましい。
【0030】
本発明で用いられる(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドとは、示差走査熱量計(DSC)で昇温および降温速度10℃/分で測定した融点(Tm)と降温時の結晶化温度(Tc)の差(Tm−Tc)が40℃以上である低結晶性ポリアミド、あるいは、示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定した結晶融解熱量が4J/g未満の非晶性ポリアミドのことを示す。低結晶性または非晶性ポリアミドの種類は限定されず、任意のアミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を原料とするポリアミドを用いることができる。その原料の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられる。これらのなかでも、テレフタル酸、イソフタル酸、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンなど芳香環や脂環構造を有する化合物を原料成分として含むポリアミドが好ましい。
【0031】
本発明において、とくに有用な低結晶性または非晶性ポリアミドは、主鎖中に芳香環あるいは脂環構造単位を有するポリアミドであり、その具体的な例としてはポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6T/6I/66)などが挙げられる。
【0032】
これらの中でもとりわけ好ましいものとして、ナイロン66/6I、ナイロン66/6I/6などを挙げることができる。
【0033】
本発明で用いる(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドはヘキサメチレンイソフタルアミド単位を3〜30重量%含むことが好ましく、さらに10〜20重量%含むことがより好ましい。ここで、本発明で用いるポリアミドが2種以上のポリアミドの混合物からなる場合では、ヘキサメチレンイソフタルアミド単位が2種以上のポリアミドの混合物中で1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%含んでいればよい。より好ましいポリアミドはヘキサメチレンイソフタルアミド単位3〜30重量%とヘキサメチレンアジパミド単位70〜97重量%を含む共重合ポリアミドであり、さらに好ましいポリアミドはヘキサメチレンイソフタルアミド単位3〜30重量%とヘキサメチレンアジパミド単位60〜96重量%とカプロアミド単位1〜10重量%からなる共重合ポリアミドである。
【0034】
これら低結晶性または非晶性ポリアミドの重合度は、通常の成形加工が施せる程度であれば、とくに制限はないが、ポリアミド樹脂1重量%の98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度として、2.0〜4.0の範囲のものが好ましい。
【0035】
本発明で用いるポリアミド樹脂において、(a−1)結晶性ポリアミドと(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドの混合比率は、全ポリアミド樹脂成分を100重量%としたときに(a−1)結晶性ポリアミドが好ましくは70〜100重量%、さらに好ましくは80〜95重量%、(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドが好ましくは0〜40重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。(a−1)結晶性ポリアミドに(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドを併用することによって、耐熱性と透明性のより高度なバランスを達成することができる。
【0036】
本発明において(b)成分として使用される膨潤性層状珪酸塩とはアルミニウム、マグネシウム、リチウム等の金属を含む8面体シートの上下に珪酸4面体シートが重なって1枚の板状結晶層を形成している2:1型の構造を持つものであり、通常、その板状結晶層の層間に交換性の陽イオンを有している。
【0037】
その1枚の板状結晶の大きさは、通常幅0.05〜0.5μm、厚さ6〜15オングストロームである。また、その交換性陽イオンのカチオン交換容量は0.2〜3meq/gのものが挙げられ、好ましくはカチオン交換容量が0.8〜1.5meq/gのものである。
【0038】
膨潤性層状珪酸塩の具体例としてはモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物、バーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタニウムなどの各種粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母等の膨潤性雲母等が挙げられ、天然のものであっても合成されたものであっても良い。これらのなかでもモンモリロナイト、ヘクトライトなどのスメクタイト系粘土鉱物やNa型四珪素フッ素雲母、Li型フッ素テニオライトなどの膨潤性雲母が好ましく、特にモンモリロナイトが最も好ましい。
【0039】
本発明においては層間に交換性陽イオンが交換された有機オニウムイオンとヒンダードアミン系化合物が存在する膨潤性層状珪酸塩を用いることが必要である。
【0040】
有機オニウムイオンとしてはアンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。これらのなかではアンモニウムイオンとホスホニウムイオンが好ましく、特にアンモニウムイオンが好んで用いられる。アンモニウムイオンとしては、1級アンモニウム、2級アンモニウム、3級アンモニウム、4級アンモニウムのいずれでも良い。
【0041】
1級アンモニウムイオンとしてはデシルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニウムなどが挙げられる。
【0042】
2級アンモニウムイオンとしてはメチルドデシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0043】
3級アンモニウムイオンとしてはジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0044】
4級アンモニウムイオンとしてはベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムなどのベンジルトリアルキルアンモニウムイオン、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリメチルアンモニウムイオン、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアンモニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウム、トリドデシルメチルアンモニウムなどのトリアルキルメチルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
【0045】
また、これらの他にもアニリン、p−フェニレンジアミン、α−ナフチルアミン、p−アミノジメチルアニリン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などから誘導されるアンモニウムイオンなども挙げられる。
【0046】
これらのアンモニウムイオンの中でも、好ましいものは4級アンモニウムイオンであり、例えばトリオクチルメチルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、12−アミノドデカン酸から誘導されるアンモニウムイオンなどが挙げられ、特にトリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムが最も好ましい。
【0047】
本発明において層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された膨潤性層状珪酸塩は、交換性の陽イオンを層間に有する膨潤性層状珪酸塩と有機オニウムイオンを公知の方法で反応させることにより製造することができる。具体的には、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中でのイオン交換反応による方法か、膨潤性層状珪酸塩に液状あるいは溶融させたアンモニウム塩を直接反応させることによる方法などが挙げられる。
【0048】
本発明において、膨潤性層状珪酸塩に対する有機オニウムイオンの量は、膨潤性層状珪酸塩の分散性、溶融時の熱安定性、成形時のガス、臭気の発生抑制などの点から、膨潤性層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対し通常、0.4〜2.0当量の範囲であるが、0.8〜1.2当量であることが好ましい。
【0049】
また、これら膨潤性層状珪酸塩は層間に上記の有機オニウム塩に加え、ヒンダードアミン系化合物を存在させることが、成形体の黄化を抑制するために必要である。
【0050】
ヒンダードアミン系化合物としてはアミンの隣接位置の少なくとも一方に立体障害性置換基(例えば炭化水素基)を有するものである。
【0051】
この例としては、分子量1000以上のコハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物を好ましいものの1例としてあげる事が出来る。
【0052】
これらヒンダードアミン系化合物での膨潤性層状珪酸塩の処理は、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中、あるいはこれらの混合溶媒中でヒンダードアミン系化合物を膨潤性層状珪酸塩に吸着させる方法か、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌混合機の中で膨潤性層状珪酸塩を攪拌しながらヒンダードアミン系化合物を滴下して吸着させる方法、さらには膨潤性層状珪酸塩に直接ヒンダードアミン系化合物を添加して、乳鉢等で混合して吸着させることによる方法のどれを用いても良い。膨潤性層状珪酸塩をヒンダードアミン系化合物で処理する場合には、水、酸性水、アルカリ性水等を同時に混合するのが好ましい。また、ヒンダードアミン系化合物の反応効率を高めるため、水のほかにメタノールやエタノール等の水、ヒンダードアミン系化合物両方を溶解する有機溶媒を混合してもかまわない。このようなヒンダードアミン系化合物で処理した膨潤性層状珪酸塩を熱処理することによってさらに反応を促進させることも可能である。なお、本発明の組成物を膨潤性層状珪酸塩とポリアミド樹脂を溶融混練して製造する際には、成形品の黄化を抑制するため、予め膨潤性層状珪酸塩のアミノシラン系化合物による処理を行っておく必要がある。膨潤性層状珪酸塩とポリアミド樹脂を溶融混練する際にアミノシラン系化合物を添加しても、成形品の黄化を抑制することができない。
【0053】
本発明において(b)膨潤性層状珪酸塩の含有量は(a)ポリアミド樹脂100重量部に対して0.5〜15重量部となる範囲である。0.5重量部より少ないと剛性が低くなり、15重量部を越えると透明性が低下する。
【0054】
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物においては、マトリックスであるポリアミド樹脂中に膨潤性層状珪酸塩が単層のレベルで均一に分散していることが好ましい。単層のレベルで均一に分散している状態とは、膨潤性層状珪酸塩が単層〜10層程度の状態で、二次凝集することなくマトリックス樹脂全体に分散していることを言う。この状態はポリアミド樹脂組成物から切片を切削しこれを電子顕微鏡で観察することによって確認できる。
【0055】
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物には、透明性、機械物性の低下をできるだけ抑制する目的で、さらに(c)一般式(A)で表されるヒンダードフェノールの少なくとも一種、ならびに(d)リン酸化合物の少なくとも1種を用いることができる。
【0056】
【化3】
Figure 2004250562
(式中、Rは−CHまたはC(CHを表し、Xは2価の有機残基を表す。また、Yはn価の有機残基を表し、nは1〜4の整数を表す。)
【0057】
本発明で用いる(c)ヒンダードフェノールとしては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタジル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジンが好ましく用いられるが、とりわけトリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)が好ましく用いられる。
【0058】
本発明のポリアミド樹脂組成物中、(c)ヒンダードフェノールの含有量は0.01〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜3重量%である。ヒンダードフェノールの添加量が0.01重量%未満の場合には黄変着色が大きくなり、高温下で長期使用した場合の透明性を満足しない。また機械物性の耐熱性も不十分である。一方添加量が5重量%を超えると初期強度が低下する場合がある。
【0059】
本発明で用いる(d)リン酸化合物は無機化合物でも有機化合物でもよく、特に制限はない。好ましいリン系化合物としては、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸マンガン、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸カリウムなどの無機リン酸塩、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどの有機リン化合物が挙げられる。なかでも、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウムなどの次亜リン酸金属塩やビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトが色調改良効果に優れ好ましい。(d)リン酸化合物の配合方法は特に制限はないが、細かく粉砕した粉状で添加するのが好ましい。均一な効果を得るためにリン酸塩水溶液の形でポリアミド中に配合させることも好ましく用いられる。
【0060】
本発明のポリアミド樹脂組成物中、(d)リン酸化合物の含有量は0.01〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜3重量%である。リン酸化合物の添加量が0.01重量%未満の場合には、黄変着色が大きく、高温下で長期使用した場合の透明性を満足しない。また機械物性の耐熱性も不十分である。一方添加量が5重量%を超えると強度が低下する場合がある。
【0061】
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物には結晶性を調整する目的で(e)結晶核剤を添加することもできる。結晶核剤としては制限はなく、その具体例としては、タルク、シリカ、グラファイトなどの無機微粒子、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物、カプロラクタム二量体などのポリアミドオリゴマー、ナイロン6T、ナイロン66/6Tなど高融点ポリアミドなどが挙げられる。これらのなかで、タルクやシリカなどの無機微粒子が好ましく、特にタルクが好ましい。結晶核剤を添加する場合の好ましい添加量はポリアミド樹脂組成物100重量部に対し、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、より好ましくは0.05〜3重量部である。
【0062】
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック、メタリック顔料等)、染料(ニグロシン等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化PPO、臭素化PC、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体(ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルフォン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、SBS、SEBS、各種エラストマー等)を添加することができる。
【0063】
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物を得る方法については、制限はなく、ポリアミドの重合時に膨潤性層状珪酸塩を存在せしめて得てもよいが、ポリアミド樹脂と膨潤性層状珪酸塩を溶融混練して得る方法が好適である。この際、ポリアミド樹脂と膨潤性層状珪酸塩を溶融混練する方法には特に制限はなく、ポリアミド樹脂の溶融状態下で機械的剪断を行うことができればよい。その処理方法もバッチ式または連続式のいずれでも良いが、連続的に製造できる連続式の方が作業効率の面から好ましい。具体的な混練装置にも制限はないが、押出機、特に二軸押出機が生産性の面で好ましい。また、溶融混練時に発生する水分や、低分子量の揮発成分を除去する目的で、ベント口を設けることも好んで用いられる。二軸押出機を用いる場合には、(a)ポリアミド樹脂と(b)膨潤性層状珪酸塩と(c)ヒンダードフェノールと(d)リン酸化合物をあらかじめブレンダー等で混合しておき、それを押出機のフィード口から供給する方法や、(a)成分と(c)、(d)成分を押出機の上流側のフィード口から供給し、(b)および(e)成分を下流側のフィード口から供給する方法など供給の方法にも特に制限はない。押出機のスクリューアレンジにも特に制限はないが、膨潤性層状珪酸塩を単層レベルに分散させるために、ニーディングゾーンを設けることが好ましい。
【0064】
また、(a)ポリアミド樹脂の一部と(b)膨潤性層状珪酸塩と溶融混練しマスターバッチを製造した後、ポリアミド樹脂の残部と再度溶融混練する方法も膨潤性層状珪酸塩を分散させるために好んで用いられる。
【0065】
本発明で言う成形品とは、(a)ポリアミド樹脂と、層間に有機オニウムイオンとともにヒンダードアミン系化合物が存在する(b)膨潤性層状珪酸塩からなるポリアミド樹脂組成物を射出成形してなる成形品であり、該成形品の少なくとも一部が特定の結晶融解熱と、特定の球晶サイズを有していることが好ましい。
【0066】
その結晶融解熱は、示差走査熱量計(DSC)で昇温速度10℃/minで測定した結晶融解熱で好ましくは40J/g以上、さらに好ましくは50J/g以上である。結晶融解熱が40J/g未満では、高温下で長期使用した場合に透明性が低下したり、変形したりする恐れがある。結晶融解熱の上限には特に制限がないが、通常70J/g以下であることが好ましい。なお、成形品が吸水している場合は80℃で10時間以上真空乾燥した後にDSC測定を行った値で判断することが必要である。
【0067】
また、本発明の成形品の球晶サイズは好ましくは平均直径が0.5μm以下、さらに好ましくは0.3μm以下である。ここで、球晶サイズはポリアミド樹脂組成物からなる成形品から超薄切片を作成し、その切片を偏光顕微鏡または透過型電子顕微鏡で観察し、球晶の写真を撮影した後、画像解析装置などで球晶の直径の数平均を算出して得られる値である。球晶直径が0.5μmを超えると、球晶による光の乱反射によって透明性が低下する。球晶直径の下限には制限は無いが、通常は0.01μm程度である。
【0068】
また、本発明の成形品で金型温度40℃で成形して得た直後と、130℃で30分間熱処理した後で結晶融解熱の変化率が15%未満であることが好ましい。15%以上であると、高温下で長期使用した場合に透明性が低下したり、変形したりする恐れがある。
【0069】
本発明での透明性の判断として、全光線透過率を用いるのがよい。全光線透過率以下の式で表される。
全光線透過率(Tt)=全透過光量(T2)/全入射光量(T1)×100(%)
全光線透過率は値の高い方が無色になり、透明性に優れる。
【0070】
本発明の成形品で金型温度70℃で射出成形して得た成形品の全光線透過率が金型温度40℃で射出成形して得られた成形品の全光線透過率の80%以上であることが好ましい。80%未満であると透明性が劣る。
【0071】
本発明での長期使用した場合の透明性も全光線透過率によって評価される。120℃のギアオーブンで300時間熱処理した場合の全光線透過率の変化率が40%未満であることが好ましく、さらには30%未満であることが好ましい。40%以上であると黄変変色が大きいため透明性が劣る。
【0072】
また、本発明でいう機械物性の耐熱性は引張強度保持率で評価される。120℃のギアオーブンで300時間熱処理した場合の引張強度保持率が50%以上であることが好ましく、さらには60%以上であることが好ましい。50%未満であると強度が不足する。
【0073】
本発明のポリアミド樹脂組成物は射出成形により、成形品が得られる。得られた成形品は透明性を有し、耐熱性に優れるため、自動車用フューズ等の自動車部品に適用可能である。
【0074】
本発明の成形品を切削加工や各種溶着などで後加工することも可能である。
【0075】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の骨子は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0076】
評価項目と測定方法
黄化度(YI):JIS K7103に準じてスガ試験機械(株)製SMカラーコンピューターを用いて測定した。値が大きいほど黄色変化が大きいことを意味する。
【0077】
結晶融解熱:金型温度40℃で射出成形したASTM 4号ダンベル試験片の一部をサンプリングし、熱処理前と熱処理後(130℃、30分)の結晶融解熱をセイコー電子工業株式会社製の示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した。
【0078】
球晶サイズ:金型温度40℃で射出成形したASTM 4号ダンベル試験片の一部をサンプリングし、偏光光学顕微鏡で球晶の写真を撮影し、その写真から画像解析装置を用い、球晶の平均直径を算出した。
【0079】
全光線透過率:金型温度40℃で、80mm×80mm×1mmtの角板を射出成形し、この角板の熱処理前と熱処理後(120℃、300時間)の全光線透過率を東洋精機株式会社製直読ヘイズメーターを用いて測定した。
【0080】
また、金型温度70℃で成形して得られた角板についても熱処理前のものを同様にして全光線透過率を測定した。
【0081】
耐熱性:金型温度40℃でASTM 4号ダンベル片を成形し、熱処理前と熱処理後(130℃、300時間)の4号ダンベル片の引張強度をASTM D638に準拠して測定した。
【0082】
荷重たわみ温度:ASTM D648に準じて荷重0.46MPaで測定した。
【0083】
クレイの分散性:金型温度40℃で射出成形したASTM 4号ダンベル試験片の一部をサンプリングし、透過型電子顕微鏡でクレイ分散性を目視評価した。クレイが単層〜数層程度で均一に分散していれば◎、単層〜10層程度で均一に分散していれば○、単層〜10層程度で分散している部分もあるが、10層以上の凝集物も存在していれば△、10層以上の凝集物で存在していれば×とした。
【0084】
耐アーク性:金型温度70℃でASTM 1号ダンベル試験片を成形し、これを用いて東京精電株式会社製耐アーク製試験装置を用いて耐アーク性を測定した。
【0085】
参考例1(ヒンダードアミン系化合物有り膨潤性層状珪酸塩の製造)
Na型モンモリロナイト(クニミネ工業:クニピアF、陽イオン交換容量120m当量/100g)100gを温水10リットルに攪拌分散し、ここにベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド51g(陽イオン交換容量と等量)を溶解させた温水2Lを添加して1時間攪拌した。生じた沈殿を濾別した後、温水で洗浄した。この洗浄と濾別の操作を3回行い、未乾燥状態の固体を得た。その後、エタノールに溶解させたヒンダードアミン系酸化防止剤(チバガイギー社:チヌビン622LD)をその固形分量に対して、0.5重量%添加、混合し、得られた固体を80℃で真空乾燥、粉砕して膨潤性層状珪酸塩(b)を得た。得られた膨潤性層状珪酸塩の無機灰分量を測定したところ、68重量%であった。なお、無機灰分量の測定は膨潤性層状珪酸塩0.1gを600℃の電気炉で3時間灰化して求めた値である。
【0086】
参考例2(ヒンダードアミン系化合物無し膨潤性層状珪酸塩の製造)
Na型モンモリロナイト(クニミネ工業:クニピアF、陽イオン交換容量120m当量/100g)100gを温水10リットルに攪拌分散し、ここにベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド51g(陽イオン交換容量と等量)を溶解させた温水2Lを添加して1時間攪拌した。生じた沈殿を濾別した後、温水で洗浄した。この洗浄と濾別の操作を3回行い、未乾燥状態の固体を得た。その後、得られた固体を80℃で真空乾燥、粉砕して膨潤性層状珪酸塩(b)を得た。得られた膨潤性層状珪酸塩の無機灰分量を測定したところ、68重量%であった。なお、無機灰分量の測定は膨潤性層状珪酸塩0.1gを600℃の電気炉で3時間灰化して求めた値である。
【0087】
実施例1
ポリアミド(a−1:濃硫酸中、25℃、濃度1%で測定した相対溶液粘度が2.70のナイロン6)と参考例1で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)3重量部を配合し、タンブラーミキサーでプレブレンドした後、シリンダ温度を250℃に設定したTEX−30型二軸押出機(日本製鋼所)で溶融混練し、樹脂組成物を得た。得られた組成物はペレタイズした後、80℃で10時間真空乾燥し、シリンダ温度250℃、金型温度40℃または70℃でASTM試験片を射出成形して得た。特性の評価結果を表1に示した。
【0088】
実施例2
さらに、ヒンダードフェノール(c)としてTTAD(東レファインケミカル製:N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)0.2重量部を配合した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0089】
実施例3
さらに、リン酸化合物(d)として次亜リン酸ナトリウム0.5重量部を配合した以外は実施例2と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0090】
実施例4
リン酸化合物(d)として次亜リン酸ナトリウム0.5重量部とアデカスタブPEP−36(ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト)0.2重量部を配合した以外は実施例2と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0091】
実施例5
さらに、結晶核剤としてタルク(e)としてLMS−300(富士タルク製)を0.1重量部添加する以外は実施例4と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0092】
実施例6
ポリアミド(a−2:濃硫酸中、25℃、濃度1%で測定した相対溶液粘度が2.75のナイロン6/66コポリマー、ナイロン6含有量は95重量%)と参考例1で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)3重量部とヒンダードフェノール(c)として、TTAD(東レファインケミカル製:N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)0.2重量部とリン酸化合物(d)として次亜リン酸ナトリウム0.5重量部を配合し、実施例1と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0093】
実施例7
さらに、結晶核剤としてタルク(e)としてLMS−300(富士タルク製)を0.1重量部添加する以外は実施例6と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0094】
実施例8
ポリアミド(a−1:濃硫酸中、25℃、濃度1%で測定した相対溶液粘度が2.70のナイロン6)90重量部と低結晶性ポリアミド(a−2)を10重量部、参考例2で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)3重量部とヒンダードフェノール(c)として、TTAD(東レファインケミカル製:N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)0.2重量部とリン酸化合物(d)として次亜リン酸ナトリウム0.5重量部を配合し、実施例1と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0095】
実施例9
さらに、結晶核剤としてタルク(e)としてLMS−300(富士タルク製)を0.1重量部添加する以外は実施例8と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示した。
【0096】
実施例10、11
各原料を表1の配合割合で用いる以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0097】
比較例1
参考例1で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)の配合量を21重量部に変更した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0098】
比較例2
参考例2で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0099】
比較例3
参考例2で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)以外は実施例2と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0100】
比較例4
参考例2で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)以外は実施例3と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0101】
比較例5
参考例2で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)以外は実施例7と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0102】
比較例6
参考例2で得られた膨潤性層状珪酸塩(b)以外は実施例9と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0103】
比較例7
ヒンダードアミン系化合物としてチヌビン622LD(チバガイギー製)を溶融混練する以外は比較例2と同様にして樹脂組成物を得、特性評価を行った。結果を表2に示した。
【0104】
【表1】
Figure 2004250562
【0105】
【表2】
Figure 2004250562
【0106】
【発明の効果】
膨潤性層状珪酸塩を配合したポリアミド樹脂組成物において膨潤性層状珪酸塩の層間に有機オニウムイオンとともにヒンダードアミン系化合物を存在させることにより、成形品の黄化を抑制し、透明性かつ耐熱性に優れ、特に高温環境下で長期間使用しても透明性、物性に優れたものである。

Claims (16)

  1. (a)ポリアミド樹脂100重量部に対して(b)膨潤性層状珪酸塩0.5〜15重量部からなるポリアミド樹脂組成物において、(b)膨潤性層状珪酸塩の層間に有機オニウムイオンとともにヒンダードアミン系化合物が存在することを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 請求項1記載のポリアミド樹脂組成物であって、さらに(c)一般式(A)で表されるヒンダードフェノールの少なくとも一種、および(d)リン酸化合物の少なくとも1種を含有してなることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
    Figure 2004250562
    (式中、Rは−CHまたはC(CHを表し、Xは2価の有機残基を表す。また、Yはn価の有機残基を表し、nは1〜4の整数を表す。)
  3. (a)ポリアミド樹脂がナイロン6、ナイロン66、およびナイロン6とナイロン66の共重合体または混合物の中から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. (a)ポリアミド樹脂が(a−1)結晶性ポリアミドと(a−2)低結晶性または非晶性ポリアミドの混合物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. (b)膨潤性層状珪酸塩がポリアミド樹脂組成物中に単層レベルで分散していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. (c)ヒンダードフェノールが、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタジル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、およびN,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジンから選ばれた一種以上であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. (d)リン酸化合物が次亜リン酸金属塩であることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. (d)リン酸化合物が次亜リン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  9. さらに(e)結晶核剤を含有してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  10. (b)膨潤性層状珪酸塩がポリアミド樹脂組成物中に溶融混練法で導入されたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
  12. 請求項11記載の成形品であって、該成形品の少なくとも一部が、示差走査熱量計で測定した結晶融解熱が40J/g以上であり、かつ偏光光学顕微鏡で観察した際の球晶サイズが平均直径が0.5μm以下であることを特徴とする成形品。
  13. 金型温度40℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体を130℃、30分熱処理した際の結晶融解熱の変化率が15%未満であることを特徴とする請求項11〜12のいずれかに記載の成形品。
  14. 金型温度70℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体の全光線透過率が金型温度40℃で射出成形して得られた成形体の全光線透過率の80%以上であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の成形品。
  15. 金型温度40℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体を120℃、300時間処理した際の全光線透過率の変化率が40%未満であることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の成形品。
  16. 金型温度40℃で射出成形して得られたポリアミド樹脂組成物製成形体を120℃、300時間処理した際の引張強度保持率が50%以上であることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の成形品。
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