JP2004250327A - 抗菌性のガラス製品及びガラス様製品、並びにそれら製品の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス又はガラス様基体の少なくとも1つの表面領域に、接触致死性で非浸出性の、抗菌に有効な量の金属イオンを含有している該基体であって、CIE国際色彩標準でb*≦+6の色彩を有する該基体を開示する。
【解決手段】 該抗菌性基体は、キャリヤ物質に溶解しているか又はさもなければ分散している、抗菌に有効な金属イオンの少なくとも1種の供給源を含有する金属イオン前駆体を調達する工程;前記基体の少なくとも1つの表面の上に前記前駆体を堆積する工程;約20℃〜約105℃の温度で前記基体を乾燥して、前記金属イオン前駆体から揮発分を除去する工程;及び、得られた基体を、約600℃〜約650℃の温度で約2分間〜約5分間加熱して、前記前駆体からの抗菌性金属イオンを前記のガラス又はガラス様基体の中に交換するか、又はさもなければ注入する工程;によって製造する。
【選択図】 なし

Description

(発明の分野)
本発明は、接触致死性のガラス及びガラス様の基体(substrates)であって、少なくとも一つの表面領域に、抗菌に効果的な量の金属イオンを非浸出性で効果的な量含む基体と、そのようなガラス基体の製造方法に関する。詳細な面において、本発明は、銀イオンが濃縮された少なくとも1つの表面領域を有する抗菌性のガラス又はガラス様材料のシート又は板に関する。更に他の面において本発明は、食品に接触する抗菌性表面を有するガラス又はガラス様の物品、例えば、ガラス製及びセラミック製の食品用トレイ;ガラス製及びセラミック製の食品用まな板;セラミック製の料理用レンジ上面(cooktops)及びカウンター上面(countertops);ガラス製及びのセラミック製の食器及び水飲み用具等と、それらの製造方法とに関する。
(発明の背景)
抗菌剤及び抗微生物剤としてある種の金属イオンを使用することは、当該技術では知られている。例えば、医学界において、銀イオン、銅イオン及び亜鉛イオンなどの金属イオンを、整形外科用のピン、プレート及びインプラント、創傷被覆材、尿道カテーテル等の医療用具及び器具の中、並びに/又はそれらの表面上に感染防止のために組み入れることが知られている。典型的には、これらの金属イオン、とりわけ銀イオンは、低濃度で非常に効果的な生物活性を有することから、微生物感染症の治療や予防に使用されている間に医療用具から浸出することが意図された無機及び/又は有機可溶性塩として、医療用具の中、及び/又は表面に組み入れられていた。可溶性塩の形態の金属イオンは、微生物感染症を制御するのに有効であるが、使用中、徐々に失われるため、長期間に渡る防護が不可能である。従って、抗菌作用の効果を維持するには、添加されている金属イオンを頻繁に再施用する必要があるものの、多くの場合、とりわけ内在又は埋め込まれた医療用具は、非常に困難である。
その結果、金属イオン、とりわけ銀イオンの低溶解性の化合物及び/又は錯体であって、使用中、比較的遅い速度で医療用具から浸出するものを使用することを包含する、該医療用具を造る試みが行なわれてきた。例えば、米国特許第2,785,153号明細書は、この目的のために、コロイド状のプロテイン銀を使用することを提案した。そのような化合物は典型的には、クリームとして配合され、コーティングとして施用される。そのような配合物からの銀イオンの放出は非常に遅いが、そのような配合物からのコーティングは、付着性、耐磨耗性、及び貯蔵寿命の問題のため、ほとんど実用化されていない。
抗菌目的で銀金属コーティングを使用することも提案されてきた。しかし、該金属コーティングからの銀イオンの拡散は軽微であるので、そのようなコーティングによって所望レベルの効果が与えられないことは、一般に認められている。銀金属コーティングの抗菌効用を改善しようとする試みは、米国特許第6,238,686号明細書に開示されている。その特許明細書には、蒸着技術によって該金属コーティングを堆積して、該コーティング中に原子の無秩序(disorder)を生じさせ、抗菌効果を生じさせるのに十分な、金属イオンの除放性(sustained release)が得られるようにすることが提案されている。医療用具及び医療器具に銀金属及び/又は銀イオンを使用することを提案している数多くの特許刊行物の中に、米国特許第6,264,936号明細書、公開済み米国特許出願2002/0073891号明細書、PCT国際公開WO92/13491号パンフレットを挙げることができる。
抗菌剤として金属イオンを使用することは、医療技術以外でも知られている。例えば、米国特許第6,383,273号明細書は、コロイド状金属酸化物又はコロイド状メタロイド酸化物結合剤;抗菌剤を吸収及び/若しくは吸着することのできる担体(例えば、ポリマー、炭素、セルロース系繊維、若しくは金属酸化物);及び抗菌剤(例えば、硝酸銀若しくは硝酸銅);を含有する触媒及び/又は吸着剤組成物を製造する方法を開示する。その特許明細書に開示されている抗菌性組成物は、種々の環境(例えば、水及び空気)の中の生物活性剤若しくは汚染物質の量を減少させるか又は除去するのに有用であるという。
抗菌性ガラス組成物を製造するのに金属イオンを使用することも知られている。例えば、特開平10−158037号公報には、ガラス中のアルカリ金属イオンを銀イオンと交換することによって抗菌性ガラスを製造することが開示されている。これは、多量の銀を含有する溶融塩浴の中に、ガラス基体を浸漬することによって達成される。浴温度は、該金属塩の融点より高いが、基体のガラス転移温度よりも低い。この刊行物の諸実施例において、溶融塩浴が加熱された温度は、溶融塩として硝酸銀が使用されたときの240℃から、溶融塩としてコロイド銀が使用されたときの480℃までの範囲であり;また、完全に明らかではないが、ガラス基体が溶融塩浴の中に浸漬され、白金るつぼで加熱された時間は、約30分〜約40時間の間の範囲であり、それは溶融塩の素性(identity)によって決まるようである。
特開平04−338138号公報には、ガラス粉末をそのガラス転移温度付近まで加熱し、次いで、加熱されたガラス粉末をイオン交換溶液(例えば、銀塩又は銅塩の水溶液)の中に浸漬して、銀イオン又は銅イオンを、該ガラス粉末中に当初存在しているナトリウムイオンと交換することによって、抗菌性ガラス粉末を製造することが開示されている。この刊行物は、特開平10−158037号公報で解説されており、そこには、要するに、その方法によって抗菌性ガラス粉末を製造することができるかも知れないが、抗菌性のガラスシート又は板を製造するには不適当である:なぜなら、イオン交換溶液の表面張力のために、その方法によって、ガラスの前面で均一濃度の金属イオン(例えば、銀イオン又は銅イオン)を有するシート又は板を形作ることは不可能だからである、ということが記載されている。この方法が、抗菌性のシート又は板のガラスを製造するのに適していないさらに基本的な理由は、それらのガラス転移温度付近に加熱されたガラスシート又は板が水溶液に挿入されると爆発することである。
概して、抗菌性ガラス組成物に関する他の日本刊行物には、特開平07−300339号公報及び特開平07−048142号公報が包含される。しかし、これら刊行物はいずれも、銀を含有するガラス組成物の製法であって、ガラスの形成に使用されるバッチ材料の一部として、銀成分が導入される該製法に関する。更に、特開平07−300339号公報は、従来の多くのソーダ石灰ガラスと比べてCaO、MgO及びP25に富む抗菌性ガラス組成物に関する。
米国特許第4,507,392号明細書は、低膨張セラミック体に対するうわ薬(釉)として塗布するために設計された透明ガラス−セラミックスに関する。この透明ガラス−セラミックスは、銀イオン又は他のいずれかの抗菌性金属イオンを含有するということであるが、当該技術における従来のいずれかの手段(例えば、浸漬、シルクスクリーン、又は噴霧)によって、ガラスセラミックス基体に塗布することができる。シルクスクリーンは、うわ薬の成分を塗る好ましい方法だと言われている。その方法において、該うわ薬は、シルクスクリーン油ベース及び揮発性溶剤から成る非水溶性溶液に入れた、ガラスセラミック・フリットガラスと任意的な顔料とを含有するペーストとして塗布される。該基体上に該ペーストのスクリーニングを行なった後、該ペーストは乾燥させ、次いで、焼いて、それら粒子を融解して、滑らかなうわ薬又は琺瑯(enamel)にする。米国特許第4,440,810号は、ガラス基体上にうわ薬を堆積することに関するもう1つの特許である。その特許明細書には、従来のスクリーニング用油/溶媒溶液に入れたエナメルの流動性懸濁物(fluid suspensions; フルイドサスペンション)を用いて、少しづつ琺瑯組成物の非水溶性懸濁物をセラミック基体の上に噴霧し得ることが開示されている。従来のスクリーニング油には、例えば、パイン油ベース及び煮あまに油ベースのスクリーニング油(即ち、当該技術では周知のいわゆるスキージ油組成物)が包含される。この特許明細書に開示されている特定のスクリーニング油ベースには、「Darkened 479」、「Darkened Medium 175」、「Darkened Medium 324」、及び「DarkenedTM」スクリーニング溶剤なる名称で、ニューヨーク州アーズリー10202のチバガイギー社(Ciba-Geigy Corporation)プラスチックス・添加剤部門(Plastics and Additives Division)から市販されているものが包含される。ガラスフリットを焼くことによって形成されるうわ薬は典型的には、透明ではないこと;それらうわ薬は非常に機械的損傷を受け易いこと;及び、それらうわ薬は、食品と接触する抗菌性表面(例えば、食品用まな板)に使用するのには適していないこと;が認識されるであろう。
米国特許第6,197,366号明細書は、常温で固体である有機金属化合物又は無機金属化合物と、該金属化合物用の溶液としての粘性アミノ化合物とを含有する金属ペーストでガラス基体を被覆することを開示する。このペーストは、厚膜として該ガラス基体に施用され、次いで、比較的低い温度(90℃〜550℃)で焼き付けられて、金属粒子が単に接触している金属膜を形成する。この特許明細書に、使用するように開示されている金属化合物は、パラジウム、白金、ロジウム、金、銀、銅等の化合物である。金属で被覆されたガラス基体は、例えば、導電性材料として、抵抗材料として、断熱材として、金属光沢材料として、装飾用材料として、又は、微生物成長抑制用材料として有用であるという。無色透明の、銀で被覆されたガラス基体が開示されている方法で造ることができるということは全く示唆されていない。諸実施例には、ペースト配合物中で銀化合物を使用することが開示されており、また、得られたスズ被覆済みガラスが着色されることも開示されている。例えば、実施例15及び16(銀で着色された膜)、実施例17(銀鏡膜)、実施例18(薄い黄色に着色された銀膜)、実施例19(灰色の銀膜)、及び実施例20(鏡のように反映する銀−パラジウム合金膜)を参照。
米国特許第5,085,416号明細書は、ベース板と、抗菌性ゼオライトを含有する有機ポリマー層とで構成される滅菌済み調理用板に関する。ポリマー層は、ベース板の少なくとも1つの表面の全体に形成されている。抗菌性ゼオライトは、1種のゼオライトであって、それの交換可能なイオンの一部又は全てが抗菌性イオン(例えば、銀イオン、銅イオン又は亜鉛イオン)で交換されているものである。この特許明細書は、抗菌性ガラスから調理用板を形成することについては何ら示唆していない。
公開済み米国特許出願2002/00112760号明細書は、食品が表面と接触し、無機抗菌剤(例えば、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン等)を含有している該表面を有する、抗菌性の食品用トレイに関する。該トレイは、抗菌性金属イオンを含有するプラスチック樹脂で形成することができるか;又は、該トレイに塗布されるコーティングに、該抗菌性金属イオンを含有させることができる。抗菌性ガラスから、抗菌性の食品用トレイを形成することについては何ら示唆していない。
抗菌性基体の製造について、いくつかの方法が知られているが、長い耐久性と安全な効能を示す、接触致死性で抗菌性の基体を提供することのできる改善された方法に対する必要性が存在する。また、実質的に無色透明のガラス基体の少なくとも1つの表面領域に、接触致死性で非浸出性の、抗菌に有効な濃度の金属イオン(とりわけ、銀イオン)を含有している該基体を製造するための容易な方法対する必要性も存在する。
(発明の概要)
従来技術に関する、前述の限界及び不利な点並びに他の限界及び不利な点を考慮すれば、本発明の目的は、抗菌性のガラス基体及びガラス様基体を製造するための改善方法を提供することである。
もう1つの目的は、実質的に無色透明の基体の少なくとも1つの選択された表面領域に、抗菌に有効な濃度の金属イオンを含有している該基体を製造する方法を提供することである。
更にもう1つの目的は、実質的に平坦な少なくとも1つのガラス表面又はガラス様表面に、接触致死性で非浸出性の、抗菌に有効な量の金属イオンを含有している該表面を有する製品を提供することである。
もう1つの目的は、製品(とりわけ、食品に接触する物品として使用されるように意図されている製品)であって、実質的に無色透明のガラス材料又はガラス様材料の少なくとも1つの表面領域に、抗菌に有効な濃度の金属イオンを含有している該材料で構成されている、食品に接触する少なくとも1つの表面を有している上記製品を提供することである。
更にもう1つの目的は、食品に接触するガラス表面又はガラス様表面を有する、食品支持用トレイ(tray)であって、食品に接触する該表面が、抗菌に有効な濃度の金属イオン(とりわけ、銀イオン)を含有しており、しかも、ガラス又はガラス様材料がb*≦+6の色彩を有している上記食品支持用トレイを提供することである。
更にもう1つの目的は、切られる食品を支持し且つ該食品と接触するのに適合したガラス表面又はガラス様表面を有しているまな板であって、食品と接触する該表面が、抗菌に有効な濃度の金属イオン(とりわけ、銀イオン)を含有しており、しかも該ガラスがb*≦+6の色彩を有している上記まな板を提供することである。
更にもう1つの目的は、商品(とりわけ、食品)を支持し且つ該商品と接触するのに適合したガラス表面又はガラス様表面を有している棚であって、該商品と接触する該表面が、抗菌に有効な濃度の金属イオン(とりわけ、銀イオン)を含有しており、しかも該ガラスがb*≦+6の色彩を有している上記棚を提供することである。
本発明の上記の目的及び利点と、他の目的及び利点とは、本発明の好ましい幾つかの具体例に関する次の詳細な記述を考慮すれば、一層明確になるであろう。
本明細書及び特許請求の範囲で使用されている、ガラス基体、又はガラス様基体(例えば、セラミック基体若しくはガラス−セラミック基体)は、実質的に無色であり、国際照明委員会(CIE)の国際色彩標準でb*≦+6[式中、b*=0は無色(neutral color)を表わし、b*=+6は薄い黄色(slightly yellow color)を表わす]の色彩、好ましくはb*≦+4の色彩を有する基体を表現するように意図されている。1976年に採用された、(従来、CIEAB色彩標準と略された)CIE国際色彩標準は、L***色値(color values)に基づいている。CIEAB色値は、3次元(3軸)グラフ上にプロットすることができる。ここに、L*値は、中心部(central)即ちY軸に沿って測定され、a*値はX軸に沿って測定され、また、b*値はZ軸に沿って測定される。そのグラフを作成するのに使用される方程式は次の通りである:
*=116(Y/Y0)1/3−16;これは、黒(black)(L*=0)〜純白(pure white)(L*=100)の範囲の明度の外観を評価する。
*=500[(X/X0)1/3−(Y/Y0)1/3];これは、赤(red)(a*は正数である)〜無色(a*=0)〜緑(green)(a*は負数である)の範囲の外観を評価する。
*=200[(Y/Y0)1/3−(Z/Z0)1/3];これは、黄(yellow)(b*は正数である)〜無色(b*=0)〜青(blue)(b*は負数である)の範囲の外観を評価する。
CIEAB色値によると、公称白色の刺激は、Y0,X0,Z0(式中、Y0=100;Y/Y0、X/X0及びZ/Z0>0.01)として定義される。Y軸に接近するにつれて、色は消失し、「灰色(gray)」の色調が観察される。
CIEAB色彩標準に基づく値は、例えば、ニューヨーク州ニュー・ウィンザー(New Windsor)のグレタマクベス(Gretamacbeth) LLCから入手できるマクベス[MacbethTM]分光光度計;及び、メリーランド州シルバースプリング(Silver Spring)のビク・ガードナー社(Byk Gardner, Inc.)から入手できるスペクトロガード[SpectrogardTM]分光光度計;のような従来の可視反射率計を使用して観察される、標準光源(standard illuminants)の数の大きさである。MacbethTM分光光度計、及びSpectrogardTM分光光度計は、一般的に使用される、価格・品質・性能が他に負けない特殊な分光光度計であって、反射可視光又は透過可視光の測定データから色を評価するものである。これらの装置は、3つの主要構成要素:即ち、分光光度計、コンピュータ、及びデータシステムを備えている。該コンピュータは本質的に、特定の色手法を開始して該光度計を作動させ、且つ、スペクトルデータを収集する。該データシステムは、該データを、いずれか特定の色票系(color system)の色に換算する。CIEABはそのような色票系の1つである。
(詳細な記述)
本発明は1つの好ましい面において、実質的に透明無色のガラス又はガラス様基体の少なくとも1つの表面領域に、接触致死性で非浸出性の、抗菌に有効な量の金属イオン(例えば、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン等であって、とりわけ、銀イオン)を含有している該基体を調製する方法に関する。この方法は概して、ガラス又はガラス様基体の少なくとも1つの表面の上に、抗菌性金属イオンの前駆体を堆積する工程と;前記基体を乾燥する工程であって、例えば、前記金属イオン前駆体中の揮発分が蒸発してしまうまで、基体を(例えば、20〜30℃の)周囲空気にさらすことによるか、又は一層好ましくは、前記の抗菌性金属イオン前駆体に含有されているあらゆる揮発分を除去するのに十分な温度(典型的には、約30℃〜約105℃の温度)に前記基体を加熱することによって乾燥する該工程と;続いて、得られた基体を約600℃〜約650℃の温度に短時間の間(例えば、約2分間〜約5分間)加熱して、抗菌性金属イオンをアルカリ金属イオン若しくはアルカリ土類金属イオンと交換するか、又は、さもなければ、該抗菌性金属イオン前駆体が堆積されている該基体の表面領域の中に抗菌性金属イオンを注入する(implant)か若しくは挿入する工程と;を包含する。該基体を、周囲温度まで冷却すると、該基体は、微生物の生命に対して毒性となり、実質的に無色となる:即ち、ガラス又はガラス様基体(例えば、セラミック基体若しくはガラス−セラミック基体)は、無色[国際照明委員会(CIE)の国際色彩標準でb*=0]ないし薄い黄色−黄褐色[b*≦+6、好ましくはb*≦+4]を示す。
本発明によって製造される抗菌性基体が実質的に無色であるという事実は、本発明を従来技術(とりわけ、抗菌性金属イオンとして銀が使用された場合の従来技術)から区別する特徴である。吸着された銀は通常、強力な発色団であり、薄い黄色(slightly yellow)から茶色(brown)(b*≧+6、典型的には約40もの大きさ)の範囲の色を示すガラス又はガラス様基体が生じる結果となる。このように、本発明は、従来の諸方法と比べると、抗菌性金属イオンを含有するガラス又はガラス様基体の色を制御するための実用的手段を提供する。
抗菌性金属イオンの前駆体には、相溶性キャリヤ物質に溶解するか又は分散する金属化合物(典型的には、塩、錯体等)であって、抗菌性金属イオンを、ガラス基体若しくはガラス様基体に含有されている金属イオン(例えば、ナトリウムイオン)と交換することができるか、又は、さもなければ、該基体の表面領域の中に抗菌性金属イオンを挿入することのできる該金属化合物が包含される。本発明において使用することのできる金属化合物には、微生物の成長を絶つか又は少なくとも抑制するものとして知られている、銀、銅、亜鉛等の化合物が包含される。しかし、銀の諸化合物は、本発明で使用するのに、好ましい抗菌性化合物である。なぜなら、それら銀化合物は、低濃度で、著しく有効な生物活性を示すからである。使用することのできる銀化合物には、有機及び無機の銀化合物(例えば、硝酸銀、塩化銀、フッ化銀、臭化銀、酸化銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、テトラフルオロホウ酸銀、硫化銀、酢酸銀、乳酸銀、安息香酸銀、シクロヘキサン酪酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、及びそれらの混合物)が包含される。
該金属化合物のためのキャリヤ物質又は溶液(vehicle)には通常、キャリヤ物質及び金属化合物が、イオン交換処理又はイオン挿入処理の間、基体との接触が維持され得るようなやり方で、金属化合物を溶解することができるか、又はさもなければ、金属化合物を分散させるか若しくは懸濁させることのできるあらゆる液状物質又は液体ベース物質が包含される。該キャリヤ物質には、水性物質(例えば、アクリレート、アクリルアミド、ポリアミド等の濃縮ラテックス)が包含される。しかし、非水溶性であり比較的非揮発性であり油性であるキャリヤ物質であってそれら自体、水を含有する該キャリヤ物質の方が、水性物質よりも好ましい。なぜなら、それら非水溶性物質は、粘性が一層高い傾向があり;しかも、それら物質の表面張力特性は通常、それら自体が、イオン交換処理又はイオン挿入処理が行なわれる間、抗菌性金属イオンの供給源と基体の間の均一な接触を維持するのに一層好都合となる;からである。非水溶性物質はまた、揮発分を一層低い濃度で含有する傾向にあり、従って、該処理プロセスの間、あまり沸騰しそうでないか、又はあまり飛散しそうでない。
このように、広範囲に渡るキャリヤ物質を使用することができるが、好ましいキャリヤ物質には、とりわけ、テルペンアルコール;グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等);ポリグリコール(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等);グリコールエーテル(例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等);テルペン系炭化水素;イソパラフィン系炭化水素を包含するパラフィン系炭化水素;芳香族ナフサ(例えば、ブイ・アンド・ピー・ナフサ(V & P Naphtha));ベンゼン及び置換ベンゼン(例えば、キシレン、エチルベンゼン、トルエン等);ケトン(例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン);アルコキシアルカノールエステル(例えば、2−ブトキシエタノールアセテート);アルコキシアルカノール(例えば、N−プロポキシプロパノール);並びに、従来の種々の有機溶媒及び油性物質(例えば、ミネラルスピリット、パイン油、煮あまに油、セルロースエーテル、及びそれらの混合物を包含する);が包含される。それらキャリヤ物質は任意的に、従来の1種以上の助剤(例えば、多糖類、セルロースエステル、ろう(waxes)、ポリビニルアルコールとスチレンコポリマー);表面張力調節剤(例えば、スルホコハク酸塩、脱イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、長鎖枝分かれ脂肪族アルコール、及びオレイン酸塩);並びに、溶剤溶液(例えば、メタノール、エタノール等);を含有してもよい。
本発明で使用するように意図されている一層好ましい非水溶性キャリヤ物質には、一般に「シルクスクリーン油(silk screening oils)」と呼ばれているこれら物質、又は単に「スクリーニング油」若しくは「スキージ油(squeegee oils)」と呼ばれているこれら物質がある。スクリーニング油は典型的には、比較的揮発性の1種以上の溶媒溶液(例えば、メタノール、エタノール、アセトン、ミネラルスプリット、2−ブトキシエタノールアセテート、等)と組み合わさった、比較的非揮発性で油性又は樹脂状の1種以上の物質(例えば、パイン油、煮あまに油、又は油溶性アクリル樹脂)の混合物を含有しているが、従来の噴霧技術又はシルクスクリーン技術を用いて制御しながらガラス基体に施用するのに十分適している。本発明で使用することのできる市販のスクリーニング油には、例えば、煮あまに油;煮あまに油ベースのスクリーニング油;「Ferro C38TM」[通常、「C38スクリーニング油」と呼ばれ、フェロ社(Ferro Corp.)から入手可能であり、テルペン、アルコール類、グリコールエーテル類、テルペン炭化水素類及びイソパラフィン系炭化水素類で配合されている];並びに、「CERDEC 1620TM」[フェロ社から入手可能であり、テルペン炭化水素類、エステルアルコール類及びアクリル酸樹脂で配合されている];が包含される。他の従来のスクリーニング油は、米国特許第4,440,810号明細書に開示されており、例えば、名称「Drakenfeld 479TM」(パイン油ベースで配合されている)で入手することのできるスクリーニング油;Drakenfeld Medium 175TM;Drakenfeld Medium 324TM;及び、ニューヨーク州アーズリー10202のチバガイギー社プラスチックス・添加剤部門からの「DrakoleneTM」スクリーニング物質;を包含する。
金属イオン前駆体物質は、従来のいずれかのやり方で(例えば、浸漬技術、噴霧技術、スクリーニング技術、ブラッシング技術等によって)、ガラス又はガラス様基体の表面に施用することができる。しかし、例えば、与えられた前駆体物質の粘度及び/又は表面張力に依るが、該前駆体をガラス基体に、浸漬技術又は噴霧技術によって施用することは通常、あまり好ましくない。なぜなら、これらの施用技術は、該前駆体物質を、該基体の上で不均一に流れるか、不均一に浸漬するか、又はさもなければ、不均一にしたたり落ちる結果となる傾向があり、それによって、続いて、処理された基体がそれの表面領域全体で不均一な生物活性と不均一な色とを有する結果となるからである。金属イオンの前駆体物質を施用する好ましい方法は、ガラス又はガラス様基体の表面の上に該前駆体物質のブラッシング又はスクリーニング[例えば、シルクスクリーン(silk screening)]を行なうことによるものである。
ブラッシング技術又はスクリーニング技術では、通常、比較的粘性で油性のキャリヤ物質が使用されるが、それら技術は、制御されたやり方で、該基体を、全体としてか又は選択されたパターンで、該前駆体物質で被覆することが可能である。更に、スクリーニングされたコーティング又はブラッシングされたコーティングは、流れる傾向もしたたり落ちる傾向もなく、従って、後続の低温度での加熱工程が容易となり、その工程の間、揮発分は除去されて、該前駆体物質の残渣が実質的に乾燥した状態で適所に残る。
次いで、乾燥済み前駆体物質を有している基体を、600℃〜約650℃の温度まで、短時間の間(例えば、約2分間〜約5分間)加熱する時、該乾燥済み前駆体物質中の抗菌性金属イオンは、該ガラス表面領域又は該ガラス様表面領域の中のアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンと交換されるか、又はさもなければ、該表面領域の中に注入される(implanted)。
乾燥済み前駆体物質からの残留物は、イオン交換加熱工程の間に分解及び気質から燃え尽きることはなく、大抵、次の抗菌性焼戻し工程の間に完全に除去される。抗菌性ガラス又はガラス様基体の焼戻しは、概して、最初に抗菌性基体を約610℃又はそれより少し高い温度に加熱し、それから加熱された基体をすぐにエアーブラストのヘッド(air-blast head)の中に移して周囲の状態まですばやく基体を冷却することで行われる。
前駆体物質中の、抗菌性金属イオンの供給源の濃度は、広範囲に渡って変化し、これは部分的には、特定の金属化合物と、関連する特定のキャリヤ物質とによって決まる。しかし、金属イオンの供給源と、前駆体物質中のキャリヤ物質とのそれら自体の濃度及び相対濃度は、それら前駆体が、本処理プロセスの間、基体の表面領域の中に、抗菌に有効な濃度の金属イオンを交換することができるか、又はさもなければ、該金属イオンを注入することができる限りにおいてのみ重要である。典型的には、金属化合物とキャリヤ物質との合計重量に基づいて、約0.01〜約1.0重量%、好ましくは約0.25〜約0.50重量%の範囲の金属化合物濃度は、本発明によるガラス又はガラス様基体の表面領域に、抗菌に有効な濃度を与えるためには十分である。
本明細書及び特許請求の範囲で使用する用語「抗菌に有効な濃度(antimicrobial effective concentration)」は、ガラス又はガラス様基体の表面領域の中に交換されてしまったか、又はさもなければ該表面領域の中に注入されてしまった抗菌性金属のイオン、原子、分子及び/又はクラスター(cluster)が、接触している微生物の成長を絶つか又は少なくとも抑制するのに十分な速度及び十分な濃度で該基体表面から放出されるような濃度で、それらイオン、原子、分子及び/又はクラスターが該基体の表面領域の中に存在することを意味する。
本発明のもう1つの具体例において、実質的に無色で、非浸出性で抗菌性のガラス表面又はガラス様表面(non-leaching antimicrobial glass or glass-like surface)を有している物品(とりわけ、食品に接触するように意図されている物品)(例えば、トレイ、棚、料理用レンジ台の上面、カウンタートップ、食器、水飲み用具、まな板、等)が提供される。それら物品は、それら物品の特定の最終用途によって決定されるような、概して平らな表面又は修正された表面を有することがある。しかし、抗菌性の1つ以上のガラス表面又はガラス様表面は、どの場合にも、本発明の方法に従って製造するのが好ましい。本発明によって意図されている抗菌性物品には、例えば、冷蔵庫の抗菌性受け皿;給食用抗菌性トレイ;ガラス又はガラス様(例えば、セラミック若しくはガラス−セラミック)の抗菌性切断用表面を有する食品用まな板;抗菌性のガラス表面又はセラミック表面を有するカウンタートップ;ガラス製のオーブンドア及び前面パネル;電子レンジのオーブンドア;料理用オーブンフードのガラス部品;ガラスホブ(glass hobs)(バーナー用の大きな穴を有する装飾済みガラスオーブントップ);セラミック製の調理器具及び調理表面;食品自動販売機;等が包含されることがある。当業者は、抗菌性のガラス表面又はガラス様表面を有する無数の他の物品であって、食品に接触する物品として使用するようには本来意図されていない物品を包含する該他の物品を予見し得るであろう。これらの物品は全て、実質的に無色の非浸出性で抗菌性のガラス表面又はガラス様表面が本明細書又は特許請求の範囲に教示されている通りにして製造されるという条件で、本発明の範囲内にある。そのような他の物品の例には、浴室、化粧室、トイレ及び台所の抗菌性の壁及び床タイル;抗菌性のガラス表面を有する鏡;ガラス表面又はガラス様表面を有する自動販売機;ガラス表面又はガラス様表面を有する滅菌収納棚(disinfection cabinets; 殺菌キャビネット);サウナブース及び日焼けブースのガラス表面;医療器具[例えば、ガラス表面を有するスケール(scales; 体重計、計量器)及び容器];タッチスクリーン(touch screens)(例えば、自動切符販売機及びオーブン制御ボタン);ガラス表面又はガラス様表面を有する備品(furniture);ガラス操縦面又はガラス様操縦面を有するギャンブル装置及び賭博装置;シャワー用ガラス囲い及びガラスドア;(とりわけ、病院用途の)ガラス容器(例えば、茶わん、皿、コップ、注射器);ガラス製の実験室製品(例えば、ビーカー、試験管);等が包含されるが、それらに限定されない。
この文章中で用いる「非浸出性で抗菌性のガラス又はガラス様表面」という語句は、
表面に抗菌効果を与えるに十分な度合いで表面から放出すると同時に、例えば、一般的な食器洗い機など、例え洗剤を用いて洗浄された時でも、例えば、10年又は20年以上の間、引き伸ばすに十分なゆっくりとした速度で放出される抗菌金属イオンを含有するガラス又はガラス様表面、例えば、セラミック又はガラス−セラミック表面という意味を表している。
本発明では、微生物生命体に対して毒性であるガラス又はガラス様基体を提供することができる。
次の諸実施例は、本発明を説明するのに役立つものであり、また、本発明の方法及び製品を如何にして達成し評価すべきかを、当業者に一層完全に理解させるように意図されている。それら実施例は、本発明を単に例証するように意図されているのであって、発明者等が発明者等の発明として見なす範囲を制限するようには意図されていない。数量(例えば、量、温度、等)に関する精度を確実にするように努力してきたが、幾らかの誤差及び偏差は考慮されるべきである。別に指摘しない限り、部又は%は部又は重量%であり;温度は℃単位であるか又は周囲温度であり;また、圧力は大気圧又はほぼ大気圧である。諸実施例の各々において、微生物に対する有効性(microbial efficacy; 微生物効能)は、共焦点顕微鏡によって決定し;また、蛍光を使用して、非処理ガラス基体(対照)の表面に生じた微生物活動度を、各々の実施例に従って処理したガラス基体の表面に生じた微生物活動度と比較した。微生物に対する有効性を決定するためには、当初、該基体を殺菌し;該基体に細菌を接種し;次いで、接種済み細菌を培養して染色する;諸段階が必要であった。染色によって、生きた細胞は緑(green)の蛍光を発し、死んだ細胞は赤(red)の蛍光を発した。
銀イオンの前駆体物質は、濃縮アンモニア7滴に硝酸銀(0.125g)を溶解し、次いで、得られた溶液を、「Ferro C38TM」スクリーニング油(50g)に添加することによって調製した。得られた混合物は、1分間激しく振盪し;1時間の間撹拌せず静かにし;そうすることによって、均一な黒っぽい琥珀色の油を形成した。その銀イオンの前駆体物質は、305−メッシュのスクリーンを用いて、3平方インチの前処理済みフロートガラス板の上にスクリーニングを行なった。スクリーニングしたフロートガラスは、105℃で30分間乾燥し、次いで、垂直にしたトングオーブン(tong oven)の中で620℃まで3分間加熱した。周囲温度まで冷却した時、該ガラス板は、透明であり、均一で薄い黄褐色(slight yellow-tan hue)(b*<6)を示した。この銀イオン処理済みガラス基体は、処理しなかったガラス基体(対照)と共焦点顕微鏡によって比較したとき、著しく一層赤い蛍光を示すことが分かった。従って、銀イオン処理済みガラス基体は、微生物生命体に対して毒性であることが分かった。処理しなかったガラス基体(対照)は、ほとんど独占的に緑(green)の蛍光を示し、処理しなかったガラスが、生物膜(biofilm)の成長と活発な浮遊性生命体とを支持したことを示した。
乳鉢と乳棒とを用いて、硝酸銀(0.125g)を注意深く粉砕することによって、銀イオンの前駆体物質を調製した。「Ferro C38TM」スクリーニング油の50gバッチからの5滴を乳鉢に添加し、次いで、均一なミルク様粘稠性を有する懸濁液が得られるまで粉砕を続けた。得られた懸濁液は、回収して、スクリーニング油50gの残部に添加した。得られた混合物は、撹拌し、次いで、2時間の間撹拌しないで静かにし、そうすることによって、黒っぽい琥珀色の油を形成した。黒っぽい琥珀色の油は、305−メッシュのスクリーンを用いて、3平方インチの前処理済みフロートガラス板の上にスクリーニングを行なった。スクリーニングしたフロートガラスは、105℃で30分間乾燥し、次いで、垂直にしたトングオーブンの中で620℃まで3分間加熱した。周囲温度まで冷却した時、該ガラス板は、均一で薄い黄褐色(slight yellow-tan hue)(b*<6)を示し、微生物生命体に対して毒性であることが分かった。
例3〜7(比較例)
例3〜例6では、ガラス基体は、下の表1に示す時間の間、溶融済み硝酸銀の浴の中に浸漬して加熱したことを除き、特開平10−158037号公報に概説される、ガラス中のアルカリ金属イオンを銀イオンと交換するための方法に従った。各々の場合、溶融済み硝酸銀は、特開平10−158037号公報に開示されているように、硝酸銀の融点よりも高いがガラス基体のガラス転移温度よりも低い温度に加熱した。実施例7では、銀イオンの前駆体(0.028g)をガラス基体の上にスクリーニングを行ない;且つ、乾燥したスクリーニング済み銀イオン前駆体物質を604℃で僅かに2分間だけ加熱して、ガラス基体と硝酸銀との合計重量に基づき、硝酸銀(約0.0168モル%)を含有する実質的に無色の抗菌性ガラス基体を造った;ことを除き、実施例1の方法に従った。例3〜6で使用した、溶融済み硝酸銀浴の温度と、浸漬/処理の工程の時間とは、表1に開示する。比較のために、乾燥したスクリーニング済み銀イオン前駆体物質を含有するガラス基体を加熱した温度、及び、実施例7で用いた加熱工程の時間をも表1に開示する。
〔表1〕
Figure 2004250327
表1のデータから分かるように、本発明では、僅かに2分間の加熱工程/処理工程を用いて、微生物生命体に対して毒性であるガラス基体を製造することができたのに対し、特開平10−158037号公報に開示される方法では、遥かに長い時間の加熱工程/処理工程が必要であった。更に、溶融済み硝酸銀浴の温度が増大するにつれて、該溶融済み硝酸銀は泡立ち及び/又は沸騰して、酸化銀に分解される傾向があり、その結果、処理済みガラス基体の表面領域にわたって均一でないことが見出された。
当業者は、通常の実験のみを用いて、本明細書に記述される本発明の特定の諸実施例に対する多くの同等物を確認することができるであろう。それらの同等物及び他の同等物は全て、特許請求の範囲に包含されるように意図されている。

Claims (32)

  1. ガラス又はガラス様基体の少なくとも1つの表面領域に、接触致死性で非浸出性の、抗菌に有効な量の金属イオンを含有している該基体を調製する方法であって、
    (a)キャリヤ物質に溶解しているか又はさもなければ分散している、抗菌に有効な金属イオンの少なくとも1種の供給源を含有する金属イオン前駆体の組成物を調達する工程;
    (b)ガラス又はガラス様基体の少なくとも1つの表面の上に前記金属イオン前駆体を堆積する工程;
    (c)前記金属イオン前駆体中に当初含有されていた揮発分を除去するのに十分な時間の間、約20℃〜約105℃の温度で前記基体を乾燥する工程;
    (d)得られた基体を、約600℃〜約650℃の温度で約2分間〜約5分間加熱して、前記前駆体が堆積されている、前記基体のあらゆる表面の中に抗菌に有効な金属イオンを導入し、そうすることによって、CIE国際色彩標準でb*≦+6の色彩を有する、実質的に透明無色の抗菌性ガラス又はガラス様基体を形成する工程;
    を包含する、上記調製方法。
  2. 乾燥工程(c)は、前記金属イオン前駆体中に含有されていた揮発分を除去することによって該金属イオン前駆体を大幅に乾燥するのに十分な時間の間、約30℃〜約105℃の温度まで前記基体を加熱する段階を包含する、請求項1に記載の方法。
  3. 金属イオン前駆体の組成物は、銀イオン供給源を含有している、請求項1に記載の方法。
  4. 金属イオン前駆体の組成物は、銀イオンの供給源を含有している、請求項2に記載の方法。
  5. 銀イオンの供給源は、硝酸銀、塩化銀、フッ化銀、臭化銀、酸化銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、テトラフルオロホウ酸銀、硫化銀、酢酸銀、乳酸銀、安息香酸銀、シクロヘキサン酪酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、及びそれらの混合物から成る群から選ばれる有機又は無機銀化合物である、請求項3に記載の方法。
  6. 銀イオンの供給源は、硝酸銀、塩化銀、フッ化銀、臭化銀、酸化銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、テトラフルオロホウ酸銀、硫化銀、酢酸銀、乳酸銀、安息香酸銀、シクロヘキサン酪酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、及びそれらの混合物から成る群から選ばれる有機銀化合物又は無機銀化合物である、請求項4に記載の方法。
  7. キャリヤ物質は、テルペンアルコール;グリコール;ポリグリコール;グリコールエーテル;テルペン系炭化水素;イソパラフィン系炭化水素を包含するパラフィン系炭化水素;芳香族ナフサ;ベンゼン及び置換ベンゼン;ケトン;アルコキシアルカノールエステル;アルコキシアルカノール;ミネラルスピリット;パイン油;煮あまに油;セルロースエーテル;並びにそれらの混合物;から成る群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  8. キャリヤ物質は、テルペンアルコール;グリコール;ポリグリコール;グリコールエーテル;テルペン系炭化水素;イソパラフィン系炭化水素を包含するパラフィン系炭化水素;芳香族ナフサ;ベンゼン及び置換ベンゼン;ケトン;アルコキシアルカノールエステル;アルコキシアルカノール;ミネラルスピリット;パイン油;煮あまに油;セルロースエーテル;並びにそれらの混合物;から成る群から選ばれる、請求項2に記載の方法。
  9. キャリヤ物質は、テルペンアルコール;グリコール;ポリグリコール;グリコールエーテル;テルペン系炭化水素;イソパラフィン系炭化水素を包含するパラフィン系炭化水素;芳香族ナフサ;ベンゼン及び置換ベンゼン;ケトン;アルコキシアルカノールエステル;アルコキシアルカノール;ミネラルスプリット;パイン油;煮あまに油;セルロースエーテル;並びにそれらの混合物;から成る群から選ばれる、請求項3に記載の方法。
  10. キャリヤ物質は、テルペンアルコール;グリコール;ポリグリコール;グリコールエーテル;テルペン系炭化水素;イソパラフィン系炭化水素を包含するパラフィン系炭化水素;芳香族ナフサ;ベンゼン及び置換ベンゼン;ケトン;アルコキシアルカノールエステル;アルコキシアルカノール;ミネラルスプリット;パイン油;煮あまに油;セルロースエーテル;並びにそれらの混合物;から成る群から選ばれる、請求項4に記載の方法。
  11. キャリヤ物質は、増粘剤を更に含有している、請求項10に記載の方法。
  12. キャリヤ物質は、増粘剤を更に含有している、請求項9に記載の方法。
  13. 概して水平方向に配置されたガラス又はガラス様表面の上に金属イオン前駆体を堆積するとき、該金属イオン前駆体が、したたり落ちることなく且つ流れることなく、実質的に適所に留まるような粘度と表面張力とを、該金属イオン前駆体が有する、請求項1に記載の方法。
  14. 概して水平方向に配置されたガラス又はガラス様表面の上に金属イオン前駆体を堆積するとき、該金属イオン前駆体が、したたり落ちることなく且つ流れることなく、実質的に適所に留まるような粘度と表面張力とを、該金属イオン前駆体が有する、請求項2に記載の方法。
  15. 金属イオン前駆体は、スクリーニング技術又はブラッシング技術によって、ガラス又はガラス様基体の上に堆積する、請求項1に記載の方法。
  16. 金属イオン前駆体は、スクリーニング技術又はブラッシング技術によって、ガラス又はガラス様基体の上に堆積する、請求項2に記載の方法。
  17. 金属イオン前駆体の組成物は、銀イオンの供給源を含有している、請求項15に記載の方法。
  18. 銀イオンの供給源は、硝酸銀、塩化銀、フッ化銀、臭化銀、酸化銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、テトラフルオロホウ酸銀、硫化銀、酢酸銀、乳酸銀、安息香酸銀、シクロヘキサン酪酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、及びそれらの混合物から成る群から選ばれる有機又は無機銀化合物である、請求項17に記載の方法。
  19. 抗菌性のガラス又はガラス様基体は、b*≦+4の色彩を有する、請求項1に記載の方法。
  20. 抗菌性のガラス又はガラス様基体は、b*≦+4の色彩を有する、請求項2に記載の方法。
  21. 抗菌性のガラス又はガラス様基体は、b*≦+4の色彩を有する、請求項4に記載の方法。
  22. 抗菌性のガラス又はガラス様基体は、b*≦+4の色彩を有する、請求項3に記載の方法。
  23. 少なくとも1つの接触致死性で非浸出性の抗菌性表面領域を有しているガラス又はガラス様基体であって、該基体が請求項1に記載の方法に従って製造されたものである、上記ガラス又はガラス様基体。
  24. 少なくとも1つの接触致死性で非浸出性の抗菌性表面領域を有しているガラス又はガラス様基体であって、該基体が請求項2に記載の方法に従って製造されたものである、上記ガラス又はガラス様基体。
  25. 少なくとも1つの接触致死性で非浸出性の抗菌性表面領域を有しているガラス又はガラス様基体であって、該基体が請求項3に記載の方法に従って製造されたものである、上記ガラス又はガラス様基体。
  26. 少なくとも1つの接触致死性で非浸出性の抗菌性表面領域を有しているガラス又はガラス様基体であって、該基体が請求項4に記載の方法に従って製造されたものである、上記ガラス又はガラス様基体。
  27. 接触致死性で非浸出性で抗菌性の少なくとも1つのガラス表面領域又はガラス様表面領域を有している製品であって、該表面領域がCIE国際色彩標準でb*≦+6の色彩を有している製品。
  28. ガラス表面領域又はガラス様表面領域がb*≦+4の色彩を有している、請求項25に記載の製品。
  29. 食品を支持するのに適した、接触致死性で非浸出性で抗菌性の少なくとも1つのガラス表面領域又はガラス様表面領域を有しているまな板であって、CIE国際色彩標準でb*≦+40の色彩を有しているまな板。
  30. *≦+4の色彩を有している、請求項27に記載のまな板。
  31. 接触致死性で非浸出性で抗菌性の少なくとも1つの表面領域を有しているガラス又はガラス様の棚であって、該棚がCIE国際色彩標準でb*≦+40の色彩を有している、ガラス又はガラス様の棚。
  32. *≦+4の色彩を有している、請求項31に記載のガラス棚又はガラス様棚。
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