JP2004248696A - 分離型スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記交換ユニット2には、前記筐体ユニット1に設けた支持手段の上面に接触し交換ユニットを支持するとともに前後方向の移動を円滑に行わせるための移動補助手段を設け、前記支持手段には、前記移動補助手段を係止可能に形成され交換ユニットの少なくとも奥方向の移動を一時停止可能な移動困難手段50を設け、この移動困難手段50は、前記交換ユニット2が固定位置に設置される手前で一時停止可能となる部位に設けてある。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、遊技の部分を担当するリールユニット及び制御装置を交換ユニットとして、他の部分から分離可能に形成した分離型スロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンは、正面側に開口する筺形と、筐体の開口部を開閉自在に塞ぐ前扉とから成り、筐体の内部に、リールユニット、ホッパーユニット、遊技を司る基板等が固定設置され、全体が構成されていた。
このような、従来のスロットマシンにおいては、遊技内容を変更する際には筐体まるごと交換しなければならなかったので、遊技内容を変更するための台交換の際、遊技内容の変更に関与しないホッパーユニット等も同時に交換されることとなり、交換に要する費用がかかるだけでなく、資源の無駄となっていたという問題点があった。かかる問題を解決すべく、分離型スロットマシンが考案された(特許文献1参照)。そして、分離型スロットマシンのうち、交換するための交換ユニットを具体的に特定し、真に交換が必要な交換ユニットを提供すべく、改良発明もなされている(特願2002−156626など)。これは、スロットマシンのうち、主として遊技性に関わる部分、すなわちリールユニット及び主基板等の制御装置を交換ユニットとして一体的取り扱い可能とし、最低限この交換ユニットを交換することにより、全体を交換することなく、新しいスロットマシンで遊技しているかのような印象を与えることがかできる分離型スロットマシンを提供しようとするものである。
【0003】
ところで、この分離型スロットマシンにおいては、交換ユニットは固定の安定性の観点より、筐体内側面にぴったりと嵌り込むように形成されている。また、交換ユニットは、中板に載せて設置固定するようになっており、収納の容易性に鑑み、中板を奥方向に向かって下り傾斜に形成してあった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−095973号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の分離型スロットマシンにおいては、交換ユニットを筐体内から取り出すためには、一度交換ユニットを持ち上げて手前に引き出し、それから枠体の適当な部分(例えば側面部)に持ち代えて引き出すという作業を行っていた。しかし、交換ユニットと筐体との僅かな隙間に手を入れて、交換ユニットを持ち上げながら引き出すという作業をするのには相当の力を入れなければならず、特に中板が傾斜している場合にはなおさら持ち上げるのが困難で、作業者の負担になっていた。逆に、引き出す際に力を入れすぎて、交換ユニットが筐体内から手前に飛び出し、落下するなどの危険もある。さらに、交換ユニットを収納する際にも、一度に奥まで勢いよく押し込んでしまうと、手を挟まれるなどの危険があるばかりでなく、交換ユニットや筐体に損傷を与えるおそれもある。
【0006】
そこで各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、以下の点にある。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、交換ユニットを筐体内に収納する際、交換ユニットの移動を一時中断可能とし、容易かつ安全に収納作業を行える分離型スロットマシンを提供しようとするものである。
【0007】
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、収納されている交換ユニットを筐体から取り出す際、多大な力を要さずに取り出し容易な位置まで交換ユニットを移動させることが可能な分離型スロットマシンを提供しようとするものである。
【0008】
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、交換ユニットを容易に固定位置に設置可能な分離型スロットマシンを提供しようとするものである。
【0009】
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項2又は3記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、交換ユニットが固定位置にあるかどうかを容易に判断可能な分離型スロットマシンを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、かっこ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、正面側に開口する筺体ユニット(1)と、筐体ユニット(1)の開口部(11)を開閉自在に塞ぐ前扉(3)と、複数の図柄が表示された回転リール(23)及びこの回転リール(23)を回転させるための駆動モータを有するリールユニット(22)と、遊技メダルを払い出すための払い出し装置と、前記回転リール(23)及び払い出し装置の作動を制御するための制御装置とを少なくとも有するスロットマシンである。
【0012】
ここで、前記前扉(3)は、筐体ユニット(1)の開口部(11)を開塞自在に取り付けられており、扉を閉めるとスロットマシンの正面構造となるように形成されているものである。すなわち、回転リール(23)の図柄を見ることができる表示窓(31)や、スロットマシンを操作するための操作部(41)等を設けることができるものである。なお、この前扉(3)は、閉扉状態で筐体ユニット(1)の開口部(11)を閉塞可能であれば、筐体ユニット(1)にとりつけられていてもよいし、筐体ユニット(1)以外の構成部品、例えば枠体(21)などにとりつけられていてもよい。さらにまた、この前扉(3)は、上扉(30)、下扉(40)のように上下に二分割して形成することもできる。
【0013】
前記リールユニット(22)は、表面に複数の図柄が表示される回転リール(23)を複数(例えば3個)有し、各回転リール(23)の回転軸にはこれらを回転させるための駆動モータがそれぞれ設けられている。
前記払い出し装置としては、例えばホッパーユニット(5)等が挙げられるが、遊技メダルを払い出すことのできる装置であればよい。
【0014】
また、前記制御装置としては、例えば配線基板に制御用電子部品一式が搭載されてなる電子基板(単に基板ということもある)等が挙げられるが、回転リール(23)と払い出し装置の作動を制御することができる装置であればよい。スロットマシンでは、回転リールと払い出し装置の作動を制御することができる基板を、通常、主基板と称している。これは、回転リールと払い出し装置の作動以外、例えば画像表示装置や演出用リールや演出用のその他の表示装置などの演出用装置などを制御することができる基板として副基板を備えるようにした場合に、この副基板と区別するためである。
【0015】
なお、スロットマシンとしては、上記以外にも、電源装置や設定変更装置を有していても良い。
そして、本発明に係るスロットマシンは、少なくとも前記リールユニット(22)及び制御装置を支持体に設置した交換ユニット(2)を、筐体ユニット(1)内部に着脱自在に形成した分離型スロットマシンである。なお、交換ユニット(2)には他の構成部品が含まれていてもよい。
【0016】
前記交換ユニット(2)は、支持体及びリールユニット(22)及び制御装置とから構成されており、前記筐体ユニット(1)の内部に収納可能であり、筐体ユニット(1)内部に載置あるいは吊り下げて支持固定されるものである。
また、前記支持体としては、例えば枠体(21)が挙げられるが、リールユニット(22)と制御装置を支持することができるものであればよい。支持体は、筐体内部にリールユニット(22)等を固定するためのものであり、さらに、リールユニット(22)及び制御装置を一体的に取り扱い可能とするものである。この支持体は、例えばクリップ(18)などの固定装置(10)により筐体ユニット(1)内部に固定されると共に、固定装置(10)を解除することにより、筐体ユニット(1)から取り出し可能となっている。
【0017】
さらに、本発明に係る分離型スロットマシンは、前記筐体ユニット(1)には、手前側から奥に向かって下り傾斜に形成され前記交換ユニット(2)を支持するための支持手段を設け、前記交換ユニット(2)には、前記支持手段の上面に接触し交換ユニットを支持するとともに前後方向の移動を円滑に行わせるための移動補助手段を設け、前記支持手段には、前記移動補助手段を係止可能に形成され交換ユニット(2)の少なくとも奥方向の移動を一時停止可能な移動困難手段(50)を設け、この移動困難手段(50)は、前記交換ユニット(2)が固定位置に設置される手前で一時停止可能となる部位に設けられていることを特徴とする。
【0018】
ここで、「支持手段」は、交換ユニット(2)を筐体内に支持するための手段であり、例えば中板(12)、交換ユニット2の重量を下方から支持可能な枠材、ガイドレール、台などを含む。さらには、交換ユニット(2)を筐体内に吊り下げ可能なガイドレールなどの吊り下げ手段も含む。また、「移動補助手段」は、前記「支持手段」上を回転又は摺動可能な部材であって、交換ユニット2の重量を支えることができると共に、交換ユニット(2)の前後方向の動きを妨げないものであればよく、例えばガイドローラ(29)、ころ、ベアリングなどとすることができる。この「移動補助手段」は、複数設けるのが好ましく、例えば支持体底面の後隅部や中央部、あるいは四隅などに設けてもよい。
【0019】
移動困難手段(50)は、前記「支持手段」に設けられた、交換ユニット(2)を固定位置の手前で一時停止させるためのストッパーである。ここで、交換ユニット(2)の奥方向の移動を一時停止可能な手段としては、例えば前記「移動補助手段」の通り道に形成された奥方向に向かう上り傾斜部(51)が挙げられ、前後方向の移動を一時停止可能な手段としては、例えば前記「移動補助手段」が嵌入可能な凹部(53)とすることができる。
【0020】
(作用)
まず、交換ユニット(2)を筐体ユニット(1)に収納する際には、交換ユニット(2)を中板(12)等に載せ、あるいは吊り下げ手段に吊り下げると、それら「支持手段」は奥方向に向かって下り傾斜となっているので、「移動補助手段」は「支持手段」上を奥方向に回転又は滑走して行き、交換ユニット(2)は軽く押すだけで開口部(11)内に収納されていく。そして、交換ユニット(2)の固定位置すなわち交換ユニット(2)を筐体内に固定可能な位置に到達する前に、「移動補助手段」が移動困難手段(50)に係止される。これにより交換ユニット(2)は、開口部(11)内に完全に収納される前に、正面が少し手前側に突出した位置で一時停止する。従って、支持体と筐体ユニットとの間に手を挟まれたり、交換ユニット(2)が勢いよく筐体ユニット(1)の裏板に衝突したりする危険が少なくなる。
【0021】
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記筐体ユニット(1)又は前記交換ユニット(2)に、交換ユニット(2)の奥方向への移動を固定位置で停止させるための移動停止手段を設け、前記筐体ユニット(1)内部に、前記交換ユニット(2)が移動停止手段により停止しているときに前記移動補助手段を手前側に押し出し可能な押し出し手段(80)を設置可能に形成し、前記押し出し手段(80)により交換ユニット(2)が手前側に移動したときには、前記移動補助手段が前記移動困難手段(50)に係止されることを特徴とする。
【0022】
ここで、「移動停止手段」とは、係止、係合、当接等させることにより交換ユニット(2)を固定位置で停止させるためのストッパーであり、筐体ユニット(1)又は前記交換ユニット(2)のいずれか一方、又は筐体ユニット(1)及び前記交換ユニット(2)の双方に設けることができる。
前記押し出し手段(80)は、固定位置に設置されている交換ユニット(2)を、作業者が操作することにより手前側に押し出すためのものであり、筐体ユニット(1)内部に取り付けられているものでも、交換時に使用する工具であってもよい。例えば、筐体内に固定された軸を支点に回動可能なてこの原理を用いた装置や、移動補助手段を手前側に押し出し可能な棒とすることができる。
【0023】
(作用)
交換ユニット(2)の取り出し時に、押し出し手段(80)を用いて交換ユニット(2)を少しだけ筐体ユニット(1)の開口部(11)から手前に移動させる。支持手段は奥行き方向に向かって下り傾斜しているので、交換ユニット(2)取り出す際には上り傾斜を引っ張り上げなければならないが、押し出し手段(80)を用いることにより、いちばん力を掛ける必要がある最初の動作を容易にすることができる。さらに、押し出し手段(80)により交換ユニット(2)が手前側に移動すると、移動補助手段が移動困難手段(50)に係止するため、せっかく手前に突出した交換ユニット(2)が、自重により支持手段の下り傾斜を下がっていってしまうことがない。
【0024】
このように、交換ユニット(2)を、ある程度筐体から手前に突出させておいてから引き出すことができるので、引き出す際の手掛かりもでき、容易に取り出し作業を行うことができる。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0025】
すなわち、請求項3記載の発明は、前記筐体ユニット(1)は、内部に、前記交換ユニット(2)を固定するための筐体側固定装置を有し、前記交換ユニット(2)は、前記支持体に、前記筐体側固定装置と係合可能な支持体側固定装置を有し、筐体側固定装置と支持体側固定装置とを係合させると交換ユニット(2)が奥方向に移動して固定位置に設置されるように形成されており、前記移動困難手段(50)は、前記筐体側固定装置と支持体側固定装置とが係合可能となる位置に設けられていると共に、筐体側固定装置と支持体側固定装置を係合させることにより、前記移動補助手段が前記移動困難手段(50)の係止から解除されるように形成されていることを特徴とする。
【0026】
本発明は、交換ユニット(2)を筐体内に固定する固定装置(10)と、移動困難手段(50)の位置を関連づけたものである。本発明における固定装置(10)としては、例えば、筐体側固定装置としては、非固定時には引っ掛け部が手前側に移動可能であり固定時にはその引っ掛け部を奥方向に移動させるようにしたクリップ(18)、支持体側固定装置として前記クリップ(18)を引っ掛けるフック(26)とすることができる。
【0027】
また、「筐体側固定装置と支持体側固定装置とが係合可能となる位置」とは、筐体側固定装置と支持体側固定装置が、係合させるのに必要十分な位置関係となるような位置に交換ユニット(2)が在る位置のことであり、その交換ユニット(2)に設けられている移動補助手段が係止可能な場所に、移動困難手段(50)が形成されているものである。
【0028】
(作用)
本発明によれば、交換ユニット(2)が移動補助手段と移動困難手段(50)の係止により筐体内で一時停止しているときに、筐体側固定装置と支持体側固定装置との係合が可能となる。そして、固定装置(10)を係合固定することにより、交換ユニット(2)は移動困難手段(50)のある位置から固定位置へと移動する。すなわち、交換ユニット(2)を奥方向に押し入れて、一旦停止したところで固定装置(10)を装着させれば、自動的に交換ユニット(2)が固定位置に設置されるので、前後方向の位置決めに煩わされることなく容易に取り付け作業を行うことができる。
【0029】
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、上記した請求項2又は3記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、前記押し出し手段(80)は、筐体ユニット(1)内部に取り付けられており、前記移動補助手段を押し出すための押し出し部(85)と、筐体正面側から操作可能な操作部(86)とを有し、操作部(86)の操作により押し出し部(85)が前記移動補助手段を押し出し可能に形成されているとともに、前記交換ユニット(2)が固定位置にある場合には、前記押し出し部(85)と前記移動補助手段が接触して前記操作部(86)が操作可能位置にあり、交換ユニット(2)が固定位置にない場合には、前記押し出し部(85)と前記移動補助手段の接触が絶たれ前記操作部(86)は操作可能位置にないことを特徴とする。
【0030】
本発明における押し出し手段(80)としては、例えば、筐体内に固定された軸(82)に、押し出し部(85)としての押し出し片(81)と、操作部(86)としてのレバー(83,83a)を固定し、レバー(83)を押し下げることにより押し出し片(81)が軸(82)を支点として手前側に回動し、移動補助手段を手前側に押し出すものとすることができる。そして、レバー(83)は、押し出し片(81)に移動補助手段(例えばガイドローラ(29))が当接しているときには、押し出し片(81)が奥方向に回動することにより上方に持ち上げられて「操作可能位置」に位置し、移動補助手段が当接していないときには、自重で下方に回転し「操作可能位置」から外れた場所に位置しているようなものである。
【0031】
なお、「操作可能位置」とは、操作部(86)を操作して交換ユニット(2)を押し出し可能な位置、すなわち、交換ユニット(2)が固定位置に存在していることを表す位置のことである。
(作用)
本発明は、交換ユニット(2)を固定位置に設置してから固定装置(10)を装着する場合に意義がある。すなわち、操作部(86)が「操作可能位置」にない時には、交換ユニット(2)が固定位置にちゃんと収納されていないことが一目で分かり、操作部(86)が「操作可能位置」にある時には、交換ユニット(2)が固定位置に在ることを確認することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(図面の説明)
図1乃至図12は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1及び図2は分離型スロットマシンを示す分解斜視図、図3はスロットマシンの縦断面図、図4及び図5は押し出し手段の斜視図、図6及び図7は押し出し手段の作動を示す断面図、図8乃至図10は固定装置を示す図である。また、図11及び図12は、本発明の他の実施の形態を示す図である。
【0033】
本実施の形態における分離型スロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する筐体ユニット1、筐体ユニット1内部に着脱自在に設けられる交換ユニット2、筐体ユニット1の開口上部13を開閉可能に塞ぐ上扉30、筐体ユニット1の開口下部14を開閉可能に塞ぐ下扉40とから構成されている。
【0034】
なお、本実施の形態においては、前扉3を上下二分割されているものとしたが、前扉3が一体に形成されているものであってもよい。
(筐体ユニット1)
筐体ユニット1は、底板15及び側板16及び天板及び裏板からなる正面側に開口する筺体であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。ここで、中板12は、開口部11を上下に仕切るとともに、後述する交換ユニット2を筐体内部に支持する載置手段としての役割を果たすものである。そして、この中板12の下面には電源ユニット4が設けられ、底板15にはホッパーユニット5が固定されている。
【0035】
前記電源ユニット4は、中板12の下面に、取り付け板等を介して取り付けられており、特に図示しないが電源装置が内装されていると共に、遊技店側が種々の設定を行うためのスイッチ等を有している。
上記電源ユニット4及びホッパーユニット5は、交換ユニット2の交換に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、交換時には設置されたままにしておけるようになっているものである。
【0036】
なお、本実施の形態においては、メダルを貯留すると共にメダルを払い出す払い出し装置としてホッパーユニット5を有するスロットマシンとしたが、遊技メダルを払い出すことのできる装置であれば、ホッパーユニット5以外の装置が代わりに設けられていてもよい。
また、側板16の正面左側の下部には、下扉40を係合させ、回転自在に支持するための筐体係合部61が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、筐体係合部61の対向側の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、側板16の内面手前側には、交換ユニット2を固定するための筐体固定装置10としてのクリップ18が取り付けられているが、これについては後述する。
【0037】
ところで、前記中板12は、図3に示すように、奥方向に向かって下り傾斜となるよう形成されており、図1及び図5に示すように、奥側左右端部に切り欠き部19が設けられている。切り欠き部19は、交換ユニット2を手前側に押し出すための押し出し手段80の押し出し部85(押し出し片81)を突出させ揺動可能とするためのものである。そして、図5に示すように、この切り欠き部19の手前には山型の凸部が形成されており、手前側は登り傾斜部51、奥側は下り傾斜部52となっている。ここで、登り傾斜部51は、交換ユニット2の前後方向の移動を一時停止させるための移動困難手段50として機能するものであり、一方下り傾斜部52と前記押し出し片81の表面81aは、交換ユニット2を固定位置に停止させるための移動停止手段70として機能するものであるが、押し出し手段80及びこれらの機能の詳細については後述する。
【0038】
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体としての枠体21と、この枠体21に固定されたリールユニット22及び基板ユニット24とから形成されている。
枠体21は、リールユニット22及び基板ユニット24を設置可能な箱形の金属枠であり、底面後端部には、交換ユニット2の脱着時にその重量を支持し、前後方向に移動させる際の摩擦抵抗を軽減するためのガイドローラ29が設けられている。なお、支持体としては枠体21に限られず、リールユニット22及び基板ユニット24等の機器を設置することが可能な強度を有する構造体であればよい。
【0039】
ここで、リールユニット22は、周囲に複数の図柄を表示した複数の回転リール23と、特に図示しないが、回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。また、前記基板ユニット24には、遊技及びスロットマシンの作動を制御するための主基板と、各種演出を行うための副基板が含まれている。前記主基板及び副基板は、スロットマシンの制御装置として機能する。
【0040】
枠体21の正面左側の縦枠には、上扉30を係合させ、回転自在に支持するための枠体係合部62が設けられており、枠体係合部62の対向側の縦枠には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2は、筐体ユニット1の中板12の上に乗せて開口上部13内部に収納し、固定装置10により筐体ユニット1に固着される。すなわち、図1に示すように、枠体21の前方側面には固定装置10としてのフック26が設けられており、このフック26に前記筐体ユニット1に取り付けられたクリップ18の引掛部182を係合させ、可動部材181を奥方向に回転させると、交換ユニット2が奥方向に引っ張られて、固定位置に固定されるものであるが、これについては後述する。
【0041】
(上扉30)
上扉30は、筐体ユニット1の開口上部13を塞ぐための板状の扉であり、交換ユニット2の枠体21に回転自在かつロック可能に形成されている。そして、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる表示窓31を有し、周囲に飾り部33や種々の表示を行うための表示装置32が設けられているものである。
【0042】
ここで、前記飾り部33は、ランプ等により形成しても良く、入賞の報知その他の演出時にランプが点滅するようにしてもよい。また、前記表示装置32は、7セグメントLED等により数字を表示するものや、特に図示しないが、画像を表示するための液晶画面あるいはCRTなどとしてもよい。
さらに、図2に示すように、上扉30の裏面には、前記枠体係合部62に係合可能な上扉係合部63が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、上扉係合部63の対向側には、ロック機構7が設けられている。ロック機構7は、筐体ユニット1に設けられた突出片90に係止可能な鉤状の係止片を有するラッチ機構などにより構成されており、特に図示しないが解錠手段の操作により突出片90との係止が外れ開扉することができるとともに、扉を閉めれば自動的にロックされるように形成されている。また、上扉30の裏面上部の左右には、種々の音声を出力するためのスピーカ35が設けられている。
【0043】
そして、交換ユニット2を筐体ユニット1内部に固定し、上扉30をロックすることにより、上扉30が筐体ユニット1の開口上部13を閉塞するものである。いわゆる台交換の際には、遊技内容の変更に伴い、例えば回転リール23の数を変更したり、表示装置32の種類を変更する場合もあり、このようなときには上扉30の形状も変える必要があるので、上扉30と交換ユニット2は同時に交換される頻度が高い。このように形成すれば、搬送時、取り付け時において、上扉30と交換ユニット2を一体にして扱うことができ、上扉30と交換ユニット2を同時に取り外し又は取り付けできるので、作業の手間を省くことができる。
【0044】
(下扉40)
下扉40は、筐体ユニット1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、筐体ユニット1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。
下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。また、下部には払い出されたメダルを貯めておくためのメダル受け43が形成されており、下扉40の略中央部には、遊技内容その他の表示をするための前パネルが嵌め込まれている。
【0045】
前記操作部41としては、下扉40の上面右端にはメダル投入口42及び上面左側に設けられたベットスイッチ、正面側にはスタートスイッチ及びストップスイッチ及び鍵穴44が設けられている。なお、ベットスイッチとは、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものであり、スタートスイッチ及びストップスイッチは、回転リール23の回転を開始及び停止させるためのものである。また、鍵穴44は、前扉3を解錠するためのものであり、この穴に所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが解除されるものである。
【0046】
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター45が設けられている。
また、下扉40の裏面には、前記筐体係合部62と係合可能な下扉係合部64が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部64の対向側には、ロック機構7が設けられている。ロック機構7の構成は、上扉30のものと基本的には同様である。そして、下扉40を解錠して開けないと上扉30の解錠手段が操作できないようになっている。
【0047】
(固定装置10)
ここで、固定装置10について詳述する。固定装置10は、筐体ユニット1の内側面に取り付けられたクリップ18と、交換ユニット2の枠体21に設けられたフック26からなる。
クリップ18は、図8及び図9に示すように、固定部材180と、この固定部材180に軸183により回転可能に取り付けられた可動部材181と、この可動部材181の軸184により回転可能に取り付けられたアーム185及び引掛部182を有している。
【0048】
固定部材180は断面コ字状の金具であり、二つの平行する片が略水平となり筐体内方向に向くように側板16の内面手前側に固定される。そして可動部材181は、前記固定部材180よりも若干突出する片を有する断面コ字状の金具であり、前記固定部材180を内側に嵌め込み可能に形成されている(図8(A)参照)。可動部材181は、固定時に手前側となる側端部を上下に貫通する軸183により固定部材180に回転可能に軸止されている(図8(B)参照)。
【0049】
前記可動部材181には、略中央部を上下に貫通する軸184を介してコイルバネ186により伸縮可能に形成された一対のアーム185が回転可能に軸止されている。アーム185は、図9に示すように、外側アーム185aと内側アーム185bとが重なり合って形成されている。そして双方の端部に設けられた突起の間にコイルバネ186を介在させてあり、このコイルバネ186により外側アーム185aと内側アーム185bとが一体かつ長さ方向に摺動可能となり、アーム185を伸縮自在としているものである。また、二つの外側アーム185aの反突起側端部には円柱状の引掛部182が取り付けられており、この引掛部182は、交換ユニット2の枠体21に設けてあるフック26に引っ掛けるためのものである。二つの内側アーム185bの反突起側端部は、前記軸184により可動部材181に回転可能に軸止されている(図8(B)参照)。なお、固定部材180の平行する二片には溝180aが形成してあるので、可動部材181が固定部材180のうえに被さっても、軸124が固定部材180と干渉することはない。
【0050】
上記したクリップ18を用いて、交換ユニット2を筐体内に固定する場合には、図8(A)の状態であるクリップ18を図8(B)に示すように開く。すなわち、可動部材181を回転させながらアーム185及び引掛部182を手前側に引き出し、図10(A)に示すように、引掛部182をフック26に引っ掛ける。それから図10(B)の二点差線で示したように可動部材181を回転させ、さらに実線で示したようにもとの位置に戻すと、引掛部182にフック26が図示したdの分だけ筐体奥方向に引き寄せられる。従って交換ユニット2がdの分だけ奥方向に引き寄せられながら固定されるものである。
【0051】
(押し出し手段80)
押し出し手段80は、図1及び図3に示すように、開口下部14に位置し、中板12の奥側下方に二つの側板16の間に取り付けられた軸82と、この軸82に設けられた押し出し片81及びレバー83からなり、てこの原理を用いて交換ユニット2を固定位置から手前側に押し出すためのものである。
【0052】
押し出し片81は、図4に示すように、軸82の両側に設けられた板状の部材であり、下端部が軸82に固定もしくは一体形成されている。レバー83は前記押し出し片81と略直角方向に伸びる長板部材であり、軸82の一端側又は押し出し片81の一端側と固定もしくは一体形成されている。また、レバー83の反軸側端部にはつまみ83aが形成されている。なお、レバー83は、開口下部14内の装置(ホッパーユニット5や電源ユニット4)にぶつからないように、側板16寄りに設けるのが望ましい。
【0053】
そして、図3及び図6に示すように、軸82を側板16に取り付けると、前記押し出し片81が中板12の切り欠き部19から中板12の上方に突出し、前記レバー83のつまみ83aは中板12の下方正面側に位置するようになっている。 ここで、交換ユニット2が固定位置(図3及び図6(A)の位置)にあるときには、押し出し片81の表面81aが交換ユニット2の底面に設けられたガイドローラ29と当接し、つまみ83aは中板12下面付近にほぼ水平に位置している。そして、つまみ83aを手で下方に押し下げると、二つの押し出し片81が同時に軸82を中心に手前側に回動し、ガイドローラ29を手前側に押し出し可能となっているものである。このように、押し出し片81は押し出し手段80の押し出し部85として、つまみ83aは押し出し手段80の操作部86として機能するものであると同時に、押し出し片81の表面81aは中板12の下り傾斜部52とともにガイドローラ29を係止する移動停止手段70としても機能する。
【0054】
なお、図6(B)に示すように、ガイドローラ29が押し出し片81から離れている時には、レバー83の方が重いのでレバー83が下方に回動し、押し出し片81は切り欠き部19の手前側に、つまみ83aは中板12下面から離れて下側に位置する。
(交換ユニット2の交換)
次に、上記構成を有する分離型スロットマシンSの、交換ユニット2の着脱について説明する。
【0055】
(1)交換ユニット2の取り付け
筐体内に交換ユニット2が収納されていない状態では、押し出し手段80は、図6(B)に示す位置となっている。交換ユニット2を筐体ユニット1内に収納固定する場合には、まず交換ユニット2を持ち上げて、後端部にあるガイドローラ29を中板12に載せる。中板12の前端部には、図1及び図5に示すように、交換ユニット2の底面を支持するための立上がり片が設けられているが、その両端部には切り欠きが形成されているので、ガイドローラ29を容易に中板12に載せることができる。また、中板12は奥方向に向かって下り傾斜となっているため、ガイドローラ29が中板12を転がってスムーズに開口上部13内に収納されていく。
【0056】
そしてガイドローラ29が中板12に設けられた登り傾斜部51の位置まで移動してくると、ガイドローラ29は登り傾斜部51に係止され、交換ユニット2の奥行き方向の移動が一時停止する。このとき、交換ユニット2は筐体内から若干飛び出した状態となっており(図6(B)参照)、枠体21を持った手が筐体ユニット1との間に挟まれる心配がない。ここで筐体側固定装置であるクリップ18を図10(A)に示すように開いて伸ばすと、引掛部182が交換ユニット側固定装置であるフック26と係合可能となる。
【0057】
次に、引掛部182をフック26に引っ掛けて、可動部材181を回転させると、フック26は図10(B)に示すdの距離だけ奥方向に引っ張られる。すなわち交換ユニットも奥方向に引っ張られ、ガイドローラ29は登り傾斜部51を乗り越えてdの距離だけ奥方向に移動する。すると、ガイドローラ29は下り傾斜部52と、押し出し手段80の押し出し片表面81aとの間に係止されて停止し、同時に固定装置10により筐体内に固定される(図6(A)(B)参照)。このとき、押し出し片81は切り欠き部19の奥側に押されるので、レバー83は軸82を中心に上方向に回動し、つまみ83aは中板12下面付近に位置する。なお、移動停止手段70による交換ユニット2の停止位置と、固定装置10の固定位置との間に若干のずれがあっても、クリップ18のコイルバネ186によりアーム185が伸縮可能となっているので、誤差を吸収することができる。
【0058】
このように、交換ユニット2の取り付け時においては、中板12の下り傾斜により交換ユニット2が自重で奥方向に移動するため、筐体内に容易に収納できると共に、移動困難手段50としての登り傾斜部51があることにより、安全に収納することができる。また、交換ユニット2が一時停止したときには固定装置10が係合可能となり、固定装置10を係合固定させれば交換ユニット2が固定位置に移動するので、奥方向の位置決めをする面倒がない。
【0059】
(2)交換ユニット2の取り外し
筐体内の固定位置に交換ユニット2が収納されている状態では、押し出し手段80は、図6(A)に示す位置となっている。交換ユニット2を筐体ユニット1から取り外す場合には、まず固定装置10の係合を解除する。すなわち、クリップ18の可動部材181を開いて引掛部182をフック26から外す。なお、固定装置10の係合が解除がされたままでも、ガイドローラ29は下り傾斜部52に係止されているので、万が一地震などが起きて筐体ユニットが前方に傾いたりしても、交換ユニット2が筐体内から飛び出してくるといった危険を少なくすることができる。
【0060】
次に、押し出し手段80のつまみ83aを下方向に押し下げる。すると、押し出し片81が軸82を中心に手前側に回動し、ガイドローラ29を前方に押し出す。ガイドローラ29は押し出し片81に押されて下り傾斜部52を乗り越えるが、中板12は奥側の方が低くなっているので、交換ユニット2は自重で奥に押し戻されガイドローラ29は登り傾斜部51に係止される。すなわち、交換ユニット2は筐体内から若干飛び出した状態で停止する(図6(B)参照)。そこで、枠体21と筐体ユニット1との間に生じた隙間に手を入れて交換ユニット2を手前側に引き出せば、交換ユニット2を容易に取り出すことができる。
【0061】
このように、交換ユニット2の取り外し時においては、交換ユニット2を固定位置から動かす最初の動作を、てこの原理を利用した押し出し手段80により行うことから、普通に持ち上げて引き出すよりもかなり少ない労力で行うことができる。また、移動困難手段50としての登り傾斜部51があることにより、せっかく押し出し手段80により手前側に押し出した交換ユニット2が、再び自重で元の位置に戻ってしまう事もない。このようにして枠体21と筐体ユニット1との間に隙間を生じさせて、それを手掛かりとして交換ユニット2を引き出せるので、取り出し作業も容易にできるものである。
【0062】
ところで、上記構成を有する押し出し手段80によれば、交換ユニット2が固定位置にある場合には、つまみ83aが中板12の下面付近にあり、交換ユニット2が固定位置にない場合にはつまみ83aが中板12の下面より離れて下方にある。換言すれば、つまみ83aが中板12の下面付近にあるときには交換ユニット2が固定位置にあり、つまみ83aが中板12の下面より離れて下方にあるときには交換ユニット2が固定位置にないことを意味する。しかも、つまみ83aは正面側から容易に見える位置にあるので、このつまみ83aの位置を確認することにより、交換ユニット2が固定位置にあるかどうかを判断することが可能となる。これは特に、交換ユニット2を固定位置に設置した後で固定装置10により固定する場合に意義がある。すなわち、つまみ83aの位置を見るだけで、交換ユニット2が固定位置に設置されたかどうかを知ることができるからである。
【0063】
(他の実施の形態)
上述した移動困難手段50は、図7に示すような形態としてもよい。すなわち、移動困難手段50を、移動停止手段70としての下り傾斜部52の手前側に設けた凹部53としたものである。このように形成しても、ガイドレール29が凹部53に嵌り込むことにより、交換ユニット2の前後方向の移動を一時停止させることができる。なお、凹部の形状は、図示したような円弧状のものであってもよいし、下り傾斜と登り傾斜とを有する谷型のものであってもよい。
【0064】
また、上述した例では、移動困難手段50を中板12に形成してあったが、図11に示すように、中板12の上面にガイドレール120を設置し、このガイドレール120の奥側端部に移動困難手段50としての登り傾斜部121と、移動停止手段70としての下り傾斜部122を形成してもよい。この場合にも、中板12の奥端部には、押し出し手段80の押し出し片81(移動停止手段70としての押し出し片表面81a)が突出可能な切り欠き部19を設けておく。
【0065】
さらに、移動困難手段50を中板12の前方に設けることもできる。すなわち、図12に示すように、交換ユニット2の底面板25の前方側にもガイドローラ29を設け、中板12の正面側に登り傾斜部51を形成し、この登り傾斜部51に前方側のガイドローラ29が係止することにより、交換ユニット2を一時停止可能としたものである。この場合、移動停止手段70として、筐体ユニット1の裏板又は交換ユニット2の背面に設けたストッパー100を設けてある。ストッパー100は、例えばゴムなどの弾性部材で形成し、緩衝作用を持たせるようにしてもよい。そして、前方側のガイドローラ29が登り傾斜部51に係止された状態(図12(B))で固定装置10を係合固定すると、枠体21がdの距離だけ奥方向に引っ張られて、ガイドローラ29は登り傾斜部51を乗り越え、固定位置に停止すると共に筐体内に固定される(図12(A))ものである。
【0066】
そして、この実施の形態においては、押し出し手段80は筐体内に取り付けるのではなく、交換ユニット2の取り出し時に押し出し棒84を使用する。すなわち、中板12の登り傾斜部51の奥側に、押し出し棒84を差し込み可能な操作溝17を形成し、押し出し棒84を用いて前方側のガイドローラ29を手前側に押し出すようにしたものである。操作溝17は、図12(A)に示すように、交換ユニット2が固定位置にあるとき、押し出し棒84がガイドローラ29の奥側斜め下方向に当接可能な位置に設けてあり、この操作溝17に下から斜め上方に向かって押し出し棒84を差し込み可能である。そして、図12(B)に示すように、押し出し棒84の握り部84bを奥方向に押すと、押し出し棒84の先端部84aは操作溝17を支点として手前側に回動し、ガイドローラ29を手前側に押し出して登り傾斜部51に係止させるようになっている。すなわち、押し出し棒84の先端部84aが押し出し部85として、握り部84bが操作部86として機能するものである。押し出し棒84を用いても、てこの原理により比較的少ない力で交換ユニット2を筐体ユニット1から突出させることができるものである。
【0067】
なお、移動停止手段70としては、上述したガイドローラ29を係止させる手段(下り傾斜部52、押し出し片81)や、筐体ユニット1の裏板と交換ユニット2の背面との間に介在させたストッパー100の他に、中板12の前端面に当接又は係合して交換ユニット2を係止するものであってもよい。例えば枠体21の底面板25前端部に設けられた係止板やフックなどとすることができる。
【0068】
また、上述の実施の形態に置いては、交換ユニット2を中板12に載置するような構成としたが、中板12を設けず、交換ユニット2を筐体内に取り付けた支持手段(例えば載置枠、載置用ガイドレール、吊り下げ用ガイドレールなど)により開口部11内に収納するようにしてもよい。この場合には、前記支持手段に、移動困難手段50を形成すればよい。
【0069】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明によれば、交換ユニットを筐体内に収納する際、交換ユニットの移動を一時中断可能とし、容易かつ安全に収納作業を行える分離型スロットマシンを提供することができる。
【0070】
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、収納されている交換ユニットを筐体から取り出す際、多大な力を要さずに取り出し容易な位置まで交換ユニットを移動させることが可能な分離型スロットマシンを提供することができる。
【0071】
(請求項3)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1又は2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、交換ユニットを容易に固定位置に設置可能な分離型スロットマシンを提供することができる。
【0072】
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項2又は3記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、交換ユニットが固定位置にあるかどうかを容易に判断可能な分離型スロットマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であって、分離型スロットマシンの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態であって、分離型スロットマシンの、本体から前扉3を外した分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態であって、分離型スロットマシンの縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態であって、押し出し手段を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態であって、移動困難手段及び押し出し手段の取り付けを示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態であって、移動困難手段及び押し出し手段の作動を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態であって、移動困難手段及び押し出し手段の作動を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態であって、クリップを示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態であって、クリップの正面図である。
【図10】本発明の実施の形態であって、固定装置の作動を示す平面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態であって、移動困難手段及び押し出し手段の取り付けを示す斜視図である。
【図12】本発明の他の実施の形態であって、移動困難手段及び押し出し手段の作動を示す断面図である。
【符号の説明】
S 分離型スロットマシン
1 筐体ユニット
10 固定装置 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 17 操作溝
18 クリップ 19 切り欠き部
2 交換ユニット
21 枠体 22 リールユニット
23 回転リール 24 基板ユニット
25 底面板 26 フック
29 ガイドローラ
3 前扉
30 上扉 31 表示窓
32 表示装置 33 飾り部
35 スピーカ
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 メダル受け
44 鍵穴 45 メダルセレクター
50 移動困難手段 51 登り傾斜部
52 下り傾斜部 53 凹部
61 筐体係合部 62 枠体係合部
63 上扉係合部 64 下扉係合部
7 ロック機構
70 移動停止手段
80 押し出し手段 81 押し出し片
82 軸 83 レバー
84 押し出し棒 85 押し出し部
86 操作部
4 電源ユニット 5 ホッパーユニット
90 突出片 100 ストッパー
120 ガイドレール 121 登り傾斜部
122 下り傾斜部 123 凹部
124 操作溝
180 固定部材 181 可動部材
182 引掛部 183 軸
184 軸 185 アーム
186 コイルバネ
Claims (4)
- 正面側に開口する筺体ユニットと、
筐体ユニットの開口部を開閉自在に塞ぐ前扉と、
複数の図柄が表示された回転リール及びこの回転リールを回転させるための駆動モータを有するリールユニットと、
遊技メダルを払い出すための払い出し装置と、
前記回転リール及び払い出し装置の作動を制御するための制御装置とを少なくとも有し、
少なくとも前記リールユニット及び制御装置を支持体に設置した交換ユニットを、筐体ユニット内部に着脱自在に形成した分離型スロットマシンにおいて、
前記筐体ユニットには、手前側から奥に向かって下り傾斜に形成され前記交換ユニットを支持するための支持手段を設け、
前記交換ユニットには、前記支持手段の上面に接触し交換ユニットを支持するとともに前後方向の移動を円滑に行わせるための移動補助手段を設け、
前記支持手段には、前記移動補助手段を係止可能に形成され交換ユニットの少なくとも奥方向の移動を一時停止可能な移動困難手段を設け、
この移動困難手段は、前記交換ユニットが固定位置に設置される手前で一時停止可能となる部位に設けられていることを特徴とする分離型スロットマシン。 - 前記筐体ユニット又は前記交換ユニットに、交換ユニットの奥方向への移動を固定位置で停止させるための移動停止手段を設け、
前記筐体ユニット内部に、前記交換ユニットが移動停止手段により停止しているときに前記移動補助手段を手前側に押し出し可能な押し出し手段を設置可能に形成し、
前記押し出し手段により交換ユニットが手前側に移動したときには、前記移動補助手段が前記移動困難手段に係止されることを特徴とする請求項1記載の分離型スロットマシン。 - 前記筐体ユニットは、内部に、前記交換ユニットを固定するための筐体側固定装置を有し、前記交換ユニットは、前記支持体に、前記筐体側固定装置と係合可能な支持体側固定装置を有し、筐体側固定装置と支持体側固定装置とを係合させると交換ユニットが奥方向に移動して固定位置に設置されるように形成されており、
前記移動困難手段は、前記筐体側固定装置と支持体側固定装置とが係合可能となる位置に設けられていると共に、
筐体側固定装置と支持体側固定装置を係合させることにより、前記移動補助手段が前記移動困難手段の係止から解除されるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の分離型スロットマシン。 - 前記押し出し手段は、筐体ユニット内部に取り付けられており、前記移動補助手段を押し出すための押し出し部と、筐体正面側から操作可能な操作部とを有し、操作部の操作により押し出し部が前記移動補助手段を押し出し可能に形成されているとともに、
前記交換ユニットが固定位置にある場合には、前記押し出し部と前記移動補助手段が接触して前記操作部が操作可能位置にあり、交換ユニットが固定位置にない場合には、前記押し出し部と前記移動補助手段の接触が絶たれ前記操作部は操作可能位置にないことを特徴とする請求項2又は3記載の分離型スロットマシン。
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