JP2004243617A - テープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できるテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体を提供する。
【解決手段】基材テープと剥離テープとを有する印刷テープに複数の印刷画像を並べて印刷し、テープ幅を検出し、印刷された複数の印刷画像の相互間について、少なくとも剥離テープの幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように、検出されたテープ幅に応じた切込み長さで切込みカット(連結切込みカット)可能であることを特徴とする。
【選択図】 図28
【解決手段】基材テープと剥離テープとを有する印刷テープに複数の印刷画像を並べて印刷し、テープ幅を検出し、印刷された複数の印刷画像の相互間について、少なくとも剥離テープの幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように、検出されたテープ幅に応じた切込み長さで切込みカット(連結切込みカット)可能であることを特徴とする。
【選択図】 図28
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを作成するテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テープ印刷装置において、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを作成する場合、例えば図40に示すように、各印刷画像GZ1〜GZ3の印刷直後に各ラベルLZ1、LZ2、LZ3として完全に切り離す(フルカット:同図(a)参照)か、テープTを構成する剥離紙テープ(剥離テープ)Taを残して基材テープTbのみをカット(ハーフカット:同図(b)参照)するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−104716号公報(図2、段落[0021])
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者のフルカットでは、印刷直後に各ラベル毎に切り離されてバラバラになるので、一括で扱う(保管等)には不便であり、一方、後者のハーフカットでは、各ラベルを剥離テープのない状態でしか分離できないので、貼付寸前まで一括でしか扱えず、剥離テープ付きで個別に扱うには不便であり、都合に合わせて、一括でも個別でも扱いやすいものにしたい旨の要望があった。
【0005】
本発明は、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できるテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のテープ印刷装置は、表面を印刷面とし裏面を粘着面とする基材テープと前記粘着面を覆う剥離テープとを有する印刷テープの長手方向に複数の印刷画像を並べて印刷し、印刷後の前記印刷テープの幅方向に各印刷画像毎にカットするテープ印刷装置であって、前記印刷テープのテープ幅を検出するテープ幅検出手段と、前記印刷テープを前記幅方向にカットするカット手段と、前記カット手段を制御する制御手段と、を備え、前記カット手段は、前記基材テープおよび前記剥離テープの双方をカットする前記幅方向のフルカットが可能で、かつ、そのフルカットによって前記幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように前記幅方向に切込みカットする連結切込みカットが可能なフルカット手段を有し、前記制御手段は、前記フルカット手段を制御し、前記複数の印刷画像の相互間の境界に対して、検出された前記テープ幅に応じた切込み長さで前記連結切込みカットを行わせる連結切込みカット制御手段を有することを特徴とする。
【0007】
このテープ印刷装置では、基材テープと剥離テープとを有する印刷テープの長手方向に複数の印刷画像を並べて印刷し、印刷された複数の印刷画像の相互間の境界に対して、印刷テープの幅方向のフルカットによって幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように、検出されたテープ幅に応じた切込み長さで切込みカット(連結切込みカット)ができる。この場合、テープ幅に応じた切込み長さなので、テープ幅の広狭に拘わらず、適切な連結幅が確保でき、印刷直後の状態では、適切な連結幅の連結部で連結されていて、各ラベルとなる各印刷画像の部分が切り離されていないため、バラバラになることもなく、一括保管・管理が楽になる。一方、各印刷画像の部分を各ラベルとして個別に分けるときには、連結部で繋がっているだけなので、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、改めてハサミ等によって各ラベルとして切り離す必要がない。したがって、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる。
【0008】
また、上述のテープ印刷装置において、前記幅方向の全幅に対する前記切込み長さの比率を示す相対的切込み長さの複数の選択肢と、それらの各選択肢と検出可能な各テープ幅との組合せに対応する絶対的切込み長さと、が予め規定されており、前記連結切込みカット制御手段は、前記相対的切込み長さの複数の選択肢のいずれかを選択する相対的切込み長さ選択手段と、検出された前記テープ幅および選択された前記相対的切込み長さに応じて、対応する前記絶対的切込み長さを、前記連結切込みカットにおける切込み長さとして設定する切込み長さ設定手段と、を有することが好ましい。
【0009】
このテープ印刷装置では、全幅に対する比率を示す相対的切込み長さの複数の選択肢が予め規定され、それらの各選択肢と検出可能な各テープ幅との組合せに対応する絶対的切込み長さが予め規定されていて、複数の選択肢から相対的切込み長さを選択できるので、テープ幅の広狭に拘わらず、適切な連結幅が確保できるばかりでなく、その適切な連結幅の範囲内で、ユーザの切離し易さその他の都合をも反映させた上で、テープ幅に応じた切込み長さを任意に選択でき、所望の連結幅で連結された状態で各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。
【0010】
また、上述のテープ印刷装置において、前記相対的切込み長さの複数の選択肢には、長い、普通および短いが含まれ、メニュー形式で選択可能であることが好ましい。
【0011】
このテープ印刷装置では、前記相対的切込み長さの複数の選択肢には、長い、普通および短いが含まれ、メニュー形式で選択可能なので、これらのいずれかを簡単に選択できる。
【0012】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記カット手段は、前記基材テープのみをカットして前記印刷テープの幅方向のハーフカットが可能なハーフカット手段をさらに有することが好ましい。
【0013】
このテープ印刷装置では、基材テープのみのカット(ハーフカット)も可能なので、基材テープおよび剥離テープの双方のカット(フルカット)やそれによる連結切込みカット等と組み合わせて、種々のカット方法が可能になる。
【0014】
また、上述のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記ハーフカット手段を制御し、前記連結部に対して前記ハーフカットを行わせることが好ましい。
【0015】
このテープ印刷装置では、連結切込みカットにより残された連結部についてはハーフカットが行われ、基材テープ側については連結部を残さずにカットされるので、ラベルとして剥がすときに、基材テープの連結部を切り離す必要がなく、より端正にラベルとして剥がし易くなる。
【0016】
また、上述のハーフカット可能な各テープ印刷装置において、前記制御手段は、前記印刷手段に、前記複数の印刷画像の相互間に余白となる非印刷部を設けた複合印刷を行わせる複合印刷制御手段と、前記非印刷部のほぼ中央部に対する前記連結切込みカットおよびそれを挟む両側近傍に対する前記ハーフカットから成る複合切込みカットを、前記カット手段に行わせる複合切込みカット制御手段と、を有することが好ましい。
【0017】
このテープ印刷装置では、印刷画像の相互間に余白となる非印刷部を設けて印刷(複合印刷)し、非印刷部のほぼ中央に、連結切込みカットを行うとともに、それを挟む両側近傍(非印刷部内:各印刷画像との境界またはそれより内側)に対してハーフカットを行う複合切込みカットができる。この場合、テープ幅に応じた適切な連結幅が確保できるので、一括保管・管理が楽になるとともに、各ラベルとして個別に分けるときには、容易に分離できるのに加えて、その両側にハーフカットまでの余白を残しているので、各ラベルの端部を覆う剥離テープを残して(剥離テープが欠けることなく)分離できる。また、境界のハーフカットにより、貼付するときには、端が端正にカットされて見栄えの良い各ラベルのみを剥離テープから容易に剥離でき、容易に貼付できる。したがって、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように且つ端正に作成できる。
【0018】
また、上述のテープ印刷装置において、前記カット手段によるカット方法を、前記連結切込みカットおよび前記複合切込みカットを含む複数の選択肢から選択するカット方法選択手段をさらに備え、前記制御手段は、前記複合切込みカットが選択されたときに、前記印刷手段に前記複合印刷を行わせ、前記カット手段に、前記カット方法の選択結果に応じたカット方法を行わせることが好ましい。
【0019】
このテープ印刷装置では、カット方法を、複数の選択肢から選択可能なので、印刷画像が印刷されたテープをその後どのように扱うかなどの都合に合わせて、カット方法を任意に選択でき、これにより、所望のカット方法でカットされた状態で各印刷画像が印刷されたテープを取得できる。
【0020】
また、上述のテープ印刷装置において、前記カット方法の複数の選択肢には、前記ハーフカットのみを行うカット方法と、前記連結部が残らないように前記フルカットを行う全カットによるカット方法と、がさらに含まれ、メニュー形式で選択可能であることが好ましい。
【0021】
このテープ印刷装置では、カット指示の複数の選択肢には、ハーフカット指示や全カット指示が含まれ、メニュー形式で選択可能なので、これらのいずれかをカット指示として簡単に選択できる。また、従来からのハーフカットや全カット(いわゆる従来からのフルカット)も選択できることにより、従来機種に対する上位互換性も保有でき、従来からのユーザの使い勝手も確保できる。
【0022】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記フルカット手段は、前記印刷テープの幅方向の一方の端である基準端側から他方の端である対向端側への正方向へカットする正方向カットおよび前記対向端側から前記基準端側への逆方向へカットする逆方向カットが可能なスライドカッタと、前記スライドカッタを正逆両方向にスライド移動可能なカッタ作動手段と、を有することが好ましい。
【0023】
このテープ印刷装置では、印刷テープの幅方向の一方の端(基準端)側から他方の端(対向端)側への正方向へカットする正方向カットと、対向端側から基準端側への逆方向へカットする逆方向カットができるので、印刷テープの幅方向の任意の位置に連結部を残してカット(連結カット)できる。
【0024】
また、上述のテープ印刷装置において、前記カット手段は、相互に逆の回転方向となる正転および逆転の一方によって前記正方向カットを駆動し、前記正転および逆転の他方によって前記逆方向カットを駆動する駆動モータを有し、前記制御手段は、前記駆動モータの回転を制御する回転制御手段を有することが好ましい。
【0025】
このテープ印刷装置では、相互に逆の回転方向となる正転および逆転の一方によって正方向カットを駆動し、正転および逆転の他方によって逆方向カットを駆動する駆動モータの回転を制御することで、カット手段の正方向カットや逆方向カットを制御できる。
【0026】
また、上述した正方向カットと逆方向カットが可能な各テープ印刷装置において、前記カッタ作動手段は、前記スライドカッタを、前記印刷の際の前記印刷テープの送り経路から離間して位置する離間状態と、前記送り経路に近接して且つ前記送り経路より前記基準端側に位置する基準端側近接状態と、前記送り経路に近接して且つ前記送り経路より前記対向端側に位置する対向端側近接状態と、の間で状態遷移させることが可能な手段であり、前記制御手段は、前記カッタ作動手段による前記状態遷移を制御することによって、前記スライドカッタに、前記基準端側近接状態から前記対向端側近接状態への直接の状態遷移の途中で前記正方向カットを実行させ、前記対向端側近接状態から前記基準端側近接状態への直接の状態遷移の途中で前記逆方向カットを実行させ、前記離間状態を介しての状態遷移によりカットを伴わない前記基準端側近接状態と前記対向端側近接状態との相互間の状態遷移を行わせることが好ましい。
【0027】
このテープ印刷装置では、スライドカッタを、離間状態(A状態)と基準端側近接状態(B状態)と対向端側近接状態(C状態)との間で状態遷移させ、B状態→C状態の直接状態遷移の途中で正方向カット、C状態→B状態の直接状態遷移の途中で逆方向カットができ、(B→A→CまたはC→A→Bなど)A状態を介せばカットを伴わないBC相互間の状態遷移ができるので、どの状態からどの状態へ遷移中か及びその程度など、現在の状態だけ把握すれば良く、簡易なカット制御にできる。
【0028】
また、上述した正方向カットと逆方向カットが可能な各テープ印刷装置において、前記連結部の前記幅方向における位置を、複数の選択肢から連結位置として選択可能な連結位置選択手段をさらに備え、前記連結位置の複数の選択肢には、前記基準端側で連結する基準端側連結と、前記対向端側で連結する対向端側連結と、中央部で連結する中央連結と、が含まれることが好ましい。
【0029】
このテープ印刷装置では、連結部の幅方向における位置を、複数の選択肢から連結位置として選択可能であり、連結位置の複数の選択肢に、幅方向の一方の端部、他方の端部および中央部が含まれるので、これらから任意に選択した所望の連結位置で連結された状態で各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。なお、メニュー形式で選択可能であれば選択が簡単なのでさらに好ましい。
【0030】
また、上述のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記対向端側連結が選択されたときに、前記連結部が前記対向端側連結となるように前記正方向カットを行う対向端側連結カットを、前記フルカット手段に行わせる対向端側連結カット制御手段と、前記基準端側連結が選択されたときに、前記連結部が前記基準端側連結となるように前記逆方向カットを行う基準端側連結カットを、前記フルカット手段に行わせる基準端側連結カット制御手段と、前記中央連結が選択されたときに、前記連結部が前記中央連結となるように前記正方向カットおよび前記逆方向カットの双方を行う中央連結カットを、前記フルカット手段に行わせる中央連結カット制御手段と、前記連結部を残すカットのために、前記連結位置の選択結果に応じて、前記対向端側連結カット制御手段、前記基準端側連結カット制御手段および前記中央連結カット制御手段のいずれかを起動するカット制御起動手段と、を有することが好ましい。
【0031】
このテープ印刷装置では、連結部の幅方向の位置を、基準端側連結、対向端側連結、中央連結を含む複数の選択肢から、連結位置として選択すれば、連結部を残すカットのために、連結部が対向端側連結となるように正方向カット(対向端側連結カット)や、基準端側連結となるように逆方向カット(基準端側連結カット)や、中央連結となるように正方向カットと逆方向カットの双方(中央連結カット)など、連結位置の選択結果に応じたカットを行う。これらの場合、互いに連結位置は異なるが、いずれも印刷直後の状態では任意に連結位置を選択した連結部で連結されているので、そのまま一括でも扱い易いとともに、連結部で繋がっているだけなので、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、剥離テープ付きで個別でも扱い易いように、各ラベルを作成できる。
【0032】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記複数の印刷画像は、同一画像であることが好ましい。
【0033】
このテープ印刷装置では、複数の印刷画像は、同一画像なので、同一の印刷画像を連続印刷して、同一ラベルを多数枚一括作成できる。
【0034】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記複数の印刷画像は、連続して関連する画像であることが好ましい。
【0035】
このテープ印刷装置では、複数の印刷画像は、連続して関連する画像なので、関連する複数の印刷画像を連続印刷して、必要に応じて任意の箇所で各ラベルとして分離して利用できる。
【0036】
また、上述のテープ印刷装置において、前記複数の印刷画像には、氏名、名称、住所および所属のうちの2以上が含まれることが好ましい。
【0037】
このテープ印刷装置では、複数の印刷画像には、氏名、名称、住所および所属のうちの2以上が含まれるので、これらを連続印刷しておけば、各ラベルとして切り離して貼付するときに、各行の配置等を任意に(例えば名刺、ハガキ、封筒などの貼付対象物のサイズ等に応じて)調整して貼ることができる。
【0038】
また、請求項8のプログラムは、請求項1ないし7のいずれかに記載のテープ印刷装置の各手段を機能させることを特徴とする。
【0039】
このプログラムは、プログラム処理可能なテープ印刷装置によって処理されることにより、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる。
【0040】
また、請求項9の記憶媒体は、請求項8に記載のプログラムを前記テープ印刷装置により読出可能に記憶することを特徴とする。
【0041】
プログラム処理可能なテープ印刷装置において、この記憶媒体に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0043】
図1および図2に示すように、このテープ印刷装置1は、装置ケース(装置本体)2により外殻が形成され、その後部上面には、左側に開閉蓋21が開閉自在に取り付けられており、開閉蓋21の右隣には、それを開閉操作するための開閉釦23が窪入して配設されている。また、前部中央面には、露出ランプ群を有する三日月形状部8が盛上り形成され、三日月形状部8の後方には、各種のキーからなるキーボード3が広く配設されている。また、キーボード3の上側には、これを開閉自在に覆う大型の蓋体9が前後中間部に取り付けられており、蓋体9の内側の面には、ディスプレイ4が組み込まれている。
【0044】
蓋体9は、閉塞状態では、キーボード3を覆い隠して保護し、開蓋状態では、右後部のヒンジを中心に後上方斜め姿勢に開放され、手前にキーボード3を開放すると共に、正面にディスプレイ4を配置し、キーボード3による入力作業を可能状態とする。ディスプレイ4は、台形の形状の内側に長方形の表示画面41を有しており、この表示画面41にキーボード3からの入力結果等が表示されるようになっている。
【0045】
また、図3に示すように、テープ印刷装置1は、基本的な構成として、キーボード3やディスプレイ4を有してユーザとのインタフェースを行う操作部11と、印刷ヘッド(サーマルヘッド)7やテープ送り部120を有してポケット(カートリッジ装着部、テープ装着部)6内に装着したテープカートリッジCの印刷テープ(以下単に「テープ」)Tに印刷を行う印刷部12と、印刷後のテープTの各種カットを行う切断部13と、各種センサを有して各種検出を行う検出部14と、各種ドライバを有して各部回路を駆動する駆動部270と、テープ印刷装置1内の各部を制御する制御部200と、を備えている。
【0046】
このため、装置ケース2の内部には、印刷部12、切断部13、検出部14などの他、図外の回路基板が収納されている。この回路基板には、電源ユニットの他、駆動部270や制御部200の各回路などが搭載され、ACアダプタ接続口24や外部から着脱可能なニッカド電池等の図外の電池に接続されている。
【0047】
また、図4に示すように、テープTは、剥離テープTaと基材テープTbとを積層して成るものであり、基材テープTbは、印刷面となる表面(印刷対象面)側の受像層Tcと、その裏面(粘着面)側に設けられた粘着層Tdとで構成されている。印刷済みのテープT(ラベル要素(印刷画像)Gaまたはラベル領域La)は、基材テープTbから剥離テープTaを分離することで粘着層Tdが露出し、この粘着層Tdを介して貼着対象物に貼り付けて使用される。
【0048】
図1および図3に示すように、印刷部12には、開閉蓋21の内側にポケット6が設けられていて、テープカートリッジCは、この開閉蓋21を開放した状態でポケット6に対して着脱される。また、装置ケース2の左側部には、ポケット6と装置外部とを連通してテープTの印刷済み部分を送り出すためのテープ排出口22が形成されている。
【0049】
テープカートリッジCは、カートリッジケース51により外殻を形成され、その内部には、一定の幅(4.5mm〜48mm程度)のテープTとインクリボンRが収容されており、印刷ヘッド7が臨む貫通開口55が形成されている。テープTは、剥離テープTaを内側にしてテープリール52に繰り出し自在に巻回され、インクリボンRは、リボン繰出リール53およびリボン巻取リール54に巻回されている。そして、テープカートリッジCには、収容するテープTのテープ幅として、複数種類のものが用意されている。
【0050】
また、テープTとインクリボンRとが重なる部分には、印刷ヘッド7に対応して、プラテンローラ(プラテン)56が収納されている。テープカートリッジCが装着された状態で、印刷ヘッド7が貫通開口55から露出しているインクリボンRの裏面に当たり、発熱駆動されて所望の文字などがテープTの表面に印刷される。
【0051】
また、テープカートリッジCの裏面には、相異なる幅等のテープTの種別を識別できるように小さな複数の検出孔(図示せず)が設けられ、これに対応して、ポケット6には、各検出孔の有無を検出するマイクロスイッチなどのテープ識別センサ141が設けられていて、テープTの有無(正確にはテープカートリッジCが装着されているか否か)およびテープTの種別(正確にはテープカートリッジCの種別)を検出できるようになっている。なお、複数の検出孔の代わりにビットパターンの検出ラベル等の貼付により種別を表し、それを光検出等によって検出しても良い。
【0052】
また、ポケット6には、DCモータから成る送りモータ121を駆動源として、プラテン56に係合してこれを回転させるプラテン駆動軸66と、同様にリボン巻取りリール54に係合してこれを回転させる巻取り駆動軸64と、位置決めピン62とが、それぞれ立設されている。
【0053】
テープ送り部120は、ポケット6の側方から下方に亘る空間に配設され、ポケット6の側方に配設された送りモータ121を動力(駆動)源として、上記のプラテン駆動軸66および巻取り駆動軸64を回転させるものであり、送りモータ121と、プラテン駆動軸66と、巻取り駆動軸64と、送りモータ121の動力を各駆動軸に伝達する図外の減速歯車列と、送りモータ121の回転数を検出するための図外のエンコーダと、を備えている。このエンコーダは、送りモータ121の主軸に固定されたウォームの同軸上の先端に固着され、円盤状の周方向の複数箇所に検出開口が形成されている。
【0054】
検出部14の送りモータ回転検出センサ142(後述のフルカッタモータ回転検出センサ143と同様なので図9参照)は、上記のエンコーダの検出開口に臨むように発光素子と受光素子とが対向配置された図外のフォトセンサを備え、発光素子の光が回転する検出開口を通過して受光素子に受光され、受光された光の明滅が光電変換され、パルス信号として制御部200に出力され、そのパルス数より回転数が検出される。
【0055】
ここで、テープ印刷装置1をユーザが使用する場合には、先ず、開閉釦23により開閉蓋21を開放する。ポケット6にテープカートリッジCを装着すると、プラテン56およびリボン巻取リール54に、プラテン駆動軸66および巻取駆動軸64がそれぞれ係合し、且つテープTおよびインクリボンRがプラテン56と印刷ヘッド7との間に挿入される。そして、開閉蓋21を閉塞すると、テープTおよびインクリボンRを挟むように、テープ幅方向に発熱素子を列設した印刷ヘッド7が回動してプラテン56を圧接し、印刷待機状態となる。
【0056】
この状態で、蓋体9を開蓋して、キーボード3を開放し、正面に位置させたディスプレイ4を参照しながらキーボード3を操作して、所望の文字等のキャラクタの印刷情報を入力・編集して、印刷実行を指示する。これにより印刷処理が起動され、送りモータ121の駆動により繰り出されるテープTとインクリボンRとが、印刷ヘッド7の部分で重なって併走し、これに同期して印刷ヘッド7が発熱駆動され、インクリボンRのインクがテープTに熱転写して印刷が行われる。
【0057】
印刷後のインクリボンRは、リボン巻取リール54に巻き取られ、印刷後のテープTは、送り経路に沿ってテープ排出口22に向かって送られ、印刷が終了すると、印刷済みのテープTは、所定長さ分送られて停止し、後述の各種設定に応じて、切断部13により各種カットが行われる(図4、図14、図15参照)。
【0058】
次に、切断部13には、ポケット6とテープ排出口22との間に、送り経路に臨んでフルカット部(フルカット手段)13Fが上流側に、ハーフカット部(ハーフカット手段)13Hが下流側に配設されている。フルカット部13Fは、テープTの基材テープTbと剥離テープTaとの双方をカット(フルカット)するものであり、例えばテープTからその印刷済み部分であるラベル領域Laを切り離すためのものである(図4(b)参照)。一方、ハーフカット部13Hは、最終的にラベルとして貼付される基材テープTbのみをカット(ハーフカット)し、テープTとしては剥離テープTaを介して連結した状態のまま残すためのものである(図4(c)参照)。
【0059】
フルカット部(フルカット手段)13Fは、フルカッタ132と、DCモータから成るフルカッタモータ131を駆動源としてフルカッタ132を作動させるカッタ作動機構300(図10等参照)と、を備えている。また、ハーフカット部(ハーフカット手段)13Hは、ハーフカッタ134と、同じくDCモータから成るハーフカッタモータ133を駆動源としてハーフカッタ134を作動させるカッタ作動機構400(図10等参照)と、を備えている。
【0060】
図5に示すように、フルカッタ132は、上下両方向にカット可能な斜刃且つ両刃のカッタ刃310とカッタホルダ350とから成り、カッタ刃310のカッタホルダ350からの突出量は、基材テープTbから剥離テープTaまで十分にカット可能な突出量となるように調整され、キャリッジ357に装着され、この状態で、カッタ作動機構300に実装される。キャリッジ357は、断面コ字状でカッタ刃310を被覆してカッタホルダ350を保持する保持部357bと、垂下片357cと、この下端部から保持部357bの反対側に直交方向に突出する係合突起357dと、抜止部357fとから成る。
【0061】
また、ハーフカッタ134は、上方向にカット可能な斜刃且つ片刃のカッタ刃410とカッタホルダ450から成り、カッタ刃410のカッタホルダ450からの突出量は、基材テープTbのみカットするように調整され、上述のキャリッジ357と同様の保持部457b、垂下片457c、係合突起357dおよび抜止部357fとから成るキャリッジ457に装着され、この状態で、カッタ作動機構400に実装される。
【0062】
フルカット部13Fのカッタ作動機構300と、ハーフカット部13Hのカッタ作動機構400とは、上述した両カッタ132、134の構成と駆動源となるモータが異なる他は、基本構成が同一のスライド方式のカッタ作動機構として構成されている。なお、図示および以下の説明において、参照符号が3xx(300番代)はカッタ作動機構300側であり、括弧書きの参照符号4xx(400番代)はカッタ作動機構400側を示す。また、実際には、フルカット部13FはテープTの送り経路の上流側、ハーフカット部13Hが下流側なので、図示上では異なる位置となるはずであるが、構成の説明の都合上、この相違は無視して説明する。
【0063】
図6〜図13に示すように、カッタ作動機構300(400)は、カッタ刃310(410)に対向して上下スライド方向に受け溝342(442)が形成されたテープ受け面341(441)を有するテープ受け板340(440)と、それに対向して配設されるテープ押え部材320(420)と、その鉛直方向に保持されているガイドシャフト302(402)と、それにスライド自在に装着されたフルカッタ132(ハーフカッタ134)と、ガイドシャフト302(402)の上下両端部に配設された一対の刃位置決め部材330(430)と、これらを作動させるカッタ作動系と、を備えている。
【0064】
テープ押え部材320(420)は、上下に対向する上板321(421)及び底板322(422)と、これらの間を連結する隣り合う二つの側板323(423)、324(424)と、テープ受け板340(440)と対向するテープ押え面325(425)と、を有し、このテープ押え面325(425)により、テープTをテープ受け板340(440)のテープ受け面341(441)に押し付けて固定することができ、切断時のテープTの位置ずれを防止でき、ひいてはその切断後の印刷位置ずれを防止できる。
【0065】
また、テープ押え部材320(420)の上板321(421)と底板322(422)には、長孔326(426)が開設され(上板側のみ図示)、ガイドシャフト302(402)は、その上下両端部が長孔326(426)内にスライド自在に嵌入され、テープ受け板340(440)に対して平行に配設されている。
【0066】
また、上板321(421)と底板322(422)の内側には、板片で形成された一対の刃位置決め部材330(430)が、ガイドシャフト302(402)と一体に、且つそのためテープ受け板340(440)に対して離接自在に、配設されている。各刃位置決め部材330(430)には、バネ386(486)の一端を当接させるバネ受け面331(431)が形成され、バネ386(486)によってテープ受け板340(440)に弾性的に当接するよう付勢され、テープ押え部材320(420)から所定量だけ突出した当接部332(432)となっている。
【0067】
次に、カッタ作動系は、回転運動する回転円板360(460)と、その回転運動を揺動運動に変換する入力プレート370(470)と、その揺動運動を往復直線運動に変換する支持ブロック380(480)と、回転円板360(460)の回転運動を揺動運動に変換する入力アーム390(490)と、を有している。
【0068】
支持ブロック380(480)は、その基板381(481)の適宜箇所に横長の取付長孔387(487)が開設されており、図外のフレームにピン体等によって、テープ受け板340(440)に対して進退自在にスライドするよう配設されている。また、入力プレート370(470)を装着可能な入力プレート装着凹部388(488)が凹設され、その内側に縦長の係合凹部388a(488a)と、横長孔388b(488b)とが穿設されている。入力プレート装着凹部388(488)は、その内側で入力プレート370(470)が揺動できるように形成されている。さらに基板381(481)には、下方に、回転円板360(460)の回転軸361(461)を挿通する回転軸挿通穴389(489)が開設されている。
【0069】
さらに支持ブロック380(480)は、基板381(481)のテープ押え部材320(420)側の端部の上下直交方向にフランジ382(482)を形成し、このフランジ382(482)とテープ押え部材320(420)の側板324(424)とを間隔をおいて対向させて、連結ピン383(483)により上下二箇所が連結されている。各連結ピン383(483)は、テープ押え部材320(420)のスライド方向に配設され、一端側は側板324(424)に固定され、他端側はフランジ382(482)に摺動自在に貫通し、先端に抜止部384(484)が形成されている。なお、下方の連結ピン382(483)は、回転軸挿通穴389(489)内に突出させて、その先端に抜止部384(484)が形成されている。
【0070】
回転円板360(460)は、上記の回転軸挿通孔389(489)を貫通する回転軸361(461)を中心に回転し、一面に端面カム溝362(462)を、他面にクランク突起363(463)を有している。また、回転円板360(460)の周面には、検知凹部364(464)が凹設され、それを検出(検知)するためにマイクロスイッチ等のフルカッタホーム位置検出センサ144(ハーフカッタホーム位置検出センサ146)が周面近傍に配設されている。
【0071】
端面カム溝362(462)は、小径円弧溝362a(462a)とそれより大径の大径円弧溝362b(462b)とを連続させて環状に形成され、支持ブロック380(480)の往復動直線運動、すなわちテープ受け板340(440)に対する進退運動、を間欠的に行なわせることができる。
【0072】
回転円板360(460)の駆動機構は、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)と、その回転力を回転円板360(460)に伝達するギヤ列367(467)と、を有している。ギヤ列367(467)は、ウォームギヤ367a(467a)と、ウォームホイール367b(467b)と、中間ギヤ367c(467c)と、を有し、中間ギヤ367c(467c)の回転力は、回転円板360(460)に一体に形成された駆動ギヤ368(468)を介して回転円板360(460)に伝達される。
【0073】
なお、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)の主軸に固定されたウォームの同軸上の先端には、円盤状の周方向に複数の検出開口が形成されたエンコーダ143a(145a)が設けられている。検出部14(図3参照)のフルカッタモータ回転検出センサ143(ハーフカッタモータ回転検出センサ145)は、上記のエンコーダ143a(145a)と、その検出開口に臨むように発光素子と受光素子とが対向配置されたフォトセンサ143b(145b)と、を有し、回転する検出開口を通過して受光素子に受光された光の明滅が光電変換され、パルス信号として制御部200に出力され、そのパルス数より回転数が検出される。
【0074】
次に、入力プレート370(470)は、三角形等の外形を有する基板371(471)の一面に、回転円板360(460)の端面カム溝362(462)に係合して端面カム機構を構成するカム突起372(472)が突設され、背面側に、支軸373(473)と係合突起374(474)とが突設されている。支軸373(473)は、支持ブロック380(480)の横長孔388b(488b)を貫通して、回転円板360(460)の回転軸361(461)と平行に固定され、入力プレート370(470)は、この支軸373(473)を中心に揺動自在に構成されている。また、係合突起374(474)は、支持ブロック380(480)の係合凹部388a(488a)に、上下動自在に嵌入されている。
【0075】
入力アーム390(490)は、その基端部が、回転軸361(461)と平行な支軸391(491)により軸支されている。入力アーム390(490)の中間部には、回転円板360(460)のクランク突起363(463)が係合して揺動クランク機構を構成するクランク長穴392(492)を有し、先端部には揺動半径方向に沿って長孔393(493)が開設されている。
【0076】
クランク長穴392(492)には、その中間部に、回転円板360(460)の回転力が入力アーム390(490)に伝達しない動力非伝達部394(494)が形成され、両端に、動力伝達が可能な動力伝達部395(495)および396(496)が形成されている。また、長孔393(493)には、前述のキャリッジ357(457)の係合突起357d(457d)が、入力アーム390(490)の揺動半径方向にスライド自在に枢着されている。
【0077】
ここで、カッタ作動機構300(400)の状態のうち、図10に示すフルカッタホーム位置検出センサ144(ハーフカッタホーム位置検出センサ146)による検出位置(以下「ホーム位置」)にある状態(基準端側離間状態)を、状態300A(400A)とし、その状態300A(400A)から回転円板360(460)が図示時計方向に回転して、図11に示すように、テープ受け板340(440)にテープ押え部材320(420)を当接した状態(すなわちテープTを押さえた状態:基準端側近接状態)を、状態300B(400B)とする。
【0078】
また、同じくテープ押え部材320(420)を当接した状態のままさらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転して、図12に示すように、フルカッタ132(ハーフカッタ134)が上端に移動した状態(対向端側近接状態)を、状態300C(400C)とし、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転して、図13に示すように、テープ押え部材320(420)がテープ受け板340(440)から離間した状態(すなわちテープTを解放した状態:対向端側離間状態)を、状態300D(400D)とする。
【0079】
この場合、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)を駆動源として回転円板360(460)を図示時計方向に回転させると、上記の状態300A(400A)→状態300B(400B)→状態300C(400C)→状態300D(400D)→状態300A(400A)のように循環して状態が遷移し、この状態遷移を行うように制御することによって、上方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0080】
まず、状態300A(400A)は、いわゆる待機位置(ホーム位置)にある状態であり、テープ押え部材320(420)がテープTを解放し、搬送・印刷が可能な状態であり、フルカッタ132(ハーフカッタ134)は、テープ受け板340(440)から離れた切断待機位置にある状態である。
【0081】
ここで、回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300A(400A)→状態300B(400B)の動作(状態遷移)では、クランク突起263(463)が動力非伝達部394(494)内を移動するだけなので、入力アーム390(490)は上下動せず、フルカッタ132(ハーフカッタ134)の上下動もないが、入力プレート370(470)を介して、支持ブロック380(480)をテープ受け板340(440)に近接させ、テープ押え部材320(420)とテープ受け板340(440)とでテープTを挟んで固定する。また、これにより、フルカッタ132(ハーフカッタ134)が切断開始位置まで切断準備移動し、一対の刃位置決め部材330(430)がテープ受け板340(440)に当接することによって位置決めされる。
【0082】
次に、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300B(400B)→状態300C(400C)の動作では、クランク突起363(463)がクランク長穴392(492)の動力伝達部395(495)と係合した状態で回動し、回転円板360(460)の回転運動が入力アーム390(490)の下から上への揺動運動に変換され、さらにカッタホルダ350(450)がキャリッジ357(457)を介してガイドシャフト302(402)に沿って上昇する往路直線運動に変換され、フルカッタ132(ハーフカッタ134)に下から上への(上方向への)カット動作を行わせる。
【0083】
次に、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300C(400C)→状態300D(400D)の動作では、クランク突起363(463)が動力非伝達部394(494)内を移動し、入力アーム390(490)やフルカッタ132(ハーフカッタ134)の上下動はないが、入力プレート370(470)を介して、支持ブロック380(480)をテープ受け板340(440)から離間させ、テープ押え部材320(420)やフルカッタ132(ハーフカッタ134)も追従して離間させる。これによって、再びテープTはテープ押え部材320(420)から解放され、搬送・印刷が可能になる。
【0084】
次に、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300D(400D)→状態300A(400A)の動作では、クランク突起363(463)がクランク長穴392(492)の動力伝達部396(496)と係合した状態で回動し、その回転運動が入力アーム390(490)の上から下への揺動運動に変換され、さらにカッタホルダ350(450)が下降する復路直線運動に変換され、この間、テープ押え部材320(420)やフルカッタ132(ハーフカッタ134)は、テープ受け板340(440)から離間しているので、カット動作を伴わずに、フルカッタ132(ハーフカッタ134)が上から下へ(下方向へ)移動する。
【0085】
上述のように、カッタ作動機構300(400)では、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)を駆動源として回転円板360(460)を図示時計方向に回転させ、状態300A(400A)→状態300B(400B)→状態300C(400C)→状態300D(400D)→状態300A(400A)の循環状態遷移となるように制御することによって、上方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0086】
ところで、本実施形態のフルカッタモータ131は、上述の回転円板360を図示時計方向に回転させる回転方向を正転とすると、その逆の方向への回転(逆転)が可能なモータであり、かつ、図5で前述のように、フルカッタ132は、上下両方向にカット可能なカッタなので、カッタ作動機構300では、上述の上方向(正方向)へのカット動作ばかりでなく、上から下への下方向(逆方向)へ)のカット動作が可能になっている。以下、この点について説明する。
【0087】
すなわち、この場合、フルカッタモータ131を駆動源として回転円板360を図示反時計方向に回転させると、上記の状態300A→状態300D→状態300C→状態300B→状態300Aのように循環して状態が遷移し、この状態遷移を行うように制御することによって、下方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0088】
まず、状態300A→状態300Dの動作では、待機位置(ホーム位置)の状態300Aから回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力伝達部396と係合して回動し、入力アーム390の下から上への揺動運動によりフルカッタ132が上昇し、この間、テープ押え部材320等とともにテープ受け板340から離間しているので、カット動作を伴わずに上方向へ移動する。
【0089】
次に、状態300D→状態300Cの動作では、さらに回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力非伝達部394内を移動するので、入力アーム390やフルカッタ132の上下動はないが、入力プレート370を介して支持ブロック380がテープ受け板340に近接し、テープ押え部材320とテープ受け板340とでテープTを挟んで固定し、フルカッタ132が切断開始位置まで切断準備移動し、一対の刃位置決め部材330がテープ受け板340に当接して位置決めする。
【0090】
次に、状態300C→状態300Bの動作では、さらに回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力伝達部395と係合して回動し、入力アーム390の上から下への揺動運動により、フルカッタ132に下方向へのカット動作を行わせる。
【0091】
次に、状態300B→状態300Aの動作では、さらに回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力非伝達部394内を移動するので、入力アーム390やフルカッタ132の上下動はないが、入力プレート370を介して支持ブロック380がテープ受け板340から離間し、テープ押え部材320やフルカッタ132も追従して離間する。これによって、再びテープTはテープ押え部材320から解放され、搬送・印刷が可能になる。
【0092】
上述のように、カッタ作動機構300では、フルカッタモータ131を駆動源として回転円板360を図示反時計方向に回転させ、状態300A→状態300D→状態300C→状態300B→状態300Aの循環状態遷移となるように制御することによって、下方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0093】
ところで、さらにカッタ作動機構300では、上述の上下両方向へのカット動作を利用して、さらに多様なカット動作が可能になっている。以下、この点について説明する。
【0094】
例えば上述の状態300B→状態300Cの動作では、回転円板360の図示時計方向の回転(以下「正転」)により、フルカッタ132に上方向(正方向)へのカット動作を行わせるが、これを途中でストップして回転円板360の図示反時計方向の回転(以下「逆転」)により戻せば、例えば図14(a)(b)に示すように、上側に連結部(基材テープTbの連結部Tbr+剥離テープTaの連結部Tar)を残して、下側(基材テープTbのカット部Tbc+剥離テープTaのカット部Tac:図示斜線部)のみカットする特殊なカット(以下「上側連結の連結カット」または「上側連結カット」)ができる。
【0095】
同様に、例えば上述の状態300C→状態300Bの動作では、回転円板360の逆転により、フルカッタ132に下方向(逆方向)へのカット動作を行わせるが、これを途中でストップして正転により戻せば、例えば図14(c)に示すように、下側に連結部(連結部Tbr+連結部Tar)を残して、上側(カット部Tbc+カット部Tac)のみカットする特殊なカット(以下「下側連結の連結カット」または「下側連結カット」)ができる。
【0096】
そして、上述した下側からの上方向カット(状態300B→状態300Cの途中までの動作)と上側からの下方向カット(状態300C→状態300Bの途中までの動作)とを組み合わせて、例えば図14(d)に示すように、中央に連結部(連結部Tbr+連結部Tar)を残して、上側(カット部Tbc1+カット部Tac1)と下側(カット部Tbc2+カット部Tac2)のみカットする特殊なカット(以下「中央連結の連結カット」または「中央連結カット」)ができる。
【0097】
さらに、上述の「上側連結の連結カット」「下側連結の連結カット」「中央連結の連結カット」では、基材テープTbと剥離テープTaとを同様にカット(フルカット)したが、図15に示すように、ハーフカットhcを組み合わせて、基材テープTb側については連結部を残さずにカットすることもでき、この場合、ラベルとして剥がすときに、基材テープTbの連結部Tbrを切り離す必要がなく、より端正にラベルとして剥がし易くなり、便利である。
【0098】
このため、以下では、図15に示すハーフカットhcを組み合わせたものを「連結カット」として採用する。すなわち、同図(a)(b)は「上側連結の連結カット」、同図(c)は「下側連結の連結カット」、同図(d)は「中央連結の連結カット」を示すものとする。
【0099】
なお、本実施形態では、フルカット部13Fとハーフカット部13Hとを別に設けるが、上述のフルカッタ132のテープ受け板340への近接を調整可能な構成として、フルカット部13Fとハーフカット部1Hとを兼用できるようにしても良い。また、ハーフカット部13Hでもモータ逆転や逆方向のカット動作を可能にしても良い。
【0100】
ここで、装置全体の説明に戻す。図3に示すように、検出部14は、それぞれ前述のテープ識別センサ141と、送りモータ回転検出センサ142と、フルカッタモータ回転検出センサ143と、フルカッタホーム位置検出センサ144と、ハーフカッタモータ回転検出センサ145と、ハーフカッタホーム位置検出センサ146と、を備えている。なお、実状に合わせて、これらを省略した構成とすることもできる。
【0101】
次に、駆動部270は、ディスプレイドライバ271と、ヘッドドライバ272と、モータドライバ273と、を備えている。ディスプレイドライバ271は、制御部200から出力される制御信号に基づき、その指示にしたがって、操作部11のディスプレイ4を駆動する。同様に、ヘッドドライバ272は、制御部200の指示にしたがって、印刷部12の印刷ヘッド7を駆動する。また、モータドライバ273は、印刷部12の送りモータ121を駆動する送りモータドライバ273aと、切断部13のフルカッタモータ131を駆動するフルカッタモータドライバ273bと、同じく切断部13のハーフカッタモータ133を駆動するハーフカッタモータドライバ273cとを有し、同様に制御部200の指示にしたがって、各モータを駆動する。
【0102】
次に、操作部11は、キーボード3とディスプレイ4とを備えている。ディスプレイ4は、横方向(X方向)約6cm×縦方向(Y方向)4cmの長方形の形状の内側に、96ドット×64ドットの表示画像データを表示可能な表示画面41を有し、ユーザがキーボード3からデータを入力して、キャラクタ列画像データなどの印刷画像データを作成・編集したり、その結果等を視認したり、キーボード3から各種指令・選択指示等を入力したりする際などに用いられる。
【0103】
キーボード3には、アルファベットキー群、数字キー群、平仮名や片仮名等の仮名キー群、および外字を呼び出して選択するための外字キー群等を含む文字キー群31の他、各種の動作モードなどを指定するための機能キー群32などが配列され、種々の指示およびデータを制御部200に入力する。機能キー群32には、電源キー、印刷処理に関する指示をするための印刷キー、テキスト入力時のデータ確定や改行および選択画面における選択指示のための選択キー、並びに、それぞれ上下左右の方向へのカーソル移動や表示画面41の表示範囲を移動させるための4個のカーソルキーなどが含まれる。なお、これらは、各キー入力毎に個別にキーを設けて入力しても良いし、シフトキー等と組み合わせてより少ない数のキーを用いて入力しても良い。
【0104】
次に、制御部200は、CPU210、ROM220、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)230、RAM240、周辺制御回路(P−CON)250を備え、互いに内部バス260により接続されている。
【0105】
ROM220は、CPU210で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の他、色変換テーブル、文字修飾テーブル、後述のカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)などを含む制御データを記憶する制御データ領域222を有している。CG−ROM230は、テープ印刷装置1に用意されている文字等(数字、記号、図形等を含む)のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコードデータが与えられたときに、対応するフォントデータを出力する。
【0106】
RAM240は、電源オフ時のバックアップがされていて、各種フラグ・レジスタ群241、テキストデータ領域242、表示画像データ領域243、印刷画像データ領域244、描画登録画像データ領域245、外字登録画像データ領域246、文字展開バッファ、印刷バッファなどの各種バッファ領域247などの領域を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0107】
なお、テープ印刷装置1では、キーボード3によりテキストデータをキー入力・編集する状態(テキスト編集状態)において、入力されたテキストデータをRAM240のテキストデータ領域242に格納すると同時に、それを画像展開して表示用の画像データ(表示画像データ)として表示画像データ領域243に格納し、随時、ディスプレイ4の表示画面41に出力して表示する(このテキストデータ入力・編集時の表示画面41の状態を、以下「テキスト編集画面」という)。また、このテキスト編集画面その他の画面表示状態で、各種設定に応じて編集した結果を印刷用の画像データ(印刷画像データ)として印刷画像データ領域244に格納する。
【0108】
P−CON250には、CPU210の機能を補うとともに周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。例えば、種々の計時を行うタイマ251などもP−CON250内の機能として組み込まれている。このため、P−CON250は、検出部14の各種センサやキーボード3と接続され、検出部14からの前述した各種検出信号およびキーボード3からの各種指示や入力データなどをそのままあるいは加工して内部バス260に取り込むとともに、CPU210と連動して、CPU210等から内部バス260に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部270に出力する。
【0109】
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムにしたがって、P−CON250を介して各種検出信号、各種指示信号、各種データ等を入力し、CG−ROM230からのフォントデータ、RAM240内の各種データ等を処理し、P−CON250を介して駆動部270に制御信号を出力することにより、印刷ヘッド7を制御して所定の印刷条件でテープTに印刷するとともに、その印刷の位置制御やテープTの各種切断(カット)制御あるいは表示画面41の表示制御など、テープ印刷装置1全体を制御している。
【0110】
次に、テープ印刷装置1の制御全体の処理フローについて、図16を参照して説明する。電源キーを押すこと(電源オン)により処理が開始すると、同図に示すように、まず、前回の電源オフ時の状態に戻すために、退避していた各制御フラグを復旧するなどの初期設定を行い(S1)、次に、前回の表示画面を初期画面として表示する(S2)。
【0111】
同図のその後の処理、すなわちキー入力か否かの判断分岐(S3)および各種割込処理(S4)は、概念的に示した処理である。実際には、テープ印刷装置1では、初期画面表示(S2)が終了すると、キー入力その他による割込を許可し、何らかの割込が発生するまでは、そのままの状態を維持し(S3:No)、何らかの割込が発生すると(S3:Yes)、それぞれの割込処理に移行して(S4)、その割込処理が終了すると、再度、その状態を維持する(S3:No)。
【0112】
上述のように、テープ印刷装置1では、主な処理を割込処理により行うので、印刷画像作成などの準備ができていれば、ユーザが任意の時点で印刷指示を行うことにより、印刷指示割込が発生して、印刷処理が起動され、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷ができる。すなわち、印刷に至るまでの操作手順は、ユーザが任意に選択できる。
【0113】
次に、テープ印刷装置1のラベル作成方法について、カット機能に関連した典型的な操作例について、ディスプレイ4の画面表示を参照して説明する。
【0114】
例えば図17に示すように、テキスト編集画面において、ユーザにより1行目の文字(キャラクタ)列「ABCDE」が入力されると、図示の表示状態(画面D10:以下、表示画面41の状態を画面Dxxとし、Dxxのみで説明および図示する。)となる。画面中の「▲1▼」は、1行目のテキスト入力であることを示し、これに続いて、ユーザによりキー入力されたテキスト「ABCDE」(に対応するキャラクタ列画像)が表示されている。また、「E」には、カーソル位置を示すマーク(カーソルK)が付されている。
【0115】
なお、以下において、「単独印刷」とは、1つのテキストデータ(テキストファイル)に基づいて印刷される単一の印刷画像の印刷であり、ここではテキスト編集画面に表示されたキャラクタ列「ABCDE」を1回(1個)だけ印刷する。一方、「連続印刷」では、複数回(複数個)分だけ(図19(a)の例では3回(3個)の印刷画像G11〜G13)を、順次連続的に印刷する。
【0116】
図17に示すように、上記のテキスト編集画面表示の状態で(D10)、ユーザにより印刷キーが押されると(操作されると)、「連続印刷」の有無を選択する選択画面を表示する(D11)。なお、テープ印刷装置1では、ユーザは、キー入力による各種指示を取消キーにより取り消すことができ、上述の状態(D11)から取消キーを押すことにより、元のテキスト編集画面の表示状態(D10)に戻すことができる(以下でも同様なので説明省略)。
【0117】
上記の選択画面(D11)では、「しない」「する」などの選択肢が表示され、ユーザは、これらの選択肢の中から、いずれかの選択肢をカーソルキーを操作して選択・指定することができる。
【0118】
例えば、「しない」がカーソル指定(以下「選択表示」)された状態から、カーソルキー「↓または→」が1回押されると、「する」が選択表示された状態となり、その状態からカーソルキー「↑または←」が押されると、「しない」が選択表示される。また、例えば「しない」が選択表示された状態で、選択キーが押されると、「連続印刷」を「しない」こと、すなわち「連続印刷」ではなく「単独印刷」が選択され、「単独印刷」における下位階層の操作画面に遷移する(D13S)。
【0119】
ここでは、「する」が選択表示された状態から(D11)、選択キーが押されるものとすると、「連続印刷」の「する」が選択され、「連続印刷」における下位階層の操作画面(ここでは入力画面)に遷移し、カーソルKにより「印刷枚数」の入力を促す。この状態から、例えば「3」と入力されると(D12)、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、この選択画面では、「連続印刷」における「自動カット」の「しない」「する」の選択肢が表示される(D13)。
【0120】
ここでも、「する」が選択表示され(D13)、選択キーが押されると、「連続印刷」の「自動カット」の「する」が選択され(以下単に「選択されると」と表現)、次に、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」のうちの「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「連結カット」などの選択肢が表示される(D14)。なお、この選択画面(D14)では、「連続印刷」における途中(印刷画像の間)のカット(以下「中間カット」)のカット方法を選択できるが、最後の印刷画像の後のカット(以下「最終カット」)は「フルカット」とする。
【0121】
ここで、「連結カット」がそのまま選択されると(D14)、次に、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」のうちの「連結カット」の「連結位置」(図14および図15で前述の連結部Tar等の位置)として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示される(D15:図17と図18で共通)。これらのうち、選択肢「上」は前述の「上側連結の連結カット」(図15(a)(b)参照)、選択肢「中」は「中央連結の連結カット」(同図(d)参照)、選択肢「下」は「下側連結の連結カット」(同図(c)参照)を示している。
【0122】
次に、図18に示すように、上記の選択画面で(D15)、「上」が選択されると、次に、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「連結カット」の「連結幅」(前述の連結部Tar等のテープ幅方向のサイズ)として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D16)。これらは、上記の「上側連結の連結カット」における連結部として残す量(テープ幅方向の長さ)の設定であり、「多い」「普通」「少ない」に応じて連結幅(逆に言えばカット幅)を調整する(図20(a)〜(c)および図27参照)。
【0123】
ここで、例えば「普通」がそのまま選択されると(D16)、次の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」を「実行」するか否か、すなわち「連続印刷」の「実行」の「しない」「する」の選択肢が表示される(D17)。
【0124】
ここで、「しない」が選択されると(D17)、元のテキスト編集画面に戻り(D19:D10と同じ)、「する」がそのまま選択されると(D17)、次に、「印刷中」のメッセージの表示とともに、図19(a)に示すように、「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G11〜G13を順次連続的に印刷し、各印刷画像の相互間の境界位置に相当するカット位置P1、P2には、図示上側を連結部とする前述の「上側連結の連結カット」が施され、これらが終了してから、元のテキスト編集画面に戻る(D19)。このため、この後は、図19(b)に示すように、必要に応じて、各ラベルL11〜L13として容易に切り離すことができる。
【0125】
一方、前述のように、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されると(図17のD11)、「単独印刷」における下位階層の操作画面(選択画面)に遷移するが、この選択画面では、「単独印刷」における「自動カット」(いわゆるオートカット)の「しない」「する」の選択肢が表示される(D13S)。ここで、いずれかが選択されると、それを設定した後、「印刷中」のメッセージの表示とともに、文字列「ABCDE」の文字列画像を単独印刷の印刷画像として印刷し(図18のD18)、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(D19:D10と同じ)。
【0126】
上述のように、「連続印刷」により印刷した直後の図19(a)の状態では、連結部で連結されていて各ラベルL11〜L13毎に切り離されていないので、バラバラになることもなく、飛び散った各ラベルを揃えるなどの面倒がなく、このため、すぐに貼付しないときには、一括保管・管理が楽になる。一方、各ラベルL11〜L13を個別に分けるときには、連結部で繋がっているだけなので、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、改めてハサミ等によって各ラベルとして切り離す必要がない。
【0127】
すなわち、複数の印刷画像G11〜G13をテープTに連続的に印刷して、各印刷画像G11〜G13の各ラベルL11〜L13を、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、特に各ラベル間をフルカット(fc:図14(a)参照)するだけでなく、ハーフカット(hc:図15(a)参照)を組み合わせれば、剥離テープTaのみ引きちぎれば良く、また、各ラベルの端(基材テープTbの端)はハーフカットによって端正にカットされるので、見栄えが良くなる。
【0128】
また、連結部の幅方向における位置を、図示の「上」(上側連結:幅方向の一方の端部)、「下」(下側:他方の端部)および「中」(中央連結:中央部)などの複数の選択肢から、メニュー形式で「連結位置」として選択可能なので、これらの選択肢から簡単且つ任意に選択した所望の連結位置で連結された状態で、各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。なお、上述の例では、「上側連結」を例示(D15で「上」を選択)したが、「中央連結」(「中」を選択)でも、「下側連結」(「下」を選択)でも、同様に、各ラベルL11〜L13を、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。
【0129】
また、連結部の幅方向における長さを、「多め」「普通」「少なめ」などの複数の選択肢から、メニュー形式で連結幅として選択可能なので、切り離し易さその他の都合に合わせて、連結幅を簡単且つ任意に選択でき、所望の連結幅で連結された状態で各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。
【0130】
また、カット方法を、「ハーフカット」(ハーフカット指示)、「フルカット」(全カット指示)、「連結カット」(連結カット指示)などの複数の選択肢から、メニュー形式でカット指示として選択可能なので、印刷画像が印刷されたテープをその後どのように扱うかなどの都合に合わせて、カット方法(を指示するカット指示)を簡単且つ任意に選択でき、これにより、所望のカット方法でカットされた状態で各印刷画像が印刷されたテープを取得できる。また、従来からの「ハーフカット」や「フルカット」も選択できるので、従来機種に対する上位互換性も保有でき、従来からのユーザの使い勝手も確保できる。
【0131】
なお、上述のカット方法の選択画面(D14)は、中間カットのカット方法の選択であって、最終カットは「フルカット」としたが、最終カットについても同様の選択画面を設けて選択可能にしても良い。また、この最終カットのカット方法の選択を「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。
【0132】
この場合、例えば「連続印刷」の「しない」が選択されると(D11)、「単独印刷」における「自動カット」の選択画面(D13S)の代わりに、同様の「しない」「する」を選択肢とする「最終印刷後自動カット」(以下「最終自動カット」)の選択画面を表示し、いずれかを選択・設定後、「印刷中」の表示とともに、「ABCDE」の印刷画像を印刷し且つ設定された「最終カット」を施してから(D18)、元のテキスト編集画面に戻る(D19)。そして、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されたときに(D17)、上記の「最終自動カット」の選択画面を兼用して表示し、同様の「しない」「する」のいずれかを選択・設定できるようにすれば良い。この場合、続いて「印刷中」の表示とともに、3つの印刷画像G11〜G13の「連続印刷」や「連結カット」や設定された「最終カット」を施してから(D18)、元のテキスト編集画面に戻る(D19)ことになる。
【0133】
なお、上述の例では、「連続印刷」の各種設定・実行を「単独印刷」と同じ印刷キーの押下により開始(処理を起動)したが、例えば連続印刷キー等を設けて「連続印刷」を区別して起動させても良いし、さらには「連続印刷」の各種設定と実行とを個別のキー(例えば連続印刷設定キーと連続印刷実行キー)等で区別して起動させても良い。
【0134】
また、上述の例では、(テキスト編集画面に表示された)印刷画像を1個だけ連続印刷の対象(要素)として、印刷枚数を多数枚(上記の例では3枚)指定することによって、全く同一(上記の「ABCDE」等)の印刷画像を連続印刷したので、同一ラベルの多数枚一括作成に利用できるが、異なる仕様とすることもできる。
【0135】
例えば「ABCD1」のようにキャラクタ列内に数字がある場合の「連続印刷」の仕様を、図19(b)に示す「ABCD1」「ABCD2」「ABCD3」の3個の印刷画像G14〜G16のように、順次連続的に番号を変えながら(連ねながら)印刷する仕様としても良い。あるいは別タイプの「連続印刷」として例えば「連番印刷」等の名前で新機能として新設しても良い。もちろん、この場合も同様に、この後は、図19(d)に示すように、必要に応じて、各ラベルL14〜L16として容易に切り離すことができる。また、「多い」「普通」「少ない」など連結幅(カット幅)を調整することもできる(図20(d)〜(f)および図27参照)。
【0136】
また、「連続印刷」の仕様を、複数のテキストデータのそれぞれに基づいて印刷される複数の印刷画像の連続的な印刷とすることもできる。あるいは別タイプの「連続印刷」として例えば「グループ印刷」等の名前で新機能として新設しても良い。この場合、例えば予め「ABCDE」「ABCDE」「ABCDE」を3個として同一グループ内にグループ的に登録しておき、この種の連続印刷(グループ印刷)の実行を指示すれば、図19(a)の例のように印刷でき、予め「ABCD1」「ABCD2」「ABCD3」の3個を登録しておけば、同図(b)の例のように印刷でき、汎用的に用いることができる(汎用性が得られる)。
【0137】
なお、この「グループ印刷」のような仕様の場合、印刷枚数の多数枚指定に対応して、同一グループ内に登録されたキャラクタ列を先頭から順に(または循環指定して)、その指定枚数分だけ印刷するようにもできる。また、この仕様の場合、例えば図24(a)および図25に示すように、同一グループ内に「長野県」「諏訪市」「大和」「3丁目」「3番5号」などの一連の住所の記載を登録しておき、印刷画像G31〜G35等として連続印刷することができ、それらの各ラベルG31〜G35を貼付するときに、各行の配置等を任意に(例えば名刺、ハガキ、封筒などの貼付対象物のサイズ等に応じて)調整して貼ることができる(図25参照)。このほか、例えば氏名、名称、所属等を含めても良い。また、この仕様の場合においても、連結幅(カット幅)を調整できる(図27参照)。
【0138】
なお、上述のテープ印刷装置1のラベル作成方法は、プログラム処理可能なテープ印刷装置によって処理されるプログラムとして適用でき、その種のプログラムを記憶するための例えばCD等の記憶媒体にも適用でき、この種のプログラムを記憶しておいて、あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。もちろん、その他、要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0139】
ところで、上述のように、連結部分のカットにハーフカットを組み合わせておけば、各ラベルは端正に完成できるが、連結部分を手で引きちぎることを考慮した場合、剥離テープTa側は、乱暴に引きちぎることで曲がったりすることがあり得る。このような場合、各ラベルの端部を覆う剥離テープTaが欠けることがある。
【0140】
そこで、以下では、連結部をラフに引きちぎっても、基材テープTbに印刷された印刷画像(すなわちラベルとなる部分)を覆う剥離テープTaが欠けることを低減・防止できるラベル作成方法について、第2実施形態として、説明する。
【0141】
この(第2)実施形態のテープ印刷装置1では、連結印刷における複数の印刷画像の相互間に対して、単に連結部を残す上述の「連結カット」ではない第2の連結カット(以下「複合カット」)を施す。この「複合カット」によるラベル作成方法は、印刷画像相互間に所定の余白を設けて印刷するとともに、その余白に上述のフルカットfcによる「連結カット」(ただしハーフカットhcは伴わなくても良い)を施し、且つ印刷された各印刷画像の端(すなわち上記余白の両端:各印刷画像と余白との境界)には、ハーフカットhcを施す方法である(図22参照)。
【0142】
本実施形態では、図21に示すように、「連続印刷」における「自動カット」の選択画面において(D20:図17のD13と同じ:D10〜D13の処理も同じ)、「する」が選択されると(D20)、第1実施形態と同様に、下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「複合カット」などの選択肢が表示される(D21)。
【0143】
なお、この選択画面(D21)も中間カットのカット方法を選択するものとし、最終カットについては、第1実施形態と同様に「フルカット」固定としても良いし、選択画面を設けて選択可能にしても良いし、「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。また、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されたとき(図17のD11)の処理も、第1実施形態と同じとする。
【0144】
ここで、「複合カット」が選択されると(D21)、次に、さらに下位階層の選択画面に遷移し、「複合カット」の種類として、「ハーフカット+全カット」(図4(d)参照)「ハーフカット+部分カット」(図22(a)〜(c)参照)などの選択肢が表示される(D22)。
【0145】
これらのうち、後者の選択肢「ハーフカット+部分カット」が本実施形態の特徴を示す選択肢であり、ここで、「ハーフカット+部分カット」が選択されると(D23)、次に、さらに下位階層の選択画面に遷移し、第1実施形態と同様の「連結位置」(「部分カット連結位置」)として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示される(D23)。選択肢「上」「中」「下」は前述同様にそれぞれ「上側連結」「中央連結」「下側連結」を示している。
【0146】
次に、同様に、「上」が選択されると(D23)、同様の下位の選択画面に遷移し、「部分カット」の「連結幅」として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D16:図23(a)〜(c)および図27参照)。以下、同様にして、例えば「普通」が選択され(D24)、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると(D25)、次に、「印刷中」のメッセージ表示とともに、図22(a)に示すように、「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G21〜G23を順次連続的に印刷し、各印刷画像の境界位置に相当するカット位置P1、P2には、図示上側を連結部とする「上側連結」の「複合カット」が施され、これらが終了すると、元のテキスト編集画面に戻る。
【0147】
このため、この後は、図22(b)に示すように、必要に応じて、各ラベル部を引きちぎって、この時点では剥離テープTaは余白を含めて広く残したまま、容易に切り離せると共に、同図(c)に示すように、貼付寸前に剥離テープTaから個別の各ラベルL21〜L23を剥離して貼付できる。
【0148】
上述のように、「連続印刷」により印刷直後の図22(a)の状態では、連結部で連結され切り離されていないので、すぐに貼付しないときには、一括保管・管理が楽になる。一方、各ラベルL21〜L23を個別に分けるときには、連結部で繋がっているだけなので、図22(b)に示すように、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、且つ、剥離テープTaを余白として広く残しているので、各ラベルの端部を覆う剥離テープTaが欠けることなく分離できる。また、ハーフカットを施しているので、図22(c)に示すように、貼付するときには、端が端正にカットされて見栄えの良い各ラベルのみを剥離テープTaから容易に剥離でき、容易に貼付できる。すなわち、複数の印刷画像G21〜G23をテープTに連続的に印刷して、各印刷画像G21〜G23の各ラベルL21〜L23を、一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。
【0149】
なお、「カット方法」「連結位置」「連結幅」などのカットに関する諸要素をメニュー形式で簡単且つ任意に選択できる利点は、第1実施形態と同様である。また、上述で選択しなかった「連結位置」の「中央連結」(「中」を選択)でも、「下側連結」(「下」を選択)でも、同様に、各ラベルL21〜L23を、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、「単独印刷」と同一の印刷キーでなく、連続印刷キー等を設けて「連続印刷」を区別して起動させても良いし、連続印刷設定キーと連続印刷実行キー等で区別して起動させても良い。
【0150】
また、図19で前述の「連番印刷」のような仕様にしても良いし(図22(d)〜(f)参照)、前述の「グループ印刷」のような仕様にして、住所、氏名、名称、所属等(以下「住所等」)の一連の関連する印刷画像(例えば図24(b)の印刷画像G31〜G35)を連続印刷して、各行の配置等を任意に(例えば名刺、ハガキ、封筒などの貼付対象物のサイズ等に応じて)調整して貼れるようにしても良い(図25参照)。
【0151】
なお、上述のラベル作成方法も、第1実施形態と同様に、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。
【0152】
ところで、上述した第1実施形態の「連結カット」であっても、あるいは第2実施形態の「複合カット」であっても、従来からの全幅フルカットと異なり、全てのテープ幅に対して同様にカットすることはできない。すなわち、例えば図26(c)に示すように、太いテープに対しては十分な連結幅を確保できるカッタ駆動範囲とすれば、細いテープに対しては連結幅を確保できないし、逆に細いテープに合わせれば、太いテープでのカット量が不足して、各ラベルにするために引きちぎることが容易でなくなる。
【0153】
そこで、以下では、テープ幅に応じて切込み量(切込み長さ:図27参照)を調整して、図26(a)(b)および図28に示すように、適切な連結幅の連結部を残したカットができるラベル作成方法について、第3実施形態として、説明する。なお、以下で説明する連結部を残したカット(以下「切込みカット」)は、図示のように、第1実施形態の「上側連結」の「連結カット」と同様のカットとする。
【0154】
本実施形態では、図29に示すように、「連続印刷」における「自動カット」の選択画面において(D30:図17のD13および図21のD20と同じ:D10〜D13の処理も同じ)、「する」が選択されると(D30)、前述の各実施形態と同様に、下位階層の選択画面に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「切込みカット」などの選択肢が表示される(D31)。
【0155】
ここで、「切込みカット」が選択されると(D31)、さらに下位の選択画面に遷移し、「切込みカット」の「カット長さ」として、「長い」「普通」「短い」などの選択肢が表示される(D32:図27〜図28参照)。
【0156】
なお、ここでの切込み長さの選択肢は、長さの単位に基づく数値を示す絶対的な切込み長さの選択肢ではなく、テープ幅の全幅に対して比較的「長い」「普通」「短い」など、全幅に対する比率を示すいわば相対的な切込み長さの選択肢であるととともに、具体的な数値でもないので、抽象的な切込み長さの選択肢であり、各テープ幅との組合せにより絶対的かつ具体的な切込み長さとして(カット駆動範囲に換算されて)規定されている(図27参照)。
【0157】
ここで、例えば「普通」が選択されると(D32)、テープ印刷装置1では、テープ識別センサ141(図3参照)によりテープ種別を識別し、その種別のテープ幅に応じてROM220内のカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)を検索して、テープ幅に応じた切込み長さ「普通」のカッタ駆動範囲を設定するとともに、さらに下位の選択画面に遷移する(D33)。
【0158】
以下、同様にして、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると(D33:図18のD17および図21のD25と同じ:D18〜D19の処理も同じ)、「印刷中」の表示とともに前述の「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G21〜G23を順次連続的に印刷し(図19(a)参照)、カット位置P1、P2には、「上側連結」の「切込みカット」が施され、これらが終了すると、元のテキスト編集画面に戻る。
【0159】
このため、第1実施形態と同様に、印刷直後の図19(a)の状態では、連結部で連結され切り離されていないので、一括保管・管理が楽になる一方、連結部で繋がっているだけなので、図19(b)に示すように、手で引きちぎるなどによって各ラベルに容易に分離でき、容易に貼付できる。さらに本実施形態では、テープ幅を検出してそれに応じたカッタ駆動範囲を設定するので、図27〜図28に示すように、テープ幅に応じた適切な連結幅の連結部を残したカットができる。すなわち、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。
【0160】
なお、上述のカット方法の選択画面(D31)も中間カットのカット方法を選択するものとし、最終カットについては、前述の各実施形態と同様に「フルカット」固定としても良いし、選択画面を設けて選択可能にしても良いし、「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。また、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されたとき(図17のD11)の処理も、第1実施形態と同じとする。
【0161】
また、上述の「切込みカット」の「連結位置」は、「上側連結」としたが、前述の各実施形態と同様に「上」「中」「下」などの選択肢により「上側連結」「中央連結」「下側連結」を選択可能にしても良く、「中央連結」でも「下側連結」でも同様に、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、「カット方法」「連結位置」などのカットに関する諸要素をメニュー形式で簡単且つ任意に選択可能にしたときの利点も、前述の各実施形態と同様である。また、「単独印刷」「連続印刷設定」「連続印刷実行」等をキー等で区別して起動させても良い。また、「連番印刷」のような仕様にしたり(図19(d)〜(f)および図22(d)〜(e)参照)、「グループ印刷」のような仕様にしても良い(図24〜図25等参照)。
【0162】
なお、上述のラベル作成方法も、前述の各実施形態と同様に、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。
【0163】
なお、上述の「切込みカット」は、第1実施形態の「連結カット」に合わせたが、印刷画像相互間に所定の余白を設けてハーフカットと組み合わせた第2実施形態の「複合カット」と同様のカットとしても良い。また、これらを選択可能としても良い。また、テープ幅に応じた切込み量調整付きの「連結カット」や「複合カット」を、例えば「連結切込みカット」や「複合切込みカット」等とし、前述の元の「連結カット」や「複合カット」と区別して、これらを選択可能としても良い。
【0164】
そこで、以下では、例えば上記の「連結切込みカット」や「複合切込みカット」等を「連結カット」や「複合カット」として採用し、これらと「フルカット」「ハーフカット」等を選択可能なラベル作成方法を、第4実施形態として、説明する。
【0165】
本実施形態では、図30に示すように、「連続印刷」における「自動カット」の選択画面において、「する」が選択されると(D30:図29と同じ)、下位階層の選択画面に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「連結カット」「複合カット」などの選択肢が表示される(D40〜D41)。
【0166】
すなわち、本(第4)実施形態では、連結部を残さずにテープ幅の全幅をカット(全カット)する「フルカット」と、全幅であるが基材テープTbのみカットする「ハーフカット」と、複数の印刷画像をその相互間に余白を設けずに印刷し、印刷画像の相互間(境界)を連結部を残して(ただしここではテープ幅に応じて切込み長さを調整して)カットする「連結カット」(上記の「連結切込みカット」)と、印刷画像相互間に所定の余白を設けて印刷するとともに、その余白に上述の「連結カット」を施し、且つ印刷された各印刷画像の端(すなわち各印刷画像と余白との境界)にはハーフカットを施す「複合カット」(上記の「複合切込みカット」)と、のいずれかを中間カットのカット方法として選択できる。
【0167】
なお、最終カットについては、前述の各実施形態と同様に、「フルカット」固定としても良いし、選択画面を設けて選択可能にしても良いし、「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。また、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されたとき(図17のD11)の処理も、前述の各実施形態と同じとする。
【0168】
ここで、上述の選択画面の状態(D40)から、例えばカーソル操作後、「複合カット」が選択されると(D41)、第2実施形態と同様に、さらに下位階層の選択画面に遷移し、「複合カット」の種類として、「ハーフカット+全カット」(図4(d)参照)「ハーフカット+部分カット」(図22参照)などの選択肢が表示され、ここで、「ハーフカット+部分カット」が選択されると(D42:図21のD22と同じ)、さらに下位階層の選択画面に遷移し、「連結位置」として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示される(D43:図18のD15と同じおよび図21のD23と同様)。選択肢「上」「中」「下」は前述同様にそれぞれ「上側連結」「中央連結」「下側連結」を示している。
【0169】
次に、同様に、「上」が選択されると(D43)、次に、下位の選択画面に遷移して、「部分カット」の「連結幅」として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D44:図18のD16と同じ:以下の表示・操作もD17〜D19も同じ)。
【0170】
ただし、本実施形態における「連結カット」や「複合カット」は、テープ幅に応じた切込み量調整付きの「連結切込みカット」や「複合切込みカット」なので、「連結幅」の各選択肢「多い」「普通」「少ない」はそれぞれテープ幅に対応して、図27に示すようにカッタ駆動範囲が規定されていて、ここで、例えば「普通」が選択されると(D44)、テープ識別センサ141(図3参照)により検出したテープ種別に対応するテープ幅に応じて、カッタ駆動範囲設定テーブルを検索して、「連結幅」の「普通」に対応して、テープ幅に応じたカッタ駆動範囲を設定する。
【0171】
以下、同様にして、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると、「印刷中」の表示とともに、「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G21〜G23を順次連続的に印刷し(図22(a)参照)、各印刷画像の境界位置に相当するカット位置P1、P2には、「上側連結」の「複合カット」が施され、これらが終了すると、元のテキスト編集画面に戻る。
【0172】
このため、この後は、必要に応じて、各ラベル部を引きちぎって、この時点では剥離テープTaは余白を含めて広く残したまま、容易に切り離せると共に(図22(b)参照)、貼付寸前に剥離テープTaから個別の各ラベルL21〜L23を剥離して貼付できる(図22(c)参照)。
【0173】
一方、上述の選択画面で、「連結カット」がそのまま選択されると(D40)、第1実施形態と同様に下位階層の選択画面に遷移し、「連結位置」として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示され、「上」が選択されると(D43)、次に、下位の選択画面に遷移して、「連結カット」の「連結幅」として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D44)。以下、同様にして、例えば「普通」が選択され、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると、「印刷中」の表示とともに、連続印刷と「上側連結」の「連結カット」が施されてから(図19(a)参照)、元のテキスト編集画面に戻る。このため、この後は、必要に応じて、各ラベル部として容易に切り離すことができる(図19(b)参照)。
【0174】
上述のように、本実施形態では、第1実施形態と同様の「連結カット」や第2実施形態と同様の「複合カット」などを、カット方法として選択できるので、多様なカットが可能であるとともに、一括管理も個別管理もしやすいように、各ラベルを作成できる。また、テープ幅に応じた切込み量調整付きの「連結カット」や「複合カット」を採用することにより、テープ幅に応じた適切な連結幅の連結部を残したカットができ、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように各ラベルを作成できる。
【0175】
なお、上述の「連結幅」の選択画面(D44)の代わりに、第3実施形態と同様の「切込みカット長さ」の選択画面(D45:図29のD32と同じ)としても良い。この場合も同様に、テープ幅に応じた適切な連結幅の連結部を残したカットができ、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように各ラベルを作成できる。また、上述の「連結位置」は、「上側連結」としたが、「中央連結」でも「下側連結」でも同様に、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、「連番印刷」のような仕様や「グループ印刷」のような仕様を採用しても良い(図19(d)〜(f)、図22(d)〜(e)、図24〜図25等参照:本実施形態では図24(a)(b)共に可能)。
【0176】
また、上述のラベル作成方法も、前述の各実施形態と同様に、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に対応して一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。
【0177】
なお、上述した各実施形態では、テキスト編集画面から印刷キーの押下により連続印刷の設定画面に遷移し(図17のD11)、その下位階層への画面遷移により「連続印刷」の「カット方法」「連結位置」「連結幅」等の選択画面を表示させたが、前述のように、「単独印刷」「連続印刷設定」「連続印刷実行」等をキー等で区別して起動させても良い。
【0178】
また、連続印刷におけるカットについてのみ例えば「連続印刷カット設定キー」等の押下により単独で設定できるようにしても良い。以下、これを第5実施形態として、説明する。
【0179】
この場合、例えば図31に示すように、テキスト編集画面表示の状態で(D10)、ユーザにより上記の連続印刷カット設定キーが押されると、図29で前述の第3実施形態の選択画面(D31)と同様の選択画面に遷移し、「連続印刷」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「切込みカット」などの選択肢が表示される(D50)。
【0180】
以下、同様にして、例えばここで、「切込みカット」が選択されると(D50)、さらに下位の選択画面に遷移し、「切込みカット」の「カット長さ」として、「長い」「普通」「短い」などの選択肢が表示され、例えば「普通」が選択されると(D51:図29のD32と同じ)、同様にカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)を検索して、テープ幅に応じた切込み長さ「普通」のカッタ駆動範囲を設定する。
【0181】
ただし、本実施形態では、「連続印刷」の「実行」その他の処理とは独立して処理するので、カッタ駆動範囲の設定が終了すると(D51)、テキスト編集画面に戻る(D53:D10と同じ)。
【0182】
なお、上述の例では、「切込みカット」のときには「切込み長さ」(表示上は「切込みカット長さ」)の選択をしたが、第1、第2、第4実施形態の選択画面と同様に「連結幅」の選択画面(D55:図のD16および図30のD44と同じ)を採用して、「連結幅」に基づいて同様にカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)を検索して、テープ幅に応じたカッタ駆動範囲を設定しても良い。
【0183】
また、上述の例では、「連続印刷」の「カット方法」として、「フルカット」「ハーフカット」「切込みカット」の別と、「切込み長さ」(すなわちカッタ駆動範囲)を設定したが、さらに「連結位置」等をその選択画面において選択・設定しても良いし、これらをさらに細かく区別して個別キー等を設けて個別に設定できるようにしても良い。
【0184】
また、「カット方法」として「切込みカット」ではなく、前述の「連結カット」や「複合カット」としても良いし、これらを組み合わせて第4実施形態と同様に「フルカット」「ハーフカット」「連結カット」「複合カット」などの選択肢を設けても良い。また、「連結カット」と「複合カット」とを選択可能とする場合、「カット方法」だけではなく、印刷方法(印刷画像間に余白を設けるか否か)も代わるので、「連続印刷カット設定キー」でなく、「連続印刷設定キー」等として設けても良い。
【0185】
ところで、上述の各実施形態では、各種のカット方法の設定方法や設定後の連続印刷の結果について説明したので、以下では、上述の各種設定により設定されたデータ(以下「設定データ」)に基づいて起動され実行される「印刷処理」について、一例を詳述する。
【0186】
ユーザにより、例えば「連続印刷」の「実行」の選択画面(図18のD17、図21のD25、図29のD33等)において「する」が選択されたとき、あるいは「連続印刷実行」の個別キー(連続印刷実行キー)が設けられたときにはその連続印刷実行キーが押下されたとき、あるいは単独印刷を指示する個別キー(単独印刷キー)が設けられたときにはその単独印刷キーが押下されたとき、などの印刷指示があると、前述のように、印刷指示割込が発生して、印刷処理が起動されるので、その時点までに印刷画像作成などの準備ができていれば、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷ができる。
【0187】
具体的には、上記の印刷指示割込が発生すると、例えば図32に示すように、印刷処理(S20)が起動され、まず、カッタ駆動範囲設定処理を行う(S21)。
【0188】
このカッタ駆動範囲設定処理(S30:S21の処理)では、図33に示すように、まず、テープ識別センサ141の検出結果に基づいてテープ幅を取得し(S31)、次に、上述の各実施形態の各種設定によるカット方法の選択・設定結果をカット方法設定データとして取得し(S32)、それに基づいて、中間カットに関するカット設定データ(以下「中間カット設定データ」)を作成し(S33)、続いて、最終カットに関するカット設定データ(以下「最終カット設定データ」)を作成して(S33)、処理(S30)を終了する(S35)。
【0189】
ここで、カット方法設定データには、例えば「連結カット」や「複合カット」等の選択結果を初めとして、その下位の「連結位置」や「連結幅」の選択結果など、カット方法に関する各種設定結果を示す設定データが含まれる。また、このカット方法設定データに基づいて作成される中間カット設定データや最終カット設定データには、上述の各種設定結果を示す設定データの他、テープ種別(特にテープ幅)などの検出データが含まれ、後述のフルカッタ駆動処理(S50:図35参照)において、フルカットの開始位置や方向やその距離(フルカッタモータ131の回転数)を設定するためのデータとなる。
【0190】
図32に示すように、カッタ駆動範囲設定処理を終了すると(S21)、次に、印刷画像を準備して印刷する(S22)。ここでは、例えば前述の「ABCDE」のキャラクタ列画像を印刷画像データ領域244から印刷バッファに移して印刷の準備をして印刷する。
【0191】
なお、前述の「連番印刷」タイプのときには、例えば前述の「ABCD1」「ABCD2」「ABCD3」のうち最初の印刷画像となる「ABCD1」のキャラクタ列画像を印刷バッファに画像展開して準備して印刷する。また、前述の「グループ印刷」タイプのときには、例えば前述の「長野県」「諏訪市」「大和」「3丁目」「3番5号」のうち最初の印刷画像となる「長野県」のキャラクタ列画像を、(テキストデータ領域242内の)登録先から印刷バッファに画像展開して準備して印刷する。
【0192】
印刷画像準備・印刷が終了すると(S22)、次に、「連続印刷」か否かを判別し(S23)、「連続印刷」のときには「最終印刷終了」か否かを判別して(S24)、「連続印刷」であって「最終印刷終了」ではないときには(S23:Yes&S24:No)、「中間自動カット」か否かを判別する(S25)。
【0193】
ここで、例えば「連続印刷」の「自動カット」の選択画面(図17のD13、図21のD20、図29および図30のD30)で「する」が選択されていれば、「中間自動カット」と判別して(S25:Yes)、中間カット設定データに基づいて中間カットに関するカット駆動処理((中間)カット駆動処理:詳細は後述:図34参照)を行った後(S26)、次の印刷画像準備・印刷(S22)の処理に移行し、「連続印刷」の「自動カット」の「しない」が選択されていれば、「中間自動カット」ではないと判別して(S25:No)、そのまま次の印刷画像準備・印刷(S22)の処理に移行する。
【0194】
2回目(2個目、2枚目)についても同様に処理(S22〜S26のループ処理)し、最終の印刷画像となる3回目(3個目)の印刷画像準備・印刷が終了すると(S22)、「連続印刷」であって且つ「最終印刷終了」なので(S23:Yes&S24:Yes)、次に、「最終自動カット」か否かを判別する(S27)。
【0195】
前述の例では、「最終カット」は「フルカット」としていたので、ここでは、「最終自動カット」と判別して(S27:Yes)、最終カット設定データに基づいて最終カットに関するカット駆動処理((最終)カット駆動処理)を行った後(S28)、処理(S20)を終了する(S29)。
【0196】
一方、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されると(図17のD11)、あるいは単独印刷を指示する単独印刷キーが設けられその単独印刷キーが押下されたときには、例えば前述の「ABCDE」のキャラクタ列画像の印刷画像準備・印刷が終了すると(S22)、次に、「連続印刷」か否かを判別し、「連続印刷」ではないので(S23:No)、次に、「最終自動カット」か否かを判別する(S27)。
【0197】
ここで、例えば「単独印刷」の「自動カット」の選択画面(図17のD13S)で「する」が選択されていれば、「最終自動カット」と判別して(S27:Yes)、(最終)カット駆動処理を行った後(S28)、処理(S20)を終了し(S29)、「単独印刷」の「自動カット」の「しない」が選択されていれば、「最終自動カット」ではないと判別して(S27:No)、そのまま処理(S20)を終了する(S29)。
【0198】
なお、前述のように、「連続印刷」における「最終カット」についても「する」「しない」を初めとしてそのカット方法等を選択可能にでき、この場合、「しない」を選択すれば、上述の「最終自動カット」ではないと判別して(S27:No)、そのまま処理(S20)を終了するし(S29)、また、「する」が選択され、「最終自動カット」と判別される場合には(S27:Yes)、(最終)カット駆動処理(S28)において、各種のカット方法が可能になる。
【0199】
次に、上述の中間あるいは最終におけるカット駆動処理について詳述する。カット駆動処理(S40:中間ではS26の処理、最終ではS28の処理)が起動されると、図34に示すように、まず、前述のカッタ駆動範囲設定処理(図33のS30:図32のS21の処理)で作成したカット設定データを取得する(S41)。より具体的には、中間のカット駆動処理として起動されたか否かを判別し(S411)、中間であるときには(S411:Yes)、中間カット設定データを取得し(S412)、中間でない(すなわち最終である)ときには(S411:No)、最終カット設定データを取得する(S413)。
【0200】
カット設定データ取得が終了すると(S41)、取得したカット設定データに基づいて、フルカット部13Fがハーフカット部13Hよりテープ送りの上流側なので(図1参照)、まず、フルカット部13Fにより、フルカッタ駆動処理(詳細は後述:図35参照)を行ってから(S42)、次にハーフカット部13Hによりハーフカット処理を行う(S43)。
【0201】
ここで、さらに「複合カット」が選択されているか否かを判別して(S44)、「複合カット」のときには(S44:Yes)、フルカット(連結カット)位置を挟んで前後2箇所にハーフカットを施す(例えば図22(a)のカット位置P1はフルカットfcを挟んだ2箇所にハーフカットhcを施す)ので、さらに残る1箇所のハーフカット処理を行ってから(S45)、処理(S40)を終了し(S46)、「複合カット」でないときには(S44:No)、そのまま処理(S40)を終了する(S46)。
【0202】
上述のフルカッタ駆動処理(S42)は、常にテープ全幅をカット対象とするハーフカット処理(S43)や単なるフルカット処理とは異なるので、以下に詳述する。
【0203】
フルカッタ駆動処理(S50:図34のS42の処理)が起動されると、図35に示すように、まず、カット設定データ取得(図34のS41)で取得したカット設定データに基づいて、フルカットの開始位置や方向やその距離(フルカッタモータ131の回転数)を設定し(S51)、続いて、「カット方向」を判別して(S52)、その「カット方向」に応じたフルカッタ駆動処理を起動し(S53〜S56)、それらが終了すると、処理(S50)を終了する(S57)。
【0204】
具体的に、まず、前述の「連結カット」や「複合カット」における「連結位置」として(図17〜図18のD15、図21のD23、図30のD43等参照)、例えば「中」(中央連結)が選択されたときには、「中央連結カット」として、下から上への上方向にフルカッタ132を駆動して上方向(正方向)カットを行う上方向フルカッタ駆動処理(詳細は後述:図36参照)を行ってから(S53)、逆に上から下への下方向(逆方向)カットを行う下方向フルカッタ駆動処理(詳細は後述:図37参照)を行う(S54)。
【0205】
また、「連結カット」でなく単に「フルカット」が選択された場合には「全カット」(または全幅カット)として、あるいは上記同様の「連結位置」として「上」(上側連結:対向端側連結)が選択されたときには、「上側連結カット」(対向端側連結カット)として、同様の上方向フルカッタ駆動処理を行う(S55:S53と同処理)。また、同様に、「連結位置」として「下」(下側連結:基準端側連結)が選択されたときには、「下側連結カット」(基準端側連結カット)として、下方向フルカッタ駆動処理を行う(S56:S54と同処理)。
【0206】
さらに具体的に、上述の上方向フルカッタ駆動処理(S60:図35のS53およびS55の処理)が起動されると、図36に示すように、まず、フルカッタモータ131の正転を開始させる(S61)。ここで、「正転」は、図10〜図13で前述のように、状態300A→状態300B→状態300C→状態300D→状態300Aの循環状態遷移となるように、回転円板360を図示時計方向に回転させる回転方向であり、状態300B→状態300Cの動作により上方向(正方向)のカット処理が行われる。
【0207】
なお、ここでの回転開始位置は、状態300Aのホーム位置、すなわちフルカッタホーム位置検出センサ144(図3および図10〜図13参照)による検出位置であり、カット設定データに基づいて、カッタ駆動の開始位置は、基本的にホーム位置に設定され、その距離は、ホーム位置から目標位置までの状態遷移をさせるために必要なフルカッタモータ131の回転数によって設定される。また、この場合の目標位置は、図27で前述のように、検出されたテープ幅や「連結幅」(または「切込み長さ」)に基づいて決定される。
【0208】
そこで、フルカッタモータ正転が開始すると(S61)、その正転により設定された回転数に基づいて上方向のフルカットを実行する(S62)。より具体的には、フルカッタモータ回転検出センサ143(図3および図9参照)による回転検出信号(パルス信号)を入力して、パルス数より回転数を検出し(S621)、状態300A→状態300B→状態300Cの方向に沿って、設定された目標位置(回転数)に至ったか否かを判別し(S622)、目標位置に至る(S622:Yes)まで、正転を維持し(S622:Yes〜S621)、目標位置に至った時点で(S622:Yes)、正転を制動制止して、フルカッタモータ131の逆転を開始させる(S63)。
【0209】
上記のフルカット実行処理(S62)において、例えば状態300Cとなるまで(あるいはホーム位置の状態300Aとなるまで)正転を続ければ、図35の「全カット」が実行でき、状態300B→状態300Cの途中に設定された目標位置で止めれば、「上側連結カット」が実行でき、同様に、状態300B→状態300Cの途中の中央より下の目標位置で止めれば、「中央連結カット」の下側のカットが実行できる。
【0210】
次に、フルカッタモータ131の「逆転」は、図10〜図13で前述のように、状態300A→状態300D→状態300C→状態300B→状態300Aの循環状態遷移となるように、回転円板360を図示反時計方向に回転させる回転方向であり、状態300C→状態300Bの動作により下方向のカット処理が行われる。
【0211】
ただし、ここでは、その逆転により、上記の制止状態→状態300B→状態300Aの方向に沿って、ホーム復帰のみ行う(S64)。すなわち、フルカット実行処理(S62)において、正転させた分だけ、同様に回転検出信号を入力して(S642)、フルカッタホーム位置検出センサ144によりホーム位置を検出するまで、すなわちホーム位置に至る(S642:Yes)まで、逆転を維持し(S642:Yes〜S641)、ホーム位置に至った時点で(S642:Yes)、逆転を制動制止して、処理(S60)を終了する(S65)。この結果、フルカッタ132のカッタ作動機構300を、目標位置からホーム位置に復帰させて、処理を終了できる。
【0212】
なお、上述のホーム復帰処理(S64)では、ホーム位置の検出のみ、すなわちホーム位置に至る(S642:Yes)までとして、フルカッタモータ回転検出信号入力(S641)の処理を省略することもできるし、あるいは逆にホーム位置検出を省略して、フルカッタモータ回転検出信号入力(S641)により、設定された(正転した)回転数に至るまで逆転させること(すなわちフルカット実行処理(S62)と同様の処理にすること)もできる。
【0213】
また、図3の「全カット」のときには、正転のみ(あるいは逆転のみ)で可能なので、上記のフルカッタモータ正転開始(S61)とフルカット実行処理(S62)のみ、あるいはフルカッタモータ正転開始(S61)とホーム復帰処理(S64)のみ、のフルカット駆動処理にしても良いし、正転でなく逆転でも可能なので、下記の下方向フルカッタ駆動処理(S70)で対応することもできる。
【0214】
次に、下方向フルカッタ駆動処理(S70:図35のS54およびS56の処理)は、図37に示すように、図36で上述の上方向フルカッタ駆動処理(S60)におけるモータの回転方向を逆にしたものである。
【0215】
すなわち、この処理(S70)が起動されると、まず、フルカッタモータ131の逆転を開始させ(S71)、状態300A→状態300D→状態300C→状態300Bの方向に沿って、設定された目標位置(回転数)に至る(S722:Yes)まで、逆転を維持して(S722:Yes〜S721)から、逆転を制動制止することにより、目標位置までの下方向のフルカットを実行して(S72)、その後、正転を開始させ(S73)、その正転により、上記の制止状態→状態300C→状態300D→状態300Aの方向に沿って、ホーム復帰のみ行う(S74)。この結果、フルカッタ132のカッタ作動機構300を、目標位置からホーム位置に復帰させて、処理を終了できる。
【0216】
なお、ここでの回転開始位置も前述の上方向フルカッタ駆動処理(S60)と同様に状態300Aのホーム位置であり、カッタ駆動の開始位置はホーム位置に設定され、その距離は、ホーム位置から目標位置までの回転数によって設定され、目標位置は、図27で前述のテープ幅や「連結幅」(または「切込み長さ」)に基づいて決定される。
【0217】
そして、上記のフルカット実行処理(S72)において、例えば状態300Cとなるまで(あるいはホーム位置の状態300Aとなるまで)正転を続ければ、図35の「全カット」が実行でき、状態300C→状態300Bの途中に設定された目標位置で止めれば、「下側連結カット」が実行できる。
【0218】
また、同様に、状態300C→状態300Bの途中の中央より上の目標位置で止めれば、「中央連結カット」の上側のカットが実行できる。このため、図35で前述のように、上方向フルカッタ駆動処理(図36のS60)と下方向フルカッタ駆動処理(図37のS70)とを組み合わせて、下側および上側の双方のカットを実行することにより、テープ幅方向中央部を連結部とする「中央連結カット」を完遂できる。
【0219】
なお、上述の上方向フルカッタ駆動処理(S60)と下方向フルカッタ駆動処理(S70)との双方ともに、フルカッタ132のカッタ作動機構300を、目標位置からホーム位置に復帰させて、処理を終了するので、いずれの処理も任意の時点で起動でき、このため、例えば上述の「中央連結カット」においても、上方向フルカッタ駆動処理(S60)と下方向フルカッタ駆動処理(S70)との処理順を逆にすることもできる。
【0220】
また、上述のホーム復帰処理(S74)においても、フルカッタモータ回転検出信号入力(S741)の処理を省略したり、逆にホーム位置検出を省略して、フルカット実行処理(S72)と同様の処理にすることもできる。
【0221】
また、上述の例は、フルカッタモータ131がDCモータから成ることを前提としたので、フルカッタモータ回転検出センサ143による回転検出信号入力やフルカッタホーム位置検出センサ144によるホーム位置検出を使用したが、フルカッタモータ131をステップモータ(ステッピングモータ、パルスモータ)等で構成することもできる。
【0222】
この場合、上述の図36の上方向フルカッタ駆動処理(S60)および図37の下方向フルカッタ駆動処理(S70)は、それぞれ図38の上方向フルカッタ駆動処理(S80)および図39の下方向フルカッタ駆動処理(S90)で代替えできる。すなわち、これらの場合、目標位置までの回転数分に応じたパルスで、正転(図38のS81、図39のS92)および逆転(図38のS82、図39のS91)するように、フルカッタモータ131を駆動制御して、上方向および下方向のフルカッタ駆動処理を行うことができる。
【0223】
また、上述の各実施形態において、フルカット部13Fには、上下両方向にカット可能なスライド方式のフルカッタ132を採用したが、「連結位置」を「上側連結」あるいは「下側連結」のいずれかのみとして、ハサミ方式を採用しても良い。また、ハサミ方式の上方向へのフルカッタと下方向へのフルカッタとの対で構成して、「連結位置」として「上側連結」「下側連結」「中央連結」の全てを可能にしても良い。
【0224】
なお、図32〜図39の全体で上述の印刷処理(方法)や、主に図34〜図39で上述のカット駆動処理や、さらにはこれらによるラベル作成方法も、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、プログラム処理可能なテープ印刷装置に予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に対応して一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。もちろん、その他、要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0225】
【発明の効果】
上述のように、本発明のテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体によれば、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置の外観平面図である。
【図2】テープ印刷装置の外観斜視図であり、蓋体を起こした状態を示す図である。
【図3】テープ印刷装置の制御系のブロック図である。
【図4】印刷結果や切断結果の一例を示す説明図である。
【図5】フルカッタ、ハーフカッタ、およびそれぞれのキャリッジの説明図である。
【図6】カッタ作動機構の、主にキャリッジ、テープ受け部材およびテープ押さえ部材、並びにテープカートリッジCに対する概略位置関係を示す説明図である。
【図7】カッタ作動機構の、主にキャリッジ、テープ押さえ部材および支持ブロック並びにそれらの位置関係を示す説明図である。
【図8】カッタ作動機構の、主にテープ押さえ部材と支持ブロックとそれらの位置関係を示す説明図である。
【図9】カッタ作動機構の、主に駆動機構を示す説明図である。
【図10】フルカット部およびハーフカット部のカッタ作動機構のホーム位置となる状態Aのときの説明図である。
【図11】図10と同じカッタ作動機構の状態Bのときの説明図である。
【図12】図10と同じカッタ作動機構の状態Cのときの説明図である。
【図13】図10と同じカッタ作動機構の状態Dのときの説明図である。
【図14】ハーフカットを伴わない各種の連結カットを施す場合のテープのカットイメージおよびその断面を示す説明図である。
【図15】ハーフカットを伴なう一例を示す、図14と同様の説明図である。
【図16】テープ印刷装置の制御全体の概略処理を示すフローチャートである。
【図17】印刷関連設定において、連続印刷を指示し、連結カットを指定するときの一例を示す、表示画面およびその表示画面上での典型的な操作の説明図である。
【図18】図17に続く、図17と同様の説明図である。
【図19】図17〜図18に対応して、連続印刷で連結カットを指定したときの印刷結果、カット結果および分離した各ラベルの一例を示す説明図である。
【図20】連結カットの連結幅が異なるカット結果の一例を示す説明図である。
【図21】第2実施形態として、連続印刷を指示し、複合カットを指定するときの一例を示す、図17〜図18と同様の説明図である。
【図22】図21に対応して、連続印刷で複合カットを指定したときの印刷結果、カット結果および分離した各ラベルの一例を示す説明図である。
【図23】複合カットの連結幅が異なるカット結果の一例を示す説明図である。
【図24】連続して関連する印刷画像を印刷した場合の一例を示す図19および図22と同様の説明図である。
【図25】図24の各ラベルを名刺、ハガキおよび封筒に貼付した場合の一例を示す説明図である。
【図26】連結カットまたは複合カットにおけるテープ幅とカッタ駆動範囲との関係を示す説明図である。
【図27】カッタ駆動範囲設定テーブルの一例を示す説明図である。
【図28】図27のカッタ駆動範囲設定テーブルの規定に従って連結切込みカットした場合の切込み長さとテープ幅とカッタ駆動範囲との関係を示す説明図である。
【図29】第3実施形態として、連続印刷を指示し、切込みカットを指定するときの一例を示す、図21と同様の説明図である。
【図30】第4実施形態として、連続印刷を指示し、連結(切込み)カットおよび複合(切込み)カットを指定可能な一例を示す、図21と同様の説明図である。
【図31】第5実施形態として、連続印刷のカット方法のみを独立して設定する一例を示す、図17と同様の説明図である。
【図32】印刷処理を示すフローチャートである。
【図33】カッタ駆動範囲決定処理を示すフローチャートである。
【図34】カット駆動処理を示すフローチャートである。
【図35】フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図36】上方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図37】下方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図38】別の一例として駆動モータがステップモータの場合の、図36と同様の上方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図39】図38の例に対応する、図37と同様の下方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図40】従来の連続印刷による印刷結果およびテープのカットイメージの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置
2 装置ケース
3 キーボード
4 ディスプレイ
7 印刷ヘッド
11 操作部
12 印刷部
13 切断部
13F フルカット部
13H ハーフカット部
14 検出部
200 制御部
270 駆動部
fc フルカット
C テープカートリッジ
Gxx …… 印刷画像
hc ハーフカット
Lxx …… ラベル
R インクリボン
T テープ
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを作成するテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テープ印刷装置において、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを作成する場合、例えば図40に示すように、各印刷画像GZ1〜GZ3の印刷直後に各ラベルLZ1、LZ2、LZ3として完全に切り離す(フルカット:同図(a)参照)か、テープTを構成する剥離紙テープ(剥離テープ)Taを残して基材テープTbのみをカット(ハーフカット:同図(b)参照)するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−104716号公報(図2、段落[0021])
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者のフルカットでは、印刷直後に各ラベル毎に切り離されてバラバラになるので、一括で扱う(保管等)には不便であり、一方、後者のハーフカットでは、各ラベルを剥離テープのない状態でしか分離できないので、貼付寸前まで一括でしか扱えず、剥離テープ付きで個別に扱うには不便であり、都合に合わせて、一括でも個別でも扱いやすいものにしたい旨の要望があった。
【0005】
本発明は、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できるテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のテープ印刷装置は、表面を印刷面とし裏面を粘着面とする基材テープと前記粘着面を覆う剥離テープとを有する印刷テープの長手方向に複数の印刷画像を並べて印刷し、印刷後の前記印刷テープの幅方向に各印刷画像毎にカットするテープ印刷装置であって、前記印刷テープのテープ幅を検出するテープ幅検出手段と、前記印刷テープを前記幅方向にカットするカット手段と、前記カット手段を制御する制御手段と、を備え、前記カット手段は、前記基材テープおよび前記剥離テープの双方をカットする前記幅方向のフルカットが可能で、かつ、そのフルカットによって前記幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように前記幅方向に切込みカットする連結切込みカットが可能なフルカット手段を有し、前記制御手段は、前記フルカット手段を制御し、前記複数の印刷画像の相互間の境界に対して、検出された前記テープ幅に応じた切込み長さで前記連結切込みカットを行わせる連結切込みカット制御手段を有することを特徴とする。
【0007】
このテープ印刷装置では、基材テープと剥離テープとを有する印刷テープの長手方向に複数の印刷画像を並べて印刷し、印刷された複数の印刷画像の相互間の境界に対して、印刷テープの幅方向のフルカットによって幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように、検出されたテープ幅に応じた切込み長さで切込みカット(連結切込みカット)ができる。この場合、テープ幅に応じた切込み長さなので、テープ幅の広狭に拘わらず、適切な連結幅が確保でき、印刷直後の状態では、適切な連結幅の連結部で連結されていて、各ラベルとなる各印刷画像の部分が切り離されていないため、バラバラになることもなく、一括保管・管理が楽になる。一方、各印刷画像の部分を各ラベルとして個別に分けるときには、連結部で繋がっているだけなので、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、改めてハサミ等によって各ラベルとして切り離す必要がない。したがって、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる。
【0008】
また、上述のテープ印刷装置において、前記幅方向の全幅に対する前記切込み長さの比率を示す相対的切込み長さの複数の選択肢と、それらの各選択肢と検出可能な各テープ幅との組合せに対応する絶対的切込み長さと、が予め規定されており、前記連結切込みカット制御手段は、前記相対的切込み長さの複数の選択肢のいずれかを選択する相対的切込み長さ選択手段と、検出された前記テープ幅および選択された前記相対的切込み長さに応じて、対応する前記絶対的切込み長さを、前記連結切込みカットにおける切込み長さとして設定する切込み長さ設定手段と、を有することが好ましい。
【0009】
このテープ印刷装置では、全幅に対する比率を示す相対的切込み長さの複数の選択肢が予め規定され、それらの各選択肢と検出可能な各テープ幅との組合せに対応する絶対的切込み長さが予め規定されていて、複数の選択肢から相対的切込み長さを選択できるので、テープ幅の広狭に拘わらず、適切な連結幅が確保できるばかりでなく、その適切な連結幅の範囲内で、ユーザの切離し易さその他の都合をも反映させた上で、テープ幅に応じた切込み長さを任意に選択でき、所望の連結幅で連結された状態で各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。
【0010】
また、上述のテープ印刷装置において、前記相対的切込み長さの複数の選択肢には、長い、普通および短いが含まれ、メニュー形式で選択可能であることが好ましい。
【0011】
このテープ印刷装置では、前記相対的切込み長さの複数の選択肢には、長い、普通および短いが含まれ、メニュー形式で選択可能なので、これらのいずれかを簡単に選択できる。
【0012】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記カット手段は、前記基材テープのみをカットして前記印刷テープの幅方向のハーフカットが可能なハーフカット手段をさらに有することが好ましい。
【0013】
このテープ印刷装置では、基材テープのみのカット(ハーフカット)も可能なので、基材テープおよび剥離テープの双方のカット(フルカット)やそれによる連結切込みカット等と組み合わせて、種々のカット方法が可能になる。
【0014】
また、上述のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記ハーフカット手段を制御し、前記連結部に対して前記ハーフカットを行わせることが好ましい。
【0015】
このテープ印刷装置では、連結切込みカットにより残された連結部についてはハーフカットが行われ、基材テープ側については連結部を残さずにカットされるので、ラベルとして剥がすときに、基材テープの連結部を切り離す必要がなく、より端正にラベルとして剥がし易くなる。
【0016】
また、上述のハーフカット可能な各テープ印刷装置において、前記制御手段は、前記印刷手段に、前記複数の印刷画像の相互間に余白となる非印刷部を設けた複合印刷を行わせる複合印刷制御手段と、前記非印刷部のほぼ中央部に対する前記連結切込みカットおよびそれを挟む両側近傍に対する前記ハーフカットから成る複合切込みカットを、前記カット手段に行わせる複合切込みカット制御手段と、を有することが好ましい。
【0017】
このテープ印刷装置では、印刷画像の相互間に余白となる非印刷部を設けて印刷(複合印刷)し、非印刷部のほぼ中央に、連結切込みカットを行うとともに、それを挟む両側近傍(非印刷部内:各印刷画像との境界またはそれより内側)に対してハーフカットを行う複合切込みカットができる。この場合、テープ幅に応じた適切な連結幅が確保できるので、一括保管・管理が楽になるとともに、各ラベルとして個別に分けるときには、容易に分離できるのに加えて、その両側にハーフカットまでの余白を残しているので、各ラベルの端部を覆う剥離テープを残して(剥離テープが欠けることなく)分離できる。また、境界のハーフカットにより、貼付するときには、端が端正にカットされて見栄えの良い各ラベルのみを剥離テープから容易に剥離でき、容易に貼付できる。したがって、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように且つ端正に作成できる。
【0018】
また、上述のテープ印刷装置において、前記カット手段によるカット方法を、前記連結切込みカットおよび前記複合切込みカットを含む複数の選択肢から選択するカット方法選択手段をさらに備え、前記制御手段は、前記複合切込みカットが選択されたときに、前記印刷手段に前記複合印刷を行わせ、前記カット手段に、前記カット方法の選択結果に応じたカット方法を行わせることが好ましい。
【0019】
このテープ印刷装置では、カット方法を、複数の選択肢から選択可能なので、印刷画像が印刷されたテープをその後どのように扱うかなどの都合に合わせて、カット方法を任意に選択でき、これにより、所望のカット方法でカットされた状態で各印刷画像が印刷されたテープを取得できる。
【0020】
また、上述のテープ印刷装置において、前記カット方法の複数の選択肢には、前記ハーフカットのみを行うカット方法と、前記連結部が残らないように前記フルカットを行う全カットによるカット方法と、がさらに含まれ、メニュー形式で選択可能であることが好ましい。
【0021】
このテープ印刷装置では、カット指示の複数の選択肢には、ハーフカット指示や全カット指示が含まれ、メニュー形式で選択可能なので、これらのいずれかをカット指示として簡単に選択できる。また、従来からのハーフカットや全カット(いわゆる従来からのフルカット)も選択できることにより、従来機種に対する上位互換性も保有でき、従来からのユーザの使い勝手も確保できる。
【0022】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記フルカット手段は、前記印刷テープの幅方向の一方の端である基準端側から他方の端である対向端側への正方向へカットする正方向カットおよび前記対向端側から前記基準端側への逆方向へカットする逆方向カットが可能なスライドカッタと、前記スライドカッタを正逆両方向にスライド移動可能なカッタ作動手段と、を有することが好ましい。
【0023】
このテープ印刷装置では、印刷テープの幅方向の一方の端(基準端)側から他方の端(対向端)側への正方向へカットする正方向カットと、対向端側から基準端側への逆方向へカットする逆方向カットができるので、印刷テープの幅方向の任意の位置に連結部を残してカット(連結カット)できる。
【0024】
また、上述のテープ印刷装置において、前記カット手段は、相互に逆の回転方向となる正転および逆転の一方によって前記正方向カットを駆動し、前記正転および逆転の他方によって前記逆方向カットを駆動する駆動モータを有し、前記制御手段は、前記駆動モータの回転を制御する回転制御手段を有することが好ましい。
【0025】
このテープ印刷装置では、相互に逆の回転方向となる正転および逆転の一方によって正方向カットを駆動し、正転および逆転の他方によって逆方向カットを駆動する駆動モータの回転を制御することで、カット手段の正方向カットや逆方向カットを制御できる。
【0026】
また、上述した正方向カットと逆方向カットが可能な各テープ印刷装置において、前記カッタ作動手段は、前記スライドカッタを、前記印刷の際の前記印刷テープの送り経路から離間して位置する離間状態と、前記送り経路に近接して且つ前記送り経路より前記基準端側に位置する基準端側近接状態と、前記送り経路に近接して且つ前記送り経路より前記対向端側に位置する対向端側近接状態と、の間で状態遷移させることが可能な手段であり、前記制御手段は、前記カッタ作動手段による前記状態遷移を制御することによって、前記スライドカッタに、前記基準端側近接状態から前記対向端側近接状態への直接の状態遷移の途中で前記正方向カットを実行させ、前記対向端側近接状態から前記基準端側近接状態への直接の状態遷移の途中で前記逆方向カットを実行させ、前記離間状態を介しての状態遷移によりカットを伴わない前記基準端側近接状態と前記対向端側近接状態との相互間の状態遷移を行わせることが好ましい。
【0027】
このテープ印刷装置では、スライドカッタを、離間状態(A状態)と基準端側近接状態(B状態)と対向端側近接状態(C状態)との間で状態遷移させ、B状態→C状態の直接状態遷移の途中で正方向カット、C状態→B状態の直接状態遷移の途中で逆方向カットができ、(B→A→CまたはC→A→Bなど)A状態を介せばカットを伴わないBC相互間の状態遷移ができるので、どの状態からどの状態へ遷移中か及びその程度など、現在の状態だけ把握すれば良く、簡易なカット制御にできる。
【0028】
また、上述した正方向カットと逆方向カットが可能な各テープ印刷装置において、前記連結部の前記幅方向における位置を、複数の選択肢から連結位置として選択可能な連結位置選択手段をさらに備え、前記連結位置の複数の選択肢には、前記基準端側で連結する基準端側連結と、前記対向端側で連結する対向端側連結と、中央部で連結する中央連結と、が含まれることが好ましい。
【0029】
このテープ印刷装置では、連結部の幅方向における位置を、複数の選択肢から連結位置として選択可能であり、連結位置の複数の選択肢に、幅方向の一方の端部、他方の端部および中央部が含まれるので、これらから任意に選択した所望の連結位置で連結された状態で各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。なお、メニュー形式で選択可能であれば選択が簡単なのでさらに好ましい。
【0030】
また、上述のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記対向端側連結が選択されたときに、前記連結部が前記対向端側連結となるように前記正方向カットを行う対向端側連結カットを、前記フルカット手段に行わせる対向端側連結カット制御手段と、前記基準端側連結が選択されたときに、前記連結部が前記基準端側連結となるように前記逆方向カットを行う基準端側連結カットを、前記フルカット手段に行わせる基準端側連結カット制御手段と、前記中央連結が選択されたときに、前記連結部が前記中央連結となるように前記正方向カットおよび前記逆方向カットの双方を行う中央連結カットを、前記フルカット手段に行わせる中央連結カット制御手段と、前記連結部を残すカットのために、前記連結位置の選択結果に応じて、前記対向端側連結カット制御手段、前記基準端側連結カット制御手段および前記中央連結カット制御手段のいずれかを起動するカット制御起動手段と、を有することが好ましい。
【0031】
このテープ印刷装置では、連結部の幅方向の位置を、基準端側連結、対向端側連結、中央連結を含む複数の選択肢から、連結位置として選択すれば、連結部を残すカットのために、連結部が対向端側連結となるように正方向カット(対向端側連結カット)や、基準端側連結となるように逆方向カット(基準端側連結カット)や、中央連結となるように正方向カットと逆方向カットの双方(中央連結カット)など、連結位置の選択結果に応じたカットを行う。これらの場合、互いに連結位置は異なるが、いずれも印刷直後の状態では任意に連結位置を選択した連結部で連結されているので、そのまま一括でも扱い易いとともに、連結部で繋がっているだけなので、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、剥離テープ付きで個別でも扱い易いように、各ラベルを作成できる。
【0032】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記複数の印刷画像は、同一画像であることが好ましい。
【0033】
このテープ印刷装置では、複数の印刷画像は、同一画像なので、同一の印刷画像を連続印刷して、同一ラベルを多数枚一括作成できる。
【0034】
また、上述した各テープ印刷装置において、前記複数の印刷画像は、連続して関連する画像であることが好ましい。
【0035】
このテープ印刷装置では、複数の印刷画像は、連続して関連する画像なので、関連する複数の印刷画像を連続印刷して、必要に応じて任意の箇所で各ラベルとして分離して利用できる。
【0036】
また、上述のテープ印刷装置において、前記複数の印刷画像には、氏名、名称、住所および所属のうちの2以上が含まれることが好ましい。
【0037】
このテープ印刷装置では、複数の印刷画像には、氏名、名称、住所および所属のうちの2以上が含まれるので、これらを連続印刷しておけば、各ラベルとして切り離して貼付するときに、各行の配置等を任意に(例えば名刺、ハガキ、封筒などの貼付対象物のサイズ等に応じて)調整して貼ることができる。
【0038】
また、請求項8のプログラムは、請求項1ないし7のいずれかに記載のテープ印刷装置の各手段を機能させることを特徴とする。
【0039】
このプログラムは、プログラム処理可能なテープ印刷装置によって処理されることにより、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる。
【0040】
また、請求項9の記憶媒体は、請求項8に記載のプログラムを前記テープ印刷装置により読出可能に記憶することを特徴とする。
【0041】
プログラム処理可能なテープ印刷装置において、この記憶媒体に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0043】
図1および図2に示すように、このテープ印刷装置1は、装置ケース(装置本体)2により外殻が形成され、その後部上面には、左側に開閉蓋21が開閉自在に取り付けられており、開閉蓋21の右隣には、それを開閉操作するための開閉釦23が窪入して配設されている。また、前部中央面には、露出ランプ群を有する三日月形状部8が盛上り形成され、三日月形状部8の後方には、各種のキーからなるキーボード3が広く配設されている。また、キーボード3の上側には、これを開閉自在に覆う大型の蓋体9が前後中間部に取り付けられており、蓋体9の内側の面には、ディスプレイ4が組み込まれている。
【0044】
蓋体9は、閉塞状態では、キーボード3を覆い隠して保護し、開蓋状態では、右後部のヒンジを中心に後上方斜め姿勢に開放され、手前にキーボード3を開放すると共に、正面にディスプレイ4を配置し、キーボード3による入力作業を可能状態とする。ディスプレイ4は、台形の形状の内側に長方形の表示画面41を有しており、この表示画面41にキーボード3からの入力結果等が表示されるようになっている。
【0045】
また、図3に示すように、テープ印刷装置1は、基本的な構成として、キーボード3やディスプレイ4を有してユーザとのインタフェースを行う操作部11と、印刷ヘッド(サーマルヘッド)7やテープ送り部120を有してポケット(カートリッジ装着部、テープ装着部)6内に装着したテープカートリッジCの印刷テープ(以下単に「テープ」)Tに印刷を行う印刷部12と、印刷後のテープTの各種カットを行う切断部13と、各種センサを有して各種検出を行う検出部14と、各種ドライバを有して各部回路を駆動する駆動部270と、テープ印刷装置1内の各部を制御する制御部200と、を備えている。
【0046】
このため、装置ケース2の内部には、印刷部12、切断部13、検出部14などの他、図外の回路基板が収納されている。この回路基板には、電源ユニットの他、駆動部270や制御部200の各回路などが搭載され、ACアダプタ接続口24や外部から着脱可能なニッカド電池等の図外の電池に接続されている。
【0047】
また、図4に示すように、テープTは、剥離テープTaと基材テープTbとを積層して成るものであり、基材テープTbは、印刷面となる表面(印刷対象面)側の受像層Tcと、その裏面(粘着面)側に設けられた粘着層Tdとで構成されている。印刷済みのテープT(ラベル要素(印刷画像)Gaまたはラベル領域La)は、基材テープTbから剥離テープTaを分離することで粘着層Tdが露出し、この粘着層Tdを介して貼着対象物に貼り付けて使用される。
【0048】
図1および図3に示すように、印刷部12には、開閉蓋21の内側にポケット6が設けられていて、テープカートリッジCは、この開閉蓋21を開放した状態でポケット6に対して着脱される。また、装置ケース2の左側部には、ポケット6と装置外部とを連通してテープTの印刷済み部分を送り出すためのテープ排出口22が形成されている。
【0049】
テープカートリッジCは、カートリッジケース51により外殻を形成され、その内部には、一定の幅(4.5mm〜48mm程度)のテープTとインクリボンRが収容されており、印刷ヘッド7が臨む貫通開口55が形成されている。テープTは、剥離テープTaを内側にしてテープリール52に繰り出し自在に巻回され、インクリボンRは、リボン繰出リール53およびリボン巻取リール54に巻回されている。そして、テープカートリッジCには、収容するテープTのテープ幅として、複数種類のものが用意されている。
【0050】
また、テープTとインクリボンRとが重なる部分には、印刷ヘッド7に対応して、プラテンローラ(プラテン)56が収納されている。テープカートリッジCが装着された状態で、印刷ヘッド7が貫通開口55から露出しているインクリボンRの裏面に当たり、発熱駆動されて所望の文字などがテープTの表面に印刷される。
【0051】
また、テープカートリッジCの裏面には、相異なる幅等のテープTの種別を識別できるように小さな複数の検出孔(図示せず)が設けられ、これに対応して、ポケット6には、各検出孔の有無を検出するマイクロスイッチなどのテープ識別センサ141が設けられていて、テープTの有無(正確にはテープカートリッジCが装着されているか否か)およびテープTの種別(正確にはテープカートリッジCの種別)を検出できるようになっている。なお、複数の検出孔の代わりにビットパターンの検出ラベル等の貼付により種別を表し、それを光検出等によって検出しても良い。
【0052】
また、ポケット6には、DCモータから成る送りモータ121を駆動源として、プラテン56に係合してこれを回転させるプラテン駆動軸66と、同様にリボン巻取りリール54に係合してこれを回転させる巻取り駆動軸64と、位置決めピン62とが、それぞれ立設されている。
【0053】
テープ送り部120は、ポケット6の側方から下方に亘る空間に配設され、ポケット6の側方に配設された送りモータ121を動力(駆動)源として、上記のプラテン駆動軸66および巻取り駆動軸64を回転させるものであり、送りモータ121と、プラテン駆動軸66と、巻取り駆動軸64と、送りモータ121の動力を各駆動軸に伝達する図外の減速歯車列と、送りモータ121の回転数を検出するための図外のエンコーダと、を備えている。このエンコーダは、送りモータ121の主軸に固定されたウォームの同軸上の先端に固着され、円盤状の周方向の複数箇所に検出開口が形成されている。
【0054】
検出部14の送りモータ回転検出センサ142(後述のフルカッタモータ回転検出センサ143と同様なので図9参照)は、上記のエンコーダの検出開口に臨むように発光素子と受光素子とが対向配置された図外のフォトセンサを備え、発光素子の光が回転する検出開口を通過して受光素子に受光され、受光された光の明滅が光電変換され、パルス信号として制御部200に出力され、そのパルス数より回転数が検出される。
【0055】
ここで、テープ印刷装置1をユーザが使用する場合には、先ず、開閉釦23により開閉蓋21を開放する。ポケット6にテープカートリッジCを装着すると、プラテン56およびリボン巻取リール54に、プラテン駆動軸66および巻取駆動軸64がそれぞれ係合し、且つテープTおよびインクリボンRがプラテン56と印刷ヘッド7との間に挿入される。そして、開閉蓋21を閉塞すると、テープTおよびインクリボンRを挟むように、テープ幅方向に発熱素子を列設した印刷ヘッド7が回動してプラテン56を圧接し、印刷待機状態となる。
【0056】
この状態で、蓋体9を開蓋して、キーボード3を開放し、正面に位置させたディスプレイ4を参照しながらキーボード3を操作して、所望の文字等のキャラクタの印刷情報を入力・編集して、印刷実行を指示する。これにより印刷処理が起動され、送りモータ121の駆動により繰り出されるテープTとインクリボンRとが、印刷ヘッド7の部分で重なって併走し、これに同期して印刷ヘッド7が発熱駆動され、インクリボンRのインクがテープTに熱転写して印刷が行われる。
【0057】
印刷後のインクリボンRは、リボン巻取リール54に巻き取られ、印刷後のテープTは、送り経路に沿ってテープ排出口22に向かって送られ、印刷が終了すると、印刷済みのテープTは、所定長さ分送られて停止し、後述の各種設定に応じて、切断部13により各種カットが行われる(図4、図14、図15参照)。
【0058】
次に、切断部13には、ポケット6とテープ排出口22との間に、送り経路に臨んでフルカット部(フルカット手段)13Fが上流側に、ハーフカット部(ハーフカット手段)13Hが下流側に配設されている。フルカット部13Fは、テープTの基材テープTbと剥離テープTaとの双方をカット(フルカット)するものであり、例えばテープTからその印刷済み部分であるラベル領域Laを切り離すためのものである(図4(b)参照)。一方、ハーフカット部13Hは、最終的にラベルとして貼付される基材テープTbのみをカット(ハーフカット)し、テープTとしては剥離テープTaを介して連結した状態のまま残すためのものである(図4(c)参照)。
【0059】
フルカット部(フルカット手段)13Fは、フルカッタ132と、DCモータから成るフルカッタモータ131を駆動源としてフルカッタ132を作動させるカッタ作動機構300(図10等参照)と、を備えている。また、ハーフカット部(ハーフカット手段)13Hは、ハーフカッタ134と、同じくDCモータから成るハーフカッタモータ133を駆動源としてハーフカッタ134を作動させるカッタ作動機構400(図10等参照)と、を備えている。
【0060】
図5に示すように、フルカッタ132は、上下両方向にカット可能な斜刃且つ両刃のカッタ刃310とカッタホルダ350とから成り、カッタ刃310のカッタホルダ350からの突出量は、基材テープTbから剥離テープTaまで十分にカット可能な突出量となるように調整され、キャリッジ357に装着され、この状態で、カッタ作動機構300に実装される。キャリッジ357は、断面コ字状でカッタ刃310を被覆してカッタホルダ350を保持する保持部357bと、垂下片357cと、この下端部から保持部357bの反対側に直交方向に突出する係合突起357dと、抜止部357fとから成る。
【0061】
また、ハーフカッタ134は、上方向にカット可能な斜刃且つ片刃のカッタ刃410とカッタホルダ450から成り、カッタ刃410のカッタホルダ450からの突出量は、基材テープTbのみカットするように調整され、上述のキャリッジ357と同様の保持部457b、垂下片457c、係合突起357dおよび抜止部357fとから成るキャリッジ457に装着され、この状態で、カッタ作動機構400に実装される。
【0062】
フルカット部13Fのカッタ作動機構300と、ハーフカット部13Hのカッタ作動機構400とは、上述した両カッタ132、134の構成と駆動源となるモータが異なる他は、基本構成が同一のスライド方式のカッタ作動機構として構成されている。なお、図示および以下の説明において、参照符号が3xx(300番代)はカッタ作動機構300側であり、括弧書きの参照符号4xx(400番代)はカッタ作動機構400側を示す。また、実際には、フルカット部13FはテープTの送り経路の上流側、ハーフカット部13Hが下流側なので、図示上では異なる位置となるはずであるが、構成の説明の都合上、この相違は無視して説明する。
【0063】
図6〜図13に示すように、カッタ作動機構300(400)は、カッタ刃310(410)に対向して上下スライド方向に受け溝342(442)が形成されたテープ受け面341(441)を有するテープ受け板340(440)と、それに対向して配設されるテープ押え部材320(420)と、その鉛直方向に保持されているガイドシャフト302(402)と、それにスライド自在に装着されたフルカッタ132(ハーフカッタ134)と、ガイドシャフト302(402)の上下両端部に配設された一対の刃位置決め部材330(430)と、これらを作動させるカッタ作動系と、を備えている。
【0064】
テープ押え部材320(420)は、上下に対向する上板321(421)及び底板322(422)と、これらの間を連結する隣り合う二つの側板323(423)、324(424)と、テープ受け板340(440)と対向するテープ押え面325(425)と、を有し、このテープ押え面325(425)により、テープTをテープ受け板340(440)のテープ受け面341(441)に押し付けて固定することができ、切断時のテープTの位置ずれを防止でき、ひいてはその切断後の印刷位置ずれを防止できる。
【0065】
また、テープ押え部材320(420)の上板321(421)と底板322(422)には、長孔326(426)が開設され(上板側のみ図示)、ガイドシャフト302(402)は、その上下両端部が長孔326(426)内にスライド自在に嵌入され、テープ受け板340(440)に対して平行に配設されている。
【0066】
また、上板321(421)と底板322(422)の内側には、板片で形成された一対の刃位置決め部材330(430)が、ガイドシャフト302(402)と一体に、且つそのためテープ受け板340(440)に対して離接自在に、配設されている。各刃位置決め部材330(430)には、バネ386(486)の一端を当接させるバネ受け面331(431)が形成され、バネ386(486)によってテープ受け板340(440)に弾性的に当接するよう付勢され、テープ押え部材320(420)から所定量だけ突出した当接部332(432)となっている。
【0067】
次に、カッタ作動系は、回転運動する回転円板360(460)と、その回転運動を揺動運動に変換する入力プレート370(470)と、その揺動運動を往復直線運動に変換する支持ブロック380(480)と、回転円板360(460)の回転運動を揺動運動に変換する入力アーム390(490)と、を有している。
【0068】
支持ブロック380(480)は、その基板381(481)の適宜箇所に横長の取付長孔387(487)が開設されており、図外のフレームにピン体等によって、テープ受け板340(440)に対して進退自在にスライドするよう配設されている。また、入力プレート370(470)を装着可能な入力プレート装着凹部388(488)が凹設され、その内側に縦長の係合凹部388a(488a)と、横長孔388b(488b)とが穿設されている。入力プレート装着凹部388(488)は、その内側で入力プレート370(470)が揺動できるように形成されている。さらに基板381(481)には、下方に、回転円板360(460)の回転軸361(461)を挿通する回転軸挿通穴389(489)が開設されている。
【0069】
さらに支持ブロック380(480)は、基板381(481)のテープ押え部材320(420)側の端部の上下直交方向にフランジ382(482)を形成し、このフランジ382(482)とテープ押え部材320(420)の側板324(424)とを間隔をおいて対向させて、連結ピン383(483)により上下二箇所が連結されている。各連結ピン383(483)は、テープ押え部材320(420)のスライド方向に配設され、一端側は側板324(424)に固定され、他端側はフランジ382(482)に摺動自在に貫通し、先端に抜止部384(484)が形成されている。なお、下方の連結ピン382(483)は、回転軸挿通穴389(489)内に突出させて、その先端に抜止部384(484)が形成されている。
【0070】
回転円板360(460)は、上記の回転軸挿通孔389(489)を貫通する回転軸361(461)を中心に回転し、一面に端面カム溝362(462)を、他面にクランク突起363(463)を有している。また、回転円板360(460)の周面には、検知凹部364(464)が凹設され、それを検出(検知)するためにマイクロスイッチ等のフルカッタホーム位置検出センサ144(ハーフカッタホーム位置検出センサ146)が周面近傍に配設されている。
【0071】
端面カム溝362(462)は、小径円弧溝362a(462a)とそれより大径の大径円弧溝362b(462b)とを連続させて環状に形成され、支持ブロック380(480)の往復動直線運動、すなわちテープ受け板340(440)に対する進退運動、を間欠的に行なわせることができる。
【0072】
回転円板360(460)の駆動機構は、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)と、その回転力を回転円板360(460)に伝達するギヤ列367(467)と、を有している。ギヤ列367(467)は、ウォームギヤ367a(467a)と、ウォームホイール367b(467b)と、中間ギヤ367c(467c)と、を有し、中間ギヤ367c(467c)の回転力は、回転円板360(460)に一体に形成された駆動ギヤ368(468)を介して回転円板360(460)に伝達される。
【0073】
なお、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)の主軸に固定されたウォームの同軸上の先端には、円盤状の周方向に複数の検出開口が形成されたエンコーダ143a(145a)が設けられている。検出部14(図3参照)のフルカッタモータ回転検出センサ143(ハーフカッタモータ回転検出センサ145)は、上記のエンコーダ143a(145a)と、その検出開口に臨むように発光素子と受光素子とが対向配置されたフォトセンサ143b(145b)と、を有し、回転する検出開口を通過して受光素子に受光された光の明滅が光電変換され、パルス信号として制御部200に出力され、そのパルス数より回転数が検出される。
【0074】
次に、入力プレート370(470)は、三角形等の外形を有する基板371(471)の一面に、回転円板360(460)の端面カム溝362(462)に係合して端面カム機構を構成するカム突起372(472)が突設され、背面側に、支軸373(473)と係合突起374(474)とが突設されている。支軸373(473)は、支持ブロック380(480)の横長孔388b(488b)を貫通して、回転円板360(460)の回転軸361(461)と平行に固定され、入力プレート370(470)は、この支軸373(473)を中心に揺動自在に構成されている。また、係合突起374(474)は、支持ブロック380(480)の係合凹部388a(488a)に、上下動自在に嵌入されている。
【0075】
入力アーム390(490)は、その基端部が、回転軸361(461)と平行な支軸391(491)により軸支されている。入力アーム390(490)の中間部には、回転円板360(460)のクランク突起363(463)が係合して揺動クランク機構を構成するクランク長穴392(492)を有し、先端部には揺動半径方向に沿って長孔393(493)が開設されている。
【0076】
クランク長穴392(492)には、その中間部に、回転円板360(460)の回転力が入力アーム390(490)に伝達しない動力非伝達部394(494)が形成され、両端に、動力伝達が可能な動力伝達部395(495)および396(496)が形成されている。また、長孔393(493)には、前述のキャリッジ357(457)の係合突起357d(457d)が、入力アーム390(490)の揺動半径方向にスライド自在に枢着されている。
【0077】
ここで、カッタ作動機構300(400)の状態のうち、図10に示すフルカッタホーム位置検出センサ144(ハーフカッタホーム位置検出センサ146)による検出位置(以下「ホーム位置」)にある状態(基準端側離間状態)を、状態300A(400A)とし、その状態300A(400A)から回転円板360(460)が図示時計方向に回転して、図11に示すように、テープ受け板340(440)にテープ押え部材320(420)を当接した状態(すなわちテープTを押さえた状態:基準端側近接状態)を、状態300B(400B)とする。
【0078】
また、同じくテープ押え部材320(420)を当接した状態のままさらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転して、図12に示すように、フルカッタ132(ハーフカッタ134)が上端に移動した状態(対向端側近接状態)を、状態300C(400C)とし、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転して、図13に示すように、テープ押え部材320(420)がテープ受け板340(440)から離間した状態(すなわちテープTを解放した状態:対向端側離間状態)を、状態300D(400D)とする。
【0079】
この場合、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)を駆動源として回転円板360(460)を図示時計方向に回転させると、上記の状態300A(400A)→状態300B(400B)→状態300C(400C)→状態300D(400D)→状態300A(400A)のように循環して状態が遷移し、この状態遷移を行うように制御することによって、上方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0080】
まず、状態300A(400A)は、いわゆる待機位置(ホーム位置)にある状態であり、テープ押え部材320(420)がテープTを解放し、搬送・印刷が可能な状態であり、フルカッタ132(ハーフカッタ134)は、テープ受け板340(440)から離れた切断待機位置にある状態である。
【0081】
ここで、回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300A(400A)→状態300B(400B)の動作(状態遷移)では、クランク突起263(463)が動力非伝達部394(494)内を移動するだけなので、入力アーム390(490)は上下動せず、フルカッタ132(ハーフカッタ134)の上下動もないが、入力プレート370(470)を介して、支持ブロック380(480)をテープ受け板340(440)に近接させ、テープ押え部材320(420)とテープ受け板340(440)とでテープTを挟んで固定する。また、これにより、フルカッタ132(ハーフカッタ134)が切断開始位置まで切断準備移動し、一対の刃位置決め部材330(430)がテープ受け板340(440)に当接することによって位置決めされる。
【0082】
次に、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300B(400B)→状態300C(400C)の動作では、クランク突起363(463)がクランク長穴392(492)の動力伝達部395(495)と係合した状態で回動し、回転円板360(460)の回転運動が入力アーム390(490)の下から上への揺動運動に変換され、さらにカッタホルダ350(450)がキャリッジ357(457)を介してガイドシャフト302(402)に沿って上昇する往路直線運動に変換され、フルカッタ132(ハーフカッタ134)に下から上への(上方向への)カット動作を行わせる。
【0083】
次に、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300C(400C)→状態300D(400D)の動作では、クランク突起363(463)が動力非伝達部394(494)内を移動し、入力アーム390(490)やフルカッタ132(ハーフカッタ134)の上下動はないが、入力プレート370(470)を介して、支持ブロック380(480)をテープ受け板340(440)から離間させ、テープ押え部材320(420)やフルカッタ132(ハーフカッタ134)も追従して離間させる。これによって、再びテープTはテープ押え部材320(420)から解放され、搬送・印刷が可能になる。
【0084】
次に、さらに回転円板360(460)が図示時計方向に回転すると、状態300D(400D)→状態300A(400A)の動作では、クランク突起363(463)がクランク長穴392(492)の動力伝達部396(496)と係合した状態で回動し、その回転運動が入力アーム390(490)の上から下への揺動運動に変換され、さらにカッタホルダ350(450)が下降する復路直線運動に変換され、この間、テープ押え部材320(420)やフルカッタ132(ハーフカッタ134)は、テープ受け板340(440)から離間しているので、カット動作を伴わずに、フルカッタ132(ハーフカッタ134)が上から下へ(下方向へ)移動する。
【0085】
上述のように、カッタ作動機構300(400)では、フルカッタモータ131(ハーフカッタモータ133)を駆動源として回転円板360(460)を図示時計方向に回転させ、状態300A(400A)→状態300B(400B)→状態300C(400C)→状態300D(400D)→状態300A(400A)の循環状態遷移となるように制御することによって、上方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0086】
ところで、本実施形態のフルカッタモータ131は、上述の回転円板360を図示時計方向に回転させる回転方向を正転とすると、その逆の方向への回転(逆転)が可能なモータであり、かつ、図5で前述のように、フルカッタ132は、上下両方向にカット可能なカッタなので、カッタ作動機構300では、上述の上方向(正方向)へのカット動作ばかりでなく、上から下への下方向(逆方向)へ)のカット動作が可能になっている。以下、この点について説明する。
【0087】
すなわち、この場合、フルカッタモータ131を駆動源として回転円板360を図示反時計方向に回転させると、上記の状態300A→状態300D→状態300C→状態300B→状態300Aのように循環して状態が遷移し、この状態遷移を行うように制御することによって、下方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0088】
まず、状態300A→状態300Dの動作では、待機位置(ホーム位置)の状態300Aから回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力伝達部396と係合して回動し、入力アーム390の下から上への揺動運動によりフルカッタ132が上昇し、この間、テープ押え部材320等とともにテープ受け板340から離間しているので、カット動作を伴わずに上方向へ移動する。
【0089】
次に、状態300D→状態300Cの動作では、さらに回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力非伝達部394内を移動するので、入力アーム390やフルカッタ132の上下動はないが、入力プレート370を介して支持ブロック380がテープ受け板340に近接し、テープ押え部材320とテープ受け板340とでテープTを挟んで固定し、フルカッタ132が切断開始位置まで切断準備移動し、一対の刃位置決め部材330がテープ受け板340に当接して位置決めする。
【0090】
次に、状態300C→状態300Bの動作では、さらに回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力伝達部395と係合して回動し、入力アーム390の上から下への揺動運動により、フルカッタ132に下方向へのカット動作を行わせる。
【0091】
次に、状態300B→状態300Aの動作では、さらに回転円板360が図示反時計方向に回転し、クランク突起363が動力非伝達部394内を移動するので、入力アーム390やフルカッタ132の上下動はないが、入力プレート370を介して支持ブロック380がテープ受け板340から離間し、テープ押え部材320やフルカッタ132も追従して離間する。これによって、再びテープTはテープ押え部材320から解放され、搬送・印刷が可能になる。
【0092】
上述のように、カッタ作動機構300では、フルカッタモータ131を駆動源として回転円板360を図示反時計方向に回転させ、状態300A→状態300D→状態300C→状態300B→状態300Aの循環状態遷移となるように制御することによって、下方向へのカット動作を繰り返すことができる。
【0093】
ところで、さらにカッタ作動機構300では、上述の上下両方向へのカット動作を利用して、さらに多様なカット動作が可能になっている。以下、この点について説明する。
【0094】
例えば上述の状態300B→状態300Cの動作では、回転円板360の図示時計方向の回転(以下「正転」)により、フルカッタ132に上方向(正方向)へのカット動作を行わせるが、これを途中でストップして回転円板360の図示反時計方向の回転(以下「逆転」)により戻せば、例えば図14(a)(b)に示すように、上側に連結部(基材テープTbの連結部Tbr+剥離テープTaの連結部Tar)を残して、下側(基材テープTbのカット部Tbc+剥離テープTaのカット部Tac:図示斜線部)のみカットする特殊なカット(以下「上側連結の連結カット」または「上側連結カット」)ができる。
【0095】
同様に、例えば上述の状態300C→状態300Bの動作では、回転円板360の逆転により、フルカッタ132に下方向(逆方向)へのカット動作を行わせるが、これを途中でストップして正転により戻せば、例えば図14(c)に示すように、下側に連結部(連結部Tbr+連結部Tar)を残して、上側(カット部Tbc+カット部Tac)のみカットする特殊なカット(以下「下側連結の連結カット」または「下側連結カット」)ができる。
【0096】
そして、上述した下側からの上方向カット(状態300B→状態300Cの途中までの動作)と上側からの下方向カット(状態300C→状態300Bの途中までの動作)とを組み合わせて、例えば図14(d)に示すように、中央に連結部(連結部Tbr+連結部Tar)を残して、上側(カット部Tbc1+カット部Tac1)と下側(カット部Tbc2+カット部Tac2)のみカットする特殊なカット(以下「中央連結の連結カット」または「中央連結カット」)ができる。
【0097】
さらに、上述の「上側連結の連結カット」「下側連結の連結カット」「中央連結の連結カット」では、基材テープTbと剥離テープTaとを同様にカット(フルカット)したが、図15に示すように、ハーフカットhcを組み合わせて、基材テープTb側については連結部を残さずにカットすることもでき、この場合、ラベルとして剥がすときに、基材テープTbの連結部Tbrを切り離す必要がなく、より端正にラベルとして剥がし易くなり、便利である。
【0098】
このため、以下では、図15に示すハーフカットhcを組み合わせたものを「連結カット」として採用する。すなわち、同図(a)(b)は「上側連結の連結カット」、同図(c)は「下側連結の連結カット」、同図(d)は「中央連結の連結カット」を示すものとする。
【0099】
なお、本実施形態では、フルカット部13Fとハーフカット部13Hとを別に設けるが、上述のフルカッタ132のテープ受け板340への近接を調整可能な構成として、フルカット部13Fとハーフカット部1Hとを兼用できるようにしても良い。また、ハーフカット部13Hでもモータ逆転や逆方向のカット動作を可能にしても良い。
【0100】
ここで、装置全体の説明に戻す。図3に示すように、検出部14は、それぞれ前述のテープ識別センサ141と、送りモータ回転検出センサ142と、フルカッタモータ回転検出センサ143と、フルカッタホーム位置検出センサ144と、ハーフカッタモータ回転検出センサ145と、ハーフカッタホーム位置検出センサ146と、を備えている。なお、実状に合わせて、これらを省略した構成とすることもできる。
【0101】
次に、駆動部270は、ディスプレイドライバ271と、ヘッドドライバ272と、モータドライバ273と、を備えている。ディスプレイドライバ271は、制御部200から出力される制御信号に基づき、その指示にしたがって、操作部11のディスプレイ4を駆動する。同様に、ヘッドドライバ272は、制御部200の指示にしたがって、印刷部12の印刷ヘッド7を駆動する。また、モータドライバ273は、印刷部12の送りモータ121を駆動する送りモータドライバ273aと、切断部13のフルカッタモータ131を駆動するフルカッタモータドライバ273bと、同じく切断部13のハーフカッタモータ133を駆動するハーフカッタモータドライバ273cとを有し、同様に制御部200の指示にしたがって、各モータを駆動する。
【0102】
次に、操作部11は、キーボード3とディスプレイ4とを備えている。ディスプレイ4は、横方向(X方向)約6cm×縦方向(Y方向)4cmの長方形の形状の内側に、96ドット×64ドットの表示画像データを表示可能な表示画面41を有し、ユーザがキーボード3からデータを入力して、キャラクタ列画像データなどの印刷画像データを作成・編集したり、その結果等を視認したり、キーボード3から各種指令・選択指示等を入力したりする際などに用いられる。
【0103】
キーボード3には、アルファベットキー群、数字キー群、平仮名や片仮名等の仮名キー群、および外字を呼び出して選択するための外字キー群等を含む文字キー群31の他、各種の動作モードなどを指定するための機能キー群32などが配列され、種々の指示およびデータを制御部200に入力する。機能キー群32には、電源キー、印刷処理に関する指示をするための印刷キー、テキスト入力時のデータ確定や改行および選択画面における選択指示のための選択キー、並びに、それぞれ上下左右の方向へのカーソル移動や表示画面41の表示範囲を移動させるための4個のカーソルキーなどが含まれる。なお、これらは、各キー入力毎に個別にキーを設けて入力しても良いし、シフトキー等と組み合わせてより少ない数のキーを用いて入力しても良い。
【0104】
次に、制御部200は、CPU210、ROM220、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)230、RAM240、周辺制御回路(P−CON)250を備え、互いに内部バス260により接続されている。
【0105】
ROM220は、CPU210で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の他、色変換テーブル、文字修飾テーブル、後述のカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)などを含む制御データを記憶する制御データ領域222を有している。CG−ROM230は、テープ印刷装置1に用意されている文字等(数字、記号、図形等を含む)のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコードデータが与えられたときに、対応するフォントデータを出力する。
【0106】
RAM240は、電源オフ時のバックアップがされていて、各種フラグ・レジスタ群241、テキストデータ領域242、表示画像データ領域243、印刷画像データ領域244、描画登録画像データ領域245、外字登録画像データ領域246、文字展開バッファ、印刷バッファなどの各種バッファ領域247などの領域を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0107】
なお、テープ印刷装置1では、キーボード3によりテキストデータをキー入力・編集する状態(テキスト編集状態)において、入力されたテキストデータをRAM240のテキストデータ領域242に格納すると同時に、それを画像展開して表示用の画像データ(表示画像データ)として表示画像データ領域243に格納し、随時、ディスプレイ4の表示画面41に出力して表示する(このテキストデータ入力・編集時の表示画面41の状態を、以下「テキスト編集画面」という)。また、このテキスト編集画面その他の画面表示状態で、各種設定に応じて編集した結果を印刷用の画像データ(印刷画像データ)として印刷画像データ領域244に格納する。
【0108】
P−CON250には、CPU210の機能を補うとともに周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。例えば、種々の計時を行うタイマ251などもP−CON250内の機能として組み込まれている。このため、P−CON250は、検出部14の各種センサやキーボード3と接続され、検出部14からの前述した各種検出信号およびキーボード3からの各種指示や入力データなどをそのままあるいは加工して内部バス260に取り込むとともに、CPU210と連動して、CPU210等から内部バス260に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部270に出力する。
【0109】
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムにしたがって、P−CON250を介して各種検出信号、各種指示信号、各種データ等を入力し、CG−ROM230からのフォントデータ、RAM240内の各種データ等を処理し、P−CON250を介して駆動部270に制御信号を出力することにより、印刷ヘッド7を制御して所定の印刷条件でテープTに印刷するとともに、その印刷の位置制御やテープTの各種切断(カット)制御あるいは表示画面41の表示制御など、テープ印刷装置1全体を制御している。
【0110】
次に、テープ印刷装置1の制御全体の処理フローについて、図16を参照して説明する。電源キーを押すこと(電源オン)により処理が開始すると、同図に示すように、まず、前回の電源オフ時の状態に戻すために、退避していた各制御フラグを復旧するなどの初期設定を行い(S1)、次に、前回の表示画面を初期画面として表示する(S2)。
【0111】
同図のその後の処理、すなわちキー入力か否かの判断分岐(S3)および各種割込処理(S4)は、概念的に示した処理である。実際には、テープ印刷装置1では、初期画面表示(S2)が終了すると、キー入力その他による割込を許可し、何らかの割込が発生するまでは、そのままの状態を維持し(S3:No)、何らかの割込が発生すると(S3:Yes)、それぞれの割込処理に移行して(S4)、その割込処理が終了すると、再度、その状態を維持する(S3:No)。
【0112】
上述のように、テープ印刷装置1では、主な処理を割込処理により行うので、印刷画像作成などの準備ができていれば、ユーザが任意の時点で印刷指示を行うことにより、印刷指示割込が発生して、印刷処理が起動され、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷ができる。すなわち、印刷に至るまでの操作手順は、ユーザが任意に選択できる。
【0113】
次に、テープ印刷装置1のラベル作成方法について、カット機能に関連した典型的な操作例について、ディスプレイ4の画面表示を参照して説明する。
【0114】
例えば図17に示すように、テキスト編集画面において、ユーザにより1行目の文字(キャラクタ)列「ABCDE」が入力されると、図示の表示状態(画面D10:以下、表示画面41の状態を画面Dxxとし、Dxxのみで説明および図示する。)となる。画面中の「▲1▼」は、1行目のテキスト入力であることを示し、これに続いて、ユーザによりキー入力されたテキスト「ABCDE」(に対応するキャラクタ列画像)が表示されている。また、「E」には、カーソル位置を示すマーク(カーソルK)が付されている。
【0115】
なお、以下において、「単独印刷」とは、1つのテキストデータ(テキストファイル)に基づいて印刷される単一の印刷画像の印刷であり、ここではテキスト編集画面に表示されたキャラクタ列「ABCDE」を1回(1個)だけ印刷する。一方、「連続印刷」では、複数回(複数個)分だけ(図19(a)の例では3回(3個)の印刷画像G11〜G13)を、順次連続的に印刷する。
【0116】
図17に示すように、上記のテキスト編集画面表示の状態で(D10)、ユーザにより印刷キーが押されると(操作されると)、「連続印刷」の有無を選択する選択画面を表示する(D11)。なお、テープ印刷装置1では、ユーザは、キー入力による各種指示を取消キーにより取り消すことができ、上述の状態(D11)から取消キーを押すことにより、元のテキスト編集画面の表示状態(D10)に戻すことができる(以下でも同様なので説明省略)。
【0117】
上記の選択画面(D11)では、「しない」「する」などの選択肢が表示され、ユーザは、これらの選択肢の中から、いずれかの選択肢をカーソルキーを操作して選択・指定することができる。
【0118】
例えば、「しない」がカーソル指定(以下「選択表示」)された状態から、カーソルキー「↓または→」が1回押されると、「する」が選択表示された状態となり、その状態からカーソルキー「↑または←」が押されると、「しない」が選択表示される。また、例えば「しない」が選択表示された状態で、選択キーが押されると、「連続印刷」を「しない」こと、すなわち「連続印刷」ではなく「単独印刷」が選択され、「単独印刷」における下位階層の操作画面に遷移する(D13S)。
【0119】
ここでは、「する」が選択表示された状態から(D11)、選択キーが押されるものとすると、「連続印刷」の「する」が選択され、「連続印刷」における下位階層の操作画面(ここでは入力画面)に遷移し、カーソルKにより「印刷枚数」の入力を促す。この状態から、例えば「3」と入力されると(D12)、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、この選択画面では、「連続印刷」における「自動カット」の「しない」「する」の選択肢が表示される(D13)。
【0120】
ここでも、「する」が選択表示され(D13)、選択キーが押されると、「連続印刷」の「自動カット」の「する」が選択され(以下単に「選択されると」と表現)、次に、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」のうちの「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「連結カット」などの選択肢が表示される(D14)。なお、この選択画面(D14)では、「連続印刷」における途中(印刷画像の間)のカット(以下「中間カット」)のカット方法を選択できるが、最後の印刷画像の後のカット(以下「最終カット」)は「フルカット」とする。
【0121】
ここで、「連結カット」がそのまま選択されると(D14)、次に、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」のうちの「連結カット」の「連結位置」(図14および図15で前述の連結部Tar等の位置)として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示される(D15:図17と図18で共通)。これらのうち、選択肢「上」は前述の「上側連結の連結カット」(図15(a)(b)参照)、選択肢「中」は「中央連結の連結カット」(同図(d)参照)、選択肢「下」は「下側連結の連結カット」(同図(c)参照)を示している。
【0122】
次に、図18に示すように、上記の選択画面で(D15)、「上」が選択されると、次に、さらに下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「連結カット」の「連結幅」(前述の連結部Tar等のテープ幅方向のサイズ)として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D16)。これらは、上記の「上側連結の連結カット」における連結部として残す量(テープ幅方向の長さ)の設定であり、「多い」「普通」「少ない」に応じて連結幅(逆に言えばカット幅)を調整する(図20(a)〜(c)および図27参照)。
【0123】
ここで、例えば「普通」がそのまま選択されると(D16)、次の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」を「実行」するか否か、すなわち「連続印刷」の「実行」の「しない」「する」の選択肢が表示される(D17)。
【0124】
ここで、「しない」が選択されると(D17)、元のテキスト編集画面に戻り(D19:D10と同じ)、「する」がそのまま選択されると(D17)、次に、「印刷中」のメッセージの表示とともに、図19(a)に示すように、「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G11〜G13を順次連続的に印刷し、各印刷画像の相互間の境界位置に相当するカット位置P1、P2には、図示上側を連結部とする前述の「上側連結の連結カット」が施され、これらが終了してから、元のテキスト編集画面に戻る(D19)。このため、この後は、図19(b)に示すように、必要に応じて、各ラベルL11〜L13として容易に切り離すことができる。
【0125】
一方、前述のように、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されると(図17のD11)、「単独印刷」における下位階層の操作画面(選択画面)に遷移するが、この選択画面では、「単独印刷」における「自動カット」(いわゆるオートカット)の「しない」「する」の選択肢が表示される(D13S)。ここで、いずれかが選択されると、それを設定した後、「印刷中」のメッセージの表示とともに、文字列「ABCDE」の文字列画像を単独印刷の印刷画像として印刷し(図18のD18)、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(D19:D10と同じ)。
【0126】
上述のように、「連続印刷」により印刷した直後の図19(a)の状態では、連結部で連結されていて各ラベルL11〜L13毎に切り離されていないので、バラバラになることもなく、飛び散った各ラベルを揃えるなどの面倒がなく、このため、すぐに貼付しないときには、一括保管・管理が楽になる。一方、各ラベルL11〜L13を個別に分けるときには、連結部で繋がっているだけなので、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、改めてハサミ等によって各ラベルとして切り離す必要がない。
【0127】
すなわち、複数の印刷画像G11〜G13をテープTに連続的に印刷して、各印刷画像G11〜G13の各ラベルL11〜L13を、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、特に各ラベル間をフルカット(fc:図14(a)参照)するだけでなく、ハーフカット(hc:図15(a)参照)を組み合わせれば、剥離テープTaのみ引きちぎれば良く、また、各ラベルの端(基材テープTbの端)はハーフカットによって端正にカットされるので、見栄えが良くなる。
【0128】
また、連結部の幅方向における位置を、図示の「上」(上側連結:幅方向の一方の端部)、「下」(下側:他方の端部)および「中」(中央連結:中央部)などの複数の選択肢から、メニュー形式で「連結位置」として選択可能なので、これらの選択肢から簡単且つ任意に選択した所望の連結位置で連結された状態で、各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。なお、上述の例では、「上側連結」を例示(D15で「上」を選択)したが、「中央連結」(「中」を選択)でも、「下側連結」(「下」を選択)でも、同様に、各ラベルL11〜L13を、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。
【0129】
また、連結部の幅方向における長さを、「多め」「普通」「少なめ」などの複数の選択肢から、メニュー形式で連結幅として選択可能なので、切り離し易さその他の都合に合わせて、連結幅を簡単且つ任意に選択でき、所望の連結幅で連結された状態で各ラベルとなる各印刷画像(が印刷されたテープ)を取得できる。
【0130】
また、カット方法を、「ハーフカット」(ハーフカット指示)、「フルカット」(全カット指示)、「連結カット」(連結カット指示)などの複数の選択肢から、メニュー形式でカット指示として選択可能なので、印刷画像が印刷されたテープをその後どのように扱うかなどの都合に合わせて、カット方法(を指示するカット指示)を簡単且つ任意に選択でき、これにより、所望のカット方法でカットされた状態で各印刷画像が印刷されたテープを取得できる。また、従来からの「ハーフカット」や「フルカット」も選択できるので、従来機種に対する上位互換性も保有でき、従来からのユーザの使い勝手も確保できる。
【0131】
なお、上述のカット方法の選択画面(D14)は、中間カットのカット方法の選択であって、最終カットは「フルカット」としたが、最終カットについても同様の選択画面を設けて選択可能にしても良い。また、この最終カットのカット方法の選択を「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。
【0132】
この場合、例えば「連続印刷」の「しない」が選択されると(D11)、「単独印刷」における「自動カット」の選択画面(D13S)の代わりに、同様の「しない」「する」を選択肢とする「最終印刷後自動カット」(以下「最終自動カット」)の選択画面を表示し、いずれかを選択・設定後、「印刷中」の表示とともに、「ABCDE」の印刷画像を印刷し且つ設定された「最終カット」を施してから(D18)、元のテキスト編集画面に戻る(D19)。そして、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されたときに(D17)、上記の「最終自動カット」の選択画面を兼用して表示し、同様の「しない」「する」のいずれかを選択・設定できるようにすれば良い。この場合、続いて「印刷中」の表示とともに、3つの印刷画像G11〜G13の「連続印刷」や「連結カット」や設定された「最終カット」を施してから(D18)、元のテキスト編集画面に戻る(D19)ことになる。
【0133】
なお、上述の例では、「連続印刷」の各種設定・実行を「単独印刷」と同じ印刷キーの押下により開始(処理を起動)したが、例えば連続印刷キー等を設けて「連続印刷」を区別して起動させても良いし、さらには「連続印刷」の各種設定と実行とを個別のキー(例えば連続印刷設定キーと連続印刷実行キー)等で区別して起動させても良い。
【0134】
また、上述の例では、(テキスト編集画面に表示された)印刷画像を1個だけ連続印刷の対象(要素)として、印刷枚数を多数枚(上記の例では3枚)指定することによって、全く同一(上記の「ABCDE」等)の印刷画像を連続印刷したので、同一ラベルの多数枚一括作成に利用できるが、異なる仕様とすることもできる。
【0135】
例えば「ABCD1」のようにキャラクタ列内に数字がある場合の「連続印刷」の仕様を、図19(b)に示す「ABCD1」「ABCD2」「ABCD3」の3個の印刷画像G14〜G16のように、順次連続的に番号を変えながら(連ねながら)印刷する仕様としても良い。あるいは別タイプの「連続印刷」として例えば「連番印刷」等の名前で新機能として新設しても良い。もちろん、この場合も同様に、この後は、図19(d)に示すように、必要に応じて、各ラベルL14〜L16として容易に切り離すことができる。また、「多い」「普通」「少ない」など連結幅(カット幅)を調整することもできる(図20(d)〜(f)および図27参照)。
【0136】
また、「連続印刷」の仕様を、複数のテキストデータのそれぞれに基づいて印刷される複数の印刷画像の連続的な印刷とすることもできる。あるいは別タイプの「連続印刷」として例えば「グループ印刷」等の名前で新機能として新設しても良い。この場合、例えば予め「ABCDE」「ABCDE」「ABCDE」を3個として同一グループ内にグループ的に登録しておき、この種の連続印刷(グループ印刷)の実行を指示すれば、図19(a)の例のように印刷でき、予め「ABCD1」「ABCD2」「ABCD3」の3個を登録しておけば、同図(b)の例のように印刷でき、汎用的に用いることができる(汎用性が得られる)。
【0137】
なお、この「グループ印刷」のような仕様の場合、印刷枚数の多数枚指定に対応して、同一グループ内に登録されたキャラクタ列を先頭から順に(または循環指定して)、その指定枚数分だけ印刷するようにもできる。また、この仕様の場合、例えば図24(a)および図25に示すように、同一グループ内に「長野県」「諏訪市」「大和」「3丁目」「3番5号」などの一連の住所の記載を登録しておき、印刷画像G31〜G35等として連続印刷することができ、それらの各ラベルG31〜G35を貼付するときに、各行の配置等を任意に(例えば名刺、ハガキ、封筒などの貼付対象物のサイズ等に応じて)調整して貼ることができる(図25参照)。このほか、例えば氏名、名称、所属等を含めても良い。また、この仕様の場合においても、連結幅(カット幅)を調整できる(図27参照)。
【0138】
なお、上述のテープ印刷装置1のラベル作成方法は、プログラム処理可能なテープ印刷装置によって処理されるプログラムとして適用でき、その種のプログラムを記憶するための例えばCD等の記憶媒体にも適用でき、この種のプログラムを記憶しておいて、あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。もちろん、その他、要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0139】
ところで、上述のように、連結部分のカットにハーフカットを組み合わせておけば、各ラベルは端正に完成できるが、連結部分を手で引きちぎることを考慮した場合、剥離テープTa側は、乱暴に引きちぎることで曲がったりすることがあり得る。このような場合、各ラベルの端部を覆う剥離テープTaが欠けることがある。
【0140】
そこで、以下では、連結部をラフに引きちぎっても、基材テープTbに印刷された印刷画像(すなわちラベルとなる部分)を覆う剥離テープTaが欠けることを低減・防止できるラベル作成方法について、第2実施形態として、説明する。
【0141】
この(第2)実施形態のテープ印刷装置1では、連結印刷における複数の印刷画像の相互間に対して、単に連結部を残す上述の「連結カット」ではない第2の連結カット(以下「複合カット」)を施す。この「複合カット」によるラベル作成方法は、印刷画像相互間に所定の余白を設けて印刷するとともに、その余白に上述のフルカットfcによる「連結カット」(ただしハーフカットhcは伴わなくても良い)を施し、且つ印刷された各印刷画像の端(すなわち上記余白の両端:各印刷画像と余白との境界)には、ハーフカットhcを施す方法である(図22参照)。
【0142】
本実施形態では、図21に示すように、「連続印刷」における「自動カット」の選択画面において(D20:図17のD13と同じ:D10〜D13の処理も同じ)、「する」が選択されると(D20)、第1実施形態と同様に、下位階層の操作画面(ここでは選択画面)に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「複合カット」などの選択肢が表示される(D21)。
【0143】
なお、この選択画面(D21)も中間カットのカット方法を選択するものとし、最終カットについては、第1実施形態と同様に「フルカット」固定としても良いし、選択画面を設けて選択可能にしても良いし、「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。また、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されたとき(図17のD11)の処理も、第1実施形態と同じとする。
【0144】
ここで、「複合カット」が選択されると(D21)、次に、さらに下位階層の選択画面に遷移し、「複合カット」の種類として、「ハーフカット+全カット」(図4(d)参照)「ハーフカット+部分カット」(図22(a)〜(c)参照)などの選択肢が表示される(D22)。
【0145】
これらのうち、後者の選択肢「ハーフカット+部分カット」が本実施形態の特徴を示す選択肢であり、ここで、「ハーフカット+部分カット」が選択されると(D23)、次に、さらに下位階層の選択画面に遷移し、第1実施形態と同様の「連結位置」(「部分カット連結位置」)として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示される(D23)。選択肢「上」「中」「下」は前述同様にそれぞれ「上側連結」「中央連結」「下側連結」を示している。
【0146】
次に、同様に、「上」が選択されると(D23)、同様の下位の選択画面に遷移し、「部分カット」の「連結幅」として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D16:図23(a)〜(c)および図27参照)。以下、同様にして、例えば「普通」が選択され(D24)、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると(D25)、次に、「印刷中」のメッセージ表示とともに、図22(a)に示すように、「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G21〜G23を順次連続的に印刷し、各印刷画像の境界位置に相当するカット位置P1、P2には、図示上側を連結部とする「上側連結」の「複合カット」が施され、これらが終了すると、元のテキスト編集画面に戻る。
【0147】
このため、この後は、図22(b)に示すように、必要に応じて、各ラベル部を引きちぎって、この時点では剥離テープTaは余白を含めて広く残したまま、容易に切り離せると共に、同図(c)に示すように、貼付寸前に剥離テープTaから個別の各ラベルL21〜L23を剥離して貼付できる。
【0148】
上述のように、「連続印刷」により印刷直後の図22(a)の状態では、連結部で連結され切り離されていないので、すぐに貼付しないときには、一括保管・管理が楽になる。一方、各ラベルL21〜L23を個別に分けるときには、連結部で繋がっているだけなので、図22(b)に示すように、手で引きちぎるなどによって容易に分離でき、且つ、剥離テープTaを余白として広く残しているので、各ラベルの端部を覆う剥離テープTaが欠けることなく分離できる。また、ハーフカットを施しているので、図22(c)に示すように、貼付するときには、端が端正にカットされて見栄えの良い各ラベルのみを剥離テープTaから容易に剥離でき、容易に貼付できる。すなわち、複数の印刷画像G21〜G23をテープTに連続的に印刷して、各印刷画像G21〜G23の各ラベルL21〜L23を、一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。
【0149】
なお、「カット方法」「連結位置」「連結幅」などのカットに関する諸要素をメニュー形式で簡単且つ任意に選択できる利点は、第1実施形態と同様である。また、上述で選択しなかった「連結位置」の「中央連結」(「中」を選択)でも、「下側連結」(「下」を選択)でも、同様に、各ラベルL21〜L23を、一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、「単独印刷」と同一の印刷キーでなく、連続印刷キー等を設けて「連続印刷」を区別して起動させても良いし、連続印刷設定キーと連続印刷実行キー等で区別して起動させても良い。
【0150】
また、図19で前述の「連番印刷」のような仕様にしても良いし(図22(d)〜(f)参照)、前述の「グループ印刷」のような仕様にして、住所、氏名、名称、所属等(以下「住所等」)の一連の関連する印刷画像(例えば図24(b)の印刷画像G31〜G35)を連続印刷して、各行の配置等を任意に(例えば名刺、ハガキ、封筒などの貼付対象物のサイズ等に応じて)調整して貼れるようにしても良い(図25参照)。
【0151】
なお、上述のラベル作成方法も、第1実施形態と同様に、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。
【0152】
ところで、上述した第1実施形態の「連結カット」であっても、あるいは第2実施形態の「複合カット」であっても、従来からの全幅フルカットと異なり、全てのテープ幅に対して同様にカットすることはできない。すなわち、例えば図26(c)に示すように、太いテープに対しては十分な連結幅を確保できるカッタ駆動範囲とすれば、細いテープに対しては連結幅を確保できないし、逆に細いテープに合わせれば、太いテープでのカット量が不足して、各ラベルにするために引きちぎることが容易でなくなる。
【0153】
そこで、以下では、テープ幅に応じて切込み量(切込み長さ:図27参照)を調整して、図26(a)(b)および図28に示すように、適切な連結幅の連結部を残したカットができるラベル作成方法について、第3実施形態として、説明する。なお、以下で説明する連結部を残したカット(以下「切込みカット」)は、図示のように、第1実施形態の「上側連結」の「連結カット」と同様のカットとする。
【0154】
本実施形態では、図29に示すように、「連続印刷」における「自動カット」の選択画面において(D30:図17のD13および図21のD20と同じ:D10〜D13の処理も同じ)、「する」が選択されると(D30)、前述の各実施形態と同様に、下位階層の選択画面に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「切込みカット」などの選択肢が表示される(D31)。
【0155】
ここで、「切込みカット」が選択されると(D31)、さらに下位の選択画面に遷移し、「切込みカット」の「カット長さ」として、「長い」「普通」「短い」などの選択肢が表示される(D32:図27〜図28参照)。
【0156】
なお、ここでの切込み長さの選択肢は、長さの単位に基づく数値を示す絶対的な切込み長さの選択肢ではなく、テープ幅の全幅に対して比較的「長い」「普通」「短い」など、全幅に対する比率を示すいわば相対的な切込み長さの選択肢であるととともに、具体的な数値でもないので、抽象的な切込み長さの選択肢であり、各テープ幅との組合せにより絶対的かつ具体的な切込み長さとして(カット駆動範囲に換算されて)規定されている(図27参照)。
【0157】
ここで、例えば「普通」が選択されると(D32)、テープ印刷装置1では、テープ識別センサ141(図3参照)によりテープ種別を識別し、その種別のテープ幅に応じてROM220内のカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)を検索して、テープ幅に応じた切込み長さ「普通」のカッタ駆動範囲を設定するとともに、さらに下位の選択画面に遷移する(D33)。
【0158】
以下、同様にして、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると(D33:図18のD17および図21のD25と同じ:D18〜D19の処理も同じ)、「印刷中」の表示とともに前述の「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G21〜G23を順次連続的に印刷し(図19(a)参照)、カット位置P1、P2には、「上側連結」の「切込みカット」が施され、これらが終了すると、元のテキスト編集画面に戻る。
【0159】
このため、第1実施形態と同様に、印刷直後の図19(a)の状態では、連結部で連結され切り離されていないので、一括保管・管理が楽になる一方、連結部で繋がっているだけなので、図19(b)に示すように、手で引きちぎるなどによって各ラベルに容易に分離でき、容易に貼付できる。さらに本実施形態では、テープ幅を検出してそれに応じたカッタ駆動範囲を設定するので、図27〜図28に示すように、テープ幅に応じた適切な連結幅の連結部を残したカットができる。すなわち、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。
【0160】
なお、上述のカット方法の選択画面(D31)も中間カットのカット方法を選択するものとし、最終カットについては、前述の各実施形態と同様に「フルカット」固定としても良いし、選択画面を設けて選択可能にしても良いし、「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。また、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されたとき(図17のD11)の処理も、第1実施形態と同じとする。
【0161】
また、上述の「切込みカット」の「連結位置」は、「上側連結」としたが、前述の各実施形態と同様に「上」「中」「下」などの選択肢により「上側連結」「中央連結」「下側連結」を選択可能にしても良く、「中央連結」でも「下側連結」でも同様に、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、「カット方法」「連結位置」などのカットに関する諸要素をメニュー形式で簡単且つ任意に選択可能にしたときの利点も、前述の各実施形態と同様である。また、「単独印刷」「連続印刷設定」「連続印刷実行」等をキー等で区別して起動させても良い。また、「連番印刷」のような仕様にしたり(図19(d)〜(f)および図22(d)〜(e)参照)、「グループ印刷」のような仕様にしても良い(図24〜図25等参照)。
【0162】
なお、上述のラベル作成方法も、前述の各実施形態と同様に、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。
【0163】
なお、上述の「切込みカット」は、第1実施形態の「連結カット」に合わせたが、印刷画像相互間に所定の余白を設けてハーフカットと組み合わせた第2実施形態の「複合カット」と同様のカットとしても良い。また、これらを選択可能としても良い。また、テープ幅に応じた切込み量調整付きの「連結カット」や「複合カット」を、例えば「連結切込みカット」や「複合切込みカット」等とし、前述の元の「連結カット」や「複合カット」と区別して、これらを選択可能としても良い。
【0164】
そこで、以下では、例えば上記の「連結切込みカット」や「複合切込みカット」等を「連結カット」や「複合カット」として採用し、これらと「フルカット」「ハーフカット」等を選択可能なラベル作成方法を、第4実施形態として、説明する。
【0165】
本実施形態では、図30に示すように、「連続印刷」における「自動カット」の選択画面において、「する」が選択されると(D30:図29と同じ)、下位階層の選択画面に遷移し、「連続印刷」の「自動カット」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「連結カット」「複合カット」などの選択肢が表示される(D40〜D41)。
【0166】
すなわち、本(第4)実施形態では、連結部を残さずにテープ幅の全幅をカット(全カット)する「フルカット」と、全幅であるが基材テープTbのみカットする「ハーフカット」と、複数の印刷画像をその相互間に余白を設けずに印刷し、印刷画像の相互間(境界)を連結部を残して(ただしここではテープ幅に応じて切込み長さを調整して)カットする「連結カット」(上記の「連結切込みカット」)と、印刷画像相互間に所定の余白を設けて印刷するとともに、その余白に上述の「連結カット」を施し、且つ印刷された各印刷画像の端(すなわち各印刷画像と余白との境界)にはハーフカットを施す「複合カット」(上記の「複合切込みカット」)と、のいずれかを中間カットのカット方法として選択できる。
【0167】
なお、最終カットについては、前述の各実施形態と同様に、「フルカット」固定としても良いし、選択画面を設けて選択可能にしても良いし、「単独印刷」のカット方法の選択と兼用しても良い。また、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されたとき(図17のD11)の処理も、前述の各実施形態と同じとする。
【0168】
ここで、上述の選択画面の状態(D40)から、例えばカーソル操作後、「複合カット」が選択されると(D41)、第2実施形態と同様に、さらに下位階層の選択画面に遷移し、「複合カット」の種類として、「ハーフカット+全カット」(図4(d)参照)「ハーフカット+部分カット」(図22参照)などの選択肢が表示され、ここで、「ハーフカット+部分カット」が選択されると(D42:図21のD22と同じ)、さらに下位階層の選択画面に遷移し、「連結位置」として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示される(D43:図18のD15と同じおよび図21のD23と同様)。選択肢「上」「中」「下」は前述同様にそれぞれ「上側連結」「中央連結」「下側連結」を示している。
【0169】
次に、同様に、「上」が選択されると(D43)、次に、下位の選択画面に遷移して、「部分カット」の「連結幅」として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D44:図18のD16と同じ:以下の表示・操作もD17〜D19も同じ)。
【0170】
ただし、本実施形態における「連結カット」や「複合カット」は、テープ幅に応じた切込み量調整付きの「連結切込みカット」や「複合切込みカット」なので、「連結幅」の各選択肢「多い」「普通」「少ない」はそれぞれテープ幅に対応して、図27に示すようにカッタ駆動範囲が規定されていて、ここで、例えば「普通」が選択されると(D44)、テープ識別センサ141(図3参照)により検出したテープ種別に対応するテープ幅に応じて、カッタ駆動範囲設定テーブルを検索して、「連結幅」の「普通」に対応して、テープ幅に応じたカッタ駆動範囲を設定する。
【0171】
以下、同様にして、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると、「印刷中」の表示とともに、「ABCDE」の3回(3個)の印刷画像G21〜G23を順次連続的に印刷し(図22(a)参照)、各印刷画像の境界位置に相当するカット位置P1、P2には、「上側連結」の「複合カット」が施され、これらが終了すると、元のテキスト編集画面に戻る。
【0172】
このため、この後は、必要に応じて、各ラベル部を引きちぎって、この時点では剥離テープTaは余白を含めて広く残したまま、容易に切り離せると共に(図22(b)参照)、貼付寸前に剥離テープTaから個別の各ラベルL21〜L23を剥離して貼付できる(図22(c)参照)。
【0173】
一方、上述の選択画面で、「連結カット」がそのまま選択されると(D40)、第1実施形態と同様に下位階層の選択画面に遷移し、「連結位置」として、「上」「中」「下」などの選択肢が表示され、「上」が選択されると(D43)、次に、下位の選択画面に遷移して、「連結カット」の「連結幅」として、「多い」「普通」「少ない」などの選択肢が表示される(D44)。以下、同様にして、例えば「普通」が選択され、「連続印刷」の「実行」の「する」が選択されると、「印刷中」の表示とともに、連続印刷と「上側連結」の「連結カット」が施されてから(図19(a)参照)、元のテキスト編集画面に戻る。このため、この後は、必要に応じて、各ラベル部として容易に切り離すことができる(図19(b)参照)。
【0174】
上述のように、本実施形態では、第1実施形態と同様の「連結カット」や第2実施形態と同様の「複合カット」などを、カット方法として選択できるので、多様なカットが可能であるとともに、一括管理も個別管理もしやすいように、各ラベルを作成できる。また、テープ幅に応じた切込み量調整付きの「連結カット」や「複合カット」を採用することにより、テープ幅に応じた適切な連結幅の連結部を残したカットができ、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように各ラベルを作成できる。
【0175】
なお、上述の「連結幅」の選択画面(D44)の代わりに、第3実施形態と同様の「切込みカット長さ」の選択画面(D45:図29のD32と同じ)としても良い。この場合も同様に、テープ幅に応じた適切な連結幅の連結部を残したカットができ、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように各ラベルを作成できる。また、上述の「連結位置」は、「上側連結」としたが、「中央連結」でも「下側連結」でも同様に、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括管理も個別管理もしやすいように作成できる。また、「連番印刷」のような仕様や「グループ印刷」のような仕様を採用しても良い(図19(d)〜(f)、図22(d)〜(e)、図24〜図25等参照:本実施形態では図24(a)(b)共に可能)。
【0176】
また、上述のラベル作成方法も、前述の各実施形態と同様に、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に対応して一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。
【0177】
なお、上述した各実施形態では、テキスト編集画面から印刷キーの押下により連続印刷の設定画面に遷移し(図17のD11)、その下位階層への画面遷移により「連続印刷」の「カット方法」「連結位置」「連結幅」等の選択画面を表示させたが、前述のように、「単独印刷」「連続印刷設定」「連続印刷実行」等をキー等で区別して起動させても良い。
【0178】
また、連続印刷におけるカットについてのみ例えば「連続印刷カット設定キー」等の押下により単独で設定できるようにしても良い。以下、これを第5実施形態として、説明する。
【0179】
この場合、例えば図31に示すように、テキスト編集画面表示の状態で(D10)、ユーザにより上記の連続印刷カット設定キーが押されると、図29で前述の第3実施形態の選択画面(D31)と同様の選択画面に遷移し、「連続印刷」の「カット方法」として「フルカット」「ハーフカット」「切込みカット」などの選択肢が表示される(D50)。
【0180】
以下、同様にして、例えばここで、「切込みカット」が選択されると(D50)、さらに下位の選択画面に遷移し、「切込みカット」の「カット長さ」として、「長い」「普通」「短い」などの選択肢が表示され、例えば「普通」が選択されると(D51:図29のD32と同じ)、同様にカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)を検索して、テープ幅に応じた切込み長さ「普通」のカッタ駆動範囲を設定する。
【0181】
ただし、本実施形態では、「連続印刷」の「実行」その他の処理とは独立して処理するので、カッタ駆動範囲の設定が終了すると(D51)、テキスト編集画面に戻る(D53:D10と同じ)。
【0182】
なお、上述の例では、「切込みカット」のときには「切込み長さ」(表示上は「切込みカット長さ」)の選択をしたが、第1、第2、第4実施形態の選択画面と同様に「連結幅」の選択画面(D55:図のD16および図30のD44と同じ)を採用して、「連結幅」に基づいて同様にカッタ駆動範囲設定テーブル(図27参照)を検索して、テープ幅に応じたカッタ駆動範囲を設定しても良い。
【0183】
また、上述の例では、「連続印刷」の「カット方法」として、「フルカット」「ハーフカット」「切込みカット」の別と、「切込み長さ」(すなわちカッタ駆動範囲)を設定したが、さらに「連結位置」等をその選択画面において選択・設定しても良いし、これらをさらに細かく区別して個別キー等を設けて個別に設定できるようにしても良い。
【0184】
また、「カット方法」として「切込みカット」ではなく、前述の「連結カット」や「複合カット」としても良いし、これらを組み合わせて第4実施形態と同様に「フルカット」「ハーフカット」「連結カット」「複合カット」などの選択肢を設けても良い。また、「連結カット」と「複合カット」とを選択可能とする場合、「カット方法」だけではなく、印刷方法(印刷画像間に余白を設けるか否か)も代わるので、「連続印刷カット設定キー」でなく、「連続印刷設定キー」等として設けても良い。
【0185】
ところで、上述の各実施形態では、各種のカット方法の設定方法や設定後の連続印刷の結果について説明したので、以下では、上述の各種設定により設定されたデータ(以下「設定データ」)に基づいて起動され実行される「印刷処理」について、一例を詳述する。
【0186】
ユーザにより、例えば「連続印刷」の「実行」の選択画面(図18のD17、図21のD25、図29のD33等)において「する」が選択されたとき、あるいは「連続印刷実行」の個別キー(連続印刷実行キー)が設けられたときにはその連続印刷実行キーが押下されたとき、あるいは単独印刷を指示する個別キー(単独印刷キー)が設けられたときにはその単独印刷キーが押下されたとき、などの印刷指示があると、前述のように、印刷指示割込が発生して、印刷処理が起動されるので、その時点までに印刷画像作成などの準備ができていれば、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷ができる。
【0187】
具体的には、上記の印刷指示割込が発生すると、例えば図32に示すように、印刷処理(S20)が起動され、まず、カッタ駆動範囲設定処理を行う(S21)。
【0188】
このカッタ駆動範囲設定処理(S30:S21の処理)では、図33に示すように、まず、テープ識別センサ141の検出結果に基づいてテープ幅を取得し(S31)、次に、上述の各実施形態の各種設定によるカット方法の選択・設定結果をカット方法設定データとして取得し(S32)、それに基づいて、中間カットに関するカット設定データ(以下「中間カット設定データ」)を作成し(S33)、続いて、最終カットに関するカット設定データ(以下「最終カット設定データ」)を作成して(S33)、処理(S30)を終了する(S35)。
【0189】
ここで、カット方法設定データには、例えば「連結カット」や「複合カット」等の選択結果を初めとして、その下位の「連結位置」や「連結幅」の選択結果など、カット方法に関する各種設定結果を示す設定データが含まれる。また、このカット方法設定データに基づいて作成される中間カット設定データや最終カット設定データには、上述の各種設定結果を示す設定データの他、テープ種別(特にテープ幅)などの検出データが含まれ、後述のフルカッタ駆動処理(S50:図35参照)において、フルカットの開始位置や方向やその距離(フルカッタモータ131の回転数)を設定するためのデータとなる。
【0190】
図32に示すように、カッタ駆動範囲設定処理を終了すると(S21)、次に、印刷画像を準備して印刷する(S22)。ここでは、例えば前述の「ABCDE」のキャラクタ列画像を印刷画像データ領域244から印刷バッファに移して印刷の準備をして印刷する。
【0191】
なお、前述の「連番印刷」タイプのときには、例えば前述の「ABCD1」「ABCD2」「ABCD3」のうち最初の印刷画像となる「ABCD1」のキャラクタ列画像を印刷バッファに画像展開して準備して印刷する。また、前述の「グループ印刷」タイプのときには、例えば前述の「長野県」「諏訪市」「大和」「3丁目」「3番5号」のうち最初の印刷画像となる「長野県」のキャラクタ列画像を、(テキストデータ領域242内の)登録先から印刷バッファに画像展開して準備して印刷する。
【0192】
印刷画像準備・印刷が終了すると(S22)、次に、「連続印刷」か否かを判別し(S23)、「連続印刷」のときには「最終印刷終了」か否かを判別して(S24)、「連続印刷」であって「最終印刷終了」ではないときには(S23:Yes&S24:No)、「中間自動カット」か否かを判別する(S25)。
【0193】
ここで、例えば「連続印刷」の「自動カット」の選択画面(図17のD13、図21のD20、図29および図30のD30)で「する」が選択されていれば、「中間自動カット」と判別して(S25:Yes)、中間カット設定データに基づいて中間カットに関するカット駆動処理((中間)カット駆動処理:詳細は後述:図34参照)を行った後(S26)、次の印刷画像準備・印刷(S22)の処理に移行し、「連続印刷」の「自動カット」の「しない」が選択されていれば、「中間自動カット」ではないと判別して(S25:No)、そのまま次の印刷画像準備・印刷(S22)の処理に移行する。
【0194】
2回目(2個目、2枚目)についても同様に処理(S22〜S26のループ処理)し、最終の印刷画像となる3回目(3個目)の印刷画像準備・印刷が終了すると(S22)、「連続印刷」であって且つ「最終印刷終了」なので(S23:Yes&S24:Yes)、次に、「最終自動カット」か否かを判別する(S27)。
【0195】
前述の例では、「最終カット」は「フルカット」としていたので、ここでは、「最終自動カット」と判別して(S27:Yes)、最終カット設定データに基づいて最終カットに関するカット駆動処理((最終)カット駆動処理)を行った後(S28)、処理(S20)を終了する(S29)。
【0196】
一方、「連続印刷」を「しない」こと(すなわち「単独印刷」)が選択されると(図17のD11)、あるいは単独印刷を指示する単独印刷キーが設けられその単独印刷キーが押下されたときには、例えば前述の「ABCDE」のキャラクタ列画像の印刷画像準備・印刷が終了すると(S22)、次に、「連続印刷」か否かを判別し、「連続印刷」ではないので(S23:No)、次に、「最終自動カット」か否かを判別する(S27)。
【0197】
ここで、例えば「単独印刷」の「自動カット」の選択画面(図17のD13S)で「する」が選択されていれば、「最終自動カット」と判別して(S27:Yes)、(最終)カット駆動処理を行った後(S28)、処理(S20)を終了し(S29)、「単独印刷」の「自動カット」の「しない」が選択されていれば、「最終自動カット」ではないと判別して(S27:No)、そのまま処理(S20)を終了する(S29)。
【0198】
なお、前述のように、「連続印刷」における「最終カット」についても「する」「しない」を初めとしてそのカット方法等を選択可能にでき、この場合、「しない」を選択すれば、上述の「最終自動カット」ではないと判別して(S27:No)、そのまま処理(S20)を終了するし(S29)、また、「する」が選択され、「最終自動カット」と判別される場合には(S27:Yes)、(最終)カット駆動処理(S28)において、各種のカット方法が可能になる。
【0199】
次に、上述の中間あるいは最終におけるカット駆動処理について詳述する。カット駆動処理(S40:中間ではS26の処理、最終ではS28の処理)が起動されると、図34に示すように、まず、前述のカッタ駆動範囲設定処理(図33のS30:図32のS21の処理)で作成したカット設定データを取得する(S41)。より具体的には、中間のカット駆動処理として起動されたか否かを判別し(S411)、中間であるときには(S411:Yes)、中間カット設定データを取得し(S412)、中間でない(すなわち最終である)ときには(S411:No)、最終カット設定データを取得する(S413)。
【0200】
カット設定データ取得が終了すると(S41)、取得したカット設定データに基づいて、フルカット部13Fがハーフカット部13Hよりテープ送りの上流側なので(図1参照)、まず、フルカット部13Fにより、フルカッタ駆動処理(詳細は後述:図35参照)を行ってから(S42)、次にハーフカット部13Hによりハーフカット処理を行う(S43)。
【0201】
ここで、さらに「複合カット」が選択されているか否かを判別して(S44)、「複合カット」のときには(S44:Yes)、フルカット(連結カット)位置を挟んで前後2箇所にハーフカットを施す(例えば図22(a)のカット位置P1はフルカットfcを挟んだ2箇所にハーフカットhcを施す)ので、さらに残る1箇所のハーフカット処理を行ってから(S45)、処理(S40)を終了し(S46)、「複合カット」でないときには(S44:No)、そのまま処理(S40)を終了する(S46)。
【0202】
上述のフルカッタ駆動処理(S42)は、常にテープ全幅をカット対象とするハーフカット処理(S43)や単なるフルカット処理とは異なるので、以下に詳述する。
【0203】
フルカッタ駆動処理(S50:図34のS42の処理)が起動されると、図35に示すように、まず、カット設定データ取得(図34のS41)で取得したカット設定データに基づいて、フルカットの開始位置や方向やその距離(フルカッタモータ131の回転数)を設定し(S51)、続いて、「カット方向」を判別して(S52)、その「カット方向」に応じたフルカッタ駆動処理を起動し(S53〜S56)、それらが終了すると、処理(S50)を終了する(S57)。
【0204】
具体的に、まず、前述の「連結カット」や「複合カット」における「連結位置」として(図17〜図18のD15、図21のD23、図30のD43等参照)、例えば「中」(中央連結)が選択されたときには、「中央連結カット」として、下から上への上方向にフルカッタ132を駆動して上方向(正方向)カットを行う上方向フルカッタ駆動処理(詳細は後述:図36参照)を行ってから(S53)、逆に上から下への下方向(逆方向)カットを行う下方向フルカッタ駆動処理(詳細は後述:図37参照)を行う(S54)。
【0205】
また、「連結カット」でなく単に「フルカット」が選択された場合には「全カット」(または全幅カット)として、あるいは上記同様の「連結位置」として「上」(上側連結:対向端側連結)が選択されたときには、「上側連結カット」(対向端側連結カット)として、同様の上方向フルカッタ駆動処理を行う(S55:S53と同処理)。また、同様に、「連結位置」として「下」(下側連結:基準端側連結)が選択されたときには、「下側連結カット」(基準端側連結カット)として、下方向フルカッタ駆動処理を行う(S56:S54と同処理)。
【0206】
さらに具体的に、上述の上方向フルカッタ駆動処理(S60:図35のS53およびS55の処理)が起動されると、図36に示すように、まず、フルカッタモータ131の正転を開始させる(S61)。ここで、「正転」は、図10〜図13で前述のように、状態300A→状態300B→状態300C→状態300D→状態300Aの循環状態遷移となるように、回転円板360を図示時計方向に回転させる回転方向であり、状態300B→状態300Cの動作により上方向(正方向)のカット処理が行われる。
【0207】
なお、ここでの回転開始位置は、状態300Aのホーム位置、すなわちフルカッタホーム位置検出センサ144(図3および図10〜図13参照)による検出位置であり、カット設定データに基づいて、カッタ駆動の開始位置は、基本的にホーム位置に設定され、その距離は、ホーム位置から目標位置までの状態遷移をさせるために必要なフルカッタモータ131の回転数によって設定される。また、この場合の目標位置は、図27で前述のように、検出されたテープ幅や「連結幅」(または「切込み長さ」)に基づいて決定される。
【0208】
そこで、フルカッタモータ正転が開始すると(S61)、その正転により設定された回転数に基づいて上方向のフルカットを実行する(S62)。より具体的には、フルカッタモータ回転検出センサ143(図3および図9参照)による回転検出信号(パルス信号)を入力して、パルス数より回転数を検出し(S621)、状態300A→状態300B→状態300Cの方向に沿って、設定された目標位置(回転数)に至ったか否かを判別し(S622)、目標位置に至る(S622:Yes)まで、正転を維持し(S622:Yes〜S621)、目標位置に至った時点で(S622:Yes)、正転を制動制止して、フルカッタモータ131の逆転を開始させる(S63)。
【0209】
上記のフルカット実行処理(S62)において、例えば状態300Cとなるまで(あるいはホーム位置の状態300Aとなるまで)正転を続ければ、図35の「全カット」が実行でき、状態300B→状態300Cの途中に設定された目標位置で止めれば、「上側連結カット」が実行でき、同様に、状態300B→状態300Cの途中の中央より下の目標位置で止めれば、「中央連結カット」の下側のカットが実行できる。
【0210】
次に、フルカッタモータ131の「逆転」は、図10〜図13で前述のように、状態300A→状態300D→状態300C→状態300B→状態300Aの循環状態遷移となるように、回転円板360を図示反時計方向に回転させる回転方向であり、状態300C→状態300Bの動作により下方向のカット処理が行われる。
【0211】
ただし、ここでは、その逆転により、上記の制止状態→状態300B→状態300Aの方向に沿って、ホーム復帰のみ行う(S64)。すなわち、フルカット実行処理(S62)において、正転させた分だけ、同様に回転検出信号を入力して(S642)、フルカッタホーム位置検出センサ144によりホーム位置を検出するまで、すなわちホーム位置に至る(S642:Yes)まで、逆転を維持し(S642:Yes〜S641)、ホーム位置に至った時点で(S642:Yes)、逆転を制動制止して、処理(S60)を終了する(S65)。この結果、フルカッタ132のカッタ作動機構300を、目標位置からホーム位置に復帰させて、処理を終了できる。
【0212】
なお、上述のホーム復帰処理(S64)では、ホーム位置の検出のみ、すなわちホーム位置に至る(S642:Yes)までとして、フルカッタモータ回転検出信号入力(S641)の処理を省略することもできるし、あるいは逆にホーム位置検出を省略して、フルカッタモータ回転検出信号入力(S641)により、設定された(正転した)回転数に至るまで逆転させること(すなわちフルカット実行処理(S62)と同様の処理にすること)もできる。
【0213】
また、図3の「全カット」のときには、正転のみ(あるいは逆転のみ)で可能なので、上記のフルカッタモータ正転開始(S61)とフルカット実行処理(S62)のみ、あるいはフルカッタモータ正転開始(S61)とホーム復帰処理(S64)のみ、のフルカット駆動処理にしても良いし、正転でなく逆転でも可能なので、下記の下方向フルカッタ駆動処理(S70)で対応することもできる。
【0214】
次に、下方向フルカッタ駆動処理(S70:図35のS54およびS56の処理)は、図37に示すように、図36で上述の上方向フルカッタ駆動処理(S60)におけるモータの回転方向を逆にしたものである。
【0215】
すなわち、この処理(S70)が起動されると、まず、フルカッタモータ131の逆転を開始させ(S71)、状態300A→状態300D→状態300C→状態300Bの方向に沿って、設定された目標位置(回転数)に至る(S722:Yes)まで、逆転を維持して(S722:Yes〜S721)から、逆転を制動制止することにより、目標位置までの下方向のフルカットを実行して(S72)、その後、正転を開始させ(S73)、その正転により、上記の制止状態→状態300C→状態300D→状態300Aの方向に沿って、ホーム復帰のみ行う(S74)。この結果、フルカッタ132のカッタ作動機構300を、目標位置からホーム位置に復帰させて、処理を終了できる。
【0216】
なお、ここでの回転開始位置も前述の上方向フルカッタ駆動処理(S60)と同様に状態300Aのホーム位置であり、カッタ駆動の開始位置はホーム位置に設定され、その距離は、ホーム位置から目標位置までの回転数によって設定され、目標位置は、図27で前述のテープ幅や「連結幅」(または「切込み長さ」)に基づいて決定される。
【0217】
そして、上記のフルカット実行処理(S72)において、例えば状態300Cとなるまで(あるいはホーム位置の状態300Aとなるまで)正転を続ければ、図35の「全カット」が実行でき、状態300C→状態300Bの途中に設定された目標位置で止めれば、「下側連結カット」が実行できる。
【0218】
また、同様に、状態300C→状態300Bの途中の中央より上の目標位置で止めれば、「中央連結カット」の上側のカットが実行できる。このため、図35で前述のように、上方向フルカッタ駆動処理(図36のS60)と下方向フルカッタ駆動処理(図37のS70)とを組み合わせて、下側および上側の双方のカットを実行することにより、テープ幅方向中央部を連結部とする「中央連結カット」を完遂できる。
【0219】
なお、上述の上方向フルカッタ駆動処理(S60)と下方向フルカッタ駆動処理(S70)との双方ともに、フルカッタ132のカッタ作動機構300を、目標位置からホーム位置に復帰させて、処理を終了するので、いずれの処理も任意の時点で起動でき、このため、例えば上述の「中央連結カット」においても、上方向フルカッタ駆動処理(S60)と下方向フルカッタ駆動処理(S70)との処理順を逆にすることもできる。
【0220】
また、上述のホーム復帰処理(S74)においても、フルカッタモータ回転検出信号入力(S741)の処理を省略したり、逆にホーム位置検出を省略して、フルカット実行処理(S72)と同様の処理にすることもできる。
【0221】
また、上述の例は、フルカッタモータ131がDCモータから成ることを前提としたので、フルカッタモータ回転検出センサ143による回転検出信号入力やフルカッタホーム位置検出センサ144によるホーム位置検出を使用したが、フルカッタモータ131をステップモータ(ステッピングモータ、パルスモータ)等で構成することもできる。
【0222】
この場合、上述の図36の上方向フルカッタ駆動処理(S60)および図37の下方向フルカッタ駆動処理(S70)は、それぞれ図38の上方向フルカッタ駆動処理(S80)および図39の下方向フルカッタ駆動処理(S90)で代替えできる。すなわち、これらの場合、目標位置までの回転数分に応じたパルスで、正転(図38のS81、図39のS92)および逆転(図38のS82、図39のS91)するように、フルカッタモータ131を駆動制御して、上方向および下方向のフルカッタ駆動処理を行うことができる。
【0223】
また、上述の各実施形態において、フルカット部13Fには、上下両方向にカット可能なスライド方式のフルカッタ132を採用したが、「連結位置」を「上側連結」あるいは「下側連結」のいずれかのみとして、ハサミ方式を採用しても良い。また、ハサミ方式の上方向へのフルカッタと下方向へのフルカッタとの対で構成して、「連結位置」として「上側連結」「下側連結」「中央連結」の全てを可能にしても良い。
【0224】
なお、図32〜図39の全体で上述の印刷処理(方法)や、主に図34〜図39で上述のカット駆動処理や、さらにはこれらによるラベル作成方法も、プログラムにもそれを記憶する記憶媒体にも適用でき、プログラム処理可能なテープ印刷装置に予め記憶あるいは記憶媒体等から読み出して、実行することにより、複数の印刷画像をテープに連続的に印刷して、各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に対応して一括管理も個別管理もしやすいように且つ端正に作成できる。もちろん、その他、要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0225】
【発明の効果】
上述のように、本発明のテープ印刷装置、プログラムおよび記憶媒体によれば、テープに連続的に印刷した複数の各印刷画像の各ラベルを、テープ幅に応じて一括でも個別でも扱い易いように作成できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置の外観平面図である。
【図2】テープ印刷装置の外観斜視図であり、蓋体を起こした状態を示す図である。
【図3】テープ印刷装置の制御系のブロック図である。
【図4】印刷結果や切断結果の一例を示す説明図である。
【図5】フルカッタ、ハーフカッタ、およびそれぞれのキャリッジの説明図である。
【図6】カッタ作動機構の、主にキャリッジ、テープ受け部材およびテープ押さえ部材、並びにテープカートリッジCに対する概略位置関係を示す説明図である。
【図7】カッタ作動機構の、主にキャリッジ、テープ押さえ部材および支持ブロック並びにそれらの位置関係を示す説明図である。
【図8】カッタ作動機構の、主にテープ押さえ部材と支持ブロックとそれらの位置関係を示す説明図である。
【図9】カッタ作動機構の、主に駆動機構を示す説明図である。
【図10】フルカット部およびハーフカット部のカッタ作動機構のホーム位置となる状態Aのときの説明図である。
【図11】図10と同じカッタ作動機構の状態Bのときの説明図である。
【図12】図10と同じカッタ作動機構の状態Cのときの説明図である。
【図13】図10と同じカッタ作動機構の状態Dのときの説明図である。
【図14】ハーフカットを伴わない各種の連結カットを施す場合のテープのカットイメージおよびその断面を示す説明図である。
【図15】ハーフカットを伴なう一例を示す、図14と同様の説明図である。
【図16】テープ印刷装置の制御全体の概略処理を示すフローチャートである。
【図17】印刷関連設定において、連続印刷を指示し、連結カットを指定するときの一例を示す、表示画面およびその表示画面上での典型的な操作の説明図である。
【図18】図17に続く、図17と同様の説明図である。
【図19】図17〜図18に対応して、連続印刷で連結カットを指定したときの印刷結果、カット結果および分離した各ラベルの一例を示す説明図である。
【図20】連結カットの連結幅が異なるカット結果の一例を示す説明図である。
【図21】第2実施形態として、連続印刷を指示し、複合カットを指定するときの一例を示す、図17〜図18と同様の説明図である。
【図22】図21に対応して、連続印刷で複合カットを指定したときの印刷結果、カット結果および分離した各ラベルの一例を示す説明図である。
【図23】複合カットの連結幅が異なるカット結果の一例を示す説明図である。
【図24】連続して関連する印刷画像を印刷した場合の一例を示す図19および図22と同様の説明図である。
【図25】図24の各ラベルを名刺、ハガキおよび封筒に貼付した場合の一例を示す説明図である。
【図26】連結カットまたは複合カットにおけるテープ幅とカッタ駆動範囲との関係を示す説明図である。
【図27】カッタ駆動範囲設定テーブルの一例を示す説明図である。
【図28】図27のカッタ駆動範囲設定テーブルの規定に従って連結切込みカットした場合の切込み長さとテープ幅とカッタ駆動範囲との関係を示す説明図である。
【図29】第3実施形態として、連続印刷を指示し、切込みカットを指定するときの一例を示す、図21と同様の説明図である。
【図30】第4実施形態として、連続印刷を指示し、連結(切込み)カットおよび複合(切込み)カットを指定可能な一例を示す、図21と同様の説明図である。
【図31】第5実施形態として、連続印刷のカット方法のみを独立して設定する一例を示す、図17と同様の説明図である。
【図32】印刷処理を示すフローチャートである。
【図33】カッタ駆動範囲決定処理を示すフローチャートである。
【図34】カット駆動処理を示すフローチャートである。
【図35】フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図36】上方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図37】下方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図38】別の一例として駆動モータがステップモータの場合の、図36と同様の上方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図39】図38の例に対応する、図37と同様の下方向フルカッタ駆動処理を示すフローチャートである。
【図40】従来の連続印刷による印刷結果およびテープのカットイメージの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置
2 装置ケース
3 キーボード
4 ディスプレイ
7 印刷ヘッド
11 操作部
12 印刷部
13 切断部
13F フルカット部
13H ハーフカット部
14 検出部
200 制御部
270 駆動部
fc フルカット
C テープカートリッジ
Gxx …… 印刷画像
hc ハーフカット
Lxx …… ラベル
R インクリボン
T テープ
Claims (9)
- 表面を印刷面とし裏面を粘着面とする基材テープと前記粘着面を覆う剥離テープとを有する印刷テープの長手方向に複数の印刷画像を並べて印刷し、印刷後の前記印刷テープの幅方向に各印刷画像毎にカットするテープ印刷装置であって、
前記印刷テープのテープ幅を検出するテープ幅検出手段と、
前記印刷テープを前記幅方向にカットするカット手段と、
前記カット手段を制御する制御手段と、
を備え、
前記カット手段は、前記基材テープおよび前記剥離テープの双方をカットする前記幅方向のフルカットが可能で、かつ、そのフルカットによって前記幅方向の一部が連結部として連結された状態で残るように前記幅方向に切込みカットする連結切込みカットが可能なフルカット手段を有し、
前記制御手段は、前記フルカット手段を制御し、前記複数の印刷画像の相互間の境界に対して、検出された前記テープ幅に応じた切込み長さで前記連結切込みカットを行わせる連結切込みカット制御手段を有することを特徴とするテープ印刷装置。 - 前記幅方向の全幅に対する前記切込み長さの比率を示す相対的切込み長さの複数の選択肢と、それらの各選択肢と検出可能な各テープ幅との組合せに対応する絶対的切込み長さと、が予め規定されており、
前記連結切込みカット制御手段は、
前記相対的切込み長さの複数の選択肢のいずれかを選択する相対的切込み長さ選択手段と、
検出された前記テープ幅および選択された前記相対的切込み長さに応じて、対応する前記絶対的切込み長さを、前記連結切込みカットにおける切込み長さとして設定する切込み長さ設定手段と、
を有することを特徴とする、請求項1に記載のテープ印刷装置。 - 前記カット手段は、前記基材テープのみをカットして前記幅方向のハーフカットが可能なハーフカット手段をさらに有することを特徴とする、請求項1または2に記載のテープ印刷装置。
- 前記制御手段は、前記ハーフカット手段を制御し、前記連結部に対して前記ハーフカットを行わせることを特徴とする、請求項3に記載のテープ印刷装置。
- 前記カット手段によるカット方法を、複数の選択肢から選択可能なカット方法選択手段をさらに備え、
前記カット方法の複数の選択肢には、前記連結切込みカットと、前記連結切込みカットおよびその両側近傍のそれぞれに対する前記ハーフカットから成る複合切込みカットと、が含まれることを特徴とする、請求項3または4に記載のテープ印刷装置。 - 前記フルカット手段は、
前記印刷テープの幅方向の一方の端である基準端側から他方の端である対向端側への正方向へカットする正方向カットおよび前記対向端側から前記基準端側への逆方向へカットする逆方向カットが可能なスライドカッタと、
前記スライドカッタを正逆両方向にスライド移動可能なカッタ作動手段と、
を有することを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のテープ印刷装置。 - 前記連結部の前記幅方向における位置を、複数の選択肢から連結位置として選択可能な連結位置選択手段をさらに備え、
前記連結位置の複数の選択肢には、前記基準端側で連結する基準端側連結と、前記対向端側で連結する対向端側連結と、中央部で連結する中央連結と、が含まれることを特徴とする、請求項6に記載のテープ印刷装置。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載のテープ印刷装置の各手段を機能させることを特徴とするプログラム。
- 請求項8に記載のプログラムを前記テープ印刷装置により読出可能に記憶することを特徴とする記憶媒体。
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