JP2004238700A - 表面平滑性の良好なプレス成形品に適したオーステナイト系ステンレス鋼板 - Google Patents

表面平滑性の良好なプレス成形品に適したオーステナイト系ステンレス鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】多段プレス加工してもα破断,時期割れが生じることなく,表面平滑性の良好なプレス成形品に加工できるオーステナイト系ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】式(1)のオーステナイト安定指標Md30が−50.0〜−10.0,式(2)の積層欠陥難易度指数SFEが30.0以上で、絞り比:2.54の深絞り加工で得られるカップ状成形品の側面部の加工誘起マルテンサイト量が20〜40体積%の範囲に維持されたオーステナイト系ステンレス鋼板である。
Figure 2004238700

【選択図】 なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、表面平滑性の良好なプレス成形品の素材として好適なオーステナイト系ステンレス鋼板に関する。
【0002】
【従来技術及び問題点】
オーステナイト系ステンレス鋼板は、耐食性,耐酸性,耐熱性,高強度,意匠性等、普通鋼にない種々の材料機能を活かして広範な分野で使用されている。なかでも、高機能化、高寿命化、低コスト化、環境負荷低減が求められている最近の傾向に対応し、高度の加工性が要求される分野でもステンレス鋼を使用する局面が高くなっている。高加工性が要求される分野の一つに、多段プレス加工用途がある。
【0003】
オーステナイト系ステンレス鋼板を多段プレス加工する場合、オーステナイト相が不安定、或いは準安定オーステナイト相の素材では加工時の変形抵抗が大きく、加工後に時期割れが発生しやすいため、オーステナイト相が安定な素材が従来から使用されている(たとえば、特開平9−263905号公報参照)。
オーステナイト相が安定な素材は、変形抵抗が小さく容易にプレス成形できるが、成形中の加工割れ,プレス成形品表面に発生したプレス方向に直交するミクロクラック,プレス成形品表面の粗面化等の欠陥が発生することから、加工後に表面研磨を余儀なくされる用途も少なくない。しかし、プレス成形品の表面平滑性を改善する素材開発はこれまでのところ報告されていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、成形性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板を前提として更に加工後の表面粗さに及ぼす合金設計の影響を調査・研究した結果見出されたものであり、大きな加工を受けた部位に発生する加工誘起マルテンサイトを適正な量的範囲に収めることにより、過酷な加工を受けた後でも表面平滑性の良好なプレス成形品の素材として有用なオーステナイト系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
【0005】
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板は、式(1)で定義されるオーステナイト安定指標Md30が−50.0〜−10.0,式(2)で定義される積層欠陥難易度指数SFEが30.0以上で、絞り比:2.54の深絞り加工で得られるカップ状成形品の側面部の加工誘起マルテンサイト量が20〜40体積%の範囲に維持されることを特徴とする。
Figure 2004238700
【0006】
C+N:0.06質量%以下,Si:1.70質量%以下,Mn:5.00質量%以下,Cr:15.00〜20.00質量%,Ni:5.00〜9.00質量%,Cu:1.00〜4.00質量%,S:0.005質量%以下,残部が実質的にFeの組成をもつステンレス鋼が望ましい。更に、Ti:0.50質量%以下,Nb:0.50質量%以下,Zr:0.50質量%以下,V:0.50質量%以下,Mo:3.00質量%以下,B:0.03質量%以下,REM(希土類金属):0.02質量%以下,Ca:0.03質量%以下の1種又は2種以上を含むステンレス鋼も使用できる。
【0007】
【作用】
多段プレス加工,深絞り等でオーステナイト系ステンレス鋼板に過酷な加工を施したとき、成形品表面にミクロクラックが発生しがちである。ミクロクラックの発生機構について調査・検討した結果、プレス加工の初期段階でオーステナイト相に過剰導入された歪みや過剰生成した加工誘起マルテンサイトによって素材が加工限界に達し、工具/素材表面間の剪断変形によってミクロクラックが発生することを見出した。ミクロクラックの発生機構を前提にすると、プレス加工時に工具と接触する加工品表層部で歪みを分散させることにより、未変態オーステナイト相の加工硬化が抑制され可動転位が残留して塑性変形能が向上し、剪断変形が防止されることが予測される。
【0008】
加工誘起マルテンサイト(α’)への変態は、加工時に導入された歪みによるオーステナイト相の結晶格子の変形,オーステナイト相に分散している各種析出物への応力集中による結晶格子の変形促進が主たる要因である。加工誘起マルテンサイト(α’)は、オーステナイト相(γ)に比較して硬質であり、導入された歪みを均一分散させる作用を呈する。そこで、歪みの適正分散に必要な加工誘起マルテンサイト量が定まるが、過剰量の加工誘起マルテンサイトを生成させるとプレス加工時の変形抵抗が増加する。
【0009】
多段プレス加工でオーステナイト系ステンレス鋼板を製品形状に成形する場合、加工条件に応じて種々の加工度が設定されるが、絞り比:2.54で三段絞り加工したときの加工誘起マルテンサイト量:20〜40%(好ましくは、30〜36%)は、後述の実施例からも明らかなように平滑性の良好なプレス成形品を得る上で有効な指標であり、加工条件が異なる他のプレス加工でも同様に適用できる。加工誘起マルテンサイトが20%以上になると、硬質の加工誘起マルテンサイト(α’)による歪みの均一分散が促進され、加工部表層の塑性変形能が向上し、剪断変形が防止される効果がみられる。
【0010】
加工誘起マルテンサイト量は、Md30=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Moで表されるオーステナイト安定指標Md30によって調整でき、オーステナイト安定指標Md30が−10以下となる成分設計によって絞り比:2.54で三段絞り加工したときの加工誘起マルテンサイト量:20%以上が確保される。しかし、オーステナイト相を過度に安定化すると、多量の加工誘起マルテンサイトが生成し、プレス加工時の変形抵抗が増加する。そこで、オーステナイト安定指標Md30の下限を−50に設定し、60%を超える量の加工誘起マルテンサイトが生成することを防止する。好ましくは、−40.00〜−20.00の範囲にオーステナイト安定指標Md30が収まる成分設計を採用する。
【0011】
オーステナイト系ステンレス鋼板は、プレス加工時に導入される歪みによってオーステナイト相が加工硬化することでも硬質化する。F.C.C.構造のオーステナイト相は、積層欠陥の生成難易度に応じて加工硬化量が定まる。積層欠陥の生成傾向は、式(2):SFE=2.2Ni+6Cu−1.1Cr−13Si−1.2Mn+32で定義される積層欠陥難易度指数SFEで表すことができ、積層欠陥難易度指数SFEを30.0以上(好ましくは、32.0以上)に維持するとき剪断変形防止に有効な量の可動転位が加工部表層に残留する。逆に30.0未満の積層欠陥難易度指数SFEでは、プレス加工に導入される歪みによって転位が蓄積し、オーステナイト相中の可動転位が減少する。
【0012】
積層欠陥難易度指数SFEを30.0以上とする成分設計によりオーステナイト相内での積層欠陥の生成が抑制されるが、積層欠陥難易度指数SFEを大きくする上ではマトリックスにCuを固溶させておくことが効果的である。固溶Cu量を1.00〜4.00質量%の範囲に維持するとき、加工誘起マルテンサイトの生成に起因する過剰な硬質化及び転位蓄積に起因する硬質化が抑制され、良好な加工性で表面平滑性に優れたプレス成形品に加工できる。この点、Cuは、Ni代替による原料コストの低減に留まらず、加工硬化を低下させる有効な合金成分である。
【0013】
本発明が対象とするオーステナイト系ステンレス鋼は、好ましくはC+N:0.06質量%以下,Si:1.70質量%以下,Mn:5.00質量%以下,Cr:15.00〜20.00質量%,Ni:5.00〜9.00質量%,Cu:1.00〜4.00質量%,S:0.005質量%以下,残部が実質的にFeの組成をもつ。必要に応じて、Ti:0.50質量%以下,Nb:0.50質量%以下,Zr:0.50質量%以下,V:0.50質量%以下,Mo:3.00質量%以下。B:0.03質量%以下,REM(希土類金属):0.02質量%以下,Ca:0.03質量%以下の1種又は2種以上を含ませても良い。
【0014】
以下、本発明オーステナイト系ステンレス鋼板に含まれる合金成分,含有量等を説明する。
C+N:0.06質量%以下
多量に含まれると固溶強化によって0.2%耐力や硬さを上昇させる合金成分であり、加工誘起マルテンサイト相を過度に硬質化して圧縮変形抵抗を大きくすることにも作用する。C,Nは、耐時期割れ性にも有害である。そこで、C,N含有量を合計で0.06質量%以下に規制することにより、C,N起因の悪影響を抑制する。
【0015】
Si:1.70質量%以下
製鋼段階で脱酸剤として添加される成分であるが、過剰量のSiが含まれると鋼材が硬質化し、加工硬化,圧縮変形抵抗の増加を招くので、上限を1.70質量%に規制する。なかでも、Si含有量を1.20質量%(好ましくは、0.80質量%)以下に規制すると、積層欠陥難易度指数SFEが35.0以上となり、固溶強化が抑制され、更なる軟質化が図られる。
Mn:5.00質量%以下
Mn含有量の増加に応じて加工誘起マルテンサイト量が生成しがたくなり、0.2%耐力,加工硬化率,圧縮変形抵抗が低下する。このような効果は、Mn含有量:1.0質量%以上で顕著になる。しかし、5.00質量%を超える過剰量のMn添加は、製鋼段階で使用する耐火物の損傷を促進させ、加工割れの起点となるMn系介在物を増加させる。
【0016】
Cr:15.00〜20.00質量%
ステンレス鋼として必要な耐食性を確保する上で必須の合金成分であり、15.00質量%以上でCr添加の効果が顕著になる。Crの耐食性改善効果は、Niとの共存によって一層向上する。しかし、Cr含有量の増加に伴って硬質化し、圧縮変形抵抗が増加するので、Cr含有量の上限を20.00質量%に設定した。
Ni:5.00〜9.00質量%
Crとの複合添加によって耐孔食性等の耐食性改善に働く合金成分であり、5.00質量%以上でNiの添加効果が顕著になる。また、Ni含有量の増加に伴って軟質化し、加工誘起マルテンサイトの生成に起因する加工硬化も抑制され、圧縮変形抵抗が低減する。しかし、オーステナイト相安定度の調整から、プレス加工性の改善効果を勘案し、Ni含有量の上限を9.00質量%に設定した。
【0017】
Cu:1.00〜4.00質量%
加工誘起マルテンサイト量の生成に起因する加工硬化を抑制し、オーステナイト系ステンレス鋼板を軟質化することによって圧縮変形抵抗を低減させる合金成分であり、1.00質量%以上でCuの添加効果が顕著になる。また、オーステナイト生成元素であるCuを含有させているので、Ni含有量の設定自由度も増す。具体的には、2.00質量%以上のCuを含有させることにより、Ni含有量を下限値5.00質量%近くまで低減できる。しかし、4.00質量%を超える過剰量のCuを添加すると、熱間加工性に悪影響が現れやすい。好ましいCu含有量は、1.5〜3.5質量%の範囲である。
【0018】
S:0.005質量%以下
鋼板製造工程で熱間加工性を低下させ、圧縮変形時の変形能を低下させる上でも有害な成分である。また、腐食の起点となるMnS系の硫化物が鋼中に多量に分布する結果、耐食性にも悪影響を及ぼす。このような悪影響を抑制するため、S含有量を0.005質量%(好ましくは、0.003質量%)以下に規制する。Ti,Nb,Zr,V:それぞれ0.50質量%以下
何れも必要に応じて添加される合金成分であり、C,N等の固溶強化元素を固定し、ステンレス鋼の硬質化を抑え、ひいては圧縮変形抵抗を低減する作用を呈する。Ti,Nb,Zr,V等の添加効果は、0.05質量%以上で顕著になるが、0.50質量%で飽和し、それ以上添加しても増量に見合った効果を期待できない。
【0019】
Mo:3.00質量%以下
必要に応じて添加される合金成分であり、耐食性改善効果を呈し、0.5質量%以上でMoの添加効果が顕著になる。しかし、過剰量のMo添加は圧縮変形抵抗を上昇させる原因となるので、Moを添加する場合には上限を3.00質量%に規制する。
B:0.03質量%以下
必要に応じて添加される合金成分であり、熱間加工性の向上,熱延時の割れ防止に働き、0.001質量%以上でBの添加効果が顕著になる。しかし、過剰量のB添加は却って熱間加工性を低下させることになるので、Bを添加する場合には上限を0.03質量%に規制する。
【0020】
REM(希土類金属):0.02質量%以下
必要に応じて添加される合金成分であり、Bと同様に熱間加工性の向上に寄与し、0.001質量%以上でREMの添加効果が顕著になる。しかし、過剰量のREM添加は鋼材を硬質化し、成型加工性を低下させるので、REMを添加する場合には上限を0.02質量%に規制する。
Ca:0.03質量%以下
必要に応じて添加される合金成分であり、熱間加工性を改善する作用を呈し、0.001質量%以上でCaの添加効果が顕著になる。しかし、過剰量のCaを添加しても添加効果が飽和し、清浄度が低下するので、Caを添加する場合には上限を0.03質量%に規制する。
【0021】
【実施例】
表1の組成をもつ各種ステンレス鋼を溶製し、連鋳後、抽出温度1230℃,仕上げ温度1000℃,巻取り温度900℃で板厚3.0mmに熱間圧延した。熱延鋼帯を1100℃×均熱1分で焼鈍し、酸洗した後、冷間圧延,焼鈍,酸洗を繰り返し、粒度番号7〜8,板厚0.8mmの冷延焼鈍板を製造した。
【0022】
Figure 2004238700
【0023】
各冷延焼鈍板から外径70.0mmの試験片を切り出し、表2に示すポンチ,ダイスを用いポンチ速度20mm/分の3段絞りでカップ成形した。
【0024】
Figure 2004238700
【0025】
各段階でカップ状成形品を観察し、成形途中のα破断,24時間放置後の割れ(時期割れ)を調査した。表3の調査結果にみられるように、オーステナイト安定指標Md30が低すぎる鋼種Oを絞り加工すると、3段目加工時にα破断が発生した。鋼種Gは、オーステナイト安定指標Md30,積層欠陥難易度指数SFE共に本発明で規定した条件を満足するが、絞り加工から24時間経過後に時期割れが発生した。鋼種I,Jは、オーステナイト安定指標Md30が−10.00を超えており、絞り加工から24時間経過後に時期割れが発生した。
【0026】
α破断,時期割れの発生状況から、オーステナイト安定指標Md30,積層欠陥難易度指数SFEだけではオーステナイト系ステンレス鋼板が多段絞り加工に適した材料であるか否かは不明である。そこで、カップ状成形品の側面部を観察し、加工誘起マルテンサイト(α’)を定量したところ、α破断,時期割れが生じていないカップ状成形品は、オーステナイト安定指標Md30,積層欠陥難易度指数SFEの適正管理に加え、側面部の加工誘起マルテンサイト量が20〜40%の範囲にあることが判った。
【0027】
Figure 2004238700
【0028】
次いで、カップ状成形品の表面粗さを測定し、JIS B0601規定の十点平均粗さRzで表面の平滑性を評価した。表4から、本発明に従った鋼種A〜Eは何れも表面粗さRzが5.0μm以下になっており、平滑な表面を呈した。なかでも、オーステナイト安定指標Md30を−40.00〜−20.00の範囲に規制した鋼種A,B,Dでは4.8μm以下の表面粗さRzを示し、表面平滑性の良好なプレス成形品であることが判る。他方、比較例の鋼種F〜Pでは、5.0μmを超える表面粗さRzであった。表面粗さプロフィルを求めた結果でも、鋼種Aのカップ状成形品では表面の凹凸が小さく、鋼種Pのカップ状成形品では大きな凹凸のある表面性状であった(図1)。
以上の結果から、オーステナイト安定指標Md30:−50.0〜−10.0,積層欠陥難易度指数SFE:30.0以上,加工誘起マルテンサイト量:20〜40%の条件を満足させるとき、平滑性に優れた表面をもつプレス成形品に加工できることが確認できた。
【0029】
Figure 2004238700
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したように、オーステナイト安定指標Md30,積層欠陥難易度指数SFE,加工誘起マルテンサイト量を適正管理することにより、高加工性が要求される用途にもオーステナイト系ステンレス鋼板を使用できる。そのため、オーステナイト系ステンレス鋼本来の優れた耐食性,耐酸性,耐熱性,高強度,意匠性を活用し、広範な用途に適し、耐久性に優れた機械器具の素材に好適なオーステナイト系ステンレス鋼板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】オーステナイト系ステンレス鋼板を三段絞りして得られたカップ状成形品の軸方向に沿った表面粗さプロファイルを鋼種A(本発明例),鋼種P(比較例)で対比したグラフ

Claims (3)

  1. 式(1)で定義されるオーステナイト安定指標Md30が−50.0〜−10.0,式(2)で定義される積層欠陥難易度指数SFEが30.0以上で、絞り比:2.54の深絞り加工で得られるカップ状成形品の側面部の加工誘起マルテンサイト量が20〜40体積%の範囲に維持されることを特徴とする表面平滑性の良好なプレス成形品に適したオーステナイト系ステンレス鋼板。
    Figure 2004238700
  2. ステンレス鋼がC+N:0.06質量%以下,Si:1.70質量%以下,Mn:5.00質量%以下,Cr:15.00〜20.00質量%,Ni:5.00〜9.00質量%,Cu:1.00〜4.00質量%,S:0.005質量%以下,残部が実質的にFeの組成をもつ請求項1記載のオーステナイト系ステンレス鋼板。
  3. ステンレス鋼が更にTi:0.50質量%以下,Nb:0.50質量%以下,Zr:0.50質量%以下,V:0.50質量%以下,Mo:3.00質量%以下,B:0.03質量%以下,REM(希土類金属):0.02質量%以下,Ca:0.03質量%以下の1種又は2種以上を含む請求項2記載のオーステナイト系ステンレス鋼板。
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