JP2004225743A - 転がり支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れた燃料電池用転がり支持装置を提供する。
【解決手段】針状ころ軸受10の外輪11が、C:0.3〜1.1重量%、Si:0.15〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91とされた耐焼付材料を用いて形成され、且つ針状ころ軸受10が嵌め込まれた凹状部9の開口端にシールSを設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】針状ころ軸受10の外輪11が、C:0.3〜1.1重量%、Si:0.15〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91とされた耐焼付材料を用いて形成され、且つ針状ころ軸受10が嵌め込まれた凹状部9の開口端にシールSを設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水蒸気又は水分を含んだ気体を圧送する圧送機やコンプレッサ等の転がり支持部に用いる転がり軸受等の転がり支持装置に関し、特に、燃料電池用の水蒸気圧送機やコンプレッサ等に好適な転がり支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、使用する電解質によって、固体高分子型(PEFC)、固体電解質型(SOFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、アルカリ型(AFC)の種類に分類されるが、いずれの型式の燃料電池も、電解質板又は電解質膜の両面をカソード( 酸素極) とアノード( 燃料極) の両電極で挟持させ、カソード側には酸化剤ガスとして空気中の酸素(O2 )を供給すると同時に、アノード側には燃料ガスとして水素(H2 )を供給するようにしたものを1セルとし、セパレータを介した各セルを多層に積層してスタックとするようにしてある。
【0003】
このような燃料電池には、カソード側へ空気を圧送する空気供給装置と、アノード側へ水素を供給する循環装置とが備えられている。
また、燃料電池に酸素と水素を供給して反応させる際には、燃料電池の形式( 例えば固体高分子型等)によっては水蒸気を加えて反応させる必要がある。さらに、燃料極に供給する水素はガソリンやメタン等の炭化水素系化合物や水等から製造するが、例えばガソリンを原料とする場合は、非常に高温の水蒸気が必要となることから、燃料電池のエネルギー効率を上げるために、燃料電池に水蒸気圧送機が備えられる場合がある。これらの装置には、排ガスタービンでコンプレッサを駆動させるターボチャージャ方式や、モータでコンプレッサを駆動させるモータ駆動方式等がある。
【0004】
そして、前記空気供給装置及び前記循環装置のコンプレッサや前記水蒸気圧送機の回転軸は、転がり支持装置の一例としての転がり軸受によって回転自在に支持されるようになっている。
また、燃料電池では、反応にかかわる物質以外の物質が燃料電池スタックに混入すると性能が著しく劣化することから、燃料電池に組み込まれる装置には非常に高い清浄度が要求される。このため、上記のような燃料電池用転がり支持装置では、潤滑剤の流出やアウトガスの放出を防止するために軸受空間内をシールするシール手段が設けられている。
【0005】
更に、燃料電池用転がり支持装置では、転がり寿命に至る前に著しい摩耗や焼付きが生じるという問題がある。従来からのコンプレッサに用いられる軸受で寿命向上を図るものとして、軌道輪が、鋼中酸素濃度6ppm以下の鋼材で軌道面が熱処理により硬化され、グリースが、40°Cの動粘度が60cSt以上90cSt未満である合成油を基油とし、ウレア化合物から成る増ちょう剤を18〜28重量%含むものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−35145号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、燃料電池用の転がり支持装置では、転がり寿命に至る前に生じる著しい摩耗や焼付きを防止するには、上記特許文献1での合金成分を更に改善する余地がある。
これは、上記したような燃料電池特有の使用環境による。例えば、高温の水蒸気を圧送する場合では、高温環境下での潤滑剤の劣化や圧送した水蒸気により潤滑剤が軸受外部に流出することによる潤滑不良や、寸法安定性の劣化に伴うはめあい隙間の変動により焼付きに至るからである。それに加えて、特に燃料電池自動車に搭載されるものでは、重量の軽減やシステムの簡略化等が求められることから占有体積を極力小さくする必要があり、このような装置のコンパクト化に伴い低下する圧送能力を補うように高速回転の環境下で使用されるため焼付きが問題となる。
【0008】
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れ、特に燃料電池用として好適に用いることができる転がり支持装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、一対の軌道部材の間に複数の転動体が転動自在に配設された転がり支持装置において、
前記一対の軌道部材及び前記転動体の内の少なくとも一つが、C:0.3〜1.1重量%、Si:0.15〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91とされた耐焼付材料を用いて形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、一対の軌道部材の間に複数の転動体が転動自在に配設された転がり支持装置において、
前記一対の軌道部材及び前記転動体の内の少なくとも一つが、C:0.3〜0.6重量%、Si:0.8〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び240〜550°Cの焼戻し処理を施して表面の残留オーステナイト量を3体積%以下とすると共に、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0. 34〜0. 91とされた耐焼付材料を用いて形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、軸受空間をシールするシール手段を備えたことを特徴とする。
ここで、本発明における各含有元素の作用及び含有量の臨界的意義について説明する。
(C:0.3〜1.1重量%好ましくはC:0.3〜0.6重量%)
Cは焼入れ、焼戻し後の硬さを向上するために、必要な元素である。尚、浸炭窒化することにより表面の炭素濃度は上昇するため、この数値は素材の段階におけるCの含有量である。
【0012】
Cの含有量が1.1重量%を超えると、素材の段階で巨大な炭化物が発生するため、機械加工性及び靭性が低下し破壊強度も低下する。従って、C含有量の上限を1.1重量%とした。
一方、Cの含有量が0.3重量%未満であると、軸受として使用する場合の負荷時にせん断応力が働く深さのところまで必要な硬さを得ることのできる炭素濃度とするために浸炭窒化処理時間を長くする必要があり、熱処理生産性が低下するとともにコスト的に不利となる。従って、C含有量の下限を0.3重量%とした。
【0013】
但し、特にCの含有量が0.6重量%を超える場合では残留オーステナイト量が多くなり、高温環境下での寸法安定性が阻害されるため、C含有量の上限は0.6重量%が好ましい。
(Si:0.15〜1.5重量%好ましくは0.8〜1.5重量%)
Siは製鋼時において脱酸剤として必要な元素であり、その効果を十分得るためにSi含有量の下限を0.15重量%とした。また、Siは固溶強化及び焼戻し軟化抵抗性を向上させて軸受の寿命を延長するのに有効な元素であるが、その含有量が多くなると機械的強度の低下、被削性の低下、浸炭窒化性の低下につながるためSi含有量の上限を1.5重量%とした。
【0014】
但し、後述するように本発明者等による試験の結果、Siの含有率が0.8重量%以上であると、格段に耐焼付き性が向上することが明らかであることからSi含有量の下限を0.8重量%とすることが好ましい。
(Cr:0.5〜1.8重量%)
Crは焼入れ性及び焼戻し軟化抵抗性の向上に有効な元素である。また、微細な炭化物を均一に形成する析出硬化により、たとえ高温焼戻しを行っても十分な表面硬さが得られ、また、基地の強靭性を向上することができる。そして、硬くて微細なCr炭化物により耐摩耗性を向上する働きもある。さらに、Crは炭化物形成元素であるため、浸炭窒化層のC濃度を高める結果、浸炭阻害性のあるSiを多く含有しても材料の浸炭窒化性を高めることができる。
【0015】
これらの作用、効果を発揮させ、必要な表面硬さHRC60以上を確保するためにCr含有量の下限を0.5重量%とした。
一方、Crの含有量が1.8重量%を超えると、素材の段階で巨大な炭化物が生じてしまい、この炭化物の回りで応力集中が生じることを原因として軸受寿命が低下する虞れがある。また、必要以上のCr含有量の増加はコスト的にも不利であるし、巨大炭化物を微細化しようとすると高温での焼入れが必要となり熱処理生産性が低下する。よって、本発明では、Cr含有量の上限値を1.8重量%とした。
(Mn:0.15〜1.8重量%)
Mnは製鋼時に脱酸、脱硫剤として作用すると共に、焼入れ性の向上に大きな役割を担うことから、少なくとも0.15重量%必要であるためMn含有量の下限を0.15重量%とした。
【0016】
しかし、Mnの含有量が1.8重量%を超えると、非金属介在物を多く生じさせるため寿命が低下し、その他鍛造性、被削性等の機械加工性が低下する。よって、Mn含有量の上限を1.8重量%とした。
(浸炭窒化、焼入れ、高温焼戻し処理を行う意義)
本発明においては、表層部に浸炭窒化、焼入れ、焼戻しの処理によって微細な炭化物が生じる。この炭化物は硬く耐摩耗性に優れ、その結果、高速条件下でも摩耗を抑え、焼付きを防ぐことができる。しかも、炭化物の大きさは微細であり(1.0μm以下)、負荷時の応力集中源となることがないため効果的に寿命の向上に寄与する。
【0017】
また、本発明の合金鋼に浸炭窒化を行い、これに焼入れ、高温焼戻しを施すことにより表層部に前記微細な炭化物を析出できると共に、残留オーステナイトを極力低減することが可能となる。
残留オーステナイトは高温環境下でマルテンサイトに変態し、この変態時に寸法変化が生じて、例えば軸受の内外輪の隙間が減少することによって焼付きの原因となるため、高温焼戻しにより残留オ―ステナイト量を3体積%以下にすることが好ましい。
【0018】
この時の焼戻し温度は、焼戻し温度が低いと残留オーステナイトをマルテンサイトに変態させることが困難であるとの観点から、200°C以上好ましくは240〜550°C程度とする。
(浸炭窒化処理後の表面炭素濃度:0.7〜1.2重量%)
軸受として必要な転がり疲労強度を得るためには、表面炭素濃度が0.7重量%以上である必要があるため浸炭窒化処理後の表面炭素濃度の下限は0.7重量%が好ましい。また、表面炭素濃度が1.2重量%を超えると、巨大炭化物が形成され易くなり、このような巨大炭化物が欠陥となって、転がり疲労寿命が低下することがあるため上限は1.2重量%が好ましい。
(浸炭窒化処理後の表面窒素濃度:0.1〜0.9重量%)
窒素は、耐摩耗性および耐焼付き性を向上させる作用を有する。特に、著しく耐焼付き性を向上させるためには、軸受部材の表面に0.1重量%以上存在させる必要があるため浸炭窒化処理後の表面窒素濃度の下限は0.1重量%が好ましい。しかしながら、表面窒素濃度が0.9重量%を超えると研削され難くなるため、軸受の仕上げ工程である研磨工程の生産性が低下することから表面窒素濃度の上限は0.9重量%が好ましい。
(軸受空間をシールするシール手段)
前記したように、燃料電池システムでは反応に関わる物質以外の物質が燃料電池スタックに混入するとそれがスタック中の触媒の性能を劣化させ、ひいては燃料電池の性能を著しく劣化させる。従って、本発明の転がり支持装置では潤滑剤の流出やアウトガスの放出を防止するという目的のため軸受空間をシールするシール手段を設けた。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例である転がり支持装置を組み込んだ燃料電池用スクロール式コンプレッサの断面図、図2及び図3は本発明の他の実施の形態を説明するための図である。
【0020】
図1は、燃料電池用のスクロール式コンプレッサを示したものであり、このスクロール式コンプレッサ1は、一対の渦巻き部品である固定スクロール2と旋回スクロール3とからなる圧縮機構部Aと、ハウジング4内に互いに軸方向に離間配置された二個のシール付玉軸受5,6を介して回転自在に支持された主軸7を回転駆動させる駆動モータ部Cと、主軸7の先端部に該主軸7に対して偏心して軸方向に延設されたクランクピン8により旋回スクロール3を旋回させるクランク機構部Bとを備えており、固定スクロール2と旋回スクロール3との間に形成される空間が外側から中心に移動しながら容積を小さくし、気体を圧縮する構造になっている。
【0021】
図中左側の玉軸受5と旋回スクロール3との間、図中右側の玉軸受6のハウジング4の底部側にはそれぞれシールSが設けられている。また、旋回スクロール3の中央部には有底円筒状の凹状部9が設けられており、この凹状部9には二つの針状ころ軸受10が嵌め込まれ、主軸7のクランクピン8を軸として旋回スクロール3を相対回転自在に支持している。凹状部9の開口端にはシールSが設けられている。
【0022】
クランク機構部Bには、旋回スクロール3の自転を阻止しつつ旋回運動させる自転阻止機構としてボールカップリング20が設けられている。なお、自転防止機構には、図1に示すボールカップリングの他にも、オルダムカップリングやピン&リングカップリング等を用いることができ、また、特開2002−70762号公報に開示されているような、転がり軸受を用いた従動クランク機構等、いずれの機構を採用しても構わない。
【0023】
ここで、この実施の形態では、転がり支持装置として、針状ころ軸受10を例に採り、該針状ころ軸受10の外輪11を、C:0.3〜1.1重量%(好ましくはC:0.3〜0.6重量%)、Si:0.15〜1.5重量%(好ましくはSi:0.8〜1.5重量%)、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理(好ましくは240〜550°Cの焼戻し処理を施して表面の残留オーステナイト量を3体積%以下とする)を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91(好ましくは0. 34〜0. 91)とされた耐焼付材料を用いて形成し、且つ凹状部9の開口端に設けられたシールSを軸受空間をシールするシール手段としている。
【0024】
これにより、高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れたものとすることができ、また、凹状部9の開口端に設けられたシールSにより、潤滑剤の流出やアウトガスの放出を防止することができる。この場合、シール手段は、この実施の形態に限定されるものではなく、潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止が可能な構造であればいがなる型式のシール構造を採用してもよい。
【0025】
なお、本発明の転がり支持装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、内輪を備えていない針状ころ軸受10を例に採ったが、内輪を備えた針状ころ軸受の場合には、外輪11、内輪及び針状ころ(転動体)12の少なくとも一つに上述した耐焼付材料を用いれば良い。
【0026】
また、上記実施の形態では、転がり支持装置として、針状ころ軸受10を例に採ったが、これに限定されず、玉軸受5及び/又は6の外輪、内輪及び転動体の少なくとも一つを上述した耐焼付材料で形成してもよい。この場合、玉軸受5及び/又は6の外輪の両端部内周面に取り付けられた非接触型シール5S,6S(接触型シールでも可)をシール手段として潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止することができるが、これに代えて、或いはこれに加えて、玉軸受5と旋回スクロール3との間のシールS及び図中右側の玉軸受6のハウジング4の底部側のシールSをシール手段としてもよい。
【0027】
更に、上記実施の形態では、スクロール式コンプレッサの転がり支持部に本発明を適用した場合を例に採ったが、これに限定されず、斜板式、ロータリ式、スクリュー式等のあらゆるコンプレッサの転がり支持部に本発明を適用可能であり、ターボチャージャ方式を含めたインペラ式の圧送機等、気体を圧送する装置全ての転がり支持部に本発明を適用することができる。
【0028】
図2は、燃料電池用のインペラ式圧送機の転がり支持部に本発明を適用した例を示したものである。
このインペラ式圧送機は、ハウジング40内に互いに軸方向に離間配置された二個の玉軸受41,42を介して回転可能に支持された主軸43を駆動モータ44で回転駆動させることにより、送気管45内に配置されて主軸43のハウジング40からの突出端に取り付けられた水蒸気圧送用のインペラ46を回転させ、該インペラ46の回転により水蒸気が送気管45内を圧送されるもので、この場合、玉軸受41及び/又は42の外輪、内輪及び転動体の少なくとも一つが上述した耐焼付材料で形成されている。この場合、玉軸受41及び/又は42の外輪の両端部内周面に取り付けられた非接触型シール41S,42S(接触型シールでも可)をシール手段として潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止することができるが、これに代えて、或いはこれに加えて、玉軸受41のインペラ46側に設けられたシールS及び玉軸受42のハウジング40の底部側のシールSをシール手段としてもよい。
【0029】
図3は、スクリュー式(リショルム式)コンプレッサの転がり支持部に本発明を適用した例である。
このスクリュー式コンプレッサは、駆動モータ50で回転駆動される主軸51の回転力をギヤ機構52を介してスクリュー53に伝達して気体を圧縮するようにしたもので、この場合、主軸51を回転可能に支持する玉軸受54,55、及び/又はスクリュー53の回転軸を回転可能に支持する玉軸受56,57の外輪、内輪及び転動体の少なくとも一つが上述した耐焼付材料で形成されている。この場合、各玉軸受に隣接配置されたシールSをシール手段として潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止している。
【0030】
【実施例】
次に、上記転がり支持装置の効果を具体的に実験した結果を説明する。
表1に示す組成(重量%)の供試材A〜Lを溶製後、球状化焼鈍、鍛造、旋削を行い、内径25mm、外径62mm、幅17mmの深溝玉軸受の内輪および外輪を作製した。
【0031】
【表1】
【0032】
次いで、外輪及び内輪に対して、所定のエンリッチガスおよびNH3 ガスを含んだ雰囲気中で、温度840〜920°Cで3〜20時間加熱した後、油冷却により焼入れを行い、その後、200〜550°Cで1.5〜2.0時間加熱する焼戻しを行った後、研削にて仕上げた。なお、表面炭素濃度および表面窒素濃度を変化させるために、試験体毎にエンリッチガス濃度およびNH3 ガス濃度を調整した。表1のそれぞれの鋼で得られた表面炭素濃度、表面窒素濃度(重量%)、硬さ(HV)、表面の残留オーステナイト(γ)量(体積%)およびSi*N値を表2に示す。
【0033】
なお、本発明でいう表面とは、表面から20μmまでのごく表面層のことを意味する。表面炭素濃度と表面窒素濃度、硬さおよび表面の残留γ量はそれぞれ発光分析装置、ビッカース硬度計およびX線分析装置にて測定した。また、Si*N値は表1のSi濃度値と表2のN濃度値との積で表示しており、Si濃度値は浸炭窒化処理前後で変化しないものとする。
【0034】
【表2】
【0035】
表2のNo.1〜No.23の鋼で形成された内外輪間に転動体としてJIS鋼種SUJ2製のボールを組み込み、グリースを充填した後、外輪の両端部内周面に非接触型のシールを取り付け、軸受内部を密封して試験軸受とし、次の試験を行った。なお、No.23は比較材として雰囲気を調整して浸炭窒化を全く行わなかった。また、転動体の材質については本実施例ではJIS鋼種SUJ2を用いた例を示しているが、これに限定されるものではなく、本発明材やセラミック等他の材料を用いても同様の効果が得られる。
【0036】
前記試験軸受をスピンドル装置の回転軸に組み込み、1.5kWのモータでプーリ及びベルトを介して10000min−1の条件で回転させた。このとき、試験軸受に対しては、軸受ハウジングの自重によりラジアル荷重98Nを、ハウジングに取り付けたコイルばねによりアキシアル荷重98Nをそれぞれ負荷した。
また、ヒータにより軸受外輪温度を140°Cに加熱し、軸受外輪に取り付けた熱電対により温度制御した。更に、試験機外部に備え付けている水蒸気発生装置から軸受周りに水蒸気を供給した。このようにして高速・高温・水蒸気混入という燃料電池特有の環境を再現する実験条件とした。そして、トルク増加によりモータの電流値が定常値より2A上昇した時を軸受寿命(焼付寿命)とした。
【0037】
本発明の鋼においては、その焼付寿命特性が鋼表面のSi濃度とN濃度(ともに重量%)との積(Si*N値)で整理できることを見出した。焼付寿命試験の結果を図4に示す。図中では汎用軸受鋼(SUJ2)に高温焼戻しを施したものに対応する表2のNo.23の寿命を1とした場合の寿命比で表している。また、No.1〜No.22の鋼については、Si*N値が0.08〜0.91で、本発明範囲とされている。
【0038】
図4より、燃料電池で要求される環境で軸受を使用した場合、本発明で得られた鋼は汎用軸受鋼と比較していずれも長寿命となっていることが分かる。また、Si*N値が上昇するに従い寿命比は単調に増加し、Si*N値が0.08以上になるとその寿命比が2倍以上となり明らかな寿命の向上がみられるようになる。さらに、Si*N値が0.34以上で寿命比は高いレベル(約4〜5倍)を保つようになる。
【0039】
このようにSi*N値を0.08以上にすることで焼付寿命を改善でき、特にSi*N値を0.34以上(Si:0.8重量%以上)にすればSiとNによる焼付寿命の向上の効果を十分に発揮させることができるため、著しい焼付寿命の改善がなされることが分かる。なお、Si*N値が0.91を超えるような鋼を作製することは可能であるが、Si*N値が0.91を超えてもその効果はほぼ飽和してしまうばかりか、Si量とN量がともに増大することにより機械加工性および熱処理生産性が著しく低下してコストの上昇を招く。
【0040】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れ、特に燃料電池用として好適に用いることができる転がり支持装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である転がり支持装置を組み込んだ燃料電池用スクロール式コンプレッサの断面図である。
【図2】本発明を燃料電池用インペラ式圧送機に適用した例を示す断面図である。
【図3】本発明を燃料電池用スクリュー式(リショルム式)コンプレッサに適用した例を示す断面図である。
【図4】本発明例と比較例におけるSi*Nと寿命比との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10…針状ころ軸受(転がり支持装置)
11…外輪(軌道部材)
12…針状ころ(転動体)
S…シール(シール手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、水蒸気又は水分を含んだ気体を圧送する圧送機やコンプレッサ等の転がり支持部に用いる転がり軸受等の転がり支持装置に関し、特に、燃料電池用の水蒸気圧送機やコンプレッサ等に好適な転がり支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、使用する電解質によって、固体高分子型(PEFC)、固体電解質型(SOFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、アルカリ型(AFC)の種類に分類されるが、いずれの型式の燃料電池も、電解質板又は電解質膜の両面をカソード( 酸素極) とアノード( 燃料極) の両電極で挟持させ、カソード側には酸化剤ガスとして空気中の酸素(O2 )を供給すると同時に、アノード側には燃料ガスとして水素(H2 )を供給するようにしたものを1セルとし、セパレータを介した各セルを多層に積層してスタックとするようにしてある。
【0003】
このような燃料電池には、カソード側へ空気を圧送する空気供給装置と、アノード側へ水素を供給する循環装置とが備えられている。
また、燃料電池に酸素と水素を供給して反応させる際には、燃料電池の形式( 例えば固体高分子型等)によっては水蒸気を加えて反応させる必要がある。さらに、燃料極に供給する水素はガソリンやメタン等の炭化水素系化合物や水等から製造するが、例えばガソリンを原料とする場合は、非常に高温の水蒸気が必要となることから、燃料電池のエネルギー効率を上げるために、燃料電池に水蒸気圧送機が備えられる場合がある。これらの装置には、排ガスタービンでコンプレッサを駆動させるターボチャージャ方式や、モータでコンプレッサを駆動させるモータ駆動方式等がある。
【0004】
そして、前記空気供給装置及び前記循環装置のコンプレッサや前記水蒸気圧送機の回転軸は、転がり支持装置の一例としての転がり軸受によって回転自在に支持されるようになっている。
また、燃料電池では、反応にかかわる物質以外の物質が燃料電池スタックに混入すると性能が著しく劣化することから、燃料電池に組み込まれる装置には非常に高い清浄度が要求される。このため、上記のような燃料電池用転がり支持装置では、潤滑剤の流出やアウトガスの放出を防止するために軸受空間内をシールするシール手段が設けられている。
【0005】
更に、燃料電池用転がり支持装置では、転がり寿命に至る前に著しい摩耗や焼付きが生じるという問題がある。従来からのコンプレッサに用いられる軸受で寿命向上を図るものとして、軌道輪が、鋼中酸素濃度6ppm以下の鋼材で軌道面が熱処理により硬化され、グリースが、40°Cの動粘度が60cSt以上90cSt未満である合成油を基油とし、ウレア化合物から成る増ちょう剤を18〜28重量%含むものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−35145号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、燃料電池用の転がり支持装置では、転がり寿命に至る前に生じる著しい摩耗や焼付きを防止するには、上記特許文献1での合金成分を更に改善する余地がある。
これは、上記したような燃料電池特有の使用環境による。例えば、高温の水蒸気を圧送する場合では、高温環境下での潤滑剤の劣化や圧送した水蒸気により潤滑剤が軸受外部に流出することによる潤滑不良や、寸法安定性の劣化に伴うはめあい隙間の変動により焼付きに至るからである。それに加えて、特に燃料電池自動車に搭載されるものでは、重量の軽減やシステムの簡略化等が求められることから占有体積を極力小さくする必要があり、このような装置のコンパクト化に伴い低下する圧送能力を補うように高速回転の環境下で使用されるため焼付きが問題となる。
【0008】
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れ、特に燃料電池用として好適に用いることができる転がり支持装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、一対の軌道部材の間に複数の転動体が転動自在に配設された転がり支持装置において、
前記一対の軌道部材及び前記転動体の内の少なくとも一つが、C:0.3〜1.1重量%、Si:0.15〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91とされた耐焼付材料を用いて形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、一対の軌道部材の間に複数の転動体が転動自在に配設された転がり支持装置において、
前記一対の軌道部材及び前記転動体の内の少なくとも一つが、C:0.3〜0.6重量%、Si:0.8〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び240〜550°Cの焼戻し処理を施して表面の残留オーステナイト量を3体積%以下とすると共に、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0. 34〜0. 91とされた耐焼付材料を用いて形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、軸受空間をシールするシール手段を備えたことを特徴とする。
ここで、本発明における各含有元素の作用及び含有量の臨界的意義について説明する。
(C:0.3〜1.1重量%好ましくはC:0.3〜0.6重量%)
Cは焼入れ、焼戻し後の硬さを向上するために、必要な元素である。尚、浸炭窒化することにより表面の炭素濃度は上昇するため、この数値は素材の段階におけるCの含有量である。
【0012】
Cの含有量が1.1重量%を超えると、素材の段階で巨大な炭化物が発生するため、機械加工性及び靭性が低下し破壊強度も低下する。従って、C含有量の上限を1.1重量%とした。
一方、Cの含有量が0.3重量%未満であると、軸受として使用する場合の負荷時にせん断応力が働く深さのところまで必要な硬さを得ることのできる炭素濃度とするために浸炭窒化処理時間を長くする必要があり、熱処理生産性が低下するとともにコスト的に不利となる。従って、C含有量の下限を0.3重量%とした。
【0013】
但し、特にCの含有量が0.6重量%を超える場合では残留オーステナイト量が多くなり、高温環境下での寸法安定性が阻害されるため、C含有量の上限は0.6重量%が好ましい。
(Si:0.15〜1.5重量%好ましくは0.8〜1.5重量%)
Siは製鋼時において脱酸剤として必要な元素であり、その効果を十分得るためにSi含有量の下限を0.15重量%とした。また、Siは固溶強化及び焼戻し軟化抵抗性を向上させて軸受の寿命を延長するのに有効な元素であるが、その含有量が多くなると機械的強度の低下、被削性の低下、浸炭窒化性の低下につながるためSi含有量の上限を1.5重量%とした。
【0014】
但し、後述するように本発明者等による試験の結果、Siの含有率が0.8重量%以上であると、格段に耐焼付き性が向上することが明らかであることからSi含有量の下限を0.8重量%とすることが好ましい。
(Cr:0.5〜1.8重量%)
Crは焼入れ性及び焼戻し軟化抵抗性の向上に有効な元素である。また、微細な炭化物を均一に形成する析出硬化により、たとえ高温焼戻しを行っても十分な表面硬さが得られ、また、基地の強靭性を向上することができる。そして、硬くて微細なCr炭化物により耐摩耗性を向上する働きもある。さらに、Crは炭化物形成元素であるため、浸炭窒化層のC濃度を高める結果、浸炭阻害性のあるSiを多く含有しても材料の浸炭窒化性を高めることができる。
【0015】
これらの作用、効果を発揮させ、必要な表面硬さHRC60以上を確保するためにCr含有量の下限を0.5重量%とした。
一方、Crの含有量が1.8重量%を超えると、素材の段階で巨大な炭化物が生じてしまい、この炭化物の回りで応力集中が生じることを原因として軸受寿命が低下する虞れがある。また、必要以上のCr含有量の増加はコスト的にも不利であるし、巨大炭化物を微細化しようとすると高温での焼入れが必要となり熱処理生産性が低下する。よって、本発明では、Cr含有量の上限値を1.8重量%とした。
(Mn:0.15〜1.8重量%)
Mnは製鋼時に脱酸、脱硫剤として作用すると共に、焼入れ性の向上に大きな役割を担うことから、少なくとも0.15重量%必要であるためMn含有量の下限を0.15重量%とした。
【0016】
しかし、Mnの含有量が1.8重量%を超えると、非金属介在物を多く生じさせるため寿命が低下し、その他鍛造性、被削性等の機械加工性が低下する。よって、Mn含有量の上限を1.8重量%とした。
(浸炭窒化、焼入れ、高温焼戻し処理を行う意義)
本発明においては、表層部に浸炭窒化、焼入れ、焼戻しの処理によって微細な炭化物が生じる。この炭化物は硬く耐摩耗性に優れ、その結果、高速条件下でも摩耗を抑え、焼付きを防ぐことができる。しかも、炭化物の大きさは微細であり(1.0μm以下)、負荷時の応力集中源となることがないため効果的に寿命の向上に寄与する。
【0017】
また、本発明の合金鋼に浸炭窒化を行い、これに焼入れ、高温焼戻しを施すことにより表層部に前記微細な炭化物を析出できると共に、残留オーステナイトを極力低減することが可能となる。
残留オーステナイトは高温環境下でマルテンサイトに変態し、この変態時に寸法変化が生じて、例えば軸受の内外輪の隙間が減少することによって焼付きの原因となるため、高温焼戻しにより残留オ―ステナイト量を3体積%以下にすることが好ましい。
【0018】
この時の焼戻し温度は、焼戻し温度が低いと残留オーステナイトをマルテンサイトに変態させることが困難であるとの観点から、200°C以上好ましくは240〜550°C程度とする。
(浸炭窒化処理後の表面炭素濃度:0.7〜1.2重量%)
軸受として必要な転がり疲労強度を得るためには、表面炭素濃度が0.7重量%以上である必要があるため浸炭窒化処理後の表面炭素濃度の下限は0.7重量%が好ましい。また、表面炭素濃度が1.2重量%を超えると、巨大炭化物が形成され易くなり、このような巨大炭化物が欠陥となって、転がり疲労寿命が低下することがあるため上限は1.2重量%が好ましい。
(浸炭窒化処理後の表面窒素濃度:0.1〜0.9重量%)
窒素は、耐摩耗性および耐焼付き性を向上させる作用を有する。特に、著しく耐焼付き性を向上させるためには、軸受部材の表面に0.1重量%以上存在させる必要があるため浸炭窒化処理後の表面窒素濃度の下限は0.1重量%が好ましい。しかしながら、表面窒素濃度が0.9重量%を超えると研削され難くなるため、軸受の仕上げ工程である研磨工程の生産性が低下することから表面窒素濃度の上限は0.9重量%が好ましい。
(軸受空間をシールするシール手段)
前記したように、燃料電池システムでは反応に関わる物質以外の物質が燃料電池スタックに混入するとそれがスタック中の触媒の性能を劣化させ、ひいては燃料電池の性能を著しく劣化させる。従って、本発明の転がり支持装置では潤滑剤の流出やアウトガスの放出を防止するという目的のため軸受空間をシールするシール手段を設けた。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例である転がり支持装置を組み込んだ燃料電池用スクロール式コンプレッサの断面図、図2及び図3は本発明の他の実施の形態を説明するための図である。
【0020】
図1は、燃料電池用のスクロール式コンプレッサを示したものであり、このスクロール式コンプレッサ1は、一対の渦巻き部品である固定スクロール2と旋回スクロール3とからなる圧縮機構部Aと、ハウジング4内に互いに軸方向に離間配置された二個のシール付玉軸受5,6を介して回転自在に支持された主軸7を回転駆動させる駆動モータ部Cと、主軸7の先端部に該主軸7に対して偏心して軸方向に延設されたクランクピン8により旋回スクロール3を旋回させるクランク機構部Bとを備えており、固定スクロール2と旋回スクロール3との間に形成される空間が外側から中心に移動しながら容積を小さくし、気体を圧縮する構造になっている。
【0021】
図中左側の玉軸受5と旋回スクロール3との間、図中右側の玉軸受6のハウジング4の底部側にはそれぞれシールSが設けられている。また、旋回スクロール3の中央部には有底円筒状の凹状部9が設けられており、この凹状部9には二つの針状ころ軸受10が嵌め込まれ、主軸7のクランクピン8を軸として旋回スクロール3を相対回転自在に支持している。凹状部9の開口端にはシールSが設けられている。
【0022】
クランク機構部Bには、旋回スクロール3の自転を阻止しつつ旋回運動させる自転阻止機構としてボールカップリング20が設けられている。なお、自転防止機構には、図1に示すボールカップリングの他にも、オルダムカップリングやピン&リングカップリング等を用いることができ、また、特開2002−70762号公報に開示されているような、転がり軸受を用いた従動クランク機構等、いずれの機構を採用しても構わない。
【0023】
ここで、この実施の形態では、転がり支持装置として、針状ころ軸受10を例に採り、該針状ころ軸受10の外輪11を、C:0.3〜1.1重量%(好ましくはC:0.3〜0.6重量%)、Si:0.15〜1.5重量%(好ましくはSi:0.8〜1.5重量%)、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理(好ましくは240〜550°Cの焼戻し処理を施して表面の残留オーステナイト量を3体積%以下とする)を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91(好ましくは0. 34〜0. 91)とされた耐焼付材料を用いて形成し、且つ凹状部9の開口端に設けられたシールSを軸受空間をシールするシール手段としている。
【0024】
これにより、高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れたものとすることができ、また、凹状部9の開口端に設けられたシールSにより、潤滑剤の流出やアウトガスの放出を防止することができる。この場合、シール手段は、この実施の形態に限定されるものではなく、潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止が可能な構造であればいがなる型式のシール構造を採用してもよい。
【0025】
なお、本発明の転がり支持装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、内輪を備えていない針状ころ軸受10を例に採ったが、内輪を備えた針状ころ軸受の場合には、外輪11、内輪及び針状ころ(転動体)12の少なくとも一つに上述した耐焼付材料を用いれば良い。
【0026】
また、上記実施の形態では、転がり支持装置として、針状ころ軸受10を例に採ったが、これに限定されず、玉軸受5及び/又は6の外輪、内輪及び転動体の少なくとも一つを上述した耐焼付材料で形成してもよい。この場合、玉軸受5及び/又は6の外輪の両端部内周面に取り付けられた非接触型シール5S,6S(接触型シールでも可)をシール手段として潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止することができるが、これに代えて、或いはこれに加えて、玉軸受5と旋回スクロール3との間のシールS及び図中右側の玉軸受6のハウジング4の底部側のシールSをシール手段としてもよい。
【0027】
更に、上記実施の形態では、スクロール式コンプレッサの転がり支持部に本発明を適用した場合を例に採ったが、これに限定されず、斜板式、ロータリ式、スクリュー式等のあらゆるコンプレッサの転がり支持部に本発明を適用可能であり、ターボチャージャ方式を含めたインペラ式の圧送機等、気体を圧送する装置全ての転がり支持部に本発明を適用することができる。
【0028】
図2は、燃料電池用のインペラ式圧送機の転がり支持部に本発明を適用した例を示したものである。
このインペラ式圧送機は、ハウジング40内に互いに軸方向に離間配置された二個の玉軸受41,42を介して回転可能に支持された主軸43を駆動モータ44で回転駆動させることにより、送気管45内に配置されて主軸43のハウジング40からの突出端に取り付けられた水蒸気圧送用のインペラ46を回転させ、該インペラ46の回転により水蒸気が送気管45内を圧送されるもので、この場合、玉軸受41及び/又は42の外輪、内輪及び転動体の少なくとも一つが上述した耐焼付材料で形成されている。この場合、玉軸受41及び/又は42の外輪の両端部内周面に取り付けられた非接触型シール41S,42S(接触型シールでも可)をシール手段として潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止することができるが、これに代えて、或いはこれに加えて、玉軸受41のインペラ46側に設けられたシールS及び玉軸受42のハウジング40の底部側のシールSをシール手段としてもよい。
【0029】
図3は、スクリュー式(リショルム式)コンプレッサの転がり支持部に本発明を適用した例である。
このスクリュー式コンプレッサは、駆動モータ50で回転駆動される主軸51の回転力をギヤ機構52を介してスクリュー53に伝達して気体を圧縮するようにしたもので、この場合、主軸51を回転可能に支持する玉軸受54,55、及び/又はスクリュー53の回転軸を回転可能に支持する玉軸受56,57の外輪、内輪及び転動体の少なくとも一つが上述した耐焼付材料で形成されている。この場合、各玉軸受に隣接配置されたシールSをシール手段として潤滑剤の流出やアウトガスの放出の防止している。
【0030】
【実施例】
次に、上記転がり支持装置の効果を具体的に実験した結果を説明する。
表1に示す組成(重量%)の供試材A〜Lを溶製後、球状化焼鈍、鍛造、旋削を行い、内径25mm、外径62mm、幅17mmの深溝玉軸受の内輪および外輪を作製した。
【0031】
【表1】
【0032】
次いで、外輪及び内輪に対して、所定のエンリッチガスおよびNH3 ガスを含んだ雰囲気中で、温度840〜920°Cで3〜20時間加熱した後、油冷却により焼入れを行い、その後、200〜550°Cで1.5〜2.0時間加熱する焼戻しを行った後、研削にて仕上げた。なお、表面炭素濃度および表面窒素濃度を変化させるために、試験体毎にエンリッチガス濃度およびNH3 ガス濃度を調整した。表1のそれぞれの鋼で得られた表面炭素濃度、表面窒素濃度(重量%)、硬さ(HV)、表面の残留オーステナイト(γ)量(体積%)およびSi*N値を表2に示す。
【0033】
なお、本発明でいう表面とは、表面から20μmまでのごく表面層のことを意味する。表面炭素濃度と表面窒素濃度、硬さおよび表面の残留γ量はそれぞれ発光分析装置、ビッカース硬度計およびX線分析装置にて測定した。また、Si*N値は表1のSi濃度値と表2のN濃度値との積で表示しており、Si濃度値は浸炭窒化処理前後で変化しないものとする。
【0034】
【表2】
【0035】
表2のNo.1〜No.23の鋼で形成された内外輪間に転動体としてJIS鋼種SUJ2製のボールを組み込み、グリースを充填した後、外輪の両端部内周面に非接触型のシールを取り付け、軸受内部を密封して試験軸受とし、次の試験を行った。なお、No.23は比較材として雰囲気を調整して浸炭窒化を全く行わなかった。また、転動体の材質については本実施例ではJIS鋼種SUJ2を用いた例を示しているが、これに限定されるものではなく、本発明材やセラミック等他の材料を用いても同様の効果が得られる。
【0036】
前記試験軸受をスピンドル装置の回転軸に組み込み、1.5kWのモータでプーリ及びベルトを介して10000min−1の条件で回転させた。このとき、試験軸受に対しては、軸受ハウジングの自重によりラジアル荷重98Nを、ハウジングに取り付けたコイルばねによりアキシアル荷重98Nをそれぞれ負荷した。
また、ヒータにより軸受外輪温度を140°Cに加熱し、軸受外輪に取り付けた熱電対により温度制御した。更に、試験機外部に備え付けている水蒸気発生装置から軸受周りに水蒸気を供給した。このようにして高速・高温・水蒸気混入という燃料電池特有の環境を再現する実験条件とした。そして、トルク増加によりモータの電流値が定常値より2A上昇した時を軸受寿命(焼付寿命)とした。
【0037】
本発明の鋼においては、その焼付寿命特性が鋼表面のSi濃度とN濃度(ともに重量%)との積(Si*N値)で整理できることを見出した。焼付寿命試験の結果を図4に示す。図中では汎用軸受鋼(SUJ2)に高温焼戻しを施したものに対応する表2のNo.23の寿命を1とした場合の寿命比で表している。また、No.1〜No.22の鋼については、Si*N値が0.08〜0.91で、本発明範囲とされている。
【0038】
図4より、燃料電池で要求される環境で軸受を使用した場合、本発明で得られた鋼は汎用軸受鋼と比較していずれも長寿命となっていることが分かる。また、Si*N値が上昇するに従い寿命比は単調に増加し、Si*N値が0.08以上になるとその寿命比が2倍以上となり明らかな寿命の向上がみられるようになる。さらに、Si*N値が0.34以上で寿命比は高いレベル(約4〜5倍)を保つようになる。
【0039】
このようにSi*N値を0.08以上にすることで焼付寿命を改善でき、特にSi*N値を0.34以上(Si:0.8重量%以上)にすればSiとNによる焼付寿命の向上の効果を十分に発揮させることができるため、著しい焼付寿命の改善がなされることが分かる。なお、Si*N値が0.91を超えるような鋼を作製することは可能であるが、Si*N値が0.91を超えてもその効果はほぼ飽和してしまうばかりか、Si量とN量がともに増大することにより機械加工性および熱処理生産性が著しく低下してコストの上昇を招く。
【0040】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、高温・高速・水蒸気や水を含む気体の混入といった苛酷な環境下においても焼付き寿命特性に優れ、特に燃料電池用として好適に用いることができる転がり支持装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である転がり支持装置を組み込んだ燃料電池用スクロール式コンプレッサの断面図である。
【図2】本発明を燃料電池用インペラ式圧送機に適用した例を示す断面図である。
【図3】本発明を燃料電池用スクリュー式(リショルム式)コンプレッサに適用した例を示す断面図である。
【図4】本発明例と比較例におけるSi*Nと寿命比との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10…針状ころ軸受(転がり支持装置)
11…外輪(軌道部材)
12…針状ころ(転動体)
S…シール(シール手段)
Claims (3)
- 一対の軌道部材の間に複数の転動体が転動自在に配設された転がり支持装置において、
前記一対の軌道部材及び前記転動体の内の少なくとも一つが、C:0.3〜1.1重量%、Si:0.15〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び200°C以上の焼戻し処理を施して、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0.08〜0.91とされた耐焼付材料を用いて形成されたことを特徴とする転がり支持装置。 - 一対の軌道部材の間に複数の転動体が転動自在に配設された転がり支持装置において、
前記一対の軌道部材及び前記転動体の内の少なくとも一つが、C:0.3〜0.6重量%、Si:0.8〜1.5重量%、Cr:0.5〜1.8重量%、Mn:0.15〜1.8重量%、残部Fe及び不可避の不純物の合金鋼に対して、浸炭窒化処理後、焼入れ処理及び240〜550°Cの焼戻し処理を施して表面の残留オーステナイト量を3体積%以下とすると共に、表面のSi濃度(重量%)とN濃度(重量%)の積で表される値が0. 34〜0. 91とされた耐焼付材料を用いて形成されたことを特徴とする転がり支持装置。 - 軸受空間をシールするシール手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の転がり支持装置。
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