JP2004224544A - 廃棄物管理装置およびそのシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】廃棄物の不法投棄を防止することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供する。
【解決手段】本発明の廃棄物管理装置(11)は、廃棄物(14)を収容するコンテナ(11a)が所定位置に設置されたことを検出する検出部(11e)と、前記検出部(11e)が前記コンテナ(11a)の設置を検出したときに、前記コンテナ(11a)内の廃棄物(14)に、前記廃棄物(14)の単位重量あたり複数の情報記録媒体(15)を投入する情報記録媒体投入装置(11b)とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の廃棄物管理装置(11)は、廃棄物(14)を収容するコンテナ(11a)が所定位置に設置されたことを検出する検出部(11e)と、前記検出部(11e)が前記コンテナ(11a)の設置を検出したときに、前記コンテナ(11a)内の廃棄物(14)に、前記廃棄物(14)の単位重量あたり複数の情報記録媒体(15)を投入する情報記録媒体投入装置(11b)とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物管理装置及びそのシステムに関し、特に、不法投棄者の特定を可能とし、分別収集管理を行う、廃棄物管理装置及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
主に一般家庭から排出される可燃物、不燃物等の一般廃棄物の廃棄処理においては、通常、市町村の自治体毎に更に細かな単位に区分されて収集され、後に、その単位毎に収集された一般廃棄物は可燃物、不燃物毎に収集車によって回収されて所定の廃棄物焼却施設に運搬され、焼却処理される。一方、主にメーカ等の企業から排出される産業廃棄物は、その排出業者によって排出量や種類が様々であり、また、一般廃棄物と比較して、廃棄物の発生時期、発生場所も様々であるため、それらの予測は困難であることが多い。従って、所定の廃棄物焼却施設以外の箇所に産業廃棄物の不法投棄が行われたときにおいては、その不法投棄を行った業者の特定が困難であることが多い。従って、不法投棄を防止するために、不法投棄が行われたときに、その不法投棄を行った業者を従来と比較して容易に特定できるようなシステムの構築が望まれる。
【0003】
従来における、廃棄物の廃棄処理管理方法が特許文献1に例示される。特許文献1に例示される、廃棄物の廃棄処理管理方法は、排出者からの依頼を受けた回収業者が、排出者から排出される廃棄物を排出者から回収し、所定の廃棄場所に運搬して廃棄処理をするに際して、所定の管理システムが上記廃棄物の処分に関する管理を行う。
【0004】
廃棄物の廃棄処理管理方法は、廃棄物の内容に関するデータを記憶した廃棄物内容記憶手段を排出者に配布する配布工程、廃棄物内容記憶手段が取り付けられた廃棄物を回収する回収工程、回収工程又はその事前に、廃棄物内容記憶手段の記憶内容を読み取る第1読取工程の各々の工程を具備する。また、廃棄物の廃棄処理管理方法は、回収工程時に廃棄物の入った容器の重量と容量、又は廃棄物自体の重量、容量、及び個数のいずれか1以上の要素(以下、単に「要素」と記す)を計測する第1計量工程、上記回収工程時に、第1読取工程で得た記憶内容に関するデータと、第1計量工程で得た要素に関するデータとを、所定の管理システムに送信する第1データ送信工程とを具備する。
【0005】
更に、廃棄物の廃棄処理管理方法は、廃棄場所において廃棄物内容記憶手段の記憶内容を再度読み取る第2読取工程と、廃棄場所において要素を再度計測する第2計量工程、第2読取工程で得た記憶内容に関するデータと、第2計量工程で得た要素に関するデータとを所定の管理システムに送信する第2データ送信工程の各々を具備する。更に、廃棄物の廃棄処理管理方法は、所定の管理システムにおいて、個々の前記容器又は廃棄物自体に関し、第1送信工程で送信されたデータと、第2送信工程で送信されたデータとを比較して同一であるか否かを判定し、同一と判定したときに、廃棄処理場所で廃棄物を廃棄処理することを許可する許可指令を廃棄場所に送信する許可処理工程を具備する。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−80104号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、廃棄物の不法投棄を防止することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、廃棄物の不法投棄が行われたときに、その不法投棄を行った業者を特定することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、廃棄物の処理が適正に行われているか否かを監視することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を括弧付で用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0011】
本発明の廃棄物管理装置(11)は、廃棄物(14)を収容するコンテナ(11a)が所定位置に設置されたことを検出する検出部(11e)と、前記検出部(11e)が前記コンテナ(11a)の設置を検出したときに、前記コンテナ(11a)内の廃棄物(14)に、前記廃棄物(14)の単位重量あたり複数の情報記録媒体(15)を投入する情報記録媒体投入装置(11b)とを具備する。
【0012】
本発明の廃棄物管理装置(11)は、前記コンテナ(11a)の重量データを計測する重量データ計測部(11fi)を更に具備する。
【0013】
本発明の廃棄物管理装置(11)において、前記廃棄物(14)の投入される前記コンテナ(11a)の画像(12A)を撮影する監視装置(11c)と、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)を送信する通信部(11d)とを更に具備する。
【0014】
本発明の廃棄物管理装置(11)において、前記通信部(11d)は、前記重量データ計測部(11fi)が計測した重量データと、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)とを送信する。
【0015】
本発明の廃棄物管理システム(100)は、上記の廃棄物管理装置(11)と、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)を再現するモニターとを具備する。
【0016】
本発明の廃棄物管理システム(100)は、重量データ計測部(11fi)が計測した、廃棄物の投入されるコンテナ(11a)の重量データを用いて、前記コンテナ(11a)の重量(33)を連続的に算出する電子計算機(11j)を更に具備する。
【0017】
本発明の廃棄物分別管理設備(11´)は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載される廃棄物管理装置(11)を複数具備し、前記複数の廃棄物管理装置(11)の各々は、互いに異なる種類の廃棄物(14)が投入される。
【0018】
本発明の廃棄物分別管理システム(100´)は、上記の廃棄物分別管理設備(11´)と、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)を再現するモニターとを具備する。
【0019】
本発明の廃棄物分別管理システム(100´)は、重量データ計測部(11fi)が計測した、廃棄物(14)の投入されるコンテナ(11a)の重量データを用いて、前記コンテナ(11a)の重量(33)を連続的に算出する電子計算機(11j)を更に具備する。
【0020】
本発明の廃棄物管理方法は、検出部(11e)と情報記録媒体投入装置(11b)とを具備する廃棄物管理システム(100´)により実行される。また、本発明の廃棄物管理方法は、前記検出部(11e)が、廃棄物(14)を収容するコンテナ(11a)が所定位置に設置されたことを検出するステップ(S3)と、前記情報記録媒体投入装置(11b)が、前記検出部(11e)が前記コンテナ(11a)の設置を検出したときに、前記コンテナ(11a)内の廃棄物(14)に、前記廃棄物(14)の単位重量あたり複数の情報記録媒体(15)を投入するステップ(S4a、又はS6b)とを具備する。
【0021】
本発明の廃棄物管理方法は、情報読出装置(17)を更に具備する廃棄物管理システム(100´)により実行される。前記複数の情報記録媒体(15)の各々には、前記廃棄物(14)を排出する排出業者(10−k)が記録されている。また、本発明の廃棄物管理方法は、前記情報読出装置(11b)が、前記各々の情報記録媒体(15)が投入された前記廃棄物(14)の少なくとも一部が不法投棄されたときに、前記各々の情報記録媒体(15)の少なくともいずれかから前記記録される排出業者(10−k)を読出すステップ(S12)を更に具備する。
【0022】
本発明の廃棄物管理方法において、前記廃棄物(14)は、前記排出業者(10−k)から委託された、前記廃棄物(14)の処分業者(20)に運搬される。前記情報読出装置(11b)は、前記廃棄物(14)が前記処分業者(20)に運搬される時に、前記各々の情報記録媒体(15)が投入された前記廃棄物(14)の少なくとも一部が不法投棄されたときに、前記各々の情報記録媒体(14)の少なくともいずれかから前記記録される排出業者(10−k)を読出す。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の廃棄物管理装置11と、それを用いた廃棄物管理システム100に係る実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図1に、廃棄物管理装置11の構成を示す。廃棄物管理装置11は、コンテナ11a、IDタグ投入装置11b、カメラ11c、無線通信装置11d、近接スイッチ11e、複数の重量計11fi(i=1,2,3,4)、タイマー11g、電源装置11h、電子計算機11jの各々を具備する。但し、重量計11fとタイマー11gは必ずしも具備される必要は無く、又は、いずれか一方のみが具備される構成であっても構わない。また、電子計算機11jも、必ずしも具備される必要は無く、この場合には、廃棄物情報管理センタの端末に内蔵される。更に、図2に、廃棄物14及びIDタグ15が投入されたときにおける、コンテナ11aの断面Aを示す。
【0025】
コンテナ11aは、コンクリート廃棄物、木材廃棄物、アスファルトコンクリート廃棄物に例示される廃棄物(産業廃棄物)14のうち、いずれか特定種類の廃棄物(又は、廃棄物処理区分が互いに同一の廃棄物)14を投入して収容するための容器であり、所定重量の範囲内で廃棄物14が収容される。ここで、同一のコンテナ11aに収容される廃棄物14は、特定種類又は同一処理区分であることから、重量は容量にほぼ比例する。IDタグ投入装置11bは、近接スイッチ11eからIDタグ15の投入命令14A(又は14B)を入力したときに、その投入命令14A(又は、14B)に応答してIDタグ15のコンテナ11aへの投入を開始する。
【0026】
カメラ11cは、近接スイッチ11eから入力した撮影命令に応答して、コンテナ11aに対する廃棄物14及びIDタグ15の投入状況を撮影し(廃棄物管理装置11の周辺部も撮影可能であれば、更に望ましい)、撮影された映像12A(図4を用いて後述。以下、「撮影映像12A」と記す)を無線通信装置11dに出力する。無線通信装置11dは、入力した撮影映像12A(廃棄物管理装置11の代わりに廃棄物情報管理センタ30に電子計算機11jが具備されるときには、重量データも共に送信される)を廃棄物情報管理センタ30(図4を用いて後述)に対して送信する。
【0027】
近接スイッチ11eは、コンテナ11aが所定位置に設置されたときにその設置を検出してオン状態となり、カメラ11cに対して廃棄物管理装置11の撮影を要求する撮影命令を出力する。また、近接スイッチ11eは、電子計算機11jが重量データに基づいて算出した重量33に基づいて決定した投入速度でIDタグの投入を開始するように要求する投入命令14Bを、IDタグ投入装置11bに出力する。但し、近接スイッチ11eは、予め投入速度が決定されているときには、撮影命令と共に、予め決定されている投入速度でIDタグ15の投入を開始するように指令する投入命令14AをIDタグ投入装置11bに出力する。または、近接スイッチ11eは、予め投入速度及び投入間隔が決定されているときには、撮影命令を出力した後、タイマー11gからIDタグ15の投入に関して設定された時間に到達したことを通知する投入時間到達通知を入力する毎に、投入命令14AをIDタグ投入装置11bに出力する。
【0028】
尚、投入間隔が予め決定されている場合には、廃棄物14の全体に均一にIDタグ15を混入させるため、可能な限り投入間隔は短くする(即ち、IDタグ15を投入してから、次にIDタグ15を投入するまでに投入される廃棄物量を可能な限り少なくする)ことが望ましい。
【0029】
予め設定された投入速度(及び投入間隔)、又は重量計11fが計測した重量に基づいて決定された投入速度でIDタグ15がコンテナ11aに投入されることで、図1と図2に合わせて示されるように、設定単位体積(=abc,この値は、廃棄物14が同種類のとき、単位重量と対応する)毎に同一の個数のIDタグ15を廃棄物14に混入することが可能となる。尚、図2の例では設定単位体積毎に6個のIDタグが投入される形態となっているが、実際には更に、全ての発見が不可能な程、多数のIDタグ15が投入される。設定単位体積は、例えば10〜1000kgの廃棄物14がコンテナ11aに投入されたときの、コンテナ11a内の廃棄物14の占有体積に相当する(即ち、この場合、10〜1000kgの廃棄物14の体積=abcとなる)。
【0030】
廃棄物14に投入される全てのIDタグ15の発見が不可能な程、多数のIDタグ15が投入されることで、廃棄物14を排出する排出業者による不正行為(投入されたIDタグ15の抜き取り)を防止することが可能となる。また、廃棄物14の不法投棄が行われ、かつ埋立てが行われたとき等、不法投棄された廃棄物14の発見が困難と考えられるときにおいても、その発見が容易となる。更に、廃棄物14に投入されるIDタグ15の数が多ければ、それらのIDタグ15が全て廃棄物14から脱離する可能性も殆ど無いことから、不法投棄された廃棄物14の発見率の向上にも繋がる。
【0031】
重量計11fiの各々は、重量データ(各々の重量計11fiの設置される箇所の重量)を計測し、計測された重量データを、電子計算機11jと無線通信装置11dに出力する。タイマー11gは、時間を計測し、計測結果に基づいて、予め定められた一定間隔毎に近接スイッチ11eに対して投入時間到達通知15Aを出力する(タイマー11gと近接スイッチ11eとは、図示しないケーブルによって接続されている)。但し、予め投入間隔が決定されていないときには、タイマー11gは上記の処理を行わない。
【0032】
電源装置11hは、IDタグ投入装置11b、カメラ11c、無線通信装置11d、及び重量計11fiの各々を起動させるための装置であり、太陽電池、燃料電池、家庭用電源に例示される電源で構成される。特に、電源装置11hとして太陽電池や燃料電池が用いられるときには、電源線が不要となり、電気配線の困難な場所での使用が可能となる。電子計算機11jは、重量計11fiの各々から重量データを入力し、入力した重量データを用いて、廃棄物14とIDタグ15の投入されたコンテナ11aの重量を算出する(電子計算機11jと重量計11fiは、図示しないケーブルによって接続されている)。算出された重量に基づいて、IDタグ15の投入速度を決定して近接スイッチ11eに通知する。
【0033】
本発明の実施の形態において用いられるIDタグは、電磁誘導方式IDシステムに利用されるIDタグに例示される。IDタグは、排出業者、廃棄物種類、廃棄物量(重量、容量、個数)、処分業者(最終処分業者、又は中間処分業者)の各々を示す情報が数年以上の間、種々の温度環境下(0〜40℃程度)で記憶されることが可能であり、また、ユーザエリアが50〜100バイト以上のメモリ容量を有することが望ましい。
【0034】
IDタグの形状、サイズに関しては、IDタグ投入装置11bからコンテナ11aの内部に投入されること、及び排出業者によるIDタグ15の除去はより困難である方が望ましいことから、形状については特に限定されないが、サイズは可能な限り小さいものであることが望ましい。具体的には、例えば(円盤状・直径2〜30mm程度)、又は(棒状・長さ5〜40mm程度)のIDタグ15であることが望まれる。
【0035】
図3は、廃棄物分別管理設備11´の一例を示している。廃棄物分別管理設備11´は、廃棄物処理区分、又は廃棄物種類に応じて、廃棄物管理装置11を複数個設置したものである。図3においては、3種の廃棄物管理装置11が並列に設置されているが、この構成には限らない。廃棄物管理装置11Aにはコンクリート廃棄物、廃棄物管理装置11Bには木材廃棄物、廃棄物管理装置11Cにはアスファルトコンクリート廃棄物の各々が投入される。廃棄物管理装置11A〜11C(11A、11B、11C)の各々は、図1に示した廃棄物管理装置11と同様の構成を有するので、その詳細な説明は省略する。但し、カメラ11cは必ずしも各々の廃棄物管理装置11A〜11Cに対して備えられる必要は無く、1台のカメラ(但し、カメラ11cと比較して大型のもの。以下、「大型カメラ」と記す)が備えられ、その大型カメラが各々の廃棄物管理装置11A〜11Cの全体を撮影する形態であっても構わない。この形態のときには、大型カメラが無線通信装置11dと接続される。
【0036】
図4に、本発明の廃棄物管理装置11を用いた廃棄物管理システム100(又は、廃棄物分別管理装置11´を用いた廃棄物分別管理システム100´)の構成を示す。廃棄物管理システム100は、排出業者10−k(k=1,2,…,n)、中間処分業者(図示されない)、最終処分業者20、廃棄情報管理センタ30の各々を具備している。排出業者10−kは端末12、廃棄情報管理センタ30は端末31を具備しており、これらの端末12、31は、双方がネットワーク40によって接続されている。
【0037】
排出業者10−kの従業員(排出業者従業員)は、端末12を用いて、予め廃棄物14に対する排出経路と廃棄物情報36(図5を用いて後述)とをネットワーク40を介し、端末31に送信する。排出業者10は、廃棄物管理装置11に、上記のようにしてIDタグ15を混入した廃棄物14を、廃棄物運搬トラック13を用いて最終処分業者20(又は中間処分業者)へ運搬する(図4では1台のみの廃棄物運搬トラック13が示されているが、複数の廃棄物運搬トラック13に分散して廃棄物14が運搬される形態であっても構わない)。その運搬の途中で、任意の箇所に、排出業者従業員による廃棄物14の不法投棄が行われることがある。図4においては、その不法投棄が、山16の周辺部で行われたときの例が示されている。
【0038】
中間処分業者の従業員は、運搬途中の経路で不法投棄されずに、中間処分業者まで運搬された廃棄物14を廃棄物種類又は廃棄物処理区分毎に仕分けして、最終処分業者20に運搬する(但し、中間処分業者が経由されないときには、廃棄物14の仕分け処理は、最終処分業者20の従業員によって行われる)。
【0039】
最終処分業者20の従業員(以下、「最終処分業者従業員」と記す)は、中間処分業者によって運搬された廃棄物14に対し、リーダライタ17から電波を発信して廃棄物情報36を読み取る。また、最終処分業者従業員は、中間処分業者から運搬された廃棄物14の重量33を計測し、計測された重量33と、リーダライタ17から読み取った廃棄物情報36に示される重量33とを照合し、実質的に一致するかどうかを確認する。また、最終処分業者従業員は、図示されない埋立地へ廃棄物14を運搬して、廃棄物14の埋立て作業を行う。更に、最終処分業者従業員は、上記の確認の結果、重量33が互いに実質的に一致するときには、端末22からネットワーク40を介して端末31に対し、廃棄物14の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、重量33が互いに実質的に一致しないときには、廃棄物14の処理が未了であることを通知する処理未了通知を各々、廃棄物情報36と共に端末31に送信する。
【0040】
廃棄物情報管理センタ30の端末31は、予め、複数の端末12から廃棄物情報36を受信して、図5に示す廃棄物情報データベース37に格納する。廃棄物情報データベース37には、排出業者10(10−1、10−2、10−3、…)、廃棄物種類32(又は、「廃棄物処理区分32」に読み替えが可能)、廃棄物量(重量33、体積34、個数35)、排出経路38[処理業者(最終処分業者20、中間処分業者)]の各々を示す廃棄物情報36(36A、36B、36C、…)を格納しており、これらの情報を対応付けている。図5では、例えば廃棄物情報36Aは排出業者10−1の情報に対応し、排出業者10−1は、廃棄物種類32a、重量33a、体積34a、個数35aの廃棄物14を、(中間処分業者を介さずに)最終処分業者20aに引き渡すことが示されている(排出経路38aには、最終処分業者20aが含まれる)。
【0041】
尚、廃棄物量について、必ずしも重量33、体積34、個数35の各々の情報が含まれる必要は無く、例えば、廃棄物14が土砂のような非常に細かいものであるときには、個数35は廃棄物情報36に含まれなくともよい。また、廃棄物情報データベース37に廃棄物情報36が格納されることで、廃棄物情報管理センタ30から排出業者10−kに対して廃棄物14の排出が許可され、その結果、廃棄物量に応じてIDタグ15が排出業者10−kに対して発行される。
【0042】
端末31は、端末12からネットワーク40を介し、撮影映像を受信する(廃棄物管理装置11の代わりに廃棄物情報管理センタ30が電子計算機11jを具備するときには、重量データも受信する。この場合、電子計算機11jは、受信した重量データに基づいて重量33を算出してネットワーク40を介し、廃棄物管理装置11に送信する)。端末31は、図示されないモニター設備と接続されており、受信した撮影映像をこのモニター設備によって表示出力する。この結果、パトロール員18は、排出業者10−kによって、IDタグ15の廃棄物14への投入、及び廃棄物種類32に応じた分別収集が適正に行われているかどうかを判断することが可能となる。
【0043】
端末31は、端末12から廃棄物情報36と共に、処理完了通知又は処理未了通知を受信する。端末31は、処理完了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36と一致する廃棄物情報36を廃棄物情報データベース37から検索し、検索の結果、抽出した廃棄物情報36を削除する。一方、端末31は、処理未了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36に示される排出業者10−kによって不法投棄が行われたものと判断し、その不法投棄を行ったと考えられる排出業者10−kに対する廃棄物情報36を表示して、パトロール員18に対して不法投棄の事実を通知する。
【0044】
パトロール員18は、端末31によって警告が行われたときには、廃棄物情報36に示される経路に沿って、不法投棄された廃棄物14の探索を行う。その結果、パトロール員18は、不法投棄されたと考えられる廃棄物14を発見したときには、その廃棄物14に対してリーダライタ17から電波を発信し、廃棄物情報36を読み出し、読み出された廃棄物情報36と、不法投棄の行われた場所を示す場所情報、不法投棄された廃棄物14の画像を示す廃棄物画像(デジタルカメラに例示される撮影装置を使用)の各々を廃棄物情報管理センタ30へ送信する。
【0045】
パトロール員18は、IDタグ15の目視確認が出来るときには、リーダライタ17を持ち、IDタグ15の至近にかざして廃棄物情報36を読み取る。一方、廃棄物14の目視確認が出来ないときには、パトロール員18は、廃棄物14の表面から数十cm程度の距離で走査させることで、廃棄物情報36を読み取る。
【0046】
次に、図6を参照して、本発明の廃棄物管理装置、及び廃棄物管理システム100を用いた廃棄物管理方法(又は、廃棄物分別管理装置11´、廃棄物分別管理システム100´を用いた廃棄物分別管理方法)について説明する。
【0047】
排出業者従業員は、端末12を用いて端末31に対して廃棄物情報36を送信する。端末31は、受信した廃棄物情報36を廃棄物情報データベース37に格納する(ステップS1)。廃棄物情報管理センタ30は、排出業者10に対し、端末31が受信した廃棄物情報36に示される廃棄物量33〜35(33、34、35)に基づいて、排出業者10−kに対して発行するIDタグ15の枚数を決定し、決定された枚数のIDタグ15を生成して排出業者10−kに送付する。排出業者従業員は、送付されたIDタグ15をIDタグ投入装置11bに投入する(ステップS2)。排出業者従業員によってコンテナ11aが所定位置に設置され、近接スイッチ11eがON状態となる(ステップS3)。
【0048】
ステップS3の後、ステップS4a、又はステップS4b〜ステップS6bの処理が行われる。
【0049】
近接スイッチ11eは、カメラ11cに対して撮影命令を出力し、IDタグ投入装置11bに対して一定速度でIDタグ15の投入を行うように要求する投入命令14Bを出力する。このとき、図示されない廃棄物投入機械によって廃棄物14のコンテナ11aへの一定速度での投入が開始され、また、IDタグ投入装置14は投入命令14Bに応答して、IDタグ15のコンテナ11aへの投入を開始する(ステップS4a)。
【0050】
重量計11fiは、廃棄物14がコンテナ11aに投入されることで各々の箇所に掛かる重量33を示す重量データを計測し、計測された重量データを電子計算機11jに出力する(ステップS4b)。電子計算機11jは、入力した重量データに基づいて時々刻々と重量変化を算出し、算出の結果、所定値以上の重量変化を検出したときに、その重量変化に基づいて投入速度の変更を要求する投入命令14AをIDタグ投入装置14に対して出力する(ステップS5b)。IDタグ投入装置14は、投入命令14Aに応答して、IDタグ15のコンテナ11aへの投入を継続する(ステップS6b)。尚、電子計算機11jは、ステップS5bで所定値以上の重量変化を検出しなかったときには、ステップS5bとステップS6bの処理は行わない。
【0051】
廃棄物14とIDタグ15のコンテナ11aへの投入終了後、排出業者従業員は、そのコンテナ11aの廃棄物運搬トラック13への積載を行い、中間処分業者へ運搬する。中間処分業者は、受け取ったコンテナ11aを、内部に含まれる廃棄物種類32毎に仕分けし、最終処分業者20に運搬する(ステップS7)。尚、ステップS7おいては、必ずしも中間処分業者を介してコンテナ11aの運搬が行われる必要は無く、排出業者10から最終処分業者20へ直接、運搬されても構わない。
【0052】
最終処分業者従業員は、中間処分業者によって運搬された廃棄物14に対し、リーダライタ17から電波を発信して廃棄物情報36を読み取る(ステップS8)。また、最終処分業者従業員は、中間処分業者から運搬された廃棄物14の重量を計測し、計測された重量33と、リーダライタ17から読み取った廃棄物情報36に示される重量33とを照合し、実質的に一致するかどうかを確認する(ステップS9)。更に、最終処分業者従業員は、上記の確認の結果、重量33が互いに実質的に一致するときには、端末22からネットワーク40を介して端末31に対し、廃棄物14の処理が完了したことを通知する処理完了通知を廃棄物情報36と共に端末31に送信する(ステップS10a)。一方、最終処分業者従業員は、上記の確認の結果、重量33が互いに実質的に一致しないときには、廃棄物14の処理が未了であることを通知する処理未了通知を廃棄物情報36と共に端末31に送信する(ステップS10b)。
【0053】
端末31は、処理完了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36と一致する廃棄物情報36を廃棄物情報データベース37から検索し、検索の結果、抽出した廃棄物情報36を削除して終了する(ステップS11a)。一方、端末31は、処理未了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36に示される排出業者10−kによって不法投棄が行われたものと判断し、その不法投棄を行ったと考えられる排出業者10−kに対する廃棄物情報36を表示することで、パトロール員18に対して不法投棄の事実を通知する(ステップS11b)。
【0054】
パトロール員18は、端末31によって警告が行われたときには、廃棄物情報36に示される経路に沿って、不法投棄された廃棄物14の探索を行う。その結果、パトロール員18は、不法投棄されたと考えられる廃棄物14を発見したときには、その廃棄物14に対してリーダライタ17から電波を発信し、廃棄物情報36を読み出す(ステップS12)。また、パトロール員18は、読み出された廃棄物情報36と、不法投棄の行われた場所を示す場所情報、不法投棄された廃棄物14の画像を示す廃棄物画像(デジタルカメラに例示される撮影装置を使用)の各々を廃棄物情報管理センタ30へ送信する(ステップS13)。
【0055】
尚、図6においては、ステップS13の廃棄物情報36、場所情報、廃棄物画像の各々を総称して、「不法投棄情報」と記されている。また、ステップS13の後に、廃棄物情報管理センタ30においては、不法投棄を行った業者に対する警告が行われる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の廃棄物管理装置及び廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理装置及び廃棄物分別管理システム)により、廃棄物の不法投棄を防止することが可能となる。
【0057】
本発明の廃棄物管理装置及び廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理装置及び廃棄物分別管理システム)により、廃棄物の不法投棄が行われたときに、その不法投棄を行った業者を特定することを可能となる。
【0058】
本発明の廃棄物管理装置及び廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理装置及び廃棄物分別管理システム)により、廃棄物の処理が適正に行われているか否かを監視することを可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物管理装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の廃棄物管理装置に係る、コンテナの断面を示す図である。
【図3】本発明の廃棄物管理設備の構成を示す図である。
【図4】本発明の廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理システム)の構成を示す図である。
【図5】本発明の廃棄物管理システムに係る、廃棄物情報データベースを示す図である。
【図6】本発明の廃棄物管理方法(又は、廃棄物分別管理方法)を示す図である。
【符号の説明】
11:廃棄物管理装置
11´:廃棄物分別管理設備
11a:コンテナ
11b:IDタグ投入装置
11c:カメラ
11d:無線通信装置
11e:近接スイッチ
11fi:重量計
11g:タイマー
11h:電源装置
11j:電子計算機
12:端末
13:廃棄物運搬トラック
14:廃棄物
15:IDタグ
17:リーダライタ
18:パトロール員
20:最終処分業者
22:端末
30:廃棄物情報管理センタ
31:端末
32:廃棄物種類
33:重量
34:容量
35:個数
38:排出経路
40:ネットワーク
100:廃棄物管理システム
100´:廃棄物分別管理システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物管理装置及びそのシステムに関し、特に、不法投棄者の特定を可能とし、分別収集管理を行う、廃棄物管理装置及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
主に一般家庭から排出される可燃物、不燃物等の一般廃棄物の廃棄処理においては、通常、市町村の自治体毎に更に細かな単位に区分されて収集され、後に、その単位毎に収集された一般廃棄物は可燃物、不燃物毎に収集車によって回収されて所定の廃棄物焼却施設に運搬され、焼却処理される。一方、主にメーカ等の企業から排出される産業廃棄物は、その排出業者によって排出量や種類が様々であり、また、一般廃棄物と比較して、廃棄物の発生時期、発生場所も様々であるため、それらの予測は困難であることが多い。従って、所定の廃棄物焼却施設以外の箇所に産業廃棄物の不法投棄が行われたときにおいては、その不法投棄を行った業者の特定が困難であることが多い。従って、不法投棄を防止するために、不法投棄が行われたときに、その不法投棄を行った業者を従来と比較して容易に特定できるようなシステムの構築が望まれる。
【0003】
従来における、廃棄物の廃棄処理管理方法が特許文献1に例示される。特許文献1に例示される、廃棄物の廃棄処理管理方法は、排出者からの依頼を受けた回収業者が、排出者から排出される廃棄物を排出者から回収し、所定の廃棄場所に運搬して廃棄処理をするに際して、所定の管理システムが上記廃棄物の処分に関する管理を行う。
【0004】
廃棄物の廃棄処理管理方法は、廃棄物の内容に関するデータを記憶した廃棄物内容記憶手段を排出者に配布する配布工程、廃棄物内容記憶手段が取り付けられた廃棄物を回収する回収工程、回収工程又はその事前に、廃棄物内容記憶手段の記憶内容を読み取る第1読取工程の各々の工程を具備する。また、廃棄物の廃棄処理管理方法は、回収工程時に廃棄物の入った容器の重量と容量、又は廃棄物自体の重量、容量、及び個数のいずれか1以上の要素(以下、単に「要素」と記す)を計測する第1計量工程、上記回収工程時に、第1読取工程で得た記憶内容に関するデータと、第1計量工程で得た要素に関するデータとを、所定の管理システムに送信する第1データ送信工程とを具備する。
【0005】
更に、廃棄物の廃棄処理管理方法は、廃棄場所において廃棄物内容記憶手段の記憶内容を再度読み取る第2読取工程と、廃棄場所において要素を再度計測する第2計量工程、第2読取工程で得た記憶内容に関するデータと、第2計量工程で得た要素に関するデータとを所定の管理システムに送信する第2データ送信工程の各々を具備する。更に、廃棄物の廃棄処理管理方法は、所定の管理システムにおいて、個々の前記容器又は廃棄物自体に関し、第1送信工程で送信されたデータと、第2送信工程で送信されたデータとを比較して同一であるか否かを判定し、同一と判定したときに、廃棄処理場所で廃棄物を廃棄処理することを許可する許可指令を廃棄場所に送信する許可処理工程を具備する。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−80104号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、廃棄物の不法投棄を防止することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、廃棄物の不法投棄が行われたときに、その不法投棄を行った業者を特定することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、廃棄物の処理が適正に行われているか否かを監視することを可能とする、廃棄物管理装置及び廃棄物管理システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を括弧付で用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0011】
本発明の廃棄物管理装置(11)は、廃棄物(14)を収容するコンテナ(11a)が所定位置に設置されたことを検出する検出部(11e)と、前記検出部(11e)が前記コンテナ(11a)の設置を検出したときに、前記コンテナ(11a)内の廃棄物(14)に、前記廃棄物(14)の単位重量あたり複数の情報記録媒体(15)を投入する情報記録媒体投入装置(11b)とを具備する。
【0012】
本発明の廃棄物管理装置(11)は、前記コンテナ(11a)の重量データを計測する重量データ計測部(11fi)を更に具備する。
【0013】
本発明の廃棄物管理装置(11)において、前記廃棄物(14)の投入される前記コンテナ(11a)の画像(12A)を撮影する監視装置(11c)と、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)を送信する通信部(11d)とを更に具備する。
【0014】
本発明の廃棄物管理装置(11)において、前記通信部(11d)は、前記重量データ計測部(11fi)が計測した重量データと、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)とを送信する。
【0015】
本発明の廃棄物管理システム(100)は、上記の廃棄物管理装置(11)と、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)を再現するモニターとを具備する。
【0016】
本発明の廃棄物管理システム(100)は、重量データ計測部(11fi)が計測した、廃棄物の投入されるコンテナ(11a)の重量データを用いて、前記コンテナ(11a)の重量(33)を連続的に算出する電子計算機(11j)を更に具備する。
【0017】
本発明の廃棄物分別管理設備(11´)は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載される廃棄物管理装置(11)を複数具備し、前記複数の廃棄物管理装置(11)の各々は、互いに異なる種類の廃棄物(14)が投入される。
【0018】
本発明の廃棄物分別管理システム(100´)は、上記の廃棄物分別管理設備(11´)と、前記監視装置(11c)が撮影した前記画像(12A)を再現するモニターとを具備する。
【0019】
本発明の廃棄物分別管理システム(100´)は、重量データ計測部(11fi)が計測した、廃棄物(14)の投入されるコンテナ(11a)の重量データを用いて、前記コンテナ(11a)の重量(33)を連続的に算出する電子計算機(11j)を更に具備する。
【0020】
本発明の廃棄物管理方法は、検出部(11e)と情報記録媒体投入装置(11b)とを具備する廃棄物管理システム(100´)により実行される。また、本発明の廃棄物管理方法は、前記検出部(11e)が、廃棄物(14)を収容するコンテナ(11a)が所定位置に設置されたことを検出するステップ(S3)と、前記情報記録媒体投入装置(11b)が、前記検出部(11e)が前記コンテナ(11a)の設置を検出したときに、前記コンテナ(11a)内の廃棄物(14)に、前記廃棄物(14)の単位重量あたり複数の情報記録媒体(15)を投入するステップ(S4a、又はS6b)とを具備する。
【0021】
本発明の廃棄物管理方法は、情報読出装置(17)を更に具備する廃棄物管理システム(100´)により実行される。前記複数の情報記録媒体(15)の各々には、前記廃棄物(14)を排出する排出業者(10−k)が記録されている。また、本発明の廃棄物管理方法は、前記情報読出装置(11b)が、前記各々の情報記録媒体(15)が投入された前記廃棄物(14)の少なくとも一部が不法投棄されたときに、前記各々の情報記録媒体(15)の少なくともいずれかから前記記録される排出業者(10−k)を読出すステップ(S12)を更に具備する。
【0022】
本発明の廃棄物管理方法において、前記廃棄物(14)は、前記排出業者(10−k)から委託された、前記廃棄物(14)の処分業者(20)に運搬される。前記情報読出装置(11b)は、前記廃棄物(14)が前記処分業者(20)に運搬される時に、前記各々の情報記録媒体(15)が投入された前記廃棄物(14)の少なくとも一部が不法投棄されたときに、前記各々の情報記録媒体(14)の少なくともいずれかから前記記録される排出業者(10−k)を読出す。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の廃棄物管理装置11と、それを用いた廃棄物管理システム100に係る実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図1に、廃棄物管理装置11の構成を示す。廃棄物管理装置11は、コンテナ11a、IDタグ投入装置11b、カメラ11c、無線通信装置11d、近接スイッチ11e、複数の重量計11fi(i=1,2,3,4)、タイマー11g、電源装置11h、電子計算機11jの各々を具備する。但し、重量計11fとタイマー11gは必ずしも具備される必要は無く、又は、いずれか一方のみが具備される構成であっても構わない。また、電子計算機11jも、必ずしも具備される必要は無く、この場合には、廃棄物情報管理センタの端末に内蔵される。更に、図2に、廃棄物14及びIDタグ15が投入されたときにおける、コンテナ11aの断面Aを示す。
【0025】
コンテナ11aは、コンクリート廃棄物、木材廃棄物、アスファルトコンクリート廃棄物に例示される廃棄物(産業廃棄物)14のうち、いずれか特定種類の廃棄物(又は、廃棄物処理区分が互いに同一の廃棄物)14を投入して収容するための容器であり、所定重量の範囲内で廃棄物14が収容される。ここで、同一のコンテナ11aに収容される廃棄物14は、特定種類又は同一処理区分であることから、重量は容量にほぼ比例する。IDタグ投入装置11bは、近接スイッチ11eからIDタグ15の投入命令14A(又は14B)を入力したときに、その投入命令14A(又は、14B)に応答してIDタグ15のコンテナ11aへの投入を開始する。
【0026】
カメラ11cは、近接スイッチ11eから入力した撮影命令に応答して、コンテナ11aに対する廃棄物14及びIDタグ15の投入状況を撮影し(廃棄物管理装置11の周辺部も撮影可能であれば、更に望ましい)、撮影された映像12A(図4を用いて後述。以下、「撮影映像12A」と記す)を無線通信装置11dに出力する。無線通信装置11dは、入力した撮影映像12A(廃棄物管理装置11の代わりに廃棄物情報管理センタ30に電子計算機11jが具備されるときには、重量データも共に送信される)を廃棄物情報管理センタ30(図4を用いて後述)に対して送信する。
【0027】
近接スイッチ11eは、コンテナ11aが所定位置に設置されたときにその設置を検出してオン状態となり、カメラ11cに対して廃棄物管理装置11の撮影を要求する撮影命令を出力する。また、近接スイッチ11eは、電子計算機11jが重量データに基づいて算出した重量33に基づいて決定した投入速度でIDタグの投入を開始するように要求する投入命令14Bを、IDタグ投入装置11bに出力する。但し、近接スイッチ11eは、予め投入速度が決定されているときには、撮影命令と共に、予め決定されている投入速度でIDタグ15の投入を開始するように指令する投入命令14AをIDタグ投入装置11bに出力する。または、近接スイッチ11eは、予め投入速度及び投入間隔が決定されているときには、撮影命令を出力した後、タイマー11gからIDタグ15の投入に関して設定された時間に到達したことを通知する投入時間到達通知を入力する毎に、投入命令14AをIDタグ投入装置11bに出力する。
【0028】
尚、投入間隔が予め決定されている場合には、廃棄物14の全体に均一にIDタグ15を混入させるため、可能な限り投入間隔は短くする(即ち、IDタグ15を投入してから、次にIDタグ15を投入するまでに投入される廃棄物量を可能な限り少なくする)ことが望ましい。
【0029】
予め設定された投入速度(及び投入間隔)、又は重量計11fが計測した重量に基づいて決定された投入速度でIDタグ15がコンテナ11aに投入されることで、図1と図2に合わせて示されるように、設定単位体積(=abc,この値は、廃棄物14が同種類のとき、単位重量と対応する)毎に同一の個数のIDタグ15を廃棄物14に混入することが可能となる。尚、図2の例では設定単位体積毎に6個のIDタグが投入される形態となっているが、実際には更に、全ての発見が不可能な程、多数のIDタグ15が投入される。設定単位体積は、例えば10〜1000kgの廃棄物14がコンテナ11aに投入されたときの、コンテナ11a内の廃棄物14の占有体積に相当する(即ち、この場合、10〜1000kgの廃棄物14の体積=abcとなる)。
【0030】
廃棄物14に投入される全てのIDタグ15の発見が不可能な程、多数のIDタグ15が投入されることで、廃棄物14を排出する排出業者による不正行為(投入されたIDタグ15の抜き取り)を防止することが可能となる。また、廃棄物14の不法投棄が行われ、かつ埋立てが行われたとき等、不法投棄された廃棄物14の発見が困難と考えられるときにおいても、その発見が容易となる。更に、廃棄物14に投入されるIDタグ15の数が多ければ、それらのIDタグ15が全て廃棄物14から脱離する可能性も殆ど無いことから、不法投棄された廃棄物14の発見率の向上にも繋がる。
【0031】
重量計11fiの各々は、重量データ(各々の重量計11fiの設置される箇所の重量)を計測し、計測された重量データを、電子計算機11jと無線通信装置11dに出力する。タイマー11gは、時間を計測し、計測結果に基づいて、予め定められた一定間隔毎に近接スイッチ11eに対して投入時間到達通知15Aを出力する(タイマー11gと近接スイッチ11eとは、図示しないケーブルによって接続されている)。但し、予め投入間隔が決定されていないときには、タイマー11gは上記の処理を行わない。
【0032】
電源装置11hは、IDタグ投入装置11b、カメラ11c、無線通信装置11d、及び重量計11fiの各々を起動させるための装置であり、太陽電池、燃料電池、家庭用電源に例示される電源で構成される。特に、電源装置11hとして太陽電池や燃料電池が用いられるときには、電源線が不要となり、電気配線の困難な場所での使用が可能となる。電子計算機11jは、重量計11fiの各々から重量データを入力し、入力した重量データを用いて、廃棄物14とIDタグ15の投入されたコンテナ11aの重量を算出する(電子計算機11jと重量計11fiは、図示しないケーブルによって接続されている)。算出された重量に基づいて、IDタグ15の投入速度を決定して近接スイッチ11eに通知する。
【0033】
本発明の実施の形態において用いられるIDタグは、電磁誘導方式IDシステムに利用されるIDタグに例示される。IDタグは、排出業者、廃棄物種類、廃棄物量(重量、容量、個数)、処分業者(最終処分業者、又は中間処分業者)の各々を示す情報が数年以上の間、種々の温度環境下(0〜40℃程度)で記憶されることが可能であり、また、ユーザエリアが50〜100バイト以上のメモリ容量を有することが望ましい。
【0034】
IDタグの形状、サイズに関しては、IDタグ投入装置11bからコンテナ11aの内部に投入されること、及び排出業者によるIDタグ15の除去はより困難である方が望ましいことから、形状については特に限定されないが、サイズは可能な限り小さいものであることが望ましい。具体的には、例えば(円盤状・直径2〜30mm程度)、又は(棒状・長さ5〜40mm程度)のIDタグ15であることが望まれる。
【0035】
図3は、廃棄物分別管理設備11´の一例を示している。廃棄物分別管理設備11´は、廃棄物処理区分、又は廃棄物種類に応じて、廃棄物管理装置11を複数個設置したものである。図3においては、3種の廃棄物管理装置11が並列に設置されているが、この構成には限らない。廃棄物管理装置11Aにはコンクリート廃棄物、廃棄物管理装置11Bには木材廃棄物、廃棄物管理装置11Cにはアスファルトコンクリート廃棄物の各々が投入される。廃棄物管理装置11A〜11C(11A、11B、11C)の各々は、図1に示した廃棄物管理装置11と同様の構成を有するので、その詳細な説明は省略する。但し、カメラ11cは必ずしも各々の廃棄物管理装置11A〜11Cに対して備えられる必要は無く、1台のカメラ(但し、カメラ11cと比較して大型のもの。以下、「大型カメラ」と記す)が備えられ、その大型カメラが各々の廃棄物管理装置11A〜11Cの全体を撮影する形態であっても構わない。この形態のときには、大型カメラが無線通信装置11dと接続される。
【0036】
図4に、本発明の廃棄物管理装置11を用いた廃棄物管理システム100(又は、廃棄物分別管理装置11´を用いた廃棄物分別管理システム100´)の構成を示す。廃棄物管理システム100は、排出業者10−k(k=1,2,…,n)、中間処分業者(図示されない)、最終処分業者20、廃棄情報管理センタ30の各々を具備している。排出業者10−kは端末12、廃棄情報管理センタ30は端末31を具備しており、これらの端末12、31は、双方がネットワーク40によって接続されている。
【0037】
排出業者10−kの従業員(排出業者従業員)は、端末12を用いて、予め廃棄物14に対する排出経路と廃棄物情報36(図5を用いて後述)とをネットワーク40を介し、端末31に送信する。排出業者10は、廃棄物管理装置11に、上記のようにしてIDタグ15を混入した廃棄物14を、廃棄物運搬トラック13を用いて最終処分業者20(又は中間処分業者)へ運搬する(図4では1台のみの廃棄物運搬トラック13が示されているが、複数の廃棄物運搬トラック13に分散して廃棄物14が運搬される形態であっても構わない)。その運搬の途中で、任意の箇所に、排出業者従業員による廃棄物14の不法投棄が行われることがある。図4においては、その不法投棄が、山16の周辺部で行われたときの例が示されている。
【0038】
中間処分業者の従業員は、運搬途中の経路で不法投棄されずに、中間処分業者まで運搬された廃棄物14を廃棄物種類又は廃棄物処理区分毎に仕分けして、最終処分業者20に運搬する(但し、中間処分業者が経由されないときには、廃棄物14の仕分け処理は、最終処分業者20の従業員によって行われる)。
【0039】
最終処分業者20の従業員(以下、「最終処分業者従業員」と記す)は、中間処分業者によって運搬された廃棄物14に対し、リーダライタ17から電波を発信して廃棄物情報36を読み取る。また、最終処分業者従業員は、中間処分業者から運搬された廃棄物14の重量33を計測し、計測された重量33と、リーダライタ17から読み取った廃棄物情報36に示される重量33とを照合し、実質的に一致するかどうかを確認する。また、最終処分業者従業員は、図示されない埋立地へ廃棄物14を運搬して、廃棄物14の埋立て作業を行う。更に、最終処分業者従業員は、上記の確認の結果、重量33が互いに実質的に一致するときには、端末22からネットワーク40を介して端末31に対し、廃棄物14の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、重量33が互いに実質的に一致しないときには、廃棄物14の処理が未了であることを通知する処理未了通知を各々、廃棄物情報36と共に端末31に送信する。
【0040】
廃棄物情報管理センタ30の端末31は、予め、複数の端末12から廃棄物情報36を受信して、図5に示す廃棄物情報データベース37に格納する。廃棄物情報データベース37には、排出業者10(10−1、10−2、10−3、…)、廃棄物種類32(又は、「廃棄物処理区分32」に読み替えが可能)、廃棄物量(重量33、体積34、個数35)、排出経路38[処理業者(最終処分業者20、中間処分業者)]の各々を示す廃棄物情報36(36A、36B、36C、…)を格納しており、これらの情報を対応付けている。図5では、例えば廃棄物情報36Aは排出業者10−1の情報に対応し、排出業者10−1は、廃棄物種類32a、重量33a、体積34a、個数35aの廃棄物14を、(中間処分業者を介さずに)最終処分業者20aに引き渡すことが示されている(排出経路38aには、最終処分業者20aが含まれる)。
【0041】
尚、廃棄物量について、必ずしも重量33、体積34、個数35の各々の情報が含まれる必要は無く、例えば、廃棄物14が土砂のような非常に細かいものであるときには、個数35は廃棄物情報36に含まれなくともよい。また、廃棄物情報データベース37に廃棄物情報36が格納されることで、廃棄物情報管理センタ30から排出業者10−kに対して廃棄物14の排出が許可され、その結果、廃棄物量に応じてIDタグ15が排出業者10−kに対して発行される。
【0042】
端末31は、端末12からネットワーク40を介し、撮影映像を受信する(廃棄物管理装置11の代わりに廃棄物情報管理センタ30が電子計算機11jを具備するときには、重量データも受信する。この場合、電子計算機11jは、受信した重量データに基づいて重量33を算出してネットワーク40を介し、廃棄物管理装置11に送信する)。端末31は、図示されないモニター設備と接続されており、受信した撮影映像をこのモニター設備によって表示出力する。この結果、パトロール員18は、排出業者10−kによって、IDタグ15の廃棄物14への投入、及び廃棄物種類32に応じた分別収集が適正に行われているかどうかを判断することが可能となる。
【0043】
端末31は、端末12から廃棄物情報36と共に、処理完了通知又は処理未了通知を受信する。端末31は、処理完了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36と一致する廃棄物情報36を廃棄物情報データベース37から検索し、検索の結果、抽出した廃棄物情報36を削除する。一方、端末31は、処理未了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36に示される排出業者10−kによって不法投棄が行われたものと判断し、その不法投棄を行ったと考えられる排出業者10−kに対する廃棄物情報36を表示して、パトロール員18に対して不法投棄の事実を通知する。
【0044】
パトロール員18は、端末31によって警告が行われたときには、廃棄物情報36に示される経路に沿って、不法投棄された廃棄物14の探索を行う。その結果、パトロール員18は、不法投棄されたと考えられる廃棄物14を発見したときには、その廃棄物14に対してリーダライタ17から電波を発信し、廃棄物情報36を読み出し、読み出された廃棄物情報36と、不法投棄の行われた場所を示す場所情報、不法投棄された廃棄物14の画像を示す廃棄物画像(デジタルカメラに例示される撮影装置を使用)の各々を廃棄物情報管理センタ30へ送信する。
【0045】
パトロール員18は、IDタグ15の目視確認が出来るときには、リーダライタ17を持ち、IDタグ15の至近にかざして廃棄物情報36を読み取る。一方、廃棄物14の目視確認が出来ないときには、パトロール員18は、廃棄物14の表面から数十cm程度の距離で走査させることで、廃棄物情報36を読み取る。
【0046】
次に、図6を参照して、本発明の廃棄物管理装置、及び廃棄物管理システム100を用いた廃棄物管理方法(又は、廃棄物分別管理装置11´、廃棄物分別管理システム100´を用いた廃棄物分別管理方法)について説明する。
【0047】
排出業者従業員は、端末12を用いて端末31に対して廃棄物情報36を送信する。端末31は、受信した廃棄物情報36を廃棄物情報データベース37に格納する(ステップS1)。廃棄物情報管理センタ30は、排出業者10に対し、端末31が受信した廃棄物情報36に示される廃棄物量33〜35(33、34、35)に基づいて、排出業者10−kに対して発行するIDタグ15の枚数を決定し、決定された枚数のIDタグ15を生成して排出業者10−kに送付する。排出業者従業員は、送付されたIDタグ15をIDタグ投入装置11bに投入する(ステップS2)。排出業者従業員によってコンテナ11aが所定位置に設置され、近接スイッチ11eがON状態となる(ステップS3)。
【0048】
ステップS3の後、ステップS4a、又はステップS4b〜ステップS6bの処理が行われる。
【0049】
近接スイッチ11eは、カメラ11cに対して撮影命令を出力し、IDタグ投入装置11bに対して一定速度でIDタグ15の投入を行うように要求する投入命令14Bを出力する。このとき、図示されない廃棄物投入機械によって廃棄物14のコンテナ11aへの一定速度での投入が開始され、また、IDタグ投入装置14は投入命令14Bに応答して、IDタグ15のコンテナ11aへの投入を開始する(ステップS4a)。
【0050】
重量計11fiは、廃棄物14がコンテナ11aに投入されることで各々の箇所に掛かる重量33を示す重量データを計測し、計測された重量データを電子計算機11jに出力する(ステップS4b)。電子計算機11jは、入力した重量データに基づいて時々刻々と重量変化を算出し、算出の結果、所定値以上の重量変化を検出したときに、その重量変化に基づいて投入速度の変更を要求する投入命令14AをIDタグ投入装置14に対して出力する(ステップS5b)。IDタグ投入装置14は、投入命令14Aに応答して、IDタグ15のコンテナ11aへの投入を継続する(ステップS6b)。尚、電子計算機11jは、ステップS5bで所定値以上の重量変化を検出しなかったときには、ステップS5bとステップS6bの処理は行わない。
【0051】
廃棄物14とIDタグ15のコンテナ11aへの投入終了後、排出業者従業員は、そのコンテナ11aの廃棄物運搬トラック13への積載を行い、中間処分業者へ運搬する。中間処分業者は、受け取ったコンテナ11aを、内部に含まれる廃棄物種類32毎に仕分けし、最終処分業者20に運搬する(ステップS7)。尚、ステップS7おいては、必ずしも中間処分業者を介してコンテナ11aの運搬が行われる必要は無く、排出業者10から最終処分業者20へ直接、運搬されても構わない。
【0052】
最終処分業者従業員は、中間処分業者によって運搬された廃棄物14に対し、リーダライタ17から電波を発信して廃棄物情報36を読み取る(ステップS8)。また、最終処分業者従業員は、中間処分業者から運搬された廃棄物14の重量を計測し、計測された重量33と、リーダライタ17から読み取った廃棄物情報36に示される重量33とを照合し、実質的に一致するかどうかを確認する(ステップS9)。更に、最終処分業者従業員は、上記の確認の結果、重量33が互いに実質的に一致するときには、端末22からネットワーク40を介して端末31に対し、廃棄物14の処理が完了したことを通知する処理完了通知を廃棄物情報36と共に端末31に送信する(ステップS10a)。一方、最終処分業者従業員は、上記の確認の結果、重量33が互いに実質的に一致しないときには、廃棄物14の処理が未了であることを通知する処理未了通知を廃棄物情報36と共に端末31に送信する(ステップS10b)。
【0053】
端末31は、処理完了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36と一致する廃棄物情報36を廃棄物情報データベース37から検索し、検索の結果、抽出した廃棄物情報36を削除して終了する(ステップS11a)。一方、端末31は、処理未了通知を受信したときには、受信した廃棄物情報36に示される排出業者10−kによって不法投棄が行われたものと判断し、その不法投棄を行ったと考えられる排出業者10−kに対する廃棄物情報36を表示することで、パトロール員18に対して不法投棄の事実を通知する(ステップS11b)。
【0054】
パトロール員18は、端末31によって警告が行われたときには、廃棄物情報36に示される経路に沿って、不法投棄された廃棄物14の探索を行う。その結果、パトロール員18は、不法投棄されたと考えられる廃棄物14を発見したときには、その廃棄物14に対してリーダライタ17から電波を発信し、廃棄物情報36を読み出す(ステップS12)。また、パトロール員18は、読み出された廃棄物情報36と、不法投棄の行われた場所を示す場所情報、不法投棄された廃棄物14の画像を示す廃棄物画像(デジタルカメラに例示される撮影装置を使用)の各々を廃棄物情報管理センタ30へ送信する(ステップS13)。
【0055】
尚、図6においては、ステップS13の廃棄物情報36、場所情報、廃棄物画像の各々を総称して、「不法投棄情報」と記されている。また、ステップS13の後に、廃棄物情報管理センタ30においては、不法投棄を行った業者に対する警告が行われる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の廃棄物管理装置及び廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理装置及び廃棄物分別管理システム)により、廃棄物の不法投棄を防止することが可能となる。
【0057】
本発明の廃棄物管理装置及び廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理装置及び廃棄物分別管理システム)により、廃棄物の不法投棄が行われたときに、その不法投棄を行った業者を特定することを可能となる。
【0058】
本発明の廃棄物管理装置及び廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理装置及び廃棄物分別管理システム)により、廃棄物の処理が適正に行われているか否かを監視することを可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物管理装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の廃棄物管理装置に係る、コンテナの断面を示す図である。
【図3】本発明の廃棄物管理設備の構成を示す図である。
【図4】本発明の廃棄物管理システム(又は、廃棄物分別管理システム)の構成を示す図である。
【図5】本発明の廃棄物管理システムに係る、廃棄物情報データベースを示す図である。
【図6】本発明の廃棄物管理方法(又は、廃棄物分別管理方法)を示す図である。
【符号の説明】
11:廃棄物管理装置
11´:廃棄物分別管理設備
11a:コンテナ
11b:IDタグ投入装置
11c:カメラ
11d:無線通信装置
11e:近接スイッチ
11fi:重量計
11g:タイマー
11h:電源装置
11j:電子計算機
12:端末
13:廃棄物運搬トラック
14:廃棄物
15:IDタグ
17:リーダライタ
18:パトロール員
20:最終処分業者
22:端末
30:廃棄物情報管理センタ
31:端末
32:廃棄物種類
33:重量
34:容量
35:個数
38:排出経路
40:ネットワーク
100:廃棄物管理システム
100´:廃棄物分別管理システム
Claims (12)
- 廃棄物を収容するコンテナが所定位置に設置されたことを検出する検出部と、
前記検出部が前記コンテナの設置を検出したときに、前記コンテナ内の廃棄物に、前記廃棄物の単位重量あたり複数の情報記録媒体を投入する情報記録媒体投入装置とを具備する
廃棄物管理装置。 - 請求項1において、
前記コンテナの重量データを計測する重量データ計測部を更に具備する
廃棄物管理装置。 - 請求項2において、
前記廃棄物の投入される前記コンテナの画像を撮影する監視装置と、
前記監視装置が撮影した前記画像を送信する通信部とを更に具備する
廃棄物管理装置。 - 請求項3において、
前記通信部は、前記重量計測部が計測した重量データと、前記監視装置が撮影した前記画像とを送信する
廃棄物管理装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の廃棄物管理装置と、
前記監視装置が撮影した前記画像を再現するモニターとを具備する
廃棄物管理システム。 - 請求項5において、
重量計測部が計測した、廃棄物の投入されるコンテナの重量データを用いて、前記コンテナの重量を連続的に算出する電子計算機を更に具備する
廃棄物管理システム。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載される廃棄物管理装置を複数具備し、前記複数の廃棄物管理装置の各々は、互いに異なる種類の廃棄物が投入される
廃棄物分別管理設備。 - 請求項7に記載の廃棄物分別管理設備と、
前記監視装置が撮影した前記画像を再現するモニターとを具備する
廃棄物分別管理システム。 - 請求項8において、
重量計測部が計測した、廃棄物の投入されるコンテナの重量データを用いて、前記コンテナの重量を連続的に算出する電子計算機を更に具備する
廃棄物分別管理システム。 - 検出部と情報記録媒体投入装置とを具備する廃棄物管理システムにより実行される廃棄物管理方法において、
前記検出部が、廃棄物を収容するコンテナが所定位置に設置されたことを検出するステップと、
前記情報記録媒体投入装置が、前記検出部が前記コンテナの設置を検出したときに、前記コンテナ内の廃棄物に、前記廃棄物の単位重量あたり複数の情報記録媒体を投入するステップとを具備する
廃棄物管理方法。 - 情報読出装置を更に具備する廃棄物管理システムにより実行される、請求項10に記載の廃棄物管理方法において、
前記複数の情報記録媒体の各々には、前記廃棄物を排出する排出業者が記録され、
前記情報読出装置が、前記各々の情報記録媒体が投入された前記廃棄物の少なくとも一部が不法投棄されたときに、前記各々の情報記録媒体の少なくともいずれかから前記記録される排出業者を読出すステップを更に具備する
廃棄物管理方法。 - 請求項11に記載の廃棄物管理方法において、
前記廃棄物は、前記排出業者から委託された、前記廃棄物の処分業者に運搬され、前記情報読出装置は、前記廃棄物が前記処分業者に運搬される時に、前記各々の情報記録媒体が投入された前記廃棄物の少なくとも一部が不法投棄されたときに、前記各々の情報記録媒体の少なくともいずれかから前記記録される排出業者を読出す
廃棄物管理方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008015628A (ja) * | 2006-07-03 | 2008-01-24 | Japan Research Institute Ltd | 廃棄物収集管理装置、廃棄物収集管理方法、および廃棄物収集管理プログラム |
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-
2003
- 2003-01-27 JP JP2003016913A patent/JP2004224544A/ja not_active Withdrawn
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