JP4703799B2 - 廃棄物処理の管理方法、管理システム、管理機関装置及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物処理の管理方法、管理システム、管理機関装置及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)にて定義されているように、「廃棄物」とは、ゴミ、粗大ゴミ、燃殻、汚泥、糞尿、廃油、廃アルカリ、動物の死体、その他の汚物又は不要物であって、固形状又は液状のものや、或いは燃焼ガス等の気体状のもの等、利用価値の全く無い無価物のものを言う。
【0003】
廃棄物は、その発生形態や性状の違いによって、「産業廃棄物」と「一般廃棄物」に大別される。
産業廃棄物とは、工場、商店、医療機関等の事業所での事業活動にて発生した廃棄物を示す。この産業廃棄物の中でも、燃えやすい廃油等の爆発性を有する廃棄物、廃酸や廃アルカリ、水銀、カドミウム、アスベスト、PCB等の毒性を有する廃棄物、医療機関にて発生する使用済の注射針やカテーテル等の感染性を有する廃棄物は、人間の健康や生活環境に大きな被害を及ぼす可能性がある廃棄物として、特別管理産業廃棄物とされている。
一方、一般廃棄物とは、産業廃棄物以外の、一般の家庭を中心とする日常の生活に伴って発生した廃棄物を示す。
【0004】
上述のような廃棄物の処理の過程、すなわち発生した廃棄物の保管、廃棄物の収集及び運搬、廃棄物の処分、というような、廃棄物の発生から最終的な処分までの一連の過程が「廃棄物処理」と呼ばれている。この一連の過程において、廃棄物の収集及び運搬と、廃棄物の処分との間に、廃棄物の減量化や安定化を図る目的で、廃棄物を物理的又は化学的又は生物的に変質させる中間処理が挿入される場合もある。
【0005】
廃棄物処理の責務については、産業廃棄物と一般破棄物では大きく異なっており、一般廃棄物が各区域内の地方公共団体が責務を有しているのに対して、産業廃棄物は、廃棄物を発生する事業者(以下、「排出事業者」と言う)が自ら責務を負わなくてはならない(自己処理責任)、と法律上で定められている。
しかしながら、廃棄物の処分場の確保等の問題により、全ての排出事業者が発生した廃棄物を全て処理するには限界がある。したがって、排出事業者は、処理費用を負担して廃棄物処理そのものを、産業廃棄物を収集し運搬する業者(以下、「収集運搬業者」と言う)に委託してもよいことが認められている。
【0006】
ここで、産業廃棄物は上述したように無価物であるため、排出事業者は、廃棄物処理にはあまり経費をかけたくないのが実情である。このため、排出事業者は、より安価で廃棄物処理を引き受けてくれるような業者に該廃棄物処理を委託することが多い。この結果、適正に処分されるべき産業廃棄物が、劣悪な業者によって不正に処分されてしまう可能性が高くなる。例えば、不法な場所に産業廃棄物がそのまま投棄されてしまう(不正放棄等)。特に、産業廃棄物には、爆発性、毒性、感染性を有する廃棄物をも含まれるため、このような廃棄物が不法投棄された場合、人間の健康や生活環境に係わる被害が発生する恐れが十分ある。
【0007】
そこで、官公庁では、廃棄物処理が委託される側の業者の指定強化、及び廃棄物処理過程の管理強化を柱とする政策を施行している。
その政策の一つとして、マニフェスト制度がある。このマニフェスト制度とは、排出事業者が委託した産業廃棄物の処理状況を、所謂産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票)を使用して自らが確認するようになされた制度である。このような制度により、産業廃棄物の不法投棄等の不適正な処理を未然に防止できる。
【0008】
上記のマニフェスト制度は、紙媒体であるマニフェスト伝票を使用していることから紙マニフェスト制度とも呼ばれ、この紙マニフェスト制度では、図9に示すような流れに従って、産業廃棄物が処理される。
S501:
排出事業者は、6枚複写のマニフェスト伝票に必要な事項を記入し、署名及び押印した後、産業廃棄物と共に6枚(A,B1,B2,C1,C2,D)のマニフェスト伝票全てを収集運搬業者に渡す。収集運搬業者は、排出事業者から渡されたマニフェスト伝票の記載事項を確認し、該マニフェスト伝票に署名及び押印し、A票を控えとして排出事業者に渡す。排出事業者は、収集運搬業者から渡されたA票を保管する。
S502:
収集運搬業者は、産業廃棄物を、産業廃棄物を処分する業者(以下、「処分業者」と言う)まで搬送し、5枚(B1,B2,C1,C2,D)のマニフェスト伝票と共に処分業者に渡す。処分業者は、収集運搬業者から渡されたマニフェスト伝票に署名及び押印し、5枚のうちのB1票及びB2票を収集運搬業者に渡す。
S503:
収集運搬業者は、処分業者から渡されたB1票及びB2票のうち、B1票を控えとして保管し、残りのB2票を排出事業者に返送する。
S504:
処分業者は、産業廃棄物の処分が終了すると、3枚(C1,C2,D)のマニュフェスト伝票に署名及び押印し、C1票を控えとして保管し、C2票を収集運搬業者に返送すると共に、D票を排出事業者に返送する。
S505:
収集運搬業者は、処分業者から返送されてきたC2票と、保管しておいたB1票とを照合して、指示通りに産業廃棄物の処分がなされたかを確認する。
S506:
排出事業者も、処分業者から返送されてきたD票と、収集運搬業者から返送されてきたB2票と、保管しておいたA票とを照合して、指示通りに産業廃棄物の処分がなされたかを確認する。
【0009】
上述のようにして、排出事業者、収集運搬業者、及び処分業者の各々にて保管されたマニフェスト伝票は、5年間にわたって保管しておくことが義務づけられている。また、公的機関等のセンタへの提出も義務づけられている。
【0010】
一方、近年では、パーソナルコンピュータ(パソコン)が普及していることから、また、事務手続きの簡素化の点から、マニフェスト伝票の代わりに電子情報(マニフェスト情報)を使用したマニフェスト制度(電子マニフェスト制度)が施行されつつある。
【0011】
この電子マニフェスト制度では、排出事業者、収集運搬業者、及び処分業者が各々、自側のパソコン等の端末装置により電話回線を介して情報処理センタにアクセスすることで、図10に示すような流れに従って、産業廃棄物が処理される。
S511:
排出事業者は、廃棄物処理を委託するにあたって必要な事項(マニフェスト情報)を情報管理センタに登録する。
S512:
収集運搬業者は、産業廃棄物の処理業者までの搬送が終了すると、その旨を情報処理センタに報告する。
S513:
情報処理センタは、収集運搬業者から運搬終了の報告を受けると、自動的に排出事業者に運搬終了を通知する。
S514:
処分業者は、産業廃棄物の処分が終了すると、その旨を情報処理センタに報告する。
S515:
情報処理センタは、処分業者から処分終了の報告を受けると、自動的に排出事業者に処分終了を通知する。そして、情報処理センタは、マニフェスト情報を保管すると共に、公的機関等への報告を行う。
【0012】
上述のような電子マニフェスト制度では、排出事業者、収集運搬業者、及び処分業者は各々、情報処理センタに登録及び報告された情報についてを参照することができる。したがって、排出事業者及び収集運搬業者は、情報処理センタの情報を参照することで、指示通りに産業廃棄物の処分がなされたかを確認する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の電子マニフェスト制度において、収集運搬業者が行う産業廃棄物の運搬の過程について着目すると、先ず、収集運搬業者は、排出事業者から産業廃棄物を受け取り、該産業廃棄物を処理業者まで運搬し、その後、情報処理センタに運搬完了を報告する。そして、運搬案情報処理センタは、収集運搬業者から運搬完了が報告されることによって、産業廃棄物の運搬完了を認識する。
【0014】
しかしながら、上記の運搬完了は、時間や場所に限られず、何時でも何処からでも情報処理センタに報告可能であり、不法放棄のために運搬に要した実際の時間が不自然な程長い場合等においても、情報処理センタでは、ここまでは管理できない。したがって、収集運搬業者は、排出事業者から受け取った産業廃棄物を所定の処理業者まで運搬せずに、他の不適正な処理場まで運搬して処分し、その後、虚偽の運搬完了を情報処理センタに通知することが容易に可能となる。
【0015】
このように、従来の電子マニフェスト制度では、収集運搬業者が所定の処分業者まで産業廃棄物を運搬完了していないにも係わらず、運搬完了の通知(虚偽の通知)が情報処理センタに報告される可能性が十分ある。
【0016】
そこで、本発明は、上記の欠点を除去するために成されたもので、廃棄物の不正な処理を確実に防ぐことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的化において、本発明は、排出事業者が排出した廃棄物を収集運搬業者が収集して処分業者まで運搬し、それを該処分業者が処分する過程を、所定の管理機関が管理する廃棄物処理の管理方法であって、上記収集運搬業者が上記廃棄物の運搬を開始するときに、運搬開始の位置及び日時を上記管理機関へ通知する運搬開始通知ステップと、上記収集運搬業者が上記廃棄物の運搬を完了したときに、運搬完了の位置及び日時を上記管理機関へ通知する運搬完了通知ステップと、上記管理機関が、上記運搬開始通知ステップにより通知が行われた位置及び日時を運搬開始位置及び運搬開始日時として管理すると共に、上記運搬完了通知ステップにより通知が行われた位置及び日時を運搬完了位置及び運搬完了日時として管理し、上記運搬開始位置と、上記運搬完了位置と、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離、又は上記排出事業者から送信されてきた距離情報と上記処分業者から送信されてきた距離情報との差分である走行距離と予め得られている基準距離との比較と、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する管理ステップとを含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、排出事業者が排出した廃棄物を収集運搬業者が収集して処分業者まで運搬し、それを該処分業者が処分する過程を、所定の管理機関が管理する廃棄物処理の管理方法であって、上記収集運搬業者が、上記廃棄物の運搬を開始するときに、運搬開始を移動通信装置により該移動通信装置の通信センタを介して上記管理機関へ通知する運搬開始通知ステップと、上記収集運搬業者が、上記廃棄物の運搬を完了したときに、運搬完了を移動通信装置により該移動通信装置の通信センタを介して上記管理機関へ通知する運搬完了通知ステップと、上記管理機関が、上記運搬開始の通知時に上記通信センタから得られる上記運搬開始の通知の発信時刻及び発信エリアを運搬開始日時及び運搬開始位置として管理すると共に、上記運搬完了の通知時に上記通信センタから得られる上記運搬完了の通知の発信時刻及び発信エリアを運搬完了日時及び運搬完了位置として管理し、上記収集運搬業者が発信した運搬開始通知が、上記排出事業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記収集運搬業者が発信した運搬完了通知が、上記処分業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離が、上記排出事業者が存在する通信エリアと上記処分業者が存在する通信エリアとから得られる排出事業者と処分業者との間の距離内であるか否かと、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する管理ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、管理システム、管理機関装置及び記憶媒体としてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0032】
(第1の実施の形態)
本発明は、例えば、図1に示すような廃棄物処理の管理システム100に適用される。
この管理システム100は、排出事業者120(病院等)が排出する廃棄物(ここでは、使用済の注射針、脱脂綿、ガーゼ等の産業廃棄物とする)を収集運搬業者130が処分業者140まで運搬し、処分業者140がこれを処分するまでの、産業廃棄物の処理の管理を行うためのシステムである。
このため、管理システム100では、排出事業者120及び処分業者140が各々、ネットワーク等を介して情報処理センタ110と通信可能に構成されている。
【0033】
排出事業者120側には、端末装置121と、端末装置122に接続されたカード読取装置122とが設置されており、排出事業者120は、端末装置121を用いて情報処理センタ110と通信する。一方の処分業者140側も同様に、端末装置141と、端末装置141に接続されたカード読取装置142とが設置されており、処分業者140は、端末装置141を用いて情報処理センタ110と通信する。
【0034】
情報処理センタ110は、図2に示すように、排出事業者120側の端末装置121及び処分業者140側の端末装置141と各々通信するための通信部203と、システム全体の動作制御を司るCPU202と、CPU202による制御のための処理プログラム等が記憶されるメモリ204と、後述する基準時間情報や各端末装置から送信されてきた情報(廃棄物情報)等を管理するためのデータベース201とを備えている。
【0035】
排出事業者120側の端末装置121及び処分業者140側の端末装置141は各々同様の構成としており、図3に示すように、情報入力等のための操作が行われる操作部301(311)と、操作部301(311)での操作に従った画面を表示する表示部302(312)と、情報処理センタ110と通信するための通信部305(315)と、カード読取装置122(142)と接続するためのインターフェース(I/F)部306(316)と、装置全体の動作制御を司るCPU303(313)と、CPU303(313)による制御のための処理プログラムや各種データ等が記憶されるメモリ304(314)とを備えている。
【0036】
上述のような管理システム100の最も特徴とする構成は、排出事業者120が保有するIDカード123と、収集運搬業者130が保有するIDカード131と、処分業者140が保有するIDカード143とを使用し、情報処理センタ110が、収集運搬業者130の運搬開始時刻と運搬完了時刻の時間差(実際の運搬時間)を管理することにある。
【0037】
そこで、図4のフローチャートは、排出事業者120側の端末装置121での処理を示したものであり、図5のフローチャートは、情報処理センタ110での処理を示したものであり、図6は、排出事業者120側にて扱う情報、処分業者140側にて扱う情報、及び情報処理センタ110にて扱う情報の流れを示したものである。
以下、上記図1〜図6を用いて、収集運搬業者130の運搬開始時刻と運搬完了時刻の時間差を管理するための処理の流れについて説明する。
尚、処分業者140側の端末装置141での処理については、排出事業者120側の端末装置121での処理と同様であるため、該処理についての説明は同じ図4を用いるものとする。
【0038】
収集運搬業者130は、排出事業者120にて排出された産業廃棄物を回収しに行く。
そこで、排出事業者120側において(上記図3及び図4参照)、端末装置121の表示部302には、CPU303の制御により、パスワード入力を促す画面が表示される。これにより、排出事業者120は、操作部301により所定のパスワードを入力する(ステップS401)。
【0039】
CPU303は、排出事業者120によるパスワードの入力を認識すると、該パスワードが正しいパスワードであるか否かを判別する(ステップS402)。この判別は、例えば、メモリ304に予め登録されている正規のパスワードと比較することにより行う。
【0040】
ステップS402の判別の結果、正しいパスワードでなかった場合、CPU303は、その旨を知らせるためのメッセージ等が表示部302にて画面表示されるような制御を行う(ステップS403)。
その後、ステップS401に戻り、パスワード入力待ち状態となる。
【0041】
ステップS402の判別の結果、正しいパスワードであった場合、端末装置121の表示部302には、CPU303の制御により、産業廃棄物に関する情報入力を促す画面が表示される。ここでの入力情報としては、例えば、
・収集運搬業者130に渡す産業廃棄物のID番号(廃棄物ID)
・該産業廃棄物の種類(「注射針」、「脱脂綿」、「ガーゼ」等)
・該産業廃棄物の分量(「10Kg」等)
・該産業廃棄物の処分を委託する処分業者名(運搬先)
とする。
これにより、排出事業者120は、操作部301により上記の情報を入力する。
CPU303は、排出事業者120による情報入力を認識すると、それらの入力情報を一旦メモリ304に格納する(ステップS404)。
【0042】
ステップS404による情報入力の操作が終了すると、端末装置121の表示部302には、CPU303の制御により、排出事業者120のIDカード123及び収集運搬業者130のIDカード131の挿入を促す画面が表示される。
【0043】
ここで、排出事業者120、収集運搬業者130、及び処分業者140が保有するIDカード123、131、及び143は各々、情報処理センタ110から発行されるカードである。特に、収集運搬業者130及び処分業者140については、情報処理センタ110から収集運搬処理や処分処理を認可された者のみに対して発行される。
このようなIDカードには、保有する者の個人情報(氏名や住所等)が記録されている。そして、IDカードの発行及びその記録情報は、情報処理センタ110にて管理される。
【0044】
そこで、排出事業者120と収集運搬業者130は同時に、端末装置121に接続されているカード読取装置122へ各々のIDカード123、131を挿入する。
カード読取装置122では、挿入されたIDカード123及び131の各々に記録されている情報の読み取りが行われる。
CPU303は、カード読取装置122にて読み取られた情報を、I/F部306を介して取得する(ステップS405)。
【0045】
そして、CPU303は、ステップS405にて取得した情報により、カード読取装置122に挿入されたIDカード123及び131が各々正しいカードであるか否かを判別する(ステップS406)。この判別についても上述のステップS402での判別と同様に、メモリ304に予め登録されている正規のIDカードの記録情報と比較することにより行う。
【0046】
ステップS406の判別の結果、正しいIDカードでなかった場合、CPU303は、その旨を知らせるためのメッセージ等が表示部302にて画面表示されるような制御を行う(ステップS407)。
その後、ステップS405に戻り、IDカード挿入待ち状態となる。
【0047】
ステップS406の判別の結果、正しいIDカードであった場合、CPU304は、ステップS405にて取得したIDカード123及び131の読取情報(以下、「排出事業者ID情報」及び「収集運搬業者ID情報」と言う。)と共に、ステップS404にて一旦メモリ304に格納した入力情報(廃棄物ID、種類、分量、及び運搬先の情報)を運搬開始情報として、通信部305を介して情報処理センタ110へ送信する(ステップS408)。
【0048】
その後、収集運搬業者130は、排出事業者120から産業廃棄物を受け取り、処分業者140まで運搬する。
【0049】
情報処理センタ110側において(上記図2及び図5参照)、上述のようにして排出事業者120側から送信されてきた情報は、通信部203にて受信される。
CPU202は、通信部203にて受信された情報が運搬開始情報(運搬開始通知)であるか否かを判別する(ステップS421)。
ここでは、受信情報を運搬開始情報としているので、ステップS422〜S424が実行される。
【0050】
すなわち、CPU202は、その内部に設けられているタイマにより、通信部203にて運搬開始情報が受信された時刻(日時)を運搬開始時刻TS と決定する(ステップS422)。
【0051】
また、CPU202は、上記の運搬開始情報に含まれる排出事業者ID情報及び運搬先情報とを用いて(上記図6▲1▼参照)、データベース201の基準時間情報から該当する基準時間ta を取得する(ステップS423)。
【0052】
ここで、データベース201の基準時間情報は、上述したIDカードを発行する際に作成或いは更新されるものであり、上記図6に示すように、IDカードを発行した排出事業者と処分業者(運搬先)に基準時間ta が対応づけられてなるテーブルデータである。
例えば、排出事業者120が(A)地点に存在し、処分業者140が(B)地点に存在する場合、その基準時間ta としては、経験的な計測結果等により得られる、(A)〜(B)間の距離を運搬するのに要すると思われる時間が設定される。ここでは「4時間(04:00)」が設定されている。
【0053】
したがって、CPU202は、データベース201の基準時間情報から、運搬開始情報に含まれる排出事業者ID情報と運搬先情報に対応する排出事業者と運搬先の組を検出し、それに対応する基準時間ta を取得することになる。
【0054】
その後、CPU202は、データベース201の廃棄物情報に対して、排出事業者120側から送信されてきた運搬開始情報(廃棄物ID、種類、分量、及び運搬先の情報)を設定すると共に(上記図6▲2▼参照)、それに対応づけて、ステップS422にて決定した運搬開始時刻TS と(上記図6▲3▼参照)、ステップS423にて取得した基準時間ta と(上記図6▲4▼参照)を設定する(ステップS424)。
【0055】
上述のようにして、排出事業者120から送信された運搬開始情報が情報処理センタ110で管理される。
【0056】
収集運搬業者130が処分業者140まで産業廃棄物の運搬が完了すると、処分業者140において(上記図3及び図4参照)、端末装置141の表示部312には、CPU313の制御により、パスワード入力を促す画面が表示される。これにより、処分業者140は、操作部311により所定のパスワードを入力する(ステップS401)。
【0057】
CPU313は、処分業者140によるパスワードの入力を認識すると、上述した排出事業者120側での処理と同様にして、該パスワードが正しいパスワードであるか否かを判別する(ステップS402)。
【0058】
ステップS402の判別の結果、正しいパスワードでなかった場合、CPU313は、その旨を知らせるためのメッセージ等が表示部312にて画面表示されるような制御を行う(ステップS403)。
その後、ステップS401に戻り、パスワード入力待ち状態となる。
【0059】
ステップS402の判別の結果、正しいパスワードであった場合、端末装置141の表示部312には、CPU313の制御により、運搬されてきた産業廃棄物に関する情報入力を促す画面が表示される。ここでの入力情報としては、例えば、
・収集運搬業者130により運搬されてきた産業廃棄物のID番号(廃棄物ID)
とする。これにより、処分業者140は、操作部311により廃棄物IDを入力する(ステップS404)。
CPU303は、処分業者140による廃棄物IDの入力を認識すると、このを廃棄物IDを通信部315を介して情報処理センタ110へ送信して、該廃棄物IDに対応づけられた各種情報(種類や分量等)、すなわち情報処理センタ110にて管理されているデータベース201の廃棄物情報を要求することで、該情報を通信部315を介して取得し、これが表示部312にて画面表示されるような制御を行う。これにより、処分業者140は、収集運搬業者130が運搬してきた産業廃棄物の種類や分量等を確認する。そして、処分業者140は、排出事業者120が排出した産業廃棄物が確かに運搬されてきたことを確認すると、その旨を操作部301により入力する(「確認OK」等の入力)。
これを認識したCPU303は、入力された廃棄物IDを一旦メモリ304に格納する(ステップS404)。
【0060】
ステップS404による情報入力の操作が終了すると、端末装置141の表示部312には、CPU313の制御により、処分業者140のIDカード143及び収集運搬業者130のIDカード131の挿入を促す画面が表示される。
そこで、処分業者140と収集運搬業者130は同時に、端末装置141に接続されているカード読取装置142へ各々のIDカード143、131を挿入する。
カード読取装置142では、挿入されたIDカード143及び131の各々に記録されている情報の読み取りが行われる。
CPU313は、カード読取装置142にて読み取られた情報を、I/F部316を介して取得する(ステップS405)。
【0061】
そして、CPU313は、ステップS405にて取得した情報により、上述した排出事業者120側での処理と同様にして、カード読取装置142に挿入されたIDカード143及び131が各々正しいカードであるか否かを判別する(ステップS406)。
【0062】
ステップS406の判別の結果、正しいIDカードでなかった場合、CPU313は、その旨を知らせるためのメッセージ等が表示部312にて画面表示されるような制御を行う(ステップS407)。
その後、ステップS405に戻り、IDカード挿入待ち状態となる。
【0063】
ステップS406の判別の結果、正しいIDカードであった場合、CPU314は、ステップS405にて取得したIDカード143及び131の読取情報(以下、IDカード143の読取情報を「処分業者ID情報」と言う。)と共に、ステップS404にて一旦メモリ304に格納した廃棄物IDを運搬完了情報として、通信部315を介して情報処理センタ110へ送信する(ステップS408)。
【0064】
その後、処分業者140は、収集運搬業者130が運搬してきた産業廃棄物を処分する。
【0065】
情報処理センタ110側において(上記図2及び図5参照)、上述のようにして処分業者140側から送信されてきた情報は、通信部203にて受信される。
CPU202は、上述したように、通信部203にて受信された情報が運搬開始情報であるか否かを判別するが(ステップS421)、ここでは、受信情報を運搬完了情報としているので、ステップS425(ステップS421の「No」分岐側)の判別により、ステップS426〜S428が実行される。
【0066】
すなわち、CPU202は、その内部に設けられているタイマにより、通信部203にて運搬完了情報が受信された時刻を運搬完了時刻TE と決定する(ステップS426)。
【0067】
そして、CPU202は、上記の運搬完了情報に含まれる廃棄物IDに対応する廃棄物情報をデータベース201から取得し、該廃棄物情報に設定されている運搬開始時刻TS と、ステップS426にて決定した運搬完了時刻TE とから、実際に運搬に要した時間(運搬時間)ΔTを算出する(ステップS427)。
【0068】
その後、CPU202は、データベース201の廃棄物情報の、処分業者140側から送信されてきた運搬完了情報に含まれる廃棄物IDに対応する廃棄物情報に対して、該運搬完了情報に含まれる処分業者ID情報と(上記図6▲5▼参照)、ステップS426にて決定した運搬完了時刻TE と(上記図6▲6▼参照)、ステップS427にて算出した運搬時間ΔTと(上記図6▲7▼参照)を設定する(ステップS428)。
【0069】
上述のようにして、処分業者140から送信された運搬完了情報が情報処理センタ110で管理される。
【0070】
また、情報処理センタ110は、指定されたタイミングで、上述の運搬時間ΔTのチェック(以下、この処理を「時間差チェック処理」とも言う)を、次のようにして行う。
【0071】
情報処理センタ110において(上記図2及び図5参照)、CPU202は、時間差チェック処理実行のタイミングであるか否かを判別する(ステップS429)。このタイミングは、情報処理センタ110の管理者等が予め、処分業者140からの情報受信毎、或いは、所定期間毎、のように設定可能となっている。これにより、指定されたタイミングで自動的に時間差チェック処理が実行されることになる。
【0072】
ステップS429の判別の結果、時間差チェック処理実行のタイミングであった場合に、CPU202は、データベース201の廃棄物情報に対して、それに設定されいる運搬時間ΔTと基準時間ta の比較を行うことで、運搬時間ΔTが正当な時間であるか否かを判別する(ステップS430)。
例えば、上述したような、(A)地点に存在する排出事業者140から、(B)地点に存在する処分業者140までの運搬において、上記図6では、
運搬開始時間TS = 09:48(1998年08月18日)
運搬完了時間TE = 13:30(1998年08月18日)
基準時間 ta = 04:00
運搬時間 ΔT = 03:42(TE −TS )
となっている。この場合、運搬時刻ΔT(03:42)が、基準時間ta (04:00)に所定時間α(許容値)を加算した時間内であるか否かを判別する。すなわち、
|ΔT|≦ta +α
であるか否かを判別する。
【0073】
ステップS430の判別の結果、”|ΔT|≦ta +α”でなかった場合のみ、CPU202は、不法放棄等の不正な運搬がなされた可能性があると見なして、その旨を警告情報として、データベース201の廃棄物情報に設定する(上記図6▲8▼参照)(ステップS431)。
【0074】
尚、上述の時間差チェック処理の実行タイミングが、例えば、処分業者140からの情報受信毎に設定されていた場合、その受信タイミングで、データベース201の該当する廃棄物情報に対して時間差チェック処理を実行し、所定期間毎に設定されていた場合、その所定期間のタイミングで、データベース201の全ての廃棄物情報に対して順次時間差チェック処理を実行する。
【0075】
上述のように、本実施の形態では、排出事業者120側において、排出事業者120が収集運搬業者130に産業廃棄物を引き渡すときに、排出事業者120と収集運搬業者130が各々保有しているIDカード123、131をカード読取装置122に同時に挿入することで、情報処理センタ110に運搬開始を通知し、この通知の受信時刻を運搬開始時刻として情報処理センタ110で管理する。また、処理業者140側において、収集運搬業者130が産業廃棄物を運搬完了したときに、処分業者140と収集運搬業者130が各々保有しているIDカード143、131をカード読取装置142に同時に挿入することで、情報処理センタ110に運搬完了を通知し、この通知の受信時刻を運搬完了時刻として情報処理センタ110で管理する。そして、情報処理センタ110は、上記の運搬開始時刻と運搬完了時刻の時間差により、不法放棄等の不正な運搬がなされた可能性があるかを判断する。
【0076】
このように構成したことにより、例えば、収集運搬業者130が排出事業者120から受け取った産業廃棄物を指定された処分業者140(運搬先)まで運搬せずに、他の不適正な処理場まで運搬して処分したとしても、この不法放棄は運搬時間ΔTに現れるため(基準時間ta よりオーバーする)、情報処理センタ110は、収集運搬業者130が不法放棄した可能性があることを認識することができる。したがって、収集運搬業者130による不法放棄等の、廃棄物の不正な処理を確実に防ぐことができる。
【0077】
また、上述の不法放棄の可能性有りの結果は、警告情報として情報処理センタ110のデータベース201に記録されるため、後に、警告情報が付された収集運搬業者130に対して警告したり、或いは、次の運搬からはその過程を特に注意して管理したり、また、頻繁に警告情報が付されるようであれば、その収集運搬業者が保有するIDカードを無効にすること等もできるため、劣悪な収集運搬業者をなくすことができる。
【0078】
さらに、収集運搬業者130は、IDカード131を持参しておくだけで、運搬開始や運搬完了を情報処理センタ110へ通知することができる。
【0079】
さらにまた、運搬開始通知には排出事業者120と収集運搬業者130が各々保有する2枚のIDカード123及び131を同時に必要とし、運搬完了通知には処分業者140と収集運搬業者130が各々保有する2枚のIDカード143及び131を同時に必要とするように構成したことにより、すなわち運搬開始通知は排出事業者120の立ち会いの元でしか行うことができず、運搬完了通知も同様に処分業者140の立ち会いの元でしか行うことができないように構成したことにより、虚偽の運搬開始通知及び運搬完了通知がなされることを確実に防ぐことができる。
【0080】
尚、上述の実施の形態において、例えば、運搬開始通知に必要なIDカードを、排出事業者120のIDカード123と、収集運搬業者130のIDカード131との他に、第3者(排出事業者120側の他の担当者等)のIDカードをも含ませ、また、運搬完了通知に必要なIDカードを、処分業者140のIDカード143と、収集運搬業者130のIDカード131との他に、第3者(処分業者140側の他の担当者等)のIDカードをも含ませるように構成すれば、さらに確実に虚偽の運搬開始通知及び運搬完了通知がなされることを防ぐことができる。
【0081】
また、収集運搬業者130の走行距離をも情報処理センタ110にて管理するように構成すれば、廃棄物の不正な処理を、さらに確実に防ぐことができる。
例えば、収集運搬業者130が産業廃棄物の運搬に使用するトラックに対して、その距離走行を自動的に計測し、これを情報処理センタ110へ送信する機能を有する走行距離読取装置を設置する。或いは、排出事業者120側において廃棄物に関する情報を端末装置121に入力する際に、予めトラックに設置されている距離計の走行距離(現在の走行距離)の情報をも入力するようにし、また、処分業者140側において廃棄物に関する情報を端末装置141に入力する際にも、上記の距離計の走行距離(運搬完了後の走行距離)の情報をも入力するようにする。情報処理センタ110は、上記の走行距離読取装置から送信されてきた走行距離情報、或いは、排出事業者120側から送信されてきた距離情報と処分業者140側から送信されてきた距離情報の差分情報(実際の走行距離情報)と、基準時間ta と同様にして予め得られている基準距離との比較により、不法放棄の可能性を判断する。
【0082】
(第2の実施の形態)
本発明は、例えば、図7に示すような廃棄物処理の管理システム500に適用される。
この管理システム500は、上記図1の管理システム100と同様の構成としているが、排出事業者120、収集運搬業者130、及び処分業者140が各々保有するIDカード123、131、及び143の代わりに、収集運搬業者130が持参する移動通信装置(PHSやモバイル端末装置等の移動通信装置、ここでは「携帯電話装置」とする)135を使用することで、収集運搬業者130の運搬開始時刻と運搬完了時刻と共に、その場所(位置)をも管理する構成である点が異なる。
尚、上記図5の管理システム500において、上記図1の管理システム100と同様に動作する箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略し、ここでは、上述した第1の実施の形態と異なる構成についてのみ具体的に説明する。
【0083】
先ず、収集運搬業者130は、排出事業者120から産業廃棄物を受け取り、該産業廃棄物の運搬を開始するとき、携帯電話装置150により、その通信センタ(移動通信サービスセンタ)150を介して、情報処理センタ110へ運搬開始通知を行う。この運搬開始通知には、運搬する産業廃棄物の廃棄物IDの情報が含まれている。
【0084】
このとき、排出事業者120は、第1の実施の形態と同様にして、端末装置121により産業廃棄物に関する情報を情報処理センタ110へ送信する。ここでの入力情報としては、例えば、
・収集運搬業者130に渡す産業廃棄物のID番号(廃棄物ID)
・該産業廃棄物の種類
・該産業廃棄物の分量
・該産業廃棄物の処分を委託する処分業者名(運搬先)
・収集運搬業者130の情報(氏名や住所等)
・排出事業者120の情報(氏名や住所等)
とする。
【0085】
ここで、通信センタ150では、携帯電話装置150からの発信(運搬開始通知や後述する運搬完了通知等)が、どの通信エリア(基地局あたりの通信エリア)内において何時なされたか把握されている。
例えば、排出事業者120が通信エリア(A)内に存在するものとすると、収集運搬業者130が、確かに排出事業者120にて運搬開始通知を行えば、通信センタ150では、携帯電話装置150からの発信が通信エリア(A)にて行われたことが認識されることになる。すなわち、収集運搬業者130が、排出事業者120以外の場所(不適正な場所等)にて運搬開始通知を行えば、通信センタ150では、携帯電話装置150からの発信が本来の通信エリア(A)ではなく他のエリアにて行われたことが認識される。
このようにして、携帯電話装置150から発信された運搬開始通知は、通信センタ150により、その発信場所(通信エリア(A))及び時刻が認識され、これらの情報と共に、情報処理センタ110に送信される。
【0086】
情報処理センタ110においては、図8に示すように、データベース201の廃棄物情報に対して、排出事業者120側から送信されてきた情報(廃棄物ID、種類、分量、運搬先、排出事業者情報、及び収集運搬業者の情報)が設定される(図中▲1▼’参照)。
【0087】
このとき、運搬開始時刻TS については、運搬開始通知(廃棄物ID)と共に通信センタ150から送信されてきた時刻が、該当する廃棄物IDの廃棄物情報に設定される。また、上記運搬開始通知と共に通信センタ150から送信されてきた通信エリア(運搬開始通信エリア)も、該当する廃棄物IDの廃棄物情報に設定される(図中▲2▼’参照)。
さらに、基準時間ta については、排出事業者120側から送信されてきた情報に含まれる運搬先と排出事業者情報とを用いて、データベース201の基準時間情報から取得された基準時間ta が設定される(図中▲3▼’参照)。ここでの基準時間情報は、排出事業者120が存在する通信エリアと、運搬先(処分業者)が存在する通信エリアとに基準時間ta が対応づけられてなるテーブルデータとしている。
【0088】
そして、収集運搬業者130は、排出事業者120から受け取った産業廃棄物を処分業者140まで運搬を完了すると、携帯電話装置150により、通信センタ150を介して、情報処理センタ110へ運搬完了通知を行う。この運搬完了通知には、運搬完了した産業廃棄物の廃棄物IDの情報が含まれている。このとき、排出事業者140は、第1の実施の形態と同様にして、端末装置141により廃棄物IDや処分業者140の情報を情報処理センタ110へ送信することで、該廃棄物IDに関する情報を取得し、運搬されてきた産業廃棄物の確認を行う。
【0089】
情報処理センタ110においては、上記図8に示すように、データベース201の廃棄物情報に対して、処分業者140側から送信されてきた情報に含まれる処分業者140の情報(処分業者情報)が設定される(図中▲4▼’参照)。
【0090】
このとき、運搬完了時刻TE については、運搬完了通知と共に通信センタ150から送信されてきた時刻が、該当する廃棄物IDの廃棄物情報に設定される。また、上記運搬開始通知と共に通信センタ150から送信されてきた通信エリア(運搬完了通信エリア)も、該当する廃棄物IDの廃棄物情報に設定される(図中▲5▼’参照)。
そして、運搬時刻ΔTが、上述のようにして廃棄物情報に設定された運搬開始時刻TS と運搬完了時刻TE とから算出されて設定される(図中▲6▼’参照)。
【0091】
情報処理センタ110での時間差チェック処理では、上述した”|ΔT|≦ta +α”であるか否かの判別に加えて(図中▲7▼’参照)、次のような判別が行われる。
・収集運搬業者130が発信した運搬開始通知が排出事業者120が存在する通信エリアからなされたものであるか否か(図中▲8▼’参照)
・収集運搬業者130が発信した運搬完了通知が処分業者140が存在する通信エリアからなされたものであるか否か(図中▲9▼’参照)
したがって、このような時間差チェック処理(時間差及び場所チェック処理)の結果が、警告情報として設定されることになる。
【0092】
尚、上記の判別の他にも、第1の実施の形態にて説明したように、収集運搬業者130のトラックの走行距離を計測し、この結果得られる走行距離が、運搬開始通信エリアと運搬完了通信エリアから得られる排出事業者120と処分業者140間の距離内であるか否かを判別し、その距離内でない場合には警告対象とすするようにしてもよい。
或いは、運搬開始通知がなされた電話番号と、運搬完了通知がなされた電話番号が同一であるか否かを判別し、異なっていた場合には警告対象とするようにしてもよい。
【0093】
上述のように、本実施の形態では、収集運搬業者130の運搬開始時刻及び運搬完了時刻の時間差(実際の運搬時間)と共に、運搬開始の場所及び運搬完了の場所をも管理するように構成したことにより、収集運搬業者130による不法放棄等の廃棄物の不正な処理を、さらに確実に防ぐことができる。
【0094】
尚、本発明の目的は、上述した各実施の形態のホスト及び端末の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が各実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することとなる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
また、コンピュータが読みだしたプログラムコードを実行することにより、各実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって各実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって各実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
以上説明したように上述した実施形態によれば、収集運搬業者が廃棄物の運搬を開始するときに運搬開始を管理機関へ通知し、収集運搬業者が廃棄物の運搬を完了したときに運搬完了を管理機関へ通知する。管理機関は、運搬開始通知を受け取った時刻(管理機関での時刻)を運搬開始日時として管理すると共に、運搬完了通知を受け取った時刻(管理機関での時刻)を運搬完了日時として管理する。
このように構成したことにより、管理機関において、収集運搬業者が廃棄物の運搬に要した時間(運搬開始日時と運搬完了日時の時間差)等を管理できるため、収集運搬業者による不法放棄等の廃棄物の不正な処理を確実に防ぐことができる。
また、運搬開始通知を行うためには、排出事業者が保有するカード状記録媒体と、収集運搬業者が保有するカード状記録媒体とを必要とし、運搬完了通知を行うためには、処分業者が保有するカード状記録媒体と、収集運搬業者が保有するカード状記録媒体とを必要とするように構成すれば、収集運搬業者による不法放棄等の廃棄物の不正な処理を、さらに確実に防ぐことができる。
例えば、排出事業者側において、排出事業者が収集運搬業者に廃棄物を引き渡すときに、排出事業者と収集運搬業者が各々保有しているIDカード(氏名や住所等の個人データが予め記録されたカード状記録媒体)をカード読取装置(読取手段)に同時に挿入し、これらのIDカードが正しいカードであった場合に、運搬開始を管理機関へ通知する。また、処分業者側において、収集運搬業者が処分業者まで廃棄物の運搬を完了したときに、処分業者と収集運搬業者が各々保有しているIDカードをカード読取装置に同時に挿入し、これらのIDカードが正しいカードであった場合に、運搬完了を管理機関へ通知する。これにより、運搬開始通知は少なくとも排出事業者の立ち会いの元でしか行うことができず、運搬完了通知も少なくとも処分業者の立ち会いの元でしか行うことができない。したがって、収集運搬業者による虚偽の通知等を確実に防ぐことができる。
さらに、運搬開始日時と運搬完了日時から得られる時間差等により、収集運搬業者に対する警告の判定を行うように構成すれば、劣悪な収集運搬業者をなくすことができる。
例えば、運搬開始日時と運搬完了日時の時間差(実際の運搬に要した時間)が、予め求められている基準時間(廃棄物の運搬に要する時間)よりオーバーしているか否かを判別し、オーバーしていた場合には、収集運搬業者が不法放棄を行った可能性があると見なして、この収集運搬業者に警告する等の処理を行う。
さらにまた、運搬開始の通知の際に、その位置をも通知し、また、運搬完了の通知の際にも、その位置をも通知し、これらの各位置(運搬開始位置及び運搬完了位置)を管理機関にて管理するように構成すれば、収集運搬業者は、指定された排出事業者側及び処分業者側でしか運搬開始及び運搬完了の通知を行うことができないため、したがって、収集運搬業者による不法放棄等の廃棄物の不正な処理を、さらに確実に防ぐことができる。
また、運搬開始位置と運搬完了位置から得られる収集運搬業者の走行距離等により、収集運搬業者に対する警告の判定を行うように構成すれば、劣悪な収集運搬業者を、さらになくすことができる。
例えば、運搬開始位置と運搬完了位置から得られる収集運搬業者の走行距離(実際の走行距離)が、予め求められている基準距離(排出事業者から処分業者までの距離)よりオーバーしているか否かを判別し、オーバーしていた場合には、収集運搬業者が不法放棄を行った可能性があると見なして、この収集運搬業者に警告する等の処理を行う。
また、上記の運搬開始と運搬完了の通知を移動通信装置(PHS等)を使用して行うように構成しても、その通信センタからは移動通信装置の発信時刻及び発信エリアを得ることができるため、これらの発信時刻及び発信エリアを運搬開始日時及び運搬開始位置と運搬完了日時及び運搬完了位置として管理することで、収集運搬業者による不法放棄等の廃棄物の不正な処理を確実に防ぐことができる。
【0095】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、廃棄物の不正な処理を確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態において、本発明を適用した廃棄物処理の管理システムを説明するための図である。
【図2】上記管理システムでの情報処理センタの内部構成を示すブロック図である。
【図3】上記管理システムでの排出事業者及び処分業者側の端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】上記端末装置での処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図5】上記情報処理センタでの処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】上記管理システムでの情報の流れを説明するための図である。
【図7】第2の実施の形態において、本発明を適用した廃棄物処理の管理システムを説明するための図である。
【図8】上記管理システムでの情報の流れを説明するための図である。
【図9】マニフェスト制度(紙マニフェスト制度)を説明するための図である。
【図10】マニフェスト制度(電子マニフェスト制度)を説明するための図である。
【符号の説明】
100 廃棄物処理の管理システム
110 情報処理センタ
120 排出事業者
121 端末装置
122 カード読取装置
123 IDカード
130 収集運搬業者
131 IDカード
140 処分業者
141 端末装置
142 カード読取装置
143 IDカード
Claims (10)
- 排出事業者が排出した廃棄物を収集運搬業者が収集して処分業者まで運搬し、それを該処分業者が処分する過程を、所定の管理機関が管理する廃棄物処理の管理方法であって、
上記収集運搬業者が上記廃棄物の運搬を開始するときに、運搬開始の位置及び日時を上記管理機関へ通知する運搬開始通知ステップと、
上記収集運搬業者が上記廃棄物の運搬を完了したときに、運搬完了の位置及び日時を上記管理機関へ通知する運搬完了通知ステップと、
上記管理機関が、上記運搬開始通知ステップにより通知が行われた位置及び日時を運搬開始位置及び運搬開始日時として管理すると共に、上記運搬完了通知ステップにより通知が行われた位置及び日時を運搬完了位置及び運搬完了日時として管理し、上記運搬開始位置と、上記運搬完了位置と、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離、又は上記排出事業者から送信されてきた距離情報と上記処分業者から送信されてきた距離情報との差分である走行距離と予め得られている基準距離との比較と、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する管理ステップとを含むことを特徴とする廃棄物処理の管理方法。 - 上記運搬開始通知ステップは、
少なくとも上記排出事業者及び上記収集運搬業者が保有する各々のカード状記録媒体から記録情報を読み取る読取ステップと、
該読取ステップにより読み取られた情報から上記排出事業者及び上記収集運搬業者の確認を行う確認ステップと、
該確認ステップでの確認結果に基づいて上記運搬開始の位置及び日時の通知を実行する通知実行ステップとを含み、
上記運搬完了通知ステップは、
少なくとも上記処分業者及び上記収集運搬業者が保有する各々のカード状記録媒体から記録情報を読み取る読取ステップと、
該読取ステップにより読み取られた情報から上記処分業者及び上記収集運搬業者の確認を行う確認ステップと、
該確認ステップでの確認結果に基づいて上記運搬完了の位置及び日時の通知を実行する通知実行ステップとを含むことを特徴とする請求項1記載の廃棄物処理の管理方法。 - 排出事業者が排出した廃棄物を収集運搬業者が収集して処分業者まで運搬し、それを該処分業者が処分する過程を、所定の管理機関が管理する廃棄物処理の管理方法であって、
上記収集運搬業者が、上記廃棄物の運搬を開始するときに、運搬開始を移動通信装置により該移動通信装置の通信センタを介して上記管理機関へ通知する運搬開始通知ステップと、
上記収集運搬業者が、上記廃棄物の運搬を完了したときに、運搬完了を移動通信装置により該移動通信装置の通信センタを介して上記管理機関へ通知する運搬完了通知ステップと、
上記管理機関が、上記運搬開始の通知時に上記通信センタから得られる上記運搬開始の通知の発信時刻及び発信エリアを運搬開始日時及び運搬開始位置として管理すると共に、上記運搬完了の通知時に上記通信センタから得られる上記運搬完了の通知の発信時刻及び発信エリアを運搬完了日時及び運搬完了位置として管理し、上記収集運搬業者が発信した運搬開始通知が、上記排出事業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記収集運搬業者が発信した運搬完了通知が、上記処分業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離が、上記排出事業者が存在する通信エリアと上記処分業者が存在する通信エリアとから得られる排出事業者と処分業者との間の距離内であるか否かと、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する管理ステップとを含むことを特徴とする廃棄物処理の管理方法。 - 排出事業者が排出した廃棄物を収集運搬業者が収集して処分業者まで運搬し、それを該処分業者が処分する過程を、所定の管理機関が管理する廃棄物処理の管理システムであって、
上記排出事業者の側と上記処分業者の側には各々、上記管理機関と接続可能な排出側端末装置と処分側端末装置が設置されており、
上記排出側端末装置は、上記収集運搬業者による上記廃棄物の運搬開始の位置及び日時を上記管理機関へ通知する運搬開始通知手段を備え、
上記処分側端末装置は、上記収集運搬業者による上記廃棄物の運搬完了の位置及び日時を上記管理機関へ通知する運搬完了通知手段を備え、
上記管理機関は、上記運搬開始通知手段により上記運搬開始が通知された位置及び日時を運搬開始位置及び運搬開始日時として管理すると共に、上記運搬完了通知手段により上記運搬完了が通知された位置及び日時を運搬完了位置及び運搬完了日時として管理し、上記運搬開始位置と、上記運搬完了位置と、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離、又は上記排出事業者から送信されてきた距離情報と上記処分業者から送信されてきた距離情報との差分である走行距離と予め得られている基準距離との比較と、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する管理手段を備えることを特徴とする廃棄物処理の管理システム。 - 上記排出側端末装置は、
カード状記録媒体の記録情報を読み取る読取手段と、
該読取手段により少なくとも上記排出事業者及び上記収集運搬業者が保有する各々のカード状記録媒体から読み取られた情報により上記排出事業者及び上記収集運搬業者の確認を行う確認手段とを備え、
上記処分側端末装置は、
カード状記録媒体の記録情報を読み取る読取手段と、
該読取手段により少なくとも処分業者及び上記収集運搬業者が保有する各々のカード状記録媒体から読み取られた情報により上記処分業者及び上記収集運搬業者の確認を行う確認手段とを備え、
上記運搬開始通知手段は、上記排出側端末装置の上記確認手段での確認結果に基づいて上記運搬開始の位置及び日時の通知を実行し、
上記運搬完了通知手段は、上記処分側端末装置の上記確認手段での確認結果に基づいて上記運搬完了の位置及び日時の通知を実行することを特徴とする請求項4記載の廃棄物処理の管理システム。 - 排出事業者が排出した廃棄物を収集運搬業者が収集して処分業者まで運搬し、それを該処分業者が処分する過程を、所定の管理機関が管理する際において、上記収集運搬業者が、上記廃棄物の運搬を開始するときに、運搬開始を移動通信装置により該移動通信装置の通信センタを介して上記管理機関へ通知し、上記収集運搬業者が、上記廃棄物の運搬を完了したときに、運搬完了を移動通信装置により該移動通信装置の通信センタを介して上記管理機関へ通知するようになされた廃棄物処理の管理システムであって、
上記管理機関は、上記運搬開始の通知時に上記通信センタから得られる上記運搬開始の通知の発信時刻及び発信エリアを運搬開始日時及び運搬開始位置として管理すると共に、上記運搬完了の通知時に上記通信センタから得られる上記運搬完了の通知の発信時刻及び発信エリアを運搬完了日時及び運搬完了位置として管理し、上記収集運搬業者が発信した運搬開始の通知が、上記排出事業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記収集運搬業者が発信した運搬完了の通知が、上記処分業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離が、上記排出事業者が存在する通信エリアと上記処分業者が存在する通信エリアとから得られる排出事業者と処分業者との間の距離内であるか否かと、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定することを特徴とする廃棄物処理の管理システム。 - 廃棄物の排出事業者側の端末装置より、運搬開始の位置及び日時の通知を受信する運搬開始通知受信手段と、
廃棄物の処分業者側の端末装置より、運搬完了の位置及び日時の通知を受信する運搬完了通知受信手段と、
上記運搬開始通知受信手段で受信された位置及び日時を運搬開始位置及び運搬開始日時として管理すると共に、上記運搬完了通知受信手段で受信された位置及び日時を運搬完了位置及び運搬完了日時として管理し、上記運搬開始位置と、上記運搬完了位置と、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、収集運搬業者から送信されてきた走行距離、又は排出事業者から送信されてきた距離情報と処分業者から送信されてきた距離情報との差分である走行距離と予め得られている基準距離との比較と、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する判定手段とを有することを特徴とする管理機関装置。 - 廃棄物の排出事業者側の収集運搬業者の移動通信装置より発信された、上記廃棄物の運搬開始通知を上記移動通信装置の通信センタを介して受信する運搬開始通知受信手段と、
廃棄物の処分業者側の収集運搬業者の移動通信装置より発信された、上記廃棄物の運搬完了通知を上記移動通信装置の通信センタを介して受信する運搬完了通知受信手段と、
上記運搬開始通知受信手段で受信された上記運搬開始通知の発信時刻及び発信エリアを運搬開始日時及び運搬開始位置として管理すると共に、上記運搬完了通知受信手段で受信された上記運搬完了通知の発信時刻及び発信エリアを運搬完了日時及び運搬完了位置として管理し、収集運搬業者が発信した運搬開始通知が、排出事業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記収集運搬業者が発信した運搬完了通知が、処分業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離が、上記排出事業者が存在する通信エリアと上記処分業者が存在する通信エリアとから得られる排出事業者と処分業者との間の距離内であるか否かと、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する判定手段とを有することを特徴とする管理機関装置。 - コンピュータを、
廃棄物の排出事業者側の端末装置より、運搬開始の位置及び日時の通知を受信する運搬開始通知受信手段と、
廃棄物の処分業者側の端末装置より、運搬完了の位置及び日時の通知を受信する運搬完了通知受信手段と、
上記運搬開始通知受信手段で受信された位置及び日時を運搬開始位置及び運搬開始日時として管理すると共に、上記運搬完了通知受信手段で受信された位置及び日時を運搬完了位置及び運搬完了日時として管理し、上記運搬開始位置と、上記運搬完了位置と、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、収集運搬業者から送信されてきた走行距離、又は排出事業者から送信されてきた距離情報と処分業者から送信されてきた距離情報との差分である走行距離と予め得られている基準距離との比較と、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する判定手段として機能させることを特徴とするプログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。 - コンピュータを、
廃棄物の排出事業者側の収集運搬業者の移動通信装置より発信された、上記廃棄物の運搬開始通知を上記移動通信装置の通信センタを介して受信する運搬開始通知受信手段と、
廃棄物の処分業者側の収集運搬業者の移動通信装置より発信された、上記廃棄物の運搬完了通知を上記移動通信装置の通信センタを介して受信する運搬完了通知受信手段と、
上記運搬開始通知受信手段で受信された上記運搬開始通知の発信時刻及び発信エリアを運搬開始日時及び運搬開始位置として管理すると共に、上記運搬完了通知受信手段で受信された上記運搬完了通知の発信時刻及び発信エリアを運搬完了日時及び運搬完了位置として管理し、収集運搬業者が発信した運搬開始通知が、排出事業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記収集運搬業者が発信した運搬完了通知が、処分業者が存在する通信エリアから発信されたか否かと、上記運搬開始日時と上記運搬完了日時との時間差と予め得られている基準時間との比較と、上記収集運搬業者から送信されてきた走行距離が、上記排出事業者が存在する通信エリアと上記処分業者が存在する通信エリアとから得られる排出事業者と処分業者との間の距離内であるか否かと、に基づいて、上記収集運搬業者に対する警告を行うか否かを判定する判定手段として機能させることを特徴とするプログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
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