図1は、本発明を用いた医療廃棄物処理管理システムの構成を模式的に示した図であり、医療関係機関2,集運事業者3,廃棄物処理事業者4,廃棄物処理管理センター5の連携により医療廃棄物の廃棄処理を管理している。
まず、医療関係機関2について説明する。医療関係機関2では、医療活動によって発生する医療廃棄物1を廃棄物処理容器10に分別して収容し、廃棄物に関する情報を記載した廃棄物管理票を廃棄物処理容器10に添付して所定の集運事業者3に引き渡し、廃棄処分を依頼する。
例えば、注射針,注射筒,バイアルビン,メス,剃刀,ピンセットなどの鋭利なものを廃棄するための容器、レントゲン撮影時の定着液,現像液,検査廃液,水銀,シアンなどを廃棄するための容器、スピッツ,シャーレ,点滴パック,チューブ,試薬瓶などを廃棄するための容器、試薬,薬品,レントゲンフィルム,包帯,ゴム手袋,紙おむつなどを廃棄するための容器など、それぞれ廃棄物の種類に適った廃棄物処理容器10に分別して収容する。
この廃棄物処理容器10には、例えば、バーコードやQRコードなどのような図形パターン(以下、二次元コード)を印刷して張り付けたり、容器の表面に刻印したり、電波や電磁波で読み取り可能なICタグやRFIDタグなどに記録して付加するなどして、個々の容器ごとに固有の容器番号(製造番号など)を付与されている。
また、医療廃棄物を排出する際には、所定機関が発行する廃棄物管理票(以下、マニフェスト11)に廃棄物の名称、数量、運搬業者名、処分業者名などを記入し、マニフェスト11を廃棄物処理容器10に添付して所定の処理業者に廃棄処分を依頼することが義務づけられている。
このマニフェスト11には、固有の発行番号(以下、マニフェスト番号)が付与されており、例えば、バーコードなどによって管理票自体に印刷されている。
端末機21a,21b,21c,21dは、容器番号、マニフェスト番号などを読み取ることができる読み取り手段を備え、読み取り手段で読み取ったデータと各廃棄プロセスの作業者に個別に付与されている識別番号を送信することができるH/T(ハンディターミナル)などの携帯機器(以下、H/T21a,21b,21c,21d)である。
なお、作業者に個別に付与されている識別番号は、H/T21a,21b,21c,21dに予め設定しておく、読み取り手段で読み取る、キー入力するなどの方法によってセットすることができる。
また、H/T21a,21b,21c,21dは、医療機関管理用PC20や廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50とデータ通信を行い、転送したデータの正否を確認することができる機能を備えている。
医療機関管理用PC20は、H/T21a〜21dからデータ転送されてくる容器番号、識別番号、マニフェスト番号を受信し、受信したデータを記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送し、また、医療機関管理用PC20は、廃棄プロセス管理装置50に転送した容器番号、識別番号、マニフェスト番号の登録状態や判定情報を確認したり、これらの情報をH/T21a〜21dに送信することができる機能を備えた廃棄物データ管理機器である。
更に、医療機関管理用PC20は、記録・蓄積した容器番号、識別番号、マニフェスト番号のデータを利用して医療関係機関2内の各廃棄プロセスを管理することも可能である。
次に、集運事業者3について説明する。集運事業者3は、運搬収集車両32などによって医療関係機関2から排出される廃棄物処理容器10及びマニフェスト11を収集し、所定の廃棄物処理事業者4に運搬する。なお、図示していないが、廃棄物処理事業者4から排出される廃棄物処理容器10を収集し、別の廃棄物処理事業者4に運搬する場合もある。
端末機31は、上述した医療関係機関2のH/T21a〜21dと同等の機能を有しており、容器番号、マニフェスト番号などを読み取ることができる読み取り手段を備え、読み取り手段で読み取ったデータと運搬収集車両32に個別に付与されている識別番号をH/T(ハンディターミナル)などの携帯機器(以下、H/T31)である。
なお、作業者に個別に付与されている識別番号は、H/T31に予め設定しておく、読み取り手段で読み取る、キー入力するなどの方法によってセットすることができる。
また、H/T31は、集運事業者管理用PC30や廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50とデータ通信を行い、転送したデータの正否を確認することができる機能を備えている。
集運事業者管理用PC30は、H/T31から転送されてくる容器番号、識別番号、マニフェスト番号を受信し、受信したデータを記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送し、また、集運事業者管理用PC30は、廃棄プロセス管理装置50に転送した容器番号、識別番号、マニフェスト番号の登録状態や判定情報を確認したり、これらの情報をH/T31に送信することができる機能を備えた廃棄物データ管理機器である。
更に、集運事業者管理用PC30は、記録・蓄積した容器番号、識別番号、マニフェスト番号のデータを利用して集運事業者3内の廃棄プロセスを管理することも可能である。
次に、廃棄物処理事業者4について説明する。廃棄物処理事業者4では、集運事業者3が運搬してきた廃棄物処理容器10及びマニフェスト11を引き取って、焼却処分、埋め立て処分、化学処理、リサイクル処理などの廃棄処分を行う。なお、図示していないが、廃棄物処理容器10を再分別して、別の廃棄物処理事業者4に排出する場合もある。
端末機41は、上述した医療関係機関2のH/T21a〜21dや集運事業者3のH/T31と同等の機能を有しており、容器番号、マニフェスト番号などを読み取ることができる読み取り手段を備え、読み取り手段で読み取ったデータと各廃棄プロセスの作業者に個別に付与されている識別番号を送信することができるH/T(ハンディターミナル)などの携帯機器(以下、H/T41)である。
なお、作業者に個別に付与されている識別番号は、H/T41に予め設定しておく、読み取り手段で読み取る、キー入力するなどの方法によってセットすることができる。
また、H/T41は、処理事業者管理用PC40や廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50とデータ通信を行い、転送したデータの正否を確認することができる機能を備えている。
処理事業者管理用PC40は、H/T41から転送されてくる容器番号、識別番号、マニフェスト番号を受信し、受信したデータを記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送し、また、処理事業者管理用PC40は、廃棄プロセス管理装置50に転送した容器番号、識別番号、マニフェスト番号の登録状態や判定情報を確認したり、これらの情報をH/T41に送信することができる機能を備えた廃棄物データ管理機器である。
更に、処理事業者管理用PC40は、記録・蓄積した容器番号、識別番号、マニフェスト番号のデータを利用して廃棄物処理事業者4内の廃棄プロセスを管理することも可能である。
次に、廃棄物処理管理センター5について説明する。廃棄物処理管理センター5には、医療関係機関2,集運事業者3,廃棄物処理事業者4における廃棄プロセスが適正に行われているか否かを管理する廃棄プロセス管理装置50が配置される。
廃棄プロセス管理装置50は、識別番号登録テーブル51、データ記憶部52、データ判定部53を具備しており、医療機関管理用PC20,集運事業者管理用PC30,処理事業者管理用PC40とデータ通信する機能を備えている。又、H/T21a〜21d,H/T31,H/T41などの端末機とデータ通信することも可能である。
識別番号登録テーブル51には、医療関係機関2,集運事業者3,廃棄物処理事業者4における各廃棄プロセスを実行する作業者、運搬収集車両に個別に付与されている識別番号が予め登録して記録ある。
データ記憶部52は、医療機関管理用PC20,集運事業者管理用PC30,処理事業者管理用PC40(又は、H/T21a〜21d,H/T31,H/T41などの端末機)からデータ転送されてくる容器番号、マニフェスト番号、識別番号に時間情報を付加して関連付けし、これらのデータを廃棄プロセスデータとして記憶・蓄積する。
データ判定部53は、識別番号登録テーブル51に予め登録されている識別番号やデータ記憶部52の廃棄プロセスデータに基づいて、データ転送されてくる容器番号、マニフェスト番号、識別番号の正否を判定することにより、廃棄プロセスの正否を判定し、その判定情報を生成して医療機関管理用PC20,集運事業者管理用PC30,処理事業者管理用PC40(又は、H/T21a〜21d,H/T31,H/T41などの端末機)に送出する機能を備えている。
続いて、図1に示した医療廃棄物処理管理システムによる医療廃棄物の具体的な管理方法について、図2及び図3〜7を参照しながら説明する。
図2は、医療廃棄物の分別から最終処分されるまでの各廃棄プロセスと、各廃棄プロセスを実行する作業者や車両に個別に付与されている識別番号と、各廃棄プロセスにおいて端末機で読み取るデータ及び転送するデータとの関係を示した図である。
まず、医療関係機関2における廃棄プロセスについて図3のフローチャートを参照しながら説明する。
医療関係機関2では、医療従事者、清掃作業者、保管責任者、排出責任者によって廃棄プロセスが分担されている。
そして、例えば、図2のように、医療従事者には分別者コード(Rn)、清掃作業者には回収者コード(Sn)、保管責任者には保管者コード(Tn)、排出責任者には排出者コード(Un)という識別番号を個人別に付与しておき、これらの識別番号を予め廃棄物処理管理センター5に設置される廃棄プロセス管理装置50の識別番号登録テーブル51に登録しておく。
医療関係機関2における最初の廃棄プロセス(分別)では、医療活動によって発生した医療廃棄物1を必ず医療従事者が分別し、所定の廃棄物処理容器10に収容する。例えば、図2に示すように、廃棄物処理容器10a,10bに分別して収容する。
このとき、医療従事者は、H/T21aによって、廃棄物処理容器10a,10bに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、読み取った容器番号(No:A,No:B)と自分に付与されている分別者コード(Rn)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S100、S101)。
医療機関管理用PC20は、H/T21aからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B)/分別者コード(Rn)を記録・蓄積して廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S102)。
なお、ここで、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる廃棄プロセスの判定情報を医療機関管理用PC20やH/T21aで確認するようにしてもよい。また、H/T21aは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
次の廃棄プロセス(回収)では、清掃作業者が医療関係機関20内にある廃棄物処理容器10を回収し、所定の保管場所に運搬する。
このとき、清掃作業者は、H/T21bによって、回収した廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)と自分に付与されている回収者コード(Sn)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S103、S104)。
医療機関管理用PC20は、H/T21bからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/回収者コード(Sn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S105)。
なお、ここで、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる廃棄プロセスの判定情報を医療機関管理用PC20やH/T21bで確認するようにしてもよい。また、H/T21bは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
次の廃棄プロセス(保管)では、所定の保管場所に集められる廃棄物処理容器10を排出するまでの間、保管責任者の管理のもとで保管しておく。
このとき、保管責任者は、H/T21cによって、回収されてきた廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)と自分に付与されている保管者コード(Tn)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S106、S107)。
医療機関管理用PC20は、H/T21cからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/保管者コード(Tn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S108)。
なお、ここで、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる廃棄プロセスの判定情報を医療機関管理用PC20やH/T21cで確認するようにしてもよい。また、H/T21cは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
最後の廃棄プロセス(搬出)では、排出する廃棄物処理容器10a,10b,10cに収容されている医療廃棄物の情報を記載したマニフェスト11xを添付し、廃棄物処理容器10a,10b,10cとマニフェスト11xを所定の集運事業者3Aに引き渡す。
このとき、排出責任者は、H/T21dによって、まず、排出する廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、続いて、マニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S109)。
そして、H/T21dによって、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)及びマニフェスト番号(No:xxx)と自分に付与されている排出者コード(Un)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S110)。
医療機関管理用PC20は、H/T21dからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/マニフェスト番号(No:xxx)/排出者コード(Un)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S111)。なお、H/T21dは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
そして、医療機関管理用PC20やH/T21dによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、医療関係機関内2における廃棄プロセスの正否を確認してから、廃棄物処理容器10a,10b,10cとマニフェスト11xを集運事業者3Aに引き渡す(S112)。
なお、上述した医療関係機関内の廃棄プロセスにおいて、医療機関管理用PC20に最後の廃棄プロセス(排出)の読み取りデータをすべて蓄積してから廃棄プロセス管理装置50に対するデータ転送を行うようにしてもよい。
一方、医療関係機関2内において上記廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、医療機関管理用PC20からデータ転送されてくる容器番号、識別番号、マニフェスト番号を受信すると、受信した容器番号、識別番号、マニフェスト番号に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200、S201、S203)。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204)。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して医療機関管理用PC20に返送する(S204)。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して医療機関管理用PC20へ返送する(S204)。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T21a,H/T21b,H/T21c,H/T21dへ直接返送することも可能である。
続いて、医療関係機関2から排出された後の廃棄プロセスについて説明する。
医療関係機関2から排出された廃棄物の廃棄プロセスは、集運業者3A、中間処理事業者4A、集運事業者3B、最終処理事業者4Bによって分担されている。
そして、図2に示すように、集運業者3Aの廃棄物収集運搬車には車両コード(Vn)、中間処理事業者4の処分責任者や排出責任者には処分者コード(Wn)、排出者コード(Xn)、集運業者3Bの廃棄物収集車には車両コード(Yn)、最終処理事業者4Bの処分責任者には排出者コード(Zn)という識別番号を個別に付与しておき、これらの識別番号を予め廃棄物処理管理センター5に設置される廃棄プロセス管理装置50の識別番号登録テーブル51に登録しておく。
まず、集運業者3Aにおける廃棄プロセスについて図5のフローチャートを参照しながら説明する。
集運業者3Aは、医療関係機関2の排出された廃棄物処理容器10a,10b,10cとマニフェスト11xを受け取ると、H/T31によって、まず、廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、次に、マニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S300、S301)。
そして、廃棄物処理容器10a,10b,10cとマニフェスト11xを所定の中間処理事業者4Aまで運搬し、引き渡しが完了すると、H/T31によって、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)及びマニフェスト番号(No:xxx)と運搬した運搬収集車両32に個別に付与されている車両コード(Vn)を集運事業者管理用PC30Aにデータ転送する(S302、S303、S304)。
集運事業者管理用PC30Aは、H/T31からデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/マニフェスト番号(No:xxx)/車両コード(Vn)を記録・蓄積して廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S305)。
そして、集運事業者管理用PC30Aによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S306)。
なお、H/T31は、集運事業者管理用PC30Aを介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
一方、集運事業者3Aよって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、集運事業者管理用PC30Aからデータ転送されてくる容器番号(No:A,No:B,No:C)/マニフェスト番号(No:xxx)/車両コード(Vn)を受信すると、受信した容器番号(No:A,No:B,No:C)/マニフェスト番号(No:xxx)/車両コード(Vn)に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200、S201、S203)。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204)。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Aに返送する(S204)。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Aへ返送する(S204)。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T31へ直接返送することも可能である。
次に、中間処理事業者4Aにおける廃棄プロセスについて図6のフローチャートを参照しながら説明する。
中間処理事業者4Aは、上述した集運業者3Aによって収集運搬されてきた廃棄物処理容器10a,10b,10cとマニフェスト11xを受け取ると、H/T41によって、まず、廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、次に、マニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S400、S401)。
そして、H/T41で読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)及びマニフェスト番号(No:xxx)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する(S402)。
また、中間処理事業者4Aでは、別の医療関係機関からも医療廃棄物が運搬されてくるので、同じく、容器番号及びマニフェスト番号を読み取って処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する。
例えば、図2に示すように、H/T41によって、別の医療関係機関などから運搬されてきた廃棄物処理容器10dや廃棄物処理容器10eの容器番号及び添付されてくるマニフェスト11y,11zのマニフェスト番号を読み取り、読み取った容器番号(No:D),(No:E)及びマニフェスト番号(No:yyy),(No:zzz)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する。
処分事業者管理用PC40Aは、H/T41からデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C),(No:D),(No:E)及びマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)を記録・蓄積して処分事業者内の管理などに利用する。なお、別途、識別番号を設け、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送して利用するようにしてもよい(S403)。
次に、これらの廃棄物処理容器を最終処分できるものと別の処理事業者(最終処理事業者)へ排出するものに分類する(S404)。
ここで、廃棄物処理容器を最終処分する場合(ここでは、廃棄物処理容器10a,10b)、この廃棄プロセス(中間処理;処分)において、処分責任者がH/T41によって、まず、廃棄物処理容器10a,10bに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、続いて、廃棄物処理容器10a,10bの情報が記載されているマニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S404→S405)。
そして、廃棄物処理容器10a,10bの廃棄処分が完了すると、処分責任者は、H/T41で読み取った容器番号(No:A,No:B)及びマニフェスト番号(No:xxx)と自分に付与されている処分者コード(Wn)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する(S406、S407)。
処分事業者管理用PC40Aは、H/T41からデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B)/マニフェスト番号(No:xxx)/処分者コード(Wn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S408)。
そして、処分事業者管理用PC40Aによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S409)。
なお、H/T41は、処分事業者管理用PC40Aを介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
また、上述したステップS404において、廃棄物処理容器を他の処理事業者(最終処分事業者)へ排出する場合、同種の医療廃棄物が収容されている複数の廃棄物処理容器を1つにまとめ、新たな容器番号が付与されている別の廃棄物処理容器に収容したものとみなす。
例えば、図2のように、廃棄物処理容器10c,10d,10eを1つにまとめて排出する場合、容器番号(No:F)が付与された廃棄物処理容器10fに収容したものとみなす。
この廃棄プロセス(中間処理;排出)では、まず、排出責任者がH/T41によって、廃棄物処理容器10c,10d,10eに添付されていたマニフェスト11x,11y,11zからそれぞれのマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)を読み取る(S404→S410)。
次に、H/T41によって、廃棄物処理容器10c,10d,10eを1つにまとめた新たな廃棄物処理容器10fに付与してある容器番号(No:F)を読み取る(S411)。
そして、読み取ったマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)及び容器番号(No:F)と自分に付与されている排出者コード(Xn)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する(S412)。
処分事業者管理用PC40Aは、H/T41からデータ転送されてきたマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/排出者コード(Xn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S413)。
そして、処分事業者管理用PC40Aによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認してから、廃棄物処理容器10fとマニフェスト11x,11y,11zを集運事業者3Bに引き渡す(S414)。
一方、中間処理事業者4Aによって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、処分事業者管理用PC40Aからデータ転送されてくる容器番号(No:A,No:B)/マニフェスト番号(No:xxx)/処分者コード(Wn)、マニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/排出者コード(Xn)を受信すると、受信したマニフェスト番号、容器番号、処分者コードや排出者コードに時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200、S201、S203)。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204)。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Aに返送する(S204)。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Aへ返送する(S204)。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T41へ直接返送することも可能である。
次に、集運業者3Bにおける廃棄プロセスについて説明する。集運業者3Bは、上述した集運業者3Aと同様の廃棄プロセスであるので、図5を参照しながら説明する。
集運業者3Bは、中間処理事業者4Aから排出された廃棄物処理容器10fとマニフェスト11x,11y,11zを受け取ると、H/T31によって、まず、マニフェスト11x,11y,11zのマニフェスト番号を読み取り、次に、廃棄物処理容器10fの容器番号を読み取る(S300、S301)。
そして、廃棄物処理容器10fとマニフェスト11x,11y,11zを最終処理事業者4Bまで運搬し、引き渡しが完了すると、H/T31によって、読み取ったマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)及び容器番号(No:F)と運搬した運搬収集車両32に個別に付与されている車両コード(Yn)を集運事業者管理用PC30Bにデータ転送する(S302、S303、S304)。
集運事業者管理用PC30Bは、H/T31からデータ転送されてきたマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/車両コード(Yn)を記録・蓄積して廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S305)。
そして、集運事業者管理用PC30Bによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S306)。
なお、H/T31は、集運事業者管理用PC30Bを介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
一方、集運事業者3Bよって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、集運事業者管理用PC30Bからデータ転送されてくるマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/車両コード(Yn)を受信すると、受信したマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/車両コード(Yn)に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200、S201、S203)。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204)。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Bに返送する(S204)。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Bへ返送する(S204)。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T31へ直接返送することも可能である。
次に、最終処理事業者4Bにおける廃棄プロセスについて図7のフローチャートを参照しながら説明する。
最終処理事業者4Bは、上述した集運業者3Bによって収集運搬されてきた廃棄物処理容器10fとマニフェスト11x,11y,11zを受け取ると、H/T41によって、まず、マニフェスト11x,11y,11zのマニフェスト番号を読み取り、次に、廃棄物処理容器10fの容器番号を読み取る(S500、S501)。
そして、廃棄物処理容器10fの廃棄処分が完了すると、処分責任者は、H/T41で読み取ったマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)及び容器番号(No:F)と自分に付与されている処分者コード(Zn)を処分事業者管理用PC40Bにデータ転送する(S502、S503)。
処分事業者管理用PC40Bは、H/T41からデータ転送されてきたマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/処分者コード(Zn)を記録・蓄積し、これらのデータを廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S504)。
そして、処分事業者管理用PC40Bによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S505)。
一方、最終処理事業者4Bによって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、処分事業者管理用PC40Bからデータ転送されてくるマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/処分者コード(Zn)を受信すると、受信したマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/処分者コード(Zn)に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200、S201、S203)。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204)。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Bに返送する(S204)。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Bへ返送する(S204)。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T41へ直接返送することも可能である。
このようにして、各廃棄プロセスの作業者や車両に個別の識別番号を付与し、この識別番号と廃棄物処理容器の容器番号及びマニフェストのマニフェスト番号とを関連付けして管理することで、医療廃棄物の分別から最終処分するまでの間の各廃棄プロセスの正否を確認することができる。
次に、1次マニフェストと2次マニフェストによって医療廃棄物の廃棄プロセスを管理する場合の実施例について、図8及び図9〜13を参照しながら説明する。
図8は、図2と同様、医療廃棄物の分別から最終処分されるまでの各廃棄プロセスと、各廃棄プロセスを実行する作業者や車両に個別に付与されている識別番号と、各廃棄プロセスにおいて端末機で読み取るデータ及び転送するデータとの関係を示した図であり、医療廃棄物の排出事業者である医療機関から中間処理事業者で処分されるまでの過程を1次マニフェストによって管理し、中間処理事業者から最終処理事業者で処分されるまでの過程を別のマニフェストとなる2次マニフェストによって管理している。
まず、医療関係機関2における廃棄プロセスについて図9のフローチャートを参照しながら説明する。
医療関係機関2では、医療従事者、清掃作業者、保管責任者、排出責任者によって廃棄プロセスが分担されている。
そして、例えば、図8のように、医療従事者には分別者コード(Rn)、清掃作業者には回収者コード(Sn)、保管責任者には保管者コード(Tn)、排出責任者には排出者コード(Un)という識別番号を個人別に付与しておき、これらの識別番号を予め廃棄物処理管理センター5に設置される廃棄プロセス管理装置50の識別番号登録テーブル51に登録しておく。
医療関係機関2における最初の廃棄プロセス(分別)では、医療活動によって発生した医療廃棄物1を必ず医療従事者が分別し、所定の廃棄物処理容器10に収容する。例えば、図8に示すように、廃棄物処理容器10a,10bに分別して収容する。
このとき、医療従事者は、H/T21aによって、廃棄物処理容器10a,10bに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、読み取った容器番号(No:A,No:B)と自分に付与されている分別者コード(Rn)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S100'、S101')。
医療機関管理用PC20は、H/T21aからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B)/分別者コード(Rn)を記録・蓄積して廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S102')。
なお、ここで、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる廃棄プロセスの判定情報を医療機関管理用PC20やH/T21aで確認するようにしてもよい。また、H/T21aは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
次の廃棄プロセス(回収)では、清掃作業者が医療関係機関20内にある廃棄物処理容器10を回収し、所定の保管場所に運搬する。
このとき、清掃作業者は、H/T21bによって、回収した廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)と自分に付与されている回収者コード(Sn)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S103'、S104')。
医療機関管理用PC20は、H/T21bからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/回収者コード(Sn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S105')。
なお、ここで、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる廃棄プロセスの判定情報を医療機関管理用PC20やH/T21bで確認するようにしてもよい。また、H/T21bは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
次の廃棄プロセス(保管)では、所定の保管場所に集められる廃棄物処理容器10を排出するまでの間、保管責任者の管理のもとで保管しておく。
このとき、保管責任者は、H/T21cによって、回収されてきた廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)と自分に付与されている保管者コード(Tn)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S106'、S107')。
医療機関管理用PC20は、H/T21cからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/保管者コード(Tn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S108')。
なお、ここで、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる廃棄プロセスの判定情報を医療機関管理用PC20やH/T21cで確認するようにしてもよい。また、H/T21cは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
最後の廃棄プロセス(搬出)では、排出する廃棄物処理容器10a,10b,10cに収容されている医療廃棄物の情報を記載した1次マニフェスト11xを添付し、廃棄物処理容器10a,10b,10cと1次マニフェスト11xを所定の集運事業者3Aに引き渡す。
このとき、排出責任者は、H/T21dによって、まず、排出する廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、続いて、1次マニフェスト11xのマニフェスト番号(以下、1次マニフェスト番号)を読み取る(S109')。
そして、H/T21dによって、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)及び1次マニフェスト番号(No:xxx)と自分に付与されている排出者コード(Un)を医療機関管理用PC20にデータ転送する(S110')。なお、H/T21dは、医療機関管理用PC20を介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
医療機関管理用PC20は、H/T21dからデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/1次マニフェスト番号(No:xxx)/排出者コード(Un)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S111')。
そして、医療機関管理用PC20やH/T21dによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、医療関係機関内2における廃棄プロセスの正否を確認してから、廃棄物処理容器10a,10b,10cと1次マニフェスト11xを集運事業者3Aに引き渡す(S112')。
なお、上述した医療関係機関内の廃棄プロセスにおいて、医療機関管理用PC20に最後の廃棄プロセス(排出)の読み取りデータをすべて蓄積してから廃棄プロセス管理装置50に対するデータ転送を行うようにしてもよい。
一方、医療関係機関2内において上記廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、医療機関管理用PC20からデータ転送されてくる容器番号、識別番号、1次マニフェスト番号を受信すると、受信した容器番号、識別番号、1次マニフェスト番号に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200'、S201'、S203')。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204')。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して医療機関管理用PC20に返送する(S204')。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して医療機関管理用PC20へ返送する(S204')。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T21a,H/T21b,H/T21c,H/T21dへ直接返送することも可能である。
続いて、医療関係機関2から排出された後の廃棄プロセスについて説明する。
医療関係機関2から排出された廃棄物の廃棄プロセスは、集運業者3A、中間処理事業者4A、集運事業者3B、最終処理事業者4Bによって分担されている。
そして、図8に示すように、集運業者3Aの廃棄物収集運搬車には車両コード(Vn)、中間処理事業者4の処分責任者や排出責任者には処分者コード(Wn)、排出者コード(Xn)、集運業者3Bの廃棄物収集車には車両コード(Yn)、最終処理事業者4Bの処分責任者には排出者コード(Zn)という識別番号を個別に付与しておき、これらの識別番号を予め廃棄物処理管理センター5に設置される廃棄プロセス管理装置50の識別番号登録テーブル51に登録しておく。
まず、集運業者3Aにおける廃棄プロセスについて図11のフローチャートを参照しながら説明する。
集運業者3Aは、医療関係機関2の排出された廃棄物処理容器10a,10b,10cと1次マニフェスト11xを受け取ると、H/T31によって、まず、廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、次に、1次マニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S300'、S301')。
そして、廃棄物処理容器10a,10b,10cと1次マニフェスト11xを所定の中間処理事業者4Aまで運搬し、引き渡しが完了すると、H/T31によって、読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)及び1次マニフェスト番号(No:xxx)と運搬した運搬収集車両32に個別に付与されている車両コード(Vn)を集運事業者管理用PC30Aにデータ転送する(S302'、S303'、S304')。
集運事業者管理用PC30Aは、H/T31からデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C)/1次マニフェスト番号(No:xxx)/車両コード(Vn)を記録・蓄積して廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S305')。
そして、集運事業者管理用PC30Aによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S306')。
なお、H/T31は、集運事業者管理用PC30Aを介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
一方、集運事業者3Aよって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、集運事業者管理用PC30Aからデータ転送されてくる容器番号(No:A,No:B,No:C)/1次マニフェスト番号(No:xxx)/車両コード(Vn)を受信すると、受信した容器番号(No:A,No:B,No:C)/1次マニフェスト番号(No:xxx)/車両コード(Vn)に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200'、S201'、S203')。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204')。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Aに返送する(S204')。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Aへ返送する(S204')。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T31へ直接返送することも可能である。
次に、中間処理事業者4Aにおける廃棄プロセスについて図12のフローチャートを参照しながら説明する。
中間処理事業者4Aは、上述した集運業者3Aによって収集運搬されてきた廃棄物処理容器10a,10b,10cと1次マニフェスト11xを受け取ると、H/T41によって、まず、廃棄物処理容器10a,10b,10cに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、次に、1次マニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S400'、S401')。
そして、H/T41で読み取った容器番号(No:A,No:B,No:C)及び1次マニフェスト番号(No:xxx)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する(S402')。
また、中間処理事業者4Aでは、別の医療関係機関からも医療廃棄物が運搬されてくるので、同じく、容器番号及び1次マニフェストのマニフェスト番号を読み取って処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する。
例えば、図8に示すように、H/T41によって、別の医療関係機関などから運搬されてきた廃棄物処理容器10dや廃棄物処理容器10eの容器番号及び添付されてくるマニフェスト11y,11zのマニフェスト番号を読み取り、読み取った容器番号(No:D),(No:E)及び1次マニフェスト番号(No:yyy),(No:zzz)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する。
処分事業者管理用PC40Aは、H/T41からデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B,No:C),(No:D),(No:E)及び1次マニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)を記録・蓄積して処分事業者内の管理などに利用する。なお、別途、識別番号を設け、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送して利用するようにしてもよい(S403')。
次に、これらの廃棄物処理容器を最終処分できるものと別の処理事業者(最終処理事業者)へ排出するものに分類する(S404')。
ここで、廃棄物処理容器を最終処分する場合(ここでは、廃棄物処理容器10a,10b)、この廃棄プロセス(中間処理;処分)において、処分責任者がH/T41によって、まず、廃棄物処理容器10a,10bに付加されているタグなどから容器番号を読み取り、続いて、廃棄物処理容器10a,10bの情報が記載されている1次マニフェスト11xのマニフェスト番号を読み取る(S404'→S405')。
そして、廃棄物処理容器10a,10bの廃棄処分が完了すると、処分責任者は、H/T41で読み取った容器番号(No:A,No:B)及び1次マニフェスト番号(No:xxx)と自分に付与されている処分者コード(Wn)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する(S406'、S407')。
処分事業者管理用PC40Aは、H/T41からデータ転送されてきた容器番号(No:A,No:B)/1次マニフェスト番号(No:xxx)/処分者コード(Wn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S408')。
そして、処分事業者管理用PC40Aによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S409')。
なお、H/T41は、処分事業者管理用PC40Aを介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
一方、上述したステップS404'において、廃棄物処理容器を他の処理事業者(最終処分事業者)へ排出する場合、同種の医療廃棄物が収容されている複数の廃棄物処理容器を1つにまとめ、新たな容器番号が付与されている別の廃棄物処理容器に収容したものとみなす。
例えば、図8のように、廃棄物処理容器10c,10d,10eを1つにまとめて排出する場合、容器番号(No:F)が付与された廃棄物処理容器10fに収容したものとみなし、廃棄物処理容器10c,10d,10eに添付されていた1次マニフェスト11x,11y,11zに基づいて、廃棄物処理容器10fに収容した医療廃棄物の情報を新たに2次マニフェスト12に記載し、廃棄物処理容器10fに2次マニフェスト12を添付して排出する。
この廃棄プロセス(中間処理;排出)では、まず、排出責任者がH/T41によって、廃棄物処理容器10c,10d,10eに添付されていた1次マニフェスト11x,11y,11zのマニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)を読み取る(S404'→S410')。
次に、H/T41によって、廃棄物処理容器10c,10d,10eを1つにまとめた新たな廃棄物処理容器10fに付与してある容器番号(No:F)を読み取る(S411')。
続いて、2次マニフェスト12のマニフェスト番号(以下、2次マニフェスト番号(No:xyz))を読み取る(S412')。
そして、読み取った1次マニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)と容器番号(No:F)及び2次マニフェスト番号(No:xyz)、自分に付与されている排出者コード(Xn)を処分事業者管理用PC40Aにデータ転送する(S413')。
処分事業者管理用PC40Aは、H/T41からデータ転送されてきた1次マニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/2次マニフェスト番号(No:xyz)/排出者コード(Xn)を記録・蓄積し、廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S414')。
そして、処分事業者管理用PC40Aによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認してから、廃棄物処理容器10fと2次マニフェスト12を集運事業者3Bに引き渡す(S415')。
一方、中間処理事業者4Aによって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、処分事業者管理用PC40Aからデータ転送されてくる「容器番号(No:A,No:B)/1次マニフェスト番号(No:xxx)/処分者コード(Wn)」や「1次マニフェスト番号(No:xxx),(No:yyy),(No:zzz)/容器番号(No:F)/2次マニフェスト番号(No:xyz)/排出者コード(Xn)」を受信すると、受信した1次マニフェスト番号や2次マニフェスト番号、容器番号、処分者コードや排出者コードに時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200'、S201'、S203')。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204')。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Aに返送する(S204')。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Aへ返送する(S204')。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T41へ直接返送することも可能である。
次に、集運業者3Bにおける廃棄プロセスについて説明する。集運業者3Bは、上述した集運業者3Aと同様の廃棄プロセスであるので、図11を参照しながら説明する。
集運業者3Bは、中間処理事業者4Aから排出された廃棄物処理容器10fと2次マニフェスト12を受け取ると、H/T31によって、まず、2次マニフェスト12のマニフェスト番号を読み取り、次に、廃棄物処理容器10fの容器番号を読み取る(S300'、S301')。
そして、廃棄物処理容器10fと2次マニフェスト12を最終処理事業者4Bまで運搬し、引き渡しが完了すると、H/T31によって、読み取った2次マニフェスト番号(No:xyz)及び容器番号(No:F)と運搬した運搬収集車両32に個別に付与されている車両コード(Yn)を集運事業者管理用PC30Bにデータ転送する(S302'、S303'、S304')。
集運事業者管理用PC30Bは、H/T31からデータ転送されてきた2次マニフェスト番号(No:xyz)/容器番号(No:F)/車両コード(Yn)を記録・蓄積して廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S305')。
そして、集運事業者管理用PC30Bによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S306')。
なお、H/T31は、集運事業者管理用PC30Bを介さずに廃棄プロセス管理装置50へ直接データ転送することも可能である。
一方、集運事業者3Bよって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、集運事業者管理用PC30Bからデータ転送されてくる2次マニフェスト番号(No:xyz)/容器番号(No:F)/車両コード(Yn)を受信すると、受信した2次マニフェスト番号(No:xyz)/容器番号(No:F)/車両コード(Yn)に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200'、S201'、S203')。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204')。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Bに返送する(S204')。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して集運事業者管理用PC30Bへ返送する(S204')。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T31へ直接返送することも可能である。
次に、最終処理事業者4Bにおける廃棄プロセスについて図13のフローチャートを参照しながら説明する。
最終処理事業者4Bは、上述した集運業者3Bによって収集運搬されてきた廃棄物処理容器10fと2次マニフェスト12を受け取ると、H/T41によって、まず、2次マニフェスト12のマニフェスト番号を読み取り、次に、廃棄物処理容器10fの容器番号を読み取る(S500'、S501')。
そして、廃棄物処理容器10fの廃棄処分が完了すると、処分責任者は、H/T41で読み取った2次マニフェスト番号(No:xyz)及び容器番号(No:F)と自分に付与されている処分者コード(Zn)を処分事業者管理用PC40Bにデータ転送する(S502'、S503')。
処分事業者管理用PC40Bは、H/T41からデータ転送されてきた2次マニフェスト番号(No:xyz)/容器番号(No:F)/処分者コード(Zn)を記録・蓄積し、これらのデータを廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50にデータ転送する(S504')。
そして、処分事業者管理用PC40Bによって、廃棄プロセス管理装置50から送られてくる判定情報を確認し、廃棄プロセスの正否を確認する(S505')。
一方、最終処理事業者4Bによって上記各廃棄プロセスが実行されたときの廃棄物処理管理センター5の廃棄プロセス管理装置50の動作について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
廃棄プロセス管理装置50では、処分事業者管理用PC40Bからデータ転送されてくる2次マニフェスト番号(No:xyz)/容器番号(No:F)/処分者コード(Zn)を受信すると、受信した2次マニフェスト番号(No:xyz)/容器番号(No:F)/処分者コード(Zn)に時間情報を付加して関連付けを行い、廃棄プロセスデータとしてデータ記憶部52に記憶する(S200'、S201'、S203')。
続いて、データ判定部53により、記憶した廃棄プロセスデータを識別番号登録テーブル51やデータ記憶部52のデータと照合し、廃棄プロセスが適正であるか否かを判定する(S204')。
廃棄プロセスデータが適正である場合、廃棄プロセスが適正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Bに返送する(S204')。
また、廃棄プロセスデータが不正であると判定した場合は、廃棄プロセスが不正であることを示す判定情報を生成して処分事業者管理用PC40Bへ返送する(S204')。
なお、上記廃棄プロセスの判定情報は、H/T41へ直接返送することも可能である。
このように、1次マニフェストと2次マニフェストで医療廃棄物の廃棄プロセスを管理している場合、本発明の医療廃棄物処理管理システムによって、各廃棄プロセスの作業者や車両に付与した個別の識別番号、廃棄物処理容器の容器番号、1次マニフェスト及び2次マニフェストのマニフェスト番号を関連付けして管理することで、現行のマニフェスト制度に則した廃棄プロセスの管理も可能となる。