JP2004224300A - 格納式アシストグリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】車体パネルPに取付固定される取付座11,12と、それらに脚部1a,1bにて回動可能に軸支されるグリップ本体1と、グリップ本体1を使用位置から格納位置に回動付勢する捩りコイルばね7とを備えた格納式アシストグリップに対し、粘性剤を用いることなく簡単な構造の安価なダンパが得られ、そのダンパにより安定した制動トルクが得られてアシストグリップの作動安定性の向上を図る。
【解決手段】ダンパ24として、取付座12の支持部26に凹部28を形成し、この凹部28にスラスト部材42を、その凹部28外に位置する外端部がグリップ本体1の脚部1bにおける収容部2の一方の側壁2aに対向するように回転不能に軸方向に移動可能に嵌入し、このスラスト部材42の外端部とグリップ本体2側の収容部2の側壁2aとの一方に溝深さが変化する周溝47を、また他方に周溝47内を移動するピン部44をそれぞれ設け、スラスト部材42を軸方向に付勢して周溝47の底面47aとピン部44とを圧接状態でグリップ本体1の回動により摺接させて制動トルクを得るようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不使用時に使用位置から格納位置に回動して格納される格納式アシストグリップに関し、特に、使用位置から格納位置への回動時に安定した制動トルクを簡単かつ安価な構造で付与するための技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の格納式アシストグリップとして、車体パネル等の固定体に固定される1対の取付座と、これら取付座にそれぞれ脚部にて回動可能に軸支された長尺状のグリップ本体と、このグリップ本体を使用位置から格納位置に回動付勢するコイルばね等の回動付勢手段とを備えたものが知られている。
【0003】
このようなアシストグリップにおいては、グリップ本体を格納位置から使用位置に回動させるときには、その操作を使用者(人)が行うが、この使用位置にあるグリップ本体を離すと、そのグリップ本体は回動付勢手段の付勢トルクにより使用位置から回動して格納位置に戻るようになっている。
【0004】
その際、グリップ本体が使用位置から格納位置に回動するときにダンパにより制動トルク(抵抗)を与えれば、その制動によりグリップ本体が使用位置から格納位置にゆっくりと移動するので、グリップ本体が手を離した後に格納位置に急激に回動し、その格納位置で車体に強く当たって叩き音がするようなことはなく、望ましい高級感が得られる。
【0005】
斯かるダンパを備えたものとして、従来、例えば特許文献1に示されるように、グリップ本体の脚部が支承軸を介して支持体に支持されたグリップにおいて、その支承軸を粘弾性的な樹脂材料からなる摩擦ブレーキに接触させ、グリップ本体が使用位置から格納位置に回動するときに摩擦ブレーキにより摺動抵抗を与えてその回動速度を下げるようにしたものが提案されている。
【0006】
また、この他、グリップ本体の回動範囲全体に亘るダンパ効果を狙ったものではないが、特許文献2には、グリップ本体が格納位置にあるときに、取付座における軸の直径方向延長線上の対向面に対向する位置のグリップ本体にリテーナを取り付け、このリテーナ上にクッションゴムを貼り付けて、使用位置から格納位置に向かって回動したグリップ本体が格納位置近傍に近付くと、クッションゴムを取付座側の対向面に接触させて、グリップ本体が格納位置で急激に停止しようとする衝撃をクッションゴムで緩和することが提案されている。
【0007】
さらに、上記ダンパとして高粘度の粘性剤が封入されたものを用い、この粘性ダンパをグリップ本体と取付座との間に一体的に組み込んだものも知られている(例えば特許文献3等参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平5―96982号公報
【特許文献2】
特開平7―137566号公報
【特許文献3】
特開2001―58535号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献3のもののように粘性ダンパを用いた場合、グリップ本体の動きに高級感を持たせることができるものの、高粘度の粘性剤は比較的高価であり、しかも粘性剤のシールのために構造等を複雑にせざるを得ず、コストや構造の面で改良の余地がある。
【0010】
これに対し、特許文献1のように、グリップの支承軸を粘弾性的な樹脂材料からなる摩擦ブレーキに接触させるようにした摩擦タイプのものでは、粘性剤を用いないので、安価に製造できるとともに、構造も簡単で済むが、その反面、粘弾性的な樹脂材料中に支承軸を挿通した構造であるので、その制動トルクの調整が難しく、安定した制動トルクが得られないという欠点がある。
【0011】
本発明の目的は、上記の如き摩擦タイプの格納式アシストグリップにおけるダンパ構造を改良することにより、粘性剤を用いることなく簡単な構造の安価なダンパが得られるとともに、そのダンパにより安定した制動トルクが得られてアシストグリップの作動安定性の向上を図るようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、この発明では、取付座側に軸方向に延びる凹部を形成して、この凹部内にスラスト部材を、その凹部外に位置する外端部がグリップ本体の脚部における収容部の一方の側壁に対向するように回転不能にかつ軸方向に移動可能に嵌入し、このスラスト部材の外端部とグリップ本体側の収容部の側壁との一方に溝深さが変化する周溝を、また他方に周溝内を移動するピン部をそれぞれ設けて、周溝底面とピン部とを圧接状態でグリップ本体の回動により相対的に摺接させて制動トルクを得るようにした。
【0013】
具体的には、請求項1の発明では、固定体に固定される1対の取付座と、これら取付座にそれぞれ脚部にて回動可能に軸支された長尺状のグリップ本体と、このグリップ本体を使用位置から格納位置に回動付勢する回動付勢手段とを備えた格納式アシストグリップが前提である。
【0014】
そして、上記脚部のうち上記グリップ本体が格納位置にあるときの上記固定体との対向面には、グリップ本体の長さ方向に対向する2つの側壁を有しかつ該グリップ本体の格納位置で上記取付座の一部を収容する収容部が切り欠いて形成されている。
【0015】
また、上記1対の取付座のうちの少なくとも一方には、グリップ本体の長さ方向に延びる凹部を有する有底筒状の支持部が形成されていて、この凹部の開放口は上記収容部の2つの側壁のうちの一方の側壁側に、また底部は他方の側壁側にそれぞれ位置している。
【0016】
上記凹部内に嵌入されかつ該凹部の底部を軸方向に貫通する支持軸の両端部が上記収容部の両側壁に支持されている。
【0017】
また、上記支持軸には筒状のスラスト部材が相対的に回転可能に外嵌合され、このスラスト部材は上記支持部の凹部の開放口内面に、凹部外に位置する外端部を上記収容部における凹部の開放口側側壁に軸方向に対向させるように回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合支持されている。
【0018】
さらに、上記スラスト部材の外端部又は上記収容部における上記凹部の開放口側側壁の一方には、支持軸と同心状に円周方向に延びる円弧状の周溝が形成されている一方、スラスト部材の外端部又は上記収容部における上記凹部の開放口側側壁の他方には、上記周溝の底面に摺接するピン部が設けられている。
【0019】
また、上記スラスト部材を上記ピン部が周溝の底面に押し付けられるように軸方向に付勢する軸方向付勢手段が設けられている。
【0020】
そして、上記グリップ本体の使用位置から格納位置への回動に伴って上記軸方向付勢手段によるピン部の上記周溝底面に対する押付力が徐々に減少するように上記周溝の溝深さを変化させて形成している。
【0021】
上記の構成によると、固定体に固定される1対の取付座にそれぞれグリップ本体が脚部にて回動可能に軸支され、このグリップ本体は回動付勢手段により使用位置から格納位置に回動付勢されているため、グリップ本体を使用位置に回動させて離すと、このグリップ本体は回動付勢手段の回動付勢トルクにより回動して格納位置に戻る。そして、グリップ本体の格納位置では、その脚部の収容部内に取付座の一部が収容される。
【0022】
そのとき、1対の取付座のうちの少なくとも一方に、凹部を有する支持部が設けられている一方、この支持部の凹部内には支持軸が嵌入されて、この支持軸上の筒状のスラスト部材が支持部の凹部の開放口内面に回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合支持されているので、グリップ本体が上記回動付勢手段の回動付勢トルクにより使用位置から格納位置へ向かって回動すると、互いに軸方向に対向するスラスト部材の外端部又は収容部における凹部の開放口側側壁の一方に形成されている周溝の底面上を、スラスト部材の外端部又は収容部における凹部の開放口側側壁の他方に設けられているピン部が、軸方向付勢手段により互いに押し付けられた圧接状態で摺接し、このときの摩擦抵抗によりグリップ本体の回動に制動トルクが働いてダンパ作用が得られる。
【0023】
そして、上記上記周溝の溝深さが変化して形成され、この溝深さの変化によりグリップ本体の使用位置から格納位置への回動に伴って上記軸方向付勢手段によるピン部の上記周溝底面に対する押付力が徐々に減少するので、この周溝の底面とピン部との摺接による上記制動トルクは、グリップ本体が使用位置から格納位置に回動するのに応じて徐々に減少する。このため、上記回動付勢手段が例えば捩りコイルばね等のばねで構成され、その回動付勢トルクがグリップ本体の使用位置から格納位置への回動に応じて徐々に低下するようになっている場合に、その回動付勢トルクの低下に対応するように制動トルクも追従して低下し、両者が略一定の差を維持したまま低下するようになる。このことによって、グリップ本体の使用位置から格納位置までの全体に亘り、回動付勢手段の回動付勢トルクに対応した制動トルクが作用して、グリップ本体がゆっくりと回動し、その動きに高級感が得られる。
【0024】
したがって、粘性剤を用いることなくダンパが得られ、その構造も簡単にすることができ、アシストグリップのコストダウンを図ることができる。また、従来の、粘弾性的な樹脂材料中に支承軸を挿通した構造のダンパに比して、制動トルクの調整が容易で、安定した制動トルクが得られる。
【0025】
請求項2の発明では、上記軸方向付勢手段は、凹部の内底面とスラスト部材の凹部内に位置する内端部との間に縮装された圧縮ばねとする。こうすれば、凹部内に軸方向付勢手段としての圧縮ばねを配置収容でき、アシストグリップの外観見映えを向上できるとともに、スラスト部材の軸方向の付勢力を安定に確保してアシストグリップの作動安定性を高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図8は本発明の実施形態に係る回動型の格納式アシストグリップGを示し、このアシストグリップGは、例えば車両における車室の側壁に車室内に臨むように取付固定される。
【0027】
上記アシストグリップGは、例えばPP(ポリプロピレン樹脂)等からなる樹脂製のグリップ本体1と、例えばPOM(ポリアセタール)等からなる第1及び第2の1対の取付座11,12とを備えてなる。上記グリップ本体1は長尺バー状のもので、その長さ方向が車体の前後方向と略一致するように配置されている。このグリップ本体1は長さ方向両端部が同じ方向に湾曲されて略コ字状をなし、その長さ方向両端部はそれぞれ第1及び第2脚部1a,1bとされている。
【0028】
一方、図1、図2及び図6に示すように、各取付座11,12は車室の側壁の一部を構成する取付体としての車体パネルPに表面側(車室側)から取付固定されている。この各取付座11,12の取付位置に対応する車体パネルPにはボルト挿通孔P1が貫通形成され、車体パネルPの裏面(背面)には上記ボルト挿通孔P1に対応してナットN(ウェルドナット)が溶接固定されている。尚、取付座11,12の車体パネルPへの取付構造は、上記のようなボルトB及びナットNの締結構造に限らず、係止爪等の係止構造やその他の構造を採用することができる。
【0029】
そして、上記グリップ本体1は、その両脚部1a,1bにてそれぞれ取付座11,12に対し回動可能に軸支されており、このような両脚部1a,1bでの軸支構造により、グリップ本体1は使用位置及び格納位置の間で回動し、使用位置にあるときには、図2及び図6に実線にて示すようにグリップ本体1の中間部が車室内方に突出して水平面からやや斜め下方に向いた状態となる一方、格納位置にあるときには、図2及び図6に仮想線にて示すようにグリップ本体1が上記使用位置から略90°上向きに回動して車室側壁(車体パネルP)に沿った状態となる。
【0030】
上記グリップ本体1の各脚部1a,1bにおいて、グリップ本体1が格納位置にあるときの車室側壁の車体パネルPに対向する外面には、断面略矩形状に切り欠いてなる略半楕円形状の凹部からなる収容部2が形成されている。図1、図2、図6及び図8に示すように、この各収容部2の周りには、グリップ本体1の長さ方向に対向する内外側壁2a,2bと、この内外側壁2a,2bの対向方向に直交する方向に対向し、脚部1aの基部側及び先端側に位置する基部側及び先端側壁2c,2dとが設けられ、内外側壁2a,2b及び基部側壁2cは互いに略同じ高さであるが、先端側壁2dは、他の側壁2a〜2cに比べて低く形成されている。そして、グリップ本体1の格納位置で各収容部2内に取付座11,12の一部(取付座本体13の先端部)を収容するようになっている。
【0031】
また、図1に示す如く、グリップ本体1の各脚部1a,1bにおける収容部2の例えば内側壁2a(逆に外側壁2bでもよい)には、内側壁2aの内面を凹陥してなる有底状の有底軸支持孔5が形成されている一方、外側壁2b(逆に内側壁2aでもよい)には貫通状の貫通軸支持孔6が上記有底軸支持孔5と同心状に貫通形成されている。
【0032】
上記グリップ本体1の第1脚部1a(図8において右側のもの)と、この第1脚部1aに対応する第1取付座11との間には、図6に示すように、グリップ本体1を使用位置から格納位置に向かうように回動付勢する回動付勢手段としての捩りコイルばね7が、また第2脚部1b(図8において左側のもの)と、この第2脚部1bに対応する第2取付座12との間には、図1及び図2に示すように、グリップ本体1の回動に抵抗を付与するダンパ24がそれぞれ設けられている。
【0033】
上記第1及び第2取付座11,12はその大半が互いに同じ構造で、一部分のみの構造が異なる。この両取付座11,12の同じ構造の部分について説明すると、図1、図2及び図6に示す如く、各取付座11,12は、車室側に開口する有底箱状の取付座本体13を備えている。この箱状の取付座本体13の平面視は、上記収容部2に対応する形状、つまり楕円(長円)を長径方向に2分割した略半楕円形状で、その開口周縁部には取付座本体13の開口を閉じるためのリッド14が薄肉ヒンジ14aにより一体に形成されている。取付座本体13の底壁部にはボルト挿通孔15が貫通形成されており、このボルト挿通孔15を車体パネルPのボルト挿通孔P1に一致させ、両ボルト挿通孔15,P1に取付ボルトBを挿通して、その先端部を車体パネルP裏面の上記ウェルドナットNに螺合締結することにより、各取付座11,12が車体パネルPに取付固定されている。
【0034】
尚、13aは取付座本体13の底部周りに突設されたフランジで、このフランジ13aは、車体パネルP表側のトリム材(図示せず)上にそれを覆うように配置される。
【0035】
上記両取付座11,12の異なる部分の構造について説明すると、図6に示すように、上記捩りコイルばね7側の第1取付座11において、その取付座本体13の側壁のうち格納位置にあるグリップ本体1の第1脚部1a先端側に位置する側壁の開口側端部には、グリップ本体1の長さ方向に延びる中空円筒状の支持部17が一体に形成され、この支持部17の周壁には矩形状の開口18が形成され、支持部17の長さ方向両端壁部にはそれぞれ軸挿通孔19,19(1つのみ図示する)が同心状に設けられている。そして、支持部17の両軸挿通孔19,19に支持軸8を挿通し、この支持軸8の両端部をそれぞれ上記グリップ本体1の第1脚部1aにおける収容部2の内外側壁2a,2bの軸支持孔5,6に嵌入することで、グリップ本体1の第1脚部1aを第1取付座11に支持軸8を介して回動可能に支持するようにしている。
【0036】
また、グリップ本体1の第1脚部1aにおける収容部2の先端側壁2dにはばね受部3が、また第1取付座11の支持部17内面の一部にもばね受部20がそれぞれ切り欠いて形成されている。そして、上記捩りコイルばね7は上記支持部17内に支持軸8の周りに配置された状態で収容され、この捩りコイルばね7の一端部は上記第1脚部1aにおけるばね受部3に、また他端部は第1取付座11の支持部17におけるばね受部20にそれぞれ係合されており、この捩りコイルばね7のばね力によりグリップ本体1を使用位置から格納位置に向かう方向(図6で反時計回り方向)に回動付勢する。捩りコイルばね7の回動付勢トルクは、図7に実線にて示すように、グリップ本体1の使用位置(図7で最大角位置)で最大になる一方、格納位置(同セット角位置)では最小となり、使用位置から格納位置へのグリップ本体1の回動に応じて略リニアに低下するようになっている。
【0037】
一方、図1、図2及び図8に示すように、上記ダンパ24側の第2取付座12において、その取付座本体13の側壁のうち格納位置にあるグリップ本体1の第2脚部1b先端側に位置する側壁の開口側端部には有底円筒状の支持部26が一体に形成されている。この支持部26はその内部にグリップ本体1の長さ方向に延びる凹部28を有し、この凹部28の開放口は上記第2脚部1bにおける収容部2の内側壁2a側(外側壁2b側でもよい)に、また底部は外側壁2b側(内側壁2a側でもよい)にそれぞれ位置している。支持部26において凹部28の底部をなす部分の外面中心部には凹部28の開放口と反対側に同心状に突出する円筒状の軸部27が支持部26と一体に形成され、この軸部27の内部には凹部28の内底面28aに開口する軸孔29が貫通形成され、この軸孔29の内径は上記第1脚部1aにおける収容部2の内外側壁2a,2bの軸支持孔5,6と略同径に設けられている。
【0038】
上記支持部26の凹部28内には回転軸33が回動可能にかつ軸方向にスライド移動可能に先端側から嵌入され、この回転軸33の先端部には他の部分よりも大径の外向フランジ部33aが一体に形成されている。この外向フランジ部33aの先端面外周部には複数のピン部33b,33b,…が一体に突設されており、回転軸33の凹部28内への嵌入状態で先端のピン部33b,33b,…が凹部28の内底面28aに円周方向に沿って摺接可能に当接している。
【0039】
上記回転軸33は円筒状のもので、その内部には上記支持部26の軸孔29(第2脚部1bにおける収容部2の内外側壁2a,2bの軸支持孔5,6)と略同径の軸孔33cが貫通形成されている。そして、第2脚部1bにおける収容部2の内外側壁2a,2bの軸支持孔5,6と、第2取付座12の支持部26の軸部27内の軸孔29と、回転軸33内の軸孔33cとを同心状に配置し、これらに有底中空パイプ状の支持軸9を開口側から外側壁2b(内側壁2aでもよい)の貫通軸支持孔6に挿通して、その先端部を内側壁2a(外側壁2bでもよい)の有底軸支持孔5に嵌入し、支持軸9の底部側を貫通軸支持孔6に外側壁2bと略面一状に配置して抜止め固定している。このことにより、支持軸9は凹部28内に嵌入されて該凹部28底部の軸孔29及び回転軸33の軸孔33cを軸方向に貫通し、この支持軸9の両端部は収容部2の両側壁2a,2bに支持されており、グリップ本体1の第2脚部1bは第2取付座12に支持軸9を介して回動可能に支持されている。このように、有底パイプ状の支持軸9の底部側を貫通軸支持孔6に外側壁2bと略面一状に配置すれば、逆に、支持軸9の開口側を貫通軸支持孔6に外側壁2bと略面一状に配置する場合に比べ、その支持軸9の開口を閉じるための別部材が不要であり、アシストグリップGの外観見映えをも高めることができる。尚、支持軸9は中実のものを用いてもよいのは勿論である。
【0040】
さらに、上記回転軸33において凹部28外に位置する基端部の端面には直径方向に対向する部位に1対の係止爪34,34が一体に突設されている。一方、グリップ本体1の第2脚部1bの収容部2の2つの側壁2a,2bのうち、上記回転軸33の基端部側に位置する内側壁2aは、支持部26における凹部28の開放口に面する開放口側側壁を構成しており、図3に示すように、この内側壁2aの内面には、有底軸支持孔5の周りを一定高さだけ膨出させてなる膨出部36が一体に形成されている。この膨出部36の先端面は内側壁2aの内面と平行な平面に設けられ、この膨出部36の先端面には、収容部2の底部から略開口までの範囲に亘り両者を結ぶ方向と略平行に延びる係止溝37が有底軸支持孔5上を通るように凹設され、この係止溝37に上記回転軸33の基端部の両係止爪34,34が係合されており、このことで、回転軸33は、基端部を凹部28の開放口に面する開放口側側壁としての内側壁2a(外側壁2bでもよい)に回動不能に係止せしめてグリップ本体1と一体的に回動するようになっている。尚、上記とは逆に、係止爪34,34を収容部2の側壁に、また係止溝37を回転軸33の基端部にそれぞれ設けることもできる。
【0041】
上記支持部26において凹部28の開放口に相当する端部には有底円筒状のキャップ40が凹部28の開放口を閉じるように外嵌合状態で一体的に接合され、このキャップ40の中心部にはスプライン孔40aが上記軸孔29と同心状に貫通形成されている。そして、上記支持軸9周りの回転軸33には円筒状のスラスト部材42が相対的に回転可能に外嵌合され、このスラスト部材42の外周面には上記キャップ40のスプライン孔40aに噛合するスプライン部42aが形成されており、このことでスラスト部材42は、その外周のスプライン部42aにて支持部26の凹部28の開放口内面にあるキャップ40のスプライン孔40aに対し回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合支持され、このスラスト部材42の凹部28外に位置する外端部は、上記収容部2の内側壁2a(開放口側側壁)内面の膨出部36先端面に軸方向に対向するように配置されている。尚、キャップ40とスラスト部材42とはスプライン結合以外の構造、例えばキー結合で係合してもよく、両者を回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合支持すればよい。
【0042】
このように、軸方向に互いに対向している、スラスト部材42の外端部と収容部2の内側壁2a(開放口側側壁)内面の膨出部36先端面との間に上記ダンパ24が設けられている。すなわち、後者の内側壁2a内面の膨出部36先端面において上記係止溝37を挟んだ位置には、図3に示すように、上記有底軸支持孔5、回転軸33及び支持軸9と同心状に円周方向に延びる円弧状の1対の周溝47,47が有底軸支持孔5に対し対称に形成されている。
【0043】
一方、上記前者のスラスト部材42の外端部には、他の部分よりも大径の外向フランジ部43と、この外向フランジ部43の先端面(外面)において直径方向に対向する位置から軸方向に平行に同じ突出量だけ突出する1対のピン部44,44とが一体に形成され、これらピン部44,44はそれぞれ先端部で上記周溝47,47の底面47a,47aに摺接するようになっている。
【0044】
さらに、上記スラスト部材42を上記各ピン部44が対応する各周溝47の底面47aに押し付けられるように軸方向(図1で右方向)に付勢する軸方向付勢手段が設けられている。具体的には、回転軸33の先端において支持部26の凹部28の内底面28aに当接している外向フランジ部33aの背面(凹部28開放口側の面)と、スラスト部材42の凹部28内に位置する内端部の先端側とにはそれぞればね受部を兼ねる回り止めワッシャ50,51が配置され、両回り止めワッシャ50,51間に軸方向付勢手段としての圧縮ばね53が縮装されており、この圧縮ばね53の伸張ばね力によりスラスト部材42を図1で右方向に付勢して各ピン部44を各周溝47の底面47aに押し付けるようにしている。尚、回り止めワッシャ50,51により、グリップ本体1と共に回転軸33がスラスト部材42に対し回動する際に圧縮ばね53が連れ回りするのを防止することができる。
【0045】
そして、図4及び図5に示すように、上記収容部2の内側壁2a内面に設けられている各周溝47の底面47aは長さ方向(周方向)に沿って傾斜していて、その溝深さが長さ方向の一端から他端に向かって滑らかに変化し、図3で時計回り方向端に位置する端部が最も深く、反時計回り方向に向かって次第に浅くなり、反時計回り方向端に位置する端部が最も浅くなるように形成され、両周溝47,47の溝深さ及び底面47a,47aの傾斜角度は互いに同じに設定されている。このことにより、上記グリップ本体1の使用位置から格納位置への回動に伴って圧縮ばね53(軸方向付勢手段)による各ピン部44の各周溝47の底面47aに対する押付力が徐々に減少するように各周溝47の溝深さを変化させて形成している。
【0046】
つまり、上記各周溝47と、その周溝47の底面47aに圧縮ばね53の伸張ばね力により押し付けられて圧接状態で摺接するピン部44とにより、グリップ本体1の回動に抵抗を付与するダンパ24が構成され、このダンパ24は、図7に一点鎖線にて示すように、グリップ本体1の使用位置(最大角位置)から格納位置(セット角位置)への回動に伴い、圧縮ばね53による各ピン部44の各周溝47の底面47aに対する押付力が徐々に減少し、グリップ本体1の使用位置(最大角位置)では、図3〜図5で実線に示すように、各ピン部44が各周溝47の最浅端部に位置して圧縮ばね53によるピン部44の押付力が最大となる一方、グリップ本体1の格納位置(セット角位置)では、図3〜図5で仮想線に示すように、各ピン部44が各周溝47の最深端部に位置して圧縮ばね53によるピン部44の押付力が最小となる。従って、ダンパ24の制動トルクは、グリップ本体1の使用位置から格納位置への回動に応じて上記捩りコイルばね7の回動付勢トルクが低下するのに連れて、該回動付勢トルクと常に略一定のトルク差が生じるようになっている。
【0047】
上記実施形態のアシストグリップGをグリップ本体1の各脚部1a,1bにおいて車体パネルPに組み付ける作業について説明すると、第2取付座12の支持部26における凹部28内に回転軸33及びスラスト部材42を嵌入するとともに、その回転軸33の先端部の外向フランジ部33aとスラスト部材42の内端部との間に圧縮ばね53を介在させ、これらのものを第2脚部1bにおける収容部2内に嵌入して、収容部2の内外側壁2a,2bの軸支持孔5,6と、第2取付座12の支持部26の軸部27内の軸孔29と、回転軸33内の軸孔33cとを同心状に配置する。そして、これらの孔5,6,29,33cに支持軸9を外側壁2bの貫通軸支持孔6から挿入して、その先端部を内側壁2aの有底軸支持孔5に嵌入する。このことで、グリップ本体1の第2脚部1bが第2取付座12に支持軸9を介して回動可能に支持される。
【0048】
このようにして第2取付座12が組み付けられたアシストグリップGは、第2取付座12における取付座本体13のボルト挿通孔15に取付ボルトBを挿通して第2取付座12を車体パネルP裏面のナットNに締結することにより、その第2取付座12を介して車体パネルPに組み付けられる。その後、第2取付座12のヒンジ式のリッド14を閉じることで、取付ボルトBを覆って隠す。
【0049】
一方、第1取付座11においても、グリップ本体1の第1脚部1aが支持軸8により回動可能に支持されるとともに、捩りコイルばね7が装着される。その後、第1取付座11は上記第2取付座12と略一緒にかつ同様にして車体パネルPに組み付けられる。
【0050】
したがって、この実施形態のアシストグリップGにおいては、通常はグリップ本体1が捩りコイルばね7の回動付勢トルクにより回動付勢されて格納位置に位置付けられており、このグリップ本体1の格納位置では、その各脚部1a,1bの収容部2内にそれぞれ取付座11,12の一部が収容されている。車両の乗員がアシストグリップGを使用するとき、そのグリップ本体1を手で掴んで捩りコイルばね7の付勢トルクに抗して使用位置に回動させればよい。また、このアシストグリップGの使用停止時には、乗員がグリップ本体1から手を離すと、そのグリップ本体1は捩りコイルばね7の付勢トルクにより取付座11,12に対し使用位置から格納位置へ回動しながら戻る。そして、図7に示すように、上記グリップ本体1が使用位置(最大角位置)にあるときに捩りコイルばね7の回動付勢トルクが最大になり、格納位置(セット角位置)では回動付勢トルクは最小となり、使用位置から格納位置へのグリップ本体1の回動に応じて回動付勢トルクが略リニアに低下する。
【0051】
このようなグリップ本体1の使用位置から格納位置への回動時(格納位置から使用位置への回動時にも同様のことが生じる)、グリップ本体1の第2脚部1bにおける収容部2の内外側壁2a,2bが第2取付座12の支持部26に対し支持軸9回りに回動するが、この収容部2の内側壁2aにおける係止溝37に回転軸33基端部の両係止爪34,34が係合されているので、この回転軸33も第2取付座12の支持部26の凹部28内で相対的に回動する。
【0052】
さらに、この凹部28の開放口に固定したキャップ40のスプライン孔40aには、回転軸33周りに配置したスラスト部材42が外周のスプライン部42aにて回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合支持され、このスラスト部材42の外端部とグリップ本体1の第2脚部1bにおける収容部2の内側壁2aとの間にダンパ24が設けられ、このダンパ24は、収容部2の内側壁2aにおける膨出部36先端面に凹設された周溝47,47と、スラスト部材42の外端部に突設され、周溝47,47の底面47a,47aに上記圧縮ばね53の伸張ばね力により押し付けられるピン部44,44とからなるので、グリップ本体1が上記捩りコイルばね7の回動付勢トルクにより使用位置から格納位置へ向かって回動すると、このグリップ本体1側にある各周溝47の底面47aにおいて、第2取付座12側にあって固定されているスラスト部材42のピン部44が圧接状態で摺接し、このときの摩擦抵抗によりグリップ本体1の回動に制動トルクが働いてダンパ作用が得られる。
【0053】
その際、図4及び図5に示すように、上記各周溝47の溝深さは一端から他端に向かって滑らかに変化し、上記グリップ本体1の使用位置ではピン部44が周溝47の最浅端部に、また格納位置ではピン部44が周溝47の最深端部にそれぞれ位置するので、このグリップ本体1の使用位置から格納位置への回動に伴い、各ピン部44が各周溝47の最浅端部から最深端部に移動し、圧縮ばね53が伸張して、その各ピン部44の各周溝47の底面47aに対する押付力が徐々に減少する。このため、各周溝47の底面47aと各ピン部44との摺接による上記制動トルクは、グリップ本体1が使用位置から格納位置に回動するのに応じて徐々に減少する。それ故、上記グリップ本体1の使用位置から格納位置への回動に応じて上記捩りコイルばね7の回動付勢トルクが徐々に低下したとき、その回動付勢トルクの低下に対応するように上記ダンパ24の制動トルクも低下し、両者が略一定の差を維持したまま低下するようになる。このことによって、グリップ本体1の使用位置から格納位置までの全体に亘り、常に、捩りコイルばね7の回動付勢トルクに対応した制動トルクが作用し、グリップ本体1がゆっくりと回動するようになり、グリップ本体1が車体パネルPに強く当たることによる叩き音を発生させること等がなく、その動きに高級感が得られる。
【0054】
すなわち、このように粘性剤を用いることなくダンパ24が得られ、その構造も簡単にすることができるので、アシストグリップGのコストダウンを図ることができる。また、従来の、粘弾性的な樹脂材料中に支承軸を挿通した構造のダンパに比して、ダンパ24における制動トルクの調整が容易で、安定した制動トルクが得られる。
【0055】
また、凹部28の内底面上に位置する回転軸33の先端部とスラスト部材42の内端部との間に圧縮ばね53を縮装し、この圧縮ばね53の伸張ばね力によりスラスト部材42を軸方向に移動付勢しているので、その圧縮ばね53が凹部28内に配置収容されて外部に露出せず、アシストグリップGの外観見映えを向上できるとともに、圧縮ばね53や周辺部にごみ等が付着し難く、このことでスラスト部材42の軸方向の付勢力を安定に確保してアシストグリップGの作動安定性を高めることができる。勿論、スラスト部材42を軸方向に移動付勢する手段として、上記内包構造の圧縮ばね53以外のものを採用することができる。しかし、上記の作用効果が得られることに鑑みれば、上記実施形態の構造の圧縮ばね53を採用するのが好ましい。
【0056】
さらに、上記支持軸9の周りに回転軸33が嵌合され、この回転軸33の上にスラスト部材42が外嵌合されているので、この回転軸33によりスラスト部材42をガイドしながら軸方向にスムーズに移動させることができ、その作動が安定する。従って、回転軸33を設けずともスラスト部材42を軸方向に移動させることができるものの、その移動のスムーズ化、作動の安定化を達成する点で、上記実施形態の如く回転軸33を設けるのがよい。
【0057】
(他の実施形態)
尚、上記実施形態では、グリップ本体1側つまり回動側にある収容部2の内側壁2a内面の膨出部36先端面に周溝47,47を、また取付座12側つまり固定側にあるスラスト部材42の外端部にピン部44,44をそれぞれ設けているが、この構造に限定されず、両者の設ける位置を逆にして、取付座12側(固定側)にあるスラスト部材42の外端部(例えば外向フランジ部43等)に周溝を凹設し、またグリップ本体1側(回動側)にある収容部2の内側壁2a内面の膨出部36先端面にピン部を突設してもよく、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、周溝47及びピン部44をそれぞれ2つとしているが、周溝47及びピン部44を1つずつとしてもよく、或いは3つずつ以上設けることもでき、形成する部位のスペース等に応じて適宜変更すればよい。さらに、周溝47の底面47aやピン部44の先端部を基材と共に耐摩耗性材料で形成するか、或いは基材とは別体の耐摩耗性材料で形成してもよく、そうすることで長期間に亘り安定してダンパ効果が得られる。
【0059】
また、上記実施形態では、グリップ本体1の第2脚部1bにおける収容部2の内側壁2aに係止溝37を形成し、第2取付座12の支持部26の凹部28を収容部2の内側壁2aに向けて開放させて、この凹部28に嵌入される回転軸33の基端部を係止溝37に係合させているが、逆に、収容部2の外側壁2bに係止溝を形成し、第2取付座12の支持部26の凹部28を収容部2の外側壁2bに向けて開放させて、この凹部28に嵌入される回転軸33の基端部を係止溝に係合させてもよい。また、上記実施形態では、第2脚部1bと第2取付座12とを連結する支持軸9は、収容部2の外側壁2bから挿通して先端部を内側壁2aに挿入しているが、逆に、上述の如く支持軸を収容部2の内側壁2aから挿通して先端部を外側壁2bに挿入するようにすることもできる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明では、固定体に取付固定される1対の取付座と、それに脚部にて回動可能に軸支されたグリップ本体と、このグリップ本体を使用位置から格納位置に回動付勢する回動付勢手段とを備えた回動型の格納式アシストグリップにおいて、その少なくとも一方の取付座と脚部との間に設けられて、グリップ本体の使用位置から格納位置への回動を抑制するダンパとして、取付座の支持部に凹部を形成し、この凹部にスラスト部材を、その凹部外に位置する外端部がグリップ本体の脚部における収容部の一方の側壁に対向するように回転不能にかつ軸方向に移動可能に嵌入し、このスラスト部材の外端部とグリップ本体側の収容部の側壁との一方に溝深さが変化する周溝を、また他方に周溝内を移動するピン部をそれぞれ設け、スラスト部材を軸方向に付勢して周溝の底面とピン部とを圧接状態でグリップ本体の回動により摺接させて制動トルクを得るようにした。従って、この発明によれば、回動付勢手段が例えば捩りコイルばね等のばねで構成され、その回動付勢トルクがグリップ本体の使用位置から格納位置への回動に応じて徐々に低下するようになっている場合に、その回動付勢トルクの低下に対応するようにダンパの制動トルクも低下して、両者が略一定の差を維持したまま低下するようになり、グリップ本体の使用位置から格納位置までの全体に亘って回動付勢手段の回動付勢トルクに対応した制動トルクが作用するようになり、よって粘性剤を用いることなく簡単な構造の安価なダンパが得られるとともに、そのダンパにより安定した制動トルクが得られてアシストグリップの作動安定性の向上を図ることができる。
【0061】
請求項2の発明によると、スラスト部材を軸方向に付勢する手段を、凹部の内底面とスラスト部材の凹部内に位置する内端部との間に縮装された圧縮ばねとしたことにより、凹部内に圧縮ばねを配置収容して、アシストグリップの外観見映え及び作動安定性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図8のI−I線拡大断面図である。
【図2】図8のII−II線拡大断面図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】図8のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】グリップ本体が格納位置及び使用位置間で回動するときの捩りコイルばねの付勢トルクとダンパの制動トルクとの関係を示す特性図である。
【図8】本発明の実施形態に係る格納式アシストグリップの全体構成をグリップ本体が使用位置にある状態で示す斜視図である。
【符号の説明】
G 格納式アシストグリップ
P 車体パネル(固定体)
1 グリップ本体
1b 第2脚部
2 収容部
2a 内側壁
2b 外側壁
5 有底軸支持孔
6 貫通軸支持孔
7 捩りコイルばね(回動付勢手段)
8 支持軸
9 支持軸
11 第1取付座
12 第2取付座
24 ダンパ
26 支持部
28 凹部
28a 内底面
33 回転軸
33c 軸孔
40 キャップ
40a スプライン孔
42 スラスト部材
42a スプライン部
44 ピン部
47 周溝
47a 底面
53 圧縮ばね(軸方向付勢手段)

Claims (2)

  1. 固定体に固定される1対の取付座と、該取付座にそれぞれ脚部にて回動可能に軸支された長尺状のグリップ本体と、該グリップ本体を使用位置から格納位置に回動付勢する回動付勢手段とを備えた格納式アシストグリップにおいて、
    上記脚部のうち上記グリップ本体が格納位置にあるときの上記固定体との対向面には、グリップ本体の長さ方向に対向する2つの側壁を有しかつ該グリップ本体の格納位置で上記取付座の一部を収容する収容部が切り欠いて形成され、
    上記1対の取付座のうちの少なくとも一方には、グリップ本体の長さ方向に延びる凹部を有する有底筒状の支持部が形成されていて、上記凹部の開放口は上記収容部の2つの側壁のうちの一方の側壁側に、また底部は他方の側壁側にそれぞれ位置しており、
    上記凹部内に嵌入されかつ該凹部の底部を軸方向に貫通する支持軸の両端部が上記収容部の両側壁に支持されており、
    上記支持軸上には筒状のスラスト部材が相対的に回転可能に外嵌合され、該スラスト部材は上記支持部の凹部の開放口内面に、凹部外に位置する外端部を上記収容部における凹部の開放口側側壁に軸方向に対向させるように回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合支持され、
    上記スラスト部材の外端部又は上記収容部における上記凹部の開放口側側壁の一方には、支持軸と同心状に円周方向に延びる円弧状の周溝が形成されている一方、
    上記スラスト部材の外端部又は上記収容部における上記凹部の開放口側側壁の他方には、上記周溝の底面に摺接するピン部が設けられ、
    上記スラスト部材を上記ピン部が周溝の底面に押し付けられるように軸方向に付勢する軸方向付勢手段が設けられ、
    上記グリップ本体の使用位置から格納位置への回動に伴って上記軸方向付勢手段によるピン部の上記周溝底面に対する押付力が徐々に減少するように上記周溝の溝深さを変化させて形成していることを特徴とする格納式アシストグリップ。
  2. 請求項1の格納式アシストグリップにおいて、
    軸方向付勢手段は、凹部の内底面とスラスト部材の凹部内に位置する内端部との間に縮装された圧縮ばねであることを特徴とする格納式アシストグリップ。
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