JP2004219922A - 電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは感光層を構成するバインダー樹脂及び微粒子を含有した電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
像保持部材の代表的なものの一つとして電子写真感光体が挙げられる。電子写真技術は即時性、高品質の画像が得られること等から、近年では複写機の分野にとどまらず、各種プリンターの分野でも広く使われ応用されてきている。その中核となる電子写真感光体については、セレン、硫化カドミウム及び酸化亜鉛に代表される無機系材料があるが、近年では無公害性、高生産性、材料設計の容易性及び将来性等の点から有機系材料の開発が盛んに行われている。これらの電子写真感光体には、当然ながら適用される電子写真プロセスに応じた電気的・機械的更には光学的特性等の様々な特性が要求される。特に繰り返し使用される電子写真感光体にあたっては、帯電、露光、現像、転写、クリーニングといった電気的・機械的な力が直接的又は間接的に繰り返し加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。特に現在から将来に向けて電子写真システムを用いた装置において、高速化、高画質化、高安定化が更に要求されてくるため、高い特性を繰り返して使用できる耐久性が必要となってくる。
【0003】
有機系電子写真感光体においては、有機光導電物質をバインダー樹脂に溶解又は分散して、塗膜を形成して用いるのが通常である。その塗膜は、有機光導電物質とバインダー樹脂を溶媒に溶解又は分散後、塗布乾燥して形成される。バインダー樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂等の材料が用いられている。
【0004】
各々の材料に特徴があるが、特にポリカーボネートは電子写真感光体として適度の特性更に良好な生産性等の面から広く用いられているが、上述した電子写真プロセスにおける摩耗等による耐久性は十分とは言い切れない。耐摩耗性を向上させる手法として、表面層に強度や潤滑性に優れるバインダー樹脂を用いる手法、例えば特許文献1に示されるように特殊構造のポリアリレート樹脂を用いる手法、更には特許文献2に示されるように有機微粒子としてフッ素樹脂粒子を含有させることによって、より良好な強度や潤滑性を得る手法等が示されている。また、特許文献3では無機微粒子としてシリカ微粒子を添加して耐摩耗性を向上させている例もある。更に、特許文献4には硬化樹脂に微粒子を添加し絶縁層とした例が示されており、特許文献5にはポリアリレート樹脂と無機微粒子を含む例が示されており、特許文献6には特定ポリカーボネートに無機酸化物を添加した例が示されている。しかし、これらの試みは各一定の課題に対して効果を示してはいるが、将来の電子写真システムにおいて要望、要求される高速化、高画質等において、これらの手法を単に組み合わせるだけではより良い構成が得られないことが出てきた。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−73183号公報
【特許文献2】
特開平9−319129号公報
【特許文献3】
特開平1−205171号公報
【特許文献4】
特開昭57−201240号公報
【特許文献5】
特開平8−248666号公報
【特許文献6】
特開平11−243000号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の系では、低速プロセスでの使用や、通常画質の要求においては満足した系であったかもしれないが、将来に向けた高速プロセスや高品質画質の要求に対しては十分ではない。例えば、硬化樹脂に微粒子を添加した系においては電子写真感光体表面層の耐摩耗性は向上するが、表面層に付着した帯電生成物の除去が容易でなくなることや、潤滑性の低下によるクリーニングブレードの反転等が生じ易くなり、複写画像や印字の実使用枚数としては必ずしも延ばすことができない。また、ポリカーボネート樹脂に微粒子添加することによりポリカーボネート樹脂のみで使用する場合より使用枚数を延ばすことも可能と思われるが、より延ばすためには微粒子の量を多量に添加する等の改良が必要であり、更に多量の微粒子を樹脂層中に均一に分散させ、固定化することは、微粒子の分散性、バインダーとの相性等から容易ではない。更に、その添加された微粒子が多量の場合には、感光層に照射される露光光を散乱させたり、電位の不安定等を引き起こし易くする等、高画質が得られ難くなる。
【0007】
本発明の目的は、前記の課題を解決することにあり、高速プロセスに対応し、高品質画質が繰り返し使用においても得られる電子写真感光体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、電子写真感光体の感光層を形成するバインダー樹脂が少なくとも式(1)で示される構成単位を含むポリアリレート樹脂であり、該感光層に体積平均粒径として0.05μm〜1.0μmであり、該平均粒径に対し±50%以内の粒径である粒径分布が50%以上である有機微粒子及び無機微粒子を同時に含有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0009】
【化2】
式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アリール基を示す。フタル酸部位の結合位置は異なる2種以上である。
【0010】
本発明におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基及びアンスリル基が挙げられる。
【0011】
特に、有機微粒子がフッ素系樹脂微粒子であるものや、無機微粒子がシリカ微粒子(SiO2)やアルミナ微粒子(Al2O3)であるものは、本発明の効果として好ましい例に挙げられる。また、ポリアリレート樹脂が少なくとも式(1)及び式(2)からなる共重合体であるもの、式(1)及び式(3)からなる共重合体であるものは、本発明の効果として好ましい例に挙げられる。
【0012】
【化3】
式中、R3〜R6はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アリール基を示す。
【0013】
【化4】
式中、R7〜R11はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アリール基を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
本発明で示される電子写真感光体用の樹脂として特定ポリアリレート樹脂は、強度的に適した材料の一つであり、繰り返し使用においてより安定した特性を提供することに適している。また微粒子としては、まず無機微粒子が挙げられ、特にシリカ、アルミナは硬度が高く感光層の機械的強度を高めることに適しており、更に有機微粒子、特にフッ素系樹脂微粒子は潤滑性が高く、本発明の特徴である両者の微粒子を同時に用いることにより、より高い耐摩耗性が得られる。無機微粒子、有機微粒子は各々に耐摩耗性を向上させるために用いられてきた材料ではあるが、各々の効果発現のメカニズムは異なっている。
【0016】
無機微粒子は、有機物質と比較して高い硬度を有し、その硬度によって樹脂からなる感光層の強度を高めている。その効果を有効に発現させるためには微粒子を樹脂層中に均一に分散し、更に樹脂層中に固定化する必要がある。すなわち微粒子を樹脂バインダーで動かないように固定しなければ、感光層に外部から応力(例えばクリーニングブレード等)がかかった際に、硬度の高い無機微粒子が受け止めたとしても、無機微粒子を保持して固定化している樹脂バインダーに固定化する能力が劣る場合には無機微粒子が樹脂中から脱落してしまう。それにより無機微粒子が脱落した部分は、微小な穴、キズ、クラック等となってしまい電子写真感光体の寿命を縮める要因の一つとなる。更には脱落した無機微粒子は元々硬度が高いため、感光層の表面においてクリーニングブレード等の接触する部材との間で摩耗させる研磨粉と作用してしまい、更に寿命を縮めてしまうこともある。本発明における無機微粒子としては、JIS新モース硬度(1滑石、2石膏、〜5りん灰石、6正長石、7溶融石英、8水晶、〜13炭化ケイ素、14炭化ホウ素、15ダイヤモンドで表示される。例えば、工業材料便覧:日刊工業新聞社発行:p189に他の硬度基準との対応を含めて記載)において5以上を示すものが好ましく、上述したシリカ微粒子、アルミナ微粒子が特性、取扱性や価格の多面から特に好ましい。
【0017】
一方、有機微粒子は硬度によって耐摩耗性を高めているわけではなく、分子間の劈開による潤滑性の発現により、外部応力との摩擦力を下げることにより感光層の摩耗性を抑制している。本発明では両者を同時に用いることにより、無機微粒子への応力を有機微粒子の弾力性により緩和できるため、微粒子の脱落等を抑制でき、無機微粒子の効果がより発現されることになる。一方、有機微粒子の絶対的硬度は無機微粒子より低いが、無機微粒子の強度によって有機微粒子を保持し補助するサポーター及びスペーサー的に作用して強度を補完される形となり効果的になっていると考えられる。
【0018】
更に、本発明ではポリアリレートを樹脂バインダーとして用いているが、先にも述べたが無機微粒子を保持するための樹脂バインダーとしては一定の強度が要求され、一般的な熱可塑樹脂(ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等)では強度的には十分ではなく、無機微粒子の効果を発現させ難いため熱や光等による硬化型(架橋型)樹脂等で用いる例(特開平8−334908号公報)が示されている。しかし硬化型(架橋型)樹脂層は、樹脂そのものの強度と微粒子の強度により物理的な物性値としての強度は向上し摩耗輪等での評価による耐摩耗性は向上できているが、電子写真装置内において電子写真感光体表面層として評価した場合に、表面層表面への帯電生成物、紙粉、紙への添加物等による付着物の影響や、使用する雰囲気環境(温度、湿度)での影響等から複写やプリントにおける実画像での使用可能枚数(実質電子写真感光体寿命)が必ずしも増加できるとは限らない。
【0019】
一方、本発明で示したポリアリレートは、従来の熱可塑樹脂よりも硬度や粘弾性に優れ、適度な柔軟性を持つため微粒子に応力がかかった時にもその応力を緩和できると考えられ、微粒子を保持し固定化するのに適している。更に、特定のポリアリレートは、溶媒への溶解性、微粒子の分散安定性等で塗料として用いる際に非常に有効であり、これらにより発現されていると推測されるが無機微粒子との密着性が高いことが付加的に見出されており、無機微粒子の固定化に効果を出している要因の一つと考えられる。更に、有機微粒子も同時に用いると無機微粒子の樹脂中での固定化、安定化が増し無機微粒子としても効果が発現され易くなるばかりでなく、有機微粒子特有の潤滑性も付与され、より良好な耐摩耗性が得られる。
【0020】
このように本発明においては、表面層樹脂バインダーが特定ポリアリレートであり、表面摩耗量を極力抑制した反面で表面の潤滑性が低下してしまう硬化型樹脂等ではないことや、本発明では有機微粒子による潤滑性が付与されていることから、感光層の表面における付着物の除去はクリーニングブレード等で容易に可能である。更に、表面層に付着した不純物等により摩擦抵抗が上昇することによる生じるクリーニングブレードの反転や鳴き、電子写真感光体表面に低抵抗物質等の不純物の付着による表面電位の流れによる画像流れ等も抑制できる。更に、微粒子を多量に添加して表面硬度を増加しているわけではないことから、目的とする実質寿命に対して多量の微粒子を添加する必要がないため、画像形成のための露光光の散乱等を最小限にでき画質低下への影響を最小限に抑えられ、実画像の繰り返し使用の評価においても良好な画像が得られる。
【0021】
本発明における式(1)は、特定ポリアリレート樹脂を示し、単独重合体で用いても、他の構造との共重合体で用いてもよい。また、フタル酸部位の結合位置は異なる2種以上のものである必要がある。例えば、カルボン酸基がパラ位(1,4位)であるテレフタル酸のみやメタ位(1,3位)であるイソフタル酸のみから構成されるものではなく、両者が適当比率(テレ構造/イソ構造=9/1〜1/9)で用いられている構成が好ましく、特にテレ構造/イソ構造=7/3〜3/7が強度の発現、溶媒との溶解性から好ましい例である。
【0022】
次に、ポリアリレートの構造の具体例を示すが、本発明で示す式(1)の具体例としては、式(1−2)、(1−3)、(1−8)及び(1−9)が挙げられ、これら構造においての単独共重合体、これらの構造同士の共重合体又はここに示した他の構造との共重合体として共重合してもよい。共重合においては、式(2)で示した例としては式(1−15)、(1−16)及び(1−17)が挙げられ、式(3)で示した例としては式(1−20)、(1−21)(1−22)、(1−23)及び(1−24)が挙げられる。
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
その共重合として好ましい例は、式(1−1)/(1−2)、式(1−2)/(1−15)、式(1−2)/(1−16)及び式(1−2)/(1−17)等が挙げられ、比率としては95/5〜5/95において各々の特性の効果を出すことができるが、80/20〜20/80とすることが好ましい。また、3種類以上のモノマーを用いて多元系共重合体も使用できる。各樹脂の分子量は特に限定されないが、重量平均分子量(Mw)=50000以上が好ましく、Mw=70000以上が特に好ましい。Mwの上限は本発明の主旨からの限定はないが、電子写真感光体の塗工性、生産性等からMw=300000以下が好ましい。
【0028】
また、本発明の化合物は、他のポリマーと混合して用いることもでき、ポリエステル、ポリアリレート、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂及びシリコーン樹脂等の材料が挙げられる。特にポリカーボネートは、耐摩耗性及び電子写真感光体生産時の生産性や溶液の安定性等の制御として好ましい例である。ポリカーボネートは使用する溶媒に溶解すれば特に限定はなく、ポリカーボネートA型、Z型、C型、AP型、AF型、DP型及びシロキサン変性型等がある。その混合比率は限定されないが、本発明の効果を効率良く発現させるためには、ポリアリレートが50質量%以上であることが好ましい。
【0029】
次に、本発明に用いる有機微粒子としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、メラミン等を初め、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン及びポリ四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体等が挙げられる。好ましくはフッ素系樹脂粒子であり、特に好ましいものはポリテトラフルオロエチレンである。
【0030】
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の酸化物、窒化炭素、窒化アルミ、窒化珪素等の窒化物、炭化珪素等の炭化物、チタン酸ストロンチウム及びチタン酸バリウム等のチタン酸化合物が挙げられる。好ましい例としては、シリカ及びアルミナである。また、無機微粒子の表面は、微粒子の分散性、電子写真感光体における電気特性等の面からを表面処理することが知られており、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウムカップリング剤又は高級脂肪酸等により処理することが好ましいが、他の条件等を考慮して該処理の有無は選択できる。
【0031】
各微粒子の体積平均粒径としては、0.05μm〜1μmであり、好ましくは0.05〜0.5μmである。平均粒径が1μmを超えると画質劣化への影響が大きいこと、バインダー樹脂による粒子の保持がされ難くなることが挙げられる。また、その粒径はできるだけ粒径分布の狭いものが好ましく、例えば粒径の大きいものと小さいものを加えて平均粒径を適応させたものは本発明の主旨からは外れる。具体的には該平均粒径に対し±50%以内の粒径である(例えば平均粒径0.5μmのもの場合、0.25〜0.75μm以内)粒径分布が50%以上含まれるものである。ただし、有機微粒子、無機微粒子の粒径は本発明の範囲において、必ずしも両粒子の平均粒径や粒径分布を一致させることは限定されず、各々の適性にあわせて選択されてよく、粒径の測定は独立にするものとする。
【0032】
感光層、表面層への微粒子の添加量は、該層中において1〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜30質量%である。ただし、画像品質に問題がなければこの限りではない。また有機微粒子/無機微粒子の比率については、無機微粒子の種類によって比重が異なるため単純な質量%での表現は適切でないが、同比重に換算して9/1〜1/9(質量%)である。また、微粒子は分散媒を用いたサンドミルや高速液衝突型分散装置(例えばナノマイザー、マイクロフルイダイザー)等の通常の分散装置によって微粒子化することができ、分散効率向上や再凝集抑制のために分散安定剤(例えばアルキルフッ素をグラフトしたポリマー)を添加することも好ましい。分散安定剤の量は、電子写真感光体特性に影響しない範囲なら特に限定されないが、好ましくは微粒子に対して1〜15質量%、より好ましくは3〜10質量%である。
【0033】
本発明で用いるポリアリレートの合成法には特に限定はしておらず、市販のものを使用すること、又は公知の手法(例えば特開平9−22126号公報)によって合成したものいずれの限定もないが、以下に合成法の一例を示す。
【0034】
<合成例>
式(1)に示すポリアリレートを得るための例を示す。式(1−2)について示す。
【0035】
2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.06mol、水酸化ナトリウム790g及び重合触媒としてトリメチルベンジルアンモニウムクロライド(TMBAC)10.0g、分子量制御剤としてp−tert−ブチルフェノール0.10molを20リットルとなるように水に溶解した。別に、テレフタル酸クロライド3.0mol、イソフタル酸クロライド3.0molを全量が10リットルとなるようにジクロロメタンに溶解した。反応容器を20℃に保ち、強攪拌下において前出の水溶液を加えた。窒素雰囲気下で4時間反応を行った後、酢酸を添加し中和して攪拌を停止した。ジクロロメタン相を水で3回洗浄した後、メタノール中に滴下してポリマーを得た。得られたポリマーをポリスチレン換算のGPC(装置:東ソーHLC−8120GPC、カラム:東ソーTSKgel SuperHM−M、溶媒:THF、流量:0.6ml/min、温度:40℃、検出器:RI)を用い、分子量測定を行ったところ、Mw=85000であった。
【0036】
以下、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
【0037】
本発明の電子写真感光体は、感光層が電荷輸送材料と電荷発生材料とを同一の層に含有する単層型、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と電荷発生材料を含有する電荷発生層とを有する積層型のいずれの場合にも適用される。
【0038】
本発明における電荷発生材としては、通常知られているものが使用可能であり、例えばセレン−テルル、ピリリウム、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ及びキナクドリン等の各顔料が挙げられる。これらの顔料は、0.3〜4倍の質量のバインダー樹脂及び溶剤共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ミル、サンドミルアトライター、ロールミル又は液衝突型高速分散機等を使用して、十分に分散した分散液とする。積層型電子写真感光体の場合、この液を塗布し、乾燥することによって電荷発生層が得られる。膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることが好ましい。
【0039】
電荷輸送材は、通常用いられるものが使用でき、例えばトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾール系化合物等が挙げられる。これらの化合物は、バインダー樹脂と共に溶剤に溶解し溶液とする。積層型電子写真感光体の場合、この液を塗布し、乾燥することによって電荷輸送層が得られる。膜厚は5〜50μmであることが好ましく、特には15〜35μmであることが好ましい。
【0040】
感光層が単層型の場合は、上述のような電荷発生材や電荷輸送材を上述のようなバインダー樹脂に分散し及び溶解した溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には15〜30μmであることが好ましい。
【0041】
また、保護層としては、上述したバインダー樹脂を溶剤に溶解した溶液を、塗布し乾燥することにより得られる。必要に応じて電子写真感光体の材料や、抵抗値の制御のための導電材、潤滑性を持たせるための滑材等の添加することもできる。
【0042】
また、本発明においては、支持体と感光層、あるいは導電層と感光層の間に必要に応じて接着機能及び電荷バリアー機能を有する中間層を設けることができる。中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン及びポリエーテルウレタン等が挙げられる。これらは溶剤に溶解して塗布し、乾燥される。中間層の膜厚は0.05〜5μmであることが好ましく、特には0.2〜1μmであることが好ましい。
【0043】
これらの電子写真感光体の塗布方法としての限定はなく、浸漬塗布法、スプレー塗布法及びバーコート法等の通常知られている手段で使用できる。
【0044】
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
【0045】
図1において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、原稿からの反射光であるスリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0046】
形成された静電潜像は、次いで現像手段5内の荷電粒子(トナー)で正規現像又は反転現像により可転写粒子像(トナー像)として顕画化され、不図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材7に、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が転写手段6により順次転写されていく。この時、転写手段にはバイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。
【0047】
トナー画像の転写を受けた転写材7(最終転写材(紙やフィルム等)の場合)は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。転写材7が一次転写材(中間転写材等)の場合は、複数次の転写工程の後に定着処理を受けてプリントアウトされる。
【0048】
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナー等の付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残りトナーを直接、現像器等で回収することもできる。更に、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0049】
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段12を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0050】
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
【0051】
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅広く適用し得るものである。
【0052】
【実施例】
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明の実施の形態は、これらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
【0053】
(実施例1)
30φ×357mmのアルミニウムシリンダー上に、以下の材料より構成される塗料を浸漬塗布法にて塗布し、140℃で30分間熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
【0054】
導電性顔料:SnO2コート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調整用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール/メトキシプロパノール=2/8 20部
【0055】
次に、この導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、90℃で15分間乾燥することによって、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
【0056】
次に、下記式で示されるアゾ顔料を3部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBM2、積水化学製)2部及びシクロヘキサノン60部を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、テトラヒドロフラン100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この分散液を中間層上に浸漬塗布法で塗布し、85℃で15分間乾燥することによって、膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0057】
【化9】
【0058】
次に、下記式で示されるアミン化合物8部(CTM−1)、
【0059】
【化10】
下記式で示されるアミン化合物1部(CTM−2)、
【0060】
【化11】
バインダー樹脂として上述(合成例)した手法と同様に式(1−3)のポリマーを得て(Mw=90000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=5/5)、このポリマー10部をモノクロロベンゼン50部/ジメトキシメタン20部に溶解した。この溶液にフッ素樹脂粉末(商品名:ルブロンL2、ダイキン工業製)1.0部、アルキルフッ素鎖をグラフトしたアクリルポリマー(商品名:アロンGF300、東亜合成化学)0.05部をクロロベンゼン10部を用いて、ガラスビーズ(φ1.0mm:東芝製GB201M=質量換算で5部)を用いたサンドミル分散(ピン付き円形ディスク4枚、周速=25m/分、3時間、25℃冷却水ジャケット付)で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.25μm/0.13〜0.37μm比=72%)を加えた。更に、疎水化シリカパウダー(商品名:KMPX−100、信越化学(株))1.0部、モノクロロベンゼン10部を用いて、高速液衝突型分散機(MF−100:マイクロフルイダイザー社製:分散圧=600kg/cm2、冷却水25℃)で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.15μm/0.08〜0.22μm比=61%)を加えた。この様にして得た電荷輸送層用の塗布液を前記の電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、120℃で1時間乾燥し、膜厚が22μmの電荷輸送層を形成した。
【0061】
なお、添加した微粒子の粒径測定には、粒度分析計(マイクロトラックUPA:Leeds and Northrup社製)を用いて測定した。測定に用いる入力値は、屈折率としてフッ素樹脂=1.35、シリカ(酸化ケイ素)=1.46、アルミナ(酸化アルミニウム)=1.77、酸化亜鉛=2.03、酸化ジルコニウム=2.17とした。溶媒はクロロベンゼンとして粘度=0.799、屈折率=1.52、温度は20℃とした。サンプル透過率は0.5〜0.6として十分に透過する領域において測定した。
【0062】
次に、評価について説明する。装置はキヤノン(株)製複写機NP6035(電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流マイナス電圧のみを印加して該電子写真感光体を帯電するプロセス及び正現像方式:プロセススピード200mm/sec)を用い、評価環境として23℃/55%RHとした。まず、初期電位を測定した。暗部電位Vd=−700Vとして、露光量1.0lux.Sec(ハロゲンランプ光)における明部電位Vlを測定した。A4サイズの普通紙を1枚複写ごとに1度停止する間欠モードにて、30000枚の複写を行い、電子写真感光体膜厚の摩耗量を測定した。測定には、渦電流を用いた膜厚計(フィッシャーインスツルメント社製、Fischerscope MMS/プローブ=EAW3.3)を用い、電子写真感光体の長手方向に5位置、周方向に8位置のマトリックスで合計40点の平均値で測定した。結果を表1に示す。
【0063】
(実施例2)
バインダー樹脂として合成例で示した式(1−2)で示されるポリマー(Mw=88000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=5/5)とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0064】
(実施例3)
バインダー樹脂として合成例で示した手順において、モノマーを変更して式(1−8)/(1−22)=5/5として、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=7/3として示されるポリマー(Mw=81000)とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0065】
(実施例4)
バインダー樹脂として合成例で示した手順において、モノマーを変更して式(1−2)/(1−16)=7/3として、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=7/3として示されるポリマー(Mw=92000)とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0066】
(比較例1)
実施例1において、フッ素樹脂粒子の量を2.0部として、シリカ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表1に示す。
【0067】
(比較例2)
実施例1において、フッ素樹脂粒子を用いず、シリカ粒子の量を2.0部とした以外は同様にして行った。結果を表1に示す。
【0068】
(比較例3)
実施例1において、フッ素樹脂粒子を用いず、シリカ粒子の量を4.0部とした以外は同様にして行った結果を表1に示す。
【0069】
(比較例4)
実施例1において、フッ素樹脂粒子及びシリカ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表1に示す。
【0070】
(比較例5)
バインダー樹脂としてポリスチレンアクリル(MS−200:新日鉄化学)とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0071】
(比較例6)
バインダー樹脂としてポリスチレンアクリル(MS−200:新日鉄化学)とし、有機微粒子及び無機微粒子を用いなかった以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0072】
(比較例7)
バインダー樹脂としてビスフェノールA型からなるポリアリレート樹脂(U−100:ユニチカ(株))とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0073】
(比較例8)
バインダー樹脂として式(1−20)(Mw=77000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=5/5)とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0074】
(比較例9)
バインダー樹脂として式(1−3)のおけるフタル酸結合部位をパラ位としたテレフタル酸のみを用いて重合したもの(1−3b)(Mw=58000)とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
【0075】
【化12】
【0076】
【表1】
【0077】
表1に示すように、本発明の電子写真感光体は実施例1〜4に示すように、良好な耐摩耗性及び良好な画像が得られた。比較例5においては、ポリスチレンアクリル樹脂の例として、両微粒子を用いることによって耐摩耗性はある程度向上できている。しかし、その向上の程度は比較例6との差で示されるが、その差は実施例での差と比較して良化の差分、比率のいずれにおいても大きくはなく、実施例における系での効果が飛躍的であることがわかる。これは、表面層の耐摩耗性に効果があると知られている2種の微粒子を添加したにもかかわらず、ポリスチレンアクリルの系で効果が小さい理由として、摩耗量抑制の挙動と摩耗量増加挙動とが相殺していると推測される。すなわちフッ素系粒子による潤滑性向上による表面層の摩耗量抑制の挙動と、ポリスチレンアクリル樹脂の強度があまり高くないことによる無機微粒子の固定化が十分でなく、そのため生じた微粒子脱落によって表面層強度が低下し、摩耗量増加挙動とが相殺して生じたと推測される。更に、特定ポリアリレート樹脂を用いて微粒子として無機又は有機の一方のみを用いた例として、比較例1、2であるが、耐摩耗性の向上はできているが、その向上の程度は実施例での差と比較して良化の差分、比率のいずれにおいても大きくはない。特にシリカのみの系では摩耗量としては、ポリアリレートの強度により樹脂中への微粒子の固定化ができていることから抑制の効果が出ているが、クリーニングブレードと電子写真感光体の潤滑性が十分ではなく電子写真感光体表面にキズが生じ、それに起因して画像上に現われてしまった。更に、シリカ添加量を増した系として比較例3を示したが、添加量を増した割には摩耗量の抑制効果が低く飽和に近く、また画像においても添加微粒子が多いことによる露光光の散乱の影響も無視できなくなっている。
【0078】
先に示したキズについての知見として、表面状態を表面粗さ計(SE3400:(株)小坂研究所製)を用いて測定すると、実施例1では初期Rz=0.2μm、Rmax=0.3μmであり、耐久使用後でRz=0.5μm、Rmax=0.8μmであるのに対して、摩耗量が比較的近い比較例3では初期Rz=0.25μm、Rmax=0.4μmであり、耐久使用後でRz=2.0μm、Rmax=3.8μmであった。このことかららも耐久使用により表面層の状態の変化の程度が大きいことが示唆され、画像品質変化の程度とも対応した。また、このように単に添加量を増せば摩耗性を抑制でき寿命が延ばせると言うわけではなく、実質的な電子写真感光体の寿命向上を考えると、実施例における系では、有機微粒子の柔軟性と無機微粒子の強度が相乗的に作用して効果が飛躍的であることがわかる。
【0079】
更に比較例7ではポリアリレートA型を用いた例であるが、調製した塗料の安定性が低く塗料が増粘し易く一部でゲル化も生じ易く電子写真感光体の形成が容易でなく、得られた塗膜の膜厚や微粒子の分散性において不均一が多く、評価に値しなかった。比較例8も同様に塗料の安定性が低く評価に値する電子写真感光体が得られなかった。これらから実施例においては、バインダーのビスフェノール部の芳香環に置換基を導入したことによりバインダーの溶解性や微粒子との親和性が向上し、より効果の発現がされたと推測される。また、比較例9もバインダー樹脂の溶解性が低く、同様に塗料の安定性が低く評価に値する電子写真感光体が得られなかった。このように本発明は、単に強度的に有利なポリマーや微粒子の効果を加算したものではなく、実質的な寿命を向上させることにおいて特異的に効果が発現されている。
【0080】
(実施例5)
実施例1で示したものと同様に導電層、中間層を設けた。
【0081】
次いで電荷発生材料を下記式で示されるアゾ顔料3部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBLS、積水化学製)2部及びテトラヒドロフラン80部を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、シクロヘキサノン80部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この分散液を中間層上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0082】
【化13】
【0083】
次に、バインダー樹脂として合成例で示した様式において、モノマーを変更して式(1−2)/(1−17)=6/4で示される共重合ポリマー(Mw=132000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=5/5)を得た。このポリマー10部をモノクロロベンゼン50部、ジメトキシメタン30部、テトラヒドロキシフラン20部に溶解し、更に先に示したアミン化合物CTM−1:8部、CTM−2:1部を溶解した。
【0084】
この溶液にフッ素樹脂粉末(ルブロンL2、ダイキン工業製)1.5部、フッ素系グラフトポリマー(アロンGF300、東亜合成化学)0.075部をクロロベンゼン10部を用いて、ガラスビーズ(φ1.0mm:東芝製GB201M)を用いたサンドミル分散で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.25μm/0.13〜0.37μm比率=68%)を加えた。更に、アルミナ微粒子(AKP−50:住友化学工業(株))1.5部、モノクロロベンゼン10部を用いて、高速液衝突型分散機(ナノマイザー:分散圧=600kg/cm2)で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.15μm/0.08〜0.22μm比率=72%)を加えた。この様にして得た電荷輸送層用の塗布液を浸漬塗布法で塗布し、120℃で1時間乾燥し、膜厚が32μmの電荷輸送層を形成した。
【0085】
評価する装置として、キヤノン(株)複写機GP−40(電子写真感光体に接触配置された帯電部材からマイナス直流及び交流電圧重畳を印加して該電子写真感光体を帯電するプロセス:反転現像:プロセススピード210mm/sec)を用いて、25℃/85%RHの環境において、暗部電位Vd=−720Vとして、露光量1.0μJ(780nm半導体レーザー)とした。これを用いて実施例1と同様に繰り返し使用の評価を行った。結果を表2に示す。
【0086】
(実施例6)
バインダー樹脂として上の合成例で示した手順において、モノマーを変更して式(1−2)/(1−5)/(1−18)=5/2/3で示されるポリマー(Mw=135000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=3/7)を得た。このポリマーを用いて電子写真感光体を作製した以外は実施例5と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0087】
(実施例7)
バインダー樹脂として上の合成例で示した手順において、モノマーを変更して式(1−2)/(1−22)/(1−17)=3/5/2として、テレフタル酸/イソフタル酸=7/3として重合を行いでポリマー(Mw=138000)を得た。このポリマーを用いて電子写真感光体を作製した以外は実施例5と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0088】
(比較例10)
実施例5において、フッ素樹脂粒子の量を1.5部として、アルミナ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表2に示す。
【0089】
(比較例11)
実施例5において、フッ素樹脂粒子の量を3.0部として、アルミナ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表2に示す。
【0090】
(比較例12)
実施例5において、フッ素樹脂粒子を用いず、アルミナ粒子の量を3.0部とした以外は同様にして行った。結果を表2に示す。
【0091】
(比較例13)
実施例5において、フッ素樹脂粒子及びアルミナ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表2に示す。
【0092】
(比較例14)
バインダー樹脂としてポリカーボネートZ(ユーピロンZ400:三菱瓦斯化学)とした以外は、実施例5と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0093】
(比較例15)
バインダー樹脂としてポリカーボネートZ(ユーピロンZ400:三菱瓦斯化学)とし、有機微粒子及び無機微粒子を用いなかった以外は、実施例5と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0094】
(比較例16)
バインダー樹脂として下記式で示される架橋性官能基をもったモノマー10部、光重合開始材として2−メチルチオキサント0.07部、CTM−1:8部、CTM−2:1部をモノクロロベンゼン60部/ジクロロメタン40部に溶解した。この溶液に実施例5で示したフッ素樹脂粉末とアルミナ微粒子を予め分散した液を加えて、電荷輸送層用の塗料とした。この液を塗工し、乾燥後に、高圧水銀灯(8mW/cm2)にて20秒間の硬化を行った以外は、実施例5と同様にして行った。結果を表2に示す。
【0095】
【化14】
【0096】
【表2】
【0097】
実施例5〜7に示すように、良好な耐摩耗性及び良好な画像が得られた。比較例14においては、ポリカーボネートにおいて微粒子を用いることによって耐摩耗性を向上できているが、その向上の程度は比較例15との差で示されるが、その差は実施例と比較して良化の差分、比率のいずれにおいても大きくはなく、実施例における系での効果が飛躍的であることがわかる。更に、ポリアリレート樹脂を用いて微粒子として無機又は有機の一方のみを用いた例として比較例10〜12であるが、耐摩耗性の向上はできているが、その向上の程度は実施例と比較して良化の差分、比率のいずれにおいても大きくはない。特に、比較例10、11においては、耐摩耗性の効果は見られているがその程度は十分ではなく、また比較例12で示したアルミナのみの系ではクリーニングブレードと電子写真感光体の潤滑性が十分ではなくブレードの反転やビビリ(振動)によって電子写真感光体表面にキズが生じ、それに起因して画像上に現われた。更に電子写真感光体表面に付着した不純物(紙粉や帯電生成物等)による面方向の抵抗が保てなくなり静電潜像が流れることによる画像流れも生じた。また比較例16においては、硬化型樹脂を用いた例であるが、摩耗量は硬化樹脂の利点を活かして低く抑えられたが、クリーニングブレードの反転が多発してしまった。これは、摩耗量の過剰な抑制により表面に付着した不純物がクリーニングブレードで除去され難くなり、表面層の潤滑性が十分でないため生じたと推測される。更に画像流れも生じた。ここでも実施例における系での効果が飛躍的であることがわかる。このように本発明は、単に強度的に有利なポリマーや微粒子の効果を加算したものではなく、特異的に効果が発現されていると言える。
【0098】
(実施例8)
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2゜)の9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX1、積水化学製)2部及びシクロヘキサノン60部を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この分散液を中間層上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0099】
次に、バインダー樹脂として上の合成例で示した様式において、モノマーを変更して式(1−2)/(1−17)=7/3で示される共重合ポリマー(Mw=95000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=5/5)を得た。このポリマー10部をモノクロロベンゼン50部、ジメトキシメタン30部、テトラヒドロフラン20部に溶解し、更に先に示したアミン化合物CTM−1:8部、CTM−2:1部を溶解した。
【0100】
この溶液にフッ素樹脂粉末(ルブロンL2、ダイキン工業製)2.0部、フッ素系グラフトポリマー(アロンGF300、東亜合成化学)0.075部をクロロベンゼン10部を用いて、ガラスビーズ(φ1.0mm)を用いたサンドミル分散で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.25μm/0.13〜0.37μm比率=68%)を加えた。更に、アルミナ微粒子(NanoTek−Al2O3:シーアイ化成(株))2.0部、モノクロロベンゼン10部を用いて、高速液衝突型分散機(ナノマイザー:分散圧=900kg/cm2)で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.10μm/0.05〜0.15μm比率=58%)を加えた。この様にして得た電荷輸送層用の塗布液を浸漬塗布法で塗布し、120℃で1時間乾燥し、膜厚が32μmの電荷輸送層を形成した。
【0101】
評価する装置として、キヤノン製レーザービームプリンターLBP950(電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流及び交流電圧を印加して該電子写真感光体を帯電するプロセス:反転現像、プロセススピード144.5mm/sec)を用いて、32℃/85%RH環境において、1枚間欠で10000枚の耐久をした。結果を表3に示す。
【0102】
(実施例9)
無機微粒子としてシリカ(酸化珪素)(NanoTek−SiO2:シーアイ化成(株))を用い(分散後平均粒径=0.08μm/0.04〜0.12μm比率=58%)とした以外は、実施例8と同様にして行った。結果を表3に示す。
【0103】
(実施例10)
無機微粒子として酸化亜鉛(NanoTek−ZnO:シーアイ化成(株))を用い(分散後平均粒径=0.09μm/0.05〜0.13μm比率=60%)とした以外は、実施例8と同様にして行った。結果を表3に示す。
【0104】
(実施例11)
無機微粒子として酸化ジルコニウム(NanoTek−ZrO2:シーアイ化成(株))(分散後平均粒径=0.10μm/0.05〜0.15μm比率=61%)とした以外は、実施例8と同様にして行った。結果を表3に示す。
【0105】
(実施例12)
実施例9において、フッ素樹脂粉末として(ルブロンL5:ダイキン工業製)1.0部としてサンドミル分散条件緩和(周速=10m/分、1時間、他条件は同様)して、平均粒径として0.45μmのものを得た。また、シリカ微粒子の分散条件を緩和(分散圧=100kg/cm2)して平均粒径として0.25μm/0.13〜0.37μm比率=70%のものを得た。これを用いて同様に塗料を作製し電子写真感光体を得た。結果を表3に示す。
【0106】
(実施例13)
実施例9において、フッ素樹脂粉末として(ルブロンL2、ダイキン工業製)1.2部を高速液衝突型分散機(ナノマイザー:分散圧=600kg/cm2)で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.12μm/0.06〜0.18μm比率=68%)を得た。また、シリカ微粒子の分散条件を緩和(分散圧=75kg/cm2)して平均粒径として0.45μm/0.23〜0.67μm比率=55%のものを得た。これを用いて同様に塗料を作製し電子写真感光体を得た。結果を表3に示す。
【0107】
(比較例17)
実施例8において、フッ素樹脂粒子の量を4.0部として、アルミナ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表3に示す。
【0108】
(比較例18)
実施例10において、フッ素樹脂粒子を用いず、ZnO粒子の量を4.0部とした以外は同様にして行った。結果を表3に示す。
【0109】
(比較例19)
実施例11において、フッ素樹脂粒子を用いず、ZrO2粒子の量を4.0部とした以外は同様にして行った。結果を表3に示す。
【0110】
(比較例20)
実施例8において、フッ素樹脂粒子及びシリカ粒子を用いなかった以外は同様にして行った。結果を表3に示す。
【0111】
(比較例21)
実施例8において、バインダー樹脂を式(1−1)/(1−15)=7/3(Mw=72000、テレフタル酸/イソフタル酸の比率=7/3)とした以外は同様にして行った。結果を表3に示す。
【0112】
(比較例22)
実施例9において、フッ素樹脂粉末として(ルブロンL7:ダイキン工業製)2.0部として分散条件を緩和(分散時間:30分)して、平均粒径として1.05μmのものを得た。また、シリカ微粒子の分散条件を緩和(分散圧=50kg/cm2)して平均粒径として1.02μm/0.51〜1.52μm比率=60%のものを得た。これを用いて同様に塗料を作製し電子写真感光体を得た。結果を表3に示す。
【0113】
(比較例23)
実施例9において、フッ素樹脂粉末として(ルブロンL7:ダイキン工業製)0.8部として分散条件を緩和(分散時間:30分)して、平均粒径として1.05μm/0.53〜1.57μm比率=60%のものを得た。これにフッ素樹脂粉末として(ルブロンL2、ダイキン工業製)1.2部を高速液衝突型分散機(ナノマイザー:分散圧=600kg/cm2)で予め分散させた液(分散後平均粒径:0.12μm/0.06〜0.18μm比率=68%)を加えた。混合分散液の平均粒径は0.40μmであったが、粒径1.0μm及び0.15μm粒径分布にピークを持っており、粒径0.20〜0.60μmの比率は38%であった。シリカ微粒子分散条件を緩和(分散圧=50kg/cm2)して平均粒径として1.02μm/0.51〜1.53μm比率=61%のもの0.7部を得た。この平均粒径は更に実施例9で用いたシリカ微粒子(平均粒径0.08μm/0.04〜0.12μm比率=65%)を1.3部として混合して塗料を得た。この分散液の平均粒径は0.30μm、0.15〜0.45μmの比率は29%であった。この液を用いて電子写真感光体を得た。結果を表3に示す。
【0114】
(比較例24)
バインダー樹脂として下記式で示される架橋性官能基をもったモノマー10部、光重合開始材として2−メチルチオキサント0.07部、CTM−1:8部、CTM−2:1部をモノクロロベンゼン60部/ジクロロメタン40部に溶解した。この溶液に実施例9で示したフッ素樹脂粉末とシリカ微粒子を予め分散した液を加えて、電荷輸送層用の塗料とした。この液を塗工し、乾燥後に、高圧水銀灯(8mW/cm2)にて20秒間の硬化を行った以外は、実施例8と同様にして行った。結果を表3に示す。
【0115】
【化15】
【0116】
【表3】
【0117】
実施例8〜13に示すように、いずれの微粒子においても良好な耐摩耗性及び良好な画像が得られた。比較例17〜19においては、ポリアリレート樹脂を用いて微粒子として無機又は有機の一方のみを用いた例であるが、微粒子を用いていない比較例20よりは、耐摩耗性の向上はできているが、その向上の程度は実施例の場合と比較して良化の差分、比率のいずれにおいても大きくはない。また無機微粒子のみの系ではクリーニングブレードと電子写真感光体の潤滑性が十分ではなくブレードの反転やビビリ(振動)によって電子写真感光体表面にキズが生じ、それに起因して画像上に現われてしまった。比較例21においては、用いるバインダー樹脂においてビスフェノール構造における芳香環上の置換基を導入していない例であるが、塗料の安定性、形成された塗膜の状態が良好ではなく、先の比較例7と近い挙動を示し評価に値しなかった。ここにおいてもビスフェノールの芳香環に置換基の導入の効果が見られた。また、比較例22は粒径が大きいため初期の画像として品質が低く(濃度ムラ、ガサツキ等)更に繰り返し使用による摩耗量の抑制も小さかった。これは露光光の散乱による画質の低下に加え、特定ポリアリレート樹脂が保持できる微粒子の粒径が1.0μm程度であると推測され、それ以上の粒径では粒子脱落によるキズの増加、脱落した粒子による研磨作用の助長によるものと推測される。比較例23においては粒径分布の広いものの例であるが、膜中で粒子間の配置が安定位していないことと推測され、樹脂による粒子の固定化が不安定になり塗膜の摩耗量の増加やキズの発生が生じており、本発明の効果が得られなかった。また比較例24においては、硬化型樹脂を用いた例であるが、摩耗量は硬化樹脂が持つ本来の強度の効果発現により低く抑えられたが、微粒子による補強効果は僅か(微粒子を用いない系での摩耗量は約1.5μm)であり、無機、有機微粒子の相乗効果は見られていない。また、潤滑性の効果発現も低く、クリーニングブレードの反転が多発してしまった。これは、帯電により生成された低抵抗物質が表面層に付着したものが、表面層の潤滑性が十分でないことと合わされて、より潤滑性が低下して生じたものであり、更にクリーニングの不十分さを助長して、ここでも画像流れも生じてしまった。このように本発明は、単に強度的に有利なポリマーや微粒子の効果を加算したものではなく、特異的に効果が発現されていると言える。
【0118】
【発明の効果】
本発明によれば、特定のポリアリレート樹脂と特定の有機微粒子及び無機微粒子を用いた表面層をもった電子写真感光体により、優れた耐摩耗性と高画質が得られ、実質的に寿命の向上が図れた電子写真感光体を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
Claims (1)
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---|---|---|---|
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