JP2003195541A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

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JP2003195541A
JP2003195541A JP2001391840A JP2001391840A JP2003195541A JP 2003195541 A JP2003195541 A JP 2003195541A JP 2001391840 A JP2001391840 A JP 2001391840A JP 2001391840 A JP2001391840 A JP 2001391840A JP 2003195541 A JP2003195541 A JP 2003195541A
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晃 ▲吉▼田
Akira Yoshida
Harunobu Ogaki
晴信 大垣
Hideki Anayama
秀樹 穴山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 繰り返し使用した際に、良好な寿命を持つ電
子写真感光体を提供する。 【解決手段】 支持体上に感光層を有する電子写真感光
体において、該電子写真感光体の表面層が、フッ素原子
含有樹脂微粒子、フッ素原子含有グラフトポリマー、お
よび、特定の構造を有し、フルオロアルキル基、スチレ
ン基の結合を有するジオルガノポリシロキサンを含有
し、感光層のバインダー樹脂としてポリアリレート樹脂
又はポリカーボネート樹脂を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、該
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電
子写真装置に関し、詳しくは、表面層にフッ素原子含有
樹脂微粒子、フッ素原子含有グラフトポリマーおよび特
定の構造を有するジオルガノポリシロキサンを含有する
電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ
ートリッジおよび電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術は即時性、高品質の画像が
得られることなどから、近年では複写機の分野にとどま
らず、各種プリンターの分野でも広く使われ応用されて
きている。その中核となる電子写真感光体については、
セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛に代表される無機系
材料があるが、近年では無公害性、高生産性、材料設計
の容易性および将来性などの点から有機系材料の開発が
さかんに行われている。
【0003】これらの電子写真感光体には、当然ながら
適用される電子写真プロセスに応じた電気的、機械的さ
らには光学的特性など様々な特性が要求される。特に繰
り返し使用される電子写真感光体にあたっては、帯電、
露光、現像、転写、クリーニングといった電気的、機械
的な力が直接的または間接的に繰り返し加えられ、安定
化した特性を得るために耐久性が要求される。さらに現
在から将来に向けて電子写真システムを用いた装置にお
いては、高速化、高画質化、高安定化がさらに要求され
てくるため、無機系電子写真感光体に比較して表面層の
耐摩耗性が十分ではない有機系電子写真感光体では、表
面層の耐摩耗性向上が特に必要となってくる。
【0004】また、電子写真システムとしては、多くの
要求項目があるが、その1つとしても高速プリント、複
写のための電子写真プロセスの高速化が挙げられる。該
システムの高速化により電子写真感光体は該システムの
構成要素である帯電、露光、現像、転写、クリーニング
のプロセスに高速での対応が要求され、さらにその構成
部品である一次帯電器、現像器、転写帯電器、クリーニ
ング装置などの接触部と高速状態で接触し、摺察される
ことによる電子写真感光体の表面層の摩耗により電子写
真感光体特性の変化を引き起こすことから、表面層の強
度や耐久性向上が強く要求され、改善のための多くの試
みがなされてきた。
【0005】その中で、耐摩耗性を向上させる手法とし
て、表面層に強度や潤滑性に優れるバインダー樹脂を用
いる手法、たとえば特開平9−73183に示されるよ
うに特殊構造のポリアリレート樹脂を用いる手法、さら
には特開昭62−55663や特開平9−319129
には、高強度バインダーとフッ素原子含有樹脂微粒子お
よびフッ素含有グラフトポリマーを含有させることによ
って、より良好な強度や潤滑性を得る手法などが示され
ている。
【0006】さらには、特開2000−81715に示
されるように、感光層中のフッ素原子含有樹脂微粒子の
分散性を向上させる材料の試みもなされてきている。ま
た、特開2000−56496においては電子写真感光
体表面層にジメチルシロキサンポリマーを添加して消泡
作用を促し、放電に対する特性を向上させて寿命向上さ
せた系の提案もされている。
【0007】また、高画質を必要とする感光層の表面に
要求される特性としては、一定の表面抵抗も必要であ
る。それは、一次帯電、露光により形成された静電潜像
電荷の保持性ということである。表面に低抵抗物質など
が付着することにより低抵抗化されると、電荷保持がで
きず表面方向(横方向)への電荷流れが生じ、適正な潜
像が維持できなくなり、トナーなどにより現像された画
像が適正に得られなくなるという、いわゆる画像流れの
現象が生じてしまい、高画質を求める系においては避け
なくてはならない。この低抵抗物質としては、帯電時に
空気中の酸素、窒素などから生成されるオゾン、窒素酸
化物などを始め、転写紙などに添加されている物質など
であり、これらが電子写真感光体表面に付着することに
より生じてしまう。特に将来において高速で複写、プリ
ントが要求される場合には、より高速で電子写真プロセ
スを稼動する必要が生じ、帯電生成物の増加、転写紙な
どとの高速での接触などから、これらの問題がより顕在
化してくる。
【0008】これらの低抵抗物質の付着を抑制するため
には表面層表面からこれらを取り除かねばならないわけ
であるが、そのためにはクリーニングブレードの当接圧
を高くして除去する手段や、周速差を持ったクリーニン
グローラーで清掃する手段などが採られている。
【0009】しかし、電子写真感光体の長寿命や高画質
を要求しない系においては、付着物とともに感光層の表
面を摩耗させながら除去することにより対処できていた
が、将来における長寿命や高画質を要求される系におい
ては、前述のようにクリーニング部材を感光層表面に強
く当接させて除去することは、電子写真感光体の表面層
を摩耗し、電子写真感光体の寿命を縮めてしまうことに
なり避けなければならない。
【0010】一方、高画質を長期間において再現よく維
持するためには、表面層に付着物などが存在していない
初期の状態にできるだけ近いことが大切であることか
ら、付着物を除去するためには、表面層の最表面を微小
に削り取ることにより新たな表面を創出することが効果
的である。しかし、表面を削り取るということは、電子
写真感光体の寿命を短くすることである。電子写真感光
体の長寿命化を狙うために表面層を強度アップさせた系
においては、その摩耗性さえ抑制していることとなり、
新しい面を得づらくなっており、相反する状況となって
いる。
【0011】それに対しては、例えば、特開平11−3
11876においては、バインダー分子量や分子量分布
などを適正化して対応している提案もある。また、付着
物の除去をしやすくするためには、電子写真感光体表面
の表面自由エネルギーを高くすることにより離形性(撥
水性、撥油性)を高め、付着物の表面への粘着性を低下
させて容易に除去できるようにすることがある。その離
形性を高めるためには一般的には表面層へシリコーンオ
イルや、クシ型シロキサングラフトポリマーなどを添加
することが知られている。また特許3010808には
シロキサン鎖にフッ素側鎖を持たせた系が示されてお
り、より離形性を高める例も示されてきている。しか
し、これらのシロキサン系ポリマーを添加する場合に
は、用いる系、電子写真感光体構成材料などにおいて多
くの制限があり、適さない系においては、電子写真感光
体の感度や繰り返し性能に影響を与えてしまう。特に本
発明の場合のように、フッ素原子含有樹脂微粒子と同時
に用いる場合では、その適合性における制限が多くな
り、適正でない場合には、フッ素原子含有樹脂微粒子の
分散を阻害する場合、感度低下を引き起こす場合、残留
電位を上昇させる場合、シロキサン系ポリマーがブリー
ドアウトしてしまう場合など、様々な現象が生じてしま
う。
【0012】このように、単に従来技術の組み合わせで
は各特性を効果的に引き出せないばかりでなく、将来の
電子写真システムにおいて要望、要求される高速化、高
画質などにおけるプロセスでは、デメリットが顕著とな
ってしまう場合が多くなり、一概に好相性を推定するこ
とは容易ではない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繰り返し使
用した際に、良好な寿命を持つ電子写真感光体を提供す
ることある。
【0014】つまり、本発明では電子写真感光体の表面
層にフッ素原子含有樹脂微粒子を含む系において、良好
な電子写真感光体を提供することを課題とした。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、支
持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該電
子写真感光体の表面層が、少なくとも、フッ素原子含有
樹脂微粒子、フッ素原子含有グラフトポリマー、およ
び、下記式(1)で示される構造を有するジオルガノポ
リシロキサン、を含有することを特徴とする電子写真感
光体である。
【0016】
【外8】
【0017】(式中、R11〜R16は置換もしくは無
置換の炭化水素基を示し、Bはフルオロアルキル基を有
する置換もしくは無置換の有機基を示し、少なくとも1
つのDは末端が封鎖された重合度3以上の、置換もしく
は無置換のポリスチレン鎖を有する基を示し、E11
よびE12はR11〜R16、BおよびDから選択され
る基を示し、xは0〜1000の整数を示し、yおよび
zは1〜1000の整数を示す。)また、本発明は、上
記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび
電子写真装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】上記式(1)中、R11〜R16
の置換もしくは無置換の炭化水素基としては、炭素数1
〜30のアルキル基、アルケニル基、アリール基および
アリールアルケニル基などが挙げられる。アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
アルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、ア
リール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル
基、アリールアルケニル基としては、フェニルエテニル
基が挙げられる。これらの中でもメチル基およびフェニ
ル基が好ましい。なお、R11〜R16は同一であって
も異なっていてもよい。
【0019】Bは、パーフルオロアルキル基を有する置
換もしくは無置換の有機基であるが、下記式(6)で示
されることが好ましい。
【外9】
【0020】上記式(6)中、R61はアルキレン基ま
たはアルキレンオキシアルキレン基を示し、aは3以上
の整数を示す。
【0021】R61のアルキレン基としては、エチレン
基およびプロピレン基などが挙げられ、アルキレンオキ
シアルキレン基としては、エチレンオキシエチレン基、
エチレンオキシプロピレン基およびプロピレンオキシプ
ロピレン基などが挙げられる。
【0022】Dの置換もしくは無置換のポリスチレン鎖
を有する基は下記式(7)で示されることが好ましい。
【外10】
【0023】上記式(7)中、R71、R72は置換も
しくは無置換のアルキル基、または、置換もしくは無置
換のアリール基であり、W71は炭化水素基を示し、b
は0または1を示し、W72は末端が封鎖された重合度
3以上の置換もしくは無置換のポリスチレン鎖を示す。
【0024】R71、R72のアルキル基としては、メ
チル基、エチル基およびプロピル基などが挙げられ、ア
リール基としてはフェニル基などが挙げられる。R71
およびR72は同一でも異なっていてもよい。
【0025】W71の炭化水素基としては、メチレン
基、エチレン基およびプロピレン基などのアルキレン基
が挙げられ、炭素数1〜10であることが好ましい。
【0026】E11およびE12はR11〜R16、B
およびDから選択される基であり、同一でも異なってい
てもよい。
【0027】上述の基が有してもよい置換基としては、
フッ素原子、塩素原子およびヨウ素原子などのハロゲン
原子、メチル基、エチル基およびプロピル基などのアル
キル基、およびフェニル基などのアリール基などが挙げ
られる。
【0028】Xは0〜1,000の整数であるが、5〜
200の整数であることが好ましい。
【0029】Yは1〜1,000の整数であるが、5〜
200の整数であることが好ましい。
【0030】Zは1〜1,000の整数であるが、5〜
200の整数であることが好ましい。
【0031】X+Y+Zは2〜2,000であることが
好ましく、特には5〜1,000、さらには20〜50
0であることが好ましい。
【0032】Y+Zは20〜100であることが好まし
い。
【0033】本発明において、X、YおよびZが2以上
である場合、R11〜R14、BおよびDはそれぞれ2
種類以上であってもよい。例えば、Yが3のとき、3つ
のBがすべて同じものでも、2つのBが同じで1つのB
が異なるものでも、3つのBが異なるものでもよい。
【0034】また、本発明においては、便宜上、R11
およびR12を有するシロキサンユニットの数をX、R
13およびBを有するシロキサンユニットの数をY、R
14およびDを有するシロキサンユニットの数をZとし
て式(1)に示したが、これらのユニットは混在しても
よい。すなわち、R11およびR12を有するシロキサ
ンユニットとR13およびBを有するシロキサンユニッ
トが交互に存在していてもよい。例えば、以下のように
結合していてもよい。
【0035】
【外11】
【0036】上記式中、f,g,h,iは整数を示す。
【0037】以下に式(1)で示されるジオルガノポリ
シロキサンの例を挙げる。これらは一例であり、本発明
を限定するものではない。
【0038】
【外12】
【0039】
【外13】
【0040】
【外14】
【0041】これらの中では、(1−1)、(1−
2)、(1−3)および(1−7)が好ましく、特に
は、(1−1)および(1−3)が好ましい。
【0042】本発明に用いられるジオルガノポリシロキ
サンの重量平均分子量は1,000〜1,000,00
0であることが好ましく、10,000〜100,00
0であることがより好ましい。
【0043】また、ジオルガノポリシロキサン中のフッ
素原子を持つユニットの含有量はジオルガノポリシロキ
サン全質量に対して、1〜70質量%であることが好ま
しく、5〜50質量%であることがさらに好ましい。フ
ッ素原子を持つユニットの含有量が1質量%未満ではフ
ッ素原子含有樹脂微粒子の分散安定機能が十分に発揮さ
れにくくなり、溶解性、分散性などの特性から、扱いや
すい比率としては50質量%未満までが好ましいが、分
散性などを重視するなら70質量%程度までは可能であ
る。しかし、70質量%を超えるとバインダー樹脂との
相溶性、該ポリシロキサン自体の溶媒への溶解性が悪く
なりやすい。
【0044】また、フッ素原子含有樹脂微粒子として
は、例えば、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチ
レン樹脂、六フッ化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビ
ニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂などが挙げ
られ、これらの中では、特に四フッ化エチレン樹脂(ポ
リテトラフルオロエチレン)が好ましい。これらを1種
単独で用いてもよいし、または、2種以上を混合して用
いてもよい。
【0045】フッ素原子含有樹脂微粒子の粒径、分子量
などは適宜選択することができる。
【0046】フッ素原子含有グラフトポリマーとして
は、分子鎖の末端に重合性の官能基を有する重量平均分
子量1000〜10000程度の比較的低分子量のポリ
マーからなるマクロモノマーと重合性フッ素含有化合物
とを共重合させて得られるグラフトポリマーである。
【0047】マクロモノマーは、フッ素系ポリマーと親
和性のあるものが選択され、例えばアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、スチレン化合物などの重合
体や共重合体などが用いられる。
【0048】一方、重合性フッ素含有化合物としては、
下記式(8−1)〜(8−5)のような側鎖にフッ素原
子を有する重合性モノマーの1種類あるいは2種類以上
が用いられる。
【0049】
【外15】
【0050】上記式中、R81〜R87は、水素原子、
炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、炭素数1〜5
のアルコキシ基、ハロゲン基を示す。M、N、P、Q、
S、Tは独立に整数を示す。
【0051】以下、本発明に用いられる電子写真感光体
の構成について説明する。本発明における電子写真感光
体は、支持体上に感光層を有する。感光層は電荷輸送物
質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型であって
も、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と電荷発生物質
を含有する電荷発生層を有する積層型でもよいが、電子
写真特性からは、積層型が好ましい。さらには、電荷発
生層、電荷輸送層をこの順に有する積層型がより好まし
い。また、電子写真感光体の表面を保護することを目的
として、感光層上にさらに保護層を設けてもよい。
【0052】支持体は導電性を有するものであればよ
く、アルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいは導
電層を設けた金属、紙およびプラスチックなどが挙げら
れ、形状はシート状および円筒状が挙げられる。
【0053】本発明においては、支持体と感光層の間
に、干渉縞を防止すること、また支持体の傷を被服する
ことを目的とした導電層を設けてもよい。この導電層は
カーボンブラックや金属粒子などの導電性粒子をバイン
ダー樹脂に分散させて形成することができる。さらに露
光用レーザー光による干渉縞を抑制するためにシリカ微
粒子を適量添加することも効果的である。導電層の膜厚
は好ましくは2〜40μm、より好ましくは5〜25μ
mが適当である。また、干渉縞抑制のために支持体表面
を切削、疎面化、アルマイト処理などを行うこともでき
る。
【0054】支持体または導電層の上に、層の接着機能
および電荷バリヤー機能を有する中間層を設けてもよ
い。中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルア
ルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、
カゼイン、ポリウレタンおよびポリエーテルウレタンな
どが挙げられる。これらは適当な溶媒に溶解して塗布さ
れる。中間層の膜厚は好ましくは、0.05μmから5
μm、より好ましくは0.3〜1.5μmが適当であ
る。
【0055】本発明に用いられる電荷発生物質は特に限
定はないが、例えば、セレンーテルル、ピリリウムおよ
びチアピリリウム系の染料、フタロシアニン、アントア
ントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニ
ン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクリドンおよ
び非対称キノシアニン系の各顔料が挙げられる。
【0056】また、本発明に用いられる電荷輸送物質も
特に限定はないが、例えば、トリアリールアミン系化合
物、ヒドラジン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾ
リン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタ
ン系化合物およびチアゾール系化合物が挙げられる。
【0057】機能分離型の場合、電荷発生層は上記電荷
発生物質を0.3〜4倍量のバインダー樹脂およびアト
ライター、ロールミルおよび液衝突型高速分散機(ナノ
マイザー)などの方法で分散される。分散液を塗布、乾
燥することによって感光層が形成される。ただし、電荷
発生物質の特性によっては、バインダー樹脂を溶剤と電
荷発生物質で分散した後に投入したり、バインダー樹脂
を使用しなかったりことも可能である。電荷発生層の膜
厚は、好ましくは5μm以下、より好ましくは0.1〜
2μmが適当である。
【0058】また、電荷輸送層は主として、上記電荷輸
送物質とバインダー樹脂を分散することにより得られた
塗料、電荷輸送層が表面層である場合は、さらに、上記
式(8−1)〜(8−5)で代表されるフッ素原子含有
グラフトポリマー、フッ素原子含有樹脂微粒子、およ
び、上記式(1)で示される構造を有するジオルガノポ
リシロキサンを混合し、溶解・分散させた電荷輸送層用
塗料を塗工、乾燥することによって形成する。
【0059】電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50
μm、より好ましくは10〜30μmである。電荷輸送
物質とバインダー樹脂との比率(質量)は5/1〜1/
5、好ましくは3/1〜1/3程度である。
【0060】また、塗布する方法としては、浸漬塗布、
スプレー塗布、ブレード塗布およびロール塗布など一般
的な方法が挙げられる。
【0061】なお、本発明において表面層とは、通常の
負帯電型積層電子写真感光体なら電荷輸送層であり、さ
らにその上に保護層が形成される場合は保護層を指す。
【0062】表面層に用いられるバインダーとしては、
フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、他構造のポリアリレート樹脂、ポリス
ルホン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリロ
ニトリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
アリレート樹脂、ポリウレタン樹脂あるいはこれら樹脂
の繰り返し構造単位のうち2つ以上を含む共重合体、例
えば、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−ア
クリロニトリルコポリマー、スチレン−マレイン酸コポ
リマーなどを上げることができる。マタ、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンおよびポリ
ビニルビレンなどの有機光導電性ポリマーから単独また
は混合で使用できる。この中でも、特にポリアリレート
樹脂とポリカーボネート樹脂が好ましく、さらには、ポ
リアリレート樹脂がより好ましい。
【0063】まず、ポリアリレート樹脂としては、下記
式(2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリ
レート樹脂が好ましい。
【0064】
【外16】
【0065】上記式(2)中、R21〜R24は、は、
水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、炭
素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン基を示す。Xは、
単結合、酸素原子、硫黄原子、−CR2526−を示
す。R25、R26は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基またはR25とR26が結合すること
によって形成するアルキリデン基を示す。
【0066】また、上記式(2)で示される繰り返し構
造単位を有するポリアリレート樹脂は、下記式(3)で
示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂
であることがより好ましい。
【0067】
【外17】
【0068】またさらには、下記式(3)で示される繰
り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂は、下記式
(4)で示されるポリアリレート樹脂共重合体であるこ
とがより好ましい。
【0069】
【外18】
【0070】上記式(4)中、R41〜R45は、水素
原子、炭素数1〜5のアルキル基、アリール基、炭素数
1〜5のアルコキシ基、ハロゲン基を示す。
【0071】上記式(2)で示される構造を有するポリ
アリレート樹脂の具体的な例を次に示すが、これらは一
例であり、本発明を限定するものではない。
【0072】
【外19】
【0073】
【外20】
【0074】
【外21】
【0075】
【外22】
【0076】これらの式において、単独重合または共重
合して用いることができる。単独重合の場合は特に好ま
しい構造単位としては、(2−2)、(2−3)、(2
−6)であり、2種またはそれ以上の共重合の場合にお
ける好ましい組み合わせは、(2−2)/(2−1
3)、(2−2)/(2−14)である。また、共重合
比率の範囲(質量部)として、1/9〜8/2であり、
特に好ましくは2/8〜7/3である。
【0077】表面層におけるフッ素原子含有樹脂微粒子
の含有量は表面層の全体100質量部に対して、0.5
〜30質量部が好ましい。0.5質量部未満では、耐摩
耗性の効果が少なく、30質量部を超えると光の透過性
の低下、散乱などが生じて電子写真特性に悪影響を与え
る。
【0078】フッ素原子含有樹脂微粒子の分散には、ホ
モジナイザー、ラインミキサー、ウルトラディスパーサ
ー、ホモミキサー、液衝突型高速分散機(ナノマイザ
ー)および超音波分散機などの各種乳化機や分散機、ミ
キサーなどの混合装置が使用できる。
【0079】図1に本発明の電子写真感光体を有する電
子写真装置の概略構成を示す。
【0080】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービ
ーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光4
を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形
成されていく。
【0081】形成された静電潜像は、次いで、現像手段
5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、
不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光
体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、
転写手段6により順次転写されていく。
【0082】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0083】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、さらに、前露光手段(不図示)からの前露光光
10により除電処理された後、繰り返し像形成に使用さ
れる。なお、図のように、一次帯電手段3が帯電ローラ
ーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必
ずしも必要ではない。
【0084】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手
段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカー
トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ
ートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの
電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。
例えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニン
グ手段9の少なくとも1つを感光体1とともに一体に支
持してカートリッジ化して、装置本体のレール12など
の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカー
トリッジ11とすることができる。
【0085】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号にしたがって行われるレーザービームの走査、L
EDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動な
どにより照射される光である。
【0086】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0087】なお、本発明の効果は、電子写真プロセス
スピード(上述の、電子写真感光体を帯電し、露光によ
る潜像形成、トナーによる現像、紙などへの転写後に、
感光体表面をクリーニングするというプロセスの稼動速
度。)が速い系(135mm/s以上)や、クリーニン
グ手段にクリーニングブレードを用いた系において顕著
に現れる。
【0088】また、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー装置HLC8120
GPC(東ソー(株))を用い、標準ポリスチレン換算
で示される値で示した。
【0089】
【実施例】以下、実施例に従って説明する。なお、
「部」とあるのは質量部を意味する。
【0090】まず、本発明で用いるジオルガノポリシロ
キサンは、以下の例のごとく合成することができる。以
下に合成例を示す。
【0091】(合成例1) ジオルガノポリシロキサンの合成 下記式で示される構造を有するポリシロキサン3.23
g、塩化白金酸20ppm(5%イソプロピルアルコー
ル溶液)、
【0092】
【外23】
【0093】アリル官能ポリスチレンとして、 CH=CHCH(C25 を13.4g、およびm−キシレンヘキサフルオライド
80gを混合し、徐々に加熱した。更に、80℃で6時
間反応を続けた。次いで、140℃の条件下で20To
rrまで減圧して、溶媒や低沸点成分を除去した。この
様にして得られた反応生成物を29Si−NMR、13
C−NMR、H−NMRおよびFT−IRにより分析
したところ、次式で示される構造を有するジオルガノポ
リシロキサンであることが判明した。
【0094】
【外24】
【0095】ただし、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー分析からは、系内に微量の未反応アリル官能ポ
リスチレンが微量ながら残留していることが確認され
た。しかしながら、分離が容易ではないこと、別途の添
加検討からフッ素原子含有樹脂微粒子の分散性への影響
は無視できることから、さらなる精製はなしでこのまま
使用した。
【0096】式(1−2)から(1−10)をはじめ、
他の構造を有するジオルガノポリシロキサンも同様な方
法により合成することができる。
【0097】(合成例2) ポリアリレート樹脂の合成 式(2−2)で示される構造を有するポリアリレート樹
脂の合成例を以下に示す。
【0098】ビスフェノールCモノマーを各0.3mo
l、分子量調整剤としてp−t−ブチルフェノール0.
012mol、水酸化ナトリウム65gをイオン交換水
2lに溶解した後、相間移動触媒であるトリブチルベン
ジルアンモニウムクロライドを添加し溶解させた(水
相)。別にテレフタル酸クロライドとイソフタル酸クロ
ライドの1:1混合物0.64molを1lのジクロロ
メタンに溶解した(有機相)。反応容器を20℃に保
ち、強撹拌において水相に有機相を添加し、4時間の界
面重合を行った。有機相に生成したポリマーが存在して
いるが、触媒のポリマー中への混入を抑えるために、こ
の有機相をイオン交換水で十分に洗浄した。さらに、有
機相をメタノールに滴下して、ポリマーを再沈殿させて
単離した。得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)
は11.5×10であった。他のポリアリレート樹脂
も同様な手法で合成できる。
【0099】(実施例1−1)直径30mm、長さ35
7mmのアルミシリンダーを水系洗浄剤を用いて超音波
洗浄した後、80℃のイオン交換水に浸漬し次いで引き
上げることによって乾燥した清浄な面を得た。この基盤
上に、以下の材料より構成される塗料を浸漬塗布法にて
塗布し、140℃で30分熱硬化することにより、膜厚
が15μmの導電層を形成した。
【0100】 導電性顔料:SnOコート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調整用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール/メトキシプロパノール=2/8 20部 次に、この導電層上に、N―メトキシメチル化ナイロン
3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部およ
びn−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶液を浸
漬塗布法で塗布し、90℃で10分間、乾燥することに
よって、膜厚が1.0μmの中間層を形成した。
【0101】次に下記構造で示される電荷発生物質(C
GM−1)4部、テトラヒドロフラン70部を直径1m
mのガラスビーズを用いたサンドミル装置で10時間分
散し、その後にポリビニルブチラール樹脂(エスレック
BLS、積水化学製)2部をテトラヒドロフラン20部
に溶解した溶液を加え、さらに2時間分散をした。さら
にガラスビーズを分離し、シクロヘキサノン100部を
加え電荷発生層用の分散液を作製した。この分散液を中
間層上に浸漬塗布して、80℃、10分間乾燥し、膜厚
0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0102】
【外25】
【0103】次に電荷輸送層を形成するために電荷輸送
層の塗料を調製した。
【0104】まず、ポリアリレート樹脂として式(2−
3)で示される構造を有するポリアリレート樹脂(Mw
=11.5×10)10部をクロロベンゼン100部
に溶解し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子(ル
ブロンL−2:ダイキン工業製)5部、フッ素系グラフ
トアクリルポリマー(アロンGF300:東亜合成化
学)0.30部(対ポリテトラフルオロエチレン比=6
%)を添加した。この混合物を液衝突分散機(ナノマイ
ザー・分散圧600bar)を用い2回分散することに
よって、フッ素原子含有樹脂微粒子分散液を調製した。
分散したフッ素原子含有樹脂微粒子はテトラヒドロフラ
ン中において、溶媒粘度0.51cP、溶媒密度0.8
9g/cm、サンプル密度2.17g/cmとして
粒度分布測定器(CAPA700、堀場製作所製)を用
いて測定したところ、平均粒径として0.30μmであ
った。
【0105】次に、下記式(CTM−1)で示される構
造を有する電荷輸送物質/下記式(CTM−2)で示さ
れる構造を有する電荷輸送物質/式(2−2)で示され
る構造を有するポリアリレート樹脂/ポリテトラフルオ
ロエチレン樹脂微粒子
【0106】
【外26】
【0107】
【外27】
【0108】が、8/1/10/1となり、溶剤が80
になるように、塗料を調製した。ポリテトラフルオロエ
チレン樹脂微粒子は、先に分散したフッ素原子含有樹脂
微粒子分散液を用いた。さらに、式(1−1)で示され
る構造を有するジオルガノポリシロキサン0.21部
(対固形分1.0%)を添加した。なお溶剤は最終比率
でモノクロロベンゼン:ジクロロメタン=1:1になる
ように調製した。この塗料を浸漬塗布法で塗布して、1
20℃で1時間乾燥することによって膜厚30μmの電
荷輸送層を形成した。完成した電子写真感光体表面層の
表面自由エネルギーを知るために、純水との接触角を測
定した。
【0109】評価する装置として、キヤノン(株)複写
機GP−40(電子写真感光体に接触配置された帯電部
材から直流および交流電圧を印加して該電子写真感光体
を帯電するプロセス、780nmレーザー光によるデジ
タル像露光、反転現像、プロセススピードを210mm
/s、複写速度=A4横40枚/分)とした。評価用の
電子写真感光体に交換して初期電位を測定した。暗部電
位Vd=−700Vとして、明部電位Vl=−200V
とした。さらにA4サイズの普通紙を印字比率1%の画
像で32.5℃/85%RHの雰囲気環境において連続
10000枚の複写を行った。ここで、電位の測定およ
び写真原稿の複写画像の確認をした。さらに、そのまま
12時間放置した後の画像も確認した。
【0110】(実施例1−2)本発明のジオルガノポリ
シロキサンとして式(1−2)で示される構造を有する
ジオルガノポリシロキサンに代えた以外は実施例1−1
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0111】(実施例1−3)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを式(1−3)で示される構造を有するジオ
ルガノポリシロキサンに代えた以外は実施例1−1と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0112】(比較例1−1)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを用いずに、下記式(C−1)で示される構
造を有するジオルガノポリシロキサンに代えた以外は、
実施例1−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0113】
【外28】
【0114】(比較例1−2)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを用いずに、下記式(C−2)で示される構
造を有するジオルガノポリシロキサンに代えた以外は、
実施例1−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0115】
【外29】
【0116】(比較例1−3)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを用いなかった以外は、実施例1−1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0117】(比較例1−4)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを用いずに、ポリジメチルシロキサン(SH
200:東レダウコーニングシリコーン)に代えた以外
は、実施例1−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0118】実施例1−1〜1−3、比較例1−1〜1
−4の評価結果を表1に示す。
【0119】
【表1】
【0120】表1に示したように、実施例では良好な画
像が得られた。
【0121】比較例1−1、1−2は、本発明のジオル
ガノポリシロキサンの構造から、一部の側鎖が除かれた
ものであるが、フッ素原子含有樹脂微粒子の分散を阻害
してしまい凝集を形成してしまったため、画像が中間調
濃度が不均一になりガサツキ画像となってしまい、さら
には、凝集物を起因として表面層にキズを形成してしま
った。
【0122】比較例1−3では、表面層の高強度化によ
る表面摩耗量が非常に少ないことによる研磨粉によるク
リーニングブレードへの潤滑効果が少ないこと、高湿条
件であるためクリーニングブレードとの摩擦係数が高く
なっていること、高温による帯電生成物の発生がしやす
いこと、さらにこれら条件からクリーニング性能が低下
していることなどが相関しあい、さらに摩擦係数が増加
して電子写真感光体表面にキズを形成してしまった。ま
た、12時間放置後の画像では、細線画像がボヤけた状
態となった。これは、感光層表面に帯電生成物が残留し
て感光層表面を低抵抗化したことによる潜像の流れによ
って生じたものである。
【0123】比較例1−4では、撥水性の向上が見られ
たが、電位変動が大きく画像濃度の変化が生じてしまっ
た。この理由は明確ではないが、微量なら電位への影響
は小さいが撥水性を向上できる程度の量を添加したこと
により、感光層中でシリコーンオイルが均一に存在でき
ずに電荷輸送におけるトラップとして作用して生じたと
推測される。すなわち、特に本例のようにプロセススピ
ードが高めであり、さらに帯電生成物が発生しやすい系
(AC電流を重畳する接触帯電やコロナ帯電など)では
効果的である。
【0124】(実施例2−1)実施例1−1と同様なシ
リンダーに同様に導電層、中間層を形成した。次にCu
Kα特性X線回折におけるブラック角2θ±0.2゜の
9.0°、14.2°、23.9°および27.1°に
強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン4
部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−
1、積水化学製)2部およびシクロヘキサノン60部を
直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4
時間分散した後、酢酸エチル100部を加えて電荷発生
層用分散液を調整した。この分散液を中間層上に浸漬塗
布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚が0.1μ
mの電荷発生層を形成した。
【0125】次に、バインダー樹脂として、式(2−
2)で示される繰り返し構造単位/式(2−14)で示
される繰り返し構造単位=5/5(Mw=13×1
)のポリアリレート共重合体10部をクロロベンゼ
ン100部に溶解し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂
微粒子(ルブロンL−2:ダイキン工業製)5部、さら
にフッ素原子含有グラフトポリマーとして式(8−2)
で示される構造を有する重合性フッ素含有化合物(n=
8、10、12、14の混合物)とポリスチレン(Mw
=3000)からなるフッ素原子含有グラフトポリマー
(Mw=50000)0.4部を添加した。この混合物
を液衝突分散機(ナノマイザー・分散圧300bar)
を用い3回分散することによって、フッ素原子含有樹脂
微粒子分散液を調製した。分散したフッ素原子含有樹脂
微粒子は、前述した条件において粒度分布測定器(CA
PA700、堀場製作所製)を用いて測定したところ、
平均粒径として0.31μmであった。
【0126】次に、CTM−1/CTM−2/((2−
2)/(2−14)=5/5のポリアリレート樹脂)/
ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子が、最終比率
で、9/1/10/2となり、溶剤が80部になるよう
に、塗料を調製した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂
微粒子は、先に分散したフッ素原子含有樹脂微粒子分散
液を用いた。さらに、式(1−2)で示したジオルガノ
ポリシロキサン0.22部(対固形分1.0%)を添加
した。なお、溶剤は最終比率でモノクロロベンゼン:ジ
メトキシメタン=2:1になるように調製した。この塗
料を浸漬塗布法で前述した電荷発生層上に塗布して、1
20℃で1時間乾燥することによって膜厚30μmの電
荷輸送層を形成した。
【0127】評価する装置として、キヤノン(株)レー
ザービームプリンターLBP−930(電子写真感光体
に接触配置された帯電部材から直流および交流電圧を印
加して該電子写真感光体を帯電するプロセス、780n
mレーザー光によるデジタル像露光、反転現像)とし
た。評価用の電子写真感光体に交換して初期電位を測定
した。暗部電位Vd=−700Vとして、明部電位Vl
=−200Vとした。さらにA4サイズの普通紙を印字
比率1%の画像で32.5℃/85%RHの雰囲気環境
において連続10000枚の印字を行った。ここで、電
位の測定および中間調画像の確認をした。さらに、その
まま12時間放置した後の画像も確認した。その後、必
要に応じてトナーを補給して30000枚まで印字し
た。
【0128】(実施例2−2)実施例2−1においてフ
ッ素原子含有グラフトポリマーとして式(8−3)で示
される構造を有する重合性フッ素含有化合物/下記式
(9)で示される構造を有する化合物/メチルメタクリ
ル酸モノマーの共重合体(Mw=30000)とした以
外は同様に電子写真感光体を作製した。
【0129】
【外30】
【0130】(実施例2−3)本発明のジオルガノポリ
シロキサンとして式(1−5)に代えた以外は、実施例
2−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0131】(実施例2−4)本発明のジオルガノポリ
シロキサンとして式(1−7)に代えた以外は、実施例
2−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0132】(実施例2−5)実施例2−1において、
バインダー樹脂のポリカーボネート(ユーピロンZ40
0、三菱ガス化学製)に代えた以外は実施例2−1と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0133】(実施例2−6)実施例2−1において、
バインダー樹脂をスチレンーメチルメタクリレート共重
合ポリマー(MS200:新日鉄化学)に代えた以外は
実施例2−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0134】(比較例2−1)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを用いなかった以外は実施例2−1と同様に
電子写真感光体を作製した。
【0135】(比較例2−2)実施例2−1において、
フッ素原子含有グラフトポリマーを用いなかった以外は
同様に電子写真感光体を作製した。
【0136】(比較例2−3)本発明のジオルガノポリ
シロキサンを用いずにシリコーングラフトポリマー(G
S−101:東亜合成)に代えた以外は、実施例2−1
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0137】(比較例2−4)実施例2−5において本
発明のジオルガノポリシロキサンを用いなかった以外は
実施例2−5と同様に電子写真感光体を作製した。
【0138】(比較例2−5)実施例2−6において本
発明のジオルガノポリシロキサンを用いなかった以外は
実施例2−6と同様に電子写真感光体を作製した。
【0139】実施例2−1〜2−6、比較例2−1〜2
−5の評価結果を表2に示す。
【0140】
【表2】
【0141】表2に示したように、実施例2−1〜2−
4では良好な画像が得られた。
【0142】比較例2−1では、表面層が高強度化され
ており表面摩耗量が非常に少ないことによる研磨粉によ
るクリーニングブレードへの潤滑効果が少ないこと、高
湿条件であるためクリーニングブレードとの摩擦係数が
高くなっていること、高温による帯電生成物の発生がし
やすいこと、さらにこれら条件からクリーニング性能が
低下していることなどが相関しあい、さらに摩擦係数が
増加して電子写真感光体表面にキズを形成してしまっ
た。また、12時間放置後の画像では、細線画像がボヤ
けた状態となった。これは、感光層表面に帯電生成物が
残留して感光層表面を低抵抗化したことによる潜像の流
れによって生じたものである。
【0143】比較例2−2では、フッ素原子含有グラフ
トポリマーを用いなかったため、フッ素原子含有樹脂微
粒子の分散が良好ではなく凝集傾向になり、それをきっ
かけとして電子写真感光体の表面にキズができてしまっ
た。本発明で用いられる特定ジオルガノポリシロキサン
は、使用方法によってはフッ素原子含有樹脂微粒子の分
散性を補えるが、本例では、使用量が少ないことからも
分散性を十分に確保することはできなかった。
【0144】比較例2−3では、撥水性の向上が見られ
たが、電位変動が大きく画像濃度の変化が生じてしまっ
た。この理由は明確ではないが、微量なら電位への影響
は小さいが撥水性を向上できる程度の量を添加したこと
により、感光層中でシリコーンオイルが均一に存在でき
ずに電荷輸送におけるトラップとして作用して生じたと
推測される。
【0145】また実施例2−5、2−6においては、各
々比較例2−4、2−5に対応するが、比較例において
繰り返しプリント中にクリーニングブレードが電子写真
感光体の回転方向に反転してしまうブレードめくれが生
じたのに対し、実施例では発生せずに良好な画像が得ら
れた。ただし、樹脂の強度が前出のポリアリレート樹脂
よりは低いため、表面層の摩耗量が増してしまい使用可
能枚数は減じてしまったが、その一定量までは良好な画
像が得られた。
【0146】本発明の効果は、実施例2−5、2−6に
おいても他の実施例と同様に得られているが、より高耐
久性を要求する系においては、バインダー樹脂として上
記式(2)に示す構造を有するポリアリレート樹脂が最
も好ましく、ついで式(5)に示す構造を有するポリカ
ーボネート樹脂が好ましいことがわかる。
【0147】(実施例3−1)実施例1−1と同様なシ
リンダーに同様に導電層、中間層、電荷発生層を形成し
た。次に、バインダー樹脂として、式(2−3)で示さ
れる構造を有するポリアリレート樹脂(Mw=13×1
)10部をクロロベンゼン100部に溶解し、ポリ
テトラフルオロエチレン樹脂微粒子(ルブロンL−2:
ダイキン工業製)5部、さらにフッ素原子含有グラフト
ポリマーとしてGF300(東亜合成製)0.1部、本
発明の式(1−1)で示される構造を有するジオルガノ
ポリシロキサン0.1部を添加した。この混合物を液衝
突分散機(ナノマイザー・分散圧500bar)を用い
3回分散することによって、フッ素原子含有樹脂微粒子
分散液を調製した。分散したフッ素原子含有樹脂微粒子
は、前述した条件において粒度分布測定器(CAPA7
00、堀場製作所製)を用いて測定したところ、平均粒
径として0.25μmであった。
【0148】次に式(CTM−1)で示される構造を有
する電荷輸送物質/式(CTM−2)で示される構造を
有する電荷輸送物質/式(2−3)で示される構造を有
するポリアリレート樹脂/ポリテトラフルオロエチレン
樹脂微粒子が、最終比率で、9/1/10/2であり、
溶剤が80部になるように、塗料を調製した。ポリテト
ラフルオロエチレン樹脂微粒子は、先に分散したフッ素
原子含有樹脂微粒子分散液を用いた。なお、溶剤は最終
比率でモノクロロベンゼン:ジメトキシメタン=2:1
になるように調製した。この塗料を浸漬塗布法で前述し
た電荷発生層上に塗布して、120℃で1時間乾燥する
ことによって膜厚30μmの電荷輸送層を形成した。
【0149】評価する装置として、キヤノン(株)複写
機GP216(電子写真感光体に接触配置された帯電部
材から直流および交流電圧を印加して該電子写真感光体
を帯電するプロセス、780nmレーザー光によるデジ
タル像露光、反転現像、プロセススピードを105mm
/s、)とした。評価用の電子写真感光体に交換して初
期電位を測定した。暗部電位Vd=−700Vとして、
明部電位Vl=−200Vとした。さらにA4サイズの
普通紙を印字比率1%の画像で32.5℃/85%RH
の雰囲気環境において、1枚印字ごとに停止させ、繰り
返し30000枚の複写を行った。ここで、電位の測定
および写真原稿の複写画像の確認をした。
【0150】(実施例3−2)実施例3−1において、
バインダー樹脂を式(2−6)で示される構造を有する
ポリアリレート樹脂(Mw=13×10)に代えた以
外は、実施例3−1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0151】(実施例3−3)実施例3−1においてバ
インダー樹脂を式(2−3)で示される繰り返し構造単
位/式(2−13)で示される繰り返し構造単位=5/
5のポリアリレート共重合体(Mw=13×10)に
代えた以外は、実施例3−1と同様に電子写真感光体を
作製した。
【0152】(実施例3−4)実施例3−1においてバ
インダー樹脂を式(2−1)で示される繰り返し構造単
位/式(2−2)で示される繰り返し構造単位/式(2
−4)で示される繰り返し構造単位=2/5/3のポリ
アリレート共重合体(Mw=12×10)に代えた以
外は、実施例3−1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0153】(比較例3−1)実施例3−1において本
発明のジオルガノポリシロキサンを用いなかった以外は
実施例3−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0154】(比較例3−2)実施例3−1において本
発明のジオルガノポリシロキサンを用いずに、フッ素原
子含有グラフトポリマーとしてGF300をさらに0.
4部(合計0.6部)を加えた以外は実施例3−1と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0155】(比較例3−3)実施例3−1においてフ
ッ素原子含有樹脂微粒子の分散時には本発明のジオルガ
ノポリシロキサンを用いずに分散をし、分散後に同量の
ジオルガノポリシロキサンを添加した(後添加)以外は
実施例3−1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0156】実施例3−1〜3−4、比較例3−1〜3
−3の評価結果を表2に示す。
【0157】
【表3】
【0158】表3に示したように、実施例3−1〜3−
4では、特定ジオルガノポリシロキサンをフッ素原子含
有樹脂微粒子の分散時から添加したが、先に示した実施
例1−1〜1−3、2−1〜2−6と同様な効果が見ら
れた。特に、式(3)、式(4)で示される構造を有す
るポリアリレート樹脂を用いたものは、安定して良好な
画像を示した。また、特定のジオルガノポリシロキサン
をフッ素原子含有樹脂微粒子分散時から添加することに
より、フッ素原子含有樹脂微粒子の分散性を補う傾向が
見られ、本来のフッ素原子含有グラフトポリマー(GF
300など)の使用量を少ない系において分散ができ
た。また、ジオルガノポリシロキサンに由来する消泡効
果も発現され、従来分散性のみを向上させるために界面
活性剤を多量に用いた際の気泡によるトラブル(キズ発
生の起因)など回避もできた。
【0159】比較のために、比較例3−1ではフッ素原
子含有グラフトポリマーが少量でありフッ素原子含有樹
脂微粒子の分散が十分ではなく、フッ素原子含有グラフ
トポリマーのみで分散させるためには、比較例3−2程
度に多めの量が必要となり電位変動を大きめとなり、さ
らに表面層に気泡の付着も生じてしまった。
【0160】また、比較例3−3のように、フッ素原子
含有グラフトポリマーが少ない系でジオルガノポリシロ
キサンを後添加した系では、撥水性は良化したものの、
フッ素原子含有樹脂微粒子の分散を補うまではいかなか
った。このように、本発明は、表面層にフッ素原子含有
樹脂微粒子およびフッ素原子含有グラフトポリマーを用
いた系において、特定のジオルガノポリシロキサンを添
加することにより、特性に悪影響を起こすことなく良好
な潤滑性が得られ、画像流れ、キズ発生を抑止すること
が可能となった。さらに特定ジオルガノポリシロキサン
をフッ素原子含有樹脂微粒子分散時にフッ素原子含有グ
ラフトポリマーと共に用いると、分散するのに必要な量
を総量として減少でき、そのために電位安定性をさらに
良化できることもあわせて見いだした。
【0161】
【発明の効果】以上のように、本発明は表面層に、フッ
素原子含有樹脂微粒子、フッ素原子含有グラフトポリマ
ーを含む系において、特定のジオルガノポリシロキサン
をあわせて使用することにより、潤滑性、フッ素原子含
有樹脂微粒子の分散性、気泡の抑制など、良好な表面性
が得られ、良好な画質と電子写真感光体を長寿命とする
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有する電子写真装置
の概略構成の例を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明の電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 穴山 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA14 BB26 BB27 BB31 BB32 BB34 BB52 BB61 FA03 FA04 FA27 FC15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光層を有する電子写真感光
    体において、該電子写真感光体の表面層が、少なくと
    も、 フッ素原子含有樹脂微粒子、 フッ素原子含有グラフトポリマー、および、 下記式(1)で示される構造を有するジオルガノポリシ
    ロキサン、を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。 【外1】 (式中、R11〜R16は置換もしくは無置換の炭化水
    素基を示し、Bはフルオロアルキル基を有する置換もし
    くは無置換の有機基を示し、少なくとも1つのDは末端
    が封鎖された重合度3以上の、置換もしくは無置換のポ
    リスチレン鎖を有する基を示し、E11およびE12
    11〜R16、BおよびDから選択される基を示し、
    xは0〜1000の整数を示し、yおよびzは1〜10
    00の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記感光層が下記式(2)で示される繰
    り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂をバインダ
    ー樹脂として含有する請求項1に記載の電子写真感光
    体。 【外2】 (R21〜R24は、は、水素原子、炭素数1〜5のア
    ルキル基、アリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、
    ハロゲン基を示す。Xは、単結合、酸素原子、硫黄原
    子、−CR2526−を示す。R25、R26は水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基またはR
    25とR26が結合することによって形成するアルキリ
    デン基を示す。)
  3. 【請求項3】 前記ポリアリレート樹脂が有する前記式
    (2)で示される繰り返し構造単位が、下記式(3)で
    示される繰り返し構造単位である請求項2に記載の電子
    写真感光体。 【外3】
  4. 【請求項4】 前記ポリアリレート樹脂が下記式(4)
    で示される構造を有するポリアリレート樹脂共重合体で
    ある請求項3に記載の電子写真感光体。 【外4】 (R41〜R45は、水素原子、炭素数1〜5のアルキ
    ル基、アリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロ
    ゲン基を示す。)
  5. 【請求項5】 前記感光層が下記式(5)で示される繰
    り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂をバイン
    ダー樹脂として含有する請求項1〜4のいずれかに記載
    の電子写真感光体。 【外5】 (R51〜R54は、水素原子、炭素数1〜5のアルキ
    ル基、アリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロ
    ゲン基を示す。Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−
    CR5556−を示す。R55、R56は水素原子、
    ハロゲン原子、アルキル基、アリール基またはR55
    56が結合することによって形成させるアルキリデン
    基を示す。)
  6. 【請求項6】 前記ジオルガノポリシロキサンのR11
    〜R16のうち少なくとも1つがメチル基またはフェニ
    ル基である請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感
    光体。
  7. 【請求項7】 前記ジオルガノポリシロキサンのBのフ
    ルオロアルキル基を有する置換もしくは無置換の有機基
    が、下記式(6)で示される構造を有する請求項1〜6
    のいずれかに記載の電子写真感光体。 【外6】 (式中、R61はアルキレン基またはアルキレンオキシ
    アルキレン基を示し、aは3以上の整数を示す。)
  8. 【請求項8】 前記ジオルガノポリシロキサンのDの末
    端が封鎖された重合度3以上の、置換もしくは無置換の
    ポリスチレン鎖を有する基が、下記式(7)で示される
    構造を有する請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真
    感光体。 【外7】 (式中、R71およびR72は置換もしくは無置換のア
    ルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を示
    し、W71は炭化水素基を示し、W72は末端が封鎖さ
    れた重合度3以上の、置換もしくは無置換のポリスチレ
    ン鎖を示し、bは0または1を示す。)
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子写
    真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手
    段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段とを一
    体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを
    特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子
    写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段
    およびクリーニング手段を有することを特徴とする電子
    写真装置。
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