JP4455097B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは感光体表面層に特定のジオルガノポリシロキサン、フッ素原子含有樹脂微粒子、特定の繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂および特定の添加剤を含有する電子写真感光体、および、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
像保持部材の代表的なものの1つとして電子写真感光体が挙げられる。電子写真技術は即時性、高品質の画像が得られることなどから、近年では複写機の分野にとどまらず、各種プリンターの分野でも広く使われ応用されてきている。その中核となる感光体については、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛に代表される無機系材料があるが、近年では無公害性、高生産性、材料設計の容易性および将来性などの点から有機系材料の開発がさかんに行われている。
これらの電子写真感光体には、適用される電子写真プロセスに応じた電気的特性、機械的特性、さらには光学的特性を備えていることが要求される。特に、繰り返し使用される電子写真感光体にあたっては、帯電、画像露光、トナー現像、転写およびクリーニングなどの電気的、機械的外力が直接的または間接的に繰り返し加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
無機感光体とは異なり比較的柔らかい物質で構成されている有機光導電物質を含有する電子写真感光体は機械的劣化に対する耐久性が劣るため、耐久特性を満足させるためにいろいろな試みがなされてきた。
その中で、効果的に機械的劣化を防止し、耐久性を向上させる方法として、フッ素原子含有樹脂微粒子を電子写真感光体の表面層に存在させることによって電子写真感光体表面の摩擦係数を減少させる方法が挙げられる。この構成によりクリーニング部材との摺擦性がスムーズになり、電子写真感光体表面に強いせん断応力がかからなくなる。
しかし、一般にフッ素原子含有樹脂微粒子は表面張力が低く、これを比較的表面張力の高い樹脂中に均一に分散することは難しい。そのため、様々な分散補助材を併用する試みがされているが、その中に特定のポリシロキサンを用いることによってフッ素原子含有樹脂微粒子の分散性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、フッ素原子含有樹脂微粒子、特定のジオルガノポリシロキサン、および特定の繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂を含有させることで、耐久性、および電位安定性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−81715号公報 特開2003−015326号公報
しかしながら、フッ素原子含有樹脂微粒子、特定のジオルガノポリシロキサン、および特定の繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂を用いると、耐久性および電位安定性については改善されたが、長時間放置によって帯電特性が悪化し、それが画像欠陥となることがあった。
従って、本発明の目的は、耐久性および電位安定性に優れ、しかも、長時間放置しても帯電特性の悪化に起因する画像欠陥が生じない電子写真感光体、および、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することである。
すなわち、本発明は、支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、
下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるジオルガノポリシロキサン、
フッ素原子含有樹脂微粒子、
下記式(2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂、ならびに、
下記式(3)で示される化合
含有し、
下記式(3)で示される化合物の含有量が、該表面層の全固形分に対して3質量%以上6質量%以下である
ことを特徴とする電子写真感光体である。

(式(11)および(12)中、R11およびR12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示す。11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)

(式(2)中、R21〜R25は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはアルコキシ基を示す。)
また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
本発明の電子写真感光体によれば、特定のジオルガノポリシロキサン、フッ素原子含有樹脂微粒子、特定の繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂、および特定の添加剤を感光体の表面層に用いることにより、長期保管による帯電特性の低下が発生し難く、良好な電位特性が得られ、さらに良好な耐久特性も得ることができた。また、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置が得られた。
本発明の電子写真感光体は、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるジオルガノポリシロキサンを含有する。これを含有することによって、繰り返し使用における電位安定性を維持しつつ、フッ素原子含有樹脂微粒子を均一に分散することができる。
上記式(11)および(12)中、R11およびR12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。
また、上記ジオルガノポリシロキサンは、さらに下記式(13)で示される繰り返し構造単位γを有してもよい。
上記式(13)中、R13およびR14は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。
また、上記ジオルガノポリシロキサンの末端基としては、例えば、下記式(14)で示される構造を有する末端基I、下記式(15)で示される構造を有する末端基IIが挙げられる。
上記式(14)および(15)中、R15およびR16は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、E11およびE12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示し、ただし、上記式(14)中のE11は上記ジオルガノポリシロキサンが有する繰り返し構造単位の主鎖(−Si−O−)中のSiと結合し、上記式(15)中のSiは上記ジオルガノポリシロキサンが有する繰り返し構造単位の主鎖(−Si−O−)中のOと結合する。
本発明において、有機基とは、置換または無置換の炭化水素基を意味する。また、炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルケニル基などが挙げられる。
上記R11〜R16の1価の炭化水素基としては、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアリールアルケニル基などが挙げられる。これらの基の炭素原子数は1〜30であることが好ましく、特にはメチル基およびフェニル基がより好ましい。
上記B11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基は、下記式(16)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
上記式(16)中、R21は、アルキレン基またはアルキレンカルボニルオキシアルキレン基を示し、aは、3以上の整数を示す。
上記アルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。上記アルキレンカルボニルオキシアルキレン基としては、エチレンカルボニルオキシエチレン基、エチレンカルボニルオキシプロピレン基、プロピレンカルボニルオキシプロピレン基、エチレンカルボニルオキシデケレン基などが挙げられる。
上記D11の重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基は、下記式(17)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
上記式(17)中、R31は、置換または無置換の2価の炭化水素基を示し、R32およびR33は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、または、置換または無置換のアリール基を示し、W31は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を示し、R34は、置換または無置換のアルキル基、または、置換または無置換のアリール基を示し、bは、0または1を示す。
上記2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基が挙げられ、炭素原子数1〜10であることが好ましい。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。上記アリール基としては、無置換であることが好ましく、フェニル基などが挙げられる。
上記D11の置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基は、下記式(18)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
上記式(18)中、R41およびR42は、それぞれ独立に、置換または無置換の2価の炭化水素基を示し、R43は、水素原子、または、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、cは、0または1を示し、dは、1以上300以下の整数を示す。
上記2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基や、フェニレン基などのアリーレン基などが挙げられる。上記1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基や、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。上記dは、5以上であることが好ましい。
上記D11の置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基は、下記式(19)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
上記式(19)中、R51は、アルキレン基、アルキレンオキシ基、または、酸素原子を示し、R52〜R56は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、または、置換または無置換のアリール基を示し、eは、3以上の整数を示す。
上記アルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。アルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基などが挙げられる。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基などが挙げられる。上記アリール基としては、フェニル基などが挙げられる。上記eは、5以上であることが好ましい。
上記D11の炭素原子数12以上の1価の有機基としては、n−ドデシル基、n−テトラドデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基などのアルキル基が挙げられる。上記炭素原子数は、100以下であることが好ましい。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基や、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。
上記ジオルガノポリシロキサンにおける上記式(11)で示される繰り返し構造単位αの数(平均)は、1〜1000であることが好ましく、特には10〜200であることがより好ましい。
上記ジオルガノポリシロキサンにおける上記式(12)で示される繰り返し構造単位βの数(平均)は、1〜1000であることが好ましく、特には5〜100であることがより好ましい。
上記ジオルガノポリシロキサンにおける上記式(13)で示される繰り返し構造単位γの数(平均)は、0〜1000であることが好ましく、特には100〜200であることがより好ましい。
上記ジオルガノポリシロキサンが有する繰り返し構造単位は、上記式(11)で示される繰り返し構造単位αと上記式(12)で示される繰り返し構造単位βのみ、または、上記式(11)で示される繰り返し構造単位αと上記式(12)で示される繰り返し構造単位βと上記式(13)で示される繰り返し構造単位γのみであることが好ましい。
上記ジオルガノポリシロキサンにおける上記式(11)で示される繰り返し構造単位αと上記式(12)で示される繰り返し構造単位βと上記式(13)で示される繰り返し構造単位γとの和(平均)は、2〜2000であることが好ましく、特には5〜1000であることがより好ましく、さらには20〜500であることがより一層好ましい。
上記式(11)で示される繰り返し構造単位αの数が2以上の場合、複数のR11は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよく、複数のB11は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよい。
上記式(12)で示される繰り返し構造単位βの数が2以上の場合、複数のR12は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよく、複数のD11は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよい。D11は、上述のとおり、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基のいずれかであるが、D11が複数の場合は、少なくとも1個のD11は、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基であることが好ましい。
上記式(13)で示される繰り返し構造単位γの数が2以上の場合、複数のR13は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよく、複数のR14は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよい。
同様のことが、上記式(17)中のR32およびR33、上記式(18)中のR42、上記式(19)中のR52およびR53についてもいえる。
以下に、本発明に用いられるジオルガノポリシロキサンの具体例を示す。ただし、本発明はこれら具体例に限定されない。また、下記ジオルガノポリシロキサン(1−1)〜(1−23)は、いずれも、末端基として上記式(14)で示される構造を有する末端基I(E11:メチル基)、上記式(15)で示される構造を有する末端基II(E12、R15およびR16:メチル基)を有する。
これらの中では、(1−1)、(1−4)、(1−5)、(1−7)、(1−10)、(1−14)、(1−15)、(1−22)が好ましく、特には(1−1)、(1−5)、(1−10)、(1−22)がより好ましい。
また、本発明に用いられるジオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、1000〜1000000であるが、10000〜200000であることが好ましく、特には10000〜100000であることがより好ましく、さらには20000〜40000であることがより一層好ましい。
また、本発明に用いられるジオルガノポリシロキサン中のフッ素原子の含有量は、ジオルガノポリシロキサン全質量に対して1〜90質量%であることが好ましく、特には、5〜60質量%であることが好ましい。フッ素原子の含有量が1質量%未満では、電子写真感光体の表面層の離型性が十分に発揮されない場合があり、90質量%を超えると、電子写真感光体の表面層中の結着樹脂との相溶性が悪くなる場合がある。
フッ素原子含有樹脂微粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エチレン六フッ化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂およびこれらの共重合樹脂などの粒子が挙げられる。これらの中では、特に四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)が好ましい。
また、粒径は体積平均粒径で0.05〜0.5μmであることが好ましく、特には0.1〜0.4μmであることが好ましい。
式(1)で示されるジオルガノポリシロキサンの含有量は、フッ素原子含有樹脂微粒子100質量部に対して0.1から30質量部であることが好ましく、特には3〜15質量部が好ましい。含有量が少なすぎると分散性に対する効果が得られにくく、多すぎるとキャリヤトラップの原因となり電位変動が生じやすくなる。また、あらかじめジオルガノポリシロキサンとフッ素原子含有樹脂微粒子とバインダー樹脂とで分散する場合は、フッ素原子含有樹脂微粒子の質量部に対しバインダー樹脂の質量部を等量以下においても分散は可能であるが、好ましくは等量以上、さらに好ましくは1.5倍以上にするとより良好な分散状態が得られる。
表面層におけるフッ素原子含有樹脂微粒子の含有量は表面層の全体100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましい。0.5質量部未満では、耐摩耗性の効果が少なく、30質量部を超えると光の透過性の低下、散乱などが生じて電子写真特性に悪影響を与えることがある。
式(2)中、R21〜R25のアルキル基は炭素数が1〜5であることが好ましく、アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基が挙げられ、アルコキシ基は炭素数1〜5であることが好ましく、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素が挙げられる。R21〜R24のうち少なくとも1つがメチル基であることが好ましい。
式(2)で示されるポリアリレート樹脂が有する繰り返し構造単位の具体的な例として次に示すが、これは一例であり、本発明を限定するものではない。
この中で、(2−2)、(2−3)、(2−4)および(2−7)が好ましく、特には、(2−2)および(2−3)が好ましい。
本発明においては、溶媒への溶解性、電荷輸送物質との相溶性などを目的として、ポリアリレート樹脂を、式(2)で示される繰り返し構造単位と下記式(5)で示される繰り返し構造単位とを有する共重合体とすることが好ましい。
本発明は、上に示した繰り返し構造単位を少なくとも含むことで効果を示し、式(5)で示されるポリアリレートと共重合して用いることもできる。
(R51〜R54は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。また、R55およびR56は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基およびR55とR56が結合することによって形成するアルキリデン基を示す。)
式(5)で示される繰り返し構造単位の具体的な例として次に示す。
式(2)で示されるポリアリレートと式(5)で示されるポリアリレートとが共重合する場合、式(5)で示されるポリアリレートの繰り返し構造単位は、(5−2)、(5−3)、(5−6)が好ましい。また、共重合比率(質量)は、{式(2)で示されるポリアリレート/式(5)で示されるポリアリレート}=1/9〜8/2が好ましく、特には2/8〜7/3が好ましい。また、共重合の際に、式(5)の中、または、異なるビスフェノール構造類の中から2種類以上を用いて、多元共重合体とすることもできる。また、共重合の際に、式(2)の比率は、樹脂全質量を10質量部としたときに1質量部以上であることが好ましい。
本発明に用いられるポリアリレート樹脂の重量平均分子量は、100,000以上であることが好ましい。
本発明においては、式(3)で示される化合物を含有する。これによって、長期放置による帯電特性の悪化を効果的に抑制し、さらに繰り返し使用における電位安定性を維持することができる。長期保存による帯電特性の悪化は、特に、バインダー樹脂およびフッ素原子含有樹脂微粒子の量が多いときに顕著に生じる。具体的には、バインダー樹脂およびフッ素原子含有樹脂微粒子の量が、全固形分に対して60質量%以上であると特に顕著に生じるが、式(3)で示される化合物を添加することで、長期保管による帯電特性の悪化を効果的に抑制することができる。
上記式(3)で示される化合物の含有量は、全固形分に対して、3質量%以上6質量%以下であり、3.5質量%以上6質量%以下が好ましい。添加量が3質量%未満では長期放置による帯電特性の悪化を抑制できず、含有量が6質量%を超えると、繰り返し使用における電位変動が生じる。
らに、必要に応じて他の添加剤を添加してもよい。
本発明で述べる表面層とは、通常の負帯電型積層感光体なら電荷輸送層であり、さらにその上に形成される保護層でもよい。
以下、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。本発明の電子写真感光体は、支持体上に感光層を有する。感光層は電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型であっても、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と電荷発生物質を含有する電荷発生層を有する積層型でもよいが、電子写真特性からは、積層型が好ましい。
支持体は導電性を有するものであればよく、アルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいは導電層を設けた金属、紙およびプラスチックなどが挙げられ、形状はシート状および円筒状が挙げられる。
本発明においては、支持体と感光層の間に、干渉縞を防止すること、また、支持体の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。この導電層はカーボンブラックや金属粒子などの導電性粒子をバインダー樹脂に分散させて形成することができる。さらに干渉縞を抑制するためにシリカ微粒子を適量添加することも効果的である。導電層の膜厚は、好ましくは0.1〜40μm、より好ましくは0.5〜25μmである。また、干渉縞抑制のために支持体表面を切削、粗面化、アルマイト処理などを行うこともできる。
支持体または導電層の上に、層の接着機能および電荷バリヤー機能を有する中間層を設けてもよい。中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタンおよびポリエーテルウレタンなどが挙げられる。これらは適当な溶媒に溶解して塗布される。中間層の膜厚は、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.3〜1.5μmである。
本発明に用いられる電荷発生物質としては特に限定はないが、例えば、セレン−テルル、ピリリウムおよびチアピリリウム系の染料、フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクリドンおよび非対称キノシアニン系の各顔料が挙げられる。
機能分離型の場合、電荷発生層は前記電荷発生物質を質量比で0.3〜4倍量のバインダー樹脂およびアトライター、ロールミルおよび液衝突型高速分散機などの方法で分散される。分散液を塗布、乾燥することによって感光層が形成される。ただし、電荷発生物質の特性によってはバインダー樹脂を溶剤と電荷発生物質で分散した後に投入したり、バインダー樹脂を使用しなかったりすることも可能である。電荷発生層の膜厚は、好ましくは5μm以下、より好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層は主として、電荷輸送物質とバインダー樹脂、電荷輸送層が表面層である場合はさらに、上記式(3)で示される化合物、ならびに、上記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび上記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるジオルガノポリシロキサンを溶剤中に溶解し、さらにフッ素原子含有樹脂微粒子を分散することにより得られた塗料を塗工、乾燥することによって形成する。用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン系化合物、ヒドラジン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物およびチアゾール系化合物が挙げられる。
電荷輸送層に用いられるバインダーとしては、フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂あるいはこれらの樹脂の繰り返し構造単位のうち2つ以上を含む共重合体、例えばスチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−マレイン酸コポリマーなどを挙げることができる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンおよびポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーからも選択できるが、電荷輸送層が表面層である場合は、式(2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂を用いる。
電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜35μmである。電荷輸送物質とバインダー樹脂との比率(質量)は、好ましくは5/1〜1/5、より好ましくは3/1〜1/3程度である。なお、塗布する方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、ブレード塗布およびロール塗布など一般的な方法が挙げられる。
フッ素原子含有樹脂微粒子の分散には、ホモジナイザー、ラインミキサー、ウルトラディスパーサー、ホモミキサー、液衝突型高速分散機および超音波分散機などの各種乳化機や分散機、ミキサーなどの混合装置が使用できる。
図1に本発明の電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成を示す。
図1において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、ついで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12などの案内手段を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、実施例に従って説明する。なお、「部」とあるのは質量部を意味する。
まず、本発明に用いられるジオルガノポリシロキサンは、次のように合成することができる。
(合成例1)
フラスコに、下記繰り返し構造単位α、β、γを有するポリシロキサンを3.23gと、
塩化白金酸20ppm(5%イソプロピルアルコール溶液)と、下記式で示される構造を有するポリスチレン(n:平均25)18.9gと、
m−キシレンヘキサフルオライド80gとを混合し、徐々に加熱した。さらに、80℃で6時間反応を続けた。次いで、140℃の条件下で20Torrまで減圧して、溶媒や低沸点成分を除去した。
このようにして、得られた反応生成物を、29Si−NMR、13C−NMRおよびFT−IRにより分析したところ、ジオルガノポリシロキサン(1−1)であることが判明した。
他の構造の本発明に用いられるジオルガノポリシロキサンも、合成例1と同様にして合成することができる。
(実施例1)
直径30mm×長さ357mmのアルミシリンダーを水系洗浄剤を用いて超音波洗浄した後、80℃のイオン交換水に浸漬し、次いで引き上げることによって乾燥した清浄な面を得た。この支持体上に、以下の材料より構成される塗料を浸漬塗布法で塗布し、140℃で30分熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnOコート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング剤:;シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール 0.2/0.8 20部
次に、この導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部およびn−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚が1.0μmの中間層を形成した。
次に、下記構造で示される電荷発生物質(CGM−1)4部、テトラヒドロフラン70部を直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で10時間分散し、その後にポリビニルブチラール樹脂(エスレックBLS、積水化学社製)2部をテトラヒドロフラン20部に溶解した溶液を加え、さらに2時間分散をした。さらにガラスビーズを分離し、シクロヘキサノン100部を加え電荷発生層用の分散液を調製した。この分散液を中間層上に浸漬塗布法で塗布して、80℃で10分乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送層を形成するために電荷輸送層の塗料を調製した。まず、下記式で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)=120000、樹脂中におけるテレフタル酸とイソフタル酸の質量比:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)10部をモノクロロベンゼン100部に溶解し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(ルブロンL−2:ダイキン工業社製)10部、合成例1で示した式(1−1)で示されるジオルガノポリシロキサン1部を添加した。この混合物を液衝突分散機(ナノマイザー・分散圧600bar)を用い3回分散することによって、フッ素原子含有樹脂微粒子分散液を調製した。分散したフッ素原子含有樹脂微粒子はテトラヒドロフラン中において、溶媒粘度0.51cP、溶媒密度0.89g/cm、サンプル密度2.17g/cmとして粒度分布測定器(CAPA700、堀場製作所製)を用いて測定したところ、体積平均粒径として0.21μmであった。
次に、下記式で示される電荷輸送物質7部、
下記式で示される電荷輸送物質1.5部、
式(3)で示される化合物 1部
上述のポリアリレート樹脂 12部
ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子 2.5部
ジオルガノポリシロキサン 0.25部
モノクロロベンゼン 80部
ジメトキシメタン 40部
になるように、塗料を調製した。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子は、先に分散したフッ素原子含有樹脂微粒子分散液を用いた。この塗料を浸漬塗布法で塗布して、130℃で1時間乾燥することによって、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成した。
次に、評価について説明する。
評価する装置として、キヤノン社製複写機GP−55とした。評価用の感光体に交換して初期電位を測定した。暗部電位Vd=−700Vとして、明部電位Vl=−200Vとした。電子写真感光体の表面電位は、評価機から、現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入し測定を行った。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、ドラム軸方向のほぼ中央、ドラム表面からのギャップを3mmとした。
次に、電子写真感光体を23℃/50%RHの雰囲気環境に2ヶ月間暗所放置した後、初期電位測定と同じ条件で電位の測定を行った。
次に、A4サイズの普通紙を連続して複写する連続モードにて、印字比率3%の画像を33℃/85%RHの雰囲気環境において5,000枚の複写を行い、5,000枚複写後の暗部電位および明部電位の測定をした。また、連続複写した後、24時間放置してから画像を出力し、画像ボケの発生がないかを確認した。画像ボケの評価は、目視にて行い、画像ボケの発生が確認できないものを○、画像ボケが僅かに発生しているものを△、画像ボケが明らかに発生しているものを×とした。
電位変動の評価は、初期と繰り返し複写後に表面電位を測定し、暗部電位の差(ΔVd)および明部電位の差(ΔVl)を調べることにより行った。なお、(繰り返し複写後の電位の絶対値)−(初期の電位の絶対値)をもってΔVdおよびΔVlとする。
さらに、A4サイズの普通紙を1枚複写ごとに1度停止する間欠モードにて、印字比率3%の画像を33℃/85%RHの雰囲気環境において50,000枚の複写を行い、複写前の膜厚と50,000枚複写後の膜厚の差から電子写真感光体の摩耗量の測定を行った。評価結果を表2に示す。
評価する装置として、キヤノン(株)製複写機GP−405とした。評価用の感光体に交換して初期電位を測定した。暗部電位Vd=−700Vとして、明部電位Vl=−200Vとした。電子写真感光体の表面電位は、評価機から、現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入し測定を行った。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、ドラム軸方向のほぼ中央、ドラム表面からのギャップを3mmとした。
次に、電子写真感光体を23℃/50%RHの雰囲気環境に2ヶ月間暗所放置した後、初期電位測定と同じ条件で電位の測定を行った。
次に、A4サイズの普通紙を連続して複写する連続モードにて、印字比率3%の画像を33℃/85%RHの雰囲気環境において5,000枚の複写を行い、5,000枚複写後の暗部電位および明部電位の測定をした。
電位変動の評価は、初期と繰り返し複写後に表面電位を測定し、暗部電位の差(ΔVd)および明部電位の差(ΔVl)を調べることにより行った。なお、(繰り返し複写後の電位の絶対値)−(初期の電位の絶対値)をもってΔVdおよびΔVlとする。
さらに、A4サイズの普通紙を1枚複写ごとに1度停止する間欠モードにて、印字比率3%の画像を33℃/85%RHの雰囲気環境において30,000枚の複写を行い、複写前の膜厚と30,000枚複写後の膜厚の差から電子写真感光体の摩耗量の測定を行った。評価結果を表3に示す。
(実施例4)
実施例1で用いた式(3)で示される化合物を0.84部とした以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(実施例5)
実施例4で用いた式(3)で示される化合物を0.72部とした以外は、実施例4と同様に感光体を作製し、評価した。
(実施例6)
実施例1で用いた式(3)で示される化合物を1.48部とした以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(実施例7)
実施例1で用いたジオルガノポリシロキサンの代わりに、式(1‐5)で示されるジオルガノポリシロキサンを用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(実施例8)
実施例1で用いたポリアリレート樹脂の代わりに、下記式で示されるポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)=120000、樹脂中におけるテレフタル酸とイソフタル酸の質量比:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(実施例9)
実施例1で用いたポリアリレート樹脂の代わりに、下記式で示されるポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)=120000、樹脂中におけるテレフタル酸とイソフタル酸の質量比:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(比較例1)
式(3)で示される化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(比較例2)
実施例1で用いた式(3)で示される化合物を0.5部とした以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(比較例3)
実施例1で用いた式(3)で示される化合物を1.65部とした以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(比較例4)
実施例1で用いた式(3)で示される化合物の代わりに、下記式で示される化合物を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(比較例5)
実施例1で用いた式(3)で示される化合物の代わりに、下記式で示される化合物を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(参考例1)
比較例1で用いたフッ素原子含有樹脂微粒子を用いなかった以外は、比較例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(参考例2)
比較例1で用いたポリアリレート樹脂の代わりに、下記式で示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂(重量平均分子量(Mw)=140000)を用いた以外は、比較例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(参考例3)
比較例1で用いたポリアリレート樹脂の代わりに、下記式で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)=120000、樹脂中におけるテレフタル酸とイソフタル酸の質量比:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)を用いた以外は、比較例1と同様に感光体を作製し、評価した。
(参考例4)
比較例1で用いたジオルガノポリシロキサンの代わりに、フッ化アルキル側鎖を持つアクリル樹脂(GF300、東亜合成製)を用いた以外は比較例1と同様に感光体を作製し、評価した。
本発明の電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
符号の説明
1 本発明の電子写真感光体
2 軸
3 一次帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 像定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 レール

Claims (4)

  1. 支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体において、
    該電子写真感光体の表面層が、
    下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるジオルガノポリシロキサン、
    フッ素原子含有樹脂微粒子、
    下記式(2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂、ならびに、
    下記式(3)で示される化合
    含有し、
    下記式(3)で示される化合物の含有量が、該表面層の全固形分に対して3質量%以上6質量%以下である
    ことを特徴とする電子写真感光体。

    (式(11)および(12)中、R11およびR12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示す。D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)

    (式(2)中、R21〜R25は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはアルコキシ基を示す。)
  2. 前記フッ素原子含有樹脂微粒子および前記式(2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂の含有量が、前記表面層の全固形分に対して60質量%以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 請求項1または2に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1または2に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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