JP2004215430A - 渦電流式減速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スラスト荷重を低減した渦電流式減速装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る渦電流式減速装置は、強磁性体から成り、機関の回転軸に連動して回転する構造であり、第1及び第2の制動面を有する制動部材と;前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置され、当該第1及び第2の制動面に対して各々磁力を与える第1及び第2の磁力発生源と;制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の磁力発生源から発生する磁力を前記制動部材の前記第1及び第2の制動面に対して作用させ/作用させないスイッチング手段とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る渦電流式減速装置は、強磁性体から成り、機関の回転軸に連動して回転する構造であり、第1及び第2の制動面を有する制動部材と;前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置され、当該第1及び第2の制動面に対して各々磁力を与える第1及び第2の磁力発生源と;制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の磁力発生源から発生する磁力を前記制動部材の前記第1及び第2の制動面に対して作用させ/作用させないスイッチング手段とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、渦電流式減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックやバス等の自動車用の制動装置には、主ブレーキであるフットブレーキ、補助ブレーキである排気ブレーキの他に、渦電流式減速装置が使用される。渦電流式減速装置としては、強磁性体からなる制動部材(ロータ)の近傍に永久磁石を配置し、当該永久磁石を制動部材に対して近接、離間させることによって、制動のON,OFFを行うものがある。また、電磁石と永久磁石とを併用した渦電流式減速装置も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、永久磁石の磁力をロータの制動面に作用させた場合、ロータに対して吸引力が働き、ロータが微妙に変形又は傾斜してしまうことがある。更に、ロータがディスクタイプの場合、この吸引力によって、ロータを支える軸受け、例えば、トランスミッション内部の軸受け部等にスラスト荷重がかかってしまう。
【0004】
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、ロータの変形を防ぎ、プロペラシャフトや、トランスミッションの軸受け部等にかかるスラスト荷重を低減した渦電流式減速装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る渦電流式減速装置は、強磁性体から成り、機関の回転軸に連動して回転する構造であり、第1及び第2の制動面を有する制動部材と;前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置され、当該第1及び第2の制動面に対して各々磁力を与える第1及び第2の磁力発生源と;制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の磁力発生源から発生する磁力を前記制動部材の前記第1及び第2の制動面に対して作用させ/作用させないスイッチング手段とを備えている。
【0006】
上記のように、本発明においては、ディスクタイプやドラムタイプの制動部材を両側から挟むように磁界発生部を配置し、当該制動部材の2つの制動面に対して対称に制動トルク(吸引力)を付与する。このため、制動・非制動動作に伴う制動部材の変形及び傾斜を抑制できる。更に、ロータがディスクタイプの場合、プロペラシャフトや、トランスミッションの軸受け部等にかかるスラスト荷重を低減できるという効果がある。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ONの状態を示す。図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動OFFの状態を示す。図3は、第1実施例に係るリターダに使用可能な永久磁石群の磁石の配置を示す説明図(平面図)である。本実施例に係るリターダ10は、機関の回転軸12に対して固定部材を介して固定された強磁性体からなる制動ディスク14と;制動ディスク14の近傍両側に配置される制動ユニット(16a,16b,20a,20b)と、当該制動ユニットを包囲するケース24とを備えている。
【0008】
回転軸12は、例えば、大型車両(トラック)のプロペラシャフトに連結される。制動ディスク14は円盤状に成形され、中心部を回転軸12と連結する格好で配置される。ケース24内部に収容された制動ユニットは、制動ディスク14の制動面の近傍に配置される永久磁石群16a,16bと;これら永久磁石群16a,16bを保持する保持部材20a,20bとを備える。保持部材20a,20bには、図示しないシリンダに連結されたピストンロッド22a,22bが連結されている。
【0009】
図3に示すように、永久磁石群16a(16b)は、複数の永久磁石片をS,N交互に配置して構成される。なお、図の例では5つの磁石片を有する5極構造となっているが、磁石片の数は必要な制動トルク等に応じて適宜変更可能である。永久磁石群16a(16b)は、制動ディスク14の外周に沿った90度(π/2)の円弧状に成形されている。永久磁石群16a(16b)の構造としては、半円の180度(π)形状等、必要な制動力に応じて各種の円弧形状を適宜採用することができる。また、永久磁石群16a(16b)の数は、制動ディスク14の制動面に沿って複数配置することもできる。更に、保持部材20a,20bの分割方法は、90度や180度に限らず、360度の約数で1を除く数で分割することができる。保持部材を360度の約数で分割することにより、制動ディスク14に対する均等な配列を容易に実現することが可能となる。
【0010】
重要なのは、永久磁石群16a,16bが制動ディスク14の表裏(左右)の制動面において対称に配置されることである。対称な磁力を制動ディスクに与えることにより、吸引力が左右均等に働くことになる。永久磁石群16a,16bは、制動ディスク14の制動面に垂直な方向にスライド駆動される。
【0011】
制動ディスク14の両側に配置される永久磁石群16a,16bにおいては、位置的に対称である他に、対向する永久磁石片の磁極を逆にするか、或いは、同じにする。永久磁石群16aと16bとの間で、対向する永久磁石片の極性を逆にした場合には、制動動作時に引き付け力(スイッチング力)が強く働く。また、回転軸12が高速回転している場合には、同極対向の場合に比べて制動力が向上する。
【0012】
図1に示すように、制動時には、ピストンロッド22a,22bを同時に移動させ、制動ディスク14の制動面に永久磁石群16a、16bを同時に接近させる。永久磁石群16a、16bの駆動を同期させることにより、制動ディスク14に掛かる吸引力が常に左右均等となる。永久磁石群16a,16bが制動ディスク14に近づくと、強磁性体からなる制動ディスク14の制動面に垂直に磁力が伝わる。回転する制動ディスク14が磁力線を横切るとき、制動ディスク14内の磁束の変化から制動ディスク14に渦電流が流れ、制動トルクが発生する。
【0013】
一方、制動を解除する場合には、図2に示すように、ピストンロッド22a,22bを同時に移動させ、制動ディスク14の制動面から永久磁石群16a、16bを同時に離間させる。制動時と同様に、永久磁石群16a、16bの駆動を同期させることにより、制動ディスク14に掛かる力(吸引力)が常に左右均等となる。
【0014】
図4は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図である。図1及び図2においては、シリンダに連結されたピストンロッドの22a,22bの進退によって、永久磁石群16a,16bを駆動しているが、図4の場合には、リンク機構を採用する。保持部材20a(20b)には、テレスコピック形状のリンク機構28が接続され、最終端の一方は固定され、他方に連結されたバー30を上下方向に移動させることによって、保持部材20a(20b)を制動ディスク14に対して接近、離間させるようになっている。
【0015】
図5及び図6は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図であり、制動ON・OFFの状態を各々示す。この例では、永久磁石群16a(16b)を保持した保持部材20a(20b)を制動ディスク14の制動面に対して垂直ではなく、斜め方向に移動させる。この機構は、一端が保持部材20aに固定されたバー32と;一端がバー32の他端に対して回動自在に連結されたバー33と;一端がバー33の他端に対して回動自在に連結され、他端がシリンダ36内のピストンに連結されたピストンロッド34とを備えている。バー33の中間点は回動自在なピン40によって位置が固定されている。
【0016】
制動ONの場合には、図5に示すように、ピストンロッド34を下方に下げ、保持部材20a(20b)に固定された永久磁石群16a(16b)が制動ディスク14の制動面に平行になるように近接させる。一方、制動OFFの場合には、ピストンロッド34を上方に押し上げ、保持部材20a(20b)に固定された永久磁石群16a(16b)を制動ディスク14の斜め上方に向かって離間させる。
【0017】
図7及び図8は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ON・制動OFFの状態を各々示す。図9は、第2実施例に係るリターダの構造を示す概念図であり、制動ドラム(114)と永久磁石(116a,116b)の位置関係を示す。本実施例においては、ドラム状の制動部材114を使用する。
【0018】
強磁性体よりなる制動ドラム114は、回転軸12に固定されており、当該回転軸12に伴って回転する。制動ドラム114の内周面と外周面とが制動面として機能する。制動ドラム114の内周面側には、永久磁石群116aを保持した保持部材120aが配置され、外周面側には、永久磁石群116bを保持した保持部材120bが配置されている。永久磁石群116a、116bの形状は、図9に示すように、制動ドラム114の外周に沿った円弧状となっている。各永久磁石群116a,116bには、上述した第1実施例と同様に複数(例えば、5個)の永久磁石片が配列されている。
【0019】
本実施例においても、上記第1の実施例と同様に、永久磁石群116a(116b)は、制動ドラム114の外周に沿った90度(π/2)の円弧状に成形されている。永久磁石群116a(116b)の構造としては、半円の180度(π)形状等、必要な制動力に応じて各種の円弧形状を適宜採用することができる。また、永久磁石群116a(116b)の数は、制動ドラム114の制動面に沿って複数配置することもできる。
【0020】
重要なのは、永久磁石群116a,116bが制動ドラム114の内周面・外周面において対称に配置されることである。対称な磁力を制動ドラム114に与えることにより、吸引力が内外均等に働くことになる。本実施例においては、永久磁石群116a,116bは、駆動バー130によって制動面に水平な方向(紙面の左右方向)にスライド駆動する。
【0021】
制動ドラム114の内周側制動面と外周側制動面に配置される永久磁石群116a,116bは、位置的に対称である他に、対向する永久磁石片の磁極を逆にするか、或いは、同じにする。永久磁石群116aと116bとの間で、対向する永久磁石片の極性を逆にした場合には、制動動作時に引き付け力(スイッチング力)が強く働く。また、回転軸12が高速回転している場合には、同極対向の場合に比べて制動力が向上する。
【0022】
制動時には、図7に示すように、保持部材120a,120bに連結した駆動バー130を、図の右側に平行移動させて、制動ドラム114の制動面に永久磁石群116a、116bを同時に接近させる。永久磁石群116a、116bの駆動を同期させることにより、制動ドラム114に掛かる制動トルクが常に内外均等となる。永久磁石群116a,116bが制動ドラム114に近づくと、強磁性体からなる制動ドラム114の制動面に垂直に磁力が伝わる。回転する制動ドラム114が磁力線を横切るとき、制動ドラム114内の磁束の変化から制動ドラム114に渦電流が流れ、制動トルクが発生する。
【0023】
一方、制動を解除する場合には、図8に示すように、駆動バー130を図の左方向に移動させ、制動ドラム114の制動面から永久磁石群116a、116bを同時に離間させる。制動時と同様に、永久磁石群116a、116bの駆動を同期させることにより、制動ドラム114に掛かる力(吸引力)が常に内外均等となる。
【0024】
上述した第2実施例のように、ドラムタイプの制動部材114を用いた減速装置に本発明の技術的思想を適用することにより、種々のメリットがある。制動ドラムは、制動時に発熱し、熱膨張によって半径方向外側(回転軸から遠ざかる方向)に膨張する。このため、制動ドラムの内側にのみ磁石を配置した場合には、制動ドラムと磁石との間隔が広がり、これに伴って制動力が低下してしまう。一方、制動ドラムの外側にのみ磁石を配置した場合には、制動ドラムと磁石との間隔が必要以上に狭くなり、制動ドラムの発熱が大きくなる。これに対し、本実施例においては、制動ドラム114の内外面に永久磁石116a,116b等の磁力発生源を対称に配置しているため、制動ドラム114が半径方向に膨張した場合にも制動力の低下を最小限に抑制できる。
【0025】
また、内面側の永久磁石116aの吸引力は、外面側の永久磁石116bと制動ドラム114の間隔を広げる方向に作用するため、外面側の永久磁石116bと制動ドラム114の間隔が狭くなることによる発熱を低減する効果がある。更に、外面側にのみ永久磁石を配置する場合に比べて、本実施例のように内外面に永久磁石を配置した場合では、同等の制動力を得るための外面側の永久磁石量を少なくできるため、外面側の永久磁石と制動ドラムとの接近による発熱は小さくなる。
【0026】
上記第1及び第2実施例においては、永久磁石のみを用いた制動装置について説明したが、本発明の技術思想は、電磁石を併用した所謂ハイブリッドタイプ、電磁石のみを用いたタイプの制動装置にも適用可能である。図10は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石と永久磁石とを併用した所謂ハイブリッドタイプを示す。また、図11は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石を用いたタイプを示す。図10及び図11において、図1〜図9に示す構成要素と同一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0027】
なお、磁力の生成方法(発生源)以外は、上述した他の実施例と同様である。図10及び図11に示す例は、図3に対応し、ディスクタイプの制動部材を用いた装置に適用した場合であるが、ドラムタイプの制動部材を用いた装置に適用することも可能である。
【0028】
図10において、保持部材20a(20b)には、永久磁石16a(16b)の他に電磁コイル200を配設している。永久磁石と16a(16b)と電磁コイル200とは、制動部材の周方向に交互に配置されている。非制動状態においては、電磁コイル200は非通電状態となり、永久磁石16a(16b)から発生する磁力は、制動部材には達しない。制動時には、電磁コイル200を通電し、永久磁石16a(16b)から発生する磁力を制動部材側に導く。
【0029】
図11において、保持部材20a(20b)には、電磁コイル210が配設されている。電磁コイル210は、紙面に対して水平行な方向に巻かれており、通電時には紙面に垂直な方向に磁界が発生するようになっている。非制動状態においては、電磁コイル210は非通電状態となり、電磁石から制動部材に達する磁力は存在しない。制動時に、各電磁コイル210を通電すると、N極の電磁コイル210から発生する磁束が制動部材側に向かい、S極の電磁コイル210に戻る。
【0030】
以上、本発明の実施例(実施形態、実施態様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ONの状態を示す。
【図2】図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動OFFの状態を示す。
【図3】図3は、第1実施例に係るリターダに使用可能な永久磁石群の磁石の配置を示す説明図(平面図)である。
【図4】図4は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図である。
【図5】図5は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図であり、制動ONの状態を示す。
【図6】図6は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図であり、制動OFFの状態を示す。
【図7】図7は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ONの状態を示す。
【図8】図8は、第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動OFFの状態を示す。
【図9】図9は、第2実施例に係るリターダの構造を示す概念図であり、制動ドラムと永久磁石の位置関係を示す。
【図10】図10は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石と永久磁石とを併用した所謂ハイブリッドタイプを示す。
【図11】図11は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石を用いたタイプを示す。
【符号の説明】
10 リターダ
12 回転軸
14 制動ディスク
16a,16b 永久磁石
22a,22b ピストンロッド
20a,20b 保持部材
114 制動ドラム
116a,116b 永久磁石
【産業上の利用分野】
本発明は、渦電流式減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックやバス等の自動車用の制動装置には、主ブレーキであるフットブレーキ、補助ブレーキである排気ブレーキの他に、渦電流式減速装置が使用される。渦電流式減速装置としては、強磁性体からなる制動部材(ロータ)の近傍に永久磁石を配置し、当該永久磁石を制動部材に対して近接、離間させることによって、制動のON,OFFを行うものがある。また、電磁石と永久磁石とを併用した渦電流式減速装置も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、永久磁石の磁力をロータの制動面に作用させた場合、ロータに対して吸引力が働き、ロータが微妙に変形又は傾斜してしまうことがある。更に、ロータがディスクタイプの場合、この吸引力によって、ロータを支える軸受け、例えば、トランスミッション内部の軸受け部等にスラスト荷重がかかってしまう。
【0004】
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、ロータの変形を防ぎ、プロペラシャフトや、トランスミッションの軸受け部等にかかるスラスト荷重を低減した渦電流式減速装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る渦電流式減速装置は、強磁性体から成り、機関の回転軸に連動して回転する構造であり、第1及び第2の制動面を有する制動部材と;前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置され、当該第1及び第2の制動面に対して各々磁力を与える第1及び第2の磁力発生源と;制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の磁力発生源から発生する磁力を前記制動部材の前記第1及び第2の制動面に対して作用させ/作用させないスイッチング手段とを備えている。
【0006】
上記のように、本発明においては、ディスクタイプやドラムタイプの制動部材を両側から挟むように磁界発生部を配置し、当該制動部材の2つの制動面に対して対称に制動トルク(吸引力)を付与する。このため、制動・非制動動作に伴う制動部材の変形及び傾斜を抑制できる。更に、ロータがディスクタイプの場合、プロペラシャフトや、トランスミッションの軸受け部等にかかるスラスト荷重を低減できるという効果がある。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ONの状態を示す。図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動OFFの状態を示す。図3は、第1実施例に係るリターダに使用可能な永久磁石群の磁石の配置を示す説明図(平面図)である。本実施例に係るリターダ10は、機関の回転軸12に対して固定部材を介して固定された強磁性体からなる制動ディスク14と;制動ディスク14の近傍両側に配置される制動ユニット(16a,16b,20a,20b)と、当該制動ユニットを包囲するケース24とを備えている。
【0008】
回転軸12は、例えば、大型車両(トラック)のプロペラシャフトに連結される。制動ディスク14は円盤状に成形され、中心部を回転軸12と連結する格好で配置される。ケース24内部に収容された制動ユニットは、制動ディスク14の制動面の近傍に配置される永久磁石群16a,16bと;これら永久磁石群16a,16bを保持する保持部材20a,20bとを備える。保持部材20a,20bには、図示しないシリンダに連結されたピストンロッド22a,22bが連結されている。
【0009】
図3に示すように、永久磁石群16a(16b)は、複数の永久磁石片をS,N交互に配置して構成される。なお、図の例では5つの磁石片を有する5極構造となっているが、磁石片の数は必要な制動トルク等に応じて適宜変更可能である。永久磁石群16a(16b)は、制動ディスク14の外周に沿った90度(π/2)の円弧状に成形されている。永久磁石群16a(16b)の構造としては、半円の180度(π)形状等、必要な制動力に応じて各種の円弧形状を適宜採用することができる。また、永久磁石群16a(16b)の数は、制動ディスク14の制動面に沿って複数配置することもできる。更に、保持部材20a,20bの分割方法は、90度や180度に限らず、360度の約数で1を除く数で分割することができる。保持部材を360度の約数で分割することにより、制動ディスク14に対する均等な配列を容易に実現することが可能となる。
【0010】
重要なのは、永久磁石群16a,16bが制動ディスク14の表裏(左右)の制動面において対称に配置されることである。対称な磁力を制動ディスクに与えることにより、吸引力が左右均等に働くことになる。永久磁石群16a,16bは、制動ディスク14の制動面に垂直な方向にスライド駆動される。
【0011】
制動ディスク14の両側に配置される永久磁石群16a,16bにおいては、位置的に対称である他に、対向する永久磁石片の磁極を逆にするか、或いは、同じにする。永久磁石群16aと16bとの間で、対向する永久磁石片の極性を逆にした場合には、制動動作時に引き付け力(スイッチング力)が強く働く。また、回転軸12が高速回転している場合には、同極対向の場合に比べて制動力が向上する。
【0012】
図1に示すように、制動時には、ピストンロッド22a,22bを同時に移動させ、制動ディスク14の制動面に永久磁石群16a、16bを同時に接近させる。永久磁石群16a、16bの駆動を同期させることにより、制動ディスク14に掛かる吸引力が常に左右均等となる。永久磁石群16a,16bが制動ディスク14に近づくと、強磁性体からなる制動ディスク14の制動面に垂直に磁力が伝わる。回転する制動ディスク14が磁力線を横切るとき、制動ディスク14内の磁束の変化から制動ディスク14に渦電流が流れ、制動トルクが発生する。
【0013】
一方、制動を解除する場合には、図2に示すように、ピストンロッド22a,22bを同時に移動させ、制動ディスク14の制動面から永久磁石群16a、16bを同時に離間させる。制動時と同様に、永久磁石群16a、16bの駆動を同期させることにより、制動ディスク14に掛かる力(吸引力)が常に左右均等となる。
【0014】
図4は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図である。図1及び図2においては、シリンダに連結されたピストンロッドの22a,22bの進退によって、永久磁石群16a,16bを駆動しているが、図4の場合には、リンク機構を採用する。保持部材20a(20b)には、テレスコピック形状のリンク機構28が接続され、最終端の一方は固定され、他方に連結されたバー30を上下方向に移動させることによって、保持部材20a(20b)を制動ディスク14に対して接近、離間させるようになっている。
【0015】
図5及び図6は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図であり、制動ON・OFFの状態を各々示す。この例では、永久磁石群16a(16b)を保持した保持部材20a(20b)を制動ディスク14の制動面に対して垂直ではなく、斜め方向に移動させる。この機構は、一端が保持部材20aに固定されたバー32と;一端がバー32の他端に対して回動自在に連結されたバー33と;一端がバー33の他端に対して回動自在に連結され、他端がシリンダ36内のピストンに連結されたピストンロッド34とを備えている。バー33の中間点は回動自在なピン40によって位置が固定されている。
【0016】
制動ONの場合には、図5に示すように、ピストンロッド34を下方に下げ、保持部材20a(20b)に固定された永久磁石群16a(16b)が制動ディスク14の制動面に平行になるように近接させる。一方、制動OFFの場合には、ピストンロッド34を上方に押し上げ、保持部材20a(20b)に固定された永久磁石群16a(16b)を制動ディスク14の斜め上方に向かって離間させる。
【0017】
図7及び図8は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ON・制動OFFの状態を各々示す。図9は、第2実施例に係るリターダの構造を示す概念図であり、制動ドラム(114)と永久磁石(116a,116b)の位置関係を示す。本実施例においては、ドラム状の制動部材114を使用する。
【0018】
強磁性体よりなる制動ドラム114は、回転軸12に固定されており、当該回転軸12に伴って回転する。制動ドラム114の内周面と外周面とが制動面として機能する。制動ドラム114の内周面側には、永久磁石群116aを保持した保持部材120aが配置され、外周面側には、永久磁石群116bを保持した保持部材120bが配置されている。永久磁石群116a、116bの形状は、図9に示すように、制動ドラム114の外周に沿った円弧状となっている。各永久磁石群116a,116bには、上述した第1実施例と同様に複数(例えば、5個)の永久磁石片が配列されている。
【0019】
本実施例においても、上記第1の実施例と同様に、永久磁石群116a(116b)は、制動ドラム114の外周に沿った90度(π/2)の円弧状に成形されている。永久磁石群116a(116b)の構造としては、半円の180度(π)形状等、必要な制動力に応じて各種の円弧形状を適宜採用することができる。また、永久磁石群116a(116b)の数は、制動ドラム114の制動面に沿って複数配置することもできる。
【0020】
重要なのは、永久磁石群116a,116bが制動ドラム114の内周面・外周面において対称に配置されることである。対称な磁力を制動ドラム114に与えることにより、吸引力が内外均等に働くことになる。本実施例においては、永久磁石群116a,116bは、駆動バー130によって制動面に水平な方向(紙面の左右方向)にスライド駆動する。
【0021】
制動ドラム114の内周側制動面と外周側制動面に配置される永久磁石群116a,116bは、位置的に対称である他に、対向する永久磁石片の磁極を逆にするか、或いは、同じにする。永久磁石群116aと116bとの間で、対向する永久磁石片の極性を逆にした場合には、制動動作時に引き付け力(スイッチング力)が強く働く。また、回転軸12が高速回転している場合には、同極対向の場合に比べて制動力が向上する。
【0022】
制動時には、図7に示すように、保持部材120a,120bに連結した駆動バー130を、図の右側に平行移動させて、制動ドラム114の制動面に永久磁石群116a、116bを同時に接近させる。永久磁石群116a、116bの駆動を同期させることにより、制動ドラム114に掛かる制動トルクが常に内外均等となる。永久磁石群116a,116bが制動ドラム114に近づくと、強磁性体からなる制動ドラム114の制動面に垂直に磁力が伝わる。回転する制動ドラム114が磁力線を横切るとき、制動ドラム114内の磁束の変化から制動ドラム114に渦電流が流れ、制動トルクが発生する。
【0023】
一方、制動を解除する場合には、図8に示すように、駆動バー130を図の左方向に移動させ、制動ドラム114の制動面から永久磁石群116a、116bを同時に離間させる。制動時と同様に、永久磁石群116a、116bの駆動を同期させることにより、制動ドラム114に掛かる力(吸引力)が常に内外均等となる。
【0024】
上述した第2実施例のように、ドラムタイプの制動部材114を用いた減速装置に本発明の技術的思想を適用することにより、種々のメリットがある。制動ドラムは、制動時に発熱し、熱膨張によって半径方向外側(回転軸から遠ざかる方向)に膨張する。このため、制動ドラムの内側にのみ磁石を配置した場合には、制動ドラムと磁石との間隔が広がり、これに伴って制動力が低下してしまう。一方、制動ドラムの外側にのみ磁石を配置した場合には、制動ドラムと磁石との間隔が必要以上に狭くなり、制動ドラムの発熱が大きくなる。これに対し、本実施例においては、制動ドラム114の内外面に永久磁石116a,116b等の磁力発生源を対称に配置しているため、制動ドラム114が半径方向に膨張した場合にも制動力の低下を最小限に抑制できる。
【0025】
また、内面側の永久磁石116aの吸引力は、外面側の永久磁石116bと制動ドラム114の間隔を広げる方向に作用するため、外面側の永久磁石116bと制動ドラム114の間隔が狭くなることによる発熱を低減する効果がある。更に、外面側にのみ永久磁石を配置する場合に比べて、本実施例のように内外面に永久磁石を配置した場合では、同等の制動力を得るための外面側の永久磁石量を少なくできるため、外面側の永久磁石と制動ドラムとの接近による発熱は小さくなる。
【0026】
上記第1及び第2実施例においては、永久磁石のみを用いた制動装置について説明したが、本発明の技術思想は、電磁石を併用した所謂ハイブリッドタイプ、電磁石のみを用いたタイプの制動装置にも適用可能である。図10は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石と永久磁石とを併用した所謂ハイブリッドタイプを示す。また、図11は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石を用いたタイプを示す。図10及び図11において、図1〜図9に示す構成要素と同一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0027】
なお、磁力の生成方法(発生源)以外は、上述した他の実施例と同様である。図10及び図11に示す例は、図3に対応し、ディスクタイプの制動部材を用いた装置に適用した場合であるが、ドラムタイプの制動部材を用いた装置に適用することも可能である。
【0028】
図10において、保持部材20a(20b)には、永久磁石16a(16b)の他に電磁コイル200を配設している。永久磁石と16a(16b)と電磁コイル200とは、制動部材の周方向に交互に配置されている。非制動状態においては、電磁コイル200は非通電状態となり、永久磁石16a(16b)から発生する磁力は、制動部材には達しない。制動時には、電磁コイル200を通電し、永久磁石16a(16b)から発生する磁力を制動部材側に導く。
【0029】
図11において、保持部材20a(20b)には、電磁コイル210が配設されている。電磁コイル210は、紙面に対して水平行な方向に巻かれており、通電時には紙面に垂直な方向に磁界が発生するようになっている。非制動状態においては、電磁コイル210は非通電状態となり、電磁石から制動部材に達する磁力は存在しない。制動時に、各電磁コイル210を通電すると、N極の電磁コイル210から発生する磁束が制動部材側に向かい、S極の電磁コイル210に戻る。
【0030】
以上、本発明の実施例(実施形態、実施態様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ONの状態を示す。
【図2】図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動OFFの状態を示す。
【図3】図3は、第1実施例に係るリターダに使用可能な永久磁石群の磁石の配置を示す説明図(平面図)である。
【図4】図4は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図である。
【図5】図5は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図であり、制動ONの状態を示す。
【図6】図6は、第1実施例に係るリターダに使用可能な磁石駆動機構を示す概略図であり、制動OFFの状態を示す。
【図7】図7は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動ONの状態を示す。
【図8】図8は、第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図であり、制動OFFの状態を示す。
【図9】図9は、第2実施例に係るリターダの構造を示す概念図であり、制動ドラムと永久磁石の位置関係を示す。
【図10】図10は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石と永久磁石とを併用した所謂ハイブリッドタイプを示す。
【図11】図11は、第1及び第2実施例に係るリターダに適用可能な磁界発生部の配置構成を示す平面図であり、電磁石を用いたタイプを示す。
【符号の説明】
10 リターダ
12 回転軸
14 制動ディスク
16a,16b 永久磁石
22a,22b ピストンロッド
20a,20b 保持部材
114 制動ドラム
116a,116b 永久磁石
Claims (32)
- 強磁性体から成り、機関の回転軸に連動して回転する構造であり、第1及び第2の制動面を有する制動部材と;
前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置され、当該第1及び第2の制動面に対して各々磁力を与える第1及び第2の磁力発生源と;
制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の磁力発生源から発生する磁力を前記制動部材の前記第1及び第2の制動面に対して作用させ/作用させないスイッチング手段とを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。 - 前記第1及び第2の磁力発生源は、前記制動部材を挟んで対称に配置されることを特徴とする請求項1に記載の渦電流式減速装置。
- 前記スイッチング手段は、前記第1及び第2の磁力発生源を同じタイミングで駆動制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の渦電流式減速装置。
- 前記制動部材はディスク状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の表裏両面に対応することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の渦電流式減速装置。 - 前記制動部材はドラム状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の内周面及び外周面に各々対応することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の渦電流式減速装置。 - 前記磁力発生源は、複数の永久磁石からなり、前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置された第1及び第2の永久磁石群と;前記第1及び第2の永久磁石群を保持する第1及び第2の磁石保持部材とを備え、
前記スイッチング手段は、制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の磁石保持部材を前記制動部材の前記第1及び第2の制動面に対して接近・離間させる駆動部であることを特徴とする請求項1に記載の渦電流式減速装置。 - 前記第1及び第2の磁石保持部材は、前記制動部材を挟んで対称に配置されることを特徴とする請求項6に記載の渦電流式減速装置。
- 前記駆動部は、前記第1及び第2の磁石保持部材を同じタイミングで駆動することを特徴とする請求項6又は7に記載の渦電流式減速装置。
- 前記第1の永久磁石群を構成する永久磁石と前記第2の永久磁石群を構成する永久磁石とは、磁極が逆になるように対向配置されることを特徴とする請求項6,7又は8に記載の渦電流式減速装置。
- 前記第1の永久磁石群を構成する永久磁石と前記第2の永久磁石群を構成する永久磁石とは、磁極が同じになるように対向配置されることを特徴とする請求項6,7又は8に記載の渦電流式減速装置。
- 前記制動部材はディスク状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の表裏両面に対応することを特徴とする請求項6,7,8,9又は10に記載の渦電流式減速装置。 - 前記第1及び第2の磁石保持部材は、前記制動部材の円周方向に分割された円弧状に成形されることを特徴とする請求項11に記載の渦電流式減速装置。
- 前記円弧状に成形された前記第1及び第2の磁石保持部材を複数設けることを特徴とする請求項12に記載の渦電流式減速装置。
- 前記駆動部は、前記第1及び第2の磁石保持部材を前記第1及び第2の制動面に垂直な方向にスライド駆動することを特徴とする請求項11,12又は13に記載の渦電流式減速装置。
- 前記駆動部は、前記第1及び第2の磁石保持部材を前記制動面に対して垂直から傾斜した方向にスライド駆動することを特徴とする請求項11,12又は13に記載の渦電流式減速装置。
- 前記制動部材はドラム状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の内周面及び外周面に各々対応し、
前記駆動部は、前記第1及び第2の磁石保持部材を前記第1及び第2の制動面に水平な方向にスライド駆動することを特徴とする請求項6,7,8,9又は10に記載の渦電流式減速装置。 - 前記第1及び第2の磁石保持部材は、前記制動部材の円周方向に分割された円弧状に成形されることを特徴とする請求項16に記載の渦電流式減速装置。
- 前記円弧状に成形された前記第1及び第2の磁石保持部材を複数設けることを特徴とする請求項17に記載の渦電流式減速装置。
- 前記磁力発生源は、前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置された第1及び第2の鉄心と;当該第1及び第2の鉄心に各々配設された第1及び第2の電磁コイルとを備え、
前記スイッチング手段は、制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の電磁コイルを通電・非通電状態とすることを特徴とする請求項1に記載の渦電流式減速装置。 - 前記第1及び第2の鉄心は、前記制動部材を挟んで対称に配置されることを特徴とする請求項19に記載の渦電流式減速装置。
- 前記スイッチング手段は、前記第1及び第2の電磁コイルを同じタイミングで通電・非通電することを特徴とする請求項19又は20に記載の渦電流式減速装置。
- 前記第1及び第2の鉄心は、前記制動部材の円周方向に分割された円弧状に成形されることを特徴とする請求項19,20又は21に記載の渦電流式減速装置。
- 前記円弧状に成形された前記第1及び第2の鉄心を複数設けることを特徴とする請求項22に記載の渦電流式減速装置。
- 前記制動部材はディスク状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の表裏両面に対応することを特徴とする請求項19,20,21,22又は23に記載の渦電流式減速装置。 - 前記制動部材はドラム状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の内周面及び外周面に各々対応することを特徴とする請求項19,20,21,22又は23に記載の渦電流式減速装置。 - 前記磁力発生源は、前記制動部材の第1及び第2の制動面の近傍に配置された第1及び第2の鉄心と;当該第1及び第2の鉄心に各々配設された第1及び第2の電磁コイルと;前記第1及び第2の鉄心に各々埋設された第1及び第2の永久磁石とを備え、
前記スイッチング手段は、制動時及び非制動時に、前記第1及び第2の電磁コイルを通電・非通電状態とすることを特徴とする請求項1に記載の渦電流式減速装置。 - 前記第1及び第2の鉄心は、前記制動部材を挟んで対称に配置されることを特徴とする請求項26に記載の渦電流式減速装置。
- 前記スイッチング手段は、前記第1及び第2の電磁コイルを同じタイミングで通電・非通電することを特徴とする請求項26又は27に記載の渦電流式減速装置。
- 前記第1及び第2の鉄心は、前記制動部材の円周方向に分割された円弧状に成形されることを特徴とする請求項26,27又は28に記載の渦電流式減速装置。
- 前記円弧状に成形された前記第1及び第2の鉄心を複数設けることを特徴とする請求項29に記載の渦電流式減速装置。
- 前記制動部材はディスク状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の表裏両面に対応することを特徴とする請求項26,27,28,29又は30に記載の渦電流式減速装置。 - 前記制動部材はドラム状に成形され、
前記第1及び第2の制動面は、当該制動部材の内周面及び外周面に各々対応することを特徴とする請求項26,27,28,29又は30に記載の渦電流式減速装置。
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